説明

資料提示システム

【課題】カメラの撮像画像を聴衆に提示しつつ行うプレゼンテーションで用いる端末の多機能化と無線送信の混信防止の両立を図る。
【解決手段】資料提示システム10は、資料提示装置20とタブレット30と複数の聴衆ごとの回答クリッカー40との間におけるデータ送受信を、資料提示装置20の送受信部29を中継局として無線で行う。この資料提示装置20は、タブレット30と個々の回答クリッカー40の双方から、それぞれにデータの送信許可を送信してから所定のデータ送信期間において、データの無線送信を受ける。その上で、タブレット30の送受信部360への送信許可を、それぞれの回答クリッカー40の送受信部430への送信許可の送信頻度より高い頻度で送受信部360に送信することで、タブレット30から資料提示装置20へのデータ送信期間の累積を大きくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラで資料を撮像した撮像画像を聴衆に提示しつつ該聴衆の反応を問う資料提示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、授業や講習会等において、生徒や参加者等の聴衆に画像を提示しつつ学習や講習を支援する手法が提案されている(例えば、特許文献1)。また、授業や講習会等においては、カメラで資料を撮像した撮像画像を聴衆に提示することも多々なされている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−351434号公報
【特許文献2】特開2007−25352号公報
【特許文献3】特開2010−245690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1〜2で提案された支援手法では、聴衆たる質問者と講演者の両者にリモコンを用意し、質問者が質問する際の利便性を高めている。特許文献3では、カメラの撮像画像を聴衆に提示できる。このため、両技術を組み合わせれば、カメラで資料を撮像した撮像画像を聴衆に提示しつつの聴衆の学習や講習を支援することができる。
【0005】
ところで、例えば、学校における授業や知識教授を伴う講習会では、聴衆たる生徒や参加者の知識や理解度は必ずしも一律ではないため、質問者たる教師が聴衆の理解度を確かめつつ設問するような場合には、設問に対する回答の選択肢を質問者が増減させたり、提示する設問自体を授業中に作成したりする状況があり得る。こうした事態に対処するには、質問者が操作する端末を選択肢の設定や設問の作成機能を持つよう多機能化させれば良い。しかしながら、多機能化された質問者の端末と聴衆の操作する回答用の端末とでは、送信するデータのデータ容量が大きく異なるため、質問者の端末をただ単に多機能化するだけでは、データの無線送信を図る際の混信が危惧される。しかしながら、質問者のリモコンからの講義開始信号、ページ送り信号、講義完了信号や聴衆のリモコンからの質問有りの信号等の入力した想定していない特許文献1や、撮像画像の提示の多様化を図る特許文献2にあっては、上記したような端末の多機能化とこれに伴う無線送信の混信防止に対する配慮に欠けるため、その改善が要請されている。なお、無線送信の混信は、端末に固有の周波数を割り当てることで防止できるが、使用可能な周波数の帯域が限られていることから、端末の数が制限されるので、現実的な解決とはならない。
【0006】
本発明は、上記した課題を踏まえ、カメラの撮像画像を聴衆に提示しつつ行うプレゼンテーションで用いる端末の多機能化と無線送信の混信防止の両立を図る新たなプレゼンテーション手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例を取ることが可能である。
【0008】
[適用例1]
カメラで資料を撮像した撮像画像を聴衆に提示しつつ該聴衆との間でやりとりを行う資料提示システムであって、
データの無線送受信を無線通信制御部にて行いつつ前記カメラによる資料撮像と前記聴衆が視認可能な画像表示機器への前記撮像画像の画像出力とを行う資料提示装置と、前記聴衆に対して設問する質問者にて操作される特定子機と、前記設問に対して前記聴衆が回答する際に操作される前記聴衆ごとの回答子機とを、前記資料提示装置が有する前記無線通信制御部を中継局として無線でのデータの送受信が可能に備え、
前記特定子機は、前記資料提示装置の前記無線通信制御部との間でデータの無線送受信に関与し、前記無線通信制御部からの送信許可を受けると、該送信許可を受けてからの所定のデータ送信期間において前記無線通信制御部にデータを無線送信する特定子機送受信部を備え、
前記回答子機のそれぞれは、前記資料提示装置の前記無線通信制御部との間でデータの無線送受信に関与し、前記無線通信制御部からの送信許可を受けると、該送信許可を受けてからの前記データ送信期間において前記無線通信制御部にデータを無線送信する回答子機送受信部を備え、
前記資料提示装置の前記無線通信制御部は、前記特定子機送受信部への前記送信許可を、前記回答子機のそれぞれの前記回答子機送受信部への前記送信許可の送信頻度より高い頻度で前記特定子機送受信部に送信する
ことを要旨とする。
【0009】
この適用例1の資料提示システムでは、資料提示装置と特定子機と複数の聴衆ごとの回答子機との間におけるデータ送受信を、資料提示装置が有する無線通信制御部を中継局として無線で行う。この資料提示装置は、特定機器と回答子機の双方から、それぞれにデータの送信許可を送信してから所定のデータ送信期間において、データの無線送信を受ける。その上で、適用例1の資料提示システムは、特定子機送受信部への送信許可を、それぞれの回答子機の回答子機送受信部への送信許可の送信頻度より高い頻度で特定子機送受信部に送信するので、回答子機については、送信許可を送信した後のデータ送信期間でのデータ送信を確保した上で、特定子機から資料提示装置へのデータ送信期間の累積を大きくできる。この結果、特定機器を資料提示装置へのデータ送信容量をもたらす多機能化させても、大容量のデータをデータ送信期間の累積期間にて特定機器から資料提示装置に送信できるので、特定端末を支障なく多機能化できる。しかも、特定子機およびそれぞれの回答子機ごとに固有の周波数を割り当てることなく、それぞれの回答子機についてのデータ送信も確保してデータの無線送信の混信も防止できる。
【0010】
上記した適用例1の資料提示システムは、次のような態様とすることができる。例えば、それぞれの前記回答子機の前記回答子機送受信部に前記送信許可を順次送信するに当たり、一つの前記回答子機の前記回答子機送受信部に前記送信許可を送信するたびに、前記特定子機送受信部に前記送信許可を送信するようにできる。こうすれば、特定子機から資料提示装置へのデータ送信期間の累積を確実に大きくできる。
【0011】
上記した適用例1の資料提示システムにおける特定子機の多機能化としては、次のような態様とできる。例えば、特定子機を、質問者による操作を経て、設問に対しての回答の最先の選択肢から最後の選択肢までの複数の回答候補選択肢を、回答子機が有する回答操作部の個数の範囲内で設定する選択肢設定部を備えたものとする。この回答候補選択肢の設定は、回答子機が有する回答操作部の個数の範囲内で質問者自身でなされることから、質問者は、回答候補選択肢の設定を経て、設問に対する回答の選択肢を例えば設問の都度に増減できるので、特定子機の汎用性とその機能が高まる。その上で、この設定した回答候補選択肢を規定する選択肢規定データを、資料提示装置の無線通信制御部からの送信許可を受けると特定子機送受信部にて前記無線通信制御部に送信するようにする。こうすれば、最先の選択肢から最後の選択肢までの回答候補選択肢を規定する複数の選択肢規定データを、特定子機から上記したデータ送信期間の累積期間において資料提示装置に送信できる。そして、資料提示装置にあっては、送信を受けた選択肢規定データを、無線通信制御部にて回答子機の回答子機送受信部に送信するようにし、回答子機のそれぞれについては、これを、送信を受けた選択肢規定データで規定される回答候補選択肢に含まれる最先の選択肢から最後の選択肢のそれぞれに対応した複数の回答操作部を、聴衆に報知するようにできる。こうすれば、回答機器を操作する聴衆は、報知された回答操作部が設問に対しての回答操作対象であることを認知できるので、回答子機の利便性が高まる。
【0012】
また、特定子機を、タブレット端末として構成し、質問者が該タブレット端末としての特定子機を用いて描画操作した際の描画軌跡を示す描画軌跡データを、資料提示装置の無線通信制御部からの送信許可を受けるたびに特定子機送受信部から資料提示装置に無線送信するものとする。通常、こうした描画軌跡データはそのデータ量が多くなるものの、既述したように特定子機から資料提示装置へのデータ送信期間の累積を大きくしていることから、特定子機から資料提示装置への描画軌跡データの送信に支障を来さないので、特定子機をタブレット端末として描画機能が可能な多機能な端末とできる。そして、描画操作の情報を受信した前記資料提示装置では、前記描画軌跡データに対応した描画画像を前記カメラの前記撮像画像に重ねて合成した合成画像を、前記画像表示機器に出力する。よって、質問者は、特定子機を用いて描画操作した際の描画軌跡を設問に関与するものとすることができ、これにより、聴衆に提示される合成画像において、その合成前の撮像画像を設問に関連付けて聴衆に提示できるので、質問者にとっての汎用性がより高まる。
【0013】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、資料提示方法および装置、プレゼンテーションシステム、それらの方法または装置の機能を実現するための集積回路、コンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例としての資料提示システム10のシステム構成を説明する説明図である。
【図2】タブレット30を正面視して示す説明図である。
【図3】回答クリッカー40を示す説明図である。
【図4】資料提示装置20の内部構成を説明するブロック図である。
【図5】タブレット30の内部構成を説明するブロック図である。
