コンテンツ記録制御装置およびそのプログラム
【課題】 放送データを常時記録する必要なく、ユーザ操作によって登録されたコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させること。
【解決手段】 コンテンツ記録制御装置は、過去の所定期間の番組表である第1番組表、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得し、ユーザ操作によって、所望のコンテンツ情報を登録し、第1番組表と第1キューシートとを照合することにより、第1番組表に記述されている番組の中から、コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された番組を特定する。将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得し、第2番組表に記述されている番組の中から、特定された番組と同じ番組を選択する選択し、選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、記憶媒体に記録させる。
【解決手段】 コンテンツ記録制御装置は、過去の所定期間の番組表である第1番組表、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得し、ユーザ操作によって、所望のコンテンツ情報を登録し、第1番組表と第1キューシートとを照合することにより、第1番組表に記述されている番組の中から、コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された番組を特定する。将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得し、第2番組表に記述されている番組の中から、特定された番組と同じ番組を選択する選択し、選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、記憶媒体に記録させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
HDDレコーダやPC等のコンテンツ記録再生装置は、ラジオ又はテレビで放送される音楽や映像等のコンテンツをHDD等の記憶媒体に記録し、記録した放送データファイルの中から選択されたコンテンツを再生することができる。しかし、ユーザは所望のコンテンツがいつ放送されるかはわからない。例えばラジオのFM放送では、所望の曲がある番組中に放送されることがあらかじめわかる場合もあるが、番組中にはCMやDJが入るので、所望の曲が番組中のいつ放送されるかまではわからない。
【0003】
この問題を解決するために、下記特許出願1において、キューシートを利用して所望の曲を抽出して再生するコンテンツ記録再生装置が提案されている。このコンテンツ記録再生装置は、放送された曲の放送開始時刻および曲名等を記述したキューシートをサーバから取得する。コンテンツ記録再生装置は、常にFM放送を受信し、受信された放送データを全てHDDに記録する。そして、キューシートを参照して、録音された放送データから所望の曲を抽出して再生する。
【0004】
また、テレビ用のHDDレコーダでは、ユーザ操作によってキーワードを事前に登録しておき、放送前に取得できる番組表の中に記述されている番組を説明する文字がキーワードと一致する番組を自動的に選択して、録画予約する技術が採用されている。これにより、ユーザが所望のキーワードを登録するだけで、自動的にユーザの関心のある番組を録画することができる。
【0005】
ラジオのFM放送においても、ユーザ操作によってアーティスト名および曲名を事前に登録しておき、キューシートに記述されているアーティスト名および曲名が、ユーザ操作によって事前に登録されているアーティスト名および曲名と一致する時間帯の放送データのみを録音することができれば、所望のアーティスト名および曲名で特定される曲を自動的に録音することができる。しかし、実際には、キューシートは番組表と異なり、放送後にアーティスト名および曲名が記述されて提供されるので、上記の方法を採用することができない。また、ラジオの番組表はキューシートと異なり放送前に提供されるが、番組表にはどの曲がいつ放送されるかについては記述されていないので、番組表を用いて、所望のアーティスト名及び曲名で特定される曲を自動的に録音することはできない。
【0006】
この問題を解決するために、放送データを常時録音しておき、後から、キューシートに記述されているアーティスト名および曲名が、ユーザ操作によって事前に登録されているアーティスト名および曲名と一致するデータのみを抽出して、曲ファイルとしてHDD3に記録することが考えられる。しかし、この方法では放送データを常時録音する必要があるので、不要な放送データも録音してしまい、消費電力が増大し、HDD3の使用済み容量が増大するという問題がある。また、1つの受信装置を使用する場合には、1つの放送局の放送データしか録音することができないので、選局していない他の放送局で所望の曲が放送される場合には、その曲を記録することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−59035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、放送データを常時記録する必要なく、ユーザ操作によって登録されたコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができるコンテンツ記録制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ記録制御装置は、複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、ユーザ操作によって、所望のコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録手段と、前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された番組を特定する特定手段と、将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える。
【0010】
第1番組表と第1キューシートとを照合することにより、過去に放送された番組の中から、コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを過去に放送した番組が特定される。将来の第2番組表に記述されている番組の中で、第1番組表から特定された番組と同じ番組を選択し、選択された番組の放送データが自動的に受信され、記憶媒体に記録される。コンテンツ情報登録手段に登録されたコンテンツ情報で特定されるコンテンツを過去に放送した番組は、将来にも、同じコンテンツ情報で特定されるコンテンツを放送する可能性が高い。特に限定されないが、コンテンツ情報がアーティスト名であれば、同じ番組の中で同じアーティストの曲を放送する可能性が高い。従って、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができる。また、選択された番組以外は記録されないので、無駄な電力消費を抑制し、記憶媒体の使用済み容量を低減することができる。
【0011】
好ましい実施形態においては、前記特定手段が、特定された番組について、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された回数を管理し、前記選択手段が、選択された複数の番組の中で、前記第2番組表における放送時間帯が重複する番組が存在する場合、前記特定手段によって管理されている回数が多い番組を選択する。
【0012】
コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを過去に放送した回数が多い番組は、将来にも、同じコンテンツ情報で特定されるコンテンツを放送する可能性が高い。従って、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができる。
【0013】
好ましい実施形態においては、前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段をさらに備え、前記記録制御手段が、前記記憶媒体に記録された放送データの中から、前記第2キューシートを参照し、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを抽出し、前記記憶媒体に記録させる。
【0014】
この場合、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを1つのファイルとして記憶媒体に記録することができる。従って、将来的にキューシートを破棄した場合であっても、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツのみを選択的に再生することができる。
【0015】
