説明

ジフルフェニカンおよびフルルタモンを含む分散液としての除草剤組成物

【課題】 除草剤活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモンの除草剤活性物質混合物をさらに改善する除草剤組成物の提供。
【解決手段】 構成成分として、除草剤活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモンに加えてさらに活性物質フルフェナセットを含む除草剤組成物。この除草剤組成物は、作物防疫の分野において有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物防疫剤を含む製剤の分野に関係する。本発明は特に、
−少なくとも除草剤活性物質ジフルフェニカン(diflufenican)およびフルルタモン(flurtamone)を含む水性分散液(aqueous dispersions)の形態の製剤であって、かつそれらがその製剤中でアルキルフェノールポリエトキシレートを交換した後も保存安定性を有する上記製剤、ならびに
−除草剤活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモンに加えて活性物質フルフェナセット(flufenacet)をさらに含む除草剤組成物、
に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に除草剤活性物質はそれらの純粋形態では使用されない。施用分野および施用タイプ、ならびに物理的、化学的、および生物学的パラメータに依存して、活性物質は、従来的な助剤および添加剤との混合物として、活性物質の製剤として使用される。活性スペクトルの拡大および/または農作植物の防疫(例えば薬害軽減剤、解毒剤を通じて)のためにさらなる活性物質と組み合わせることも公知である。
【0003】
除草剤活性物質の製剤は、一般的に、化学的・物理的安定性の高さ、施用性の良さ、および使い勝手の良さ、ならびに高い選択性を有する広い生物学的作用を示すものであるべきである。
除草剤活性物質の水性分散液は、特に、EP−A−0 514 768(US 5 707 926)またはEP−A−0 592 880(US 5 376 621)から公知である。
【0004】
除草剤活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモンは、単独で、および混合物(タンクミックス(tank mix)、共製剤(coformulation))として、特に水性の懸濁液(suspension concentrates)(SC)、例えばCarat(R)350 SCの商標名を有するSCとして使用される。この製品または類
似の製品の根底にある製剤の欠点は、これらが、生分解の遅延性ゆえに「疑わしい(doubtful)」に分類されるアルキルフェノールポリエトキシレート(APE)からなる群より選択される界面活性剤を含むという事実である。この活性物質混合物についてAPE非含有製剤の製造を試ると、望ましくない作用、例えば凝集(flocculation)、凝集体形成(agglomelation)、および/または結晶成長が生じるため、結果として満足のいく保存安定性はもはや保証されなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
除草剤活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモンの上記の混合物は優れた除草作用を示すが、今でも多くの改善する余地が存在する。従って、ユーザーには、その高い活性、例えば有害なイネ科植物(grasses)、例えばウィンドグラス(wind grass)およびイチゴツナギ属の種(Poa species)の対処における活性は同じままで、消費する必要のある量に関してより弾力的である解決法が望まれている。本発明の目的は、
−少なくとも活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモンを含む植物防疫剤を含み、アルキルフェノールポリエトキシレートを含まず、かつ満足のいく保存安定性を示す水性製剤を実現すること、および
−ジフルフェニカンおよびフルルタモンの除草剤活性物質混合物に対して上記の改善を示す除草剤組成物を発見すること、
であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、
−ジフルフェニカンおよびフルルタモン、およびナフタレンスルホネート類からなる群またはナフタレンスルホネート類とホルムアルデヒドの縮合生成物からなる群より選択される陰イオン性界面活性剤、アルキレンオキシドのジブロックおよびトリブロックコポリマーからなる群より選択される非イオン性界面活性剤、および多塩基有機酸からなる「界面活性剤/有機酸混合物」を含み、場合により増粘剤、追加の農薬活性物質、好ましくはフルフェナセット、および追加の標準的な助剤および添加剤が添加されていてもよい、水性分散液、ならびに
−除草剤活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモンに加えてさらに活性物質フルフェナセットを含む除草剤組成物、
によって達成される。
【0007】
従って本発明は、
a)除草剤活性物質ジフルフェニカンおよびフルルタモン、
b)ナフタレンスルホネート類からなる群またはナフタレンスルホネート類とホルムアルデヒドの縮合生成物からなる群より選択される一つまたはそれ以上の陰イオン性界面活性剤、
c)アルキレンオキシドのジブロックおよびトリブロックコポリマーからなる群より選択される一つまたはそれ以上の非イオン性界面活性剤、
d)一つまたはそれ以上の多塩基有機酸、
e)場合により一つまたはそれ以上の増粘剤、
