シューズおよびハウジング
【課題】 シューズに組み込まれる電子アセンブリ、特に電子歩数計、加速度計または速度センサが損傷しないように保護する。
【解決手段】 シューズがソール・ユニットを備えている。ソール・ユニットが電子アセンブリのハウジング10を取外し可能に収容するための収納部20を備えている。ハウジング10は、シューソール内の収納部20の形状に対応する外形を有する。収納部20の対応する開口部22に係合する実質的に互いに対向した突出部11を備えている。突出部11は、収納部20の開口部22と係合し易くする弾性材料を有してなることが好ましい。
【解決手段】 シューズがソール・ユニットを備えている。ソール・ユニットが電子アセンブリのハウジング10を取外し可能に収容するための収納部20を備えている。ハウジング10は、シューソール内の収納部20の形状に対応する外形を有する。収納部20の対応する開口部22に係合する実質的に互いに対向した突出部11を備えている。突出部11は、収納部20の開口部22と係合し易くする弾性材料を有してなることが好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子アセンブリのハウジングを収容するためのシューズおよび電子アセンブリを収容するためのハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
プロの競技者並びにアマチュアの競技者は、益々多くのスポーツにおいて、各人の運動能力を電子的に記録することを望んでいる。例えば、今日では、複数の機能を持つ電子速度計が、意欲的なロード・バイク乗りやマウンテン・バイク乗り達の標準装備となっている。歩数、速度、それゆえ走行距離を計数し、さらに別の情報も提供する小型コンピュータもランニングに用いられている。
【0003】
自転車用コンピュータの取付けは比較的容易であるが、ランニングの場合には問題がある。一方では、例えば、シューズのソール中の接触センサや衝撃センサや加速度計を用いて、競技者の足の運びを確実に検出するために、小型コンピュータをシューズにどうにかして連結しなければならない。他方で、小型コンピュータは、湿度および機械的損傷に対して保護しなければならない。最後に、小型コンピュータは、記録されたデータを見るためや、所望であれば、入力を行うため、または測定データをさらに評価する目的でこの小型コンピュータをパソコンに接続するために、容易にアクセスできるべきである。
【0004】
ランナーが、MP3プレーヤーなどの、他のタイプの小型コンピュータを携行しようとした場合に、同様の問題が生じる。ストラップなどを用いてそのような電子アセンブリを体に取り付けることが一般にできるが、そのような取付けは多くの場合、体の能力を発揮している最中には心地よくないと考えられる。
【0005】
したがって、小型コンピュータをシューズにどのように取り付けるかについての多くの手法が従来技術から公知である。例えば、特許文献1から3には、小型コンピュータがシューズの靴紐または靴のべろに取り付けられている配置が開示されている。この設計の変更例が特許文献4から7に開示されている。ここでは、センサがソール領域に組み込まれている。この小型コンピュータは、センサの信号を処理して有用なデータを提供するものであり、ここでも靴紐および/または靴の甲の領域に配置されている。さらに、特許文献8には、小型コンピュータがシューズの踵に取り付けられるシステムが開示されている。
【0006】
しかしながら、従来技術から公知の、小型コンピュータのシューズへのこれらの配置の全てには、小型コンピュータの敏感な電子部品の損傷に対する保護が不十分であるという欠点がある。ランナーが躓いたり倒れたりしたときに、小型コンピュータのハウジングが機械的負荷にさらされるという重大な危険がある。このハウジングは一般にプラスチック材料から製造されており、このような機械的負荷には耐えることができない。十分に効果的な保護コーティングは除外される。何故ならば、電子アセンブリは、シューズの外側に配置されている場合、運動の過程を損なうようなサイズと質量になってしまうからである。
【特許文献1】米国特許第6536139号明細書
【特許文献2】米国特許第6278378号明細書
【特許文献3】特開昭60−200120号公報
【特許文献4】米国特許第4649552号明細書
【特許文献5】特開昭60−84689号公報
【特許文献6】米国特許第6183425号明細書
【特許文献7】国際公開第88/04768号パンフレット
【特許文献8】米国特許第4771394号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、第1の態様によれば、本発明は、従来技術の上述した欠点を克服するために、電子歩数計、加速度計または速度センサなどの電子アセンブリをしっかりと収容できるシューズを提供するという課題に基づく。さらに別の態様によれば、本発明は、損傷から永久的に保護されるように電子アセンブリをシューズにしっかりと配置できるハウジングを提供するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある実施の形態において、この課題は、電子アセンブリ、特に電子歩数計、加速度計または速度センサのハウジングを取外し可能に収容するための収納部を備えたソール・ユニットを有してなるシューズ、特に、スポーツ・シューズにより解決される。
【0009】
本発明によって、センサだけでなく、歩数計、加速度計または速度センサなどの完成した電子アセンブリ、MP3プレーヤーまたは任意の電子アセンブリもシューズのソール中に取外し可能に組み込むことができる。動作中でさえも測定データの読取りや入力を行えるように、ケーブルまたは無線伝送を用いて、追加のユーザ・インターフェースをその電子アセンブリに接続してもよい。
【0010】
本発明は、電子アセンブリに要求される回路が、次第に小さくなり、したがって、シューズのソールの機能的性質(緩衝作用および支持)に著しく影響を与えずに、そのソールの収納部に容易に配置できることの実現に基づく。同時に、電子アセンブリは完全に囲まれており、したがって、機械的衝撃に対して完全に保護されている。ソールの収納部内に配置したことは、美的にも魅力的でもある。何故ならば、電子アセンブリのハウジングは、外から認識できないことが好ましいからである。
【0011】
ハウジングは永久的にはソールに組み込まれず、収納部に取外し可能に配置されているので、ハウジングを取り替えること、例えば、故障した電子アセンブリを交換したり、電池を交換したり、データをさらに評価するためにパソコンなどに接続できるようにハウジングと電子アセンブリを収納部から取り出したりすることが常に可能である。
【0012】
最後に、ハウジングを取外し可能に配置することによって、そのアセンブリを、異なる機能性を実現することが可能な別のアセンブリと容易に交換できる。それゆえ、歩数を計数することにより、または加速を測定することにより走行運動を検出するためのユニットを、別のアセンブリ、例えば、位置測定のためのGPS受信機、脈拍センサまたは他の電子機能ユニットと直接交換することができる。このような交換可能性は、電子制御装置の制御下でソールの緩衝特性を変更できるインテリジェント・シューズとの関連で特に好都合である。この制御装置に不具合がある場合、新しいファームウェアを提供するかまたは最新のモデルと交換するために、本発明による構成を特に都合の良い様式で使用できる。電子アセンブリのメモリを交換する、読みとる、拡張するなどのために、アセンブリを取り外すことも考えられる。
【0013】
収納部はソール・ユニットの中足領域に配置されることが好ましい。それゆえ、ハウジングは、最小の接地反応力にさらされ、したがって、変形が最小であるソールの領域に配置される。
【0014】
ある実施の形態において、ソール・ユニットは、電子アセンブリを点検するおよび/または動作させるための開口部および/または窓を有する。この態様において、追加のユーザ・インターフェースは要求されないが、排除されるものでもない。
【0015】
収納部はソール・ユニットのミッドソールに配置されることが好ましい。このミッドソールは、シューズが使用されるときに、取外し可能なインソールにより覆われることが好ましい。電子アセンブリのためのハウジングをそのような収納部内に配置する場合、このアセンブリは十分に保護されている。何故ならば、このアセンブリは、好ましくは全ての側面から、ソール材料によって取り囲まれているからである。インソールは、取外しできることが好ましく、したがって、例えば、電池交換のために、電子アセンブリのハウジングに直接アクセスすることができる。
【0016】
現在特に好ましい実施の形態において、収納部の形状は、電子アセンブリのハウジングに対応している。これにより、ハウジングを挿入したときに、ハウジングがソールの収納部内で実質的に遊びがなく配置されるように積極的に適合することとなる。したがって、実質的に振動が生じない。振動にさらされると、ハウジング内に配置された電子アセンブリが損傷することがあるので、このことは好都合である。
【0017】
第1の実施の形態において、収納部は、少なくとも1つの凹みまたは開口部を有する。それぞれ、ハウジングの1つまたは2つの突出部と係合できる、実質的に対向する2つの凹みまたは開口部が特に好ましい。収納部は、収納部内にハウジングをしっかりと固定するために、少なくとも1つの弾性部材、好ましくは弾性境界面を含むことが都合よい。その結果、ハウジングは、上述した積極的な適合に加えて、収納部内でハウジングがほとんど動かなくなるように収納部に能動的に固定される。
