説明

ガス含有飲料のガス圧測定装置、ガス圧測定用の筐体、及び、ガス圧測定方法

【課題】従来不可能であったグラス、ジョッキなどの飲用容器に注出後の実際に飲用する状態でのガス含有飲料、特にビールなどのガス含有飲料のガス圧を測定する手段を提供する。
【解決手段】ガス圧の測定対象となるビール2が注がれたビールグラス1の収容空間11を形成する筐体部10と、前記ビールグラス1内に挿入されるサンプリング部としてのニードル21と、前記収容空間11内を規定の圧力にするための圧力供給部22と、前記ニードル21からサンプリングされた測定対象であるビール2を取り込んで、該ビール2のガス圧を測定するための圧力測定部30と、を具備する、ガス含有飲料のガス圧測定装置100とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラス、ジョッキなど飲用容器で実際に飲用する状態でのガス含有飲料、特にビールなどのガス含有飲料のガス圧を測定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
炭酸含有飲料であるビールのガス圧は、ビールの香味や泡の形成に重要な影響を与えることが知られており、このガス圧は、商品設計の際には、味覚への重要なファクターとして設定されるものである(例えば、非特許文献1、2参照。)。
【0003】
また、このガス圧は、製造工程においても厳密に管理されており、製造ラインにおいては、配管中ではインラインセンサーで測定され、びん・缶・樽などの飲料供給用容器に充填された後は、専用の測定器により測定され工程管理が行われている。
【0004】
また、飲用時においては、上記の飲料供給用容器からグラス、ジョッキなどの飲用容器への注ぎ方で味が変わることは良く知られており、「ビールの美味しい注ぎ方」などがよく議論される。
【0005】
また、ビールの注ぎ方の巧拙は泡の立ち方にも影響するが、同時に液中のガスの抜け具合の違いにつながり、それによって注いだビールのガス圧に違いが生じる。この違いは、飲用する際の官能(口中への刺激感、飲み込む際におけるのど越し等)に影響すると考えられている(例えば、非特許文献3参照。)。
【0006】
また、ビール以外の炭酸飲料でも、その独自の香味に合う炭酸ガス濃度があること等が知られている(例えば、非特許文献4参照。)。
【0007】
以上のように、ビール等において、その注ぎ方がガス圧に影響し、味が変わることは周知でありながら、飲用容器に注がれた後の開放状態であって、実際に飲用される状態でのビールのガス圧が測定された報告例はない。
【0008】
また、関連するものとして、特許文献1では、製造工程において、びんや缶などの筐体部に充填する前に、所定量の炭酸飲料を測定用容器に収容し、測定用容器に注射器の原理を応用した測定器のニードルを差込み、測定用容器内の飲料を吸引することで炭酸ガスの含有量を測定する技術について開示している(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
また、特許文献2は、びんや缶などの筐体部に収容されたビールのアルコール、砂糖、炭酸ガスなどの製品固有の定性パラメータ(定量パラメータではない)を測定する技術について開示している(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】
また、これら特許文献1、2に開示されるものは、実際に飲用する状態でのビールのガス圧の測定についてのものではない。一方、注出後のサンプルの測定についての報告はあるが(例えば、非特許文献5参照。)、特殊な容器に注出後、更に分析装置にサンプルを移し変える作業が必要であり、その間の時間経過や、移し変え作業によりガス圧が変化するため、消費者が実際に飲用するのと同じ状況でのガス含有飲料のガス圧が測定できているとはいい難い。
【特許文献1】特開平5−95772号公報
【特許文献2】特開平9−113503号公報
【非特許文献1】日本醸造協会誌 第85巻 第9号 P588−594 1990
【非特許文献2】日本味と匂学会誌 Vol.9 No.2 P143−146 2002
【非特許文献3】「ビールのはなし Part2」 P113−123 1998
【非特許文献4】New Food Industry Vol.38 No.1 1996
【非特許文献5】American Society of Brewing Chemists Vol.41 No.1 pl9−23
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、従来行われていなかったグラス、ジョッキなどの飲用容器に注出後の、実際に飲用される状態でのガス含有飲料、特にビールなどのガス含有飲料のガス圧を測定する手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0013】
即ち、請求項1に記載のごとく、
飲用容器に注がれた状態でのガス含有飲料のガス圧を測定する、ガス含有飲料のガス圧測定装置とするものである。
