説明

コンバイン

【課題】耐久性に優れた浄化装置と、大量の穀粒貯留できるグレンタンクを備えたコンバインを提案する。
【解決手段】上記課題は、脱穀装置(5)の横側となる機体左右方向中央側の部位に、エンジン(9)の排気ガスを浄化するDPFユニット(40)を配置し、前記エンジン(9)の排気マニホールド(30B)とDPFユニット(40)の吸気口(40E)を、可撓性を有する接続管(52,72,92)を介して接続する。
また、脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間にDPFユニット(40)を配置し、グレンタンク(6)の下部に機体外側へ向けて下がり傾斜した傾斜壁(21D)を備え、前記DPFユニット(40)を該傾斜壁(21D)の下側の空間に入り込ませる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディーゼル微粒子捕集フィルタを備えるコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、排気ガスに含まれる未燃燃料、粒状化物質を浄化する排気装置を脱穀装置とグレンタンクの間に形成される空間に配置する構成が提案されている(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−84542号公報
【特許文献2】特開2010−209813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2に記載されたコンバインは、エンジンの排気マニホールドと未燃燃料、粒状化物質を浄化する浄化装置を鋼管で接続しているので、エンジンの振動によって浄化装置が早期に損傷する虞があった。また、浄化装置を脱穀装置の側壁とグレンタンクの側壁の間に配置しているので、グレンタンクの左右方向の幅員を狭くする必要がありグレンタンクの貯留容量が少量になる虞があった。
【0005】
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにあり、次なる課題は、浄化装置の保守・点検作業を容易に行なうことができるコンバインを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、機体の下部に走行装置(3)を備え、機体の上部には脱穀装置(5)と該脱穀装置(5)を駆動するエンジン(9)を備えたコンバインにおいて、前記脱穀装置(5)の横側となる機体左右方向中央側の部位に、エンジン(9)の排気ガスを浄化するDPFユニット(40)を配置し、前記エンジン(9)の排気マニホールド(30B)とDPFユニット(40)の吸気口(40E)を、可撓性を有する接続管(52,72,92)を介して接続したことを特徴とするコンバインである。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記脱穀装置(5)を機体の左右一側に備え、機体の左右他側にはグレンタンク(6)を備え、該グレンタンク(6)の前側にエンジン(9)を備え、前記脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間にDPFユニット(40)を配置した請求項1記載のコンバインである。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記グレンタンク(6)の下部に機体外側へ向けて下がり傾斜した傾斜壁(21D)を備え、前記DPFユニット(40)を該傾斜壁(21D)の下側の空間に入り込ませた請求項1または請求項2記載のコンバインである。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記DPFユニット(40)を傾斜壁(21D)の上部の下面に近接させて配置した請求項1または請求項2または請求項3記載のコンバインである。
請求項5記載の発明は、前記傾斜壁(21D)の上部に上向きにへこんだ凹部(22)を形成し、前記DPFユニット(40)の上部を該凹部(22)に臨ませた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバインである。
【0010】
請求項6記載の発明は、前記エンジン(9)を機台(41)側に弾性部材(9B)を介して支持し、前記DPFユニット(40)は機台(41)側に固定した請求項1から5のいずれか一項に記載のコンバインである。
【0011】
請求項7記載の発明は、前記DPFユニット(40)の排気口(40F)に排気側接続管(54)を接続し、該排気口(40F)の外周と排気側接続管(54)の内周の間に隙間を形成した請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のコンバインである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、エンジン(9)の排気マニホールド(30B)とDPFユニット(40)を可撓性を有する接続管(52,72,92)を介して接続しているので、この接続管(52,72,92)によってエンジン(9)の振動を吸収でき、エンジン(9)の振動による排気マニホールド(30B)からDPFユニット(40)に至る排気管路の耐久性を高めることができる。また、この接続管(52,72,92)は容易に変形できるので、エンジン(9)の排気マニホールド(30B)とDPFユニット(40)を容易に接続することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、エンジン(9)の運転中に高温になるDPFユニット(40)を脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間に配置することで、圃場に植立する穀稈とDPFユニット(40)の接触を防止することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の発明による効果に加えて、DPFユニット(40)の放熱によってグレンタンク(6)に貯留された穀粒の乾燥を促進でき、グレンタンク内部での穀粒の詰まりを防止することができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、DPFユニット(40)をグレンタンク(6)の下部に形成した傾斜壁(21D)の上部の下面側に近接して配置しているので、DPFユニット(40)を設けることによるグレンタンク(6)の容積の減少を抑え、穀粒の貯留量を増大させてコンバインの作業能率を高めることができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、DPFユニット(40)の上部をグレンタンク(6)の傾斜壁(21D)に形成した凹部(22)に臨ませているので、DPFユニット(40)の放熱によってグレンタンク(6)に貯留された穀粒の乾燥をより促進することができる。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、エンジン(9)を弾性部材(9B)を介して機台(41)に支持することで、エンジン(9)の振動が機台(41)に伝わることを防止し、DPFユニット(40)は機台(41)側に直接的に固定しているため、排気ガスに含まれる粒子状物質の捕集効率が低下することを防止できる。また、このように弾性部材(9B)を介して機台(41)に支持されたエンジン(9)と、機台(41)側に固定されたDPFユニット(40)が、作業中やエンジン(9)の始動時において異なった振動状態となっても、接続管(52,72,92)の撓みによってこの振動差を吸収でき、排気マニホールド(30B)からDPFユニット(40)に至る排気管路の耐久性を高めることができる。
