説明

シート止用条材

【課題】螺子止め作業の開始時に、螺子の先端位置にずれが発生し難く、正確な螺子止め作業を容易に行うことができるシート止用条材を提供する。
【解決手段】シート止用条材1の底壁部11内面の幅方向の略中央には、細い帯状の溝部4が、シート止用条材1の長手方向の略全領域に亘って延設してある。この溝部4は、適宜の間隔で設けた複数の凹部41,41,…と、各凹部41,41,…の深さ寸法より浅い深さ寸法であり、各凹部41,41,…の間を仕切る仕切り部42,42,…とを設けて形成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の骨材間に合成樹脂製のシートを展張してなる、所謂ビニルハウスにおいて、前記シートを止めるシート止用条材に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の骨材間に合成樹脂製のシートを展張してなる、所謂ビニルハウスにあっては、骨材間にシート止用条材を架設しておき、このシート止用条材にシートの一部を係止するようにしてある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
即ち、図13に示した如く、シート止用条材50は、端面視が縦断三角フラスコ底部形状をしており、両側部の上縁部はそれぞれ外側へ丸め加工してある。そして、シート止用条材50内に軟質シートS1の一部を挿入させた後、その上から、面内交互台形波形状のスプリングPをシート止用条材50内に嵌入させることによって、軟質シートS1の一部をシート止用条材50に係止させるようにしてある。
【0004】
【特許文献1】特開2001−309726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来のシート止用条材50にあっては次のような問題があった。即ち、シート止用条材50を骨材に螺子止めする場合、螺子の先端を、シート止用条材50の底部内面であって、シート止用条材50幅方向の中央を通る軸上の適宜位置に位置決めして当接させ、当該螺子をシート止用条材50の底部に螺入させることによってシート止用条材50の内から外へ貫通させるが、かかる螺子止め作業の開始時に、螺子の先端位置にずれが発生し易く、螺子止め作業に困難を伴うのである。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、螺子止め作業の開始時に、螺子の先端位置にずれが発生し難く、正確な螺子止め作業を容易に行うことができるシート止用条材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の本発明は、帯状の底壁部の両側縁にそれぞれ側壁部を立設してなり、両側壁部間内に軟質性のシートの一部を挿入させて当該シートを止めるシート止用条材において、前記底壁部の内面に、一列に配した複数の凹部の間の一部又は全部をそれぞれ、前記底壁部の内表面より窪ませた仕切り部で仕切ってなる1又は複数条の溝部が、前記底壁部の長手方向へ延設してあることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の本発明は、帯状の底壁部の両側縁にそれぞれ側壁部を立設してなる本体と、この本体を固定すべく、一方の側壁部の外側に、前記底壁部と平行に延設した帯状のフランジ部とを備え、前記本体の両側壁部上間に硬質性のシートの一部を掛け渡し、当該シートを貫通させた螺子を前記両側壁部間に螺合させて前記シートを止めるシート止用条材において、前記フランジ部の表面に、一列に配した複数の凹部の間の一部又は全部をそれぞれ、前記表面より窪ませた仕切り部で仕切ってなる1又は複数条の溝部が、前記フランジ部の長手方向へ延設してあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、シート止用条材の底壁部の内面又はシート止用条材の本体を固定するためのフランジ部の表面に、一列に配した複数の凹部の間の一部又は全部をそれぞれ、前記底壁部の内表面又はフランジ部の表面より窪ませた仕切り部で仕切ってなる1又は複数条の溝部が、前記底壁部又はフランジ部の長手方向へ延設してあるため、シート止用状材の螺子止め作業において、シート止用条材の幅方向の中央位置を容易に定めることができるのに加え、シート止用条材の長手方向の位置を容易に定めることができる。そして、螺子を嵌入させた凹部の両側に相隣る仕切り部によって、螺子の先端が溝部の長手方向へ移動することが防止され、螺子止め作業の開始時に、螺子の先端位置にずれが発生し難く、正確な螺子止め作業を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本実施の形態に係るシート止用条材は、帯状の底壁部の両側縁にそれぞれ側壁部を立設してなり、両側壁部間内に軟質性のシートの一部を挿入させて当該シートを止めるシート止用条材の前記底壁部の内面に、一列に配した複数の凹部の間の一部又は全部をそれぞれ、底壁部の内表面より窪ませた仕切り部で仕切ってなる1又は複数条の溝部が、底壁部の長手方向へ延設してある。
