スキートレーニング装置
スキーブーツと、スキーブーツに取り付けられる、スキーのスイートスポットに圧力を集中させるようなユーザのトレーニングに適したトレーニングエイド(110)との組み合わせであって、トレーニングエイド(110)は、スキーブーツの下の、トレーニングエイドがスキーブーツに取り付けられた場合にスキーのスイートスポットに垂直に位置合わせされる位置に位置決めされたバランス部材(122)を備え、トレーニングエイド(110)により、ユーザは、スキーなしで、且つ各ブーツにトレーニングエイドが取り付けられた状態で一足のスキーブーツを装着して、所望のバランス位置に達するまでバランス部材(122)を中央に旋回することができ、それにより、圧力が上記スイートスポットに対応するスポットに集中される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキートレーニングに関し、特に、スキースロープにいる必要なく、スキーのバランスをとる練習をするに当たって有用なトレーニングエイドに関する。
【背景技術】
【0002】
スキーは、良好な雪条件を有する多くの国々で実施されている気分を浮き立たせるスポーツである。しかし、スキーは高価であり得る。スキーレッスンも高価であり得る。
【0003】
さらなる問題は、世間に認められたスキーリゾートであっても、天候状況がスキーに適さないことが多いことである。通常、大半のリゾートがスキーに開かれているのは、冬の間の数ヶ月のみである。その間であっても、悪天候状況により、頻繁な中断があり得る。例えば、積雪が不十分であったり、積雪が過度であったり、風が過度である状況であったり、雪崩の危険があったり等であり得る。
【0004】
多くのスキーヤーが、スキー休暇で海外に旅行する必要があり、そのため、スキースロープで実際に利用できる時間が殆どないことが多いことを理解することも重要である。したがって、スキー前にテクニックの向上を助けることができる何かが、スキーヤーがスキースロープで利用できる限られた時間を最大限に使い、スキーを楽しむと共に、さらに上達することの保証に有用であり得る。
【0005】
当然、屋内ドライスキー場で練習することが周知である。人工雪を提供する屋内場もある。しかし、ドライスキー場及び人工雪場は両方とも、非常に混雑する可能性があり、高価であることが多い。さらに、テクニックを練習しようとしているより熟練したスキーヤーの邪魔になり得る高い割合の初心者/非常に経験の少ないスキーヤーを引きつける傾向がある。いずれの場合でも、通常、多くの国々ではそのような場は多くない。
【0006】
スキーテクニックを向上させようとするために、家庭、ホテル、又はジムで使用できる多数のトレーニングエイドが開発されている。これらは一般に、静止した土台と、スキー又はスキーの様々な側面を模倣するように設計された、土台に移動可能に取り付けられた1つ若しくは複数の可動構成要素とを有する装置の形態である。
【0007】
スキーに使用される筋肉を整える/強化することを主な目的としたいくつかのトレーニングエイドも提供される。
【0008】
これより、様々な既知の装置について、本手法を示すために、例として考察することにする。
【0009】
(特許文献1)には、平行ターンの実行方法についてユーザをトレーニングするように設計される装置が開示されるが、この装置は嵩張る。この装置は、ユーザの足が配置され、土台に平行の状態を保ちながら、固定された水平土台に相対する弧を通して移動することができる小さな一対のスキーとしての形を有するプラットフォームを含む。土台に固定され、スキーのポールを模倣するように設計された側部支持も設けられる。端部ストップ及びリターン(例えば、牽引戻りバネ)も設けられる。これらはそれぞれ機能して、事前に設定された最大を超えてのターンを回避すると共に、ユーザを、トレーニングを続けることができる位置に戻す。
【0010】
(特許文献2)には、もう1つの嵩張るスキートレーニング装置が開示されている。ここでは、2つの模擬スキーの前端部が、バックトラックを超えて後方に延びる組立体に旋回可能に取り付けられる。シミュレータは、調整可能な傾斜プラットフォームを含み、プラットフォーム上で、スキーは、ウェッジとへ移行位置との間で調整可能なように移動する。外側に向けて傾斜したスタンドバーも提供され、スキーのターンに関わる力を模倣する引張り力を提供すると言える。
【0011】
(特許文献3)には、スキーに使用される筋肉を整える練習装置が開示される。プラットフォームが各足に提供される。プラットフォームは、スキーに係合するために使用できるブーツ係合クランプを含む。ストラップを設けることもできる。プラットフォームの下に、丸い底部を有するボートの船体を模した湾曲本体部がある。これは、ボルト又はリベットによりプラットフォームに取り付けられ、スキーブーツの下に置かれる。
【0012】
(特許文献4)には、別のスキートレーニング装置が開示されている。この装置は、回転プラットフォームと、弾性ケーブルを介してプラットフォームに取り付けられた頑丈なベルトとを有するものとして説明されている。地面に取り付けられ、安定性を提供する平坦な土台が示される。半輪が設けられて、揺動移動できるようにする。この装置の利点は、スキーブーツを装着する必要がないこと、又は他の専用のスキー機器を使用する必要がないことであると言える。
【0013】
(特許文献5)には、別の複雑なスキートレーニング装置が開示されている。これは、土台と、土台にヒンジで取り付けられた傾斜板とを含む。一対の模擬スキーが傾斜板の上に設けられ、模擬スキーがフリーベアリング上に取り付けられる。揺動移動を提供可能にするのを助けるバネが、傾斜板の前端部に設けられる。傾斜調整手段も、回転を制限するストッパーとして設けられる。この装置は、スキーブーツが上記傾斜板に取り付けられた模擬スキーに取り付けられた状態で示される。
【0014】
(特許文献6)には、平行スキーの練習に有用なスキートレーニング装置が開示されている。回転部材に取り付けられた2つの傾斜可能なフットプラットフォームが設けられ、回転部材は土台プラットフォームに回転可能に取り付けられる。鍵となる利点は、特別な足装着物が必要なく、そのため、ユーザが、例えば、ストリートシューズ又はテニスシューズを装着可能なことであると言える。土台の前部が上昇した状態で、ユーザの足首は、平行スキーに使用される前傾姿勢をとると言える。土台の左右の揺動は、スキーヤーが下り坂スロープ上で方向を変更する際に生じる姿勢の変更を模倣すると言える。
【0015】
上記要約から、様々なスキートレーニング装置が既知であるが、多くが嵩張り、製造が高価なことが理解されるであろう。一般的に主な特徴は、1つ又は複数の嵩張るプラットフォームが設けられ、プラットフォーム上にユーザが、上記プラットフォームに取り付けられたスキーブーツありで、又はそのようなスキーブーツなしで立つことである。装置の主な違いは、プラットフォームが支持土台に対して配置される方法である。
【0016】
既存のスキートレーニング装置の大半は、スーツケース又は他の個人旅行荷物ではあまりに大きすぎて容易に運べない。したがって、例えば、スキー休暇をとりたい人々は通常、エイドが、スキー前又はスキーシーズン後にスキーリゾートでのテクニックの練習に有用であり得る場合であっても、そのようなエイドの携帯を考えない。
【0017】
多くの既存のスキートレーニングエイドのさらなる欠点は、複雑性である。これは、初心者又は中級のスキーヤーであっても、エイドを効率的に使用して、テクニックを向上さえることを難しくし得る。
【0018】
実際には、多くの場合、トレーニングエイドは、実際の使用が疑わしく、スキーテクニックの低下に繋がる可能性さえある。
【0019】
さらに、本発明者が認識する既存のスキートレーニングエイドは、ユーザがスキーのスイートスポットに圧力を集中させることの訓練に特に適合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】国際公開第96/06660号パンフレット
【特許文献2】米国特許第5496239号明細書
【特許文献3】米国特許第4251068号明細書
【特許文献4】欧州特許第0338295号明細書
【特許文献5】日本国特許第2001−157726号明細書
【特許文献6】米国特許第2003/0060338号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
したがって、改良されたスキートレーニングエイド、特に、上記スイートスポットへの圧力集中へのユーザトレーニングに適合されたスキートレーニングエイドを提供する必要がある。より可搬性の高いスキートレーニングエイドを提供する必要もある。さらに、従来のスキートレーニング装置よりも製造が安価なスキートレーニングエイドを提供する必要もある。
【0022】
本発明は、上記必要性のうちの1つ又は複数に対応するか、又は少なくとも解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明によれば、スキーブーツと、スキーブーツに取り付けられる、スキーのスイートスポットに圧力を集中させるようなユーザのトレーニングに適したトレーニングエイドとの組み合わせが提供され、トレーニングエイドは、スキーブーツの下の、トレーニングエイドがスキーブーツに取り付けられた場合にスキーのスイートスポットに垂直に位置合わせされる位置に位置決めされたバランス部材を備え、トレーニングエイドにより、ユーザは、スキーなしで、且つ各ブーツにトレーニングエイドが取り付けられた状態で一足のスキーブーツを装着して、所望のバランス位置に達するまでバランス部材を中央に旋回することができ、それにより、圧力が上記スイートスポットに対応するスポットに集中される。
【0024】
所望のバランス位置では、スキーブーツは地面に接触しない。この位置にある場合、各ブーツに取り付けられたトレーニングエイドの地面に接触する部分がバランス部材のみであることも好ましい。
【0025】
したがって、本発明のトレーニングエイドを使用して、スキーする場合に有用なようにバランスをとり、大きな圧力を一対のスキーのスイートスポットに加えるようにユーザをトレーニングすることができる。したがって、ユーザは、自分の体重をシフトさせて、これを達成するようにトレーニングすることができると共に、後に、スキーする場合、バランス位置の達成に使用される姿勢/テクニックを取り入れることができる。
【0026】
本発明のトレーニングエイドは、スキーなしで使用するように設計される。これは、特にトレーニングの初期段階において様々な利点を有する。
【0027】
一利点は、圧力を概念的なスイートスポット(すなわち、スキーが存在する場合のスキーのスイートスポットに対応するスポット)に集中させる正しい姿勢を取り入れるようにユーザがトレーニングすることが可能でありながら、障害の危険性又は障害の危険性の恐れさえも、大幅に低減できることである。
【0028】
これは、装置のユーザがバランスを失った場合であっても、スキースロープでの危険性よりもはるかに危険性が低いように制御された環境で本発明のトレーニングエイドを使用できるためである。
【0029】
いくつかの場合では、万が一、ユーザが転倒するか、又は転倒の危険性がある場合、緩衝材を設けることができる。
【0030】
代替又は追加として、1つ又は複数の支持体を設けることができる。したがって、例えば、ユーザは、最初はハンドレール、スキーポール、他の支持物体により、又は人(例えば、インストラクター、友人、又は身内の者)により支持されながら、バランスをとる練習をすることができる。
【0031】
しかし、望ましくは、ユーザは、支持体を使用せずにバランスをとろうとする。したがって、実際には、支持体が存在する場合、支持体は単に、バランスが失われた場合に使用し得る。例えば、ユーザは、家庭の椅子、レールソファ、又は壁の近くで本発明のトレーニングエイドを使用して練習し得る。これは、一時的な支持が必要な場合に使用することができ、ユーザが転倒する危険性を回避することができる。一時的な支持は、ユーザが立っている間、且つバランスをとろうとする前にも使用し得る。
【0032】
しかし、支持体及び/又は緩衝材の提供は必須ではない。
【0033】
実際には、トレーニングエイドのユーザは通常、スキーを装着した人がスキースロープにいる場合の環境よりもより制御された/安全な環境でトレーニングエイドを使用することになる。多くの初心者は、スキーする際に高度の不安を有し、スキーが望ましくない様式で滑り始めた場合、不安は強まり得る。少なくとも初期トレーニング中に、本発明の装置を使用することにより、スキースロープ上で非制御様式でスキーが滑る危険性なしで、且つスキーの非制御な滑りに起因し得る事故の危険性なしで、テクニックを開発することができる。
【0034】
先に示したように、バランス位置は、スキー中に大きな圧力をスキーのスイートスポットに加える位置に対応する。したがって、本発明により、ユーザは、安全で制御された環境(例えば、ホテルの部屋、山小屋の部屋、家庭、又はトレーニングセンター)で練習しながら、スイートスポットの「感覚」を育てることができる。
【0035】
好ましくは、トレーニングエイドは、バランス位置の達成(バランス部材のみが地面に接触する)を可能にしながら、ある程度の左右の旋回/回転を可能にする。これは、例えば、ユーザが、バランス部材のみが地面に接触する所望のバランス位置にありながら、スキーのターンを模倣できるようにする。
【0036】
トレーニングエイドは、追加又は代替として、例えば、スロープの上り又は下がりのスキーを模倣するために、ある程度の前後の旋回も可能にし得る。
【0037】
一般に、トレーニングエイドがスキーブーツに着脱可能に取り付けられることが好ましい。これは、様々な方法で達成することができる。
【0038】
本発明の一実施形態では、これは、トレーニングエイドの部分をスキーブーツ内に物理的に挿入することを含む。これは、例えば、スキーブーツの土台にねじ込まれる突出ねじをスキートレーニングエイドに設けることにより達成し得る(これは、図1〜図20を参照して例1〜12において後に例示される)。
【0039】
近代のスキーブーツは一般に、かなり厚い靴底を有するため、通常、ねじ山が過度に長い場合以外、性能に影響する破損を生じさせずにねじ山に容易に適応することができる。したがって、露出するねじ山の長さは、スキーブーツの靴底が、性能又は快適性を実質的に損なうように破損しないことを保証する安全限度内に保つことができる。例えば、ねじ山が靴底を貫通し、ブーツの内部空間内に突出することは明らかに望ましくない。ねじ山の長さは、このいかなる危険性をも回避するように選択することができる。
【0040】
他の挿入手段を使用することもできる。ねじに対する代替として、ボルト又は釘でさえも使用し得る。これらはすべて、適切な工具を使用して(例えば、ねじドライバー、プライヤー、レンチ又はスパナ、レバー等を使用することにより)ブーツから取り外すことができる場合、着脱可能と考えることができる。多くの場合、同じ工具を、ブーツへのトレーニングエイドの取り付け及び取り外しに使用することができる。例えば、ねじドライバー又はキー(例えば、アレンキー)を使用し、トレーニングエイドに係合する場合には逆方向に回すことにより、トレーニングエイドをスキーブーツにねじで取り付け、且つ取り外すことができる。
【0041】
勿論、着脱可能なクランプ、グリップ、紐、固定具、テープ、相互接続オス及びメス部材等を含め、着脱可能な取り付けの多くの他の可能性があり、これらはすべて本発明の範囲内である。一時的な接着剤を使用することさえも可能であるが、これは好ましくない。
【0042】
トレーニングエイドを着脱可能に取り付ける前に、スキーブーツを物理的に変更することも可能であるが、これは好ましくない。例えば、スキーブーツは、ねじ山に係合するねじ切りされた挿入部をスキーブーツの靴底に含むように提供するように変更し得る。
【0043】
したがって、スキーブーツは、ねじ山を受けるため、又は他の取り付け手段を受けるためのソケットを所望の位置に有し得る。(これは、対応するソケット内の位置にねじ込まれたスタッドを有するサッカーのスパイクシューズと同様である)。あるいは、スキーブーツは、他の方法で物理的に変更して、トレーニングエイドの着脱可能な取り付けを助け得る。例えば、スキーブーツ自体が、トレーニングエイドに係合するクランプ、キャッチ等を含むように製造し得る。
【0044】
しかし、好ましくは、いかなる特別な変更も組み込まれない標準のスキーブーツが使用されて、本発明のトレーニングエイドに係合する。したがって、トレーニングエイドが標準のスキーブーツに着脱可能に取り付けられることが好ましい。これは、勿論、追加の費用又は不便さに繋がり得る非標準のスキーブーツを購入する必要性を回避する。
【0045】
上で示したように、また例1〜例12に示されるように、スキーブーツへのトレーニングエイドの着脱可能な取り付けは、単にエイドの部分をスキーブーツの靴底に着脱可能に挿入することにより達成することができる。
【0046】
しかし、スキーブーツに物理的に挿入せず、又は通常の「摩滅」を介して予期し得る程度を越える大きな程度までスキーブーツの構造に影響しない異なるスキーブーツ係合手段が使用されることがより好ましい。
【0047】
(例えば、本発明のトレーニングエイドをスキーブーツにストラップで取り付け、ストラップを締める、緩める、又は外す場合に発生し得るわずかな傷、擦り傷、又は凹みは許可し得る。これは、わずかな傷、擦り傷、又は凹みが通常、ねじ山をスキーブーツの靴底にねじ込むというより侵襲的な動作とは対照的に、スキーブーツの通常の摩滅の一環であるためである)。
