説明

コイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置

【課題】 大バルクハウゼンジャンプを利用したコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置において、回転軸の太さ、長さによって、使用する永久磁石の大きさに制限がかからないようにし、永久磁石と複合磁性ワイヤの距離に自由度を持たせることができるようにすることを課題とする。
【解決手段】 大バルクハウゼンジャンプ起こしうる複合磁性ワイヤを配置し、前記複合磁性ワイヤに対し交番磁界を与える永久磁石等の交番磁界発生手段を少なくとも1つ以上配置し、さらに前記交番磁界発生手段が与えた交番磁界によって前記複合磁性ワイヤに誘起された大バルクハウゼンジャンプにおける磁界変化の影響から電気パルスを発生させるコイルを複合磁性ワイヤ外部に設置することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大バルクハウゼンジャンプを利用したコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動している物体の移動位置や移動速度に応じた電気パルスを得る、あるいは種々の操作に応じた電気パルス信号を発生することは、自動制御分野や、電気および電子機器等の各種の分野において必要とされている。
従来、この種の電気パルスを発生する手段としては、光学式あるいは磁気式などのものがエンコーダとして使用されているが、それらの一つとして、大バルクハウゼンジャンプを利用した電気パルス発生装置がある。
【0003】
この電気パルス発生装置は、磁性ワイヤ、磁石、電気コイル等から構成されるもので、磁石などの磁界発生手段の移動あるいは置き換えにより磁気異方性を持つ磁性体中の磁束密度を変化させ、この変化により近接する電気コイルに、電磁誘導作用により電圧が発生され、この電圧をパルス信号として使用するものである。
【0004】
本発明の属する分野の大バルクハウゼンジャンプを利用した電気パルス発生装置の特徴としては、電源が不要であり、パルス信号を出力する無接点スイッチとして有用であり、超低速回転や超低速動作でも速度に依存しないパルス信号を得ることである。
【0005】
本発明の背景技術として大バルクハウゼンジャンプを起こしうる磁性ワイヤについて説明する。例えばバイカロイ(Fe40%、Co50%、V10%)のような強磁性体を線引きして細いワイヤにしたものは、その合金組成とともに独特な磁気的性質を持つ。このワイヤにひねり応力を加えると、ワイヤの外周部付近ほど多くひねられ、中心部ほどひねられ方は少なくなり、このため外周部と中心部では磁気特性が異なるようになる。この状態を残留させる加工を施すと、外周部と中心部とで磁気特性が異なる強磁性体の磁性ワイヤができる。
【0006】
この磁性ワイヤの外周部の磁気特性は、比較的小さな磁界によってその磁化方向を変える。これに対して、中心部は、外周部よりも大きな磁界によってその磁化方向を変える。すなわち、一本の磁性ワイヤの中に比較的磁化されやすい磁気特性を持つ外周部と、磁化されにくい中心部という2種類の異なった磁気特性を持つ複合磁性体が形成されている。ここでは、外周部をソフト層、中心部をハード層と呼び、このような磁性ワイヤを複合磁性ワイヤと称する。
【0007】
この複合磁性ワイヤのハード層およびソフト層は、初期状態において、どのような方向に磁化されているか定まっておらず、バラバラな磁化状態にある。この複合磁性ワイヤの長手方向、つまり軸線方向と平行に、ハード層の磁化方向を反転させるのに十分な外部磁界をかけると、ソフト層は、当然のこと、ハード層も磁化され同じ磁化方向にそろう。次に、ソフト層だけを磁化できるような外部磁界を、前とは逆方向にかける。複合磁性ワイヤのソフト層とハード層とでは磁化されている方向が逆であるという磁化状態ができる。この状態で外部磁界を取り去ってもソフト層の磁化方向は、ハード層の磁化に押さえられていて磁化状態は安定している。このときの外部磁界をセット磁界と呼ぶ。
【0008】