【0011】
また、帯状の底壁部の両側縁にそれぞれ側壁部を立設してなる本体と、この本体を固定すべく、一方の側壁部の外側に、前記底壁部と平行に延設した帯状のフランジ部とを備え、前記本体の両側壁部上間に硬質性のシートの一部を掛け渡し、当該シートを貫通させた螺子を前記両側壁部間に螺合させて前記シートを止めるシート止用条材にも適用することができる。この場合は、前述したフランジ部の表面に、一列に配した複数の凹部の間の一部又は全部をそれぞれ、フランジ部の表面より窪ませた仕切り部で仕切ってなる1又は複数条の溝部を、フランジ部の長手方向へ延設する。
【0012】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
【0013】
(実施例1)
図1は、本発明に係るシート止用条材を示す斜視図であり、シート止用条材1は、端面視が縦断三角フラスコ底部形状をなしている。即ち、シート止用条材1の両側壁部12,12はそれぞれ、底壁部11に対して略45°の角度になるように立設してあり、底壁部11と両側壁部12,12とがなす両角部はそれぞれ円弧状になしてある。また、両側壁部12,12の縁部間の開口13の幅寸法は底壁部11の幅寸法の2/3程度にしてある。
【0014】
この両側壁部12,12の縁部は、側壁部12,12の厚さ寸法より少し大きくなるように拡開させた後、この拡開領域内で、その先端を内側へ2つ折りに曲加工してあり、これによって、両側壁部12,12の縁が丸められるため、シート止用条材1に係止されるシートを疵付けることが防止される。更に、拡開領域内で内側に屈曲された両側壁部12,12の先端が、両側壁部12,12の他の部分の内面より少し外側に位置するため、両側壁部12,12の先端を内側に屈曲させた場合であっても、両側壁部12,12の先端でシートを疵付けることが防止される。
【0015】
シート止用条材1の底壁部11内面の幅方向の略中央には、細い帯状の溝部4が、シート止用条材1の長手方向の略全領域に亘って延設してある。この溝部4は、適宜の間隔で設けた複数の凹部41,41,…と、各凹部41,41,…の深さ寸法より浅い深さ寸法であり、各凹部41,41,…の間を仕切る仕切り部42,42,…とを設けて形成してある。なお、シート止用条材1の溝部4とは異なる部分の厚さ寸法は0.8mm程度である。また、溝部4の幅寸法は、0.8mm程度である。
【0016】
図2は、図1に示した溝部4の拡大平面図であり、図3は、図2に示した溝部4のIII−III線による断面図である。両図に示した如く、溝部4に形成した各凹部41,41,…は倒立四角錘台状をなしており、凹部41,41,…の幅寸法は、溝部4の幅寸法と同じである。各凹部41,41,…の溝部4の長手方向の寸法は、1mm程度にしてあり、深さ寸法は、0.3mm程度にしてある。一方、相隣る凹部41,41、41,41、…,…間を仕切る仕切り部42,42,…の溝部4の長手方向の寸法は、図1〜図3に示した場合にあっては、0.5mm程度にしてあり、各仕切り部42,42,…の深さ寸法は、0.1mm程度にしてある。従って、凹部41,41,…は仕切り部42,42,…より0.2mm程度深い。また、図3に示した如く、仕切り部42,42,…と底壁部11内面との間、及び凹部41,41,…と底壁部11内面との間に段差が形成されている。即ち、溝部4の長手方向の略全領域に亘って、溝部4と底壁部11内面との間に段差が形成されている。一方、底壁部11の裏面は平坦にしてあり、後述する螺子止め作業後にガタが発生することを防止するようにしてある。
【0017】
なお、上述した溝部4を構成する凹部41,41,…及び仕切り部42,42,…の寸法は、前述した各値に限られないことはいうまでもない。また、図1に示したシート止用条材1にあっては、底壁部11の内表面に溝部4を1条設けた場合について示してあるが、本発明はこれに限らず、底壁部11の幅方向へ距離を隔てて複数条の溝部4,4,…を設けてもよい。更に、溝部4は底壁部11の長手方向の略全領域に亘って設けてあるが、本発明はこれに限らず、複数条の溝部4,4,…を底壁部11の長手方向へ距離を隔てて設けてもよい。