【0018】
請求項7記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明による効果に加えて、DPFユニット(40)の排気口(40F)の外径よりも大きい内径を有する排気側接続管(54,74,94)を接続しているので、エジェクタ効果によって排気側接続管(54,74,94)を効率的に冷却し、圃場上の穀桿等の発火を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】コンバインの右側面図である。
【図2】コンバインの左側面図である。
【図3】コンバインの平面図である。
【図4】第1実施形態の要部右側面図である。
【図5】第1実施形態の要部右側面拡大図である。
【図6】第1実施形態の要部平面図である。
【図7】第1実施形態の要部平面拡大図である。
【図8】第1実施形態の要部背面図である。
【図9】第1実施形態の要部背面拡大図である。
【図10】第1実施形態のエンジンの背面拡大図である。
【図11】第1実施形態の要部正面図である。
【図12】第1実施形態の要部正面拡大図である。
【図13】第2実施形態の要部右側面図である。
【図14】第2実施形態の要部右側面拡大図である。
【図15】第2実施形態の要部背面図である。
【図16】第2実施形態の要部右側面拡大図である。
【図17】第2実施形態の要部斜視図である。
【図18】第2実施形態の要部背面図である。
【図19】第2実施形態の要部背面図である。
【図20】第2実施形態の要部平面図である。
【図21】第2実施形態の要部側面図である。
【図22】第3実施形態の要部右側面図である。
【図23】第3実施形態のテール部を取外した要部右側面図である。
【図24】第4実施形態の要部右側面図である。
【図25】第4実施形態の要部右側面拡大図である。
【図26】DPFユニットの再生制御に関する制御ブロック図である。
【図27】DPFユニットの再生制御に関する制御フローチャートである。
【図28】DPFユニットの再生制御に関する制御フローチャートである。
【図29】DPFユニットの再生制御に関する制御フローチャートである。
【図30】DPFユニットの再生制御に関する制御フローチャートである。
【図31】冷却ファンの正面図である。
【図32】冷却ファンの正面拡大図である。
【図33】冷却ファンの右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の第1実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするため、便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
【0021】
コンバイン1は、図1〜図3に示すように、圃場を走向する左右一対のクローラからなる走行装置3と、機体の前端位置で圃場から穀桿を刈取る刈取装置4と、その後方で穀桿の脱穀・選別を行なう脱穀装置5と、脱穀装置5の右側に並設され脱穀・選別された穀粒を貯留するグレンタンク6とを備え、グレンタンク6の前側で刈取装置5の背面に臨む部位に、操作者が搭乗する操縦部7を備えている。
【0022】
また、グレンタンク6の後側には貯留された穀粒を機外に排出する排出オーガ8を備え、操縦部7の下方後側のエンジンルームEにはディーゼルエンジン(エンジン)9が搭載されている。
(脱穀装置)
刈取装置4によって刈取られた穀稈は、脱穀装置5に揚上搬送され、脱穀装置5によって脱穀・選別される。脱穀装置5は、上部に穀稈の脱穀を行う扱室と、下部に穀稈の選別を行なう選別室を備えている。扱室には、図4、図12等に示すように、複数の扱歯を有する扱胴10が前後方向に延伸する扱胴軸10Aに軸支され、選別室には、揺動選別装置に空気を送風する唐箕11と、揺動選別装置から漏下する穀粒を回収する一番受樋12と、揺動選別装置から漏下する枝梗等が付着した穀粒(二番物)を回収する二番受樋13とが前側から順に設置されている。
【0023】
一番受樋12によって回収された穀粒は、脱穀装置5の右側に設置された第1揚穀装置14によってグレンタンク6に揚送される。第1揚穀装置14は、円筒鋼材からなる第1揚穀筒14Aと、穀粒を揚送する第1揚穀螺旋14Bとから構成され、第1揚穀筒14Aの基部は、脱穀装置5の右側下部に形成された排出口に連通し、第1揚穀筒14Aの上部は、グレンタンク6の投入口に連通している。また、第1揚穀筒14Aは、脱穀装置5とグレンタンク6によって挟まれた空間Sを基部から上部に向かい前上がり傾斜して設置されている。
【0024】
二番受樋13によって回収された枝梗等が付着した穀粒は、脱穀装置5の右側に設置された第2揚穀装置15によって二番処理室16に揚送される。第2揚穀装置15は、円筒鋼材からなる第2揚穀筒15Aと、二番物を揚送する第2揚穀螺旋15Bとから構成され、第1揚穀筒14Aの基部の後方に位置する第2揚穀筒15Aの基部は、脱穀装置5の右側下部に形成された排出口に連通し、第2揚穀筒15Aの上部は、二番処理室16の投入口に連通している。また、第2揚穀筒15Aは、脱穀装置5とグレンタンク6によって挟まれた空間Sを基部から上部に向かい前上がり傾斜して設置されている。
【0025】
二番物を処理して還元する二番処理室16の内部には、外周面に間欠螺旋羽根を備えた二番処理胴16Aが軸架されている。二番処理室16に供給された二番物は、回転する二番処理胴16Aによって前方に搬送されつつ穀粒と枝梗とが分離され、二番処理物還元口から揺動選別装置に落下し、扱室からの被処理物と合流して再選別される。
【0026】
扱室の扱胴10には、図11、図12に示すように、エンジン9の左側に設置された出力軸17と中間軸18のプーリ18Cに巻き掛けられたベルト17A及び中間軸18と扱胴伝動軸10Bに巻き掛けられたベルト18Aによってエンジン9の出力軸17の回転が伝動されている。また、二番処理室16の二番処理胴16Aには、エンジン9の出力軸17と中間軸18に巻き掛けられたベルト17A及び中間軸18と二番処理胴伝動軸16Bに巻き掛けられたベルト18Bによってエンジン9の出力軸16の回転が伝動されている。
(グレンタンク)
第1揚穀装置14によって揚送された穀粒は、グレンタンク6に貯留される。グレンタンク6は、図8、図11等に示すように、投入口が形成されたタンク部20と、排出オーガ8に穀粒を移送する排出螺旋を内設する漏斗部21とから構成されている。
【0027】
グレンタンク6内の点検・保守作業を容易にする為に、タンク部20は、右側壁20Aと、左側壁20B(側壁)とをボルト等の締結部材によって接合した接合構造とされている。右側壁20Aは、前壁と、後壁と、右壁と、天井壁とをプレス加工によって一体的に形成し、右側壁20Aの周辺部の内側には、左側壁20Bを介して挿入されるボルト等を固定する為のナット等の止着部が設けられている。また、左側壁20Bの周辺部にはボルトが挿通する取付孔が形成されている。
【0028】
漏斗部21は、前壁21Aと、後壁21Bと、右壁21Cと、左壁(傾斜壁)21Dで構成され、上側が開放された略三角柱形状に形成されている。漏斗部21の下部には、グレンタンク6に貯留された穀粒を排出オーガ8に搬送する排出螺旋が、漏斗部21の右側に偏位して設置されている。また、左壁21Dは、グレンタンク6に貯留された穀粒を能率良く排出する為に、左壁21Dの上端部から下端部に向かって左側から右側に傾斜する安息角度が設けられている。
【0029】
