説明

キーパネルの取付構造

【課題】構造が容易であり、デザイン上制約を受けることがない安価なキーパネルの取付構造を提供する。
【解決手段】キーパネルは、その一面の四隅から同一厚さ方向に突出するようにして設けられた四つの圧入ボスを備え、キースイッチのラバー接点板は、前記キーパネルに設けられた前記各圧入ボスとそれぞれ嵌合する四つの嵌合部を備え、電話機は、操作キーが設けられた上面に前記キースイッチが有する前記各嵌合部を電話機の内部からそれぞれ嵌め込む四つの貫通孔を有し、これら四つの貫通孔にそれぞれ嵌め込まれたキースイッチの各嵌合部にキーパネルに設けられた各圧入ボスを電話機の上面からそれぞれ圧入させて該電話機の上面に該キーパネルを係止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキーパネルの取付構造に係り、特に複数のキースイッチを有するボタン電話機の上面に取り付けられるキーパネルの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダイヤルキーのほか例えば短縮ダイヤルキーや保留キー、スピーカ出力指令キー等の特殊な機能が割り当てられた機能キーなどの複数の操作キーを備えたキーテレホンが用いられている。この種のキーテレホンには、これら各操作キーにそれぞれ割り当てられた機能等をユーザにわかりやすく示す表記をすることや、これらの機能等を表記して操作キーを覆うようにしたシートを挟み込むキーカバーが取り付けられている。詳しくはこのキーテレホンは、図6に示すように複数の操作キー1がその上面2aに突出するようにして設けられた電話機2と、方形の板状帯からなり前記各操作キー1をその一面から他面に貫通させる複数の貫通孔3aを有して電話機2の上面に取り付けられるキーパネル3を備えて構成される。尚、図6は、電話機2のハンドセットを省略して描いてある。
【0003】
このようなキーパネル3を電話機2に取り付ける方法としては、図6に示したように例えばキーパネル3の長手方向における端部の4カ所に弾性を持たせたU字状の係止爪3bを設ける一方、このキーパネル3が取り付けられる電話機2の上面2aには、キーパネル3に形成された係止爪3bを撓ませながら挿入し、キーパネル3を係止する溝状の嵌合部2bを備える方法がある。
【0004】
また、これと類似のキーパネルの取付構造としては、ゴム等の弾性部材を用いてキースイッチ表面を着脱可能な表面パネルで覆う電気機器のキースイッチ構造において、電気機器本体に固定される表面パネルの少なくとも一辺に剛性係合部を一体成型し、キースイッチの構成材料の一部に、前記剛性係合部に弾力的に係合できる弾性係止片を突起したものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。或いは類似の取付方法として、携帯電話機の化粧パネルを取り付ける取付構造も知られている(例えば、特許文献2または3を参照)。
【0005】
または別な取付方法として図7に示すようにキーパネル3の四隅にそれぞれ貫通する貫通孔3cを設け、これら貫通孔3cにそれぞれ螺子4を貫通させ、電話機2の上面2aに設けられた螺子留め孔2cに取り付けるキーパネルの取付構造もある。
【特許文献1】実開昭61−166344号公報
【特許文献2】特開2002−125022号公報
【特許文献3】特開2005−167788号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の係止爪や係止片を用いてキーパネルを取り付ける取付構造の場合は、U字形状の係止爪を配置する範囲が限られているためキーパネルの形状デザインが限定されるほか、係止爪の構造が複雑になるという問題がある。またキーパネルを取り外す場合は、係止爪を撓ませてからでないと取り外すことができず、また両手を用いないと取り外せないという問題もあった。
【0007】
一方、ビス等の固定部材を用いてキーパネルを電話機に取り付ける場合、固定部材を用いることによる取付工数および部品コストが上昇する等の問題のほか、固定部材が表面から見えるため、デザイン上の制約を受けるという問題もある。
