キャビネット用フレーム体およびキャビネット用フレーム体の組立方法

【課題】傷つくことなく輸送することができ、また、現場で自立させて容易に組み立てできるキャビネット用フレーム体を提供する。
【解決手段】キャビネットの骨組みとなるフレーム体は、額縁状に枠組みされた複数の枠フレーム7Bが横フレームで連結されてなり、各枠フレーム7Bは、短い縦フレーム8と長い縦フレーム9間に奥行きフレーム11が連結されているとともに、短い縦フレーム8の下端には着脱可能に補助具12が嵌め込まれ、この補助具12は、短い縦フレーム8を長い縦フレーム9と同じ高さにし得る上下寸法を有し、かつ枠フレーム7Bを床面上に自立させることができるよう横方向に張り出している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビネットの骨組みとなるキャビネット用フレーム体、および、このキャビネット用フレーム体の組立方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されているように、カウンターなどの板状体を梱包用の箱の中に収納する際に、ダンボール製支持材を入れてカウンターなどの板状体を支持し、このダンボール製支持材により梱包体が落下した時の衝撃を良好に吸収できるものとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−236467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されているダンボール製支持材は、梱包用の箱内においてカウンターなどの板状体を支持するためのものであり、キャビネット用のフレーム体にこのような支持材を適用することはできないものであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、キャビネットの骨組みとなるフレーム体の構成部材を傷つくことなく輸送することができ、また、組み立てが容易となるキャビネット用フレーム体およびキャビネット用フレーム体の組立方法の提供を目的とし、この目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の、キャビネットの骨組みとなるフレーム体は、略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されてなり、前記各枠フレームは、短い縦フレームと長い縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて構成されているとともに、前記短い縦フレームの下端には着脱可能に補助具が嵌め込まれてなり、該補助具は、前記短い縦フレームを前記長い縦フレームと同じ高さにし得る上下寸法を有し、かつ横方向に張り出していることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
フレーム体を構成する各枠フレームの短い縦フレームの下端には補助具が嵌め込まれているため、複数の枠フレームを積み重ねて輸送する際に、補助具がスペーサーの役割を果たして各枠フレームの傷つきを良好に防止することができるものとなる。
また、フレーム体を組み立てる際に、補助具が各枠フレームに嵌め込まれているため、補助具を介して各枠フレームは自立させることができ、各枠フレームに横フレームを良好に連結でき、フレーム体の組み立てが容易なものとなる。
【0007】
また、本発明の組立方法は、短い縦フレームと長い縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されるキャビネット用フレーム体の組立方法であって、前記各枠フレームの短い縦フレームの下端に補助具を嵌め込んだ状態で前記複数の枠フレームを積み重ねて輸送し、組立現場において前記補助具を嵌め込んだまま各枠フレームを自立させて前記横フレームで連結し、連結後に前記補助具を取り外すことを要旨とする。
こうすれば、補助具を嵌め込んだ状態で複数の枠フレームを積み重ねて、傷つくことなく良好に現場へ輸送することができ、組立現場においては補助具を介して各枠フレームを自立させることができ、この状態で各枠フレームに横フレームを連結することにより、フレーム体の組み立てが容易なものとなる。
【0008】
また、本発明の、キャビネットの骨組みとなるフレーム体は、略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されてなり、前記各枠フレームは、2本の同寸法の縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて構成されているとともに、前記一方側の縦フレームの下部には着脱可能に補助具が嵌め込まれてなり、該補助具は、一つの枠フレームと別の枠フレームを積み重ねた時に枠フレーム間のスペーサーとなるように横方向に張り出していることを要旨とする。
こうすれば、補助具は横方向に張り出しているため、複数の枠フレームを積み重ねて輸送する際に、補助具がスペーサーの役目を果たして、補助具により枠フレームの傷つきが良好に防止されるものとなり、また、現場で組み立てる際に補助具を介して各枠フレームを自立させることができ、各枠フレームに対し横フレームを容易に連結させることができ、組み立てが容易なものとなる。
【0009】
また、本発明の組立方法は、2本の同寸法の縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されるキャビネット用フレーム体の組立方法であって、前記各枠フレームの一方側の縦フレームの下部に補助具を嵌め込んだ状態で前記複数の枠フレームを積み重ねて輸送し、組立現場において、前記補助具を嵌め込んだまま各枠フレームを自立させて前記横フレームで連結し、連結後に前記補助具を取り外すことを要旨とする。
