ミリ波帯用電波ハーフミラーおよびその透過率平坦化方法
【課題】ミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率の周波数特性を平坦化する。
【解決手段】ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管10が形成する導波路11の内部に固定され、入射する電磁波の一部を透過させ、一部を反射させるミリ波帯用電波ハーフミラー20であって、導波路11を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリット26が設けられたハーフミラー本体25と、所定の厚さと誘電率をもち、導波路11を塞ぐ外形を有し、ハーフミラー本体25の一面側に設けられて厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成し、ミリ波帯の所望周波数範囲におけるハーフミラー本体25の透過率特性の傾きと逆の傾きで傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性を有する誘電体板30とを備えている。
【解決手段】ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管10が形成する導波路11の内部に固定され、入射する電磁波の一部を透過させ、一部を反射させるミリ波帯用電波ハーフミラー20であって、導波路11を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリット26が設けられたハーフミラー本体25と、所定の厚さと誘電率をもち、導波路11を塞ぐ外形を有し、ハーフミラー本体25の一面側に設けられて厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成し、ミリ波帯の所望周波数範囲におけるハーフミラー本体25の透過率特性の傾きと逆の傾きで傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性を有する誘電体板30とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミリ波帯用の導波管内に固定される電波ハーフミラーにおいて、導波管によって形成される導波路を伝搬する電磁波に対する透過率の周波数特性を平坦化するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユビキタスネットワーク社会を迎え、電波利用ニーズが高まる中、家庭内のワイヤレスブロードバンド化を実現するWPAN(ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク)や安全・安心な運転をサポートするミリ波レーダー等のミリ波帯無線システムが利用され始めている。また、100GHz超無線システム実現への取組も積極的に行われてきている。
【0003】
その一方で、60〜70GHz帯の無線システムの2次高調波評価や100GHz超の周波数帯における無線信号の評価については、周波数が高くなるにつれ測定器の雑音レベル及びミキサの変換損失が増加するとともに周波数精度が低下するため、100GHzを超える無線信号の高感度、高精度測定技術が確立されていない状況となっている。しかも、これまでの測定技術では局部発振の高調波を測定結果から分離することができず、不要発射等の厳密な測定が困難となっている。
【0004】
これらの技術課題を克服し、100GHz超帯域無線信号の高感度・高精度測定を実現するためには、イメージ応答及び高次高調波応答を抑制するためのミリ波帯の狭帯域なフィルタをはじめ、種々の回路技術の開発が要求されている。
【0005】
例えば、ミリ波帯で周波数可変型として用いられるフィルタとしては、(a)YIG共振器を用いたもの、(b)バラクタダイオードを共振器に付加したもの、(c)ファブリペロー共振器が知られている。
【0006】
(a)のYIG共振器を用いたものでは現状で80GHz程度まで使用できるものが知られ、(b)のバラクタダイオードを共振器に付加したものでは40GHz程度まで使用できるものが知られているが、100GHzを超える周波数では製造が困難である。
【0007】
これに対し、(c)のファブリペロー共振器は光の分野でよく用いられており、これをミリ波に用いる技術が非特許文献1に開示されている。この非特許文献1には、ミリ波を反射させる一対の球面反射鏡を、その曲率半径に等しい間隔で対向させて高いQを実現した共焦点型のファブリペロー共振器が示されいる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】手代木 扶、米山 務 著「新ミリ波技術」オーム社,1993年,p70
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記共焦点型のファブリペロー共振器では、通過帯域をチューニングするために鏡面間の距離を動かした場合、原理的に焦点がずれるためQの大幅な低下が予想される。したがって周波数毎に曲率の違う反射鏡対を選択的に用いなければならない。