漏斗部21の左壁21Dの上部には、後述するディーゼル微粒子捕集フィルタ(DPFユニット)40の右側上端部を配置する為に、漏斗部21の前端部から前後方向の中間部に至る凹部22を形成することができる。この場合、グレンタンク6に貯留された穀粒を能率良く排出する為に、凹部22の底面片(底面部)22Aには、左壁21Dと同じく底面片22Aの上端部から下端部に向かって左側から右側に傾斜する安息角度を設けるのが好適であり、凹部22Aは、漏斗部21の前端部からグレンタンク6の投入口の下方位置までの間に配置するのがより好適である。
(エンジン)
操縦部7の下方に配置されたエンジン9は、本発明の弾性部材としてのエンジンマウント(防振マウント)を介して機台41に取付けられている。エンジン9の上面9Aには、図6、図7等に示すように、エンジン9に空気を過給する吸気タービン30Aとエンジン9からの排気ガスを排出する排気タービン(排気マニホールド)30Bを有する過給器30と、エンジン9に排気ガスの一部を混入させる排気再循環装置(EGR)31を後側から順に並設している。
【0030】
また、グレンタンク6を開放しエンジン9の保守・点検を容易にする為に、エンジン9の後面9Bには、図10等に示すように、後面9Bの上部中央部に過給器30を配置し、後面9Bの右側に発電機32と、オイルを循環させるギヤポンプ33と、排出オーガ8を駆動するオーガ伝動部34を右側中央部から右側下部に向かって順に並設し、後面9Bの左側中央部にエンジン9を起動するスタータ35を配置している。
(DPFユニット)
エンジン9から排出される排気ガスに含まれる不純物を除去する為に、エンジン9の排気マニホールド30Bからの接続管50には、図4〜図12に示すように、DPFユニット40が接続されている。DPFユニット40の内部には、上流側(吸気口側)の酸化触媒(DOC)40Aと、下流側(排気口側)のパティキュレートフィルタ(DPF)40Bが設けられており、排気ガスに含有されている未燃燃料はDOC40Aによって酸化され、排気ガスに含有されている粒状化物質はDPF40Bによって除去される。
【0031】
DPFユニット40は、図4、図5等に示すように、機台41に設けられた鋼材からなるフレーム42によって支持されている。フレーム42は、前側フレーム43と、後側フレーム44と、上部連結フレーム45と、下部連結フレーム46と、カバー47と、DPFユニット40を下側から支持する支持部材48によって構成されている。
【0032】
また、機台41には、基部が機台41に回転自在に軸支され先端部が走行装置3に軸支された後側連結プレート56に固定されたピッチングシリンダ57と、基部が機台41に回転自在に軸支され先端部が走行装置3に軸支された前側連結プレート58に固定された左右一対のローリングシリンダ59が設けられている。なお、ピッチングシリンダ57は、走行装置3を上下方向に移動させコンバイン1の前後方向の姿勢を傾斜させる機能を有し、ローリングシリンダ59は、走行装置3を左右方向に移動させコンバイン1の左右方向の姿勢を傾斜させる機能を有する。
【0033】
図9に示すように、前側フレーム43は、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延する前側左柱43Aと、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延し、その後に左側上方に向かって伸延し、引続いて左側に向かって伸延し頂部が前側左柱43Aの頂部に固定される前側右柱43Bによって形成されている。
【0034】
同様に、後側フレーム44は、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延する後側左柱44Aと、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延し、その後に左側上方に向かって伸延し、引続いて左側に向かって伸延し頂部が後側左柱44Aの頂部に固定される後側右柱44Bによって形成されている。
【0035】
上部連結フレーム45の両端部は、前側左柱43Aの頂部と、後側左柱44Aの頂部にそれぞれ固定され、下部連結フレーム46の両端部は、前側右柱43Bの基部の上方と、後側右柱44Bの基部の上方それぞれ固定されている。
【0036】
カバー47は、前側右柱43Aと後側右柱44Aに架設され、ボルト等の締結部材によって着脱自在に設けられている。
支持部材48の上部48Aは、上部連結フレーム45に固定され、下部48Cは、下部連結フレーム46に固定されている。支持部材48の上部48Aは、右側下方に伸延し、その後にDPFユニット40の外周面を確実に支持する為に、DPFユニット40の外周形状に対向する如く中間部48Bは、下方に向かって円弧状に形成され、約180度反時計方向に伸延し、引続いて右側に向かって下部が伸延している。
【0037】
また、前側フレーム43の前側には、図5、図9等に示すように、後述する冷却ファン28によって吸気される空気によるDPFユニット40の冷却を防止する為に、鋼材から成る遮風板49が設けられている。なお、上述したDOC40Aによって排気ガスに含有されている未燃燃料の酸化、DPF40Bによって排気ガスに含有されている粒状化物質の除去を能率良く行なうにはDPFユニット40の内部温度を300度以上に保持することが望ましい。
(排気管路構造)
エンジン9の排気タービン30Bの排気口とDPFユニット40の吸気口40Eは、鋼管からなる第1接続管51と、エンジン9の振動の伝播を低減する為に、ステンレス管からなり可撓性を有するフレキシブルチューブ(接続管)52と、鋼管からなる第2接続管53によって接続されている。
【0038】
第1接続管51は、図4、図5等に示すように、側面視において排気タービン30Bの排気口から後側に向かって伸延し、図6、図7等に示すように、平面視において排気タービン30Bの排気口から左側に向かって伸延し、その後に後側に向かって略90度湾曲し、引続いて後側に向かって伸延しフレキシブルチューブ52の吸気口に接続されている。
【0039】
フレキシブルチューブ52は、図4、図5等に示すように、側面視においてフレキシブルチューブ52の吸気口から後側に向かって伸延し、図6、図7等に示すように、平面視においてフレキシブルチューブ52の吸気口から後側に向かって伸延し第2接続管53の吸気口に接続されている。
【0040】
第2接続管53は、図4、図5等に示すように、側面視においてフレキシブルチューブ52の排気口から後側に伸延し、その後に下側に向かって略90度湾曲し、引続いて下側に向かって伸延しDPFユニット40の吸気口40Eに接続されている。
【0041】
DPFユニット40の排気口40Eには、DPFユニット40によって排気ガス中の未燃燃料、粒状化物質が除去された排気ガスを外部に排出する鋼管からなる第3接続管(排気側接続管)54が接続されている。
【0042】
高温な排気ガスの排出による第3接続管54の温度上昇を防止する為に、第3接続管54の内径は、DPFユニット40の排気口40Eの外径よりも大径に形成されている。従って、DPFユニット40の排気口から第3接続管54に流入する排気により、第3接続管54のDPFユニット40側端部と、排気口との隙間から外気が引き込まれることで、第3接続管54内の排気温度が低下する。また、第3接続管54は、図4、図5等に示すように、側面視においてDPFユニット40の排気口40Fから下側に向かって伸延し、その後に後側に向かって略90度湾曲し、引続いて機台41の間を後側に向かって伸延している。
【0043】
上述のとおり、エンジン9は本発明の弾性部材としてのエンジンマウント(防振マウント)9Bを介して機台41に取り付けられ、DPFユニット40は機台に直接的に取り付けられている。すなわち、エンジン9の支持構造は、エンジン9の下部に備えるエンジン側支持部材9Aが、弾性を有するエンジンマウント(防振マウント)9Bを介して機体側支持部材41Aに支持されるものである。