f)場合により構成成分a)とは異なる一つまたはそれ以上の農薬活性物質、好ましくは除草剤活性物質フルフェナセット、
g)場合により一つまたはそれ以上の追加の標準的な助剤および添加剤、ならびに
水、
を含む、水性分散液に関する。
【0008】
本発明の分散液は、顕著な保存安定性を示す。これらは周囲温度で少なくとも2年間保存安定性であり、かつこれに関連して望ましくない作用、例えば結晶の成長を示さない。
【0009】
好ましい実施態様において、これらの分散液は、
a)ジフルフェニカンを0.1〜50%およびフルルタモンを0.1〜50%、
b)ナフタレンスルホネート類からなる群またはナフタレンスルホネート類とホルムアルデヒドの縮合生成物からなる群より選択される一つまたはそれ以上の陰イオン性界面活性剤を0.1〜10%、
c)アルキレンオキシドのジブロックおよびトリブロックコポリマーからなる群より選択される一つまたはそれ以上の非イオン性界面活性剤を0.1〜20%、
d)一つまたはそれ以上の多塩基有機酸を0.05〜10%、
e)一つまたはそれ以上の増粘剤を0〜5%、
f)構成成分a)とは異なる一つまたはそれ以上の農薬活性物質を0〜50%、好ましくはフルフェナセットを0.1〜50%、
g)一つまたはそれ以上の追加の標準的な助剤および添加剤を0〜20%、ならびに
水を20〜70%、
含む。
【0010】
特に好ましい実施態様は、
a)ジフルフェニカンを0.5〜20%およびフルルタモンを0.5〜30%、
b)ナフタレンスルホネート類からなる群またはナフタレンスルホネート類とホルムアルデヒドの縮合生成物からなる群より選択される一つまたはそれ以上の陰イオン性界面活性剤を0.2〜5%、
c)アルキレンオキシドのジブロックおよびトリブロックコポリマーからなる群より選択される一つまたはそれ以上の非イオン性界面活性剤を0.5〜14%、
d)一つまたはそれ以上の多塩基有機酸を0.1〜5%、
e)一つまたはそれ以上の増粘剤を0.05〜2.5%、
f)構成成分a)とは異なる一つまたはそれ以上の農薬活性物質を0〜40%、好ましくはフルフェナセットを0.5〜22%、
g)一つまたはそれ以上の追加の標準的な助剤および添加剤を0〜15%、ならびに
水を20〜60%、
含む本発明に従う分散液から構成される。
【0011】
非常に好ましい実施態様は、
a)ジフルフェニカンを2〜16%およびフルルタモンを4〜22%、
b)ナフタレンスルホネート類からなる群またはナフタレンスルホネート類とホルムアルデヒドの縮合生成物からなる群より選択される一つまたはそれ以上の陰イオン性界面活性剤を0.3〜1.5%、
c)アルキレンオキシドのジブロックおよびトリブロックコポリマーからなる群より選択される一つまたはそれ以上の非イオン性界面活性剤を1〜10%、
d)一つまたはそれ以上の多塩基有機酸を0.2〜2%、
e)一つまたはそれ以上の増粘剤を0.075〜1.5%、
f)フルフェナセットを4〜22%、
g)一つまたはそれ以上の追加の標準的な助剤および添加剤を0〜15%、ならびに
水を30〜55%、
含む本発明に従う分散液から構成される。
【0012】
全ての百分率の値は、ここでおよび本明細書を通じて、重さによる百分率(質量%)であり、そうでないことが規定されない限り、その製剤の総質量に基づく各構成成分の相対的質量をさす。
【0013】
除草剤活性物質a)ジフルフェニカン(251)およびフルルタモン(392)は、個々の成分としても混合物としても、例えば、“The Pesticide Manual” ,13th edition(2003),The British Crop
Protection Councilから公知である(括弧内はインデックス番号)。
【0014】
本発明の分散液におけるこれらの活性物質(構成成分a))の比率は、ジフルフェニカンについては0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜20質量%、特に好ましくは2〜16質量%であり、フルルタモンについては0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%、特に好ましくは4〜22質量%である。
【0015】
ナフタレンスルホネート類からなる群より選択される陰イオン性界面活性剤b)の例は、Galory(R)MT 800(ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム)およびNekal(R)BX(アルキルナフタレンスルホネート)である。ナフタレンスルホネート類とホルムアルデヒドの縮合生成物からなる群より選択される陰イオン性界面活性剤b)の例は、Galoryl(R)DT 201(ホルムアルデヒドおよびメチルフェノールナトリウム塩を含有するナフタレンスルホン酸ヒドロキシポリマー)、Galoryl(R)DT 250(フェノール−およびナフタレンスルホネートの縮合生成物)、ならびにReserve(R)C(フェノール−およびナフタレンスルホネートの縮合生成物)である
。ジブチルまたはジイソブチルにより1,2−置換されたナフタレンスルホネート、例えばGaloryl(R)MT 800(CFPI−Nufarm)およびNekal(R)BX(BASF)等の製品が好ましい。
【0016】
本発明の分散液における陰イオン性界面活性剤(構成成分b))の比率は、0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜5質量%、特に好ましくは0.3〜1.5質量%であり得る。
【0017】