【図6】回答クリッカー40の内部構成を説明するブロック図である。
【図7】資料提示装置20とタブレット30と回答クリッカー40の相互間のデータの無線送受信の様子を説明する説明図である。
【図8】資料提示装置20を用いた教育支援に際して教師が行う手順と生徒が行う手順を対比して説明する説明図である。
【図9】撮像画像提示から回答候補の設定までの詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【図10】教師の回答受付と生徒の回答行為における詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【図11】教師の正解状況把握と生徒の正解認知における詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【図12】教師の回答状況把握と回答クリッカー40による回答状況報知における詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【図13】タブレット30の描画領域と資料提示装置20による撮像領域RAとの関係を示す説明図である。
【図14】教師による描画を取り入れた状態での撮像画像提示の様子を示す説明図である。
【図15】変形例の資料提示システム10の資料提示システム10のシステム構成を説明する説明図である。
【図16】変形例のタブレット30の内部構成を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。以下、教師が複数の生徒に画像を提示しつつ教師が生徒の反応を問う教育支援の資料提示システムを想定した実施例について説明する。図1は本発明の実施例としての資料提示システム10のシステム構成を説明する説明図である。
【0016】
図1に示すように、資料提示システム10は、資料提示装置20と、質問者たる教師が操作するタブレット30と、聴衆たる生徒が個々に操作する回答クリッカー40と、テレビ50とを備える。資料提示装置20は、タブレット30と複数の回答クリッカー40と無線によるデータ送受信が可能とされ、その撮像領域RAに載置された資料RSを撮像して、その撮像画像をテレビ50にデータ転送用のケーブルを介して出力する。テレビ50は、出力を受けた画像をスクリーンに表示画像ISとして表示する。なお、本実施例では、撮像領域RAに、カブトムシの成虫標本と幼虫の写真が載置されているとして説明するが、撮像領域RAに載置される資料は、書類や地図、絵、本など教師の設問に応じて適宜変更される。
【0017】
資料提示装置20は、机などに設置される本体22と、本体22に設けられた操作部23と、本体22から上側に伸びた支柱24と、支柱24の先端に取り付けられたカメラヘッド26と、ズーム用ダイヤル27とを備える。資料提示装置20は、カメラヘッド26にCCDを用いたビデオカメラを内蔵し、机などに載置された資料RSをビデオカメラにより単位時間当たりに所定のフレーム数で撮像する。本実施例では、資料提示装置20は資料RSを60フレーム/秒で撮像する。また、本体22に備えられているUSBインターフェース276には、タブレット30と回答クリッカー40のそれぞれと所定のデータのやり取りを行う無線USBの送受信部29が接続されている。つまり、資料提示装置20は、無線によりデータ送受信の中継局として機能する。本実施例では、無線によるデータ送受信を、規定の周波数を用いた後述の無線通信技術にて行うようにしたが、ブルートゥースや赤外線、無線LANなどの他の無線技術を利用して情報をやり取りするとしてもよい。なお、送受信部29を資料提示装置20の筐体内に内蔵した構成としてもよい。
【0018】
次に、タブレット30と回答クリッカー40について説明する。図2はタブレット30を正面視して示す説明図である。図示するように、タブレット30は、電源スイッチ31と、集音マイク32と、電源灯33を本体上部に備え、その下方をタブレット操作部34とする。タブレット30は、集音マイク32にて集音した音声データ、具体的には、教師が発声した設問文の音声データを、図示しないスピーカーに送信する。また、タブレット30は、タブレット操作部34の上部に機能切換スイッチ群130を表示し、その下方を各スイッチに対応したタブレット操作領域とする。機能切換スイッチ群130には、カメラスイッチ131と、描画スイッチ132と、ファイルオープンスイッチ133と、クリッカー指示スイッチ134と、セーブスイッチ135と、メンテナンススイッチ136と、使用ロックスイッチ137とが含まれている。これらスイッチの内、カメラスイッチ131と描画スイッチ132およびクリッカー指示スイッチ134は、教師と生徒による後述の本実施例の設問回答行為と関係する。
【0019】
タブレット30は、教師によりカメラスイッチ131が操作されると、タブレット操作部34に、資料提示装置20のカメラのズーム等の撮像状態をタブレット30の側から調整する各種スイッチを表示し、その操作されたスイッチに応じた撮像調整データを資料提示装置20に無線送信する。描画スイッチ132が操作されると、タブレット操作部34にタブレット用ペンPnあるいは指先にて描かれた軌跡をデータ化し、その軌跡データを資料提示装置20に無線送信する。クリッカー指示スイッチ134が操作されると、図2に示すように、各種スイッチを表示する。この各種スイッチには、回答開始指示スイッチ134a、回答終了指示スイッチ134b、回答状況表示スイッチ134c、回答状況確認スイッチ134dの他、回答候補選択肢設定スイッチ134e、イエス・ノー設定スイッチ134f、リセットスイッチ134g等が含まれる。これらスイッチの内、回答開始指示スイッチ134a、回答終了指示スイッチ134b、回答状況表示スイッチ134c、回答状況確認スイッチ134d、回答候補選択肢設定スイッチ134e、リセットスイッチ134gは、教師と生徒による本実施例の設問回答行為と関係する。
【0020】
タブレット30は、教師により回答開始指示スイッチ134aが操作されると、回答開始データを資料提示装置20に無線送信し、回答終了指示スイッチ134bが操作されると、回答終了データを資料提示装置20に無線送信する。また、教師により回答状況表示スイッチ134cが操作されると、生徒の回答状況を示すグラフを表示するグラフ表示指令データを資料提示装置20に無線送信し、回答状況確認スイッチ134dが操作されると、生徒の回答状況を個々の回答クリッカー40にて判別する際の回答状況表示指令データを資料提示装置20に無線送信する。回答候補選択肢設定スイッチ134eは、回答クリッカー40が有する回答ボタンと同数の数のスイッチで構成され、本実施例では、6個の回答候補選択肢設定スイッチ134e_1〜134e_6が含まれる。そして、これら設定スイッチの操作により、回答対象となる選択肢(回答候補選択肢)を規定するデータを資料提示装置20に無線送信する。リセットスイッチ134gは、設問が終了して次の設問に移行する際に教師により操作され、タブレット30は、当該スイッチの操作により、回答候補選択肢のリセットを規定するデータを資料提示装置20に無線送信する。タブレット30と資料提示装置20との間の上記したデータの無線送受信と、これに伴う資料提示装置20およびタブレット30の作動状況については、後述の設問回答行為と関連付けて後述する。
【0021】
図3は回答クリッカー40を示す説明図である。回答クリッカー40は、生徒ごとに用意され、図1では回答クリッカー40_1〜40_iで示されている。そして、この回答クリッカー40は、電源スイッチ41と、頂上発光部42と、電源灯43と、回答ボタン144と、イエスボタン145と、ノーボタン146を有する。回答クリッカー40の頂上発光部42は、生徒が回答ボタン144を押圧操作したり、タブレット30を経た教師からの回答状況表示等の要求があると、後述するように点灯する。回答ボタン144は、タブレット30が有する回答候補選択肢設定スイッチ134eと同数の数で構成され、本実施例では、6個の回答ボタン144_1〜144_6が含まれる。回答クリッカー40の6個の回答ボタン144_1〜144_6は、回答クリッカー40の回答候補選択肢設定スイッチ134e_1〜134e_6と一対一で対応し、ボタン配列とスイッチ配列にあっても、回答クリッカー40とタブレット30で同じとされている。そして、回答クリッカー40は、回答ボタン144_1〜144_6のいずれかが生徒に押圧操作されると、その操作された回答ボタン144を特定するデータを資料提示装置20に無線送信する。イエスボタン145とノーボタン146についても同様である。回答クリッカー40と資料提示装置20との間の上記したデータの無線送受信と、これに伴う資料提示装置20および回答クリッカー40の作動状況については、後述の設問回答行為と関連付けて後述する。
【0022】
次に、各機器の電気的な構成とその機能について説明する。図4は資料提示装置20の内部構成を説明するブロック図、図5はタブレット30の内部構成を説明するブロック図、図6は回答クリッカー40の内部構成を説明するブロック図である。
【0023】
図4に示すように、資料提示装置20は、撮像部210、画像処理ユニット220、CPU230、RAM240、ハードディスク(HDD)250、ROM260を備える。また、資料提示装置20は、デジタルデータ出力インターフェース(デジタルデータ出力IF)272、アナログデータ出力インターフェース(アナログデータ出力IF)274、USBインターフェース(USBIF)276、操作部23を備える。USBIF276には、所定のデータの送受信をタブレット30との間、およびそれぞれの回答クリッカー40との間で行うための送受信部、即ち無線USBの送受信部29が接続されている。この送受信部29は、資料提示装置20とタブレット30との間の無線送受信、および資料提示装置20と回答クリッカー40との間の無線送受信に関与する。なお、これら無線送受信については、後述の設問回答行為と関連付けて後述する。
【0024】