【0018】
さらに別の現在好ましい実施の形態によれば、収納部が、ハウジングの対応する凹みまたは開口部に係合する突出部を少なくとも1つ有すると、同様の利点が得られる。この収納部は、少なくとも1つの、好ましくは、シューズの長手方向における収納部の前端と後端の両方の2つの突出部を有する。
【0019】
さらに、ハウジングの収納部からの取外しを容易にするために、収納部に取外しストラップが配置されることが好ましい。取外しストラップは、収納部内に配置されるアセンブリの下に設けられ、ストラップの一端が収納部の上方縁を超えて延在するように収納部に配置されることが好ましい。ある実施の形態において、取外しストラップはさらに、シューズの収納部内に配置されたときに、ハウジングの突出部が係合する部分を有する。
【0020】
収納部はソール・ユニットの補強部材中、特に、足の捻れ曲がり、すなわち、後足部に対する前足部の回転を可能にする支持バー中に組み込まれることが好ましい。そのような捻れ支持体または捻れバーは、典型的に、所望の支持機能を達成するための実質的に非圧縮性の材料から製造され、したがって、電子アセンブリのためのハウジングをしっかりと収容するのに特に適している。さらに、加速度計を使用した場合、このアセンブリによって最も正確な測定結果が得られることが試験により示された。
【0021】
さらに別の態様によれば、本発明は、電子アセンブリ、特に、歩数計、加速度計または速度センサを収容するためのハウジングであって、シューズ内の収納部の形状に対応する外形を有するハウジングに関する。そのようなハウジングは、上述した特徴を持つシューズと一緒に使用するのに特に適しており、歩数計、加速度計または速度センサ、MP3プレーヤーなどの電子アセンブリ、2つのアセンブリの組合せまたは脈拍を測定するための電子アセンブリなどの他の機能を持つ電子アセンブリをしっかりと固定することができる。ハウジングは、電子アセンブリに永久的に連結されていても、電子アセンブリがハウジング内に取外し可能に配置されていてもよい。
【0022】
ハウジングは、ハウジングを実質的に完全に取り囲む弾性材料のコーティングを有してなることが好ましい。それゆえ、一方で、シューズの収納部内にハウジングがしっかりと適合し、他方で、ハウジングが収納部から取り外されたときに、例えば、硬い床に落下しても、ハウジングは保護される。
【0023】
好ましい実施の形態において、ハウジングは、ハウジングに取外し可能に取り付けることができ、かつハウジングを少なくとも部分的に取り囲む取付カバーを有してなる。取付カバーは、靴紐またはシューズの他の取付手段の下に延在するように設けられた取付ストラップを含むことが好ましい。この取付ストラップは自由端を有することが好ましく、ハウジングは、取付ストラップの自由端を取外し可能に取り付けるための手段を有してなる。
【0024】
シューズがシューソール内に適切な収納部を持たない場合、好ましい取付カバーを使用して、上述したハウジングを任意のシューズに従来の様式で取外し可能に取り付けてもよい。したがって、ハウジングおよびその中に配置された電子アセンブリの使用には、必ずしも特有の対のシューズを必要とはしない。さらに、取付カバーは、靴紐の上に配置された状態で、展示などのために、前記アセンブリを追加にまたは代わりに使用することを可能にし、シューズ内の別のアセンブリによって測定および/または生成されたデータを表示する。
【0025】
本発明のさらに別の改変は、従属請求項の主題である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の現在好ましい実施の形態を、ランニング・シューズ内の電子歩数計に関して、図面を参照してさらに詳しく説明する。以下では、「歩数計」という用語は、例えば、歩数、加速度、速度またはランニング動作に関連する他の物理的値を測定するために、ランニング動作を任意の様式で電子的に検出する任意の電子アセンブリと解釈する。しかしながら、本発明は、例示的であって、限定的には示されていないので、シューズ内の他の種類の小型電子アセンブリの配置にも関するものと理解すべきである。
【0027】
図1aおよび1bは、ハウジング10内に設けられた電子歩数計(図示せず)がどのようにシューズ1のソールの収納部内に配置されるかを図示している。この目的のために、取外し可能なインソール2またはいわゆる中敷きを最初に取り外す(図1a参照)。続いて、ハウジング10を、図1aおよび1bには示されていないミッドソールの収納部に配置する(図1b参照)。そのような配置は、以下にさらに詳しく説明する本発明の好ましい実施の形態であるが、ハウジング10を収容するための収納部を、代わりに、取外し可能なインソール2内に設けても、ミッドソールおよびインソール2が一緒になってハウジングのための空洞(図示せず)を形成してもよい。一般に、ハウジング10を取外し可能に収容するための収納部をアウトソール内に設けることも考えられる。上述した実施の形態の一層遠大な変更例において、歩数計の電子部品が、ランニング・シューズの取外し可能なインソール中に完全に組み込まれる。
【0028】
図示しない別の実施の形態において、電子アセンブリ10は、上述したソール層の内の1つに配置された後にでも動作される。この目的のために、開口部(図示せず)が周りのソール層に配置されているか、またはハウジング10上の対応する入力手段(図示せず)を動作できるキーが提供される。この点に関して、ハウジング上のディスプレイを検査できる、または例えば、電子アセンブリの適切な機能を示す光信号を透過させられる透明材料から、挿入されたハウジング10を取り囲むソール層の部分を製造することも考えられる。この実施の形態において、ハウジング自体が、ディスプレイを観察するための窓と、必要であれば、電子アセンブリのキーを動作するため設備とを含むことが好ましい。
【0029】
ミッドソール内の収納部20の例が図2に示されている。簡単にするために、収納部20を取り囲むミッドソール材料は示されていない。収納部20は、実質的にたらいの形状を有する。ここで、内寸の内の少なくとも1つ、すなわち、長さ、幅または深さは、ハウジング10の外寸に実質的に対応するが、全寸法がそれぞれ対応することが好ましい。図2に示すようにハウジング10を収納部20中に挿入する場合、収納部20内の相対的な動きが実質的になくなるように積極的に適合が生じる。さらに、挿入されたハウジング10の頂面が、インソール2に膨らみが生じないように平らであることが好ましく、したがって、ハウジング10をそのように配置しても、シューズ1の履き心地に大きな影響が生じない。収納部20は、シューズの中足部に配置される、例えば、足の土踏まずを支持するための部材中に組み込まれることが好ましい。この部材は、一般に、周りのソール材料よりも硬い材料から製造される。本出願人のスポーツシューズに用いられているような、足の捻れ曲げ、すなわち、後足部に対する前足部の回転を可能にする支持バー内に収納部20を配置することが特に好ましい。
【0030】
図2は、特に実現が容易な取付けの可能性を開示している。この目的のために、開口部22が収納部20の側壁21に配置されている。ハウジング10の突出部11が開口部を通って延在し、それによって、ハウジング10を収納部20中に取り付ける。図2から分かるように、側壁21は開口部22をいくつか有することが好ましい。これらの開口部は、対向する側壁21に対となって配置されることが好ましい。側壁21は、収納部20の縦側および/または横側にあってもよい。
【0031】
図2の矢印は、反対側にある突出部11が、対向する側壁の対応する開口部(または凹み)22に係合できるようにハウジング10を下方に押し付ける前に、どのように突出部11が側壁21の対応する開口部22に最初に挿入されるかを示している。この目的のために、側壁21および/または突出部11は特定の弾性を有する必要がある。図示した実施の形態において、突出部11は、要求される弾性を与える外側ゴムコーティング12を有する。ゴムコーティング12は、連続ゴム材料から製造されるか、もしくは空気または、必要であれば、ゲルなどの特定の緩衝材料(図示せず)が充填された内部空洞(図4参照)を有してなっていてよい。ハウジング10の取扱いを容易にするために、ゴムコーティング12の外側は対応する輪郭を有する(図3参照)。
【0032】
その上、ゴムコーティング12は、例えば、パソコンに接続するために、ハウジング10を取り外し、うっかり落としてしまったときに、ハウジング10およびその中に配置された歩数計の電子部品を保護する。したがって、開示された4つの突出部11を被覆するだけでなく、図11bに示すさらに別の実施の形態を参照して以下により詳しく説明するように、ハウジング10を完全に被覆するゴムコーティングをハウジング10に設けることも考えられる。以下に説明するように、取付カバーを使用し、したがって、ハウジング10を、周りのソール材料の保護のない状態で靴紐に配置する場合に、このことは特に都合よい。
【0033】
前述したように、収納部20は、収納部20中にハウジング10をしっかりと適合させるために弾性挿入物または縁部分(図示せず)を有していてもよい。
【0034】
その上、電子歩数計が衝撃センサを使用する場合、ハウジング10を収納部20中に遊びなく固定することが都合よい。ハウジング10およびそれにより歩数計に作用する任意の加速は、シューズ1の加速に対応するが、ハウジング10とシューズ1との間の相対的動きには対応しない。
