ゴルフシューズ
【課題】防滑性能に優れたゴルフシューズの提供。
【解決手段】ゴルフシューズは、軸足用靴と蹴足用靴とからなる。軸足用靴のアウトソール12は、ベース14と2つの第一突起群16とを備えている。それぞれの第一突起群16は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず18よりも爪先側に位置している。第一突起群16は、3つの細長突起22からなる。3つの細長突起22が、爪先側に向かって広がる放射状に配置されている。それぞれの細長突起22は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。細長突起の延在方向と長さ線LLとの角度は、0°を超えて上60°以下である。延在方向における細長突起22の寸法Lpは、この延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい。比(Lp/Wp)は、2.5以上である。
【解決手段】ゴルフシューズは、軸足用靴と蹴足用靴とからなる。軸足用靴のアウトソール12は、ベース14と2つの第一突起群16とを備えている。それぞれの第一突起群16は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず18よりも爪先側に位置している。第一突起群16は、3つの細長突起22からなる。3つの細長突起22が、爪先側に向かって広がる放射状に配置されている。それぞれの細長突起22は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。細長突起の延在方向と長さ線LLとの角度は、0°を超えて上60°以下である。延在方向における細長突起22の寸法Lpは、この延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい。比(Lp/Wp)は、2.5以上である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフシューズに関する。詳細には、本発明は、ゴルフシューズのアウトソールの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルファーがゴルフボールを打撃するとき、左右の爪先を結ぶ線が目標方向とほぼ平行となるようにアドレスする。右利きのゴルファーのアドレスでは、左足が目標方向前側に位置し、右足が目標方向後側に位置する。アドレスでは、ゴルフクラブのヘッドはゴルフボールの近くに位置する。この状態からゴルファーはテイクバックを開始し、ヘッドを後へ、次いで上方へと振り上げる。最もヘッドが振り上げられた位置がトップ位置である。トップ位置からダウンスイングが開始される。ダウンスイングの開始は、「切り返し」と称されている。切り返しの後、ヘッドが振り下ろされてヘッドがゴルフボールと衝突する(インパクト)。インパクト後、ゴルファーはゴルフクラブを前方へ、次いで上方へと振り抜き、フィニッシュを迎える。
【0003】
トップ位置からフィニッシュにかけて、ゴルファーの両足には大きな力がかかる。この力によって、ゴルフシューズが地面とスリップを起こすことがある。スリップが起こると、スイングフォームが乱れてミスショットが発生する。特に、切り返し前後及びインパクト前後において、スリップが生じやすい。
【0004】
底面に金属又はセラミクスからなるスパイクピンを備えたゴルフシューズが存在する。スパイクピンは、スリップを防止する。しかし、このゴルフシューズでは、スパイクピンがグリーン上の芝生、クラブハウスの床、ゴルフコース中に設けられた歩行用通路の路面等を傷める。スパイクピンを備えたゴルフシューズの使用を禁止しているゴルフ場が多い。スパイクピンを備えたゴルフシューズでは下からの突き上げ感があり、ゴルファーにとって履き心地のよいものではない。スパイクピンを備えたゴルフシューズは、近年ではあまり用いられていない。
【0005】
スパイクピンに代えてゴムや合成樹脂からなる突起が底面に設けられたゴルフシューズが、普及している。このゴルフシューズでは、芝生等が傷つけられることが少ない。このゴルフシューズは、履き心地に優れる。しかしこのゴルフシューズでは、スパイクピンを有するゴルフシューズに比べ、防滑性能が十分ではない。
【0006】
右利きのゴルファーは、トップ位置からフィニッシュにかけて、左足を軸としてボディターンを行う。同時にゴルファーは、右足で地面を蹴ってその力をゴルフボールに伝える。右利きのゴルファーは、左足を軸足として使い、右足を蹴足として使う。左利きゴルファーの場合は、右足を軸足として使い、左足を蹴足として使う。軸足と蹴足との役割の相違が考慮されたゴルフシューズが、特開2001−299406公報に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−299406公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特開2001−299406公報に開示されたゴルフシューズでも、防滑性能は十分ではない。特に、切り返しの前後及びインパクトの前後における防滑性能の向上が望まれている。
【0009】
本発明の目的は、防滑性能に優れたゴルフシューズの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るゴルフシューズは、
(I)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい軸足用靴、及び
(II)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい蹴足用靴
からなる。
【0011】
好ましくは、寸法Lpの寸法Wpに対する比(Lp/Wp)は2.5以上である。好ましくは、寸法Lkの寸法Wkに対する比(Lk/Wk)は、2.5以上である。
【0012】
好ましくは、軸足用靴における細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度は、0°を超えて上60°以下である。好ましくは、蹴足用靴における細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度は、0°を超えて60°以下である。
【0013】
好ましくは、軸足用靴の突起群において、複数の細長突起が、爪先側に向かって広がる放射状に配置される。好ましくは、蹴足用靴の突起群において、複数の細長突起が、踵側に向かって広がる放射状に配置される。
【0014】
他の観点によれば、本発明に係るゴルフシューズは軸足用靴と蹴足用靴とからなる。この軸足用靴は、ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備える。この突起群は、アウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置している。この突起群は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなる。それぞれの細長突起において、その延在方向の寸法Lpはこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい。
【0015】
さらに他の観点によれば、本発明に係るゴルフシューズは、軸足用靴と蹴足用靴とからなる。この蹴足用靴は、ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備える。この突起群は、アウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置している。この突起群は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなる。それぞれの細長突起において、その延在方向の寸法Lkはこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい。
【0016】
さらに他の観点によれば、本発明に係るゴルフシューズは、
(I)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい左足用靴、並びに
(II)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい右足用靴
からなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るゴルフシューズでは、アウトソールの形状が適正である。このゴルフシューズは、防滑性能に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフシューズの軸足用靴が示された一部切欠側面図である。
【図2】図2は、図1の軸足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【図3】図3は、図2のアウトソールの一部が示された拡大底面図である。
【図4】図4は、図2のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図5】図5は、図2のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図6】図6は、蹴足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【図7】図7は、図6のアウトソールの一部が示された拡大図である。