撮像部210にはレンズユニット212と電荷結合素子(CCD)214とが備えられている。CCD214は、レンズユニット212を透過した光を受光して電気信号に変換するイメージセンサである。画像処理ユニット220は、AGC(Automatic Gain Control)回路やDSP(Digital Signal Processor)から構成され、CCD214から出力される電気信号を入力し撮像画像データを生成する。画像処理ユニット220が生成した撮像画像は、RAM240が備える撮像画像バッファ241に記憶される。
【0025】
CPU230は、資料提示装置20全体の動作を制御するとともに、HDD250およびROM260に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、タブレットドライバ232、および表示出力部233として動作する。さらに、タブレットドライバ232は、データ解析処理部234、画像合成部236、音声入出力部238を備える。これら処理部については後述の設問回答行為と関連付けて後述する。
【0026】
RAM240は、撮像画像バッファ241、受信ブロックバッファ242、描画画像バッファ243、合成画像バッファ244を備える。これらのバッファは、後述する描画画像表示処理の処理過程で記憶する必要があるデータをそれぞれ記憶するバッファである。詳細については後述の設問回答行為と関連付けて後述する。
【0027】
デジタルデータ出力IF272は、撮像画像データまたは合成画像データを符号化し、デジタル信号として外部に出力する。アナログデータ出力IF274は、撮像画像データまたは合成画像データをデジタル/アナログ変換し、RGBデータとして外部に出力する。アナログデータ出力IF274にはD/Aコンバータ(DAC)が含まれる。デジタルデータ出力IF272およびアナログデータ出力IF274にはケーブル接続用のコネクタが備えられている。本実施例では、アナログデータ出力IF274にテレビ50が接続されている。
【0028】
タブレット30は、図5に示すように、タッチパネル310、CPU330、RAM340、ROM350、送受信部360を備える。タッチパネル310は、図2に示したタブレット操作部34に相当し、投影型静電容量方式のタッチパネルとして構成されている。このタッチパネル310は、位置・押圧検出部312と画像表示部314を有する。位置・押圧検出部312は、タッチパネル310を構成する導電膜とタブレット用ペンPnあるいは指先との間の静電容量の変化を捉えて、ペン先位置や指先位置並びにペン先位置の移動軌跡を検出すると共に、ペン先や指先による押圧状況を検出する。画像表示部314は、タッチパネル310に重なった液晶ディスプレイとして構成され、既述した機能切換スイッチ群130の各スイッチの押圧操作に応じて、各スイッチに対応した画像を表示する。例えば、クリッカー指示スイッチ134が押圧操作されれば、図2に示した回答開始指示スイッチ134a、回答候補選択肢設定スイッチ134e等を表示する。
【0029】
CPU330は、描画処理部331、データ生成・処理部332、音声変換出力部333を備える。描画処理部331は、タブレット用ペンPn等にて位置・押圧検出部312の表面で操作されたペン先移動軌跡を描画画像の軌跡データとして捉えて、そのデータを資料提示装置20に送受信部360を介して無線送信する。データ生成・処理部332は、回答開始指示スイッチ134aや回答終了指示スイッチ134b、回答候補選択肢設定スイッチ134e等の各スイッチが押圧操作されると、その操作されたスイッチを規定するデータを資料提示装置20に送受信部360を介して無線送信する。音声変換出力部333は、集音マイク32にて集音した教師により設問文の例えば読み上げ音声データを変換して図示しないスピーカーに送信する。送受信部360は、これら無線送受信に関与する。なお、これら無線送受信と、これに伴うタブレット30の作動状況については、後述の設問回答行為と関連付けて後述する。RAM340は、描画データバッファ342、描画画像バッファ343を備える。この両バッファは、既述したタブレット用ペンPnによって描かれた線画の描画画像データ(描画軌跡データ)を、そのデータ送信に備えて一時的に記憶する。
【0030】
回答クリッカー40は、図6に示すように、CPU410、ROM420、送受信部430、頂上表示灯440を備える。この他、回答クリッカー40は、6個の回答ボタン144_1〜144_6のそれぞれに対応付けて、スイッチ接点147とボタン発光灯148を備える。スイッチ接点147は、対応する回答ボタン144が押圧されるとオン信号をCPU410に出力する。CPU410は、このオン信号を受けて、どの回答ボタン144が押圧操作されたかを認識する。ボタン発光灯148は、異なる色の光を発するLED光源を複数備える可変色光源として構成されている。回答クリッカー40は、このスイッチ接点147とボタン発光灯148を、イエスボタン145とノーボタン146(図2参照)についても有するが、これらはイエス・ノーの両ボタンと共に本発明の要旨と直接関係しないので、その図示は省略されている。
【0031】
CPU410は、データ生成・解析処理部412と点灯制御部414を備える。データ生成・解析処理部412は、生徒に押圧操作された回答ボタン144_1〜144_6を特定するデータを生成して出力(無線送信)したり、送受信部430を介して無線送信を受けたデータの解析や照合を行う。点灯制御部414は、電源灯43を点灯制御するほか、着色半透明の頂上発光部42の内部に位置する頂上表示灯440や各回答ボタンごとのボタン発光灯148についても、これらを点灯制御する。なお、送受信部430を介した無線送受信と、点灯制御部414による点灯制御については、後述の設問回答行為と関連付けて後述する。
【0032】
次に、上記した資料提示装置20とタブレット30と回答クリッカー40で構成される資料提示システム10を用いた教育支援の様子について説明する。この説明に先だち、資料提示システム10の構成機器間のデータの無線送受信の様子を説明する。
【0033】
本実施例の資料提示システム10は、資料提示装置20とタブレット30と回答クリッカー40との間で無線によるデータ送受信を行うに当たり、資料提示装置20の送受信部29を中継局とする。その上で、タブレット30と資料提示装置20との間のデータ送受信と、回答クリッカー40と資料提示装置20との間のデータ送受信とを、タブレット30の送受信部360および回答クリッカー40の送受信部430を介して行う。そして、データの送受信範囲として教室を想定し、教室内でのデータ送受信に支障のない帯域の周波数、例えば2.4GMHzでデータを無線送受信する。図7は資料提示装置20とタブレット30と回答クリッカー40の相互間のデータの無線送受信の様子を説明する説明図である。なお、以下に説明するデータの無線送受信は、資料提示装置20の送受信部29、タブレット30の送受信部360および回答クリッカー40の送受信部430を介してなされる。
【0034】
図示するように、資料提示装置20とタブレット30および個々の回答クリッカー40がそれぞれオンされて資料提示システム10の運用が開始されると、資料提示装置20は、所定時間ごとの送信タイミング、例えば15msごとの送信タイミングでデータを無線送信する。この送信タイミングごとのデータには、タブレット30および回答クリッカー40のそれぞれを識別する識別信号と資料提示装置20へのデータ送信を許可する送信許可信号が含まれ、資料提示装置20は、タブレット30の識別信号或いは回答クリッカー40の内の一つの回答クリッカー40の識別信号のいずれかの識別信号と送信許可信号とを含むデータを無線送信する。タブレット30とそれぞれの回答クリッカー40は、資料提示装置20から上記の送信タイミングで送信されるデータをその都度にそれぞれ受信し、当該データに自身の識別信号が含まれていると、そのデータに含まれている送信許可信号を受けて、データを資料提示装置20に無線送信する。この場合、タブレット30や回答クリッカー40が教師や生徒に何の操作もなされていなければデータ送信の必要性は低いので、こうした状況下で上記した送信許可信号を受けた際には、データがないことを示すヌルデータを送信したり、データ送信を行わないようにすることもできる。その一方、タブレット30とそれぞれの回答クリッカー40は、資料提示装置20から受信したデータに自身の識別信号が含まれていないと、資料提示装置20へのデータ送信を行わない。
【0035】
資料提示装置20は、その上で、まず、タブレット30の識別信号を含むデータを無線送信し、その後、複数の回答クリッカー40の一つ回答クリッカー40_1の識別信号を含むデータを無線送信する。これに続く送信タイミングで、タブレット30の識別信号を含むデータを、再度、無線送信し、次の送信タイミングは、次の回答クリッカー40である回答クリッカー40_2の識別信号を含むデータを無線送信する。つまり、資料提示装置20は、資料提示システム10に含まれる全ての回答クリッカー40のそれぞれに、一つの回答クリッカー40の識別信号を含むデータを無線送信するたびに、タブレット30の識別信号を含むデータを無線送信することになる。こうしたデータ送信を、データの受信側であるタブレット30とそれぞれの回答クリッカー40を含めて説明すれば、資料提示装置20は、まず、タブレット30に対してデータの無線送信を行い、その後は、回答クリッカー40_1へのデータ無線送信、タブレット30へのデータ無線送信、回答クリッカー40_2へのデータ無線送信、タブレット30へのデータ無線送信、というように、タブレット30と回答クリッカー40へのデータ無線送信を繰り返す。従って、資料提示装置20は、図7に示すように、一つの回答クリッカー40にデータの無線送信を行うたびに、タブレット30にデータを無線送信する。こうすることで、タブレット30へのデータの無線送信の頻度を高めて、タブレット30からのデータ送信時間の累積を大きくしてデータ送信を確保する。
【0036】
