コンドームホルダー
本発明に係るコンドームホルダー(1)は、コンドームの端部を固定する複数の固定部(4)と、上記複数の固定部を結ぶ単一の接続部(12)とを備え、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、上記ホルダーの少なくとも一部は、上記コンドームを配置する空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するものである。第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、上記歪みの少なくとも一部は開放される。ホルダーが弾性を有することで、そこに配置されるコンドームは必要に応じて自動的に伸張され、使用者が加える力を制御する必要はない。コンドームは、ホルダーを把持する片手のみを用いて装着することができる。また、ホルダーが過剰に、または不十分に伸張される可能性を避ける。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は障害式避妊用具、特にコンドームホルダーに関する。
【0002】
〔背景技術〕
コンドームは、天然ラテックスまたは他の物質からなり、全体的または部分的にペニスを覆う膜である。コンドームは、性行為感染症および/または望ましくない妊娠を防ぐために用いられる。従来のコンドームを図1に示す。コンドームには、陰茎亀頭のみを覆う、いわゆるマイクロコンドームというものもある。
【0003】
小型で使用しやすいものにするため、コンドームは概してリング状に巻かれている。実際には、コンドームを巻くために従来用いられた方向とは反対の方向に巻いてもよい。また、コンドームは、伸ばしたり、また折りたたんだりすることもできる。コンドームを保管するときは、常に密閉した膜でコンドームを包装し、この膜によって常に密閉性が付与される。この膜は、保管および輸送時にコンドームを保護するに充分な強度を有する弾性シート材からなるパッケージとして形成される(図2参照)。パッケージは概して、開封を容易にする手段、例えば、その側部に切り込みまたは強度を低減した領域を備える、または一端部が該パッケージの外側に伸びる密封テープを備える。開封したら、コンドームを勃起したペニスにかぶせ、ペニスの根元まで転がして伸ばす。
【0004】
マイクロコンドームは、陰茎亀頭のみを覆うので、転がして伸ばすという必要性がない場合もある。従って、マイクロコンドームは、仮に転がして伸ばすとしても、その程度は極微小である。
【0005】
従来のコンドームの主な欠点は、開封してコンドームを装着する際に時間と手間がかかることである。その結果、使用者の注意が性交から逸れてしまう。
【0006】
また、コンドームを装着するためには両手を使用する必要がある。しかし、概して使用者は片手のみが自由であり、もう片方の手は自分自身を支えるか、または女性の頭部の下に置いている(図3参照)。それゆえに、手の動きは限られてしまう。一般的に、この体勢は不安定であり、使用者が2つ目の手を開放できるのもわずかな時間しかない。従って、開封してコンドームを装着する際、使用者は時々別の手を使用しつつも、片方の手しか自由に動かすことができない。
【0007】
コンドームを装着する際に費やされる各瞬間は重要なものとなり得る。コンドームのパッケージを素早く、便利に、簡単に取り扱える必要性は、私的生活で使用される他のどんな包装製品よりも高い。さらに、必要なときでさえコンドームを使用しない人がいることも知られており、これの主な理由は、コンドームを装着するために時間と労力が必要であり、その結果、性交から気が逸れるということである。目的は、コンドームの開封および装着に必要な工程を単純化し低減させることである。この問題が解決できれば、
イ)全体としてコンドームの使用が増加し、その一方で、
ロ)危険な性交を行いつつもコンドームを全く使用しない、またはほとんど使用しない人の数が減少する。
【0008】
このことは、無制限な出生率の増加(特に人口過剰な途上国において)を食い止めることに加えて、HIV問題の解決に役立ち得る。
【0009】
コンドームホルダーとして知られる器具は、たいていの場合、巻いた状態のコンドームの端部を保持し、これにより、使用者はコンドームホルダーを把持し、コンドームをペニスの上部から下へと密着させることによってコンドームを装着することができる(図4参照)。この過程において、コンドームはペニスの軸部に沿って転がり伸びる(あらかじめ巻いてあるコンドームを使用する場合)。
【0010】
コンドームホルダーは、その外周にそって溝が伸び、コンドームを受ける凹部を規定する中空リングであり得る。該溝の形状および位置は異なり得る(例えば、US4738357、Martin、他(1988)参照)。
【0011】
上記ホルダーの内径がコンドームリングの内径以上の大きさを有すると、上記凹部は外側に開くことができる。この場合、コンドームリングの中央に力が向き、これによって上記リングが上記溝からはみ出てしまうのを防ぐ。
【0012】
この種のホルダーは、以下の特許にて開示されている:JP6154260(Toshihiro,1994),JP7308336,Tadashi,1995),US5579784(Harari,1996),DE19641107(Raabe,1998),US5437286(Stratton,1995),FR2751869(Loyer,1998)。
【0013】
また、コンドームリング全体を取り囲むコンドームホルダー(例えば、US5163449, van der Valk(1992)参照)または1つの切れ目を有するコンドームホルダー、C形またはU型のコンドームホルダー(例えば、US4875491, Parrone(1989)参照)が知られている。ホルダーは、互いに隔てられた固定部によって(例えば、FR2727858, Vegega(1996)参照)または連続的にリングの全周に沿ってコンドームリングを保持することができる。
【0014】
巻かれたコンドームの端部を保持する他の手段を用いることも出来る。例えば、コンドームリングを一対のローラーで保持することができる(例えば、WO9801095,Liehs(1999)参照)。
【0015】
しかしながら、上記のホルダーは、コンドームを装着する際にペニスに接触し、使用者に不快感を与える。従って、コンドームが伸張した状態に保持するホルダーには、その固定部がペニスに接触しない、またはほとんど接触しないという必要性が生じる。
【0016】
図5は、両手で把持する2つのパーツからなるホルダーを示す(例えば、WO02/069861,Van Rensburg(2002)参照)。この場合、使用者がホルダーのパーツを用いてコンドームを伸張するので、固定部がペニスから離れる。
【0017】
また、ツーパートコンドームホルダー(WO2007/021184,Tunovic Adnan、他(2007))が知られており、各パーツは、外側からコンドームの端部を固定するために用いられるループ形状の少なくとも1つの固定部を有する。ここで、固定部はコンドームを介してペニスに接触するので、固定部が内側からコンドームの端部を保持して固定部がペニスに接触してしまう場合に比べて、著しく不快感を低減することができる。しかしながら、使用時において固定部がペニスにかぶさってしまわないように、ある程度コンドームを伸張しておく必要がある。
【0018】
WO2007/021184によると、上記2つのパーツは1端部に回転可能に接続され、コンドーム装着時に向きを変えて開放された状態となる。より具体的には、上記2つのパーツは弾性材料からなるヒンジ部材によって接続されている。上記ヒンジ部材は、上記2つのパーツを閉じた状態で維持しようとするバネのような効果を発揮し得る。各部分はその外側に2本の指で把持するための把持部材を有している。すなわち、使用者はこれらのパーツを互いに分離させながら片手につき2本の指で把持部材を把持する必要がある。この工程は使用者にとっては不快であり、若干余分な技術を必要とする。
【0019】
コンドームリングを拡張するコンドームホルダーの他の形態は、WO2006/025755(Mor Maty Seck(2006))で知られている。上記ホルダーはリングおよび放射状の滑り溝を有し、該リングは半リングを有する。上記滑り溝にはハンドルが挿入され、上記ハンドルは、上記リングに面する側面に設けられた他の半リングを備えている。どちらの半リングも、リング状に巻き上げられたコンドームの端部を受けるために用いられる溝を備えている。
【0020】
ホルダーに保持されたコンドームを装着する際、溝を有するリングは片手で保持され、ハンドルは他方の手で溝に沿って動かされる。これにより、2つのセミリングによって形成される内側領域を拡大し、適宜コンドームリングを拡張することができる。
【0021】
しかしながら、コンドームリングが閉じているということによって、コンドームを装着した後は、リングをペニスに沿って逆方向に外すことしかできず、使用者に不快感を与えてしまう。さらに、このホルダーを用いることによって、コンドームを両手で伸張することとなり、上記の理由で使用者に不快感を与える。
【0022】
ここで請求項としてあげられるものに最も近いと思われるホルダーがWO09700652(Patrick(1997))に説明されている。該ホルダーは、コンドームの端部を固定する固定部と、これらの固定部の間の弾性接続部とを備える。該ホルダーは、コンドームを配置する空間を規定する。また、該ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と、上記空間が拡大する第2構成との間で、上記接続部の形状が変化するように調整される。該ホルダーは曲線を有し(らせん状)、その端部は重なり合い、ハンドルを備える。
【0023】
上記ホルダーで保持されるコンドームを装着するとき、該ハンドルを互いに向き合った状態で引き離し、これにより、ホルダーによって規定される上記空間を所望の度合いまで拡大することができ、コンドームの装着が快適となる。
【0024】
しかしながら、ホルダーに保持されるコンドームを装着し、その後ホルダーを外すとき、使用者はホルダーのスプリング抵抗を上回る伸張状態を維持し、なんらかの作用を絶えずホルダーに与えなければならない。極端に強く押すとコンドームを過剰に伸張することとなり、コンドームの破損や、コンドームとホルダーの間における摩擦の増加に発展し得るので、加える力を加減する必要がある。一方、不十分な強さで押すと、ホルダーが充分に拡大せず、ホルダーとペニスの間に摩擦が生じ得る。上記のように、力の加減を行うと、使用者の気が性交から逸れてしまう。さらに、ホルダーの端部が重なり合うので、上記ホルダーが閉じたリング状になり、コンドーム装着後に長手反対方向にしかホルダーを外すことができなくなり、使用者に不快感を与えてしまう。
【0025】
本発明の目的は、コンドームを素早く快適に伸張し、その後、素早く快適にコンドームを装着するプロセスを実現する、耐久性があり、かつ小型のコンドームホルダーを提供することである。コンドームを伸張および装着する際に行われる全ての動作は片手で行われ、コンドーム装着後にはホルダーを横方向に外すことができることが好ましい。これにより、コンドームを装着するプロセスにおいても、使用者の気が性交からそれてしまうことを最小限にとどめる。
【0026】
〔発明の概要〕
上記課題を解決するため、コンドームホルダーは、コンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ接続部とを備え、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、上記ホルダーの少なくとも一部は、コンドームを配置する空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するコンドームホルダーである。第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、上記歪みの少なくとも一部は開放される。
【0027】
ホルダーが弾性を有することによって、そこに配置されるコンドームは必要に応じて自動的に伸張され、使用者が加える力を制御する必要はない。また、使用者はホルダーを把持する片手のみを使用してコンドームを装着することができる。また、ホルダーの過剰な、または不十分な伸張を避けることがきでる。
【0028】
上記接続部は、少なくとも1つの弧形部材と、該弧形部材を接続する少なくとも1つのコネクターとを備えてもよい。
【0029】
上記弧形部材は弾性を有してもよい。
【0030】
上記コネクターは弾性を有してもよい。
【0031】
上記第2構成における固定部の間の距離は、上記第1構成における固定部の間の距離よりも長くてもよい。
【0032】
上記第2構成における弧形部材の端部の間の距離は、上記第1構成における弧形部材の端部の間の距離よりも長くてもよい。
【0033】
形状を変化させる能力は、少なくとも1つのスプリングによって実現してもよい。
【0034】
上記スプリングは弾性ワイヤを備えてもよい。
【0035】
上記スプリングはその中央部にコイルを有してもよい。
【0036】
上記ホルダーは、ホルダーの中央部分に位置する軸を有し、上記スプリングは、そのコイルが軸を取り巻くように、軸に設けられていてもよい。
【0037】
上記ホルダーは、スプリングの両端が位置する溝を備えてもよい。
【0038】
上記スプリングは、圧縮スプリング、引張スプリング、屈曲スプリング、またはねじれスプリングであってもよい。
【0039】
上記ホルダーは他のスプリングを備えてもよい。
【0040】
上記複数の固定部を結ぶ接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続する少なくとも1つの弾性コネクターによって実現してもよい。
【0041】
上記複数の固定部を結ぶ接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続するヒンジによって実現してもよい。
【0042】
上記複数の固定部を結ぶ接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続するヒンジと、上記弧形部材中の弾性ウェブとによって実現してもよい。
【0043】
上記ホルダーは、上記弧形部材の外側に設けられたハンドルを備えてもよい。
【0044】
上記ホルダーは他のハンドルを備え、両ハンドルは、ハンドルを操作するとホルダーの形状が変化するように構成されてもよい。
【0045】
上記ハンドルは、上記第2構成においてホルダーを固定する固定器を備えてもよい。
【0046】
上記ホルダーは、上記第1構成においてホルダーを維持する維持器を備えてもよい。
【0047】
上記第1構成においてホルダーを維持する維持器は、ホルダーを取り巻くリングを有してもよい。
【0048】
上記ホルダーの少なくとも一部はパッケージに収まっていてもよい。
【0049】
上記パッケージには少なくとも1つの脆弱線が設けられてもよい。
【0050】