【図8】図8は、図6のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図9】図9は、図6のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図10】図10は、本発明の他の実施形態に係るゴルフシューズの左足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【図11】図11は、図10のゴルフシューズの右足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0020】
本発明の一実施形態に係るゴルフシューズは、軸足用靴及び蹴足用靴からなる。図1及び2には、軸足用靴2が示されている。この軸足用靴2は、右利きゴルファーに着用される。左利きゴルファーのための軸足用靴は、図2に示された軸足用靴2の形状が反転した形状を有する。
【0021】
軸足用靴2は、アッパー4とソール6とを備えている。ソール6は、インソール8、ミッドソール10及びアウトソール12からなる。図1及び2において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向であり、符号Zで示されているのは高さ方向である。図2において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール12の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0022】
アッパー4には、既知の材料が用いられる。天然皮革、合成皮革、人工皮革、織布等が、アッパー4に用いられうる。アッパー4の内面に、内材が貼り付けられてもよい。典型的な内材は、織布である。内材として、透湿防水材料が用いられてもよい。典型的な透湿防水材料は、ゴアテックス(登録商標)からなるブーティである。
【0023】
インソール8は、ミッドソール10と積層されている。インソール8は、織布又は発泡合成樹脂からなる。インソール8は、足と接触する。このインソール8は、軸足用靴2を履く動作において、足の滑りに寄与する。インソール8はさらに、履き心地に寄与する。インソール8が設けられなくてもよい。
【0024】
ミッドソール10は、発泡体からなる。好ましくは、ミッドソール10は、多数の独立気泡を含む。着地時に、ミッドソール10は圧縮変形を起こす。この圧縮変形により、衝撃が吸収される。ミッドソール10における好ましい基材ポリマーは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である。衝撃吸収性の観点から、ミッドソール10の硬度は70以下が好ましく、65以下が特に好ましい。強度の観点から、硬度は40以上が好ましい。硬度は、「JIS K 6253」の規定に準拠して、タイプAのデュロメーターにて測定される。
【0025】
アウトソール12は、ミッドソール10の下側に位置している。アウトソール12は、ミッドソール10と接合されている。接合は、接着剤によって達成されうる。アウトソール12は、架橋ゴムからなる。好ましい基材ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及びウレタンゴムが例示される。アウトソール12に、合成樹脂又はエラストマーが用いられてもよい。アウトソール12は、気泡を含まない。耐摩耗性の観点から、アウトソール12の硬度は70以上が好ましく、75以上が特に好ましい。足の変形への追従性の観点から、硬度は85以下が好ましく、80以下が特に好ましい。硬度は、「JIS K 6253」の規定に準拠して、タイプAのデュロメーターにて測定される。
【0026】
図2には、アウトソール12の底面が示されている。図2において、左側が内側であり、右側が外側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール12は、ベース14と2つの第一突起群16とを備えている。それぞれの第一突起群16は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず18よりも爪先側に位置している。第一突起群16の数は、1でもよく3以上でもよい。第一突起群16の数は、6以下が好ましい。
【0027】
このアウトソール12はさらに、第一突起群16に属さない多数の突起20を備えている。それぞれの突起20は、ベース14から突出している。この突起20は、軸足用靴2の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起20の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起20の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0028】
図3は、図2のアウトソール12の一部が示された拡大底面図である。図3には、1つの第一突起群16が示されている。第一突起群16は、3つの細長突起22からなる。具体的には、第一突起群16は、第一細長突起22a、第二細長突起22b及び第三細長突起22cからなる。第一突起群16が、2つの細長突起22からなってもよい。第一突起群16が、4以上の細長突起22からなってもよい。第一突起群16における細長突起22の数は、10以下が好ましい。それぞれの細長突起22は、底面24(図4及び5を参照)、爪先側端面26、踵側端面28及び2つの側面30を有している。
【0029】
図3において、矢印A1は第一細長突起22aの延在方向を表しており、矢印A2は第二細長突起22bの延在方向を表しており、矢印A3は第三細長突起22の延在方向を表している。これらの細長突起22は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。爪先側端面26は、矢印(A1、A2又はA3)とほぼ直交している。
【0030】
図4は、延在方向に沿った細長突起22の拡大断面図である。図4には、延在方向における細長突起22の寸法が、符号Lpで示されている。図5は、延在方向と直交する方向に沿った細長突起22の拡大断面図である。この図5には、延在方向と直交する方向における細長突起22の寸法が、符号Wpで示されている。図4及び5の対比から明らかなように、寸法Lpは寸法Wpよりも十分に大きい。
【0031】
本発明者の得た知見によれば、軸足用靴2では、切り返しの前後において最も大きな水平方向力が発生する。このときの水平方向力は、長さ線LLよりも内側であってかつ土踏まず18よりも爪先側において、主として発生する。換言すれば、力が主として発生する位置は、第一突起群16の近傍である。この水平方向力の方向は、爪先側に向かって内側に向かう方向である。換言すれば、この水平方向力の方向は、細長突起22の延在方向とほぼ一致する。細長突起22は、延在方向の寸法Lpが大きいので、延在方向において高剛性である。従って、水平方向力を受けても、細長突起22は延在方向には座屈しにくい。一方、細長突起22の寸法Wpは十分に小さいので、細長突起22の底面積は過大ではない。従ってこの細長突起22は、ゴルファーの体重を受けて、地面に突き刺さる。この細長突起22により、切り返しの前後における軸足用靴2のスリップが抑制される。
【0032】
延在方向における剛性の観点から、寸法Lpは8mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、12mm以上が特に好ましい。寸法Lpは40mm以下が好ましい。地面に突き刺さりやすいとの観点から、寸法Wpは12mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、7mm以下が特に好ましい。寸法Wpは、2mm以上が好ましい。延在方向にそって細長突起22の幅が変化する場合は、最大幅が寸法Wpとされる。
【0033】
スリップ抑制の観点から、寸法Lpの寸法Wpに対する比(Lp/Wp)は2.5以上が好ましく、3.0以上が特に好ましい。パターン設計の容易の観点から、比(Lp/Wp)は、8.0以下が好ましい。
【0034】
図4において符号Hpで示されているのは、細長突起22の高さである。スリップが抑制されるとの観点から、高さHpは4mm以上10mm以下が好ましい。
【0035】
図4から明らかなように、爪先側端面26が地面となす角度θpは、90°を超えている。従って、この爪先側端面26は、地面に突き刺さりやすい。この爪先側端面26により、切り返し前後における軸足用靴2のスリップが抑制される。スリップ抑制の観点から、角度θpは100°以上160°以下が好ましい。角度θpは、110°以上がより好ましく、120°以上が特に好ましい。角度θpは、150°以下が特に好ましい。
【0036】
図3において、符号α1は長さ線LLと矢印A1との角度を表し、符号α2は長さ線LLと矢印A2との角度を表し、符号α3は長さ線LLと矢印A3との角度を表す。切り返し前後におけるスリップ抑制の観点から、これらの角度α1、α2及びα3は0°(degree)を超えて60°以下が好ましい。これらの角度α1、α2及びα3は、15°以上が特に好ましい。これらの角度α1、α2及びα3は、55°以下が特に好ましい。
【0037】
図3から明らかなように、3つの細長突起22は放射状に配置されている。従って、角度α1は角度α2より大きく、そして角度α2は角度α3よりも大きい。本発明者の得た知見によれば、軸足用靴2の切り返しの前後における力の方向は、矢印A1の方向から矢印A2の方向に移行し、さらに矢印A3の方向に移行する。複数の細長突起22が放射状に配置されることにより、切り返しの前後におけるスリップが十分に抑制される。
