ゴルフ・クラブ・ヘッドまたは他のボール打撃装置の構造
【課題】クラブ・ヘッドの捻れおよびミスヒットを防止するボール打撃装置を提供する。
【解決手段】ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置は、その中心の周りに高い慣性モーメントを有しており、特にボール打撃装置がボールを中心からいくらか外れた位置で打ったときに捻れおよびミスヒットを防止するのを助ける。ボール打撃装置のボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも10,000 g/cm2であるような構造および重量を有してよく(任意で、別個に取付け可能な重り要素を有する)、慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2であり、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。慣性モーメントは少なくとも20,000 g/cm2であり、または少なくとも25,000 g/cm2もしくは少なくとも28,000 g/cm2ですらあってよい。
【解決手段】ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置は、その中心の周りに高い慣性モーメントを有しており、特にボール打撃装置がボールを中心からいくらか外れた位置で打ったときに捻れおよびミスヒットを防止するのを助ける。ボール打撃装置のボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも10,000 g/cm2であるような構造および重量を有してよく(任意で、別個に取付け可能な重り要素を有する)、慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2であり、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。慣性モーメントは少なくとも20,000 g/cm2であり、または少なくとも25,000 g/cm2もしくは少なくとも28,000 g/cm2ですらあってよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、概して、中心衝撃位置の周りに高い慣性モーメントを有しており、特に、ボール打撃装置が中心衝撃位置からいくらかはずれた位置でボールを打ったときに、クラブ・ヘッドの捻れおよびミスヒットを防止するのを助ける、ゴルフ・クラブ・ヘッドなどのボール打撃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフは、男性および女性プレーヤー、ならびに様々な年齢および技術レベルのプレーヤーなど、様々なプレーヤーによって楽しまれている。ゴルフは、このような様々なプレーヤーが、(たとえば、スコアにハンデを付けたり、異なるティー・ボックスを使用したりして)互いに直接競う場合でもゴルフに一緒に参加することができ、なおかつゴルフ大会または競技を楽しむことができるという点でスポーツ界ではいくらか異色である。これらの要因は、ゴルフのテレビ番組(たとえば、ゴルフ・トーナメント、ゴルフ・ニュース、ゴルフの歴史、および/またはその他のゴルフ・プログラム)が増えており、有名なゴルフ・スーパースターが現れていることと共に、米国と世界の他の国々との両方で、近年のゴルフ人口の増加に少なくとも部分的に寄与している。ゴルフに参加する人の数およびゴルフ・コースの数は、近年着実に増加している。
【0003】
すべての技術レベルのプレーヤーが、その成績を向上させ、ゴルフ・スコアを下げ、次の成績「レベル」に到達することを目指している。すべての種類のゴルフ道具の製造業者が、これらの要求に応えており、近年ゴルフ道具が大幅に変化し向上している。たとえば、現在様々なゴルフ・ボール・モデルが市販されており、いくつかのボールは、より遠くまでより真っ直ぐ飛び、より高いかまたはより平坦な軌跡を描き、より多くのスピンならびにより優れた制御および(特にグリーンの周りでの)感触が得られるように設計されている。
【0004】
ゴルフ・クラブは、プレー中にゴルフ・ボールを動かす唯一の道具であるので、近年の多くの技術的研究および進歩の主題になっている。たとえば、市場では近年、ゴルフ・クラブ・ヘッド、シャフト、およびグリップが改善されている。さらに、ゴルフ・クラブの様々な要素およびゴルフ・ボールの特性を特定のユーザのスイングの特徴または特性によりうまく合わせるために、他の技術的進歩がもたらされている(たとえば、クラブ・フィッティング技術、ボール発射角測定技術など)。
【0005】
様々な技術向上にもかかわらず、ゴルフは依然として、高いレベルでプレーするのが難しい競技である。ゴルフ・クラブは、確実に真っ直ぐにかつ所望の方向に飛ばすために、所望の目標経路に対して真っ直ぐに(または実質的に真っ直ぐに)ゴルフ・ボールをミートしなければならない。さらに、ゴルフ・クラブは、確実に真っ直ぐに、所望の方向に、かつ所望の距離にわたって飛ばすために、クラブ・ヘッド・フェース上の所望の位置またはその近くで(すなわち、「所望の」または「最適な」ボール接触位置上またはその近くで)ゴルフ・ボールをミートしなければならない。中心から外れたヒットは、クラブ・フェースがボールに接触したときにクラブ・フェースを「捻り」、それによってボールを誤った方向へ送り、不要なフックまたはスライス・スピンをかけ、および/または飛距離を出すのを妨げる傾向がある。真っ直ぐでなく、および/またはクラブの所望のボール接触位置から、場合によっては比較的わずかな量だけ離れた位置でのクラブ・フェース/ボールの接触は、ゴルフ・ボールに多くの場合不要なフックまたはスライス・スピンをかけてゴルフ・ボールを誤った方向に飛ばし、ならびに/あるいは飛距離を出すのを妨げることもある。したがって、ユーザが接触ゾーンによってクラブ・フェースを真っ直ぐに維持し、ならびに/あるいはスイング時および/または接触時のよじれに抵抗するのを助けることのできるクラブ・ヘッド構造は、ボールをより真っ直ぐにかつより正確に、所望の方向に、かつ多くの場合より長くおよび/または確実な距離にわたって飛ばす助けになる傾向がある。
【0006】
他のゴルフ・クラブと同様に、パターも、ゴルフ・ボールを所望の方向に真っ直ぐにかつ正確に転がすために、所望の方向または経路においてゴルフ・ボールに真っ直ぐに接触しなければならない。パター・ヘッドがストローク時に捻れる場合、これによって、ボールが正しい方向からずれ、および/またはパットが走行する距離が短くなる傾向がある。さらに、パターのフェースの中心から外れたヒット(すなわち、パターの所望のボール接触位置から離れたヒット)は、パター・ヘッドがボールに接触したときにパター・ヘッドを捻る傾向があり、それによって、この場合も、ボールが正しい方向からずれ、および/またはボールが転がる距離が短くなる傾向がある。したがって、ユーザがクラブ・フェースを接触ゾーンによって目標ラインに対して真っ直ぐに維持し、ならびに/あるいはスイング時および/または接触時にクラブ・ヘッドが捻れるのを妨げるのを助けることのできるパター・ヘッド構造は、ボールがより真っ直ぐに、より正確に、かつ所望の方向に転がるのを助ける傾向がある。
【発明の概要】
【0007】
以下に、本発明の局面の少なくともいくつかを基本的に理解するために本発明の各局面の概要を示す。この概要は、本発明の網羅的な概括ではない。この概要は、本発明の主要または重大な要素を識別するものでも、または本発明の範囲を示すものでもない。以下の概要は、以下に示すより詳細な説明の序説として本発明のいくつかの概念を概略的な形で示すものに過ぎない。
【0008】
本発明の各局面は、中心衝撃位置の周りに高い慣性モーメントを有しており、特に、ボール打撃装置が中心からいくらかはずれた位置でボールを打ったときに、クラブ・ヘッドの捻れおよびミスヒットを防止するのを助ける、ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置に関する。
【0009】
本発明の1つのより具体的な局面は、(a)使用時にボールに面する第1の表面、開口部が形成された、第1の表面と向かい合う第2の表面、および第2の表面から離れる方向へ延びるベース部材を有する第1の部材(たとえば、本体部材)と、(b)第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含むボール打撃装置に関する。本発明の他の局面または上記の局面に代わる局面は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を有する第1の部材(本体部材)と、(b)第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含む、ゴルフ・クラブ、パターなどのボール打撃装置に関する。本発明の各局面によるボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有し、いくつかの例では、慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。
【0010】
本発明の他の局面は、(a)ボール打撃表面と、(b)ボール打撃表面から離れる方向へ延びる本体部材とを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッド(たとえば、パター・ヘッド)などのボール打撃装置に関する。本発明のこれらの例によるゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも20,000 g/cm2であり、いくつかの例では少なくとも25,000 g/cm2であり、少なくとも28,000 g/cm2ですらある。これらの慣性モーメント仕様は、本発明から逸脱せずに様々な方法で実現することができる。たとえば、クラブ・ヘッドの本体部材および/またはボール打撃表面および/またはボール打撃部は、アルミニウム、チタン、高分子材料などの軽量材料で形成することができる。他の例として、たとえば、ゴルフ・クラブ・ヘッドのボール打撃部の後ろおよび/またはゴルフ・クラブ・ヘッドの外周の周りに重り部材(たとえば、鉛またはタングステン重り)を設けることができる。いくつかのより具体的な例では、1つまたは複数の重り部材を、ボール打撃部の後ろに設け、かつ少なくともその一部を、ボール打撃表面に垂直に向けられかつボール打撃表面の端部に配置された平面の外側に設けることができる。必要に応じて、少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッドの本体部材、ボール打撃表面、および/またはボール打撃部を高分子材料で作り、任意で、1つまたは複数のこれらの要素を単体のワン・ピース構成として設けることができる。
【0011】
本発明の他の局面は、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター・ヘッド、ゴルフ・クラブ、パターのような、上述の種類のボール打撃装置を構成するかまたは組み立てる方法に関する。このような1つの方法は、使用時にボールに面する第1の表面、開口部形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、(b)挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材の挿入部を、第1の部材に形成された開口部に挿入する工程、ならびに(c)第1の部材および第2の部材を互いに(直接的または間接的に)固定する工程を含んでよい。本発明の少なくともいくつかの例による他の方法または上記の方法に代わる方法は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、ならびに(b)第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材を、第1の部材に固定する工程を含み、第1の部材および第2の部材はボール打撃装置を少なくとも部分的に形成する。この場合も、ボール打撃装置は、ボール打撃表面を含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも10,000 g/cm2である。いくつかの例では、慣性モーメントは、少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。いくつかの慣性モーメントは、上述のように12,000 g/cm2より高くてよい。
【0012】
添付の図面を考慮して以下の説明を参照することにより、本発明およびそのある種の利点をより完全に理解することができる。各図面では、同じ符番は同じ部材を示している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一例によるボール打撃装置本体部材を示す。
【図2】本発明の一例によるボール打撃装置挿入部材を示す。
【図3】本発明の一例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の斜視図を示す。
【図4】本発明の一例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の斜視図を示す。
【図5】本発明の一例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の俯瞰図を示す。
【図6】本発明の他の例によるボール打撃本体部材を示す。
【図7】本発明の他の例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の俯瞰図を示す。
【図8】本発明の他の例によるボール打撃装置本体部材を示す。
【図9】本発明の他の例による本体部材および挿入部材を含む他のボール打撃装置の斜視図を示す。
【図10】本発明の他の例による本体部材および挿入部材を含む他のボール打撃装置の斜視図を示す。
【図11】本発明の他の例による他のボール打撃装置の俯瞰図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
本発明の様々な態様例についての以下の説明では、本発明の一部を形成し、かつ一例として、本発明の各局面を実施することのできる装置、システム、および環境の様々な例が示されている添付の図面を参照する。部品、装置、システム、および環境の例の他の特定の構成を使用することができ、本発明の範囲から逸脱せずに構造および機能面の修正を施すことができることを理解されたい。さらに、本明細書では、本発明の部材および要素の様々な例を説明するために「頂部」、「ベース部」、「前部」、「後部」、「側部」などの語を使用することがあるが、これらの語は本明細書では、たとえば、図示されている向きの例に基づく都合上の問題で使用されているものである。本明細書では、本発明の範囲内に収まるために構造の特定の三次元方位を必要とすると解釈すべきものはない。
【0015】
読者の助けとして、本明細書は以下のような様々な節に分かれている。用語、本発明によるボール打撃装置の概略的な説明、本発明の特定の例、および結論。
【0016】
A. 用語
本明細書では以下の用語が使用され、特に明示しないかぎりまたは文脈から明らかなように、これらの用語は以下に示す意味を有する。
【0017】
「ボール打撃装置」は、ボールまたは他の同様の目標(ホッケーのパックなど)を打つように構成され設計された任意の装置を意味する。以下に詳しく説明する「ボール打撃装置」を総称的に包含するだけでなく、「ボール打撃装置」の例には、ゴルフ・クラブ、クロッケーのマレット、ポロのマレット、野球またはソフトボールのバット、テニス・ラケット、バドミントン・ラケット、フィールド・ホッケーのスティック、アイス・ホッケーのスティックなどが含まれるが、それに限定されるわけではない。
【0018】
「ボール打撃ヘッド」は、「ボール打撃装置」の、使用時にボール(またはその他の目標)に接触する部分を含みかつその部分のすぐ隣りに位置する(任意でその部分を囲む)部分を意味する。ゴルフ・クラブのようないくつかの例では、ボール打撃ヘッドは、任意のシャフトまたはハンドル部材とは別個の実体であってよく、ボール打撃ヘッドは、シャフトまたはハンドルに何らかの方法で結合することができる。
【0019】
語「シャフト」および「ハンドル」は、本明細書では同義的にかつ交換可能に使用され、これらの語は、ボール打撃装置の、ユーザがボール打撃装置を振る際に保持する部分(もしあれば)を意味する。
【0020】
B. 本発明によるボール打撃装置の概略的な説明
一般に、本発明の各局面は、ゴルフ・クラブ、パター、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター・ヘッドなどのボール打撃装置に関する。本発明の少なくともいくつかの例によるボール打撃装置は、(a)使用時にボールに面する第1の表面、開口部が形成された、第1の表面と向かい合う第2の表面、および第2の表面から離れる方向へ延びるベース部材を有する第1の部材(たとえば、本体部材)と、(b)第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含む。さらにまたはこの代わりに、本発明の各局面は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を有する第1の部材(たとえば、本体部材)と、(b)第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含む、ゴルフ・クラブ、パター、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター・ヘッドなどのボール打撃装置に関する。本発明の少なくともいくつかの局面によるボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有し、いくつかの例では、慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。
【0021】
本発明の少なくともいくつかの例では、第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が1つまたは複数の位置で第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を完全に通じて延びることができる。このように、第2の部材の挿入部の表面は、ボール打撃表面の少なくとも一部を形成することができる。任意で、第1の部材の第1の表面および挿入部の第1の表面は、ボール打撃装置が完全に組み立てられたときに互いに同一平面または実質的に同一平面上に位置する。
【0022】
ボール打撃装置の様々な部分の構造は、上記に同定した慣性モーメント特性を得るのを助けるように設計または修正することができる。たとえば、本発明の少なくともいくつかの例では、第2の部材(たとえば、インサートを含む部材)の本体部は、三角形または台形状であってよく、三角形または台形状の本体部のベース側部がボール打撃表面の後ろに位置し、ボール打撃表面に平行または実質的に平行に延びるように向けることができる。必要に応じて、1つまたは複数の重り部材をボール打撃装置上、たとえば、三角形または台形状の本体部のベース側部のコーナー領域でボール打撃表面の後ろ、に取り付けることができる。重り部材は、ボール打撃装置の構造から(たとえば、本体部から)選択的に取外し可能であり、たとえば、ユーザ、クラブ・フィッターなどが重りを交換するかまたは重りを取り外して、ボール打撃装置のスイング特性を変更し、それによって装置をユーザ、クラブ・フィッターなどの好みに合わせることができる。
【0023】
本発明の他の局面は、ゴルフ・クラブ・ヘッド、ゴルフ・クラブ、パター・ヘッド、パターのような、上述の種類のボール打撃装置を構成するかまたは組み立てる方法に関する。このような方法は、たとえば、(a)使用時にボールに面する第1の表面、開口部を形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、(b)挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材の挿入部を、第1の部材に形成された開口部に挿入する工程、ならびに(c)第1の部材および第2の部材を互いに固定する工程を含んでよい。
【0024】
本発明の少なくともいくつかの例による他の方法は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、ならびに(b)第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材を、第1の部材に固定する工程を含んでよい、たとえば上述の種類のボール打撃装置を構成するかまたは組み立てる方法に関する。第1の部材および第2の部材は、ボール打撃装置を少なくとも部分的に形成し、ボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも10,000 g/cm2である。いくつかの例では、慣性モーメントは、少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。