上記ホルダーには、該ホルダーの収まっているパッケージを中に配置したケースが設けられ、パッケージは該ケースに取り付けられてもよい。
【0051】
上記第1構成においてホルダーを維持する維持器は、1つの開放端を有する筐体であり、上記ホルダーは該筐体に収まっていてもよい。
【0052】
上記筐体はスロットを有し、上記ホルダーは、該スロットに収まる部分によってホルダーに接続され、かつ移動するように調整されるキーを備え、上記キーは筐体の外側に位置してもよい。
【0053】
上記ホルダーは、上記第2構成においてホルダーを固定する固定器を備えてもよい。
【0054】
上記ホルダーは、上記第1構成においてホルダーを維持する維持器を備え、上記第2構成においてホルダーを固定する固定器を備えてもよい。
【0055】
上記ホルダーは、スロットを有する筐体に収まり、上記第1構成においてホルダーを維持する維持器は、ホルダーを取り巻くリングを有し、上記ホルダーは、上記スロットに移動可能に収まる部分によってホルダーに接続されるキーを備え、上記キーは筐体の外側に位置してもよい。
【0056】
上記リングは移動可能に筐体へ接続され、コンドームの平面にてホルダーを外すときに筐体からリングが外れることを防ぐ器具を備えてもよい。
【0057】
また、上記課題は、平坦に配置されたコンドームを保持するコンドームホルダーであって、該ホルダーはコンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ接続部とを備え、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、ホルダーの少なくとも一部は、コンドームが配置される空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するものであり、第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、コンドームが伸張され、上記歪みは、少なくとも部分的に開放され、コンドームの伸張に起因する弾性力によって釣り合わされるコンドームホルダーを提供することにより解決される。
【0058】
〔図面の簡単な説明〕
以下の添付図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
【0059】
図1は、使用者の手で把持される従来のコンドームの斜視図である。
【0060】
図2は、パッケージ中の、図1に示す従来のコンドームの斜視図である。
【0061】
図3は、コンドームを装着するプロセスの前の状態を示す図である。
【0062】
図4は、使用者が手で把持する、公知のリング状ホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【0063】
図5は、使用者が両手で把持する、公知のホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【0064】
図6は、他の実施形態におけるコンドームホルダーの斜視図である。
【0065】
図7は、コンドームを内部に搭載した状態の、図6に示すホルダーの斜視図である。
【0066】
図8は、実施形態の1つにおける維持器を有する、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0067】
図9は、維持器を取り外した、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0068】
図10は、維持器の他の実施形態であり、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0069】
図11は、図10に示す維持器を取り外した、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0070】
図12は、ケースに収まっている、図10に示すホルダーの斜視図である。
【0071】
図13は、中身を取り出した後の、図12に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0072】
図14は、ケースの他の実施形態の斜視図である。
【0073】
図15および図16は、図14に示すケースおよびパッケージに収まるホルダーの分解図である。
【0074】
図17は、中身を取り出した後、図14〜図16に示すような、ホルダーが収まるケースの斜視図である。
【0075】
図18は、本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0076】
図19は、図18に示すホルダーを示す分解図である。
【0077】
図20は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0078】
図21は、ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0079】
図22は、コンドームを搭載した、本発明で提案されるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0080】
図23は、図22に示されるホルダーの他の実施形態の分解図である。
【0081】
図24は、コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0082】
図25は、コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0083】
図26は、パッケージに収まる、図25に示すホルダーの斜視図である。
【0084】
図27は、ケースに収まる、図26に示すホルダーの斜視図である。
【0085】
図28は、開封プロセスにおける、図25に示すホルダーの斜視図である。
【0086】
図29は、開封後の、図25に示すホルダーの斜視図である。
【0087】
図30は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態を示す斜視図である。
【0088】
図31は、図29に示すホルダーおよびケースの分解図である。
【0089】
図32および図33は、図30に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【0090】
図34および図35は、図32および図33に示すような、ケースに収まるホルダーの断面図である。
【0091】
図36は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0092】
図37および図38は、図36に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【0093】
図39および図40は、図37および図38に示すキーとホルダーの間の接続部の断面図である。
【0094】
図41は、ケースの他の実施形態の斜視図である。
【0095】
図42は、コンドームを搭載した、図40に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【0096】
図43は、コンドームが取り出される、図41に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【0097】
図44および図45は、本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0098】
図46は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0099】
図47は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0100】
図48および図49は、コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0101】
図50は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0102】
図51〜図53は、維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【0103】
図54は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0104】
図55は、蓋を取り外した状態の、図54に示すホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0105】
図56および図57は、図50に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【0106】
図58は、ケースに収まる、図50に示すホルダーの断面図である。
【0107】
図59は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0108】
図60は、ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0109】
〔発明の実施形態の詳細な説明〕
図6および図7において、本発明の一実施形態を示す。本実施形態において、コンドームホルダー1は、弾性材料からなる弧形部材2を備える。コンドームを支持する固定部4は、上記部材2の内側面3に形成される。ホルダー1は、横材6によってホルダーに接続されるハンドル5を備える。ハンドル5は、コンドームの装着時にホルダーを把持するためのものである。
【0110】
コンドーム7をホルダー1に搭載するとき、ホルダーの端部が引き合わせられ、リング状に巻かれたコンドームの端部8は、図7に示すように、固定部4に配置される。ホルダー1の部材2における弾性力は、コンドーム7の端部8が有する圧縮力によって相殺される。部材2の材料の大きさ、形状、および弾力性は、ホルダー使用時にコンドーム7が伸張するように選択される。これにより、コンドームの装着プロセスを快適なものとすることができる。
【0111】
しかしながら、長時間にわたって伸張されるとコンドームの質が低下する場合もあるので、コンドームを搭載したホルダー1を、ホルダー1によって規定される領域が減少するように維持することによってコンドームリングが伸張しないようにすることが好ましい。
【0112】
これを確実にするため、図8に示すように、ホルダーを取り巻くリング9を使用することができる。リング9は、ホルダーから容易に取り外せるように、プルタブ10を備えている。リング9を取り除いた後、ホルダーは弾性力により拡大し、図9に示すように、コンドームが伸張する。リングは充分な強度を有する材料であればどんな材料からでも、例えば、プラスチックフィルムからなってもよい。
【0113】
図10および図11に示す他の実施形態において、維持器としてパッケージ11を使用することができる。パッケージ11は、従来のコンドームに使用されるパッケージと同様のものであり、その端部が接続された折りたたみシート12によって形成されている。
【0114】
パッケージ11は、好ましくはポリマーフィルムからなり、脆弱線を備え、そこからパッケージ11を容易に引き裂くことができる。上記脆弱線は、二層フィルムのパッケージを形成することによって設けることができる。フィルムの一層(薄く丈夫)は浸透できない素材であり、もう一方の層(より堅い)は、脆弱線とともに所定の領域に設けられている。これに沿ってパッケージ11を引き裂くことができる。
【0115】
脆弱線の好ましい構成を図10に示す。同図において、脆弱線13は、ホルダーのハンドル5がパッケージから出ているパッケージ端部に沿って設けられている。
【0116】
パッケージ11の大きさは、パッケージ11中に配置され、かつ、コンドーム7を搭載するホルダー1が、ホルダー1によって規定される領域が減少し、コンドームリングが伸張されない状態に維持されるように選択される。
【0117】
ホルダー1のハンドル5はパッケージ11の外側に位置する。横材6がホルダーから突出し、パッケージ11の端部は、横材6がパッケージ11から出ている領域において互いに接続されずに横材6を取り巻いている。密封性を付与するため、パッケージ11と横材6の間の接続部を、接着剤または封止材(図示せず)によって密接させることができる。
【0118】
コンドーム7を取り出すとき、使用者は片手でパッケージ11の端部140を引きつつ、他方の手でハンドル5を把持する。これにより、パッケージは脆弱線13に沿って引き裂かれる。その後、パッケージを取り除き、部材2の弾性力によってホルダーが拡大される。これにより、図11に示すようにコンドーム7が伸張される。
【0119】
図12に示すように、パッケージ11に収まるホルダーは、開放端22を有する平坦な筐体のようなケース14の中に配置することができる。筐体14は、内容物の一体性を確保し、手で把持するに充分な強度を有する材料であればどんな材料からでも、例えばプラスチックからなってもよい。
【0120】
筐体14に収まるパッケージ11は、筐体14に、たとえば接着などにより接合される。筐体14に対するパッケージ11の接続点は、好ましくは横材6が突出するパッケージ11の端部に位置し、横材の両面が該接続点となる(図示せず)。ただし、パッケージはより長い領域、つまり、端部全体に沿って取り付けられてもよい。
【0121】
コンドーム7を取り出すとき、使用者は片手でハンドル5を引きつつ、もう一方の手で筐体14を把持する。これにより、パッケージを引き裂き、コンドーム7を搭載したホルダー1を完全に筐体14から取り出す。筐体14およびパッケージ11を取り除いた後、ホルダー1が拡大し、図13に示すようにコンドーム7が伸張される。
【0122】
図14〜図17に示す他の実施形態において、筐体15は2つの部分からなる。つまり、側面を介して互いに接続される底部16および蓋17からなる。蓋17は、片側からもう一方の側の直前まで伸びる中央スルースロット18を有する。底部16と蓋17の間の接続部は接着されてもよい。
【0123】
キー20の支持部19は、ホルダー1の外端部に取り付けられる。支持部19は、横材6によってホルダー1に接続されている。キー20は、指で簡便に操作できる形状と大きさを有するボタンまたはキーである。キー20は、スロット18に位置する脚部21を介して支持部19に接続される。本実施形態において、ホルダー1、横材6、指示部19、脚部21、キー20は一体である。ただし、これらの部材は互いに接続される、異なる部分からなってもよい。
【0124】
パッケージ11は、図15に示す脆弱線23〜26を備える。
【0125】
コンドーム7を搭載したホルダー1を包装するプロセスを、図15および図16に示す。まず、脚部21をスロット18に挿入することによって、パッケージ11に収まるホルダー1を蓋17に接続する。必要であれば、パッケージ11を蓋17に対して固定する。全ユニットを底部16上に配置し、蓋17を底部16に対して固定する。
【0126】
