インナーウェア
【課題】着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にフイットさせることができる汗取りパッドをインナーウェアに容易に縫着する。
【解決手段】着用者の脇下に当接する汗取りパッドを備えたインナーウェアにおいて、身生地２に縫着される汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致するように、前記身生地２のアームホール部１が切り取られた脇刳り部１ｂを備え、脇刳り部１ｂの形状は、本来のアームホール部１の下半周部分（Ｕ字形部分）よりも下方に大きく剔るように設定されている。
【解決手段】着用者の脇下に当接する汗取りパッドを備えたインナーウェアにおいて、身生地２に縫着される汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致するように、前記身生地２のアームホール部１が切り取られた脇刳り部１ｂを備え、脇刳り部１ｂの形状は、本来のアームホール部１の下半周部分（Ｕ字形部分）よりも下方に大きく剔るように設定されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、身生地の両側のアームホール部（脇刳り部）に汗取りパッドを備えたインナーウェアに関し、特に、インナーウェアに汗取りパッドを容易に縫着できるものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、下着には、袖部がかさばらないようにするために、下着本体がノースリーブであるものがあるが、そのように下着本体がノースリーブである下着では、脇の下部の汗を吸収しにくい。このため、脇の下部の汗を吸収しやすくするために、下着本体に脇の下部に対応する部分に汗を吸収しやすい汗取り部材が設けられる場合がある（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２０００−３１４００５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１には詳しくは開示されていないが、従来のインナーウェアにおいては、このような汗取り部材は、アームホール部に縫着されることが多い。図７および図８にこのような従来のインナーウェアを示す。従来のインナーウェアは、レース１０ａが施されたアームホール部１０を両側に有する身生地２０と、両側のアームホール部１０に縫着された汗取りパッド３０とで構成される。汗取りパッド３０は解れないように周囲４０が周縁処理されている。このようなインナーウェアにおいて、汗取りパッド３０を着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良くフイットさせるために、正しい位置に汗取りパッド３０が縫着される必要がある。このため、身生地２０にノッチ（位置合わせの目印としての切り込み）を設けて、アームホール部１０と汗取りパッド３０との位置合わせを行っている。
【０００５】
しかしながら、このようにノッチを設けること自体に工数を要することに加えて、このようなノッチでは立体形状を備えるインナーウェアでは汗取り部材の位置決めが難しい場合がある。具体的には、このようなインナーウェアのアームホール部においては、解れ防止のためにその周縁にパイピングが施されていたり、デザインのために（特に女性用インナーウェア）その周縁にレースが施されていたりすることも多い。このようにアームホール部の周縁が処理されていると、ノッチによる位置決めができず、正しい位置に汗取りパッドを縫着するためにメジャー等を用いることになり、さらに多くの工数が必要という問題がある。
【０００６】
なお、特許文献１においては、汗取り部材は、下着本体と同じ材料で略半円形状に形成され、下着本体に縫い付けられるとしか記載されておらず、このような問題を提起も解決もしていない。
本発明は、従来の上記不具合に鑑みて開発されたもので、その目的とするところは、身生地の正確な位置に容易に縫着することのできる汗取りパッドを備えたインナーウェアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記目的を達成するために本発明は、着用者の脇下に当接する汗取りパッドを備えたインナーウェアにおいて、前記汗取りパッドが縫着される身生地のアームホール部が、汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側形状に合致するように切り取られた脇刳り部を備えていることを特徴としている。
この構成によれば、身生地のアームホール部は脇刳り部を備え、この脇刳り部の形状は、汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側形状に合致するようにアームホール部が切り取られて構成されている。このため、身生地の脇刳り部の縫着側に汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側を容易に合わせて縫着することができるので、身生地と汗取りパッドとの位置合わせが容易になる。特に、着心地を向上させるために身生地および／または汗取りパッドが立体形状を備える場合であっても、身生地と汗取りパッドとの位置合わせが容易になる。
【０００８】
また、前記汗取りパッドが、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片で構成されていることが好ましい。