【0038】
図6には、蹴足用靴のアウトソール32が示されている。このアウトソール32の材質は、図2に示された軸足用靴2のアウトソール12の材質と同等である。図示されていないが、この蹴足用靴は、図1に示された軸足用靴2と同様に、アッパー、インソール及びミッドソールを備えている。この蹴足用靴は、右利きゴルファーに着用される。左利きゴルファーのための蹴足用靴は、図6に示された蹴足用靴の形状が反転した形状を有する。
【0039】
図6において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向である。図6において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール32の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0040】
図6において、左側が外側であり、右側が内側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール32は、ベース34と2つの第二突起群36とを備えている。それぞれの第二突起群36は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず38よりも爪先側に位置している。第二突起群36の数は、1でもよく3以上でもよい。第二突起群36の数は、6以下が好ましい。
【0041】
このアウトソール32はさらに、突起群に属さない多数の突起40を備えている。それぞれの突起40は、ベース34から突出している。この突起40は、蹴足用靴の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0042】
図7は、図6のアウトソール32の一部が示された拡大底面図である。図7には、1つの第二突起群36が示されている。第二突起群36は、3つの細長突起42からなる。具体的には、第二突起群36は、第四細長突起42a、第五細長突起42b及び第六細長突起42cからなる。第二突起群36が、2つの細長突起42からなってもよい。第二突起群36が、4以上の細長突起42からなってもよい。第二突起群36における細長突起42の数は、10以下が好ましい。それぞれの細長突起42は、底面44(図8及び9を参照)、爪先側端面46、踵側端面48及び2つの側面50を有している。
【0043】
図7において、矢印B1は第四細長突起42aの延在方向を表しており、矢印B2は第五細長突起42bの延在方向を表しており、矢印B3は第六細長突起42cの延在方向を表している。これらの細長突起42は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。踵側端面48は、矢印(B1、B2又はB3)とほぼ直交している。
【0044】
図8は、延在方向に沿った細長突起42の拡大断面図である。図8には、延在方向における細長突起42の寸法が、符号Lkで示されている。図9は、延在方向と直交する方向に沿った細長突起42の拡大断面図である。この図9には、延在方向と直交する方向における細長突起42の寸法が、符号Wkで示されている。図8及び9の対比から明らかなように、寸法Lkは寸法Wkよりも十分に大きい。
【0045】
本発明者の得た知見によれば、蹴足用靴では、インパクトの前後において最も大きな水平方向力が発生する。このときの水平方向力は、長さ線LLよりも内側であってかつ土踏まず38よりも爪先側において、主として発生する。換言すれば、力が主として発生する位置は、第二突起群36の近傍である。この水平方向力の方向は、踵側に向かって内側に向かう方向である。換言すれば、水平方向力の方向は、細長突起42の延在方向とほぼ一致する。細長突起42は、延在方向の寸法Lkが大きいので、延在方向において高剛性である。従って、水平方向力を受けても、細長突起42は延在方向には座屈しにくい。一方、細長突起42の寸法Wkは十分に小さいので、細長突起42の底面積は過大ではない。従ってこの細長突起42は、ゴルファーの体重を受けて、地面に突き刺さる。この細長突起42により、インパクトの前後における蹴足用靴のスリップが抑制される。
【0046】
延在方向における剛性の観点から、寸法Lkは8mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、12mm以上が特に好ましい。寸法Lkは40mm以下が好ましい。地面に突き刺さりやすいとの観点から、寸法Wkは12mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、7mm以下が特に好ましい。寸法Wkは、2mm以上が好ましい。延在方向にそって細長突起42の幅が変化する場合は、最大幅が寸法Wkとされる。
【0047】
スリップ抑制の観点から、寸法Lkの寸法Wkに対する比(Lk/Wk)は2.5以上が好ましく、3.0以上が特に好ましい。パターン設計の容易の観点から、比(Lk/Wk)は、8.0以下が好ましい。
【0048】
図8において符号Hkで示されているのは、細長突起42の高さである。スリップが抑制されるとの観点から、高さHkは4mm以上10mm以下が好ましい。
【0049】
図8から明らかなように、踵側端面48が地面となす角度θkは、90°を超えている。従って、この踵側端面48は、地面に突き刺さりやすい。この踵側端面48により、インパクト前後における蹴足用靴のスリップが抑制される。スリップ抑制の観点から、角度θkは100°以上160°以下が好ましい。角度θkは、110°以上がより好ましく、120°以上が特に好ましい。角度θkは、150°以下が特に好ましい。
【0050】
図7において、符号β1は長さ線LLと矢印B1との角度を表し、符号β2は長さ線LLと矢印B2との角度を表し、符号β3は長さ線LLと矢印B3との角度を表す。インパクト前後におけるスリップ抑制の観点から、これらの角度β1、β2及びβ3は0°を超えて60°以下が好ましい。これらの角度β1、β2及びβ3は、15°以上が特に好ましい。これらの角度β1、β2及びβ3は、55°以下が特に好ましい。
【0051】
図7から明らかなように、3つの細長突起42は放射状に配置されている。従って、角度β1は角度β2より大きく、そして角度β2は角度β3よりも大きい。本発明者の得た知見によれば、蹴足用靴のインパクトの前後における力の方向は、矢印B1の方向から矢印B2の方向に移行し、さらに矢印B3の方向に移行する。複数の細長突起42が放射状に配置されることにより、インパクトの前後におけるスリップが十分に抑制される。
【0052】
ゴルフシューズが、第一突起群16を有する軸足用靴2と、第二突起群36を有さない蹴足用靴とからなってもよい。このゴルフシューズでは、切り返し前後におけるスリップが抑制されうる。
【0053】
ゴルフシューズが、第一突起群16を有さない軸足用靴2と、第二突起群36を有する蹴足用靴とからなってもよい。このゴルフシューズでは、インパクト前後におけるスリップが抑制されうる。
【0054】
図10には、本発明の他の実施形態に係るゴルフシューズの左足用靴のアウトソール52が示されている。図示されていないが、この左足用靴は、図1に示された靴と同様に、アッパー、インソール及びミッドソールを備えている。この左足用靴が右利きゴルファーに着用された場合、軸足用靴として機能する。この左足用靴が左利きゴルファーに着用された場合、蹴足用靴として機能する。
【0055】
図10において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向である。図10において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール52の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0056】
図10において、左側が内側であり、右側が外側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール52は、ベース52と2つの第一突起群56と、2つの第二突起群58とを備えている。それぞれの第一突起群56は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず60よりも爪先側に位置している。それぞれの第二突起群58は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず60よりも爪先側に位置している。
【0057】
このアウトソール52はさらに、突起群に属さない多数の突起62を備えている。それぞれの突起62は、ベース54から突出している。この突起62は、左足用靴の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0058】
第一突起群56は、3つの細長突起64からなる。具体的には、第一突起群56は、第一細長突起64a、第二細長突起64b及び第三細長突起64cからなる。それぞれの細長突起64は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第一突起群56が、2つの細長突起64からなってもよい。第一突起群56が、4以上の細長突起64からなってもよい。第一突起群56における細長突起64の数は、10以下が好ましい。
【0059】
第二突起群58は、3つの細長突起65からなる。具体的には、第二突起群58は、第四細長突起65a、第五細長突起65b及び第六細長突起65cからなる。それぞれの細長突起65は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第二突起群58が、2つの細長突起65からなってもよい。第二突起群58が、4以上の細長突起65からなってもよい。第二突起群58における細長突起65の数は、10以下が好ましい。