コンドームを取り出すとき、使用者は、開放端22を使用者から離れた前方に向くように片手で筐体15を把持し、親指でキー20を操作する。上記のように、ホルダー1とキー20は一体であり、そのため筐体15に(上記のように)取り付けられたパッケージ11によって、キー20が移動することを防ぐ。これにより、キー20が移動し始めても、ホルダー1の前端部がパッケージ11の前端部に突き当たる。キー20がさらに移動すると、パッケージ11の前端部は裂け、コンドームを搭載したホルダー11はケースの開放端22を通過してパッケージ11および筐体15から解放される。同時に、パッケージ11の反対の端部が脚部21によって裂ける。キー20をスロット18の端部まで移動すると、ホルダー1が筐体15の外に完全に押し出され、弾性力によって拡大する。これにより、図17に示すようにコンドームが伸張される。
【0127】
ホルダーは、図18、図19、図20に示すようにいくつかの部分で構成されてもよい。一実施形態において(図18および図19)、ホルダーは、コネクター29によって接続される2つの弾性弧形部材27・28を有し、該コネクター29にはその外側にハンドル5が取り付けられている。固定部4は弧形部材27・28およびコネクター29に配置される。
【0128】
弧形部材27・28にはそれぞれ、突出部30・31が備えられている。コネクター29の端部には、ソケット32および33が備えられている。弧形部材27・28の突出部30・31は、上記ソケットにきつく固定される。
【0129】
図21に示す実施形態において、ホルダーは、弾性ウェブ36・37によってコネクター29に接続される、堅い弧形部材34・35を備える。
【0130】
図22および図23に示すさらに他の実施形態において、ホルダー38は、その内側に固定部4を有する平坦開放リング39である。ハンドル41は、横材40を介してリング39の外端部に取り付けられている。軸42は横材40に形成されている。ホルダーは、スプリングワイヤ43を備え、該スプリングワイヤ43はその中央部にコイル44を有する。これにより、ねじれスプリングを形成する。このスプリングは、ホルダーによって規定される空間が拡大されるようにホルダーを調整しようとする。上記コイル44は軸42を取り巻き、ワイヤ43の端部45・46は、横材40の両側部の溝47に固定されている。
【0131】
図24に示すホルダー48は、ヒンジ51によって接続され、固定部4を備える2つの弧形部材49・50を有する。前述の実施形態(図22および図23)と同様、ホルダー48はスプリングワイヤ52を備え、該スプリングワイヤ52は、その中央部にコイル53を有し、該コイル53はヒンジ51の軸を取り巻いている。ワイヤ52の端部は、弧形部材49・50における溝55・56に固定される。ホルダー48はまた、弧形部材49・50の外側に取り付けられているハンドル57・58を有する。
【0132】
図25〜図29に示す実施形態において、ホルダー59は、弾性ウェブ62によって接続される、2つの弧形部材60・61を有する。ハンドル63・64は、弧形部材60・61の外側に取り付けられている。上記ハンドルは、それらの2辺に接するウェブ62に近接して配置され、横材65・66によって弧形部材60・61に接続されている。ハンドル63は、その端部に凹部67を備え、ハンドル64は、上記凹部67に機械的に係合するように調整される凸部68を備える。凹部67および凸部68によって、ハンドル63・64を互いに対して固定することができる。これにより、ホルダー59を、折りたたまれない状態に固定することができる(図29)。ハンドル63・64はそれぞれ、それらにおける隣接する2側面に波状領域69・70・71・72を有する(図25)。これらの領域により、使用者の手の指にてハンドルを把持することが容易となる。ホルダー59は、パッケージ73およびケース74に収めることができ(図10および図12を用いて述べたように)、上記ハンドル63・64はパッケージ74およびケース74の外側に伸びている。
【0133】
コンドームを取り出すとき、使用者は片手でハンドル63・64を把持しつつ、もう一方の手でケース74を把持する。これにより、上記ハンドルを引き合わせ、凹部67に凸部68を固定する。その結果、ホルダーが折りたたまれないようにしようとする弾性力がホルダー59に発生するが、パッケージ73およびケース74によって抑制される。また、ホルダー59をハンドル63・64で把持しつつ、ケース74から取り出す。これにより、ケース74に取り付けられるパッケージ73は引き裂かれ、コンドームを搭載したホルダー79が完全に解放される。ホルダーは弾性力によって広がった状態にあり、これによってコンドームは伸張される。
【0134】
図30〜図35に示すさらに他の実施形態において、ホルダー75は、図24に示すホルダー48と同様である。異なる点は、ホルダー75にはハンドルが備えられないということである。
【0135】
図30に示すように、コンドーム7を搭載したホルダー75は、筐体76の中に配置され、該筐体76は2つの部分からなる。すなわち、底部88と、スロット77を有する蓋89とからなる。ホルダー75の弧形部材78・79には、弾性ウェブ80・81が備えられ、該弾性ウェブ80・81によってホルダーの形状の変化が可能となる。形状の変化によって、筐体中のホルダーの構成をより小型化することが可能である。
【0136】
キー82は、スロット77に収まるピン83の上で、筐体76の外側に設けられる。キー82は、弾性を有する帯84によってホルダーに接続され、該帯84の一端はピン83に取り付けられ、他端は、弧形部材78・79を接続するヒンジ87の軸86と接続可能な開口部90を有している。該帯の端部は、充分な耐久性を実現する、いかなる公知の手段を用いて固定してもよい。
【0137】
キー82が移動すると、帯84が引っ張られ、ホルダー75を前方へ押す。
【0138】
図14〜図17に示す、スロットの終端までホルダーが移動するとホルダーが完全に取り出される実施形態とは逆に、ここでは、キーがスロット77の終端まで移動すると、スプリングによって与えられる弾性力と、ホルダー弧形部材と筐体の開放端における壁91・92との相互作用とによって、ホルダーを自動的に筐体から射出可能な状態へ移行する。図34では、キーとホルダーの相対的位置が示され、キーはスロットの終端に到達する。図35では、ホルダーはパッケージの外へ出る。ホルダーとキーのこのようなタイプの接続によって、ホルダーを筐体からスムーズに抜き取ることができる。
【0139】
図36〜図40に示す実施形態において、図30〜図35に示す実施形態とは逆に、帯84は、ピン83に取り付けられるブラケット93と取り替えられる。ブラケット93は、ヒンジ87の軸86が移動可能に収まるガイドスロット94を有する。
【0140】
図37および図38に示す開封プロセスは、図32および図33に示すものと同様である。キー82が終端に到達したとき、ホルダー75はそれ自体の位置を移動させ、ヒンジの軸86はスロット94中で移動する。図39に、キーがスロットの終端に到達した瞬間におけるキーとホルダーの相対的位置を示す。図40は、ホルダーがパッケージから出てきた状態を示す。
【0141】
図22に示すホルダーと同様なホルダー95は、図41〜図43に示すように、開口端に向かって幅の広くなっている筐体96に配置されるという実施形態もまた可能である。
【0142】
筐体の設計では(図30〜図40に示す2つの前例と同様に)、スプリング99の弾性力の及ぼす作用と、ホルダー95と開口端98における壁101および102との相互作用とによって、ホルダー95は筐体96からスムーズに抜き取られる。
【0143】
図44〜図49に示す、スプリングの弾性によって拡大するようにホルダーが調整される他の実施形態も可能である。
【0144】
図44および図45に示すホルダー103は、固定部4を備えるスプリングワイヤ107によって互いに接続される伸長部材104、105、106によって形成される。
【0145】
ワイヤ107は、フレーム104と106の間にスプリング108、およびフレーム105と106の間にスプリング109を有する。ワイヤの中央部分110は、部材106に形成された溝111に固定され、ワイヤの端部112および113はそれぞれ、部材104および105に形成された溝114および115に固定されている。
【0146】
コンドーム7のホルダー103を固定部7に取り付けるとき、部材104および105は互いに反対向きに移動し、これにより、コイル108および109は変形し、該コイルに発生した弾性力は、コンドーム7の端部8の収縮力によって釣り合わされる。
【0147】
図46に示す実施形態において、ホルダー116はまた、スプリングワイヤ100によって互いに接続される3つの部材117,118,119によって形成される。しかし、前述の実施形態(図44および図45)とは逆に、ここではコイル120および121はねじれスプリングを形成し、部材119の端部には、軸124および125を備えた突出部122および123が形成されている。コイル120および121は、上記軸124および125を取り巻く。
【0148】
図47に示すホルダー126は、ヒンジ129によって互いに接続される半円部材127および128によって形成される。拡張スプリング130は、上記半円部材の内側に取り付けられている。
【0149】
図48および図49に示すさらに他の実施形態において、ホルダー131は、L字形部材132および133によって形成される。部材133のパーツ134は中空であり、ソケット135を有し、部材132のパーツ136は移動可能な状態で該ソケットに収まっている。部材132および133のパーツ136および134は、図49に示すように、ホルダーによって規定される空間が拡大した状態にホルダー131を維持する圧縮スプリング139によって接続されている。
【0150】
図50〜図58において、ホルダー141は2つの弧形部材142および143を有し、これら弧形部材の外側には弾性ウェブ154および155を有している。上記弧形部材はスプリングワイヤ144によって接続されている。ワイヤ144の端部は、弧形部材142および143に形成された溝145および146に固定されている。図50に示すように、コイル147および148は該ワイヤの中央部分に形成され、ねじれスプリングを形成している。上記コイルは、U字形の断面を有するコネクター149に接続される。コネクター149の凹部には、コイル147および148が位置する。コイル147および148は、ピン152および153を取り囲む。コネクター149は、ピン152および153の端部が収まる開口部150および151を有している。突出部156および157は、コネクター149の端部に形成されている。キー168を支持する脚部167は、コネクター149の片側中央部に形成されている。
【0151】
ホルダー141は、プレート159を有する維持部材158によって、折りたたまれた状態に維持される。このプレート上に、図51および図52に示すように、コネクター149を有するホルダー141が配置される。上記維持部材158は、プレート159の一端に設けられるフレーム160をさらに備え、該フレーム160は、図8に示すリング9のように、折りたたまれたホルダー141を取り巻く。突出部161および162は、プレート159のもう一方の端部に設けられている。
【0152】
ホルダー141の上に配置された維持部材158は、図58に示すように、端部において接続される2つのシート172および173によって形成されるパッケージに収まり、2つの部分によって形成される平坦筐体169の中に配置される。上記2つの部分は、底部174と、中央にスロット171を有する蓋170とである(図53、図54)。底部174は、その両端がフランジ162および163によって規定されるプレートによって形成される。溝164および165は、フランジ162および163の基部の近くでフランジ162および163に沿って形成されており(図52)、上記溝によって、プレート159の突出部161および162が導かれる。
【0153】
コンドームを包装するとき、シート172が溝164および165を含む底部の内周を沿うように、底部174の中にシート172を配置する。また、シートは底部に接着される。また、ホルダー141を有する維持部材158は、突出部161および162を溝164および165に挿入することによって底部の中に配置される。図58に示すように、シート173は上側に取り付けられ、その端部はシート172の端部と接続されている。蓋170は、スロット171にピン167を挿入することによって、全アセンブリの上に配置される。
【0154】
コンドームを開封するとき、使用者は片手で筐体169を把持しつつ、キー168を押し、キー168を自分から離れる方向へ移動させる。続いて、維持部材158を有するホルダー141は筐体から出始める。突出部161および162は溝164および165の端部に突き当たると、ホルダーが前進し続ける一方で、維持部材158は停止する。筐体から取り出すとき、ホルダー141はスプリングの力によって広がり、これによって図57に示すようにコンドームが伸張する。
【0155】
維持部材158が筐体169から離れるのを防ぐ手段(上記実施形態において、該手段は溝164および164にて示される)は、多くの異なる方法で実現することが可能であることは明らかである。例えば、図59に示すように、コンドームを開封する際、維持部材158を筐体の内側に維持する屈曲性の帯174によって、維持部材158を筐体の底部に接続することが可能である。
【0156】
図示しない実施形態の中には、維持部材が完全に筐体から出て、使用者によって取り除かれるものもある。しかしながら、図50〜図58に示すように、開封時に、筐体の開放端に達し、その位置で固定された後維持部材がホルダーに留まることが好ましい。
【0157】
さらに、ホルダー141には、コンドームの破損や、コンドームとホルダーの間の過剰な摩擦につながりかねない、スプリングの過剰なねじれを防ぐ停止部が設けられていてもよい。図60に示すように、停止部は、コネクター149に位置するピン175および176であってもよく、該ピンはワイヤ144を所定の位置に維持する。それゆえ、コンドームの適切な伸張度合いを実現するために正確にスプリングの特性を選択する必要はない。
【0158】
図示しない実施形態の中には、コンドームを所望の度合いまで伸張するために必要な力の一部分のみを与える構成のものもある。残りの必要な力は使用者によって与えられる構成でもよい。これにより、スプリングはホルダーの拡大を促進するだけのものとなる。
【0159】
さらに、上記実施例において、コンドームホルダーはホックとして形成される固定部を備えている。しかし、コンドームの端部を固定する固定部としては他のタイプのものも使用可能である。例えば、1対のローラーとして形成された固定部も使用可能である。また、ホルダーは、その内側の円周に沿って伸びる成形溝を有する開放リングであってもよい。ホルダーをマイクロコンドームの搭載に使用すると、マイクロコンドームは薄い接着剤によってホルダーに固定してもよい。
【0160】
本発明は、添付の請求項の範囲で、上述した各実施形態以外の多くの実施形態にて実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】使用者の手で把持される従来のコンドームの斜視図である。