好ましい実施形態においては、前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段と、前記第2キューシートを参照し、前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれているか否かを判断する判断手段とをさらに備え、前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれていると判断された場合、前記コンテンツ情報登録手段が、前記コンテンツ情報の登録を解除する。
【0016】
この場合、コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが記憶媒体に記録された後は、コンテンツ情報登録手段から当該コンテンツ情報が消去されるので、重複して同じコンテンツが記憶媒体に記録されることを防止できる。
【0017】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ記録制御装置は、複数の曲データを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、ユーザ操作によって、所望のアーティスト名および曲名の組み合わせを登録するコンテンツ情報登録手段と、前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているアーティスト名で特定される曲データが放送された番組を特定する特定手段と、将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、前記選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0018】
放送データを常時記録する必要なく、ユーザ操作によって登録されたコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができるコンテンツ記録制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ記録再生装置を示すブロック図である。
【図2】放送局リストを示す図である。
【図3】放送履歴リストを示す図である。
【図4】放送集計リストを示す図である。
【図5】録音予約リストを示す図である。
【図6】キーワードテーブルを示す図である。
【図7】キューシートの一例を示す図である。
【図8】番組表の一例を示す図である。
【図9】キーワードテーブルへのコンテンツ情報の入力画面を示す図である。
【図10】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図11】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図12】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図13】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図14】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0021】
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ記録再生システムを示すブロック図である。コンテンツ記録再生システムは、コンテンツ記録制御装置として機能するコンテンツ記録再生装置1、および、サーバ(キューシートサーバ)100を備える。コンテンツ記録再生装置1はラジオやTV等の放送データ(以下、ラジオ放送データとする。)を受信し、放送データファイル、又は、コンテンツファイルとしてHDD3に記録する。サーバ100は、図示しない複数の放送局サーバについて、キューシート(番組進行表)を取得して保持している。コンテンツ記録再生装置1は、サーバ100からキューシートを取得し、キューシートに基づいて、記録した放送データファイルから所望の曲を抽出して再生する。また、コンテンツ記録再生装置1は、ユーザ操作によって所望のキーワードであるコンテンツ情報(例えば、アーティスト名及び曲名)を事前に登録しておき、キューシートに基づいて、記録した放送データファイルの中からキーワードが一致する曲を抽出してHDDに保存する。
【0022】
コンテンツ記録再生装置1は、制御部2、HDD(Hard
Disk Drive)3、メモリ(ROM及び/又はRAM)4、再生部5、受信部6、通信部7、操作部8、および、表示部9を備える。制御部2は、メモリ4に格納されているコンテンツ記録制御プログラムに基づいて、以下に示すコンテンツ記録制御処理を実行するものであり、例えば、マイコンやCPU等である。
【0023】
受信部6は、制御部2の指示によって放送局を選択し、選択された放送局から放送される複数のコンテンツを含む放送データを受信する。コンテンツは、音楽(曲)、映像および/または静止画等のデータの総称であり、本例では曲データである。放送はTV放送またはラジオ放送等であり、デジタル放送、アナログ放送、衛星放送またはインターネット放送等の任意の放送が採用され得る。本例では、複数の曲データを含むFM放送を例に説明する。
【0024】
HDD3は、受信部6によって受信された放送データを制御部2の指示により記録する。また、HDD3は、キューシートに基づいて、放送データの中から抽出され曲データを、曲ファイルとして記録する。HDD3にはコンテンツ情報DB(データベース)が格納されており、記録された曲ファイルのコンテンツ情報(アーティスト名、曲名、曲ID、総再生時間、記録日時等)がコンテンツ情報DBに登録される。
【0025】
HDD3には、図2に示す放送局リストが格納されている。放送局リストは、受信部6が放送データを受信可能な放送局が登録されるリストである。放送局リストは、例えば、ユーザ操作によって登録される。また、HDD3には、図3に示す放送履歴リスト、図4に示す放送集計リスト、図5に示す録音予約リスト、図6に示すキーワードテーブルがさらに格納されている。これらの詳細については後述する。
【0026】
再生部5は、HDD3に記録されている曲ファイルや放送データファイルを、制御部2の指示によってHDD3から読み出して再生(デコード、D/A変換、増幅処理等)し、外部に接続されたスピーカーに音声信号を供給する。
【0027】
通信部7は、インターネット等の任意の電気通信回線を介してサーバ100に接続し、サーバ100からキューシートを取得し、HDD3又はメモリ4に保存する。図7は、放送局Xのキューシートの一例を示す図である。キューシートは、放送局名と、アーティスト名と、曲名と、放送開始時刻と、放送終了時刻とを含む。放送終了時刻は、次の曲の放送開始時刻になっている。例えば、放送局Xについて、2009年10月1日の0時05分〜0時15分にアーティト名A、曲名aaaの曲が放送されたことを示している。キューシートは、一般的には、曲の放送終了後に放送局によって提供される。
【0028】
また、通信部7は、サーバ100から番組表を取得し、HDD3又はメモリ4に保存する。番組表は放送データに多重化されて送信され、受信部6によって取得されてもよい。図8は、放送局Xの番組表の一例を示す図である。番組表は、放送局名と、放送日時(及び/又は曜日)と、番組名と、放送開始時刻と、放送終了時刻とを含む。番組表は、一般的には、番組の放送前に(例えば1週間前に)放送局によって提供される。
【0029】
制御部2は、過去の所定期間(例えば過去1ヶ月間)の番組表である第1番組表(複数の放送局の番組表)、および、過去の所定期間(例えば過去1ヶ月間)のキューシートである第1キューシート(複数の放送局のキューシート)をサーバ100から取得する。また、制御部2は、ユーザ操作によって、曲データの記録を希望するキーワードであるコンテンツ情報(本例では、アーティスト名および曲名の組み合わせ。)を受け付けて、図6に示すキーワードテーブルに登録する。例えば、図9に示すように、表示部9にアーティスト名及び曲名の入力画面が表示され、ユーザによる操作部8の操作によってアーティスト名及び曲名が入力されると、キーワードテーブルにアーティスト名及び曲名の組み合わせが登録される。
【0030】
また、制御部2は、第1番組表に記述されている番組の中から、第1番組表と第1キューシートとを照合することにより、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名で特定される曲データを過去に放送した番組を特定する。詳細には、制御部2は、第1番組表と第1キューシートとから図3の放送履歴リストを生成し、さらに、放送履歴リストから図4の放送集計リストを生成する。図3に示すように、放送履歴リストは、過去の所定期間に放送された番組と、その番組内で放送された曲との対応を管理するリストであり、放送局名、番組名、アーティスト名、曲名、曲の放送開始時刻、及び、曲の放送終了時刻が登録される。図4に示すように、放送集計リストは、過去の所定期間に放送された番組と、その番組内で放送された曲のアーティスト名と、そのアーティスト名の曲の放送回数とを対応付けて管理するリストであり、アーティスト名、放送局名、番組名、番組の放送開始時刻および放送終了時刻、Countが登録される。制御部2は、放送集計リストのCountにおいて、当該番組内で、そのアーティスト名の曲が放送された回数を管理する。