１枚のシート状布片で汗取りパッドを構成していることによって、汗取りパッドを薄くすることができるため、ごわつきをなくすことができると共に、脇下部に発生した汗を汗取りパッドによって素早く吸い取らせることができることによって、脇下部に発生した汗がアウターウェア側に移行することを防止することができる。
【０００９】
また、前記シート状布片が、前記脇刳り部に対応した下向き凸の略半円弧形状とされ、その下部側周縁が前記脇刳り部に沿って縫着されていることが好ましい。
また、前記略半円弧形状の上縁が下向き凸の円弧形状とされていると共に、該上縁の前身頃側端部が後身頃側端部よりも上方となるように、前記シート状布片が前記脇刳り部に縫着されていることが好ましい。
【００１０】
これらの構成によれば、身生地の脇刳り部の縫着側にシート状布片の縫着側を容易に合わせるだけで、汗取りパッドの上縁を着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良く（アームホールから外側に大きくはみ出さない状態で）フイットさせるように身生地にシート状布片を縫着することができる。そして、腕を上げたとき、汗取りパッドの上縁が前身頃側端部及び後身頃側端部によってアームホール部の身生地と一緒に引き上げられて着用者の脇下部にフイットしたままの状態を保持させることができ、また、腕を下げたとき、汗取りパッドの上縁も追従して下がるため、２重に折り曲げられることはなく、ごわつきをなくすことができ、脇下部に違和感を与えることが避けられると共に、熱がこもることも避けることができる。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良くフイットさせることができる汗取りパッドであって、身生地の正確な位置に容易に縫着することのできる汗取りパッドを備えたインナーウェアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】ノースリーブタイプのインナーウェアに本発明を適用した概略斜視図である。
【図２】ノースリーブタイプのインナーウェアに本発明を適用した概略正面図である。
【図３】着用状態を想定した図１のインナーウェアの概略側面図である。
【図４】汗取りパッドを縫着する前の図１のインナーウェアの概略正面図である。
【図５】着用状態を想定した図４のインナーウェアの概略側面図である。
【図６】汗取りパッドの概略正面図である。
【図７】従来のノースリーブタイプのインナーウェアの概略正面図である。
【図８】着用状態を想定した図７のインナーウェアの概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本発明に係るインナーウェアの実施形態を図面を参照して説明する。なお、図面の中で側面図は、本発明をより理解しやすいように着用状態を想定した図（着用者の前後方向に膨らませた図）である。また、本発明は、ラン型インナーと呼ばれるノースリーブタイプやタンクトップタイプのインナーウェアに適用される。
［全体構成］
本発明に係るインナーウェアは、図１〜図３に示すように、両側にアームホール部１，１を有する身生地２を主体とし、この身生地２の両側のアームホール部１，１の一部を剔った（切り取った）部分に汗取りパッド３，３が縫着されている。
【００１４】
汗取りパッド３は、例えば、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片３ａで構成されている。このシート状布片３ａは、周縁を切りっぱなし仕様（状態）のままで使用するために、熱融着性繊維（例えば、ポリウレタン繊維等の比較的に低融点の熱融着性繊維が好ましい。）と該繊維よりも高融点の他の繊維（例えば、綿、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、キュプラ等の前記熱融着性繊維よりも高融点の繊維が好ましい。）とを含み、予め、熱融着性繊維の融点以上で他の繊維の融点以下の温度で熱セットされて解れ止め処理された生地片で構成されるのが好ましい。なお、シート状布片３ａは、周縁を切りっぱなし仕様とされていないものであって、例えば、解れないように周囲が周縁処理されているものであっても構わない。
【００１５】
上記シート状布片３ａが切りっぱなし仕様のままで使用される場合について、以下に具体的に説明する。上記シート状布片３ａは、綿やレーヨンなどの保水性の高い糸とポリウレタン（熱融着性繊維）により編成された緯編地などが使用可能である。
より好ましくは、上記シート状布片３ａは、ベアフライス（熱融着性乃至熱溶着性ポリウレタンのベア繊維糸と他の糸とのプレーティング編みで、編成後、熱セットによるフリーカット適合素材）とされ、綿とレーヨンの混紡糸とポリウレタン（ベア糸）２０〜５０デシテックスにより編成された緯編地を使用することが好ましい。
【００１６】
このような生地を用いることにより、汗取りパッド３は、保水力に優れ、より多くの汗を吸収させることができる。しかも、その周縁を切りっぱなし状態のままで使用することができ、このような状態で使用しても、周縁が解れることがなく、また、嵩張らず、ソフトで柔軟性に富むものとすることができる。
また、シート状布片３ａは、少なくとも吸汗機能を備え、しかも、消臭機能が付与されていることが好ましく、さらに、反肌側の面に撥水加工が施されていることがより好ましい。
【００１７】
シート状布片３ａの片面への撥水加工は、主成分として、フッ素成分を含み、これに増粘性を持たせた加工薬剤を調合し、シート状布片３ａの片面にドット捺染を施して付着させ、耐久性をもつ付着表面を形成させたものとするのが好ましい。