【図2】パッケージ中の、図1に示す従来のコンドームの斜視図である。
【図3】コンドームを装着するプロセスの前の状態を示す図である。
【図4】使用者が手で把持する、公知のリング状ホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【図5】使用者が両手で把持する、公知のホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【図6】他の実施形態におけるコンドームホルダーの斜視図である。
【図7】コンドームを内部に搭載した状態の、図6に示すホルダーの斜視図である。
【図8】実施形態の1つにおける維持器を有する、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図9】維持器を取り外した、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図10】維持器の他の実施形態であり、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図11】図10に示す維持器を取り外した、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図12】ケースに収まっている、図10に示すホルダーの斜視図である。
【図13】中身を取り出した後の、図12に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図14】ケースの他の実施形態の斜視図である。
【図15】図14に示すケースおよびパッケージに収まるホルダーの分解図である。
【図16】図14に示すケースおよびパッケージに収まるホルダーの分解図である。
【図17】中身を取り出した後、図14〜図16に示すような、ホルダーが収まるケースの斜視図である。
【図18】本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図19】図18に示すホルダーを示す分解図である。
【図20】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図21】ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図22】コンドームを搭載した、本発明で提案されるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図23】図22に示されるホルダーの他の実施形態の分解図である。
【図24】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図25】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図26】パッケージに収まる、図25に示すホルダーの斜視図である。
【図27】ケースに収まる、図26に示すホルダーの斜視図である。
【図28】開封プロセスにおける、図25に示すホルダーの斜視図である。
【図29】開封後の、図25に示すホルダーの斜視図である。
【図30】ケースに収まるホルダーの他の実施形態を示す斜視図である。
【図31】図29に示すホルダーおよびケースの分解図である。
【図32】図30に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図33】図30に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図34】図32および図33に示すような、ケースに収まるホルダーの断面図である。
【図35】図32および図33に示すような、ケースに収まるホルダーの断面図である。
【図36】ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図37】図36に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図38】図36に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図39】図37および図38に示すキーとホルダーの間の接続部の断面図である。
【図40】図37および図38に示すキーとホルダーの間の接続部の断面図である。
【図41】ケースの他の実施形態の斜視図である。
【図42】コンドームを搭載した、図40に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【図43】コンドームが取り出される、図41に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【図44】本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図45】本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図46】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図47】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図48】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図49】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図50】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図51】維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【図52】維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【図53】維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【図54】ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図55】蓋を取り外した状態の、図54に示すホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図56】図50に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図57】図50に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図58】ケースに収まる、図50に示すホルダーの断面図である。
【図59】ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図60】ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は障害式避妊用具、特にコンドームホルダーに関する。
【0002】
〔背景技術〕
コンドームは、天然ラテックスまたは他の物質からなり、全体的または部分的にペニスを覆う膜である。コンドームは、性行為感染症および/または望ましくない妊娠を防ぐために用いられる。従来のコンドームを図1に示す。コンドームには、陰茎亀頭のみを覆う、いわゆるマイクロコンドームというものもある。
【0003】
小型で使用しやすいものにするため、コンドームは概してリング状に巻かれている。実際には、コンドームを巻くために従来用いられた方向とは反対の方向に巻いてもよい。また、コンドームは、伸ばしたり、また折りたたんだりすることもできる。コンドームを保管するときは、常に密閉した膜でコンドームを包装し、この膜によって常に密閉性が付与される。この膜は、保管および輸送時にコンドームを保護するに充分な強度を有する弾性シート材からなるパッケージとして形成される(図2参照)。パッケージは概して、開封を容易にする手段、例えば、その側部に切り込みまたは強度を低減した領域を備える、または一端部が該パッケージの外側に伸びる密封テープを備える。開封したら、コンドームを勃起したペニスにかぶせ、ペニスの根元まで転がして伸ばす。
【0004】
マイクロコンドームは、陰茎亀頭のみを覆うので、転がして伸ばすという必要性がない場合もある。従って、マイクロコンドームは、仮に転がして伸ばすとしても、その程度は極微小である。
【0005】
従来のコンドームの主な欠点は、開封してコンドームを装着する際に時間と手間がかかることである。その結果、使用者の注意が性交から逸れてしまう。
【0006】
また、コンドームを装着するためには両手を使用する必要がある。しかし、概して使用者は片手のみが自由であり、もう片方の手は自分自身を支えるか、または女性の頭部の下に置いている(図3参照)。それゆえに、手の動きは限られてしまう。一般的に、この体勢は不安定であり、使用者が2つ目の手を開放できるのもわずかな時間しかない。従って、開封してコンドームを装着する際、使用者は時々別の手を使用しつつも、片方の手しか自由に動かすことができない。
【0007】
コンドームを装着する際に費やされる各瞬間は重要なものとなり得る。コンドームのパッケージを素早く、便利に、簡単に取り扱える必要性は、私的生活で使用される他のどんな包装製品よりも高い。さらに、必要なときでさえコンドームを使用しない人がいることも知られており、これの主な理由は、コンドームを装着するために時間と労力が必要であり、その結果、性交から気が逸れるということである。目的は、コンドームの開封および装着に必要な工程を単純化し低減させることである。この問題が解決できれば、
イ)全体としてコンドームの使用が増加し、その一方で、
ロ)危険な性交を行いつつもコンドームを全く使用しない、またはほとんど使用しない人の数が減少する。
【0008】
このことは、無制限な出生率の増加(特に人口過剰な途上国において)を食い止めることに加えて、HIV問題の解決に役立ち得る。
【0009】
コンドームホルダーとして知られる器具は、たいていの場合、巻いた状態のコンドームの端部を保持し、これにより、使用者はコンドームホルダーを把持し、コンドームをペニスの上部から下へと密着させることによってコンドームを装着することができる(図4参照)。この過程において、コンドームはペニスの軸部に沿って転がり伸びる(あらかじめ巻いてあるコンドームを使用する場合)。
【0010】
コンドームホルダーは、その外周にそって溝が伸び、コンドームを受ける凹部を規定する中空リングであり得る。該溝の形状および位置は異なり得る(例えば、US4738357、Martin、他(1988)参照)。
【0011】
上記ホルダーの内径がコンドームリングの内径以上の大きさを有すると、上記凹部は外側に開くことができる。この場合、コンドームリングの中央に力が向き、これによって上記リングが上記溝からはみ出てしまうのを防ぐ。
【0012】
この種のホルダーは、以下の特許にて開示されている:JP6154260(Toshihiro,1994),JP7308336,Tadashi,1995),US5579784(Harari,1996),DE19641107(Raabe,1998),US5437286(Stratton,1995),FR2751869(Loyer,1998)。
【0013】
また、コンドームリング全体を取り囲むコンドームホルダー(例えば、US5163449, van der Valk(1992)参照)または1つの切れ目を有するコンドームホルダー、C形またはU型のコンドームホルダー(例えば、US4875491, Parrone(1989)参照)が知られている。ホルダーは、互いに隔てられた固定部によって(例えば、FR2727858, Vegega(1996)参照)または連続的にリングの全周に沿ってコンドームリングを保持することができる。
【0014】
巻かれたコンドームの端部を保持する他の手段を用いることも出来る。例えば、コンドームリングを一対のローラーで保持することができる(例えば、WO9801095,Liehs(1999)参照)。
【0015】
しかしながら、上記のホルダーは、コンドームを装着する際にペニスに接触し、使用者に不快感を与える。従って、コンドームが伸張した状態に保持するホルダーには、その固定部がペニスに接触しない、またはほとんど接触しないという必要性が生じる。
【0016】
図5は、両手で把持する2つのパーツからなるホルダーを示す(例えば、WO02/069861,Van Rensburg(2002)参照)。この場合、使用者がホルダーのパーツを用いてコンドームを伸張するので、固定部がペニスから離れる。
【0017】
また、ツーパートコンドームホルダー(WO2007/021184,Tunovic Adnan、他(2007))が知られており、各パーツは、外側からコンドームの端部を固定するために用いられるループ形状の少なくとも1つの固定部を有する。ここで、固定部はコンドームを介してペニスに接触するので、固定部が内側からコンドームの端部を保持して固定部がペニスに接触してしまう場合に比べて、著しく不快感を低減することができる。しかしながら、使用時において固定部がペニスにかぶさってしまわないように、ある程度コンドームを伸張しておく必要がある。
【0018】
WO2007/021184によると、上記2つのパーツは1端部に回転可能に接続され、コンドーム装着時に向きを変えて開放された状態となる。より具体的には、上記2つのパーツは弾性材料からなるヒンジ部材によって接続されている。上記ヒンジ部材は、上記2つのパーツを閉じた状態で維持しようとするバネのような効果を発揮し得る。各部分はその外側に2本の指で把持するための把持部材を有している。すなわち、使用者はこれらのパーツを互いに分離させながら片手につき2本の指で把持部材を把持する必要がある。この工程は使用者にとっては不快であり、若干余分な技術を必要とする。
【0019】
コンドームリングを拡張するコンドームホルダーの他の形態は、WO2006/025755(Mor Maty Seck(2006))で知られている。上記ホルダーはリングおよび放射状の滑り溝を有し、該リングは半リングを有する。上記滑り溝にはハンドルが挿入され、上記ハンドルは、上記リングに面する側面に設けられた他の半リングを備えている。どちらの半リングも、リング状に巻き上げられたコンドームの端部を受けるために用いられる溝を備えている。
【0020】
ホルダーに保持されたコンドームを装着する際、溝を有するリングは片手で保持され、ハンドルは他方の手で溝に沿って動かされる。これにより、2つのセミリングによって形成される内側領域を拡大し、適宜コンドームリングを拡張することができる。
【0021】
しかしながら、コンドームリングが閉じているということによって、コンドームを装着した後は、リングをペニスに沿って逆方向に外すことしかできず、使用者に不快感を与えてしまう。さらに、このホルダーを用いることによって、コンドームを両手で伸張することとなり、上記の理由で使用者に不快感を与える。