【0048】
スキーブーツ係合手段は、例えば、スキーブーツの靴底に接触するような形状の土台と、スキーブーツに着脱可能に取り付ける、土台の着脱可能取り付け手段とを備え得、バランス部材は土台の下に配置される。
【0049】
スキーブーツの靴底に取り付けるために使用される着脱可能な取り付け手段は、例えば、1つ又は複数の着脱可能な紐、ストラップ、クリップ、クランプ、キャッチ、グリップ、ロック等を含み得る。
【0050】
例13及び関連付けられた図21〜図38は、スキーブーツの靴底への挿入(又は実際には、スキーブーツの一般的な物理的構造を任意の有意な程度まで変更する任意の他の手順)が必要ない本発明のかなり好ましい態様を示す。ここでは、着脱可能なストラップを使用して、トレーニングエイドをスキーブーツに取り付けるが、勿論、他の着脱可能な取り付け手段を使用することもできる。
【0051】
例13及び関連付けられた図は、バランス部材が、スキーブーツに接触したトレーニングエイドの土台にどのようにして着脱可能に取り付けられるかも示す。
【0052】
トレーニングエイドの土台へのバランス部材の着脱可能な取り付けにより、トレーニングプログラムが様々な段階を経て移るにつれて、様々な異なるバランス部材を使用することが可能になる。これは、バランスをとる際の異なる難しさを提供する。
【0053】
より具体的には、バランス部材の地面に接触する表面積が低減するにつれて(着脱可能な取り付け手段を介してバランス部材を交換することにより)、これにより、ユーザは、スキーを装着した場合に一対のスキーのスイートスポットに圧力を集中させるように、特にバランスをとる際にますます大きな力を集中させることができる。
【0054】
したがって、様々な異なるバランス部材の提供が、ユーザが異なるレベルのバランストレーニングを通して上達し、スキーのスイートスポットに対応するスポットに圧力を集中させることにますます熟練できるようにすることを目的とするキット内に提供することができる。したがって、ユーザは、スキーに適切な姿勢及びテクニックを取り入れることにますます熟練しますます有能になることができる。
【0055】
望ましくは、トレーニングエイドが取り外されると、スキーブーツは通常通り使用することができる。したがって、ブーツにトレーニングエイドを着脱可能に取り付けられるようにする任意の適合が、ブーツ内/上に存在する場合(これは好ましくない)、これがスキー中のブーツの通常の使用を妨げないことが望ましい。
【0056】
いずれの場合でも、先に示したように、本発明の様々な実施形態のいずれも、スキーブーツ(又は他の足装着物)を嵩張るトレーニングプラットフォームに取り付ける必要がない。
【0057】
望ましくは、トレーニングエイドは、使用中の場合、スキーブーツの長さの2倍未満である。好ましくは、トレーニングエイドは、上記長さの1.5倍未満、1.25倍未満、又は1.1倍未満である。より好ましくは、トレーニングエイドは、着脱可能に取り付けられるスキーブーツよりも長くなく、又は少なくとも実質的に長くない。したがって、スキーブーツのつま先又は踵を超えて実質的に延在しないことが望ましい。最も好ましくは、トレーニングエイドはスキーブーツの長さよりも短い。
【0058】
特に、トレーニングエイドがスキーブーツに巻かれる構成要素を備える場合、トレーニングエイドはスキーブーツよりも広い幅を有し得る(ここでも、使用中の場合)。しかし、好ましくは、トレーニングエイドは、スキーブーツの幅の2倍未満、上記幅の1.5倍未満、1.25倍未満、又は1.1倍未満の幅を有する。
【0059】
いくつかの実施形態では、トレーニングエイドは、スキーブーツの幅未満の幅を有するか、又は実質的に上記幅未満の幅でさえ有し得る。これは、多くの場合、例えば、トレーニングエイドが単に、スキーブーツの靴底に挿入され、スキーブーツが巻かれないように設計される場合に該当し得る。(例えば、トレーニングエイドがスキーブーツの下側の小さな部分のみを占有して、概念的なスイートスポットに対応する所望の位置で旋回を提供する例1〜例12を参照のこと)。
【0060】
したがって、本発明のトレーニングエイドを、多くの既存のトレーニングエイドよりもはるかに小さくすることができ、はるかに高い可搬性を有し得ることが理解されよう。好ましい実施形態では、トレーニングエイドは50cm未満の長さである(例えば、40cm未満、30cm未満、又は25cm未満)。望ましくは、トレーニングエイドは30cm未満の幅を有する(例えば、25cm未満、20cm未満、又は15cm未満の幅)。勿論、トレーニングエイドは、例1〜例12に示される実施形態に示されるように、はるかに小さくすることもできる。
【0061】
トレーニングエイドは、ユーザが、スキー中にスキーのスイートスポットに大きな圧力を加えられるような体重の分配を練習できるようにするトレーニングエイドとして機能を満たす場合、任意の適切な形状であることができる。トレーニングエイドの形状は、この機能に相応しいように広く様々であることができる。
【0062】
本発明の一態様によるトレーニングエイドの様々な形状を図1〜図20に示し、例1〜例12において説明する。
【0063】
先に考察したように、これは、トレーニングエイドがスキーブーツの靴底内に挿入されるあまり好ましくない態様である。したがって、トレーニングエイドが、例えば、球形又はその部分(例えば、一部)の全般的な形態のバランス部材を備え得、上方に突出したねじの形態の取り付け手段を有し得ることが理解されよう。例えば、バランス部材は、上部及び下部が外されて、一般的に平坦な上面及び下面を露出させた球形の形態であり得、上面の中央から上方に突出するねじを有し得る。バランス部材として球形/球形の部分を使用することへの代替として、円柱形、切頭円錐形構成要素、又は上述のうちの任意の形状を使用し得る。
【0064】
例1〜例12では、バランス部材は、トレーニングエイドを取り付ける際にスキーブーツの靴底に当接することができる概して平面の上面を有する。したがって、上面は、トレーニグエイドのスキーブーツの靴底内へのねじ込みが深すぎることを回避するストップとして機能する。概して平面の下面は、平坦な地面に接触し、その上(例えば、床板上、舗装、コンクリート、又はタイルが貼られたエリア上)でバランスをとるために使用することができる。あるいは、下面又は下面の部分(例えば、縁部)は、丸めるか、又は面取りし得る。これは、床が破損する危険性の低減を助けながら、旋回を容易にすることができる。
【0065】
上で示したように、例1〜例12は、本発明を示すと共に、比較的単純な実施形態を示すが、最も好ましい実施形態ではない。より好ましくは、トレーニングエイドは、スキーブーツ内に挿入させずにスキーブーツの靴底に接触する形状の土台と、土台をスキーブーツに着脱可能に取り付ける(上で示したように)着脱可能取り付け手段とを備える。本発明のこのより好ましい実施形態を例13において説明する。
【0066】
本発明のこの実施形態では、バランス部材は、トレーニングエイドの土台に着脱可能に取り付けられる場合、任意の適切な形態であることができる。例えば、バランス部材は、例えば、図34〜図38に示されるようなブロックの形態であり得る。あるいは、バランス部材は、図1〜図20に示されるバランス部材と同様の形態であり得、主な例外は、スキーブーツの靴底内に着脱可能に挿入されるのではなく、トレーニング部材の土台に着脱可能に取り付けられることである。したがって、例えば、バランス部材は、球形、円柱形、切頭円錐形部材、又はこれらの任意の部分(例えば、一部)という全体的な形態であり得る。
【0067】
バランス部材の形状が何であれ、一般に言えば、地面に接触する表面積が大きいほど(使用中の場合)、その上でバランスをとることが容易になる。
【0068】
本発明の一実施形態では、バランスをとる際に様々な難しさの程度を提供するいくつかの異なるトレーニングエイドを提供し得る。これらは等級付けることができ、あまり進んでいないトレーニングからより進んだトレーニングに(例えば、初心者/入門者から中級レベル、上級レベル、又はエキスパートレベルまで)進むために使用することができる。
【0069】
実際には、トレーニングエイドの地面に接触する表面積が小さくなるにつれて、バランスをとるスキルにますます細かく磨きをかけることができる。したがって、トレーニング体制をセットアップし、それにより、ユーザが、比較的広い地面接触面積を有するトレーニングエイドを使用してのバランスとりを習熟した場合、このエイドを、地面接触面積がわずかにより小さなエイドで交換することができるなどである。
【0070】
最終的に、地面接触面積は非常に小さくなるか、又はおおよそ1点にさえなることができる。この段階では、バランススキルは極めてよく発達することになる。これは、ユーザが、仮にスキー上で実行される場合に、スキーのスイートスポット又は上記スイートスポットの中央のますます近くに集中させるように、バランスをとれるようにすることができる。
【0071】
中実のトレーニングエイドの使用又は中実のバランス部材の使用さえも必須ではない。トレーニングエイド又はトレーニングエイドの部分は、ユーザの体重に耐えるのに十分な強度を有する場合、中空(例えば、中空の球形、円筒形、ブロック、切頭円錐形、又はそれらの部分)であってもよい。
【0072】
いくつかの場合、地面接触部分は単に、特定の例において後に考察するように、下縁部又は周縁部であり得る。しかし、地面接触部分が単純な縁部ではなく、連続面(例えば、平坦面又は湾曲面)を有する端面を提供することがより好ましい。例えば、端面は、ブロックの形態のバランス部材の端面であり得る。
【0073】
トレーニングエイド、バランス部材、又はそれらの部分は、任意の適した材料又は材料の組み合わせを含み得る。これらとしては、プラスチック、合金、複合材料(例えば、炭素繊維、グラスファイバー、ラミネート)等が挙げられる。天然材料(例えば、木)を使用し得るが、一般には、少なくとも耐荷重部分にはあまり好ましくない。実際には、トレーニングエイドの大部分(例えば、容積及び/又は重量の50%超)がプラスチック材料の形態であることが好ましい。高い弾性及び強度を有する工学プラスチック材料が好ましい。これらは当業者に既知であり、例として、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等が挙げられる。
【0074】
トレーニングエイドが、スキー上で繰り返された場合、ユーザがスイートスポットに圧力を集中させることを助けるように、ユーザのバランスを助ける場合、広範囲の形状、構成、及び/又は材料を使用することができる。
【0075】
スキーヤーによっては、スイートスポットについて見聞きし、スイートスポットがどこかを理解さえもし得るが、高い割合のスキーヤーが、スキー上でバランスをとり、圧力をスイートスポットに集中させることに大きな問題を有し得ることに留意することが重要である。しかし、本発明のトレーニングエイドを使用して繰り返しトレーニングすることにより、ユーザは、スキーの他のエリアよりもスイートスポットに大きな圧力をかけることに、体が覚えるまで慣れることができる。そのようなバランスとりが、スキー中にごく普通に実行される場合、ユーザは、多くのスキー操作及びテクニックがどれほど容易になり得るかを理解することができる。
【0076】
したがって、本発明は、スキーヤーのトレーニングの分野において大きな進歩を示す。
【0077】
トレーニングエイドそれ自体及びスキーブーツ(又は他の足装着物)とトレーニングエイドとの組み合わせに加えて、エイドが取り付けられた状態で、本発明は様々な方法を含む。
【0078】
本発明は、例えば、本発明のトレーニングエイドが各ブーツに取り付けられた状態の一対のスキーブーツを装着すること、及びブーツの装着者がバランス位置にある場合、スキーブーツ自体が地面に接触しないように、上記トレーニングエイド上でバランスをとるか、又はバランスをとろうとすることを含むスキーのトレーニング方法を含む。先に示したように、この位置では、本発明のトレーニングエイドの地面に接触する部分は、スキーブーツの下に配置されたバランス部材のみである。
【0079】
本発明は、スキーブーツを取得すること、及び本発明のトレーニングエイドをスキーブーツに取り付けて、上述した組み合わせを提供することを含む方法をさらに含む。通常、トレーニングエイドが、一対のスキーブーツの各ブーツに取り付けられ、装置が取り付けられた上記一対のブーツを使用して、トレーニングが実行される。これも勿論、本発明の範囲内である。
【0080】
本発明は様々なキットも含む。
【0081】
例えば、本発明は、本発明のスキートレーニングエイド又はバランス部材を備えたキットであって、上記キットは、以下:
a)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドをスキーブーツから取り外す際に使用するための説明書、
b)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を土台から取り外す際に使用するための説明書、
c)各ブーツに取り付けられたトレーニングエイドを有する一対のスキーブーツを装着した場合のトレーニングのための説明書、
d)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドをスキーブーツから取り外す際に使用するための工具、
e)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を土台から取り外す際に使用するための工具、
f)床プロテクタ、
g)上記a)〜f)のうちの1つ又は複数の容器
のうちの1つ又は複数をさらに備える、キットを含む。
【0082】
好ましいキットは、本発明の複数のトレーニングエイド又はバランス部材を含む。したがって、例えば、通常、キット内には少なくとも一対のトレーニングエイド又はバランス部材が存在する。複数の対も存在し得る。
【0083】
いくつかの場合では、キットは、異なるサイズ及び又は形状のトレーニングエイド又はバランス部材を備え得る。上述したように、これは、バランスとりにおける異なる程度の難しさを提供するのに有用であり得、それにより、バランスを取るスキルを向上させることができる。これらは、ここでも対で提供し得、異なる対は、バランスをとるための異なる表面積を有する。
【0084】
例えば、初心者向けを目的とした一対のトレーニングエイドのそれぞれは、中級のスキーヤー向けの1対のトレーニングエイドよりも広い表面積を土台に有する。同様に、中級レベルのスキーヤー向けを目的とした1対のトレーニングエイドのそれぞれは、上級レベルのスキーヤー向けの一対のトレーニングエイドよりも広い表面積を土台に有し得る。勿論、所与のカテゴリのスキーヤー内の異なるレベルに異なるトレーニングエイドを提供することも可能である。
【0085】
キットは、以下のうちの1つ又は複数をさらに含み得る:
a)一対のスキー、
b)一対のスキーブーツ、
c)一対のスキーポール、
d)スキーグローブ、
e)スキーゴーグル、
f)スキー服、
g)スキートレーニングマニュアル。
【0086】
したがって、例えば、スキー関連商品の製造業者、販売者、又は配給者を、本発明の1つ又は複数の対のトレーニングエイドを販売パッケージの部分として含めるように説得することができる。これは、見込み購入者に追加の誘因を提供することができる。
【0087】
スキーリゾート、スキーショップ、スキートレーニングセンターから、及び初心者から中級レベル、さらには上級レベルまでの広範囲のレベルのスキーヤーから、本発明のトレーニングエイドに対して大きな需要があると想像される。勿論、スキーの姿勢/バランスを向上させようとする個人が使用することができるが、教示又はデモンストレーションの助けとして使用することもできる。
【0088】
本発明のスキートレーニングエイドは、好ましくは、多くの従来技術によるスキートレーニングエイドよりもはるかに可搬性が高い。したがって、容易に運ぶことができる。
【0089】
トレーニングエイドは、単独で、又はより広いトレーニングプログラムの一環として使用し得る。例えば、スキーレッスン中に教えられるテクニックの練習又は開発を助け得る。
【0090】
したがって、本発明のスキートレーニングエイドは、多くの重要な利点を提供する。
【0091】
これより、対応する参照番号が対応する構成要素を示す図面を参照して、単なる例として本発明を説明する。
【0092】
図1〜図19及び例1〜例12は、トレーニング装置の部分(ここでは、ねじ山)をスキーブーツの靴底に挿入することを含む、本発明者が考案した初期概念を示す。
【0093】
図20〜図38及び例13は、トレーニング装置のいかなる部分もスキーブーツの靴底に挿入する必要がないか、又は実際には、スキーブーツの構造を任意の他の方法で変更する好ましい発展を示す。したがって、スキーブーツは、トレーニングエイドを非侵襲的にスキーブーツに着脱可能に取り付けることは別として、変更されないままである。
【0094】
これより、特定の図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図の上に示される上からの図、図の中央に示される側面図、及び図の下部に示される下からの図を有する本発明の第1のスキートレーニングエイドを示す。
【図2】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第2のスキートレーニングエイドを示す。
【図3】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第3のスキートレーニングエイドを示す。