【0035】
図5は、現在好ましい実施の形態におけるハウジング10の分解図を示している。現在好ましい構造は、湿度の浸透を防ぐための中間シーリング17と共に、下半型部15と上半型部16とを有してなるのが分かる。ハウジング10の内部に配置されている電子アセンブリ(図示せず)を取り出せるように2つに半型部15および16が取外し可能に相互連結される場合、そのようなシーリング17が特に好ましい。あるいは、例えば、接着、高周波溶着または他の技法によって、電子アセンブリを最初に取り付けた後、2つの半型部15,16を永久的に相互連結することも考えられる。
【0036】
図5の実施の形態において、2つの半型部15,16は、ハウジングの横の突出部の上半型部11aおよび下半型部11bの両方に延在する一体ゴムコーティング12を有することによって、相互連結されている。加えてまたは代わりに、ハウジングの上半型部と下半型部を相互連結するために、ラッチおよび/またはネジを用いても差し支えない。最後に、ハウジング10は単一部材として設けてもよい。
【0037】
図5に示したように、開示された実施の形態は、上側にカバー19および指定されたシーリング19a、例えば、Oリングを有する開口部18を含むことが好ましい。その結果、ハウジング10を収納部20から取り出す必要なく、電池や加速度計を容易に交換することができる。開口部の代わりに、ハウジング10は、ケーブル(図示せず)を用いて、その内部に配置された加速度計に充電できるように充電ソケットを備えていても差し支えない。
【0038】
図9、10および11bは、本発明のさらに別の現在好ましい実施の形態を示している。この目的のために、ほぼたらい形の収納部120が、シューソール100の中足領域、好ましくはミッドソールに配置されている。この収納部の内寸は、対応するハウジング110の外寸に実質的に対応している。ハウジング110は亀のような形状を有することが好ましいのが図11bから分かる。
【0039】
側方領域において、例えば、点線の丸によって図9に印が付けられた収納部120の前端にスリットがある。このスリットには、取外しストラップ130が取り付けられている、例えば、接着されている。図9に示すように、ハウジング110を収納部120に挿入するときに、取外しストラップ130はハウジング110の下で平らである。境界領域131は、掴み易くするための補強部132を有することが好ましく、この境界領域131のみが、収納部120から突出する。しかしながら、境界領域131および補強部132はインソール、すなわち、中敷き(図9には図示せず)の下に配置されることが好ましいので、シューズの履き心地は損なわれない。
【0040】
取外しストラップ130によって、電子アセンブリのハウジング110のシューソールからの取出しが容易になる。例えば、ゴム層などの弾性層によりハウジング110を被覆することによって得られるような、収納部120内へのしっかりとした適合にもかかわらず、ハウジング110は、単に取外しストラップを引っぱることによってソールの収納部120から取り出せるであろう。特別な力も特別な工具も必要ない。
【0041】
図10は、取外しストラップ130の好ましい実施の形態を示している。この変更例の取外しストラップは、ハウジング110の突出部117(図11b参照)がハウジング110の取付位置で収納部120に係合する切抜き133を有するのがすぐに分かるであろう。それゆえ、取外しストラップ130は、上述したような様式でハウジング110を後に取り外し易くするように正確に整合されている。
【0042】
図11bはさらに、現在好ましい実施の形態におけるハウジング110が複数の凹み115を有するのを示している。これらの凹みは、ハウジング110の前端と後端で対になって配置されることが好ましい。収納部120の内部に、好ましくは収納部120の前端と後端で対になって(図9の断面には図示せず)対応して配置されている突出部が、これらの凹みと係合する。それゆえ、ハウジング110は収納部120内にしっかりと位置決めされる。しかしながら、上述したゴム層の使用のように、この手法は、さらに別の手法を要せずに、ハウジング110がシューソールのほぼ対応した形状の収納部120内に配置されているだけの実施の形態が可能なように随意的である。
【0043】
ハウジングおよび中に敏感な回路が配置されている電子アセンブリをよりうまく取り扱うために、ゴム層に、溝状の凹みが形成された領域116を持たせ、確実に掴めるようにすることが都合よい。図11bの実施の形態は、そのような領域を3つ、すなわち、上述した好ましい凹み115の上の前方と、2つの後方の凹みそれぞれの間の後方に示している。
【0044】
最後に、ハウジングを収納部にしっかりと取り付けるために、上述した突起と凹みの相互作用以外の手法も考えられる。例えば、ハウジングを磁石(図示せず)により特定の位置に固定してもよく、または収納部が、取外し可能なハウジング(図示せず)をさらに固定する閉塞可能なカバーを有していてもよい。
【0045】
図6から8は、本発明の一部である取付カバー30の実施の形態を示している。シューズが上述した収納部20を備えていない場合、または第1の電子アセンブリ(例えば、歩数計)に加えて、さらに別の電子アセンブリ(例えば、MP3プレーヤー)をシューズに配置すべき場合、取付カバー30によって、上述したハウジング10を一般的なシューズの靴紐に取り付けることができる。収納部20と同様に、取付カバー30は開口部32が設けられた側壁を備えており、ハウジング10の突出部11がこれらの開口部を貫通できるようになっている。その結果、ハウジング10を取付カバー30に、確実であるが取外し可能に固定できる。また、開口部32は対向する対として配置されることが好ましい。好ましい実施の形態は、収納部20の上述した実施の形態に類似の、全部で4つの開口部32を備えており、ハウジング10の4つの対応する突出部11がこれらの開口部を貫通する(図8参照)。
【0046】
取付カバー30は、靴紐(図7参照)またはシューズの他の閉塞手段(図示せず)に取外し可能に連結するように働く取付ストラップ35をその下側に備えることが好ましい。取付ストラップ35は、靴紐の下に案内される。このストラップは、自由端がハウジング10の前端に取外し可能に取り付けられるような開口部36をその自由端に備えている(図8参照)。この目的のために、適切な突出部14がハウジング10に配置されている。他の取付手段、例えば、取付ストラップ35の自由端をハウジング10および/または取付カバー30にしっかりと連結するための留め具も考えられる。
【0047】
取付カバー150の代わりの実施の形態が図11aに示されている。これは、図11bのハウジングの実施の形態に使用することが好ましいものである。取付カバー150はハウジング110を部分的にしか取り囲んでいない。この目的のために、このカバーは、靴紐の下の挿入体(図示せず)内に延在し、上方に曲げられるフック式端部領域152で終わるアーム151を備えている。ハウジング110は、このように形成された収容部中に、フック式端部領域152がこのハウジングを頂面で取り囲むように上から留め付けられる。図11aに示した4本のアーム151の代わりに、上端と下端または側部でハウジング110を取り囲む、他の数のアーム、例えば、3本のアームまたは幅広の2本のアームも可能である。
【0048】
さらに、フック式端部領域152中への留付けに加えて、突出部117上に延在し、それゆえ、ハウジング110を取付カバー150内にしっかりと固定する取付フラップ155を、図11aに示すように、取付カバー150に配置してもよい。
【0049】
図12は、ソールを通しての上述した入力の可能性に加えてまたはその代わりに、ソール内またはシューズの甲の上に配置された電子アセンブリを制御するためのさらに別の選択肢を開示している。シューソールの内部にあるハウジング10内に配置された電子アセンブリは、無線リンクを用いて、腕に着用した受信装置50と通信する。この目的のために、Bluetooth(登録商標)などの無線通信規格を用いてよい。実際の電子機器はシューソール内のハウジングの内部に配置されているので、腕(または任意の他の位置)にある受信装置50は、非常に軽量であり、例えば、時計や衣服に組み込まれて差し支えない。しかしながら、脈拍を測定するための電子アセンブリに類似のストラップ内の配置も考えられる。
【0050】
受信装置50とシューソールの内部かその傍にある電子アセンブリとの間の無線通信は、受信装置50を用いて電子アセンブリを制御できるように双方向性であってよい。無線通信の代わりに、ハウジング10を通して外部に案内され、シューソール外部の制御装置および/またはディスプレイ装置に連結された細いケーブルを用いてもよい。
【0051】
さらに、電子アセンブリは、ハウジング自体の内部には配置されていないが、シューズの他の位置、例えば、ソール領域、シューズのアッパー、前足領域または後足領域に配置された複数の追加のセンサに電気接続されていてもよい。全てのシューズに電子アセンブリへの可能な接続の全てが要求されていないので、提供された複数の電気接続の一部のみが実際に接続されていることも考えられる。ランニング中に多数の異なるパラメータ(速度、加速度、GPS位置、シューズの変形、脈拍数など)を検出できる電子アセンブリを提供者が流通している場合、このことは特に実用に適っている。これらのパラメータは、可能なセンサの全てを備えた、複雑なそれゆえ高価なシューズにより提供される。しかしながら、この電子アセンブリは、そのモジュール特性のために、センサの一部のみが実際に提供されている、より単純で安いシューズに使用しても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるシューズのソール・ユニット内にハウジングを配置するのに必要な工程を示す斜視図