【0025】
第2の部材の挿入部は、第1の部材に設けられた開口部を通して第1の部材に挿入されると、第1の部材の第1の表面を通って露出することができ、それによって、少なくとも部分的にボール打撃装置のボール打撃表面を形成することができる。第2の部材は、上記に概略的に説明した(かつ以下に詳しく説明する)種類の三角形または台形状の本体部を含んでよい。
【0026】
本発明による方法の他の局面は、ボール打撃装置の構造に少なくとも1つの重り部材を取り付けて、ボール打撃装置に関連する慣性モーメントを設定、制御、および/または修正するのを助ける工程を含んでよい。重り部材は、第2の部材の本体部のように、ボール打撃装置の任意の所望の位置に取り付けることができる。上記に指摘したように、重り部材は、たとえば、ユーザ、クラブ・フィッターなどが、装置のスイング特性を自由に変更しカスタマイズして、たとえば、ユーザのスイング特性および/または好み、特定のプレー条件(たとえば、速いグリーンおよび遅いグリーン、ウェット状態およびドライ状態など)などに合わせることができるように、ボール打撃装置のある部分に取外し可能に取付け可能であってよい。他の例では、第1の部材または第2の部材の少なくとも一方にハンドル(またはシャフト)を取り付けることができる。
【0027】
本発明の他の局面は、(a)ボール打撃表面と、(b)ボール打撃表面から離れる方向へ延びる本体部材とを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置に関する。本発明のこのような例では、ゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも20,000 g/cm2であり、いくつかの例では少なくとも25,000 g/cm2であり、または少なくとも28,000 g/cm2ですらあってよい。これらの慣性モーメント仕様は、本発明から逸脱せずに様々な方法で実現することができる。たとえば、ボール打撃表面を含むクラブ・ヘッドの本体部材および/またはボール打撃表面および/またはボール打撃部は、アルミニウム、チタン、高分子材料などの軽量材料で形成することができる。他の例として、たとえば、ゴルフ・クラブ・ヘッドのボール打撃部の後ろおよび/またはゴルフ・クラブ・ヘッドの外周の周りに重り部材(たとえば、鉛またはタングステン重り)を設けることができる。いくつかのより具体的な例では、1つまたは複数の重り部材を、ボール打撃部の後ろに設け、かつ少なくともその一部を、ボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の端部に配置された平面の外側に設けることができる。必要に応じて、少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッドの本体部材、ボール打撃表面、および/またはボール打撃部を高分子材料で作り、任意で、1つまたは複数のこれらの要素を単体のワン・ピース構成として設けることができる。
【0028】
本発明のいくつかの例について以下に詳しく説明する。読者は、これらの特定の例が単に本発明の例を示すために記載されており、本発明を限定すると解釈すべきものではないことを理解されたい。
【0029】
C. 本発明の具体的な例
本出願の様々な図は、本発明の例によるシステムおよび方法で有用なボール打撃装置の例を示している。同じ符番が複数の図面に現れるとき、その符番は、本明細書および図面全体にわたって同じまたは同様の部品を指すように一貫して使用される。
【0030】
本発明によるボール打撃装置の少なくともいくつかの態様例は、パター・ヘッドを含むゴルフ・クラブ・ヘッド構造に関する。このような装置は、少なくともツー・ピース構成および構造を含んでよい。本発明によるボール打撃装置の第1の構造例について、図1〜5に関して以下に詳しく説明する。
【0031】
図1は、本発明の少なくともいくつかの例によって有用なゴルフ・クラブ・ヘッド構造のワン・ピースの例を示している。この第1の構造部材100(本明細書では「本体部材」とも呼ぶ)は、クラブ・ヘッドの使用時にゴルフ・ボール(またはその他のボール)に面する第1の表面102を含んでいる(この第1の表面102は、図1に示されている図では見えないが、図4に見ることができる)。この図示の例の本体部材100は、本質的に直方体状であり、第2の表面104が第1の表面102に向かい合うように配置されている。もちろん、本発明から逸脱せずに本体部材100の様々なサイズ、形状、および向きを使用することができる。
【0032】
この構造例100の第2の表面104には開口部106が形成されている。この構造例の開口部106は、第2の表面104から第1の表面102まで本体部材100を完全に通じて延びている。他の例では、必要に応じて、開口部106は本体部材100のクラブ・ヘッド部を完全に通じて延びる必要はない。たとえば、必要に応じて、開口部106は表面104から始まり、本体部100のクラブ・ヘッド部の一部を通って延びるが第1の表面102に達する前に終わってよい。他の例として、必要に応じて、本発明から逸脱せずに、開口部106を本体部材100のクラブ・ヘッド部の頂面108またはその他の表面に設けることができる。他の例として、必要に応じて、いくつかの構造では、開口部が必要とされない(たとえば、何らかの方法で挿入部材200を本体部材100と一体的に形成するかまたは本体部材100に取り付けることができる)。
【0033】
この構造例の本体部材100は、クラブ・ヘッド・フェースの後方の、第1の表面102および第2の表面104から離れる方向に延びるベース部材110をさらに含んでいる。ベース部材110は、本発明から逸脱せずに様々な異なる構造および形状をとってよい。図示の例では、ベース部材110は、(以下の説明でより明らかになる理由で)開口部106に容易に手を届かせることができるように開口部106のすぐ隣りに下部平坦領域112を含んでいる。ベース部材110は、下部平坦領域112から、本体部材100のクラブ・ヘッド部から後方に離れる方向に上向きに延びる傾斜部114を形成しており、次にこの構造例のベース部材110はハンドルまたはシャフト取付けシステム116を備えている。当技術分野で公知の従来の方法を含む、クラブ・ヘッド本体部材100にシャフトまたはハンドルを取り付ける任意の適切なまたは所望の方法を、本発明から逸脱せずに使用することができる。たとえば、シャフトは、ベース部材110上の適切なレセプタクル領域116にねじ込むか、または接着剤、機械的コネクタなどを介して固定することができる。
【0034】
この構造例のベース部材110は、さらに後方に延び、固定領域118を形成している。固定領域118は、この構造例では、以下に詳しく説明するように、本体部材100をクラブ・ヘッド構造全体の他の部分に固定するのに使用される。
【0035】
ベース部材110は、本発明から逸脱せずに任意の適切なまたは所望の方法で本体部材100のクラブ・ヘッド部の一部として含めることができる。たとえば、構造100全体が、鋳造、鍛造、成形、機械加工などによって形成された単体のワン・ピース構成であってよい。他の例として、ベース部材110を本体部材100のクラブ・ヘッド部に溶接、はんだ付け、圧入、挿入し、および/またはその他の方法で取り付けることができる。本体部材100のベース部材110およびクラブ・ヘッド部は、本発明から逸脱せずに、当技術分野で公知の従来の材料を含む、任意の適切なまたは所望の材料で作ることができる。適切な材料の例には、アルミニウム、チタン、スチール、真鍮、ピュータ、炭素繊維、ポリマーなどが含まれる。
【0036】
さらに、ベース部材110は、本発明から逸脱せずに、本体部材100のクラブ・ヘッド部の一部として任意の所望の位置に取り付けるかまたは含めることができる。図示の例では、ベース部材110は、クラブ・ヘッドのベース部中心から開口部106の下方に延びている。または、必要に応じて、他の例として、ベース部材110は、クラブ・ヘッドの頂部から(開口部106の上方に)延び、頂面108から延び、開口部106の一方の側または両側に沿って延び、クラブ・ヘッド部の側面から延び、および/または任意の他の所望の位置から延びることができる。他の例として、ベース部材110は、以下に図2に関連して詳しく説明する挿入部200から延びてもよい。他の例では、本体部材構成100全体においてベース部材110は必要とされない。
【0037】
特に、この例のベース部材110は、ほぼオープン・セルまたは「トラス状」の構造を有し、様々な位置に開放領域120が形成されている。これらの開放領域120は、ベース部材110の全体的な重量を減らし、追加的な重量をクラブ・ヘッド構造全体の他の場所に分散するのを可能にし、しかも強固で安定した全体構造を維持しかつ過度に重い構造を回避する助けになる。ベース部材110を含む、本体部材100を構成する材料も、過度に重いクラブ・ヘッド構造を形成するのを回避するように選択することができる。クラブ・ヘッド構造全体の重量の考えられる再分散について以下に詳しく説明する。
【0038】
図2は、本発明の例によるボール打撃装置(この図示の例では、パター・ヘッド)の第2の部材の一例を示している。この第2の部材200(本明細書では「挿入部材」とも呼ばれる)は、本体部100に形成された開口部106に受け入れられる(たとえば、開口部106に圧入される)ようなサイズおよび形状を有する挿入部202を含んでいる。挿入部材200は、挿入部202から離れる方向に延びる本体部204をさらに含んでいる。挿入部202および本体部204は、単体のワン・ピース構成であり、または、必要に応じて、挿入部202を、溶接、はんだ付け、接着剤、機械的接続、インサート、圧入などを介して、本発明から逸脱せずに任意の所望の方法で本体部204から分離しかつ本体部204に取り付けることができる。さらに、挿入部202および本体部204を含む挿入部材200は、本発明から逸脱せずに、当技術分野で公知の従来の材料を含む、任意の適切なまたは所望の材料で形成することができる。より具体的な例として、挿入部材200の様々な部分をアルミニウム、チタン、スチール、真鍮、ピュータ、炭素繊維、ポリマーなどのうちの1つまたは複数で構成することができる。
【0039】
挿入部202および/または本体部204を含む挿入部材200は、本発明から逸脱せずに任意の所望の形状または形態をとることができる。本発明の少なくともいくつかの例では、本体部204は、開放領域206を形成するように構成し形作ることができる。図示の例では、本体部204は、ベース側部208および2つのサイド・アーム210および212を含む三角形状であり、ベース側部208とサイド・アーム210および212との間に開放領域206が形成されている。ベース側部208は、この例では、挿入部202の前面214に平行な(または実質的に平行な)方向に延びている(ベース側部208は、挿入部材200がベース部材100に接合されるときにはベース部材100の前面102に平行に(または実質的に平行に)延びる)。もちろん、本発明から逸脱せずに、挿入部材200に任意の所望のアーム長、アーム幅、アーム厚さ、ベース側部長、ベース側部厚さ、相対アーム角度などを使用することができる。さらに、矩形、楕円形、丸形、台形のような、図2に示されている概ね三角形の形状以外の形状を、本発明から逸脱せずに挿入部材200に使用することができる。
【0040】
開放領域206は、挿入部材200の全体的な重量を減らすのを助ける。必要に応じて、挿入部材200の重量をさらに減らすには、その構造(たとえば、そのアーム210および212またはベース側部208)の内部を中空にするかまたは、たとえば、図1に示されているベース部材110の構造と同様な、オープン・セルまたは「トラス状」構造に形成することができる。他の例として、挿入部202は、図2には、挿入部202を完全に通じて延びる2つの切欠きまたは中空領域202aおよび202bを含むように示されている(必要に応じて、切欠きまたは中空領域は挿入部202を部分的に通じて延びることができる)。もちろん、このような切欠きまたは中空領域は、本発明から逸脱せずにサイド・アーム210および212に沿って設け、および/またはベース側部208に沿って設けることができる。さらに、必要に応じて、挿入部材202を構成する材料は、装置の全体的な重量を調節するように選択することができる。
【0041】
切欠きまたは中空領域202aおよび202b、ならびに開放領域206およびベース部材110のオープン・セル構造120、ならびにこれらの要素を構成するのに使用される材料(たとえば、アルミニウム、チタン、高分子材料などの軽量材料)は、クラブ・ヘッド全体の全体的な重量を減らすのを助け、クラブ製造業者および設計者が、クラブ・ヘッドの総重量を過度に増やさずにクラブ・ヘッド構造全体における他の位置に追加的な重量をかけるのを可能にする。この種の重量分散および調節は、クラブ・ヘッド全体のスイング特性を変更および/または調節できるようにする。本発明から逸脱せずに、クラブ・ヘッドの重量を再分散し、および/またはクラブ・ヘッドに重りを付ける任意の所望の方法を使用することができる。たとえば、挿入部材200は、鉛、タングステン、またはその他の重い金属のような重り部材220および222を受け入れるレセプタクル216および218を含んでよい。必要に応じて、重り部材220および222は、たとえば、除去可能な接着剤、ねじ、ターンバックル、クランプ、クラスプ、止めねじ、または他の機械的接続部によって挿入部材200に取外し可能に取り付けることができ、したがって、重り部材220および222をレセプタル216および218から容易に取り外し、他の重り部材などと容易に交換することができる。この特徴によって、クラブ・ヘッド全体のスイング特性を、ユーザのスイング特性、好みなどによりうまく合うようにカスタム化することが可能になる。
【0042】
レセプタクル216および218(したがって、重り付きインサート220および222)は、本発明から逸脱せずにクラブ・ヘッド構造全体における任意の所望の位置に設けることができる。図2に示されているような本発明の少なくともいくつかの例では、レセプタクル216および218は、挿入部材200上、特に、挿入部材200の本体部204上の、たとえば挿入部202から離れ、および/またはボール打撃表面の中心から離れた位置に配置されている。図2に示されている三角形状の本体部204を使用すると、重り部材レセプタクル216および218(したがって、重り部材220および222自体)は、三角形状本体部204のコーナー領域、すなわち、概ねベース側部208がサイド・アーム210および212のそれぞれに接触する位置に配置することができる。
【0043】
図3および4は、図1および2に示されているように本体部材100および挿入部材200を含むボール打撃装置300の例のそれぞれの異なる斜視図を示している。図3に示されているように、挿入部材200の挿入部202は、本体部材100の裏面104に設けられた開口部106に嵌る。ベース部材110の平坦な領域112および傾斜領域114は、挿入部202を開口部106に挿入できるようにするのに十分な余裕を与える。挿入部材200および本体部材100は、本発明から逸脱せずに、溶接、接着剤、機械的接続などを介した当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の所望の方法で、必要に応じて、挿入部202/開口部106位置に固定することができる。たとえば、ユーザ、クラブ修理人によって装置構造300全体のそれぞれの異なる部品を交換して、たとえば、クラブのスイング特性を変更できるようにしたり、クラブ・ヘッドをユーザの好みに合うようにカスタマイズしたり、プレー条件(たとえば、速いグリーンおよび遅いグリーン、ウェット状態およびドライ状態など)などに基づいてクラブ・ヘッドを変更したりすることができるように、必要に応じて、挿入部材200および本体部材100を本発明から逸脱せずに(たとえば、ボルト、ナット、ねじ、止めねじ、クランプ、クラスプ、または他の機械的接続部を介して)取外し可能に固定することができる。一例として、以下に詳しく説明するように、挿入部202を開口部106に永久的に固定することなしに、挿入部材200および本体部材100を(たとえば、ぴったり嵌るようなサイズおよび形状を有する)挿入部202/開口部106に圧入し、および/または機械的取付け部を使用して各部材を保持することができる。図3および4は、シャフト取付け領域116でベース部材110に取り付けられたシャフトまたはハンドル302をさらに示している。
【0044】
本発明のいくつかの例による構造に存在する他の特徴が図3および4に示されている。この例に示されているように、本体部材100および挿入部材200は、本体部材100のベース部材110が挿入部材200の本体部204に接触する位置で互いに固定することができる。本発明から逸脱せずに、これらの部材100および200を固定する方法として任意の方法を使用することができるが、図示の例では、1つまたは複数のボルト、ねじ、リベット304、または他のコネクタが本体部材100の固定領域118および挿入部材200の固定領域224を通過している(図2も参照されたい)。または(あるいはさらに)、必要に応じて、接着剤、溶接、はんだ付け、止めねじ、クランプ、クラスプ、その他の機械的コネクタ、および/または当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の他の方法によって、本発明から逸脱せずに本体部材100のベース部材110を挿入部材200の本体部204に固定することができる。
【0045】
図4によってさらに示されているように、この構造例の開口部106は、本体部100を完全に通じて延び、本体部材100の前面102で終わっている。したがって、この構造例で挿入部材200が開口部106に挿入されると、挿入部材200の前面214が本体部材100の前面102を通じて露出される。図示の例では、本体部材100および挿入部材200の前面102および214はそれぞれ、最終的なクラブ・ヘッド構造300において同一平面上または実質的に同一平面上に位置し、これらの表面102および214はこのボール打撃ヘッド例のボール打撃表面を形成する。
【0046】
図5は、図1〜4に示されているクラブ・ヘッド構造300の俯瞰図を示している。本発明のこの例によるクラブ・ヘッド構造300のより完全な図を示す助けとして、この図における挿入部材200の様々な「隠れた」部材は、破線で示されている。
【0047】
上記に概略的に説明したように、クラブ・ヘッド構造の開放領域の組合せ(たとえば、領域120、202a、202b、206など)は、クラブ・ヘッド構造300全体の質量を減らし、クラブ・ヘッド設計者が(たとえば、重り部材220および222を使用して)その質量を設計における他の位置に配置し、それによってクラブのスイング特性を変更できるようにする。図1〜5に示されている例では、この質量の多くは、クラブ・ヘッドの外側領域(たとえば、アーム210および212とベース部材208との間の、三角形状の挿入部材の本体部204の外側コーナーまたは外周)に再分散される。たとえば図1〜5に示されている種類のクラブ・ヘッドの外部重りを使用して、クラブ・ヘッドがボール打撃面102および214の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有するようにクラブ・ヘッド設計全体(すなわち、本体部材100、外側部材200、および任意の重り付きインサートの組合せ)の構造および重量を調節することができる。いくつかの例では、ボール打撃面の中心の周りの慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。慣性モーメントは、たとえば、スイング時および打つべき目標(たとえば、ゴルフ・ボールなど)との接触時の両方に、クラブ・ヘッド(または他の目標)がよじれに対してある程度抵抗できるようにする。上述のように、スイング時または接触時にクラブ・ヘッドが捻れると、ボールに望ましくないスピンがかかってボールが正しい方向からずれ、および/またはクラブが所望のボール接触位置でボールに接触せず、たとえば飛距離が出なくなる。したがって、本発明の少なくともいくつかの例によるクラブ・ヘッド構造に関連する慣性モーメントが高いと、クラブ・ヘッドの捻れおよび/またはミスヒットを防止する助けになる。
【0048】
