説明

シューズ、特にスポーツシューズ

本発明はシューズ、特にスポーツシューズであって、シューズアッパー(1)とソール(2)とが設けられており、この場合、前記ソール(2)の上側または前記ソール(2)内に緩衝エレメント(3)が配置されている形式のものに関する。緩衝エレメントのばね剛性をばね経路にわたって改良するために本発明は、緩衝エレメントが、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体(5)の上側の第1のグループ(4)を有しており、前記緩衝体(5)が、それぞれ結合区分(8)と結合されている2つの脚部(6,7)を有しており、前記緩衝エレメント(3)が、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体(10)の下側の第2のグループ(9)を有しており、前記緩衝体(10)が、それぞれ結合区分(13)と結合されている2つの脚部(11,12)を有しており、前記緩衝エレメント(3)が介在支持体(14)を有しており、該介在支持体(14)が、前記緩衝体(5;10)の前記両グループ(4;9)の間に配置されており、前記介在支持体(14)に前記脚部(6,7;11,12)が、前記結合区分(8;13)から離間された前記脚部(6,7;11,12)の端部で接しているか、または前記介在支持体(14)に前記脚部(6,7;11,12)が結合されており、各前記緩衝エレメント(5;10)の隣り合った前記脚部(6,7;11,12)が、接合個所(15,16)において互いに隣接しているかまたは互いに結合されており、前記上側の緩衝体(5)の前記接合個所(15)と前記下側の緩衝体(10)の前記接合個所(16)とが、前記緩衝エレメント(3)の長手方向(L)でずらされて前記介在支持体(14)に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シューズ、特にスポーツシューズであって、シューアッパーとソールとを有していて、この場合、ソールの上側またはソール内に緩衝エレメントが配置されている形式のものに関する。
【0002】
一般的に公知なこの種のスポーツシューズにおいては、ソールの所望のばね・緩衝挙動を提供する必要がある。このために先行技術では複数の解決手段が公知である。
【0003】
WO01/17384A2にはシューズのためのソールが記載されていて、このソールの場合には、リアフット領域に支持体もしくは内側部分とアウトソールとの間に湾曲した形状を有する複数のリブが位置決めされている。従って、衝撃力によるソールへの負荷時にリブは曲がる。この場合、リブはほぼ半楕円形状を有する。
【0004】
この場合、リブのこの変形に基づき、ばね剛性の劣悪な制御に繋がり望んでいない、ばね剛性の比較的著しい崩壊が確認され得ることは欠点である。
【0005】
本発明の課題は、冒頭で述べた形式のシューズ、特にスポーツシューズを改良して、ばね経路、つまりたわみにわたってばね剛性のより良好に制御可能な経過を付与することである。さらにばね剛性が所望の機能に基づきたわみにわたって延在していることが望まれ、特に連続的な形式で崩壊を被ることは望まれない。従って、シューズソールもしくはこのシューズソール内に配置された緩衝エレメントのばね挙動に良好に影響を及ぼすことができるようにしたい。
【0006】
本発明によるこの課題の解決手段は、緩衝エレメントが、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体の上側の第1のグループを有しており、この場合、前記緩衝体が、それぞれ結合区分と結合されている2つの脚部を有しており、前記緩衝エレメントが、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体の下側の第2のグループを有しており、この場合、前記緩衝体が、それぞれ結合区分と結合されている2つの脚部を有しており、前記緩衝エレメントが介在支持体を有しており、該介在支持体が、前記緩衝体の前記両グループの間に配置されており、前記介在支持体に前記脚部が、前記結合区分から離間された前記脚部の端部で接しているか、または前記介在支持体に前記脚部が結合されており、この場合、上側と下側の緩衝体の接合個所が、緩衝エレメントの長手方向でずらされて前記介在支持体に配置されている。
【0007】
有利には、一方の緩衝体の接合個所は緩衝エレメントの長手方向で見て他方の緩衝体の2つの接合個所の間の中間に配置されている。
【0008】
つまり本発明の思想は緩衝体の2つの異なるグループを設けることである。これらのグループはそれぞれ横断面で槽形またはU字形に形成されていて、接合個所において互いに隣接している。上側のグループと下側のグループとの槽形またはU字形のボディは、その開放側で互いに配向することができ、介在支持体を介して互いに結合されている。
【0009】
これにより広幅な領域を越えて調節可能もしくは作用発揮可能であるばね・緩衝特性を備えた緩衝エレメントがもたらされる。
【0010】
