説明

コンテンツ表示装置及びコンテンツ表示方法

【課題】簡易な構成で、インターネット上の情報提供サーバから提供されるリアルタイムな情報を電話端末の表示部に表示可能なコンテンツ表示装置を得る。
【解決手段】複数の電話端末を配下に備えた主装置と、該主装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバとを有するコンテンツ表示装置であって、コンテンツ配信サーバ30は、WEBサーバから受信したデータをテキスト情報に変換するコンテンツ変換部を有し、主装置20は取得したコンテンツ情報を編集するコンテンツ表示制御部と、どの電話端末からのコンテンツ取得要求であるかを解析すると共に、編集されたコンテンツ情報を配信する伝送制御部と、コンテンツ配信サーバの所在とコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータなしを含む)のコンテンツ要求情報を記憶する記憶部を備え、電話端末は、表示部に表示された複数のコンテンツ目次及びパラメータ確定のためのボタン部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット上で提供される情報に対して、パーソナル・コンピュータのような特別な装置を使用することなく、WEBコンテンツのテキスト情報について、主装置の配下の電話端末に表示可能とするコンテンツ表示装置及びコンテンツ表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば事業者内で使用される構内交換システムは、電話機をPBX(Private Branch Exchange)又は主装置に電話端末(内線端末)として備え、これらの電話端末と公衆網等の外部通信網との間及び電話端末相互間をPBX又は主装置により交換接続して通話を可能にしている。この種のシステムにおいては、発信先や着信先を表示する表示部としての液晶ディスプレイ(LCD)を備えた電話機が電話端末として使用されている。
【0003】
このような構内交換システムでは、電話端末の表示部に表示される情報は、発信先や発信元の電話番号、時間及び動作状況に関する情報等といったシステム内特有な情報が主であり、インターネット上のホームページ等へアクセスし、外部から情報を得るようなものではなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、インターネット上の情報提供サーバから提供されるリアルタイムな情報を電話端末の表示部(LCD)に表示するようにしたデジタル交換装置及び情報提供システムが特許文献1に提案されている。
このデジタル交換装置は、表示部を有した電話端末を収容するとともに、所定のリアルタイム情報を提供するサーバ装置に対し所定の通信ネットワークを介して接続されるデジタル交換装置であって、次の各構成を含むものである。
通信ネットワークを介してサーバ装置に対し定期的にリアルタイム情報の取得要求を送出する取得要求送出手段。
取得要求の送出に対しサーバ装置から通信ネットワークを介して送られたリアルタイム情報を受信するリアルタイム情報受信手段。
このリアルタイム情報受信手段により受信されたリアルタイム情報を電話端末で使用可能なフォーマットに変換するフォーマット変換手段。
このフォーマット変換手段により変換されたリアルタイム情報を記憶するリアルタイム情報記憶手段。
このリアルタイム情報記憶手段により記憶されたリアルタイム情報を電話端末に送出して表示部に表示させるリアルタイム情報表示処理手段。
【0005】
上記構成によれば、サーバ装置から提供されるリアルタイム情報は、定期的に取得要求をサーバ装置へ送出することで、通信ネットワークを介して自動的に取得されることになる。このリアルタイム情報は電話端末で表示可能なフォーマットに変換されてデジタル交換装置のメモリに蓄積される。そして、メモリに蓄積されたリアルタイム情報が電話端末に伝送されて表示部に表示される。
【0006】
従って、ユーザは通信ネットワーク上のサーバ装置に対してアクセスする操作を一切行う必要がなく、サーバ装置が提供するリアルタイム情報を常にタイムリーに取得することができる。また、サーバ装置から通信ネットワークを介して到来するリアルタイム情報は、電話端末用にフォーマット変換された後、電話端末に送出されることになる。このため、電話端末の処理負荷は低く抑えられるとともに、リアルタイム情報取得のために新たな通信インフラを構築する必要がなく、安価に実施できる。
【特許文献1】特開2003−70036
【0007】
しかしながら、上記装置によると、ユーザは通信ネットワーク上のサーバ装置に対してアクセスする操作を一切行う必要がなく、サーバ装置が提供するリアルタイム情報を常にタイムリーに取得することができるという反面、ユーザが必要とする情報を必要とする時間に取得する構成ではないため、ユーザが得たい各種の情報をユーザが選択することができないという問題点があった。
【0008】
すなわち、パーソナル・コンピュータを必要としない簡易な構成で、パーソナル・コンピュータを用いたデータ通信系のように、インターネット上の情報提供サーバからユーザが選択した必要な情報を取得するに際して、情報閲覧時の操作性の向上や利便性が確保できるシステムが望まれていた。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みて提案されたもので、簡易な構成で、インターネット上の情報提供サーバから提供されるリアルタイムな情報をユーザの選択により電話端末の表示部に操作性良く表示し得るコンテンツ表示装置及びコンテンツ表示方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため本発明は、コンテンツを表示するための表示部を有した少なくとも一つの電話端末を配下に備えた主装置と、該主装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバとを有するコンテンツ表示装置であって、次の各構成を含むことを第1の特徴としている。
前記コンテンツ配信サーバは、
インターネット上又はLAN上の複数のWEBサーバとの間でHTTPを用いて情報交換するHTTPクライアント部と、
前記HTTPクライアント部を介して前記WEBサーバから受信したデータを前記主装置及び電話端末が解釈できる書式であるテキスト情報に変換するコンテンツ変換部と、
前記主装置との間でHTTPを用いて情報交換するHTTPサーバ部と
を備えている。
前記主装置は、
前記コンテンツ配信サーバとの間でHTTPを用いてコンテンツ取得及びコンテンツ配信の情報を交換するとともに、コンテンツ配信サーバから取得したコンテンツを各電話端末の表示部に対して適した表示となるように編集するコンテンツ表示制御部と、