この撥水加工は、捺染により前記シート状布片３ａの２０〜８０％に施されていることが好ましい。
【００１８】
この構成によれば、ロール捺染やパッド捺染等の捺染手段により、シート状布片３ａの片面に撥水加工を容易にほどこすことができ、その際、シート状布片３ａの片面に対して、捺染加工が２０％未満では、アウターウェアへの汗の移行を防止するための撥水性が不足し、８０％を超える場合は、放湿性が悪化して熱がこもる不具合がある。
また、前記撥水加工は、前記捺染手段以外（例えば、スプレー式）でもよく、その際、前記シート状布片３ａの２０〜８０％に施されているのが好ましい。
【００１９】
この構成によっても、シート状布片３ａの片面に撥水加工を容易にほどこすことができ、その際、シート状布片３ａの片面に対して、撥水加工が２０％未満では、アウターウェアへの汗の移行を防止するための撥水性が不足し、８０％を超える場合は、放湿性が悪化して熱がこもる不具合がある。
さらに、前記撥水加工は、ドット状に捺染されていることが好ましい。
【００２０】
この構成によれば、シート状布片３ａの片面に、撥水機能と放湿機能をバランス良く均等に分布させて付与させることができる。
また、前記消臭加工は、主成分として、酸化亜鉛等を含んだ無機物を耐久付着させ、これによるアンモニアの中和反応、酢酸・イソ吉草酸の吸着反応によって消臭効果を発揮させるのが好ましい。
【００２１】
一方、身生地２の生地は、特に制約はなく、上記汗取りパッド３と同一構成の生地でもよいし、他の構成の生地でもよく、適度の伸縮性を備えた生地で構成されるのが好ましく、さらには、夏物として、通気性、冷感性等を備えた生地で構成されるのが一層好ましい。
［パーツ形状］
上述したように、本発明のインナーウェアは、身生地２と汗取りパッド３とを別体のパーツを縫着させた構成を備える。以下に、これらのパーツの形状について説明する。
【００２２】
汗取りパッド３を縫着する前の身生地２の形状について、図４および図５を参照して説明する。これらの図に示すように、身生地２は、通常のインナーウェアの身生地２の両側のアームホール部１，１の一部を剔った（切り取った）形状（この部分を脇刳り部１ｂと記載する）を備える。この脇刳り部１ｂは、本来のアームホール部１，１の下半周部分（Ｕ字形部分）よりも下方へ大きくなるように剔るような形状を有する。さらに、この脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３を構成するシート状布片３ａの形状に合致するものである。
【００２３】
なお、身生地２の両側のアームホール部１においては、脇刳り部１ｂ以外（言い換えるとアームホール部１，１の略下半周部分以外）にレース１ａが設けられている。すなわち、脇刳り部１ｂ以外にはレース１ａが設けられているため、デザイン性を向上させることができ、かつ、脇刳り部１ｂに汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを合わせることにより、汗取りパッド３の縫着時に容易に位置決めすることができる。ここで、脇刳り部１ｂにレースを設けないのは、この部分には汗取りパッド３が縫着されるので、デザイン的にレースを設けることに大きな意味がないためであることが多い。
【００２４】
汗取りパッド３を構成するシート状布片３ａの形状について、図６を参照して説明する。この図に示すように、シート状布片３ａは、身生地２の脇刳り部１ｂの形状に対応した下向き凸の略半円弧形状とされている。すなわち、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状は、脇刳り部１ｂの形状に合致している。
なお、シート状布片３ａの上縁３ｃは、波形状、花柄模様、その他の装飾形状に切りっぱなし仕様とされていてもよい。このようにすると、脇刳り部１ｂ以外にレース１ａを設けることに加えて、さらに、デザイン性を向上させることができる。
【００２５】
［縫着方法］
このように、本発明のインナーウェアは、汗取りパッド３に、２種の機能（片面撥水機能と消臭機能）の組み合わせとフリーカット機能をそなえる編地（切りっぱなし仕様可能な生地）と保水力とを持たせた素材を用いていることによって、より多くの汗を吸収させることができ、その汗が肌側へ戻ることを防止し、しかして、反肌側には水が滲み出さず、放湿性を持たせて快適な環境を形成させ、さらに、消臭機能を付与して汗臭の発散を防止させることができる。以下に、このような特徴を備える本発明のインナーウェアにおける汗取りパッド３の身生地２への縫着方法について説明する。
【００２６】
図４および図５に示す身生地２の脇刳り部１ｂに沿うように、図６に示す汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの位置が決定される。このとき、脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致しているので、容易に位置決めすることができる。そして、位置合わせが終わると、汗取りパッド３が身生地２に縫着される。
容易に位置決めされて身生地２に汗取りパッド３が縫着されると、図３に示すように、この上縁３ｃの前身頃側端部３ｃ１が後身頃側端部３ｃ２よりも上方となる。そして、身生地２に汗取りパッド３が縫着されると、前記略半円弧形状の上縁３ｃが下向き凸の円弧形状とされる。汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを脇刳り部１ｂに合わせるだけの位置決めによって、この図３に示すように、汗取りパッド３を身生地２に縫着することができる。
