説明

おくるみ

【課題】乳児を抱いた時に、乳児がおくるみから下方にずれるおそれがなく、かつ、はだけることがないおくるみを提供する。
【解決手段】袋状体(1)の上部には乳児の頭部を露出させる開口部(3)を設け、該袋状体の前部(9)には該前部を開閉するための第一開閉手段(11)を備えさせ、該袋状体の底部(21)を閉塞してなることを特徴とするおくるみ。袋状体(1)の上部には乳児の頭部を露出させる開口部(3)を設け、該袋状体の前部(9)には該前部を開閉するための第一開閉手段(11)を備えさせ、該袋状体の底部(21)には該底部を開閉するための第二開閉手段(23)を備えさせたことを特徴とするおくるみ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳児用のおくるみに関するものである。おくるみは、例えば、乳児を伴って外出する際に、乳児を包んで抱くため等に使用される。
【背景技術】
【0002】
おくるみとしては、例えば図7に示すような略正方形状ないし略長方形状等の布片31が従来より使用されている。
【0003】
図7に示すおくるみとしての布片31は、図8に示すように、乳児33に巻き付けて使用される。
【0004】
実用新案登録第3081488号公報は、略正方形状の布片に枕を取り外し自在に備えさせたおくるみを開示している。
【特許文献1】実用新案登録第3081488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の各おくるみは、いずれも、略正方形状ないし略長方形状等の布片を乳児に巻き付けるようにしているため、乳児を抱いた時に、乳児がおくるみから下方にずれ、或いはおくるみがはだけるという問題が往々にして生ずる。
【0006】
本発明は、上記従来のおくるみにおけるこのような問題を解決しようとしてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、下記のおくるみを提供する。
【0008】
(1)袋状体の上部には乳児の頭部を露出させる開口部を設け、該袋状体の前部には該前部を開閉するための第一開閉手段を備えさせ、該袋状体の底部を閉塞してなることを特徴とするおくるみ(請求項1)。
【0009】
(2)袋状体の上部には乳児の頭部を露出させる開口部を設け、該袋状体の前部には該前部を開閉するための第一開閉手段を備えさせ、該袋状体の底部には該底部を開閉するための第二開閉手段を備えさせたことを特徴とするおくるみ(請求項2)。
【0010】
[発明の作用]
[請求項1の発明]
おくるみの使用時には、袋状体上部の開口部に乳児の頭部を露出させた状態で、乳児を袋状体内に入れる。乳児のオムツ交換等の際には、第一開閉手段により袋状体の前部を開閉する。袋状体の底部は常時閉塞されている。
【0011】
[請求項2の発明]
おくるみの使用時には、袋状体上部の開口部に乳児の頭部を露出させた状態で、乳児を袋状体内に入れる。乳児のオムツ交換等の際には、第一開閉手段により袋状体の前部を開閉する。袋状体の底部は、必要に応じて、第二開閉手段により開閉することができる。
【発明の効果】
【0012】
[請求項1の発明]
袋状体の底部は常時閉塞されているため、乳児を抱いた時に、乳児がおくるみから下方にずれるおそれはない。また、袋状体の前部を第一開閉手段により閉じておけば、おくるみがはだけることはない。
【0013】
[請求項2の発明]
袋状体の底部を第二開閉手段により閉じておけば、乳児を抱いた時に、乳児がおくるみから下方にずれるおそれはない。また、袋状体の前部を第一開閉手段により閉じておけば、おくるみがはだけることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
符号1に示すものは袋状体である。
【0015】
袋状体1は、一例として、図2に示すように、外側部材1aと内側部材1bとよりなる。外側部材1aは、例えばニット、綿等により形成する。内側部材1bは、例えば綿、綿とアクリルとの混紡材等により形成する。内側部材1bは必ずしも必要ではない。
【0016】
袋状体1の上部には乳児の頭部を露出させる開口部3を設ける。
【0017】
図1に示す開口部3は、帽子部5を備えている。帽子部5は、取り外し自在であっても、取り外し不能であってもよい。図5に示す開口部3は、襟7を備えている。図3、図6に示す開口部3は、帽子部、襟のいずれも備えていない。
【0018】
袋状体1の前部9には該前部9を開閉するための第一開閉手段11を備えさせる。
【0019】
図1に示す第一開閉手段11は、スライドファスナー11aである。即ち、袋状体1の前部9における中央部に上下方向の切断部13を形成し、該切断部13にスライドファスナー11aを設け、該スライドファスナー11aにより前部9の中央部を開閉するようにしている。
【0020】
図3に示す第一開閉手段11は、ボタン又はホック11bである。即ち、袋状体1の前部9における中央部に上下方向の切断部15を形成し、該切断部15にボタン又はホック11bを備えさせ、該ボタン又はホック11bにより前部9の中央部を開閉するようにしている。
【0021】
図5に示す第一開閉手段11は、面ファスナー11cである。即ち、袋状体1の前部9における一側部に上下方向の切断部17を形成し、該切断部17に面ファスナー11cを備えさせ、該面ファスナー11cにより前部9を当該一側部から開閉するようにしている。
【0022】
図6に示す開閉手段11は、面ファスナー11dである。即ち、袋状体1の前部9における両側部に上下方向の切断部19、19を形成し、該切断部19、19に面ファスナー11dを備えさせ、該面ファスナー11dにより前部9を上下方向に開閉するようにしている。
【0023】
図1、図2、図5、図6に示す事例においては、袋状体1の底部21を閉塞している。
【0024】
図3、図4に示す事例においては、袋状体1の底部21には該底部21を開閉するための第二開閉手段23を備えさせている。
【0025】
図3、図4に示す事例においては、第二開閉手段23は、スライドファスナーである。即ち、袋状体1の底部21に左右方向の切断部25を形成し、該切断部25にスライドファスナー23を備えさせ、該スライドファスナー23により底部21を開閉するようにしている。
【0026】
符号27に示すものは袖部である。なお、袖部27は、必ずしも必要なものではなく、本発明によるおくるみには袖部27を有しないものも含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるおくるみの一例を示す正面図である。
【図2】同上おくるみの底部を示す断面図である。
【図3】本発明によるおくるみの別の一例を示す正面図である。
【図4】同上おくるみの底部を示す底面図である。
【図5】本発明によるおくるみの更に別の一例を示す正面図である。
【図6】本発明によるおくるみの更に別の一例を示す正面図である。
【図7】従来のおくるみを示す平面図である。
【図8】同上おくるみの使用状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 袋状体
1a 外側部材
1b 内側部材
3 開口部
5 帽子部
7 襟
9 前部
11 第一開閉手段
11a スライドファスナー
11b ボタン又はホック
11c 面ファスナー
11d 面ファスナー
13 切断部
15 切断部
17 切断部
19 切断部
21 底部
23 第二開閉手段
25 切断部
27 袖部
31 布片
33 乳児

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋状体の上部には乳児の頭部を露出させる開口部を設け、該袋状体の前部には該前部を開閉するための第一開閉手段を備えさせ、該袋状体の底部を閉塞してなることを特徴とするおくるみ。
【請求項2】
袋状体の上部には乳児の頭部を露出させる開口部を設け、該袋状体の前部には該前部を開閉するための第一開閉手段を備えさせ、該袋状体の底部には該底部を開閉するための第二開閉手段を備えさせたことを特徴とするおくるみ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−124873(P2006−124873A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−315022(P2004−315022)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(597054965)株式会社カナオカ (1)
【Fターム(参考)】