どの電話端末からのコンテンツ取得要求であるかを解析するとともに、前記コンテンツ表示制御部で編集された各電話端末の表示部に適したコンテンツ情報を配信する伝送制御部と、
前記テキスト情報を配信するコンテンツ配信サーバの所在と該コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)とを含むコンテンツ要求情報を記憶する記憶部と
を備えている。
前記電話端末は、
前記伝送制御部からのコンテンツ情報に関する複数のコンテンツ目次及びパラメータ入力窓を前記表示部に表示し、
このコンテンツ目次及びパラメータ入力窓に対応した表示部の近傍位置にコンテンツ目次選択及びパラメータ確定のためのボタン部を設けている。
【0011】
請求項2は、請求項1のコンテンツ表示装置において、
前記主装置は、直前複数回に選択されたパラメータを記憶する選択パラメータ記憶部を有し、
前記表示部は、パラメータ入力窓を表示する時に、直前複数回で選択されたパラメータを同時に表示して成る
ことを第2の特徴としている。
【0012】
コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータが存在する場合、直前複数回に入力したパラメータを表示部に表示させることで、同一のパラメータについては入力なしに選択することで必要なコンテンツ情報の表示が可能となる。
【0013】
請求項3は、請求項1のコンテンツ表示装置において、
前記主装置における前記コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数がゼロである場合に、
前記電話端末は、前記主装置から送られてきたテキスト情報を内部に蓄積し、蓄積した情報を繰り返し自走形式で表示する機能を有して成る
ことを第3の特徴としている。
【0014】
コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数がゼロである場合、パラメータの入力なしにコンテンツ情報の表示が可能となるので、ニュース情報等の表示に適している。
【0015】
請求項4は、請求項3のコンテンツ表示装置において、
前記主装置は、一定間隔で前記コンテンツ配信サーバに対してテキスト情報の取得要求を行なう機能を有して成る
ことを第4の特徴としている。
【0016】
請求項4は、パラメータ数がゼロである場合の適用例で、テキスト情報の取得要求を随時行なうことで、ニュース等の表示において更新された最新情報を表示させることができる。
【0017】
請求項5は、コンテンツを表示するための表示部を有した少なくとも一つの電話端末を配下に備えた主装置と、該主装置にコンテンツ情報を配信するコンテンツ配信サーバとを有し、コンテンツ配信サーバがWEBサーバから得たコンテンツ情報を電話端末の表示部に表示するコンテンツ表示方法であって、
前記主装置は、前記コンテンツ配信サーバの所在と該コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)をコンテンツ要求情報として記憶する一方、
コンテンツ情報を要求する電話端末において、コンテンツ目次を選択し、選択されたコンテンツ目次の情報を得るに際して必要なパラメータを順次入力し、コンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータが全て入力された場合(パラメータがゼロである場合は入力パラメータはなし)に、
主装置において記録された前記選択されたコンテンツ目次及び必要なパラメータ全てが確定したコンテンツ要求情報をコンテンツ配信サーバへ出力し、
前記コンテンツ要求情報を受けたコンテンツ配信サーバがWEBサーバから得たコンテンツ情報をテキスト情報に変換し、主装置を介してコンテンツ情報を要求した電話端末の表示部に表示する
ことを第5の特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
第1の特徴を有する本発明によれば、インターネット上の情報提供サーバから提供されるリアルタイムな情報をコンテンツ配信サーバのコンテンツ変換部においてテキスト情報に変換し、主装置を介して電話端末の表示部に表示することができる。
その際に、前記テキスト情報を配信するコンテンツ配信サーバの所在と該コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)をコンテンツ要求情報として記憶し、パラメータの全てが確定した時にコンテンツ配信サーバ側へ主装置からのアクセス(テキスト情報の取得要求)が行われることで、パラメータの入力毎にコンテンツ配信サーバ及びWEBサーバにアクセスする場合に比較して、主装置における通信負担を軽くし、電話端末への情報表示の応答性を良好とするとともに、主装置の構造を簡易化することができる。
また、表示部に表示される複数のコンテンツ目次やパラメータ入力窓に対応して電話端末側に設けられたボタン部を操作することで、ユーザが取得したい詳細情報を選択するので、コンテンツ情報を表示部に表示させるに際しての操作性を良好とすることができる。
【0019】
第2の特徴を有する本発明によれば、直前複数回に入力したパラメータを表示部に表示させることで、表示されたパラメータと同一のパラメータについては入力なしに対応するボタン部を押下することで必要なコンテンツ情報の表示が可能となり、コンテンツ表示に際しての操作性を良好とすることができる。
【0020】
第3の特徴を有する本発明によれば、蓄積したテキスト情報を繰り返し自走形式でスクロール表示することで、配信された情報量が多いものであっても表示部にその内容をスクロールして表示させることができる。
【0021】
第4の特徴を有する本発明によれば、表示部においてニュースなどを表示する場合に、自動的に更新された情報(リアルタイムな情報)が電話端末側に随時配信可能となる。
【0022】
第5の特徴を有する本発明方法によれば、WEBサーバからの情報をコンテンツ配信サーバでテキスト情報に変換して主装置を介して電話端末の表示部に表示させる場合に、コンテンツ情報の取得に必要なパラメータ全てが確定した場合に主装置からコンテンツ要求情報をコンテンツ配信サーバへ出力してコンテンツ情報の配信を受けるので、主装置がコンテンツ配信サーバとセッションを占有する時間を短縮できるため、複数の電話端末がアクセスした場合でも、セッション確立の輻輳を回避することができ、情報を送受信する場合の信頼性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明のコンテンツ表示装置の実施の形態の一例について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は本発明のコンテンツ表示装置の全体の構成を示すブロック図であり、図2はIP電話機の表示部を示す平面説明図である。