アルキレンオキシドのジブロックおよびトリブロックコポリマーからなる群より選択される非イオン性界面活性剤c)として使用可能なものは、例えば平均分子量が200〜10000g/mol、好ましくは1000〜4000g/molであり、ポリエトキシル化ブロックの質量比が10〜80%の間で変化する、エチレンおよびプロピレンオキシドをベースに合成された化合物、例えばSynperonic(R)PEシリーズ(Uniqema)、Pluronic(R)PEシリーズ(BASF)、VOP(R)32、またはGenapol(R)PFシリーズ(Clariant)である。例えば、Pluronic(R)PE 10500等の製品が好ましい。本発明の分散液における非イオン性界面活性剤(構成成分c))の比率は、0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜14%、特に好ましくは1〜10質量%であり得る。
【0018】
多塩基有機酸d)の例は、例えば、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸などである。クエン酸が好ましい。
【0019】
本発明の分散液における多塩基有機酸(構成成分d))の比率は、0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.2〜2質量%であり得る。
【0020】
場合により添加される適切な増粘剤e)は、例えば:
1)修飾型天然ケイ酸塩、例えば化学修飾型ベントナイト、ヘクトライト、アタパルガイト、モンモリロナイト、スメクタイト、またはその他のケイ酸塩鉱物、例えばBentone(R)(Elementis)、Attagel(R)(Engelhard)、Agsorb(R)(Oil−Dri Corporation)、またはHectorite(R)(Akzo Nobel)、
2)合成ポリマーベースの増粘剤、例えばThixin(R)またはThixatrol(R)シリーズ(Elementis)ならびにRhodopol(R)(Rhodia)およ
びKelzan(R)S(Kelco Corp.)の増粘剤、
3)合成ケイ酸塩、例えばSipernat(R)、Aerosil(R)、もしくはDurosil(R)シリーズ(Degussa)、または CAB−O−SIL(R)シリーズ(Cabot)もしくはVan Gelシリーズ(R.T.Vanderbilt)のケイ酸塩、
である。
【0021】
有機および/または無機の増粘剤、例えばBentone(R)EW(Elementi
s)およびRhodopol(R)23(Rhodia)等の製品が好ましい。
【0022】
本発明の分散液において場合により添加される増粘剤(構成成分e))の比率は、最大5質量%、好ましくは0.05〜2.5質量%、特に好ましくは0.075〜1.5質量%であり得る。
【0023】
除草剤、殺菌剤(fungicides)、殺虫剤、植物成長調節剤、薬害軽減剤等は、場合により添加される、構成成分a)とは異なる農薬活性物質f)として適している。これらの活性物質は、例えば、“The Pesticide Manual”,13t
h edition(2003),The British Crop Protection Council(括弧内はインデックス番号)から公知である。
【0024】
フルフェナセット(369)、アイオキシニル(467)、ブロモキシニル(95)、ビフェノックス(75)、アクロニフェン(8)、トリフルラリン(836)、クロジナホップ−プロパルギル(156)、オキサジアゾン(600)、オキサジアルギル(599)、ピラフルフェン−エチル(691)、カルベタミド(117)、テルブチラジン(775)、フェニル尿素ベースの活性物質、例えばイソプロツロン(475)、ジウロン(281)、リニュロン(489)、フェノキシ酢酸またはフェノキシプロピオン酸およびフェノキシ酪酸ベースの活性物質、例えばMCPA(499)、メコプロップ(503)、メコプロップ−P(504)、2,4−D(211)、フルアジホップ−ブチル(361)、ジクロホップ−メチル(238)、フェノキサプロップ−P−エチル(339)、ならびに各々の場合の酸またはエステルの形態のそれらの誘導体などの除草剤が好ましい。除草剤活性物質フルフェナセットおよびイソプロツロンが特に好ましく、フルフェナセットが非常に好ましい。
【0025】
本発明の分散液における、場合により添加される構成成分a)とは異なる農薬活性物質(構成成分f))の比率は、最大50質量%、好ましくは最大40質量%、特に好ましくは最大30質量%であり得る。除草剤活性物質フルフェナセットの場合、その比率は0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜22質量%、特に好ましくは4〜22質量%であり得る。
【0026】
場合により添加される追加の標準的な助剤および添加剤g)は、例えば、消泡剤、凍結防止剤、構造化剤(structuring agents)、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、芳香成分(aromatic principles)、湿展剤、抗漂流飛散剤(anti−drift agents)、付着ビルダー(deposit builders)、浸透剤(アジュバント)、肥料、ならびに構成成分b)およびc)とは異なる追加の界面活性剤である。
【0027】
適する消泡剤は、シリコーンまたはシランベースの界面活性化合物、例えばTegopren(R)製品(Goldschmidt)、SE(R)製品(Wacker)、さらにはBevaloid(R)、Rhodorsil(R)、およびSilcolapse(R)製品(R
hodia,Dow Corning,Reliance,GE,Bayer)である。SE(R)(Wacker)、Rhodorsil(R)、およびSilcolapse(R)
品(Rhodia)が好ましく、例えばSilcolapse(R)5020等の製品が特
に好ましい。
【0028】