資料提示装置20からデータの無線送信を受けたタブレット30は、受信したデータに含まれる送信許可信号を受信してからの所定のデータ送信時間(上記の15ms)において、資料提示装置20にデータを無線送信する。個々の回答クリッカー40にあっては、その受信した識別信号と一致する回答クリッカー40が、上記の送信許可信号を受信してからの所定のデータ送信時間(上記の15ms)において、資料提示装置20にデータを無線送信する。回答クリッカー40から送信されるデータは、後述するように回答ボタン144を特定したりできれば足りるデータであるので、上記した15msという短時間のデータ送信時間であっても、回答クリッカー40からのデータ送信は確保できる。電源オンを経た運用開始当初においては、資料提示装置20からの送信許可信号を受信した回答クリッカー40は、資料提示装置20に回答準備完了を示すオン信号を資料提示装置20に無線送信する。このオン信号は、生徒の出席確認等に利用できる。
【0037】
ところで、本実施例の資料提示システム10は、資料提示装置20の撮像画像をテレビ50に写して生徒に提示しつつ、教師が生徒に設問し、その設問に対して生徒が回答することを想定して、教育を支援する。生徒は、生徒個々に用意された回答クリッカー40の回答ボタン144を押圧することで設問に対する回答を行うので、回答クリッカー40からのデータ送信は、上記したように回答ボタンの特定ができるデータの送信で足りる。その一方、タブレット30は、図2を用いて説明したように、教師の操作を経て資料提示装置20の撮像調整、タブレット用ペンPnを用いた描画、回答候補選択肢の設定機能、回答開始や終了指示等の機能を果たすことから、データ送受信の必要性は各段に高く、送信するデータ量も多くなる。こうしたことを考慮して、本実施例の資料提示システム10では、図7に示すようなデータ送信形態を採り、タブレット30からのデータ送信時間の累積を大きくしてデータ送信を確保している。
【0038】
その上で、以下のような特定な期間においては、タブレット30と資料提示装置20との間でのみデータの無線送受信を行うようにすることもできる。例えば、電源オンを経た運用開始当初や、資料提示装置20の撮像調整のためだけにタブレット30のカメラスイッチ131の操作を経てなされる資料提示装置20の撮像調整の間、撮像対象となる資料RSの交換の間等においては、生徒による回答行為が無いことから回答クリッカー40からのデータ送信は特段に必要ない。また、教師が回答を行うよう指示したり回答候補選択肢を設定するまでの間にあっても、回答クリッカー40に対するデータ送受信は特段必要としない。よって、本実施例では、こうした期間については、タブレット30と資料提示装置20との間でのみデータの無線送受信を行い、それ以外の期間、具体的には、設問提示を経て教師が回答を指示したり回答候補選択肢を設定したりした以降には、図7で説明したようなデータ送受信を行うようにすることができる。以下、資料提示装置20とタブレット30と個々の回答クリッカー40との間におけるデータ送受信の様子を含め、資料提示システム10による教育支援について説明する。図8は資料提示装置20を用いた教育支援に際して教師が行う手順と生徒が行う手順を対比して説明する説明図である。
【0039】
図示するように、教師は、資料提示装置20の撮像画像をテレビ50に写して生徒に提示する(ステップS100T)。つまり、資料提示装置20は、撮像部210(図4参照)によって撮像領域RAに載置された資料RSを撮像し、撮像部210および画像処理ユニット220によって撮像画像を生成する。そして、この撮像画像データをテレビ50に出力して、テレビ50にて生徒に撮像画像を提示する。これに対し、生徒は、テレビ50の画像を認知する(ステップS100S)。次いで、教師は、設問を設定して生徒に提示すると共に回答候補となる選択肢を設定する(ステップS200T)。これに対し、生徒は、提示された設問と回答候補の選択肢を認知する(ステップS200S)。図9は撮像画像提示から回答候補の設定までの詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【0040】
図示するように、ステップS100Tでは、タブレット30は、教師によるピントやズーム等の撮像調整を待機する(ステップS110T)。そして、教師によるカメラスイッチ131(図2参照)の操作を経た資料提示装置20の撮像調整がなされると、タブレット30は、その操作に基づいた撮像調整データをCPU330の処理部332(図5参照)にて作成して、その作成した撮像調整データを送受信部360により資料提示装置20の送受信部29(図4参照)に無線送信する(ステップS120T)。資料提示装置20の撮像調整は、教師による設問の設定前や設問の切換の間、或いは資料RSの交換の間等、回答クリッカー40の操作と無関係な状況でなされことが多々ある。本実施例では、回答クリッカー40の操作が関与しない状況下においては、タブレット30は、カメラスイッチ131の操作に伴い、撮像調整データを、タブレット30自身の識別信号を含めて資料提示装置20に無線送信する。その一方、回答開始が指示されたりした以降においても、教師によりピントやズーム調整がなされることがある。こうした状況下におけるタブレット30から資料提示装置20への撮像調整データの無線送信は、図7で説明した資料提示装置20からの識別信号と送信許可信号とを含むデータをタブレット30が受信するたびのデータ送信時間においてなされる。
【0041】
資料提示装置20は、タブレット30からの撮像調整データの受信を待機する(ステップS110C)。そして、資料提示装置20は、撮像調整データを受信すると、撮像調整データに即した機器調整を撮像部210(図4参照)にて行った上で、図1に示すように、撮像領域RAの資料RS(カブトムシの成虫標本と幼虫写真)を撮像してその撮像画像をテレビ50に出力して表示する(ステップS120C)。これにより、生徒は、テレビ50の画像、即ちカブトムシの成虫標本と幼虫写真の撮像画像を認知することになる。
【0042】
資料提示装置20がタブレット30から撮像調整データを受信すると、それ以降においては、教師による設問の設定やその提示、これに続く回答候補選択肢や回答開始がなされることが予定される。よって、資料提示装置20は、タブレット30から撮像調整データの受信以降においては、図7で説明したように、タブレット30或いは個々の回答クリッカー40の識別信号と送信許信号を含むデータを、タブレット30および個々の回答クリッカー40に繰り返し送信する。この場合、タブレット30からの撮像調整データの受信がない状態が所定時間続くと、その所定時間の経過後に、資料提示装置20は、図7で説明したように、タブレット30或いは個々の回答クリッカー40の識別信号と送信許信号を含むデータを、タブレット30および個々の回答クリッカー40に繰り返し送信する。
【0043】
続くステップS200Tでは、タブレット30は、教師による回答候補選択肢の設定を待機する(ステップS210T)。この待機の間において、教師は、設問を設定してその設問を生徒に提示する。例えば、図1に示すようにカブトムシの成虫標本と幼虫写真の撮像画像を提示していれば、これに関しての設問を教師は設定する。この際、教師は、生徒の理解度を考慮して種々の設問を設定できる。例えば、「カブトムシは越冬するが、成虫のまま越冬するか、幼虫で越冬するか。」という設問(以下、設問1)や、「カブトムシは成虫のまま越冬するか、幼虫で越冬するか、或いは、成虫と幼虫の両方とも越冬するか。」という設問(以下、設問2)、「幼虫は、何度脱皮するか」という設問(以下、設問3)のように、教師は生徒の理解度に応じて種々の設問を設定できる。そして、教師は、その設定した設問を生徒に提示する。生徒への設問提示は、教室の黒板への設問文の書き込みや、設問文の読み上げなど、種々の手法で可能である。教師が設問文を読み上げれば、タブレット30は、その集音マイク32で集音した音声をスピーカーに出力するので、生徒は、スピーカーからの音声にて設問を認知する(図8:ステップS200S)。なお、資料提示装置20に集音マイクを装着し、資料提示装置の側の集音マイクを経て、音声にて生徒に設問を認知するようにすることもできる。この場合には、タブレット30については、集音マイク32を有しない構成とできる。
【0044】
教師は、上記した設問の設定に続き、設問に対する回答候補となる選択肢を設定する。設問が上記した設問1であれば、回答候補選択肢は二つであり、設問2の回答候補選択肢は三つとなる。設問3では、1回の脱皮から2回の脱皮の二つの回答候補選択肢の他、1回の脱皮から4回の脱皮の四つの回答候補選択肢という具合に種々設定できる。このように、回答候補の選択肢の数は、設問に応じて定まるので、教師は、設問を提示するたびに、設問に応じて回答候補選択肢を設定する。
【0045】
タブレット30は、この選択肢設定に関与し、教師は、タブレット30の6個の回答候補選択肢設定スイッチ134e_1〜134e_6のいずれかを操作する。本実施例では、回答候補選択肢の上限は、タブレット30のクリッカー指示スイッチ134の数、即ち回答クリッカー40の回答ボタン144の数(6個)であり、この6個の中で任意の数の回答候補選択肢を設定できる。例えば、教師が回答候補選択肢設定スイッチ134e_3を操作すれば、三つの回答候補選択肢となり、回答候補選択肢設定スイッチ134e_4であれば四つ、回答候補選択肢設定スイッチ134e_5であれば五つの回答候補選択肢となる。そして、教師は、設問が上記した設問1であれば、回答候補選択肢設定スイッチ134e_2を押圧して回答候補選択肢を二つに規定し、設問2では、回答候補選択肢設定スイッチ134e_3を押圧して回答候補選択肢を三つに規定する。設問3では、回答候補選択肢設定スイッチ134e_1〜134e_6のいずれかを操作することで回答候補の選択肢の数を規定する。つまり、タブレット30は、ステップS210Tの選択肢設定待機において、教師による回答候補選択肢設定スイッチ134eの押圧操作を待機する。そして、タブレット30は、その操作された回答候補選択肢設定スイッチ134eに応じた選択肢規定データを送受信部360により資料提示装置20の送受信部29(図4参照)に無線送信する(ステップS220T)。この際のタブレット30から資料提示装置20への選択肢規定データの無線送信は、資料提示装置20がタブレット30から撮像調整データの受信以降であることから、タブレット30は、図7で説明したようにタブレット30の識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信ごとのデータ送信時間において、資料提示装置20に選択肢規定データを無線送信する。