【0024】
コンテンツ表示装置は、端末装置として使用される複数のIP電話機(電話端末)10と、各IP電話機10と公衆網等の外部通信網との間及びIP電話機相互間を交換接続するための主装置20と、この主装置20にコンテンツ情報を配信するコンテンツ配信サーバ30を有して構成されている。
主装置20はコンテンツ配信サーバ30に接続され、このコンテンツ配信サーバ30はインターネットを介してコンテンツ情報を提供するWEBサーバ40に接続される。予めIP電話機側に表示可能な情報の種類(天気情報、フライト情報、ニュース情報)は決められており、接続先であるWEBサーバ40の所在等の情報については主装置20に記憶されている。
WEBサーバ40は、主装置20及びコンテンツ配信サーバ30を介して到来した要求信号に応じてリアルタイムなコンテンツ情報を要求元に対しインターネットを介して提供するようになっている。
【0025】
主装置20は、各IP電話機10からの要求によりコンテンツ情報を配信するモード、全てのIP電話機10に対して同じコンテンツ情報を配信するモードを備えている。モードの設定は、主装置20の初期設定で行われる。
主装置20とIP電話機10の間のデータ通信は、例えばTCP/IPを用いた従来の伝送方式で行われる。
また、主装置20とコンテンツ配信サーバ30の間のデータ通信は、例えばHTTPを用いて行われる。
【0026】
主装置20は、内線を介して複数のIP電話機10を収容し、発着信に応じてIP電話機10相互間及びこれらIP電話機10と公衆網(図示せず)の加入者線との間を交換接続する機能を基本機能とするとともに、IP電話機10及びコンテンツ配信サーバ30との間で情報交換が可能に構成されている。
【0027】
IP電話機10には、主装置20から配信された情報を表示するために、図2に示すような液晶ディスプレイで構成された表示部11が設けられている。表示部11の下方位置には、「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」「*」「0」「#」が4行×3列で配列されたプッシュ式のダイヤルキーが設置されている。また、IP電話機10に設けた入力切替ボタン(図示せず)を押すことで、携帯電話機で実現されているように、ダイヤルキーからA〜Zのアルファベット文字が入力できるようになっている。
表示部11は、複数行を表示可能にするとともに、表示する情報の種類により、各行において左右に分割してそれぞれ別データが表示できるようになっている。
IP電話機10側には、コンテンツ情報を表示部11に表示させるためのメニュー切替ボタン(図示せず)が設けられ、通常の電話通信モードと情報表示モードとに切り替えるようになっている。
【0028】
表示部11に表示された各行に対しては、その両側位置に左ボタン部12、右ボタン部13が設けられている。これらの左ボタン部12及び右ボタン部13は、表示部11の開始画面(初期表示画面)において、表示部11に表示されたコンテンツ目次や後述するコンテンツ情報を得るためのパラメータ入力窓に入力されたパラメータを選択する(確定させる)操作ボタンとなっており、これら操作ボタンのいずれかを操作することでその選択情報が主装置20に出力され、主装置20側に記憶するように構成されている。
このような構成により、表示部11の開始画面に複数のコンテンツ目次を表示させ、左ボタン部12、右ボタン部13でコンテンツの種別を選択し、コンテンツ情報を得るためのパラメータ入力を行うことで最終的に得たい情報が表示部11に表示されるように構成されている。
【0029】
例えば、IP電話機10の表示部11にニュース情報を表示する場合には、主装置20から送られてきたテキスト情報を記憶部18に蓄積し、蓄積した情報を繰り返し自走形式で表示するようになっている。表示部11において自走形式で表示する場合の文字列の自走速度は、IP電話機10側で変更可能に構成されている。
蓄積したテキスト情報を繰り返し自走形式で表示することで、情報量が多いものであっても表示部11にその内容を表示させることができる。この表示方法は、ニュース情報等を表示する場合に適している。
【0030】
また、ある情報を得るためにパラメータ入力が必要な場合は、順次左ボタン部12又は右ボタン部13でパラメータとなる条件を選択して絞り込むことで最終的に得たい情報を表示するようになっている。この場合、コンテンツ配信サーバ30を介してWEBサーバ40からコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)は、テキスト情報を配信するコンテンツ配信サーバ30の所在とともにコンテンツ要求情報として主装置20に記憶され、パラメータの全てが確定した時にコンテンツ配信サーバ30側へ主装置20からのアクセス(テキスト情報の取得要求)が行われるようになっている。
【0031】
すなわち、表示部11に表示される複数のコンテンツ目次及びパラメータ入力窓に対応して電話端末側に設けられたボタン部12,13を操作することで、ユーザが取得したい詳細情報をクリックするような感覚で容易に選択操作することが可能となる。
また、表示部11において、データを左右に分割表示し対応するボタン部を設けることで、画面に多数のコンテンツ目次を表示でき、選択できる情報の種類が増加することから使い勝手の向上を図ることができる。
表示部11において表示されるテキスト情報の表示方法の詳細については後述する。
【0032】
また、上述の例において、左ボタン部12及び右ボタン部13の形状は方形状としたが、各行に対応して配置できる形状であればよく、円形等であっても良い。
【0033】
主装置20は、IP電話機10側との情報交換を行う伝送制御部21と、コンテンツ配信サーバ30側との情報交換を行うコンテンツ表示制御部22と、コンテンツ配信サーバ30側との間の情報交換に必要な情報を記憶する記憶部23と、装置全体の制御を行う制御部24を備えて構成されている。
コンテンツ表示制御部22は、コンテンツ配信サーバ30との間でHTTPを用いてコンテンツ取得及びコンテンツ配信の情報を交換するHTTPクライアント221と、IP電話機10側からのコンテンツ取得要求を受けコンテンツ配信サーバ30に対してコンテンツ取得要求を行うコンテンツ取得要求部222と、コンテンツ配信サーバ30から取得したテキスト情報に変換されたコンテンツ情報を各IP電話機10の表示部11に対して適した表示となるように編集するコンテンツ編集部223とを有している。
【0034】
また、コンテンツ編集部223では、コンテンツ配信サーバ30から取得したテキスト情報について、主装置20の配下の複数のIP電話機10における表示部11へ表示するためのデータにフォーマットする編集処理が行なわれる。
