説明

ビデオカメラ

【目的】シャッターの押圧操作に伴ってストロボを確実に発光させると共に、撮像素子の蓄積電荷の飽和を防止する。
【構成】コントローラ27に接続される設定スイッチ31の操作でストロボモードとできる。このモードで、駆動回路33の充電電圧Echが所定値Vthを越えてストロボ9が発光可能状態にあるとき、シャッタースイッチ32がオンとされると、ストロボ9が発光する。ストロボ9が発光可能状態にあるとき、アイリス11の開きが小さくされ、またAGCアンプ19aのゲインが所定値に固定される。ストロボ9が発光可能状態となるとき、アンプ19aからの撮像信号のレベルが小さくなり、EVF30の画像が暗くなり、発光可能状態にあることを確認でき、シャッターの押圧操作に伴ってストロボ9を確実に発光させ得る。ストロボ9の発光時には、アイリス11の開きが小さくされ、撮像素子12の蓄積電荷の飽和を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば静止画を撮像するのに使用して好適なビデオカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラを使用することにより、動画の他に静止画の撮像も可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】被写体の光量が不充分であるときには、撮像素子における蓄積電荷量が充分となるようにストロボを使用することが考えられる。
【0004】この場合、ストロボの充電電圧が所定値を越えてストロボが発光可能な状態となってから、シャッターを押圧操作する必要がある。
【0005】また、ストロボを使用するときは、ストロボ発光による高光量が撮像素子に入射される。そのため、ストロボを使用すると撮像素子の蓄積電荷の飽和を招くおそれがある。
【0006】そこで、この発明では、シャッターの押圧操作に伴ってストロボを確実に発光させ得るようにすると共に、撮像素子の蓄積電荷の飽和を防止できるビデオカメラを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、ストロボ発光手段と撮像素子の入射光量を制御するアイリスと、撮像素子より出力される撮像信号のレベルを制御するAGC回路と、ストロボ発光手段を使用するストロボモードとするモード設定手段と、ストロボ発光手段の充電電圧を検出する電圧検出手段と、ストロボモードでは、電圧検出手段で充電電圧が所定値を越えることが検出されるとき、アイリスの開きを小さくすると共に、AGC回路のゲインを所定値に固定する制御手段とを備えてなるものである。
【0008】
【作用】ストロボモードでは、ストロボ発光手段の充電電圧が所定値を越えて発光可能状態となるときは、アイリス11の開きが小さくされると共に、AGC回路19aのゲインは所定値に固定されるので、AGC回路19aより出力される撮像信号のレベルが小さくなり、例えば電子ビューファインダ30に表示される画像は暗くなる。これにより、ストロボ9が発光可能状態となったことを知ることができ、シャッターの押圧操作に伴ってストロボ9を確実に発光させ得る。
【0009】また、ストロボモードでは、ストロボ発光手段の充電電圧が所定値を越えてストロボ9が発光可能状態となるときは、アイリス11の開きが小さくされるので、ストロボが発光しても撮像素子12に高光量が入射さることがなく、蓄積電荷の飽和を招くことはない。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明の一実施例について説明する。本例は、ビデオカメラとフォトカメラとを一体的に形成したものである。
【0011】図1は全体構成を示す斜視図である。同図において、1はキャビネットである。図示せずも、キャビネット1内には、撮像素子、信号処理回路等からなるビデオカメラ部と、フィルム装填機構、フィルム駆動機構等からなるフォトカメラ部とが内蔵される。
【0012】2はビデオカメラ部の撮像レンズであり、3はフォトカメラ部の撮像レンズである。つまり、ビデオカメラ部とフォトカメラ部の光学系は別個に構成される。撮像レンズ2として、焦点距離fが7mm〜42mmの6倍ズームレンズが使用される。一方、撮像レンズ3として、焦点距離fが55mmの固定焦点レンズが使用される。
【0013】また、本例ではキャビネット1内には、小型CRTよりなる電子ビューファインダが設けられ、CRTには撮像レンズ2を介してビデオカメラ部で撮像される画面が表示される。4はアイカップである。なお、撮像レンズ3を介してフォトカメラ部で撮像される画面を直接確認するファインダーは設けられていない。
