説明

ジッタ測定方法、ジッタ測定装置及び画像形成装置

【課題】 不要な検出信号を除去して、ガルバノスキャナ方式の画像形成装置の走査時間のムラを測定することが可能なジッタ測定装置の提供。
【解決手段】 反射ミラー10を周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面(23)で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置。光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、光ビームを受光検出する2つの検出器A,Bと、1走査の為に反射ミラー10が始動する都度、検出器A,Bの最初の検出信号を抽出する2つの抽出手段1と、2つの抽出手段1が抽出した検出信号から1走査の所要時間を演算する手段2とを備え、その演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナの、走査線毎の所要時間のムラを測定するジッタ測定方法、ジッタ測定装置、及びこのジッタ測定装置の主要部を備えたプリンタ、複写機及び複合機等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザスキャナヘッド方式のレーザプリンタでは、レーザ光源からの光をコリメータレンズにて平行光とし、ポリゴンミラーを回転させることで平行レーザ光を感光体上で印刷幅に走査している。このようなレーザプリンタでは、走査光学系を構成する光偏向器の偏向面の製造誤差、及び光偏向器の駆動機構の駆動誤差等により、被走査面を走査する際のジッタである走査時間のムラが発生する。
この走査時間のムラを高精度に測定することにより、その走査ムラの原因探求が容易になり、高精度に光走査が可能なレーザプリンタ、複写機及び複合機等の走査光学系の製作が可能となる。
【0003】
図19は、従来のレーザプリンタの走査時間のムラ(ジッタ)を測定する為の構成例を模式的に示す説明図である。光ビームの走査線の両端部付近に、光センサである検出器A,Bを設けておき、レーザダイオードLDからの光ビームを、等速度的に一方向に回転するポリゴンミラー36に反射させて走査する。その際の検出器A,Bは、例えば、最初のミラー面による走査線では、検出信号SA1,SB1をそれぞれ出力し、以下、光ビームを反射するミラー面が替わる都度、走査線が新しくなり、検出信号SA3,SB3,SA5,SB5‥‥が出力される。
検出信号は、検出器A,B別に図20(a)(b)のように出力されるので、走査時間は、検出器Aの検出信号から検出器Bの検出信号迄の時間t1,t2,t3であり、これらに基づき、走査時間のムラを求めることが出来る。
【0004】
近年、光ビームの走査機構として、ポリゴンミラーに代えて、小型に構成されたミラーであるマイクロミラー(微小揺動ミラー素子)を反射ミラーに使用する、ガルバノスキャナ方式のレーザプリンタの開発が進んでいる。マイクロミラーは、半導体製造プロセス等における技術を応用して、種々の機械要素の小型化を実現するMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術により、光を反射する機械要素として、ミラーの小型化を図ったものである。
このマイクロミラーは、静電力にて往復回動され、その回動角によって光の反射経路を変更する為、光ビームの走査機構としては好適であり、マイクロミラーを用いて光ビームの走査を行うシステムの開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。
ガルバノスキャナ方式のレーザプリンタにおいても、ミラーの製造誤差及び駆動機構の駆動誤差により、走査時間のムラ(ジッタ)が発生する。
【0005】
ガルバノスキャナ方式のレーザプリンタの走査時間のムラは、例えば、図3に模式的に示すような構成により測定される。光ビームの走査線の両端部付近に、光センサである検出器A,Bを設けておき、レーザダイオードLDからの光ビームを、周期的に往復回動するマイクロミラー(ガルバノミラー)10に反射させて走査する。その際の検出器A,Bは、例えば、最初の走査線では、検出信号SA1,SB1をそれぞれ出力し、光ビームが走査の開始点に復帰する際に、更に検出信号SB2,SA2をそれぞれ出力する。以下、走査する都度、検出信号SA3,SB3,SA5,SB5‥‥が出力されるが、その都度、走査の開始点へ復帰する際に、検出信号SA4,SB4‥‥が出力される。
【特許文献1】特開平11−305159号公報
【特許文献2】特開平6−289305号公報
【特許文献3】特開平10−148775号公報
【特許文献4】特開2002−296524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、ガルバノスキャナ方式のレーザプリンタの走査時間のムラを測定する際、検出信号は、検出器A,B別に、図4(a)(b)に示すように出力される。走査時間は、検出器Aの検出信号SA1,SA3,SA5‥‥から検出器Bの検出信号SB1,SB3,SB5‥‥迄の時間であり、これらに基づき、走査時間のムラを求めることが出来る。しかし、走査時間を算出するには、図17(a)(b)に示すように、走査の開始点へ復帰する際の検出信号SA2,SB2,SA4,SB4‥‥が不要である。これらを除去して、検出器A,B別の検出信号列を、図18(a)(b)に示すように補正し、走査時間t1,t2,t3を算出可能なように処理しなければならないという問題がある。
【0007】
また、ガルバノスキャナ方式のレーザプリンタでは、走査時の感光ドラムへの静電潜像の書込みタイミングを得る為に、上述した同様の理由により、不要な検出信号を除去して、検出器A,B別の検出信号列を補正しなければならないという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、不要な検出信号を除去して、ガルバノスキャナ方式の画像形成装置の走査時間のムラを測定することが可能なジッタ測定方法を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、不要な検出信号を除去して、ガルバノスキャナ方式の画像形成装置の走査時間のムラを測定することが可能なジッタ測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、不要な検出信号を除去して、走査時の感光ドラムへの静電潜像の書込みタイミングを得ることが出来るガルバノスキャナ方式の画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るジッタ測定方法は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、前記光ビームの走査域の両端部付近に、該光ビームを受光検出する2つの検出器を設けておき、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記2つの検出器の最初の各検出信号を抽出し、抽出した各検出信号から、1走査の所要時間を演算し、演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定することを特徴とする。
【0010】
本発明に係るジッタ測定方法は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、前記光ビームの走査域の両端部付近に、該光ビームを受光検出する2つの検出器を設けておき、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持し、反転保持した出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出し、抽出した前記2つの検出器の検出信号から、1走査の所要時間を演算し、演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定することを特徴とする。
