説明

グラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ

【課題】ボールの打球方向をできるだけ基準方向からずれないようにする。
【解決手段】クラブ1は、シャフト2と、シャフト2の一端部に設けられるヘッド3とを備える。ヘッド3は、シャフト2の一端部に設けられる木製のヘッド本体4と、ヘッド本体4に設けられるとともにボール100を打つための樹脂製のフェース部5とを有するヘッド3を備える。フェース部5は、ヘッド本体4に設けられる第1の樹脂層8と、ボール100を打つための平坦面状の打撃面7を有するとともに第1の樹脂層8を覆うように重ねられて一体に設けられる第2の樹脂層9とを備える。第1の樹脂層8は、第2の樹脂層9よりも弾性率の大きい樹脂材料で構成され、しかも、ヘッドの幅方向内方X1に向かうにつれて、フェース部5の厚さ方向T1における第1の樹脂層8の剛性が徐々に小さくなるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラウンドゴルフ又はパークゴルフに使用されるクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
グラウンドゴルフやパークゴルフは、誰でも手軽に且つ安全に楽しむことができるスポーツで、所定のクラブでボールを転がすように打つことによりプレーを行うものである。グラウンドゴルフやパークゴルフに用いられるクラブ、ボールその他の用具については、通常のゴルフとは、競技特性が異なるのに加え、日本グラウンドゴルフ協会や国際パークゴルフ協会により、種々の基準が定められており、構造や材料なども異なっている。
【0003】
例えば、グラウンドゴルフ協会と国際パークゴルフ協会が定めるプレー用具の基準によれば、クラブのヘッド部分は、木製でなければならず(通常のゴルフでは主に金属を使用)、ボールを打つためのフェース部を金属で補強することは認められておらず、ゴルフのフェース部とは構造、材料や求められる特性などが異なる。
【0004】
ただし、フェース部の打撃面(打球面)を合成樹脂等によって強化することは認められており、このようなクラブは、既に公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−230685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、グラウンドゴルフ又はパークゴルフ用のクラブは、ヘッドの幅方向の中心位置に対応する打撃面の位置(以下「基準位置」という)にボールが当たったときに、このボールを、所望の方向(以下「基準方向」という)に飛ばすことが可能である。
【0006】
しかしながら、このようにボールを常に基準方向に飛ばすことは、プレーヤーの大半が老齢者であるため、難しく、基準位置からヘッドの幅方向にずれた打撃面位置でボールを打つ場合が多くなる。
【0007】
この場合、基準位置でボールを打った場合と比較して、ボールが打撃面に当たったときにヘッドからシャフトに伝わる衝撃が大きくなり、シャフトの捩れや、使用者のスイングフォームが崩れること等により、打撃面の角度が変わり、ボールが基準方向から大きくずれた方向に飛ぶことになる。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、フェース部の打撃面の基準位置からずれた位置でボールを打ったとしても、ボールの打球方向を基準方向からできるだけずれないように規制できるグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記の課題を解決するために以下の技術的手段を講じた。
【0010】
すなわち、本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブは、シャフトと、シャフトの一端部に設けられるヘッドとを備え、ヘッドは、シャフトの一端部に設けられる木製のヘッド本体と、ヘッド本体に設けられるとともにボールを打つための樹脂製のフェース部とを備え、フェース部は、ヘッド本体に設けられる第1の樹脂層と、ボールを打つための平坦面状の打撃面を有するとともに第1の樹脂層を覆うように重ねられて一体に設けられる第2の樹脂層とを備え、第1の樹脂層は、第2の樹脂層よりも弾性率の大きい樹脂材料で構成され、しかも、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、フェース部の厚さ方向における第1の樹脂層の剛性が徐々に小さくなるように形成されてなることを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、第1の樹脂層は、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、フェース部の厚さ方向におけるその剛性が徐々に小さくされていることから、打撃面にボールが当たって第2の樹脂層とともに弾性変形するときに、ヘッドの幅方向内方に向かう程、より大きく弾性変形する。
【0012】