【0060】
図11には、右足用靴のアウトソール66が示されている。図示されていないが、この右足用靴は、図1に示された靴と同様に、アッパー、インソール及びミッドソールを備えている。この右足用靴が右利きゴルファーに着用された場合、蹴足用靴として機能する。この右足用靴が左利きゴルファーに着用された場合、軸足用靴として機能する。
【0061】
図11において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向である。図11において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール66の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0062】
図11において、左側が外側であり、右側が内側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール66は、ベース67と2つの第一突起群68と、2つの第二突起群70とを備えている。それぞれの第一突起群68は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず72よりも爪先側に位置している。それぞれの第二突起群70は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず72よりも爪先側に位置している。
【0063】
このアウトソール66はさらに、突起群に属さない多数の突起74を備えている。それぞれの突起74は、ベース67から突出している。この突起74は、右足用靴の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0064】
第一突起群68は、3つの細長突起76からなる。具体的には、第一突起群68は、第一細長突起76a、第二細長突起76b及び第三細長突起76cからなる。それぞれの細長突起76は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第一突起群68が、2つの細長突起76からなってもよい。第一突起群68が、4以上の細長突起76からなってもよい。第一突起群68における細長突起76の数は、10以下が好ましい。
【0065】
第二突起群70は、3つの細長突起77からなる。具体的には、第二突起群70は、第四細長突起77a、第五細長突起77b及び第六細長突起77cからなる。それぞれの細長突起77は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第二突起群70が、2つの細長突起77からなってもよい。第二突起群70が、4以上の細長突起77からなってもよい。第二突起群70における細長突起77の数は、10以下が好ましい。
【0066】
図10及び11に示されたゴルフシューズが右利きゴルファーに着用された場合、左足用靴の第一突起群56が、切り返し前後におけるスリップを抑制し、右足用靴の第二突起群70がインパクトにおけるスリップを抑制する。このゴルフシューズが左利きゴルファーに着用された場合、右足用靴の第一突起群68が、切り返し前後におけるスリップを抑制し、左足用靴の第二突起群58がインパクトにおけるスリップを抑制する。このゴルフシューズは、右利きゴルファーに適しており、かつ左利きゴルファーにも適している。
【実施例】
【0067】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0068】
[実施例1]
モールドにゴム組成物を投入し、加圧しかつ加熱して、突起群を有するアウトソールを製作した。このアウトソールに、アッパー、ミッドソール及びインソールをアッセンブリーして、図1から9に示されたゴルフシューズを得た。細長突起の仕様が、下記の表1に示されている。
【0069】
[実施例2−4及び比較例1−2]
他のモールドを用いて、角度α1、α2、α3、β1、β2及びβ3を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−4及び比較例1−2のゴルフシューズを得た。
【0070】
[実施例5−7]
他のモールドを用いて、細長突起の寸法を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−7のゴルフシューズを得た。
【0071】
[実施例8−9及び比較例3]
他のモールドを用いて、左足用靴がノーマルタイプ(突起群を有さないタイプ)である実施例8のゴルフシューズを得た。他のモールドを用いて、右足用靴がノーマルタイプである実施例9のゴルフシューズを得た。他のモールドを用いて、左足用靴及び右足用靴がノーマルタイプである比較例3のゴルフシューズを得た。
【0072】
[実施例10]
モールドにゴム組成物を投入し、加圧しかつ加熱して、突起群を有するアウトソールを製作した。このアウトソールに、アッパー、ミッドソール及びインソールをアッセンブリーして、図10及び11に示されたゴルフシューズを得た。細長突起の仕様が、下記の表3に示されている。
【0073】
[実施例11−13及び比較例4−5]
他のモールドを用いて、角度α1、α2、α3、β1、β2及びβ3を下記の表3及び4に示される通りとした他は実施例10と同様にして、実施例11−13及び比較例4−5のゴルフシューズを得た。
【0074】
[実施例14−16]
他のモールドを用いて、細長突起の寸法を下記の表3及び4に示される通りとした他は実施例10と同様にして、実施例14−16のゴルフシューズを得た。
【0075】
[評価]
ゴルフシューズを右利きのゴルファーに着用させ、ゴルフ場のティグラウンドで、ドライバーにてゴルフボールを打撃させた。10名のゴルファーに、切り返し時及びインパクト時の防滑性能について、格付けさせた。この平均値が、下記の表1から4に示されている。この値が大きいほど好ましい。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
表1から4に示されるように、実施例のゴルフシューズは防滑性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明に係るゴルフシューズは、ゴルフ場でのプレーのときに着用されうる。このゴルフシューズは、ドライビングレンジでのプラクティスのときにも着用されうる。
【符号の説明】
【0082】
2・・・ゴルフシューズ
12、32、52、66・・・アウトソール
14、34、54、67・・・ベース
16、56、68・・・第一突起群
18、38、60、72・・・土踏まず
20、40、62、74・・・突起
22、42、64、65、76、77・・・細長突起
22a、64a、76a・・・第一細長突起
22b、64b、76b・・・第二細長突起
22c、64c、76c・・・第三細長突起
24、44・・・底面
26、46・・・爪先側端面
28、48・・・踵側端面
30、50・・・側面
36、58、70・・・第二突起群
42a、65a、77a・・・第四細長突起
42b、65b、77b・・・第五細長突起
42c、65c、77c・・・第六細長突起
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフシューズに関する。詳細には、本発明は、ゴルフシューズのアウトソールの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルファーがゴルフボールを打撃するとき、左右の爪先を結ぶ線が目標方向とほぼ平行となるようにアドレスする。右利きのゴルファーのアドレスでは、左足が目標方向前側に位置し、右足が目標方向後側に位置する。アドレスでは、ゴルフクラブのヘッドはゴルフボールの近くに位置する。この状態からゴルファーはテイクバックを開始し、ヘッドを後へ、次いで上方へと振り上げる。最もヘッドが振り上げられた位置がトップ位置である。トップ位置からダウンスイングが開始される。ダウンスイングの開始は、「切り返し」と称されている。切り返しの後、ヘッドが振り下ろされてヘッドがゴルフボールと衝突する(インパクト)。インパクト後、ゴルファーはゴルフクラブを前方へ、次いで上方へと振り抜き、フィニッシュを迎える。
【0003】
トップ位置からフィニッシュにかけて、ゴルファーの両足には大きな力がかかる。この力によって、ゴルフシューズが地面とスリップを起こすことがある。スリップが起こると、スイングフォームが乱れてミスショットが発生する。特に、切り返し前後及びインパクト前後において、スリップが生じやすい。
【0004】
底面に金属又はセラミクスからなるスパイクピンを備えたゴルフシューズが存在する。スパイクピンは、スリップを防止する。しかし、このゴルフシューズでは、スパイクピンがグリーン上の芝生、クラブハウスの床、ゴルフコース中に設けられた歩行用通路の路面等を傷める。スパイクピンを備えたゴルフシューズの使用を禁止しているゴルフ場が多い。スパイクピンを備えたゴルフシューズでは下からの突き上げ感があり、ゴルファーにとって履き心地のよいものではない。スパイクピンを備えたゴルフシューズは、近年ではあまり用いられていない。
【0005】
スパイクピンに代えてゴムや合成樹脂からなる突起が底面に設けられたゴルフシューズが、普及している。このゴルフシューズでは、芝生等が傷つけられることが少ない。このゴルフシューズは、履き心地に優れる。しかしこのゴルフシューズでは、スパイクピンを有するゴルフシューズに比べ、防滑性能が十分ではない。