【0018】
このようなシート止用条材1を螺子止めし、当該シート止用条材1に軟質シートの一部を係止させるには、図4に示した如く、シート止用条材1を縦材Cの適宜高さ位置に横方向へ配置し、ドリルビスといった螺子Bの先端を、シート止用条材1の底壁部11の溝部4内であって、シート止用条材1と縦材Cとが交わる部分の略中心位置の凹部41に嵌入させ、シート止用条材1の底壁部11を貫通して縦材Cの内部に進入し、シート止用条材1が縦材Cに固着するまで当該螺子Bを螺入させる。このようにしてシート止用条材1を縦材Cに螺子止めした後、シート止用条材1内に軟質シートS1の一部を挿入させた後、その上から、面内交互台形波形状のスプリングPをシート止用条材1内に嵌入させることによって、軟質シートS1の一部をシート止用条材1に係止させる。
【0019】
このようなシート止用条材1の螺子止め作業にあっては、シート止用条材1の長手方向の略全領域に亘って前述した溝部4が設けてあるため、シート止用条材1の長手方向の適当な位置で、シート止用条材1の底壁部11内面上をその幅方向へ螺子Bを摺動させることによって、螺子Bの先端を溝部4内に嵌入させることができ、シート止用条材1の幅方向の中央位置を容易に定めることができる。
【0020】
また、溝部4には、その長手方向へ距離を隔てて複数の凹部41,41,…が設けてあるため、螺子Bを溝部4内においてその長手方向へ摺動させることによって、螺子Bの先端を適当な位置の凹部41内に嵌入させることができ、シート止用条材1の長手方向の位置を容易に定めることができる。そして、その先端を適当な凹部41に嵌入させた状態で螺子Bを螺入させるため、螺子止め作業中、当該凹部41の両側に相隣る仕切り部42,42によって、螺子Bの先端が溝部4の長手方向へ移動することが防止され、螺子止め作業の開始時に、螺子Bの先端位置にずれが発生し難く、正確な螺子止め作業を容易に行うことができる。
【0021】
ところで、螺子止め作業の開始時に、仮に、螺子Bの先端がそれを嵌入させた凹部41からずれて相隣る仕切り部42上に位置した場合であっても、前述した如く、仕切り部42は底壁部11の内表面より窪ませてあるため、螺子Bの先端が溝部4を超えて、底壁部11の内面へ跳出することが防止される。一方、螺子Bの先端は当該仕切り部42によって相隣る凹部41,41のいずれかへ導かれてそこに嵌入され、再嵌入された凹部41において、当該螺子Bによる螺子止め作業が行われる。このとき、相隣る凹部41,41の間の距離が0.5mm程度と狭いため、この程度のずれによっては、螺子止め作業及び螺子止め強度に支障を生じない。
(実施例2)
図5は、シート止用条材に設けられた他の溝部の拡大平面図であり、図6は、図5に示した溝部5のVI−VI線による断面図である。両図に示した如く、溝部5に形成した各凹部51,51,…は倒立アーチ状をなしており、凹部51,51,…の幅寸法は、溝部5の幅寸法と同じである。各凹部51,51,…の溝部5の長手方向の寸法は、1mm程度にしてあり、深さ寸法は、0.3mm程度にしてある。一方、相隣る凹部51,51、51,51、…,…間を仕切る仕切り部52,52,…の溝部5の長手方向の寸法は、図5及び図6に示した場合にあっては、0.5mm程度にしてあり、各仕切り部52,52,…の深さ寸法は、0.1mm程度にしてある。
【0022】
これによって、前同様、螺子の先端を溝部5内に嵌入させて、シート止用条材の幅方向の中央位置を容易に定めることができると共に、螺子の先端を適当な位置の凹部51内に嵌入させて、シート止用条材の長手方向の位置を容易に定めることができるのに加え、当該凹部51の両側に相隣る仕切り部52,52によって、螺子の先端が溝部5の長手方向へ移動することが防止され、螺子止め作業の開始時に、螺子の先端位置にずれが発生し難く、正確な螺子止め作業を容易に行うことができる。また、仮に、螺子の先端がそれを嵌入させた凹部51からずれて相隣る仕切り部52上に位置した場合であっても、螺子の先端が溝部5を超えて、底壁部の内面へ跳出することが防止されると共に、再嵌入された凹部51で、当該螺子による螺子止め作業を行うことができるので、螺子止め作業及び螺子止め強度に支障を生じない。
(実施例3)
図7〜図9は、シート止用条材に設けられた更に他の溝部の拡大平面図であり、いずれの場合も円柱状の凹部が設けてある。即ち、図7に示した溝部6にあっては、当該溝部6の幅寸法より狭い直径の複数の凹部61,61,…が設けてあり、各凹部61,61,…の周囲は仕切り部62,62,…によって仕切ってある。