【0014】
また、請求項2に記載のごとく、
ガス含有飲料が注がれた飲用容器の収容空間を形成する筐体部と、
前記飲用容器内に挿入されるサンプリング部と、
前記収容空間内を規定の圧力にするための圧力供給部と、
前記サンプリング部からサンプリングされたガス含有飲料を取り込んで、前記ガス含有飲料のガス圧を測定するための圧力測定部と、
を具備する、ガス含有飲料のガス圧測定装置とするものである。
【0015】
また、請求項3に記載のごとく、
前記筐体部は、前記飲用容器を収容/取り出し可能に構成される耐圧容器に構成され、
前記収容空間においては、前記飲用容器との間に、前記圧力供給部から供給される押圧ガスが流入される隙間が確保されることとするものである。
【0016】
また、請求項4に記載のごとく、
前記筐体部には、貫通穴が設けられ、
前記ガス圧測定装置には、前記貫通穴を閉塞する密閉蓋部と、
前記密閉蓋部に相対移動自在に設けられる前記サンプリング部と、
前記密閉蓋部に設けられて前記貫通穴に対して前記押圧ガスを供給する前記圧力供給部と、
を具備するアダプターが設けられ、
前記アダプターの前記密閉蓋部を前記密閉蓋部の前記貫通穴に当着させた状態で、
前記サンプリング部の飲用容器内への挿入、及び、前記圧力供給部からの前記押圧ガスの前記収容空間内への供給が行われる構成とするものである。
【0017】
また、請求項5に記載のごとく、
前記ガス圧測定装置は、前記筐体部を取り囲む安全シールドを具備する構成とするものである。
【0018】
また、請求項6に記載のごとく、
前記筐体部、及び/又は、安全シールドは、透明又は半透明の素材にて構成されることとするものである。
【0019】
また、請求項7に記載のごとく、
飲用容器に注がれた状態でのガス含有飲料のガス圧を測定するための、ガス圧測定用の筐体とするものである。
【0020】
また、請求項8に記載のごとく、
ガス含有飲料が注がれた飲用容器の収容空間を形成し、前記飲用容器内に挿入されるサンプリング部を挿通可能に構成し、前記収容空間内を規定の圧力にするための圧力を供給可能に構成し、前記サンプリング部にてサンプリングされるガス含有飲料を前記サンプリング部から取り出し可能に構成される、ガス圧測定用の筐体、とするものである。
【0021】
また、請求項9に記載のごとく、
前記筐体は、前記飲用容器を収容/取り出し可能に構成される耐圧容器に構成され、前記収容空間においては、前記飲用容器との間に、前記圧力供給部から供給されるガスが流入される隙間が確保されることとするものである。
【0022】
また、請求項10に記載のごとく、
前記筐体は、透明又は半透明の素材にて構成されることとするものである。
【0023】
また、請求項11に記載のごとく、
飲用容器に注がれた状態でのガス含有飲料のガス圧を測定する、ガス含有飲料のガス圧測定方法とするものである。
【0024】
また、請求項12に記載のごとく、
ガス含有飲料が注がれた飲用容器を筐体部の収容空間内に収容し、
前記飲用容器内にサンプリング部を挿入し、
前記収容空間内に押圧ガスを供給して前記収容空間内を規定の圧力にし、前記サンプリング部にガス含有飲料を流入させてサンプリングをし、
サンプリングされた飲用容器のガス圧を圧力測定部にて測定する、ガス含有飲料のガス圧測定方法とするものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0026】
即ち、請求項1及び2に記載の発明においては、例えば、ビールグラスに注がれた状態のビールのガス圧を測定することが可能となる。そして、この測定結果を利用することによれば、注ぎ方によるガス圧の違いを数値的に把握・評価できることになり、異なる製品品質に応じた注ぎ方の選択と検証が可能になる。また、同じ注ぎ方でも熟練者、非熟練者による違いを数値的に把握・評価できることになり、飲食店などでの注ぎ出し担当者の熟練度の評価・検証に利用することができる。
【0027】
また、請求項3に記載の発明においては、飲用容器の破損を防止することができる。
【0028】
また、請求項4に記載の発明においては、筐体部の構造の簡素化や、優れた気密性の確保が可能となる。
【0029】
また、請求項5に記載の発明においては、筐体部が破損した不具合が発生した場合に、周囲への破片や飲料の飛散の防止などを図ることができる。
【0030】
また、請求項6に記載の発明においては、外部から前記サンプリング部の動作や、ガス含有飲料の挙動を視認することが可能となる。
【0031】
また、請求項7及び8に記載の発明においては、筐体を用いることにより、例えば、ビールグラスに注がれた状態のビールのガス圧を測定することが可能となる。そして、この測定結果を利用することによれば、注ぎ方によるガス圧の違いを数値的に把握・評価できることになり、異なる製品品質に応じた注ぎ方の選択と検証が可能になる。また、同じ注ぎ方でも熟練者、非熟練者による違いを数値的に把握・評価できることになり、飲食店などでの注ぎ出し担当者の熟練度の評価・検証に利用することができる。