【0046】
資料提示装置20は、タブレット30からの選択肢規定データの受信を待機し(ステップS210C)、その受信した選択肢規定データを送受信部29によりそれぞれの回答クリッカー40の送受信部430(図6参照)に無線送信する(ステップS220C)。この際の資料提示装置20からそれぞれの回答クリッカー40への選択肢規定データの無線送信については、資料提示装置20は、図7で説明した手順に倣い、回答クリッカー40の内の一つの回答クリッカー40の識別信号を選択肢規定データに含ませて、データ送信する。
【0047】
回答クリッカー40は、資料提示装置20からの選択肢規定データの受信を待機し(ステップS210S)、その受信した選択肢規定データをCPU410のデータ生成・解析処理部412(図6参照)にて解析し、選択肢規定データに対応する回答ボタン144について、それぞれのボタン発光灯148を所定の色、例えば青色に初期点灯制御する(ステップS220S)。例えば、受信した選択肢規定データが、教師が上記した設問1に対応させて回答候補選択肢設定スイッチ134e_2を押圧したデータであれば、回答クリッカー40は、回答候補選択肢設定スイッチ134e_2に対応するよう、回答ボタン144_1から回答ボタン144_2までのボタンについて、ボタン発光灯148を点灯し、回答ボタン144_1から回答ボタン144_2までのボタンを青色で初期点灯表示する。また、受信した選択肢規定データが、上記した設問2に対応した回答候補選択肢設定スイッチ134e_3の押圧に伴うデータであれば、回答クリッカー40は、回答ボタン144_1から回答ボタン144_3までのボタンを青色で初期点灯表示する。つまり、回答クリッカー40は、受信した選択肢規定データに応じた数の分だけ、回答ボタン144を青色で初期点灯表示する。こうした回答ボタン144の初期点灯表示により、生徒は、回答候補選択肢に対応した回答ボタン144を認知し(図8:ステップS200S)、どの回答ボタン144を押圧すればよいのか視認できる。本実施例では、回答候補選択肢の内で最先の選択肢を回答ボタン144_1としていることから、最後の選択肢は、教師がタブレット30にて押圧操作した回答候補選択肢設定スイッチ134eに対応する回答ボタン144となる。この場合、回答候補選択肢の数がその上限の6個より少なければ、回答候補選択肢の内で最先の選択肢を回答ボタン144_1以外の回答ボタンとし、当該回答ボタンから回答候補選択肢の数だけ連続した回答ボタンを青色で初期点灯表示するようにすることもできる。
【0048】
回答クリッカー40は、このステップS220Sで、受信した選択肢規定データに対応するそれぞれの回答ボタン144を初期点灯することで、その初期点灯した回答ボタン144について、生徒による回答の際の押圧操作を受け付けることになる。こうした操作受付は、データ生成・解析処理部412にてなされ、選択肢規定データに対応する回答ボタン144を後述のリセットまで一時的に記憶しておき、実際に押圧された回答ボタン144がこの記憶した回答ボタン144と一致すれば、その押圧操作が有効となる。これにより、生徒が選択肢規定データに対応しない回答ボタン144を押圧操作しても、これを受け付けないようにできる。
【0049】
タブレット30による回答候補選択肢の規定と回答クリッカー40による回答候補選択肢に対応した回答ボタン144の初期点灯に続いては、図8に示すように、教師は、生徒の回答を受け付け(ステップS300T)、生徒は、回答行為を行う(ステップS300S)。図10は教師の回答受付と生徒の回答行為における詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【0050】
図示するように、ステップS300Tでは、タブレット30は、教師による回答開始を待機する(ステップS310T)。そして、タブレット30は、教師による回答開始指示スイッチ134a(図2参照)の押圧操作があると、回答開始データを送受信部360により資料提示装置20の送受信部29(図4参照)に無線送信する(ステップS320T)。この際のタブレット30から資料提示装置20への回答開始データの無線送信にあっても、図7で説明したように資料提示装置20からのタブレット30の識別信号と送信許可信号の受信ごとのデータ送信時間において、なされる。
【0051】
資料提示装置20は、タブレット30からの回答開始データの受信を待機し(ステップS310C)、回答開始データの受信を契機に、回答クリッカー40からの回答を受け付ける(ステップS320C)。資料提示装置20は、その後、回答クリッカー40からの回答押圧ボタン規定データの受信を待機する(ステップS330C)。
【0052】
その一方、回答クリッカー40は、生徒による回答ボタン144の押圧操作を待機し(ステップS310S)、生徒は、ステップS220Sにて初期点灯された回答ボタン144のいずれかを操作する。例えば、上記した設問2であれば、教師にて三つの回答候補選択肢が設定され、これを受けて、回答クリッカー40では、既述したように回答ボタン144_1から回答ボタン144_3までの回答ボタンを初期点灯しているので、生徒は、この回答ボタン144_1から回答ボタン144_3までのいずれかを操作する。回答ボタン144の操作が生徒によりなされると、回答クリッカー40は、CPU410のデータ生成・解析処理部412(図6参照)にて、その押圧操作された回答ボタン144を特定する回答押圧ボタン規定データを作成して、当該データを資料提示装置20に無線送信する(ステップS320S)。この際の回答クリッカー40から資料提示装置20への回答押圧ボタン規定データの無線送信は、回答クリッカー40が図7で説明したように資料提示装置20からの回答クリッカー40の識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信を経て、そのデータ送信時間でなされる。この場合、生徒が回答クリッカー40の回答ボタン144を回答開始前に押圧操作することも予想され、そうすると、回答クリッカー40からの回答押圧ボタン規定データの送信は、資料提示装置20が回答開始データを受信するまでになされる可能性はある。ところが、資料提示装置20は、回答開始データの受信を契機に回答クリッカー40からの回答を受け付け(ステップS320C)、その後に、回答クリッカー40からの回答押圧ボタン規定データの受信を待機する(ステップS330C)ので、教師による回答開始指示スイッチ134aの押圧後の生徒による回答ボタン144の押圧操作しか、資料提示装置20は、受け付けないことになる。
【0053】
回答クリッカー40は、ステップS320Sに続き、生徒に押圧操作された回答ボタン144に対応するボタン発光灯148を、初期点灯と異なる色の赤色にて区別点灯する(ステップS330S)。これにより、生徒は、どの回答ボタン144を押圧操作したのかを認知できる。回答クリッカー40は、その後、頂上表示灯440を初期点灯し(ステップS340S)、続く正解認知に備える。ステップS340Sでの頂上表示灯440の初期点灯は、頂上表示灯440を継続して点灯することでなされる。
【0054】
資料提示装置20は、回答クリッカー40からの回答押圧ボタン規定データを受信すると、そのデータを回答データとして記憶し(ステップS340C)、タブレット30からの回答終了データの受信を待機する(ステップS350C)。資料提示装置20は、回答押圧ボタン規定データを送信した回答クリッカー40の識別記号とその回答押圧ボタン規定データを対にして、回答データとして記憶する。そして、資料提示装置20は、タブレット30から回答終了データを受信すると、回答クリッカー40からのデータ受信を受け付けないようにして、回答データを集計して記憶する(ステップS360C)。この場合、資料提示装置20は、タブレット30からの回答終了データをタブレット30に無線送信したり、記憶した回答データや回答集計についても、これをタブレット30に無線送信するようにすることもできる。こうすれば、資料提示装置20で記憶した回答データや集計をテレビ50に出力して表示したり、タブレット30では、そのタブレット操作部34に教師だけが認知できる回答データや集計を表示できる。
【0055】
タブレット30は、ステップS320Tにて回答開始データを送信した後、教師による回答終了を待機する(ステップS330T)。そして、タブレット30は、教師による回答終了指示スイッチ134b(図2参照)の押圧操作があると、回答終了データを送受信部360により資料提示装置20の送受信部29に無線送信し(ステップS340T)、続く正解状況把握に備える。この際のタブレット30から資料提示装置20への回答終了データの無線送信にあっても、図7で説明したように資料提示装置20からのタブレット30の識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信ごとのデータ送信時間において、なされる。
【0056】
タブレット30による回答の開始・終了の規定と回答クリッカー40による回答押圧ボタン規定データ送信や頂上表示灯440の初期点灯に続いては、図8に示すように、教師は、生徒の回答の正解状況の把握を行い(ステップS400T)、生徒は、正解の認知を行う(ステップS400S)。図11は教師の正解状況把握と生徒の正解認知における詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【0057】
図示するように、ステップS400Tでは、タブレット30は、教師による正解選択肢の指示を待機する(ステップS310T)。この正解選択肢は、教師が回答候補選択肢設定スイッチ134e_1〜134e_6のいずれかを再度操作することで規定される。よって、タブレット30は、教師による再度の回答候補選択肢設定スイッチ134eの押圧操作があると、その操作された回答候補選択肢設定スイッチ134eに応じた正解選択肢規定データを送受信部360により資料提示装置20の送受信部29に無線送信し(ステップS420T)、続く回答状況把握に備える。この際のタブレット30から資料提示装置20への正解選択肢規定データの無線送信にあっても、図7で説明したように資料提示装置20からのタブレット30の識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信ごとのデータ送信時間において、なされる。