【図2】ソール・ユニットの収納部内にどのようにハウジングを挿入するかを示す斜視図
【図3】ゴム層により被覆されたハウジングの突出部の詳細図
【図4】突出部を収納部の開口部中に挿入したときの、図3の線A−Aに沿った断面図
【図5】第1の実施の形態におけるハウジングの分解図
【図6】第1の実施の形態におけるハウジングのための取付カバーの斜視図
【図7】シューズの靴紐にどのようにハウジングを取り付けるかを示す斜視図
【図8】シューズの靴紐にどのようにハウジングを取り付けるかを示す斜視図
【図9】本発明の別の実施の形態によるソール・ユニット内にどのようにハウジングを配置するかを示す断面図
【図10】ハウジングの収納部からの取外しを容易にするための、図9の実施の形態の取外しストラップを示す詳細図
【図11】図11aは、別の実施の形態におけるハウジングのための取付カバーの詳細図、図11bは、図11aの取付カバーに適合された、別の実施の形態におけるハウジングの詳細図
【図12】ユーザに取り付けられた受信装置に設けられたユーザ・インターフェースと無線様式でどのように電子アセンブリが通信できるかを示す概略図
【符号の説明】
【0053】
1 シューズ
2 インソール
10,110 ハウジング
11 突出部
20,120 収納部
22 開口部
100 シューソール
130 取外しストラップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子アセンブリのハウジングを収容するためのシューズおよび電子アセンブリを収容するためのハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
プロの競技者並びにアマチュアの競技者は、益々多くのスポーツにおいて、各人の運動能力を電子的に記録することを望んでいる。例えば、今日では、複数の機能を持つ電子速度計が、意欲的なロード・バイク乗りやマウンテン・バイク乗り達の標準装備となっている。歩数、速度、それゆえ走行距離を計数し、さらに別の情報も提供する小型コンピュータもランニングに用いられている。
【0003】
自転車用コンピュータの取付けは比較的容易であるが、ランニングの場合には問題がある。一方では、例えば、シューズのソール中の接触センサや衝撃センサや加速度計を用いて、競技者の足の運びを確実に検出するために、小型コンピュータをシューズにどうにかして連結しなければならない。他方で、小型コンピュータは、湿度および機械的損傷に対して保護しなければならない。最後に、小型コンピュータは、記録されたデータを見るためや、所望であれば、入力を行うため、または測定データをさらに評価する目的でこの小型コンピュータをパソコンに接続するために、容易にアクセスできるべきである。
【0004】
ランナーが、MP3プレーヤーなどの、他のタイプの小型コンピュータを携行しようとした場合に、同様の問題が生じる。ストラップなどを用いてそのような電子アセンブリを体に取り付けることが一般にできるが、そのような取付けは多くの場合、体の能力を発揮している最中には心地よくないと考えられる。
【0005】
したがって、小型コンピュータをシューズにどのように取り付けるかについての多くの手法が従来技術から公知である。例えば、特許文献1から3には、小型コンピュータがシューズの靴紐または靴のべろに取り付けられている配置が開示されている。この設計の変更例が特許文献4から7に開示されている。ここでは、センサがソール領域に組み込まれている。この小型コンピュータは、センサの信号を処理して有用なデータを提供するものであり、ここでも靴紐および/または靴の甲の領域に配置されている。さらに、特許文献8には、小型コンピュータがシューズの踵に取り付けられるシステムが開示されている。
【0006】
しかしながら、従来技術から公知の、小型コンピュータのシューズへのこれらの配置の全てには、小型コンピュータの敏感な電子部品の損傷に対する保護が不十分であるという欠点がある。ランナーが躓いたり倒れたりしたときに、小型コンピュータのハウジングが機械的負荷にさらされるという重大な危険がある。このハウジングは一般にプラスチック材料から製造されており、このような機械的負荷には耐えることができない。十分に効果的な保護コーティングは除外される。何故ならば、電子アセンブリは、シューズの外側に配置されている場合、運動の過程を損なうようなサイズと質量になってしまうからである。
【特許文献1】米国特許第6536139号明細書
【特許文献2】米国特許第6278378号明細書
【特許文献3】特開昭60−200120号公報
【特許文献4】米国特許第4649552号明細書
【特許文献5】特開昭60−84689号公報
【特許文献6】米国特許第6183425号明細書
【特許文献7】国際公開第88/04768号パンフレット
【特許文献8】米国特許第4771394号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、第1の態様によれば、本発明は、従来技術の上述した欠点を克服するために、電子歩数計、加速度計または速度センサなどの電子アセンブリをしっかりと収容できるシューズを提供するという課題に基づく。さらに別の態様によれば、本発明は、損傷から永久的に保護されるように電子アセンブリをシューズにしっかりと配置できるハウジングを提供するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある実施の形態において、この課題は、電子アセンブリ、特に電子歩数計、加速度計または速度センサのハウジングを取外し可能に収容するための収納部を備えたソール・ユニットを有してなるシューズ、特に、スポーツ・シューズにより解決される。
【0009】
本発明によって、センサだけでなく、歩数計、加速度計または速度センサなどの完成した電子アセンブリ、MP3プレーヤーまたは任意の電子アセンブリもシューズのソール中に取外し可能に組み込むことができる。動作中でさえも測定データの読取りや入力を行えるように、ケーブルまたは無線伝送を用いて、追加のユーザ・インターフェースをその電子アセンブリに接続してもよい。
【0010】
本発明は、電子アセンブリに要求される回路が、次第に小さくなり、したがって、シューズのソールの機能的性質(緩衝作用および支持)に著しく影響を与えずに、そのソールの収納部に容易に配置できることの実現に基づく。同時に、電子アセンブリは完全に囲まれており、したがって、機械的衝撃に対して完全に保護されている。ソールの収納部内に配置したことは、美的にも魅力的でもある。何故ならば、電子アセンブリのハウジングは、外から認識できないことが好ましいからである。
【0011】
ハウジングは永久的にはソールに組み込まれず、収納部に取外し可能に配置されているので、ハウジングを取り替えること、例えば、故障した電子アセンブリを交換したり、電池を交換したり、データをさらに評価するためにパソコンなどに接続できるようにハウジングと電子アセンブリを収納部から取り出したりすることが常に可能である。
【0012】
最後に、ハウジングを取外し可能に配置することによって、そのアセンブリを、異なる機能性を実現することが可能な別のアセンブリと容易に交換できる。それゆえ、歩数を計数することにより、または加速を測定することにより走行運動を検出するためのユニットを、別のアセンブリ、例えば、位置測定のためのGPS受信機、脈拍センサまたは他の電子機能ユニットと直接交換することができる。このような交換可能性は、電子制御装置の制御下でソールの緩衝特性を変更できるインテリジェント・シューズとの関連で特に好都合である。この制御装置に不具合がある場合、新しいファームウェアを提供するかまたは最新のモデルと交換するために、本発明による構成を特に都合の良い様式で使用できる。電子アセンブリのメモリを交換する、読みとる、拡張するなどのために、アセンブリを取り外すことも考えられる。
【0013】
収納部はソール・ユニットの中足領域に配置されることが好ましい。それゆえ、ハウジングは、最小の接地反応力にさらされ、したがって、変形が最小であるソールの領域に配置される。
【0014】
ある実施の形態において、ソール・ユニットは、電子アセンブリを点検するおよび/または動作させるための開口部および/または窓を有する。この態様において、追加のユーザ・インターフェースは要求されないが、排除されるものでもない。
【0015】
収納部はソール・ユニットのミッドソールに配置されることが好ましい。このミッドソールは、シューズが使用されるときに、取外し可能なインソールにより覆われることが好ましい。電子アセンブリのためのハウジングをそのような収納部内に配置する場合、このアセンブリは十分に保護されている。何故ならば、このアセンブリは、好ましくは全ての側面から、ソール材料によって取り囲まれているからである。インソールは、取外しできることが好ましく、したがって、例えば、電池交換のために、電子アセンブリのハウジングに直接アクセスすることができる。
【0016】