【0032】
また、請求項9に記載の発明においては、飲用容器の破損を防止することができる。
【0033】
また、請求項10に記載の発明においては、外部から前記サンプリング部の動作や、ガス含有飲料の挙動を視認することが可能となる。
【0034】
また、請求項11及び12に記載の発明においては、例えば、ビールグラスに注がれた状態のビールのガス圧を測定することが可能となる。そして、この測定結果を利用することによれば、注ぎ方によるガス圧の違いを数値的に把握・評価できることになり、異なる製品品質に応じた注ぎ方の選択と検証が可能になる。また、同じ注ぎ方でも熟練者、非熟練者による違いを数値的に把握・評価できることになり、飲食店などでの注ぎ出し担当者の熟練度の評価・検証に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明は、ビール、発泡酒、雑酒、シャンパンなどの炭酸ガス含有アルコール飲料、サイダーなどの炭酸ガス含有非アルコール飲料(清涼飲料水)、さらには、単一の飲料だけではなく炭酸水を用いたフィズといったカクテルなどの混合飲料について、ガス圧の測定について適用ができるものである。また、測定対象となるガスは、炭酸ガスのみならず、窒素その他の飲料に供し得るガスも含まれる。
【0036】
また、これらの飲料は、びん、缶、樽などの、製造者から消費者に提供する際に用いられる飲料供給容器に収容されるものである。
【0037】
また、これらの飲用供給容器から、消費者が実際に飲用する際に用いる飲用容器に飲料が注がれるものである。この飲用容器には、コップ、グラス、ジョッキ、コブレットなどが含まれる。また、これら以外にも、例えば、樽からいったん注ぎ出された後、消費者に届けられ、そこで消費者が再度各自の飲用容器に注ぎ出す形態に用いられるピッチャーなども含まれる。
【0038】
そして、以上のようにして、飲用容器に注がれて、消費者が飲用される状態での飲料のガス圧を測定するものであり、以下の実施例では、グラスに注がれたビールのガス圧を測定する例について説明する。
【実施例1】
【0039】
本実施例1は、図1に示すごとく、飲用容器としてビールグラス1を用い、このビールグラス1にビール2を注ぎ、このビール2を圧力測定部30に供給することで、ビール2に含有するガス圧を測定する例とするものである。
【0040】
そして、図1に示すごとく、本実施例1のガス圧測定装置100では、ガス圧の測定対象となるビール2が注がれたビールグラス1の収容空間11を形成する筐体部10と、前記ビールグラス1内に挿入されるサンプリング部としてのニードル21と、前記収容空間11内を規定の圧力にするための圧力供給部22と、前記ニードル21からサンプリングされた測定対象であるビール2を取り込んで、該ビール2のガス圧を測定するための圧力測定部30と、を具備する構成としている。また、前記筐体部10は、測定台40の上に設置される。また、筐体部10、ニードル21、及び、圧力供給部22は、安全シールド50内に設置されることとなっている。
【0041】
以下、各部について説明すると、図2に示すごとく、筐体部10は、ビールグラス1を収容する収容空間11を構成する上側収容部12と下側収容部13を組み立てて構成される。上側収容部12、及び、下側収容部13は、それぞれ、有底の筒状部12a・13aを有し、この筒状部12a・13aを連通させることで一連の筒状の収容空間11が構成されることとしている。また、上側収容部12の下部には雌ネジ部12bが設けられ、下側収容部13の上部には雄ネジ部13bが設けられ、上側収容部12を下側収容部13に対して締め付け固定できるようになっている。また、上側収容部12を回転させて締め付けを緩めることにより、下側収容部13から取外すことで、下側収容部13の筒状部13aを開放できるようになっている。なお、本実施例のように、筐体部10は、ねじ込み式にて一体化される構成とする他、例えば、上側収容部12と下側収容部13とを嵌合させる、いわゆる嵌め込み式にて一体化される構成とし、一体化の際にビールグラス1の揺れを最小限に抑制する構成としてもよい。
【0042】
また、図2に示すごとく、前記下側収容部13の上面13cには環状溝13dが設けられ、該環状溝13dにはOリング14が埋設され、該Oリング14が上側収容部12の下面12cと下側収容部13の上面13cの間に挟装される。これにより、上側収容部12と下側収容部13との間に形成される収容空間11の気密性が確保できるようになっている。なお、Oリング14は、ゴム、樹脂などの一般的な弾性素材から構成することができる。
【0043】
また、図2に示すごとく、前記下側収容部13の下部には、下方に向けて位置決め部13fが突設されており、この位置決め部13fを測定台40の嵌合穴40fに挿入することで、測定台40に対する筐体部10の位置合わせができるようになっている。
【0044】