【0022】
ここで請求項としてあげられるものに最も近いと思われるホルダーがWO09700652(Patrick(1997))に説明されている。該ホルダーは、コンドームの端部を固定する固定部と、これらの固定部の間の弾性接続部とを備える。該ホルダーは、コンドームを配置する空間を規定する。また、該ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と、上記空間が拡大する第2構成との間で、上記接続部の形状が変化するように調整される。該ホルダーは曲線を有し(らせん状)、その端部は重なり合い、ハンドルを備える。
【0023】
上記ホルダーで保持されるコンドームを装着するとき、該ハンドルを互いに向き合った状態で引き離し、これにより、ホルダーによって規定される上記空間を所望の度合いまで拡大することができ、コンドームの装着が快適となる。
【0024】
しかしながら、ホルダーに保持されるコンドームを装着し、その後ホルダーを外すとき、使用者はホルダーのスプリング抵抗を上回る伸張状態を維持し、なんらかの作用を絶えずホルダーに与えなければならない。極端に強く押すとコンドームを過剰に伸張することとなり、コンドームの破損や、コンドームとホルダーの間における摩擦の増加に発展し得るので、加える力を加減する必要がある。一方、不十分な強さで押すと、ホルダーが充分に拡大せず、ホルダーとペニスの間に摩擦が生じ得る。上記のように、力の加減を行うと、使用者の気が性交から逸れてしまう。さらに、ホルダーの端部が重なり合うので、上記ホルダーが閉じたリング状になり、コンドーム装着後に長手反対方向にしかホルダーを外すことができなくなり、使用者に不快感を与えてしまう。
【0025】
本発明の目的は、コンドームを素早く快適に伸張し、その後、素早く快適にコンドームを装着するプロセスを実現する、耐久性があり、かつ小型のコンドームホルダーを提供することである。コンドームを伸張および装着する際に行われる全ての動作は片手で行われ、コンドーム装着後にはホルダーを横方向に外すことができることが好ましい。これにより、コンドームを装着するプロセスにおいても、使用者の気が性交からそれてしまうことを最小限にとどめる。
【0026】
〔発明の概要〕
上記課題を解決するため、コンドームホルダーは、コンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ接続部とを備え、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、上記ホルダーの少なくとも一部は、コンドームを配置する空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するコンドームホルダーである。第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、上記歪みの少なくとも一部は開放される。
【0027】
ホルダーが弾性を有することによって、そこに配置されるコンドームは必要に応じて自動的に伸張され、使用者が加える力を制御する必要はない。また、使用者はホルダーを把持する片手のみを使用してコンドームを装着することができる。また、ホルダーの過剰な、または不十分な伸張を避けることがきでる。
【0028】
上記接続部は、少なくとも1つの弧形部材と、該弧形部材を接続する少なくとも1つのコネクターとを備えてもよい。
【0029】
上記弧形部材は弾性を有してもよい。
【0030】
上記コネクターは弾性を有してもよい。
【0031】
上記第2構成における固定部の間の距離は、上記第1構成における固定部の間の距離よりも長くてもよい。
【0032】
上記第2構成における弧形部材の端部の間の距離は、上記第1構成における弧形部材の端部の間の距離よりも長くてもよい。
【0033】
形状を変化させる能力は、少なくとも1つのスプリングによって実現してもよい。
【0034】
上記スプリングは弾性ワイヤを備えてもよい。
【0035】
上記スプリングはその中央部にコイルを有してもよい。
【0036】
上記ホルダーは、ホルダーの中央部分に位置する軸を有し、上記スプリングは、そのコイルが軸を取り巻くように、軸に設けられていてもよい。
【0037】
上記ホルダーは、スプリングの両端が位置する溝を備えてもよい。
【0038】
上記スプリングは、圧縮スプリング、引張スプリング、屈曲スプリング、またはねじれスプリングであってもよい。
【0039】
上記ホルダーは他のスプリングを備えてもよい。
【0040】
上記複数の固定部を結ぶ接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続する少なくとも1つの弾性コネクターによって実現してもよい。
【0041】
上記複数の固定部を結ぶ接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続するヒンジによって実現してもよい。
【0042】
上記複数の固定部を結ぶ接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続するヒンジと、上記弧形部材中の弾性ウェブとによって実現してもよい。
【0043】
上記ホルダーは、上記弧形部材の外側に設けられたハンドルを備えてもよい。
【0044】
上記ホルダーは他のハンドルを備え、両ハンドルは、ハンドルを操作するとホルダーの形状が変化するように構成されてもよい。
【0045】
上記ハンドルは、上記第2構成においてホルダーを固定する固定器を備えてもよい。
【0046】
上記ホルダーは、上記第1構成においてホルダーを維持する維持器を備えてもよい。
【0047】
上記第1構成においてホルダーを維持する維持器は、ホルダーを取り巻くリングを有してもよい。
【0048】
上記ホルダーの少なくとも一部はパッケージに収まっていてもよい。
【0049】
上記パッケージには少なくとも1つの脆弱線が設けられてもよい。
【0050】
上記ホルダーには、該ホルダーの収まっているパッケージを中に配置したケースが設けられ、パッケージは該ケースに取り付けられてもよい。
【0051】
上記第1構成においてホルダーを維持する維持器は、1つの開放端を有する筐体であり、上記ホルダーは該筐体に収まっていてもよい。
【0052】
上記筐体はスロットを有し、上記ホルダーは、該スロットに収まる部分によってホルダーに接続され、かつ移動するように調整されるキーを備え、上記キーは筐体の外側に位置してもよい。
【0053】
上記ホルダーは、上記第2構成においてホルダーを固定する固定器を備えてもよい。
【0054】
上記ホルダーは、上記第1構成においてホルダーを維持する維持器を備え、上記第2構成においてホルダーを固定する固定器を備えてもよい。
【0055】
上記ホルダーは、スロットを有する筐体に収まり、上記第1構成においてホルダーを維持する維持器は、ホルダーを取り巻くリングを有し、上記ホルダーは、上記スロットに移動可能に収まる部分によってホルダーに接続されるキーを備え、上記キーは筐体の外側に位置してもよい。
【0056】
上記リングは移動可能に筐体へ接続され、コンドームの平面にてホルダーを外すときに筐体からリングが外れることを防ぐ器具を備えてもよい。
【0057】
また、上記課題は、平坦に配置されたコンドームを保持するコンドームホルダーであって、該ホルダーはコンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ接続部とを備え、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、ホルダーの少なくとも一部は、コンドームが配置される空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するものであり、第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、コンドームが伸張され、上記歪みは、少なくとも部分的に開放され、コンドームの伸張に起因する弾性力によって釣り合わされるコンドームホルダーを提供することにより解決される。
【0058】
〔図面の簡単な説明〕
以下の添付図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
【0059】
図1は、使用者の手で把持される従来のコンドームの斜視図である。
【0060】
図2は、パッケージ中の、図1に示す従来のコンドームの斜視図である。
【0061】
図3は、コンドームを装着するプロセスの前の状態を示す図である。
【0062】
図4は、使用者が手で把持する、公知のリング状ホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【0063】
図5は、使用者が両手で把持する、公知のホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【0064】
図6は、他の実施形態におけるコンドームホルダーの斜視図である。
【0065】
図7は、コンドームを内部に搭載した状態の、図6に示すホルダーの斜視図である。
【0066】
図8は、実施形態の1つにおける維持器を有する、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0067】
図9は、維持器を取り外した、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0068】
図10は、維持器の他の実施形態であり、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0069】
図11は、図10に示す維持器を取り外した、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0070】
図12は、ケースに収まっている、図10に示すホルダーの斜視図である。
【0071】
図13は、中身を取り出した後の、図12に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【0072】
図14は、ケースの他の実施形態の斜視図である。
【0073】
図15および図16は、図14に示すケースおよびパッケージに収まるホルダーの分解図である。
【0074】
図17は、中身を取り出した後、図14〜図16に示すような、ホルダーが収まるケースの斜視図である。
【0075】
図18は、本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0076】
図19は、図18に示すホルダーを示す分解図である。
【0077】
図20は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0078】
図21は、ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0079】
図22は、コンドームを搭載した、本発明で提案されるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0080】
図23は、図22に示されるホルダーの他の実施形態の分解図である。
【0081】
図24は、コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0082】
図25は、コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0083】
図26は、パッケージに収まる、図25に示すホルダーの斜視図である。
【0084】
図27は、ケースに収まる、図26に示すホルダーの斜視図である。
【0085】
図28は、開封プロセスにおける、図25に示すホルダーの斜視図である。
【0086】
図29は、開封後の、図25に示すホルダーの斜視図である。
【0087】
図30は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態を示す斜視図である。
【0088】
図31は、図29に示すホルダーおよびケースの分解図である。
【0089】
図32および図33は、図30に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【0090】
図34および図35は、図32および図33に示すような、ケースに収まるホルダーの断面図である。
【0091】
図36は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0092】
図37および図38は、図36に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【0093】
図39および図40は、図37および図38に示すキーとホルダーの間の接続部の断面図である。
【0094】
図41は、ケースの他の実施形態の斜視図である。
【0095】
図42は、コンドームを搭載した、図40に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【0096】
図43は、コンドームが取り出される、図41に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【0097】
図44および図45は、本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0098】
図46は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0099】
図47は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0100】
図48および図49は、コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0101】
図50は、コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0102】
図51〜図53は、維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【0103】
図54は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0104】
図55は、蓋を取り外した状態の、図54に示すホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0105】
図56および図57は、図50に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【0106】
図58は、ケースに収まる、図50に示すホルダーの断面図である。
【0107】
図59は、ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0108】
図60は、ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【0109】
