コンテンツ情報登録装置及びそのプログラム
【課題】 コンテンツ情報提供サーバから複数のコンテンツ情報の候補を取得した際にも、ユーザが最適なコンテンツ情報の候補を簡単に選択して登録すること。
【解決手段】 制御部2は、複数のトラック毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する。制御部2は、候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、候補リストと当該他のトラックの候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする。制御部2は、候補リストの候補を出現回数に基づいて並べ換える。制御部2は、出現回数に基づいて並べ換えられた候補リストを表示部に表示させる。制御部2は、出現回数に基づいて並べ換えられた候補リストの候補の中から、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報をトラックに対応付けて登録する。
【解決手段】 制御部2は、複数のトラック毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する。制御部2は、候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、候補リストと当該他のトラックの候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする。制御部2は、候補リストの候補を出現回数に基づいて並べ換える。制御部2は、出現回数に基づいて並べ換えられた候補リストを表示部に表示させる。制御部2は、出現回数に基づいて並べ換えられた候補リストの候補の中から、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報をトラックに対応付けて登録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDD(Hard Disk Drive)を備え、HDDに記録されている複数のコンテンツ(例えば曲ファイル)の中から選択された曲ファイルを再生する再生装置が普及してきている。また、複数の曲ファイルの中からユーザが所望する曲ファイルを選択するために、複数の曲ファイルに対してトラック名(曲名、タイトル)、アルバム名、アーティスト名等の複数カテゴリのコンテンツ情報が登録される。再生装置は、インターネット等のネットワークを経由して外部のコンテンツ情報提供サーバにアクセスし、コンテンツ情報提供サーバから曲ファイルのコンテンツ情報を取得する。ここで、コンテンツ情報提供サーバから取得するコンテンツ情報は、1つの曲ファイルに対して複数の候補が存在する場合がある。この場合に、複数のコンテンツ情報の候補の中からユーザ操作によって1つのコンテンツ情報を選択する必要が生じ、その操作が非常に煩雑であるという問題がある。また、誤ったコンテンツ情報の候補を選択してしまった場合には、その後、HDDに記録された曲ファイルからその誤ったコンテンツ情報が登録された曲ファイルを探すことが非常に困難になる。
【0003】
【特許文献1】特開2008−250781号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コンテンツ情報提供サーバから複数のコンテンツ情報の候補を取得した際にも、ユーザが最適なコンテンツ情報の候補を簡単に選択して登録することができるコンテンツ情報登録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ情報登録装置は、複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、前記候補リストの候補を出現回数に基づいて並べ換えるソート手段と、出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストを表示部に表示させる表示制御手段と、出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストの候補の中から、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える。
【0006】
複数のコンテンツに対して同時にコンテンツ情報を登録する場合、同一のアーティスト名及びアルバム名が登録される可能性が高い。これは、例えば1枚のCDの全曲データについてコンテンツ情報を登録する場合、CDの全曲データについてのアーティスト名及びアルバム名は通常は共通しているからである。その結果、出現回数に基づいて、コンテンツ情報の候補を並べ換える(例えば、出現回数が多い順に候補を並べ換える)ことによって、ユーザは非常に容易に最適なコンテンツ情報の候補を探し出すことができる。
【0007】
好ましい実施形態においては、前記候補リストの中からユーザ操作によって選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せについて、ユーザ操作による選択回数を管理する選択回数管理手段をさらに備え、前記ソート手段が、前記候補リストの候補を出現回数および選択回数に基づいて並べ換える。
【0008】
複数の候補の中からユーザによって選択された候補はユーザが登録を所望しているコンテンツ情報であると考えられる。従って、出現回数に加えて選択回数にも基づいてコンテンツ情報の候補を並べ換えることによって、ユーザはさらに容易に最適なコンテンツ情報の候補を探し出すことができる。
【0009】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ情報登録装置は、複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、前記候補リストに含まれる各候補の中から、出現回数の最も多い候補を1つ選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える。
【0010】
この場合、ユーザによる選択操作を要することなく、最適なコンテンツ情報の候補を自動的に選択して、登録することができる。
【発明の効果】
【0011】
コンテンツ情報提供サーバから複数のコンテンツ情報の候補を取得した際にも、ユーザが最適なコンテンツ情報の候補を簡単に選択して登録することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0013】
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ情報登録装置が適用される再生装置1の構成を示すブロック図である。コンテンツは、映像データ、曲(音楽)データ、又は、静止画データ等の総称であるが、本例では曲ファイル(トラックともいう。)である。再生装置1は、HDD(Hard Disk Drive)5に記録されている複数の曲ファイルの中から選択された曲ファイルを再生部6において再生し、図示しないスピーカーから音声を出力する。
