コンバイン
【課題】本発明の課題は、傾倒可能な排出オーガと、回動可能なグレンタンクの支持剛性を高めることである。
【解決手段】グレンタンク(12)を縦方向の回動軸で回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)と脱穀装置(3)を連結フレーム(19)を介して連結し、前記連結フレーム(19)に、前記グレンタンク(12)内の穀粒を機外に排出する傾倒可能な排出オーガ(15)を支持する構成とする。また、連結フレーム(19)と排出オーガ(15)との間にロック装置(21)を設けると共に、該ロック装置(21)を操作するロックレバー(22)を排出オーガ(15)の後方に配置する。
【解決手段】グレンタンク(12)を縦方向の回動軸で回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)と脱穀装置(3)を連結フレーム(19)を介して連結し、前記連結フレーム(19)に、前記グレンタンク(12)内の穀粒を機外に排出する傾倒可能な排出オーガ(15)を支持する構成とする。また、連結フレーム(19)と排出オーガ(15)との間にロック装置(21)を設けると共に、該ロック装置(21)を操作するロックレバー(22)を排出オーガ(15)の後方に配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1に開示されているように、脱穀部の横側部にグレンタンクを搭載したコンバインにおいて、タンク内の穀粒を機外に排出する時には、鉛直状に立設する排出オーガを外側方に傾倒させ、排出口から出てくる穀粒を袋等の容器に詰め込む作業が行えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−340654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、傾倒可能な排出オーガと、回動可能なグレンタンクの支持剛性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、走行車体(1)上の左右一側に刈取穀稈を脱穀する脱穀装置(3)を備え、他側にグレンタンク(12)を備えるコンバインにおいて、前記グレンタンク(12)を縦軸回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)と前記脱穀装置(3)とを連結フレーム(19)を介して連結し、該連結フレーム(19)に、前記グレンタンク(12)内の穀粒を外部に排出する傾倒可能な排出オーガ(15)を起立状態で支持する構成としたことを特徴とするコンバインである。
【0006】
上記構成によると、タンク支持フレーム(17)は、上端側が連結フレーム(19)によって脱穀装置(3)に連結保持されているため、安定よく強固に支持でき、しかも、その連結フレーム(19)によって排出オーガ(15)をも支持するようにしたので、起立時の排出オーガを安定よく支持することができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記連結フレーム(19)と排出オーガ(15)との間にロック装置(21)を設けると共に、該ロック装置(21)を操作するロックレバー(22)を排出オーガ(15)の後方に配置した請求項1記載のコンバインである。
【0008】
上記構成によると、ロック装置(21)のロック及びロック解除操作が容易に行え、安全に操作することができる。
請求項3記載の発明は、前記排出オーガ(15)を、走行車体(1)の外側方に傾倒させた状態で前記タンク支持フレーム(17)に支持する支持部材(23)を備えた請求項1又は請求項2記載のコンバインである。
【0009】
上記構成によると、傾倒時の排出オーガ(15)は、タンク支持フレーム(17)に対し、例えば支持部材(23)によって簡単に吊持することができ、安定した傾倒姿勢に保持することができる。
【0010】
請求項4記載の発明は、前記グレンタンク(12)を回動自在に支持する縦軸を、タンク支持フレーム(17)の外側の部位に配置した請求項1又は請求項2又は請求項3記載のコンバインである。
【0011】
上記構成によると、グレンタンクの回動支点がタンク支持フレーム(17)よりも外側に位置しているため、グレンタンクを排出オーガよりも後方にまで大きく開放することができ、メンテナンスが容易に行える。
【0012】