【0014】また、5T,5Wは、それぞれTELE方向、WIDE方向にズーム操作をするズーム操作釦である。6はビデオカメラ部より出力される撮像ビデオ信号のVTRへの録画操作をする録画釦、7はシャッター釦である。さらに、8はフィルム巻戻し操作釦、9はストロボである。
【0015】図2は、ビデオカメラ部の構成を示すものである。被写体からの像光は撮像レンズ2およびアイリス11を介して補色市松方式の色フィルタを有する単板式のCCD固体撮像素子12に供給される。
【0016】撮像レンズ2のズーム倍率の調整はズームドライバ41によって行なわれる。図7は、ズームドライバ41の具体構成を示すものである。同図において、411は撮像レンズ2を構成するレンズであり、ズーム倍率を調整するためのものである。このレンズ411の位置を回転駆動でもって前後に移動させることにより、ズーム倍率が調整される。例えばT側に回転させることでTELE方向に調整され、一方W側に回転させることでWIDE方向に調整される。
【0017】このレンズ411の回転駆動はDCモータ412によって行なわれる。このモータ412の一端および他端は、それぞれズームドライバ部413の出力端子q1,q2に接続される。ズームドライバ部413の入力端子p1,p2は、それぞれズーム操作スイッチ42のT側、W側の固定端子に接続される。
【0018】この場合、端子p1にハイレベル「H」の信号が供給されるときは、端子q1から端子q2の方向でもってモータ412に電流が流れ(実線図示)、レンズ411はT方向に回転駆動される。逆に、端子p2にハイレベル「H」の信号が供給されるときは、端子q2から端子q1の方向でもってモータ412に電流が流れ(破線図示)、レンズ411はW方向に回転駆動される。なお、端子p1,p2のいずれにもハイレベル「H」の信号が供給されないときは、モータ412に電流が流れることがなく、レンズ411はいずれの方向にも回転駆動されず、その位置が保持される。
【0019】ズーム操作スイッチ42の可動端子は電源端子に接続される。上述したキャビネット1の操作釦5T,5Wを押圧するとき、ズーム操作スイッチ42はそれぞれT側,W側に接続される。ズーム操作スイッチ42がT側、W側に接続されるとき、それぞれズームドライバ部413の端子p1,p2にハイレベル「H」の信号が供給され、TELE方向、WIDE方向にズーム調整が行なわれる。
【0020】図3は、撮像素子12のカラーコーディング模式図である。同図に示すように、フィールド読み出しが行なわれる。AフィールドではA1,A2のようなペアで電荷が混合され、BフィールドではB1,B2のようなペアで電荷が混合される。そして、水平シフトレジスタHregより、AフィールドではA1,A2,・・・の順に、BフィールドではB1,B2,・・・の順に電荷が出力される。
【0021】ここで、電荷の順番a,b,・・・は、図4R>4に示すように、A1ラインにおいては、(Cy+G),(Ye+Mg),・・・となり、A2ラインにおいては、(Cy+Mg),(Ye+G),・・・となり、B1ラインにおいては、(G+Cy),(Mg+Ye),・・・となり、B2ラインにおいては、(Mg+Cy),(G+Ye),・・・となる。
【0022】図2に戻って、撮像素子12より上述のように出力される電荷はCDS回路(相関二重サンプリング回路)13に供給され、このCDS回路13より撮像信号として取り出される。このCDS回路13を使用することにより、周知のようにリセット雑音を低減することができる。
【0023】撮像素子12およびCDS回路13で必要なタイミングパルスは、タイミング発生器14より供給される。タイミング発生器14には、発振器15より8fsc(fscは色副搬送波周波数)の基準クロックCK0が供給されると共に、同期発生器16より水平、垂直の同期信号HD,VDが供給される。一方、同期発生器16にはタイミング発生器14より4fscのクロックCK1が供給される。
【0024】CDS回路13より出力される撮像信号はレベル検出回路17aに供給される。この検出回路17aの出力信号がアイリスドライバ17bおよび加算器17cを介してアイリス11に制御信号として供給され、アイリス11の絞りが自動的に制御される。
【0025】ここで、CDS回路13より出力される撮像信号より輝度信号Yとクロマ信号(色差信号)を得るための処理について説明する。
【0026】輝度信号Yに関しては、隣どうしの信号を加算処理して求められる。図4において、a+b,b+c,c+d,d+e,・・・の加算信号が順に形成される。