【0014】
再生装置1は、制御部2、RAM3、ROM4、HDD等のコンテンツ記憶部5、再生部6、操作部7、表示部8、CD−ROMドライブ9、及び、通信部10を備える。これらは、バスを介して互いに接続されている。
【0015】
通信部10は、外部のコンテンツ情報提供サーバにインターネット等の電気通信回線を介して接続し、CD−ROMドライブ9に挿入されているCDの曲ファイル、又は、HDD5に記録されている曲ファイルのコンテンツ情報を取得する。コンテンツ情報は複数カテゴリ存在し、例えば、トラック名(曲名、タイトル)、アルバム名、アーティスト名、ジャンル名、リリース年等を含む。
【0016】
コンテンツ情報提供サーバからコンテンツ情報を取得する場合、通信部10は、CDの目次情報であるTOC(table of contents)情報、又は、曲ファイルの先頭から所定量のデータをコンテンツ情報提供サーバに送信する。コンテンツ情報提供サーバでは、TOC情報又は曲ファイルの先頭から所定量のデータに対応付けて複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補をデータベースで管理しており、検索したコンテンツ情報を再生装置1に返信する。
【0017】
HDD5には複数のコンテンツ(曲ファイル)が記録されている。HDD5には、CD−ROMドライブ9に挿入されたCDから曲ファイルがリッピングされる、又は、通信部10を介して外部から曲ファイルを取得して記録される。CD−ROMドライブ9に挿入されたCDからHDD5に曲ファイルがリッピングされる時、又は、リッピングされた後に、曲ファイルに関する複数のコンテンツ情報の候補がコンテンツ情報提供サーバから取得される。HDD5に記録されている曲ファイルは、制御部2の指示によって読み出され、再生部6によって再生される。
【0018】
HDD5又はメモリには、曲リスト、候補リスト、及び、出現回数リスト等の各種リストが格納される。図2は、コンテンツ情報が登録されるトラックの一覧である曲リストを示す図である。図2は、CD−ROMドライブ9に3曲のトラックが収録されたCDが挿入された場合の曲リストを示している。図2におけるアルバム名、アーティスト名及びトラック名は、説明の便宜上登録された状態を示しているが、コンテンツ情報提供サーバからコンテンツ情報が取得されて登録されるまでは未登録状態である。曲リストは、CD−ROMドライブ9にCDが挿入されたとき、又は、HDD5からコンテンツ情報を登録すべきトラックが選択されたときに生成される。
【0019】
図3は、トラック名XX(トラック番号1)のトラックについてコンテンツ情報提供サーバから取得したコンテンツ情報の候補が登録される候補リストである。候補リストには、7つの候補が登録されており、各候補には、アルバム名、アーティスト名、トラック名が含まれている。トラック名XXのトラックについてコンテンツ情報を登録する場合には、表示部8に候補リスト内の候補が表示され、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報が登録される。同様に、図4は、トラック名YY(トラック番号2)のトラックに関するコンテンツ情報の候補を示す候補リストであり、図5は、トラック名ZZ(トラック番号3)のトラックに関するコンテンツ情報の候補を示す候補リストである。
【0020】
図6は、図3に示すトラック名XXのトラックの候補リスト内の各候補について、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リスト(図3〜図5)における出現回数が登録される出現回数リストである。出現回数は、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リストにおいて、同じアーティスト名及びアルバム名の組合せが含まれている回数である。例えば、候補1のアルバム名及びアーティスト名の組合せはトラック名XXの候補リストにしか含まれていないので出現回数は1であり、候補2のアルバム名及びアーティスト名の組合せはトラック名XXの候補リストとトラック名YYの候補リストとに含まれているので出現回数は2である。同様に、図7は、トラック名YYのトラックの候補リスト(図4)内の各候補について、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リスト(図3〜図5)における出現回数が登録される出現回数リストである。図8は、トラック名ZZのトラックの候補リスト(図5)内の各候補について、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リスト(図3〜図5)における出現回数が登録される出現回数リストであ。
【0021】
図1に戻り、制御部2は、再生装置1全体を制御するものであり、ROM4またはHDD5に格納されたコンテンツ情報登録プログラムをRAM3内に読み出して実行することにより、後述する各処理を実行する。
【0022】
制御部2は、図3〜図5の各候補リストを生成し、その後、図6〜図8の各出現回数リストを生成する。また、制御部2は、図6〜図8の各出現回数リストを出現回数が多い順に並べ換えて、図9〜図11に示す候補リストを生成する。制御部2は、例えば、図9〜図11に示す出現回数が多い順に並べ換えられた候補リストを表示部8に表示させ、ユーザに所望のコンテンツ情報の候補を選択させる。制御部2は、ユーザ操作によって選択されたコンテンツ情報を、図2の曲リストにトラック番号(または曲ID等)に対応付けて登録する。
【0023】
ユーザは、アーティスト名やアルバム名を知らないために、コンテンツ情報の複数の候補の中からどの候補を選択したら良いかを判断できない場合がある。そこで、本実施形態では、コンテンツ情報の複数の候補を、出現回数の多い順に並べ換えて表示している。出現回数が多い候補は、曲リスト内の複数のトラックに共通するコンテンツ情報であるので、適切なコンテンツ情報である可能性が高い。従って、ユーザは最上段に表示されている候補を選択するだけで、適切なコンテンツ情報を容易に選択することができる。
【0024】
操作部7は、ユーザからの指示を受け付けて制御部2に送信するものであり、操作ボタンやリモコン等である。表示部8は、LCD(液晶ディスプレイ)やFL管等であり、制御部2の指示に基づいて、候補リストや、再生中のトラックのコンテンツ情報等を表示する。再生部6は、HDD5から読み出された曲ファイルを再生(例えば、デコード、D/A変換、増幅処理等)する。
【0025】
以上の構成を有する再生装置1について、その動作を説明する。ここでは、図2の曲リストの各トラックに対してコンテンツ情報の候補リストを表示して、ユーザに候補を選択させ、選択された候補をトラックに対応付けて登録する処理を説明する。
【0026】
[候補リスト生成処理]