このような弾性変形により、第2の樹脂層に接している第1の樹脂層の面は、ボールの形状に対応して、凹状に凹むように弾性変形し、かつ、その一部に、幅方向内方に向かうにつれて、打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面が形成されるように変形する。
【0013】
一方、第1の樹脂層は、第2の樹脂層よりも弾性率の大きい樹脂材料で構成されていることから、第2の樹脂層よりも変形し難くなっており、したがって、第2の樹脂層が弾性変形するときに、その変形を規制する。
【0014】
すなわち、第1の樹脂層が前記傾斜面を生ずるように弾性変形することから、第2の樹脂層に形成された打撃面は、これに規制されて、この傾斜面と同じように、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、ボールが当たっていないときの打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面を生じるように凹状に弾性変形する。
【0015】
このような傾斜面が打撃面に形成されることにより、打撃面が第1の樹脂層の弾性復元力によって元の形状に戻ろうとするときに、この傾斜面からボールに対して、ヘッドの幅方向内方向きの成分を有する力が作用し、これによって、ボールは、その打球方向が基準方向から大きくずれないように、その打出角度が補正されて飛ぶこととなる。
【0016】
以上により、このクラブは、打撃面の基準位置からずれた位置(オフセット位置)でボールを打った場合であっても、ボールの打球方向を基準方向から大きくずれないように規制でき、打球の方向安定性の良いものとなる。
【0017】
また、本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブでは、前記第1の樹脂層は、その厚さが、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて徐々に薄くなるように形成される構成を採用できる。
【0018】
かかる構成によれば、第1の樹脂層の厚さがヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、徐々に薄くなるように構成されていることから、第1の樹脂層は、弾性変形する場合に、ヘッドの幅方向内方に向かう程、より大きく変形することとなる。
【0019】
このように第1の樹脂層が弾性変形する場合、第2の樹脂層に接する第1の樹脂層の面は、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面が形成されるように、凹状に弾性変形する。
【0020】
このとき、第2の樹脂層は、第1の樹脂層の傾斜面に規制され、その打撃面が、第1の樹脂層の傾斜面と同じように傾斜する傾斜面が形成されるように凹状に弾性変形する。
【0021】
このような傾斜面が打撃面に形成されることにより、打撃面が第1の樹脂層の弾性復元力によって元の形状に戻ろうとするときに、この傾斜面からボールに対して、ヘッドの幅方向内方向きの成分を有する力が作用し、これによって、ボールはその打球方向が、基準方向から大きくずれないように、その打出角度が補正されて飛ぶこととなる。
【0022】
これにより、本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブは、打撃面の基準位置からずれた位置でボールを打った場合であっても、ボールの打球方向を基準方向から大きくずれないように規制でき、打球の方向安定性の良いものとなる。
【0023】
また、本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブは、前記第2の樹脂層と一体にされる第1の樹脂層の面が、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面とされる構成を採用できる。
【0024】
かかる構成によれば、第1の樹脂層がこの傾斜面を有することで、第2の樹脂層の打撃面は、弾性変形する場合に、この第1の樹脂層の傾斜面の形状に規制され、ボールが当たった部分が、この傾斜面と同じように傾斜する傾斜面が生じるように凹状に弾性変形する。
【0025】
このような傾斜面が打撃面に形成されることにより、打撃面が第1の樹脂層の弾性復元力によって元の形状に戻ろうとするときに、この傾斜面からボールに対して、ヘッドの幅方向内方向きの成分を有する力が作用し、これによって、ボールはその打球方向が、基準方向から大きくならないように、その打出角度が規制されて飛ぶこととなる。
【0026】
これにより、本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブは、打撃面の基準位置からずれた位置でボールを打った場合であっても、ボールの打球方向を基準方向から大きくずれないように規制でき、打球の方向安定性の良いものとなる。
【0027】