【0031】
また、制御部2は、将来の所定期間(例えば本日)の番組表である第2番組表(複数の放送局の番組表)を取得する。制御部2は、第2番組表に記述されている番組の中から、放送集計リストに登録されている番組と同じ番組を選択し、図5の録音予約リストに登録する。ここで、同じ番組とは一般的に番組名が同じ番組であるが、完全一致である必要はなく、サブタイトル等の番組名の一部が異なっていてもよい。録音予約リストは、放送局名、記録開始時刻、記録終了時刻、アーティスト名が登録される。制御部2は、録音予約リストに登録されている番組の放送データを受信部6に受信させ、HDD3に記録させる。
【0032】
また、制御部2は、録音予約リストに登録する複数の番組(これらの番組は放送局が異なっている)の時間帯が重複している場合、放送集計リストのCountに登録されている回数が多い番組を優先的に選択し、録音予約リストに登録する。なお、Countに登録されている回数が同一である場合には、放送時間が最も長い番組等の任意の方法で1つの番組が選択される。
【0033】
また、制御部2は、第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシート(複数の放送局のキューシート)を取得する。制御部2は、HDD3に記録された放送データの中から、第2キューシートを参照し、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名で特定される曲データを抽出し、曲ファイルとしてHDD3に記録させる。
【0034】
また、制御部2は、HDD3に記録された放送データの中に、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名で特定される曲データが含まれていると判断すると、キーワードテーブルから当該アーティスト名および曲名の組み合わせの登録を解除する。
【0035】
以下、本発明の動作を説明する。図10は、キューシート及び番組表に基づいて、放送履歴リストを生成する処理を示す。制御部2は、過去の所定期間(過去1ヶ月分)の1又は複数の放送局の番組表(第1番組表)をサーバ100から取得し、HDD3に保存する(S1)。また、制御部2は、過去の所定期間(過去1ヶ月分)の1又は複数の放送局のキューシート(第2キューシート)をサーバ100から取得し、HDD3に保存する(S2)。なお、これらの番組表およびキューシートは、一般的には、図2の放送局リストに登録されている全ての放送局のものが取得されるが、ユーザ操作によって選択された1つの放送局のもののみが取得されてもよい。
【0036】
次に、制御部2は、番組表を1つ(一般的には、1つの放送局の1日分の番組表)選択し、選択した番組表に対応するキューシートを選択する(S3)。制御部2は、番組表に記述されている各番組の放送開始時刻から放送終了時刻までの時間帯に放送された曲をキューシートから特定する(S4)。例えば、図7、図8の例では、放送局Xの2009年10月1日の番組X−1(放送開始時時刻0:00〜放送終了時刻2:00)において、アーティスト名A、曲名aaaの曲、アーティスト名B、曲名bbbの曲、アーティスト名C、曲名cccの曲、アーティスト名D、曲名dddの曲、アーティスト名E、曲名eeeの曲が放送されたことが特定される。
【0037】
制御部2は、S4の特定結果に基づいて、図3の放送履歴リストを生成する(S5)。すなわち、放送履歴リストにおいて、制御部2は、放送局名および番組名に対応付けて、その番組中に放送された曲のアーティスト名、曲名、放送開始時刻および放送終了時刻を登録する。放送局名および番組名は番組表から抽出され、アーティスト名、曲名、放送開始時刻および放送終了時刻はキューシートから抽出される。
【0038】
次に、制御部2は、HDD3に保存している全ての番組表について、上記処理により放送履歴リストに登録する処理を実行したか否かを判断する(S6)。未だ全ての番組表について処理を終了していなければ(S6でNO)、S3に戻って、保存している次の番組表およびそれに対応するキューシートを選択し、同様の処理を実行する(S4〜S5)。S6において、全ての番組表について処理を実行したと判断されると(S6でYES)、処理を終了する。
【0039】
図11は、放送履歴リストと、番組表と、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名とに基づいて、放送集計リストを生成する処理を示す。まず、制御部2は、放送履歴リストおよび番組表を用いて、放送集計リストを生成する(S11)。すなわち、図3、図4に示すように、放送履歴リストをアーティスト名でソートし、曲名の列を削除し、Countの列を追加することによって、放送集計リストが生成される。なお、番組の放送開始時刻及び放送終了時刻は、番組表から抽出される。
【0040】
次に、制御部2は、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名を読み出す(S12)。ここでは、図6を参照し、アーティスト名Aが読み出される。なお、キーワードテーブルに複数のアーティスト名が登録されている場合には、それら全てのアーティスト名が読み出される。次に、制御部2は、放送集計リストにおいて、キーワードテーブルから読み出されたアーティスト名の行のみを残し、その他のアーティスト名の行は削除する(S13)。図3、図4の例では、アーティスト名Aの行のみが残され、アーティスト名B、C、D、Eの行が削除される。
【0041】
次に、制御部2は、放送集計リストにおいて、アーティスト名及び番組名の組み合わせが同じ行を1つの行にまとめ、まとめた行の個数をCountに登録する(S14)。なお、上記の通り、番組名は完全に一致している必要はなく、サブタイトルなどの番組名の一部が異なっていてもよい。例えば、図4の例では、アーティスト名Aおよび番組名Xの行にはCountに4が登録されているが、これは、元々アーティスト名Aおよび番組名Xの行が4つ存在し、番組Xの中でアーティスト名Aの曲が4回放送されたことを示している。なお、毎日同じ番組Xが放送され、毎日1回アーティスト名Aの曲(異なる曲でもよい)が4日間放送された場合や、1日の番組Xでアーティスト名Aの曲(異なる曲でもよい)が4回放送された場合などがある。
【0042】
図12は、録音予約リストの生成処理を示す。制御部2は、放送集計リストを放送開始時刻が早い順にソートする(S21)。次に、制御部2は、サーバ100から本日の番組表(第2番組表)を取得し(ここでは、S1で番組表を取得した放送局の番組表が取得される)、本日の番組表に記述されている番組の中で、番組名が放送集計リストに記述されている番組の番組名と同じものを選択する(S22)。なお、上記の通り、番組名は完全に一致している必要はなく、サブタイトルなどの番組名の一部が異なっていてもよい。すなわち、本日の番組表に記述されている番組の中から、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名の曲を過去に放送した同一番組名の番組が選択される。
【0043】
次に、制御部2は、S22で選択した番組の中で、本日の放送時間帯が重複する番組(これらは放送局が異なっている)が存在するか否かを判断する(S23)。これは、選択された複数の番組の時間帯が完全に重複する場合の他に、時間帯の一部のみが重複する場合も含む。例えば、本日の番組表に記述されている番組X4と番組Y3の時間帯が共に5:00〜6:30である場合、又は、番組X4の時間帯が5:00〜6:30であり、番組Y3の時間帯が5:30〜7:00である場合に、時間帯が重複すると判断される。
【0044】
本日の放送時間帯が重複する番組が存在すると判断されると(S23でYES)、放送集計リストにおいてCountが最も大きい番組を1つ選択する(S24)。すなわち、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名の曲を過去に放送した回数が最大の番組が優先的に選択される。例えば、先ほどの番組X4と番組Y3が重複する場合には、図4を参照し、Countが大きい方の番組Y3が選択される。なお、番組X4の時間帯が5:00〜6:30であり、番組Y3の時間帯が5:30〜7:00である場合には、番組Y3のCountの方が大きければ、番組Y3が優先され、5:00〜5:30に番組X4が選択され、5:30〜7:00に番組Y3が選択されるとよい。一方、本日の放送時間帯が重複する番組が存在しないと判断されると(S23でNO)、S24をスキップし、S25に進む。
【0045】
次に、制御部2は、S22およびS24で選択された番組を放送開始時時刻が早い順に録音予約リストに登録する(S25)。これにより、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名の曲を過去に放送した番組が本日の番組表から自動的に選択されて、録音予約テーブルに自動的に登録される。
【0046】
図13は、録音予約リストに基づいて放送データをHDD3に記録する処理を示す。制御部2は、録音予約リストに登録されている番組を先頭から順に選択する(S31)。最初は、一番上に登録されている(すなわち、本日の番組表において放送開始時刻が最も早い)番組が選択される。