【００２７】
このように正確に位置決めして身生地２に汗取りパッド３が縫着される。この場合において、身生地２には、脇刳り部１ｂを備え、この脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致している。このため、身生地２の脇刳り部１ｂに汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを正確に合わせて縫着することができるので、身生地２と汗取りパッド３との位置合わせが極めて容易になる。
【００２８】
このように正確にかつ容易に位置決めされて身生地２に縫着された汗取りパッド３により以下の効果が発現する。
汗取りパッド３の上縁３ｃを着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良く（アームホールから外側に大きくはみ出さない状態で）フイットさせることができる。そして、腕を上げたとき、汗取りパッド３の上縁３ｃが前身頃側端部３ｃ１及び後身頃側端部３ｃ２によってアームホール部１の身生地２と一緒に引き上げられて着用者の脇下部にフイットしたままの状態を保持させることができ、また、腕を下げたとき、汗取りパッド３の上縁３ｃも追従して下がるため、２重に折り曲げられることはなく、ごわつきをなくすことができ、脇下部に違和感を与えることが避けられると共に、熱がこもることも避けることができる。
【００２９】
［作用効果］
本発明は、上記実施形態からなるため、次のような作用効果が得られる。
身生地２には、脇刳り部１ｂを備え、この脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致している。このため、身生地２の脇刳り部１ｂに汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを合わせるだけで汗取りパッド３を正確に位置決めすることができるので、ノッチを設けたりメジャーを用いたりすることなく、身生地２と汗取りパッド３とを極めて容易に位置合わせできる。なお、身生地２の両側のアームホール部にレース１ａが設けられている場合であっても、脇刳り部１ｂにはレースが設けられていないので（デザイン的に不要）、この部分に汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを合わせる場合にもレースが邪魔にならないことにより、容易に汗取りパッド３を位置決めすることができる。
【００３０】
そして、このように縫着された汗取りパッド３を備えるインナーウェアにおいては、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片３ａで汗取りパッド３を構成していることによって、汗取りパッド３を薄くすることができるため、ごわつきをなくすことができる。
また、シート状布片３ａは、少なくとも吸汗機能及び消臭機能が付与されていると共に、反肌側の面に撥水加工が施されていることによって、脇下部に発生する汗を汗取りパッド３の吸汗機能によって素早く吸収させることができると共に、消臭機能によって消臭させて快適な環境を維持させることができ、また、反肌側の面に施された撥水機能によって汗取りパッド３に吸収させた汗がアウターウェア側に移行することを防止することができる。
【００３１】
また、シート状布片３ａの上縁３ｃは、波形状、花柄模様、その他の装飾形状に切りっぱなし仕様とされていることによって、汗取りパッド３に別物の装飾体を取り付けるのではなく、汗取りパッド３を構成している１枚のシート状布片３ａの周縁を模様状にカットするだけでよいため、簡単に実施でき、しかも、嵩張ることもないため、ごわつくこともない。
【００３２】
本発明の実施形態は、以上からなるが、本発明は、上記実施形態にのみ制約されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で自由に変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【００３３】
本発明は、ノースリーブタイプ、タンクトップタイプのようなインナーウェアに利用することができ、また、女性用に限らず、男性用にも適用できる。
【符号の説明】
【００３４】
１ アームホール部
１ａ レース
１ｂ 脇刳り部
２ 身生地
３ 汗取りパッド
３ａ １枚のシート状布片
３ｂ 下部側周縁
３ｃ 上縁
３ｃ１ 前身頃側端部
３ｃ２ 後身頃側端部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、身生地の両側のアームホール部（脇刳り部）に汗取りパッドを備えたインナーウェアに関し、特に、インナーウェアに汗取りパッドを容易に縫着できるものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、下着には、袖部がかさばらないようにするために、下着本体がノースリーブであるものがあるが、そのように下着本体がノースリーブである下着では、脇の下部の汗を吸収しにくい。このため、脇の下部の汗を吸収しやすくするために、下着本体に脇の下部に対応する部分に汗を吸収しやすい汗取り部材が設けられる場合がある（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２０００−３１４００５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１には詳しくは開示されていないが、従来のインナーウェアにおいては、このような汗取り部材は、アームホール部に縫着されることが多い。