【図4】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第4のスキートレーニングエイドを示す。
【図5】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第5のスキートレーニングエイドを示す。
【図6】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第6のスキートレーニングエイドを示す。
【図7】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第7のスキートレーニングエイドを示す。
【図8】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第8のスキートレーニングエイドを示す。
【図9】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第9のスキートレーニングエイドを示す。
【図10】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第10のスキートレーニングエイドを示す。
【図11】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第11のスキートレーニングエイドを示す。
【図12】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第12のスキートレーニングエイドを示す。
【図13】任意の図1〜図12に示されるスキートレーニングエイドと併せて使用することができる標準のスキーブーツの側面図を示す。
【図14】下から見た場合の図13に示されるスキーブーツを示す。
【図15】図1又は図2に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図16】図3又は図4に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図17】図5又は図6に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図18】図7又は図8に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図19】図9又は図10に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図20】図11又は図12に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図21】図1〜図20に示されるトレーニングエイドに対する本発明の代替のトレーニングエイドの斜視図を示し、ここでは、トレーニングエイドは、右のスキーブーツにストラップで固定されるように設計された右足トレーニングエイドであり、図はトレーニングエイドの前から片側に示され、踵ストラップが、紙内に後方に突出し、つま先ストラップが紙から出るように突出する。
【図22】図21と同様であるが、代替のトレーニングエイドは180°回転しているため、踵ストラップが紙から出るように突出し、つま先ストラップが紙内に突出する。
【図23】片側に回転されて、バランス部材が取り付けられたトレーニングエイドの土台の斜視図を示す、図22に示されるトレーニングエイドを示す。
【図24】図21〜図23に示される代替のトレーニングエイドの平面図を示す。
【図25】図21〜図23に示される代替のトレーニングエイドの側面図を示す。
【図26】図21〜図23に示される代替のトレーニングエイドの正面図を示す。
【図27】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図28】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図29】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図30】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図31】個々の構成要素をより明白に見ることができるように、図30に示される代替のトレーニングエイドの分解組立図を示す。
【図32】代替のトレーニングエイドの土台の形成に使用されるフットプレートの上面図を示し、ここでは、土台の組み立て前であり、前駆体形態であるフットプレートが示される。
【図33】下側から見た場合の図32に示されるフットプレートの図を示す。
【図34】土台から取り外された場合の図27のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図35】土台から取り外された場合の図28のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図36】土台から取り外された場合の図29のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図37】土台から取り外された場合の図30のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図38】片側から見た場合のスキーブーツに取り付けられた代替のトレーニングエイドを示す。
【発明を実施するための形態】
【0096】
参照を容易にするために、以下の例において、スキーブーツに取り付けられ、スキーのスイートスポット上でのバランスとりを模倣するようにバランスをとるために使用されるトレーニングエイドを参照して本発明を考察した。勿論、実際には、一対のスキーブーツ(左右)が使用され、トレーニングエイドが各ブーツに取り付けられることが理解されよう。
【0097】
各スキー(左右)がスイートスポットを有し、2つのスキーのスイートスポットへの体重の分配が、上述したように、様々であり得ることも理解されよう。したがって、例で説明されるスキートレーニングエイドが、スキーの際に等しい圧力を各スイートスポットに加えるテクニックを練習するために使用されることは必須ではない。
【0098】
しかし、スキーのスイートスポット以外の部分、例えば、スイートスポットに等しいサイズであるが、スキーに沿って異なる位置にある他の部分に加えられる圧力よりも大きな圧力が各スキーのスイートスポットに加えられることが望ましい。
【0099】
例1
本発明の第1のスキートレーニングエイド
本発明の第1のスキートレーニングエイド10は、(厳密なサイズ及び形状は異なり得るが)サッカー又は他のスポーツに使用されるスタッドの形態と同様の形態である。
【0100】
トレーニングエイド10は図1に示され、図13又は図14に示されるようなスキーブーツに取り付けて、ブーツの装着者が、さらに詳細に後述するように、スキーのスイートスポットに対応する領域に圧力をかけるトレーニングを行うことができる図15に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0101】
第1のトレーニングエイド10が、(バランス部材として機能する)切頭円錐形主体12と、上記主体12から上方に突出するねじ山14とを備えることが分かる。
【0102】
この例及びその他の例では、主体12は、好ましくは、強度が高く、弾性のあるプラスチック材料で形成される。ポリアミド材料(例えば、「PA6」(登録商標)又は「Nylon6」(登録商標)として知られるポリアミド)が好ましい。ねじ12は弾性鋼ねじである。
【0103】
図1に示される実施形態では、ねじ山14は丸められた上部16を有する。これは、例えば、小錐、ねじ、又は別の開口部形成器具を使用して、スキーブーツの靴底にすでに形成されている開口部内に挿入することができる。
【0104】
いくつかの場合、スキーブーツの靴底は、例えば、相補的なねじ山を有し得る対応するソケットを妥当な位置に有することにより、ねじ山14又は他の挿入手段を受けるように特に適合し得る。しかし、これは必須ではない。実際には、大抵の場合、トレーニングエイド10を標準のスキーブーツに取り付けることも考案される。
【0105】
勿論、尖った先端を有するねじ14(又は他の挿入手段)を提供することも可能である。これは、予め形成された開口部又はソケットが存在する必要なく、第1のトレーニングエイド10をスキーブーツの靴底に挿入するために使用することができる。
【0106】
第1のトレーニングエイド10の本体12は、破損することなく人の体重に耐えることができる任意の適した材料で形成することができる。したがって、例えば、プラスチック材料、金属、合金、複合材料(例えば、炭素繊維複合材)等をすべて使用し得る。
【0107】
実際には、いくつかの場合、ある程度の変形が可能な材料を本体12又は本体12の部分に使用し得る(例えば、ゴム又は合成ゴム材料を使用し得る)。これは、第1のトレーニングエイド10を屋内で使用すべきであり、例えば、床を保護することが望ましい場合に使用することができる。同様の理由により、コーティング/外層を設けることも可能である。
【0108】
この実施形態と同様に、第1のトレーニングエイド10の部分が、スキーブーツの靴底に挿入されるように設計される場合(ここではねじ山14)、これは通常、スキーブーツの靴底を形成する材料よりも硬い材料で形成される。例えば、硬質金属又は合金であり得るが、勿論、複合材料、プラスチック、又は堅い木/ラミネートさえも含む多くの他の可能性もある。
【0109】
多くの場合、スキーブーツへの取り付けに使用される第1のトレーニングエイド10の部分14は、バランスをとるために使用されるトレーニングエイド10の本体12とは異なる材料から形成される。しかし、これは必須ではない。例えば、単一の材料から形成される第1のトレーニングエイド10を提供することが可能である。これは、成形、鋳造、整形、彫刻等により行うことができる。
【0110】
この例で説明され、図1に示される第1のトレーニングエイド10は、平坦で円形の土台18を有することが分かる。この土台18は、バランスをとろうとするために有用な表面を提供する。土台18は、第1のトレーニングエイド10がスキーブーツの靴底にねじ込まれる程度が深くなりすぎることを回避するストップとして機能する主体の上面20と比較して、相対的に小さな表面積を有する。
【0111】
異なる面積の土台18を有する複数の第1のトレーニングエイド10を有するキットを提供することさえも可能である。その場合、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第1のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、この第1のトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。次に、ユーザは、第1のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有するトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0112】
次に、より小さな面積の土台18を有する第1のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積などの土台18を有する第1のトレーニングエイドと交換することができるである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。したがって、ユーザは、単純に大半の標準スキートレーニング装置を使用しては不可能なように、スイートスポットに集中させることにますます熟練することができる。実際には、第1のトレーニングエイド10により、ユーザが実質的に、スイートスポットがどこにあり得るかの理論的な事柄に頼る必要なく、スイートスポットの位置に対する感覚を育てることができる。これは次に、スキーのいくらかの練習をすでに行っている人々の場合、スキーテクニックの向上に置き換えることができる。初心者の場合、本発明によるトレーニングエイドを使用しない場合に予期し得るよりはすでにはるかに進んだ開始テクニックを達成することができる。
【0113】
いずれの場合でも、第1のトレーニングエイド10により、これを達成するためにピスト上での長く(且つ高価な)レッスンを必要とせずに、スキーのスイートスポットに圧力をかける良好なバランスをとるスキー位置を達成することができる。
【0114】
第1のトレーニングエイド10は、必要に応じてスキーブーツにねじ込み、又は取り外すことができる。これは、手で、又は所望であれば、工具を使用することにより行い得る(例えば、スパナ、ねじドライバー、又はキーを使用し得る)。
【0115】
トレーニングエイドは、任意選択的に、工具との係合を助けるような形状であり得る(例えば、ねじドライバーの頭部、アレンキー等のキーを受けるため、スパナに係合するため等)。実際には、単純な実施形態では、標準のスポーツスタッドを、上記スタッド用にすでに形作られたスタッドスパナを使用してスキーブーツにねじ込み、又は取り外し得る。
【0116】
これより図13〜図15をさらに詳細に参照すると、標準のスキーブーツ100がこれらの図に示される。ブーツは、ブーツの幅にわたりブーツの靴底の中央を通る垂直面を示す中央マーク102(ミッドソールマークと呼ぶこともできる)の形態のインジケータを有する。この平面は、ブーツがスキーに使用される場合、スイートスポットも通り、好ましくは、スイートスポットを二等分する。これらのインジケータ102は、ビンディングを介してスキーに着脱可能に取り付けられた場合、ブーツを位置決めするための助けとして使用することができる。
【0117】
矢印104は、図13に示されるように、圧力をスキーのスイートスポットに圧力に加えるために理想的な位置(スキーの際、ここにブーツ100がビンディングにより取り付けられる)を示す。
【0118】
図14も中央マーク102を示す。ブーツの各側に1つの中央マーク102がある。この場合、小さな円106も、マークの間の中間点に見える。これは、圧力をスキーのスイートスポットに加えるための理想的な位置を示す(上述した矢印104のベースに対応する)。これは、図1〜図12に示されるトレーニングエイド10がブーツにねじ込まれる位置にも対応する。
【0119】
図15は、第1のトレーニングエイド10が取り付けられた状態のブーツ100を示す。第1のトレーニングエイド10は、図14に示される円106(靴底の中心点を記す)の中心を通るねじ山14を使用してブーツ100に取り付けられた。ねじ山14は、第1のトレーニングエイド10の主体12の上面20が、ブーツの靴底の下面に当接することによりストップとして機能するまで、所定位置にねじ込まれた。したがって、第1のトレーニングエイド10は、ねじを外すことで取り外したくなるまで、所定位置に固定される。
【0120】
ブーツ100の装着者は、バランスのとれた位置が達成されるまで、前後に傾くことができる。装着者は、追加/代替として、トレーニングエイドの土台18上でバランスをとろうとしながら、左右に傾くことができる。実際には、バランスを達成しようとして、スキー中にとり得る位置を模倣しながら、様々な位置を試みることができる。常に、装着者は、圧力をスキーのスイートスポットに加えることを模倣するように、圧力をかけるバランスのとれた位置に自信を持つことができる。
【0121】
例2
本発明の第2のスキートレーニングエイド
第2のトレーニングエイド10は、図2に示され、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図15に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0122】
第2のトレーニングエイド10は、図1に示され、例1において説明された第1のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、ここでは、第2のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は、中実ではなく中空である。
【0123】
したがって、第2のトレーニングエイド10の土台18は、円形の平面の形態ではなく、本質的に管状/リング状の形である。しかし、実際には、第2のトレーニングエイド10は、図1に示される第1のトレーニングエイド10と同じように使用される。実際には、土台18はやはり、中心点を中心にして対称であり、バランスをとる感覚は殆ど同じである。しかし、土台18の中空構造により、材料を節約することができる。
【0124】
勿論、図1に示される土台のより中実的な性質と比較した場合、主体12の中空性を考えると、第2のトレーニングエイド上でバランスをとる際、土台18がスキーブーツ100装着した人を支持するのに十分な強度を有することを保証すべきである。したがって、必要な場合、第1のトレーニングエイドの本体12の作る場合よりも強度の高い材料を使用することができる。しかし、材料が十分な強度を有する場合、勿論、これは必要ない。
【0125】
中空の主体12は、コスト節減又は材料節減は別として、他の目的でも有用であり得る。例えば、ねじの頭部の収容に使用し、ねじドライバーにアクセスできるようにし得る。ねじの軸が、スキーブーツ100の靴底へのねじ込みに使用される場合、これは、第2のトレーニングエイド10をスキーブーツ100に取り付ける有用な方法を提供することができる。代替の実施形態では、ねじドライバーを使用せずに(例えば、スパナを使用するか、又は手により)第2のトレーニングエイド10をスキーブーツ100の靴底に押し込んで回すことができる。