【0058】
資料提示装置20は、タブレット30からの正解選択肢規定データの受信を待機し(ステップS410C)、その受信した正解選択肢規定データを回答クリッカー40の送受信部430に無線送信する(ステップS420C)。この際の資料提示装置20からそれぞれの回答クリッカー40への正解選択肢規定データの無線送信については、資料提示装置20は、図7で説明した手順に倣い、回答クリッカー40の内の一つの回答クリッカー40の識別信号を正解選択肢規定データに含ませて、データ送信する。
【0059】
回答クリッカー40は、資料提示装置20からの正解選択肢規定データの受信を待機し(ステップS410S)、その受信した正解選択肢規定データをCPU410のデータ生成・解析処理部412にて解析し、正解選択肢規定データに対応する回答ボタン144が生徒により押圧操作されたかを判定する(ステップS420S)。そして、肯定判定すると、その正解した回答ボタン144のボタン発光灯148を、ステップS220Sの初期点灯およびステップS330Sの区別点灯の時と異なる色、例えば橙色に点灯制御する(ステップS430S)。これにより、正解選択肢を回答した生徒は、自分の回答が正解であったことを認知できる。また、正解選択肢を回答しなかった生徒は、自身が押圧した回答ボタン144がステップSS330Sの区別点灯の時と同じ色(青色)のままであるので、自分の回答が不正解であったことを認知できる。回答クリッカー40は、この点灯制御の後、続く回答状況報知に備える。
【0060】
タブレット30による正解状況把握と回答クリッカー40による正解認知に続いては、図8に示すように、教師は、生徒の回答状況の把握を行い(ステップS500T)、生徒の側では回答クリッカー40による回答状況報知がなされる(ステップS500S)。図12は教師の回答状況把握と回答クリッカー40による回答状況報知における詳細な手順と機器操作およびデータ送受信の様子を示す説明図である。
【0061】
図示するように、ステップS500Tでは、タブレット30は、教師による回答状況把握の指示を待機する(ステップS510T)。この回答状況把握は、どの選択肢を生徒が正解選択肢として選んだかを把握するものであり、教師による回答状況確認スイッチ134d(図2参照)の押圧操作とこれに続く回答候補選択肢設定スイッチ134e_1〜134e_6のいずれかの押圧操作で、その開始が指示される。よって、タブレット30は、教師により回答状況確認スイッチ134dに続いて押圧操作された回答候補選択肢設定スイッチ134eに応じた把握対象選択肢規定データを送受信部360により資料提示装置20の送受信部29に無線送信する(ステップS520T)。この場合、ステップS520Tでは、回答状況確認スイッチ134dに続いて、複数の回答候補選択肢設定スイッチ134eが操作されると、その操作されたそれぞれの回答候補選択肢設定スイッチ134eに応じた把握対象選択肢規定データを無線送信する。この際のタブレット30から資料提示装置20への把握対象選択肢規定データの無線送信にあっても、図7で説明したように資料提示装置20からのタブレットの識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信ごとのデータ送信時間において、なされる。
【0062】
資料提示装置20は、タブレット30からの把握対象選択肢規定データの受信を待機し(ステップS510C)、その受信した把握対象選択肢規定データを回答クリッカー40の送受信部430に無線送信する(ステップS520C)。この際の資料提示装置20からそれぞれの回答クリッカー40への把握対象選択肢規定データの無線送信については、資料提示装置20は、図7で説明した手順に倣い、回答クリッカー40の内の一つの回答クリッカー40の識別信号を把握対象選択肢規定データに含ませて、データ送信する。
【0063】
回答クリッカー40は、資料提示装置20からの把握対象選択肢規定データの受信を待機し(ステップS510S)、その受信した把握対象選択肢規定データをCPU410のデータ生成・解析処理部412にて解析し、把握対象選択肢規定データに対応する回答ボタン144が生徒により押圧操作されたかを判定する(ステップS520S)。そして、肯定判定すると、回答クリッカー40は、頂上表示灯440を、ステップS340Sでの初期点灯と異なる態様、例えば点滅点灯するよう点灯制御する(ステップS530S)。これにより、教師は、どの選択肢をどの生徒が選んだのかを、頂上表示灯440の点灯により認知できる。
【0064】
ステップS520Tに続き、タブレット30は、教師によるリセットの指示を待機する(ステップS610T)。このリセットは、次の設問に推移するためのものであり、教師によるリセットスイッチ134g(図2参照)の押圧操作があると、リセット規定データを送受信部360により資料提示装置20の送受信部29に無線送信し(ステップS620T)、処理を終了する。この際のタブレット30から資料提示装置20へのリセット規定の無線送信にあっても、図7で説明したように資料提示装置20からのタブレット30の識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信ごとのデータ送信時間において、なされる。
【0065】
資料提示装置20は、タブレット30からのリセット規定データの受信を待機し(ステップS610C)、その受信したリセット規定データを回答クリッカー40の送受信部430に無線送信する(ステップS620C)。この際の資料提示装置20からそれぞれの回答クリッカー40へのリセット規定データの無線送信については、資料提示装置20は、図7で説明した手順に倣い、回答クリッカー40の内の一つの回答クリッカー40の識別信号をリセット規定データに含ませて、データ送信する。
【0066】
回答クリッカー40は、資料提示装置20からのリセット規定データの受信を待機し(ステップS610S)、その受信したリセット規定データに基づいて、CPU410の点灯制御部414により、回答ボタン144ごとのボタン発光灯148および頂上表示灯440を消灯してその点灯をリセットし(ステップS520S)、処理を終了する。
【0067】
以上説明したタブレット30における正解状況把握(ステップS400T)と回答状況把握(ステップS500T)は、先に操作されたスイッチ、回答候補選択肢設定スイッチ134e或いは回答状況確認スイッチ134dによって、その実行順が定まる。また、リセットスイッチ134gの操作により、いずれか一方、またはその両方ともスキップされる。また、リセットスイッチ134gが教師に操作されて次の設問の提示と回答候補選択肢や回答開始がなされるまでは、回答クリッカー40の操作がないので、既述したように資料提示装置20とタブレット30との間でのみのデータ送受信を行うようにできるほか、既に教育支援中であることから、継続して図7に倣った資料提示装置20とタブレット30および個々の回答クリッカー40の間のデータ送受信を継続するようにすることもできる。
【0068】
以上説明したように教育支援を行う資料提示システム10では、タブレット30は、図2に示すタブレット操作部34を、既述したように、描画スイッチ132の操作を経て教師による描画領域とできる。図13はタブレット30の描画領域と資料提示装置20による撮像領域RAとの関係を示す説明図である。図示するように、タブレット30のタブレット操作部34は、撮像領域RAに対応していることから、教師は、設問に関与する描画を行いながら、図8で説明した設問提示や回答把握を行うことができる。図14は教師による描画を取り入れた状態での撮像画像提示の様子を示す説明図である。
【0069】
図13に示すように、教師は、タブレット用ペンPnの描画位置と資料提示装置20による撮像領域RAの位置との対応関係を認知できる。そして、既述した設問2の「カブトムシは成虫のまま越冬するか、幼虫で越冬するか、或いは、成虫と幼虫の両方とも越冬するか。」を生徒に提示するに当たり、成虫の撮像箇所に相当するタブレット操作部34に1番の選択肢に対応する数値の「1」をタブレット用ペンPnにて描画する。幼虫についてはその撮像箇所に相当するタブレット操作部34に2番の選択肢に対応する数値の「2」をタブレット用ペンPnにて描画し、任意の位置に3番の選択肢に対応する数値の「3」と「両方」の文字を描画する。タブレット30は、こうして描画された画像の描画軌跡データを送受信部360により資料提示装置20に無線送信する。この描画軌跡データの無線送信は、図7で説明したタブレット30からの繰り返しのデータ送信時間にてなされる。
【0070】
資料提示装置20は、CPU230の画像合成部236(図4参照)にて、撮像領域RAの撮像画像にタブレット30からの描画軌跡データに基づく描画、即ち上記した数値の「1」と数値の「2」と「3両方」たる描画画像を合成して、その合成画像のデータをテレビ50に出力する。よって、生徒には、上記の設問2に対応した選択肢をも、カブトムシの成虫の画像と幼虫写真の画像と共に提示できる。この場合、教師による数値等の描画は、回答開始指示スイッチ134aの操作を経て回答受付を開始した後であっても良い。
【0071】
以上説明したように、本実施例の資料提示システム10は、資料提示装置20が有するカメラで資料を撮像した撮像画像を生徒に提示しつつ生徒の反応を問うに当たり、教師は、自身でタブレット30の回答候補選択肢設定スイッチ134eを操作して、設問に対しての複数の回答候補選択肢を、最先の選択肢としての回答候補選択肢設定スイッチ134e_1から最後の選択肢としての例えば回答候補選択肢設定スイッチ134e_3までの回答候補選択肢を設定する(図10:ステップS210T)。この設定は、回答クリッカー40が有する回答ボタン144の個数の範囲内で教師自身でなされることから、質問者たる教師は、回答候補選択肢の設定を経て、設問に対する回答の選択肢を例えば設問の都度に増減できる。よって、本実施例の資料提示システム10によれば、教師が生徒に設問する際の設問設定の汎用性を高めることができる。