請求項5記載の発明は、前記グレンタンク(12)を縦軸回動自在に支持する支持部を、前記タンク支持フレーム(17)における前記連結フレーム(19)を挟んだ上下2箇所に設けた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバインである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、グレンタンク(12)を縦軸回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)は、連結フレーム(19)によって脱穀装置(3)側に連結保持されているため、このグレンタンク(12)を強固に安定よく支持でき、しかも、この連結フレーム(19)によって排出オーガ(15)も支持するので、起立状態の排出オーガ(15)を安定よく支持することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、ロック装置(21)のロックレバー(22)が排出オーガ(15)よりも後方に位置するので、このロックレバー(22)のロック及びロック解除操作が容易に行え、安全に操作することができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明による効果に加えて、傾倒時の排出オーガ(15)を、支持部材(23)によって、タンク支持フレーム(17)に対して安定した傾倒姿勢に保持することができる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項1又は請求項2又は請求項3記載の発明による効果に加えて、グレンタンク(12)の回動支点がタンク支持フレーム(17)よりも外側に位置しているため、グレンタンク(12)を排出オーガ(15)よりも後方にまで大きく開放することができ、メンテナンスが容易に行える。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、請求項1から請求項4記載のいずれか一項に記載の発明による効果に加えて、グレンタンク(12)が連結フレーム(19)を挟む上下2箇所で支持されるので、グレンタンク(12)の支持剛性を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】コンバインの側面図
【図2】コンバインの平面図
【図3】コンバインの背面図
【図4】穀粒処理装置の要部の斜視図
【図5】同上要部の側断面図
【図6】コンバインに備えたホッパ式穀粒処理装置の側面図
【図7】同上要部の正面図
【図8】同上要部も背面図
【図9】穀粒処理装置の要部の正面図
【図10】脱穀装置の要部の側面図
【図11】同上要部の正断面図
【図12】扱胴要部の側面図
【図13】同上要部の縦断正面図
【図14】扱胴の斜視図
【図15】排塵処理装置の側面図
【図16】同上要部の縦断背面図
【図17】排塵処理装置の側面図
【図18】同上要部の拡大側断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1及び図2は、汎用コンバインの側面図及び平面図を示すものであり、この走行車体1には、左右一対の走行クローラ2,2を備え、後部に搭載した脱穀部(脱穀装置)3の前方部には、掻込リール4、刈刃装置5、集送オーガ6、フィーダ7等からなる刈取前処理部8を設置し、刈取前処理部8におけるフィーダ7の横側部に運転席9や操作ボックス10等からなる運転操作部を備え、更に、運転操作部の後方で、且つ前記脱穀部3の横側部には、脱穀部の1番揚穀装置(1番揚穀筒)11からの1番穀粒を受け入れて一時的に貯留するグレンタンク12を装備している。
【0020】
グレンタンク12は、下部タンク12Dと上部タンク12Uとに分割されている。下部タンク12Dは、搬出ラセン13を軸架する樋状の箱体で構成し、走行フレーム16上に搭載固定している。上部タンク12Uは、下部タンク12Dの上面に密着するように載置すると共に、走行フレーム16から上方に向けて鉛直状に立設したタンク支持フレーム17に対し、該支持フレーム17より外側位置に軸受設定した上下方向の回動支点軸18を中心として水平回動できるように支持させている。
【0021】
前記タンク支持フレーム17は、この上端側が連結フレーム19を介して脱穀部3の外側板20に強固に連結保持されている。前記上部タンク12Uの回動支点軸18,18は、前記連結フレーム19を挟む上下2箇所で軸受支持するように構成されている。
【0022】
グレンタンク12の後部側には、タンク内の穀粒を機外に排出する排出オーガ15が設けられ、搬出ラセン樋14の搬出端部に連通している。