次に、セット磁界と反対方向の外部磁界をかけてこの外部磁界を増加させる。外部磁界の強さがある臨界強度を越すと、ソフト層の磁化方向は急激に反転する。この磁界を臨界磁界と呼ぶ。このときの反転現象は、雪崩をうつような状態でソフト層の磁壁が移動して一瞬のうちに磁化反転が起きる。この結果、ソフト層とハード層の磁化方向は同じとなり最初の状態に戻る。外部磁界は臨界磁界よりも大きな磁界をかけることとなる。この磁界をリセット磁界と呼ぶ。この雪崩をうつように磁化状態が反転する現象は大バルクハウゼンジャンプと言われている。磁化反転の速度は、この大バルクハウゼンジャンプのみに依存していて外部磁界には無関係とされる。
【0009】
また、磁性ワイヤのひねり加工、熱処理の方法を改良し、磁気特性を良化させた複合磁性ワイヤも存在する。ただし、磁性ワイヤの素材も、中心部がハード層で外周部がソフト層であることに変わりはない。
【0010】
ここで、磁気特性を良化させた複合磁性ワイヤの大バルクハウゼンジャンプについて、図4を用いて説明する。
この複合磁性ワイヤに大バルクハウゼンジャンプを誘起させるには、複合磁性ワイヤの長手方向と平行に、ハード層とソフト層の磁化方向を反転させるのに十分な外部磁界をかけ、ハード層とソフト層を同じ磁化方向にそろえる。この状態を平行状態(A)と呼ぶ。次に、前とは逆方向に外部磁界を増加させる。外部磁界の強さがある臨界強度を越えると、複合磁性ワイヤのソフト層の磁化方向は急激に反転する。このときの反転現象は、雪崩をうつような状態でソフト層の磁壁が移動して一瞬のうちに磁化反転が起きる。この結果、ソフト層はハード層の磁化方向と逆であるという磁化状態になる。この状態を反平行状態(A')と呼ぶ。
【0011】
反平行状態(A')の複合磁性ワイヤに、さらに逆方向に外部磁界を増加させていくと、ソフト層だけでなくハード層の磁化方向も反転し、磁化方向が始めの平行状態(A)とは逆に磁化方向がそろった状態になる。この状態を平行状態(B)と呼ぶ。次に、平行状態(A)の磁化方向と同方向の外部磁界を増加させる。外部磁界の強さがある臨界強度を越えると、[0010]に述べたのと同様に、複合磁性ワイヤのソフト層の磁化方向が急激に反転する現象、大バルクハウゼンジャンプが起こる。この結果、ソフト層はハード層の磁化方向と逆であるという磁化状態になる。この状態を反平行状態(B')という。さらに、この状態の複合磁性ワイヤに、始めに平行状態(A)にしたときと同磁化方向に外部磁界を増加させていくと、平行状態(A)に戻る。
【0012】
この磁気特性を良化させた複合磁性ワイヤは、磁化方向を反転させるのに十分な外部磁界であれば、正、逆どちらの磁化方向の磁界でも大バルクハウゼンジャンプを誘起させることができ、このとき複合磁性ワイヤにコイルが巻きまわされていれば、電気パルスを得ることができる。また、磁化方向の異なる磁界で誘起された大バルクハウゼンジャンプの影響で得られる電気パルスは、それぞれ逆の出力として得られる。例えば、ある磁化方向の磁界を与えて起こった大バルクハウゼンジャンプでは+出力の電気パルスが得られ、逆の磁化方向の磁界を与えて起こった大バルクハウゼンジャンプでは−出力の電気パルスが得られる。
【0013】
従来の技術において、電気パルスを発生させるため、基本的に磁極を反転した状態の2個以上の磁石を磁性ワイヤに交互に近接させて前述の大バルクハウゼンジャンプを発生させる方法を用いていた(特許文献1、特許文献2参照)。
【0014】
この方法に従う電気パルス発生装置は、複合磁性ワイヤを感磁要素とし、その全体を正方向に磁化する第1の磁界発生源および感磁要素の比較的ソフトな部分を負方向に磁化するための第2の磁界発生源が必要であり、さらに感磁要素の近くに検出コイルを設置固定し、第1の磁界発生源に続けて第2の磁界発生源を近接させることにより感磁要素である複合磁性ワイヤに大バルクハウゼンジャンプを起こさせて、前記検出コイルにパルス電圧を発生させるようにしたものである。
【0015】
特許文献1の電気パルス発生装置は、大バルクハウゼンジャンプを起こしうる感磁要素と、その全体を正方向に磁化する第1の磁界発生源と感磁要素の比較的ソフトな部分を負方向に磁化するための第2の磁界発生源ならびに感磁要素の近くに配置された検出コイルとを固定し、この固定側に対し、第1の磁界発生源の感磁要素に対する磁化作用を断続的に減殺させる可動体を組み合わせてなり、可動体の挙動により感磁要素に所定の変化を起こさせて、検出コイルにパルス電圧を発生させるようにしたものである。この従来例は、ワイヤ全体に印加される磁界が変動するように磁性体よりなる可動体が配置されている例である。
【0016】