適する凍結防止剤は、尿素、ジオール、およびポリオールからなる群より選択される化合物、例えばエチレングリコールおよびプロピレングリコール、好ましくはプロピレングリコールである。
適する防腐剤は、例えばActicide(R)MBS(殺生物剤、Thor Chem
ie)である。
適した抗酸化剤、着色剤、芳香成分、湿展剤、抗漂流飛散剤、付着ビルダー、浸透剤(アジュバント)、および肥料は当業者に公知である。適した構成成分b)およびc)とは異なる追加の界面活性剤は、例えば乳化剤および分散剤である。
【0029】
乳化剤および分散剤として使用可能なものは、例えば、非イオン性の乳化剤および分散剤、例えば、
1)ポリアルコキシル化、好ましくはポリエトキシル化、飽和および不飽和脂肪族アルコールであって、
−対応する脂肪酸または石油製品由来の、そのアルキルラジカルに8〜24個の炭素原子を有し、
−遊離のヒドロキシル基が場合によりアルコキシル化されている、1〜100個、好ましくは2〜50個のエチレンオキシド単位(EO)を有し、
−例えばGenapol(R)XおよびGenapol(R)Oシリーズ(Clariant)、Crovol(R)Mシリーズ(Croda)、またはLutensol(R)シリーズ(BASF)として市販されているもの;
2)10〜80、好ましくは25〜40のエトキシル化度を有する、ポリアルコキシル化、好ましくはポリエトキシル化ヒドロキシ脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸含有グリセリド、例えばリシニンまたはヒマシ油、例えばEmulsogen(R)ELシリーズ(Cl
ariant)またはAgnique(R)CSOシリーズ(Cognis);
3)ポリアルコキシル化、好ましくはポリエトキシル化ソルビタンエステル、例えばAtplus(R)309 F(Uniqema)またはAlkamuls(R)シリーズ(Rhodia)、
である。
好ましい非イオン性乳化剤および分散剤は、例えばポリエトキシル化アルコールおよびヒドロキシ脂肪酸を含有するポリエトキシル化トリグリセリドである。
【0030】
イオン性乳化剤および分散剤、例えば:
1)例えば硫酸またはリン酸エステルを(例えばアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩として)得るためのポリエチレンオキシドブロックの末端の遊離ヒドロキシル官能基の変換によってイオン的に修飾されたポリアルコキシル化、好ましくはポリエトキシル化乳化剤/分散剤、例えばGenapol(R)LROもしくはDispersogen 3
618(Clariant)、Emulphor(R)(BASF)、またはCrafol(R)AP(Cognis);
2)直鎖型または分枝鎖型のアルキル鎖を有するアルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばフェニルスルホネートCAまたはフェニルスルホネートCAL(Clariant)、Atlox(R)3377BM(ICI)、Em
piphos(R)TMシリーズ(Huntsman);
3)高分子電解質、例えばリグノスルホネート、ポリスチレンスルホネート、またはスルホン酸化不飽和もしくは芳香族ポリマー(ポリスチレン、ポリブタジエン、またはポリテルペン)、例えばTamol(R)シリーズ(BASF)、Morwet(R)D425(Witco)、Kraftsperse(R)シリーズ(Westvaco)、Borres
perse(R)シリーズ(Borregard)、
もまた使用可能である。
好ましいイオン性乳化剤/分散剤は、例えばアルキルアリールスルホン酸の塩およびリグノスルホネートである。
【0031】
本発明の分散液における、場合により添加される追加の標準的な助剤および添加剤(構成成分g))の比率は、最大20質量%、好ましくは最大15質量%であり得る。
【0032】
本発明の分散液における構成成分としての水の比率は、20〜70質量%、好ましくは20〜60質量%、特に好ましくは30〜55質量%であり得る。
【0033】
上記の構成成分b)、c)、d)、e)、およびg)の処方助剤は当業者に公知および/または例えばWatkins,“Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers”,2nd Ed.,Darland Books,Caldwell,N.J.;H.v.Olphen,“Introduction to Clay Colloid Chemistry”,2nd Ed.,J.Wiley & Sons,N.Y.;C.Marsden,“Solve
nts Guide”,2nd Ed.,Interscience,N.Y.1963;McCutcheon's “Detergents and Emulsifiers Annual”,MC Publ.Corp.,Ridgewood,N.J.;Sisley and Wood,“Encyclopedia of Surface Active Agents”,Chem.Publ.Co.Inc.,N.Y.,1964;Schoenfeldt,“Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte”[Surface−active ethylene
oxide adducts],Wiss.Verlagsgesell.,Stuttgart,1976;Winnacker−Kuechler,“Chemische
Technologie”[Chemical Technology],Volume 7,4th edition,C.Hanser Verlag,Munich,1986に記載されている。
【0034】