【0010】
一方、光の分野でよく用いられるファブリペロー共振器としては平面型ハーフミラーを対向配置した構造のものがあり、この構造であれば、原理的に鏡面間の距離を変化させてもQの低下は生じないが、この平面型ファブリペロー共振器を利用したフィルタをミリ波帯で実現するためには、さらに解決すべき次のような課題があった。
【0011】
(A)ハーフミラーに平面波を平行に入射する必要がある。フィルタへの入力が導波管の場合、その径をホーンアンテナのように大きくし平面波を実現することが考えられるがサイズが大きくなる。その場合でも完全平面波の実現は困難であり特性が劣化する。
(B)ハーフミラーは平面波の一定量を平面波のままで透過させる機能をもつ必要がある。このためハーフミラーの構造が制限され、設計の自由度が低い。
(C)開放型であるため、空間に放射することによる損失が大きい。
【0012】
上記課題を解決するための技術として、単一モード(TE10モード)でミリ波帯の電磁波を伝搬する導波管からなる導波路内に一対の電波ハーフミラーを対向配置させて電波ハーフミラー間に共振器を形成し、波面変換が不要で、空間放射による損失が無いフィルタを実現することが考えられる。
【0013】
ところが、上記フィルタに用いる電波ハーフミラーの構造は、導波管の開口を塞ぐ大きさの金属板に電磁波透過用のスリットを設けたものであり、そのスリットによって透過率に周波数特性が現れ、その周波数特性が電波ハーフミラー全体の透過率の平坦度を劣化させ、上記フィルタに用いた場合には、周波数毎の損失や透過帯域にバラツキが発生する。
【0014】
本発明は、上記課題を解決し、透過率の周波数特性を平坦化できるミリ波帯用電波ハーフミラーおよびその透過率平坦化方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のミリ波帯用電波ハーフミラーは、
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定され、入射する電磁波の一部を透過させ、一部を反射させるミリ波帯用電波ハーフミラーであって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)と、
所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記ハーフミラー本体の一面側に設けられて前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成し、ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性の傾きと逆の傾きで傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性を有する誘電体板(30)とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項2のミリ波帯用電波ハーフミラーは、請求項1記載のミリ波帯用電波ハーフミラーにおいて、
前記ハーフミラー本体が、前記導波管の長辺方向に沿ったスリット(26)により、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が低下する傾きの透過率特性が与えられ、
前記誘電体板は、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が上昇する傾きで、且つ前記ハーフミラー本体の透過率の傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性が与えられていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項3のミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法は、
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定したミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法であって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)の一面側に、所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成する誘電体板(30)を配置し、
ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性と前記誘電体板の透過率特性の傾きが反対となり、且つ、傾斜度合いがほぼ等しなるように、前記誘電体板の厚さと誘電率を選ぶことにより、全体の透過率特性を平坦化したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