また、本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブは、シャフトと、シャフトの一端部に設けられるヘッドとを備え、ヘッドは、シャフトの一端部に設けられる木製のヘッド本体と、樹脂製のフェース部とを備え、フェース部は、ボールを打つための打撃面を有するとともに、ヘッド本体と重ねられて一体とされ、ヘッド本体は、フェース部よりも弾性率が大きくされ、しかも、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、このヘッド本体の厚さ方向におけるその剛性が徐々に小さくなるように形成されてなることを特徴とする。
【0028】
かかる構成によれば、ヘッド本体は、フェース部よりも弾性率が大きく、しかも、幅方向内方に向かうにつれて、厚さ方向における剛性が徐々に小さくなるように構成されていることから、フェース部の打撃面にボールが当たってヘッド本体がフェース部とともに弾性変形する場合、その弾性変形量(収縮量)は、ヘッドの幅方向内方に向かう程、大きくなる。
【0029】
これにより、フェース部の打撃面がボールに押圧されて凹状に弾性変形する場合、この打撃面は、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、弾性変形していないときの打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面が生ずるように凹状に弾性変形する。
【0030】
打撃面が、このような傾斜面を生ずるように弾性変形することにより、ボールには、ヘッドの幅方向内方向きの成分を有する力が作用し、これによって、ボールは、その打球方向が、基準方向から大きくずれないように規制されることになる。
【0031】
また、本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブは、前記ヘッド本体が、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように構成されることが望ましく、また、フェース部と一体とされるヘッド本体の面が、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面とされる構成を採用できる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、フェース部の打撃面の基準位置からずれた位置でボールを打ったとしても、ボールの打球方向を基準方向からできるだけずれないように規制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
【0034】
図1〜図6は本発明に係るグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ(以下、単に「クラブ」という)の第1実施形態を示す。図1に示すように、クラブ1は、シャフト2と、シャフト2の一端部に固定されたヘッド3を有する。
【0035】
シャフト2は木製で円柱状に構成されている。また、ヘッド3は、木製のヘッド本体4と、ヘッド本体4に固着されたフェース部5とを有する。図2に示すように、ヘッド本体4の上側の面4aには、シャフト2の端部が固定され、ヘッド本体4の正面4bに、フェース部5が設けられている。図2に示すように、ヘッド3の下側の面(以下「ソール面」という)4cには、金属製の補強部材6によって覆われて補強されている。
【0036】
フェース部5には、ボールを打つための打撃面7が形成されている。この打撃面7は、平坦面とされ、ソール面と為す角度(ロフト角)が約90°とされている。本実施形態では、フェース部5は、8mm以上14mm未満の厚さで形成されることが望ましい。また、フェース部5は、例えばエチレン系ポリマー、ポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂によって形成されており、第1の樹脂層8と第2の樹脂層9の2層構造とされている。第1の樹脂層8と第2の樹脂層9は互いに重ねられて一体となっている。
【0037】
第1の樹脂層8は、ヘッド本体4の正面4bに接着により固定されている。この第1の樹脂層8は、ヘッド本体4と第2の樹脂層9の間に挟まれるように配置されている。第1の樹脂層8には、ヘッド本体4に取り付けられる第1取付面10と、第2の樹脂層9が取り付けられる第2取付面11とが設けられている。第1取付面10は平坦面とされており、第2取付面11は、所定の曲率半径で湾曲する凹状の曲面となっている。
【0038】
なお、別の表現をすれば、第2の樹脂層9には、第2取付面11を底面とするとともに、打撃面7からヘッド本体4に向かう方向に凹んだ凹部が形成されている。この凹部は、ヘッド3の幅方向Xの端部3aから中央部に向かう(以下、この方向を「幅方向内方」という。符号X1で図示する。)につれて、徐々にその深さが深く形成されている。この凹部の最も深い位置、すなわち、第2の樹脂層9における幅方向Xの中心位置での深さは、2mm以上10mm以下とされるのが望ましい。
【0039】