〔発明の実施形態の詳細な説明〕
図6および図7において、本発明の一実施形態を示す。本実施形態において、コンドームホルダー1は、弾性材料からなる弧形部材2を備える。コンドームを支持する固定部4は、上記部材2の内側面3に形成される。ホルダー1は、横材6によってホルダーに接続されるハンドル5を備える。ハンドル5は、コンドームの装着時にホルダーを把持するためのものである。
【0110】
コンドーム7をホルダー1に搭載するとき、ホルダーの端部が引き合わせられ、リング状に巻かれたコンドームの端部8は、図7に示すように、固定部4に配置される。ホルダー1の部材2における弾性力は、コンドーム7の端部8が有する圧縮力によって相殺される。部材2の材料の大きさ、形状、および弾力性は、ホルダー使用時にコンドーム7が伸張するように選択される。これにより、コンドームの装着プロセスを快適なものとすることができる。
【0111】
しかしながら、長時間にわたって伸張されるとコンドームの質が低下する場合もあるので、コンドームを搭載したホルダー1を、ホルダー1によって規定される領域が減少するように維持することによってコンドームリングが伸張しないようにすることが好ましい。
【0112】
これを確実にするため、図8に示すように、ホルダーを取り巻くリング9を使用することができる。リング9は、ホルダーから容易に取り外せるように、プルタブ10を備えている。リング9を取り除いた後、ホルダーは弾性力により拡大し、図9に示すように、コンドームが伸張する。リングは充分な強度を有する材料であればどんな材料からでも、例えば、プラスチックフィルムからなってもよい。
【0113】
図10および図11に示す他の実施形態において、維持器としてパッケージ11を使用することができる。パッケージ11は、従来のコンドームに使用されるパッケージと同様のものであり、その端部が接続された折りたたみシート12によって形成されている。
【0114】
パッケージ11は、好ましくはポリマーフィルムからなり、脆弱線を備え、そこからパッケージ11を容易に引き裂くことができる。上記脆弱線は、二層フィルムのパッケージを形成することによって設けることができる。フィルムの一層(薄く丈夫)は浸透できない素材であり、もう一方の層(より堅い)は、脆弱線とともに所定の領域に設けられている。これに沿ってパッケージ11を引き裂くことができる。
【0115】
脆弱線の好ましい構成を図10に示す。同図において、脆弱線13は、ホルダーのハンドル5がパッケージから出ているパッケージ端部に沿って設けられている。
【0116】
パッケージ11の大きさは、パッケージ11中に配置され、かつ、コンドーム7を搭載するホルダー1が、ホルダー1によって規定される領域が減少し、コンドームリングが伸張されない状態に維持されるように選択される。
【0117】
ホルダー1のハンドル5はパッケージ11の外側に位置する。横材6がホルダーから突出し、パッケージ11の端部は、横材6がパッケージ11から出ている領域において互いに接続されずに横材6を取り巻いている。密封性を付与するため、パッケージ11と横材6の間の接続部を、接着剤または封止材(図示せず)によって密接させることができる。
【0118】
コンドーム7を取り出すとき、使用者は片手でパッケージ11の端部140を引きつつ、他方の手でハンドル5を把持する。これにより、パッケージは脆弱線13に沿って引き裂かれる。その後、パッケージを取り除き、部材2の弾性力によってホルダーが拡大される。これにより、図11に示すようにコンドーム7が伸張される。
【0119】
図12に示すように、パッケージ11に収まるホルダーは、開放端22を有する平坦な筐体のようなケース14の中に配置することができる。筐体14は、内容物の一体性を確保し、手で把持するに充分な強度を有する材料であればどんな材料からでも、例えばプラスチックからなってもよい。
【0120】
筐体14に収まるパッケージ11は、筐体14に、たとえば接着などにより接合される。筐体14に対するパッケージ11の接続点は、好ましくは横材6が突出するパッケージ11の端部に位置し、横材の両面が該接続点となる(図示せず)。ただし、パッケージはより長い領域、つまり、端部全体に沿って取り付けられてもよい。
【0121】
コンドーム7を取り出すとき、使用者は片手でハンドル5を引きつつ、もう一方の手で筐体14を把持する。これにより、パッケージを引き裂き、コンドーム7を搭載したホルダー1を完全に筐体14から取り出す。筐体14およびパッケージ11を取り除いた後、ホルダー1が拡大し、図13に示すようにコンドーム7が伸張される。
【0122】
図14〜図17に示す他の実施形態において、筐体15は2つの部分からなる。つまり、側面を介して互いに接続される底部16および蓋17からなる。蓋17は、片側からもう一方の側の直前まで伸びる中央スルースロット18を有する。底部16と蓋17の間の接続部は接着されてもよい。
【0123】
キー20の支持部19は、ホルダー1の外端部に取り付けられる。支持部19は、横材6によってホルダー1に接続されている。キー20は、指で簡便に操作できる形状と大きさを有するボタンまたはキーである。キー20は、スロット18に位置する脚部21を介して支持部19に接続される。本実施形態において、ホルダー1、横材6、指示部19、脚部21、キー20は一体である。ただし、これらの部材は互いに接続される、異なる部分からなってもよい。
【0124】
パッケージ11は、図15に示す脆弱線23〜26を備える。
【0125】
コンドーム7を搭載したホルダー1を包装するプロセスを、図15および図16に示す。まず、脚部21をスロット18に挿入することによって、パッケージ11に収まるホルダー1を蓋17に接続する。必要であれば、パッケージ11を蓋17に対して固定する。全ユニットを底部16上に配置し、蓋17を底部16に対して固定する。
【0126】
コンドームを取り出すとき、使用者は、開放端22を使用者から離れた前方に向くように片手で筐体15を把持し、親指でキー20を操作する。上記のように、ホルダー1とキー20は一体であり、そのため筐体15に(上記のように)取り付けられたパッケージ11によって、キー20が移動することを防ぐ。これにより、キー20が移動し始めても、ホルダー1の前端部がパッケージ11の前端部に突き当たる。キー20がさらに移動すると、パッケージ11の前端部は裂け、コンドームを搭載したホルダー11はケースの開放端22を通過してパッケージ11および筐体15から解放される。同時に、パッケージ11の反対の端部が脚部21によって裂ける。キー20をスロット18の端部まで移動すると、ホルダー1が筐体15の外に完全に押し出され、弾性力によって拡大する。これにより、図17に示すようにコンドームが伸張される。
【0127】
ホルダーは、図18、図19、図20に示すようにいくつかの部分で構成されてもよい。一実施形態において(図18および図19)、ホルダーは、コネクター29によって接続される2つの弾性弧形部材27・28を有し、該コネクター29にはその外側にハンドル5が取り付けられている。固定部4は弧形部材27・28およびコネクター29に配置される。
【0128】
弧形部材27・28にはそれぞれ、突出部30・31が備えられている。コネクター29の端部には、ソケット32および33が備えられている。弧形部材27・28の突出部30・31は、上記ソケットにきつく固定される。
【0129】
図21に示す実施形態において、ホルダーは、弾性ウェブ36・37によってコネクター29に接続される、堅い弧形部材34・35を備える。
【0130】
図22および図23に示すさらに他の実施形態において、ホルダー38は、その内側に固定部4を有する平坦開放リング39である。ハンドル41は、横材40を介してリング39の外端部に取り付けられている。軸42は横材40に形成されている。ホルダーは、スプリングワイヤ43を備え、該スプリングワイヤ43はその中央部にコイル44を有する。これにより、ねじれスプリングを形成する。このスプリングは、ホルダーによって規定される空間が拡大されるようにホルダーを調整しようとする。上記コイル44は軸42を取り巻き、ワイヤ43の端部45・46は、横材40の両側部の溝47に固定されている。
【0131】
図24に示すホルダー48は、ヒンジ51によって接続され、固定部4を備える2つの弧形部材49・50を有する。前述の実施形態(図22および図23)と同様、ホルダー48はスプリングワイヤ52を備え、該スプリングワイヤ52は、その中央部にコイル53を有し、該コイル53はヒンジ51の軸を取り巻いている。ワイヤ52の端部は、弧形部材49・50における溝55・56に固定される。ホルダー48はまた、弧形部材49・50の外側に取り付けられているハンドル57・58を有する。
【0132】
図25〜図29に示す実施形態において、ホルダー59は、弾性ウェブ62によって接続される、2つの弧形部材60・61を有する。ハンドル63・64は、弧形部材60・61の外側に取り付けられている。上記ハンドルは、それらの2辺に接するウェブ62に近接して配置され、横材65・66によって弧形部材60・61に接続されている。ハンドル63は、その端部に凹部67を備え、ハンドル64は、上記凹部67に機械的に係合するように調整される凸部68を備える。凹部67および凸部68によって、ハンドル63・64を互いに対して固定することができる。これにより、ホルダー59を、折りたたまれない状態に固定することができる(図29)。ハンドル63・64はそれぞれ、それらにおける隣接する2側面に波状領域69・70・71・72を有する(図25)。これらの領域により、使用者の手の指にてハンドルを把持することが容易となる。ホルダー59は、パッケージ73およびケース74に収めることができ(図10および図12を用いて述べたように)、上記ハンドル63・64はパッケージ74およびケース74の外側に伸びている。
【0133】
コンドームを取り出すとき、使用者は片手でハンドル63・64を把持しつつ、もう一方の手でケース74を把持する。これにより、上記ハンドルを引き合わせ、凹部67に凸部68を固定する。その結果、ホルダーが折りたたまれないようにしようとする弾性力がホルダー59に発生するが、パッケージ73およびケース74によって抑制される。また、ホルダー59をハンドル63・64で把持しつつ、ケース74から取り出す。これにより、ケース74に取り付けられるパッケージ73は引き裂かれ、コンドームを搭載したホルダー79が完全に解放される。ホルダーは弾性力によって広がった状態にあり、これによってコンドームは伸張される。
【0134】
図30〜図35に示すさらに他の実施形態において、ホルダー75は、図24に示すホルダー48と同様である。異なる点は、ホルダー75にはハンドルが備えられないということである。
【0135】
図30に示すように、コンドーム7を搭載したホルダー75は、筐体76の中に配置され、該筐体76は2つの部分からなる。すなわち、底部88と、スロット77を有する蓋89とからなる。ホルダー75の弧形部材78・79には、弾性ウェブ80・81が備えられ、該弾性ウェブ80・81によってホルダーの形状の変化が可能となる。形状の変化によって、筐体中のホルダーの構成をより小型化することが可能である。
【0136】
キー82は、スロット77に収まるピン83の上で、筐体76の外側に設けられる。キー82は、弾性を有する帯84によってホルダーに接続され、該帯84の一端はピン83に取り付けられ、他端は、弧形部材78・79を接続するヒンジ87の軸86と接続可能な開口部90を有している。該帯の端部は、充分な耐久性を実現する、いかなる公知の手段を用いて固定してもよい。
【0137】
キー82が移動すると、帯84が引っ張られ、ホルダー75を前方へ押す。
【0138】
図14〜図17に示す、スロットの終端までホルダーが移動するとホルダーが完全に取り出される実施形態とは逆に、ここでは、キーがスロット77の終端まで移動すると、スプリングによって与えられる弾性力と、ホルダー弧形部材と筐体の開放端における壁91・92との相互作用とによって、ホルダーを自動的に筐体から射出可能な状態へ移行する。図34では、キーとホルダーの相対的位置が示され、キーはスロットの終端に到達する。図35では、ホルダーはパッケージの外へ出る。ホルダーとキーのこのようなタイプの接続によって、ホルダーを筐体からスムーズに抜き取ることができる。
【0139】
図36〜図40に示す実施形態において、図30〜図35に示す実施形態とは逆に、帯84は、ピン83に取り付けられるブラケット93と取り替えられる。ブラケット93は、ヒンジ87の軸86が移動可能に収まるガイドスロット94を有する。
【0140】
図37および図38に示す開封プロセスは、図32および図33に示すものと同様である。キー82が終端に到達したとき、ホルダー75はそれ自体の位置を移動させ、ヒンジの軸86はスロット94中で移動する。図39に、キーがスロットの終端に到達した瞬間におけるキーとホルダーの相対的位置を示す。図40は、ホルダーがパッケージから出てきた状態を示す。
【0141】
図22に示すホルダーと同様なホルダー95は、図41〜図43に示すように、開口端に向かって幅の広くなっている筐体96に配置されるという実施形態もまた可能である。
【0142】
筐体の設計では(図30〜図40に示す2つの前例と同様に)、スプリング99の弾性力の及ぼす作用と、ホルダー95と開口端98における壁101および102との相互作用とによって、ホルダー95は筐体96からスムーズに抜き取られる。
【0143】
図44〜図49に示す、スプリングの弾性によって拡大するようにホルダーが調整される他の実施形態も可能である。
【0144】
図44および図45に示すホルダー103は、固定部4を備えるスプリングワイヤ107によって互いに接続される伸長部材104、105、106によって形成される。
【0145】
ワイヤ107は、フレーム104と106の間にスプリング108、およびフレーム105と106の間にスプリング109を有する。ワイヤの中央部分110は、部材106に形成された溝111に固定され、ワイヤの端部112および113はそれぞれ、部材104および105に形成された溝114および115に固定されている。
【0146】
コンドーム7のホルダー103を固定部7に取り付けるとき、部材104および105は互いに反対向きに移動し、これにより、コイル108および109は変形し、該コイルに発生した弾性力は、コンドーム7の端部8の収縮力によって釣り合わされる。
【0147】
図46に示す実施形態において、ホルダー116はまた、スプリングワイヤ100によって互いに接続される3つの部材117,118,119によって形成される。しかし、前述の実施形態(図44および図45)とは逆に、ここではコイル120および121はねじれスプリングを形成し、部材119の端部には、軸124および125を備えた突出部122および123が形成されている。コイル120および121は、上記軸124および125を取り巻く。
【0148】
図47に示すホルダー126は、ヒンジ129によって互いに接続される半円部材127および128によって形成される。拡張スプリング130は、上記半円部材の内側に取り付けられている。