特許文献2の電気パルス発生装置は、大バルクハウゼンジャンプを起こしうる感磁要素と、その全体を正方向に磁化する第1の磁界発生源と感磁要素の比較的ソフトな部分を負方向に磁化するための第2の磁界発生源ならびに感磁要素の近くに配置された検出コイルとを固定し、この固定側に対し、第1の磁界発生源の感磁要素に対する磁化作用を断続的に減殺させる可動体を組み合わせてなり、可動体の挙動により感磁要素に所定の変化を起こさせて、検出コイルにパルス電圧を発生させるようにしたものである。この従来例は、ワイヤ全体に印加される磁界が変動するように磁性体よりなる可動体が配置されている例である。
【0017】
これらの従来の電気パルス発生装置は、無電源とすることができ、外部磁界の影響を受けにくい点を優れているところとして、従来の電磁ピックアップやホール効果型センサの代わりに使用することができるものである。
【0018】
【特許文献1】特公昭52−13705号公報
【特許文献2】特公昭64−8929号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来の電気パルス発生装置は、大バルクハウゼンジャンプを起こしうる磁性ワイヤにコイルを巻きまわしたもの、または空芯コイルに磁性ワイヤを挿し込んだもの、を配置し、少なくとも一つ以上の磁界発生源(永久磁石、電磁石)の磁界を磁性ワイヤに与えることで大バルクハウゼンジャンプを起こし、大バルクハウゼンジャンプにおける磁性ワイヤの磁界変化の影響から、磁性ワイヤに巻きまわされたコイル、または、磁性ワイヤが挿し込まれた空芯コイルに電気パルスが発生する。
図6に、従来の電気パルス発生装置を用いた回転運動検出装置の一例を示す。
【0020】
図6で示されているように、回転軸61にN極とS極の方向が交互に入れ替わるように少なくとも2個の永久磁石62を配置し、検出コイル64を巻きまわした複合磁性ワイヤ63を前記永久磁石62と平行に配置することで回転運動を検出することができる。しかし、図6のような電気パルス発生装置の配置では、回転軸61の長さ、太さによっては、ある一定以上の大きさの永久磁石62を用いることができず、永久磁石62と複合磁性ワイヤ63の距離に制限ができてしまう。なお、65は、磁界を示す。
【0021】
本発明の課題は、上記のような従来技術の問題に鑑み、回転軸の太さ、長さによって、使用する永久磁石の大きさに制限がかからないようにし、永久磁石と複合磁性ワイヤの距離に自由度を持たせることができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明のコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置は、大バルクハウゼンジャンプ起こしうる複合磁性ワイヤを配置し、前記複合磁性ワイヤに対し交番磁界を与える永久磁石等の交番磁界発生手段を少なくとも1つ以上配置し、さらに前記交番磁界発生手段が与えた交番磁界によって前記複合磁性ワイヤに誘起された大バルクハウゼンジャンプにおける磁界変化の影響から電気パルスを発生させるコイルを複合磁性ワイヤ外部に設置することを特徴とする。前記コイルを平面コイルとすることもできる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、例えば図6にある従来の電気パルス発生装置を用いた回転検出装置において、回転軸の太さ、長さ等によっては磁石の大きさに制限を設けなければならなかったが、本発明の基本形を示す図1にあるような回転運動検出装置において、より大きな磁石を用いることができるようになり、用いる磁石の選択肢、配置の自由度が増えた。また、平面コイルを用いることで、通常のコイルを用いた時よりもコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置のスペース効率が良くなる。
【0024】
本発明によれば、図1にあるような回転運動検出装置において、2個の磁石を用いて交番磁界を発生させることで、複合磁性ワイヤに大バルクハウゼンジャンプを誘起させ、その磁界変化の影響により検出コイルに電気パルスを発生させているが、例えば、図5に示すように、手前側の右がSで左がNに、奥側の右がNで左がSに着磁されているような多極面着磁された永久磁石を用いれば、一つの磁石で交番磁界を発生させることができるので使用する磁石を減らせることができ、コイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置のスペース効率を良くすることが可能になる。