排出オーガ15は、搬出ラセン13軸を中心として外側方に傾倒できるように回動固定自在に構成してあり、通常時は、係脱可能なロック装置21の係合部21aが前記連結フレーム19側に設けた係止部21bに係合してロックされ、排出オーガを外側方に傾倒する時には、ロックレバー22を傾倒側に引くと係合部21aが係止分21bから離脱してロックが解除されるようになっており、そして、傾倒時は、前記タンク支持フレーム17と排出オーガ15とに連結された吊持ワイヤー(支持部材)23によって排出オーガの傾倒姿勢が維持されるように吊持されている。ロックレバー22は、排出オーガ15の後部側に配置され、排出オーガの排出筒部15aから突設したステー24に枢着支持している。なお、排出オーガの傾倒時は、作業者が排出筒15a上部の出口15bから出てくる穀粒を受け入れて袋詰めする。
【0023】
次に、ホッパ方式の穀粒処理装置について説明する。
図6〜図8例に示す穀粒ホッパ30には、漏斗部の下端に出口に通ずる排出筒31が設けられ、この排出筒31部に設けられた開閉シャッターを開けると、ホッパ内の穀粒が袋ホルダ32に吊持された袋内に詰め込まれるようになっている。
【0024】
穀粒ホッパ30は、この後端部側が走行フレームから鉛直状に立設したカッターフレーム33に軸受支持された縦軸芯Q回りに回動できるように構成している。 ホッパ後部の回動支点側は、前記カッターフレーム33、リヤフレーム34、支持フレーム35によって連結保持され、ホッパ前部の回動端側は、ホッパ前側板36とホッパフレーム37とを連結プレート38を介して連結保持させた構成としている。ホッパのロック装置21はホッパ30の前部側に設けている。ホッパ撓みガイド39は、1番揚穀装置11の揚穀チューブに設けてあると共に、袋ホルダ32を受けるように構成している。また、ホッパ30、袋ホルダー32、弾性カバー40は、ホッパオープン時にはこれらが一緒になってオープンできるように構成している。上記構成によると、ホッパの固定時、ホッパオープン時の剛性が保持され、オープン時には脱穀部のメンテナンスが簡単に行える。
【0025】
前記袋ホルダー32に吊持された穀粒袋を受けるキャリヤ41が走行フレーム16上から所定空間を隔てて設置され、該キャリヤ41の外側には前後方向の軸芯P回りに折畳み収納可能なサブキャリヤ42が設けられている。
【0026】
前記キャリヤ41と走行フレーム16間の空間内には、油圧配管43、車体ローリング用傾斜センサ44、油圧シリンダのストロークセンサ45、燃料ポンプ46等が収納配置されている。
【0027】
前記サブキャリヤ42は、後側を高く前側を低くした構成とすることで、サブキャリヤを収納したとき、ラジエータカバー47を外側から保護することができる。また、サブキャリヤ42の前部の高さを補助ステップ48の高さと略同じに構成することで、一人作業でも後部への移動が楽にできる。なお、補助ステップ48の下部にサブキャリヤ42の垂れ防止用のストッパ49を設けておくと、後部側への移動が安全に行える。
【0028】
図10及び図11に示す実施例は、扱胴50の下部に張設された受網51を支持する仕切板52を上下動可能に構成し、通常は受網と同一面上にあり、扱ぎ残しが多い場合には、脱穀抵抗を付与すべく扱室側へ突出させるように構成している。
【0029】
図12〜図14例は、投入式軸流型脱穀部を備えた汎用コンバインであって、扱胴50は、始端に取込スパイラー53を有し、取込スパイラー53の後方側には扱胴軸芯周りに扱歯54を多数固定した棒状部材55を円周方向に複数配置する。棒状部材55は扱胴軸55aに対して傾斜状に配置し、且つ、各棒状部材55,55…は円周に概略沿うように中高形状としている。上記構成によると、中高棒とすることで、扱胴軸から棒状部材までの距離が略同じになり、同一扱歯を取り付けたとき、扱歯先端径が略同じにできるため、扱ぎ落し性能にムラがなくなり、脱穀性能が安定する。複数の同一扱歯を固定した山高棒を数本容易すれば簡単に構成でき、安価に実施できる。
【0030】
図15、図16例は、扱室からの排塵処理物を受け入れて処理する排塵処理装置に関する。
排塵処理室56内に架設する排塵処理胴57には棒状処理歯58が設置されている。処理胴受網59の反対側若しくは処理胴上方に送りガイド60が設置されている。処理胴軸57aの前後に前フランジ61a及び後フランジ61bを設け、処理胴軸57aの周りに複数の等分されたパイプバー62を配設し、これら各パイプバー62から棒状処理歯58が突設されている。上記構成の排塵処理胴によると、構成が簡素化でき、コストダウンが可能となる。