本発明は、このような従来の事情を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、構造が容易であり、デザイン上の制約を受けることがない安価なキーパネルの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成すべく本発明に係るキーパネルの取付構造は、複数の操作キーがその上面に突出するようにして設けられた電話機と、この電話機の内部に収容されて前記各操作キーにそれぞれ当接し、これら各操作キーになされた操作結果をスイッチの開閉にて出力するキースイッチと、方形の板状帯からなり前記各操作キーをその一面から他面に貫通させる複数の貫通孔を有して前記電話機の上面に取り付けられるキーパネルの取付構造であって、特に、
前記キーパネルは、該キーパネルにおける一面の四隅から同一厚さ方向に突出するようにして設けられた四つの圧入ボスを備え、
前記キースイッチは、板状の部材からなり複数の前記操作キーとそれぞれ当接して前記操作キーの押下により変形する突起状の複数の可撓接点を有する可撓接点板(ラバー接点板)と、この可撓接点板の各可撓接点が変形してそれぞれ接する複数の固定接点を有する固定接点板とを備え、
前記可撓接点板(ラバー接点板)は、前記キーパネルに設けられた前記各圧入ボスとそれぞれ嵌合する四つの嵌合部を備え、
前記電話機は、前記操作キーが設けられた上面に前記キースイッチが有する前記各嵌合部を前記電話機の内部からそれぞれ嵌め込む四つの貫通孔を有し、
前記可撓接点板(ラバー接点板)の各嵌合部に前記四つの貫通孔にそれぞれ嵌め込むとともに、前記キーパネルに設けられた前記各圧入ボスを前記電話機の上面からそれぞれ圧入させて該電話機の上面に該キーパネルを係止することを特徴としている。
【0009】
好ましくは前記圧入ボスは、円筒状の突起からなることが望ましい。
また、前記可撓接点板(ラバー接点板)の前記嵌合部は、該キースイッチの同一厚さ方向に突出するようにして形成された中空の円筒体からなり、前記圧入ボスの軸方向を軸心とした外径よりこの円筒体の軸方向を軸心とした内径が略小さいことが望ましい。
好ましくは前記可撓接点板の前記嵌合部は、前記電話機の貫通孔を貫通する第一の嵌合部およびこの第一の嵌合部の軸方向に積み重ねられて前記キースイッチの基体に取り付けられ、前記第一の嵌合部の軸方向を軸心とする外径よりその軸方向を軸心とする外径が前記貫通孔より幅広な第二の嵌合部を備え、前記第一の嵌合部は、その軸方向の長さが前記電話機の上面の板厚よりも略短いことが望ましい。
【0010】
より好ましくは前記可撓接点板(ラバー接点板)は、例えばシリコン樹脂等の可撓性を有する樹脂からなることが望ましい。
上述のキーパネルの取付構造は、シリコン樹脂等で形成されたラバー接点板に設けられた円筒状の嵌合部に電話機の上面に設けられた四つの貫通孔を介してキーパネルに設けられた圧入ボスが圧入されてキーパネルを係止する。
【発明の効果】
【0011】
上述したように本発明のキーパネルの取付構造によれば、電話機に内蔵されるシリコン樹脂等で形成されるラバー接点板に圧入ボスが圧入される嵌合部を設けて、この嵌合部を電話機の上面に設けた貫通孔から電話機上方の外部に開放する一方、この開放された嵌合部をキーパネルの片側面の四隅に同一厚さ方向に突出するようにして形成した圧入ボスを圧入してキーパネルを係止している。このためキーパネルに形成された圧入ボスを電話機上面に開放された嵌合部に圧入するだけでよく、キーパネルの取り付け/取り外しを容易に行うことができる。
【0012】
またキーパネルに設けた圧入ボスは、構造が簡単な円筒状の突起として形成されるので、例えばインジェクション成型等によってキーパネルに一体に形成することが可能である。
特にラバー接点板に設けられた嵌合部は、ラバー接点板を構成する基体から厚み方向に直径の大きな円筒体(第二の嵌合部)と直径の小さな円筒体(第一の嵌合部)を積み重ねた構造をとっている。第一の嵌合部の軸方向を軸心とする内径は、キーパネルに形成された圧入ボスの同じく軸方向を軸心とする内径に比べて略幅狭く形成されている。したがってキーパネルの圧入ボスは、ラバー接点板に形成された第一の嵌合部に押し込まれるようにして圧入されて係止されるので、振動によって外れることなく、容易に着脱することができる。更に本発明のキーパネルの取付構造は、第二の嵌合部が電話機の上面に設けられた貫通孔の孔径よりも幅広に作られ、また第一の嵌合部における軸方向の長さは、電話機上面の板厚よりも略短く構成されているので、第一の嵌合部を電話機上面の所定の位置に位置付けることが容易にできる、引いては電話機の上面から嵌合部が突出することがなくデザインの観点からも優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係るキーパネルの取付構造について図面を参照しながら説明する。図中、図6および図7と同一の符号を付した部分は同一物を表し、基本的な構成は、これらの図に示す従来のものと同様であるので、その説明を略述する。