フォーマットされて得られるデータの詳細は後述する。
【0035】
伝送制御部21は、どのIP電話機10からのコンテンツ取得要求であるかを解析し、コンテンツ表示制御部22のコンテンツ取得要求部222へ出力するキー解析部211と、コンテンツ表示制御部22のコンテンツ編集部223で編集された各IP電話機10の表示部11に適したコンテンツ情報をコンテンツ取得要求があったIP電話機10へ配信する表示制御部212とを有している。表示制御部212では、WEBサーバ40にアクセスするのに必要なパラメータを受け付けるための画面表示をコンテンツ取得要求があったIP電話機10に指示する。
【0036】
主装置20の記憶部23は、テキスト情報を配信するコンテンツ配信サーバ30の所在についてIPアドレス又はドメイン名で記憶するとともに、このコンテンツ配信サーバ30を介してWEBサーバ40からコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)をコンテンツ要求情報として記憶している。また、コンテンツ情報を配信するWEBサーバ40へアクセスするためのURIも記憶されている。
そして、IP電話機10からコンテンツ取得要求があった場合、記憶部23に記憶されたコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数に応じて制御部24がIP電話機10から必要なパラメータが全て入力済であるかを判断し、要求されたコンテンツ内容を配信可能なWEBサーバ40へアクセスするためのURIをコンテンツ配信サーバ30へ通知にする。
【0037】
また、コンテンツ取得要求を受けた主装置20は、表示部に表示するコンテンツ情報の種類によって、一定間隔毎に自動的にコンテンツ配信サーバ30のHTTPサーバ33に対してテキスト情報の取得要求を行ない、最新情報(リアルタイムな情報)をIP電話機10側に配信できるようになっている。
【0038】
コンテンツ配信サーバ30は、インターネット上又はLAN上のWEBサーバ40から各種情報の配信を受けるもので、WEBサーバ40との間でHTTPを用いて情報交換するHTTPクライアント部31と、このHTTPクライアント部31を介してWEBサーバ40から受信したコンテンツ情報を変換するためのコンテンツ変換部32と、主装置との間でHTTPを用いて情報交換するHTTPサーバ部33を備えている。
HTTPサーバ部33は、コンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数がIP電話機10から全て入力された時に、要求されたコンテンツ内容を配信可能なWEBサーバ40へアクセスするためのURI等を含むコンテンツ要求情報を主装置20から受け取る。
HTTPクライアント部31は、主装置20からのコンテンツ要求情報を受け、主装置20が通知したURI情報からWEBアドレス情報を抜き出し、そのアドレスのWEBサーバ40にアクセスするとともに、WEBサーバ40からコンテンツ情報を得るものである。
【0039】
コンテンツ変換部32は、WEBサーバ40から受信したコンテンツ情報を、主装置20及びIP電話機10が解釈できる書式であるテキスト情報への変換を行うものである。
すなわち、HTTPクライアント部31が主装置20からの取得要求の送出に対し、WEBサーバ40からインターネットを介して送られたコンテンツ情報を受信しコンテンツ変換部32へ送出する。
【0040】
コンテンツ変換部32では、HTTPクライアント部31により受信されたニュース情報からテキスト情報のみを切り出し、IP電話機10の表示部11に表示可能なテキストデータとする。変換に際しては、例えば取得したニュース情報から必要となるタイトル部分及びニュース本体部分の文字情報のみを抽出し、本体部分に含まれる改行コードを削除することで、文字情報が連続するデータとする。テキスト情報への変換に際しては、改行コードをスペースに置き換える処理を行ってもよい。
HTTPサーバ部33は、コンテンツ変換部32で変換したテキスト情報を主装置20への配信を行うものである。配信されたテキスト情報は、主装置20を介してIP電話機10に配信され、IP電話機10の記憶部18に記憶される。
【0041】
次に、表示部11におけるテキスト情報の表示方法の詳細について図3乃至図6を参照しながら説明する。
表示部11の初期表示画面は、図3(a)に示すように、最上段に日付及び時間が表示され、2段目に「Favorite Menu(お気に入りメニュー)」の文字が表示され、その下段に、左右に分割されたコンテンツ目次が最大で10個表示できるようになっている。この例では左側1段目にWeather(天気情報)、左側2段目にFlight(フライト情報)、右側1段目にTicker(ニュース情報)の文字が表示されている。
【0042】
この状態でWeather(天気情報)の左側に位置する左ボタン部12aを押すと、(1)選択例1に表示した画面14が現れる(図3(b))。
この画面14では、左側1段目にZip(郵便番号)、左側2段目にCity(都市名)が表示され、Zip(郵便番号)とCity(都市名)の選択を左ボタン12a又は左ボタン部12bで行った後に、対応する右側のセルにはダイヤルキーから数字が入力できるようになっている。
【0043】
また、図3(a)の初期表示画面において、Flight(フライト情報)の左側に位置する左ボタン部12bを押すと、(2)選択例2に表示した画面15が現れる(図3(c))。
この画面15では、左側1段目にDate(日付)が表示され、Date(日付)の選択を左ボタン12aで行った後に、対応する右側のセルにはダイヤルキーから数字(YYYY,MM.DD)が入力できるようになっている。
【0044】
また、図3(a)の初期表示画面において、Ticker(ニュース情報)の右側に位置する右ボタン部13aを押すと、(3)スクロール表示例に表示した画面16が現れる(図3(d))。この画面16では、画面16の1行目のみを使用し、IP電話機10の記憶部18に蓄積されたテキスト情報を繰り返し自走形式で表示するようになっている。
【0045】
図3(a)〜(d)の表示部11における各画面の右側の最下位置にはExitの文字が表示され、対応するボタン部13zを押すことで初期表示画面に戻るようになっている。
【0046】
続いて、天気情報を得るための画面14(図3(b))において、Zip(郵便番号)又はCity(都市名)の選択を左ボタン部12a又は左ボタン部12bで行った後のダイヤルキーによるパラメータの入力例について図4を参照して説明する。