【0031】
棒状処理歯58は、回転方向に対して僅かに後退角をもたせておくと、排塵処理性能を高めることができる。
図17に示すように、棒状処理歯58の前側のピッチP1が狭く、後側のピッチP2が広く(P1<P2)なるように構成することで、排塵処理胴後部の抵抗を軽減でき、排塵処理の効率化が可能となる。また、処理歯の配列を等分に配置し、ピッチの狭い列と広い列を交互に配列することによって、処理胴受網部の抵抗を軽減でき、排塵処理の効率化が可能となる。
【0032】
図18に示すように、後フランジ61bにはリング状パイプ63を設け、このリングパイプ63内に支持メタル54を設けることで、処理胴軸支持部の藁の巻き付きを防止することができる。
【符号の説明】
【0033】
3 脱穀部(脱穀装置)
12 グレンタンク
15 排出オーガ
17 タンク支持フレーム
18 タンク回動支点軸
19 連結フレーム
21 ロック装置
22 ロックレバー
23 支持部材
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1に開示されているように、脱穀部の横側部にグレンタンクを搭載したコンバインにおいて、タンク内の穀粒を機外に排出する時には、鉛直状に立設する排出オーガを外側方に傾倒させ、排出口から出てくる穀粒を袋等の容器に詰め込む作業が行えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−340654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、傾倒可能な排出オーガと、回動可能なグレンタンクの支持剛性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、走行車体(1)上の左右一側に刈取穀稈を脱穀する脱穀装置(3)を備え、他側にグレンタンク(12)を備えるコンバインにおいて、前記グレンタンク(12)を縦軸回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)と前記脱穀装置(3)とを連結フレーム(19)を介して連結し、該連結フレーム(19)に、前記グレンタンク(12)内の穀粒を外部に排出する傾倒可能な排出オーガ(15)を起立状態で支持する構成としたことを特徴とするコンバインである。
【0006】
上記構成によると、タンク支持フレーム(17)は、上端側が連結フレーム(19)によって脱穀装置(3)に連結保持されているため、安定よく強固に支持でき、しかも、その連結フレーム(19)によって排出オーガ(15)をも支持するようにしたので、起立時の排出オーガを安定よく支持することができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記連結フレーム(19)と排出オーガ(15)との間にロック装置(21)を設けると共に、該ロック装置(21)を操作するロックレバー(22)を排出オーガ(15)の後方に配置した請求項1記載のコンバインである。
【0008】
上記構成によると、ロック装置(21)のロック及びロック解除操作が容易に行え、安全に操作することができる。
請求項3記載の発明は、前記排出オーガ(15)を、走行車体(1)の外側方に傾倒させた状態で前記タンク支持フレーム(17)に支持する支持部材(23)を備えた請求項1又は請求項2記載のコンバインである。
【0009】
上記構成によると、傾倒時の排出オーガ(15)は、タンク支持フレーム(17)に対し、例えば支持部材(23)によって簡単に吊持することができ、安定した傾倒姿勢に保持することができる。
【0010】
請求項4記載の発明は、前記グレンタンク(12)を回動自在に支持する縦軸を、タンク支持フレーム(17)の外側の部位に配置した請求項1又は請求項2又は請求項3記載のコンバインである。
【0011】
上記構成によると、グレンタンクの回動支点がタンク支持フレーム(17)よりも外側に位置しているため、グレンタンクを排出オーガよりも後方にまで大きく開放することができ、メンテナンスが容易に行える。
【0012】