改良形は、介在支持体はほぼ平坦でプレート状の部分として形成されていることを提案する。この下では、介在支持体が緩衝エレメントの長手方向で僅かに波形の経過を有することができる、ということもさらに理解されたい。
【0011】
また、介在支持体がソールの延在部に続いていて、この場合、フロントフット領域から、さらに十分に平坦な形状が存在している中間フット領域を介してリアフット領域へと徐々に湾曲する、つまりそこでは平坦ではないということも可能である。ヒール領域では介在支持体は特にカップ形に構成することができる。
【0012】
有利には、槽形の成形体として緩衝体が構成されている事例のために、シールボディの脚部は真っ直ぐに延びていて、介在支持体の平面もしくは水平面に対して45〜85°の角度を成して介在支持体に接触している。選択された角度を介してばね挙動に決定的な影響を与えることができる。脚部が介在支持体に至る角度がフラットであればあるほど、シューズの力負荷時に生じる脚部での圧力はより高くなる。
【0013】
緩衝体の脚部と結合区分とは、面状体に形成された部分として成形することができる。これらの部分は、シューズの幅の少なくとも一部分にわたって延びていて中空室を形成する。所定の構成によれば、緩衝体の脚部と結合区分とは面状体に形成された部分としてソールの全幅にわたって延びているようになっている。これに対して択一的には、緩衝体の脚部と結合区分とは面状体に形成された部分として、ソールの側方領域にだけ延びていて、中央領域では切り欠かれた領域を設けることも可能である。
【0014】
緩衝エレメントは本発明の別の構成によれば、ソールのヒール側の端部から延びている。緩衝エレメントをヒールカップの下面に配置することができる。さらに緩衝エレメントの下面にはアウトソールが配置されていることを提案できる。これに対する択一的な構成は、下側の緩衝体の結合区分がセグメント化されたアウトソールとして形成されている、ということを提案する。
【0015】
シューズの後方の領域にもある程度のばね・緩衝特性を獲得するために、緩衝エレメントはシューズの後方の端部にまで延びていて且つヒール周辺で上方に延びていることもできる。この場合、別の改良形によれば、緩衝エレメントはヒール領域においてシューズ高さ全体の40〜75%の高さにまで延びている。緩衝エレメントの終端として、槽形またはU字形の緩衝体の最後の脚部が認められる。
【0016】
アウトソールは少なくとも緩衝エレメントが延びている全領域にわたって延びていてよい。さらにアウトソールは緩衝エレメントの領域を越えて延びていることも提案できる。
【0017】
製造技術的な利点は、両グループが緩衝体を介在支持体と一緒に一体の射出成形部材として形成されていると達成することができる。
【0018】
ソールの部分、特に緩衝エレメントは、有利にはプラスチック、特に熱可塑性の材料から成っている。この場合、特に有利には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタン、ポリアミド、ポリウレタン、または少なくとも2つのこれらのプラスチックの混合物が考慮されている。プラスチックは、半透明または透明であってよい。アウターソールも、プラスチック、有利にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタン、ポリアミド、ポリウレタンまたは少なくとも2つのこれらのプラスチックの混合物から成っているか、またはゴムから成っていてよい。この場合、材料は半透明でないかまたは透明ではない。
【0019】
緩衝エレメント(脚部、結合区分、介在支持体)の個々の構成部材の材料と幾何学的な寸法とは、緩衝エレメントのばね特性および/または緩衝特性を規定するために、当業者により選択することができる。
【0020】
記載の構成によって、少なくとも所定のばね経路領域にわたって、ばね剛性が所望の経過に基づきもたらされるようになる。絶対値であるばね剛性は、緩衝エレメント(脚部、結合区分、介在支持体)の構成部材の肉厚を介して調節することができる。そのために既に言及したように、脚部が介在支持体に通じる角度は設計および調節のために考慮することもできる。
【0021】
提案された緩衝エレメントとシューズ全体との製造は、簡単な形式で且つ廉価に可能であり、このために公知の手法が使用される。
【0022】
本発明に係るシューズ、特にスポーツシューズは、シューズ、殊にスポーツシューズであって、シューズアッパーとソールとが設けられており、該ソールの上側または前記ソール内に緩衝エレメントが配置されている形式のものにおいて、前記緩衝エレメントが、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体の上側の第1のグループを有しており、前記緩衝体が、それぞれ結合区分と結合されている2つの脚部を有しており、前記緩衝エレメントが、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体の下側の第2のグループを有しており、前記緩衝体が、それぞれ結合区分と結合されている2つの脚部を有しており、前記緩衝エレメントが介在支持体を有しており、該介在支持体が、前記緩衝体の前記両グループの間に配置されており、前記介在支持体に前記脚部が、前記結合区分から離間された前記脚部の端部で接しているか、または前記介在支持体に前記脚部が結合されており、各前記緩衝エレメントの隣り合った前記脚部が、接合個所において互いに隣接しているかまたは互いに結合されており、前記上側の緩衝体の前記接合個所と前記下側の緩衝体の前記接合個所とが、前記緩衝エレメントの長手方向でずらされて前記介在支持体に配置されていることを特徴とする。