【0044】
そしてエンジン9は、始動時や脱穀装置5等の負荷発生時に、機台41に対して大きく振動するが、この場合、エンジン9とDPFユニット40の固有振動数の違いから配管やDPFユニット40の破損を招く虞がある。エンジン9とDPFユニット40が、可撓性を有するフレキシブルチューブ(接続管)52を介して接続されているため、エンジン9とDPFユニット40の振動状態が異なったとしても、この振動の差を接続管52の撓みによって吸収し、第1接続管51及び第2接続管53の破損やDPFユニット40の破損、そして、DPFユニット40が振動することによるDPF40Bの粒子状物質の捕集効率低下を防止することができる。
(DPFユニットの配置位置)
フレーム42に支持されたDPFユニット40は、図4、図5等に示すように、前後方向では、エンジン9の後面9Bと第1揚穀装置14の第1揚穀筒14Aの間に配置され、上下方向では、エンジン9の右側(外側)に設けられた冷却ファン28の中心よりも低く、ピッチングシリンダ57よりも高い位置に配置されている。また、DPFユニット40の下端部は、唐箕11のファン11Aの中心よりも高い位置に配置されている。
【0045】
DPFユニット40は、図6、図7等に示すように、前後方向では、エンジン9の後面9Bと第1揚穀装置14の第1揚穀筒14Aの間に配置され、より詳細には、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させる為に、DPFユニット40の前端部は、グレンタンク6の漏斗部21の前壁21Aと略同一位置に配置されている。
【0046】
また、DPFユニット40は、左右方向では、脱穀装置3とグレンタンク6の間に配置され、より詳細には、脱穀装置3の扱胴10に回転を伝動するベルト17A、18A及び脱穀装置3の二番処理胴16Aに回転を伝動するベルト17A、18Bの高温による耐久性の劣化を防止する為に、DPFユニット40は、プーリ18C、ベルト17A、18A、18Bよりも右側後方に配置し、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させる為に、DPFユニット40の右側上部は、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dに形成された凹部22に臨んでいる。
【0047】
DPFユニット40は、図8、図9等に示すように、左右方向では、脱穀装置3とグレンタンク6の間に配置され、より詳細には、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させる為に、DPFユニット40の中心はグレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dの上端部よりも右側に偏倚して配置されている。
【0048】
また、DPFユニット40は、上下方向では、脱穀装置3の二番処理胴16Aとピッチングシリンダ57との間に配置され、より詳細には、圃場の穀桿への引火を防止する為に、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dの上端部に隣接して配置され、DPFユニット40の右側上部は、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dに形成された凹部22に臨んでいる。
【0049】
DPFユニット40は、図11、図12等に示すように、左右方向では、エンジン9の左面9Cよりも右側に偏倚して配置されている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図13から図17を参照しつつ詳説する。なお、同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
【0050】
エンジン9は、第1実施形態と同様に、弾性を有するエンジンマウント(防振マウント)を介して機台41に取付けられている。
具体的には、エンジン9の下部に備えるエンジン側支持部材9Aが、弾性を有するエンジンマウント(防振マウント)9Bを介して機体側支持部材41Aに支持されている。
【0051】
DPFユニット40は、機台41に設けられた鋼材からなるフレーム102によって支持されている。フレーム102は、前側フレーム103と、後側フレーム104と、上部連結フレーム105と、下部連結フレーム106と、カバー107と、DPFユニット40を支持する下側支持部材108,上側支持部材109によって構成されている。
【0052】
また、機台41には、基部が機台41に回転自在に軸支され先端部が走行装置3に軸支された後側連結プレート56に固定されたピッチングシリンダ57と、基部が機台41に回転自在に軸支され先端部が走行装置3に軸支された前側連結プレート58に固定された左右一対のローリングシリンダ59が設けられている。なお、ピッチングシリンダ57は、走行装置3に対して機台41の前後方向の姿勢を変化させる機能を有し、ローリングシリンダ59は、走行装置3に対して機台41の左右方向の姿勢を変化させる機能を有する。
【0053】
前記フレーム102は、DPFユニット40の周囲を覆うとともに、機台41にDPFユニット40を支持するためのものであり、DPFユニット40の上側及び左右両側は、カバーにより覆われ、前側は前側フレーム103により、後側は後側フレーム104により覆われている。
(後側フレーム及び前側フレーム)
後側フレーム104は、DPFユニット40の後側を覆うカバー部104Aと、カバー部104Aの下端部から機台41側に延伸された左右の脚部104B,104Cを有し、この右脚部104B及び左脚部104Cの下端部が機台41側に固定される。
【0054】
右脚部104Bは、機台41における前記ピッチングシリンダ57よりも右側の部位に直接固定され、左脚部104Cは、機台41に備える取付部材41Bに固定されている。
この取付部材41Bは、第3接続管54の中間部を支持する部材を兼用しており、この構成により、構造が簡素化できて、部品点数を削減することができる。
【0055】
また、ピッチングシリンダ57の先端部(後端部)側は、右脚部104B及び左脚部104Cの間から後方へ延出されて、走行装置3側の履帯フレームと連繋されたピッチングアームと連結されている。そのため、後側フレーム104をピッチングシリンダ57の上部に設けたものでありながら、ピッチングシリンダ57の動作の支障とならず、円滑に動作させることができる。
【0056】
前側フレーム103は、DPFユニット40の前側を覆うカバー部103Aと、カバー部103Aの下端部の右寄りの部位から機台41側に延伸された1つの脚部103Bを有し、この脚部103Bは機台41に固定され、カバー部104Aの上部左寄りに備える取付部は、上部連結フレーム105に固定される。前側フレーム103が、カバー部103Aの左側下部に脚部を設けない構造であるため、エンジン9からの伝動ベルト等の伝動機構との干渉を防止することができる。
【0057】
なお、前側フレーム103は、後側フレーム104と同様に2つの脚部を有する構造としてもよい。
(上部連結フレーム及び下部連結フレーム)
前側フレーム103と後側フレーム104の間は、前後方向の上部連結フレーム105及び下部連結フレーム106により連結されている。上部連結フレーム105の前端部の固定部105Aは、エンジン9の後部において機台41から立ち上げたエンジン後部フレーム109に固定される。
(カバー)