また、図2に示すごとく、上側収容部12の上部中央には、上下方向に貫通する貫通穴12eが設けられており、該貫通穴12eの上部開口は、アダプター20の下部に設けた密閉蓋部23によって閉じられる。また、貫通穴12eには、前記密閉蓋部23から下方に向かって突出されるニードル21が挿通されるようになっている。
【0045】
また、図2に示すごとく、前記密閉蓋部23には、前記貫通穴12eに連通する連通路にて構成される圧力供給部22が設けられている。前記圧力供給部22には、押圧ガス圧供給管24を介して、図示せぬガス圧供給装置から圧力の高い押圧ガス(例えば、4Mpaの押圧エアー(押圧空気))が供給され、この押圧ガスが、前記貫通穴12eを介して収容空間11内に供給されるようになっている。なお、この押圧ガスは、費用や簡便さの観点からエアー(大気中の空気)が好ましいが、測定対象に含有されているガス以外であれば、エアー、窒素ガス、ネオンガス、アルゴンガス及びヘリウムガスなど各種のガスを用いることができる。例えば一般的な炭酸ガス含有飲料の場合はエアーや窒素ガス、海外の一部ビールのように測定対象が窒素ガス含有である場合は窒素ガス以外のガスを用いることが望ましい。
【0046】
また、図2に示すごとく、前記密閉蓋部23は、ゴム、樹脂などからなる弾性部材に構成され、その下端面23aを貫通穴12eに当着させることによって、貫通穴12eが閉じられるように構成されている。
【0047】
また、図2に示すごとく、収容空間11には、圧力Pの押圧ガスが前記圧力供給部22から供給され、収容空間11内が圧力Pに保たれるようになっている。この圧力Pによって、ビール2の上面が下方に押圧されて、前記ニードル21の先からビール2が流入されて、ニードル21内を上昇していくようになっている。なお、ニードル21は、ステンレスなどからなる管状部材であって、内部にビール2が流通できるように構成され、ビール2を採取するためのサンプリング部として機能するものである。
【0048】
ここで、図3に示すごとく、前記収容空間11においては、前記ビールグラス1との間に、前記圧力供給部22から供給される押圧ガスが流入される隙間11aが確保されることとている。これにより、ビールグラス1においては、ビールグラス1の内側面1aと外側面1bに均一の圧力Pがかかることになるため、ビールグラス1が圧力Pによって割れてしまう不具合を防ぐことができる。
【0049】
また、図3に示すごとく、前記筐体部10については、その内部の収容空間11の内壁面において、圧力Pを受けることから、この圧力Pに耐えられる耐圧容器に形成される必要がある。本実施例では、この圧力Pに耐えられるように、上側収容部12、下側収容部13について、それぞれ、十分な肉厚が確保されることとして、筐体部10の破損を防ぐことができるようになっている。なお、筐体部10の素材については、耐圧性を確保できるのであれば、特に限定されるものではないが、例えば、アクリルなどの透明の素材(半透明であってもよい)により構成することによれば、外部から前記ニードル21の動作や、ビール2の挙動を視認することが可能となり、好適である。
【0050】
また、図1に示すごとく、筐体部10は、内部にビールグラス1を収容した状態で、測定台40の上に設置され、安全シールド50にて囲まれることにより、閉じられた空間内に配置されることになる。ここで、安全シールド50は、前記収容空間11内の圧力Pによって、筐体部10が破損した不具合が発生した場合に、周囲への破片や飲料の飛散の防止などを考慮して設けられるものである。なお、安全シールド50の素材については、特に限定されるものではないが、例えば、アクリルなどの透明の素材(半透明であってもよい)により構成することによれば、外部から前記ニードル21の動作や、ビール2の挙動を視認することが可能となり、好適である。
【0051】
また、図2に示すごとく、上述したニードル21、圧力供給部22、密閉蓋部23は、アダプター20として一体的に構成されており、このアダプター20は、図1に示すごとく、昇降駆動装置25によってベルト26を介して昇降するように構成されている。昇降駆動装置25は、モータ駆動のギアを有しており、このギアをベルト26に噛合させることとして、モータの正逆回転によって、ベルト26を上方に送る、若しくは、下方に送る構成となっている。なお、このベルト26によるアダプター20の上下動が可能となるように、前記安全シールド50の上部に上下方向の貫通穴50aが設けられる。この貫通穴50aには、アダプター20を下部にて支持するロッド20a・20aや、押圧ガス圧供給管24(図2参照)も通されるようになっている。また、昇降駆動装置25の具体的な構成については、特に限定されるものではなく、他の周知の構成によって実現することも可能である。
【0052】