【0023】
また、図8に示した溝部7にあっては、各凹部71,71,…の幅寸法は溝部7の幅寸法と略同じにしてあり、各凹部71,71,…の間を仕切る仕切り部72,72,…は、平面視において溝部7の幅方向の中央を通る軸上の部分が略線状に視認できる程度に薄くしてある。
【0024】
一方、図9に示した溝部8は、複数の円柱状の凹部81,81,…がその一部を互いに重畳させたようにしてある。即ち、溝部8の両縁はそれぞれ、互いに対向する位置で外側へ凸の円弧波形状になしてあり、相隣る凹部81,81、81,81、…,…の間は、対向配置した対をなす三角波頭状の仕切り部82,82、82,82、…,…で、両者間の一部が仕切られている。つまり、相隣る凹部81,81、81,81、…,…は、溝部8の幅方向の中央を通る軸上で互いに連通させてある。
【0025】
このような各溝部6,7,8であっても、前同様、螺子の先端を溝部6,7,8内に嵌入させて、シート止用条材の幅方向の中央位置を容易に定めることができると共に、螺子の先端を適当な位置の凹部61,71,81内に嵌入させて、シート止用条材の長手方向の位置を容易に定めることができるのに加え、当該凹部61,71,81の両側に相隣る仕切り部62,62、72,72、82,82によって、螺子の先端が溝部6,7,8の長手方向へ移動することが防止され、螺子止め作業の開始時に、螺子の先端位置にずれが発生し難く、正確な螺子止め作業を容易に行うことができる。また、仮に、螺子の先端がそれを嵌入させた凹部61,71,81からずれた場合であっても、螺子の先端が溝部6,7,8を超えて、底壁部の内面へ跳出することが防止されると共に、再嵌入された凹部61,71,81で、当該螺子による螺子止め作業を行うことができるので、螺子止め作業及び螺子止め強度に支障を生じない。
【0026】
なお、本実施例では、凹部61,71,81の形状を円柱状になしたが、本発明はこれに限らず、円錐状又は円錐台状になしてもよいことはいうまでもない。
(実施例4)
図10及び図11は、本発明に係る他のシート止用条材を示す斜視図であり、硬質性のシートを係止するためのものである。両図に示した如く、シート止用条材2,3は、平坦な帯状の底壁部21,31の両縁にそれぞれ側壁部22,22、32,32を立設した本体20,30を備えており、一方の側壁部22,32は、前記底壁部21,31とのなす角度が略45°になるようにして、その角部を円弧状に成形してある。また、一方の側壁部22,32の縁部は、耳形状に丸めてある。
【0027】
また、他方の側壁部22,32は、底壁部21,31から所定高さまで起立させてから、内側へ傾斜する姿勢で延設し、縁部を外側へ縦長耳形状に丸めた後、前記底壁部21,31まで延設してあり、この他方の側壁部22,32の縁部と前記一方の側壁部22,32の縁部との間には、螺子を螺合させるための開口23,33が形成してある。そして、他方の側壁部22,32の底壁部21,31まで延設させた部分は、底壁部21,31と同じ位置で外側へ略直角に屈曲させて、本体20,30を固定するためのフランジ部25,35にしてあり、このフランジ部25,35の表面であって、幅方向の中央を通る軸上には、例えば図2に示した如き、一列に配した複数の凹部41,41,…の間をそれぞれ、仕切り部42,42,…で仕切ってなる溝部4,4が形成してある。
【0028】
なお、図11に示したシート止用条材3にあっては、前述したフランジ部35の縁部を内側へ半円筒状に丸めてあり、これによって図示しない固定具の引掛け部を係止させ得るようになしてある。
【0029】
このようなシート止用条材3を螺子止めし、当該シート止用条材3に硬質シートS2の一部を係止させるには、図12に示した如く、シート止用条材3を縦材Cの適宜高さ位置に横方向へ配置し、ドリルビスといった螺子Bの先端を、シート止用条材3のフランジ部35の溝部4内であって、フランジ部35と縦材Cとが交わる部分の略中心位置の凹部41に嵌入させ、当該フランジ部35を貫通して縦材Cの内部に進入し、シート止用条材3が縦材Cに固着するまで当該螺子Bを螺入させる。このようにしてシート止用条材3を縦材Cに螺子止めした後、シート止用条材3の前記開口33を覆うように硬質シートS2の一部を両側壁部32,32間に掛け渡した後、硬質シートS2を押える帯状の押え部材Tを両側壁部32,32上に載置し、押え部材Tに設けた孔h及び硬質シートS2を貫通させたタッピングネジといった螺子bを、前記開口33内に螺合させることによって、硬質シートS2の一部をシート止用条材3に係止させる。