図12は本例の処理を示すフローチャートである。ユーザ操作によってCD−ROMドライブ9にHDD5にリッピングすべき所望のCDが挿入される。CDには図2の曲リストで表されるトラックが含まれているとする。制御部2は、図2の曲リスト内のトラックの内、候補リストを生成する対象のトラックとして、最初のトラック(トラック番号1)を選択する(S1)。続いて、制御部2は、選択したトラックの曲データの内、先頭から所定量のデータ(例えば10秒分)をCDから読み出して通信部10を介して外部のコンテンツ情報提供サーバに送信する。その結果、コンテンツ情報提供サーバから、選択したトラックのコンテンツ情報(アルバム名、アーティスト名、トラック名)の複数の候補を取得する(S2)。なお、CDから曲データをHDD5にリッピングした後に、ユーザ操作によって曲が選択されて曲リストが生成され、HDD5に記録されている曲データの先頭から所定量のデータがコンテンツ情報提供サーバに送信されてもよい。
【0027】
制御部2は、取得した複数のコンテンツ情報の候補に基づいて、図3に示すようにトラック1に関する候補リストを生成する(S3)。候補リストには、コンテンツ情報提供サーバから送信されてきた順番に複数のコンテンツ情報の候補が列挙されている。
【0028】
続いて、制御部2は、選択したトラックが図2の曲リストの最後のトラックであるか否かを判断する(S4)。すなわち、図2の曲リストの全トラックについて候補リストを生成し終えたか否かを判断する。未だ全トラックについて候補リストを生成し終えていない場合(S4でNO)、制御部2は、候補リストを生成する対象のトラックを図2の曲リスト内の次のトラックに進めて(S5)、S2に戻る。その結果、図2の曲リスト内の全トラックについてS2〜S3の処理を実行し、図3〜図5のように各トラックに対して候補リストを生成する。そして、全トラックについて候補リストを生成し終えると(S4でYES)、処理を終了する。
【0029】
[コンテンツ情報登録処理]
図13は、コンテンツ情報登録処理を示すフローチャートである。図13の処理は、図2の曲リストの全トラックに対して実行される。ここでは、代表例として、図2の曲リストのトラック1のコンテンツ情報を登録する処理を説明するが、他のトラックについても同様である。制御部2は、トラック1に関する図3の候補リストにおいて、出現回数の項目を新規作成することにより、図6に示す出現回数リストを生成する。そして、全候補についての出現回数を1に設定する(S11)。制御部2は、図6の出現回数リストの中から、出現回数をカウントする対象として、最初の候補(候補1)のコンテンツ情報を選択する(S12)。ここで、選択されるコンテンツ情報は、複数カテゴリのコンテンツ情報の内、例えば、アルバム名およびアーティスト名である。図6においては、アルバム名Aおよびアーティスト名aが選択される。
【0030】
続いて、制御部2は、図2の曲リスト内の他のトラック(トラック2およびトラック3)についての候補リスト(図4、図5参照)に、S12で選択した候補のコンテンツ情報(アルバム名およびアーティスト名の組合せ)と同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれているか否かを判断する(S13)。
【0031】
図4、図5の候補リストに、S12で選択した候補のアルバム名およびアーティスト名の組合せと同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれていない場合(S13でNO)、S15に進む。一方、図4、図5の候補リストに、S12で選択した候補のアルバム名およびアーティスト名の組合せと同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれている場合(S13でYES)、制御部2は、S12で選択した候補のアルバム名およびアーティスト名の組合せと同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれているトラックの数をカウントし、図6の出現回数リストのS12で選択した候補の出現回数にその数を加算する(S14)。
【0032】
例えば、図6の出現回数リストの最初の候補であるアルバム名Aおよびアーティスト名aについては、図4、図5の候補リストには含まれていないので、S13でNOと判断されて、S15に進む。その結果、アルバム名Aおよびアーティスト名aの出現回数は1のままである。
【0033】
続いて、制御部2は、図6の出現回数リストで選択された候補が最後の候補のコンテンツ情報であるか否かを判断する(S15)。つまり、図6の出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを終了したか否かを判断する。出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを終了していない場合(S15でNO)、制御部2は、出現回数をカウントする対象の候補を図6の出現回数リスト内の次の候補に進めて(S16)、S13に戻る。これにより、出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを実行する。
【0034】
例えば、図6の出現回数リストにおいて、候補2であるアルバム名Bおよびアーティスト名bについては、図4の候補リストに同一のものが含まれているので、S13でYESと判断されて、図6に示すように、候補2のアルバム名Bおよびアーティスト名bの出現回数を1加算して2に更新する。同様に、図6の出現回数リストにおいて、候補7であるアルバム名Gおよびアーティスト名gについては、図4および図5の候補リストに同一のものが含まれているので、S13でYESと判断されて、図6に示すように、候補7のアルバム名Gおよびアーティスト名gの出現回数を2加算して3に更新する。
【0035】
出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを終了した場合(S15でYES)、図6に示す出現回数リストが完成する。その後、制御部2は、図6の出現回数リストの各候補を出現回数が多い順に並べ換えることによって、図9に示すように、出現回数順に並べ換えられたトラック1の候補リストを生成する(S17)。なお、出現回数が同じ候補については、特に限定されないが、図6に示す出現回数リストの順番のままでよい。そして、制御部2は、図9の候補リストを表示部8に表示させ、ユーザに所望の候補のコンテンツ情報を選択させる。
【0036】
制御部2は、ユーザ操作によって図9の候補リストの中から1つの候補が選択されたか否かを判断する(S18)。1つの候補のコンテンツ情報が選択された場合(S18でYES)、制御部2は、選択された候補のコンテンツ情報(アルバム名、アーティスト名、トラック名)をトラック1のコンテンツ情報として図2の曲リストに登録する(S19)。出現回数順に候補がソートされているので、ユーザは候補リストの最上段に表示されている候補1を選択することによって、最適なコンテンツ情報を選択することができる。従って、ユーザが最適なコンテンツ情報の候補を選択する操作を非常に簡単化することができる。