【0006】
右利きのゴルファーは、トップ位置からフィニッシュにかけて、左足を軸としてボディターンを行う。同時にゴルファーは、右足で地面を蹴ってその力をゴルフボールに伝える。右利きのゴルファーは、左足を軸足として使い、右足を蹴足として使う。左利きゴルファーの場合は、右足を軸足として使い、左足を蹴足として使う。軸足と蹴足との役割の相違が考慮されたゴルフシューズが、特開2001−299406公報に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−299406公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特開2001−299406公報に開示されたゴルフシューズでも、防滑性能は十分ではない。特に、切り返しの前後及びインパクトの前後における防滑性能の向上が望まれている。
【0009】
本発明の目的は、防滑性能に優れたゴルフシューズの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るゴルフシューズは、
(I)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい軸足用靴、及び
(II)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい蹴足用靴
からなる。
【0011】
好ましくは、寸法Lpの寸法Wpに対する比(Lp/Wp)は2.5以上である。好ましくは、寸法Lkの寸法Wkに対する比(Lk/Wk)は、2.5以上である。
【0012】
好ましくは、軸足用靴における細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度は、0°を超えて上60°以下である。好ましくは、蹴足用靴における細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度は、0°を超えて60°以下である。
【0013】
好ましくは、軸足用靴の突起群において、複数の細長突起が、爪先側に向かって広がる放射状に配置される。好ましくは、蹴足用靴の突起群において、複数の細長突起が、踵側に向かって広がる放射状に配置される。
【0014】
他の観点によれば、本発明に係るゴルフシューズは軸足用靴と蹴足用靴とからなる。この軸足用靴は、ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備える。この突起群は、アウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置している。この突起群は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなる。それぞれの細長突起において、その延在方向の寸法Lpはこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい。
【0015】
さらに他の観点によれば、本発明に係るゴルフシューズは、軸足用靴と蹴足用靴とからなる。この蹴足用靴は、ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備える。この突起群は、アウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置している。この突起群は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなる。それぞれの細長突起において、その延在方向の寸法Lkはこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい。
【0016】
さらに他の観点によれば、本発明に係るゴルフシューズは、
(I)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい左足用靴、並びに
(II)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい右足用靴
からなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るゴルフシューズでは、アウトソールの形状が適正である。このゴルフシューズは、防滑性能に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフシューズの軸足用靴が示された一部切欠側面図である。
【図2】図2は、図1の軸足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【図3】図3は、図2のアウトソールの一部が示された拡大底面図である。
【図4】図4は、図2のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図5】図5は、図2のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図6】図6は、蹴足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【図7】図7は、図6のアウトソールの一部が示された拡大図である。
【図8】図8は、図6のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図9】図9は、図6のアウトソールの一部が示された断面図である。
【図10】図10は、本発明の他の実施形態に係るゴルフシューズの左足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【図11】図11は、図10のゴルフシューズの右足用靴のアウトソールが示された底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0020】
本発明の一実施形態に係るゴルフシューズは、軸足用靴及び蹴足用靴からなる。図1及び2には、軸足用靴2が示されている。この軸足用靴2は、右利きゴルファーに着用される。左利きゴルファーのための軸足用靴は、図2に示された軸足用靴2の形状が反転した形状を有する。
【0021】
軸足用靴2は、アッパー4とソール6とを備えている。ソール6は、インソール8、ミッドソール10及びアウトソール12からなる。図1及び2において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向であり、符号Zで示されているのは高さ方向である。図2において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール12の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0022】
アッパー4には、既知の材料が用いられる。天然皮革、合成皮革、人工皮革、織布等が、アッパー4に用いられうる。アッパー4の内面に、内材が貼り付けられてもよい。典型的な内材は、織布である。内材として、透湿防水材料が用いられてもよい。典型的な透湿防水材料は、ゴアテックス(登録商標)からなるブーティである。
【0023】
インソール8は、ミッドソール10と積層されている。インソール8は、織布又は発泡合成樹脂からなる。インソール8は、足と接触する。このインソール8は、軸足用靴2を履く動作において、足の滑りに寄与する。インソール8はさらに、履き心地に寄与する。インソール8が設けられなくてもよい。
【0024】
ミッドソール10は、発泡体からなる。好ましくは、ミッドソール10は、多数の独立気泡を含む。着地時に、ミッドソール10は圧縮変形を起こす。この圧縮変形により、衝撃が吸収される。ミッドソール10における好ましい基材ポリマーは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である。衝撃吸収性の観点から、ミッドソール10の硬度は70以下が好ましく、65以下が特に好ましい。強度の観点から、硬度は40以上が好ましい。硬度は、「JIS K 6253」の規定に準拠して、タイプAのデュロメーターにて測定される。
【0025】
アウトソール12は、ミッドソール10の下側に位置している。アウトソール12は、ミッドソール10と接合されている。接合は、接着剤によって達成されうる。アウトソール12は、架橋ゴムからなる。好ましい基材ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及びウレタンゴムが例示される。アウトソール12に、合成樹脂又はエラストマーが用いられてもよい。アウトソール12は、気泡を含まない。耐摩耗性の観点から、アウトソール12の硬度は70以上が好ましく、75以上が特に好ましい。足の変形への追従性の観点から、硬度は85以下が好ましく、80以下が特に好ましい。硬度は、「JIS K 6253」の規定に準拠して、タイプAのデュロメーターにて測定される。
【0026】
図2には、アウトソール12の底面が示されている。図2において、左側が内側であり、右側が外側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール12は、ベース14と2つの第一突起群16とを備えている。それぞれの第一突起群16は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず18よりも爪先側に位置している。第一突起群16の数は、1でもよく3以上でもよい。第一突起群16の数は、6以下が好ましい。