このように、本発明では、ハーフミラー本体の一面側に誘電体板を配置して誘電体共振器を形成し、ハーフミラー本体の透過率特性と誘電体板の透過率特性の傾きが反対となり、且つ、傾斜度合いがほぼ等しくなるようにしているから、ミリ波帯用電波ハーフミラー全体としての透過率特性がミリ波帯の所望周波数範囲で平坦化され、ミリ波帯の広い周波数範囲において、一様な透過率特性が得られ、フィルタを含めた各種回路に好適となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態の基本構成図
【図2】ハーフミラー本体のみを導波路に配置した構造図
【図3】図2の構造の透過率特性図
【図4】誘電体板のみを導波路に配置した構造図
【図5】図4の構造の透過率特性図
【図6】誘電体板がシリコンの場合の総合透過率特性図
【図7】誘電体板がガラスの場合の総合透過率特性図
【図8】誘電体板がFR−4の場合の総合透過率特性図
【図9】誘電体板がRO4003の場合の総合透過率特性図
【図10】誘電体板がテフロン(登録商標)の場合の総合透過率特性図
【図11】本発明の電波ハーフミラーをフィルタに用いた例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明を適用したミリ波帯用電波ハーフミラー(以下、電波ハーフミラーと記す)20の構造を示し、図1の(a)は側面図、図1の(b)はAA線断面図を示している。
【0021】
この電波ハーフミラー20は、ミリ波帯(例えばFバンド)で単一モード(TE10モード)の電磁波を伝搬させる内径(a×b=2.032mm×1.016mm)の矩形の導波管10に形成される導波路11を塞ぐように固定されている。
【0022】
この電波ハーフミラー20は、ハーフミラー本体25と誘電体板30とによって構成されている。ハーフミラー本体25は、所定厚(例えば10μm)で導波管21の内径と等しい外形で導波管21に内接する矩形の金属板に、電磁波透過用のスリット26が設けられた構造を有している。ここで、スリット26としては、例えば図1の(b)に示しているように、幅10μmで導波管21の開口長辺に沿ってハーフミラー本体25の中央を横切るように形成されている。このハーフミラー本体25は、実際には誘電体板30の表面に予め厚さ10μmで設けられた金属層に対するエッチング処理(あるいは金属蒸着)によって形成されていて、誘電体板30の表面に支持されている。
【0023】
誘電体板30は、所定の厚さt、誘電率(比誘電率)εrをもち、ハーフミラー本体25と同一外形を有し、その一面側に密着するように配置されている。
【0024】
このように導波路11の内部に誘電体板30を配置させると、誘電体板30の両端面に誘電率不連続点が生じ、それによって電波の反射が起こり、誘電体板30の端面間の電気長を半波長とする周波数で共振現象が発生する(誘電体共振器)。この共振周波数は誘電体板30の厚さtと誘電率εrによって決まり、その共振特性と、ハーフミラー本体25の透過特性とが合わさって全体の透過率特性となるから、両特性をうまく組合せることで全体として平坦な透過率特性を得ることができる。
【0025】
次に、この構造の電波ハーフミラー20の特性に関するシミュレーション結果について説明する。始めに、図2のようにハーフミラー本体25のみを導波路11に配置した構造に対する透過率特性を図3に示す。この透過率特性は、110GHz〜140GHzの範囲で、ほぼ一定の傾きで周波数が高くなる程低下している。これは、導波管の長辺方向に延びたスリット26が、等価的にコンデンサ接地回路となって、高域成分を低下させている(ローパス特性)ことによるものである。したがってハーフミラー本体25のみでは所望周波数範囲(110GHz〜140GHz)で平坦な透過率特性は望めない。
【0026】
次に、図4のように誘電体板30のみを導波路11に配置した構造に対する透過率特性を図5に示す。ここで、誘電体板30の誘電率(材質)としては、シリコン(εr=11.7)、ガラス(εr=6.7)、ガラスエポキシFR−4(εr=4.5)、RO4003(εr=3.4)、テフロン(登録商標)(εr=2.3)の5種類を用い、それぞれの厚さtは、共振周波数が200GHzとなるように選んでいる。
【0027】
これらの各誘電体の透過率特性のうち、前記した所望周波数範囲110GHz〜140GHzにおける特性は、周波数が高くなる程上昇する傾きをもっている。また、その傾き度合いは、若干暴れがあるもののほぼ同様の変化傾向を示し、誘電率が大きい程狭帯域になり、透過率の絶対量が低下する傾向を示す。これらの誘電体の透過率特性は、共振周波数の設定値を変えることで左右にシフトするので、材料と厚さを選ぶことで、所望周波数範囲の特性を高い自由度で設定することができ、図3の特性と合わせることで、平坦な(あるいはそれ以外の)特性を実現できる。具体的には片面に金属層を設けた誘電体板を用い、誘電体板の厚みtを変化させることで全体の透過率特性を希望特性にすればよい。
【0028】
図6〜図10に、透過率特性が所望周波数範囲110GHz〜140GHzで平坦となるよう設計した結果を示す。図6のシリコンの場合、t=100μm、図7のガラスの場合、t=140μm、図8のFR−4の場合、t=190μm、図9のRO4003の場合、t=250μmで、透過率の周波数特性を±0.1dB程度の誤差で平坦化することができることがわかる。