【0027】例えば、A1ラインでは、次式のように近似される。ここで、Cy=B+G,Ye=R+G,Mg=B+Rである。
【0028】
Y={(Cy+G)+(Ye+Mg))}×1/2=(2B+3G+2R)×1/2また、A2ラインでは、次式のように近似される。
【0029】
Y={(Cy+Mg)+(Ye+G))}×1/2=(2B+3G+2R)×1/2Aフィールドのその他のライン、Bフィールドのラインについても同様に近似される。
【0030】クロマ信号に関しては、隣どうしの信号を減算処理して求められる。
【0031】例えば、A1ラインでは、次式のように近似される。
【0032】
R−Y=(Ye+Mg)−(Cy+G)
=(2R−G)
また、A2ラインでは、次式のように近似される。
【0033】
−(B−Y)=(Ye+G)−(Cy−Mg)
=−(2B−G)
Aフィールドのその他のライン、Bフィールドのラインについても、同様にして赤色差信号R−Yおよび青色差信号−(B−Y)が線順次に交互に得られる。
【0034】図2に戻って、CDS回路13より出力される撮像信号はAGCアンプ19aに供給される。このAGCアンプ19aの出力信号はレベル検出回路19bに供給され、この検出回路19bの出力信号がバッファ19cおよび減算器19dを介してAGCアンプ19aに制御電圧として供給される。例えば、制御電圧が2〜4Vの範囲で変化し、それに対応してAGCアンプ19aのゲインは10〜29dBとされる(図8に図示)。この場合、アイリス11の動作期間で制御電圧は2Vで一定となる。
【0035】AGCアンプ19aより出力される撮像信号は輝度処理部を構成するローパスフィルタ20に供給される。ローパスフィルタ20では、隣どうしの信号の加算処理(平均化)が行なわれる。そのため、このローパスフィルタ20からは、輝度信号Yが出力される。
【0036】また、AGCアンプ19aより出力される撮像信号は、クロマ処理部を構成するサンプルホールド回路21,22に供給される。サンプルホールド回路21,22には、タイミング発生器14よりサンプリングパルスSHP1,SHP2(図5、図6のE,Fに図示)が供給される。なお、図5AはA1ラインの信号、図6AはA2ラインの信号を示している。
【0037】サンプルホールド回路21からは、(Cy+G)または(Cy+Mg)の連続した信号S1が出力されて減算器23に供給される(図5B,図6Bに図示)。サンプルホールド回路22からは、(Ye+Mg)または(Ye+G)の連続した信号S2が出力されて減算器23に供給される(図5C,図6Cに図示)。
【0038】減算器23では信号S2より信号S1が減算される。そのため、この減算器23からは、それぞれ赤色差信号R−Y,青色差信号−(B−Y)が線順次に交互に出力される(図5D,図6Dに図示)。
【0039】減算器23より出力される色差信号は、直接切換スイッチ24のb側の固定端子および切換スイッチ25のa側の固定端子に供給されると共に、1水平期間の遅延時間を有する遅延回路26を介して切換スイッチ24のa側の固定端子および切換スイッチ25のb側の固定端子に供給される。
【0040】切換スイッチ24,25の切り換えは、コントローラ27によって制御される。すなわち、減算器23より赤色差信号R−Yが出力される1水平期間はb側に接続され、一方青色差信号−(B−Y)が出力される1水平期間はa側に接続される。なお、コントローラ27には、同期発生器16より同期信号HD,VDが基準同期信号として供給されると共に、タイミング発生器14よりクロックCK1が供給される。
【0041】上述のように切換スイッチ24,25は切り換えられるため、切換スイッチ24からは各水平期間で赤色差信号R−Yが出力され、切換スイッチ25からは各水平期間で青色差信号−(B−Y)が出力される。
【0042】ローパスフィルタ20より出力される輝度信号Yと、切換スイッチ24,25より出力される色差信号(R−Y),−(B−Y)はエンコーダ28に供給される。このエンコーダ28には同期発生器16より複合同期信号SYNC、ブランキング信号BLK、バーストフラグ信号BFおよび色副搬送波信号SCが供給される。
【0043】エンコーダ28では、周知のように輝度信号Yに関しては同期信号SYNCが付加され、色差信号に関しては直角2相変調されて搬送色信号Cが形成されると共に、カラーバースト信号が付加される。そして、これら輝度信号Yと搬送色信号Cとが加算されて、例えばNTSC方式のカラービデオ信号SCVが形成される。エンコーダ28より出力されるカラービデオ信号SCVは出力端子29に導出される。