【0023】
本発明に係るシューズは、有利には、一方の緩衝体の接合個所が、前記緩衝エレメントの長手方向で見て、他方の緩衝体の2つの接合個所の中間に配置されている。
【0024】
本発明に係るシューズは、有利には、前記介在支持体が、ほぼ平坦でプレート状の部分として形成されている。
【0025】
本発明に係るシューズは、有利には、前記介在支持体が、前記緩衝エレメントの長手方向で波形または屈曲形の経過を有している。
【0026】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝体が、横断面で少なくとも部分的に中央平面に対して対称的に形成されている。
【0027】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝体が、横断面で少なくとも部分的に中央平面に対して非対称的に形成されている。
【0028】
本発明に係るシューズは、有利には、前記脚部が、ほぼ真っ直ぐに延びていて、前記介在支持体の平面または水平面に対して45°から89°、好ましくは45°から85°の所定の角度を成して前記介在支持体に接触している。
【0029】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝体の前記脚部と前記結合区分とが、面状体に形成された部分として当該シューズの幅の少なくとも一部分にわたって延びていて且つ中空室を形成する。
【0030】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝エレメントが、底部寄りの領域に切込みを有している。
【0031】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝体の前記脚部と前記結合区分とが、面状体に形成された部分として前記ソールの全幅にわたって延びている。
【0032】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝体の前記脚部と前記結合区分とが、面状体に形成された部分として前記ソールの側方領域においてのみ延びていて、中央領域に切り欠かれた領域を残している。
【0033】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝体の前記結合区分が、少なくとも部分的に長手方向で短い延在部を有している。
【0034】
本発明に係るシューズは、有利には、前記結合区分が、横断面で前記脚部のほぼ点状の結合個所として形成されている。
【0035】
本発明に係るシューズは、有利には、前記結合区分が、前記脚部の丸みを帯びた移行部として形成されている。
【0036】
本発明に係るシューズは、有利には、少なくとも1つの緩衝エレメントが、当該シューズのリアフット領域にのみ配置されている。
【0037】
本発明に係るシューズは、有利には、少なくとも1つの緩衝エレメントが、それぞれ当該シューズのフロントフット領域およびリアフット領域に配置されている。
【0038】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝エレメントが、前記ソールのヒール側の端部から延びている。
【0039】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝エレメントが、ヒールカップの下面に配置されている。
【0040】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝エレメントの下面にアウトソールが配置されている。
【0041】
本発明に係るシューズは、有利には、前記下側の緩衝体の前記結合区分が、セグメント化されたアウトソールとして形成されている。
【0042】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝エレメントが、当該シューズの後方の端部にまで延びていて、且つヒール周辺で上方に延びている。
【0043】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝エレメントが、ヒール領域において全シューズ高さの40%から75%の高さにまで延びている。
【0044】
本発明に係るシューズは、有利には、前記アウトソールが、少なくとも前記緩衝エレメントが延びている全領域にわたって延びている。
【0045】
本発明に係るシューズは、有利には、前記アウトソールが、前記緩衝エレメントの領域を越えて延びている。
【0046】
本発明に係るシューズは、有利には、前記緩衝体の両グループが、前記介在支持体と一緒に一体の射出成形部材として形成されている。