【0047】
制御部2は、現在時刻が、選択された番組の放送開始時刻になったか否かを判断している(S32)。現在時刻が、選択された番組の放送開始時刻になると(S32でYES)、制御部2は、受信部6に、選択された番組の放送局を選局させ、放送データの受信を開始させ、HDD3に放送データを記録開始させる(S33)。放送データを記録している間、制御部2は、現在時刻が、選択された番組の放送終了時刻になったか否かを判断している(S34)。現在時刻が、選択された番組の放送終了時刻になると(S34でYES)、制御部2は、受信部6に放送データの受信を終了させ、HDD3に放送データの記録を終了させる(S35)。
【0048】
制御部2は、録音予約リストに登録されている番組を全て記録し終えたか否かを判断する(S36)。記録し終えた場合(S36でYES)、処理を終了する。一方、未だ記録し終えていない場合(S36でNO)、制御部2は、録音予約リストにおいて次の番組を選択し(S31)、上記の処理(S32〜S35)を実行する。以上の処理によって、録音予約リストに登録されている番組を自動的にHDD3に記録することができる。録音予約リストに登録されている番組の時間帯以外は、受信部6の受信処理およびHDD3の記録処理を実行する必要がない。
【0049】
図14は、図13の記録処理の後に、キーワードテーブルに登録した曲を自動的に抽出し、曲ファイルをHDD3に記録する処理を示す。制御部2は、サーバ100にアクセスし、本日のキューシート(第2キューシート)を取得する(ここでは、S1でキューシートを取得した放送局のキューシートが取得される)(S41)。制御部2は、キーワードテーブルに登録されている曲が、図13の処理でHDD3に記録されたか否かを、キューシートと録音予約リストとを照合し、判断する(S42)。詳細には、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名の組み合わせが、本日分のキューシートに記述されているかをチェックし、記述されていれば、その時間帯を含む番組が記録されたか否かを、録音予約リストを参照してチェックする。
【0050】
キーワードテーブルに登録されている曲が全く記録されなかった場合(S42でのNO)、処理を終了する。一方、キーワードテーブルに登録されている曲が記録された場合(S42でYES)、制御部2は、キーワードテーブルに登録されており、本日記録された曲データを、HDD3に記録された放送データから抽出し、曲ファイルを生成し、HDD3に記録する(S43)。放送データから曲ファイルを生成するには、本日のキューシートに記述されている放送開始時刻および放送終了時刻を用いて、抽出処理が実行される。
【0051】
次に、制御部2は、S43でHDD3に記録した曲ファイルのコンテンツ情報(アーティスト名、曲名、曲ID、総再生時間、記録日時等)をHDD3内のコンテンツ情報DBに登録し、その後、コンテンツツリーを再構築する(S44)。そして、制御部2は、キーワードテーブルに登録され、本日記録された曲のアーティスト名および曲名を表示部9に表示させ、記録されたことをユーザに告知する(S45)。なお、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名と同じアーティスト名であるが異なる曲名の曲が記録された場合にも、その旨を表示部9に表示させ、ユーザに告知してもよい。
【0052】
次に、制御部2は、キーワードテーブルから、記録された曲のアーティスト名及び曲名の組み合わせを削除する(S46)。キーワードテーブルに登録されている曲がHDD3に記録されたので、当該曲を放送する他の番組を記録する必要がないからである。キーワードテーブルにそのままアーティスト名及び曲名の組み合わせが残されていると、同一曲が重複して記録されるという問題が生じるが、S46の処理によってこれを防止できる。
【0053】
次に、キーワードテーブルに登録されている同一アーティスト名について、キーワードテーブルに登録されている当該アーティスト名および曲名で特定される曲が全て記録されたか否かを判断する(S47)。つまり、S46の処理によってキーワードテーブルから削除され存在しなくなったアーティスト名があるか否かが判断される。例えば、図6では、アーティスト名Aの曲名aaaおよびaabが共に記録され、その結果、キーワードテーブルからアーティスト名Aが存在しなくなったか否かが判断される。
【0054】
キーワードテーブルに登録されている当該アーティスト名および曲名で特定される曲が全て記録された場合(S47でYES)、制御部2は、放送集計リストからこのアーティスト名に対応付けられている番組を全て削除する(S48)。つまり、このアーティスト名の曲をもはや記録する必要がないので、放送集計リストからこのアーティスト名の曲を過去に放送した番組を削除することによって、将来的に同一曲ファイルが重複して記録されることを防止できる。
【0055】
以上の処理によって、放送データを常時記録する必要なく、ユーザ操作によって登録されたアーティスト名及び曲名で特定される曲をより確実にHDD3に記録させることができる。
【0056】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。上記の例では、アーティスト名のみで放送履歴リストおよび放送集計リストを生成したが、アーティスト名及び曲名の組み合わせ、又は、ジャンル名などの他のコンテンツ情報を使用してもよい。上記のコンテンツ記録制御装置をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムまたはそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、HDDレコーダやPC等のコンテンツ記録再生装置に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0058】
1 コンテンツ記録再生装置
2 制御部
3 HDD
4 メモリ
5 再生部
6 受信部
7 通信部
8 操作部
9 表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
HDDレコーダやPC等のコンテンツ記録再生装置は、ラジオ又はテレビで放送される音楽や映像等のコンテンツをHDD等の記憶媒体に記録し、記録した放送データファイルの中から選択されたコンテンツを再生することができる。しかし、ユーザは所望のコンテンツがいつ放送されるかはわからない。例えばラジオのFM放送では、所望の曲がある番組中に放送されることがあらかじめわかる場合もあるが、番組中にはCMやDJが入るので、所望の曲が番組中のいつ放送されるかまではわからない。
【0003】
この問題を解決するために、下記特許出願1において、キューシートを利用して所望の曲を抽出して再生するコンテンツ記録再生装置が提案されている。このコンテンツ記録再生装置は、放送された曲の放送開始時刻および曲名等を記述したキューシートをサーバから取得する。コンテンツ記録再生装置は、常にFM放送を受信し、受信された放送データを全てHDDに記録する。そして、キューシートを参照して、録音された放送データから所望の曲を抽出して再生する。
【0004】
また、テレビ用のHDDレコーダでは、ユーザ操作によってキーワードを事前に登録しておき、放送前に取得できる番組表の中に記述されている番組を説明する文字がキーワードと一致する番組を自動的に選択して、録画予約する技術が採用されている。これにより、ユーザが所望のキーワードを登録するだけで、自動的にユーザの関心のある番組を録画することができる。
【0005】
ラジオのFM放送においても、ユーザ操作によってアーティスト名および曲名を事前に登録しておき、キューシートに記述されているアーティスト名および曲名が、ユーザ操作によって事前に登録されているアーティスト名および曲名と一致する時間帯の放送データのみを録音することができれば、所望のアーティスト名および曲名で特定される曲を自動的に録音することができる。しかし、実際には、キューシートは番組表と異なり、放送後にアーティスト名および曲名が記述されて提供されるので、上記の方法を採用することができない。また、ラジオの番組表はキューシートと異なり放送前に提供されるが、番組表にはどの曲がいつ放送されるかについては記述されていないので、番組表を用いて、所望のアーティスト名及び曲名で特定される曲を自動的に録音することはできない。
【0006】