【0037】
なお、図2の曲リストのトラック2、トラック3についても同様に、図7、図8に示す出現回数リストが生成される。その後、図10、図11に示す出現回数順に候補が並べ換えられた候補リストが生成され、表示部8に表示され、ユーザ操作によって1つの候補のコンテンツ情報が選択され、図2の曲リストに登録される。
【0038】
なお、図13のS17〜S19の代わりに、図14のS20に示すように、制御部2が出現回数リストの中から最も出現回数が多い候補を1つ選択し、自動的に、図2の曲リストの選択されたトラックのコンテンツ情報として登録するようにしてもよい。同様に、最も出現回数が多い候補が複数存在する場合には、特に限定されないが、出現回数リストにおいてより上段に存在する候補を選択すればよい。
【0039】
次に、本発明の別の好ましい実施形態を説明する。本例では、HDD5に図15に示す選択回数リストがさらに格納されている。選択回数リストは、上記の候補リストから候補がユーザ操作によって選択された回数を管理するリストである。選択回数リストは、アーティスト名及びアルバム名の組合せに対応付けて、ユーザ操作によって選択された回数が登録されている。図16に示すように、図9〜図11に示す候補リストが表示部8に表示され、ユーザ操作によって所望の候補が選択されたとき(S21でYES)、制御部2は、選択回数リストにおいて、選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せの選択回数を1増加させる(S22)。なお、選択回数リストに、選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せが存在しない場合、アーティスト名及びアルバム名の組合せを選択回数リストに新たに登録して、選択回数を1に設定する。
【0040】
図17は、本例のコンテンツ情報登録処理を示すフローチャートであり、図13のS17がS31に変更されている。S31において、制御部2は、出現回数及び選択回数に基づいて、候補リストの各候補を並べ換える。詳細には、図13と同様にまずは出現回数が多い順に候補を並べ換えるが、出現回数が同じ候補については、選択回数が多い方が候補リストの上段に来るように並べ換える。例えば、図18に示すように、アルバム名B、アーティスト名b、トラック名BBの候補と、アルバム名G、アーティスト名g、トラック名XXの候補との出現回数が共に3であり、図15に示すように、アルバムBおよびアーティストbの選択回数が、アルバムGおよびアーティストgの選択回数よりも多い場合、図18に示すように、アルバムB、アーティストb、トラック名BBの候補がより上段に表示される。
【0041】
ユーザ操作による選択回数が多いアルバム名およびアーティスト名の組合せは、ユーザがそのアルバム名およびアーティスト名の組合せで特定されるCDを所有している可能性が高いので、選択回数が多いアルバム名およびアーティスト名の組合せが含まれる候補を候補リストの上段に表示することによって、ユーザにより最適なコンテンツ情報を選択させることができる。なお、上記の処理に限定されず、候補を最初に選択回数に基づいて並べ換えた後、選択回数が同じ場合に出現回数によって並べ換えてもよい。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。本発明は、上記のコンテンツ情報登録装置を動作させるためのコンピュータプログラムまたはそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明はHDDレコーダやPC等に好適に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好ましい実施形態による再生装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ情報を登録すべきトラックの曲リストを示す図である。
【図3】トラック1の候補リストを示す図である。
【図4】トラック2の候補リストを示す図である。
【図5】トラック3の候補リストを示す図である。
【図6】トラック1の出現回数リストを示す図である。
【図7】トラック2の出現回数リストを示す図である。
【図8】トラック3の出現回数リストを示す図である。
【図9】出現回数順に並べられたトラック1の候補リストを示す図である。
【図10】出現回数順に並べられたトラック2の候補リストを示す図である。
【図11】出現回数順に並べられたトラック3の候補リストを示す図である。
【図12】候補リスト生成処理を示すフローチャートである。
【図13】コンテンツ情報登録処理を示すフローチャートである。
【図14】コンテンツ情報登録処理の変形例を示すフローチャートである。
【図15】選択回数リストを示す図である。
【図16】選択回数カウント処理を示すフローチャートである。
【図17】コンテンツ情報登録処理の変形例を示すフローチャートである。
【図18】図17の処理の説明で用いられる出現回数順に並べられた候補リストを示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1 再生装置
2 制御部
3 RAM
4 ROM
5 HDD
6 再生部
7 操作部
8 表示部
9 CD−ROMドライブ
10 通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDD(Hard Disk Drive)を備え、HDDに記録されている複数のコンテンツ(例えば曲ファイル)の中から選択された曲ファイルを再生する再生装置が普及してきている。また、複数の曲ファイルの中からユーザが所望する曲ファイルを選択するために、複数の曲ファイルに対してトラック名(曲名、タイトル)、アルバム名、アーティスト名等の複数カテゴリのコンテンツ情報が登録される。再生装置は、インターネット等のネットワークを経由して外部のコンテンツ情報提供サーバにアクセスし、コンテンツ情報提供サーバから曲ファイルのコンテンツ情報を取得する。ここで、コンテンツ情報提供サーバから取得するコンテンツ情報は、1つの曲ファイルに対して複数の候補が存在する場合がある。この場合に、複数のコンテンツ情報の候補の中からユーザ操作によって1つのコンテンツ情報を選択する必要が生じ、その操作が非常に煩雑であるという問題がある。また、誤ったコンテンツ情報の候補を選択してしまった場合には、その後、HDDに記録された曲ファイルからその誤ったコンテンツ情報が登録された曲ファイルを探すことが非常に困難になる。
【0003】