画面14(図3(b))において、左ボタン12aを押してZip(郵便番号)の入力を選択すると、表示部11に郵便番号入力画面141が表示される(図4(a))。郵便番号入力画面141の左側上のセルに対応する左ボタン部12aを押した後、図4(a)に示すように、セル内にカーソルが表示されてこの部分がパラメータ入力窓xとなり、順次ダイヤルキーを押すことで数字を入力する(この例では「75063」を入力)。入力完了後に、「Enter」に対応する右ボタン部13aを押すことで、表示部11に天気情報画面143が表示される(図4(c))。
【0047】
天気情報画面143では、Fair(天気情報)、温度情報、湿度情報が表示され、Fair(天気情報)の横の左ボタン部12bを押すことで、図5に示した最終画面である天気解説画面144が表示される。天気解説画面144では、天気の解説が最大10,000以内の文字数で表示される。画面内に収まらない場合は、「次ページ」表示に対応する右ボタン部13yを押すことで続きの文章が表示される。また、「前ページ」表示に対応する左ボタン部12yを押すことで一つ前のフレームの文章が表示される。表示を終了させたい場合には右ボタン部13zを押す。
【0048】
画面14(図3(b))において、左ボタン12bを押してCity(都市名)の入力を選択すると、表示部11に都市選択画面142が表示される(図4(b))。左ボタン部12bを押すことでパラメータ入力窓xに文字が入力可能となり、都市名を入力して表示させた状態で右ボタン部13bを押すことで、表示部11に郵便番号入力時と同様の天気情報画面143が表示される(図4(c))。
【0049】
次に、フライト情報を得るための画面15(図3(c))において、Date(日付)の選択を左ボタン部12aで行った後のダイヤルキーによるパラメータの入力例について、図6を参照しながら説明する。
画面15(図3(c))において、Date(日付)の選択を左ボタン部12aを押下すると、表示部11に日付選択画面151が表示される(図6)。
日付選択画面151の左側上のセルに対応する左ボタン部12aを押した後、図6に示すように、セル内にカーソルが表示されてこの部分がパラメータ入力窓xとなり、順次ダイヤルキーを押すことで数字を入力する(この例では「20080725」を入力)。入力完了後に、「Enter」に対応する右ボタン部13aを押すことで、表示部11に出発・到着情報画面152が表示される(図7)。
出発・到着情報画面152は表示部の最上部の左右位置に、それぞれDep.(出発)Arr.(到着)が表示され、Dep.(出発)に対応する左ボタン部12aを押下すると、図8に示すような便名・空港選択画面153が表示され、左側1段目にNumber(便名)、左側2段目にFrom/To(出発都市/到着都市)が表示され、Number(便名)とFrom/To(出発都市/到着都市)の選択を左ボタン12a又は左ボタン部12bで行うようになっている。
便名・空港選択画面153(図8)において、左ボタン12aを押下してNumber(便名)の入力を選択すると、表示部11に便名入力画面154が表示される(図9(a))。
便名入力画面154の左側上のセルに対応する左ボタン部12aを押下するとカーソルが表示されたパラメータ入力窓xが現れ、図9(a)に示すように、順次ダイヤルキーを押すことで数字を入力する(この例では「AA060」を入力)。
入力完了後に、「Enter」に対応する右ボタン部13aを押すことで、表示部11にフライト情報画面155が表示される(図9(c))。
フライト情報画面155では、AA060(便名)、出発都市、出発日時、搭乗ゲートの各情報が表示される。
【0050】
便名・空港選択画面153(図8)において、左ボタン12bを押下してFrom/To(出発都市/到着都市)の入力を選択すると、表示部11に出発都市入力画面156が表示される(図9(b))。
出発都市入力画面156の左側上のセルに対応する左ボタン部12aを押下した後、図8(b)に示すように、順次ダイヤルキーを押すことで出発都市名(アルファベット3文字)を入力する(この例では「NRT」(成田)を入力)。
入力完了後に、「Enter」が表示されるセルに対応する右ボタン部13aを押下することで、表示部11に到着都市入力画面157が表示される(図9(b))。
到着都市入力画面157の最上位置のセルには出発都市名(「From」「NRT」)が表示され、到着都市入力画面157の左側2段目のセルに対応する左ボタン部12bを押下した後、図9(b)に示すように、順次ダイヤルキーを押すことで到着都市名(アルファベット3文字)を入力する(この例では「DFW」(ダラス)を入力)。
入力完了後に、「Enter」に対応する右ボタン部13bを押下することで、表示部11に出発都市到着都市確定画面158が表示される(図9(b))。
出発都市及び到着都市が正しければ、この状態で「Enter」に対応する右ボタン部13bを押すことで、表示部11にフライト情報画面155が表示される(図9(c))。
フライト情報画面155では、Number(便名)検索と同様に、便名、出発都市、出発日時、搭乗ゲートの各情報が表示されるが、複数の便が存在する場合には、順次切り替えることで表示される。
【0051】
また、パラメータ入力窓xが表示される際に、同一画面表示時における直前複数回にパラメータとして入力された文字が表示部の空いているセル部分に表示するようにしてもよい。この場合、直前複数回に入力して選択されたパラメータは主装置20の記憶部23内の選択パラメータ記憶部に記憶する。
例えば、図9(b)の出発都市入力画面156において、パラメータ入力窓xが表示された場合に、その下方位置に、直前4回のパラメータとして入力した「NRT」「NGO」「SPK」「OKA」が自動的に表示される。自動的に表示された都市を選択する場合には、その横に位置する左ボタン部12b,12c,12d,12eを押下することで、都市名を入力することなくパラメータを指定することができる。その結果、表示されたパラメータと同一のパラメータについては入力なしに選択することで必要なコンテンツ情報の表示が可能となり、コンテンツ表示に際しての操作性を良好とすることができる。
【0052】
次に、IP電話機10における上述した情報表示の手順について、図10のフローチャートを参照して説明する。
IP電話機10のメニュー切替ボタンの押下により表示部11にコンテンツ情報が表示できるモードに設定する(ステップ101)。
表示部11に表示されたメニュー(例えば、Weather,Flight,Newsの情報)から必要な情報を左ボタン部12又は右ボタン部13により選択する(ステップ102)。
【0053】
主装置20では、選択されたコンテンツ情報を得るために必要なパラメータの数を記憶部部23から認識(パラメータがゼロの場合は、パラメータが全て入力済と判断)する。