この問題を解決するために、放送データを常時録音しておき、後から、キューシートに記述されているアーティスト名および曲名が、ユーザ操作によって事前に登録されているアーティスト名および曲名と一致するデータのみを抽出して、曲ファイルとしてHDD3に記録することが考えられる。しかし、この方法では放送データを常時録音する必要があるので、不要な放送データも録音してしまい、消費電力が増大し、HDD3の使用済み容量が増大するという問題がある。また、1つの受信装置を使用する場合には、1つの放送局の放送データしか録音することができないので、選局していない他の放送局で所望の曲が放送される場合には、その曲を記録することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−59035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、放送データを常時記録する必要なく、ユーザ操作によって登録されたコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができるコンテンツ記録制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ記録制御装置は、複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、ユーザ操作によって、所望のコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録手段と、前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された番組を特定する特定手段と、将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える。
【0010】
第1番組表と第1キューシートとを照合することにより、過去に放送された番組の中から、コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを過去に放送した番組が特定される。将来の第2番組表に記述されている番組の中で、第1番組表から特定された番組と同じ番組を選択し、選択された番組の放送データが自動的に受信され、記憶媒体に記録される。コンテンツ情報登録手段に登録されたコンテンツ情報で特定されるコンテンツを過去に放送した番組は、将来にも、同じコンテンツ情報で特定されるコンテンツを放送する可能性が高い。特に限定されないが、コンテンツ情報がアーティスト名であれば、同じ番組の中で同じアーティストの曲を放送する可能性が高い。従って、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができる。また、選択された番組以外は記録されないので、無駄な電力消費を抑制し、記憶媒体の使用済み容量を低減することができる。
【0011】
好ましい実施形態においては、前記特定手段が、特定された番組について、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された回数を管理し、前記選択手段が、選択された複数の番組の中で、前記第2番組表における放送時間帯が重複する番組が存在する場合、前記特定手段によって管理されている回数が多い番組を選択する。
【0012】
コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを過去に放送した回数が多い番組は、将来にも、同じコンテンツ情報で特定されるコンテンツを放送する可能性が高い。従って、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができる。
【0013】
好ましい実施形態においては、前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段をさらに備え、前記記録制御手段が、前記記憶媒体に記録された放送データの中から、前記第2キューシートを参照し、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを抽出し、前記記憶媒体に記録させる。
【0014】
この場合、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを1つのファイルとして記憶媒体に記録することができる。従って、将来的にキューシートを破棄した場合であっても、ユーザ操作によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツのみを選択的に再生することができる。
【0015】
好ましい実施形態においては、前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段と、前記第2キューシートを参照し、前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれているか否かを判断する判断手段とをさらに備え、前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれていると判断された場合、前記コンテンツ情報登録手段が、前記コンテンツ情報の登録を解除する。
【0016】
この場合、コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが記憶媒体に記録された後は、コンテンツ情報登録手段から当該コンテンツ情報が消去されるので、重複して同じコンテンツが記憶媒体に記録されることを防止できる。
【0017】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ記録制御装置は、複数の曲データを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、ユーザ操作によって、所望のアーティスト名および曲名の組み合わせを登録するコンテンツ情報登録手段と、前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているアーティスト名で特定される曲データが放送された番組を特定する特定手段と、将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、前記選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0018】
放送データを常時記録する必要なく、ユーザ操作によって登録されたコンテンツ情報で特定されるコンテンツをより確実に記憶媒体に記録させることができるコンテンツ記録制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ記録再生装置を示すブロック図である。
【図2】放送局リストを示す図である。
【図3】放送履歴リストを示す図である。
【図4】放送集計リストを示す図である。
【図5】録音予約リストを示す図である。
【図6】キーワードテーブルを示す図である。
【図7】キューシートの一例を示す図である。
【図8】番組表の一例を示す図である。
【図9】キーワードテーブルへのコンテンツ情報の入力画面を示す図である。
【図10】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図11】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図12】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図13】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【図14】制御部2の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0021】
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ記録再生システムを示すブロック図である。コンテンツ記録再生システムは、コンテンツ記録制御装置として機能するコンテンツ記録再生装置1、および、サーバ(キューシートサーバ)100を備える。コンテンツ記録再生装置1はラジオやTV等の放送データ(以下、ラジオ放送データとする。)を受信し、放送データファイル、又は、コンテンツファイルとしてHDD3に記録する。サーバ100は、図示しない複数の放送局サーバについて、キューシート(番組進行表)を取得して保持している。コンテンツ記録再生装置1は、サーバ100からキューシートを取得し、キューシートに基づいて、記録した放送データファイルから所望の曲を抽出して再生する。また、コンテンツ記録再生装置1は、ユーザ操作によって所望のキーワードであるコンテンツ情報(例えば、アーティスト名及び曲名)を事前に登録しておき、キューシートに基づいて、記録した放送データファイルの中からキーワードが一致する曲を抽出してHDDに保存する。
【0022】
コンテンツ記録再生装置1は、制御部2、HDD(Hard
Disk Drive)3、メモリ(ROM及び/又はRAM)4、再生部5、受信部6、通信部7、操作部8、および、表示部9を備える。制御部2は、メモリ4に格納されているコンテンツ記録制御プログラムに基づいて、以下に示すコンテンツ記録制御処理を実行するものであり、例えば、マイコンやCPU等である。
【0023】
受信部6は、制御部2の指示によって放送局を選択し、選択された放送局から放送される複数のコンテンツを含む放送データを受信する。コンテンツは、音楽(曲)、映像および/または静止画等のデータの総称であり、本例では曲データである。放送はTV放送またはラジオ放送等であり、デジタル放送、アナログ放送、衛星放送またはインターネット放送等の任意の放送が採用され得る。本例では、複数の曲データを含むFM放送を例に説明する。