【特許文献1】特開2008−250781号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コンテンツ情報提供サーバから複数のコンテンツ情報の候補を取得した際にも、ユーザが最適なコンテンツ情報の候補を簡単に選択して登録することができるコンテンツ情報登録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ情報登録装置は、複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、前記候補リストの候補を出現回数に基づいて並べ換えるソート手段と、出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストを表示部に表示させる表示制御手段と、出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストの候補の中から、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える。
【0006】
複数のコンテンツに対して同時にコンテンツ情報を登録する場合、同一のアーティスト名及びアルバム名が登録される可能性が高い。これは、例えば1枚のCDの全曲データについてコンテンツ情報を登録する場合、CDの全曲データについてのアーティスト名及びアルバム名は通常は共通しているからである。その結果、出現回数に基づいて、コンテンツ情報の候補を並べ換える(例えば、出現回数が多い順に候補を並べ換える)ことによって、ユーザは非常に容易に最適なコンテンツ情報の候補を探し出すことができる。
【0007】
好ましい実施形態においては、前記候補リストの中からユーザ操作によって選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せについて、ユーザ操作による選択回数を管理する選択回数管理手段をさらに備え、前記ソート手段が、前記候補リストの候補を出現回数および選択回数に基づいて並べ換える。
【0008】
複数の候補の中からユーザによって選択された候補はユーザが登録を所望しているコンテンツ情報であると考えられる。従って、出現回数に加えて選択回数にも基づいてコンテンツ情報の候補を並べ換えることによって、ユーザはさらに容易に最適なコンテンツ情報の候補を探し出すことができる。
【0009】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ情報登録装置は、複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、前記候補リストに含まれる各候補の中から、出現回数の最も多い候補を1つ選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える。
【0010】
この場合、ユーザによる選択操作を要することなく、最適なコンテンツ情報の候補を自動的に選択して、登録することができる。
【発明の効果】
【0011】
コンテンツ情報提供サーバから複数のコンテンツ情報の候補を取得した際にも、ユーザが最適なコンテンツ情報の候補を簡単に選択して登録することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0013】
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ情報登録装置が適用される再生装置1の構成を示すブロック図である。コンテンツは、映像データ、曲(音楽)データ、又は、静止画データ等の総称であるが、本例では曲ファイル(トラックともいう。)である。再生装置1は、HDD(Hard Disk Drive)5に記録されている複数の曲ファイルの中から選択された曲ファイルを再生部6において再生し、図示しないスピーカーから音声を出力する。
【0014】
再生装置1は、制御部2、RAM3、ROM4、HDD等のコンテンツ記憶部5、再生部6、操作部7、表示部8、CD−ROMドライブ9、及び、通信部10を備える。これらは、バスを介して互いに接続されている。
【0015】
通信部10は、外部のコンテンツ情報提供サーバにインターネット等の電気通信回線を介して接続し、CD−ROMドライブ9に挿入されているCDの曲ファイル、又は、HDD5に記録されている曲ファイルのコンテンツ情報を取得する。コンテンツ情報は複数カテゴリ存在し、例えば、トラック名(曲名、タイトル)、アルバム名、アーティスト名、ジャンル名、リリース年等を含む。
【0016】
コンテンツ情報提供サーバからコンテンツ情報を取得する場合、通信部10は、CDの目次情報であるTOC(table of contents)情報、又は、曲ファイルの先頭から所定量のデータをコンテンツ情報提供サーバに送信する。コンテンツ情報提供サーバでは、TOC情報又は曲ファイルの先頭から所定量のデータに対応付けて複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補をデータベースで管理しており、検索したコンテンツ情報を再生装置1に返信する。
【0017】
HDD5には複数のコンテンツ(曲ファイル)が記録されている。HDD5には、CD−ROMドライブ9に挿入されたCDから曲ファイルがリッピングされる、又は、通信部10を介して外部から曲ファイルを取得して記録される。CD−ROMドライブ9に挿入されたCDからHDD5に曲ファイルがリッピングされる時、又は、リッピングされた後に、曲ファイルに関する複数のコンテンツ情報の候補がコンテンツ情報提供サーバから取得される。HDD5に記録されている曲ファイルは、制御部2の指示によって読み出され、再生部6によって再生される。
【0018】
HDD5又はメモリには、曲リスト、候補リスト、及び、出現回数リスト等の各種リストが格納される。図2は、コンテンツ情報が登録されるトラックの一覧である曲リストを示す図である。図2は、CD−ROMドライブ9に3曲のトラックが収録されたCDが挿入された場合の曲リストを示している。図2におけるアルバム名、アーティスト名及びトラック名は、説明の便宜上登録された状態を示しているが、コンテンツ情報提供サーバからコンテンツ情報が取得されて登録されるまでは未登録状態である。曲リストは、CD−ROMドライブ9にCDが挿入されたとき、又は、HDD5からコンテンツ情報を登録すべきトラックが選択されたときに生成される。
【0019】
図3は、トラック名XX(トラック番号1)のトラックについてコンテンツ情報提供サーバから取得したコンテンツ情報の候補が登録される候補リストである。候補リストには、7つの候補が登録されており、各候補には、アルバム名、アーティスト名、トラック名が含まれている。トラック名XXのトラックについてコンテンツ情報を登録する場合には、表示部8に候補リスト内の候補が表示され、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報が登録される。同様に、図4は、トラック名YY(トラック番号2)のトラックに関するコンテンツ情報の候補を示す候補リストであり、図5は、トラック名ZZ(トラック番号3)のトラックに関するコンテンツ情報の候補を示す候補リストである。