【0029】
また、図10のテフロン(登録商標)の場合、誘電体板30の厚さを調整しても平坦な特性が得られていない。これは、図5の特性から、誘電率が小さい場合には透過率の傾きが小さく、ハーフミラー本体25の右下がりの特性を十分に打ち消せないためだと考えられる。このため、上記したハーフミラー本体25のスリットを含めた構造に限定した場合、総合的に平坦な透過率特性を実現するためには、誘電率εr=3.4以上の誘電体板を採用する必要がある。
【0030】
ただし、ハーフミラー本体25に設けるスリットの形状や本数あるいは向きにより、ハーフミラー本体25の透過率特性(特に傾き)は変わるので、それに応じて誘電体板30の誘電率、厚さを選択すればよく、誘電率εrが3.4より小さくても平坦化できる可能性も否定できない。
【0031】
なお、ここではハーフミラー本体25に導波管の長辺方向に沿った一本のスリット26を設けていたが、導波管の短辺方向にスリットを設けた場合、等価的にインダクタンス接地回となり、低域の透過率の方が高域より低下する特性(ハイパス特性)となるから、誘電体体板30による共振器の共振周波数を例えば60GHz程度に設定して、100GHz〜140GHzの範囲で、周波数が高い程透過率が低下するようにすれば、ハーフミラー本体25の透過率特性と逆の傾きにすることができ、前記同様に材質や厚さを選ぶことで、全体の透過率特性を平坦化できる。
【0032】
図11に、上記電波ハーフミラーの構造を用いたミリ波帯用フィルタ40を示す。
このフィルタ40は、前記したFバンド用の同径の第1導波管41と第2導波管42とを、その端面が対向するようにして同軸に配置し、その端部が僅かに大きい口径の第3導波管43の両端に内接した状態で挿入されており、これら3つの連続した導波管41〜43によってミリ波帯の所望周波数範囲を単一モードで伝搬させる導波路を形成している。
【0033】
そして、前記同様にハーフミラー本体25と誘電体板30とが一体となった電波ハーフミラー20A、20Bが、第1導波管41、第2導波管42の端部に取り付けられており、その第1導波管41と第2導波管42の少なくとも一方が、第3導波管43に保持された状態で長さ方向にスライド移動できるようになっている。
【0034】
したがって、二つの対向する電波ハーフミラー20A、20Bの間に平面型ファブリペロー共振器が形成され、しかも、その間隔dが可変されるので共振周波数を変化させることができ、波面変換が不要で、外部放射による損失がなく、しかも、上記電波ハーフミラーの効果により、広い周波数範囲にわたって特性が一様なミリ波帯の周波数可変フィルタが実現できる。
【0035】
なお、ここでは周波数可変型のフィルタの例を示したが、周波数固定であれば一本の連続した導波管の内部に電波ハーフミラー20A、20Bを固定すればよく、また導波管内の電波ハーフミラーの位置を直接外部から可変できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
10……導波管、11……導波路、20、20A、20B……ミリ波帯用電波ハーフミラー、25……ハーフミラー本体、26……スリット、30……誘電体板、40……ミリ波帯用フィルタ、41〜43……導波管
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミリ波帯用の導波管内に固定される電波ハーフミラーにおいて、導波管によって形成される導波路を伝搬する電磁波に対する透過率の周波数特性を平坦化するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユビキタスネットワーク社会を迎え、電波利用ニーズが高まる中、家庭内のワイヤレスブロードバンド化を実現するWPAN(ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク)や安全・安心な運転をサポートするミリ波レーダー等のミリ波帯無線システムが利用され始めている。また、100GHz超無線システム実現への取組も積極的に行われてきている。
【0003】
その一方で、60〜70GHz帯の無線システムの2次高調波評価や100GHz超の周波数帯における無線信号の評価については、周波数が高くなるにつれ測定器の雑音レベル及びミキサの変換損失が増加するとともに周波数精度が低下するため、100GHzを超える無線信号の高感度、高精度測定技術が確立されていない状況となっている。しかも、これまでの測定技術では局部発振の高調波を測定結果から分離することができず、不要発射等の厳密な測定が困難となっている。
【0004】
これらの技術課題を克服し、100GHz超帯域無線信号の高感度・高精度測定を実現するためには、イメージ応答及び高次高調波応答を抑制するためのミリ波帯の狭帯域なフィルタをはじめ、種々の回路技術の開発が要求されている。
【0005】
例えば、ミリ波帯で周波数可変型として用いられるフィルタとしては、(a)YIG共振器を用いたもの、(b)バラクタダイオードを共振器に付加したもの、(c)ファブリペロー共振器が知られている。
【0006】