【0011】
本発明に係るジッタ測定方法は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、前記光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に、該光ビームを受光検出する2つの検出器を設けておき、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持し、前記終端部付近の検出器の検出信号により反転保持した出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出し、該検出信号を抽出した後、前記始端部付近の検出器の検出信号により出力信号が反転する迄の時間以外の時間、前記2つの検出器が出力した検出信号を有効とし、有効とした一方の検出信号から他方の検出信号迄を、1走査の所要時間として演算し、演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定することを特徴とする。
【0012】
本発明に係るジッタ測定方法は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、前記光ビームの走査域の1端部付近に、該光ビームを受光検出する検出器を設けておき、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記検出器の最初の検出信号を抽出し、抽出した前後2つの検出信号間の時間を演算し、演算した時間のムラを、走査毎の所要時間のムラとして測定することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るジッタ測定装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記検出器の最初の検出信号を抽出する2つの抽出手段と、該2つの抽出手段が抽出した検出信号から1走査の所要時間を演算する手段とを備え、該手段が演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定するように構成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るジッタ測定方法及び本発明に係るジッタ測定装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタを測定する。2つの検出器が、光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、2つの抽出手段が、1走査の為に反射ミラーが始動する都度、検出器の最初の検出信号を抽出する。演算する手段が、2つの抽出手段が抽出した検出信号から1走査の所要時間を演算し、その演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定する。
【0015】
本発明に係るジッタ測定装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、該反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する2つの抽出手段と、該2つの抽出手段が抽出した検出信号から1走査の所要時間を演算する手段とを備え、該手段が演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定するように構成してあることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るジッタ測定方法及び本発明に係るジッタ測定装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタを測定する。2つの検出器が、光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、2つの反転保持手段が、検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する。2つの抽出手段が、反転保持手段の出力信号及び検出信号に基づき、1走査の為に反射ミラーが始動してから最初の検出信号を抽出し、演算する手段が、2つの抽出手段が抽出した検出信号から1走査の所要時間を演算する。その演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定する。
【0017】
本発明に係るジッタ測定装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、前記光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、前記終端部付近の検出器の検出信号による反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する手段と、該手段が検出信号を抽出した後、前記始端部付近の検出器の検出信号により反転保持手段が反転する迄の時間以外の時間、前記2つの検出器が出力した検出信号を有効とする手段と、該手段が有効とした2つの検出信号間の時間を、1走査の所要時間として演算する手段とを備え、該手段が演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定するように構成してあることを特徴とする。
【0018】
本発明に係るジッタ測定方法及び本発明に係るジッタ測定装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタを測定する。2つの検出器が、光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、2つの反転保持手段が、検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する。抽出する手段が、終端部付近の検出器の検出信号による反転保持手段の出力信号及びその検出信号に基づき、1走査の為に反射ミラーが始動してから最初の検出信号を抽出し、抽出する手段が検出信号を抽出した後、有効とする手段が、始端部付近の検出器の検出信号により反転保持手段が反転する迄の時間以外の時間、2つの検出器が出力した検出信号を有効とする。演算する手段が、その有効とした2つの検出信号間の時間を、1走査の所要時間として演算し、その演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定する。
【0019】
本発明に係るジッタ測定装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、前記光ビームの走査線の1端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから、前記検出器の最初の検出信号を抽出する手段と、該手段が抽出した前後2つの検出信号間の時間を演算する手段とを備え、該手段が演算した時間のムラを、走査毎の所要時間のムラとして測定するように構成してあることを特徴とする。
【0020】
本発明に係るジッタ測定方法及び本発明に係るジッタ測定装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタを測定する。検出器が、光ビームの走査線の1端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、抽出する手段が、1走査の為に反射ミラーが始動してから、検出器の最初の検出信号を抽出する。演算する手段は、その抽出した前後2つの検出信号間の時間を演算し、演算した時間のムラを、走査毎の所要時間のムラとして測定する。
【0021】