【0047】
本発明の実施例を図面につき説明する。
【0048】
図1には、スポーツシューズ内に組み込まれている緩衝エレメント3が示されている。類似の緩衝エレメント3のためのシューズ内への組込みが図2から明らかである。ここではヒール領域だけが示されている。当然、類似の構成がフロントフット領域にも当てはまる。このフロントフット領域には同様に本発明による緩衝エレメントが組み込まれていてよい。さらに、唯一の緩衝エレメント3を設けることが可能であり、この緩衝エレメント3はシューズの全長にわたって延びている。
【0049】
図1の緩衝エレメント3は、緩衝体5もしくは10の2つのグループ4,9を有している。複数の緩衝体5もしくは10は相並んで配置されていて、接合個所15もしくは16において接触している。緩衝体5,10は当該実施例では槽形に形成されていて、つまり各緩衝体5,10は、結合区分8もしくは13を介して互いに結合されている2つの脚部6,7もしくは11,12を有している。従って、結合区分8もしくは13と2つの脚部6,7もしくは11,12とが緩衝体5もしくは10を形成し、横断面で、つまり側方から見てU字に類似の形状を有している。
【0050】
緩衝体5の上側のグループ4と緩衝体10の下側のグループ9とは、それぞれ介在支持体14に接合されていて、この場合、介在支持体14は十分に平坦であるものの、緩衝体3の長手方向Lで僅かな波形を有することもできる。つまり隣り合った脚部6,7,11,12の接合個所15もしくは16は介在支持体14と結合されている。
【0051】
さらに見て取ることができるように、各接合個所15もしくは16は、長手方向Lでずらされて相互に配置されている。上側の緩衝体5の接合個所15は、それぞれ下側の緩衝体10の2つの接合個所16の中間に位置している。このことは接合個所16に適切に当てはまり、これらの接合個所16はそれぞれ2つの接合個所15の中間に位置するようになっている。
【0052】
この構成により、特に有利に且つ再現可能に規定することができるばね・緩衝特性を備えた緩衝エレメントが提供される。ばね・緩衝特性を固有に規定するために、特に角度αを考慮することができ(図1参照)、この角度αは、脚部6,7,11,12がどのように介在支持体14に接触しているかを明らかにする。有利には角度のための値は50〜80°の間の値である。
【0053】
図2から、この種の緩衝エレメント3がシューズ内にシューズアッパー1とソール2と一緒にいかに組み込まれ得るかを見て取ることができる。緩衝体3はここでは(図1のように)平坦に形成されてはおらず、シューズの支持体のヒールの経過に続いている。
【0054】
記載の高さhに基づき、緩衝エレメント3がヒール領域におけるシューズの全高Hのほぼ半分に相当する領域に至るまで上方に延びている、ということを見て取ることができる。
【0055】
緩衝エレメント3は図2の実施例ではヒールカップ20の下面に配置されていて、このヒールカップ20はシューズの支持体のヒール形状に適合されている。緩衝体3の下面にはアウトソール21が配置されていて、このアウトソール21は緩衝エレメント3を下方からカバーする。
【0056】
図3に示されている図2の断面図A−Bから見て取ることができるように、緩衝エレメント3は当該実施例ではシューズの全幅にわたって延びてはいない。むしろ中央領域19に切り欠かれた領域を開放したままにするために、緩衝エレメント3は2つの側方領域17,18にだけ延びているようになっている。もちろんこの切欠きはソールの一部分にのみ設けることもでき、この場合にはソールの別の領域には緩衝エレメント3が全面的に備え付けられている。
【0057】
有利には、緩衝エレメント3は一体の射出成形部材として(有利にはEVA)から形成されている。この場合、緩衝エレメント3はヒールカップ20もしくはアウトソール21に接着することができるか、もしくは切欠き内に挿入することができる。これらの切欠きはそのためにソール2内に設けられている。
【0058】
図4に示した緩衝エレメント3の改良形は、図1の解決手段と同じ本発明のコンセプトに基づいている。前記解決手段においては2つのグループ4,9の個々の緩衝体5,10は仮想中央平面に対して対称的に構成されていたが、このことは図4の解決手段においては、緩衝体5,10の少なくとも一部分にとっては問題とはならない。記載の角度α′,α′′に基づき明らかであるように、非対称的である。角度α′は僅かに90°を下回り、別の角度α′′は約60°である。前記角度α′,α′′は、また介在支持体14の平面もしくは仮想水平面に対して脚部6,7もしくは11,12の延在部が起立している角度である。
【0059】
さらに結合区分8もしくは13、とりわけ上側の結合区分8は、シューズもしくは緩衝体3の長手方向Lで見て、極めて短い延在部しか有していない、ということを見て取ることができる。いわばここでは結合区分8,13は結合点(もしくはシューズの幅にわたって延在する結合線)である。この結合点によって脚部6,7もしくは11,12は互いに結合されている。見て判るように、一方の脚部の他方の脚部への移行部を丸み帯び部として形成することができる。この丸み帯び部はこの事例では結合区分8,13であることが判る。