本実施形態では、第2取付面11の曲率半径は、約380mmとされている。また、この第2取付面11は、ヘッド3の幅方向X(図1、図3において符号Xで示す)の端部から中央部に向かうにつれて、打撃面7から徐々に離れるように湾曲して形成されている。
【0040】
これにより、第1の樹脂層8は、図3に示すように、幅方向内方X1に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように構成されている。この第1の樹脂層8は、幅方向Xの中心位置(中央位置)で最も厚さが薄くなっている。つまり、第1の樹脂層8は、ヘッド本体4に固定された状態で、幅方向内方X1に向かうにつれて、フェース部5の厚さ方向T1におけるその剛性が小さくなるように構成されている。
【0041】
第2の樹脂層9は、第1の樹脂層8の第2取付面11に取り付けられる取付面12を有し、この取付面12の反対側には、打撃面7が形成されている。第2の樹脂層9の取付面12は、第1の樹脂層8の第2取付面11に密着できるように、この第2取付面11とほぼ同じ曲率半径で、凸状に湾曲して形成された曲面となっている。また、打撃面7は、平坦面(平面状)とされている。
【0042】
図2、図4に示すように、また、第1の樹脂層8は、ヘッド3の高さ方向(符号Yで示す)の端部(上端部、下端部)から中央部に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように構成されている。また、第2の樹脂層9は、ヘッド3の高さ方向Yの端部から中央部に向かうにつれて、その厚さが徐々に厚くなるように構成されている。
【0043】
また、第1の樹脂層8は、その弾性率が、第2の樹脂層9の弾性率よりも大きく、しかも、ボール100の弾性率よりも大きな合成樹脂材料で形成されている。また、第2の樹脂層9は、その弾性率がボール100の弾性率よりも小さな合成樹脂材料によって形成されている。なお、第1の樹脂層8と第2の樹脂層9は、同じ樹脂材料によって、弾性率が異なるように構成することも可能である。
【0044】
また、第1の樹脂層8と第2の樹脂層9は、その弾性率が、9kgf/mm2〜40kgf/mm2(88.26MPa〜392.27MPa)の範囲の樹脂材料により形成されることが望ましい。本実施形態では、第1の樹脂層8の弾性率が、約32.2kgf/mm2(約315.77MPa)とされ、第2の樹脂層9の弾性率が、約9.2kgf/mm2(約90.22MPa)とされている。また、本実施形態では、第1の樹脂層8の弾性率と、第2の樹脂層9の弾性率との差は、第1の樹脂層8の弾性率の5%以上とされるのが望ましい。
【0045】
上記のようなヘッド3形状のクラブ1によれば、ボール100は、ヘッド3の基準位置Z1からずれた位置で打撃面7に当たった場合であっても、打撃面7に対してほぼ直角な方向(基準方向X)から大きくずれた方向に飛ぶことを規制できるようになる。
【0046】
この作用について、図5、図6を参照しながら詳細に説明する。
【0047】
まず、ボール100は、図5の1点鎖線で示すように、ヘッド3の幅方向Xの中心位置に対応する打撃面7の位置(基準位置Z1)で当たった場合、打撃面7とほぼ直角な方向(基準方向Z)に真っ直ぐに飛ぶこととなり、これが理想的な打撃となる。
【0048】
しかしながら、図5に示すように、ボール100が基準位置Z1から幅方向Xにずれた位置で打撃面7に当たった場合、これによるシャフト2の捩れ等によって、打撃面7は、図5の二点鎖線で示すように、当初の位置から角度がずれることになる。このような打撃面7の角度のずれにより、ボール100は、図5の2点鎖線で示すように、基準方向Zから角度がずれた斜め方向に飛ぶことになる。
【0049】
本実施形態に係るクラブ1は、このボール100の基準方向Zに対する打球方向の角度のずれを可及的に小さくすることができるようになっている。
【0050】
すなわち、上記構成のクラブ1によれば、フェース部5の第1の樹脂層8の弾性率が、第2の樹脂層9の弾性率よりも大きくされていることから、第1の樹脂層8は、第2の樹脂層9よりも弾性変形し難くなっている。
【0051】
さらに、第1の樹脂層8の第2取付面11は、幅方向内方X1に向かうにつれて、打撃面7から離れるように湾曲した凹状の曲面とされていることから、幅方向内方X1に向かうにつれて打撃面7から離れるように傾斜する傾斜面13を有する。
【0052】
これらのことから、第2の樹脂層9の打撃面7にボール100が当たり、第2の樹脂層9が弾性変形をする場合に、その変形が第1の樹脂層8の傾斜面13の形状に規制される。
【0053】
具体的には、第2の樹脂層9の打撃面7は、ボール100が当たったときに、弾性変形することとなるが、第1の樹脂層8が第2の樹脂層9よりも弾性変形し難いことから、図6において2点鎖線で示すように、第2の樹脂層9の第2取付面11の傾斜と同じように傾斜する傾斜面14が生じるように弾性変形する。
【0054】
打撃面7が、第2の樹脂層9が弾性復元力によって元の形状に戻ろうとする場合、このような傾斜面14からボール100に対して、幅方向内方X1に向かう方向の成分W1を有する力Wが作用し(図6参照)、これによって、ボール100が基準方向Zから大きくずれないように、その打球方向を補正することができる。