本発明に係る画像形成装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記検出器の最初の各検出信号を抽出する2つの抽出手段とを備え、該2つの抽出手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする。
【0022】
この画像形成装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えている。2つの検出器が、光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、2つの抽出手段が、1走査の為に反射ミラーが始動する都度、検出器の最初の各検出信号を抽出する。2つの抽出手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、感光体表面に静電潜像を書込む。
【0023】
本発明に係る画像形成装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、該反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する2つの抽出手段とを備え、該2つの抽出手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする。
【0024】
この画像形成装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えている。2つの検出器が、光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、2つの反転保持手段が、検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する。2つの抽出手段が、反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に反射ミラーが始動してから最初の検出信号を抽出し、2つの抽出手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、感光体表面に静電潜像を書込む。
【0025】
本発明に係る画像形成装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、前記光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、前記終端部付近の検出器の検出信号による反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する手段と、該手段が検出信号を抽出した後、前記始端部付近の検出器の検出信号により反転保持手段が反転する迄の時間以外の時間、前記2つの検出器が出力した検出信号を有効とする手段とを備え、該手段が有効とした2つの検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする。
【0026】
この画像形成装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えている。2つの検出器が、光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、2つの反転保持手段が、検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する。抽出する手段が、終端部付近の検出器の検出信号による反転保持手段の出力信号及びその検出信号に基づき、1走査の為に反射ミラーが始動してから最初の検出信号を抽出する。抽出する手段が検出信号を抽出した後、始端部付近の検出器の検出信号により反転保持手段が反転する迄の時間以外の時間、有効とする手段が、2つの検出器が出力した検出信号を有効とし、有効とする手段が有効とした2つの検出信号のタイミングに基づき、感光体表面に静電潜像を書込む。
【0027】
本発明に係る画像形成装置は、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、前記光ビームの走査線の始端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の検出信号を抽出する手段とを備え、該手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする。
【0028】
この画像形成装置では、反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えている。検出器が、光ビームの走査線の始端部付近に設けられ、光ビームを受光検出し、抽出する手段が、1走査の為に反射ミラーが始動してから最初の検出信号を抽出する。抽出する手段が、抽出した検出信号のタイミングに基づき、感光体表面に静電潜像を書込む。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係るジッタ測定方法によれば、不要な検出信号を除去して、ガルバノスキャナ方式の画像形成装置の走査時間のムラを測定することが可能なジッタ測定方法を実現することが出来る。
【0030】
また、本発明に係るジッタ測定装置によれば、不要な検出信号を除去して、ガルバノスキャナ方式の画像形成装置の走査時間のムラを測定することが可能なジッタ測定装置を実現することが出来る。
【0031】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、不要な検出信号を除去して、走査時の感光ドラムへの静電潜像の書込みタイミングを得ることが出来るガルバノスキャナ方式の画像形成装置を実現することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るジッタ測定方法及びジッタ測定装置の実施の形態1の構成を示すブロック図である。このジッタ測定装置は、検出器A,Bの各検出信号が検出器A,B別に波形処理回路1に与えられる。波形処理回路1は、検出器A,Bの各検出信号列から不要な検出信号を除去し、除去した後の各検出信号列を、検出器A,B別にジッタ測定器2に与える。ジッタ測定器2は、与えられた検出器A,Bの検出信号列から、各走査毎の走査時間を算出し、これらに基づき、走査時間のムラを測定(算出)する。
【0033】
図2は、本発明に係るジッタ測定装置の走査光学系の構成例を模式的に示す説明図である。この走査光学系は、マイクロミラー10の光入射側には、レーザ光を出射するレーザダイオードLD、及びレーザダイオードLDからのレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズ22が配設されている。マイクロミラー10の光反射側には、感光体23に結像する為のf−θレンズ24及びシリンドリカルミラー25が配設されている。
コリメータレンズ22により変換された平行レーザ光は、マイクロミラー10に照射され、マイクロミラー10が周期的に往復回動することにより、平行レーザ光がプリント幅に走査される。
【0034】
ミラー駆動部30は、マイクロミラー10の固有周波数の交流電圧をマイクロミラー10に与えて共振状態で往復回動させる。
パーソナルコンピュータ等の外部機器からの画像データ、又は読み取った画像データは、一旦、メモリ31に記憶された後、平行レーザ光の走査タイミングに合わせて、変調部32に与えられ、変調部32は、与えられた画像データにより、レーザダイオードLDが出射するレーザ光を変調する。但し、ジッタ測定の際には、メモリ31及び変調部32は接続されていなくても良い。
シリンドリカルミラー25の受光面上の、走査線の両端部付近に当たる位置には、図1に示す検出器A,Bが設けられており、図1に示す構成で、波形処理回路1及びジッタ測定器2が接続されている。
【0035】
図3は、本発明に係るジッタ測定方法を実施する際の構成例を、模式的に示す説明図である。このジッタ測定方法では、図2に示したように、光ビームの走査線の両端部付近に、光センサである検出器A,Bを設けておき、レーザダイオードLDからの光ビームを、周期的に往復回動するマイクロミラー(ガルバノミラー)10に反射させて走査する。