現在特に好ましい実施の形態において、収納部の形状は、電子アセンブリのハウジングに対応している。これにより、ハウジングを挿入したときに、ハウジングがソールの収納部内で実質的に遊びがなく配置されるように積極的に適合することとなる。したがって、実質的に振動が生じない。振動にさらされると、ハウジング内に配置された電子アセンブリが損傷することがあるので、このことは好都合である。
【0017】
第1の実施の形態において、収納部は、少なくとも1つの凹みまたは開口部を有する。それぞれ、ハウジングの1つまたは2つの突出部と係合できる、実質的に対向する2つの凹みまたは開口部が特に好ましい。収納部は、収納部内にハウジングをしっかりと固定するために、少なくとも1つの弾性部材、好ましくは弾性境界面を含むことが都合よい。その結果、ハウジングは、上述した積極的な適合に加えて、収納部内でハウジングがほとんど動かなくなるように収納部に能動的に固定される。
【0018】
さらに別の現在好ましい実施の形態によれば、収納部が、ハウジングの対応する凹みまたは開口部に係合する突出部を少なくとも1つ有すると、同様の利点が得られる。この収納部は、少なくとも1つの、好ましくは、シューズの長手方向における収納部の前端と後端の両方の2つの突出部を有する。
【0019】
さらに、ハウジングの収納部からの取外しを容易にするために、収納部に取外しストラップが配置されることが好ましい。取外しストラップは、収納部内に配置されるアセンブリの下に設けられ、ストラップの一端が収納部の上方縁を超えて延在するように収納部に配置されることが好ましい。ある実施の形態において、取外しストラップはさらに、シューズの収納部内に配置されたときに、ハウジングの突出部が係合する部分を有する。
【0020】
収納部はソール・ユニットの補強部材中、特に、足の捻れ曲がり、すなわち、後足部に対する前足部の回転を可能にする支持バー中に組み込まれることが好ましい。そのような捻れ支持体または捻れバーは、典型的に、所望の支持機能を達成するための実質的に非圧縮性の材料から製造され、したがって、電子アセンブリのためのハウジングをしっかりと収容するのに特に適している。さらに、加速度計を使用した場合、このアセンブリによって最も正確な測定結果が得られることが試験により示された。
【0021】
さらに別の態様によれば、本発明は、電子アセンブリ、特に、歩数計、加速度計または速度センサを収容するためのハウジングであって、シューズ内の収納部の形状に対応する外形を有するハウジングに関する。そのようなハウジングは、上述した特徴を持つシューズと一緒に使用するのに特に適しており、歩数計、加速度計または速度センサ、MP3プレーヤーなどの電子アセンブリ、2つのアセンブリの組合せまたは脈拍を測定するための電子アセンブリなどの他の機能を持つ電子アセンブリをしっかりと固定することができる。ハウジングは、電子アセンブリに永久的に連結されていても、電子アセンブリがハウジング内に取外し可能に配置されていてもよい。
【0022】
ハウジングは、ハウジングを実質的に完全に取り囲む弾性材料のコーティングを有してなることが好ましい。それゆえ、一方で、シューズの収納部内にハウジングがしっかりと適合し、他方で、ハウジングが収納部から取り外されたときに、例えば、硬い床に落下しても、ハウジングは保護される。
【0023】
好ましい実施の形態において、ハウジングは、ハウジングに取外し可能に取り付けることができ、かつハウジングを少なくとも部分的に取り囲む取付カバーを有してなる。取付カバーは、靴紐またはシューズの他の取付手段の下に延在するように設けられた取付ストラップを含むことが好ましい。この取付ストラップは自由端を有することが好ましく、ハウジングは、取付ストラップの自由端を取外し可能に取り付けるための手段を有してなる。
【0024】
シューズがシューソール内に適切な収納部を持たない場合、好ましい取付カバーを使用して、上述したハウジングを任意のシューズに従来の様式で取外し可能に取り付けてもよい。したがって、ハウジングおよびその中に配置された電子アセンブリの使用には、必ずしも特有の対のシューズを必要とはしない。さらに、取付カバーは、靴紐の上に配置された状態で、展示などのために、前記アセンブリを追加にまたは代わりに使用することを可能にし、シューズ内の別のアセンブリによって測定および/または生成されたデータを表示する。
【0025】
本発明のさらに別の改変は、従属請求項の主題である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の現在好ましい実施の形態を、ランニング・シューズ内の電子歩数計に関して、図面を参照してさらに詳しく説明する。以下では、「歩数計」という用語は、例えば、歩数、加速度、速度またはランニング動作に関連する他の物理的値を測定するために、ランニング動作を任意の様式で電子的に検出する任意の電子アセンブリと解釈する。しかしながら、本発明は、例示的であって、限定的には示されていないので、シューズ内の他の種類の小型電子アセンブリの配置にも関するものと理解すべきである。
【0027】
図1aおよび1bは、ハウジング10内に設けられた電子歩数計(図示せず)がどのようにシューズ1のソールの収納部内に配置されるかを図示している。この目的のために、取外し可能なインソール2またはいわゆる中敷きを最初に取り外す(図1a参照)。続いて、ハウジング10を、図1aおよび1bには示されていないミッドソールの収納部に配置する(図1b参照)。そのような配置は、以下にさらに詳しく説明する本発明の好ましい実施の形態であるが、ハウジング10を収容するための収納部を、代わりに、取外し可能なインソール2内に設けても、ミッドソールおよびインソール2が一緒になってハウジングのための空洞(図示せず)を形成してもよい。一般に、ハウジング10を取外し可能に収容するための収納部をアウトソール内に設けることも考えられる。上述した実施の形態の一層遠大な変更例において、歩数計の電子部品が、ランニング・シューズの取外し可能なインソール中に完全に組み込まれる。
【0028】
図示しない別の実施の形態において、電子アセンブリ10は、上述したソール層の内の1つに配置された後にでも動作される。この目的のために、開口部(図示せず)が周りのソール層に配置されているか、またはハウジング10上の対応する入力手段(図示せず)を動作できるキーが提供される。この点に関して、ハウジング上のディスプレイを検査できる、または例えば、電子アセンブリの適切な機能を示す光信号を透過させられる透明材料から、挿入されたハウジング10を取り囲むソール層の部分を製造することも考えられる。この実施の形態において、ハウジング自体が、ディスプレイを観察するための窓と、必要であれば、電子アセンブリのキーを動作するため設備とを含むことが好ましい。
【0029】
ミッドソール内の収納部20の例が図2に示されている。簡単にするために、収納部20を取り囲むミッドソール材料は示されていない。収納部20は、実質的にたらいの形状を有する。ここで、内寸の内の少なくとも1つ、すなわち、長さ、幅または深さは、ハウジング10の外寸に実質的に対応するが、全寸法がそれぞれ対応することが好ましい。図2に示すようにハウジング10を収納部20中に挿入する場合、収納部20内の相対的な動きが実質的になくなるように積極的に適合が生じる。さらに、挿入されたハウジング10の頂面が、インソール2に膨らみが生じないように平らであることが好ましく、したがって、ハウジング10をそのように配置しても、シューズ1の履き心地に大きな影響が生じない。収納部20は、シューズの中足部に配置される、例えば、足の土踏まずを支持するための部材中に組み込まれることが好ましい。この部材は、一般に、周りのソール材料よりも硬い材料から製造される。本出願人のスポーツシューズに用いられているような、足の捻れ曲げ、すなわち、後足部に対する前足部の回転を可能にする支持バー内に収納部20を配置することが特に好ましい。
【0030】
図2は、特に実現が容易な取付けの可能性を開示している。この目的のために、開口部22が収納部20の側壁21に配置されている。ハウジング10の突出部11が開口部を通って延在し、それによって、ハウジング10を収納部20中に取り付ける。図2から分かるように、側壁21は開口部22をいくつか有することが好ましい。これらの開口部は、対向する側壁21に対となって配置されることが好ましい。側壁21は、収納部20の縦側および/または横側にあってもよい。
【0031】
図2の矢印は、反対側にある突出部11が、対向する側壁の対応する開口部(または凹み)22に係合できるようにハウジング10を下方に押し付ける前に、どのように突出部11が側壁21の対応する開口部22に最初に挿入されるかを示している。この目的のために、側壁21および/または突出部11は特定の弾性を有する必要がある。図示した実施の形態において、突出部11は、要求される弾性を与える外側ゴムコーティング12を有する。ゴムコーティング12は、連続ゴム材料から製造されるか、もしくは空気または、必要であれば、ゲルなどの特定の緩衝材料(図示せず)が充填された内部空洞(図4参照)を有してなっていてよい。ハウジング10の取扱いを容易にするために、ゴムコーティング12の外側は対応する輪郭を有する(図3参照)。
【0032】
その上、ゴムコーティング12は、例えば、パソコンに接続するために、ハウジング10を取り外し、うっかり落としてしまったときに、ハウジング10およびその中に配置された歩数計の電子部品を保護する。したがって、開示された4つの突出部11を被覆するだけでなく、図11bに示すさらに別の実施の形態を参照して以下により詳しく説明するように、ハウジング10を完全に被覆するゴムコーティングをハウジング10に設けることも考えられる。以下に説明するように、取付カバーを使用し、したがって、ハウジング10を、周りのソール材料の保護のない状態で靴紐に配置する場合に、このことは特に都合よい。