そして、前記カバー107は、前側フレーム103及び後側フレーム104と、上部連結フレーム105及び下部連結フレーム106に取り付けられる。具体的には、カバー107は左側カバー107Lと右側カバー107Rからなり、一方の左側カバー107Lは、上部連結フレーム105に上端部が固定され、この上端部から脱穀装置5側が低くなるように傾斜した上傾斜面と、上傾斜面の下端部から略垂直に下方に向かう側面部とグレンタンク6側が低く傾斜し、側面部の下端から背面視において後側フレーム104と交差する位置までに至る下傾斜面を有する。
【0058】
他方の右側カバー107Rは、上部連結フレーム105に上端部が固定され、上部連結フレーム105からグレンタンク6側に向けて略水平に延伸した上面部と、上面部の右側端部よりグレンタンク6側が低くなるように傾斜する上傾斜面と、上傾斜面の下端部より略垂直に下方に向かう側面部を有し、この側面部の下端部は、下部連結フレーム106に固定される。
【0059】
そして、左側カバー107Lと右側カバー107Rの前端部及び後端部は、前側フレーム103及び後側フレーム104に、隙間が生じないようにそれぞれボルト等の締結部材によって接合されている。
【0060】
しかしてカバー107は、DPFユニット40の上側及び左右両側を覆い、下側(左側カバー107Lと右側カバー107Rの下端部の間の部位,下側開口部Hb)は開放する形状に形成されている。
【0061】
そして、DPFユニット40の前側及び後側は、前述のとおり前側フレーム103と後側フレーム104のカバー部103A,104Aに覆われているが、後側フレーム104のカバー部104Aは、上部連結フレーム105の左端部よりも右側のみに設けられており、カバー部104Aと左側カバー107Lの間は開放されている(後側開口部Hr)。従って、後述するセンサユニット110の後方が開放されていることで、センサユニット110の熱による故障を防止することができる。
(上側支持部材及び下側支持部材)
下側支持部材108及び上側支持部材109は、上部連結フレーム105と下部連結フレーム106に、DPFユニット40を固定するためのものである。
【0062】
下側支持部材108の上部108Aは、上部連結フレーム105に固定され、下部108Cは、下部連結フレーム106に固定されている。下側支持部材108の上部108Aは、右側下方に伸延し、その後にDPFユニット40の外周面を確実に支持する為に、外周の形状に沿う円弧状の円弧部108Bが形成され、引続いて右側に向かって下部108Cが伸延している。
【0063】
そして、上側支持部材109は、上部109Aが下側支持部材108の上部108Aにボルト等の締結部材で固定され、下部109Cが下側支持部材108の下部108Cにボルト等の締結部材で固定されている。上部109Aと下部109Cの間には、DPFユニット40の外周に沿う円弧部109Bが形成されている。
【0064】
これら下側支持部材108及び上側支持部材109によって、DPFユニット40が固定される。なお、図示は省略しているが、下側支持部材108の上部108A及び下部108Cと上部連結フレーム105及び下部連結フレーム106の間には、防振用の弾性部材(ゴム片)を備えており、機台41からDPFユニット40に走行時の振動の伝播を低減している。
(センサユニット)
DPFユニット40の脱穀装置5側の側部には、DPFユニット40内部の温度及び圧力を測定するためのセンサユニット110が取り付けられている。このセンサユニット110は、DPF40Bのフィルターよりも排気流れ方向上手側と下手側の圧力を計測する圧力センサと、DOC40A及びDPF40Bの各部における排気温度を計測する温度センサなどと接続され、エンジン9を制御するコントローラに接続されている。
【0065】
センサユニット110は、DPFユニット40の前後に分割された筒体を接合するためのフランジの締結ボルトによって、ブラケット110AでDPFユニット40に固定されている。
【0066】
センサユニット110は、図18に示す通り、グレンタンク6の側部に形成した凹部であって、DPFユニット40の上部の空間に配置してもよく、このように配置すると、DPFユニット40と脱穀装置5の間の隙間を広くすることができ、DPFユニット40の着脱が容易になる。
【0067】
また、図19に示す通り、センサユニット110をカバー107の外側に配置してもよい。すなわち、左側カバー107Lの上端部を上部連結フレーム105からDPFユニット40の外周に近接するように下方に向けて略垂直に延出し、この左側カバー107Lのセンサユニット110のブラケットに対応する部位に切欠き又は穴を形成して、左側カバー107Lの外側にセンサユニット110が露出するように配置する。従って、センサユニット110が左側カバー107Lの外側に配置されているため、DPFユニット40の熱によって、センサユニット110が故障することを防止できる。
【0068】
また、図20及び図21に示す通り、前側フレーム103の前方に送風ファン111を配置し、センサユニット110に向けて送風するように構成してもよい。送風ファン111の上側には上側ケーシング114Aを配置し、下側には下側ケーシング114Bを配置する。そして、上側ケーシング114A及び下側ケーシング114Bの前側に吸引口を形成し、後側には送風口を形成する。この送風口から、前記船さユニット110を冷却するために送風する。この場合、前側フレーム103と左側カバー107Lとの間には、センサユニット110に前側から後側への送風が通過するために、前述の後側開口部Hrと同様に開口部を形成するか、図19のようにセンサユニット110を左側カバー107Lから露出させる。
【0069】
なお、送風ファン111は、横断流型のファンであり、エンジン9の出力軸に備えた113からの駆動力が伝達される脱穀入力プーリ112と一体的に形成され、機台41側の図示せぬ支持部材に軸受けされている。
(排気管路構造)
エンジン9からDPFユニット40に至る排気管路は、第1実施形態と同様に、鋼管からなる第1接続管51と、ステンレス管からなり可撓性を有するフレキシブルチューブ(接続管)52と、鋼管からなる第2接続管53によって接続されている。
【0070】
DPFユニット40の排気口40Eには、DPFユニット40によって排気ガス中の未燃燃料、粒状化物質が除去された排気ガスを外部に排出する鋼管からなる第3接続管(排気側接続管)54が接続されている。
【0071】
高温な排気ガスの排出による第3接続管54の温度上昇を防止する為に、第3接続管54の内径は、DPFユニット40の排気口40Eの外径よりも大径に形成されている。従って、DPFユニット40の排気口から第3接続管54に流入する排気により、第3接続管54のDPFユニット40側端部と、排気口との隙間から外気が引き込まれることで、第3接続管54内の排気温度が低下する。また、第3接続管54は、図4、図5等に示すように、側面視においてDPFユニット40の排気口40Fから下側に向かって伸延し、その後に後側に向かって略90度湾曲し、引続いて機台41の間を後側に向かって伸延している。
【0072】
上述のとおり、エンジン9は弾性を有するエンジンマウント(防振マウント)9Bを介して機台41に取り付けられ、DPFユニット40は機台に直接的に取り付けられている。そしてエンジン9は、始動時や脱穀装置5等の負荷発生時に、機台41に対して大きく振動するが、この場合、エンジン9とDPFユニット40の固有振動数の違いから配管やDPFユニット40の破損を招く虞がある。エンジン9とDPFユニット40が、可撓性を有するフレキシブルチューブ(接続管)52を介して接続されているため、エンジン9とDPFユニット40の振動状態が異なったとしても、この振動の差を接続管52の撓みによって吸収し、第1接続管51及び第2接続管53の破損やDPFユニット40の破損、そして、DPFユニット40が振動することによるDPF40Bの粒子状物質の捕集効率低下を防止することができる。