【0055】
さらに、第1の樹脂層8は、ヘッド3の幅方向内方X1に向かうにつれて、その薄さが徐々に薄くなるように構成され、すなわち、ヘッド3の幅方向内方X1に向かうにつれて、フェース部5の厚さ方向T1におけるその剛性が徐々に小さくなるように構成されていることから、幅方向内方X1に向かう程、変形しやすくなっている。
【0056】
したがって、第1の樹脂層8は、図6の2点鎖線で示すように、ボール100が打撃面7に当たったときの第2の樹脂層9の変形にともなって、その厚さが薄くなるように変形するが、このときの変形量は、幅方向内方X1に向かう程、大きくなる。
【0057】
このように、第1の樹脂層9が、幅方向内方X1に向かうにつれて大きく変形することにより、第2の樹脂層9が弾性変形したときの傾斜面14の傾斜角度を、より大きくすることができる。クラブ1は、これによっても、ボール100が基準方向Zから大きくずれて飛ばないように、その打球方向を、より効果的に補正できるようになっている。
【0058】
また、ヘッド本体4は、木製であることから、その弾性率は、約1360kgf/mm2(約13337MPa)となっており、第2の樹脂層9の弾性率よりもかなり大きくなっている。
【0059】
したがって、例えば、従来のように、ヘッド本体4と第2の樹脂層9との間に第1の樹脂層8が存在せずに、第2の樹脂層9が直接ヘッド本体4に接着されている場合には、ヘッド本体4と第2の樹脂層9の弾性率の差が大きく、打撃面7にボール100が当たったときに、第2の樹脂層9が大きく弾性変形することにより、ヘッド本体4から第2の樹脂層9が剥離するおそれがある。
【0060】
これに対し、本実施形態では、第2の樹脂層9とヘッド本体4との間に、第2の樹脂層9よりも弾性率の大きな第1の樹脂層8が介在しているため、第1の樹脂層8は、この第2の樹脂層9よりも弾性変形量が小さくなることから、第2の樹脂層9の打撃面7にボール100が当たって弾性変形したときに、フェース部5がヘッド本体4から剥離することを防止できるようになる。
【0061】
図7は本発明に係るクラブ1の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、フェース部5の構成が第1実施形態と異なる。上述した第1実施形態では、第1の樹脂層8の第2取付面11が、幅方向内方X1に向かうにつれて打撃面7から徐々に離れるように湾曲した曲面状に形成されていたが、この第2実施形態では、第2取付面11は、断面視において、幅方向内方X1に向かうにつれて、打撃面7から徐々に離れるように直線状に傾斜する傾斜面13を有する。
【0062】
第2取付面11に、このような傾斜面13を形成することによっても、第1実施形態と同様に、ボール100が、基準位置Z1から幅方向Xにずれた位置で、打撃面7に当たった場合に、ボール100が基準方向Zから大きくずれて飛ぶことを抑制でき、ボール100の打球方向の安定性を確保できるようになる。
【0063】
なお、本実施形態では、第2取付面11には2つの傾斜面13,13が形成されており、これらの2つの傾斜面13,13は、ヘッド3の幅方向Xの中心を通り、打撃面7に直交する直線に対して線対称となるように形成されている。これにより、ボール100が基準位置Z1からヘッド3の幅方向Xの一方側にずれた位置で打撃面7に当たった場合、および幅方向Xの他方側にずれた位置で当たった場合の両方の場合において、ボール100が基準方向Zからずれて飛ぶことを防止・抑制できるようになっている。
【0064】
図8は本発明に係るクラブ1の第3実施形態を示している。この第3実施形態では、フェース部5の構造が第2実施形態と異なる。上述した第2実施形態では、第2取付面11が所定の傾斜角度で傾斜する2つの傾斜面13,13を有する構成を例示したが、この第3実施形態では、第2取付面11に、幅方向内方X1に向かうにつれて、傾斜の角度が異なる複数の傾斜面13a,13b,…が形成されている。
【0065】
より具体的には、図8に示すように、ヘッド3の幅方向Xの中心から幅方向Xの一方側の領域において、第2取付面11は、断面視において、幅方向内方X1に向かうにつれて、打撃面7から徐々に離れるように直線状に傾斜する3つの傾斜面(以下、各傾斜面をヘッド3の中央部側から順に、「第1傾斜面」、「第2傾斜面」、「第3傾斜面」という)13a,13b,13cを有する。第2取付面11は、ヘッド3の幅方向Xの中心を通り、打撃面7と直交する直線に対して線対称となるように、ヘッド3の幅方向Xの中心から幅方向Xの他方側の領域においても、第1傾斜面13a、第2傾斜面13b、および第3傾斜面13cを有する。
【0066】
本実施形態では、各傾斜面13a,13b,13cの打撃面7に対する傾斜角度は、第1傾斜面13aよりも第2傾斜面13bの方が大きく、第2傾斜面13bよりも第3傾斜面13cが大きくなっている。
【0067】
本実施形態に係るクラブ1においても、第2実施形態と同様に、ボール100が、基準位置Z1から幅方向Xにずれた位置で打撃面7に当たった場合に、ボール100が基準方向Zから大きくずれて飛ぶことを抑制でき、ボール100の打球方向の安定性を確保できるようになる。