そして、全てのパラメータが入力が完了したかどうかを判断し(ステップ103)、完了しない場合は、表示部におけるパラメータの入力(ステップ104)、パラメータ入力窓の画面表示(ステップ105)を繰り返す。
例えば、上述した例のフライト情報を得る場合にはでは、「日付」「出発又は到着」「出発都市名」「到着都市名」がパラメータとなる。
【0054】
パラメータが全て入力された場合、主装置10はパラメータの情報とともに、記憶部23に記憶しているコンテンツ配信サーバ30の所在に対して情報を配信し、WEBサーバ40からコンテンツ情報を得て、表示部11にコンテンツ情報を表示する場合の画面表示方式について選択する(ステップ106)。すなわち、複数のパラメータを入力してコンテンツ情報を表示する場合は、表示が固定される固定形式の画面表示となり(ステップ107)、ニュースなどをIP電話機10側の記憶部18に記憶して、エンドレスに表示する場合には、自走形式の画面表示とする(ステップ108)。
【0055】
次に、主装置20のコンテンツ編集部223にけるテキスト情報のフォーマットについて、図11乃至図13を参照しながら説明する。
フォーマットされて得られるデータは、図11の左側に示されるように、表示部11に表示される1行目の情報、2行目の情報、…、m行目の情報の順に構成されている。表示部11では左右に分割表示されるので、各行目の情報については、図11の中央に示されるように、画面左側の情報と、画面右側の情報から構成される。
そして、各画面の情報は、図11の右側に示されるように、それぞれ、どのボタン部に対応するセルであるのかを示す「ボタン位置情報」、セル内に表示される文字となる「表示文字情報」、ボタン部を押す若しくダイヤルキーからの数字や文字の入力を伴うか否かを示す「パラメータ有無」、「アクセス先URI」、パラメータの入力により次画面の表示が必要かどうかの情報となる「次画面テーブルの有無」の各情報が含まれている。
【0056】
ボタン位置情報は、左側の場合、上段から下段に向かって1〜mとなり、右側の場合、上段から下段に向かってm+1〜nとなる。
「パラメータ有無」は「0」が無しを、「0」でない場合は有りを意味し、1以上の数字はパラメータ数を示している。
また、「パラメータ無」の場合の「アクセス先URI」は、WEBサーバ40のホームページアドレス(http://www.aaa.co.jp/)となり、「パラメータが一つのアクセス先URI」は、ホームページアドレスより階層が一つ下のアドレス(http://www.aaa.co.jp/~html)としている。
【0057】
したがって、上記の定義によりフォーマットを行った場合、例えば、図3(a)の表示部11の1行目の左右に表示されたセルに対応するデータは、図12のようになり、図3(b)の表示部11の画面14の1行目の左右に表示されたセルに対応するデータは、図13のようになる。
【0058】
次に、本発明のコンテンツ表示装置によりIP電話機10の表示部11にコンテンツ情報を表示させる手順について、図1のブロック図、図3の初期表示画面、図14〜図16のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
IP電話機10の表示部11にコンテンツ情報を表示させる種類としては、(1)全てのIP電話機10に対して一斉に同じコンテンツ情報を配信する場合と、(2)個別のIP電話機10から取得要求を行う場合とがあり、更に(2)については、(2a)個別のIP電話機10から取得要求のみを行ってコンテンツ情報を得る場合と、(2b)ボタン部若しくはダイヤルキーの操作(パラメータの入力)により必要な情報の取得要求を行う場合とがある。
【0059】
先ず上記(1)の全てのIP電話機10に対して一斉に同じコンテンツ情報を配信する場合について、図14を参照しながら説明する。この場合、主装置20のモード設定において、全てのIP電話機10に対して同じコンテンツ情報を配信するモードが初期のデータ設定で選択されている。
このデータ設定では、例えば、一定時間毎に主装置20からコンテンツ配信サーバ30に情報獲得依頼(ステップ501)が送信され、これを受けたコンテンツ配信サーバ30が予め設定されている情報供給先であるWEBサーバ40にアクセスし(ステップ502)、コンテンツ情報を得る(ステップ503)。
コンテンツ配信サーバ30では、コンテンツ情報を主装置20及びIP電話機10で解釈可能なテキスト情報に変換する処理が行われ、変換されたテキスト情報を主装置20に配信する(ステップ504)。
主装置20では、テキスト情報をIP電話機10の表示部11に表示するに適したデータにフォーマットした後にこのデータを複数のIP電話機10にそれぞれ配信する(ステップ505)。
IP電話機10の表示部11では、配信されたデータを記憶部18に記憶し、表示部11において1行目のみを使用し、IP電話機10の記憶部18に蓄積されたテキスト情報を繰り返し自走形式で表示する。
【0060】
次に、上記(2a)の取得要求のみを行うコンテンツ情報の配信について、図15を参照しながら説明する。
この場合、IP電話機10を使用するユーザが図3の表示部11の初期表示画面(図3(a))において、右ボタン部13aを操作する(押下する)ことで、対応するキー情報(この場合では、「Ticker」選択によるニュース情報の要求)の通知がIP電話機10から主装置20になされる(ステップ511)。
この通知を受けた主装置20は、コンテンツ配信サーバ30へ情報獲得依頼(ステップ512)を送信し、これを受けたコンテンツ配信サーバ30が情報獲得依頼に含まれている情報要求先のWEBサーバ40にアクセスし(ステップ513)、コンテンツ情報を得る(ステップ514)。
コンテンツ配信サーバ30では、コンテンツ情報を主装置20及びIP電話機10で解釈可能なテキスト情報に変換する処理が行われ、変換されたテキスト情報を主装置20に配信する(ステップ515)。
主装置20では、テキスト情報をIP電話機10の表示部11に表示するに適したデータにフォーマットした後にこのデータを取得要求が発せられたIP電話機10に配信する(ステップ516)。
IP電話機10の表示部11では、配信されたデータを記憶部18に記憶し、表示部11において1行目のみを使用し、IP電話機10の記憶部18に蓄積されたテキスト情報を繰り返し自走形式で表示する。
【0061】
次に、上記(2b)のボタン部の操作(パラメータの入力)により必要な情報の取得要求を行う場合におけるコンテンツ情報の配信について、図16を参照しながら説明する。
この場合、IP電話機10を使用するユーザが図3の表示部11の初期表示画面(図3(a))において、左ボタン部12aを操作(押下)することで、対応するキー情報(この場合では、「Weather」選択による天気情報の要求)の通知(キー番号通知)がIP電話機10から主装置20になされる(ステップ521)。