請求項5記載の発明は、前記グレンタンク(12)を縦軸回動自在に支持する支持部を、前記タンク支持フレーム(17)における前記連結フレーム(19)を挟んだ上下2箇所に設けた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバインである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、グレンタンク(12)を縦軸回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)は、連結フレーム(19)によって脱穀装置(3)側に連結保持されているため、このグレンタンク(12)を強固に安定よく支持でき、しかも、この連結フレーム(19)によって排出オーガ(15)も支持するので、起立状態の排出オーガ(15)を安定よく支持することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、ロック装置(21)のロックレバー(22)が排出オーガ(15)よりも後方に位置するので、このロックレバー(22)のロック及びロック解除操作が容易に行え、安全に操作することができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明による効果に加えて、傾倒時の排出オーガ(15)を、支持部材(23)によって、タンク支持フレーム(17)に対して安定した傾倒姿勢に保持することができる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項1又は請求項2又は請求項3記載の発明による効果に加えて、グレンタンク(12)の回動支点がタンク支持フレーム(17)よりも外側に位置しているため、グレンタンク(12)を排出オーガ(15)よりも後方にまで大きく開放することができ、メンテナンスが容易に行える。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、請求項1から請求項4記載のいずれか一項に記載の発明による効果に加えて、グレンタンク(12)が連結フレーム(19)を挟む上下2箇所で支持されるので、グレンタンク(12)の支持剛性を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】コンバインの側面図
【図2】コンバインの平面図
【図3】コンバインの背面図
【図4】穀粒処理装置の要部の斜視図
【図5】同上要部の側断面図
【図6】コンバインに備えたホッパ式穀粒処理装置の側面図
【図7】同上要部の正面図
【図8】同上要部も背面図
【図9】穀粒処理装置の要部の正面図
【図10】脱穀装置の要部の側面図
【図11】同上要部の正断面図
【図12】扱胴要部の側面図
【図13】同上要部の縦断正面図
【図14】扱胴の斜視図
【図15】排塵処理装置の側面図
【図16】同上要部の縦断背面図
【図17】排塵処理装置の側面図
【図18】同上要部の拡大側断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1及び図2は、汎用コンバインの側面図及び平面図を示すものであり、この走行車体1には、左右一対の走行クローラ2,2を備え、後部に搭載した脱穀部(脱穀装置)3の前方部には、掻込リール4、刈刃装置5、集送オーガ6、フィーダ7等からなる刈取前処理部8を設置し、刈取前処理部8におけるフィーダ7の横側部に運転席9や操作ボックス10等からなる運転操作部を備え、更に、運転操作部の後方で、且つ前記脱穀部3の横側部には、脱穀部の1番揚穀装置(1番揚穀筒)11からの1番穀粒を受け入れて一時的に貯留するグレンタンク12を装備している。
【0020】
グレンタンク12は、下部タンク12Dと上部タンク12Uとに分割されている。下部タンク12Dは、搬出ラセン13を軸架する樋状の箱体で構成し、走行フレーム16上に搭載固定している。上部タンク12Uは、下部タンク12Dの上面に密着するように載置すると共に、走行フレーム16から上方に向けて鉛直状に立設したタンク支持フレーム17に対し、該支持フレーム17より外側位置に軸受設定した上下方向の回動支点軸18を中心として水平回動できるように支持させている。
【0021】
前記タンク支持フレーム17は、この上端側が連結フレーム19を介して脱穀部3の外側板20に強固に連結保持されている。前記上部タンク12Uの回動支点軸18,18は、前記連結フレーム19を挟む上下2箇所で軸受支持するように構成されている。
【0022】
グレンタンク12の後部側には、タンク内の穀粒を機外に排出する排出オーガ15が設けられ、搬出ラセン樋14の搬出端部に連通している。