また、図1に示すごとく、前記ニードル21にてサンプリングされるビール2のガス圧を測定する圧力測定部30は、測定対象となる液体をその内部に流通、又は、貯溜させることで、液体中に含まれるガスの圧力を測る形態のものであり、市販のものを利用することができ、特にその具体的な構成については限定されるものではない。また、圧力測定部30は、炭酸ガスだけでなく、他のガス成分の圧力をも測定できる構成のものであってもよい。また、ここでは、前記ニードル21にてサンプリングされるビール2を、外気に触れさせないままに圧力測定部30に供給することが重要となる。これにより、ビールグラス1に注がれたビール2に含まれるガス圧が、大気開放による低下を生じることなく、略直接的に測定することが可能となる。
【0053】
以上の構成において、ガス圧の測定時には、図1に示すごとく、安全シールド50内にビールグラス1を収容した筐体部10をセットする。そして、図2に示すごとく、前記アダプター20が下降され、前記密閉蓋部23の貫通穴12eが密閉蓋部23によって塞がれる。また、ニードル21が下降され、ビールグラス1内のビール2の中へ挿入される。また、前記圧力供給部22からは、貫通穴12eを介して収容空間11内へ圧力の高い押圧ガスPが供給されて、収容空間11内が高圧の状態に保持され、この収容空間11内の高圧にビール2の液面が下方に押され、これにより、前記ニードル21の先端21aへとビール2が流入し、サンプリングされる。
【0054】
そして、図1に示すごとく、サンプリングされたビール2は、ニードル21、及び、ニードル21と接続されるサンプリング管27を介して、圧力測定部30へと供給され、圧力測定部30によって、そのガス圧が測定され、その測定結果が、表示部31に表示される。
【0055】
一方で、ガス圧の測定を行わない場合には、図1に示す前記アダプター20、及び、ニードル21が上昇されるとともに、前記圧力供給部22からの圧力供給が停止される。そして、安全シールド50を開くことで、筐体部10が取り出される。
【0056】
また、図1に示すごとく、以上の一連の操作において、前記アダプター20、ニードル21、圧力供給部22の動作と、前記圧力測定部30による圧力測定の開始/終了の動作は、連動して行なわれるように構成されることが望ましい。例えば、この連動の動作を、圧力測定部30に設けた操作ボタン32による操作によって行なわせる構成とすることができる。なお、この連動操作のための構成は、マイコンを利用した周知の技術によって実現することができるものであり、説明は省略する。また、前記安全シールド50が開いた状態では、前記アダプター20、ニードル21などの動作がなされないようにするように、安全機構を備えることとしてもよい。
【0057】
次に、以上構成のガス圧測定装置100を用いて行ったガス圧の測定例・測定結果について説明する。
この測定例では、ガス圧の測定対象となる飲料としてビールを用い、その注ぎ方とガス圧の関係を検証するとともに、その関係から、本実施例にかかるガス圧測定装置100の信頼性についての評価を行った。
【0058】
本実施例では、図4に示すごとく、二種類の注ぎ方A・Bを実施した。
<注ぎ方A>
段階A1:ビールグラス1を斜めに傾けた状態で、ビールグラス1の内壁面をビールサーバーの注ぎ口61に近づけて、泡を立てないようにして、ビール2をグラスの内壁面に沿わせるように静かに注ぐ。
段階A2:ビール2がグラスの略七分目になった時点でビールグラス1を略直立として、最後にビールサーバーのハンドルをそれまでと逆方向に傾倒させて、泡3をつける調整を行う。
<注ぎ方B>
段階B1:ビールグラス1を略直立として、注ぎ開始直後に泡3を立てるように、ビールグラス1の底面にビール2が直接あたるように注ぐ。
段階B2:泡3がグラスの略1/3程度の高さまで盛り上がった時点で、ビールグラス1を斜めに傾けるとともに、ビールグラス1の内壁面をビールサーバーの注ぎ口61に近づけて、追加の泡3が立たないように、ビール2をグラスの内壁面に沿わせるように静かに注ぐ。
段階B3:泡3がグラスの上部に差し掛かった時点でビールグラス1を略直立として、泡がグラスから溢れる直前に注ぎ終了とする。
【0059】
<測定条件等>
筐体部10の収容空間11の内圧(押圧ガスPの圧力):4MPa
ガス圧測定器:CarboQC(アントンパール社製)
ビール:市販ビール樽製品(国内ビール会社製)
ビールグラス:360ml(市販の専用洗剤、専用スポンジを用いて洗浄し、自然乾燥後、8℃設定の恒温装置に30分以上静置して冷却したものを利用)
ビール温度:約8℃
測定回数:注ぎ方A 10回 、注ぎ方B 10回
【0060】
<測定手順>
上述の注ぎ方A又はBにてビールグラス1にビール2を注ぎ、図5に示すごとく、筐体部10の下側収容部13にビールグラス1をセットする。そして、上側収容部12を下側収容部13に取り付けて、筐体部10内にビールグラス1を収容する。そして、筐体部10を測定台40の上に設置し、安全シールド50を閉じ、圧力測定部30の操作ボタン32を操作して、測定を開始する。測定後は、安全シールド50を開いて筐体部10を取り出し、筐体部10の上側収容部12を取外してビールグラス1を取り出す。次の測定においては、新たなビールグラス1を用意し、注ぎ方A又はBにてビール2を注ぎ、同様にして、測定を実施する。
【0061】