【0126】
第1のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第2のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第1及び第2のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図15は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0127】
例3
本発明の第3のスキートレーニングエイド
第3のトレーニングエイド10は、図3に示され、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図16に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0128】
第3のトレーニングエイド10は、図1に示される第1のトレーニングエイド10の切頭円錐形主体12ではなく、円柱形の(バランス部材として機能する)主体12を有する。ここでも、主体12の土台18は平坦な表面を有する。しかし、ここでは、円柱形のため、土台18の表面が主体の上部20の表面と同じサイズを有することが理解されよう。これは、土台18が上部20よりもはるかに小さな表面積を有する図1に示される切頭円錐形の主体18とは対照的である。
【0129】
したがって、上記トレーニングエイドが同じサイズ及び形状の上面を有する主体を有すると仮定して、図3に示される第3のトレーニングエイド10では、図1に示される第1のトレーニングエイド10よりも(且つ図2に示される第2のトレーニングエイドよりも)容易にバランスをとることが可能であり得る。これは、図3に示される円柱形のトレーニングエイドの主体12の先細りのない性質と比較して、図1に示されるトレーニングエイドの主体12の下に向かって先細りする性質による。
【0130】
したがって、第3のトレーニングエイド10は、第1(又は第2)のトレーニングエイド10よりもトレーニングの初期の段階で使用し得る。さらなる代替では、勿論、直径がますます小さくなり、それにより、土台18の表面積もますます小さくなる円柱形の主体12を有する一連の第3のトレーニングエイド10を提供することも可能である。ここでも、これはトレーニングプログラムのセットアップを可能にし、それにより、訓練を受けている人が集中させる面積が小さくなるにつれて、バランスをとる難しさの程度を増大させることができる。(実際には、ターゲットとするスイートスポットが小さくなると考えることができる)。
【0131】
これより図16をより詳細に参照すると、第3のトレーニングエイド10は、図15を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例1において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図16では、第3のトレーニングエイド10の主体12が上から下に先細りしないことが分かる。
【0132】
上述したように、これは、下に向かって先細りする対応するトレーニングエイド10を使用する場合よりも、バランスをとることを容易にすることができる。トレーニングエイド10により加えられる圧力の低減にも有用であり得る(先細りするトレーニングエイドと比較して)。これは、床を破損する危険性を低減することができる。
【0133】
例4
本発明の第4のスキートレーニングエイド
第4のトレーニングエイド10を図4に示す。第4のトレーニングエイド10は、図3に示され、例3において説明された第3のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第4のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0134】
第3のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第4のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第3及び第4のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図16は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0135】
例5
本発明の第5のスキートレーニングエイド
第5のトレーニングエイド10は、図5に示され、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図17に示されるような組み合わせを提供することができる。ここに示される第5のトレーニングエイド10は、切頭円錐形の(バランス部材として機能する)主体12が下向きの方向ではなく上方向に先細りすることは別として、図1に示される第1のトレーニングエイド10と同様である。
【0136】
この効果は、主体12の下面18が上面20よりも大きいことである。したがって、同じ質量の切頭円錐形の主体を有するが、逆の方向に先細りする第5及び第1のトレーニングエイド10の場合、第5のトレーニングエイド10は、第1のトレーニングエイドよりもバランスをとることがはるかに容易である。第5のトレーニングエイド10では、床に加えられる圧力をはるかに小さくすることもできる。
【0137】
したがって、同じ質量であるが、それぞれが異なる下面表面積18を有する主体12をそれぞれ有する第1、第3、及び第5のトレーニングエイド10(又は第2、第4、及び第6のトレーニングエイド10)を含むキットを提供することが可能である。
【0138】
ユーザは、スキーブーツ100に取り付けられた第5のトレーニングエイド10を使用することによりトレーニングを開始し、次に第3のトレーニングエイド10と交換し、次に第1のトレーニングエイド10と交換することができ、難しさの程度は、トレーニングエイド10の土台の表面積18が低減するにつれて増大する。ここでも、これにより、スイートスポットへの集中を増大させることができる(又はますます小さなサイズのスイートスポットに集中させることができる)。
【0139】
さらなる代替では、勿論、下から上への先細りが徐々に低減し、それにより、土台の表面積がますます小さくなる主体12を有する一連の第5のトレーニングエイド10を提供することが可能である。ここでも、これはトレーニングプログラムのセットアップを可能にし、それにより、訓練を受けている人が集中させる面積が小さくなるにつれて、バランスをとる難しさの程度を増大させることができる。(実際には、ターゲットとするスイートスポットが小さくなると考えることができる)。
【0140】
これより図17をさらに詳細に参照すると、第5のトレーニングエイド10は、図15を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例1において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図17では、第5のトレーニングエイド10の主体12が上から下に先細りせず、逆方向に(すなわち、下から上に)先細りすることが分かる。
【0141】
上述したように、これは、上から下に向かって先細りする主体12を有する対応するトレーニングエイド10を使用する場合よりも、バランスをとることを容易にすることができる。トレーニングエイド10により加えられる圧力の低減にも有用であり得る(ここでも、上から下に先細りする主体12を有するトレーニングエイド10と比較して)。これは、トレーニングエイド10が屋内で使用され、この実施形態が使用されない場合には床を破損し得る場合に重要であり得る。
【0142】
例6
本発明の第6のスキートレーニングエイド
本発明の第6のトレーニングエイド10を図6に示す。第6のトレーニングエイド10は、図5に示され、例5において説明された第5のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第6のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0143】
第5のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第6のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第5及び第6のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図17は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0144】
例7
本発明の第7のスキートレーニングエイド
本発明の第7のトレーニングエイド10を図7に示す。第7のトレーニングエイド10は、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図18に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0145】
第7のトレーニングエイド10は、中実の球体を切り取った部分の形態の(バランス部材として機能する)主体12を有し、球体の上の比較的大きな部分が切り取られ、球体の底の比較的小さな部分が切り取られている。主体12の上面20及び下面18は、平坦であり、円形の縁部を有し、下面18は上面20よりも小さな表面積を有する。したがって、いくつかの態様では、このトレーニングエイド10は、図1に示されるトレーニングエイド10と同様であると考えることができる。しかし、第7のトレーニングエイド10の主体12は、図1に示されるトレーニングエイド10の切頭円錐形の主体12の直線で傾く側面と比較して、丸められた側面を有する。
【0146】
これは、トレーニングエイド10が取り付けられたブーツを装着したユーザが、より容易に旋回/揺動/回転できるようにし、それにより、スイートスポットに対応するスポットにかける圧力を最大にするようにしながら、異なるスキーテクニックを練習する場合に有用であり得る。
【0147】
本発明のその他のトレーニングエイド10と同様に、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第7のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、このトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。次に、ユーザは、第7のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有する別の第7のトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0148】
次に、より小さな面積の土台18を有する第7のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積の土台18を有する第7のトレーニングエイドと交換することができるなどである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。
【0149】
代替は、ユーザが、上述した第7のトレーニング10から開始し、以下の例で考察される第9〜第11のトレーニングエイド10に進むことである。したがって、バランスをとる難しさの程度は、スイートスポットに対応する領域上でバランスをとることの集中の増大に対応して増大し得る。[これは、いくつかの点では、第1のトレーニングエイド10から開始して、上述した第3及び第5のトレーニングエイド10を通して進むことに類似する]。
【0150】
これより図18をさらに詳細に参照すると、第7のトレーニングエイド10は、図15を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例1において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図18では、第7のトレーニングエイド10の主体12が上から下に規則正しく先細りせず、上から下に湾曲し、それにより、様々な操作の練習に都合のよい表面を提供することが分かる。
【0151】
例8
本発明の第8のスキートレーニングエイド
本発明の第8のトレーニングエイド10を図8に示す。第8のトレーニングエイド10は、図7に示され、例7において説明された第7のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第8のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。
【0152】
中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0153】
第7のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第8のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第7及び第8のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図18は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0154】
例9
本発明の第9のスキートレーニングエイド
本発明の第9のトレーニングエイド10を図9に示す。第9のトレーニングエイド10は、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図19に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0155】
第9のトレーニングエイド10は、中実球体の部分の形態の(バランス部材として機能する)主体12を有し、球体の上下の等しい部分が切り取られている。主体12の上面20及び下面18は、平坦であり、円形の縁部を有し、下面18は上面20と同じ表面積を有する。したがって、いくつかの点では、このトレーニングエイド10は、図3に示されるトレーニングエイド10と同様であると考えることができる。しかし、第9のトレーニングエイド10の主体12は、図3に示されるトレーニングエイド10の円柱形の主体12の一定の断面と比較して、丸められた側面を有する。
【0156】
これは、トレーニングエイド10が取り付けられたブーツを装着したユーザが、より容易に旋回/揺動/回転できるようにし、それにより、スイートスポットに対応するスポットにかける圧力を最大にするようにしながら、異なるスキーテクニックを練習する場合に有用であり得る。
【0157】
本発明のその他のトレーニングエイド10と同様に、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第9のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、このトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。
【0158】
次に、ユーザは、第9のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有する別の第9のトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0159】
次に、より小さな面積の土台18を有する第9のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積の土台18を有する第9のトレーニングエイドと交換することができるなどである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。
【0160】
代替は、ユーザが、上述した第7のトレーニング10から開始し、ここで考察される第9のトレーニングエイドに進み、次に、後述する第11のトレーニングエイド10に進むことである。したがって、バランスをとる難しさの程度は、スイートスポットに対応する領域上でバランスをとることの集中の増大に対応して増大し得る。[これは、いくつかの点では、第1のトレーニングエイド10から開始して、上述した第3及び第5のトレーニングエイド10を通して進むことに類似する]。
【0161】
これより図19をさらに詳細に参照すると、第9のトレーニングエイド10は、図16を参照して第3のトレーニングエイド10に関して例3において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図19では、第9のトレーニングエイド10の主体12が、上から下まで同じ断面を有さず、上から下に湾曲し、それにより、様々な操作の練習に都合のよい耐荷重面を提供することが分かる。
【0162】
例10
本発明の第10のスキートレーニングエイド
本発明の第10のトレーニングエイド10を図10に示す。
【0163】
第10のトレーニングエイド10は、図9に示され、例9において説明された第9のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第10のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0164】