排出オーガ15は、搬出ラセン13軸を中心として外側方に傾倒できるように回動固定自在に構成してあり、通常時は、係脱可能なロック装置21の係合部21aが前記連結フレーム19側に設けた係止部21bに係合してロックされ、排出オーガを外側方に傾倒する時には、ロックレバー22を傾倒側に引くと係合部21aが係止分21bから離脱してロックが解除されるようになっており、そして、傾倒時は、前記タンク支持フレーム17と排出オーガ15とに連結された吊持ワイヤー(支持部材)23によって排出オーガの傾倒姿勢が維持されるように吊持されている。ロックレバー22は、排出オーガ15の後部側に配置され、排出オーガの排出筒部15aから突設したステー24に枢着支持している。なお、排出オーガの傾倒時は、作業者が排出筒15a上部の出口15bから出てくる穀粒を受け入れて袋詰めする。
【0023】
次に、ホッパ方式の穀粒処理装置について説明する。
図6〜図8例に示す穀粒ホッパ30には、漏斗部の下端に出口に通ずる排出筒31が設けられ、この排出筒31部に設けられた開閉シャッターを開けると、ホッパ内の穀粒が袋ホルダ32に吊持された袋内に詰め込まれるようになっている。
【0024】
穀粒ホッパ30は、この後端部側が走行フレームから鉛直状に立設したカッターフレーム33に軸受支持された縦軸芯Q回りに回動できるように構成している。 ホッパ後部の回動支点側は、前記カッターフレーム33、リヤフレーム34、支持フレーム35によって連結保持され、ホッパ前部の回動端側は、ホッパ前側板36とホッパフレーム37とを連結プレート38を介して連結保持させた構成としている。ホッパのロック装置21はホッパ30の前部側に設けている。ホッパ撓みガイド39は、1番揚穀装置11の揚穀チューブに設けてあると共に、袋ホルダ32を受けるように構成している。また、ホッパ30、袋ホルダー32、弾性カバー40は、ホッパオープン時にはこれらが一緒になってオープンできるように構成している。上記構成によると、ホッパの固定時、ホッパオープン時の剛性が保持され、オープン時には脱穀部のメンテナンスが簡単に行える。
【0025】
前記袋ホルダー32に吊持された穀粒袋を受けるキャリヤ41が走行フレーム16上から所定空間を隔てて設置され、該キャリヤ41の外側には前後方向の軸芯P回りに折畳み収納可能なサブキャリヤ42が設けられている。
【0026】
前記キャリヤ41と走行フレーム16間の空間内には、油圧配管43、車体ローリング用傾斜センサ44、油圧シリンダのストロークセンサ45、燃料ポンプ46等が収納配置されている。
【0027】
前記サブキャリヤ42は、後側を高く前側を低くした構成とすることで、サブキャリヤを収納したとき、ラジエータカバー47を外側から保護することができる。また、サブキャリヤ42の前部の高さを補助ステップ48の高さと略同じに構成することで、一人作業でも後部への移動が楽にできる。なお、補助ステップ48の下部にサブキャリヤ42の垂れ防止用のストッパ49を設けておくと、後部側への移動が安全に行える。
【0028】
図10及び図11に示す実施例は、扱胴50の下部に張設された受網51を支持する仕切板52を上下動可能に構成し、通常は受網と同一面上にあり、扱ぎ残しが多い場合には、脱穀抵抗を付与すべく扱室側へ突出させるように構成している。
【0029】
図12〜図14例は、投入式軸流型脱穀部を備えた汎用コンバインであって、扱胴50は、始端に取込スパイラー53を有し、取込スパイラー53の後方側には扱胴軸芯周りに扱歯54を多数固定した棒状部材55を円周方向に複数配置する。棒状部材55は扱胴軸55aに対して傾斜状に配置し、且つ、各棒状部材55,55…は円周に概略沿うように中高形状としている。上記構成によると、中高棒とすることで、扱胴軸から棒状部材までの距離が略同じになり、同一扱歯を取り付けたとき、扱歯先端径が略同じにできるため、扱ぎ落し性能にムラがなくなり、脱穀性能が安定する。複数の同一扱歯を固定した山高棒を数本容易すれば簡単に構成でき、安価に実施できる。
【0030】
図15、図16例は、扱室からの排塵処理物を受け入れて処理する排塵処理装置に関する。
排塵処理室56内に架設する排塵処理胴57には棒状処理歯58が設置されている。処理胴受網59の反対側若しくは処理胴上方に送りガイド60が設置されている。処理胴軸57aの前後に前フランジ61a及び後フランジ61bを設け、処理胴軸57aの周りに複数の等分されたパイプバー62を配設し、これら各パイプバー62から棒状処理歯58が突設されている。上記構成の排塵処理胴によると、構成が簡素化でき、コストダウンが可能となる。
【0031】
棒状処理歯58は、回転方向に対して僅かに後退角をもたせておくと、排塵処理性能を高めることができる。