【0036】
その際、検出器A,Bは、例えば、最初の走査線では、検出信号SA1,SB1をそれぞれ出力し、光ビームが走査の開始点に復帰する際に、更に検出信号SB2,SA2をそれぞれ出力する。以下、走査する都度、検出信号SA3,SB3,SA5,SB5‥‥が出力されるが、その都度、走査の開始点へ復帰する際に、検出信号SA4,SB4‥‥が出力される。
検出器A,Bの各検出信号SA,SBは、上述したように、それぞれ図4(a)(b)に示すように出力される。
【0037】
図5は、波形処理回路1(図1,2)の構成例を示すブロック図である。この波形処理回路1は、検出器Aの検出信号SAが、D(delay)型フリップフロップDFF2のセット端子SET、及びD型フリップフロップDFF1のクロック端子CKに与えられ、また、ORゲート5の一方の入力端子に与えられる。ORゲート5の他方の入力端子には、D型フリップフロップDFF1の出力端子Qからの出力信号FF1Qが与えられ、ORゲート5の出力信号OAは、ジッタ測定器2(図1,2)に与えられる。
【0038】
検出器Bの検出信号SBが、D型フリップフロップDFF2のクロック端子CK、及びD型フリップフロップDFF1のセット端子SETに与えられ、また、インバータ3を通じてNANDゲート4の一方の入力端子に与えられる。NANDゲート4の他方の入力端子には、D型フリップフロップDFF2の出力端子Qからの出力信号FF2Qが与えられ、NANDゲート4の出力信号OBは、ジッタ測定器2(図1,2)に与えられる。
【0039】
D型フリップフロップDFF1,DFF2は、入力信号のLレベルからHレベルへの立上りにより作動する。また、反転出力端子バーQ及びデータ端子Dが接続されており、クロック端子CKへの入力信号が立上る都度、出力端子Qからの出力信号が反転するT(toggling)型フリップフロップとして作動する。
D型フリップフロップDFF1,DFF2の各リセット端子RESには、測定の開始時に、LレベルからHレベルへ立上るクリア信号CLRが与えられる。
【0040】
以下に、このような構成の波形処理回路1の動作を、それを示す図6のタイミングチャートを参照しながら説明する。尚、ここでは、回路の都合上、検出信号SA,SBを反転させている。
測定開始時には、クリア信号CLRが、D型フリップフロップDFF1,DFF2の各リセット端子RESに与えられ(c)、D型フリップフロップDFF1,DFF2の各出力端子Qからの出力信号FF1Q,FF2Qは、Lレベルにリセットされる(d)(e)。
【0041】
最初の走査で、検出器Aから検出信号SA1が与えられると(a)、出力信号FF1QがLレベルであるので(d)、検出信号SA1がORゲート5から信号OAとして出力され(f)、検出信号SA1の立上りにより、D型フリップフロップDFF1,DFF2の各出力端子Qからの出力信号FF1Q,FF2QがHレベルになる(d)(e)。
最初の走査が終わり、検出器Bから検出信号SB1が与えられると(b)、このときは、出力信号FF2QがHレベルであるので(e)、検出信号SB1がNANDゲート4から出力信号OBとして出力される(g)。また、検出信号SB1の立上りにより、D型フリップフロップDFF2の出力端子Qからの出力信号FF2QがLレベルになる(e)。
【0042】
最初の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Bから検出信号SB2が与えられると(b)、このときは、出力信号FF2QがLレベルであるので(e)、NANDゲート4から出力信号OBとしては出力されない(g)。また、検出信号SB2の立上りにより(b)、出力信号FF2QがHレベルになる(e)。
最初の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Aから検出信号SA2が与えられると(a)、このときは、出力信号FF1QがHレベルであるので(d)、ORゲート5から出力信号OAとしては出力されない(f)。また、検出信号SA2の立上りにより、出力信号FF1QがLレベルになる(d)。
【0043】
2回目の走査で、検出器Aから検出信号SA3が与えられると(a)、このときは、出力信号FF1QがLレベルであるので(d)、検出信号SA3がORゲート5から出力信号OAとして出力され(f)、検出信号SA3の立上りにより、出力信号FF1QがHレベルになる(d)。
2回目の走査が終わり、検出器Bから検出信号SB3が与えられると(b)、このときは、出力信号FF2QがHレベルであるので(e)、検出信号SB3がNANDゲート4から出力信号OBとして出力される(g)。また、検出信号SB3の立上りにより、出力信号FF2QがLレベルになる(e)。
【0044】
2回目の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Bから検出信号SB4が与えられると(b)、このときは、出力信号FF2QがLレベルであるので(e)、NANDゲート4から出力信号OBとしては出力されない(g)。また、検出信号SB2の立上りにより(b)、出力信号FF2QがHレベルになる(e)。
2回目の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Aから検出信号SA4が与えられると(a)、このときは、出力信号FF1QがHレベルであるので(d)、ORゲート5から出力信号OAとしては出力されない(f)。また、検出信号SA4の立上りにより、出力信号FF1QがLレベルになる(d)。
【0045】
3回目の走査で、検出器Aから検出信号SA5が与えられると(a)、このときは、出力信号FF1QがLレベルであるので(d)、検出信号SA5がORゲート5から出力信号OAとして出力され(f)、検出信号SA5の立上りにより、出力信号FF1QがHレベルになる(d)。
3回目の走査が終わり、検出器Bから検出信号SB5が与えられると(b)、このときは、出力信号FF2QがHレベルであるので(e)、検出信号SB5がNANDゲート4から出力信号OBとして出力される(g)。また、検出信号SB3の立上りにより、出力信号FF2QがLレベルになる(e)。以下、同様に、1走査毎に検出器A,Bからの最初の各検出信号が抽出され、出力信号OA,OB(f)(g)として、ジッタ測定器2(図1,2)に与えられて行く。
【0046】
ジッタ測定器2は、与えられた出力信号OA,OB(f)(g)の立下りエッジ間の時間を、走査時間t1,t2,t3‥‥として算出して行き、算出した走査時間のムラ(ジッタ)を算出して行き記録する。走査時間のムラが所定値を超えた場合は、図示しない表示装置に、走査時間のムラが大きいことを表示する為の信号を出力する。
尚、D型フリップフロップDFF1,DFF2には、動作に伴う内部ジッタが発生するが、上述したように、出力信号OA,OBの立下りエッジ(f)(g)には、D型フリップフロップDFF1,DFF2の内部ジッタは含まれないので、この波形処理回路1を通しても、ジッタの劣化は生じない。
【0047】
また、ガルバノミラー本来の往復回動での、走査光(平行レーザ光)の走査光学系の往復のジッタ測定も必要であるが、従来のジッタ測定装置では、図7に示すような検出信号からは、直接測定することは出来ない。
往復のジッタを測定するには、図8に示すように、「検出信号SB2と検出信号SA2」、「検出信号SB4と検出信号SA4」のように入れ替えることにより、従来のポリゴンミラーのジッタ測定装置で、往復のジッタ測定が可能になる。図1のように、検出器A,Bと従来のポリゴンミラーのジッタ測定器との間に、波形処理回路を介在させることにより、既存測定器を利用して、ガルバノスキャナのジッタ測定装置を構成することが可能となる。
【0048】
(実施の形態2)
図9は、本発明に係るジッタ測定方法及びジッタ測定装置の実施の形態2の波形処理回路の構成例を示すブロック図である。この波形処理回路1aは、検出器Aの検出信号SAが、D型フリップフロップDFF2のセット端子SET、D型フリップフロップDFF3のクロック端子CK、及びアナログスイッチ7の端子X2、Y1に与えられる。