第9のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第10のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第9及び第10のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。
【0165】
したがって、図19は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0166】
例11
本発明の第11のスキートレーニングエイド
本発明の第11のトレーニングエイド10を図11に示す。第11のトレーニングエイド10は、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図20に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0167】
第11のトレーニングエイド10は、球体の部分の形態の(バランス部材として機能する)主体12を有し、球体の下部の比較的大きな部分が切り取られ、球体の上部の比較的小さな部分が切り取られている。主体12の上面20及び下面18は、平坦であり、円形の縁部を有し、下面18は上面20よりも大きな表面積を有する。したがって、いくつかの点では、このトレーニングエイド10は、図5に示されるトレーニングエイド10と同様であると考えることができる。
【0168】
しかし、第11のトレーニングエイド10の主体12は、図5に示されるトレーニングエイド10の切頭円錐形の主体12の直線で傾く側面と比較して、丸められた側面を有する。
【0169】
これは、トレーニングエイド10が取り付けられたブーツを装着したユーザが、より容易に旋回/揺動/回転できるようにし、それにより、スイートスポットに対応するスポットにかける圧力を最大にするようにしながら、異なるスキーテクニックを練習する場合に有用であり得る。
【0170】
本発明のその他のトレーニングエイド10と同様に、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第7のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、このトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。
【0171】
次に、ユーザは、第11のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有する別の第11のトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0172】
次に、より小さな面積の土台18を有する第11のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積の土台18を有する第11のトレーニングエイドと交換することができるなどである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。
【0173】
代替は、ユーザが、第7のトレーニング10から開始し、第9及び第11のトレーニングエイド10を通して進むことである。したがって、バランスをとる難しさの程度は、スイートスポットに対応する領域上でバランスをとることの集中の増大に対応して増大し得る。[これは、いくつかの点では、第1のトレーニングエイド10から開始して、上述した第3及び第5のトレーニングエイド10を通して進むことに類似する]。
【0174】
これより図20をさらに詳細に参照すると、第11のトレーニングエイド10は、図17を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例5において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図20では、第11のトレーニングエイド10の主体12が下から上に規則正しく先細りせず、湾曲し、それにより、様々な操作の練習に都合のよい表面を提供することが分かる。
【0175】
例12
本発明の第12のスキートレーニングエイド
本発明の第12のトレーニングエイド10を図12に示す。
【0176】
第12のトレーニングエイド10は、図11に示され、例11において説明された第11のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第12のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0177】
第11のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第12のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第11及び第12のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図20は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0178】
例13
本発明の第13のスキートレーニングエイド
これは、先の例において考察されたトレーニングエイド10に対する代替のトレーニングエイド110である。先の例では、様々なサイズ又は形状のブロックの形態のバランス部材を備えたトレーニングエイド10が、スキーブーツの靴底の真下に配置される。これは、ねじを使用してスキーブーツの靴底に挿入することにより達成される。したがって、靴底は貫入される。
【0179】
実際には、これは殆ど破損を生じさせ得ないが(特に、ねじ山を受けるインサートがスキーブーツに設けられる場合)、スキーヤーによっては、そのようにしてスキーブーツを変更することを嫌がる者が存在し得る。
【0180】
代替のトレーニングエイド110の様々な図を図21〜図26に示す。ここでは、右のスキーブーツに嵌められるトレーニングエイド110が示される。(左のブーツに嵌められる対応するトレーニングエイドは示されないが、本質的に右のブーツの鏡像である)。図38は、片側から見た場合のスキーブーツ100に取り付けられたトレーニングエイド110を示す。
【0181】
トレーニングエイド110は、スキーブーツの靴底に接触する概して平坦な底板113を含む土台112と、補強部材115(例えば、図23参照)とを有する。補強部材115は、底板113と比較して相対的に厚い。底板113は、ある程度の可撓性並びにグリップの増大の提供を助け得る複数の溝117を含む。底板113には、図では楕円形で示されるラベル119が取り付けられる。
【0182】
ラベル119は、任意の所望の手段(例えば、接着剤、圧入機構等により)により底板113に取り付けることができ、宣伝、技術的な情報、製造業者若しくはトレードマーク所有者の識別、又は任意の他の所望の目的のために使用することができる。例えば、ラベル119はロゴを含み得る。ラベル119は、図31を参照して後述するように、カバーとしても機能し得る。実際には、いくつかの場合では、ラベル119には何も記されず、単にカバーとして機能することもできる。
【0183】
土台112は、比較的薄い可撓性サイド114、116に接続され、それにより、前部ストラップ118及び踵ストラップ120に相互接続され、これらストラップ118、120は、ストラップ118、120が解放されるまで、底板113をスキーブーツの靴底に当ててしっかりと保持するように機能する。
【0184】
底板113、補強部材115、及びサイド114、116はすべて、後述するように、一体の成形プラスチック材料で形成することができる。これは、好ましくは、強度が高く弾性を有するプラスチック材料で形成される。ポリアミド材料(例えば、「PA6」又は「Nylon6」として知られるポリアミド)が好ましい。
【0185】
土台112の下には、バランス部材122が存在する。ここでも、バランス部材122は、好ましくは、強度が高く弾性を有するプラスチック材料で形成される。ここでも、ポリアミド材料(例えば、「PA6」又は「Nylon6」として知られるポリアミド)が好ましい。
【0186】
バランス部材122には、バランスのとれた位置(バランス部材122のみが地面に接触する位置)を達成する際にバランス部材122が提供する難しさの程度を示すインジケータ124が記される。例えば、図21〜図27に示される実施形態では、円が提供されて、初心者に適した程度の難しさを示す。
【0187】
バランス部材122の下面126は、かなり大きな表面積を有すると共に(例えば、図23参照)、凸状に湾曲する(例えば、図26参照)ことが分かる。
【0188】
図に示される実施形態では、バランス部材は、ねじ131を受ける中央開口部132を有する(例えば、図23を参照すると共に、さらに詳細に後述される図31〜図37も参照のこと)。ねじ131は、アレンキーを使用して回すことができるような形の頭部を有する。ねじ131は、バランス部材122を土台112に取り付けると共に、所望の場合にバランス部材122を土台112から取り外すように機能する。したがって、ねじ131は、バランス部材122の着脱可能な取り付け手段を提供する。
【0189】
[本明細書に示されない代替の実施形態では、バランス部材122は着脱可能ではなく、土台112に一体化される。バランス部材122は、例えば、一体成形された構成要素の部分であり得る。この場合、バランス部材122は、すでに同じ構造の部分であることを考えると、勿論、ねじ131又は土台112への他の取り付け手段を必要としない]。対照的に、土台112をスキーブーツに着脱可能に取り付けることができる着脱可能な取り付け手段には、本明細書では「アジャスタ」と呼ばれる調整可能なグリップ142を使用して締めるか、又は緩めることができるストラップ118、120が設けられる。したがって、ストラップ118、120は、トレーニングエイド110を使用する場合、スキーブーツにぴったりと合うように締め、又は使用後、トレーニングエイド110をスキーブーツから取り外すことができるように緩め、若しくはアジャスタから解放することができる。
【0190】
バランス部材122を中心とした旋回を使用して、スキーを模倣すると共に、バランスのとれた位置を達成することができる。バランス部材122の丸められた下面126は、旋回を容易にすると共に、床、例えば、磨かれた木の床が破損する危険性の低減を助けることもできる。
【0191】
破損の危険性をさらに低減するために、床プロテクター(例えば、マット)を設けることも可能である。これは、有利に、滑り防止材料で形成することができ、又は滑り防止面を有することができる。
【0192】
これより図27〜図30を参照すると、上述したように、これらは、図21〜図26に示されるが、様々な異なるバランス部材122が土台に嵌められたトレーニングエイド110を示す。
【0193】
図27は、示されるこれらのトレーニングエイド110のうちの最大のバランス部材122を備えたトレーニングエイド110を示す(先の図21〜図26に示されるバランス部材122に対応する)。バランス部材122は、初心者/入門者レベルを示す円124が記されて示される。
【0194】
バランスをとる際の異なる難しさの程度を提供する1組のバランス部材122の1組のインジケータにより、バランス部材122を互いに区別することができる場合、任意の他のインジケータ124を使用することも勿論できる。(異なるサイズを視覚的に区別可能な場合には、マークのないバランス部材122を使用することも可能である)。
【0195】
使用に際して、勿論、バランス部材122を組み込んだトレーニングエイド110は、右のスキーブーツにストラップで取り付けられ、左のスキーブーツにストラップで取り付けられた対応するバランス部材122を組み込んだ対応するトレーニングエイド110と併せて使用される。
【0196】
最大のバランス部材122は、図27に示されるように、バランスをとる最も低い程度の難しさを提供する。したがって、これは、基本のトレーニングエイド110と見なすことができる。それでもこれは、それにも拘わらず、ユーザがスキーを装着した場合のスイートスポットに対応する、本明細書では「概念的なスイートスポット」と呼ばれることもあるスポットに圧力を集中させるように、ユーザが体重の分配をシフトさせることを助けるに当たって非常に有用である。[このスポットは、バランス部材122を通る中心垂直軸に沿って存在する。この垂直軸は、バランス部材122を土台112に取り付けるねじ131の軸がある軸に対応する]。
【0197】
最大のバランス部材122は、臆病なユーザ又は比較的安定性がないか、若しくは怪我をし易い可能性があるユーザにも有用である。最大のバランス部材122は、ユーザが、過度に難しくすることなく、バランスをとることに慣れる方法を提供する。
【0198】
それにより、ユーザは、より高い特異性で概念的なスイートスポットに集中できるようにする次の難しさレベルに進む準備ができるまで、スキルを向上させることができる。
【0199】
ユーザが次の難しさレベルに進む準備ができた場合、ユーザは座り、トレーニングエイド110のストラップを外し、図27に示される「古い」バランス部材122をアレンキーを使用して取り外し、次に、同じアレンキーを使用して、図28に示されるような「新しい」バランス部材122をねじ込むことができる。あるいは、別の人(例えば、友人、身内の者、又はインストラクター)がこの動作を実行してもよい。
【0200】
図28に示される新しいバランス部材122には、四角形124が記されて、バランスをとる難しさが中級レベルであることを示すと共に、図27に示されるバランス部材122に使用される円124から区別する。
【0201】
勿論、同様の手順を他方のスキーブーツに採用し、それにより、両方のスキーブーツが、取り付けられた中級の難しさレベルのバランス部材122を組み込んだトレーニングエイド110を有することになる。
【0202】
図27に示されるトレーニングエイド110の場合と同様に、ユーザは、バランスをとることに有能になるまで、図28に示されるトレーニングエイド110を使用してバランスをとることを練習し、次に次の段階に進むことができ、次の段階では、バランス部材122は、図29に示されるような新しいバランス部材122と交換される。
【0203】
図29に示されるバランス部材122には、三角形124が記されて、バランスをとる難しさが高/上級レベルであることを示すと共に、四角形124及び円124がそれぞれ記された図28及び図27に示されるバランス部材122から区別する。
【0204】
この手順は、ユーザが、図29に示されるバランス部材122を備えたトレーニングエイド110が嵌められたスキーブーツ上でバランスをとることに有能になるまで繰り返される。
【0205】
このバランス部材を取り外し、図30に示されるバランス部材122と交換することができ、図30に示されるバランス部材122には、菱形124が記されて、バランスをとる難しさがエキスパートレベルであることを示すと共に、図29、図28、及び図27のそれぞれに示される三角形、四角形、及び円124から区別する。
【0206】
ユーザが、図30に示されるバランス部材122を備えたトレーニングエイド110が嵌められたスキーブーツを使用してバランスをとることに有能になると、ユーザは、一対のスキーのスイートスポットに対応するスポット上でバランスをとる極めて高いレベルのスキルを有することになる。実際には、ユーザが入門者/初心者レベルからエキスパートレベルまで段階を通して進むにつれて、ユーザは、スイートスポットに集中するように体重の分配をシフトさせることにますます正確になるはずである。
【0207】
図27〜図30を参照して説明した上記手順は、勿論、単なる例示である。上記手順は、多くの方法で変更することができる。例えば、より少数又はより多数のバランス部材122を使用することにより、より少数又はより多数のトレーニング段階を提供し得る。実際には、ユーザによっては、異なるバランス部材122を使用した1つ、2つ、又は3つのみのトレーニング段階で止めて満足なユーザもいる。すべてのユーザがエキスパートレベル又は上級レベルに達することは必須ではなく、又はそうなる可能性は低い。
【0208】
勿論、本発明のトレーニングエイド110を使用してトレーニングしたユーザが、トレーニング後に任意の段階でスキーに行き、それにより、得られた任意の向上を評価/実行することが可能である。これは、本発明のトレーニングエイド110を使用したトレーニングの各段階後、一連の段階後、又は段階の途中であっても行うことができる。
【0209】
ユーザが、比較的短い期間であってさえも、ユーザ、本発明のトレーニングエイド110を使用した後、スキーする場合に大きな向上を認める可能性が高いことが想像される。これは、ユーザがトレーニングを続けるために有用な誘因であり得る。本発明のトレーニングエイド110は、スイートスポットに圧力を集中させることへのユーザの注意も強める。
【0210】
トレーニングエイド110は、例えば、スキースロープが閉鎖されている場合、又はユーザがスロープから離れている(例えば、ホテル/家にいて、スキー休暇を迎える準備をしている)場合、生産的な時間の使い方を提供することができる。
【0211】
トレーニングエイド110は、スイートスポットについて考え、圧力をスイートスポットに集中させることを生徒に説得するに当たり、スキーのインストラクターにとっても特に有用であることができる。
【0212】
これよりトレーニングエイド110の特定の構成要素を参照すると、図31は、前から片側に見た場合の図30に示されるトレーニングエイドの分解組立図である。図31は、トレーニングエイド110の製造に使用される選択された構成要素を示す。