図７および図８にこのような従来のインナーウェアを示す。従来のインナーウェアは、レース１０ａが施されたアームホール部１０を両側に有する身生地２０と、両側のアームホール部１０に縫着された汗取りパッド３０とで構成される。汗取りパッド３０は解れないように周囲４０が周縁処理されている。このようなインナーウェアにおいて、汗取りパッド３０を着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良くフイットさせるために、正しい位置に汗取りパッド３０が縫着される必要がある。このため、身生地２０にノッチ（位置合わせの目印としての切り込み）を設けて、アームホール部１０と汗取りパッド３０との位置合わせを行っている。
【０００５】
しかしながら、このようにノッチを設けること自体に工数を要することに加えて、このようなノッチでは立体形状を備えるインナーウェアでは汗取り部材の位置決めが難しい場合がある。具体的には、このようなインナーウェアのアームホール部においては、解れ防止のためにその周縁にパイピングが施されていたり、デザインのために（特に女性用インナーウェア）その周縁にレースが施されていたりすることも多い。このようにアームホール部の周縁が処理されていると、ノッチによる位置決めができず、正しい位置に汗取りパッドを縫着するためにメジャー等を用いることになり、さらに多くの工数が必要という問題がある。
【０００６】
なお、特許文献１においては、汗取り部材は、下着本体と同じ材料で略半円形状に形成され、下着本体に縫い付けられるとしか記載されておらず、このような問題を提起も解決もしていない。
本発明は、従来の上記不具合に鑑みて開発されたもので、その目的とするところは、身生地の正確な位置に容易に縫着することのできる汗取りパッドを備えたインナーウェアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記目的を達成するために本発明は、着用者の脇下に当接する汗取りパッドを備えたインナーウェアにおいて、前記汗取りパッドが縫着される身生地のアームホール部が、汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側形状に合致するように切り取られた脇刳り部を備えていることを特徴としている。
この構成によれば、身生地のアームホール部は脇刳り部を備え、この脇刳り部の形状は、汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側形状に合致するようにアームホール部が切り取られて構成されている。このため、身生地の脇刳り部の縫着側に汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側を容易に合わせて縫着することができるので、身生地と汗取りパッドとの位置合わせが容易になる。特に、着心地を向上させるために身生地および／または汗取りパッドが立体形状を備える場合であっても、身生地と汗取りパッドとの位置合わせが容易になる。
【０００８】
また、前記汗取りパッドが、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片で構成されていることが好ましい。
１枚のシート状布片で汗取りパッドを構成していることによって、汗取りパッドを薄くすることができるため、ごわつきをなくすことができると共に、脇下部に発生した汗を汗取りパッドによって素早く吸い取らせることができることによって、脇下部に発生した汗がアウターウェア側に移行することを防止することができる。
【０００９】
また、前記シート状布片が、前記脇刳り部に対応した下向き凸の略半円弧形状とされ、その下部側周縁が前記脇刳り部に沿って縫着されていることが好ましい。
また、前記略半円弧形状の上縁が下向き凸の円弧形状とされていると共に、該上縁の前身頃側端部が後身頃側端部よりも上方となるように、前記シート状布片が前記脇刳り部に縫着されていることが好ましい。
【００１０】
これらの構成によれば、身生地の脇刳り部の縫着側にシート状布片の縫着側を容易に合わせるだけで、汗取りパッドの上縁を着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良く（アームホールから外側に大きくはみ出さない状態で）フイットさせるように身生地にシート状布片を縫着することができる。そして、腕を上げたとき、汗取りパッドの上縁が前身頃側端部及び後身頃側端部によってアームホール部の身生地と一緒に引き上げられて着用者の脇下部にフイットしたままの状態を保持させることができ、また、腕を下げたとき、汗取りパッドの上縁も追従して下がるため、２重に折り曲げられることはなく、ごわつきをなくすことができ、脇下部に違和感を与えることが避けられると共に、熱がこもることも避けることができる。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良くフイットさせることができる汗取りパッドであって、身生地の正確な位置に容易に縫着することのできる汗取りパッドを備えたインナーウェアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】ノースリーブタイプのインナーウェアに本発明を適用した概略斜視図である。
【図２】ノースリーブタイプのインナーウェアに本発明を適用した概略正面図である。