【0049】
検出器Bの検出信号SBが、D型フリップフロップDFF2のクロック端子CK、及びアナログスイッチ7の端子X1、Y2に与えられ、また、インバータ3を通じてNANDゲート4の一方の入力端子に与えられる。NANDゲート4の他方の入力端子には、D型フリップフロップDFF2の出力端子Qからの出力信号FF2Qが与えられ、NANDゲート4の出力信号OBは、D型フリップフロップDFF4のクロック端子CKに与えられる。
【0050】
D型フリップフロップDFF2,DFF3,DFF4は、入力信号のLレベルからHレベルへの立上りにより作動する。また、D型フリップフロップDFF2は、反転出力端子バーQ及びデータ端子Dが接続されており、クロック端子CKへの入力信号が立上る都度、出力端子Qからの出力信号が反転するT型フリップフロップとして作動する。
D型フリップフロップDFF2のリセット端子RESには、測定の開始時に、LレベルからHレベルへ立上るクリア信号CLRが与えられる。
【0051】
D型フリップフロップDFF4のセット端子SET、データ端子D、D型フリップフロップDFF3のセット端子SET、リセット端子RESには、電源電圧VCC(Hレベル)が与えられている。D型フリップフロップDFF4の反転出力端子バーQ及びD型フリップフロップDFF3のデータ端子Dが接続され、D型フリップフロップDFF3の反転出力端子バーQの出力信号FF3Qは、微分器6に与えられている。微分器6の出力は、D型フリップフロップDFF4のリセット端子RESに与えられている。
【0052】
D型フリップフロップDFF4の出力端子Qの出力信号FF4Qは、アナログスイッチ7の制御端子SELに与えられる。アナログスイッチ7は、制御端子SELの入力信号が、Lレベルのとき、端子X1を、出力信号ZBを出力する端子Z1に接続し、Hレベルのとき、端子Y1を端子Z1に接続する。また、制御端子SELの入力信号が、Lレベルのとき、端子X2を、出力信号ZAを出力する端子Z2に接続し、Hレベルのとき、端子Y2を端子Z2に接続するが、ここでは、制御端子SELの入力信号が、Lレベルのときの接続のみが有効となるように設定しておく。
本発明に係るジッタ測定方法及びジッタ測定装置の実施の形態2のその他の構成は、上述した実施の形態1の構成(図1,2,3)と同様であるので、図1,2において、ジッタ測定器2a及び波形処理回路1aを図示して、説明を省略する。
【0053】
以下に、このような構成の波形処理回路1aの動作を、それを示す図10のタイミングチャートを参照しながら説明する。尚、ここでは、回路の都合上、検出信号SA,SBを反転させている。
測定開始時には、クリア信号CLRが、D型フリップフロップDFF2のリセット端子RESに与えられ、D型フリップフロップDFF2の出力端子Qからの出力信号FF2Qは、Lレベルにリセットされる。D型フリップフロップDFF3,DFF4の各出力端子Qからの出力信号FF3Q,FF4Qは、各入力端子SET,D,CK,RESの各入力レベルにより、Lレベルである。
【0054】
最初の走査で、検出器Aから検出信号SA1が与えられると(a)、出力信号FF4QがLレベルであるので(e)、アナログスイッチ7は、端子X2を端子Z2に接続しており、検出信号SA1が信号ZAとして出力される(f)。また、検出信号SA1の立上りにより、D型フリップフロップDFF3の出力端子Qからの出力信号FF3QがHレベルになり(c)、D型フリップフロップDFF2の出力端子Qからの出力信号FF2QがHレベルになる。
【0055】
最初の走査が終わり、検出器Bから検出信号SB1が与えられると(b)、出力信号FF2QがHレベルであるので、検出信号SB1がNANDゲート4から出力信号OBとして出力される(d)。また、出力信号FF4QがLレベルであるので(e)、アナログスイッチ7は、端子X1を端子Z1に接続しており、検出信号SB1が信号ZBとして出力され(g)、出力信号OBの立上りにより、出力信号FF4QがHレベルになる(e)。
【0056】
最初の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Bから検出信号SB2が与えられると(b)、このときは、出力信号FF2QがLレベルであるので、NANDゲート4から出力信号OBとしては出力されない(d)。また、出力信号FF4QがHレベルであるので(e)、アナログスイッチ7からは、検出信号SB2は信号ZBとして出力されない(g)。
尚、図10のタイミングチャート(f)(g)において、矢印が付加された信号SB2,SA2,SB4,SA4は、仮想信号であり後述する。
【0057】
最初の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Aから検出信号SA2が与えられると(a)、このときは、出力信号FF4QがHレベルであるので(e)、アナログスイッチ7からは、検出信号SA2は信号ZAとして出力されない(f)。また、検出信号SA2の立上りにより、反転出力信号FF3QがLレベルになり(c)、微分器6の微分信号により、出力信号FF4QがLレベルになる(e)。
【0058】
2回目の走査で、検出器Aから検出信号SA3が与えられると(a)、出力信号FF4QがLレベルであるので(e)、アナログスイッチ7は、端子X2を端子Z2に接続しており、検出信号SA3が信号ZAとして出力される(f)。また、検出信号SA3の立上りにより、出力信号FF3QがHレベルになり(c)、出力信号FF2QがHレベルになる。
【0059】
2回目の走査が終わり、検出器Bから検出信号SB3が与えられると(b)、出力信号FF2QがHレベルであるので、検出信号SB3がNANDゲート4から出力信号OBとして出力される(d)。また、出力信号FF4QがLレベルであるので(e)、アナログスイッチ7は、端子X1を端子Z1に接続しており、検出信号SB3が信号ZBとして出力され(g),出力信号OBの立上りにより、出力信号FF4QがHレベルになり(e)、出力信号FF2QがLレベルになる。
【0060】
2回目の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Bから検出信号SB4が与えられると(b)、このときは、出力信号FF2QがLレベルであるので、NANDゲート4から出力信号OBとしては出力されない(d)。また、出力信号FF4QがHレベルであるので(e)、アナログスイッチ7からは、検出信号SB4は信号ZBとして出力されない(g)。
【0061】
2回目の走査が終わり、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する際に、検出器Aから検出信号SA4が与えられると(a)、このときは、出力信号FF4QがHレベルであるので(e)、アナログスイッチ7からは、検出信号SA4は信号ZAとして出力されない(f)。また、検出信号SA4の立上りにより、反転出力信号FF3QがLレベルになり(c)、微分器6の微分信号により、出力信号FF4QがLレベルになる(e)。
【0062】
3回目の走査で、検出器Aから検出信号SA5が与えられると(a)、出力信号FF4QがLレベルであるので(e)、アナログスイッチ7は、端子X2を端子Z2に接続しており、検出信号SA5が信号ZAとして出力される(f)。また、検出信号SA5の立上りにより、出力信号FF3QがHレベルになり(c)、出力信号FF2QがHレベルになる。
【0063】
3回目の走査が終わり、検出器Bから検出信号SB5が与えられると(b)、出力信号FF2QがHレベルであるので、検出信号SB5がNANDゲート4から出力信号OBとして出力される(d)。また、出力信号FF4QがLレベルであるので(e)、アナログスイッチ7は、端子X1を端子Z1に接続しており、検出信号SB5が信号ZBとして出力され(g),出力信号OBの立上りにより、出力信号FF4QがHレベルになり(e)、出力信号FF2QがLレベルになる。以下、同様に、検出器A,Bからの各検出信号が、出力信号FF4QがLレベルのときに、信号ZA,ZB(f)(g)として抽出され、1走査毎に検出器A,Bからの最初の各検出信号が、信号ZA,ZB(f)(g)として、ジッタ測定器2a(図1,2)に与えられて行く。