<測定結果>
以上のように測定したところ、図6に示すごとく、各注ぎ方A、Bにおいて、正規分布が得られた。これにより、ビール2の注ぎ方によって、ビールグラス1に注がれた後のビール2のガス圧について、有意に差が生じることが確認された。
【0062】
以上のようにして、ビールグラス1に注がれたビール2のガス圧を測定することが可能となった。そして、従来より、注いだビールのガス圧が、飲用する際の官能(口中への刺激感、飲み込む際におけるのど越し等)に影響が出るものとされていたが、以上のような測定によって、注いだビールのガス圧を定量的に測定することが可能となり、この定量的な測定結果と、官能を結びつけることで、ビール2の注ぎ方について評価することが可能となる。
【0063】
また、従来より、ビールの注ぎ方が液中のガスの抜け具合の違いにつながり、それによって注いだビールのガス圧に違いが生じるものと考えられており、この認識は一般的なものとなっているが、以上の測定においても、その違いが生じることが確認された。この認識から判断しても、本実施例の測定方法については、信頼性が高いものといえる。なお、以上の例では、樽に詰められたビールをビールサーバーからグラスに注いだ場合について検証をしたが、缶ビールや瓶ビールを用いて人の手によってグラス等に注いだ場合についても同様の測定・評価を行うことができるものである。
【0064】
本実施例では、以上のように構成するものである。
即ち、図1及び図2に示すごとく、ガス圧の測定対象となるビール2が注がれたビールグラス1の収容空間11を形成する筐体部10と、前記ビールグラス1内に挿入されるサンプリング部としてのニードル21と、前記収容空間11内を規定の圧力にするための圧力供給部22と、前記ニードル21からサンプリングされた測定対象であるビール2を取り込んで、該ビール2のガス圧を測定するための圧力測定部30と、を具備する、ガス含有飲料のガス圧測定装置100とするものである。
【0065】
このようなガス圧測定装置100によれば、ビールグラス1に注がれた状態の実際に飲用されるビール2のガス圧を測定することが可能となる。そして、この測定結果を利用することによれば、注ぎ方によるガス圧の違いを数値的に把握・評価できることになり、異なる製品品質に応じた注ぎ方の選択と検証が可能になる。また、同じ注ぎ方でも熟練者、非熟練者による違いを数値的に把握・評価できることになり、飲食店などでの注ぎ出し担当者の熟練度の評価・検証に利用することができる。
【0066】
さらに、例えば、のど越しなどの官能評価を行う際に、ガス圧の管理の下(ガス圧を把握した状態)で評価を行うことが可能となる。また、ビールグラス1の飲用容器の形状、容量、温度によっても、ガス圧が変化するものと考えられるため、飲用容器に関連する特性とガス圧の評価も行うことが可能となる。また、店舗、試飲会場、イベント、講習会などの場において、その場でガス圧を測定・評価をするなどといった、販促用、講習用に幅広く用いることができる。
【0067】
また、図2及び図3に示すごとく、前記筐体部10は、前記ビールグラス1を収容/取り出し可能に構成される耐圧容器に構成され、前記収容空間11においては、前記ビールグラス1との間に、前記圧力供給部22から供給される押圧ガスが流入される隙間11aが確保されることとしている。
【0068】
この構成により、図3に示すごとく、ビールグラス1の内側面1aと外側面1bに均一の圧力Pがかかることになるため、ビールグラス1が圧力Pによって割れてしまう不具合を防ぐことができる。
【0069】
また、図2に示すごとく、前記筐体部10には、貫通穴12eが設けられ、前記ガス圧測定装置100には、前記貫通穴12eを閉塞する密閉蓋部23と、前記密閉蓋部23に相対移動自在に設けられる前記ニードル21と、前記密閉蓋部23に設けられて前記貫通穴12eに対して押圧ガスを供給する前記圧力供給部22と、を具備するアダプター20が設けられ、前記アダプター20の密閉蓋部23を前記密閉蓋部23の貫通穴12eに当着させた状態で、前記ニードル21のビールグラス1内への挿入、及び、前記圧力供給部22からの押圧ガスの前記収容空間11内への供給が行われる構成としている。
【0070】
この構成により、前記筐体部10に貫通穴12eを一箇所のみに設けるとともに、前記アダプター20からのニードル21の挿入、圧力供給部22からの押圧ガスの供給、前記密閉蓋部23による貫通穴12eの閉塞の実施によって、サンプリングを行うことが可能となり、筐体部10の構造の簡素化や、優れた気密性の確保が可能となる。
【0071】
また、前記ガス圧測定装置100は、前記筐体部10を取り囲む安全シールド50を具備する構成としている。
【0072】
これにより、前記収容空間11内の圧力Pによって、筐体部10が破損した不具合が発生した場合に、周囲への破片の飛散の防止などを図ることができる。
【0073】
また、前記筐体部10、及び/又は、安全シールド50は、透明又は半透明の素材にて構成されることとしている。
【0074】