【図３】着用状態を想定した図１のインナーウェアの概略側面図である。
【図４】汗取りパッドを縫着する前の図１のインナーウェアの概略正面図である。
【図５】着用状態を想定した図４のインナーウェアの概略側面図である。
【図６】汗取りパッドの概略正面図である。
【図７】従来のノースリーブタイプのインナーウェアの概略正面図である。
【図８】着用状態を想定した図７のインナーウェアの概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本発明に係るインナーウェアの実施形態を図面を参照して説明する。なお、図面の中で側面図は、本発明をより理解しやすいように着用状態を想定した図（着用者の前後方向に膨らませた図）である。また、本発明は、ラン型インナーと呼ばれるノースリーブタイプやタンクトップタイプのインナーウェアに適用される。
［全体構成］
本発明に係るインナーウェアは、図１〜図３に示すように、両側にアームホール部１，１を有する身生地２を主体とし、この身生地２の両側のアームホール部１，１の一部を剔った（切り取った）部分に汗取りパッド３，３が縫着されている。
【００１４】
汗取りパッド３は、例えば、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片３ａで構成されている。このシート状布片３ａは、周縁を切りっぱなし仕様（状態）のままで使用するために、熱融着性繊維（例えば、ポリウレタン繊維等の比較的に低融点の熱融着性繊維が好ましい。）と該繊維よりも高融点の他の繊維（例えば、綿、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、キュプラ等の前記熱融着性繊維よりも高融点の繊維が好ましい。）とを含み、予め、熱融着性繊維の融点以上で他の繊維の融点以下の温度で熱セットされて解れ止め処理された生地片で構成されるのが好ましい。なお、シート状布片３ａは、周縁を切りっぱなし仕様とされていないものであって、例えば、解れないように周囲が周縁処理されているものであっても構わない。
【００１５】
上記シート状布片３ａが切りっぱなし仕様のままで使用される場合について、以下に具体的に説明する。上記シート状布片３ａは、綿やレーヨンなどの保水性の高い糸とポリウレタン（熱融着性繊維）により編成された緯編地などが使用可能である。
より好ましくは、上記シート状布片３ａは、ベアフライス（熱融着性乃至熱溶着性ポリウレタンのベア繊維糸と他の糸とのプレーティング編みで、編成後、熱セットによるフリーカット適合素材）とされ、綿とレーヨンの混紡糸とポリウレタン（ベア糸）２０〜５０デシテックスにより編成された緯編地を使用することが好ましい。
【００１６】
このような生地を用いることにより、汗取りパッド３は、保水力に優れ、より多くの汗を吸収させることができる。しかも、その周縁を切りっぱなし状態のままで使用することができ、このような状態で使用しても、周縁が解れることがなく、また、嵩張らず、ソフトで柔軟性に富むものとすることができる。
また、シート状布片３ａは、少なくとも吸汗機能を備え、しかも、消臭機能が付与されていることが好ましく、さらに、反肌側の面に撥水加工が施されていることがより好ましい。
【００１７】
シート状布片３ａの片面への撥水加工は、主成分として、フッ素成分を含み、これに増粘性を持たせた加工薬剤を調合し、シート状布片３ａの片面にドット捺染を施して付着させ、耐久性をもつ付着表面を形成させたものとするのが好ましい。
この撥水加工は、捺染により前記シート状布片３ａの２０〜８０％に施されていることが好ましい。
【００１８】
この構成によれば、ロール捺染やパッド捺染等の捺染手段により、シート状布片３ａの片面に撥水加工を容易にほどこすことができ、その際、シート状布片３ａの片面に対して、捺染加工が２０％未満では、アウターウェアへの汗の移行を防止するための撥水性が不足し、８０％を超える場合は、放湿性が悪化して熱がこもる不具合がある。
また、前記撥水加工は、前記捺染手段以外（例えば、スプレー式）でもよく、その際、前記シート状布片３ａの２０〜８０％に施されているのが好ましい。
【００１９】
この構成によっても、シート状布片３ａの片面に撥水加工を容易にほどこすことができ、その際、シート状布片３ａの片面に対して、撥水加工が２０％未満では、アウターウェアへの汗の移行を防止するための撥水性が不足し、８０％を超える場合は、放湿性が悪化して熱がこもる不具合がある。
さらに、前記撥水加工は、ドット状に捺染されていることが好ましい。
【００２０】
この構成によれば、シート状布片３ａの片面に、撥水機能と放湿機能をバランス良く均等に分布させて付与させることができる。
また、前記消臭加工は、主成分として、酸化亜鉛等を含んだ無機物を耐久付着させ、これによるアンモニアの中和反応、酢酸・イソ吉草酸の吸着反応によって消臭効果を発揮させるのが好ましい。
【００２１】
一方、身生地２の生地は、特に制約はなく、上記汗取りパッド３と同一構成の生地でもよいし、他の構成の生地でもよく、適度の伸縮性を備えた生地で構成されるのが好ましく、さらには、夏物として、通気性、冷感性等を備えた生地で構成されるのが一層好ましい。
［パーツ形状］
上述したように、本発明のインナーウェアは、身生地２と汗取りパッド３とを別体のパーツを縫着させた構成を備える。以下に、これらのパーツの形状について説明する。
【００２２】