【0068】
図9は本発明に係るクラブ1の第4実施形態を示している。この第4実施形態では、フェース部5の構造が第1実施形態と異なる。上述した第1実施形態では、第1の樹脂層8の厚さが、幅方向内方X1に向かうにつれて、徐々に薄くなるように構成されていたが、この第4実施形態では、第1樹脂層の厚さは、ヘッド3の幅方向X、ヘッド3の高さ方向Yにおいて一定とされている。同様に、第2の樹脂層9の厚さも一定となっている。
【0069】
さらに、第1の樹脂層8は、弾性率の異なる複数の樹脂ブロック体16をヘッド3の幅方向Xに並設することにより構成されている。各樹脂ブロック体16は、相互に溶着または接着等の固着手段によって一体に形成されている。
【0070】
各樹脂ブロック体16は、幅方向内方X1に向かうにつれて、その弾性率が徐々に小さくなるように設定されている。これにより、第1の樹脂層8は、幅方向内方X1に向かうにつれて、弾性変形し易くなっている。すなわち、第1の樹脂層8は、フェース部5の厚さ方向T1におけるその剛性が徐々に小さくなるように構成されている。
【0071】
また、本実施形態では、第1の樹脂層8の複数の樹脂ブロック体16のうち、基準位置Z1に最も近い位置にある樹脂ブロック体16の弾性率が、第2の樹脂層9の弾性率よりも大きくなっている。換言すれば、第1の樹脂層8の複数の樹脂ブロック体16は、全て、その弾性率が、第2の樹脂層9の弾性率よりも大きくなっている。
【0072】
本実施形態に係るクラブ1によれば、基準位置Z1からずれた位置で、打撃面7にボール100が当たった場合、第1の樹脂層8と第2の樹脂層9は、ボール100に押圧され、ボール100の形状に応じて凹むように弾性変形することとなるが、第1の樹脂層8は、第2の樹脂層9が弾性変形することによって押圧され、第2の樹脂層9と同様に、その第2取付面11が凹むように弾性変形する。
【0073】
この場合、第1の樹脂層8において、ヘッド3の幅方向Xに並設された複数の樹脂ブロック体16は、幅方向内方X1に向かう程、弾性率が小さく設定されていることから、ヘッド3の幅方向Xの端部3a寄りに位置する樹脂ブロック体16よりも、ヘッド3の幅方向Xの中央部寄りに位置する樹脂ブロック体16の方が大きく弾性変形する。
【0074】
このような弾性変形により、第1の樹脂層8の第2取付面11は、幅方向内方X1に向かうにつれて、打撃面7から徐々に離れるように傾斜する傾斜面が生じるように、凹状に弾性変形する。
【0075】
このように、第1の樹脂層8が弾性変形をした場合、第1の樹脂層8が第2の樹脂層9よりも弾性率が大きく、変形し難いことから、第2の樹脂層9は、この第1の樹脂層8が変形した形状によって、その変形が規制される。
【0076】
具体的には、第1の樹脂層8の第2取付面11が、前記傾斜面を生じるように弾性変形した場合、ボール100によって押圧される第2の樹脂層9は、この第2取付面11の形状に規制され、ボール100に当たった打撃面7の部分が、前記傾斜面と同じように、幅方向内方X1に向かうにつれて、弾性変形していない場合の打撃面7の位置から徐々に離れるように傾斜する傾斜面を形成するように凹状に弾性変形する。
【0077】
打撃面7がこのような傾斜面を形成するように弾性変形して、弾性復元力によって元に形状に戻ろうとするとき、この傾斜面からボール100に対して、幅方向内方X1に向かう方向に作用する成分を有する力が作用し、ボール100は基準方向Zから大きくずれて飛ばないように、その打球方向が規制され、これによって、ボール100の打球方向の安定性が確保される。
【0078】
図10は本発明に係るクラブ1の第5実施形態を示している。この第5実施形態では、ヘッド本体4の形状、および第1の樹脂層8の構造が第1実施形態と異なる。本実施形態では、ヘッド本体4は、図10に示すように、ヘッド3の幅方向内方X1に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように構成されている。これにより、ヘッド本体4は、ヘッド3の幅方向内方X1に向かうにつれて、このヘッド本体4の厚さ方向T2における剛性が徐々に小さくなるように構成されている。
【0079】
また、第1の樹脂層8が一体に取り付けられる(固着される)取付面であるヘッド本体4の正面4bは、所定の曲率半径で湾曲して形成された凹状の曲面となっている。換言すれば、ヘッド本体4には、この取付面12を底面とする凹部が形成されている。ヘッド本体4の正面4bは、ヘッド3の幅方向内方X1に向かうにつれて、打撃面7から徐々に離れるように傾斜する傾斜面20を有する。
【0080】
第1の樹脂層8は、その厚さが一定とされており、第2の樹脂層9は、第1実施形態と同様に、ヘッド3の幅方向内方X1に向かうにつれて、その厚さが徐々に厚くなるように構成されている。
【0081】