【0044】また、エンコーダ28からは白黒ビデオ信号SV(同期信号SYNCが付加された輝度信号Y)が出力され、この白黒ビデオ信号SVは電子ビューファインダ30に供給され、小型CRTに撮像画面が表示される。
【0045】コントローラ27にはストロボモード設定スイッチ31が接続され、この設定スイッチ31をオンとすることで、ノーマルモードからストロボモードとされる。ストロボモードでは、ストロボ駆動回路33の動作が開始され、コンデンサ(図示せず)への充電が開始される。
【0046】充電電圧Echがストロボ発光可能な所定値Vthを越えている状態で、シャッター釦7(図1に図示)が押圧されてコントローラ27に接続されているシャッタースイッチ32がオンとなると、次のフィールドでストロボ9が発光するように制御される。
【0047】また、ストロボ駆動回路33の充電電圧Echはコントローラ27によって監視される。ストロボモードで充電電圧Echが所定値Vthを越えるときは、コントローラ27より加算器17cに制御信号が供給されてアイリス11の開きが小さく、例えば1/3程度とされる。このアイリス11の開きは、ストロボモードを解除しない限り、ストロボ9を発光させるフィールドまで小さくされたままとされる。
【0048】このアイリス11の開きが小さくされるとき、1垂直期間の遅れをもってAGCアンプ19aのゲインが強制的に下げられる。この場合、コントローラ27より減算器19dに制御信号が供給されて、AGCアンプ19aへの制御電圧が、例えば2Vに固定される。
【0049】また、ストロボモードでストロボ9が発光するフィールドの終了時点に同期してコントローラ27より取込パルスPTIが出力される。この取込パルスPTIは、図示せずも出力端子29に接続される静止画記録機に1画面分のデータを取り込むのに使用される。
【0050】以上の構成において、時点t1で設定スイッチ31がオンとされると(図9Bに図示)、次の垂直同期信号VDに同期してノーマルモードからストロボモードとなる(図9Cに図示)。図9Aは垂直同期信号VDを示している。
【0051】ストロボモードとなると、コントローラ27の制御によってストロボ駆動回路33の動作がオンとされ(図9Dに図示)、充電電圧Echが徐々に上昇していく(図9Eに図示)。この充電電圧Echがストロボ9の発光が可能な所定値Vthを越えると、次の垂直同期信号VDに同期してアイリス11の開きが小さくされる(図9Hに図示)。
【0052】図9の例では、照度が低くアイリス11が開放(AGC動作)の状態でストロボモードとされた例を示している。なお、図10の実線aは、ノーマルモードに於ける照度とAGCアンプ19aの出力信号との関係を示したものである。同図破線bはアイリス11が開放、AGCアンプ19aのゲインが10dBで固定であるときの関係を示している。
【0053】アイリス11の開きが小さくされた後、1垂直期間の遅れをもってAGCアンプ19aへの制御電圧が2Vとされ(図9Iに図示)、そのゲインは10dBに固定される。
【0054】この状態で、シャッタースイッチ32がオンとされると(図9Fに図示)、コントローラ27によってストロボ駆動回路33が制御され、次の垂直期間でストロボ9が発光する(図9Gに図示)。
【0055】ストロボ9がある垂直期間で発光すると、次の垂直期間でアイリス11の開きが元に戻される(図9R>9Hに図示)と共に、1垂直期間の遅れをもってAGCアンプ19aへの制御電圧も元に戻される(図9Iに図示)。
【0056】ストロボ9が発光すると、ストロボ駆動回路33のコンデンサの充電電圧Echは急激に低下し、その後再び徐々に上昇していく(図9Eに図示)。そして、充電電圧Echが所定値Vthを越えるとき、再びアイリス11の開きが小さくされると共に、1垂直期間の遅れをもってAGCアンプ19aのゲインが強制的に下げられる(図9H,Iに図示)。
【0057】この状態で、時点t2で設定スイッチ31がオフとされると(図9Bに図示)次の垂直同期信号VDに同期してストロボモードからノーマルモードとなる(図9Cに図示)。ノーマルモードとなると、ストロボ駆動回路33の動作がオフとなり、充電電圧Echは急激に低下し(図9Eに図示)、アイリス11の開きやAGCアンプ19aへの制御電圧は元に戻される(図H,Iに図示)。
【0058】また、タイミング発生器14より撮像素子12には各フィールドの終了時点で読み出しパルスが供給される(図9Jに図示)。そのため、撮像素子12の蓄積電荷は図9Kに示すようになる。これに対して、撮像素子12より出力される撮像信号は図9Lに示すようになり、1フィールド遅れて出力される。