(a)のYIG共振器を用いたものでは現状で80GHz程度まで使用できるものが知られ、(b)のバラクタダイオードを共振器に付加したものでは40GHz程度まで使用できるものが知られているが、100GHzを超える周波数では製造が困難である。
【0007】
これに対し、(c)のファブリペロー共振器は光の分野でよく用いられており、これをミリ波に用いる技術が非特許文献1に開示されている。この非特許文献1には、ミリ波を反射させる一対の球面反射鏡を、その曲率半径に等しい間隔で対向させて高いQを実現した共焦点型のファブリペロー共振器が示されいる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】手代木 扶、米山 務 著「新ミリ波技術」オーム社,1993年,p70
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記共焦点型のファブリペロー共振器では、通過帯域をチューニングするために鏡面間の距離を動かした場合、原理的に焦点がずれるためQの大幅な低下が予想される。したがって周波数毎に曲率の違う反射鏡対を選択的に用いなければならない。
【0010】
一方、光の分野でよく用いられるファブリペロー共振器としては平面型ハーフミラーを対向配置した構造のものがあり、この構造であれば、原理的に鏡面間の距離を変化させてもQの低下は生じないが、この平面型ファブリペロー共振器を利用したフィルタをミリ波帯で実現するためには、さらに解決すべき次のような課題があった。
【0011】
(A)ハーフミラーに平面波を平行に入射する必要がある。フィルタへの入力が導波管の場合、その径をホーンアンテナのように大きくし平面波を実現することが考えられるがサイズが大きくなる。その場合でも完全平面波の実現は困難であり特性が劣化する。
(B)ハーフミラーは平面波の一定量を平面波のままで透過させる機能をもつ必要がある。このためハーフミラーの構造が制限され、設計の自由度が低い。
(C)開放型であるため、空間に放射することによる損失が大きい。
【0012】
上記課題を解決するための技術として、単一モード(TE10モード)でミリ波帯の電磁波を伝搬する導波管からなる導波路内に一対の電波ハーフミラーを対向配置させて電波ハーフミラー間に共振器を形成し、波面変換が不要で、空間放射による損失が無いフィルタを実現することが考えられる。
【0013】
ところが、上記フィルタに用いる電波ハーフミラーの構造は、導波管の開口を塞ぐ大きさの金属板に電磁波透過用のスリットを設けたものであり、そのスリットによって透過率に周波数特性が現れ、その周波数特性が電波ハーフミラー全体の透過率の平坦度を劣化させ、上記フィルタに用いた場合には、周波数毎の損失や透過帯域にバラツキが発生する。
【0014】
本発明は、上記課題を解決し、透過率の周波数特性を平坦化できるミリ波帯用電波ハーフミラーおよびその透過率平坦化方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のミリ波帯用電波ハーフミラーは、
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定され、入射する電磁波の一部を透過させ、一部を反射させるミリ波帯用電波ハーフミラーであって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)と、
所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記ハーフミラー本体の一面側に設けられて前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成し、ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性の傾きと逆の傾きで傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性を有する誘電体板(30)とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項2のミリ波帯用電波ハーフミラーは、請求項1記載のミリ波帯用電波ハーフミラーにおいて、
前記ハーフミラー本体が、前記導波管の長辺方向に沿ったスリット(26)により、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が低下する傾きの透過率特性が与えられ、
前記誘電体板は、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が上昇する傾きで、且つ前記ハーフミラー本体の透過率の傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性が与えられていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項3のミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法は、