【0020】
図6は、図3に示すトラック名XXのトラックの候補リスト内の各候補について、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リスト(図3〜図5)における出現回数が登録される出現回数リストである。出現回数は、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リストにおいて、同じアーティスト名及びアルバム名の組合せが含まれている回数である。例えば、候補1のアルバム名及びアーティスト名の組合せはトラック名XXの候補リストにしか含まれていないので出現回数は1であり、候補2のアルバム名及びアーティスト名の組合せはトラック名XXの候補リストとトラック名YYの候補リストとに含まれているので出現回数は2である。同様に、図7は、トラック名YYのトラックの候補リスト(図4)内の各候補について、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リスト(図3〜図5)における出現回数が登録される出現回数リストである。図8は、トラック名ZZのトラックの候補リスト(図5)内の各候補について、図2の曲リスト内の全トラックに関する候補リスト(図3〜図5)における出現回数が登録される出現回数リストであ。
【0021】
図1に戻り、制御部2は、再生装置1全体を制御するものであり、ROM4またはHDD5に格納されたコンテンツ情報登録プログラムをRAM3内に読み出して実行することにより、後述する各処理を実行する。
【0022】
制御部2は、図3〜図5の各候補リストを生成し、その後、図6〜図8の各出現回数リストを生成する。また、制御部2は、図6〜図8の各出現回数リストを出現回数が多い順に並べ換えて、図9〜図11に示す候補リストを生成する。制御部2は、例えば、図9〜図11に示す出現回数が多い順に並べ換えられた候補リストを表示部8に表示させ、ユーザに所望のコンテンツ情報の候補を選択させる。制御部2は、ユーザ操作によって選択されたコンテンツ情報を、図2の曲リストにトラック番号(または曲ID等)に対応付けて登録する。
【0023】
ユーザは、アーティスト名やアルバム名を知らないために、コンテンツ情報の複数の候補の中からどの候補を選択したら良いかを判断できない場合がある。そこで、本実施形態では、コンテンツ情報の複数の候補を、出現回数の多い順に並べ換えて表示している。出現回数が多い候補は、曲リスト内の複数のトラックに共通するコンテンツ情報であるので、適切なコンテンツ情報である可能性が高い。従って、ユーザは最上段に表示されている候補を選択するだけで、適切なコンテンツ情報を容易に選択することができる。
【0024】
操作部7は、ユーザからの指示を受け付けて制御部2に送信するものであり、操作ボタンやリモコン等である。表示部8は、LCD(液晶ディスプレイ)やFL管等であり、制御部2の指示に基づいて、候補リストや、再生中のトラックのコンテンツ情報等を表示する。再生部6は、HDD5から読み出された曲ファイルを再生(例えば、デコード、D/A変換、増幅処理等)する。
【0025】
以上の構成を有する再生装置1について、その動作を説明する。ここでは、図2の曲リストの各トラックに対してコンテンツ情報の候補リストを表示して、ユーザに候補を選択させ、選択された候補をトラックに対応付けて登録する処理を説明する。
【0026】
[候補リスト生成処理]
図12は本例の処理を示すフローチャートである。ユーザ操作によってCD−ROMドライブ9にHDD5にリッピングすべき所望のCDが挿入される。CDには図2の曲リストで表されるトラックが含まれているとする。制御部2は、図2の曲リスト内のトラックの内、候補リストを生成する対象のトラックとして、最初のトラック(トラック番号1)を選択する(S1)。続いて、制御部2は、選択したトラックの曲データの内、先頭から所定量のデータ(例えば10秒分)をCDから読み出して通信部10を介して外部のコンテンツ情報提供サーバに送信する。その結果、コンテンツ情報提供サーバから、選択したトラックのコンテンツ情報(アルバム名、アーティスト名、トラック名)の複数の候補を取得する(S2)。なお、CDから曲データをHDD5にリッピングした後に、ユーザ操作によって曲が選択されて曲リストが生成され、HDD5に記録されている曲データの先頭から所定量のデータがコンテンツ情報提供サーバに送信されてもよい。
【0027】
制御部2は、取得した複数のコンテンツ情報の候補に基づいて、図3に示すようにトラック1に関する候補リストを生成する(S3)。候補リストには、コンテンツ情報提供サーバから送信されてきた順番に複数のコンテンツ情報の候補が列挙されている。
【0028】
続いて、制御部2は、選択したトラックが図2の曲リストの最後のトラックであるか否かを判断する(S4)。すなわち、図2の曲リストの全トラックについて候補リストを生成し終えたか否かを判断する。未だ全トラックについて候補リストを生成し終えていない場合(S4でNO)、制御部2は、候補リストを生成する対象のトラックを図2の曲リスト内の次のトラックに進めて(S5)、S2に戻る。その結果、図2の曲リスト内の全トラックについてS2〜S3の処理を実行し、図3〜図5のように各トラックに対して候補リストを生成する。そして、全トラックについて候補リストを生成し終えると(S4でYES)、処理を終了する。
【0029】
[コンテンツ情報登録処理]
図13は、コンテンツ情報登録処理を示すフローチャートである。図13の処理は、図2の曲リストの全トラックに対して実行される。ここでは、代表例として、図2の曲リストのトラック1のコンテンツ情報を登録する処理を説明するが、他のトラックについても同様である。制御部2は、トラック1に関する図3の候補リストにおいて、出現回数の項目を新規作成することにより、図6に示す出現回数リストを生成する。そして、全候補についての出現回数を1に設定する(S11)。制御部2は、図6の出現回数リストの中から、出現回数をカウントする対象として、最初の候補(候補1)のコンテンツ情報を選択する(S12)。ここで、選択されるコンテンツ情報は、複数カテゴリのコンテンツ情報の内、例えば、アルバム名およびアーティスト名である。図6においては、アルバム名Aおよびアーティスト名aが選択される。
【0030】
続いて、制御部2は、図2の曲リスト内の他のトラック(トラック2およびトラック3)についての候補リスト(図4、図5参照)に、S12で選択した候補のコンテンツ情報(アルバム名およびアーティスト名の組合せ)と同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれているか否かを判断する(S13)。
【0031】