【0072】
また、本実施例の資料提示システム10では、教師にて回答候補選択肢がその30の操作を経て設定されると、タブレット30は、その設定された回答候補選択肢を規定する選択肢規定データを送受信部360にて資料提示装置20の送受信部29に無線送信する(図10:ステップS220T)。回答クリッカー40は、中継局として機能する資料提示装置20の送受信部29から、選択肢規定データを送受信部430にて受信する(図10:ステップS210TS)。そして、回答クリッカー40は、受信した選択肢規定データで規定される複数の回答候補選択肢のそれぞれに対応した回答ボタン144を、各ボタンごとのボタン発光灯148を青色に点灯させて生徒に初期報知する(図10:ステップS220TS)。従って、回答クリッカー40の回答ボタン144を操作する生徒は、青色点灯にて初期報知された回答ボタン144が設問に対しての回答操作対象であることを容易に視認できる。よって、本実施例の資料提示システム10によれば、回答クリッカー40にて生徒が回答操作する際の利便性を高めることができる。
【0073】
また、本実施例の資料提示システム10では、質問者たる教師が使用するタブレット30については、教師がこのタブレット30のタブレット操作部34にて描画した描画軌跡を示す描画軌跡データを、資料提示装置20に送受信部360から無線送信する(図14参照)。この際のタブレット30から資料提示装置20への描画軌跡データの無線送信は、当該描画軌跡データが大容量のデータであることから、図7で説明したように資料提示装置20からのタブレットの識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信ごとのデータ送信時間の累積において、なされる。そして、資料提示装置20では、受信した描画軌跡データに対応した描画画像をその撮像画像に重ねて合成した合成画像を、テレビ50に出力して、その合成画像を生徒に提示する。従って、本実施例の資料提示システム10によれば、教師は、タブレット30を用いて描画操作した際の描画軌跡を設問に関与するものとすることができ、これにより、生徒に提示される合成画像において、その合成前の撮像画像を設問に関連付けて聴衆に提示できるので、質問者たる教師にとっての汎用性をより高めることができる。
【0074】
また、本実施例の資料提示システム10では、タブレット30のタブレット操作部34を資料提示装置20の撮像領域RAに対応付けたので、図14に示すように、教師は、カメラの撮像画像に複数の回答候補選択肢を選択肢ごとに区別描画できる。よって、生徒は、合成画像において、最先の選択肢から最後の選択肢までの複数の回答候補選択肢を区別して撮像画像と共に視認できるので、より利便性が高まる。上記のように選択肢を区別描画した場合の描画軌跡データの無線送信にあっても、大容量のデータであることから、図7で説明したように資料提示装置20からのタブレットの識別信号と送信許可信号とを含むデータの受信ごとのデータ送信時間の累積において、なされる。
【0075】
また、本実施例の資料提示システム10では、資料提示装置20の送受信部29を無線によるデータ送受信の中継局として利用するので、タブレット30と資料提示装置20および個々の回答クリッカー40が相互にデータ送信が可能なデータ転送システムやその制御が不要となり、簡便となる。そして、中継局となる資料提示装置20では、タブレット30にて教師が設定した複数の回答候補選択肢と、それぞれの回答クリッカー40で聴衆が操作した回答ボタン144との対応に基づく回答集計等が可能となる。
【0076】
既述したように、本実施例の資料提示システム10では、教師が操作するタブレット30と生徒ごとの回答クリッカー40の双方から、中継局として機能する資料提示装置20、詳しくは送受信部29にデータにデータを無線にて受信するに当たり、資料提示装置20は、その送受信部29からタブレット30の送受信部360と個々の回答クリッカー40の送受信部430のそれぞれに、データの送信許可信号を送信する。そして、資料提示装置20は、送信許可信号を送信してから所定のデータ送信期間(15ms)において、タブレット30と個々の回答クリッカー40とからデータの無線送信を受ける。その上で、本実施例の資料提示システム10は、図7に示すように、資料提示装置20の送受信部29からそれぞれの回答クリッカー40の送受信部430に送信許可信号を順次送信するに当たり、一つの回答クリッカー40の送受信部430に送信許可信号を送信するたびに、タブレット30の送受信部360に送信許可信号を送信するようにして、タブレット30の送受信部360への送信許可信号の送信頻度を、それぞれの回答クリッカー40の送受信部430への送信許可信号の送信頻度より確実に高める。
【0077】
こうしたデータ送信手法を取ることで、本実施例の資料提示システム10では、それぞれの回答クリッカー40については、送信許可信号を送信した後のデータ送信期間でのデータ送信を確保した上で、タブレット30から資料提示装置20へのデータ送信期間の累積を大きくする。この結果、本実施例の資料提示システム10によれば、タブレット30を回答候補選択肢や回答開始とその設定のみならず描画機能を持たせるよう多機能化させても、タブレット30から資料提示装置20へのデータ送信容量の増大により、大容量のデータをデータ送信期間の累積期間にてタブレット30から資料提示装置20に送信できるので、タブレット30を支障なく多機能化できる。しかも、タブレット30およびそれぞれの回答クリッカー40ごとに固有の周波数を割り当てる必要がないことから、それぞれの回答クリッカー40についてのデータ送信も確保した上で、資料提示装置20とタブレット30とそれぞれの回答クリッカー40との間におけるデータの無線送信の混信も防止できる。
【0078】
また、本実施例の資料提示システム10では、それぞれの回答クリッカー40において回答候補として生徒に青色点灯にて初期報知した回答ボタン144のうち、生徒に実際に回答操作された回答ボタン144を、初期点灯と異なる色の赤色にて区別点灯する(図10:ステップS330S)。従って、生徒には、どの回答ボタン144を自身が操作したのかを、操作後にあっても認知させて、忘れないようにできる。
【0079】
また、本実施例の資料提示システム10では、教師によるタブレット30の操作を経て、設問に対しての正解選択肢を設定した上で(図11:ステップS410T)、その設定された正解選択肢を特定する正解選択肢特定データを送受信部360にて資料提示装置20の送受信部29に無線送信する(図11:ステップS420T)。回答クリッカー40は、中継局として機能する資料提示装置20の送受信部29から、正解選択肢特定データを受信する(図11:ステップS410TS)。そして、回答クリッカー40は、青色点灯にて初期報知した回答ボタン144の中で生徒に実際に操作された回答ボタン144が受信した正解選択肢特定データで特定される回答ボタン144と一致すると、生徒により実際に操作済みの回答ボタン144を橙色に点灯して、他の回答ボタン144と区別して報知する(図11:ステップS430TS)。よって、回答クリッカー40を操作した生徒は、自分が操作した回答ボタン144が設問に対しての正解の選択肢に対応する回答ボタン144であること、換言すれば、正解の選択肢を選んだこと、自身が正解の回答をしたことを認知できる。つまり、本実施例の資料提示システム10によれば、生徒の意欲を高めることや、生徒に達成感を付与することが可能となる。
【0080】
また、本実施例の資料提示システム10では、回答クリッカー40のそれぞれを、着色半透明の頂上発光部42の内部に頂上表示灯440を有するものとした上で、回答ボタン144を回答候補として赤色にて初期報知した回答ボタン144のいずれかが生徒に操作されると、頂上表示灯440を初期点灯させる(図10:ステップS340S)。よって、本実施例の資料提示システム10によれば、教師に、設問に対しての回答を行った生徒を、その生徒が操作する回答子機の頂上表示灯440の発光により認知させることができる。
【0081】
また、本実施例の資料提示システム10では、生徒がどの回答ボタン144を実際に押圧操作したのかを次のように把握できるようにする。まず、教師は、タブレット30の回答候補選択肢設定スイッチ134eを操作して、把握対象となる回答候補選択肢(把握対象選択肢)に対応する回答ボタン144を設定する(図12:ステップS510T)。タブレット30は、この設定された把握対象選択肢を特定する正解選択肢特定データを送受信部360にて資料提示装置20の送受信部29に無線送信する(図12:ステップS520T)。回答クリッカー40は、中継局として機能する資料提示装置20の送受信部29から、把握対象選択肢特定データを受信する(図12:ステップS510TS)。そして、回答クリッカー40は、青色点灯にて初期報知した回答ボタン144の中で生徒に実際に操作された回答ボタン144が受信した把握対象選択肢特定データで特定される回答ボタン144と一致すると、頂上表示灯440を点灯する(図12:ステップS530S)。これにより、教師は、設問に対して設定した回答候補選択肢の内のどの選択肢(把握対象選択肢)をどの生徒が選んだのかを、頂上表示灯440の点灯により認知できる。教師は、実際に頂上表示灯440が点灯している回答クリッカー40を視認するので、その点灯している回答クリッカー40を回答操作した生徒の顔や表情、仕草等を視認することができる。よって、本実施例の資料提示システム10によれば、生徒の理解度を表情等と併せて認知可能となる。
【0082】
この場合、本実施例の資料提示システム10では、頂上表示灯440を初期点灯と異なる点滅点灯の態様で点灯させるので、どの生徒が把握対象選択肢に対応する選択肢(回答ボタン144)を選んで回答したのかの認知性をより高めることができる。