尚、図1〜図5は、本発明の一実施形態を示す図であって、これらの図によって本発明が限定されるものではない。
【0014】
図1において2は、本発明のキーパネルの取付構造が適用される電話機である。この電話機2の上面2aには、複数の操作キー1がその上面2aを突出するようにして設けられている。また電話機2の上面2aには、こられの複数の操作キー1を取り囲むように形成された方形の板状帯からなるキーパネル3が設けられている。このキーパネル3は、各操作キー1をその一面から他面に貫通させる複数の貫通孔3aを有して電話機2の上面に取り付けられようになっている。尚、この図は、電話機2のハンドセットを省略している。
【0015】
さて、キーパネル3の裏面側の四隅には、図2に示したように同一厚み方向に突出した円筒形状の圧入ボス10を備える。この圧入ボス10は、例えばキーパネル3をインジェクション成型する際に同時に形成すればよい。尚、圧入ボス10は、中実の円筒形状であってもよいが、好ましくはインジェクション成型の際の歪み、いわゆるヒケを防止するため中空の空洞10aを備える中空円筒形状が好ましい。また、後述するキースイッチの可撓接点板(ラバー接点板)に圧入するときの圧入のしやすさやキースイッチに設けられた嵌合部の損傷防止の観点から圧入ボス10の先端部10bには、面取り(Cカット)を施すことが望ましい。
【0016】
一方、電話機2の上面には、このキーパネル3に設けられた複数の圧入ボス10を貫通させる貫通孔20が、キーパネル3が有する各圧入ボス10の位置にあわせてそれぞれ設けられている。
また電話機2は、電話機2の上面2aに配置された複数の操作キー1の他端にそれぞれ当接し、これら各操作キー1になされた操作結果をスイッチの開閉にて出力するキースイッチを備えている。このキースイッチは、板状の部材からなり複数の前記操作キー1とそれぞれ当接して前記操作キー1の押下により変形する突起状の複数の可撓接点を有する可撓接点板(ラバー接点板)30と、この可撓接点板(ラバー接点板)30の各可撓接点が変形してそれぞれ接する複数の固定接点を有する固定接点板40とを備えて構成される。
【0017】
このラバー接点板30は、キーパネル3に設けられた各圧入ボス10とそれぞれ嵌合する四つの嵌合部32を備える。またラバー接点板30は、シリコン樹脂等の弾性を有する材質で構成され、操作キー1が当接する部位にあわせて、その厚み方向に複数の突起部31が設けられている。この突起部31は、操作キー1が押下されたときは、その厚み方向に収縮するとともに、操作キー1が離されたときには、操作キー1を押し上げて元の位置に復元するバネの役割を担っている。
【0018】
この突起部31の裏面には、導電性を有する物質(例えば、カーボン)が塗布される。そしてラバー接点板30の裏面側(突起部31が突起している面の反対面)には、固定接点板40(図4に図示せず。図5を参照)が当接するようになっている。この固定接点板40には、操作キー1の押下によって突起部31がその厚み方向に収縮したとき、突起部31の裏面に塗布された導電性物質が固定接点板40に接触して、この固定接点板40に予め設けられたスイッチパターンと接触して操作キー1の押下/開放をスイッチの閉/開で出力する。
【0019】
このラバー接点板30の突起部31が設けられた表面側には、上述したキーパネル3に設けられた四つの圧入ボス10をそれぞれその内部に収容して嵌合する四つの嵌合部32を備える。この嵌合部32は、それぞれラバー接点板30の同一厚み方向に突出するようにして設けられる。この嵌合部32は、ラバー接点板30の表面から垂接する方向を軸とした外径の異なる二つの中空円筒体を積み重ねた構成をとる。
【0020】