もちろん、本発明から逸脱せずにボール打撃装置の様々な部品の設計に多数の変更を加えることが可能である。図6および7は、図1および3〜5に示されている本体部材とは異なる本体部材600を含むボール打撃装置700の他の態様例を示している。具体的には、この例では、本体部材600のボール打撃部602は、(たとえば、前面102、ベース部材104、および開口部106を含む)図1に示されている本体部材100のボール打撃部に類似しているが、図6のベース部材604は、図1に示されているベース部材110とは異なる。ベース部材604も図1に示されているような平坦な領域112、傾斜領域114、およびオープン・セル構造120を含んでいるが、ベース部材604は、挿入部材200との後方接続部を含んでいない。その代わり、図7に示されているように、ベース部材604の後部606は、自由であり、挿入部材200に接続されていない(本発明から逸脱せずに任意の所望の挿入部材を使用することができるが、図示の例では、図7の例の挿入部材200は図2〜5に示されている構造と同様の構造を有している)。
【0049】
図8は、ボール打撃部802およびベース部材804を含む、本発明の例によるボール打撃装置の本体部材800の他の例を示している。この本体部材800の全体的な構造は図1および6に含まれている構造と同様であるが、この本体部材800は、シャフトまたはハンドル808を取り付けるレセプタクル806がベース部材804から分離しおよび/またはベース部材804への取付け部として設けられている点が異なる。シャフト・レセプタクル806は、(たとえば、成形または鋳造時に)単体のワン・ピース構成の一部として設けたり、溶接、接着剤、機械的接続などを用いて設けたりすることなど、任意の所望の方法でベース部材804(および/またはクラブ・ヘッド構造の他の部分)に設けることができる。さらに、シャフト808は、本発明から逸脱せずに、たとえば、直線状構成、湾曲構成、オフセット構成、黒鉛構成、スチール構成などの任意の設計または構成のものであってよい。さらに、シャフト808は、本発明から逸脱せずに、溶接、接着剤、機械的接続のような任意の所望の方法でレセプタクル806に取り付けることができる。上記に図2〜5に関連して説明した挿入部材200の様々な例を含む、任意の所望の挿入部材構成または構造を、本発明から逸脱せずにこの本体部材800に含めることができる。さらにまたはこの代わりとして、本発明から逸脱せずにシャフト・レセプタクル806またはその他のシャフト取付けシステムを挿入部材(たとえば、部材200)の一部として含めることができる。
【0050】
図9および10は、本発明の例によるボール打撃装置900の他の態様例(たとえば、パター・ヘッド)の斜視図を示している。本体部材902は、ボール打撃部904、およびボール打撃部904から離れる方向に(かつクラブ構造900の後部に向かって)延びるベース部材906を有している。ボール打撃部904の背面910に開口部908が形成されており、この開口部908は背面910から、使用時にボールに面する前面912まで延びている。もちろん、開口部908は、必要に応じて、背面910から始まり、本体部材902のボール打撃部904を部分的に通じて延び、前面912に達する前に終わってよい。他の例として、必要に応じて、本発明から逸脱せずに、開口部908をボール打撃部904の他の表面に設けることができ、またはまったく設けなくてもよい。さらに、必要に応じて、ボール打撃部904は、本発明のすべての例で概ね直方体の形をとる必要はない。
【0051】
この例のベース部材906は、挿入部材950を、以下に詳しく説明する開口部908に挿入するための余裕を設けるように、平坦な部分914および傾斜部916を含んでいる。ベース部材906の傾斜部916に沿って、傾斜部916からずれた位置にシャフトまたはハンドル・レセプタクル918が設けられている。もちろん、このシャフトまたはハンドル・レセプタクル918あるいは他のシャフト取付け手段を、本発明から逸脱せずに任意の所望の位置または任意の所望の向きに設けることができる。さらにまたはこの代わりとして、シャフトまたはハンドルを、本発明から逸脱せずに、構造上(挿入部材950上、または本体部材902および挿入部材950の両方の上を含む)の任意の所望の位置でボール打撃装置900に取り付けることができる。
【0052】
挿入部材950は、挿入部952および本体部954を含んでいる。挿入部952は、本体部902の開口部908に挿入され、本体部954は、後方にボール打撃部904から離れる方向に延びている。この例では、本体部材902のベース部材906が本体部954に取り付けられることはない。ただし、本体部材902は(たとえば、接着剤、溶接、止めねじ、ボルト、クランプ、クラスプ、その他の機械的コネクタ、密着摩擦嵌合、圧入を用いて)挿入部952/開口部908の接合面で挿入部材950に取り付けることができる。任意で、本体部材902および挿入部材950は、たとえば、本体部材902および挿入部材950を交換することによって、修理を行ったり、クラブ・ヘッド900全体のスイング特性を変更したりすることができるように、互いに取外し可能に取り付けることができる。この特徴によって、ユーザは、本体部材902および/または挿入部材950を交換することによってクラブを自由にカスタマイズし、たとえば、ユーザのスイング特性および/または好みに合わせたり、特定のプレー条件(たとえば、速いグリーンおよび遅いグリーン、ウェット状態およびドライ状態など)に合わせたりすることができる。
【0053】
図示の例では、挿入部材950の本体部954は、2つのサイド・アーム956および958ならびにベース側部960を有する概ね三角形状である。本体部954は、この例では本体部に形成された開放領域962として実施される低重量領域を有している。三角形のベース構造のコーナー領域(すなわち、ベース側部960が2つのサイド・アーム956および958に接触する領域)に他の重り領域964および966が設けられており、それによって重量を(たとえば、開放領域962から)クラブ・ヘッド構造の後部周縁まで再分散させる。(図2〜5に示されているような)選択的に取外し可能な重り部材を設ける代わりに、本発明のこの例では、重り領域964および966は、開放領域962を三角形構造のコーナーまで延ばさないことによって設けられている(たとえば、本体部954の金属、高分子、または他の構造材料の少なくとも一部が、本体部の、ボール打撃部904から離れた領域に残されている)。必要に応じて、本発明から逸脱せずに、既存の重り領域に、任意で選択的に取り外し可能に他の重りが嵌め込まれ受け入れられる。他の重りは、存在する場合には、本発明から逸脱せずに、金属インサート(たとえば、鉛、タングステンなど)、重り付き接着剤(たとえば、鉛テープなど)の形であってよく、または任意の他の形であってよい。
【0054】
図9に示されているように、挿入部材950の前面968は、開口部908を通じて露出され、ボール打撃装置900のボール打撃表面の少なくとも一部を形成している。この図示の例では挿入部材950の前面968および本体部材902の前面912が同一平面(または実質的に同一平面)上に位置する(さらに共にボール打撃装置900のボール打撃面を形成する)ように示されているが、必要に応じて、これらの表面は同一平面上に位置しなくてもよい。たとえば、必要に応じて、(たとえば、前面968のみがボール打撃装置900のボール打撃面を形成するように)挿入部材950の前面968が開口部908の前面から本体部材902の前面912の前方に延びてよい。本発明から逸脱せずに、開口部908(もしあれば)を通じて露出される様々なサイズの前面968を使用することができる。
【0055】
この例のボール打撃装置900は、他の特徴を含んでいる。たとえば、図示のように、ベース側部960は、湾曲しており、表示領域970を形成している。これらの特徴は、装置900に興味深い美的デザインを提供する。さらに、必要に応じて、クラブ・メーカー、製造業者などが、ロゴ、モデル名、モデル番号、所有者の名前、および/またはその他の表示もしくはデータを表示領域970に示すことができる。
【0056】
図9〜10のボール打撃装置900は、本体部材902のベース部材906がボール打撃ヘッド904のベース部ではなく頂部から延びているという点でも図1〜8に示されている例とは異なる。したがって、ベース部材906の平坦な領域914は、ボール打撃表面912から離れる方向に延びており、インサート部材950はベース部材906の下に取り付けられている。この構造上の変更によって、上記に図1〜8に関連して説明した傾斜部およびハンドル・マウントとは異なり、傾斜部916およびハンドル・マウント918もそれぞれの異なる方向に延びている。もちろん、本発明から逸脱せずに、ベース部材906を、開口部908の下方の位置、側部開口部908に沿った位置、および/またはその他の場所を含む他の位置に設けてよい。本発明から逸脱せずに構造上の他の多数の修正などが可能である。
【0057】
本発明の他の局面は、ゴルフ・クラブ・ヘッドおよび/またはゴルフ・クラブ全体などのボール打撃装置を組み立てるかまたは構成する方法に関する。以下の方法は、図1〜5に関連して例示したようなパターおよびパター・ヘッドの構成に関連して説明するが、当業者には、本明細書に示された特定の例とは異なるパターおよびゴルフ・クラブ・ヘッド設計を含む他のボール打撃装置を作製するように本発明の例による方法を実施できることが理解されよう。
【0058】
本発明による1つの方法例は、使用時にボールに面する第1の表面102、開口部106を形成する第2の表面104、および第1の表面102から離れる方向(たとえば、組み立てられたボール打撃装置全体の後部に向かう方向)に延びるベース部材110を含むボール打撃装置の本体部材100を設ける工程を含む。本体部材100に形成された開口部106に挿入部材200の挿入部202を挿入する。上述の挿入部材200は、挿入部202から離れる方向に延びる本体部204をさらに含んでよい。この本体部204は、少なくとも1つの開放領域206を形成するように構成することができる。本体部材100は、たとえば、挿入部202/開口部106接合面で挿入部材200に固定し、固定領域118および224で挿入部材200に固定し、および/または任意の所望の方法で挿入部材200に固定することができる。この固定は、接着剤、溶接、クランプ、クラスプ、ねじ、ボルト、止めねじ、その他の機械的コネクタ、圧入などの使用を含んでよい。
【0059】
本発明の方法の他の特徴は、ボール打撃装置のスイング特性を変更する工程に関する。クラブ設計者、クラブ製造業者、プロのクラブ・フィッター、ボール打撃装置のユーザなど、だれでも本発明から逸脱せずにこのような変更を施すことができる。このような方法は、ボール打撃装置ヘッドのボール打撃面の中心の周りの慣性モーメントを高くするように1つまたは複数の重り部材(たとえば、部材220、222)を本体部材100または挿入部材200の後部および/または外部もしくは周囲でクラブ・ヘッドに取り付ける工程を含んでよい。このように慣性モーメントが高いと、たとえばスイング時および/またはボールとの接触時にクラブ・ヘッドが捻れるのを防止する助けになる。
【0060】
少なくともいくつかの方法例では、挿入部材200の本体部204のベース側部208に設けられた、それぞれ、レセプタクル216および218に(たとえば、この例の本体部204に関連する三角形構造のコーナー領域で)重り部材220および222を嵌め込むことができる。これらのレセプタクル216および218ならびにそれに関連する重り部材220および222は、たとえば、所与のユーザのスイングおよび/または好みに対してクラブ・ヘッドのスイング特性がカスタマイズされるように(たとえば、クラブ・ヘッドに上述の慣性モーメント特性が与えられるように)重り部材220および222の選択的な取外しおよび/または交換を可能にするように設計することができる。もちろん、上記に指摘したように、本発明から逸脱せずに様々な設計の重り部材、レセプタクルなどを使用することができる。任意で、重り部材が鉛テープまたは接着剤によって付着する他の重り部材構造(など)を含んでいる場合、レセプタクルおよび/または他の機械的コネクタが必要とされないこともある。
【0061】
本発明の例によればクラブ・ヘッドをカスタマイズする他の機能を利用することができる。たとえば、異なる重り、異なる重量分布、異なるボール・リバウンドまたは他の打撃特性、異なる音などを有する挿入部材200および本体部材100の新しい組合せができるように、挿入部材200は、本体部材100から取外し可能でかつ新しい挿入部材と交換可能であってよい(または本体部材100は、挿入部材200から取外し可能でかつ新しい本体部材と交換可能であってよい)。このように、ユーザは、上述のようにユーザのスイング特性、好み、プレー条件などに合うようにクラブ・ヘッドをさらにカスタマイズすることができる。
【0062】
ボール打撃装置構造には、本発明から逸脱せずに他の要素も含めることができる。たとえば、本発明の例による他の方法は、本体部材100または挿入部材200の少なくとも一方にハンドルまたはシャフト部材302を取り付ける工程を含んでよい。
【0063】
図11は、本発明の局面によるボール打撃装置の他の例を示している。この構造例では、ボール打撃装置は、ボール打撃前面1102、およびボール打撃表面1102から離れる方向に延びる本体部材1104を含むゴルフ・クラブ・パター・ヘッド1100の形をしている。本発明のこの局面によるゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面1102の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも20,000 g/cm2であってよく、少なくともいくつかの例では、慣性モーメントは少なくとも25,000 g/cm2であり、いくつかの例では28,000 g/cm2ですらある。
【0064】
ゴルフ・クラブ・ヘッド1100の全部または少なくとも一部を構成する材料は、上述の慣性モーメント特徴を実現するのを助けることができる。たとえば、本体部1104の全部または少なくとも一部を、軽量高分子材料(たとえば、ポリアミドまたはナイロン材料)、軽量金属材料(たとえば、アルミニウムまたはチタン)などの軽量材料で作ることができる。少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッドの本体部1104およびボール打撃部1106(たとえば、クラブ・ヘッドの、ボール打撃表面1102を含む部分)は、たとえば、上述のように高分子またはその他の軽量材料で、単体のワン・ピース構成として一体的に形成することができる。しかし、必要に応じて、本体部1104を、上記に図1〜10に関連して詳しく説明したようにボール打撃部1106に設けられた1つまたは複数の開口部に嵌るインサートとして設計することができる。他の選択肢として、本体部1104を、(たとえば、接着剤、機械的コネクタ、溶接などを使用して)本発明から逸脱せずに任意の所望の方法で別個のボール打撃部1106に取り付けることができる。必要に応じて、本発明から逸脱せずに、本体部1104とは異なる材料でボール打撃部1106を作ることができる。
【0065】
ボール打撃前面1102は、本発明から逸脱せずに様々な形をとることができる。たとえば、ボール打撃表面1102は、単にボール打撃部1106の最前面として一体的に形成することができる。他の構成として、ボール打撃表面1102は、たとえば接着剤、ねじ、またはその他の機械的コネクタを使用してボール打撃部1106の前部に取り付けられた金属板またはその他の材料であってよい。他の選択肢として、ボール打撃表面1102および/またはボール打撃部1106は、本発明から逸脱せずに本体部1104の残りの部分と一体的に単体のワン・ピース構成として形成することができる。他の選択肢として、上記に図1〜10に関連して概略的に説明したように、ボール打撃部1106に形成された開口部に挿入される本体部材1104の部分に取り付けられるかまたはその部分として形成された挿入部として、ボール打撃表面1102の少なくとも一部を設けることができる。本発明から逸脱せずに、ボール打撃表面1102を設ける他の所望の方法を利用することができる。
【0066】
クラブ・ヘッド1100の構成の他の特徴は、上述の慣性モーメント特性を実現する助けになる。たとえば、本体部材1104は、ボール打撃表面1102の後方外側に延びるように設計することができる。たとえば、本体部材1104のサイド・アーム1108および1110はボール打撃部1106の後方外側に延びている。本体部材1104は、ボール打撃部1106の後方に、ボール打撃表面1102に平行に(または本質的に平行に)延びるベース部材1112をさらに含んでいる。したがって、クラブ・ヘッド構造1100全体が、(アーム1108および1110がボール打撃部1106に接触する位置に応じて)全体的に台形または三角形の面を有しており、その中心に開放領域1114が形成されている。アーム1108および1110は、ボール打撃部1106より薄い(図11のページに出入りする方向)ものとして示されており、ベース部材1112はさらに薄い部分1116を有している。このような縮小されたサイズと開放領域1114は、本体部材1104の全体的な重量を減らす(かつ以下に詳しく説明するように、任意でその重量をクラブ・ヘッド構造1100内の他の場所への再分散に利用できるようにする)助けになる。必要に応じて、アーム1108および1110ならびに/あるいはベース部材1112を中空にし、ならびに/あるいは「トラス状」に形成してさらにその重量を減らす(かつさらにその重量を他の場所への再分散に利用できるようにする)ことができる。
【0067】
本発明の少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッド1100は、たとえば、現在のUSGA規則およびガイドラインによって許可されている限界またはそれに近い比較的大きなサイズを有する。現在、USGAガイドラインは、パター・ヘッド設計を(a)最大全幅(たとえば、図11の寸法「A」)が7インチ(A≦7インチ)であり、(b)最大全深さ(たとえば、図11の寸法「C」)が寸法「A」より小さく(A>C)、(c)最小フェース幅(たとえば、図11の寸法「B」)が寸法「C」の少なくとも2/3かつ寸法「A」の少なくとも1/2(B≧2/3CおよびB≧1/2A)であり、かつ(d)最大全高(たとえば、図11のページに出入りする方向)が2.5インチになるように制限している。
【0068】
この図示の例では、本体部材1104は、ボール打撃表面1102の後ろに配置されかつ少なくとも一部がこの表面1102の外側に配置された一対の重り部材レセプタクル1118および1120を含んでいる。より具体的には、重り部材レセプタクル1118および1120の少なくとも一部は、ボール打撃表面1102に垂直に向けられ、かつボール打撃表面1102のそれぞれの端部1102aおよび1102bに配置された平面(図11の平面P1およびP2を参照されたい)の外側に配置されている。必要に応じて、少なくともいくつかの例では、本発明から逸脱せずに重り部材レセプタクル1118および1120全体をこれらの平面の外側に配置することができる。重り部材1122および1124(たとえば、鉛、タングステン、またはその他の重い材料インサート)をそれぞれレセプタクル1118および1120に挿入し、クラブ・ヘッド構造1100の後ろでかつその概ね外周に余分の重りを設けることができる。したがって、重り部材1122および1124の少なくとも一部(または全部)が、上述の平面P1およびP2の外側に配置されている。
【0069】
図11に示されている構造例1100は、ボール打撃表面1102から離れてクラブ・ヘッド構造1100の後部に向かって延びるベース部分1126をさらに含んでいる。このベース部分1126は、ボール打撃表面1102のほぼ中心に設けることができ、それによってパター・ヘッド構造1100の位置合わせを助けるように働くことができる(たとえば、クラブ・ヘッドの所望のボール接触位置を識別する)。ベース部分1126は、本発明から逸脱せずに任意の所望の方法でボール打撃部1106および/または本体部1104から延び、および/またはそれに取り付けることができる。たとえば、ベース部分1126は、接着剤、溶接、はんだ付け、機械的コネクタなどを介して、本体部1104、ボール打撃表面1102、および/またはボール打撃部1106のうちの1つまたは複数に取り付けることができる。他の例として、ベース部分1126は、本発明から逸脱せずに、本体部1104、ボール打撃表面1102、および/またはボール打撃部1106と一体的に単体のワン・ピース構成として形成し、任意でこれらの要素のうちの1つまたは複数と同じ材料で作ることができる。
【0070】
クラブ・ヘッド構造1100は、たとえば、当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の所望の方法でシャフト1130が取り付けられるシャフト取付け部材1128をさらに含んでよい。従来の材料で作られた従来の設計のシャフト1130を含む任意の所望の種類のシャフト1130を、本発明から逸脱せずに使用することができる。