図17に示すように、棒状処理歯58の前側のピッチP1が狭く、後側のピッチP2が広く(P1<P2)なるように構成することで、排塵処理胴後部の抵抗を軽減でき、排塵処理の効率化が可能となる。また、処理歯の配列を等分に配置し、ピッチの狭い列と広い列を交互に配列することによって、処理胴受網部の抵抗を軽減でき、排塵処理の効率化が可能となる。
【0032】
図18に示すように、後フランジ61bにはリング状パイプ63を設け、このリングパイプ63内に支持メタル54を設けることで、処理胴軸支持部の藁の巻き付きを防止することができる。
【符号の説明】
【0033】
3 脱穀部(脱穀装置)
12 グレンタンク
15 排出オーガ
17 タンク支持フレーム
18 タンク回動支点軸
19 連結フレーム
21 ロック装置
22 ロックレバー
23 支持部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(1)上の左右一側に刈取穀稈を脱穀する脱穀装置(3)を備え、他側にグレンタンク(12)を備えるコンバインにおいて、前記グレンタンク(12)を縦軸回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)と前記脱穀装置(3)とを連結フレーム(19)を介して連結し、該連結フレーム(19)に、前記グレンタンク(12)内の穀粒を外部に排出する傾倒可能な排出オーガ(15)を起立状態で支持する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記連結フレーム(19)と排出オーガ(15)との間にロック装置(21)を設けると共に、該ロック装置(21)を操作するロックレバー(22)を排出オーガ(15)の後方に配置した請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記排出オーガ(15)を、走行車体(1)の外側方に傾倒させた状態で前記タンク支持フレーム(17)に支持する支持部材(23)を備えた請求項1又は請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記グレンタンク(12)を回動自在に支持する縦軸を、タンク支持フレーム(17)の外側の部位に配置した請求項1又は請求項2又は請求項3記載のコンバイン。
【請求項5】
前記グレンタンク(12)を縦軸回動自在に支持する支持部を、前記タンク支持フレーム(17)における前記連結フレーム(19)を挟んだ上下2箇所に設けた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項1】
走行車体(1)上の左右一側に刈取穀稈を脱穀する脱穀装置(3)を備え、他側にグレンタンク(12)を備えるコンバインにおいて、前記グレンタンク(12)を縦軸回動可能に支持するタンク支持フレーム(17)と前記脱穀装置(3)とを連結フレーム(19)を介して連結し、該連結フレーム(19)に、前記グレンタンク(12)内の穀粒を外部に排出する傾倒可能な排出オーガ(15)を起立状態で支持する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記連結フレーム(19)と排出オーガ(15)との間にロック装置(21)を設けると共に、該ロック装置(21)を操作するロックレバー(22)を排出オーガ(15)の後方に配置した請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記排出オーガ(15)を、走行車体(1)の外側方に傾倒させた状態で前記タンク支持フレーム(17)に支持する支持部材(23)を備えた請求項1又は請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記グレンタンク(12)を回動自在に支持する縦軸を、タンク支持フレーム(17)の外側の部位に配置した請求項1又は請求項2又は請求項3記載のコンバイン。
【請求項5】
前記グレンタンク(12)を縦軸回動自在に支持する支持部を、前記タンク支持フレーム(17)における前記連結フレーム(19)を挟んだ上下2箇所に設けた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−74801(P2013−74801A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214976(P2011−214976)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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