図4、図5の候補リストに、S12で選択した候補のアルバム名およびアーティスト名の組合せと同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれていない場合(S13でNO)、S15に進む。一方、図4、図5の候補リストに、S12で選択した候補のアルバム名およびアーティスト名の組合せと同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれている場合(S13でYES)、制御部2は、S12で選択した候補のアルバム名およびアーティスト名の組合せと同じアルバム名およびアーティスト名の組合せが候補として含まれているトラックの数をカウントし、図6の出現回数リストのS12で選択した候補の出現回数にその数を加算する(S14)。
【0032】
例えば、図6の出現回数リストの最初の候補であるアルバム名Aおよびアーティスト名aについては、図4、図5の候補リストには含まれていないので、S13でNOと判断されて、S15に進む。その結果、アルバム名Aおよびアーティスト名aの出現回数は1のままである。
【0033】
続いて、制御部2は、図6の出現回数リストで選択された候補が最後の候補のコンテンツ情報であるか否かを判断する(S15)。つまり、図6の出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを終了したか否かを判断する。出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを終了していない場合(S15でNO)、制御部2は、出現回数をカウントする対象の候補を図6の出現回数リスト内の次の候補に進めて(S16)、S13に戻る。これにより、出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを実行する。
【0034】
例えば、図6の出現回数リストにおいて、候補2であるアルバム名Bおよびアーティスト名bについては、図4の候補リストに同一のものが含まれているので、S13でYESと判断されて、図6に示すように、候補2のアルバム名Bおよびアーティスト名bの出現回数を1加算して2に更新する。同様に、図6の出現回数リストにおいて、候補7であるアルバム名Gおよびアーティスト名gについては、図4および図5の候補リストに同一のものが含まれているので、S13でYESと判断されて、図6に示すように、候補7のアルバム名Gおよびアーティスト名gの出現回数を2加算して3に更新する。
【0035】
出現回数リスト内の全ての候補について出現回数のカウントを終了した場合(S15でYES)、図6に示す出現回数リストが完成する。その後、制御部2は、図6の出現回数リストの各候補を出現回数が多い順に並べ換えることによって、図9に示すように、出現回数順に並べ換えられたトラック1の候補リストを生成する(S17)。なお、出現回数が同じ候補については、特に限定されないが、図6に示す出現回数リストの順番のままでよい。そして、制御部2は、図9の候補リストを表示部8に表示させ、ユーザに所望の候補のコンテンツ情報を選択させる。
【0036】
制御部2は、ユーザ操作によって図9の候補リストの中から1つの候補が選択されたか否かを判断する(S18)。1つの候補のコンテンツ情報が選択された場合(S18でYES)、制御部2は、選択された候補のコンテンツ情報(アルバム名、アーティスト名、トラック名)をトラック1のコンテンツ情報として図2の曲リストに登録する(S19)。出現回数順に候補がソートされているので、ユーザは候補リストの最上段に表示されている候補1を選択することによって、最適なコンテンツ情報を選択することができる。従って、ユーザが最適なコンテンツ情報の候補を選択する操作を非常に簡単化することができる。
【0037】
なお、図2の曲リストのトラック2、トラック3についても同様に、図7、図8に示す出現回数リストが生成される。その後、図10、図11に示す出現回数順に候補が並べ換えられた候補リストが生成され、表示部8に表示され、ユーザ操作によって1つの候補のコンテンツ情報が選択され、図2の曲リストに登録される。
【0038】
なお、図13のS17〜S19の代わりに、図14のS20に示すように、制御部2が出現回数リストの中から最も出現回数が多い候補を1つ選択し、自動的に、図2の曲リストの選択されたトラックのコンテンツ情報として登録するようにしてもよい。同様に、最も出現回数が多い候補が複数存在する場合には、特に限定されないが、出現回数リストにおいてより上段に存在する候補を選択すればよい。
【0039】
次に、本発明の別の好ましい実施形態を説明する。本例では、HDD5に図15に示す選択回数リストがさらに格納されている。選択回数リストは、上記の候補リストから候補がユーザ操作によって選択された回数を管理するリストである。選択回数リストは、アーティスト名及びアルバム名の組合せに対応付けて、ユーザ操作によって選択された回数が登録されている。図16に示すように、図9〜図11に示す候補リストが表示部8に表示され、ユーザ操作によって所望の候補が選択されたとき(S21でYES)、制御部2は、選択回数リストにおいて、選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せの選択回数を1増加させる(S22)。なお、選択回数リストに、選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せが存在しない場合、アーティスト名及びアルバム名の組合せを選択回数リストに新たに登録して、選択回数を1に設定する。
【0040】
図17は、本例のコンテンツ情報登録処理を示すフローチャートであり、図13のS17がS31に変更されている。S31において、制御部2は、出現回数及び選択回数に基づいて、候補リストの各候補を並べ換える。詳細には、図13と同様にまずは出現回数が多い順に候補を並べ換えるが、出現回数が同じ候補については、選択回数が多い方が候補リストの上段に来るように並べ換える。例えば、図18に示すように、アルバム名B、アーティスト名b、トラック名BBの候補と、アルバム名G、アーティスト名g、トラック名XXの候補との出現回数が共に3であり、図15に示すように、アルバムBおよびアーティストbの選択回数が、アルバムGおよびアーティストgの選択回数よりも多い場合、図18に示すように、アルバムB、アーティストb、トラック名BBの候補がより上段に表示される。
【0041】
ユーザ操作による選択回数が多いアルバム名およびアーティスト名の組合せは、ユーザがそのアルバム名およびアーティスト名の組合せで特定されるCDを所有している可能性が高いので、選択回数が多いアルバム名およびアーティスト名の組合せが含まれる候補を候補リストの上段に表示することによって、ユーザにより最適なコンテンツ情報を選択させることができる。なお、上記の処理に限定されず、候補を最初に選択回数に基づいて並べ換えた後、選択回数が同じ場合に出現回数によって並べ換えてもよい。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。本発明は、上記のコンテンツ情報登録装置を動作させるためのコンピュータプログラムまたはそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明はHDDレコーダやPC等に好適に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好ましい実施形態による再生装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ情報を登録すべきトラックの曲リストを示す図である。