【0033】
前述したように、収納部20は、収納部20中にハウジング10をしっかりと適合させるために弾性挿入物または縁部分(図示せず)を有していてもよい。
【0034】
その上、電子歩数計が衝撃センサを使用する場合、ハウジング10を収納部20中に遊びなく固定することが都合よい。ハウジング10およびそれにより歩数計に作用する任意の加速は、シューズ1の加速に対応するが、ハウジング10とシューズ1との間の相対的動きには対応しない。
【0035】
図5は、現在好ましい実施の形態におけるハウジング10の分解図を示している。現在好ましい構造は、湿度の浸透を防ぐための中間シーリング17と共に、下半型部15と上半型部16とを有してなるのが分かる。ハウジング10の内部に配置されている電子アセンブリ(図示せず)を取り出せるように2つに半型部15および16が取外し可能に相互連結される場合、そのようなシーリング17が特に好ましい。あるいは、例えば、接着、高周波溶着または他の技法によって、電子アセンブリを最初に取り付けた後、2つの半型部15,16を永久的に相互連結することも考えられる。
【0036】
図5の実施の形態において、2つの半型部15,16は、ハウジングの横の突出部の上半型部11aおよび下半型部11bの両方に延在する一体ゴムコーティング12を有することによって、相互連結されている。加えてまたは代わりに、ハウジングの上半型部と下半型部を相互連結するために、ラッチおよび/またはネジを用いても差し支えない。最後に、ハウジング10は単一部材として設けてもよい。
【0037】
図5に示したように、開示された実施の形態は、上側にカバー19および指定されたシーリング19a、例えば、Oリングを有する開口部18を含むことが好ましい。その結果、ハウジング10を収納部20から取り出す必要なく、電池や加速度計を容易に交換することができる。開口部の代わりに、ハウジング10は、ケーブル(図示せず)を用いて、その内部に配置された加速度計に充電できるように充電ソケットを備えていても差し支えない。
【0038】
図9、10および11bは、本発明のさらに別の現在好ましい実施の形態を示している。この目的のために、ほぼたらい形の収納部120が、シューソール100の中足領域、好ましくはミッドソールに配置されている。この収納部の内寸は、対応するハウジング110の外寸に実質的に対応している。ハウジング110は亀のような形状を有することが好ましいのが図11bから分かる。
【0039】
側方領域において、例えば、点線の丸によって図9に印が付けられた収納部120の前端にスリットがある。このスリットには、取外しストラップ130が取り付けられている、例えば、接着されている。図9に示すように、ハウジング110を収納部120に挿入するときに、取外しストラップ130はハウジング110の下で平らである。境界領域131は、掴み易くするための補強部132を有することが好ましく、この境界領域131のみが、収納部120から突出する。しかしながら、境界領域131および補強部132はインソール、すなわち、中敷き(図9には図示せず)の下に配置されることが好ましいので、シューズの履き心地は損なわれない。
【0040】
取外しストラップ130によって、電子アセンブリのハウジング110のシューソールからの取出しが容易になる。例えば、ゴム層などの弾性層によりハウジング110を被覆することによって得られるような、収納部120内へのしっかりとした適合にもかかわらず、ハウジング110は、単に取外しストラップを引っぱることによってソールの収納部120から取り出せるであろう。特別な力も特別な工具も必要ない。
【0041】
図10は、取外しストラップ130の好ましい実施の形態を示している。この変更例の取外しストラップは、ハウジング110の突出部117(図11b参照)がハウジング110の取付位置で収納部120に係合する切抜き133を有するのがすぐに分かるであろう。それゆえ、取外しストラップ130は、上述したような様式でハウジング110を後に取り外し易くするように正確に整合されている。
【0042】
図11bはさらに、現在好ましい実施の形態におけるハウジング110が複数の凹み115を有するのを示している。これらの凹みは、ハウジング110の前端と後端で対になって配置されることが好ましい。収納部120の内部に、好ましくは収納部120の前端と後端で対になって(図9の断面には図示せず)対応して配置されている突出部が、これらの凹みと係合する。それゆえ、ハウジング110は収納部120内にしっかりと位置決めされる。しかしながら、上述したゴム層の使用のように、この手法は、さらに別の手法を要せずに、ハウジング110がシューソールのほぼ対応した形状の収納部120内に配置されているだけの実施の形態が可能なように随意的である。
【0043】
ハウジングおよび中に敏感な回路が配置されている電子アセンブリをよりうまく取り扱うために、ゴム層に、溝状の凹みが形成された領域116を持たせ、確実に掴めるようにすることが都合よい。図11bの実施の形態は、そのような領域を3つ、すなわち、上述した好ましい凹み115の上の前方と、2つの後方の凹みそれぞれの間の後方に示している。
【0044】
最後に、ハウジングを収納部にしっかりと取り付けるために、上述した突起と凹みの相互作用以外の手法も考えられる。例えば、ハウジングを磁石(図示せず)により特定の位置に固定してもよく、または収納部が、取外し可能なハウジング(図示せず)をさらに固定する閉塞可能なカバーを有していてもよい。
【0045】
図6から8は、本発明の一部である取付カバー30の実施の形態を示している。シューズが上述した収納部20を備えていない場合、または第1の電子アセンブリ(例えば、歩数計)に加えて、さらに別の電子アセンブリ(例えば、MP3プレーヤー)をシューズに配置すべき場合、取付カバー30によって、上述したハウジング10を一般的なシューズの靴紐に取り付けることができる。収納部20と同様に、取付カバー30は開口部32が設けられた側壁を備えており、ハウジング10の突出部11がこれらの開口部を貫通できるようになっている。その結果、ハウジング10を取付カバー30に、確実であるが取外し可能に固定できる。また、開口部32は対向する対として配置されることが好ましい。好ましい実施の形態は、収納部20の上述した実施の形態に類似の、全部で4つの開口部32を備えており、ハウジング10の4つの対応する突出部11がこれらの開口部を貫通する(図8参照)。
【0046】
取付カバー30は、靴紐(図7参照)またはシューズの他の閉塞手段(図示せず)に取外し可能に連結するように働く取付ストラップ35をその下側に備えることが好ましい。取付ストラップ35は、靴紐の下に案内される。このストラップは、自由端がハウジング10の前端に取外し可能に取り付けられるような開口部36をその自由端に備えている(図8参照)。この目的のために、適切な突出部14がハウジング10に配置されている。他の取付手段、例えば、取付ストラップ35の自由端をハウジング10および/または取付カバー30にしっかりと連結するための留め具も考えられる。
【0047】
取付カバー150の代わりの実施の形態が図11aに示されている。これは、図11bのハウジングの実施の形態に使用することが好ましいものである。取付カバー150はハウジング110を部分的にしか取り囲んでいない。この目的のために、このカバーは、靴紐の下の挿入体(図示せず)内に延在し、上方に曲げられるフック式端部領域152で終わるアーム151を備えている。ハウジング110は、このように形成された収容部中に、フック式端部領域152がこのハウジングを頂面で取り囲むように上から留め付けられる。図11aに示した4本のアーム151の代わりに、上端と下端または側部でハウジング110を取り囲む、他の数のアーム、例えば、3本のアームまたは幅広の2本のアームも可能である。
【0048】
さらに、フック式端部領域152中への留付けに加えて、突出部117上に延在し、それゆえ、ハウジング110を取付カバー150内にしっかりと固定する取付フラップ155を、図11aに示すように、取付カバー150に配置してもよい。
【0049】
図12は、ソールを通しての上述した入力の可能性に加えてまたはその代わりに、ソール内またはシューズの甲の上に配置された電子アセンブリを制御するためのさらに別の選択肢を開示している。シューソールの内部にあるハウジング10内に配置された電子アセンブリは、無線リンクを用いて、腕に着用した受信装置50と通信する。この目的のために、Bluetooth(登録商標)などの無線通信規格を用いてよい。実際の電子機器はシューソール内のハウジングの内部に配置されているので、腕(または任意の他の位置)にある受信装置50は、非常に軽量であり、例えば、時計や衣服に組み込まれて差し支えない。しかしながら、脈拍を測定するための電子アセンブリに類似のストラップ内の配置も考えられる。
【0050】
受信装置50とシューソールの内部かその傍にある電子アセンブリとの間の無線通信は、受信装置50を用いて電子アセンブリを制御できるように双方向性であってよい。無線通信の代わりに、ハウジング10を通して外部に案内され、シューソール外部の制御装置および/またはディスプレイ装置に連結された細いケーブルを用いてもよい。
【0051】