【0213】
図31は、概して平坦な底板113及び補強部材115を備えた土台112を示す。ここで、ラベル/カバー119は、補強部材115に剛性及び強度を提供する内部リブ121を露出するために、底板113から取り外されて示される。
【0214】
底板113がねじ切りされたインサート123(ここでは、一時的に底板113から取り外されて示される)を組み込むことも分かる。ねじ切りされたインサート123は、それ自体がバランス部材122を土台112に取り付けるために使用されるねじ131の外ねじを受けるために使用される。バランス部材122は、補強部材115がぴったりと嵌る中央チャネル129を画定する壁127を有することが分かる。
【0215】
この図は、底板113から延びる可撓性サイド114、116が底板113と同じ成形ユニットの部分であることを示すためにも有用である。
【0216】
実際には、図32及び図33に示されるように、底板113、サイド114、116、及び補強部材115はすべて、一体の成形プラスチック材料150で形成される。サイド114、116は、弾性及び耐裂断性を有しながら、比較的薄く可撓性を有する。これにより、使用中の場合、ストラップが取り付けられ、スキーブーツの周りに固定された状態で、サイド114、116を上方に回転させ、スキーブーツのサイドにぴったりと合うように曲がることができる。
【0217】
図31に示されるように、ストラップ118、120は、レバーマウント136に対して作用するレバー134の動作により、所定位置に固定される。したがって、レバー134が下に押される場合、ストラップ118は所定位置に固定される。レバー134を上に引っ張り、ストラップ118を解放することができる(例えば、ストラップが摩耗し、交換が必要な場合)。レバーマウント136は、土台112のサイド114の開口部を通るリベット138により所定位置に留められる。
【0218】
ストラップ118、120は、使用中の場合、スキーブーツの踵エリア又は前足エリアの周りを通り、アジャスタマウント140内に受け取られるアジャスタ142により所定位置に着脱可能に保持される。アジャスタマウント140は、ここでも、側壁の開口部を通るリベット138により所定位置に固定される。アジャスタ142は、ストラップ118を締めるか、又は緩める際の調整を容易にするために、バネ仕掛けであり得る(バネは示されない)。
【0219】
これより図34〜図37を参照すると、これらの図は、土台112から取り外され、前から片側に見た場合の図27〜図30のそれぞれに示されるバランス部材122を示す。
【0220】
図34〜図36に示されるバランス部材122が概して中空であるが、外壁127に加えて、複数の内部補強リブ130を備えることが分かる。複数の内部補強リブ130は、バランス部材122を補強するように機能する。図33〜図36に示されるバランス部材122とは対照的に、図37に示されるバランス部材122は、いかなる内部リブ130も有さず、これを補うために、より厚い側壁127を有する。図34〜図37に示されるすべてのバランス部材122は、図33に示される補強部材115上に嵌るような形である。したがって、リブ130及び壁127は、補強部材115を受けるチャネル129を画定することが意図される。
【0221】
勿論、多くの代替が可能である。例えば、バランス部材122は中空ではなく中実であってもよい。あるいは、バランス部材122は中空であるが、リブ130又は他の内部補強の必要性を回避するために、強度の高い材料で形成し得る。当業者に周知のように、多くの可能性がここにあり得る。
【0222】
図38は、それ自体がストラップ118、120を介してスキーブーツに着脱可能に取り付けられるトレーニングエイド110の土台112に取り付けられた場合の位置にある1つのバランス部材122を示す。
【0223】
例14
本発明の第14のトレーニングエイド
その他の例とは異なり、この例(図示せず)は、トレーニングエイドをスキーブーツ(若しくは他の足装着品)に永久的に取り付け得るか、又はさらにはスキーブーツと一体であり得る状況を取り扱う。したがって、例えば、トレーニングエイドは、所定の場所に成形するか、又は永久的な接着剤、リベット等により固定することができる。ここでは、ブーツはスキーに使用されることを意図されず、純粋にトレーニングのためのものである。
【0224】
一例は、スキーヤーが古いスキーブーツ対及び新しいスキーブーツ対を有し、古い対を捨てようと考えているか、又は古い対をスキーに使用すると決して意図しない場合である。古い対は、本発明のトレーニングエイドを各ブーツに永久的に取り付けることにより変換することができる。
【0225】
さらなる例は、スキーブーツを模倣するが、はるかに安価であり得るブーツが作られ(例えば、耐久性が低い/特徴の数が少ない等)、単純に本発明によるトレーニング用に設計し得る−すなわち、上述したように旋回し、バランスをとることが可能な場合である。
【0226】
ここで、ブーツはそれぞれ、例えば、概して平坦であるが、地面に向かって下方に突出する、ブーツの通常の装着者の土踏まずの下に位置決めされた一体/固定部分を含む靴底を有し得る。ブーツの装着者は、スキーに望ましいバランスのとれた位置を模倣するために、このブーツ対上でバランスをとろうとすることができる。
【0227】
そのようなトレーニングブーツは、初心者に正しいバランスのとれた位置を教える際にスキー学校にとって有用であり得る。トレーニングブーツは、最初にスキーに対して非常に臆病になり得る人々又はトレーニングブーツがなければ、スキー上でのバランスのとり方を学ぶまでに長い時間がかかり得る人々にとって特に有用であり得る。トレーニングにブーツ以外の足装着物を利用することさえも可能であるが、ブーツが好ましい(特に、スキーブーツと同じ全体サイズ、形状、及び/又は剛性のブーツ)。
【0228】
用語解説
これより、本明細書において使用される特定の用語をさらに詳細に以下において説明する。
【0229】
「スイートスポット」
用語「スイートスポット」は、スキーの当業者には周知である。これは通常、一般にスキーヤーが殆どの圧力を(均等なサイズのスキーの他の部分と相対して)かけることが望ましいスキーの部分を指すために使用される。
【0230】
近代のスキーは概して湾曲し、スキーの比較的広い部分が、スキーの前部及び後部に向かって配置され、スキーの主体の最も狭い部分が、それらの間に配置される。スイートスポットは通常、通常、スキーの主体の上記最も狭い部分にある、スキーの延在面の中間点に対応する。
【0231】
スイートスポットは、オンライン公開物を含め、多くのスキー指導マニュアルにおいて考察されている。例えば、British Alpine Ski School(BASS)のウェブサイトで入手可能なHugh Monnetによる「Ski Performance Breakthrough」という名称のオンライン公開物を参照することができ、そこでは、スイートスポットは第2章で考察されている。
【0232】
多くの近代のスキーブーツが、スキーの上記スイートスポットを通る垂直面に位置合わせするために位置決めされた、ミッドソールインジケータとして知られていることが多い1つ又は複数の中央インジケータをすでに含むことにも留意されたい。
【0233】
通常、そのようなインジケータは、スキーブーツの片側又は両側に配置され、スキーブーツをスキーに取り付ける間、見ることができる。追加/代替として、スキーブーツの靴底の下面にインジケータを設けることが可能である。これは、スイートスポットエリア又はスイートスポットエリアの中心を示し得る。
【0234】
スキービンディングは通常、ブーツのミッドソールマークを通るに沿ってスイートスポットを通る垂直面が、スキーの延在面の中間点の真上に位置決めされるように、スキー上にしっかりと位置決めされる。
【0235】
したがって、スイートスポットは通常、勿論、スキーブーツが装着者にとって正しいサイズであり、足の形状が一般に正常であると仮定して、スキーに正しく取り付けられたスキーブーツを装着したスキーヤーの土踏まず/中央点の下にあるスキーの部分に配置されると考えることができる。
【0236】
勿論、各スキーがスイートスポットを有し、スキーヤーが、異なる操作、スロープ等で各スキーにかけられる圧力をシフトし得ることを理解されたい。したがって、特定の操作及び/又はスキースロープに応じて、片方のスキーのスイートスポットにかかる圧力を小さくし、他方のスキーのスイートスポットにかかる圧力を大きくすることが望ましいことがある。
【0237】
それにも拘わらず、殆どの状況において、各スキーにかけられる圧力の大半が、足の踵の下(初心者よく見られる誤り)又は足の親指の付け根の下(中級スキーヤーに非常によく見られる誤り)ではなく、スイートスポットに集中されることが望ましい。
【0238】
勿論、少数の例外がある(例えば、スキーヤーがスキージャンプで空中にいる場合又はスキーヤーが、例えば、障害物の回避に役立つように、一方のスキーを意図的に上げ得る場合)。しかし、これらは非常にわずかであり、それらの場合であってもやはり、一般に、例外的な操作の実行が終わるとすぐに、圧力がスキーの「スイートスポット」に集中する姿勢を取り戻すことが望ましい。
【0239】
スキーが異なる操作、スロープ等の場合に異なって傾斜し得ることを考えると、スイートスポットが、スキーの幅にわたって延在し得、必ずしも単一の中央点に限定される必要がないと考え得ることにも留意されたい。実際には、用語「スイートスポット」は、多くの場合、一般に、操作を助けるために、所与のスキーにかけられる圧力を集中させることが望ましい小さな局所的なエリアを表すと見なされ得る。したがって、スイートスポットを単一点として見なすことは必須ではない。このエリアは、好ましくは、100cm2未満又は75cm2未満である。より好ましくは、このエリアは、50cm2未満又は25cm2未満である。このエリアは、20cm2未満、10cm2未満、5cm2未満、又は2cm2未満であり得る。したがって、スイートスポットは非常に小さなエリアであり得る。
【0240】
スキーヤーによっては、スイートスポットを小さな円形エリアとして見なす人もいる。この円は、例えば、5cm未満、4cm未満、3cm未満、2cm未満、又は1cm未満の半径を有し得る。あるいは、スイートスポットは、そのようなエリアの中心点であると見なし得る。
【0241】
いずれの場合でも、先に示されるように、スイートスポットは通常、スキーブーツが正しいサイズであり、スキーに適宜嵌められると仮定して、スキーヤーの土踏まずの下にあると考えられる。
【0242】
「スキーブーツ」
この用語は、スキーに使用されるあらゆる足装着物を包含するために使用される。したがって、スキーブーツは、ブーツ、靴等を含む。好ましい足装着物は、スキービンディングに取り付けられるように適合される。
【0243】
「キット」
これは、一緒に提供(例えば、販売)される複数の物品を意味する。好ましくは、物品は、封止されてもよく、又は封止されなくてもよい単一のパッケージ内で提供される。
【0244】
キットは、任意選択的に、使用又は組み立てるための説明書を含み得る。
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキートレーニングに関し、特に、スキースロープにいる必要なく、スキーのバランスをとる練習をするに当たって有用なトレーニングエイドに関する。
【背景技術】
【0002】
スキーは、良好な雪条件を有する多くの国々で実施されている気分を浮き立たせるスポーツである。しかし、スキーは高価であり得る。スキーレッスンも高価であり得る。
【0003】
さらなる問題は、世間に認められたスキーリゾートであっても、天候状況がスキーに適さないことが多いことである。通常、大半のリゾートがスキーに開かれているのは、冬の間の数ヶ月のみである。その間であっても、悪天候状況により、頻繁な中断があり得る。例えば、積雪が不十分であったり、積雪が過度であったり、風が過度である状況であったり、雪崩の危険があったり等であり得る。
【0004】
多くのスキーヤーが、スキー休暇で海外に旅行する必要があり、そのため、スキースロープで実際に利用できる時間が殆どないことが多いことを理解することも重要である。したがって、スキー前にテクニックの向上を助けることができる何かが、スキーヤーがスキースロープで利用できる限られた時間を最大限に使い、スキーを楽しむと共に、さらに上達することの保証に有用であり得る。
【0005】
当然、屋内ドライスキー場で練習することが周知である。人工雪を提供する屋内場もある。しかし、ドライスキー場及び人工雪場は両方とも、非常に混雑する可能性があり、高価であることが多い。さらに、テクニックを練習しようとしているより熟練したスキーヤーの邪魔になり得る高い割合の初心者/非常に経験の少ないスキーヤーを引きつける傾向がある。いずれの場合でも、通常、多くの国々ではそのような場は多くない。
【0006】
スキーテクニックを向上させようとするために、家庭、ホテル、又はジムで使用できる多数のトレーニングエイドが開発されている。これらは一般に、静止した土台と、スキー又はスキーの様々な側面を模倣するように設計された、土台に移動可能に取り付けられた1つ若しくは複数の可動構成要素とを有する装置の形態である。
【0007】
スキーに使用される筋肉を整える/強化することを主な目的としたいくつかのトレーニングエイドも提供される。
【0008】
これより、様々な既知の装置について、本手法を示すために、例として考察することにする。
【0009】
(特許文献1)には、平行ターンの実行方法についてユーザをトレーニングするように設計される装置が開示されるが、この装置は嵩張る。この装置は、ユーザの足が配置され、土台に平行の状態を保ちながら、固定された水平土台に相対する弧を通して移動することができる小さな一対のスキーとしての形を有するプラットフォームを含む。土台に固定され、スキーのポールを模倣するように設計された側部支持も設けられる。端部ストップ及びリターン(例えば、牽引戻りバネ)も設けられる。これらはそれぞれ機能して、事前に設定された最大を超えてのターンを回避すると共に、ユーザを、トレーニングを続けることができる位置に戻す。
【0010】
(特許文献2)には、もう1つの嵩張るスキートレーニング装置が開示されている。ここでは、2つの模擬スキーの前端部が、バックトラックを超えて後方に延びる組立体に旋回可能に取り付けられる。シミュレータは、調整可能な傾斜プラットフォームを含み、プラットフォーム上で、スキーは、ウェッジとへ移行位置との間で調整可能なように移動する。外側に向けて傾斜したスタンドバーも提供され、スキーのターンに関わる力を模倣する引張り力を提供すると言える。
【0011】
(特許文献3)には、スキーに使用される筋肉を整える練習装置が開示される。プラットフォームが各足に提供される。プラットフォームは、スキーに係合するために使用できるブーツ係合クランプを含む。ストラップを設けることもできる。プラットフォームの下に、丸い底部を有するボートの船体を模した湾曲本体部がある。これは、ボルト又はリベットによりプラットフォームに取り付けられ、スキーブーツの下に置かれる。
【0012】
(特許文献4)には、別のスキートレーニング装置が開示されている。この装置は、回転プラットフォームと、弾性ケーブルを介してプラットフォームに取り付けられた頑丈なベルトとを有するものとして説明されている。地面に取り付けられ、安定性を提供する平坦な土台が示される。半輪が設けられて、揺動移動できるようにする。この装置の利点は、スキーブーツを装着する必要がないこと、又は他の専用のスキー機器を使用する必要がないことであると言える。
【0013】
(特許文献5)には、別の複雑なスキートレーニング装置が開示されている。これは、土台と、土台にヒンジで取り付けられた傾斜板とを含む。一対の模擬スキーが傾斜板の上に設けられ、模擬スキーがフリーベアリング上に取り付けられる。揺動移動を提供可能にするのを助けるバネが、傾斜板の前端部に設けられる。傾斜調整手段も、回転を制限するストッパーとして設けられる。この装置は、スキーブーツが上記傾斜板に取り付けられた模擬スキーに取り付けられた状態で示される。
【0014】
(特許文献6)には、平行スキーの練習に有用なスキートレーニング装置が開示されている。回転部材に取り付けられた2つの傾斜可能なフットプラットフォームが設けられ、回転部材は土台プラットフォームに回転可能に取り付けられる。鍵となる利点は、特別な足装着物が必要なく、そのため、ユーザが、例えば、ストリートシューズ又はテニスシューズを装着可能なことであると言える。土台の前部が上昇した状態で、ユーザの足首は、平行スキーに使用される前傾姿勢をとると言える。土台の左右の揺動は、スキーヤーが下り坂スロープ上で方向を変更する際に生じる姿勢の変更を模倣すると言える。
【0015】
上記要約から、様々なスキートレーニング装置が既知であるが、多くが嵩張り、製造が高価なことが理解されるであろう。一般的に主な特徴は、1つ又は複数の嵩張るプラットフォームが設けられ、プラットフォーム上にユーザが、上記プラットフォームに取り付けられたスキーブーツありで、又はそのようなスキーブーツなしで立つことである。装置の主な違いは、プラットフォームが支持土台に対して配置される方法である。
【0016】
既存のスキートレーニング装置の大半は、スーツケース又は他の個人旅行荷物ではあまりに大きすぎて容易に運べない。したがって、例えば、スキー休暇をとりたい人々は通常、エイドが、スキー前又はスキーシーズン後にスキーリゾートでのテクニックの練習に有用であり得る場合であっても、そのようなエイドの携帯を考えない。