【0071】
ボールまたはその他の目標を真っ直ぐにかつ正確に打つという要件はゴルフに限定されない。たとえば、好都合なことに、本発明の各局面は、ポロまたはクロッケーで使用されるマレット、ホッケー(フィールド・ホッケーまたはアイス・ホッケー)のスティック、テニスまたはバドミントンのラケット、クリケットのバットなどを形成する際に使用することができる。より一般的には、好都合なことに、本発明の各局面は、バットまたはクラブ状の要素が振られ、スイング時および/または接触時にクラブ・ヘッドをほとんどまたはまったく捻ることなく目標経路に対して真っ直ぐなラインを維持する必要がある、あらゆる運動道具に使用することができる。
【0072】
D. 結論
本発明を実施するうえで現在好ましい態様を含む特定の例に関して本発明を説明したが、当業者には、上述のシステムおよび方法の多数の変形態様および修正態様があることが理解されよう。したがって、本発明の要旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように広義に解釈すべきである。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、概して、中心衝撃位置の周りに高い慣性モーメントを有しており、特に、ボール打撃装置が中心衝撃位置からいくらかはずれた位置でボールを打ったときに、クラブ・ヘッドの捻れおよびミスヒットを防止するのを助ける、ゴルフ・クラブ・ヘッドなどのボール打撃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフは、男性および女性プレーヤー、ならびに様々な年齢および技術レベルのプレーヤーなど、様々なプレーヤーによって楽しまれている。ゴルフは、このような様々なプレーヤーが、(たとえば、スコアにハンデを付けたり、異なるティー・ボックスを使用したりして)互いに直接競う場合でもゴルフに一緒に参加することができ、なおかつゴルフ大会または競技を楽しむことができるという点でスポーツ界ではいくらか異色である。これらの要因は、ゴルフのテレビ番組(たとえば、ゴルフ・トーナメント、ゴルフ・ニュース、ゴルフの歴史、および/またはその他のゴルフ・プログラム)が増えており、有名なゴルフ・スーパースターが現れていることと共に、米国と世界の他の国々との両方で、近年のゴルフ人口の増加に少なくとも部分的に寄与している。ゴルフに参加する人の数およびゴルフ・コースの数は、近年着実に増加している。
【0003】
すべての技術レベルのプレーヤーが、その成績を向上させ、ゴルフ・スコアを下げ、次の成績「レベル」に到達することを目指している。すべての種類のゴルフ道具の製造業者が、これらの要求に応えており、近年ゴルフ道具が大幅に変化し向上している。たとえば、現在様々なゴルフ・ボール・モデルが市販されており、いくつかのボールは、より遠くまでより真っ直ぐ飛び、より高いかまたはより平坦な軌跡を描き、より多くのスピンならびにより優れた制御および(特にグリーンの周りでの)感触が得られるように設計されている。
【0004】
ゴルフ・クラブは、プレー中にゴルフ・ボールを動かす唯一の道具であるので、近年の多くの技術的研究および進歩の主題になっている。たとえば、市場では近年、ゴルフ・クラブ・ヘッド、シャフト、およびグリップが改善されている。さらに、ゴルフ・クラブの様々な要素およびゴルフ・ボールの特性を特定のユーザのスイングの特徴または特性によりうまく合わせるために、他の技術的進歩がもたらされている(たとえば、クラブ・フィッティング技術、ボール発射角測定技術など)。
【0005】
様々な技術向上にもかかわらず、ゴルフは依然として、高いレベルでプレーするのが難しい競技である。ゴルフ・クラブは、確実に真っ直ぐにかつ所望の方向に飛ばすために、所望の目標経路に対して真っ直ぐに(または実質的に真っ直ぐに)ゴルフ・ボールをミートしなければならない。さらに、ゴルフ・クラブは、確実に真っ直ぐに、所望の方向に、かつ所望の距離にわたって飛ばすために、クラブ・ヘッド・フェース上の所望の位置またはその近くで(すなわち、「所望の」または「最適な」ボール接触位置上またはその近くで)ゴルフ・ボールをミートしなければならない。中心から外れたヒットは、クラブ・フェースがボールに接触したときにクラブ・フェースを「捻り」、それによってボールを誤った方向へ送り、不要なフックまたはスライス・スピンをかけ、および/または飛距離を出すのを妨げる傾向がある。真っ直ぐでなく、および/またはクラブの所望のボール接触位置から、場合によっては比較的わずかな量だけ離れた位置でのクラブ・フェース/ボールの接触は、ゴルフ・ボールに多くの場合不要なフックまたはスライス・スピンをかけてゴルフ・ボールを誤った方向に飛ばし、ならびに/あるいは飛距離を出すのを妨げることもある。したがって、ユーザが接触ゾーンによってクラブ・フェースを真っ直ぐに維持し、ならびに/あるいはスイング時および/または接触時のよじれに抵抗するのを助けることのできるクラブ・ヘッド構造は、ボールをより真っ直ぐにかつより正確に、所望の方向に、かつ多くの場合より長くおよび/または確実な距離にわたって飛ばす助けになる傾向がある。
【0006】
他のゴルフ・クラブと同様に、パターも、ゴルフ・ボールを所望の方向に真っ直ぐにかつ正確に転がすために、所望の方向または経路においてゴルフ・ボールに真っ直ぐに接触しなければならない。パター・ヘッドがストローク時に捻れる場合、これによって、ボールが正しい方向からずれ、および/またはパットが走行する距離が短くなる傾向がある。さらに、パターのフェースの中心から外れたヒット(すなわち、パターの所望のボール接触位置から離れたヒット)は、パター・ヘッドがボールに接触したときにパター・ヘッドを捻る傾向があり、それによって、この場合も、ボールが正しい方向からずれ、および/またはボールが転がる距離が短くなる傾向がある。したがって、ユーザがクラブ・フェースを接触ゾーンによって目標ラインに対して真っ直ぐに維持し、ならびに/あるいはスイング時および/または接触時にクラブ・ヘッドが捻れるのを妨げるのを助けることのできるパター・ヘッド構造は、ボールがより真っ直ぐに、より正確に、かつ所望の方向に転がるのを助ける傾向がある。
【発明の概要】
【0007】
以下に、本発明の局面の少なくともいくつかを基本的に理解するために本発明の各局面の概要を示す。この概要は、本発明の網羅的な概括ではない。この概要は、本発明の主要または重大な要素を識別するものでも、または本発明の範囲を示すものでもない。以下の概要は、以下に示すより詳細な説明の序説として本発明のいくつかの概念を概略的な形で示すものに過ぎない。
【0008】
本発明の各局面は、中心衝撃位置の周りに高い慣性モーメントを有しており、特に、ボール打撃装置が中心からいくらかはずれた位置でボールを打ったときに、クラブ・ヘッドの捻れおよびミスヒットを防止するのを助ける、ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置に関する。
【0009】
本発明の1つのより具体的な局面は、(a)使用時にボールに面する第1の表面、開口部が形成された、第1の表面と向かい合う第2の表面、および第2の表面から離れる方向へ延びるベース部材を有する第1の部材(たとえば、本体部材)と、(b)第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含むボール打撃装置に関する。本発明の他の局面または上記の局面に代わる局面は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を有する第1の部材(本体部材)と、(b)第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含む、ゴルフ・クラブ、パターなどのボール打撃装置に関する。本発明の各局面によるボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有し、いくつかの例では、慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。
【0010】
本発明の他の局面は、(a)ボール打撃表面と、(b)ボール打撃表面から離れる方向へ延びる本体部材とを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッド(たとえば、パター・ヘッド)などのボール打撃装置に関する。本発明のこれらの例によるゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも20,000 g/cm2であり、いくつかの例では少なくとも25,000 g/cm2であり、少なくとも28,000 g/cm2ですらある。これらの慣性モーメント仕様は、本発明から逸脱せずに様々な方法で実現することができる。たとえば、クラブ・ヘッドの本体部材および/またはボール打撃表面および/またはボール打撃部は、アルミニウム、チタン、高分子材料などの軽量材料で形成することができる。他の例として、たとえば、ゴルフ・クラブ・ヘッドのボール打撃部の後ろおよび/またはゴルフ・クラブ・ヘッドの外周の周りに重り部材(たとえば、鉛またはタングステン重り)を設けることができる。いくつかのより具体的な例では、1つまたは複数の重り部材を、ボール打撃部の後ろに設け、かつ少なくともその一部を、ボール打撃表面に垂直に向けられかつボール打撃表面の端部に配置された平面の外側に設けることができる。必要に応じて、少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッドの本体部材、ボール打撃表面、および/またはボール打撃部を高分子材料で作り、任意で、1つまたは複数のこれらの要素を単体のワン・ピース構成として設けることができる。
【0011】
本発明の他の局面は、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター・ヘッド、ゴルフ・クラブ、パターのような、上述の種類のボール打撃装置を構成するかまたは組み立てる方法に関する。このような1つの方法は、使用時にボールに面する第1の表面、開口部形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、(b)挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材の挿入部を、第1の部材に形成された開口部に挿入する工程、ならびに(c)第1の部材および第2の部材を互いに(直接的または間接的に)固定する工程を含んでよい。本発明の少なくともいくつかの例による他の方法または上記の方法に代わる方法は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、ならびに(b)第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材を、第1の部材に固定する工程を含み、第1の部材および第2の部材はボール打撃装置を少なくとも部分的に形成する。この場合も、ボール打撃装置は、ボール打撃表面を含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも10,000 g/cm2である。いくつかの例では、慣性モーメントは、少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。いくつかの慣性モーメントは、上述のように12,000 g/cm2より高くてよい。
【0012】
添付の図面を考慮して以下の説明を参照することにより、本発明およびそのある種の利点をより完全に理解することができる。各図面では、同じ符番は同じ部材を示している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一例によるボール打撃装置本体部材を示す。
【図2】本発明の一例によるボール打撃装置挿入部材を示す。
【図3】本発明の一例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の斜視図を示す。
【図4】本発明の一例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の斜視図を示す。
【図5】本発明の一例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の俯瞰図を示す。
【図6】本発明の他の例によるボール打撃本体部材を示す。
【図7】本発明の他の例による本体部材および挿入部材を含むボール打撃装置の俯瞰図を示す。
【図8】本発明の他の例によるボール打撃装置本体部材を示す。
【図9】本発明の他の例による本体部材および挿入部材を含む他のボール打撃装置の斜視図を示す。
【図10】本発明の他の例による本体部材および挿入部材を含む他のボール打撃装置の斜視図を示す。
【図11】本発明の他の例による他のボール打撃装置の俯瞰図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
本発明の様々な態様例についての以下の説明では、本発明の一部を形成し、かつ一例として、本発明の各局面を実施することのできる装置、システム、および環境の様々な例が示されている添付の図面を参照する。部品、装置、システム、および環境の例の他の特定の構成を使用することができ、本発明の範囲から逸脱せずに構造および機能面の修正を施すことができることを理解されたい。さらに、本明細書では、本発明の部材および要素の様々な例を説明するために「頂部」、「ベース部」、「前部」、「後部」、「側部」などの語を使用することがあるが、これらの語は本明細書では、たとえば、図示されている向きの例に基づく都合上の問題で使用されているものである。本明細書では、本発明の範囲内に収まるために構造の特定の三次元方位を必要とすると解釈すべきものはない。
【0015】
読者の助けとして、本明細書は以下のような様々な節に分かれている。用語、本発明によるボール打撃装置の概略的な説明、本発明の特定の例、および結論。
【0016】
A. 用語
本明細書では以下の用語が使用され、特に明示しないかぎりまたは文脈から明らかなように、これらの用語は以下に示す意味を有する。
【0017】
「ボール打撃装置」は、ボールまたは他の同様の目標(ホッケーのパックなど)を打つように構成され設計された任意の装置を意味する。以下に詳しく説明する「ボール打撃装置」を総称的に包含するだけでなく、「ボール打撃装置」の例には、ゴルフ・クラブ、クロッケーのマレット、ポロのマレット、野球またはソフトボールのバット、テニス・ラケット、バドミントン・ラケット、フィールド・ホッケーのスティック、アイス・ホッケーのスティックなどが含まれるが、それに限定されるわけではない。
【0018】
「ボール打撃ヘッド」は、「ボール打撃装置」の、使用時にボール(またはその他の目標)に接触する部分を含みかつその部分のすぐ隣りに位置する(任意でその部分を囲む)部分を意味する。ゴルフ・クラブのようないくつかの例では、ボール打撃ヘッドは、任意のシャフトまたはハンドル部材とは別個の実体であってよく、ボール打撃ヘッドは、シャフトまたはハンドルに何らかの方法で結合することができる。
【0019】
語「シャフト」および「ハンドル」は、本明細書では同義的にかつ交換可能に使用され、これらの語は、ボール打撃装置の、ユーザがボール打撃装置を振る際に保持する部分(もしあれば)を意味する。
【0020】
B. 本発明によるボール打撃装置の概略的な説明
一般に、本発明の各局面は、ゴルフ・クラブ、パター、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター・ヘッドなどのボール打撃装置に関する。本発明の少なくともいくつかの例によるボール打撃装置は、(a)使用時にボールに面する第1の表面、開口部が形成された、第1の表面と向かい合う第2の表面、および第2の表面から離れる方向へ延びるベース部材を有する第1の部材(たとえば、本体部材)と、(b)第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含む。さらにまたはこの代わりに、本発明の各局面は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を有する第1の部材(たとえば、本体部材)と、(b)第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材(たとえば、挿入部材)とを含む、ゴルフ・クラブ、パター、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター・ヘッドなどのボール打撃装置に関する。本発明の少なくともいくつかの局面によるボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有し、いくつかの例では、慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。
【0021】
本発明の少なくともいくつかの例では、第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が1つまたは複数の位置で第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を完全に通じて延びることができる。このように、第2の部材の挿入部の表面は、ボール打撃表面の少なくとも一部を形成することができる。任意で、第1の部材の第1の表面および挿入部の第1の表面は、ボール打撃装置が完全に組み立てられたときに互いに同一平面または実質的に同一平面上に位置する。
【0022】
ボール打撃装置の様々な部分の構造は、上記に同定した慣性モーメント特性を得るのを助けるように設計または修正することができる。たとえば、本発明の少なくともいくつかの例では、第2の部材(たとえば、インサートを含む部材)の本体部は、三角形または台形状であってよく、三角形または台形状の本体部のベース側部がボール打撃表面の後ろに位置し、ボール打撃表面に平行または実質的に平行に延びるように向けることができる。必要に応じて、1つまたは複数の重り部材をボール打撃装置上、たとえば、三角形または台形状の本体部のベース側部のコーナー領域でボール打撃表面の後ろ、に取り付けることができる。重り部材は、ボール打撃装置の構造から(たとえば、本体部から)選択的に取外し可能であり、たとえば、ユーザ、クラブ・フィッターなどが重りを交換するかまたは重りを取り外して、ボール打撃装置のスイング特性を変更し、それによって装置をユーザ、クラブ・フィッターなどの好みに合わせることができる。
【0023】
本発明の他の局面は、ゴルフ・クラブ・ヘッド、ゴルフ・クラブ、パター・ヘッド、パターのような、上述の種類のボール打撃装置を構成するかまたは組み立てる方法に関する。このような方法は、たとえば、(a)使用時にボールに面する第1の表面、開口部を形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、(b)挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材の挿入部を、第1の部材に形成された開口部に挿入する工程、ならびに(c)第1の部材および第2の部材を互いに固定する工程を含んでよい。
【0024】
本発明の少なくともいくつかの例による他の方法は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材(たとえば、本体部材)を設ける工程、ならびに(b)第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材を、第1の部材に固定する工程を含んでよい、たとえば上述の種類のボール打撃装置を構成するかまたは組み立てる方法に関する。第1の部材および第2の部材は、ボール打撃装置を少なくとも部分的に形成し、ボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含んでよく、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも10,000 g/cm2である。いくつかの例では、慣性モーメントは、少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。
【0025】
第2の部材の挿入部は、第1の部材に設けられた開口部を通して第1の部材に挿入されると、第1の部材の第1の表面を通って露出することができ、それによって、少なくとも部分的にボール打撃装置のボール打撃表面を形成することができる。第2の部材は、上記に概略的に説明した(かつ以下に詳しく説明する)種類の三角形または台形状の本体部を含んでよい。
【0026】