さらに、電子アセンブリは、ハウジング自体の内部には配置されていないが、シューズの他の位置、例えば、ソール領域、シューズのアッパー、前足領域または後足領域に配置された複数の追加のセンサに電気接続されていてもよい。全てのシューズに電子アセンブリへの可能な接続の全てが要求されていないので、提供された複数の電気接続の一部のみが実際に接続されていることも考えられる。ランニング中に多数の異なるパラメータ(速度、加速度、GPS位置、シューズの変形、脈拍数など)を検出できる電子アセンブリを提供者が流通している場合、このことは特に実用に適っている。これらのパラメータは、可能なセンサの全てを備えた、複雑なそれゆえ高価なシューズにより提供される。しかしながら、この電子アセンブリは、そのモジュール特性のために、センサの一部のみが実際に提供されている、より単純で安いシューズに使用しても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるシューズのソール・ユニット内にハウジングを配置するのに必要な工程を示す斜視図
【図2】ソール・ユニットの収納部内にどのようにハウジングを挿入するかを示す斜視図
【図3】ゴム層により被覆されたハウジングの突出部の詳細図
【図4】突出部を収納部の開口部中に挿入したときの、図3の線A−Aに沿った断面図
【図5】第1の実施の形態におけるハウジングの分解図
【図6】第1の実施の形態におけるハウジングのための取付カバーの斜視図
【図7】シューズの靴紐にどのようにハウジングを取り付けるかを示す斜視図
【図8】シューズの靴紐にどのようにハウジングを取り付けるかを示す斜視図
【図9】本発明の別の実施の形態によるソール・ユニット内にどのようにハウジングを配置するかを示す断面図
【図10】ハウジングの収納部からの取外しを容易にするための、図9の実施の形態の取外しストラップを示す詳細図
【図11】図11aは、別の実施の形態におけるハウジングのための取付カバーの詳細図、図11bは、図11aの取付カバーに適合された、別の実施の形態におけるハウジングの詳細図
【図12】ユーザに取り付けられた受信装置に設けられたユーザ・インターフェースと無線様式でどのように電子アセンブリが通信できるかを示す概略図
【符号の説明】
【0053】
1 シューズ
2 インソール
10,110 ハウジング
11 突出部
20,120 収納部
22 開口部
100 シューソール
130 取外しストラップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソール・ユニットを備えたシューズ(1)であって、該ソール・ユニットが電子アセンブリのハウジング(10,110)を取外し可能に収容するための収納部(20,120)を備えていることを特徴とするシューズ。
【請求項2】
前記収納部(20,120)が前記ソール・ユニットの中足領域に配置されていることを特徴とする請求項1記載のシューズ。
【請求項3】
前記ソール・ユニットが、前記電子アセンブリを点検するおよび/または動作させるための開口部および/または窓を有することを特徴とする請求項1または2記載のシューズ。
【請求項4】
前記収納部(20,120)が、前記シューズの使用中に、インソールにより被覆されたソール・ユニットのミッドソールに配置されていることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のシューズ。
【請求項5】
前記収納部(20,120)が、前記電子アセンブリのハウジング(10,110)の形状に対応する形状を有することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のシューズ。
【請求項6】
前記収納部(20)が、前記ハウジング(10)の突出部(11)が係合すべき凹みまたは開口部(22)を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項5記載のシューズ。
【請求項7】
前記収納部(20)が、互いに実質的に対向した凹みまたは開口部(22)を少なくとも2つ有することを特徴とする請求項6記載のシューズ。
【請求項8】
前記収納部(20)が、該収納部(20)内に前記ハウジング(10)をしっかりと取り付けるように少なくとも1つの弾性部材を有することを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載のシューズ。
【請求項9】
前記収納部(120)が、前記ハウジング(110)の対応する凹みまたは開口部に係合する突出部を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載のシューズ。
【請求項10】
前記収納部(120)が、前記ハウジング(110)の対応する凹みまたは開口部に係合する1つまたは2つの突出部を有することを特徴とする請求項9記載のシューズ。
【請求項11】
前記取外しストラップ(130)が、前記収納部(120)から前記ハウジング(110)を取り外し易くするように該収納部(120)にさらに配置されていることを特徴とする請求項1から10いずれか1項記載のシューズ。
【請求項12】
前記取外しストラップ(130)が、前記収納部内に配置された前記ハウジング(110)の下に位置し、該ストラップ(130)の端部(131,132)が前記収納部(120)の頂端を超えて延在するように該収納部(120)に配置されていることを特徴とする請求項11記載のシューズ。
【請求項13】
前記ストラップ(130)が切抜き(133)を含み、前記ハウジング(110)の突出部(117)が、前記シューズの前記収納部(120)内に配置されているときに、該切抜き(133)中に係合することを特徴とする請求項11または12記載のシューズ。
【請求項14】
前記収納部(20)が前記シューソールの補強部材中に組み込まれていることを特徴とする請求項1から13いずれか1項記載のシューズ。
【請求項15】
前記シューズが、該シューズの靴紐または他の取付手段に係合する取付カバー(30,150)をさらに備え、該取付カバー(30,150)は、その内に第2の電子アセンブリを配置できるように構成されていることを特徴とする請求項1から14いずれか1項記載のシューズ。
【請求項16】
電子アセンブリを収容するためのハウジング(10,110)であって、該ハウジング(10,110)が、シューソール内の収納部(20,120)の形状に対応する外形を有することを特徴とするハウジング。
【請求項17】
前記収納部(20)の対応する凹みまたは開口部(22)に係合する突出部(11)を少なくとも1つさらに備えていることを特徴とする請求項16記載のハウジング。
【請求項18】
前記収納部(20)の対応する少なくとも2つの凹みまたは開口部(22)と係合する互いに実質的に対向した少なくとも2つの突出部(11)を有することを特徴とする請求項16または17記載のハウジング。
【請求項19】
前記突出部(11)の少なくとも1つが、前記収納部(20)の凹みまたは開口部(22)と係合し易くする弾性材料(12)を有してなることを特徴とする請求項17または18記載のハウジング。
【請求項20】
前記ハウジング(110)が、前記収納部(120)の対応する突出部が係合できる凹みを少なくとも1つ有することを特徴とする請求項16から19いずれか1項記載のハウジング。
【請求項21】
前記ハウジング(110)が、前記収納部(120)の対応する突出部に係合できる2つの凹みをそれぞれ前端と後端に有することを特徴とする請求項20記載のハウジング。
【請求項22】
前記ハウジング(110)を実質的に完全に取り囲む弾性材料のカバーをさらに有することを特徴とする請求項16から21いずれか1項記載のハウジング。
【請求項23】
上半型部と下半型部(15,16)およびこれら2つの半型部の間に配置されたシール(17)を有することを特徴とする請求項16から22いずれか1項記載のハウジング。
【請求項24】
前記電子アセンブリの電池および/または積算器をユーザが交換できるように開口部(18)をさらに有することを特徴とする請求項16から23いずれか1項記載のハウジング。
【請求項25】
前記ハウジング(10)に取外し可能に取り付けられ、該ハウジング(10)を少なくとも部分的に取り囲む取付カバー(30,150)をさらに有することを特徴とする請求項16から24いずれか1項記載のハウジング。
【請求項26】
前記取付カバー(30)が、前記ハウジング(10)の下に延在する取付ストラップ(35)を備え、該ストラップ(35)は、靴紐またはシューズの他の取付手段と係合するように設けられていることを特徴とする請求項25記載のハウジング。
【請求項27】
前記取付カバー(150)が、前記ハウジング(110)の下と前記靴紐またはシューズの前記他の取付手段の下に延在し、該ハウジングの頂面を取り囲む端部領域(152)を有する取付アーム(151)を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項25記載のハウジング。
【請求項28】
前記取付カバー(150)の取付アーム(151)の少なくとも2つの端部領域(152)の間に留め付けられることを特徴とする請求項27記載のハウジング。
【請求項29】
前記取付カバー(150)が、切抜きを有する取付フラップ(155)をさらに備え、前記ハウジングの突出部(117)が該切抜きに係合できるようになっていることを特徴とする請求項25から28いずれか1項記載のハウジング。