活性物質ジフルフェニカン、フルルタモン、およびフルフェナセットの組み合わせはそれ自体が新規のものであり、従って本発明の別の主題は、構成成分として活性物質ジフルフェニカン、フルルタモン、およびフルフェナセットを含む除草剤組成物である。これらの活性物質は除草剤組成物を形成し、いずれか単独でおよび/または部分もしくは完全混合物(タンクミックス、共製剤)として、同時に、または逐次的に使用される。
【0035】
この活性物質の混合物(三成分混合剤)は除草剤組成物として非常に適しており、提起された課題を解決するものである。さらに、さらなる植物防疫剤を単独でまたはその混合物をこの三成分混合剤に添加することが有利であり得る。ここでは特に、さらなる除草剤、薬害軽減剤、植物成長調節剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、抗真菌剤(fungicides)、および殺菌剤(bactericides)、さらにはアジュバントとして有効な物質を挙げることができる。
【0036】
除草剤の例は、例えば、ALS阻害剤(アセト乳酸シンセターゼ阻害剤、例えばスルホニル尿素)、カルバメート、チオカルバメート、ハロアセトアニリド、フェニルピラゾリン(例えばピノキサデン)、置換フェノキシ−、ナフトキシ−、およびフェノキシフェノキシカルボン酸誘導体、さらにはヘテロアリールオキシフェノキシアルカンカルボン酸誘導体、例えばキノリルオキシ−、キノキサリルオキシ−、ピリジルオキシ−、ベンゾオキサゾリルオキシ−、およびベンゾチアゾリルオキシフェノキシアルカンカルボン酸エステル、シクロヘキサンジオン誘導体、イミダゾリノン、リン含有除草剤(例えばグルホシネートまたはグリホサートタイプ)、ピリミジニルオキシピリジンカルボン酸誘導体、ピリミジルオキシ安息香酸誘導体、トリアゾロピリミジンスルホンアミド誘導体、さらにはS−(N−アリール−N−アルキルカルバモイルメチル)ジチオリン酸エステル、尿素類、さらにはヒドロキシベンゾニトリル類からなる群より選択される。
【0037】
薬害軽減剤の例は、例えば、4−ジクロロアセチル−1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン(AD−67)、1−ジクロロアセチル−ヘキサヒドロ−3,3,8a−トリメチルピロロ[1,2−a]ピリミジン−6(2H)−オン(ジシクロノン(dicyclonone)、BAS−145138)、4−ジクロロアセチル−3,4−ジヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン(ベノキサコール)、クロキントセット(5−クロロキノリン−8−イルオキシ)酢酸1−メチルヘキシルエステル(クロキントセット−メキシル)、α−(シアノメトキシイミノ)フェニルアセトニトリル(シオメトリニル(cyometrinil))、2,2−ジクロロ−N−(2−オキソ−2−(2−プロペニルアミノ)エチル)−N−(2−プロペニル)−アセトアミド(DKA−24)、2,2−ジクロロ−N,N−ジ(2−プロペニル)アセトアミド(ジクロルミド)、N−(4−メチルフェニル)−N’−(1−メチル−1−フェニルエチル)尿素ダイムロン(Dymron)、4,6−ジクロロ−2−フェニル−ピリミジン(フェンクロリム)
、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−トリクロロメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステル(フェンクロラゾール(fenchlorazole)−エチル)、2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)チアゾール−5−カルボン酸フェニルメチルエステル(フルラゾール(flurazole))、4−クロロ−N−((1,3−ジオキソラン−2−イル)メトキシ)−α−トリフルオロアセトフェノンオキシム(フルクソフェニム)、3−ジクロロアセチル−5−(2−フラニル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン(フリラゾール、MON−13900)、エチル4,5−ジヒドロ−5,5−ジフェニル−3−イソオキサゾールカルボキシレート(イソキサジフェン−エチル)、ジエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキシレート(メフェンピル−ジエチル)、2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン(MG−191)、1,8−ナフタル酸無水物、α−((1,3−ジオキソラン−2−イル)メトキシイミノ)フェニルアセトニトリル(オキサベトリニル)、2,2−ジクロロ−N−((1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−N−(2−プロペニル)アセトアミド(PPG−1292)、3−ジクロロアセチル−2,2−ジメチルオキサゾリジン(R−28725)、3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン(R−29148)、1−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチルエステル、4−シクロプロピルアミノカルボニル−N−(2−メトキシベンゾイル)ベンゼンスルホンアミド(シプロスルファミド(cyprosulfamide))、4−イソプロピルアミノカルボニル−N−(2−メトキシベンゾイル)ベンゼンスルホンアミド、およびN−(2−メトキシベンゾイル)−4−[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドである。
【0038】