汗取りパッド３を縫着する前の身生地２の形状について、図４および図５を参照して説明する。これらの図に示すように、身生地２は、通常のインナーウェアの身生地２の両側のアームホール部１，１の一部を剔った（切り取った）形状（この部分を脇刳り部１ｂと記載する）を備える。この脇刳り部１ｂは、本来のアームホール部１，１の下半周部分（Ｕ字形部分）よりも下方へ大きくなるように剔るような形状を有する。さらに、この脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３を構成するシート状布片３ａの形状に合致するものである。
【００２３】
なお、身生地２の両側のアームホール部１においては、脇刳り部１ｂ以外（言い換えるとアームホール部１，１の略下半周部分以外）にレース１ａが設けられている。すなわち、脇刳り部１ｂ以外にはレース１ａが設けられているため、デザイン性を向上させることができ、かつ、脇刳り部１ｂに汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを合わせることにより、汗取りパッド３の縫着時に容易に位置決めすることができる。ここで、脇刳り部１ｂにレースを設けないのは、この部分には汗取りパッド３が縫着されるので、デザイン的にレースを設けることに大きな意味がないためであることが多い。
【００２４】
汗取りパッド３を構成するシート状布片３ａの形状について、図６を参照して説明する。この図に示すように、シート状布片３ａは、身生地２の脇刳り部１ｂの形状に対応した下向き凸の略半円弧形状とされている。すなわち、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状は、脇刳り部１ｂの形状に合致している。
なお、シート状布片３ａの上縁３ｃは、波形状、花柄模様、その他の装飾形状に切りっぱなし仕様とされていてもよい。このようにすると、脇刳り部１ｂ以外にレース１ａを設けることに加えて、さらに、デザイン性を向上させることができる。
【００２５】
［縫着方法］
このように、本発明のインナーウェアは、汗取りパッド３に、２種の機能（片面撥水機能と消臭機能）の組み合わせとフリーカット機能をそなえる編地（切りっぱなし仕様可能な生地）と保水力とを持たせた素材を用いていることによって、より多くの汗を吸収させることができ、その汗が肌側へ戻ることを防止し、しかして、反肌側には水が滲み出さず、放湿性を持たせて快適な環境を形成させ、さらに、消臭機能を付与して汗臭の発散を防止させることができる。以下に、このような特徴を備える本発明のインナーウェアにおける汗取りパッド３の身生地２への縫着方法について説明する。
【００２６】
図４および図５に示す身生地２の脇刳り部１ｂに沿うように、図６に示す汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの位置が決定される。このとき、脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致しているので、容易に位置決めすることができる。そして、位置合わせが終わると、汗取りパッド３が身生地２に縫着される。
容易に位置決めされて身生地２に汗取りパッド３が縫着されると、図３に示すように、この上縁３ｃの前身頃側端部３ｃ１が後身頃側端部３ｃ２よりも上方となる。そして、身生地２に汗取りパッド３が縫着されると、前記略半円弧形状の上縁３ｃが下向き凸の円弧形状とされる。汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを脇刳り部１ｂに合わせるだけの位置決めによって、この図３に示すように、汗取りパッド３を身生地２に縫着することができる。
【００２７】
このように正確に位置決めして身生地２に汗取りパッド３が縫着される。この場合において、身生地２には、脇刳り部１ｂを備え、この脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致している。このため、身生地２の脇刳り部１ｂに汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを正確に合わせて縫着することができるので、身生地２と汗取りパッド３との位置合わせが極めて容易になる。
【００２８】
このように正確にかつ容易に位置決めされて身生地２に縫着された汗取りパッド３により以下の効果が発現する。
汗取りパッド３の上縁３ｃを着用者の脇下部の三次元の湾曲形状にぴったりと的確に体裁良く（アームホールから外側に大きくはみ出さない状態で）フイットさせることができる。そして、腕を上げたとき、汗取りパッド３の上縁３ｃが前身頃側端部３ｃ１及び後身頃側端部３ｃ２によってアームホール部１の身生地２と一緒に引き上げられて着用者の脇下部にフイットしたままの状態を保持させることができ、また、腕を下げたとき、汗取りパッド３の上縁３ｃも追従して下がるため、２重に折り曲げられることはなく、ごわつきをなくすことができ、脇下部に違和感を与えることが避けられると共に、熱がこもることも避けることができる。
【００２９】
［作用効果］
本発明は、上記実施形態からなるため、次のような作用効果が得られる。
身生地２には、脇刳り部１ｂを備え、この脇刳り部１ｂの形状は、汗取りパッド３の下部側周縁３ｂの形状に合致している。このため、身生地２の脇刳り部１ｂに汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを合わせるだけで汗取りパッド３を正確に位置決めすることができるので、ノッチを設けたりメジャーを用いたりすることなく、身生地２と汗取りパッド３とを極めて容易に位置合わせできる。なお、身生地２の両側のアームホール部にレース１ａが設けられている場合であっても、脇刳り部１ｂにはレースが設けられていないので（デザイン的に不要）、この部分に汗取りパッド３の下部側周縁３ｂを合わせる場合にもレースが邪魔にならないことにより、容易に汗取りパッド３を位置決めすることができる。