【0024】
HDD3は、受信部6によって受信された放送データを制御部2の指示により記録する。また、HDD3は、キューシートに基づいて、放送データの中から抽出され曲データを、曲ファイルとして記録する。HDD3にはコンテンツ情報DB(データベース)が格納されており、記録された曲ファイルのコンテンツ情報(アーティスト名、曲名、曲ID、総再生時間、記録日時等)がコンテンツ情報DBに登録される。
【0025】
HDD3には、図2に示す放送局リストが格納されている。放送局リストは、受信部6が放送データを受信可能な放送局が登録されるリストである。放送局リストは、例えば、ユーザ操作によって登録される。また、HDD3には、図3に示す放送履歴リスト、図4に示す放送集計リスト、図5に示す録音予約リスト、図6に示すキーワードテーブルがさらに格納されている。これらの詳細については後述する。
【0026】
再生部5は、HDD3に記録されている曲ファイルや放送データファイルを、制御部2の指示によってHDD3から読み出して再生(デコード、D/A変換、増幅処理等)し、外部に接続されたスピーカーに音声信号を供給する。
【0027】
通信部7は、インターネット等の任意の電気通信回線を介してサーバ100に接続し、サーバ100からキューシートを取得し、HDD3又はメモリ4に保存する。図7は、放送局Xのキューシートの一例を示す図である。キューシートは、放送局名と、アーティスト名と、曲名と、放送開始時刻と、放送終了時刻とを含む。放送終了時刻は、次の曲の放送開始時刻になっている。例えば、放送局Xについて、2009年10月1日の0時05分〜0時15分にアーティト名A、曲名aaaの曲が放送されたことを示している。キューシートは、一般的には、曲の放送終了後に放送局によって提供される。
【0028】
また、通信部7は、サーバ100から番組表を取得し、HDD3又はメモリ4に保存する。番組表は放送データに多重化されて送信され、受信部6によって取得されてもよい。図8は、放送局Xの番組表の一例を示す図である。番組表は、放送局名と、放送日時(及び/又は曜日)と、番組名と、放送開始時刻と、放送終了時刻とを含む。番組表は、一般的には、番組の放送前に(例えば1週間前に)放送局によって提供される。
【0029】
制御部2は、過去の所定期間(例えば過去1ヶ月間)の番組表である第1番組表(複数の放送局の番組表)、および、過去の所定期間(例えば過去1ヶ月間)のキューシートである第1キューシート(複数の放送局のキューシート)をサーバ100から取得する。また、制御部2は、ユーザ操作によって、曲データの記録を希望するキーワードであるコンテンツ情報(本例では、アーティスト名および曲名の組み合わせ。)を受け付けて、図6に示すキーワードテーブルに登録する。例えば、図9に示すように、表示部9にアーティスト名及び曲名の入力画面が表示され、ユーザによる操作部8の操作によってアーティスト名及び曲名が入力されると、キーワードテーブルにアーティスト名及び曲名の組み合わせが登録される。
【0030】
また、制御部2は、第1番組表に記述されている番組の中から、第1番組表と第1キューシートとを照合することにより、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名で特定される曲データを過去に放送した番組を特定する。詳細には、制御部2は、第1番組表と第1キューシートとから図3の放送履歴リストを生成し、さらに、放送履歴リストから図4の放送集計リストを生成する。図3に示すように、放送履歴リストは、過去の所定期間に放送された番組と、その番組内で放送された曲との対応を管理するリストであり、放送局名、番組名、アーティスト名、曲名、曲の放送開始時刻、及び、曲の放送終了時刻が登録される。図4に示すように、放送集計リストは、過去の所定期間に放送された番組と、その番組内で放送された曲のアーティスト名と、そのアーティスト名の曲の放送回数とを対応付けて管理するリストであり、アーティスト名、放送局名、番組名、番組の放送開始時刻および放送終了時刻、Countが登録される。制御部2は、放送集計リストのCountにおいて、当該番組内で、そのアーティスト名の曲が放送された回数を管理する。
【0031】
また、制御部2は、将来の所定期間(例えば本日)の番組表である第2番組表(複数の放送局の番組表)を取得する。制御部2は、第2番組表に記述されている番組の中から、放送集計リストに登録されている番組と同じ番組を選択し、図5の録音予約リストに登録する。ここで、同じ番組とは一般的に番組名が同じ番組であるが、完全一致である必要はなく、サブタイトル等の番組名の一部が異なっていてもよい。録音予約リストは、放送局名、記録開始時刻、記録終了時刻、アーティスト名が登録される。制御部2は、録音予約リストに登録されている番組の放送データを受信部6に受信させ、HDD3に記録させる。
【0032】
また、制御部2は、録音予約リストに登録する複数の番組(これらの番組は放送局が異なっている)の時間帯が重複している場合、放送集計リストのCountに登録されている回数が多い番組を優先的に選択し、録音予約リストに登録する。なお、Countに登録されている回数が同一である場合には、放送時間が最も長い番組等の任意の方法で1つの番組が選択される。
【0033】
また、制御部2は、第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシート(複数の放送局のキューシート)を取得する。制御部2は、HDD3に記録された放送データの中から、第2キューシートを参照し、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名で特定される曲データを抽出し、曲ファイルとしてHDD3に記録させる。
【0034】
また、制御部2は、HDD3に記録された放送データの中に、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名で特定される曲データが含まれていると判断すると、キーワードテーブルから当該アーティスト名および曲名の組み合わせの登録を解除する。
【0035】
以下、本発明の動作を説明する。図10は、キューシート及び番組表に基づいて、放送履歴リストを生成する処理を示す。制御部2は、過去の所定期間(過去1ヶ月分)の1又は複数の放送局の番組表(第1番組表)をサーバ100から取得し、HDD3に保存する(S1)。また、制御部2は、過去の所定期間(過去1ヶ月分)の1又は複数の放送局のキューシート(第2キューシート)をサーバ100から取得し、HDD3に保存する(S2)。なお、これらの番組表およびキューシートは、一般的には、図2の放送局リストに登録されている全ての放送局のものが取得されるが、ユーザ操作によって選択された1つの放送局のもののみが取得されてもよい。
【0036】
次に、制御部2は、番組表を1つ(一般的には、1つの放送局の1日分の番組表)選択し、選択した番組表に対応するキューシートを選択する(S3)。制御部2は、番組表に記述されている各番組の放送開始時刻から放送終了時刻までの時間帯に放送された曲をキューシートから特定する(S4)。例えば、図7、図8の例では、放送局Xの2009年10月1日の番組X−1(放送開始時時刻0:00〜放送終了時刻2:00)において、アーティスト名A、曲名aaaの曲、アーティスト名B、曲名bbbの曲、アーティスト名C、曲名cccの曲、アーティスト名D、曲名dddの曲、アーティスト名E、曲名eeeの曲が放送されたことが特定される。
【0037】
制御部2は、S4の特定結果に基づいて、図3の放送履歴リストを生成する(S5)。すなわち、放送履歴リストにおいて、制御部2は、放送局名および番組名に対応付けて、その番組中に放送された曲のアーティスト名、曲名、放送開始時刻および放送終了時刻を登録する。放送局名および番組名は番組表から抽出され、アーティスト名、曲名、放送開始時刻および放送終了時刻はキューシートから抽出される。
【0038】
次に、制御部2は、HDD3に保存している全ての番組表について、上記処理により放送履歴リストに登録する処理を実行したか否かを判断する(S6)。未だ全ての番組表について処理を終了していなければ(S6でNO)、S3に戻って、保存している次の番組表およびそれに対応するキューシートを選択し、同様の処理を実行する(S4〜S5)。S6において、全ての番組表について処理を実行したと判断されると(S6でYES)、処理を終了する。
【0039】
図11は、放送履歴リストと、番組表と、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名とに基づいて、放送集計リストを生成する処理を示す。まず、制御部2は、放送履歴リストおよび番組表を用いて、放送集計リストを生成する(S11)。すなわち、図3、図4に示すように、放送履歴リストをアーティスト名でソートし、曲名の列を削除し、Countの列を追加することによって、放送集計リストが生成される。なお、番組の放送開始時刻及び放送終了時刻は、番組表から抽出される。
【0040】