本実施形態のクラブ1によれば、ヘッド本体4は、木製であるので、第1の樹脂層8、第2の樹脂層9よりも弾性率が大きく、これらよりも弾性変形し難くなっていることから、第2の樹脂層9の打撃面7にボール100が当たって打撃面7が弾性変形する場合に、その変形が、ヘッド本体4の形状によって規制される。
【0082】
すなわち、ヘッド本体4の正面4bには、ヘッド3の幅方向内方に向かうにつれて打撃面7から徐々に離れるように傾斜する傾斜面20が形成されているため、打撃面7は、ボール100に押圧される部分が弾性変形するとき、この傾斜面20に規制されて、弾性変形していない場合の打撃面7の位置から徐々に離れるように傾斜する傾斜面を生じるように凹状に弾性変形する。
【0083】
これにより、打撃面7が、その弾性復元力によって元の形状に戻ろうとするとき、打撃面7に生じた傾斜面からボールに対して、幅方向内方X1向きの成分を有する力が作用し、これによってボール100は、基準方向Zから大きく離れないように、その打球方向が規制される。これにより、基準位置Z1からずれた位置で打撃面7にボール100が当たった場合であっても、その打球の方向安定性を確保できる。
【0084】
さらに、ヘッド本体4は、幅方向内方X1に向かうにつれて、その厚さ方向T2の剛性が徐々に小さくなるように構成されていることから、ヘッド本体4が第2の樹脂層8、および第1の樹脂層9とともに弾性変形する場合、その弾性変形量(収縮量)は、幅方向内方X1に向かう程、大きくなる。これにより、第2の樹脂層9の打撃面7が上記傾斜面を生ずるように、凹状に弾性変形する場合、この傾斜面の傾斜の角度がより一層大きくなり、これによって、ボール100に作用する力の幅方向内方X1向きの成分が大きくなる。これにより、打球の方向安定性が一層良好なものになる。
【0085】
しかも、ヘッド本体4と第2の樹脂層9との間には、第2の樹脂層9よりも弾性率が大きく、ヘッド本体4よりも弾性率が小さな第1の樹脂層8が設けられていることから、第2の樹脂層9が大きく弾性変形したとしても、第1の樹脂層8の弾性変形量はこれよりも小さくなる。したがって、第1の樹脂層8がヘッド本体4から剥離し難くなり、これによって、フェース部5のヘッド本体4に対する剥離防止を実現できる。
【0086】
なお、本発明は、上記した実施形態に限らず、種々の変形・変更が可能である。
【0087】
例えば、上述した第3実施形態では、第2取付面11が、3つの傾斜面(第1傾斜面13a、第2傾斜面13b、第3傾斜面13c)を有する構成を例示したが、これに限らず、傾斜面の数は、2または4以上の複数であってもよい。
【0088】
また、この第2取付面11が3つの傾斜面13a,13b,13cのそれぞれを、断面視直線状ではなく、第1実施形態と同様に、幅方向内方X1に向かうにつれて、打撃面7から徐々に離れるように湾曲して傾斜する曲面で構成し、それぞれの曲率半径を異ならせてもよい。また、このような曲面と断面視直線状の傾斜面とを組み合わせて第2取付面11を構成するようにしてもよい。
【0089】
また、フェース部5の厚さは、8mm以上14mm未満に限らず、8mm以下、14mm以上とすることも可能である。また、第2の樹脂層9の第2取付面11の曲率半径は、380mmに限らず、530mm、880mmその他の種々の値を採用できる。
【0090】
上記の実施形態では、第1の樹脂層8の弾性率が、第2の樹脂層9の弾性率およびボール100の弾性率よりも大きく、第2の樹脂層9の弾性率がボール100の弾性率よりも小さくされたクラブ1を例示したが、第2の樹脂層9の弾性率は、ボール100の弾性率よりも大きくされていてもよい。
【0091】
また、上記の実施形態では、フェース部5を第1の樹脂層8と第2の樹脂層9の2層構造とした例を示したが、これに限らず、例えば、第1の樹脂層8とヘッド本体4の間に、この第1の樹脂層8よりも弾性率の大きな第3の樹脂層を設けた3層構造としたり、または、第2の樹脂層9を覆うように、この第3の樹脂層を一体に設けて、この第3の樹脂層に打撃面7を形成するようにしてもよい。この場合は、この第3の樹脂層を、「打撃面を有する第2の樹脂層」として扱えば、本発明を適用可能である。これは、第1の樹脂層8と第2の樹脂層9の間に第3の樹脂層を設けることに等しい。
【0092】
なお、第1の樹脂層8と第2の樹脂層9の間に第3の樹脂層を設ける場合は、第1の樹脂層8から第2の樹脂層9が剥離し難くなるように、第3の樹脂層に、第1の樹脂層8と第2の樹脂層9とを接着する機能の高いものを採用することができる。
【0093】
また、本発明は、フェース部5が、合成樹脂によって2層、3層構造とされたもの限らず、4層以上の複数層構造とされたものについても適用可能である。
【0094】
また、上述した第5実施形態では、第1の樹脂層8の厚さが一定とされたクラブを例示したが、これに限らず、第1の樹脂層は、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように構成されていても良い。
【0095】