【0060】
この事例でも緩衝エレメント3では底部寄りの領域に切込みを加工することもできる。この切込みは長手方向Lで強制的に延びている必要はなく、つまり長手方向溝の形式で加工する必要はない。切込みは底部から見て、たとえば楕円形または腎臓形の輪郭を有していることも可能である。
【0061】
提案された緩衝エレメント3は、単にリアフット領域にのみ、つまり特にヒールの下方に配置することができる。また択一的または付加的に、この種の緩衝エレメントがフロントフット領域に配置されていることも提案することができる。最終的に記載の緩衝エレメントがシューズ長さ全体にわたって延びていることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】緩衝エレメントの斜視図である。
【図2】シューズの後方の部分の側面図である。
【図3】図2の断面A−Bを示した図である。
【図4】本発明による緩衝エレメントの、図1に対して択一的であるものの類似の構成を示した図である。
【符号の説明】
【0063】
1 シューアッパー、 2 ソール、 3 緩衝エレメント、 4 緩衝体の上側の第1のグループ、 5 緩衝体、 6 脚部、 7 脚部、 8 結合区分、 9 緩衝体の下側の第2のグループ、 10 緩衝体、 11 脚部、 12 脚部、 13 結合区分、 14 介在支持体、 15 接合個所、 16 接合個所、 17 側方領域、 18 側方領域、 19 中央領域、 20 ヒールカップ、 21 アウトソール、 L 長手方向、 α,α′,α′′ 角度、 h 高さ、 H 全シューズ高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズ、殊にスポーツシューズであって、シューズアッパー(1)とソール(2)とが設けられており、該ソール(2)の上側または前記ソール(2)内に緩衝エレメント(3)が配置されている形式のものにおいて、
前記緩衝エレメント(3)が、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体(5)の上側の第1のグループ(4)を有しており、前記緩衝体(5)が、それぞれ結合区分(8)と結合されている2つの脚部(6,7)を有しており、
前記緩衝エレメント(3)が、横断面でほぼU字形または槽形に形成された複数の緩衝体(10)の下側の第2のグループ(9)を有しており、前記緩衝体(10)が、それぞれ結合区分(13)と結合されている2つの脚部(11,12)を有しており、
前記緩衝エレメント(3)が介在支持体(14)を有しており、該介在支持体(14)が、前記緩衝体(5;10)の前記両グループ(4;9)の間に配置されており、前記介在支持体(14)に前記脚部(6,7;11,12)が、前記結合区分(8;13)から離間された前記脚部(6,7;11,12)の端部で接しているか、または前記介在支持体(14)に前記脚部(6,7;11,12)が結合されており、
各前記緩衝エレメント(5;10)の隣り合った前記脚部(6,7;11,12)が、接合個所(15,16)において互いに隣接しているかまたは互いに結合されており、
前記上側の緩衝体(5)の前記接合個所(15)と前記下側の緩衝体(10)の前記接合個所(16)とが、前記緩衝エレメント(3)の長手方向(L)でずらされて前記介在支持体(14)に配置されていることを特徴とする、シューズ、殊にスポーツシューズ。
【請求項2】
一方の緩衝体(5)の接合個所(15)が、前記緩衝エレメント(3)の長手方向(L)で見て、他方の緩衝体(10)の2つの接合個所(16)の中間に配置されている、請求項1記載のシューズ。
【請求項3】
前記介在支持体(14)が、ほぼ平坦でプレート状の部分として形成されている、請求項1または2記載のシューズ。
【請求項4】
前記介在支持体(14)が、前記緩衝エレメント(3)の長手方向(L)で波形または屈曲形の経過を有している、請求項3記載のシューズ。
【請求項5】
前記緩衝体(5,10)が、横断面で少なくとも部分的に中央平面に対して対称的に形成されている、請求項1から4までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項6】
前記緩衝体(5,10)が、横断面で少なくとも部分的に中央平面に対して非対称的に形成されている、請求項1から4までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項7】
前記脚部(6,7;11,12)が、ほぼ真っ直ぐに延びていて、前記介在支持体(14)の平面または水平面に対して45°から89°、好ましくは45°から85°の所定の角度(α)を成して前記介在支持体(14)に接触している、請求項1から6までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項8】