具体的には、図4に示されるようにこれらの嵌合部32は、電話機2に設けられた貫通孔20を貫通する第一の嵌合部32aおよびこの第一の嵌合部32aの軸方向に積み重ねられてラバー接点板30の基体表面に取り付けられて、第一の嵌合部32aの軸方向を軸心とする外径よりその軸方向を軸心とする外径が前記貫通孔より幅広な第二の嵌合部32bを備えて構成される。更に第一の嵌合部32aは、その軸方向の長さ、すなわち第一の嵌合部32aを構成する円筒体の側壁32cの長さが電話機2の上面2aの板厚よりも略短く構成される。また第一の嵌合部32aが第二の嵌合部32bの端面32dは、詳細は後述するが、電話機2の内面側に接する。
【0021】
また中空の円筒体である第一および第二の嵌合部32a,32bの内側における中空部32eの内径は、圧入ボス10の外径より略幅狭に構成される。具体的には、圧入ボス10の外径が4mmであるとすれば、中空部32eの内径を3.9mm程度にするとよい。このように中空部32eの内径を圧入ボス10の外径より狭くなるように構成しても、圧入ボス10がラバー接点板30の嵌合部に圧入されるとラバー接点板30の弾性によって圧入ボス10を挟み込みながら収縮して圧入ボス10を係止する。したがってキーパネル3は、振動などを受けたとしても外れることがない。
【0022】
また、第二の嵌合部32bの外径は、電話機2の上面2aに設けた外径よりも略幅広く構成し、その軸方向の長さは、回路基板40と電話機2の内壁面2dとのクリアランスにあわせて構成する。
このように構成された本発明の一実施形態に係るキーパネルの取付構造は、キーパネル3に設けられた圧入ボス10が下方側になるようにして電話機2の上面2aの上方に近づけ、各圧入ボス10を電話機2の貫通孔20に嵌め込まれた嵌合部32にそれぞれ位置付けて、上方から圧入してキーパネル3を係止させる。
【0023】
一方、キーパネル3を電話機2の上面2aから取り外すときは、キーパネル3をその上方に引き上げればよい。
尚、好ましくはキーパネル3には、このキーパネル3を電話機2の上方に引き上げやすくするため、キーパネル3の少なくとも一辺部(例えば長手方向の一辺部)に突出した爪部3dを設けるとよい。するとこの爪部3dに指または爪を引っかけることができ、キーパネル3を容易に上方に引き上げやすくすることができる。
【0024】
かくして、本発明のキーパネルの取付構造は、電話機2に内蔵されるシリコン樹脂等で形成されるラバー接点板30に嵌合部32を設けて、この嵌合部32を電話機2の上面2aに設けた貫通孔20から電話機2外部に開放する一方、この開放された嵌合部32をキーパネル3の片側面の四隅に同一厚さ方向に突出するようにして形成した圧入ボス10を圧入してキーパネル3を係止している。このためキーパネル3は、このキーパネル3に形成された圧入ボス10を電話機2の上面2aに開放された嵌合部32に圧入するだけでよく、容易に取り付けることができる。またキーパネル3を取り外す場合は、キーパネル3をその上方に引き上げ、嵌合部32に圧入されている圧入ボス10を解放すればよく、容易に取り外すことができる。
【0025】
またキーパネル3に設けた圧入ボス10は、構造が簡単な円筒状の突起として形成されるので、金型成型によりキーパネル3に一体に形成することが可能である。
特にラバー接点板30に設けられた嵌合部32は、ラバー接点板30を構成する基体から厚み方向に外径の大きな円筒体(第二の嵌合部32b)と外径の小さな円筒体(第一の嵌合部32a)を積み重ねた構造をとっている。第一の嵌合部32aの軸方向を軸心とする内径は、キーパネル3に形成された圧入ボス10の軸方向を軸心とする内径に比べてやや幅が狭くなるように形成されている。したがってキーパネル3の圧入ボス10は、ラバー接点板30に形成された嵌合部32に押し込まれるようにして圧入されて係止されるので、振動によって外れることなく、かつ容易に着脱することができる。
【0026】
更に第二の嵌合部32bは、電話機2の上面に設けられた貫通孔20の孔径よりも幅広に作られ、また第一の嵌合部32aにおける軸方向の長さは、電話機2の上面2aの板厚よりも略短く構成されているので、第一の嵌合部2aを電話機2の上面2aにおける所定の位置に位置付けることが容易にできる。また本発明のキーパネルの取付構造は、電話機2の上面2aから突出することがなくデザインの観点からも優れた効果を奏し得る。
【0027】