【0017】
多くの既存のスキートレーニングエイドのさらなる欠点は、複雑性である。これは、初心者又は中級のスキーヤーであっても、エイドを効率的に使用して、テクニックを向上さえることを難しくし得る。
【0018】
実際には、多くの場合、トレーニングエイドは、実際の使用が疑わしく、スキーテクニックの低下に繋がる可能性さえある。
【0019】
さらに、本発明者が認識する既存のスキートレーニングエイドは、ユーザがスキーのスイートスポットに圧力を集中させることの訓練に特に適合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】国際公開第96/06660号パンフレット
【特許文献2】米国特許第5496239号明細書
【特許文献3】米国特許第4251068号明細書
【特許文献4】欧州特許第0338295号明細書
【特許文献5】日本国特許第2001−157726号明細書
【特許文献6】米国特許第2003/0060338号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
したがって、改良されたスキートレーニングエイド、特に、上記スイートスポットへの圧力集中へのユーザトレーニングに適合されたスキートレーニングエイドを提供する必要がある。より可搬性の高いスキートレーニングエイドを提供する必要もある。さらに、従来のスキートレーニング装置よりも製造が安価なスキートレーニングエイドを提供する必要もある。
【0022】
本発明は、上記必要性のうちの1つ又は複数に対応するか、又は少なくとも解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明によれば、スキーブーツと、スキーブーツに取り付けられる、スキーのスイートスポットに圧力を集中させるようなユーザのトレーニングに適したトレーニングエイドとの組み合わせが提供され、トレーニングエイドは、スキーブーツの下の、トレーニングエイドがスキーブーツに取り付けられた場合にスキーのスイートスポットに垂直に位置合わせされる位置に位置決めされたバランス部材を備え、トレーニングエイドにより、ユーザは、スキーなしで、且つ各ブーツにトレーニングエイドが取り付けられた状態で一足のスキーブーツを装着して、所望のバランス位置に達するまでバランス部材を中央に旋回することができ、それにより、圧力が上記スイートスポットに対応するスポットに集中される。
【0024】
所望のバランス位置では、スキーブーツは地面に接触しない。この位置にある場合、各ブーツに取り付けられたトレーニングエイドの地面に接触する部分がバランス部材のみであることも好ましい。
【0025】
したがって、本発明のトレーニングエイドを使用して、スキーする場合に有用なようにバランスをとり、大きな圧力を一対のスキーのスイートスポットに加えるようにユーザをトレーニングすることができる。したがって、ユーザは、自分の体重をシフトさせて、これを達成するようにトレーニングすることができると共に、後に、スキーする場合、バランス位置の達成に使用される姿勢/テクニックを取り入れることができる。
【0026】
本発明のトレーニングエイドは、スキーなしで使用するように設計される。これは、特にトレーニングの初期段階において様々な利点を有する。
【0027】
一利点は、圧力を概念的なスイートスポット(すなわち、スキーが存在する場合のスキーのスイートスポットに対応するスポット)に集中させる正しい姿勢を取り入れるようにユーザがトレーニングすることが可能でありながら、障害の危険性又は障害の危険性の恐れさえも、大幅に低減できることである。
【0028】
これは、装置のユーザがバランスを失った場合であっても、スキースロープでの危険性よりもはるかに危険性が低いように制御された環境で本発明のトレーニングエイドを使用できるためである。
【0029】
いくつかの場合では、万が一、ユーザが転倒するか、又は転倒の危険性がある場合、緩衝材を設けることができる。
【0030】
代替又は追加として、1つ又は複数の支持体を設けることができる。したがって、例えば、ユーザは、最初はハンドレール、スキーポール、他の支持物体により、又は人(例えば、インストラクター、友人、又は身内の者)により支持されながら、バランスをとる練習をすることができる。
【0031】
しかし、望ましくは、ユーザは、支持体を使用せずにバランスをとろうとする。したがって、実際には、支持体が存在する場合、支持体は単に、バランスが失われた場合に使用し得る。例えば、ユーザは、家庭の椅子、レールソファ、又は壁の近くで本発明のトレーニングエイドを使用して練習し得る。これは、一時的な支持が必要な場合に使用することができ、ユーザが転倒する危険性を回避することができる。一時的な支持は、ユーザが立っている間、且つバランスをとろうとする前にも使用し得る。
【0032】
しかし、支持体及び/又は緩衝材の提供は必須ではない。
【0033】
実際には、トレーニングエイドのユーザは通常、スキーを装着した人がスキースロープにいる場合の環境よりもより制御された/安全な環境でトレーニングエイドを使用することになる。多くの初心者は、スキーする際に高度の不安を有し、スキーが望ましくない様式で滑り始めた場合、不安は強まり得る。少なくとも初期トレーニング中に、本発明の装置を使用することにより、スキースロープ上で非制御様式でスキーが滑る危険性なしで、且つスキーの非制御な滑りに起因し得る事故の危険性なしで、テクニックを開発することができる。
【0034】
先に示したように、バランス位置は、スキー中に大きな圧力をスキーのスイートスポットに加える位置に対応する。したがって、本発明により、ユーザは、安全で制御された環境(例えば、ホテルの部屋、山小屋の部屋、家庭、又はトレーニングセンター)で練習しながら、スイートスポットの「感覚」を育てることができる。
【0035】
好ましくは、トレーニングエイドは、バランス位置の達成(バランス部材のみが地面に接触する)を可能にしながら、ある程度の左右の旋回/回転を可能にする。これは、例えば、ユーザが、バランス部材のみが地面に接触する所望のバランス位置にありながら、スキーのターンを模倣できるようにする。
【0036】
トレーニングエイドは、追加又は代替として、例えば、スロープの上り又は下がりのスキーを模倣するために、ある程度の前後の旋回も可能にし得る。
【0037】
一般に、トレーニングエイドがスキーブーツに着脱可能に取り付けられることが好ましい。これは、様々な方法で達成することができる。
【0038】
本発明の一実施形態では、これは、トレーニングエイドの部分をスキーブーツ内に物理的に挿入することを含む。これは、例えば、スキーブーツの土台にねじ込まれる突出ねじをスキートレーニングエイドに設けることにより達成し得る(これは、図1〜図20を参照して例1〜12において後に例示される)。
【0039】
近代のスキーブーツは一般に、かなり厚い靴底を有するため、通常、ねじ山が過度に長い場合以外、性能に影響する破損を生じさせずにねじ山に容易に適応することができる。したがって、露出するねじ山の長さは、スキーブーツの靴底が、性能又は快適性を実質的に損なうように破損しないことを保証する安全限度内に保つことができる。例えば、ねじ山が靴底を貫通し、ブーツの内部空間内に突出することは明らかに望ましくない。ねじ山の長さは、このいかなる危険性をも回避するように選択することができる。
【0040】
他の挿入手段を使用することもできる。ねじに対する代替として、ボルト又は釘でさえも使用し得る。これらはすべて、適切な工具を使用して(例えば、ねじドライバー、プライヤー、レンチ又はスパナ、レバー等を使用することにより)ブーツから取り外すことができる場合、着脱可能と考えることができる。多くの場合、同じ工具を、ブーツへのトレーニングエイドの取り付け及び取り外しに使用することができる。例えば、ねじドライバー又はキー(例えば、アレンキー)を使用し、トレーニングエイドに係合する場合には逆方向に回すことにより、トレーニングエイドをスキーブーツにねじで取り付け、且つ取り外すことができる。
【0041】
勿論、着脱可能なクランプ、グリップ、紐、固定具、テープ、相互接続オス及びメス部材等を含め、着脱可能な取り付けの多くの他の可能性があり、これらはすべて本発明の範囲内である。一時的な接着剤を使用することさえも可能であるが、これは好ましくない。
【0042】
トレーニングエイドを着脱可能に取り付ける前に、スキーブーツを物理的に変更することも可能であるが、これは好ましくない。例えば、スキーブーツは、ねじ山に係合するねじ切りされた挿入部をスキーブーツの靴底に含むように提供するように変更し得る。
【0043】
したがって、スキーブーツは、ねじ山を受けるため、又は他の取り付け手段を受けるためのソケットを所望の位置に有し得る。(これは、対応するソケット内の位置にねじ込まれたスタッドを有するサッカーのスパイクシューズと同様である)。あるいは、スキーブーツは、他の方法で物理的に変更して、トレーニングエイドの着脱可能な取り付けを助け得る。例えば、スキーブーツ自体が、トレーニングエイドに係合するクランプ、キャッチ等を含むように製造し得る。
【0044】
しかし、好ましくは、いかなる特別な変更も組み込まれない標準のスキーブーツが使用されて、本発明のトレーニングエイドに係合する。したがって、トレーニングエイドが標準のスキーブーツに着脱可能に取り付けられることが好ましい。これは、勿論、追加の費用又は不便さに繋がり得る非標準のスキーブーツを購入する必要性を回避する。
【0045】
上で示したように、また例1〜例12に示されるように、スキーブーツへのトレーニングエイドの着脱可能な取り付けは、単にエイドの部分をスキーブーツの靴底に着脱可能に挿入することにより達成することができる。
【0046】
しかし、スキーブーツに物理的に挿入せず、又は通常の「摩滅」を介して予期し得る程度を越える大きな程度までスキーブーツの構造に影響しない異なるスキーブーツ係合手段が使用されることがより好ましい。
【0047】
(例えば、本発明のトレーニングエイドをスキーブーツにストラップで取り付け、ストラップを締める、緩める、又は外す場合に発生し得るわずかな傷、擦り傷、又は凹みは許可し得る。これは、わずかな傷、擦り傷、又は凹みが通常、ねじ山をスキーブーツの靴底にねじ込むというより侵襲的な動作とは対照的に、スキーブーツの通常の摩滅の一環であるためである)。
【0048】
スキーブーツ係合手段は、例えば、スキーブーツの靴底に接触するような形状の土台と、スキーブーツに着脱可能に取り付ける、土台の着脱可能取り付け手段とを備え得、バランス部材は土台の下に配置される。
【0049】
スキーブーツの靴底に取り付けるために使用される着脱可能な取り付け手段は、例えば、1つ又は複数の着脱可能な紐、ストラップ、クリップ、クランプ、キャッチ、グリップ、ロック等を含み得る。
【0050】
例13及び関連付けられた図21〜図38は、スキーブーツの靴底への挿入(又は実際には、スキーブーツの一般的な物理的構造を任意の有意な程度まで変更する任意の他の手順)が必要ない本発明のかなり好ましい態様を示す。ここでは、着脱可能なストラップを使用して、トレーニングエイドをスキーブーツに取り付けるが、勿論、他の着脱可能な取り付け手段を使用することもできる。
【0051】
例13及び関連付けられた図は、バランス部材が、スキーブーツに接触したトレーニングエイドの土台にどのようにして着脱可能に取り付けられるかも示す。
【0052】
トレーニングエイドの土台へのバランス部材の着脱可能な取り付けにより、トレーニングプログラムが様々な段階を経て移るにつれて、様々な異なるバランス部材を使用することが可能になる。これは、バランスをとる際の異なる難しさを提供する。
【0053】
より具体的には、バランス部材の地面に接触する表面積が低減するにつれて(着脱可能な取り付け手段を介してバランス部材を交換することにより)、これにより、ユーザは、スキーを装着した場合に一対のスキーのスイートスポットに圧力を集中させるように、特にバランスをとる際にますます大きな力を集中させることができる。
【0054】
したがって、様々な異なるバランス部材の提供が、ユーザが異なるレベルのバランストレーニングを通して上達し、スキーのスイートスポットに対応するスポットに圧力を集中させることにますます熟練できるようにすることを目的とするキット内に提供することができる。したがって、ユーザは、スキーに適切な姿勢及びテクニックを取り入れることにますます熟練しますます有能になることができる。
【0055】
望ましくは、トレーニングエイドが取り外されると、スキーブーツは通常通り使用することができる。したがって、ブーツにトレーニングエイドを着脱可能に取り付けられるようにする任意の適合が、ブーツ内/上に存在する場合(これは好ましくない)、これがスキー中のブーツの通常の使用を妨げないことが望ましい。
【0056】
いずれの場合でも、先に示したように、本発明の様々な実施形態のいずれも、スキーブーツ(又は他の足装着物)を嵩張るトレーニングプラットフォームに取り付ける必要がない。
【0057】
望ましくは、トレーニングエイドは、使用中の場合、スキーブーツの長さの2倍未満である。好ましくは、トレーニングエイドは、上記長さの1.5倍未満、1.25倍未満、又は1.1倍未満である。より好ましくは、トレーニングエイドは、着脱可能に取り付けられるスキーブーツよりも長くなく、又は少なくとも実質的に長くない。したがって、スキーブーツのつま先又は踵を超えて実質的に延在しないことが望ましい。最も好ましくは、トレーニングエイドはスキーブーツの長さよりも短い。
【0058】
特に、トレーニングエイドがスキーブーツに巻かれる構成要素を備える場合、トレーニングエイドはスキーブーツよりも広い幅を有し得る(ここでも、使用中の場合)。しかし、好ましくは、トレーニングエイドは、スキーブーツの幅の2倍未満、上記幅の1.5倍未満、1.25倍未満、又は1.1倍未満の幅を有する。
【0059】
いくつかの実施形態では、トレーニングエイドは、スキーブーツの幅未満の幅を有するか、又は実質的に上記幅未満の幅でさえ有し得る。これは、多くの場合、例えば、トレーニングエイドが単に、スキーブーツの靴底に挿入され、スキーブーツが巻かれないように設計される場合に該当し得る。(例えば、トレーニングエイドがスキーブーツの下側の小さな部分のみを占有して、概念的なスイートスポットに対応する所望の位置で旋回を提供する例1〜例12を参照のこと)。
【0060】
したがって、本発明のトレーニングエイドを、多くの既存のトレーニングエイドよりもはるかに小さくすることができ、はるかに高い可搬性を有し得ることが理解されよう。好ましい実施形態では、トレーニングエイドは50cm未満の長さである(例えば、40cm未満、30cm未満、又は25cm未満)。望ましくは、トレーニングエイドは30cm未満の幅を有する(例えば、25cm未満、20cm未満、又は15cm未満の幅)。勿論、トレーニングエイドは、例1〜例12に示される実施形態に示されるように、はるかに小さくすることもできる。
【0061】
トレーニングエイドは、ユーザが、スキー中にスキーのスイートスポットに大きな圧力を加えられるような体重の分配を練習できるようにするトレーニングエイドとして機能を満たす場合、任意の適切な形状であることができる。トレーニングエイドの形状は、この機能に相応しいように広く様々であることができる。
【0062】
本発明の一態様によるトレーニングエイドの様々な形状を図1〜図20に示し、例1〜例12において説明する。
【0063】
先に考察したように、これは、トレーニングエイドがスキーブーツの靴底内に挿入されるあまり好ましくない態様である。したがって、トレーニングエイドが、例えば、球形又はその部分(例えば、一部)の全般的な形態のバランス部材を備え得、上方に突出したねじの形態の取り付け手段を有し得ることが理解されよう。例えば、バランス部材は、上部及び下部が外されて、一般的に平坦な上面及び下面を露出させた球形の形態であり得、上面の中央から上方に突出するねじを有し得る。バランス部材として球形/球形の部分を使用することへの代替として、円柱形、切頭円錐形構成要素、又は上述のうちの任意の形状を使用し得る。
【0064】
例1〜例12では、バランス部材は、トレーニングエイドを取り付ける際にスキーブーツの靴底に当接することができる概して平面の上面を有する。したがって、上面は、トレーニグエイドのスキーブーツの靴底内へのねじ込みが深すぎることを回避するストップとして機能する。概して平面の下面は、平坦な地面に接触し、その上(例えば、床板上、舗装、コンクリート、又はタイルが貼られたエリア上)でバランスをとるために使用することができる。あるいは、下面又は下面の部分(例えば、縁部)は、丸めるか、又は面取りし得る。これは、床が破損する危険性の低減を助けながら、旋回を容易にすることができる。
【0065】
上で示したように、例1〜例12は、本発明を示すと共に、比較的単純な実施形態を示すが、最も好ましい実施形態ではない。より好ましくは、トレーニングエイドは、スキーブーツ内に挿入させずにスキーブーツの靴底に接触する形状の土台と、土台をスキーブーツに着脱可能に取り付ける(上で示したように)着脱可能取り付け手段とを備える。本発明のこのより好ましい実施形態を例13において説明する。
【0066】