【0025】
本発明によれば、回転運動の検出の際に1回転につき複数の電気パルス信号を得たい場合、従来ならばワイヤの数に応じたコイルが必要であったが、例えば図2のように回転軸に複数の複合磁性ワイヤつけた場合、複数のワイヤに対して一つのコイルで電気パルス信号の検出が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
初めに、図1を用いてコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置を用いた回転運動検出装置の基本形について説明する。図1で示されているように、回転軸11に複合磁性ワイヤ13を取付け、複合磁性ワイヤ13と平行になるようにし、かつ、N極とS極の方向が交互に入れ替わるように2個の永久磁石12を配置し、前記永久磁石12の交番磁界により誘起された前記複合磁性ワイヤ13の大バルクハウゼンジャンプにおける磁界変化の影響から電気パルスが発生する平面コイル(検出コイル)14を配置することで回転運動を検出することができる。
【0027】
図1では、複合磁性ワイヤ13は回転軸に1本取り付けられているだけである。しかし、例えば図2のように回転軸21に複数本の複合磁性ワイヤ23を取り付け、回転軸21を回転させれば、平面コイル(検出コイル)24に1回転につき複数の電気パルスを得ることができるようになる。このとき、複合磁性ワイヤ23同士が接触していても電気パルスを得られる。また、配置する永久磁石と平面コイル(検出コイル)を増やすことで、回転軸1回転あたりの電気パルスの発生を増やすことも可能である。図1と図2において、平面コイル(検出コイル)を用いているが、任意の形状のコイルで電気パルスを得ることも可能である。
【0028】
以下、本発明に係るコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置について、添付図面を参照しつつ、実施の形態をあげて説明する。
図1は、平面コイル使用のコイル‐ワイヤ分離型電気パルス発生装置の一実施の形態を用いた回転運動検出装置の立体図と側面図である。
図2は、平面コイル使用のコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置において他の実施の形態である3本の複合磁性ワイヤを用いた回転運動検出装置の立体図と側面図である。
図3は、図2の回転運動検出装置の平面コイルから得られた電気パルス信号波形を示す線図である。
【0029】
(実施の形態)
図1に示す本発明の位置実施の形態を用いた回転運動検出装置は、前述の基本形と実質的に同じであり、説明は繰り返さない。
図2に他の実施の形態の例を示す。図2のコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置を用いた回転運動検出装置は、3本の複合磁性ワイヤ23と、複合磁性ワイヤ23に交番磁界を与える永久磁石22a、22bと、永久磁石22a、22bが与えた交番磁界によって複合磁性ワイヤ23に誘起された大バルクハウゼンジャンプにおける磁界変化の影響から電気パルスが発生する平面コイル(検出コイル)24を複合磁性ワイヤ23外部に備えている。複合磁性ワイヤ23は回転軸21の回転と直交するように回転軸21に取りつけ、永久磁石22a、22bは複合磁性ワイヤ23に接触しないように、かつ、お互いのN極とS極の向きが逆になるように配置し、検出コイル24は複合磁性ワイヤ23に大バルクハウゼンジャンプが起こった際に電気パルスが発生する位置に配置する。
【0030】
図2において、回転軸21が回転し、複合磁性ワイヤ23と永久磁石22が近づき、磁界の影響で複合磁性ワイヤ23に大バルクハウゼンジャンプが起きれば、検出コイル24に図3に示されている電気パルス得られる。
【0031】
具体的に、このような構成を有するコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置の動作例について説明する。
図2において、複合磁性ワイヤ23として長さ20mmのひねり加工を施したバイカロイワイヤを用い、検出コイル24は縦(ワイヤに対して垂直方向)16mm、横(ワイヤに対して平行方向)40mm、巻き数100