【００３０】
そして、このように縫着された汗取りパッド３を備えるインナーウェアにおいては、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片３ａで汗取りパッド３を構成していることによって、汗取りパッド３を薄くすることができるため、ごわつきをなくすことができる。
また、シート状布片３ａは、少なくとも吸汗機能及び消臭機能が付与されていると共に、反肌側の面に撥水加工が施されていることによって、脇下部に発生する汗を汗取りパッド３の吸汗機能によって素早く吸収させることができると共に、消臭機能によって消臭させて快適な環境を維持させることができ、また、反肌側の面に施された撥水機能によって汗取りパッド３に吸収させた汗がアウターウェア側に移行することを防止することができる。
【００３１】
また、シート状布片３ａの上縁３ｃは、波形状、花柄模様、その他の装飾形状に切りっぱなし仕様とされていることによって、汗取りパッド３に別物の装飾体を取り付けるのではなく、汗取りパッド３を構成している１枚のシート状布片３ａの周縁を模様状にカットするだけでよいため、簡単に実施でき、しかも、嵩張ることもないため、ごわつくこともない。
【００３２】
本発明の実施形態は、以上からなるが、本発明は、上記実施形態にのみ制約されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で自由に変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【００３３】
本発明は、ノースリーブタイプ、タンクトップタイプのようなインナーウェアに利用することができ、また、女性用に限らず、男性用にも適用できる。
【符号の説明】
【００３４】
１ アームホール部
１ａ レース
１ｂ 脇刳り部
２ 身生地
３ 汗取りパッド
３ａ １枚のシート状布片
３ｂ 下部側周縁
３ｃ 上縁
３ｃ１ 前身頃側端部
３ｃ２ 後身頃側端部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
着用者の脇下に当接する汗取りパッドを備えたインナーウェアにおいて、
前記汗取りパッドが縫着される身生地のアームホール部が、汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側形状に合致するように切り取られた脇刳り部を備えていることを特徴とするインナーウェア。
【請求項２】
前記汗取りパッドが、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片で構成されていることを特徴とする請求項１に記載のインナーウェア。
【請求項３】
前記シート状布片が、前記脇刳り部に対応した下向き凸の略半円弧形状とされ、その下部側周縁が前記脇刳り部に沿って縫着されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のインナーウェア。
【請求項４】
前記略半円弧形状の上縁が下向き凸の円弧形状とされていると共に、該上縁の前身頃側端部が後身頃側端部よりも上方となるように、前記シート状布片が前記脇刳り部に縫着されていることを特徴とする請求項３に記載のインナーウェア。
【請求項１】
着用者の脇下に当接する汗取りパッドを備えたインナーウェアにおいて、
前記汗取りパッドが縫着される身生地のアームホール部が、汗取りパッドを構成するシート状布片の縫着側形状に合致するように切り取られた脇刳り部を備えていることを特徴とするインナーウェア。
【請求項２】
前記汗取りパッドが、周縁を切りっぱなし仕様とされた１枚のシート状布片で構成されていることを特徴とする請求項１に記載のインナーウェア。
【請求項３】
前記シート状布片が、前記脇刳り部に対応した下向き凸の略半円弧形状とされ、その下部側周縁が前記脇刳り部に沿って縫着されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のインナーウェア。
【請求項４】
前記略半円弧形状の上縁が下向き凸の円弧形状とされていると共に、該上縁の前身頃側端部が後身頃側端部よりも上方となるように、前記シート状布片が前記脇刳り部に縫着されていることを特徴とする請求項３に記載のインナーウェア。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２０１３−４９９３４（Ｐ２０１３−４９９３４Ａ）
【公開日】平成２５年３月１４日（２０１３．３．１４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１８８９２６（Ｐ２０１１−１８８９２６）
【出願日】平成２３年８月３１日（２０１１．８．３１）
【出願人】（０００００１３３９）グンゼ株式会社 (919)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年３月１４日（２０１３．３．１４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年８月３１日（２０１１．８．３１）
【出願人】（０００００１３３９）グンゼ株式会社 (919)
【Ｆターム（参考）】
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