(DPFユニットの配置位置)
DPFユニット40は、第1実施形態と同様に、前後方向では、エンジン9の後面9Bと第1揚穀装置14の第1揚穀筒14Aの間に配置され、より詳細には、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させる為に、DPFユニット40の前端部は、グレンタンク6の漏斗部21の前壁21Aと略同一位置に配置されている。
【0073】
また、DPFユニット40は、上下方向では、脱穀装置3の二番処理胴16Aとピッチングシリンダ57との間に配置され、より詳細には、圃場の穀桿への引火を防止する為に、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dの上端部に隣接して配置され、DPFユニット40の右側上部は、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dに形成された凹部22に臨んでいる。すなわち、DPFユニット40は、一部または全部がグレンタンク6の左壁21Dの下側に入りこんでいる。
【0074】
DPFユニット40は、その前後方向の長さの中央位置が、走行装置3の前後方向の接地長Lの接地中心Cと略一致するように配置されているため、凹凸のある圃場を走行してコンバイン1の機体の前後方向の姿勢変化に伴う上下の振動の影響を低減することができ、粒状化物質の捕集効率低下や振動による破損を防止することができる。
【0075】
なお、本発明に係るコンバイン1は、単一のピッチングシリンダ57によって、前後の傾斜姿勢を変更する構成としているが、前後に2つのピッチングシリンダを備えて前後の傾斜姿勢を変更する形態を採用する場合には、DPFユニット40の前後方向の長さの中央位置が、2つのピッチングシリンダの前後間隔の中央となるように配置することが望ましい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
【0076】
エンジン9から排出される排気ガスに含まれる不純物を除去する為に、エンジン9の接続管70には、図22に示すように、DPFユニット40が接続されている。
第3実施形態のDPFユニット40は、機台41に設けられた鋼材からなるフレーム62によって支持されている。フレーム62は、前側フレーム63と、後側フレーム64と、上部連結フレーム65と、下部連結フレーム66と、カバー67と、DPFユニット40を下側から支持する支持部材68によって構成されている。
【0077】
前側フレーム63は、第1実施形態の前側フレーム43と同様に、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延する前側左柱と、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延し、その後に左側上方に向かって伸延し、引続いて左側に向かって伸延し頂部が前側左柱の頂部に固定される前側右柱によって形成されている。
【0078】
後側フレーム64は、第1実施形態の後側フレーム44と同様に、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延する後側左柱と、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延し、その後に左側上方に向かって伸延し、引続いて左側に向かって伸延し頂部が後側左柱の頂部に固定される後側右柱によって形成されている。
【0079】
上部連結フレーム65の両端部は、前側フレーム63の前側左柱の頂部と後側フレーム64の後側左柱の頂部にそれぞれ固定され、下部連結フレーム66の両端部は、前側フレーム63の前側右柱の基部の上方と、下部連結フレーム66の後側右柱の基部の上方にそれぞれ固定されている。なお、上部連結フレーム65及び下部連結フレーム66は、第1実施形態の上部連結フレーム45及び下部連結フレーム46よりも前後方向の長さが短く形成されている。
【0080】
カバー67は、前側フレーム63の前側右柱と後側フレーム64の後側右柱にボルト等の締結部材によって着脱自在に架設されている。
支持部材68の上部は、上部連結フレーム65に固定され、支持部材68の下部は、下部連結フレーム66に固定され、支持部材68の中間部は、DPFユニット40の分割面40Cよりも前側の外周形状に対向し下方に向かって円弧状に形成されている。
【0081】
DPFユニット40のDPF40Bの交換作業を簡易に行なう為に、DPFユニット40の分割面40Cよりも後側のテール部40Dは、フレーム62の下部連結フレーム66よりも後側に配置されている。DPF40Bの交換作業時には、図23に示すように、DPFユニット40からテール部40Dを取り外すことによってDPF40Bを容易に交換することができる。
【0082】
エンジン9の排気タービン30Bの排気口とDPFユニット40の吸気口40Eは、鋼管からなる第1接続管71と、エンジン9の振動の伝播を低減する為に、ステンレス管からなるフレキシブルチューブ(接続管)72と、鋼管からなる第2接続管73によって接続されている。
【0083】
図22、図23に示すように、第1接続管71は、側面視において排気タービン30Bの排気口から後側に向かって上側に伸延し、その後に下側に向かって略45度湾曲し、引続いて下側に向かって伸延しフレキシブルチューブ72の吸気口に接続されている。
【0084】
フレキシブルチューブ72は、側面視においてフレキシブルチューブ72の吸気口から下側に向かって伸延し第2接続管73の吸気口に接続されている。
第2接続管73は、側面視においてフレキシブルチューブ72の排気口から下側に伸延しDPFユニット40の吸気口40Eに接続されている。
【0085】
DPFユニット40の排気口40Fには、DPFユニット40によって排気ガス中の未燃燃料、粒状化物質が除去された排気ガスを外部に排出する鋼管からなる第3接続管(排気側接続管)74が接続されている。
【0086】
高温な排気ガスの排出による第3接続管74の温度上昇を防止する為に、第3接続管74の内径は、DPFユニット40の排気口40Fの外径よりも大径に形成されている。また、第3接続管74は、側面視においてDPFユニット40の排気口40Fから下側に向かって伸延し、その後に後側に向かって略120度湾曲し、引続いて機台41の間を後側に向かって伸延している。
【0087】
フレーム62に支持されたDPFユニット40は、第1実施形態のDPFユニット40と同様に、図22、図23に示すように、前後方向では、エンジン9の後面9Bと第1揚穀装置14の第1揚穀筒14Aの間に配置され、上下方向では、エンジン9の右側(外側)に設けられた冷却ファン28の中心よりも低く、ピッチングシリンダ57よりも高い位置に配置されている。
【0088】
また、図示を省略しているが、DPFユニット40は、左右方向では、脱穀装置3とグレンタンク6の間に配置され、より詳細には、脱穀装置3の扱胴10に回転を伝動するベルト17A、18A及び脱穀装置3の二番処理胴16Aに回転を伝動するベルト17A、18Bの高温による耐久性の劣化を防止する為に、DPFユニット40は、ベルト17A、18A、18Bよりも右側後方に配置し、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させる為に、DPFユニット40の右側上部は、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dに形成された凹部22に臨んでいる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