殺虫剤の例は、例えば、カルバメート、オルガノホスフェート、ピレスロイド、およびクロロニコチニル類(例えばアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム)からなる群より選択される。
【0039】
抗真菌剤の例は、例えば、エルゴステロール生合成阻害剤(例えばフェンヘキサミド、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ボリコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、オキスポコナゾール、フェナリモル、フルルプリミドール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリホリン、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール(viniconazole)、アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン(fenpropidin)、スピロキサミン、ナフチフィン、ピリブチカルブ、テルビナフィン)および呼吸鎖阻害剤(例えば複合体III、例えばアゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン(enestrobin)、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン)からなる群より選択される。
【0040】
本発明の分散液または除草剤組成物は、施用のために、通常の方法で、例えば水を用いて希釈され得る。得られる混合物を噴霧するために、追加の農薬活性物質(例えば適切な製剤の形態のタンクミックス成分)ならびに/または施用において標準的な助剤および添加剤、例えば自己乳化性オイル(self−emulsifying oil)、例えば植物油もしくは流動パラフィン、ならびに/または肥料を添加することが有利な場合がある。従って、本発明はまた、本発明の分散液をベースとする除草剤組成物に関する。
【0041】
本発明の分散液または除草剤組成物は、経済的に重要な、有害単子葉植物および双子葉植物の幅広いスペクトルに対して顕著な除草活性を示す。地下茎、根茎、またはその他の多年生組織から発芽し、対処が困難な多年生雑草でさえも成功するものに含まれる。これに関連して、組成物は、例えば播種前法、発芽前法、または発芽後法で施用することができる。特に、本発明の分散液または除草剤組成物により防除することができる単子葉植物系および双子葉植物系の雑草相(weed flora)の例としていくつかの典型的なものを挙げることができるが、その指定は一定の種に限定することを生じさせるものではない。
【0042】
単子葉植物系の雑草種の場合、例えば、一年草の群では、セイヨウヌカボ(Apera spica−venti)、カラスムギ類(Avena spp.)、スズメノテッポウ類(Alopecurus spp.)、ニクキビ類(Brachiaria spp.)、メヒシバ類(Digitaria spp.)、ドクムギ類(Lolium spp.)、ヒエ類(Echinochloa spp.)、キビ類(Panicum spp.)、ファラリス類(Phalaris spp.)、イチゴツナギ類(Poa spp.)、セタリア種(Setaria spp.)、ならびにスズメノチャヒキ類(Bromus spp.)、例えばイヌムギ(Bromus catharticus)、カラスノチャヒキ(Bromus secalinus)、ブロムス・エレクツス(Bromus erectus)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、およびスズメノチャヒキ(Bromus japonicus)、ならびにカヤツリグサ属の(Cyperus species)、ならびに多年草の場合は、カモジグサ属(Agropyron)、ギョウギシバ属(Cynodon)、チガヤ族(Imperata)、さらにはモロコシ属(Sorghum)に加えて、多年生カヤツリグサ属の種も成功するものに含まれる。
【0043】
双子葉植物系の雑草種においては、活性スペクトルは、一年草の場合は、アブチロン類(Abutilon spp.)、ヒユ類(Amaranthus spp.)、アカザ類(Chenopodium spp.)、キク類(Chrysanthemum spp.)、ヤエムグラ類(Galium spp.)、例えばヤエムグラ(Galium aparine)、サツマイモ類(Ipomoea spp.)、ホウキギ類(Kochia spp.)、オドリコソウ類(Lamium spp.)、カミツレ類(Matricaria spp.)、アサガオ類(Pharbitis spp.)、タデ類(Polygonum spp.)、シダ類(Sida spp.)、カラシ類(Sinapis spp.)、ナス類(Solanum spp.)、ハコベ類(Stellaria spp.)、クワガタソウ類(Veronica spp.)、およびスミレ類(Viola spp.)、オナモミ類(Xanthium spp.)、ならびに多年草ではセイヨウヒルガオ属(Convolvulus)、アザミ属(Cirsium)、ギシギシ属(Rumex)、およびヨモギ属(Artemisia)等の種に当てはまる。
【0044】
特定の米栽培条件下で発生する有害な植物、例えばヒエ属(Echinochloa)、オモダカ属(Sagittaria)、サジオモダカ属(Alisma)、ハリイ属(Eleocharis)、ホタルイ属(Scirpus)、およびカヤツリグサ属(Cyperus)も同様に、本発明の分散液または除草剤組成物によって対処すると顕著な効果をもたらす。
【0045】