【請求項30】
前記ハウジング(10,110)の外部に配置されたユーザ・インターフェース(50)と通信する電子アセンブリが、該ハウジング(10,110)の内部に配置されていることを特徴とする請求項16から29いずれか1項記載のハウジング。
【請求項31】
前記ハウジング(10)がケーブルのための貫通接続を少なくとも1つ有し、該貫通接続が、前記電子アセンブリと前記ユーザ・インターフェース(50)との間の通信に用いられることを特徴とする請求項30記載のハウジング。
【請求項32】
前記電子アセンブリが前記ユーザ・インターフェース(50)と無線様式で通信することを特徴とする請求項30記載のハウジング。
【請求項1】
ソール・ユニットを備えたシューズ(1)であって、該ソール・ユニットが電子アセンブリのハウジング(10,110)を取外し可能に収容するための収納部(20,120)を備えていることを特徴とするシューズ。
【請求項2】
前記収納部(20,120)が前記ソール・ユニットの中足領域に配置されていることを特徴とする請求項1記載のシューズ。
【請求項3】
前記ソール・ユニットが、前記電子アセンブリを点検するおよび/または動作させるための開口部および/または窓を有することを特徴とする請求項1または2記載のシューズ。
【請求項4】
前記収納部(20,120)が、前記シューズの使用中に、インソールにより被覆されたソール・ユニットのミッドソールに配置されていることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のシューズ。
【請求項5】
前記収納部(20,120)が、前記電子アセンブリのハウジング(10,110)の形状に対応する形状を有することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のシューズ。
【請求項6】
前記収納部(20)が、前記ハウジング(10)の突出部(11)が係合すべき凹みまたは開口部(22)を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項5記載のシューズ。
【請求項7】
前記収納部(20)が、互いに実質的に対向した凹みまたは開口部(22)を少なくとも2つ有することを特徴とする請求項6記載のシューズ。
【請求項8】
前記収納部(20)が、該収納部(20)内に前記ハウジング(10)をしっかりと取り付けるように少なくとも1つの弾性部材を有することを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載のシューズ。
【請求項9】
前記収納部(120)が、前記ハウジング(110)の対応する凹みまたは開口部に係合する突出部を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載のシューズ。
【請求項10】
前記収納部(120)が、前記ハウジング(110)の対応する凹みまたは開口部に係合する1つまたは2つの突出部を有することを特徴とする請求項9記載のシューズ。
【請求項11】
前記取外しストラップ(130)が、前記収納部(120)から前記ハウジング(110)を取り外し易くするように該収納部(120)にさらに配置されていることを特徴とする請求項1から10いずれか1項記載のシューズ。
【請求項12】
前記取外しストラップ(130)が、前記収納部内に配置された前記ハウジング(110)の下に位置し、該ストラップ(130)の端部(131,132)が前記収納部(120)の頂端を超えて延在するように該収納部(120)に配置されていることを特徴とする請求項11記載のシューズ。
【請求項13】
前記ストラップ(130)が切抜き(133)を含み、前記ハウジング(110)の突出部(117)が、前記シューズの前記収納部(120)内に配置されているときに、該切抜き(133)中に係合することを特徴とする請求項11または12記載のシューズ。
【請求項14】
前記収納部(20)が前記シューソールの補強部材中に組み込まれていることを特徴とする請求項1から13いずれか1項記載のシューズ。
【請求項15】
前記シューズが、該シューズの靴紐または他の取付手段に係合する取付カバー(30,150)をさらに備え、該取付カバー(30,150)は、その内に第2の電子アセンブリを配置できるように構成されていることを特徴とする請求項1から14いずれか1項記載のシューズ。
【請求項16】
電子アセンブリを収容するためのハウジング(10,110)であって、該ハウジング(10,110)が、シューソール内の収納部(20,120)の形状に対応する外形を有することを特徴とするハウジング。
【請求項17】
前記収納部(20)の対応する凹みまたは開口部(22)に係合する突出部(11)を少なくとも1つさらに備えていることを特徴とする請求項16記載のハウジング。
【請求項18】
前記収納部(20)の対応する少なくとも2つの凹みまたは開口部(22)と係合する互いに実質的に対向した少なくとも2つの突出部(11)を有することを特徴とする請求項16または17記載のハウジング。
【請求項19】
前記突出部(11)の少なくとも1つが、前記収納部(20)の凹みまたは開口部(22)と係合し易くする弾性材料(12)を有してなることを特徴とする請求項17または18記載のハウジング。
【請求項20】
前記ハウジング(110)が、前記収納部(120)の対応する突出部が係合できる凹みを少なくとも1つ有することを特徴とする請求項16から19いずれか1項記載のハウジング。
【請求項21】
前記ハウジング(110)が、前記収納部(120)の対応する突出部に係合できる2つの凹みをそれぞれ前端と後端に有することを特徴とする請求項20記載のハウジング。
【請求項22】
前記ハウジング(110)を実質的に完全に取り囲む弾性材料のカバーをさらに有することを特徴とする請求項16から21いずれか1項記載のハウジング。
【請求項23】
上半型部と下半型部(15,16)およびこれら2つの半型部の間に配置されたシール(17)を有することを特徴とする請求項16から22いずれか1項記載のハウジング。
【請求項24】
前記電子アセンブリの電池および/または積算器をユーザが交換できるように開口部(18)をさらに有することを特徴とする請求項16から23いずれか1項記載のハウジング。
【請求項25】
前記ハウジング(10)に取外し可能に取り付けられ、該ハウジング(10)を少なくとも部分的に取り囲む取付カバー(30,150)をさらに有することを特徴とする請求項16から24いずれか1項記載のハウジング。
【請求項26】
前記取付カバー(30)が、前記ハウジング(10)の下に延在する取付ストラップ(35)を備え、該ストラップ(35)は、靴紐またはシューズの他の取付手段と係合するように設けられていることを特徴とする請求項25記載のハウジング。
【請求項27】
前記取付カバー(150)が、前記ハウジング(110)の下と前記靴紐またはシューズの前記他の取付手段の下に延在し、該ハウジングの頂面を取り囲む端部領域(152)を有する取付アーム(151)を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項25記載のハウジング。
【請求項28】
前記取付カバー(150)の取付アーム(151)の少なくとも2つの端部領域(152)の間に留め付けられることを特徴とする請求項27記載のハウジング。
【請求項29】
前記取付カバー(150)が、切抜きを有する取付フラップ(155)をさらに備え、前記ハウジングの突出部(117)が該切抜きに係合できるようになっていることを特徴とする請求項25から28いずれか1項記載のハウジング。
【請求項30】
前記ハウジング(10,110)の外部に配置されたユーザ・インターフェース(50)と通信する電子アセンブリが、該ハウジング(10,110)の内部に配置されていることを特徴とする請求項16から29いずれか1項記載のハウジング。
【請求項31】
前記ハウジング(10)がケーブルのための貫通接続を少なくとも1つ有し、該貫通接続が、前記電子アセンブリと前記ユーザ・インターフェース(50)との間の通信に用いられることを特徴とする請求項30記載のハウジング。
【請求項32】
前記電子アセンブリが前記ユーザ・インターフェース(50)と無線様式で通信することを特徴とする請求項30記載のハウジング。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−280955(P2006−280955A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−94955(P2006−94955)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(503052173)アディダス インターナショナル マーケティング ベー ヴェー (23)
【氏名又は名称原語表記】adidas International Marketing B.V.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(503052173)アディダス インターナショナル マーケティング ベー ヴェー (23)
【氏名又は名称原語表記】adidas International Marketing B.V.
【Fターム(参考)】
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