次に、制御部2は、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名を読み出す(S12)。ここでは、図6を参照し、アーティスト名Aが読み出される。なお、キーワードテーブルに複数のアーティスト名が登録されている場合には、それら全てのアーティスト名が読み出される。次に、制御部2は、放送集計リストにおいて、キーワードテーブルから読み出されたアーティスト名の行のみを残し、その他のアーティスト名の行は削除する(S13)。図3、図4の例では、アーティスト名Aの行のみが残され、アーティスト名B、C、D、Eの行が削除される。
【0041】
次に、制御部2は、放送集計リストにおいて、アーティスト名及び番組名の組み合わせが同じ行を1つの行にまとめ、まとめた行の個数をCountに登録する(S14)。なお、上記の通り、番組名は完全に一致している必要はなく、サブタイトルなどの番組名の一部が異なっていてもよい。例えば、図4の例では、アーティスト名Aおよび番組名Xの行にはCountに4が登録されているが、これは、元々アーティスト名Aおよび番組名Xの行が4つ存在し、番組Xの中でアーティスト名Aの曲が4回放送されたことを示している。なお、毎日同じ番組Xが放送され、毎日1回アーティスト名Aの曲(異なる曲でもよい)が4日間放送された場合や、1日の番組Xでアーティスト名Aの曲(異なる曲でもよい)が4回放送された場合などがある。
【0042】
図12は、録音予約リストの生成処理を示す。制御部2は、放送集計リストを放送開始時刻が早い順にソートする(S21)。次に、制御部2は、サーバ100から本日の番組表(第2番組表)を取得し(ここでは、S1で番組表を取得した放送局の番組表が取得される)、本日の番組表に記述されている番組の中で、番組名が放送集計リストに記述されている番組の番組名と同じものを選択する(S22)。なお、上記の通り、番組名は完全に一致している必要はなく、サブタイトルなどの番組名の一部が異なっていてもよい。すなわち、本日の番組表に記述されている番組の中から、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名の曲を過去に放送した同一番組名の番組が選択される。
【0043】
次に、制御部2は、S22で選択した番組の中で、本日の放送時間帯が重複する番組(これらは放送局が異なっている)が存在するか否かを判断する(S23)。これは、選択された複数の番組の時間帯が完全に重複する場合の他に、時間帯の一部のみが重複する場合も含む。例えば、本日の番組表に記述されている番組X4と番組Y3の時間帯が共に5:00〜6:30である場合、又は、番組X4の時間帯が5:00〜6:30であり、番組Y3の時間帯が5:30〜7:00である場合に、時間帯が重複すると判断される。
【0044】
本日の放送時間帯が重複する番組が存在すると判断されると(S23でYES)、放送集計リストにおいてCountが最も大きい番組を1つ選択する(S24)。すなわち、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名の曲を過去に放送した回数が最大の番組が優先的に選択される。例えば、先ほどの番組X4と番組Y3が重複する場合には、図4を参照し、Countが大きい方の番組Y3が選択される。なお、番組X4の時間帯が5:00〜6:30であり、番組Y3の時間帯が5:30〜7:00である場合には、番組Y3のCountの方が大きければ、番組Y3が優先され、5:00〜5:30に番組X4が選択され、5:30〜7:00に番組Y3が選択されるとよい。一方、本日の放送時間帯が重複する番組が存在しないと判断されると(S23でNO)、S24をスキップし、S25に進む。
【0045】
次に、制御部2は、S22およびS24で選択された番組を放送開始時時刻が早い順に録音予約リストに登録する(S25)。これにより、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名の曲を過去に放送した番組が本日の番組表から自動的に選択されて、録音予約テーブルに自動的に登録される。
【0046】
図13は、録音予約リストに基づいて放送データをHDD3に記録する処理を示す。制御部2は、録音予約リストに登録されている番組を先頭から順に選択する(S31)。最初は、一番上に登録されている(すなわち、本日の番組表において放送開始時刻が最も早い)番組が選択される。
【0047】
制御部2は、現在時刻が、選択された番組の放送開始時刻になったか否かを判断している(S32)。現在時刻が、選択された番組の放送開始時刻になると(S32でYES)、制御部2は、受信部6に、選択された番組の放送局を選局させ、放送データの受信を開始させ、HDD3に放送データを記録開始させる(S33)。放送データを記録している間、制御部2は、現在時刻が、選択された番組の放送終了時刻になったか否かを判断している(S34)。現在時刻が、選択された番組の放送終了時刻になると(S34でYES)、制御部2は、受信部6に放送データの受信を終了させ、HDD3に放送データの記録を終了させる(S35)。
【0048】
制御部2は、録音予約リストに登録されている番組を全て記録し終えたか否かを判断する(S36)。記録し終えた場合(S36でYES)、処理を終了する。一方、未だ記録し終えていない場合(S36でNO)、制御部2は、録音予約リストにおいて次の番組を選択し(S31)、上記の処理(S32〜S35)を実行する。以上の処理によって、録音予約リストに登録されている番組を自動的にHDD3に記録することができる。録音予約リストに登録されている番組の時間帯以外は、受信部6の受信処理およびHDD3の記録処理を実行する必要がない。
【0049】
図14は、図13の記録処理の後に、キーワードテーブルに登録した曲を自動的に抽出し、曲ファイルをHDD3に記録する処理を示す。制御部2は、サーバ100にアクセスし、本日のキューシート(第2キューシート)を取得する(ここでは、S1でキューシートを取得した放送局のキューシートが取得される)(S41)。制御部2は、キーワードテーブルに登録されている曲が、図13の処理でHDD3に記録されたか否かを、キューシートと録音予約リストとを照合し、判断する(S42)。詳細には、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名及び曲名の組み合わせが、本日分のキューシートに記述されているかをチェックし、記述されていれば、その時間帯を含む番組が記録されたか否かを、録音予約リストを参照してチェックする。
【0050】
キーワードテーブルに登録されている曲が全く記録されなかった場合(S42でのNO)、処理を終了する。一方、キーワードテーブルに登録されている曲が記録された場合(S42でYES)、制御部2は、キーワードテーブルに登録されており、本日記録された曲データを、HDD3に記録された放送データから抽出し、曲ファイルを生成し、HDD3に記録する(S43)。放送データから曲ファイルを生成するには、本日のキューシートに記述されている放送開始時刻および放送終了時刻を用いて、抽出処理が実行される。
【0051】
次に、制御部2は、S43でHDD3に記録した曲ファイルのコンテンツ情報(アーティスト名、曲名、曲ID、総再生時間、記録日時等)をHDD3内のコンテンツ情報DBに登録し、その後、コンテンツツリーを再構築する(S44)。そして、制御部2は、キーワードテーブルに登録され、本日記録された曲のアーティスト名および曲名を表示部9に表示させ、記録されたことをユーザに告知する(S45)。なお、キーワードテーブルに登録されているアーティスト名と同じアーティスト名であるが異なる曲名の曲が記録された場合にも、その旨を表示部9に表示させ、ユーザに告知してもよい。
【0052】
次に、制御部2は、キーワードテーブルから、記録された曲のアーティスト名及び曲名の組み合わせを削除する(S46)。キーワードテーブルに登録されている曲がHDD3に記録されたので、当該曲を放送する他の番組を記録する必要がないからである。キーワードテーブルにそのままアーティスト名及び曲名の組み合わせが残されていると、同一曲が重複して記録されるという問題が生じるが、S46の処理によってこれを防止できる。
【0053】
次に、キーワードテーブルに登録されている同一アーティスト名について、キーワードテーブルに登録されている当該アーティスト名および曲名で特定される曲が全て記録されたか否かを判断する(S47)。つまり、S46の処理によってキーワードテーブルから削除され存在しなくなったアーティスト名があるか否かが判断される。例えば、図6では、アーティスト名Aの曲名aaaおよびaabが共に記録され、その結果、キーワードテーブルからアーティスト名Aが存在しなくなったか否かが判断される。
【0054】
キーワードテーブルに登録されている当該アーティスト名および曲名で特定される曲が全て記録された場合(S47でYES)、制御部2は、放送集計リストからこのアーティスト名に対応付けられている番組を全て削除する(S48)。つまり、このアーティスト名の曲をもはや記録する必要がないので、放送集計リストからこのアーティスト名の曲を過去に放送した番組を削除することによって、将来的に同一曲ファイルが重複して記録されることを防止できる。
【0055】
以上の処理によって、放送データを常時記録する必要なく、ユーザ操作によって登録されたアーティスト名及び曲名で特定される曲をより確実にHDD3に記録させることができる。