本発明による方法の他の局面は、ボール打撃装置の構造に少なくとも1つの重り部材を取り付けて、ボール打撃装置に関連する慣性モーメントを設定、制御、および/または修正するのを助ける工程を含んでよい。重り部材は、第2の部材の本体部のように、ボール打撃装置の任意の所望の位置に取り付けることができる。上記に指摘したように、重り部材は、たとえば、ユーザ、クラブ・フィッターなどが、装置のスイング特性を自由に変更しカスタマイズして、たとえば、ユーザのスイング特性および/または好み、特定のプレー条件(たとえば、速いグリーンおよび遅いグリーン、ウェット状態およびドライ状態など)などに合わせることができるように、ボール打撃装置のある部分に取外し可能に取付け可能であってよい。他の例では、第1の部材または第2の部材の少なくとも一方にハンドル(またはシャフト)を取り付けることができる。
【0027】
本発明の他の局面は、(a)ボール打撃表面と、(b)ボール打撃表面から離れる方向へ延びる本体部材とを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置に関する。本発明のこのような例では、ゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも20,000 g/cm2であり、いくつかの例では少なくとも25,000 g/cm2であり、または少なくとも28,000 g/cm2ですらあってよい。これらの慣性モーメント仕様は、本発明から逸脱せずに様々な方法で実現することができる。たとえば、ボール打撃表面を含むクラブ・ヘッドの本体部材および/またはボール打撃表面および/またはボール打撃部は、アルミニウム、チタン、高分子材料などの軽量材料で形成することができる。他の例として、たとえば、ゴルフ・クラブ・ヘッドのボール打撃部の後ろおよび/またはゴルフ・クラブ・ヘッドの外周の周りに重り部材(たとえば、鉛またはタングステン重り)を設けることができる。いくつかのより具体的な例では、1つまたは複数の重り部材を、ボール打撃部の後ろに設け、かつ少なくともその一部を、ボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の端部に配置された平面の外側に設けることができる。必要に応じて、少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッドの本体部材、ボール打撃表面、および/またはボール打撃部を高分子材料で作り、任意で、1つまたは複数のこれらの要素を単体のワン・ピース構成として設けることができる。
【0028】
本発明のいくつかの例について以下に詳しく説明する。読者は、これらの特定の例が単に本発明の例を示すために記載されており、本発明を限定すると解釈すべきものではないことを理解されたい。
【0029】
C. 本発明の具体的な例
本出願の様々な図は、本発明の例によるシステムおよび方法で有用なボール打撃装置の例を示している。同じ符番が複数の図面に現れるとき、その符番は、本明細書および図面全体にわたって同じまたは同様の部品を指すように一貫して使用される。
【0030】
本発明によるボール打撃装置の少なくともいくつかの態様例は、パター・ヘッドを含むゴルフ・クラブ・ヘッド構造に関する。このような装置は、少なくともツー・ピース構成および構造を含んでよい。本発明によるボール打撃装置の第1の構造例について、図1〜5に関して以下に詳しく説明する。
【0031】
図1は、本発明の少なくともいくつかの例によって有用なゴルフ・クラブ・ヘッド構造のワン・ピースの例を示している。この第1の構造部材100(本明細書では「本体部材」とも呼ぶ)は、クラブ・ヘッドの使用時にゴルフ・ボール(またはその他のボール)に面する第1の表面102を含んでいる(この第1の表面102は、図1に示されている図では見えないが、図4に見ることができる)。この図示の例の本体部材100は、本質的に直方体状であり、第2の表面104が第1の表面102に向かい合うように配置されている。もちろん、本発明から逸脱せずに本体部材100の様々なサイズ、形状、および向きを使用することができる。
【0032】
この構造例100の第2の表面104には開口部106が形成されている。この構造例の開口部106は、第2の表面104から第1の表面102まで本体部材100を完全に通じて延びている。他の例では、必要に応じて、開口部106は本体部材100のクラブ・ヘッド部を完全に通じて延びる必要はない。たとえば、必要に応じて、開口部106は表面104から始まり、本体部100のクラブ・ヘッド部の一部を通って延びるが第1の表面102に達する前に終わってよい。他の例として、必要に応じて、本発明から逸脱せずに、開口部106を本体部材100のクラブ・ヘッド部の頂面108またはその他の表面に設けることができる。他の例として、必要に応じて、いくつかの構造では、開口部が必要とされない(たとえば、何らかの方法で挿入部材200を本体部材100と一体的に形成するかまたは本体部材100に取り付けることができる)。
【0033】
この構造例の本体部材100は、クラブ・ヘッド・フェースの後方の、第1の表面102および第2の表面104から離れる方向に延びるベース部材110をさらに含んでいる。ベース部材110は、本発明から逸脱せずに様々な異なる構造および形状をとってよい。図示の例では、ベース部材110は、(以下の説明でより明らかになる理由で)開口部106に容易に手を届かせることができるように開口部106のすぐ隣りに下部平坦領域112を含んでいる。ベース部材110は、下部平坦領域112から、本体部材100のクラブ・ヘッド部から後方に離れる方向に上向きに延びる傾斜部114を形成しており、次にこの構造例のベース部材110はハンドルまたはシャフト取付けシステム116を備えている。当技術分野で公知の従来の方法を含む、クラブ・ヘッド本体部材100にシャフトまたはハンドルを取り付ける任意の適切なまたは所望の方法を、本発明から逸脱せずに使用することができる。たとえば、シャフトは、ベース部材110上の適切なレセプタクル領域116にねじ込むか、または接着剤、機械的コネクタなどを介して固定することができる。
【0034】
この構造例のベース部材110は、さらに後方に延び、固定領域118を形成している。固定領域118は、この構造例では、以下に詳しく説明するように、本体部材100をクラブ・ヘッド構造全体の他の部分に固定するのに使用される。
【0035】
ベース部材110は、本発明から逸脱せずに任意の適切なまたは所望の方法で本体部材100のクラブ・ヘッド部の一部として含めることができる。たとえば、構造100全体が、鋳造、鍛造、成形、機械加工などによって形成された単体のワン・ピース構成であってよい。他の例として、ベース部材110を本体部材100のクラブ・ヘッド部に溶接、はんだ付け、圧入、挿入し、および/またはその他の方法で取り付けることができる。本体部材100のベース部材110およびクラブ・ヘッド部は、本発明から逸脱せずに、当技術分野で公知の従来の材料を含む、任意の適切なまたは所望の材料で作ることができる。適切な材料の例には、アルミニウム、チタン、スチール、真鍮、ピュータ、炭素繊維、ポリマーなどが含まれる。
【0036】
さらに、ベース部材110は、本発明から逸脱せずに、本体部材100のクラブ・ヘッド部の一部として任意の所望の位置に取り付けるかまたは含めることができる。図示の例では、ベース部材110は、クラブ・ヘッドのベース部中心から開口部106の下方に延びている。または、必要に応じて、他の例として、ベース部材110は、クラブ・ヘッドの頂部から(開口部106の上方に)延び、頂面108から延び、開口部106の一方の側または両側に沿って延び、クラブ・ヘッド部の側面から延び、および/または任意の他の所望の位置から延びることができる。他の例として、ベース部材110は、以下に図2に関連して詳しく説明する挿入部200から延びてもよい。他の例では、本体部材構成100全体においてベース部材110は必要とされない。
【0037】
特に、この例のベース部材110は、ほぼオープン・セルまたは「トラス状」の構造を有し、様々な位置に開放領域120が形成されている。これらの開放領域120は、ベース部材110の全体的な重量を減らし、追加的な重量をクラブ・ヘッド構造全体の他の場所に分散するのを可能にし、しかも強固で安定した全体構造を維持しかつ過度に重い構造を回避する助けになる。ベース部材110を含む、本体部材100を構成する材料も、過度に重いクラブ・ヘッド構造を形成するのを回避するように選択することができる。クラブ・ヘッド構造全体の重量の考えられる再分散について以下に詳しく説明する。
【0038】
図2は、本発明の例によるボール打撃装置(この図示の例では、パター・ヘッド)の第2の部材の一例を示している。この第2の部材200(本明細書では「挿入部材」とも呼ばれる)は、本体部100に形成された開口部106に受け入れられる(たとえば、開口部106に圧入される)ようなサイズおよび形状を有する挿入部202を含んでいる。挿入部材200は、挿入部202から離れる方向に延びる本体部204をさらに含んでいる。挿入部202および本体部204は、単体のワン・ピース構成であり、または、必要に応じて、挿入部202を、溶接、はんだ付け、接着剤、機械的接続、インサート、圧入などを介して、本発明から逸脱せずに任意の所望の方法で本体部204から分離しかつ本体部204に取り付けることができる。さらに、挿入部202および本体部204を含む挿入部材200は、本発明から逸脱せずに、当技術分野で公知の従来の材料を含む、任意の適切なまたは所望の材料で形成することができる。より具体的な例として、挿入部材200の様々な部分をアルミニウム、チタン、スチール、真鍮、ピュータ、炭素繊維、ポリマーなどのうちの1つまたは複数で構成することができる。
【0039】
挿入部202および/または本体部204を含む挿入部材200は、本発明から逸脱せずに任意の所望の形状または形態をとることができる。本発明の少なくともいくつかの例では、本体部204は、開放領域206を形成するように構成し形作ることができる。図示の例では、本体部204は、ベース側部208および2つのサイド・アーム210および212を含む三角形状であり、ベース側部208とサイド・アーム210および212との間に開放領域206が形成されている。ベース側部208は、この例では、挿入部202の前面214に平行な(または実質的に平行な)方向に延びている(ベース側部208は、挿入部材200がベース部材100に接合されるときにはベース部材100の前面102に平行に(または実質的に平行に)延びる)。もちろん、本発明から逸脱せずに、挿入部材200に任意の所望のアーム長、アーム幅、アーム厚さ、ベース側部長、ベース側部厚さ、相対アーム角度などを使用することができる。さらに、矩形、楕円形、丸形、台形のような、図2に示されている概ね三角形の形状以外の形状を、本発明から逸脱せずに挿入部材200に使用することができる。
【0040】
開放領域206は、挿入部材200の全体的な重量を減らすのを助ける。必要に応じて、挿入部材200の重量をさらに減らすには、その構造(たとえば、そのアーム210および212またはベース側部208)の内部を中空にするかまたは、たとえば、図1に示されているベース部材110の構造と同様な、オープン・セルまたは「トラス状」構造に形成することができる。他の例として、挿入部202は、図2には、挿入部202を完全に通じて延びる2つの切欠きまたは中空領域202aおよび202bを含むように示されている(必要に応じて、切欠きまたは中空領域は挿入部202を部分的に通じて延びることができる)。もちろん、このような切欠きまたは中空領域は、本発明から逸脱せずにサイド・アーム210および212に沿って設け、および/またはベース側部208に沿って設けることができる。さらに、必要に応じて、挿入部材202を構成する材料は、装置の全体的な重量を調節するように選択することができる。
【0041】
切欠きまたは中空領域202aおよび202b、ならびに開放領域206およびベース部材110のオープン・セル構造120、ならびにこれらの要素を構成するのに使用される材料(たとえば、アルミニウム、チタン、高分子材料などの軽量材料)は、クラブ・ヘッド全体の全体的な重量を減らすのを助け、クラブ製造業者および設計者が、クラブ・ヘッドの総重量を過度に増やさずにクラブ・ヘッド構造全体における他の位置に追加的な重量をかけるのを可能にする。この種の重量分散および調節は、クラブ・ヘッド全体のスイング特性を変更および/または調節できるようにする。本発明から逸脱せずに、クラブ・ヘッドの重量を再分散し、および/またはクラブ・ヘッドに重りを付ける任意の所望の方法を使用することができる。たとえば、挿入部材200は、鉛、タングステン、またはその他の重い金属のような重り部材220および222を受け入れるレセプタクル216および218を含んでよい。必要に応じて、重り部材220および222は、たとえば、除去可能な接着剤、ねじ、ターンバックル、クランプ、クラスプ、止めねじ、または他の機械的接続部によって挿入部材200に取外し可能に取り付けることができ、したがって、重り部材220および222をレセプタル216および218から容易に取り外し、他の重り部材などと容易に交換することができる。この特徴によって、クラブ・ヘッド全体のスイング特性を、ユーザのスイング特性、好みなどによりうまく合うようにカスタム化することが可能になる。
【0042】
レセプタクル216および218(したがって、重り付きインサート220および222)は、本発明から逸脱せずにクラブ・ヘッド構造全体における任意の所望の位置に設けることができる。図2に示されているような本発明の少なくともいくつかの例では、レセプタクル216および218は、挿入部材200上、特に、挿入部材200の本体部204上の、たとえば挿入部202から離れ、および/またはボール打撃表面の中心から離れた位置に配置されている。図2に示されている三角形状の本体部204を使用すると、重り部材レセプタクル216および218(したがって、重り部材220および222自体)は、三角形状本体部204のコーナー領域、すなわち、概ねベース側部208がサイド・アーム210および212のそれぞれに接触する位置に配置することができる。
【0043】
図3および4は、図1および2に示されているように本体部材100および挿入部材200を含むボール打撃装置300の例のそれぞれの異なる斜視図を示している。図3に示されているように、挿入部材200の挿入部202は、本体部材100の裏面104に設けられた開口部106に嵌る。ベース部材110の平坦な領域112および傾斜領域114は、挿入部202を開口部106に挿入できるようにするのに十分な余裕を与える。挿入部材200および本体部材100は、本発明から逸脱せずに、溶接、接着剤、機械的接続などを介した当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の所望の方法で、必要に応じて、挿入部202/開口部106位置に固定することができる。たとえば、ユーザ、クラブ修理人によって装置構造300全体のそれぞれの異なる部品を交換して、たとえば、クラブのスイング特性を変更できるようにしたり、クラブ・ヘッドをユーザの好みに合うようにカスタマイズしたり、プレー条件(たとえば、速いグリーンおよび遅いグリーン、ウェット状態およびドライ状態など)などに基づいてクラブ・ヘッドを変更したりすることができるように、必要に応じて、挿入部材200および本体部材100を本発明から逸脱せずに(たとえば、ボルト、ナット、ねじ、止めねじ、クランプ、クラスプ、または他の機械的接続部を介して)取外し可能に固定することができる。一例として、以下に詳しく説明するように、挿入部202を開口部106に永久的に固定することなしに、挿入部材200および本体部材100を(たとえば、ぴったり嵌るようなサイズおよび形状を有する)挿入部202/開口部106に圧入し、および/または機械的取付け部を使用して各部材を保持することができる。図3および4は、シャフト取付け領域116でベース部材110に取り付けられたシャフトまたはハンドル302をさらに示している。
【0044】
本発明のいくつかの例による構造に存在する他の特徴が図3および4に示されている。この例に示されているように、本体部材100および挿入部材200は、本体部材100のベース部材110が挿入部材200の本体部204に接触する位置で互いに固定することができる。本発明から逸脱せずに、これらの部材100および200を固定する方法として任意の方法を使用することができるが、図示の例では、1つまたは複数のボルト、ねじ、リベット304、または他のコネクタが本体部材100の固定領域118および挿入部材200の固定領域224を通過している(図2も参照されたい)。または(あるいはさらに)、必要に応じて、接着剤、溶接、はんだ付け、止めねじ、クランプ、クラスプ、その他の機械的コネクタ、および/または当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の他の方法によって、本発明から逸脱せずに本体部材100のベース部材110を挿入部材200の本体部204に固定することができる。
【0045】
図4によってさらに示されているように、この構造例の開口部106は、本体部100を完全に通じて延び、本体部材100の前面102で終わっている。したがって、この構造例で挿入部材200が開口部106に挿入されると、挿入部材200の前面214が本体部材100の前面102を通じて露出される。図示の例では、本体部材100および挿入部材200の前面102および214はそれぞれ、最終的なクラブ・ヘッド構造300において同一平面上または実質的に同一平面上に位置し、これらの表面102および214はこのボール打撃ヘッド例のボール打撃表面を形成する。
【0046】
図5は、図1〜4に示されているクラブ・ヘッド構造300の俯瞰図を示している。本発明のこの例によるクラブ・ヘッド構造300のより完全な図を示す助けとして、この図における挿入部材200の様々な「隠れた」部材は、破線で示されている。
【0047】
上記に概略的に説明したように、クラブ・ヘッド構造の開放領域の組合せ(たとえば、領域120、202a、202b、206など)は、クラブ・ヘッド構造300全体の質量を減らし、クラブ・ヘッド設計者が(たとえば、重り部材220および222を使用して)その質量を設計における他の位置に配置し、それによってクラブのスイング特性を変更できるようにする。図1〜5に示されている例では、この質量の多くは、クラブ・ヘッドの外側領域(たとえば、アーム210および212とベース部材208との間の、三角形状の挿入部材の本体部204の外側コーナーまたは外周)に再分散される。たとえば図1〜5に示されている種類のクラブ・ヘッドの外部重りを使用して、クラブ・ヘッドがボール打撃面102および214の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有するようにクラブ・ヘッド設計全体(すなわち、本体部材100、外側部材200、および任意の重り付きインサートの組合せ)の構造および重量を調節することができる。いくつかの例では、ボール打撃面の中心の周りの慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2、または少なくとも12,000 g/cm2ですらあってよい。慣性モーメントは、たとえば、スイング時および打つべき目標(たとえば、ゴルフ・ボールなど)との接触時の両方に、クラブ・ヘッド(または他の目標)がよじれに対してある程度抵抗できるようにする。上述のように、スイング時または接触時にクラブ・ヘッドが捻れると、ボールに望ましくないスピンがかかってボールが正しい方向からずれ、および/またはクラブが所望のボール接触位置でボールに接触せず、たとえば飛距離が出なくなる。したがって、本発明の少なくともいくつかの例によるクラブ・ヘッド構造に関連する慣性モーメントが高いと、クラブ・ヘッドの捻れおよび/またはミスヒットを防止する助けになる。
【0048】
もちろん、本発明から逸脱せずにボール打撃装置の様々な部品の設計に多数の変更を加えることが可能である。図6および7は、図1および3〜5に示されている本体部材とは異なる本体部材600を含むボール打撃装置700の他の態様例を示している。具体的には、この例では、本体部材600のボール打撃部602は、(たとえば、前面102、ベース部材104、および開口部106を含む)図1に示されている本体部材100のボール打撃部に類似しているが、図6のベース部材604は、図1に示されているベース部材110とは異なる。ベース部材604も図1に示されているような平坦な領域112、傾斜領域114、およびオープン・セル構造120を含んでいるが、ベース部材604は、挿入部材200との後方接続部を含んでいない。その代わり、図7に示されているように、ベース部材604の後部606は、自由であり、挿入部材200に接続されていない(本発明から逸脱せずに任意の所望の挿入部材を使用することができるが、図示の例では、図7の例の挿入部材200は図2〜5に示されている構造と同様の構造を有している)。