【0059】ストロボ9が発光するフィールドF0の終了時点に同期してコントローラ27より取込パルスPTIが出力される(図9Mに図示)。そのため、この取込パルスPTIを使用することで、例えば出力端子29に接続される静止画記録機に、ストロボ9を発光させて撮像した1画面分の撮像信号nを取り込むことができる。撮像信号nは充分な光量の下で撮像して得られたものであり、AGCアンプ19aでレベル補償される他のフィールドの撮像信号に比べて、S/Nがよく高品質の撮像信号である。
【0060】このように本例においては、ストロボモードでは、充電電圧Echが所定値Vthを越えてストロボ9が発光可能状態となるときは、アイリス11の開きが小さくされると共に、AGCアンプ19aへの制御電圧が2Vに固定されるので、AGCアンプ19aより出力される撮像信号のレベルが小さくなる。そのため、電子ビューファインダ30に表示される画像は暗くなり、ストロボ9が発光可能状態となったことを容易に認識することができる。これにより、シャッター釦7(シャッタースイッチ32)の押圧操作に伴ってストロボ9を確実に発光させることができる。
【0061】また、ストロボモードでは、充電電圧Echが所定値Vthを越えてストロボ9が発光可能状態となるときは、アイリス11の開きが小さくされるので、ストロボ9が発光しても撮像素子12に高光量が入射されることがなく、蓄積電荷の飽和を防止することができる。
【0062】
【発明の効果】この発明によれば、ストロボモードでは、ストロボ発光手段の充電電圧が所定値を越えて発光可能状態となるとき、アイリスの開きが小さくされると共に、AGC回路のゲインは所定値に固定されるので、AGC回路より出力される撮像信号のレベルが小さくなり、例えば電子ビューファインダに表示される画像は暗くなる。これにより、ストロボが発光可能状態となったことを知ることができ、シャッターの押圧操作に伴ってストロボを確実に発光させることができる。また、ストロボモードでは、ストロボ発光手段の充電電圧が所定値を越えてストロボが発光可能状態となるときは、アイリスの開きが小さくされるので、ストロボが発光しても撮像素子に高光量が入射されることがなく、蓄積電荷の飽和を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の外観を示す斜視図である。
【図2】ビデオカメラ部の構成を示す図である。
【図3】撮像素子のカラーコーディング模式図である。
【図4】撮像素子の水平出力レジスタの出力を示す図である。
【図5】色信号処理の説明のための図である。
【図6】色信号処理の説明のための図である。
【図7】ズームドライバの構成を示す図である。
【図8】AGCアンプの制御特性を示す図である。
【図9】ストロボモードの動作を示す図である。
【図10】照度とAGCアンプの出力との関係(ノーマルモード)を示す図である。
【符号の説明】
1 キャビネット
2,3 撮像レンズ
4 アイカップ
5T,5W ズーム操作釦
6 録画釦
7 シャッター釦
9 ストロボ
11 アイリス
12 CCD固体撮像素子
14 タイミング発生器
16 同期発生器
17c 加算器
19a AGCアンプ
19d,23 減算器
20 ローパスフィルタ
21,22 サンプルホールド回路
24,25 切換スイッチ
26 遅延回路
27 コントローラ
28 エンコーダ
29 出力端子
30 電子ビューファインダ
31 ストロボモード設定スイッチ
32 シャッタースイッチ
33 ストロボ駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ストロボ発光手段と、撮像素子の入射光量を制御するアイリスと、上記撮像素子より出力される撮像信号のレベルを制御するAGC回路と、上記ストロボ発光手段を使用するストロボモードとするモード設定手段と、上記ストロボ発光手段の充電電圧を検出する電圧検出手段と、上記ストロボモードでは、上記電圧検出手段で上記充電電圧が所定値を越えることが検出されるとき、上記アイリスの開きを小さくすると共に、上記AGC回路のゲインを所定値に固定する制御手段とを備えてなるビデオカメラ。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図9】
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