【図3】トラック1の候補リストを示す図である。
【図4】トラック2の候補リストを示す図である。
【図5】トラック3の候補リストを示す図である。
【図6】トラック1の出現回数リストを示す図である。
【図7】トラック2の出現回数リストを示す図である。
【図8】トラック3の出現回数リストを示す図である。
【図9】出現回数順に並べられたトラック1の候補リストを示す図である。
【図10】出現回数順に並べられたトラック2の候補リストを示す図である。
【図11】出現回数順に並べられたトラック3の候補リストを示す図である。
【図12】候補リスト生成処理を示すフローチャートである。
【図13】コンテンツ情報登録処理を示すフローチャートである。
【図14】コンテンツ情報登録処理の変形例を示すフローチャートである。
【図15】選択回数リストを示す図である。
【図16】選択回数カウント処理を示すフローチャートである。
【図17】コンテンツ情報登録処理の変形例を示すフローチャートである。
【図18】図17の処理の説明で用いられる出現回数順に並べられた候補リストを示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1 再生装置
2 制御部
3 RAM
4 ROM
5 HDD
6 再生部
7 操作部
8 表示部
9 CD−ROMドライブ
10 通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、
前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、
前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、
前記候補リストの候補を出現回数に基づいて並べ換えるソート手段と、
出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストを表示部に表示させる表示制御手段と、
出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストの候補の中から、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える、コンテンツ情報登録装置。
【請求項2】
前記候補リストの中からユーザ操作によって選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せについて、ユーザ操作による選択回数を管理する選択回数管理手段をさらに備え、
前記ソート手段が、前記候補リストの候補を出現回数および選択回数に基づいて並べ換える、請求項1に記載のコンテンツ情報登録装置。
【請求項3】
複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、
前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、
前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、
前記候補リストに含まれる各候補の中から、出現回数の最も多い候補を1つ選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える、コンテンツ情報登録装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のコンテンツ情報登録装置の各手段をコンピュータに実行させる、コンテンツ情報登録プログラム。
【請求項1】
複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、
前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、
前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、
前記候補リストの候補を出現回数に基づいて並べ換えるソート手段と、
出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストを表示部に表示させる表示制御手段と、
出現回数に基づいて並べ換えられた前記候補リストの候補の中から、ユーザ操作によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える、コンテンツ情報登録装置。
【請求項2】
前記候補リストの中からユーザ操作によって選択された候補のアーティスト名及びアルバム名の組合せについて、ユーザ操作による選択回数を管理する選択回数管理手段をさらに備え、
前記ソート手段が、前記候補リストの候補を出現回数および選択回数に基づいて並べ換える、請求項1に記載のコンテンツ情報登録装置。
【請求項3】
複数のコンテンツにアーティスト名及びアルバム名を少なくとも含む複数カテゴリのコンテンツ情報を登録するコンテンツ情報登録装置であって、
前記複数のコンテンツ毎に、コンテンツ情報提供サーバから複数カテゴリのコンテンツ情報の複数の候補を取得して、複数の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成手段と、
前記候補リストに含まれる各候補について、アーティスト名及びアルバム名の組合せが、前記候補リストと当該他のコンテンツの前記候補リストとに含まれる数を出現回数としてカウントする出現回数カウント手段と、
前記候補リストに含まれる各候補の中から、出現回数の最も多い候補を1つ選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された1つの候補のコンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて登録するコンテンツ情報登録手段とを備える、コンテンツ情報登録装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のコンテンツ情報登録装置の各手段をコンピュータに実行させる、コンテンツ情報登録プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−113627(P2010−113627A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287192(P2008−287192)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]