【0049】
図8は、ボール打撃部802およびベース部材804を含む、本発明の例によるボール打撃装置の本体部材800の他の例を示している。この本体部材800の全体的な構造は図1および6に含まれている構造と同様であるが、この本体部材800は、シャフトまたはハンドル808を取り付けるレセプタクル806がベース部材804から分離しおよび/またはベース部材804への取付け部として設けられている点が異なる。シャフト・レセプタクル806は、(たとえば、成形または鋳造時に)単体のワン・ピース構成の一部として設けたり、溶接、接着剤、機械的接続などを用いて設けたりすることなど、任意の所望の方法でベース部材804(および/またはクラブ・ヘッド構造の他の部分)に設けることができる。さらに、シャフト808は、本発明から逸脱せずに、たとえば、直線状構成、湾曲構成、オフセット構成、黒鉛構成、スチール構成などの任意の設計または構成のものであってよい。さらに、シャフト808は、本発明から逸脱せずに、溶接、接着剤、機械的接続のような任意の所望の方法でレセプタクル806に取り付けることができる。上記に図2〜5に関連して説明した挿入部材200の様々な例を含む、任意の所望の挿入部材構成または構造を、本発明から逸脱せずにこの本体部材800に含めることができる。さらにまたはこの代わりとして、本発明から逸脱せずにシャフト・レセプタクル806またはその他のシャフト取付けシステムを挿入部材(たとえば、部材200)の一部として含めることができる。
【0050】
図9および10は、本発明の例によるボール打撃装置900の他の態様例(たとえば、パター・ヘッド)の斜視図を示している。本体部材902は、ボール打撃部904、およびボール打撃部904から離れる方向に(かつクラブ構造900の後部に向かって)延びるベース部材906を有している。ボール打撃部904の背面910に開口部908が形成されており、この開口部908は背面910から、使用時にボールに面する前面912まで延びている。もちろん、開口部908は、必要に応じて、背面910から始まり、本体部材902のボール打撃部904を部分的に通じて延び、前面912に達する前に終わってよい。他の例として、必要に応じて、本発明から逸脱せずに、開口部908をボール打撃部904の他の表面に設けることができ、またはまったく設けなくてもよい。さらに、必要に応じて、ボール打撃部904は、本発明のすべての例で概ね直方体の形をとる必要はない。
【0051】
この例のベース部材906は、挿入部材950を、以下に詳しく説明する開口部908に挿入するための余裕を設けるように、平坦な部分914および傾斜部916を含んでいる。ベース部材906の傾斜部916に沿って、傾斜部916からずれた位置にシャフトまたはハンドル・レセプタクル918が設けられている。もちろん、このシャフトまたはハンドル・レセプタクル918あるいは他のシャフト取付け手段を、本発明から逸脱せずに任意の所望の位置または任意の所望の向きに設けることができる。さらにまたはこの代わりとして、シャフトまたはハンドルを、本発明から逸脱せずに、構造上(挿入部材950上、または本体部材902および挿入部材950の両方の上を含む)の任意の所望の位置でボール打撃装置900に取り付けることができる。
【0052】
挿入部材950は、挿入部952および本体部954を含んでいる。挿入部952は、本体部902の開口部908に挿入され、本体部954は、後方にボール打撃部904から離れる方向に延びている。この例では、本体部材902のベース部材906が本体部954に取り付けられることはない。ただし、本体部材902は(たとえば、接着剤、溶接、止めねじ、ボルト、クランプ、クラスプ、その他の機械的コネクタ、密着摩擦嵌合、圧入を用いて)挿入部952/開口部908の接合面で挿入部材950に取り付けることができる。任意で、本体部材902および挿入部材950は、たとえば、本体部材902および挿入部材950を交換することによって、修理を行ったり、クラブ・ヘッド900全体のスイング特性を変更したりすることができるように、互いに取外し可能に取り付けることができる。この特徴によって、ユーザは、本体部材902および/または挿入部材950を交換することによってクラブを自由にカスタマイズし、たとえば、ユーザのスイング特性および/または好みに合わせたり、特定のプレー条件(たとえば、速いグリーンおよび遅いグリーン、ウェット状態およびドライ状態など)に合わせたりすることができる。
【0053】
図示の例では、挿入部材950の本体部954は、2つのサイド・アーム956および958ならびにベース側部960を有する概ね三角形状である。本体部954は、この例では本体部に形成された開放領域962として実施される低重量領域を有している。三角形のベース構造のコーナー領域(すなわち、ベース側部960が2つのサイド・アーム956および958に接触する領域)に他の重り領域964および966が設けられており、それによって重量を(たとえば、開放領域962から)クラブ・ヘッド構造の後部周縁まで再分散させる。(図2〜5に示されているような)選択的に取外し可能な重り部材を設ける代わりに、本発明のこの例では、重り領域964および966は、開放領域962を三角形構造のコーナーまで延ばさないことによって設けられている(たとえば、本体部954の金属、高分子、または他の構造材料の少なくとも一部が、本体部の、ボール打撃部904から離れた領域に残されている)。必要に応じて、本発明から逸脱せずに、既存の重り領域に、任意で選択的に取り外し可能に他の重りが嵌め込まれ受け入れられる。他の重りは、存在する場合には、本発明から逸脱せずに、金属インサート(たとえば、鉛、タングステンなど)、重り付き接着剤(たとえば、鉛テープなど)の形であってよく、または任意の他の形であってよい。
【0054】
図9に示されているように、挿入部材950の前面968は、開口部908を通じて露出され、ボール打撃装置900のボール打撃表面の少なくとも一部を形成している。この図示の例では挿入部材950の前面968および本体部材902の前面912が同一平面(または実質的に同一平面)上に位置する(さらに共にボール打撃装置900のボール打撃面を形成する)ように示されているが、必要に応じて、これらの表面は同一平面上に位置しなくてもよい。たとえば、必要に応じて、(たとえば、前面968のみがボール打撃装置900のボール打撃面を形成するように)挿入部材950の前面968が開口部908の前面から本体部材902の前面912の前方に延びてよい。本発明から逸脱せずに、開口部908(もしあれば)を通じて露出される様々なサイズの前面968を使用することができる。
【0055】
この例のボール打撃装置900は、他の特徴を含んでいる。たとえば、図示のように、ベース側部960は、湾曲しており、表示領域970を形成している。これらの特徴は、装置900に興味深い美的デザインを提供する。さらに、必要に応じて、クラブ・メーカー、製造業者などが、ロゴ、モデル名、モデル番号、所有者の名前、および/またはその他の表示もしくはデータを表示領域970に示すことができる。
【0056】
図9〜10のボール打撃装置900は、本体部材902のベース部材906がボール打撃ヘッド904のベース部ではなく頂部から延びているという点でも図1〜8に示されている例とは異なる。したがって、ベース部材906の平坦な領域914は、ボール打撃表面912から離れる方向に延びており、インサート部材950はベース部材906の下に取り付けられている。この構造上の変更によって、上記に図1〜8に関連して説明した傾斜部およびハンドル・マウントとは異なり、傾斜部916およびハンドル・マウント918もそれぞれの異なる方向に延びている。もちろん、本発明から逸脱せずに、ベース部材906を、開口部908の下方の位置、側部開口部908に沿った位置、および/またはその他の場所を含む他の位置に設けてよい。本発明から逸脱せずに構造上の他の多数の修正などが可能である。
【0057】
本発明の他の局面は、ゴルフ・クラブ・ヘッドおよび/またはゴルフ・クラブ全体などのボール打撃装置を組み立てるかまたは構成する方法に関する。以下の方法は、図1〜5に関連して例示したようなパターおよびパター・ヘッドの構成に関連して説明するが、当業者には、本明細書に示された特定の例とは異なるパターおよびゴルフ・クラブ・ヘッド設計を含む他のボール打撃装置を作製するように本発明の例による方法を実施できることが理解されよう。
【0058】
本発明による1つの方法例は、使用時にボールに面する第1の表面102、開口部106を形成する第2の表面104、および第1の表面102から離れる方向(たとえば、組み立てられたボール打撃装置全体の後部に向かう方向)に延びるベース部材110を含むボール打撃装置の本体部材100を設ける工程を含む。本体部材100に形成された開口部106に挿入部材200の挿入部202を挿入する。上述の挿入部材200は、挿入部202から離れる方向に延びる本体部204をさらに含んでよい。この本体部204は、少なくとも1つの開放領域206を形成するように構成することができる。本体部材100は、たとえば、挿入部202/開口部106接合面で挿入部材200に固定し、固定領域118および224で挿入部材200に固定し、および/または任意の所望の方法で挿入部材200に固定することができる。この固定は、接着剤、溶接、クランプ、クラスプ、ねじ、ボルト、止めねじ、その他の機械的コネクタ、圧入などの使用を含んでよい。
【0059】
本発明の方法の他の特徴は、ボール打撃装置のスイング特性を変更する工程に関する。クラブ設計者、クラブ製造業者、プロのクラブ・フィッター、ボール打撃装置のユーザなど、だれでも本発明から逸脱せずにこのような変更を施すことができる。このような方法は、ボール打撃装置ヘッドのボール打撃面の中心の周りの慣性モーメントを高くするように1つまたは複数の重り部材(たとえば、部材220、222)を本体部材100または挿入部材200の後部および/または外部もしくは周囲でクラブ・ヘッドに取り付ける工程を含んでよい。このように慣性モーメントが高いと、たとえばスイング時および/またはボールとの接触時にクラブ・ヘッドが捻れるのを防止する助けになる。
【0060】
少なくともいくつかの方法例では、挿入部材200の本体部204のベース側部208に設けられた、それぞれ、レセプタクル216および218に(たとえば、この例の本体部204に関連する三角形構造のコーナー領域で)重り部材220および222を嵌め込むことができる。これらのレセプタクル216および218ならびにそれに関連する重り部材220および222は、たとえば、所与のユーザのスイングおよび/または好みに対してクラブ・ヘッドのスイング特性がカスタマイズされるように(たとえば、クラブ・ヘッドに上述の慣性モーメント特性が与えられるように)重り部材220および222の選択的な取外しおよび/または交換を可能にするように設計することができる。もちろん、上記に指摘したように、本発明から逸脱せずに様々な設計の重り部材、レセプタクルなどを使用することができる。任意で、重り部材が鉛テープまたは接着剤によって付着する他の重り部材構造(など)を含んでいる場合、レセプタクルおよび/または他の機械的コネクタが必要とされないこともある。
【0061】
本発明の例によればクラブ・ヘッドをカスタマイズする他の機能を利用することができる。たとえば、異なる重り、異なる重量分布、異なるボール・リバウンドまたは他の打撃特性、異なる音などを有する挿入部材200および本体部材100の新しい組合せができるように、挿入部材200は、本体部材100から取外し可能でかつ新しい挿入部材と交換可能であってよい(または本体部材100は、挿入部材200から取外し可能でかつ新しい本体部材と交換可能であってよい)。このように、ユーザは、上述のようにユーザのスイング特性、好み、プレー条件などに合うようにクラブ・ヘッドをさらにカスタマイズすることができる。
【0062】
ボール打撃装置構造には、本発明から逸脱せずに他の要素も含めることができる。たとえば、本発明の例による他の方法は、本体部材100または挿入部材200の少なくとも一方にハンドルまたはシャフト部材302を取り付ける工程を含んでよい。
【0063】
図11は、本発明の局面によるボール打撃装置の他の例を示している。この構造例では、ボール打撃装置は、ボール打撃前面1102、およびボール打撃表面1102から離れる方向に延びる本体部材1104を含むゴルフ・クラブ・パター・ヘッド1100の形をしている。本発明のこの局面によるゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面1102の中心の周りの慣性モーメントが少なくとも20,000 g/cm2であってよく、少なくともいくつかの例では、慣性モーメントは少なくとも25,000 g/cm2であり、いくつかの例では28,000 g/cm2ですらある。
【0064】
ゴルフ・クラブ・ヘッド1100の全部または少なくとも一部を構成する材料は、上述の慣性モーメント特徴を実現するのを助けることができる。たとえば、本体部1104の全部または少なくとも一部を、軽量高分子材料(たとえば、ポリアミドまたはナイロン材料)、軽量金属材料(たとえば、アルミニウムまたはチタン)などの軽量材料で作ることができる。少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッドの本体部1104およびボール打撃部1106(たとえば、クラブ・ヘッドの、ボール打撃表面1102を含む部分)は、たとえば、上述のように高分子またはその他の軽量材料で、単体のワン・ピース構成として一体的に形成することができる。しかし、必要に応じて、本体部1104を、上記に図1〜10に関連して詳しく説明したようにボール打撃部1106に設けられた1つまたは複数の開口部に嵌るインサートとして設計することができる。他の選択肢として、本体部1104を、(たとえば、接着剤、機械的コネクタ、溶接などを使用して)本発明から逸脱せずに任意の所望の方法で別個のボール打撃部1106に取り付けることができる。必要に応じて、本発明から逸脱せずに、本体部1104とは異なる材料でボール打撃部1106を作ることができる。
【0065】
ボール打撃前面1102は、本発明から逸脱せずに様々な形をとることができる。たとえば、ボール打撃表面1102は、単にボール打撃部1106の最前面として一体的に形成することができる。他の構成として、ボール打撃表面1102は、たとえば接着剤、ねじ、またはその他の機械的コネクタを使用してボール打撃部1106の前部に取り付けられた金属板またはその他の材料であってよい。他の選択肢として、ボール打撃表面1102および/またはボール打撃部1106は、本発明から逸脱せずに本体部1104の残りの部分と一体的に単体のワン・ピース構成として形成することができる。他の選択肢として、上記に図1〜10に関連して概略的に説明したように、ボール打撃部1106に形成された開口部に挿入される本体部材1104の部分に取り付けられるかまたはその部分として形成された挿入部として、ボール打撃表面1102の少なくとも一部を設けることができる。本発明から逸脱せずに、ボール打撃表面1102を設ける他の所望の方法を利用することができる。
【0066】
クラブ・ヘッド1100の構成の他の特徴は、上述の慣性モーメント特性を実現する助けになる。たとえば、本体部材1104は、ボール打撃表面1102の後方外側に延びるように設計することができる。たとえば、本体部材1104のサイド・アーム1108および1110はボール打撃部1106の後方外側に延びている。本体部材1104は、ボール打撃部1106の後方に、ボール打撃表面1102に平行に(または本質的に平行に)延びるベース部材1112をさらに含んでいる。したがって、クラブ・ヘッド構造1100全体が、(アーム1108および1110がボール打撃部1106に接触する位置に応じて)全体的に台形または三角形の面を有しており、その中心に開放領域1114が形成されている。アーム1108および1110は、ボール打撃部1106より薄い(図11のページに出入りする方向)ものとして示されており、ベース部材1112はさらに薄い部分1116を有している。このような縮小されたサイズと開放領域1114は、本体部材1104の全体的な重量を減らす(かつ以下に詳しく説明するように、任意でその重量をクラブ・ヘッド構造1100内の他の場所への再分散に利用できるようにする)助けになる。必要に応じて、アーム1108および1110ならびに/あるいはベース部材1112を中空にし、ならびに/あるいは「トラス状」に形成してさらにその重量を減らす(かつさらにその重量を他の場所への再分散に利用できるようにする)ことができる。
【0067】
本発明の少なくともいくつかの例では、クラブ・ヘッド1100は、たとえば、現在のUSGA規則およびガイドラインによって許可されている限界またはそれに近い比較的大きなサイズを有する。現在、USGAガイドラインは、パター・ヘッド設計を(a)最大全幅(たとえば、図11の寸法「A」)が7インチ(A≦7インチ)であり、(b)最大全深さ(たとえば、図11の寸法「C」)が寸法「A」より小さく(A>C)、(c)最小フェース幅(たとえば、図11の寸法「B」)が寸法「C」の少なくとも2/3かつ寸法「A」の少なくとも1/2(B≧2/3CおよびB≧1/2A)であり、かつ(d)最大全高(たとえば、図11のページに出入りする方向)が2.5インチになるように制限している。
【0068】
この図示の例では、本体部材1104は、ボール打撃表面1102の後ろに配置されかつ少なくとも一部がこの表面1102の外側に配置された一対の重り部材レセプタクル1118および1120を含んでいる。より具体的には、重り部材レセプタクル1118および1120の少なくとも一部は、ボール打撃表面1102に垂直に向けられ、かつボール打撃表面1102のそれぞれの端部1102aおよび1102bに配置された平面(図11の平面P1およびP2を参照されたい)の外側に配置されている。必要に応じて、少なくともいくつかの例では、本発明から逸脱せずに重り部材レセプタクル1118および1120全体をこれらの平面の外側に配置することができる。重り部材1122および1124(たとえば、鉛、タングステン、またはその他の重い材料インサート)をそれぞれレセプタクル1118および1120に挿入し、クラブ・ヘッド構造1100の後ろでかつその概ね外周に余分の重りを設けることができる。したがって、重り部材1122および1124の少なくとも一部(または全部)が、上述の平面P1およびP2の外側に配置されている。
【0069】
図11に示されている構造例1100は、ボール打撃表面1102から離れてクラブ・ヘッド構造1100の後部に向かって延びるベース部分1126をさらに含んでいる。このベース部分1126は、ボール打撃表面1102のほぼ中心に設けることができ、それによってパター・ヘッド構造1100の位置合わせを助けるように働くことができる(たとえば、クラブ・ヘッドの所望のボール接触位置を識別する)。ベース部分1126は、本発明から逸脱せずに任意の所望の方法でボール打撃部1106および/または本体部1104から延び、および/またはそれに取り付けることができる。たとえば、ベース部分1126は、接着剤、溶接、はんだ付け、機械的コネクタなどを介して、本体部1104、ボール打撃表面1102、および/またはボール打撃部1106のうちの1つまたは複数に取り付けることができる。他の例として、ベース部分1126は、本発明から逸脱せずに、本体部1104、ボール打撃表面1102、および/またはボール打撃部1106と一体的に単体のワン・ピース構成として形成し、任意でこれらの要素のうちの1つまたは複数と同じ材料で作ることができる。
【0070】
クラブ・ヘッド構造1100は、たとえば、当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の所望の方法でシャフト1130が取り付けられるシャフト取付け部材1128をさらに含んでよい。従来の材料で作られた従来の設計のシャフト1130を含む任意の所望の種類のシャフト1130を、本発明から逸脱せずに使用することができる。
【0071】
ボールまたはその他の目標を真っ直ぐにかつ正確に打つという要件はゴルフに限定されない。たとえば、好都合なことに、本発明の各局面は、ポロまたはクロッケーで使用されるマレット、ホッケー(フィールド・ホッケーまたはアイス・ホッケー)のスティック、テニスまたはバドミントンのラケット、クリケットのバットなどを形成する際に使用することができる。より一般的には、好都合なことに、本発明の各局面は、バットまたはクラブ状の要素が振られ、スイング時および/または接触時にクラブ・ヘッドをほとんどまたはまったく捻ることなく目標経路に対して真っ直ぐなラインを維持する必要がある、あらゆる運動道具に使用することができる。
【0072】
D. 結論
