説明

ゴルフクラブ練習用チェックシート

【課題】硬い金属製打球面を有するアイアンクラブで打球しても破れにくく、そのまま数回の使用ができるようにしたゴルフクラブ練習用チェックシートを提供する。
また、簡単、容易、安価に製作でき、クラブの打球面から剥離後も保管性のよいゴルフクラブ練習用チェックシートを提供する。
【解決手段】感圧マーキングシート10の裏面に、表面に強粘着剤201を塗布し、裏面に再剥離性粘着剤202を塗布したポリエステルフィルム20の前記表面を貼着し、前記裏面に剥離シート30を貼着したゴルフクラブ練習用チェックシートであって、前記ポリエステルフィルム20の厚みが、20ミクロン〜40ミクロンに形成されると共に、前記ポリエステルフィルム20の表裏面が、微細粗面に形成されたもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブの打球面に剥離可能に貼着して打者の打球をチェックできるようにしたゴルフクラブ練習用チェックシートに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブの打球面に剥離可能に貼着させて打者の打球をチェックできるようにした従来のゴルフクラブ練習用チェックシートは、特にアイアンクラブの打球面に使用すると、破れやすい欠点があり、打球のチェックやチェックシートの保存に困難を生ずる場合が多かった。本発明者は、打球面が硬い金属製のアイアンクラブでも破れにくく、数回の使用が可能なゴルフクラブ練習用チェックシートを開発した。
【特許文献1】特開2000−225225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、硬い金属製打球面を有するアイアンクラブで打球しても破れにくく、そのまま数回の使用ができるようにしたゴルフクラブ練習用チェックシートを提供するものである。
また、本発明は、簡単、容易、安価に製作でき、クラブの打球面から剥離後も保管性のよいゴルフクラブ練習用チェックシートを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートは、上記課題を達成するため、図示するように、感圧マーキングシート10の裏面に、表面に強粘着剤201を塗布し、裏面に再剥離性粘着剤202を塗布したポリエステルフィルム20の前記表面を貼着し、前記裏面に剥離シート30を貼着したゴルフクラブ練習用チェックシートであって、前記ポリエステルフィルム20の厚みを、20ミクロン〜40ミクロンに形成されると共に、前記ポリエステルフィルムの表裏面を、微細凹凸面に形成したものである。
本発明において、感圧マーキングシートは、感圧複写シートともいわれ、原シートの表面に顕色剤入りカプセルを塗布し、筆圧、印字圧等の加圧によりカプセルを押圧して発色させる公知のものが使用される。
ポリエステルフィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が使用され、表面にアクリル樹脂系等の強粘着剤を塗布し、裏面にアクリル樹脂系等の再剥離性弱粘着剤が塗布されたものである。
また、ポリエステルフィルムは、感圧マーキングシートの発色性を強化するためと、表裏面に粘着剤を充分に塗布するため、表裏面を微細凹凸面に形成し、そのためサントブラスト法、コーティング法等によるトレーシングフィルム製作等の公知の加工法が行われる。
さらに、ポリエステルフィルムは、感圧性、製作上の作業性及び柔軟性のため厚みは20ミクロン〜40ミクロンの範囲が使用される。
剥離シートは、グラシン紙等の公知のものが使用される。
【発明の効果】
【0005】
本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートは、感圧マーキングシートの裏面に、薄厚のポリエステルフィルムが貼着されているので、破れにくく、特にアイアンクラブの打球に好適となった。
また、本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートは、薄厚で、微細凹凸面を表裏面に形成したポリエステルフィルムを感圧マーキングシートの裏面に貼着しているので、凹凸面による感圧マーキングシートの発色性がよく打球面のチェック能力が向上した。
また、本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートは、ポリエステルフィルムの表裏面に凹凸面を形成しているので、表裏面に粘着剤を塗布しているに拘わらず、粘着剤層によるゴルフボールの打点の移動を防止すると共に、ゴルフボールの打球力による発色性を減退させない。
また、本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートは、ゴルフクラブの打球面から剥離後も保管性がよく長期の保存に耐えることができる。
さらに、本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートは、感圧マーキングシートの裏面にポリエステルフィルムを貼着する製造作業が薄厚フィルムのため、簡単容易かつ安価に仕上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
請求項1の発明は、実施例1と実施例2に記載されている。
【実施例1】
【0007】
本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートの実施例1が図1及び図2に示されている。本発明実施例1のゴルフクラブ練習用チェックシートは、図2の拡大断面図に示すように、感圧マーキング紙10と強粘着剤層201とポリエステルフィルム20と弱粘着剤202と剥離シート30との積層物からなっている。
感圧マーキング紙10は、顕色剤入りカプセル層を表面に塗布した白紙製である。
ポリエステルフィルム20は、厚み25ミクロンの表裏面が微細凹凸面に形成されたフィルムで、表面にアクリル樹脂系強粘着層201が塗布され、裏面にアクリル樹脂系再剥離性粘着層202が塗布され、公知の剥離紙30が接着されている。
従って、本発明チェックシートを剥離紙30を剥離して再剥離性粘着面202をウッドクラブの打球面に粘着してボールを打球すれば、クラブの打球面に当ったボールの打球点は、感圧マーキング紙10の表面に印画されてクラブの打球面のどの位置にボールが当たったかが明確に表示されることになり、本発明チェックシートをクラブ打球面から剥離すればチェックシートとして長期保存できる。
【実施例2】
【0008】
本発明ゴルフクラブ練習用チェックシートの実施例2が図3及び図4に示されている。本発明実施例2のゴルフクラブ練習用チェックシートは、図4に示すように、感圧マーキング紙10Bと強粘着剤層201Bとポリエステルフィルム20Bと弱粘着剤202Bと剥離紙30Bとの積層物からなっている。
ポリエステルフィルム20Bの厚みが38ミクロンであること以外は実施例1と同じ構成であるので、詳細説明は省略する。
従って、本発明チェックシートを剥離紙30Bを剥離してアイアンクラブの打球面に粘着してボールを打球すれば、実施例1と同様な作用効果を発揮できる。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明のゴルフクラブ練習用チェックシートは、製作容易で安価に量産できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例を示す平面図である。
【図2】図1のX−X線拡大断面図である。
【図3】本発明の別の実施例を示す平面図である。
【図4】図3のY−Y線拡大断面図である。
【符号の説明】
【0011】
10、10B 感圧マーキングシート
20、20B ポリエステルフィルム
201、201B 強粘着剤層
202、202B 再剥離性弱粘着剤層
30、30B 剥離シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感圧マーキングシートの裏面に、表面に強粘着剤を塗布し、裏面に再剥離性粘着剤を塗布したポリエステルフィルムの前記表面を貼着し、前記裏面に剥離シートを貼着したゴルフクラブ練習用チェックシートであって、前記ポリエステルフィルムの厚みが、20ミクロン〜40ミクロンに形成されると共に、前記ポリエステルフィルムの表裏面が微細凹凸面に形成されていることを特徴とするゴルフクラブ練習用チェックシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−136699(P2008−136699A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−326503(P2006−326503)
【出願日】平成18年12月4日(2006.12.4)
【出願人】(000104515)キソ化成産業株式会社 (14)