こうすれば、補助具を嵌め込んだ状態で複数の枠フレームを積み重ねて、傷つくことなく良好に現場へ輸送することができ、組立現場においては補助具を介して各枠フレームを自立させることができ、この状態で各枠フレームに横フレームを連結することにより、フレーム体の組み立てが容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】キッチンキャビネットの外観斜視図である。
【図2】キッチンキャビネットの骨組みを構成するフレーム体の斜視構成図である。
【図3】フレーム体の構成部材の分解斜視図である。
【図4】フレーム体を構成する枠フレームの側面構成図である。
【図5】枠フレームの正面構成図である。
【図6】枠フレームの平面構成図である。
【図7】4体の枠フレームにそれぞれ補助具を嵌め込んで積み重ねる前の分解斜視図である。
【図8】積み重ねた複数の枠フレームを梱包箱内に収納させる際の分解図である。
【図9】梱包箱内に複数の枠フレームを積み重ねて収納した状態の透視斜視図である。
【図10】梱包状態の梱包箱の外観斜視図である。
【図11】2本の同寸法の縦フレームを有する枠フレームに補助具を嵌め込んだ状態の変更例を示す側面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、キッチンキャビネットの外観斜視構成図であり、キッチンキャビネット1は、キャビネット本体2の上面にカウンター3が設けられ、このカウンター3にはシンク4とコンロ5が設けられて、シンク4には水栓4aが立設されている。
また、キャビネット本体2には、底側の奥まった位置にけこみ2aが設けられ、前面の左右側には扉2c,2cが設けられ、この扉2c,2cの奥側は収納空間となっている。また、扉2c,2c間の中央部には、2段に引出し2dが設けられている。また、キャビネット本体2の側面には側板2eが設けられている。
【0012】
図2は、このキャビネット本体2の骨組みを構成するフレーム体を示したものであり、フレーム体6は、4体の枠フレーム7A,7B,7C,7Dと、この4体の枠フレーム7A,7B,7C,7Dを連結する複数本の横フレーム10,10,10で構成されている。なお、図中2bは、けこみ2aの上端に設けられる底板である。
【0013】
なお、図3には、フレーム体6の分解構成図を示す。
フレーム体6を構成する各枠フレーム7A,7B,7C,7Dは、それぞれ前縦フレーム8と後縦フレーム9間に奥行き方向に延びる奥行きフレーム11,11,11が連結されて、それぞれ略額縁状に枠組み形成されている。
本例では、各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを構成する各前縦フレーム8は、後縦フレーム9よりも上下寸法が短いものとなっており、前縦フレーム8は底側の奥行きフレーム11までの上下寸法となっているが、後縦フレーム9は底側の奥行きフレーム11よりも更に下方側へ突出したものとなっている。即ち、各後縦フレーム9は、けこみ2aの高さ分だけ前縦フレーム8よりも下方側へ突出された上下寸法が長いものとなっている。
【0014】
この各枠フレーム7A,7B,7C,7Dのそれぞれの前縦フレーム8の下端には、図4に示すように補助具12が嵌め込まれる。
この補助具12は、ダンボールや発泡スチロール等で箱状またはブロック状に形成されたものであり、前縦フレーム8の下端に補助具12を嵌め込んだ状態では、前縦フレーム8に補助具12を加えた上下寸法が後縦フレーム9の上下寸法と同一となる。
また、補助具12は、図5の正面図および図6の平面図で示すように、横方向に張り出した横幅寸法を有しており、この補助具12により各枠フレーム7A,7B,7C,7Dは床面上に図4のように自立させることができるものとなっている。
【0015】
このように各枠フレーム7A,7B,7C,7Dの前縦フレーム8の下端にそれぞれ補助具12を嵌め込んだ状態で、図7のように、それぞれの枠フレーム7A,7B,7C,7Dをそれぞれポリ袋15内に入れて、積み重ねて輸送することができる。この積み重ね時には、図7のように各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを交互に補助具12の配置位置を違う方向として、水平状態に積み重ねることができるものである。
【0016】
この4体の枠フレーム7A,7B,7C,7Dを水平状態にして積み重ねた状態で、図8のように、3個の固定具16A,16B,16Cを外周に配置させて、梱包箱17内に収納できるものである。
図9は、梱包箱17内に枠フレーム7A,7B,7C,7Dを収納した状態の透視斜視図を示す。
【0017】
なお、固定具16Aおよび16Bは対向状に配置させ、それぞれの固定具16A,16Bには上下に複数段の溝16aが形成されているため、この複数段の溝16a内に各枠フレーム7A,7B,7C,7Dの前縦フレーム8或いは後縦フレーム9を嵌め込んで、各枠フレーム7A,7B,7C,7Dの上下のずれを無くすることができ、また、固定具16A,16Bの背面は梱包箱17の内周面に当接させて、この固定具16A,16Bで左右方向のずれを無くすることができ、更には、溝16aを外側に向けた固定具16Cを直角方向に配置させて、この固定具16Cで前後方向のずれも防ぐことができるものである。
【0018】
図10は、4体の枠フレーム7A,7B,7C,7Dを梱包箱17内に収納して、外側をバンド18で締め付けた梱包状態を示す。
このような状態で輸送することにより、各補助具12,12,12,12が各枠フレーム7A,7B,7C,7D間でスペーサーの役目を果たして、輸送中における各枠フレーム7A,7B,7C,7Dの傷つきを良好に防ぐことができるものである。
【0019】
特に、図5に示すように、各枠フレーム7A,7B,7C,7Dに引出し2d用のレール13,13或いは扉2c用の蝶番等が取り付けられている際には、これらのレール13或いは蝶番が他の枠フレーム7A,7B,7C,7Dに当たり傷つく虞があるが、補助具12がスペーサーとして介在されているため、補助具12,12,12により各枠フレーム7A,7B,7C,7Dの傷つきが完全に防がれるものとなる。