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定したミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法であって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)の一面側に、所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成する誘電体板(30)を配置し、
ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性と前記誘電体板の透過率特性の傾きが反対となり、且つ、傾斜度合いがほぼ等しなるように、前記誘電体板の厚さと誘電率を選ぶことにより、全体の透過率特性を平坦化したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
このように、本発明では、ハーフミラー本体の一面側に誘電体板を配置して誘電体共振器を形成し、ハーフミラー本体の透過率特性と誘電体板の透過率特性の傾きが反対となり、且つ、傾斜度合いがほぼ等しくなるようにしているから、ミリ波帯用電波ハーフミラー全体としての透過率特性がミリ波帯の所望周波数範囲で平坦化され、ミリ波帯の広い周波数範囲において、一様な透過率特性が得られ、フィルタを含めた各種回路に好適となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態の基本構成図
【図2】ハーフミラー本体のみを導波路に配置した構造図
【図3】図2の構造の透過率特性図
【図4】誘電体板のみを導波路に配置した構造図
【図5】図4の構造の透過率特性図
【図6】誘電体板がシリコンの場合の総合透過率特性図
【図7】誘電体板がガラスの場合の総合透過率特性図
【図8】誘電体板がFR−4の場合の総合透過率特性図
【図9】誘電体板がRO4003の場合の総合透過率特性図
【図10】誘電体板がテフロン(登録商標)の場合の総合透過率特性図
【図11】本発明の電波ハーフミラーをフィルタに用いた例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明を適用したミリ波帯用電波ハーフミラー(以下、電波ハーフミラーと記す)20の構造を示し、図1の(a)は側面図、図1の(b)はAA線断面図を示している。
【0021】
この電波ハーフミラー20は、ミリ波帯(例えばFバンド)で単一モード(TE10モード)の電磁波を伝搬させる内径(a×b=2.032mm×1.016mm)の矩形の導波管10に形成される導波路11を塞ぐように固定されている。
【0022】
この電波ハーフミラー20は、ハーフミラー本体25と誘電体板30とによって構成されている。ハーフミラー本体25は、所定厚(例えば10μm)で導波管21の内径と等しい外形で導波管21に内接する矩形の金属板に、電磁波透過用のスリット26が設けられた構造を有している。ここで、スリット26としては、例えば図1の(b)に示しているように、幅10μmで導波管21の開口長辺に沿ってハーフミラー本体25の中央を横切るように形成されている。このハーフミラー本体25は、実際には誘電体板30の表面に予め厚さ10μmで設けられた金属層に対するエッチング処理(あるいは金属蒸着)によって形成されていて、誘電体板30の表面に支持されている。
【0023】
誘電体板30は、所定の厚さt、誘電率(比誘電率)εrをもち、ハーフミラー本体25と同一外形を有し、その一面側に密着するように配置されている。
【0024】
このように導波路11の内部に誘電体板30を配置させると、誘電体板30の両端面に誘電率不連続点が生じ、それによって電波の反射が起こり、誘電体板30の端面間の電気長を半波長とする周波数で共振現象が発生する(誘電体共振器)。この共振周波数は誘電体板30の厚さtと誘電率εrによって決まり、その共振特性と、ハーフミラー本体25の透過特性とが合わさって全体の透過率特性となるから、両特性をうまく組合せることで全体として平坦な透過率特性を得ることができる。
【0025】
次に、この構造の電波ハーフミラー20の特性に関するシミュレーション結果について説明する。始めに、図2のようにハーフミラー本体25のみを導波路11に配置した構造に対する透過率特性を図3に示す。この透過率特性は、110GHz〜140GHzの範囲で、ほぼ一定の傾きで周波数が高くなる程低下している。これは、導波管の長辺方向に延びたスリット26が、等価的にコンデンサ接地回路となって、高域成分を低下させている(ローパス特性)ことによるものである。したがってハーフミラー本体25のみでは所望周波数範囲(110GHz〜140GHz)で平坦な透過率特性は望めない。
【0026】
次に、図4のように誘電体板30のみを導波路11に配置した構造に対する透過率特性を図5に示す。ここで、誘電体板30の誘電率(材質)としては、シリコン(εr=11.7)、ガラス(εr=6.7)、ガラスエポキシFR−4(εr=4.5)、RO4003(εr=3.4)、テフロン(登録商標)(εr=2.3)の5種類を用い、それぞれの厚さtは、共振周波数が200GHzとなるように選んでいる。
【0027】