本発明の分散液または除草剤組成物が発芽前に土壌表面に対して施用される場合、雑草の実生の出現は完全に防がれるかまたは雑草はそれらが子葉段階に達するまでは成長するがその後に成長が停止し最終的には3〜4週経過後に完全に枯死するかのいずれかである。
【0046】
本発明の分散液または除草剤組成物を発芽後法で植物の緑色部分に施用する場合、その処置後直ちに同様に劇的な成長停止が見られ、雑草植物は施用時の成長段階で停滞するかまたは一定期間後に完全に枯死し、その結果この方法では、農作植物にとって有害な雑草による競合が非常に早期に取り除かれその効果が持続することになる。
【0047】
本発明の分散液または除草剤組成物は、除草作用の即効性および長期持続性により区別される。本発明に従う組成物中の活性物質の耐雨性は概ね良好である。格別な利点は、除草剤組成物に使用され、効果的である除草剤化合物の用量を、それらの土壌への作用が最適に小さくなるような低い値に調整することができることであり、これは重要なことである。従って、結局はそれらの利用が敏感な農作物においても可能であるだけでなく、地下水への混入も実質的に回避される。消費される必要のある活性物質の量の実質的な減少は、本発明の活性物質の組み合わせによって実現される。
【0048】
上記の特性および利点は、農作物を望ましくない競合植物から解放し、従って質および量の点で収穫を守るおよび/または増やすために実際に雑草に対処する際に有用である。これらの新規な分散液または組成物は、上記の特性に関する技術水準を明らかに凌駕している。
【0049】
本発明の分散液または除草剤組成物は、単子葉植物および双子葉植物の雑草に対しては顕著な除草作用を示すが、経済的に重要な農作物、例えば双子葉植物系農作物、例えば大豆、綿花、菜種、砂糖大根、またはイネ科農作物(gramineous crops)、例えば小麦、大麦、ライ麦、オート麦、キビ、米、またはトウモロコシの農作植物は小さな影響しか受けないかまたは完全に損傷を受けない。これらの理由から、本発明の分散液または除草剤組成物の構成成分は、農業用実用植物または観賞植物において望ましくない植物の成長に選択的に対処するのに非常に適している。
【0050】
さらに、本発明の分散液または除草剤組成物の構成成分は、農作植物における顕著な成長調節特性を示す。これらは調節的な様式で植物代謝に介入し、従って、例えば乾燥および発育不全をコントロールすることによって、植物の内容物(contents)に選択的に影響を及ぼすためおよび収穫を容易にするために使用することができる。さらに、これらはまた、これに関連して植物を枯殺させることなしに、望ましくない栄養成長を全般的にコントロールおよび阻害するのにも適している。栄養成長の阻害は、それを通じて倒伏を減らすかまたは完全に防ぐことができるため、多くの単子葉植物および双子葉植物の作物において重要な役割を果たす。
【0051】
本発明の分散液または除草剤組成物は、その除草特性および植物成長調節特性から、公知の遺伝子組換え植物または開発中の遺伝子組換え植物の農作物における有害な植物への対処にも使用することができる。トランスジェニック植物は、一般に、特定の有利な特性、例えば一定の農薬、主に一定の除草剤に対する耐性、植物の病気または植物の病気の原因因子、例えば特定の昆虫または微生物、例えば真菌、細菌、またはウイルスに対する耐性により区別される。他の格別な特性は、例えば、収穫された作物の、量、質、貯蔵性、組成、および特別な成分に関するものである。従って、デンプン含量が増加したもしくはデンプンの質が変更されたトランスジェニック植物または収穫された作物の脂肪酸組成が異なるトランスジェニック植物が公知である。
【0052】
経済的に重要な、実用植物および観賞植物、例えばイネ科農作物、例えば小麦、大麦、ライ麦、オート麦、キビ、米、およびトウモロコシ、または砂糖大根、綿花、大豆、菜種、ジャガイモ、トマト、エンドウ豆の農作物、および他の種類の野菜のトランスジェニック農作物における、本発明の分散液または除草剤組成物の使用が好ましい。好ましくは、本発明の分散液または組成物は、除草剤の植物毒作用に対して耐性であるまたは遺伝子操作によって耐性を付与された実用植物の農作物において除草剤として使用され得る。
【0053】
本発明の分散液または除草剤組成物をトランスジェニック農作物に使用する場合、その効果はしばしば、他の農作物において観察される有害植物に対する効果(これらは個々のトランスジェニック農作物における施用に特異的である)に加えて、例えば、改変されたまたは特異的に拡大された対処可能な雑草スペクトル、その施用に使用可能な改変された消費予定の量、好ましくはトランスジェニック農作物が耐性を有する除草剤との良好な併用適合能、およびトランスジェニック農作植物の成長および収量への影響に現れる。
【0054】
さらに、本発明の別の主題は、本発明の一つまたはそれ以上の分散液または除草剤組成物の構成成分を有害な植物、植物の一部、植物の種子、または植物が成長する地区、例えば栽培地区に施用する、好ましくは農作植物、例えば穀物(例えば小麦、大麦、ライ麦、オート麦、米、トウモロコシ、キビ)、砂糖大根、サトウキビ、菜種、綿花、および大豆、特に好ましくは単子葉植物系農作物、例えば穀物、例えば小麦、大麦、ライ麦、オート麦、それらの交配種、例えばライ小麦、米、トウモロコシ、およびキビにおける、望ましくない植物成長に対処する方法である。
【0055】
農作植物はまた、遺伝子操作により改変し、または突然変異選択により獲得することができ、好ましくはアセト乳酸シンターゼ(ALS)阻害剤に対して耐性なものである。
【0056】