【0020】
このようにして傷つくことなく各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを現場に輸送し、現場で梱包箱17から各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを取り出し、図4のように、各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを床面上に補助具12を介在させて自立させることができる。
即ち、補助具12は、前縦フレーム8を後縦フレーム9と同じ高さにし得る上下寸法を有し、かつ横方向に張り出しているため、この補助具12を介して良好に各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを床面に自立させることができるものである。
各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを自立させた状態で各枠フレーム7A,7B,7C,7Dに横フレーム10を連結させることで、フレーム体6を現場で良好に組み立てることができ、現場でのフレーム体6の組み立てが容易なものとなる。
【0021】
なお、組み立てる時に、例えば中央の枠フレーム7B,7Cに予め横フレーム10を連結させておき、その後に外側の枠フレーム7A,7Dに横フレーム10を連結させて組み立てることもでき、何れにせよ各枠フレーム7A,7B,7C,7Dは現場で自立させることができるため、横フレーム10の組み付けが容易なものとなる。
【0022】
なお、図11は変更例を示すものであり、図11では、各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを構成する前縦フレーム8が、後縦フレーム9と同一の高さ寸法を有するものである。この場合は、前縦フレーム8の下部の底側の奥行きフレーム11よりも下方側へ突出した突出部分を補助具12内に差し込んで、前縦フレーム8の下部に補助具12を良好に嵌め込むことができ、補助具12は横方向に張り出した形状に形成されているため、補助具12を介して良好に各枠フレーム7A,7B,7C,7Dを床面上に自立させることができるものであり、横フレーム10の組み付けが容易となり、フレーム体6を容易に組み立てることができるものとなる。
さらに、補助具12は横方向に張り出しているため、積み重ねて枠フレーム7A,7B,7C,7Dを輸送する際に、補助具12がスペーサーの役目を果たし、各枠フレーム7A,7B,7C,7Dの傷つきを良好に防ぐことができるものとなる。
【符号の説明】
【0023】
1 キッチンキャビネット
2 キャビネット本体
2a けこみ
6 フレーム体
7A,7B,7C,7D 枠フレーム
8 前縦フレーム
9 後縦フレーム
10 横フレーム
11 奥行きフレーム
16A,16B,16C 固定具
16a 溝
17 梱包箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットの骨組みとなるフレーム体は、略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されてなり、
前記各枠フレームは、短い縦フレームと長い縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて構成されているとともに、前記短い縦フレームの下端には着脱可能に補助具が嵌め込まれてなり、
該補助具は、前記短い縦フレームを前記長い縦フレームと同じ高さにし得る上下寸法を有し、かつ横方向に張り出している
ことを特徴とするキャビネット用フレーム体。
【請求項2】
短い縦フレームと長い縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されるキャビネット用フレーム体の組立方法であって、
前記各枠フレームの短い縦フレームの下端に補助具を嵌め込んだ状態で前記複数の枠フレームを積み重ねて輸送し、
組立現場において、前記補助具を嵌め込んだまま各枠フレームを自立させて前記横フレームで連結し、
連結後に前記補助具を取り外す
ことを特徴とするキャビネット用フレーム体の組立方法。
【請求項3】
キャビネットの骨組みとなるフレーム体は、略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されてなり、
前記各枠フレームは、2本の同寸法の縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて構成されているとともに、前記一方側の縦フレームの下部には着脱可能に補助具が嵌め込まれてなり、
該補助具は、一つの枠フレームと別の枠フレームを積み重ねた時に枠フレーム間のスペーサーとなるように横方向に張り出している
ことを特徴とするキャビネット用フレーム体。
【請求項4】
2本の同寸法の縦フレーム間に奥行きフレームが連結されて略額縁状に枠組みされた複数の枠フレームが横フレームで連結されるキャビネット用フレーム体の組立方法であって、
前記各枠フレームの一方側の縦フレームの下部に補助具を嵌め込んだ状態で前記複数の枠フレームを積み重ねて輸送し、
組立現場において、前記補助具を嵌め込んだまま各枠フレームを自立させて前記横フレームで連結し、
連結後に前記補助具を取り外す
ことを特徴とするキャビネット用フレーム体の組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−147518(P2011−147518A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9547(P2010−9547)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】