これにより、外部から前記ニードル21の動作や、ビール2の挙動を視認することが可能となる。
【0075】
また、筐体部10の構造として、図2に示すごとく、ガス圧の測定対象となるビール2が注がれたビールグラス1の収容空間11を形成し、前記ビールグラス1内に挿入されるサンプリング部としてのニードル21を挿通可能に構成し、前記収容空間11内を規定の圧力にするための圧力を供給可能に構成し、前記ニードル21にてサンプリングされる測定対象であるビール2を前記サンプリング部から取り出し可能に構成される、ガス圧測定用の筐体(筐体部10)とするものである。
【0076】
この筐体(筐体部10)を用いることにより、ビールグラス1に注がれた状態の実際に飲用されるビール2のガス圧を測定することが可能となる。そして、特に、ガス圧によって各種官能評価が異なるものとされるビールについては、その注ぎ方の評価などの指標として、実際に飲用される状態でのガス圧を測定できることに意義がある。
【0077】
また、図2及び図3に示すごとく、前記筐体(筐体部10)は、前記ビールグラス1を収容/取り出し可能に構成される耐圧容器に構成され、前記収容空間11においては、前記ビールグラス1との間に、前記圧力供給部22から供給されるガスが流入される隙間11aが確保されることとしている。
【0078】
この構成により、ビールグラス1の内側面1aと外側面1bに均一の圧力Pがかかることになるため、ビールグラス1が圧力Pによって割れてしまう不具合を防ぐことができる。
【0079】
また、ガス含有飲料のガス圧の測定方法として、ガス圧の測定対象となるビール2が注がれたビールグラス1を筐体部10の収容空間11内に収容し、前記ビールグラス1内にサンプリング部としてのニードル21を挿入し、前記収容空間11内に押圧ガスを供給して前記収容空間11内を規定の圧力にし、前記ニードル21にビール2を流入させてサンプリングをし、サンプリングされたビール2のガス圧を圧力測定部30にて測定する、ガス含有飲料のガス圧測定方法とするものである。
【0080】
このようなガス圧測定方法によれば、ビールグラス1に注がれた状態の実際に飲用されるビール2のガス圧を測定することが可能となる。そして、特に、ガス圧によって各種官能評価が異なるものとされるビールについては、その注ぎ方の評価などの指標として、実際に飲用される状態でのガス圧を測定できることに意義がある。
【実施例2】
【0081】
本実施例2は、図7に示すごとく、ガス圧測定装置200をユニットに構成した例とするものである。即ち、外装体70内に、ビールグラス1を密閉可能に収容する収容空間を形成するための筐体部71と、前記サンプリング部(ニードル)、前記圧力供給部、前記密閉蓋部を具備するアダプター72と、前記アダプター72に押圧ガスを供給するためのカセット式圧力容器73と、前記アダプター72からサンプリングされるビール2のガス圧を計測するための圧力測定部74と、前記圧力測定部74の測定結果を表示するための表示部75を具備して構成されるものである。また、表示部75の側方に、操作ボタン76が設けられる構成としている。また、安全シールドとしても機能するスライド扉78が設けられ、測定台77へのビールグラス1の設置、又は、測定台77からの取り出しを行えるようになっている。
【0082】
以上の構成とし、ビール2のガス圧を測定する際には、ビールグラス1を測定台77の上に載置して、スライド扉78を閉じ、操作ボタン76を操作すると、前記筐体部71が下降して測定台77へ圧着して密閉空間が形成されるとともに、前記アダプター72が下降して、圧力供給、サンプリングが行われ、前記圧力測定部74によってガス圧の測定が行われ、測定結果が表示部75に数値として表示される。
【0083】
そして、以上のようにガス圧測定装置200をユニットに構成することによれば、持ち運びが容易なものとなり、また、店舗などへの設置・ディスプレイの用途に好適な形態とすることができる。尚、各部の詳細な構成については、実施例1と同様であり、説明を省略する。また、各部を実施する技術については、周知の技術を適用することが可能であり、説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、例えば、ビール、発泡酒、雑酒、シャンパンなどの炭酸ガス含有アルコール飲料、サイダーなどの炭酸ガス含有非アルコール飲料(清涼飲料水)、さらには、単一の飲料だけではなく炭酸水を用いたフィズといったカクテルなどの混合飲料について、ガス圧の測定に適用することができる。また、特に、ガス圧によって各種官能評価が異なるものとされるビールについては、その注ぎ方の評価などの指標として、実際に飲用される状態でのガス圧を測定できることに意義がある。また、店舗、試飲会場、イベント、講習会などの場において、その場でガス圧を測定・評価をするなどといった、販促用、講習用に幅広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】ガス圧測定装置の実施例1の構成について示す図。