これらの各誘電体の透過率特性のうち、前記した所望周波数範囲110GHz〜140GHzにおける特性は、周波数が高くなる程上昇する傾きをもっている。また、その傾き度合いは、若干暴れがあるもののほぼ同様の変化傾向を示し、誘電率が大きい程狭帯域になり、透過率の絶対量が低下する傾向を示す。これらの誘電体の透過率特性は、共振周波数の設定値を変えることで左右にシフトするので、材料と厚さを選ぶことで、所望周波数範囲の特性を高い自由度で設定することができ、図3の特性と合わせることで、平坦な(あるいはそれ以外の)特性を実現できる。具体的には片面に金属層を設けた誘電体板を用い、誘電体板の厚みtを変化させることで全体の透過率特性を希望特性にすればよい。
【0028】
図6〜図10に、透過率特性が所望周波数範囲110GHz〜140GHzで平坦となるよう設計した結果を示す。図6のシリコンの場合、t=100μm、図7のガラスの場合、t=140μm、図8のFR−4の場合、t=190μm、図9のRO4003の場合、t=250μmで、透過率の周波数特性を±0.1dB程度の誤差で平坦化することができることがわかる。
【0029】
また、図10のテフロン(登録商標)の場合、誘電体板30の厚さを調整しても平坦な特性が得られていない。これは、図5の特性から、誘電率が小さい場合には透過率の傾きが小さく、ハーフミラー本体25の右下がりの特性を十分に打ち消せないためだと考えられる。このため、上記したハーフミラー本体25のスリットを含めた構造に限定した場合、総合的に平坦な透過率特性を実現するためには、誘電率εr=3.4以上の誘電体板を採用する必要がある。
【0030】
ただし、ハーフミラー本体25に設けるスリットの形状や本数あるいは向きにより、ハーフミラー本体25の透過率特性(特に傾き)は変わるので、それに応じて誘電体板30の誘電率、厚さを選択すればよく、誘電率εrが3.4より小さくても平坦化できる可能性も否定できない。
【0031】
なお、ここではハーフミラー本体25に導波管の長辺方向に沿った一本のスリット26を設けていたが、導波管の短辺方向にスリットを設けた場合、等価的にインダクタンス接地回となり、低域の透過率の方が高域より低下する特性(ハイパス特性)となるから、誘電体体板30による共振器の共振周波数を例えば60GHz程度に設定して、100GHz〜140GHzの範囲で、周波数が高い程透過率が低下するようにすれば、ハーフミラー本体25の透過率特性と逆の傾きにすることができ、前記同様に材質や厚さを選ぶことで、全体の透過率特性を平坦化できる。
【0032】
図11に、上記電波ハーフミラーの構造を用いたミリ波帯用フィルタ40を示す。
このフィルタ40は、前記したFバンド用の同径の第1導波管41と第2導波管42とを、その端面が対向するようにして同軸に配置し、その端部が僅かに大きい口径の第3導波管43の両端に内接した状態で挿入されており、これら3つの連続した導波管41〜43によってミリ波帯の所望周波数範囲を単一モードで伝搬させる導波路を形成している。
【0033】
そして、前記同様にハーフミラー本体25と誘電体板30とが一体となった電波ハーフミラー20A、20Bが、第1導波管41、第2導波管42の端部に取り付けられており、その第1導波管41と第2導波管42の少なくとも一方が、第3導波管43に保持された状態で長さ方向にスライド移動できるようになっている。
【0034】
したがって、二つの対向する電波ハーフミラー20A、20Bの間に平面型ファブリペロー共振器が形成され、しかも、その間隔dが可変されるので共振周波数を変化させることができ、波面変換が不要で、外部放射による損失がなく、しかも、上記電波ハーフミラーの効果により、広い周波数範囲にわたって特性が一様なミリ波帯の周波数可変フィルタが実現できる。
【0035】
なお、ここでは周波数可変型のフィルタの例を示したが、周波数固定であれば一本の連続した導波管の内部に電波ハーフミラー20A、20Bを固定すればよく、また導波管内の電波ハーフミラーの位置を直接外部から可変できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
10……導波管、11……導波路、20、20A、20B……ミリ波帯用電波ハーフミラー、25……ハーフミラー本体、26……スリット、30……誘電体板、40……ミリ波帯用フィルタ、41〜43……導波管
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定され、入射する電磁波の一部を透過させ、一部を反射させるミリ波帯用電波ハーフミラーであって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)と、
所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記ハーフミラー本体の一面側に設けられて前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成し、ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性の傾きと逆の傾きで傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性を有する誘電体板(30)とを備えたことを特徴とするミリ波帯用電波ハーフミラー。