尚、本発明のキーパネルの取付構造は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得てかまわない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係るキーパネルの取付構造を適用した電話機の要部構成を示す斜視図。
【図2】図1に示す電話機の上面に取り付けられるキーパネルを裏面から見た斜視図。
【図3】図1に示す電話機の上面カバーに設けられた貫通孔にキースイッチの嵌合部が収容された様子を示す斜視図。
【図4】図1に示す電話機の内部に収容されるキースイッチの一例を示す斜視図。
【図5】キースイッチとキーパネルの嵌合状態を示す断面図。
【図6】従来の電話機に適用されるキーパネルの取付構造の一例を示す斜視図。
【図7】従来の電話機に適用されるキーパネルにおける別の取付構造の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0029】
1 操作キー
2 電話機
3 キーパネル
4 螺子
10 圧入ボス
20 貫通孔
30 可撓接点板(ラバー接点板)
32 嵌合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の操作キーがその上面に突出するようにして設けられた電話機と、
この電話機の内部に収容されて前記各操作キーにそれぞれ当接し、これら各操作キーになされた操作結果をスイッチの開閉にて出力するキースイッチと、
方形の板状帯からなり前記各操作キーをその一面から他面に貫通させる複数の貫通孔を有して前記電話機の上面に取り付けられるキーパネルの取付構造であって、
前記キーパネルは、該キーパネルにおける一面の四隅から同一厚さ方向に突出するようにして設けられた四つの圧入ボスを備え、
前記キースイッチは、板状の部材からなり複数の前記操作キーとそれぞれ当接して前記操作キーの押下により変形する突起状の複数の可撓接点を有する可撓接点板と、
この可撓接点板の各可撓接点が変形してそれぞれ接する複数の固定接点を有する固定接点板とを備え、
前記可撓接点板は、前記キーパネルに設けられた前記各圧入ボスとそれぞれ嵌合する四つの嵌合部を備え、
前記電話機は、前記操作キーが設けられた上面に前記キースイッチが有する前記各嵌合部を前記電話機の内部からそれぞれ嵌め込む四つの貫通孔を有し、
前記可撓接点板の各嵌合部に前記四つの貫通孔にそれぞれ嵌め込むとともに、前記キーパネルに設けられた前記各圧入ボスを前記電話機の上面からそれぞれ圧入させて該電話機の上面に該キーパネルを係止することを特徴とするキーパネルの取付構造。
【請求項2】
前記圧入ボスは、円筒状の突起からなることを特徴とする請求項1に記載のキーパネルの取付構造。
【請求項3】
前記可撓接点板の前記嵌合部は、該キースイッチの同一厚さ方向に突出するようにして形成された中空の円筒体からなり、前記圧入ボスの軸方向を軸心とした外径よりこの円筒体の軸方向を軸心とした内径が略小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のキーパネルの取付構造。
【請求項4】
前記可撓接点板の前記嵌合部は、前記電話機の貫通孔を貫通する第一の嵌合部およびこの第一の嵌合部の軸方向に積み重ねられて前記可撓接点板の基体に取り付けられ、前記第一の嵌合部の軸方向を軸心とする外径よりその軸方向を軸心とする外径が前記貫通孔より幅広な第二の嵌合部を備え、
前記第一の嵌合部は、その軸方向の長さが前記電話機の上面の板厚よりも略短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキーパネルの取付構造。
【請求項5】
前記可撓接点板は、樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のキーパネルの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−336268(P2007−336268A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−165996(P2006−165996)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000000181)岩崎通信機株式会社 (133)
【Fターム(参考)】