【図2】筐体部、及び、アダプターの構成について示す図。
【図3】筐体部内の圧力状態について示す図。
【図4】ビールの注ぎ方について説明する図。
【図5】ガス圧の測定手順について示す図。
【図6】注ぎ方の違いによるビールのガス圧の正規分布について示す図。
【図7】ガス圧測定装置の実施例2の構成について示す図。
【符号の説明】
【0086】
1 ビールグラス
2 ビール
10 筐体部
11 収容空間
12 上側収容部
13 下側収容部
14 リング
20 アダプター
21 ニードル
22 圧力供給部
23 密閉蓋部
24 押圧ガス圧供給管
25 昇降駆動装置
26 ベルト
27 サンプリング管
30 圧力測定部
31 表示部
32 操作ボタン
40 測定台
50 安全シールド
100 ガス圧測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用容器に注がれた状態でのガス含有飲料のガス圧を測定する、ガス含有飲料のガス圧測定装置。
【請求項2】
ガス含有飲料が注がれた飲用容器の収容空間を形成する筐体部と、
前記飲用容器内に挿入されるサンプリング部と、
前記収容空間内を規定の圧力にするための圧力供給部と、
前記サンプリング部からサンプリングされたガス含有飲料を取り込んで、前記ガス含有飲料のガス圧を測定するための圧力測定部と、
を具備する、ことを特徴とする、請求項1に記載のガス含有飲料のガス圧測定装置。
【請求項3】
前記筐体部は、前記飲用容器を収容/取り出し可能に構成される耐圧容器に構成され、
前記収容空間においては、前記飲用容器との間に、前記圧力供給部から供給される押圧ガスが流入される隙間が確保される、
ことを特徴とする、請求項2に記載のガス含有飲料のガス圧測定装置。
【請求項4】
前記筐体部には、貫通穴が設けられ、
前記ガス圧測定装置には、前記貫通穴を閉塞する密閉蓋部と、
前記密閉蓋部に相対移動自在に設けられる前記サンプリング部と、
前記密閉蓋部に設けられて前記貫通穴に対して押圧ガスを供給する前記圧力供給部と、
を具備するアダプターが設けられ、
前記アダプターの前記密閉蓋部を前記密閉蓋部の前記貫通穴に当着させた状態で、
前記サンプリング部の前記飲用容器内への挿入、及び、前記圧力供給部からの前記押圧ガスの前記収容空間内への供給が行われる構成とする、
ことを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載のガス含有飲料のガス圧測定装置。
【請求項5】
前記ガス圧測定装置は、前記筐体部を取り囲む安全シールドを具備する構成とする、
ことを特徴とする、請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のガス含有飲料のガス圧測定装置。
【請求項6】
前記筐体部、及び/又は、安全シールドは、透明又は半透明の素材にて構成される、
ことを特徴とする、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のガス含有飲料のガス圧測定装置。
【請求項7】
飲用容器に注がれた状態でのガス含有飲料のガス圧を測定するための、ガス圧測定用の筐体。
【請求項8】
ガス含有飲料が注がれた飲用容器の収容空間を形成し、前記飲用容器内に挿入されるサンプリング部を挿通可能に構成し、前記収容空間内を規定の圧力にするための圧力を供給可能に構成し、前記サンプリング部にてサンプリングされるガス含有飲料を前記サンプリング部から取り出し可能に構成される、
ことを特徴とする、請求項7に記載のガス圧測定用の筐体。
【請求項9】
前記筐体は、前記飲用容器を収容/取り出し可能に構成される耐圧容器に構成され、前記収容空間においては、前記飲用容器との間に、前記圧力供給部から供給されるガスが流入される隙間が確保される、
ことを特徴とする、請求項8に記載のガス圧測定用の筐体。
【請求項10】
前記筐体は、透明又は半透明の素材にて構成される、
ことを特徴とする、請求項9に記載のガス圧測定用の筐体。
【請求項11】
飲用容器に注がれた状態でのガス含有飲料のガス圧を測定する、ガス含有飲料のガス圧測定方法。
【請求項12】
ガス含有飲料が注がれた飲用容器を筐体部の収容空間内に収容し、
前記飲用容器内にサンプリング部を挿入し、
前記収容空間内に押圧ガスを供給して前記収容空間内を規定の圧力にし、前記サンプリング部にガス含有飲料を流入させてサンプリングをし、
サンプリングされた飲用容器のガス圧を圧力測定部にて測定する、
ことを特徴とする、請求項11に記載のガス含有飲料のガス圧測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−156647(P2009−156647A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−333359(P2007−333359)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】