【0083】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。図15は変形例の資料提示システム10の資料提示システム10のシステム構成を説明する説明図、図16は変形例のタブレット30の内部構成を説明するブロック図である。
【0084】
図15に示すように、この変形例の資料提示システム10では、タブレット30についても、そのタブレット操作部34に、資料提示装置20の撮像画像を表示すると共に、タブレット操作部34においても合成画像の表示が可能である。こうした合成画像表示を可能とすべく、タブレット30は、図16に示すように、RAM340に、撮像画像バッファ341と合成画像バッファ344を備える。タブレット30は、資料提示装置20から撮像領域RAの撮像画像データを送受信部360から受信して撮像画像バッファ341に記憶する。そして、タブレット30は、教師による描画スイッチ132の操作を経て、タブレット操作部34に資料提示装置20の撮像画像を表示する。その上で、タブレット用ペンPnを用いた教師の描画を受け付け、その描画された描画軌跡を示す描画軌跡データを、資料提示装置20に既述したように無線送信すると共に、合成画像バッファ344にて撮像画像データと描画軌跡データとを合成して記憶し、その記憶したデータによる画像を合成画像としてタブレット操作部34に表示する。
【0085】
この変形例の資料提示システム10によれば、タブレット30を用いて教師が描画操作した際の描画軌跡を設問に関与させるに当たり、教師は、その手元のタブレット30のタブレット操作部34に描画された撮像画像に重ねて描画できるので、より汎用性を高めることができるほか、利便性も向上する。そして、この変形例にあっても、既述したようにタブレット30から資料提示装置20へのデータ送信期間の累積確保により、タブレット30を、描画機能と合成画像機能とを併せ持つような多機能化を支障なく実現できる。
【0086】
また、上記した実施例では、一つの回答クリッカー40の送受信部430に送信許可信号を送信するたびに、タブレット30の送受信部360に送信許可信号を送信するようにしたが、タブレット30への送信許可信号の送信頻度を高くしてタブレット30からのデータ送信時間の累積を確保できればよく、例えば、二つの回答クリッカー40の送受信部430に送信許可信号を送信するたびに、タブレット30の送受信部360に送信許可信号を送信するようにすることもできる。
【0087】
この他、次のような変形も可能である。実施例においては、資料提示装置として、図1に示した資料提示装置20を採用したが、様々な構成の資料提示装置を採用することができる。例えば、資料RSを載置する資料テーブルが付加されているものや、撮像画像を表示する表示装置(例えばプロジェクタ)が一体となったものなどを採用することができる。また、図1に示すカメラヘッド26の取り付部分が軸周りに回動する構成や、支柱24が2つの軸を中心に回転する構成、或いは支柱24が軸回りに回動する構成を採用することも可能である。
【0088】
また、タブレット30のタブレット操作部34を液晶パネルを用いて構成したが、有機ELパネル、電子ペーパーなどを用いることもできる。更に、タブレット操作部34を投影型静電容量方式のタッチパネルとしたが、抵抗膜方式、表面弾性波方式、電磁誘導方式、映像解析方式など、他の方式を採用することも可能である。例えば、抵抗膜方式は、タブレット30に用いる2枚の透明電極の一方に抵抗をもたせ、対向する2枚の透明電極のうち1枚に対して電圧をかける。教師の操作によって、両電極が接触した際に、両電極の導通部分の位置を電圧によって検出する。このように、種々のタッチパネルの方式を採用することが可能である。
【0089】
この他、画像を表示する画像表示装置としてテレビ50を用いたが、それに限ることなく、プロジェクタや、液晶ディスプレイ等の他の画像表示装置を用いるとしてもよい。このようにしても上記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0090】
また、本実施例では、タブレット30のタブレット操作部34における教師の描画行為を、設問に対する回答候補選択肢に関連したものとしたが、設問文自体をタブレット操作部34に描画することもできる。この場合には、設問文のデータを描画軌跡データとして或いはデータ変換を経て生成したテキストデータをタブレット30から資料提示装置20に既述したように送信する。そして、資料提示装置20によりその設問文をテレビ50に表示して、生徒に提示するようにできる。こうすれば、質問者たる教師は、生徒の理解度を問う設問自体を随時作成して、その場で生徒に撮像画像と設問を提示できるので、より汎用性が高まる。こうしたタブレット操作部34での設問文作成とそのデータ送信・表示は、図9に示した回答候補選択肢の設定(ステップS210T)の前に行えばよい。そして、設問文を撮像画像に合成して表示することや、テレビ50の表示領域を2分割して、一方に設問文を表示し他方に撮像画像を表示することもできる。
【符号の説明】
【0091】
10…資料提示システム
20…資料提示装置
22…本体
23…操作部
24…支柱
26…カメラヘッド
27…ズーム用ダイヤル
29…送受信部
30…タブレット
31…電源スイッチ
32…集音マイク
33…電源灯
34…タブレット操作部
40(40_1〜40_i)…回答クリッカー
41…電源スイッチ
42…頂上発光部
43…電源灯
50…テレビ
130…機能切換スイッチ群
131…カメラスイッチ
132…描画スイッチ
133…ファイルオープンスイッチ
134…クリッカー指示スイッチ
134a…回答開始指示スイッチ
134b…回答終了指示スイッチ
134c…回答状況表示スイッチ
134d…回答状況確認スイッチ
134e(134e_1〜134e_6)…回答候補選択肢設定スイッチ
134f…イエス/ノー設定スイッチ
135…セーブスイッチ
136…メンテナンススイッチ
137…使用ロックスイッチ
144(144_1〜144_6)…回答ボタン
145…イエスボタン
146…ノーボタン
147…スイッチ接点
148…ボタン発光灯
210…撮像部
212…レンズユニット
220…画像処理ユニット
230…CPU
232…タブレットドライバ
233…表示出力部
234…データ解析処理部
236…画像合成部
238…音声入出力部
240…RAM
241…撮像画像バッファ
242…受信ブロックバッファ
243…描画画像バッファ
244…合成画像バッファ
250…HDD
260…ROM
272…デジタルデータ出力IF
274…アナログデータ出力IF
276…USBインターフェース
310…タッチパネル
312…位置・押圧検出部
314…文字・画像表示部
330…CPU
331…描画処理部
332…データ生成・処理部
333…音声変換出力部
340…RAM
341…撮像画像バッファ
342…描画データバッファ
343…描画画像バッファ
344…合成画像バッファ
350…ROM
360…送受信部
410…CPU
412…データ生成・解析処理部
414…点灯制御部
420…ROM
430…送受信部
440…頂上表示灯
RA…撮像領域
RS…資料
IS…表示画像
Pn…タブレット用ペン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで資料を撮像した撮像画像を聴衆に提示しつつ該聴衆との間でやりとりを行う資料提示システムであって、
データの無線送受信を無線通信制御部にて行いつつ前記カメラによる資料撮像と前記聴衆が視認可能な画像表示機器への前記撮像画像の画像出力とを行う資料提示装置と、前記聴衆に対して設問する質問者にて操作される特定子機と、前記設問に対して前記聴衆が回答する際に操作される前記聴衆ごとの回答子機とを、前記資料提示装置が有する前記無線通信制御部を中継局として無線でのデータの送受信が可能に備え、
前記特定子機は、前記資料提示装置の前記無線通信制御部との間でデータの無線送受信に関与し、前記無線通信制御部からの送信許可を受けると、該送信許可を受けてからの所定のデータ送信期間において前記無線通信制御部にデータを無線送信する特定子機送受信部を備え、
前記回答子機のそれぞれは、前記資料提示装置の前記無線通信制御部との間でデータの無線送受信に関与し、前記無線通信制御部からの送信許可を受けると、該送信許可を受けてからの前記データ送信期間において前記無線通信制御部にデータを無線送信する回答子機送受信部を備え、
前記資料提示装置の前記無線通信制御部は、前記特定子機送受信部への前記送信許可を、それぞれの前記回答子機の前記回答子機送受信部への前記送信許可の送信頻度より高い頻度で前記特定子機送受信部に送信する
資料提示システム。
【請求項2】
前記資料提示装置の前記無線通信制御部は、前記回答子機のそれぞれの前記回答子機送受信部に前記送信許可を順次送信するに当たり、一つの前記回答子機の前記回答子機送受信部に前記送信許可を送信するたびに、前記特定子機送受信部に前記送信許可を送信する請求項1に記載の資料提示システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の資料提示システムであって、
前記特定子機は、タブレット端末として構成され、前記質問者が該タブレット端末としての前記特定子機を用いて描画操作した際の描画軌跡を示す描画軌跡データを、前記無線通信制御部からの送信許可を受けるたびに前記資料提示装置に前記特定子機送受信部から送信し、
前記描画操作の情報を受信した前記資料提示装置は、前記描画軌跡データに対応した描画画像を前記カメラの前記撮像画像に重ねて合成した合成画像を、前記画像表示機器に出力する
資料提示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−73210(P2013−73210A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214464(P2011−214464)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000000424)株式会社エルモ社 (104)
【Fターム(参考)】