【0064】
ジッタ測定器2aは、与えられた出力信号ZA,ZB(f)(g)の立下りエッジ間の時間を、走査時間t1,t2,t3‥‥として算出して行き、算出した走査時間のムラ(ジッタ)を算出して行き記録する。走査時間のムラが所定値を超えた場合は、図示しない表示装置に、走査時間のムラが大きいことを表示する為の信号を出力する。
【0065】
尚、本実施の形態2では、アナログスイッチ7は、制御端子SELの入力信号が、Lレベルのときの接続のみが有効となるように設定してあるが、逆に、制御端子SELの入力信号が、Hレベルのときの接続のみが有効となるように設定しておくことも出来る。この場合、図10のタイミングチャート(f)(g)において、矢印が付加された信号SB2,SA2,SB4,SA4のみが、信号ZA,ZBとして、ジッタ測定器2a(図1,2)に与えられて行く。
【0066】
ジッタ測定器2aは、与えられた出力信号ZA,ZB(f)(g)の立下りエッジ間の時間を、平行レーザ光が走査の開始点へ復帰する時間t1″,t2″‥‥として算出して行き、算出した時間のムラ(ジッタ)を算出することが出来る。
尚、アナログスイッチ7は、入力信号をそのまま切り替えることが出来、アナログスイッチ7内でジッタ量の劣化は発生しない。
【0067】
(実施の形態3)
図11は、本発明に係るジッタ測定方法及びジッタ測定装置の実施の形態3の構成を示すブロック図である。このジッタ測定装置は、検出器Cの検出信号が波形処理回路1bに与えられる。波形処理回路1bは、検出器Cの検出信号列から不要な検出信号を除去し、除去した後の検出信号列をジッタ測定器2bに与える。ジッタ測定器2bは、与えられた検出信号列から、各走査毎の経過時間を算出し、これらに基づき、走査時間のムラを測定(算出)する。
このジッタ測定装置の走査光学系の構成例は、図2に示す走査光学系において、検出器Bを除去し、検出器Aを検出器Cに、波形処理回路1を波形処理回路1bに、ジッタ測定器2をジッタ測定器2bにそれぞれ置き換えたものである。
【0068】
図12は、本発明に係るジッタ測定方法を実施する際の構成例を、模式的に示す説明図である。このジッタ測定方法では、平行レーザ光の走査線の1端部付近に、光センサである検出器Cを設けておき、レーザダイオードLDからの平行レーザ光を、周期的に往復回動するマイクロミラー(ガルバノミラー)10に反射させて走査する。
【0069】
その際、検出器Cは、例えば、平行レーザ光が走査の開始点に向かう際に、検出信号SC1を出力する。次に、最初の走査の際に、検出信号SC2を出力し、平行レーザ光が走査の開始点に復帰する際に、更に、検出信号SC3を出力する。以下、走査する都度、検出信号SC4,SC6‥‥が出力されるが、その都度、走査の開始点へ復帰する際に、検出信号SC5,SC7‥‥が出力される。
検出器Cの検出信号SCは、上述したように、図14(a)に示すように出力される。
【0070】
図13は、波形処理回路1b(図11)の構成例を示すブロック図である。この波形処理回路1bは、検出器Cの検出信号SCが、ANDゲート8の一方の入力端子、及びANDゲート11の一方の入力端子に与えられる。ANDゲート8の出力端子は、タイマ9の制御端子に与えられ、タイマ9の出力端子Qは、ANDゲート11の他方の入力端子に接続され、タイマ9の反転出力端子バーQは、ANDゲート8の他方の入力端子に接続されている。ANDゲート11の出力端子は、波形処理回路1bの出力信号OCを出力する。
タイマ9は、制御信号の立下りで計時を開始し、所定時間を計時している期間は、出力端子QからHレベル信号を出力する。タイマ9が計時する所定時間は、平行レーザ光が、走査区間を外れてから、折り返して再度、走査区間に入る迄の所要時間より長く、また、平行レーザ光の走査周期の1/2より短く設定する。
【0071】
以下に、このような構成の波形処理回路1bの動作を、それを示す図14のタイミングチャートを参照しながら説明する。
平行レーザ光が走査を開始する際に、走査の開始点に向かい、検出器Cから検出信号SC1が与えられると(a)、ANDゲート8がHレベル信号を出力し、その立下り(検出信号SC1の立下り)で、タイマ9が、所定時間の計時を開始すると共に、出力端子QからHレベルの信号を出力し(b)、反転出力端子バーQからLレベルの信号を出力する(c)。
【0072】
次いで、最初の走査の際に、検出器Cから検出信号SC2を与えられると(a)、ANDゲート11から、検出信号SC2が信号OCとして出力される。
タイマ9は、所定時間の計時が終了すると、出力端子Qからの信号をLレベルにし(b)、反転出力端子バーQからの信号をHレベルにする(c)。
【0073】
平行レーザ光が、最初の走査を終了して、走査の開始点に復帰し、検出器Cから検出信号SC3が与えられると(a)、ANDゲート8がHレベル信号を出力し、その立下り(検出信号SC3の立下り)で、タイマ9が、所定時間の計時を開始すると共に、出力端子QからHレベルの信号を出力し(b)、反転出力端子バーQからLレベルの信号を出力する(c)。
次いで、2回目の走査の際に、検出器Cから検出信号SC4を与えられると(a)、ANDゲート11から、検出信号SC4が信号OCとして出力される。
タイマ9は、所定時間の計時が終了すると、出力端子Qからの信号をLレベルにし(b)、反転出力端子バーQからの信号をHレベルにする(c)。
【0074】
平行レーザ光が、2回目の走査を終了して、走査の開始点に復帰し、検出器Cから検出信号SC5が与えられると(a)、ANDゲート8がHレベル信号を出力し、その立下り(検出信号SC5の立下り)で、タイマ9が、所定時間の計時を開始すると共に、出力端子QからHレベルの信号を出力し(b)、反転出力端子バーQからLレベルの信号を出力する(c)。
【0075】
次いで、3回目の走査の際に、検出器Cから検出信号SC6を与えられると(a)、ANDゲート11から、検出信号SC6が信号OCとして出力される。
タイマ9は、所定時間の計時が終了すると、出力端子Qからの信号をLレベルにし(b)、反転出力端子バーQからの信号をHレベルにする(c)。以下、同様に、1走査毎に検出器Cからの最初の検出信号が抽出され、出力信号OC(d)として、ジッタ測定器2b(図11)に与えられて行く。
【0076】
ジッタ測定器2bは、与えられた出力信号OC間の時間を算出して行き、算出した時間のムラを、走査時間のムラ(ジッタ)として算出して行き記録する。走査時間のムラが所定値を超えた場合は、図示しない表示装置に、走査時間のムラが大きいことを表示する為の信号を出力する。
尚、上述した実施の形態1〜3では、画像形成装置に備えられたジッタ測定装置として記述してあるが、独立したジッタ測定装置である場合も、同様の構成及び動作である。
【0077】
(実施の形態4)
図15は、本発明に係る画像形成装置の実施の形態4であるレーザプリンタの走査光学系の構成を模式的に示す説明図である。このレーザプリンタは、マイクロミラー10の光入射側には、レーザ光を出射するレーザダイオードLD、及びレーザダイオードLDからのレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズ22が配設されている。マイクロミラー10の光反射側には、感光体23に結像する為のf−θレンズ24及びシリンドリカルミラー25が配設されている。
コリメータレンズ22により変換された平行レーザ光は、マイクロミラー10に照射され、マイクロミラー10が周期的に往復回動することにより、平行レーザ光がプリント幅に走査される。
【0078】
ミラー駆動部30は、マイクロミラー10の固有周波数の交流電圧をマイクロミラー10に与えて共振状態で往復回動させる。