【0027】
このアウトソール12はさらに、第一突起群16に属さない多数の突起20を備えている。それぞれの突起20は、ベース14から突出している。この突起20は、軸足用靴2の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起20の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起20の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0028】
図3は、図2のアウトソール12の一部が示された拡大底面図である。図3には、1つの第一突起群16が示されている。第一突起群16は、3つの細長突起22からなる。具体的には、第一突起群16は、第一細長突起22a、第二細長突起22b及び第三細長突起22cからなる。第一突起群16が、2つの細長突起22からなってもよい。第一突起群16が、4以上の細長突起22からなってもよい。第一突起群16における細長突起22の数は、10以下が好ましい。それぞれの細長突起22は、底面24(図4及び5を参照)、爪先側端面26、踵側端面28及び2つの側面30を有している。
【0029】
図3において、矢印A1は第一細長突起22aの延在方向を表しており、矢印A2は第二細長突起22bの延在方向を表しており、矢印A3は第三細長突起22の延在方向を表している。これらの細長突起22は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。爪先側端面26は、矢印(A1、A2又はA3)とほぼ直交している。
【0030】
図4は、延在方向に沿った細長突起22の拡大断面図である。図4には、延在方向における細長突起22の寸法が、符号Lpで示されている。図5は、延在方向と直交する方向に沿った細長突起22の拡大断面図である。この図5には、延在方向と直交する方向における細長突起22の寸法が、符号Wpで示されている。図4及び5の対比から明らかなように、寸法Lpは寸法Wpよりも十分に大きい。
【0031】
本発明者の得た知見によれば、軸足用靴2では、切り返しの前後において最も大きな水平方向力が発生する。このときの水平方向力は、長さ線LLよりも内側であってかつ土踏まず18よりも爪先側において、主として発生する。換言すれば、力が主として発生する位置は、第一突起群16の近傍である。この水平方向力の方向は、爪先側に向かって内側に向かう方向である。換言すれば、この水平方向力の方向は、細長突起22の延在方向とほぼ一致する。細長突起22は、延在方向の寸法Lpが大きいので、延在方向において高剛性である。従って、水平方向力を受けても、細長突起22は延在方向には座屈しにくい。一方、細長突起22の寸法Wpは十分に小さいので、細長突起22の底面積は過大ではない。従ってこの細長突起22は、ゴルファーの体重を受けて、地面に突き刺さる。この細長突起22により、切り返しの前後における軸足用靴2のスリップが抑制される。
【0032】
延在方向における剛性の観点から、寸法Lpは8mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、12mm以上が特に好ましい。寸法Lpは40mm以下が好ましい。地面に突き刺さりやすいとの観点から、寸法Wpは12mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、7mm以下が特に好ましい。寸法Wpは、2mm以上が好ましい。延在方向にそって細長突起22の幅が変化する場合は、最大幅が寸法Wpとされる。
【0033】
スリップ抑制の観点から、寸法Lpの寸法Wpに対する比(Lp/Wp)は2.5以上が好ましく、3.0以上が特に好ましい。パターン設計の容易の観点から、比(Lp/Wp)は、8.0以下が好ましい。
【0034】
図4において符号Hpで示されているのは、細長突起22の高さである。スリップが抑制されるとの観点から、高さHpは4mm以上10mm以下が好ましい。
【0035】
図4から明らかなように、爪先側端面26が地面となす角度θpは、90°を超えている。従って、この爪先側端面26は、地面に突き刺さりやすい。この爪先側端面26により、切り返し前後における軸足用靴2のスリップが抑制される。スリップ抑制の観点から、角度θpは100°以上160°以下が好ましい。角度θpは、110°以上がより好ましく、120°以上が特に好ましい。角度θpは、150°以下が特に好ましい。
【0036】
図3において、符号α1は長さ線LLと矢印A1との角度を表し、符号α2は長さ線LLと矢印A2との角度を表し、符号α3は長さ線LLと矢印A3との角度を表す。切り返し前後におけるスリップ抑制の観点から、これらの角度α1、α2及びα3は0°(degree)を超えて60°以下が好ましい。これらの角度α1、α2及びα3は、15°以上が特に好ましい。これらの角度α1、α2及びα3は、55°以下が特に好ましい。
【0037】
図3から明らかなように、3つの細長突起22は放射状に配置されている。従って、角度α1は角度α2より大きく、そして角度α2は角度α3よりも大きい。本発明者の得た知見によれば、軸足用靴2の切り返しの前後における力の方向は、矢印A1の方向から矢印A2の方向に移行し、さらに矢印A3の方向に移行する。複数の細長突起22が放射状に配置されることにより、切り返しの前後におけるスリップが十分に抑制される。
【0038】
図6には、蹴足用靴のアウトソール32が示されている。このアウトソール32の材質は、図2に示された軸足用靴2のアウトソール12の材質と同等である。図示されていないが、この蹴足用靴は、図1に示された軸足用靴2と同様に、アッパー、インソール及びミッドソールを備えている。この蹴足用靴は、右利きゴルファーに着用される。左利きゴルファーのための蹴足用靴は、図6に示された蹴足用靴の形状が反転した形状を有する。
【0039】
図6において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向である。図6において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール32の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0040】
図6において、左側が外側であり、右側が内側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール32は、ベース34と2つの第二突起群36とを備えている。それぞれの第二突起群36は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず38よりも爪先側に位置している。第二突起群36の数は、1でもよく3以上でもよい。第二突起群36の数は、6以下が好ましい。
【0041】
このアウトソール32はさらに、突起群に属さない多数の突起40を備えている。それぞれの突起40は、ベース34から突出している。この突起40は、蹴足用靴の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0042】
図7は、図6のアウトソール32の一部が示された拡大底面図である。図7には、1つの第二突起群36が示されている。第二突起群36は、3つの細長突起42からなる。具体的には、第二突起群36は、第四細長突起42a、第五細長突起42b及び第六細長突起42cからなる。第二突起群36が、2つの細長突起42からなってもよい。第二突起群36が、4以上の細長突起42からなってもよい。第二突起群36における細長突起42の数は、10以下が好ましい。それぞれの細長突起42は、底面44(図8及び9を参照)、爪先側端面46、踵側端面48及び2つの側面50を有している。
【0043】
図7において、矢印B1は第四細長突起42aの延在方向を表しており、矢印B2は第五細長突起42bの延在方向を表しており、矢印B3は第六細長突起42cの延在方向を表している。これらの細長突起42は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。踵側端面48は、矢印(B1、B2又はB3)とほぼ直交している。
【0044】
図8は、延在方向に沿った細長突起42の拡大断面図である。図8には、延在方向における細長突起42の寸法が、符号Lkで示されている。図9は、延在方向と直交する方向に沿った細長突起42の拡大断面図である。この図9には、延在方向と直交する方向における細長突起42の寸法が、符号Wkで示されている。図8及び9の対比から明らかなように、寸法Lkは寸法Wkよりも十分に大きい。
【0045】
本発明者の得た知見によれば、蹴足用靴では、インパクトの前後において最も大きな水平方向力が発生する。このときの水平方向力は、長さ線LLよりも内側であってかつ土踏まず38よりも爪先側において、主として発生する。換言すれば、力が主として発生する位置は、第二突起群36の近傍である。この水平方向力の方向は、踵側に向かって内側に向かう方向である。換言すれば、水平方向力の方向は、細長突起42の延在方向とほぼ一致する。細長突起42は、延在方向の寸法Lkが大きいので、延在方向において高剛性である。従って、水平方向力を受けても、細長突起42は延在方向には座屈しにくい。一方、細長突起42の寸法Wkは十分に小さいので、細長突起42の底面積は過大ではない。従ってこの細長突起42は、ゴルファーの体重を受けて、地面に突き刺さる。この細長突起42により、インパクトの前後における蹴足用靴のスリップが抑制される。
【0046】