turn の平面コイルを用い、永久磁石22a、22bは縦2mm、横4mm、高さ2mmの大きさのNdFeB磁石を用いた。また、この磁石は横4mmの左右でNとSに着磁されている。
【0032】
複合磁性ワイヤ23を回転軸21表面部に等間隔に3本配置し、永久磁石22a、22bを回転軸の上下に3mm離れた位置に配置し、検出コイル24を複合磁性ワイヤ23が最も近づいた状態で1.5mm離れているように配置した状態で、回転軸21を回転させれば、図3の電気パルスを得ることができ、このときの電気パルスの
Output Voltage は約60mVである。また、回転軸の回転速度が速いときでも、遅いときでも得られる電気パルスの検出電圧並びにパルス幅は変動しない。
図3に、図2に示す回転運動検出装置で得られた電気パルス信号波形を示す。1回転で3パルスが得られ、横軸の「 time 」は、回転速度に依存するので、パルス間距離は切れ線を入れて、実質的に任意目盛りであり得ることを表した。
【0033】
上記の実施の形態で、かつ、上記と同条件下において、永久磁石22a、22bのN極とS極の方向を逆に配置した場合、検出コイルに発生する電気パルスは、極性が逆転した電気パルスになり、図3が反転したような−出力の信号波形が得られる。
【0034】
本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】平面コイル使用のコイル‐ワイヤ分離型電気パルス発生装置の一実施の形態を用いた回転運動検出装置の立体図と側面図である。
【図2】平面コイル使用のコイル‐ワイヤ分離型電気パルス発生装置において他の実施の形態である3本の複合磁性ワイヤを用いた回転運動検出装置の立体図と側面は、図である。
【図3】図2の回転運動検出装置の平面コイルから得られた電気パルス信号波形を示す線図である。
【図4】外部磁界により変化していく複合磁性ワイヤの磁化状態を示す図である。
【図5】多極面着磁された永久磁石の着磁状態を示す説明図である。
【図6】従来の電気パルス発生装置を用いた回転運動検出装置の立体図と側面図である。
【符号の説明】
【0036】
11:回転軸
12:永久磁石
13:複合磁性ワイヤ
14:平面コイル(検出コイル)
15:磁界

21:回転軸
22a :永久磁石1
22b:永久磁石2
23:複合磁性ワイヤ
24:平面コイル(検出コイル)

61:回転軸
62:永久磁石
63:複合磁性ワイヤ
64:検出コイル
65:磁界

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大バルクハウゼンジャンプを起こしうる複合磁性ワイヤを配置し、前記複合磁性ワイヤに対し磁界をあたえる永久磁石または電磁石の交番磁界発生手段を少なくとも1つ以上配置し、さらに前記永久磁石または電磁石の交番磁界発生手段が与えた磁界により誘起された前記複合磁性ワイヤの大バルクハウゼンジャンプにおける磁界変化の影響から電気パルスを発生させるコイルを複合磁性ワイヤ外部に設置することを特徴とするコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置。
【請求項2】
前記コイルが平面コイルである請求項1に記載のコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置。
【請求項3】
前記複合磁性ワイヤを回転運動部に取り付け、回転運動を検出する請求項1、又は請求項2に記載のコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置。
【請求項4】
前記永久磁石が、多極面着磁された永久磁石である請求項1 、請求項2 、又は請求項3に記載のコイル−ワイヤ分離型電気パルス発生装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−119010(P2010−119010A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−292131(P2008−292131)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(504182255)国立大学法人横浜国立大学 (429)
【出願人】(000110985)ニッコーシ株式会社 (11)