本発明に従う分散液は、当業者に公知の方法、例えばHouben−Weilに従い、ビーズミルにより湿式粉砕することによって調製することができる(Winnacker−Kuechler,“Chemische Technologie”[Chemical Technology],Volume 7,4th edition,C.Hanser Verlag,Munich,1986;Wade van Valkenburg,“Pesticide Formulations”,Marcel Dekker,N.Y.,1973;K.Martens,“Spray Drying Handbook”,3rd Ed.,G.Goodwin Ltd.,London,1979を参照のこと)。これに関連して、さらなる結晶の成長および凝集を防止するために、場合によっては、関連する活性物質は均一な粒子分布であることが好ましい。
【実施例】
【0057】
本発明の水性分散液の例を以下の表に示す。
以下の実施例において使用した用語は以下の意味を有する:
ジフルフェニカン = 一般名(BSI、ドラフトE−ISO、(m)ドラフトF−ISO);IUPAC名:2’,4’−ジフルオロ−2−(α,α,α−トリフルオロ−m−トリルオキシ)ニコチンアニリド(Bayer CropScience)
フルルタモン = 一般名(BSI、ANSI、ドラフトE−ISO);IUPAC名:(RS)−5−メチルアミノ−2−フェニル−4−(α,α,α−トリフルオロ−m−トリル)フラン−3(2H)−オン(Bayer CropScience)
Nekal(R)BX = アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩(BASF)
Pluronic(R)PE 10500 = プロピレンオキシド/エチレンオキシド(PO/EO)ブロックポリマー(BASF)
クエン酸 = 多塩基有機酸
Bentone(R)EW = 改変層状ケイ酸塩(modified sheet
silicate)(Elementis)
Rhodopol(R)23 = キサンタン誘導体(Rhodia)
フルフェナセット = 一般名(BSI、paISO);IUPAC名:4’−フルオロ−N−イソプロピル−2−(5−トリフルオロメチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルオキシ)アセトアニリド(Bayer CropScience)
Silcolapse(R)5020 = シリコーン消泡剤(Rhodia)
プロピレングリコール = 凍結防止剤
Acticide(R)MBS = 防腐剤(殺生物剤、Thor Chemie)
【0058】
水性分散液の調製:
表1に示される実施例を調製するために、最初に水を容器に入れる。次にジフルフェニカンおよびフルルタモン、さらには製剤の追加構成成分を撹拌しながら加える。添加成分の添加順は基本的に重要ではない。場合により、その後に、例えばビーズミルによる湿式粉砕を行う。
【表1】

【0059】
水性分散液の安定性:
本発明の実施例1〜7の分散液は、優れた貯蔵安定性を示した。これらは周囲温度で少なくとも2年間、50℃で少なくとも3ヶ月間、可視的の変化を示すことなく安定であった。
【0060】
除草作用:
1.本発明の分散液の、全ての重大な影響を有する有害植物に対する除草作用は、少なくとも最新の技術水準で公知のジフルフェニカンおよびフルルタモンを含有するAPE含有分散液または除草剤組成物のレベルを達成した(個々の成分として、ならびに相互の、および/または追加の農薬活性物質との混合物で)。
【0061】
2.本発明の、構成成分として活性物質ジフルフェニカン、フルルタモン、およびフルフェナセットを含有する(三成分混合剤の)除草剤組成物の作用は、要望に応えるものであり、従って提起された課題(特に、活性の高さを変えずに、消費する必要のある量に関してはより弾力的な解決法を提供すること)を解決するものであった。
【0062】
圃場試験においては、特に、三成分混合剤を使用することによって、有害なイネ科植物、例えばウィンドグラスおよびイチゴツナギ属の種の対処に必要とされる施用製品の量を、二成分混合剤(ジフルフェニカンおよびフルルタモン活性物質混合物)と比較して最大40%減らすことができることが分かった。さらに、同じ消費量では、二成分混合剤よりも三成分混合剤の方が活性が高いことが分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成成分として活性物質ジフルフェニカン、フルルタモン、およびフルフェナセットを含む、除草剤組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の除草剤組成物の構成成分の有効量を、植物、植物の一部、種子、または植物が成長する地区に施用することからなる、望ましくない植物の成長を防除する方法。
【請求項3】
望ましくない植物の成長を防除する上での請求項1に記載の除草剤組成物の構成成分の使用。
【請求項4】
請求項1に記載の除草剤組成物を希釈することにより得ることができる、液体除草剤組成物。
【請求項5】
除草剤組成物がエマルション、懸濁液、サスポエマルション、または溶液である、請求項4に記載の液体除草剤組成物。
【請求項6】
請求項4または5に記載の除草剤組成物の有効量を、植物、植物の一部、種子、または植物が成長する地区に施用することを含む、望ましくない植物の成長を防除する方法。
【請求項7】
望ましくない植物の成長を防除する上での請求項4または5に記載の除草剤組成物の使用。

【公開番号】特開2012−214520(P2012−214520A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−179735(P2012−179735)
【出願日】平成24年8月14日(2012.8.14)
【分割の表示】特願2009−501895(P2009−501895)の分割
【原出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】