【0089】
エンジン9から排出される排気ガスに含まれる不純物を除去する為に、エンジン9の接続管90には、図24、図25に示すように、DPFユニット40が接続されている。
第4実施形態のDPFユニット40は、機台41に設けられた鋼材からなるフレーム82によって支持されている。フレーム82は、前側フレーム83と、後側フレーム84と、上部連結フレーム85と、下部連結フレーム86と、カバー87と、DPFユニット40のテール部40Dを支持する支持部材88によって構成されている。
【0090】
前側フレーム83は、第1実施形態の前側フレーム43と同様に、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延する前側左柱と、基部が機台41に固定され上方に向かって伸延し、その後に左側上方に向かって伸延し、引続いて左側に向かって伸延し頂部が前側左柱の頂部に固定される前側右柱によって形成されている。
【0091】
後側フレーム84は、基部が機台41に固定され前側上方に向かって傾斜して伸延する後側左柱と、基部が機台41に固定され前側上方に向かって傾斜して伸延し、その後に左側上方に向かって伸延し、引続いて左側に向かって伸延し頂部が後側左柱の頂部に固定される後側右柱によって形成されている。
【0092】
上部連結フレーム85の両端部は、前側フレーム83の前側左柱の頂部と後側フレーム84の後側左柱の頂部にそれぞれ固定され、下部連結フレーム86の両端部は、前側フレーム83の前側右柱の基部の上方と、下部連結フレーム86の後側右柱の基部の上方にそれぞれ固定されている。
【0093】
カバー87は、前側フレーム83の前側右柱と後側フレーム84の後側右柱にボルト等の締結部材によって着脱自在に架設されている。
支持部材88の幅方向の両端部は、後側フレーム84の後側左柱と後側右柱にそれぞれ固定されている。
【0094】
接続管90の急な湾曲を低減し、設置作業を簡易に行なう為に、DPFユニット40をピッチングシリンダ57と略平行に後上がり傾斜し配置されている。
エンジン9の排気タービン30Bの排気口とDPFユニット40の吸気口40Eは、鋼管からなる第1接続管91と、エンジン9の振動の伝播を低減する為に、ステンレス管からなるフレキシブルチューブ92と、鋼管からなる第2接続管93によって接続されている。
【0095】
図24,25に示すように、第1接続管91は、側面視において排気タービン30Bの排気口から後側に向かって上側に伸延し、その後に下側に向かって略90度湾曲し、引続いて下側に向かって後側に伸延しフレキシブルチューブ(接続管)92の吸気口に接続されている。
【0096】
フレキシブルチューブ92は、側面視においてフレキシブルチューブ92の吸気口から下側に向かって後側に伸延し第2接続管93の吸気口に接続されている。
第2接続管93は、側面視においてフレキシブルチューブ92の排気口から下側に向かって後側に伸延しDPFユニット40の吸気口40Eに接続されている。
【0097】
DPFユニット40の排気口40Fには、DPFユニット40によって排気ガス中の未燃燃料、粒状化物質が除去された排気ガスを外部に排出する鋼管からなる第3接続管(排気側接続管)94が接続されている。
【0098】
高温な排気ガスの排出による第3接続管94の温度上昇を防止する為に、第3接続管94の内径は、DPFユニット40の排気口40Fの外径よりも大径に形成されている。また、第3接続管94は、側面視においてDPFユニット40の排気口40Fから下側に向かって後側に伸延し、その後に後側に向かって略120度湾曲し、引続いて機台41の間を後側に向かって伸延している。
【0099】
フレーム82に支持されたDPFユニット40は、第1実施形態のDPFユニット40と同様に、図24、図25に示すように、前後方向では、エンジン9の後面9Bと第1揚穀装置14の第1揚穀筒14Aの間に配置され、上下方向では、エンジン9の右側(外側)に設けられた冷却ファン28の中心よりも低く、ピッチングシリンダ57よりも高い位置に配置されている。
【0100】
また、図示を省略しているが、DPFユニット40は、左右方向では、脱穀装置3とグレンタンク6の間に配置され、より詳細には、脱穀装置3の扱胴10に回転を伝動するベルト17A、18A及び脱穀装置3の二番処理胴16Aに回転を伝動するベルト17A、18Bの高温による耐久性の劣化を防止する為に、DPFユニット40は、ベルト17A、18A、18Bよりも右側後方に配置し、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させる為に、DPFユニット40の右側上部は、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dに形成された凹部22に臨んでいる。
(DPFユニットの再生制御概要)
上記第1から第4の実施形態のコンバイン1におけるDPFユニット40の再生制御について説明する。再生とは、炭素微粒子を主成分とするDPF40Bで捕集した粒状化物質を酸化させることで、DPF40Bのフィルタ微孔の詰りを解消するための制御である。
(制御装置)
図26には制御ブロック図を示す。
【0101】
制御装置120には、入力ポート側に、エンジン9の冷却水の温度を検出する水温センサ121、エンジン9の排気タービン30B近傍の排気ガス温度を検出するブースト温度センサ122、排気タービン30Bによって加給されたエンジン9の吸気圧力を検出するブースト圧センサ123、エンジン9の出力回転速度を検出するエンジン回転センサ124、吸気スロットル136の開度を検出するアクセル開度センサ125、コモンレール内の燃料温度を検出する燃料温度センサ126、コモンレール内の燃料圧力を検出するコモンレール圧センサ127、吸気流量を検出するエアフローメータ128、DPFユニット40の排気入口側及び出口側の圧力を検出するDPFユニット圧力センサ129,130、DOC40Aの入口側排気温度を検出するDOC入口温度センサ131、DPF40Bの排気流れ方向上手側の排気温度を検出するDPF入口温度センサ132、DPF40Bの排気流れ方向下手側の排気温度を検出するDPF出口温度センサ133、メンテナンス時にオイル交換の実施情報を入力するオイル交換情報入力手段134、DPFユニット40の再生制御を操縦者が指示するためのDPF手動再生指令スイッチ135、後述の表示モニタ140に表示される選択肢を選択して指令するための選択スイッチ136が接続されている。
【0102】
制御装置120の出力ポート側には、エンジン9の燃焼シリンダー内に燃料を噴射するインジェクションノズル137、エアクリーナからの清浄化された空気の流量を変更する吸気スロットル138、操縦部に設けられDPF40Bにおける粒状化物質の堆積状態を表示するDPFインジケータ139、操縦部に設けられ各種情報を操縦者に通知する表示モニタ140が接続されている。
(第一の制御)
図27にはDPF40Bの自動再生制御についてのフローチャートを示す。
【0103】