【0149】
図48および図49に示すさらに他の実施形態において、ホルダー131は、L字形部材132および133によって形成される。部材133のパーツ134は中空であり、ソケット135を有し、部材132のパーツ136は移動可能な状態で該ソケットに収まっている。部材132および133のパーツ136および134は、図49に示すように、ホルダーによって規定される空間が拡大した状態にホルダー131を維持する圧縮スプリング139によって接続されている。
【0150】
図50〜図58において、ホルダー141は2つの弧形部材142および143を有し、これら弧形部材の外側には弾性ウェブ154および155を有している。上記弧形部材はスプリングワイヤ144によって接続されている。ワイヤ144の端部は、弧形部材142および143に形成された溝145および146に固定されている。図50に示すように、コイル147および148は該ワイヤの中央部分に形成され、ねじれスプリングを形成している。上記コイルは、U字形の断面を有するコネクター149に接続される。コネクター149の凹部には、コイル147および148が位置する。コイル147および148は、ピン152および153を取り囲む。コネクター149は、ピン152および153の端部が収まる開口部150および151を有している。突出部156および157は、コネクター149の端部に形成されている。キー168を支持する脚部167は、コネクター149の片側中央部に形成されている。
【0151】
ホルダー141は、プレート159を有する維持部材158によって、折りたたまれた状態に維持される。このプレート上に、図51および図52に示すように、コネクター149を有するホルダー141が配置される。上記維持部材158は、プレート159の一端に設けられるフレーム160をさらに備え、該フレーム160は、図8に示すリング9のように、折りたたまれたホルダー141を取り巻く。突出部161および162は、プレート159のもう一方の端部に設けられている。
【0152】
ホルダー141の上に配置された維持部材158は、図58に示すように、端部において接続される2つのシート172および173によって形成されるパッケージに収まり、2つの部分によって形成される平坦筐体169の中に配置される。上記2つの部分は、底部174と、中央にスロット171を有する蓋170とである(図53、図54)。底部174は、その両端がフランジ162および163によって規定されるプレートによって形成される。溝164および165は、フランジ162および163の基部の近くでフランジ162および163に沿って形成されており(図52)、上記溝によって、プレート159の突出部161および162が導かれる。
【0153】
コンドームを包装するとき、シート172が溝164および165を含む底部の内周を沿うように、底部174の中にシート172を配置する。また、シートは底部に接着される。また、ホルダー141を有する維持部材158は、突出部161および162を溝164および165に挿入することによって底部の中に配置される。図58に示すように、シート173は上側に取り付けられ、その端部はシート172の端部と接続されている。蓋170は、スロット171にピン167を挿入することによって、全アセンブリの上に配置される。
【0154】
コンドームを開封するとき、使用者は片手で筐体169を把持しつつ、キー168を押し、キー168を自分から離れる方向へ移動させる。続いて、維持部材158を有するホルダー141は筐体から出始める。突出部161および162は溝164および165の端部に突き当たると、ホルダーが前進し続ける一方で、維持部材158は停止する。筐体から取り出すとき、ホルダー141はスプリングの力によって広がり、これによって図57に示すようにコンドームが伸張する。
【0155】
維持部材158が筐体169から離れるのを防ぐ手段(上記実施形態において、該手段は溝164および164にて示される)は、多くの異なる方法で実現することが可能であることは明らかである。例えば、図59に示すように、コンドームを開封する際、維持部材158を筐体の内側に維持する屈曲性の帯174によって、維持部材158を筐体の底部に接続することが可能である。
【0156】
図示しない実施形態の中には、維持部材が完全に筐体から出て、使用者によって取り除かれるものもある。しかしながら、図50〜図58に示すように、開封時に、筐体の開放端に達し、その位置で固定された後維持部材がホルダーに留まることが好ましい。
【0157】
さらに、ホルダー141には、コンドームの破損や、コンドームとホルダーの間の過剰な摩擦につながりかねない、スプリングの過剰なねじれを防ぐ停止部が設けられていてもよい。図60に示すように、停止部は、コネクター149に位置するピン175および176であってもよく、該ピンはワイヤ144を所定の位置に維持する。それゆえ、コンドームの適切な伸張度合いを実現するために正確にスプリングの特性を選択する必要はない。
【0158】
図示しない実施形態の中には、コンドームを所望の度合いまで伸張するために必要な力の一部分のみを与える構成のものもある。残りの必要な力は使用者によって与えられる構成でもよい。これにより、スプリングはホルダーの拡大を促進するだけのものとなる。
【0159】
さらに、上記実施例において、コンドームホルダーはホックとして形成される固定部を備えている。しかし、コンドームの端部を固定する固定部としては他のタイプのものも使用可能である。例えば、1対のローラーとして形成された固定部も使用可能である。また、ホルダーは、その内側の円周に沿って伸びる成形溝を有する開放リングであってもよい。ホルダーをマイクロコンドームの搭載に使用すると、マイクロコンドームは薄い接着剤によってホルダーに固定してもよい。
【0160】
本発明は、添付の請求項の範囲で、上述した各実施形態以外の多くの実施形態にて実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】使用者の手で把持される従来のコンドームの斜視図である。
【図2】パッケージ中の、図1に示す従来のコンドームの斜視図である。
【図3】コンドームを装着するプロセスの前の状態を示す図である。
【図4】使用者が手で把持する、公知のリング状ホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【図5】使用者が両手で把持する、公知のホルダーに配置されるコンドームの斜視図である。
【図6】他の実施形態におけるコンドームホルダーの斜視図である。
【図7】コンドームを内部に搭載した状態の、図6に示すホルダーの斜視図である。
【図8】実施形態の1つにおける維持器を有する、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図9】維持器を取り外した、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図10】維持器の他の実施形態であり、図6および図7に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図11】図10に示す維持器を取り外した、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図12】ケースに収まっている、図10に示すホルダーの斜視図である。
【図13】中身を取り出した後の、図12に示すような、コンドームを搭載したホルダーの斜視図である。
【図14】ケースの他の実施形態の斜視図である。
【図15】図14に示すケースおよびパッケージに収まるホルダーの分解図である。
【図16】図14に示すケースおよびパッケージに収まるホルダーの分解図である。
【図17】中身を取り出した後、図14〜図16に示すような、ホルダーが収まるケースの斜視図である。
【図18】本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図19】図18に示すホルダーを示す分解図である。
【図20】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図21】ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図22】コンドームを搭載した、本発明で提案されるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図23】図22に示されるホルダーの他の実施形態の分解図である。
【図24】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図25】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図26】パッケージに収まる、図25に示すホルダーの斜視図である。
【図27】ケースに収まる、図26に示すホルダーの斜視図である。
【図28】開封プロセスにおける、図25に示すホルダーの斜視図である。
【図29】開封後の、図25に示すホルダーの斜視図である。
【図30】ケースに収まるホルダーの他の実施形態を示す斜視図である。
【図31】図29に示すホルダーおよびケースの分解図である。
【図32】図30に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図33】図30に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図34】図32および図33に示すような、ケースに収まるホルダーの断面図である。
【図35】図32および図33に示すような、ケースに収まるホルダーの断面図である。
【図36】ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図37】図36に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図38】図36に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図39】図37および図38に示すキーとホルダーの間の接続部の断面図である。
【図40】図37および図38に示すキーとホルダーの間の接続部の断面図である。
【図41】ケースの他の実施形態の斜視図である。
【図42】コンドームを搭載した、図40に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【図43】コンドームが取り出される、図41に示すケース(蓋を取り除いたもの)の平面図である。
【図44】本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図45】本発明に係るコンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図46】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図47】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図48】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図49】コンドームを搭載したホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図50】コンドームホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図51】維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【図52】維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【図53】維持器を備える、図50に示す実施形態においてコンドームを搭載したホルダーの分解図である。
【図54】ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図55】蓋を取り外した状態の、図54に示すホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図56】図50に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図57】図50に示すホルダーを取り出すプロセスを示す図である。
【図58】ケースに収まる、図50に示すホルダーの断面図である。
【図59】ケースに収まるホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【図60】ホルダーの他の実施形態の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ単一の接続部とを備えるコンドームホルダーであって、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、上記ホルダーの少なくとも一部は上記コンドームを配置する空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するものであり、
第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、上記歪みの少なくとも一部は開放されることを特徴とするコンドームホルダー。
【請求項2】
上記接続部は、少なくとも1つの弧形部材を有することを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項3】
上記接続部は、少なくとももう1つの弧形部材と、該複数の弧形部材を接続する少なくとも1つのコネクターとを有することを特徴とする請求項2に記載のホルダー。
【請求項4】
上記弧形部材が弾性を有することを特徴とする請求項32のいずれか一項に記載のホルダー。
【請求項5】
上記コネクターは弾性を有していることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項6】
上記第2構成における上記複数の固定部の間の距離は、上記第1構成における上記複数の固定部の間の距離よりも長いことを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項7】
上記第2構成における上記弧形部材の複数の端部の間の距離は、上記第1構成における上記弧形部材の上記複数の端部の間の距離よりも長いことを特徴とする請求項2または3に記載のホルダー。
【請求項8】
形状を変化させる能力は、少なくとも1つのスプリングによって実現されることを特徴とする請求項1または2に記載のホルダー。
【請求項9】
上記スプリングは弾性ワイヤを備えることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項10】
上記スプリングはその中央部にコイルを有することを特徴とする請求項9に記載のホルダー。