なお、ヘッド3のフェース部5の材質としては、その弾性率が上記した所定の条件を満たすものであれば、上記実施形態で示したものの他に、例えば、アイオノマー樹脂、エチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メタクリル酸メチル、フェノール樹脂などの公知の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などを使用することもできる。また、このような樹脂としては、弾性率が上記した所定の条件を満たすものであれば、非発泡に加え発泡であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】第1実施形態に係るクラブの要部正面図である。
【図2】同じくクラブの左側面図である。
【図3】図1のA−A矢視線断面図である。
【図4】図1のB−B矢視線断面の概略図である。
【図5】ボールの打球の方向を説明するための図である。
【図6】ボールが打球面に当たった場合におけるフェース部の変形作用を説明する要部断面図である。
【図7】第2実施形態に係るクラブの要部断面図である。
【図8】第3実施形態に係るクラブの要部断面図である。
【図9】第4実施形態に係るクラブの要部断面図である。
【図10】第5実施形態に係るクラブの要部断面図である。
【符号の説明】
【0097】
1…クラブ、2…シャフト、3…ヘッド、4…ヘッド本体、5…フェース部、6…補強部材、7…打撃面、8…第1の樹脂層、9…第2の樹脂層、10…第1取付面、11…第2取付面、12…取付面、13…傾斜面、13a…第1傾斜面、13b…第2傾斜面、13c…第3傾斜面、14…傾斜面、16…樹脂ブロック体、20…傾斜面、100…ボール、X…ヘッドの幅方向、X1…幅方向内方、Y…高さ方向、Z…基準方向、Z1…基準位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、シャフトの一端部に設けられるヘッドとを備え、
ヘッドは、シャフトの一端部に設けられる木製のヘッド本体と、ヘッド本体に設けられるとともにボールを打つための樹脂製のフェース部とを備え、
フェース部は、ヘッド本体に設けられる第1の樹脂層と、ボールを打つための平坦面状の打撃面を有するとともに第1の樹脂層を覆うように重ねられて一体に設けられる第2の樹脂層とを備え、
第1の樹脂層は、第2の樹脂層よりも弾性率の大きい樹脂材料で構成され、しかも、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、フェース部の厚さ方向における第1の樹脂層の剛性が徐々に小さくなるように形成されてなることを特徴とするグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ。
【請求項2】
前記第1の樹脂層は、その厚さが、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて徐々に薄くなるように形成されてなる請求項1に記載のグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ。
【請求項3】
前記第2の樹脂層と一体にされる第1の樹脂層の面が、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面とされる請求項1または2に記載のグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ。
【請求項4】
シャフトと、シャフトの一端部に設けられるヘッドとを備え、
ヘッドは、シャフトの一端部に設けられる木製のヘッド本体と、樹脂製のフェース部とを備え、
フェース部は、ボールを打つための平坦面状の打撃面を有するとともに、ヘッド本体と重ねられて一体とされ、
ヘッド本体は、フェース部よりも弾性率が大きくされ、しかも、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、ヘッド本体の厚さ方向におけるその剛性が徐々に小さくなるように形成されてなることを特徴とするグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ。
【請求項5】
前記ヘッド本体は、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように構成される請求項4に記載のグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ。
【請求項6】
フェース部と一体とされるヘッド本体の面が、ヘッドの幅方向内方に向かうにつれて打撃面から徐々に離れるように傾斜する傾斜面とされる請求項4または5に記載のグラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−178182(P2009−178182A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−17132(P2008−17132)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【出願人】(000000310)株式会社アシックス (57)
【Fターム(参考)】