延在方向における剛性の観点から、寸法Lkは8mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、12mm以上が特に好ましい。寸法Lkは40mm以下が好ましい。地面に突き刺さりやすいとの観点から、寸法Wkは12mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、7mm以下が特に好ましい。寸法Wkは、2mm以上が好ましい。延在方向にそって細長突起42の幅が変化する場合は、最大幅が寸法Wkとされる。
【0047】
スリップ抑制の観点から、寸法Lkの寸法Wkに対する比(Lk/Wk)は2.5以上が好ましく、3.0以上が特に好ましい。パターン設計の容易の観点から、比(Lk/Wk)は、8.0以下が好ましい。
【0048】
図8において符号Hkで示されているのは、細長突起42の高さである。スリップが抑制されるとの観点から、高さHkは4mm以上10mm以下が好ましい。
【0049】
図8から明らかなように、踵側端面48が地面となす角度θkは、90°を超えている。従って、この踵側端面48は、地面に突き刺さりやすい。この踵側端面48により、インパクト前後における蹴足用靴のスリップが抑制される。スリップ抑制の観点から、角度θkは100°以上160°以下が好ましい。角度θkは、110°以上がより好ましく、120°以上が特に好ましい。角度θkは、150°以下が特に好ましい。
【0050】
図7において、符号β1は長さ線LLと矢印B1との角度を表し、符号β2は長さ線LLと矢印B2との角度を表し、符号β3は長さ線LLと矢印B3との角度を表す。インパクト前後におけるスリップ抑制の観点から、これらの角度β1、β2及びβ3は0°を超えて60°以下が好ましい。これらの角度β1、β2及びβ3は、15°以上が特に好ましい。これらの角度β1、β2及びβ3は、55°以下が特に好ましい。
【0051】
図7から明らかなように、3つの細長突起42は放射状に配置されている。従って、角度β1は角度β2より大きく、そして角度β2は角度β3よりも大きい。本発明者の得た知見によれば、蹴足用靴のインパクトの前後における力の方向は、矢印B1の方向から矢印B2の方向に移行し、さらに矢印B3の方向に移行する。複数の細長突起42が放射状に配置されることにより、インパクトの前後におけるスリップが十分に抑制される。
【0052】
ゴルフシューズが、第一突起群16を有する軸足用靴2と、第二突起群36を有さない蹴足用靴とからなってもよい。このゴルフシューズでは、切り返し前後におけるスリップが抑制されうる。
【0053】
ゴルフシューズが、第一突起群16を有さない軸足用靴2と、第二突起群36を有する蹴足用靴とからなってもよい。このゴルフシューズでは、インパクト前後におけるスリップが抑制されうる。
【0054】
図10には、本発明の他の実施形態に係るゴルフシューズの左足用靴のアウトソール52が示されている。図示されていないが、この左足用靴は、図1に示された靴と同様に、アッパー、インソール及びミッドソールを備えている。この左足用靴が右利きゴルファーに着用された場合、軸足用靴として機能する。この左足用靴が左利きゴルファーに着用された場合、蹴足用靴として機能する。
【0055】
図10において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向である。図10において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール52の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0056】
図10において、左側が内側であり、右側が外側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール52は、ベース52と2つの第一突起群56と、2つの第二突起群58とを備えている。それぞれの第一突起群56は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず60よりも爪先側に位置している。それぞれの第二突起群58は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず60よりも爪先側に位置している。
【0057】
このアウトソール52はさらに、突起群に属さない多数の突起62を備えている。それぞれの突起62は、ベース54から突出している。この突起62は、左足用靴の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0058】
第一突起群56は、3つの細長突起64からなる。具体的には、第一突起群56は、第一細長突起64a、第二細長突起64b及び第三細長突起64cからなる。それぞれの細長突起64は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第一突起群56が、2つの細長突起64からなってもよい。第一突起群56が、4以上の細長突起64からなってもよい。第一突起群56における細長突起64の数は、10以下が好ましい。
【0059】
第二突起群58は、3つの細長突起65からなる。具体的には、第二突起群58は、第四細長突起65a、第五細長突起65b及び第六細長突起65cからなる。それぞれの細長突起65は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第二突起群58が、2つの細長突起65からなってもよい。第二突起群58が、4以上の細長突起65からなってもよい。第二突起群58における細長突起65の数は、10以下が好ましい。
【0060】
図11には、右足用靴のアウトソール66が示されている。図示されていないが、この右足用靴は、図1に示された靴と同様に、アッパー、インソール及びミッドソールを備えている。この右足用靴が右利きゴルファーに着用された場合、蹴足用靴として機能する。この右足用靴が左利きゴルファーに着用された場合、軸足用靴として機能する。
【0061】
図11において、符号Xで示されているのは幅方向であり、符号Yで示されているのは長さ方向である。図11において符号LLで示されているのは、長さ線である。長さ線LLは、底面視において、アウトソール66の輪郭内に画かれうる最長の線である。
【0062】
図11において、左側が外側であり、右側が内側であり、上側が爪先側であり、下型が踵側である。このアウトソール66は、ベース67と2つの第一突起群68と、2つの第二突起群70とを備えている。それぞれの第一突起群68は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず72よりも爪先側に位置している。それぞれの第二突起群70は、長さ線LLよりも内側であって、かつ土踏まず72よりも爪先側に位置している。
【0063】
このアウトソール66はさらに、突起群に属さない多数の突起74を備えている。それぞれの突起74は、ベース67から突出している。この突起74は、右足用靴の防滑性能に寄与する。防滑性能の観点から、突起の高さは2mm以上が好ましく、4mm以上が特に好ましい。突起の剛性の観点から、突起の高さは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
【0064】
第一突起群68は、3つの細長突起76からなる。具体的には、第一突起群68は、第一細長突起76a、第二細長突起76b及び第三細長突起76cからなる。それぞれの細長突起76は、爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第一突起群68が、2つの細長突起76からなってもよい。第一突起群68が、4以上の細長突起76からなってもよい。第一突起群68における細長突起76の数は、10以下が好ましい。
【0065】
第二突起群70は、3つの細長突起77からなる。具体的には、第二突起群70は、第四細長突起77a、第五細長突起77b及び第六細長突起77cからなる。それぞれの細長突起77は、踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在している。第二突起群70が、2つの細長突起77からなってもよい。第二突起群70が、4以上の細長突起77からなってもよい。第二突起群70における細長突起77の数は、10以下が好ましい。
【0066】
図10及び11に示されたゴルフシューズが右利きゴルファーに着用された場合、左足用靴の第一突起群56が、切り返し前後におけるスリップを抑制し、右足用靴の第二突起群70がインパクトにおけるスリップを抑制する。このゴルフシューズが左利きゴルファーに着用された場合、右足用靴の第一突起群68が、切り返し前後におけるスリップを抑制し、左足用靴の第二突起群58がインパクトにおけるスリップを抑制する。このゴルフシューズは、右利きゴルファーに適しており、かつ左利きゴルファーにも適している。
【実施例】
【0067】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0068】
[実施例1]
モールドにゴム組成物を投入し、加圧しかつ加熱して、突起群を有するアウトソールを製作した。このアウトソールに、アッパー、ミッドソール及びインソールをアッセンブリーして、図1から9に示されたゴルフシューズを得た。細長突起の仕様が、下記の表1に示されている。
【0069】
[実施例2−4及び比較例1−2]
他のモールドを用いて、角度α1、α2、α3、β1、β2及びβ3を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−4及び比較例1−2のゴルフシューズを得た。