主装置20では、ボタン押下(キー番号)通知を受け、要求されたコンテンツ情報に必要なパラメータの数を記憶部23から認識し、パラメータ入力が必要な場合はパラメータ入力のためのパラメータ入力窓を表示させるディスプレイ情報通知(ステップ522)を送信する。
これに対してIP電話機10側ではパラメータ入力窓にパラメータを入力する。
【0062】
すなわち、IP電話機10の表示部11では、図3(a)Weather(天気情報)の左側に位置する左ボタン部12aが押下されたことで、図3(b)の選択例(1)に表示した画面14が現れる。この画面14では、左側1段目にZip(郵便番号)、左側2段目にCity(都市名)が表示され、Zip(郵便番号)とCity(都市名)の選択を左ボタン部12a又は左ボタン部12bの押下や、パラメータ入力窓へダイヤルキーから数字や文字(パラメータ)が入力・確定され、この動作が繰り返されて、全てのパラメータの入力が完了した場合に、キー情報に関する通知がIP電話機10から主装置20になされる(ステップ527)。
この通知を受けた主装置20は、コンテンツ配信サーバ30へパラメータの情報が含まれたコンテンツ要求情報を送信して情報獲得依頼(ステップ528)を行い、これを受けたコンテンツ配信サーバ30が情報獲得依頼に含まれている情報要求先のWEBサーバ40にアクセスし(ステップ529)、表示部11に表示するためのコンテンツ情報を得る(ステップ530)。
コンテンツ配信サーバ30では、コンテンツ情報を主装置20及びIP電話機10で解釈可能なテキスト情報に変換する処理が行われ、変換されたテキスト情報を主装置20に配信する(ステップ531)。
主装置20では、テキスト情報をIP電話機10の表示部11に表示するに適したデータにフォーマットした後にこのデータを取得要求が発せられたIP電話機10に配信する(ステップ532)。
【0063】
次に、本発明のコンテンツ表示装置によりIP電話機10の表示部11にコンテンツ情報を表示させる場合のIP電話機10、主装置20、コンテンツ配信サーバ30相互間における動作について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
IP電話機10を使用するユーザが図3の表示部11の初期表示画面(図3(a))において、左ボタン部12aを操作(押下)することで(ステップ601)、対応するキー情報(この場合では、「Weather」選択による天気情報の要求)の通知(キー番号通知)がIP電話機10から主装置20になされる(ステップ602)。
【0064】
主装置20では、ボタン押下(キー番号)通知を受け(ステップ603)、キー情報の解析を行う(ステップ604)。キー情報の解析で次画面表示を行うためのパラメータの入力が必要かどうかを判断し(ステップ605)、パラメータ入力が不要な場合はテキスト配信サーバ30に対して情報獲得依頼(ページ要求)を行う(ステップ606)。
【0065】
コンテンツ配信サーバ30では、情報獲得依頼(ページ要求)により接続先のURIが通知され(ステップ607)、WEBサーバ40にアクセスし(ステップ608)、コンテンツ情報を得てこれをテキスト情報に整形し(ステップ609)、変換されたテキスト情報を主装置20にページ応答情報として配信する(ステップ610)。
【0066】
主装置20では、ページ応答情報としてテキスト情報を受信し(ステップ611)、IP電話機10の表示部11に表示するに適したデータにフォーマットし(ステップ612)、整形された文字列のデータを表示指示してIP電話機10に配信する(ステップ613)。
【0067】
IP電話機10の表示部11では、表示指示された文字列のデータを受信し(ステップ614)、表示部の指定位置に表示する(ステップ615)。
【0068】
主装置20のステップ605において、キー情報の解析で次画面表示を行うためのパラメータの入力が必要である場合は、パラメータ入力のために表示部11に表示される文字列データの表示を指示してIP電話機10に配信する(ステップ616)。
【0069】
IP電話機10の表示部11では、パラメータ入力のため表示部11に表示される文字列のデータを受信し(ステップ614)、表示部11の指定位置に表示する(ステップ615)。
【0070】
上述したコンテンツ表示装置によれば、インターネット上の情報提供サーバから提供されるリアルタイムな情報をIP電話機10の表示部11に表示するに際して、WEBサーバ40から提供されるコンテンツ情報のテキスト部分だけを表示することで、パーソナル・コンピュータのようなWEBブラウジング専用のターミナルを不要とした簡易な構成で実現することができる。
また、IP電話機10の表示部11に表示されるテキスト表示の文字部分と、ボタン部12,13とを関連付けてパラメータの入力が行われることにより、あたかもマウスをクリックしてページジャンプするような動作を実現することができる。
【0071】
本発明のコンテンツ配信装置によれば、インターネット上の情報提供サーバから提供されるリアルタイムな情報をコンテンツ配信サーバのコンテンツ変換部においてテキスト情報に変換し、主装置を介して電話端末の表示部に表示することができるので、パーソナル・コンピュータのような専用の装置を必要とすることなく、WEBサーバからの情報を簡易に得ることができる。
【0072】
その際に、前記テキスト情報を配信するコンテンツ配信サーバの所在と該コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)をコンテンツ要求情報として記憶し、パラメータの全てが確定した時にコンテンツ配信サーバ側へ主装置からのアクセス(テキスト情報の取得要求)が行われることで、パラメータの入力毎にコンテンツ配信サーバ及びWEBサーバにアクセスする場合に比較して、主装置における通信負担を軽くし、電話端末への情報表示の応答性を良好とするとともに、主装置の構造を簡易化することができる。
また、主装置がコンテンツ配信サーバとセッションを占有する時間を短縮できるため、複数の電話端末が同時にアクセスした場合でも、セッション確立の輻輳を回避することができ、コンテンツ配信サーバから情報を送受信する場合の信頼性の向上を図ることができる。
【0073】
更に、表示部に表示される複数のコンテンツ目次やパラメータ入力窓に対応して電話端末側に設けられたボタン部を操作することで、ユーザが取得したい詳細情報を選択するので、情報を表示部に表示させるに際しての操作性を良好とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ表示装置の構成を示すブロック説明図である。
【図2】本発明のコンテンツ表示装置で使用されるIP電話機の表示部周辺を示す平面説明図である。