【0030】
これによって、前同様、螺子Bの先端を溝部4内に嵌入させて、フランジ部35の幅方向の中央位置を容易に定めることができると共に、螺子Bの先端を適当な位置の凹部41内に嵌入させて、シート止用条材1の長手方向の位置を容易に定めることができるのに加え、当該凹部41の両側に相隣る仕切り部42,42によって、螺子Bの先端が溝部4の長手方向へ移動することが防止され、螺子止め作業の開始時に、螺子Bの先端位置にずれが発生し難く、正確な螺子止め作業を容易に行うことができる。また、仮に、螺子Bの先端がそれを嵌入させた凹部41からずれて相隣る仕切り部42上に位置した場合であっても、螺子Bの先端が溝部4を超えて、フランジ部35の表面へ跳出することが防止されると共に、再嵌入された凹部41で、当該螺子Bによる螺子止め作業を行うことができるので、螺子止め作業及び螺子止め強度に支障を生じない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るシート止用条材を示す斜視図である。
【図2】図1に示した溝部の拡大平面図である。
【図3】図2に示した溝部のIII−III線による断面図である。
【図4】図1に示したシート止用条材の使用状態を示す分解斜視図である。
【図5】シート止用条材に設けられた他の溝部の拡大平面図である。
【図6】図5に示した溝部のVI−VI線による断面図である。
【図7】シート止用条材に設けられた更に他の溝部の拡大平面図である。
【図8】シート止用条材に設けられた更に他の溝部の拡大平面図である。
【図9】シート止用条材に設けられた更に他の溝部の拡大平面図である。
【図10】本発明に係る他のシート止用条材を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る他のシート止用条材を示す斜視図である。
【図12】図11示したシート止用条材の使用状態を示す斜視図である。
【図13】従来のシート止用条材の使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
1 シート止用条材
2 シート止用条材
3 シート止用条材
4 溝部
5 溝部
6 溝部
7 溝部
8 溝部
11 底壁部
12 側壁部
13 開口
20 本体
21 底壁部
22 側壁部
23 開口
25 フランジ部
30 本体
31 底壁部
32 側壁部
33 開口
35 フランジ部
41 凹部
42 仕切り部
51 凹部
52 仕切り部
61 凹部
62 仕切り部
71 凹部
72 仕切り部
81 凹部
82 仕切り部
S1 軟質シート
S2 硬質シート
C 縦材
B 螺子
b 螺子
T 押え部材
h 孔
P スプリング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の底壁部の両側縁にそれぞれ側壁部を立設してなり、両側壁部間内に軟質性のシートの一部を挿入させて当該シートを止めるシート止用条材において、
前記底壁部の内面に、一列に配した複数の凹部の間の一部又は全部をそれぞれ、前記底壁部の内表面より窪ませた仕切り部で仕切ってなる1又は複数条の溝部が、前記底壁部の長手方向へ延設してあることを特徴とするシート止用条材。
【請求項2】
帯状の底壁部の両側縁にそれぞれ側壁部を立設してなる本体と、この本体を固定すべく、一方の側壁部の外側に、前記底壁部と平行に延設した帯状のフランジ部とを備え、前記本体の両側壁部上間に硬質性のシートの一部を掛け渡し、当該シートを貫通させた螺子を前記両側壁部間に螺合させて前記シートを止めるシート止用条材において、
前記フランジ部の表面に、一列に配した複数の凹部の間の一部又は全部をそれぞれ、前記表面より窪ませた仕切り部で仕切ってなる1又は複数条の溝部が、前記フランジ部の長手方向へ延設してあることを特徴とするシート止用条材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−67949(P2006−67949A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−257393(P2004−257393)
【出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【出願人】(597088591)佐藤産業株式会社 (30)
【出願人】(503423317)
【Fターム(参考)】