前記緩衝体(5;10)の前記脚部(6,7;11,12)と前記結合区分(8;13)とが、面状体に形成された部分として当該シューズの幅の少なくとも一部分にわたって延びていて且つ中空室を形成する、請求項1から7までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項9】
前記緩衝エレメント(3)が、底部寄りの領域に切込みを有している、請求項1から8までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項10】
前記緩衝体(5;10)の前記脚部(6,7;11,12)と前記結合区分(8;13)とが、面状体に形成された部分として前記ソール(2)の全幅にわたって延びている、請求項8記載のシューズ。
【請求項11】
前記緩衝体(5;10)の前記脚部(6,7;11,12)と前記結合区分(8;13)とが、面状体に形成された部分として前記ソール(2)の側方領域(17,18)においてのみ延びていて、中央領域(19)に切り欠かれた領域を残している、請求項8または9記載のシューズ。
【請求項12】
前記緩衝体(5;10)の前記結合区分(8;13)が、少なくとも部分的に長手方向(L)で短い延在部を有している、請求項1から11までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項13】
前記結合区分(8;13)が、横断面で前記脚部(6,7;11,12)のほぼ点状の結合個所として形成されている、請求項12記載のシューズ。
【請求項14】
前記結合区分(8;13)が、前記脚部(6,7;11,12)の丸みを帯びた移行部として形成されている、請求項13記載のシューズ。
【請求項15】
少なくとも1つの緩衝エレメント(3)が、当該シューズのリアフット領域にのみ配置されている、請求項1から14までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項16】
少なくとも1つの緩衝エレメント(3)が、それぞれ当該シューズのフロントフット領域およびリアフット領域に配置されている、請求項1から14までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項17】
前記緩衝エレメント(3)が、前記ソール(2)のヒール側の端部から延びている、請求項1から14までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項18】
前記緩衝エレメント(3)が、ヒールカップ(20)の下面に配置されている、請求項1から17までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項19】
前記緩衝エレメント(3)の下面にアウトソール(21)が配置されている、請求項1から18までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項20】
前記下側の緩衝体(10)の前記結合区分(13)が、セグメント化されたアウトソール(21)として形成されている、請求項1から18までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項21】
前記緩衝エレメント(3)が、当該シューズの後方の端部にまで延びていて、且つヒール周辺で上方に延びている、請求項1から20までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項22】
前記緩衝エレメント(3)が、ヒール領域において全シューズ高さ(H)の40%から75%の高さ(h)にまで延びている、請求項21記載のシューズ。
【請求項23】
前記アウトソール(21)が、少なくとも前記緩衝エレメント(3)が延びている全領域にわたって延びている、請求項19から22までのいずれか一項記載のシューズ。
【請求項24】
前記アウトソール(21)が、前記緩衝エレメント(3)の領域を越えて延びている、請求項23記載のシューズ。
【請求項25】
前記緩衝体(5;10)の両グループが、前記介在支持体(14)と一緒に一体の射出成形部材として形成されている、請求項1から24までのいずれか一項記載のシューズ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−514578(P2009−514578A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538281(P2008−538281)
【出願日】平成18年10月23日(2006.10.23)
【国際出願番号】PCT/EP2006/010188
【国際公開番号】WO2007/051538
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(398049829)プーマ アクチエンゲゼルシャフト ルードルフ ダスレル シュポルト (18)
【氏名又は名称原語表記】Puma Aktiengesellschaft Rudolf Dassler Sport
【住所又は居所原語表記】Wuerzburger Strasse 13, D−91074 Herzogenaurach, BRD
【Fターム(参考)】