パーソナルコンピュータ等の外部機器からの画像データは、一旦、メモリ31に記憶された後、平行レーザ光の走査タイミングに合わせて、変調部32に与えられ、変調部32は、与えられた画像データにより、レーザダイオードLDが出射するレーザ光を変調する。
シリンドリカルミラー25の受光面上の、走査線の両端部付近に当たる位置には、検出器A,Bが設けられており、それぞれ波形処理回路1に接続されている。波形処理回路1の出力信号は変調部32に与えられる。波形処理回路1の構成例は、実施の形態1で説明した波形処理回路1の構成(図5)と同様であるので、説明を省略する。
【0079】
このような構成のレーザプリンタでは、ミラー駆動部30が、マイクロミラー10を共振状態で往復回動させる。レーザダイオードLDが出射し、コリメータレンズ22により変換された平行レーザ光は、往復回動するマイクロミラー10により反射され、f−θレンズ24を透過し、シリンドリカルミラー25により方向変換されて、感光体23の表面を走査する。
【0080】
この際、検出器A,Bは、平行レーザ光を検出し、その検出信号SA,SBを波形処理回路1に与える。波形処理回路1は、与えられた検出信号SA,SBに基づき、走査の開始及び終了を示す出力信号OA及びOBを変調部32に与える。尚、波形処理回路1の詳細な動作は、実施の形態1で説明した波形処理回路1の動作(図6)と同様であるので、説明を省略する。
【0081】
変調部32は、与えられた出力信号OA及びOBに基づき、1走査毎に、感光体23の表面に静電潜像を書込むタイミングを求め、求めたタイミング(開始及び終了)により、レーザ光をメモリ31からの画像データに応じて変調する。
感光体23の表面に形成された静電潜像は、図示しない現像部、転写部及び定着部等で、トナーにより現像され、現像された画像は用紙に転写された後、定着(加熱)処理されて、印刷が終了する。
【0082】
(実施の形態5)
本発明に係る画像形成装置の実施の形態5であるレーザプリンタの走査光学系の構成は、上述した実施の形態4であるレーザプリンタの走査光学系の構成と略同様である。但し、波形処理回路1が波形処理回路1aに置き換えられた構成であり、波形処理回路1aの構成例は、実施の形態2で説明した波形処理回路1aの構成(図9)と同様であるので、説明を省略する。
【0083】
このような構成のレーザプリンタでは、波形処理回路1aが、与えられた検出信号SA,SBに基づき、走査の開始及び終了を示す出力信号OA及びOBを変調部32に与える動作の他は、上述した実施の形態4のレーザプリンタの動作と同様であるので、説明を省略する。また、波形処理回路1aの詳細な動作は、実施の形態2で説明した波形処理回路1aの動作(図10)と同様であるので、説明を省略する。
【0084】
(実施の形態6)
図16は、本発明に係る画像形成装置の実施の形態6であるレーザプリンタの走査光学系の構成を模式的に示す説明図である。このレーザプリンタは、シリンドリカルミラー25の受光面上の、走査線の始端部付近に当たる位置に、検出器Cが設けられており、波形処理回路1bに接続されている。尚、走査線の終端部付近に当たる位置には、検出器は設けられていない。
波形処理回路1bの出力信号は変調部32に与えられる。その他の構成は、上述した実施の形態4であるレーザプリンタの走査光学系の構成と同様であるので、説明を省略する。また、波形処理回路1bの構成例は、実施の形態3で説明した波形処理回路1bの構成(図13)と同様であるので、説明を省略する。
【0085】
このような構成のレーザプリンタでは、ミラー駆動部30が、マイクロミラー10を共振状態で往復回動させる。レーザダイオードLDが出射し、コリメータレンズ22により変換された平行レーザ光は、往復回動するマイクロミラー10により反射され、f−θレンズ24を透過し、シリンドリカルミラー25により方向変換されて、感光体23の表面を走査する。
【0086】
この際、検出器Cは、平行レーザ光を検出し、その検出信号SCを波形処理回路1bに与える。波形処理回路1bは、与えられた検出信号SCに基づき、走査の開始を示す出力信号OCを変調部32に与える。尚、波形処理回路1bの詳細な動作は、実施の形態3で説明した波形処理回路1bの動作(図14)と同様であるので、説明を省略する。
【0087】
変調部32は、与えられた出力信号OCに基づき、1走査毎に、感光体23の表面に静電潜像を書込む開始タイミングを求め、求めた開始タイミングにより、レーザ光をメモリ31からの画像データに応じて変調する。
感光体23の表面に形成された静電潜像は、図示しない現像部、転写部及び定着部等で、トナーにより現像され、現像された画像は用紙に転写された後、定着(加熱)処理されて、印刷が終了する。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係るジッタ測定方法及びジッタ測定装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るジッタ測定装置の走査光学系の構成例を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明に係るジッタ測定方法を実施する際の構成例を、模式的に示す説明図である。
【図4】検出器の各検出信号を示す波形図である。
【図5】波形処理回路の構成例を示すブロック図である。
【図6】波形処理回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】検出器の各検出信号を示す波形図である。
【図8】波形処理回路の動作を説明する為の説明図である。
【図9】波形処理回路の構成例を示すブロック図である。
【図10】波形処理回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】本発明に係るジッタ測定方法及びジッタ測定装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明に係るジッタ測定方法を実施する際の構成例を、模式的に示す説明図である。
【図13】波形処理回路の構成例を示すブロック図である。
【図14】波形処理回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図15】本発明に係る画像形成装置の実施の形態であるレーザプリンタの走査光学系の構成を模式的に示す説明図である。
【図16】本発明に係る画像形成装置の実施の形態であるレーザプリンタの走査光学系の構成を模式的に示す説明図である。
【図17】検出器の各検出信号を示す波形図である。
【図18】波形処理回路の動作を説明する為の説明図である。
【図19】従来のジッタ測定方法を実施する際の構成例を、模式的に示す説明図である。
【図20】検出器の各検出信号を示す波形図である。
【符号の説明】
【0089】
1,1a,1b 波形処理回路
2,2a,2b ジッタ測定器
3 インバータ
4 NANDゲート
5 ORゲート
6 微分器
7 アナログスイッチ
8,11 ANDゲート
9 タイマ
10 マイクロミラー(ガルバノミラー)
22 コリメータレンズ
23 感光体
24 f−θレンズ
25 シリンドリカルミラー
30 ミラー駆動部
A,B,C 検出器
DFF1〜DFF4 D型フリップフロップ
LD レーザダイオード


【特許請求の範囲】
【請求項1】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、
前記光ビームの走査域の両端部付近に、該光ビームを受光検出する2つの検出器を設けておき、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記2つの検出器の最初の各検出信号を抽出し、抽出した各検出信号から、1走査の所要時間を演算し、演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定することを特徴とするジッタ測定方法。