【図3】(a)〜(d)はIP電話機の表示部における画面を説明するための平面説明図である。
【図4】(a)〜(c)はIP電話機の表示部における画面を説明するための平面説明図である。
【図5】IP電話機の表示部を示した平面説明図である。
【図6】IP電話機の表示部における画面を説明するための平面説明図である。
【図7】IP電話機の表示部における画面を説明するための平面説明図である。
【図8】IP電話機の表示部における画面を説明するための平面説明図である。
【図9】(a)〜(c)はIP電話機の表示部における画面を説明するための平面説明図である。
【図10】IP電話機における操作手順を説明するためのフローチャート図である。
【図11】IP電話機の表示部に表示される情報のフォーマット定義を説明するための説明図である。
【図12】IP電話機の表示部に表示される情報のフォーマット定義を説明するための説明図である。
【図13】IP電話機の表示部に表示される情報のフォーマット定義を説明するための説明図である。
【図14】コンテンツ表示装置の動作を説明するためのシーケンスチャート図である。
【図15】コンテンツ表示装置の動作を説明するためのシーケンスチャート図である。
【図16】コンテンツ表示装置の動作を説明するためのシーケンスチャート図である。
【図17】コンテンツ表示装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
【0075】
10…IP電話機、 11…表示部、 12…左ボタン部、 13…右ボタン部、 18…記憶部、 20…主装置、 21…伝送制御部、 22…コンテンツ表示制御部、 23…記憶部、 24…制御部、 30…コンテンツ配信装置、 31…HTTPクライアント、 32…コンテンツ変換部、 33…HTTPサーバ、 40…WEBサーバ、 211…キー解析御部、 212…表示制御部、 221…HTTPクライアント、 222…コンテンツ取得要求部、 223…コンテンツ編集部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを表示するための表示部を有した少なくとも一つの電話端末を配下に備えた主装置と、該主装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバとを有するコンテンツ表示装置であって、
前記コンテンツ配信サーバは、
インターネット上又はLAN上の複数のWEBサーバとの間でHTTPを用いて情報交換するHTTPクライアント部と、
前記HTTPクライアント部を介して前記WEBサーバから受信したデータを前記主装置及び電話端末が解釈できる書式であるテキスト情報に変換するコンテンツ変換部と、
前記主装置との間でHTTPを用いて情報交換するHTTPサーバ部と、
を備え、
前記主装置は、
前記コンテンツ配信サーバとの間でHTTPを用いてコンテンツ取得及びコンテンツ配信の情報を交換するとともに、コンテンツ配信サーバから取得したコンテンツを各電話端末の表示部に対して適した表示となるように編集するコンテンツ表示制御部と、
どの電話端末からのコンテンツ取得要求であるかを解析するとともに、前記コンテンツ表示制御部で編集された各電話端末の表示部に適したコンテンツ情報を配信する伝送制御部と、
前記テキスト情報を配信するコンテンツ配信サーバの所在と該コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)とを含むコンテンツ要求情報を記憶する記憶部とを備え、
前記電話端末は、
前記伝送制御部からのコンテンツ情報に関する複数のコンテンツ目次及びパラメータ入力窓を前記表示部に表示し、
このコンテンツ目次及びパラメータ入力窓に対応した表示部の近傍位置にコンテンツ目次選択及びパラメータ確定のためのボタン部を設けた
ことを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記主装置は、直前複数回に選択されたパラメータを記憶する選択パラメータ記憶部を有し、
前記表示部は、パラメータ入力窓を表示する時に、直前複数回で選択されたパラメータを同時に表示して成る請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
前記主装置において、前記コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数がゼロである場合に、
前記電話端末は、前記主装置から送られてきたテキスト情報を内部に蓄積し、蓄積した情報を繰り返し自走形式で表示する機能を有して成る請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記主装置は、一定間隔で前記コンテンツ配信サーバに対してテキスト情報の取得要求を行なう機能を有して成る請求項3に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
コンテンツを表示するための表示部を有した少なくとも一つの電話端末を配下に備えた主装置と、該主装置にコンテンツ情報を配信するコンテンツ配信サーバとを有し、コンテンツ配信サーバがWEBサーバから得たコンテンツ情報を電話端末の表示部に表示するコンテンツ表示方法であって、
前記主装置は、前記コンテンツ配信サーバの所在と該コンテンツ配信サーバからコンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータ数(パラメータがゼロである場合も含む)をコンテンツ要求情報として記憶する一方、
コンテンツ情報を要求する電話端末において、コンテンツ目次を選択し、選択されたコンテンツ目次の情報を得るに際して必要なパラメータを順次入力し、コンテンツ情報を得るに際して必要なパラメータが全て入力された場合(パラメータがゼロである場合は入力パラメータはなし)に、
主装置において記録された前記選択されたコンテンツ目次及び必要なパラメータ全てが確定したコンテンツ要求情報をコンテンツ配信サーバへ出力し、
前記コンテンツ要求情報を受けたコンテンツ配信サーバがWEBサーバから得たコンテンツ情報をテキスト情報に変換し、主装置を介してコンテンツ情報を要求した電話端末の表示部に表示する
ことを特徴とするコンテンツ表示方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−34835(P2010−34835A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−194756(P2008−194756)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(000000181)岩崎通信機株式会社 (133)
【Fターム(参考)】