【0070】
[実施例5−7]
他のモールドを用いて、細長突起の寸法を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−7のゴルフシューズを得た。
【0071】
[実施例8−9及び比較例3]
他のモールドを用いて、左足用靴がノーマルタイプ(突起群を有さないタイプ)である実施例8のゴルフシューズを得た。他のモールドを用いて、右足用靴がノーマルタイプである実施例9のゴルフシューズを得た。他のモールドを用いて、左足用靴及び右足用靴がノーマルタイプである比較例3のゴルフシューズを得た。
【0072】
[実施例10]
モールドにゴム組成物を投入し、加圧しかつ加熱して、突起群を有するアウトソールを製作した。このアウトソールに、アッパー、ミッドソール及びインソールをアッセンブリーして、図10及び11に示されたゴルフシューズを得た。細長突起の仕様が、下記の表3に示されている。
【0073】
[実施例11−13及び比較例4−5]
他のモールドを用いて、角度α1、α2、α3、β1、β2及びβ3を下記の表3及び4に示される通りとした他は実施例10と同様にして、実施例11−13及び比較例4−5のゴルフシューズを得た。
【0074】
[実施例14−16]
他のモールドを用いて、細長突起の寸法を下記の表3及び4に示される通りとした他は実施例10と同様にして、実施例14−16のゴルフシューズを得た。
【0075】
[評価]
ゴルフシューズを右利きのゴルファーに着用させ、ゴルフ場のティグラウンドで、ドライバーにてゴルフボールを打撃させた。10名のゴルファーに、切り返し時及びインパクト時の防滑性能について、格付けさせた。この平均値が、下記の表1から4に示されている。この値が大きいほど好ましい。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
表1から4に示されるように、実施例のゴルフシューズは防滑性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明に係るゴルフシューズは、ゴルフ場でのプレーのときに着用されうる。このゴルフシューズは、ドライビングレンジでのプラクティスのときにも着用されうる。
【符号の説明】
【0082】
2・・・ゴルフシューズ
12、32、52、66・・・アウトソール
14、34、54、67・・・ベース
16、56、68・・・第一突起群
18、38、60、72・・・土踏まず
20、40、62、74・・・突起
22、42、64、65、76、77・・・細長突起
22a、64a、76a・・・第一細長突起
22b、64b、76b・・・第二細長突起
22c、64c、76c・・・第三細長突起
24、44・・・底面
26、46・・・爪先側端面
28、48・・・踵側端面
30、50・・・側面
36、58、70・・・第二突起群
42a、65a、77a・・・第四細長突起
42b、65b、77b・・・第五細長突起
42c、65c、77c・・・第六細長突起
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(I)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい軸足用靴、及び
(II)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい蹴足用靴
からなるゴルフシューズ。
【請求項2】
上記寸法Lpの上記寸法Wpに対する比(Lp/Wp)が2.5以上であり、上記寸法Lkの上記寸法Wkに対する比(Lk/Wk)が2.5以上である請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項3】
上記軸足用靴における、細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度が0°を超えて上60°以下である請求項1又は2に記載のゴルフシューズ。
【請求項4】
上記蹴足用靴における細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度が0°を超えて60°以下である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフシューズ。
【請求項5】
上記軸足用靴の突起群において、複数の細長突起が、爪先側に向かって広がる放射状に配置されている請求項1から4のいずれかに記載のゴルフシューズ。
【請求項6】
上記蹴足用靴の突起群において、複数の細長突起が、踵側に向かって広がる放射状に配置されている請求項1から5のいずれかに記載のゴルフシューズ。
【請求項7】
軸足用靴と蹴足用靴とからなり、この軸足用靴がベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きいゴルフシューズ。
【請求項8】
軸足用靴と蹴足用靴とからなり、この蹴足用靴がベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きいゴルフシューズ。
【請求項9】
(I)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい左足用靴、並びに
(II)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい右足用靴
からなるゴルフシューズ。
【請求項1】
(I)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きい軸足用靴、及び
(II)ベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい蹴足用靴
からなるゴルフシューズ。
【請求項2】
上記寸法Lpの上記寸法Wpに対する比(Lp/Wp)が2.5以上であり、上記寸法Lkの上記寸法Wkに対する比(Lk/Wk)が2.5以上である請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項3】
上記軸足用靴における、細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度が0°を超えて上60°以下である請求項1又は2に記載のゴルフシューズ。
【請求項4】
上記蹴足用靴における細長突起の延在方向とアウトソールの長さ方向との角度が0°を超えて60°以下である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフシューズ。
【請求項5】
上記軸足用靴の突起群において、複数の細長突起が、爪先側に向かって広がる放射状に配置されている請求項1から4のいずれかに記載のゴルフシューズ。
【請求項6】
上記蹴足用靴の突起群において、複数の細長突起が、踵側に向かって広がる放射状に配置されている請求項1から5のいずれかに記載のゴルフシューズ。
【請求項7】
軸足用靴と蹴足用靴とからなり、この軸足用靴がベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きいゴルフシューズ。
【請求項8】
軸足用靴と蹴足用靴とからなり、この蹴足用靴がベースとこのベースから突出する突起群とを有するアウトソールを備えており、この突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、この突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、それぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きいゴルフシューズ。
【請求項9】
(I)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい左足用靴、並びに
(II)アウトソールを備えており、このアウトソールがベース並びにこのベースから突出する第一突起群及び第二突起群を有しており、この第一突起群及び第二突起群がアウトソールの長さ線よりも内側であってかつ土踏まずよりも爪先側に位置しており、上記第一突起群が爪先側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第二突起群が踵側に向かって内側に向かう方向に沿って延在する複数の細長突起からなり、上記第一突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lpがこの延在方向と直交する方向の寸法Wpよりも大きく、上記第二突起群のそれぞれの細長突起においてその延在方向の寸法Lkがこの延在方向と直交する方向の寸法Wkよりも大きい右足用靴
からなるゴルフシューズ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−95801(P2012−95801A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245127(P2010−245127)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(504017809)SRIスポーツ株式会社 (701)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(504017809)SRIスポーツ株式会社 (701)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]