DPFユニット圧力センサ129,130によるDPF40Bの前後差圧から、又はこの前後差圧及びインジェクションノズル137からの累計燃料噴射量等から推定されるDPF40Bの粒状化物質の堆積量が自動再生領域に達している(堆積量が第1再生閾値を越えている)場合であって、機体が停止状態ではなく所定速度以上で走行している状態であれば、自動処理制御を実行する。自動再生処理においては、吸気スロットル138からの吸気量を制限することで、排気温度を上昇させ、DPF40Bに詰まった粒状化物質を除去する。なお、上記自動再生処理は、作業中でエンジン9に負荷が掛かっているなど、排気温度が所定以上の状態である必要がある。そして、排気温度が低い場合には、図28に示すように、各種排気温度消音処理を行う。すなわち、DPF40Bの粒子状物質堆積量が所定以上である場合に、エンジン負荷率が高く、再生に適した状態であれば、排気温度が、再生に必要な温度に到達しているかを判定する。そして、排気温度を上昇させる必要がある場合には、吸気スロットル138からの吸気量を減少させたり、インジェクションノズル137によりアフター噴射・ポスト噴射を行って排気温度を上昇させ、再生処理をおこなう。なお、図28に示す排気温度上昇制御は、粒状化物質の堆積量が第1再生閾値以下であってもエンジン負荷率が高い場合に、排気温度を所定以上に保つために行うようにしてもよく、それによれば後述の手動再生を行う頻度を低減できる。
(第2の制御)
図29には、手動再生制御についてのフローチャートを示している。
【0104】
この手動再生が行われるのは、DPF40Bの粒状化物質の堆積量が手動再生領域に達している(堆積量が前記第1再生閾値よりも多い第2再生閾値を越えている)場合である。
【0105】
そして、堆積量が手動再生領域である場合には、表示モニタ140によって、操縦者に手動再生の条件を呈示する。この条件は機体を停止させた状態で行う手動再生を安全に行うためのものであり、機体停車位置が屋外であるか、DPFユニット40からの排気管の排気ガス出口近傍に可燃物が無いか等の条件を表示して、操縦者がそれら全てについて選択スイッチ136による確認操作が行われた場合に、DPF手動再生指令スイッチ135を行うことで手動再生処理を開始する。
【0106】
そして、表示モニタ140に提示した条件の確認操作がなされない場合、刈取作業を禁止する(刈取装置4又は脱穀装置5を駆動不能な状態にするなど)。
そして、図30は前記自動再生又は手動再生が行われた後に、エンジン9潤滑用オイル交換の要否を判定を行うためのフローチャートである。
【0107】
DPFユニット40の再生が行われたあとに、所定の再生回数を超えている、又は、エンジンオイル交換からエンジンの累計稼働時間が所定以上増加している場合には、操縦者にオイル交換が必要であることを通知する。
(冷却ファン)
エンジンルームEには、図31、図32に示すように、機体の外側から内側に向かって順に、目抜き鉄板等からなる濾過体が設けられたエンジンカバー25、エンジン9に供給される燃焼用の混合気を冷却するインタークーラ26、エンジン9を水冷する冷却水を冷却するラジエータ27、機内に外部の空気を吸気する冷却ファン28が配置されている。
【0108】
ラジエータ27の冷却効率を高める為に、ラジエータ27は、鋼板からなるシュラウド27Aによって周囲が取囲まれている。また、冷却ファン28の中心部28Aは、シュラウド27Aの左側部(機体内側)に外周部が固定されたファン支持部材27Bによって支持されている。
【0109】
エンジン9の出力軸17の回転は、ベルト等により冷却ファン28の中心部28A内にベアリングを介して設けられた回転軸28Bに取付けられたプーリ28Cに伝動され冷却ファン28を回転させる。
【符号の説明】
【0110】
1 コンバイン
3 走行装置
4 刈取装置
5 脱穀装置
6 グレンタンク
7 操縦部
8 排出オーガ
9 エンジン
9B 弾性部材(エンジンマウント)
14 第1揚穀装置
14A 第1揚穀筒
14B 第1揚穀螺旋
16 二番処理室
20 タンク部
20A 右側壁
20B 左側壁(側壁)
21 漏斗部
21A 前壁
21B 後壁
21C 右壁
21D 左壁(傾斜壁)
22 凹部
22A 底面片(底面部)
30 過給器
30A 吸気タービン
30B 排気タービン(排気マニホールド)
31 EGR
40 DPFユニット
40E 吸気口
40F 排気口
41 機台
49 遮風板
50 接続管
51 第1接続管
52 フレキシブルチューブ(接続管)
53 第2接続管
54 第3接続管(排気側接続管)
57 ピッチングシリンダ
59 ローリングシリンダ
70 接続管
71 第1接続管
72 フレキシブルチューブ(接続管)
73 第2接続管
74 第3接続管(排気側接続管)
90 接続管
91 第1接続管
92 フレキシブルチューブ(接続管)
93 第2接続管
94 第3接続管(排気側接続管)
E エンジンルーム
S 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の下部に走行装置(3)を備え、機体の上部には脱穀装置(5)と該脱穀装置(5)を駆動するエンジン(9)を備えたコンバインにおいて、
前記脱穀装置(5)の横側となる機体左右方向中央側の部位に、エンジン(9)の排気ガスを浄化するDPFユニット(40)を配置し、前記エンジン(9)の排気マニホールド(30B)とDPFユニット(40)の吸気口(40E)を、可撓性を有する接続管(52,72,92)を介して接続したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記脱穀装置(5)を機体の左右一側に備え、機体の左右他側にはグレンタンク(6)を備え、該グレンタンク(6)の前側にエンジン(9)を備え、前記脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間にDPFユニット(40)を配置した請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記グレンタンク(6)の下部に機体外側へ向けて下がり傾斜した傾斜壁(21D)を備え、前記DPFユニット(40)を該傾斜壁(21D)の下側の空間に入り込ませた請求項1または請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記DPFユニット(40)を傾斜壁(21D)の上部の下面に近接させて配置した請求項1または請求項2または請求項3記載のコンバイン。
【請求項5】
前記傾斜壁(21D)の上部に上向きにへこんだ凹部(22)を形成し、前記DPFユニット(40)の上部を該凹部(22)に臨ませた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項6】
前記エンジン(9)を機台(41)側に弾性部材(9B)を介して支持し、前記DPFユニット(40)は機台(41)側に固定した請求項1から5のいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項7】
前記DPFユニット(40)の排気口(40F)に排気側接続管(54)を接続し、該排気口(40F)の外周と排気側接続管(54,74,94)の内周の間に隙間を形成した請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項8】
前記脱穀装置(5)から脱穀後の穀粒をグレンタンク(6)へ供給する第1揚穀装置(14)を備え、前記DPFユニット(40)を、機体側面視でエンジン(9)と第1揚穀装置(14)の間に配置した請求項2から請求項7のいずれか一項に記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2013−70650(P2013−70650A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211033(P2011−211033)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】