【請求項2】
前記ハーフミラー本体が、前記導波管の長辺方向に沿ったスリット(26)により、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が低下する傾きの透過率特性が与えられ、
前記誘電体板は、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が上昇する傾きで、且つ前記ハーフミラー本体の透過率の傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性が与えられていることを特徴とする請求項1記載のミリ波帯用電波ハーフミラー。
【請求項3】
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定したミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法であって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)の一面側に、所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成する誘電体板(30)を配置し、
ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性と前記誘電体板の透過率特性の傾きが反対となり、且つ、傾斜度合いがほぼ等しなるように、前記誘電体板の厚さと誘電率を選ぶことにより、全体の透過率特性を平坦化したことを特徴とするミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法。
【請求項1】
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定され、入射する電磁波の一部を透過させ、一部を反射させるミリ波帯用電波ハーフミラーであって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)と、
所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記ハーフミラー本体の一面側に設けられて前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成し、ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性の傾きと逆の傾きで傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性を有する誘電体板(30)とを備えたことを特徴とするミリ波帯用電波ハーフミラー。
【請求項2】
前記ハーフミラー本体が、前記導波管の長辺方向に沿ったスリット(26)により、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が低下する傾きの透過率特性が与えられ、
前記誘電体板は、前記所望周波数範囲において、周波数が高くなる程透過率が上昇する傾きで、且つ前記ハーフミラー本体の透過率の傾斜度合いがほぼ等しい透過率特性が与えられていることを特徴とする請求項1記載のミリ波帯用電波ハーフミラー。
【請求項3】
ミリ波帯の電磁波を単一モードで伝搬する導波管が形成する導波路の内部に固定したミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法であって、
前記導波路を塞ぐ外形を有する金属板に電磁波透過用のスリットが設けられたハーフミラー本体(25)の一面側に、所定の厚さと誘電率をもち、前記導波路を塞ぐ外形を有し、前記厚さと誘電率とで決まる周波数で共振する誘電体共振器を形成する誘電体板(30)を配置し、
ミリ波帯の所望周波数範囲における前記ハーフミラー本体の透過率特性と前記誘電体板の透過率特性の傾きが反対となり、且つ、傾斜度合いがほぼ等しなるように、前記誘電体板の厚さと誘電率を選ぶことにより、全体の透過率特性を平坦化したことを特徴とするミリ波帯用電波ハーフミラーの透過率平坦化方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−115741(P2013−115741A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262521(P2011−262521)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、総務省、電波資源拡大のための研究開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、総務省、電波資源拡大のための研究開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】
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