【請求項2】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、
前記光ビームの走査域の両端部付近に、該光ビームを受光検出する2つの検出器を設けておき、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持し、反転保持した出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出し、抽出した前記2つの検出器の検出信号から、1走査の所要時間を演算し、演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定することを特徴とするジッタ測定方法。
【請求項3】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、
前記光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に、該光ビームを受光検出する2つの検出器を設けておき、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持し、前記終端部付近の検出器の検出信号により反転保持した出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出し、該検出信号を抽出した後、前記始端部付近の検出器の検出信号により出力信号が反転する迄の時間以外の時間、前記2つの検出器が出力した検出信号を有効とし、有効とした一方の検出信号から他方の検出信号迄を、1走査の所要時間として演算し、演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定することを特徴とするジッタ測定方法。
【請求項4】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定方法であって、
前記光ビームの走査域の1端部付近に、該光ビームを受光検出する検出器を設けておき、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記検出器の最初の検出信号を抽出し、抽出した前後2つの検出信号間の時間を演算し、演算した時間のムラを、走査毎の所要時間のムラとして測定することを特徴とするジッタ測定方法。
【請求項5】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、
前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記検出器の最初の検出信号を抽出する2つの抽出手段と、該2つの抽出手段が抽出した検出信号から1走査の所要時間を演算する手段とを備え、該手段が演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定するように構成してあることを特徴とするジッタ測定装置。
【請求項6】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、
前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、該反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する2つの抽出手段と、該2つの抽出手段が抽出した検出信号から1走査の所要時間を演算する手段とを備え、該手段が演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定するように構成してあることを特徴とするジッタ測定装置。
【請求項7】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、
前記光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、前記終端部付近の検出器の検出信号による反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する手段と、該手段が検出信号を抽出した後、前記始端部付近の検出器の検出信号により反転保持手段が反転する迄の時間以外の時間、前記2つの検出器が出力した検出信号を有効とする手段と、該手段が有効とした2つの検出信号間の時間を、1走査の所要時間として演算する手段とを備え、該手段が演算した所要時間に基づき、走査毎の所要時間のムラを測定するように構成してあることを特徴とするジッタ測定装置。
【請求項8】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを被走査面で走査するガルバノスキャナのジッタ測定装置であって、
前記光ビームの走査線の1端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから、前記検出器の最初の検出信号を抽出する手段と、該手段が抽出した前後2つの検出信号間の時間を演算する手段とを備え、該手段が演算した時間のムラを、走査毎の所要時間のムラとして測定するように構成してあることを特徴とするジッタ測定装置。
【請求項9】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、
前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動する都度、前記検出器の最初の各検出信号を抽出する2つの抽出手段とを備え、該2つの抽出手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、
前記光ビームの走査域の両端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、該反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する2つの抽出手段とを備え、該2つの抽出手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、
前記光ビームの走査域の始端部付近及び終端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する2つの検出器と、該検出器の検出信号が出力される都度、出力信号を反転保持する2つの反転保持手段と、前記終端部付近の検出器の検出信号による反転保持手段の出力信号及び前記検出信号に基づき、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の前記検出信号を抽出する手段と、該手段が検出信号を抽出した後、前記始端部付近の検出器の検出信号により反転保持手段が反転する迄の時間以外の時間、前記2つの検出器が出力した検出信号を有効とする手段とを備え、該手段が有効とした2つの検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
反射ミラーを周期的に往復回動させることにより、光ビームを感光体表面で走査するガルバノスキャナを備えた画像形成装置において、
前記光ビームの走査線の始端部付近に設けられ、該光ビームを受光検出する検出器と、1走査の為に前記反射ミラーが始動してから最初の検出信号を抽出する手段とを備え、該手段が抽出した検出信号のタイミングに基づき、前記感光体表面に静電潜像を書込むように構成してあることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−47590(P2006−47590A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227228(P2004−227228)
【出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【出願人】(000183369)住友精密工業株式会社 (336)
【出願人】(000101101)アクト電子株式会社 (5)
【Fターム(参考)】