【請求項11】
上記ホルダーは、ホルダーの中央部分に位置する軸を有し、上記スプリングは、そのコイルが軸を取り巻くように、軸に設けられていることを特徴とする請求項10に記載のホルダー。
【請求項12】
スプリングの両端が位置する溝を備えることを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載のホルダー。
【請求項13】
上記スプリングは圧縮スプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項14】
上記スプリングは引張スプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項15】
上記スプリングは屈曲スプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項16】
上記スプリングはねじれスプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項17】
上記複数の固定部を結ぶ上記接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続する少なくとも1つの弾性コネクターによって実現されることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項18】
上記複数の固定部を結ぶ上記接続部の形状を変化させる能力は、上記弧形部材を接続するヒンジによって実現されることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項19】
上記複数の固定部を結ぶ上記接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続するヒンジと、上記弧形部材中の弾性ウェブとによって実現されることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項20】
上記ホルダーは、上記弧形部材の外側に設けられたハンドルを備えることを特徴とする請求項2または3に記載のホルダー。
【請求項21】
上記ホルダーは他のハンドルを備え、両ハンドルは、該両ハンドルを操作すると上記ホルダーの形状が変化するように構成されることを特徴とする請求項20に記載のホルダー。
【請求項22】
上記ハンドルは、上記第2構成において上記ホルダーを固定する固定器を備えることを特徴とする請求項21に記載のホルダー。
【請求項23】
上記ホルダーは、上記第1構成において上記ホルダーを維持する維持器を備えることを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項24】
上記第1構成において上記ホルダーを維持する上記維持器は、上記ホルダーを取り巻くリングを有することを特徴とする請求項23に記載のホルダー。
【請求項25】
上記ホルダーの少なくとも一部はパッケージに収まっていることを特徴とする請求項23に記載のホルダー。
【請求項26】
上記パッケージには少なくとも1つの脆弱線が設けられていることを特徴とする請求項25に記載のホルダー。
【請求項27】
上記ホルダーには、該ホルダーの収まっている上記パッケージを中に配置したケースが設けられ、該パッケージは該ケースに取り付けられていることを特徴とする請求項25または26に記載のホルダー。
【請求項28】
上記第1構成において上記ホルダーを維持する上記維持器は、1つの開放端を有する筐体であり、上記ホルダーは該筐体に収まっていることを特徴とする請求項23に記載のホルダー。
【請求項29】
上記筐体はスロットを有し、上記ホルダーは、該スロットに収まる部分によって当該ホルダーに接続され且つ移動するように調整されるキーを備え、上記キーは上記筐体の外側に位置していることを特徴とする請求項28に記載のホルダー。
【請求項30】
上記ホルダーは、上記第2構成において当該ホルダーを固定する固定器を備えることを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項31】
上記ホルダーは、上記第1構成において当該ホルダーを維持する維持器を備え、上記第2構成において当該ホルダーを固定する固定器を備えることを特徴とする、請求項1に記載のホルダー。
【請求項32】
上記ホルダーは、スロットを有する筐体に収まり、上記第1構成において上記ホルダーを維持する上記維持器は、上記ホルダーを取り巻くリングを有し、上記ホルダーは、上記スロットに移動可能に収まる部分によって当該ホルダーに接続されるキーを備え、上記キーは筐体の外側に位置することを特徴とする請求項31に記載のホルダー。
【請求項33】
上記リングは移動可能に上記筐体へ接続され、上記コンドームの平面にて上記ホルダーを外すときに上記筐体から上記リングが外れることを防ぐ器具を備えることを特徴とする請求項32に記載のホルダー。
【請求項34】
平坦に配置されたコンドームを保持するコンドームホルダーであって、該ホルダーは、上記コンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ単一の接続部とを備え、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、上記ホルダーの少なくとも一部は上記コンドームが配置される空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するものであり、
第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、上記コンドームが伸張され、上記歪みは、少なくとも部分的に開放され、上記コンドームの伸張に起因する弾性力によって釣り合わされることを特徴とするコンドームホルダー。
【請求項1】
コンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ単一の接続部とを備えるコンドームホルダーであって、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、上記ホルダーの少なくとも一部は上記コンドームを配置する空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するものであり、
第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、上記歪みの少なくとも一部は開放されることを特徴とするコンドームホルダー。
【請求項2】
上記接続部は、少なくとも1つの弧形部材を有することを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項3】
上記接続部は、少なくとももう1つの弧形部材と、該複数の弧形部材を接続する少なくとも1つのコネクターとを有することを特徴とする請求項2に記載のホルダー。
【請求項4】
上記弧形部材が弾性を有することを特徴とする請求項32のいずれか一項に記載のホルダー。
【請求項5】
上記コネクターは弾性を有していることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項6】
上記第2構成における上記複数の固定部の間の距離は、上記第1構成における上記複数の固定部の間の距離よりも長いことを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項7】
上記第2構成における上記弧形部材の複数の端部の間の距離は、上記第1構成における上記弧形部材の上記複数の端部の間の距離よりも長いことを特徴とする請求項2または3に記載のホルダー。
【請求項8】
形状を変化させる能力は、少なくとも1つのスプリングによって実現されることを特徴とする請求項1または2に記載のホルダー。
【請求項9】
上記スプリングは弾性ワイヤを備えることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項10】
上記スプリングはその中央部にコイルを有することを特徴とする請求項9に記載のホルダー。
【請求項11】
上記ホルダーは、ホルダーの中央部分に位置する軸を有し、上記スプリングは、そのコイルが軸を取り巻くように、軸に設けられていることを特徴とする請求項10に記載のホルダー。
【請求項12】
スプリングの両端が位置する溝を備えることを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載のホルダー。
【請求項13】
上記スプリングは圧縮スプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項14】
上記スプリングは引張スプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項15】
上記スプリングは屈曲スプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項16】
上記スプリングはねじれスプリングであることを特徴とする請求項8に記載のホルダー。
【請求項17】
上記複数の固定部を結ぶ上記接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続する少なくとも1つの弾性コネクターによって実現されることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項18】
上記複数の固定部を結ぶ上記接続部の形状を変化させる能力は、上記弧形部材を接続するヒンジによって実現されることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項19】
上記複数の固定部を結ぶ上記接続部の形状を変化させる能力は、上記複数の弧形部材を接続するヒンジと、上記弧形部材中の弾性ウェブとによって実現されることを特徴とする請求項3に記載のホルダー。
【請求項20】
上記ホルダーは、上記弧形部材の外側に設けられたハンドルを備えることを特徴とする請求項2または3に記載のホルダー。
【請求項21】
上記ホルダーは他のハンドルを備え、両ハンドルは、該両ハンドルを操作すると上記ホルダーの形状が変化するように構成されることを特徴とする請求項20に記載のホルダー。
【請求項22】
上記ハンドルは、上記第2構成において上記ホルダーを固定する固定器を備えることを特徴とする請求項21に記載のホルダー。
【請求項23】
上記ホルダーは、上記第1構成において上記ホルダーを維持する維持器を備えることを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項24】
上記第1構成において上記ホルダーを維持する上記維持器は、上記ホルダーを取り巻くリングを有することを特徴とする請求項23に記載のホルダー。
【請求項25】
上記ホルダーの少なくとも一部はパッケージに収まっていることを特徴とする請求項23に記載のホルダー。
【請求項26】
上記パッケージには少なくとも1つの脆弱線が設けられていることを特徴とする請求項25に記載のホルダー。
【請求項27】
上記ホルダーには、該ホルダーの収まっている上記パッケージを中に配置したケースが設けられ、該パッケージは該ケースに取り付けられていることを特徴とする請求項25または26に記載のホルダー。
【請求項28】
上記第1構成において上記ホルダーを維持する上記維持器は、1つの開放端を有する筐体であり、上記ホルダーは該筐体に収まっていることを特徴とする請求項23に記載のホルダー。
【請求項29】
上記筐体はスロットを有し、上記ホルダーは、該スロットに収まる部分によって当該ホルダーに接続され且つ移動するように調整されるキーを備え、上記キーは上記筐体の外側に位置していることを特徴とする請求項28に記載のホルダー。
【請求項30】
上記ホルダーは、上記第2構成において当該ホルダーを固定する固定器を備えることを特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項31】
上記ホルダーは、上記第1構成において当該ホルダーを維持する維持器を備え、上記第2構成において当該ホルダーを固定する固定器を備えることを特徴とする、請求項1に記載のホルダー。
【請求項32】
上記ホルダーは、スロットを有する筐体に収まり、上記第1構成において上記ホルダーを維持する上記維持器は、上記ホルダーを取り巻くリングを有し、上記ホルダーは、上記スロットに移動可能に収まる部分によって当該ホルダーに接続されるキーを備え、上記キーは筐体の外側に位置することを特徴とする請求項31に記載のホルダー。
【請求項33】
上記リングは移動可能に上記筐体へ接続され、上記コンドームの平面にて上記ホルダーを外すときに上記筐体から上記リングが外れることを防ぐ器具を備えることを特徴とする請求項32に記載のホルダー。
【請求項34】
平坦に配置されたコンドームを保持するコンドームホルダーであって、該ホルダーは、上記コンドームの端部を固定する複数の固定部と、上記複数の固定部を結ぶ単一の接続部とを備え、上記接続部の少なくとも一部は弾性を有し、上記ホルダーの少なくとも一部は上記コンドームが配置される空間を規定し、上記ホルダーは、上記空間が減少する第1構成と上記空間が拡大する第2構成との間における上記接続部の形状の変化に適応するものであり、
第1構成においては、上記接続部の少なくとも一部は歪んでいて第2構成に変形しようとし、第2構成においては、上記コンドームが伸張され、上記歪みは、少なくとも部分的に開放され、上記コンドームの伸張に起因する弾性力によって釣り合わされることを特徴とするコンドームホルダー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【公表番号】特表2010−514494(P2010−514494A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543980(P2009−543980)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【国際出願番号】PCT/RU2007/000758
【国際公開番号】WO2008/082327
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(508246917)クローズド ジョイント−ストック カンパニー“イーズィーテイル” (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【国際出願番号】PCT/RU2007/000758
【国際公開番号】WO2008/082327
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(508246917)クローズド ジョイント−ストック カンパニー“イーズィーテイル” (4)
【Fターム(参考)】
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