本発明を実施するうえで現在好ましい態様を含む特定の例に関して本発明を説明したが、当業者には、上述のシステムおよび方法の多数の変形態様および修正態様があることが理解されよう。したがって、本発明の要旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように広義に解釈すべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用時にボールに面する第1の表面、開口部が形成された、第1の表面と向かい合う第2の表面、および第2の表面から離れる方向へ延びるベース部材を含む第1の部材と、
第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含む、ボール打撃装置。
【請求項2】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を通じて延びる、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項3】
第2の部材の挿入部の表面は、ボール打撃表面の少なくとも一部を形成する、請求項2記載のボール打撃装置。
【請求項4】
第2の部材の本体部は、三角形状であり、三角形の内部は開放領域を形成する、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項5】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に延びる、請求項4記載のボール打撃装置。
【請求項6】
第2の部材の第1のコーナー領域に取り付けられた第1の重り部材と、
第2の部材の第2のコーナー領域に取り付けられた第2の重り部材とをさらに含む、請求項5記載のボール打撃装置。
【請求項7】
第1の重り部材および第2の重り部材の少なくとも一方は、第2の部材から選択的に取外し可能である、請求項6記載のボール打撃装置。
【請求項8】
第1の部材のベース部材は、第2の部材の本体部のベース側部に取り付けられる、請求項5記載のボール打撃装置。
【請求項9】
第1の部材または第2の部材の少なくとも一方から延びるハンドル部材をさらに含む、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項10】
第2の部材の本体部上に取り付けられた重り部材をさらに含む、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項11】
重り部材は本体部から選択的に取外し可能である、請求項10記載のボール打撃装置。
【請求項12】
第1の部材のベース部材は、第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項13】
ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含み、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項14】
ボール打撃装置はゴルフ・クラブである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項15】
ボール打撃装置はパターである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項16】
使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材と、
第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含み、
ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含み、ボール打撃ヘッドが、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、ボール打撃装置。
【請求項17】
慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2である、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項18】
慣性モーメントは少なくとも12,000 g/cm2である、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項19】
第1の部材に開口部が形成され、開口部に第2の部材の挿入部が受け入れられる、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項20】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を通じて延びる、請求項19記載のボール打撃装置。
【請求項21】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項22】
第2の部材の本体部は三角形状である、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項23】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に平行に延びる、請求項22記載のボール打撃装置。
【請求項24】
ベース側部の第1のコーナー領域に取り付けられた第1の重り部材と、
ベース側部の第2のコーナー領域に取り付けられた第2の重り部材とをさらに含む、請求項23記載のボール打撃装置。
【請求項25】
第2の部材の本体部上に取り付けられた重り部材をさらに含む、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項26】
重り部材は本体部から選択的に取外し可能である、請求項25記載のボール打撃装置。
【請求項27】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含み、ベース部材は第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項28】
ボール打撃装置はパターである、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項29】
使用時にボールに面する第1の表面、開口部を形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向へ延びるベース部材を含む第1の部材と、
第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項30】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が開口部に挿入され第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように形成されかつ向きを定められる、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項31】
第2の部材の本体部は、三角形状であり、三角形状の本体部の内部は開放領域を形成する、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項32】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に平行に延びる、請求項31記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項33】
ベース側部の第1のコーナー領域に取り付けられた第1の重り部材と、
ベース側部の第2のコーナー領域に取り付けられた第2の重り部材とをさらに含む、請求項32記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項34】
第2の部材の本体部上に取り付けられた重り部材をさらに含む、請求項31記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項35】
第2の部材の本体部は、重り部材を受け入れるレセプタクルをさらに含む、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項36】
第1の部材のベース部材は、第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項37】
第1の部材の第1の表面および第2の部材の挿入部の第1の表面の少なくとも一方はボール打撃表面を形成する、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項38】
ゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、請求項37記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項39】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項40】
使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材と、
第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含み、
ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、ゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項41】
慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2である、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項42】
慣性モーメントは少なくとも12,000 g/cm2である、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項43】
第1の部材に開口部が形成され、開口部に第2の部材の挿入部が受け入れられる、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項44】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を通じて延びる、請求項43記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項45】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項46】
第2の部材の本体部は三角形状である、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項47】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に平行に延びる、請求項46記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項48】
本体部は、ベース側部の第1のコーナー領域で第1の重り部材を受け入れる第1のレセプタクルと、ベース側部の第2のコーナー領域で第2の重り部材を受け入れる第2のレセプタクルとをさらに含む、請求項47記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項49】
第1の部材は、第2の部材のベース側部に取り付けられる、請求項47記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項50】
第2の部材の本体部は、重り部材を受け入れるレセプタクルをさらに含む、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項51】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含み、ベース部材は第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項52】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項53】
使用時にボールに面する第1の表面、開口部を形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む第1の部材を設ける工程;
挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材の挿入部を、第1の部材に形成された開口部に挿入する工程;ならびに
第1の部材および第2の部材を互いに固定する工程
を含む方法。
【請求項54】
第2の部材の挿入部は、挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように、第1の部材に形成された開口部に挿入される、請求項53記載の方法。
【請求項55】
挿入が完了した後、第2の部材の本体部の少なくとも一部が第1の部材の外側に残る、請求項53記載の方法。
【請求項56】
第2の部材の本体部は、三角形状であり、三角形の本体部の内部は開放領域を形成する、請求項55記載の方法。
【請求項57】
本体部の第1のコーナー領域に第1の重り部材を取り付ける工程;および
本体部の第2のコーナー領域に第2の重り部材を取り付ける工程
をさらに含む、請求項56記載の方法。
【請求項58】
第2の部材の本体部に重り部材を取り付ける工程をさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
第2の部材の本体部に重り部材を取り付ける工程をさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
固定工程は、第1の部材のベース部材を第2の部材の本体部に固定する工程を含む、請求項53記載の方法。
【請求項61】
ゴルフ・クラブ・ヘッドが作製される、請求項53記載の方法。
【請求項62】
パター・ヘッドが作製される、請求項53記載の方法。
【請求項63】
使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材を設ける工程;ならびに
第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材を、第1の部材に固定する工程
を含む方法であって、
第1の部材および第2の部材はボール打撃装置を少なくとも部分的に形成し、ボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含み、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、方法。
【請求項64】
慣性モーメントは、少なくとも11,000 g/cm2である、請求項63記載の方法。
【請求項65】
慣性モーメントは、少なくとも12,000 g/cm2である、請求項63記載の方法。
【請求項66】
第1の部材に形成された開口部に第2の部材の挿入部を挿入する工程をさらに含む、請求項63記載の方法。
【請求項67】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように、第1の部材を通じて延びる、請求項66記載の方法。
【請求項68】
第2の部材の本体部は、三角形状である、請求項63記載の方法。
【請求項69】
本体部の第1のコーナー領域に第1の重り部材を取り付ける工程;および
本体部の第2のコーナー領域に第2の重り部材を取り付ける工程
をさらに含む、請求項68記載の方法。
【請求項70】
第2の部材の本体部に重り部材を取り付ける工程をさらに含む、請求項63に記載の方法。
【請求項71】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含み、固定工程は、ベース部材を第2の部材の本体部に固定する工程を含む、請求項63記載の方法。
【請求項72】
ゴルフ・クラブ・ヘッドが作製される、請求項63記載の方法。
【請求項73】
パター・ヘッドが作製される、請求項63記載の方法。
【請求項74】
ボール打撃表面と、
ボール打撃表面から離れる方向に延びる本体部材とを含み、
ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも20,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、ゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項75】
慣性モーメントは少なくとも25,000 g/cm2である、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項76】
慣性モーメントは少なくとも28,000 g/cm2である、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項77】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第1の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第1の重り部材レセプタクルを、本体部材が含む、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項78】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第2の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第2の重り部材レセプタクルを、本体部材が含む、請求項77記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項79】
第1の重り部材レセプタクル内の第1の重り部材と、
第2の重り部材レセプタクル内の第2の重り部材とをさらに含む、請求項78記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項80】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第1の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第1の重り部材をさらに含む、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項81】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第2の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第2の重り部材をさらに含む、請求項80記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項82】
ボール打撃表面から離れる方向に延びるベース部分をさらに含む、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項83】
ベース部分は、シャフト取付け部材を含む、請求項82記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項84】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項74記載のゴルフ・クラブ。
【請求項85】
本体部材およびボール打撃表面は、単体のワン・ピース構成として形成される、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項86】
ボール打撃表面は本体部材に取り付けられる、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項87】
本体部材は少なくとも部分的に高分子材料で形成される、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項88】
ボール打撃表面は、単体のワン・ピース構成として本体部材と一体的に形成されたボール打撃部上に設けられる、請求項87記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項89】
ボール打撃表面はボール打撃部上に設けられ、ボール打撃部は少なくとも部分的に高分子材料で形成される、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項1】
使用時にボールに面する第1の表面、開口部が形成された、第1の表面と向かい合う第2の表面、および第2の表面から離れる方向へ延びるベース部材を含む第1の部材と、
第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含む、ボール打撃装置。