【0056】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。上記の例では、アーティスト名のみで放送履歴リストおよび放送集計リストを生成したが、アーティスト名及び曲名の組み合わせ、又は、ジャンル名などの他のコンテンツ情報を使用してもよい。上記のコンテンツ記録制御装置をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムまたはそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、HDDレコーダやPC等のコンテンツ記録再生装置に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0058】
1 コンテンツ記録再生装置
2 制御部
3 HDD
4 メモリ
5 再生部
6 受信部
7 通信部
8 操作部
9 表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、
過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、
ユーザ操作によって、所望のコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録手段と、
前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された番組を特定する特定手段と、
将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、
前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える、コンテンツ記録制御装置。
【請求項2】
前記特定手段が、特定された番組について、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された回数を管理し、
前記選択手段が、選択された複数の番組の中で、前記第2番組表における放送時間帯が重複する番組が存在する場合、前記特定手段によって管理されている回数が多い番組を選択する、請求項1に記載のコンテンツ記録制御装置。
【請求項3】
前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段をさらに備え、
前記記録制御手段が、前記記憶媒体に記録された放送データの中から、前記第2キューシートを参照し、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを抽出し、前記記憶媒体に記録させる、請求項1または2に記載のコンテンツ記録制御装置。
【請求項4】
前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段と、
前記第2キューシートを参照し、前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれているか否かを判断する判断手段とをさらに備え、
前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれていると判断された場合、前記コンテンツ情報登録手段が、前記コンテンツ情報の登録を解除する、請求項1または2に記載のコンテンツ記録制御装置。
【請求項5】
複数の曲データを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、
過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、
ユーザ操作によって、所望のアーティスト名および曲名の組み合わせを登録するコンテンツ情報登録手段と、
前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているアーティスト名で特定される曲データが放送された番組を特定する特定手段と、
将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、
前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、
前記選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える、コンテンツ記録制御装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ記録制御装置の各手段をコンピュータに実行させる、コンテンツ記録制御プログラム。
【請求項1】
複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、
過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、
ユーザ操作によって、所望のコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録手段と、
前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された番組を特定する特定手段と、
将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、
前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える、コンテンツ記録制御装置。
【請求項2】
前記特定手段が、特定された番組について、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが放送された回数を管理し、
前記選択手段が、選択された複数の番組の中で、前記第2番組表における放送時間帯が重複する番組が存在する場合、前記特定手段によって管理されている回数が多い番組を選択する、請求項1に記載のコンテンツ記録制御装置。
【請求項3】
前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段をさらに備え、
前記記録制御手段が、前記記憶媒体に記録された放送データの中から、前記第2キューシートを参照し、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツを抽出し、前記記憶媒体に記録させる、請求項1または2に記載のコンテンツ記録制御装置。
【請求項4】
前記第2番組表に対応する期間のキューシートである第2キューシートを取得する第3取得手段と、
前記第2キューシートを参照し、前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれているか否かを判断する判断手段とをさらに備え、
前記記憶媒体に記録された放送データの中に、前記コンテンツ情報登録手段に登録されているコンテンツ情報で特定されるコンテンツが含まれていると判断された場合、前記コンテンツ情報登録手段が、前記コンテンツ情報の登録を解除する、請求項1または2に記載のコンテンツ記録制御装置。
【請求項5】
複数の曲データを含む放送データを記憶媒体に記録させるコンテンツ記録制御装置であって、
過去の所定期間の番組表である第1番組表、および、過去の所定期間のキューシートである第1キューシートを取得する第1取得手段と、
ユーザ操作によって、所望のアーティスト名および曲名の組み合わせを登録するコンテンツ情報登録手段と、
前記第1番組表と前記第1キューシートとを照合することにより、前記第1番組表に記述されている番組の中から、前記コンテンツ情報登録手段によって登録されているアーティスト名で特定される曲データが放送された番組を特定する特定手段と、
将来の所定期間の番組表である第2番組表を取得する第2取得手段と、
前記第2番組表に記述されている番組の中から、前記特定手段によって特定された番組と同じ番組を選択する選択手段と、
前記選択された番組の放送データを受信装置に受信させ、前記記憶媒体に記録させる記録制御手段とを備える、コンテンツ記録制御装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ記録制御装置の各手段をコンピュータに実行させる、コンテンツ記録制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−97485(P2011−97485A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251570(P2009−251570)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】(000000273)オンキヨーサウンド&ビジョン株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】(000000273)オンキヨーサウンド&ビジョン株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
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