【請求項2】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を通じて延びる、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項3】
第2の部材の挿入部の表面は、ボール打撃表面の少なくとも一部を形成する、請求項2記載のボール打撃装置。
【請求項4】
第2の部材の本体部は、三角形状であり、三角形の内部は開放領域を形成する、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項5】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に延びる、請求項4記載のボール打撃装置。
【請求項6】
第2の部材の第1のコーナー領域に取り付けられた第1の重り部材と、
第2の部材の第2のコーナー領域に取り付けられた第2の重り部材とをさらに含む、請求項5記載のボール打撃装置。
【請求項7】
第1の重り部材および第2の重り部材の少なくとも一方は、第2の部材から選択的に取外し可能である、請求項6記載のボール打撃装置。
【請求項8】
第1の部材のベース部材は、第2の部材の本体部のベース側部に取り付けられる、請求項5記載のボール打撃装置。
【請求項9】
第1の部材または第2の部材の少なくとも一方から延びるハンドル部材をさらに含む、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項10】
第2の部材の本体部上に取り付けられた重り部材をさらに含む、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項11】
重り部材は本体部から選択的に取外し可能である、請求項10記載のボール打撃装置。
【請求項12】
第1の部材のベース部材は、第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項13】
ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含み、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項14】
ボール打撃装置はゴルフ・クラブである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項15】
ボール打撃装置はパターである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項16】
使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材と、
第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含み、
ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含み、ボール打撃ヘッドが、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、ボール打撃装置。
【請求項17】
慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2である、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項18】
慣性モーメントは少なくとも12,000 g/cm2である、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項19】
第1の部材に開口部が形成され、開口部に第2の部材の挿入部が受け入れられる、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項20】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を通じて延びる、請求項19記載のボール打撃装置。
【請求項21】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項22】
第2の部材の本体部は三角形状である、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項23】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に平行に延びる、請求項22記載のボール打撃装置。
【請求項24】
ベース側部の第1のコーナー領域に取り付けられた第1の重り部材と、
ベース側部の第2のコーナー領域に取り付けられた第2の重り部材とをさらに含む、請求項23記載のボール打撃装置。
【請求項25】
第2の部材の本体部上に取り付けられた重り部材をさらに含む、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項26】
重り部材は本体部から選択的に取外し可能である、請求項25記載のボール打撃装置。
【請求項27】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含み、ベース部材は第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項28】
ボール打撃装置はパターである、請求項16記載のボール打撃装置。
【請求項29】
使用時にボールに面する第1の表面、開口部を形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向へ延びるベース部材を含む第1の部材と、
第1の部材に形成された開口部に受け入れられる挿入部を含み、挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項30】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が開口部に挿入され第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように形成されかつ向きを定められる、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項31】
第2の部材の本体部は、三角形状であり、三角形状の本体部の内部は開放領域を形成する、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項32】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に平行に延びる、請求項31記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項33】
ベース側部の第1のコーナー領域に取り付けられた第1の重り部材と、
ベース側部の第2のコーナー領域に取り付けられた第2の重り部材とをさらに含む、請求項32記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項34】
第2の部材の本体部上に取り付けられた重り部材をさらに含む、請求項31記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項35】
第2の部材の本体部は、重り部材を受け入れるレセプタクルをさらに含む、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項36】
第1の部材のベース部材は、第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項37】
第1の部材の第1の表面および第2の部材の挿入部の第1の表面の少なくとも一方はボール打撃表面を形成する、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項38】
ゴルフ・クラブ・ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、請求項37記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項39】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項29記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項40】
使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材と、
第1の部材に取り付けられ、第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開口領域を形成する第2の部材とを含み、
ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、ゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項41】
慣性モーメントは少なくとも11,000 g/cm2である、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項42】
慣性モーメントは少なくとも12,000 g/cm2である、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項43】
第1の部材に開口部が形成され、開口部に第2の部材の挿入部が受け入れられる、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項44】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように第1の部材を通じて延びる、請求項43記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項45】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項46】
第2の部材の本体部は三角形状である、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項47】
三角形状の本体部のベース側部は、第1の部材の第1の表面に平行または実質的に平行に延びる、請求項46記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項48】
本体部は、ベース側部の第1のコーナー領域で第1の重り部材を受け入れる第1のレセプタクルと、ベース側部の第2のコーナー領域で第2の重り部材を受け入れる第2のレセプタクルとをさらに含む、請求項47記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項49】
第1の部材は、第2の部材のベース側部に取り付けられる、請求項47記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項50】
第2の部材の本体部は、重り部材を受け入れるレセプタクルをさらに含む、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項51】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含み、ベース部材は第2の部材の本体部に取り付けられる、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項52】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項40記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項53】
使用時にボールに面する第1の表面、開口部を形成する第2の表面、および第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含む第1の部材を設ける工程;
挿入部から離れる方向に延びる本体部をさらに含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材の挿入部を、第1の部材に形成された開口部に挿入する工程;ならびに
第1の部材および第2の部材を互いに固定する工程
を含む方法。
【請求項54】
第2の部材の挿入部は、挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように、第1の部材に形成された開口部に挿入される、請求項53記載の方法。
【請求項55】
挿入が完了した後、第2の部材の本体部の少なくとも一部が第1の部材の外側に残る、請求項53記載の方法。
【請求項56】
第2の部材の本体部は、三角形状であり、三角形の本体部の内部は開放領域を形成する、請求項55記載の方法。
【請求項57】
本体部の第1のコーナー領域に第1の重り部材を取り付ける工程;および
本体部の第2のコーナー領域に第2の重り部材を取り付ける工程
をさらに含む、請求項56記載の方法。
【請求項58】
第2の部材の本体部に重り部材を取り付ける工程をさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
第2の部材の本体部に重り部材を取り付ける工程をさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
固定工程は、第1の部材のベース部材を第2の部材の本体部に固定する工程を含む、請求項53記載の方法。
【請求項61】
ゴルフ・クラブ・ヘッドが作製される、請求項53記載の方法。
【請求項62】
パター・ヘッドが作製される、請求項53記載の方法。
【請求項63】
使用時にボールに面するボール打撃表面を少なくとも部分的に形成する第1の表面を含む第1の部材を設ける工程;ならびに
第1の部材から離れる方向に延びる本体部を含み、本体部が少なくとも1つの開放領域を形成する第2の部材を、第1の部材に固定する工程
を含む方法であって、
第1の部材および第2の部材はボール打撃装置を少なくとも部分的に形成し、ボール打撃装置は、ボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドを含み、ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも10,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、方法。
【請求項64】
慣性モーメントは、少なくとも11,000 g/cm2である、請求項63記載の方法。
【請求項65】
慣性モーメントは、少なくとも12,000 g/cm2である、請求項63記載の方法。
【請求項66】
第1の部材に形成された開口部に第2の部材の挿入部を挿入する工程をさらに含む、請求項63記載の方法。
【請求項67】
第1の部材の開口部は、第2の部材の挿入部が第1の部材の第1の表面を通じて露出されるように、第1の部材を通じて延びる、請求項66記載の方法。
【請求項68】
第2の部材の本体部は、三角形状である、請求項63記載の方法。
【請求項69】
本体部の第1のコーナー領域に第1の重り部材を取り付ける工程;および
本体部の第2のコーナー領域に第2の重り部材を取り付ける工程
をさらに含む、請求項68記載の方法。
【請求項70】
第2の部材の本体部に重り部材を取り付ける工程をさらに含む、請求項63に記載の方法。
【請求項71】
第1の部材は、第1の表面から離れる方向に延びるベース部材を含み、固定工程は、ベース部材を第2の部材の本体部に固定する工程を含む、請求項63記載の方法。
【請求項72】
ゴルフ・クラブ・ヘッドが作製される、請求項63記載の方法。
【請求項73】
パター・ヘッドが作製される、請求項63記載の方法。
【請求項74】
ボール打撃表面と、
ボール打撃表面から離れる方向に延びる本体部材とを含み、
ボール打撃表面の中心の周りに少なくとも20,000 g/cm2の慣性モーメントを有する、ゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項75】
慣性モーメントは少なくとも25,000 g/cm2である、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項76】
慣性モーメントは少なくとも28,000 g/cm2である、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項77】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第1の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第1の重り部材レセプタクルを、本体部材が含む、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項78】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第2の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第2の重り部材レセプタクルを、本体部材が含む、請求項77記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項79】
第1の重り部材レセプタクル内の第1の重り部材と、
第2の重り部材レセプタクル内の第2の重り部材とをさらに含む、請求項78記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項80】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第1の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第1の重り部材をさらに含む、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項81】
ボール打撃表面の後ろに配置され、かつボール打撃表面に垂直に向けられボール打撃表面の第2の端部に配置された平面の外側に少なくとも一部が配置された第2の重り部材をさらに含む、請求項80記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項82】
ボール打撃表面から離れる方向に延びるベース部分をさらに含む、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項83】
ベース部分は、シャフト取付け部材を含む、請求項82記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項84】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項74記載のゴルフ・クラブ。
【請求項85】
本体部材およびボール打撃表面は、単体のワン・ピース構成として形成される、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項86】
ボール打撃表面は本体部材に取り付けられる、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項87】
本体部材は少なくとも部分的に高分子材料で形成される、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項88】
ボール打撃表面は、単体のワン・ピース構成として本体部材と一体的に形成されたボール打撃部上に設けられる、請求項87記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項89】
ボール打撃表面はボール打撃部上に設けられ、ボール打撃部は少なくとも部分的に高分子材料で形成される、請求項74記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−92784(P2011−92784A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32174(P2011−32174)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【分割の表示】特願2009−292055(P2009−292055)の分割
【原出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【分割の表示】特願2009−292055(P2009−292055)の分割
【原出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
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