本発明のこの実施形態では、バランス部材は、トレーニングエイドの土台に着脱可能に取り付けられる場合、任意の適切な形態であることができる。例えば、バランス部材は、例えば、図34〜図38に示されるようなブロックの形態であり得る。あるいは、バランス部材は、図1〜図20に示されるバランス部材と同様の形態であり得、主な例外は、スキーブーツの靴底内に着脱可能に挿入されるのではなく、トレーニング部材の土台に着脱可能に取り付けられることである。したがって、例えば、バランス部材は、球形、円柱形、切頭円錐形部材、又はこれらの任意の部分(例えば、一部)という全体的な形態であり得る。
【0067】
バランス部材の形状が何であれ、一般に言えば、地面に接触する表面積が大きいほど(使用中の場合)、その上でバランスをとることが容易になる。
【0068】
本発明の一実施形態では、バランスをとる際に様々な難しさの程度を提供するいくつかの異なるトレーニングエイドを提供し得る。これらは等級付けることができ、あまり進んでいないトレーニングからより進んだトレーニングに(例えば、初心者/入門者から中級レベル、上級レベル、又はエキスパートレベルまで)進むために使用することができる。
【0069】
実際には、トレーニングエイドの地面に接触する表面積が小さくなるにつれて、バランスをとるスキルにますます細かく磨きをかけることができる。したがって、トレーニング体制をセットアップし、それにより、ユーザが、比較的広い地面接触面積を有するトレーニングエイドを使用してのバランスとりを習熟した場合、このエイドを、地面接触面積がわずかにより小さなエイドで交換することができるなどである。
【0070】
最終的に、地面接触面積は非常に小さくなるか、又はおおよそ1点にさえなることができる。この段階では、バランススキルは極めてよく発達することになる。これは、ユーザが、仮にスキー上で実行される場合に、スキーのスイートスポット又は上記スイートスポットの中央のますます近くに集中させるように、バランスをとれるようにすることができる。
【0071】
中実のトレーニングエイドの使用又は中実のバランス部材の使用さえも必須ではない。トレーニングエイド又はトレーニングエイドの部分は、ユーザの体重に耐えるのに十分な強度を有する場合、中空(例えば、中空の球形、円筒形、ブロック、切頭円錐形、又はそれらの部分)であってもよい。
【0072】
いくつかの場合、地面接触部分は単に、特定の例において後に考察するように、下縁部又は周縁部であり得る。しかし、地面接触部分が単純な縁部ではなく、連続面(例えば、平坦面又は湾曲面)を有する端面を提供することがより好ましい。例えば、端面は、ブロックの形態のバランス部材の端面であり得る。
【0073】
トレーニングエイド、バランス部材、又はそれらの部分は、任意の適した材料又は材料の組み合わせを含み得る。これらとしては、プラスチック、合金、複合材料(例えば、炭素繊維、グラスファイバー、ラミネート)等が挙げられる。天然材料(例えば、木)を使用し得るが、一般には、少なくとも耐荷重部分にはあまり好ましくない。実際には、トレーニングエイドの大部分(例えば、容積及び/又は重量の50%超)がプラスチック材料の形態であることが好ましい。高い弾性及び強度を有する工学プラスチック材料が好ましい。これらは当業者に既知であり、例として、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等が挙げられる。
【0074】
トレーニングエイドが、スキー上で繰り返された場合、ユーザがスイートスポットに圧力を集中させることを助けるように、ユーザのバランスを助ける場合、広範囲の形状、構成、及び/又は材料を使用することができる。
【0075】
スキーヤーによっては、スイートスポットについて見聞きし、スイートスポットがどこかを理解さえもし得るが、高い割合のスキーヤーが、スキー上でバランスをとり、圧力をスイートスポットに集中させることに大きな問題を有し得ることに留意することが重要である。しかし、本発明のトレーニングエイドを使用して繰り返しトレーニングすることにより、ユーザは、スキーの他のエリアよりもスイートスポットに大きな圧力をかけることに、体が覚えるまで慣れることができる。そのようなバランスとりが、スキー中にごく普通に実行される場合、ユーザは、多くのスキー操作及びテクニックがどれほど容易になり得るかを理解することができる。
【0076】
したがって、本発明は、スキーヤーのトレーニングの分野において大きな進歩を示す。
【0077】
トレーニングエイドそれ自体及びスキーブーツ(又は他の足装着物)とトレーニングエイドとの組み合わせに加えて、エイドが取り付けられた状態で、本発明は様々な方法を含む。
【0078】
本発明は、例えば、本発明のトレーニングエイドが各ブーツに取り付けられた状態の一対のスキーブーツを装着すること、及びブーツの装着者がバランス位置にある場合、スキーブーツ自体が地面に接触しないように、上記トレーニングエイド上でバランスをとるか、又はバランスをとろうとすることを含むスキーのトレーニング方法を含む。先に示したように、この位置では、本発明のトレーニングエイドの地面に接触する部分は、スキーブーツの下に配置されたバランス部材のみである。
【0079】
本発明は、スキーブーツを取得すること、及び本発明のトレーニングエイドをスキーブーツに取り付けて、上述した組み合わせを提供することを含む方法をさらに含む。通常、トレーニングエイドが、一対のスキーブーツの各ブーツに取り付けられ、装置が取り付けられた上記一対のブーツを使用して、トレーニングが実行される。これも勿論、本発明の範囲内である。
【0080】
本発明は様々なキットも含む。
【0081】
例えば、本発明は、本発明のスキートレーニングエイド又はバランス部材を備えたキットであって、上記キットは、以下:
a)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドをスキーブーツから取り外す際に使用するための説明書、
b)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を土台から取り外す際に使用するための説明書、
c)各ブーツに取り付けられたトレーニングエイドを有する一対のスキーブーツを装着した場合のトレーニングのための説明書、
d)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドをスキーブーツから取り外す際に使用するための工具、
e)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を土台から取り外す際に使用するための工具、
f)床プロテクタ、
g)上記a)〜f)のうちの1つ又は複数の容器
のうちの1つ又は複数をさらに備える、キットを含む。
【0082】
好ましいキットは、本発明の複数のトレーニングエイド又はバランス部材を含む。したがって、例えば、通常、キット内には少なくとも一対のトレーニングエイド又はバランス部材が存在する。複数の対も存在し得る。
【0083】
いくつかの場合では、キットは、異なるサイズ及び又は形状のトレーニングエイド又はバランス部材を備え得る。上述したように、これは、バランスとりにおける異なる程度の難しさを提供するのに有用であり得、それにより、バランスを取るスキルを向上させることができる。これらは、ここでも対で提供し得、異なる対は、バランスをとるための異なる表面積を有する。
【0084】
例えば、初心者向けを目的とした一対のトレーニングエイドのそれぞれは、中級のスキーヤー向けの1対のトレーニングエイドよりも広い表面積を土台に有する。同様に、中級レベルのスキーヤー向けを目的とした1対のトレーニングエイドのそれぞれは、上級レベルのスキーヤー向けの一対のトレーニングエイドよりも広い表面積を土台に有し得る。勿論、所与のカテゴリのスキーヤー内の異なるレベルに異なるトレーニングエイドを提供することも可能である。
【0085】
キットは、以下のうちの1つ又は複数をさらに含み得る:
a)一対のスキー、
b)一対のスキーブーツ、
c)一対のスキーポール、
d)スキーグローブ、
e)スキーゴーグル、
f)スキー服、
g)スキートレーニングマニュアル。
【0086】
したがって、例えば、スキー関連商品の製造業者、販売者、又は配給者を、本発明の1つ又は複数の対のトレーニングエイドを販売パッケージの部分として含めるように説得することができる。これは、見込み購入者に追加の誘因を提供することができる。
【0087】
スキーリゾート、スキーショップ、スキートレーニングセンターから、及び初心者から中級レベル、さらには上級レベルまでの広範囲のレベルのスキーヤーから、本発明のトレーニングエイドに対して大きな需要があると想像される。勿論、スキーの姿勢/バランスを向上させようとする個人が使用することができるが、教示又はデモンストレーションの助けとして使用することもできる。
【0088】
本発明のスキートレーニングエイドは、好ましくは、多くの従来技術によるスキートレーニングエイドよりもはるかに可搬性が高い。したがって、容易に運ぶことができる。
【0089】
トレーニングエイドは、単独で、又はより広いトレーニングプログラムの一環として使用し得る。例えば、スキーレッスン中に教えられるテクニックの練習又は開発を助け得る。
【0090】
したがって、本発明のスキートレーニングエイドは、多くの重要な利点を提供する。
【0091】
これより、対応する参照番号が対応する構成要素を示す図面を参照して、単なる例として本発明を説明する。
【0092】
図1〜図19及び例1〜例12は、トレーニング装置の部分(ここでは、ねじ山)をスキーブーツの靴底に挿入することを含む、本発明者が考案した初期概念を示す。
【0093】
図20〜図38及び例13は、トレーニング装置のいかなる部分もスキーブーツの靴底に挿入する必要がないか、又は実際には、スキーブーツの構造を任意の他の方法で変更する好ましい発展を示す。したがって、スキーブーツは、トレーニングエイドを非侵襲的にスキーブーツに着脱可能に取り付けることは別として、変更されないままである。
【0094】
これより、特定の図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図の上に示される上からの図、図の中央に示される側面図、及び図の下部に示される下からの図を有する本発明の第1のスキートレーニングエイドを示す。
【図2】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第2のスキートレーニングエイドを示す。
【図3】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第3のスキートレーニングエイドを示す。
【図4】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第4のスキートレーニングエイドを示す。
【図5】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第5のスキートレーニングエイドを示す。
【図6】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第6のスキートレーニングエイドを示す。
【図7】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第7のスキートレーニングエイドを示す。
【図8】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第8のスキートレーニングエイドを示す。
【図9】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第9のスキートレーニングエイドを示す。
【図10】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第10のスキートレーニングエイドを示す。
【図11】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第11のスキートレーニングエイドを示す。
【図12】ここでも、関連図の上に示されるスキートレーニングエイドの上からの図、関連図の中央に示される側面図、及び関連図の下部に示される下からの図を有する本発明の第12のスキートレーニングエイドを示す。
【図13】任意の図1〜図12に示されるスキートレーニングエイドと併せて使用することができる標準のスキーブーツの側面図を示す。
【図14】下から見た場合の図13に示されるスキーブーツを示す。
【図15】図1又は図2に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図16】図3又は図4に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図17】図5又は図6に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図18】図7又は図8に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図19】図9又は図10に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図20】図11又は図12に示されるトレーニングエイドが取り付けられた図13及び図14に示されるスキーブーツを示す側面図である。
【図21】図1〜図20に示されるトレーニングエイドに対する本発明の代替のトレーニングエイドの斜視図を示し、ここでは、トレーニングエイドは、右のスキーブーツにストラップで固定されるように設計された右足トレーニングエイドであり、図はトレーニングエイドの前から片側に示され、踵ストラップが、紙内に後方に突出し、つま先ストラップが紙から出るように突出する。
【図22】図21と同様であるが、代替のトレーニングエイドは180°回転しているため、踵ストラップが紙から出るように突出し、つま先ストラップが紙内に突出する。
【図23】片側に回転されて、バランス部材が取り付けられたトレーニングエイドの土台の斜視図を示す、図22に示されるトレーニングエイドを示す。
【図24】図21〜図23に示される代替のトレーニングエイドの平面図を示す。
【図25】図21〜図23に示される代替のトレーニングエイドの側面図を示す。
【図26】図21〜図23に示される代替のトレーニングエイドの正面図を示す。
【図27】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図28】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図29】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図30】土台に嵌められた様々な異なるバランス部材を備える代替のトレーニングの比較図を示し、バランス部材は図27から図30に向けて小さくなり、それにより、バランスをとる難しさの程度が増大する。
【図31】個々の構成要素をより明白に見ることができるように、図30に示される代替のトレーニングエイドの分解組立図を示す。
【図32】代替のトレーニングエイドの土台の形成に使用されるフットプレートの上面図を示し、ここでは、土台の組み立て前であり、前駆体形態であるフットプレートが示される。
【図33】下側から見た場合の図32に示されるフットプレートの図を示す。
【図34】土台から取り外された場合の図27のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図35】土台から取り外された場合の図28のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図36】土台から取り外された場合の図29のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図37】土台から取り外された場合の図30のそれぞれに示されるバランス部材を示す。
【図38】片側から見た場合のスキーブーツに取り付けられた代替のトレーニングエイドを示す。
【発明を実施するための形態】
【0096】
参照を容易にするために、以下の例において、スキーブーツに取り付けられ、スキーのスイートスポット上でのバランスとりを模倣するようにバランスをとるために使用されるトレーニングエイドを参照して本発明を考察した。勿論、実際には、一対のスキーブーツ(左右)が使用され、トレーニングエイドが各ブーツに取り付けられることが理解されよう。
【0097】
各スキー(左右)がスイートスポットを有し、2つのスキーのスイートスポットへの体重の分配が、上述したように、様々であり得ることも理解されよう。したがって、例で説明されるスキートレーニングエイドが、スキーの際に等しい圧力を各スイートスポットに加えるテクニックを練習するために使用されることは必須ではない。
【0098】
しかし、スキーのスイートスポット以外の部分、例えば、スイートスポットに等しいサイズであるが、スキーに沿って異なる位置にある他の部分に加えられる圧力よりも大きな圧力が各スキーのスイートスポットに加えられることが望ましい。
【0099】
例1
本発明の第1のスキートレーニングエイド
本発明の第1のスキートレーニングエイド10は、(厳密なサイズ及び形状は異なり得るが)サッカー又は他のスポーツに使用されるスタッドの形態と同様の形態である。
【0100】
トレーニングエイド10は図1に示され、図13又は図14に示されるようなスキーブーツに取り付けて、ブーツの装着者が、さらに詳細に後述するように、スキーのスイートスポットに対応する領域に圧力をかけるトレーニングを行うことができる図15に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0101】
第1のトレーニングエイド10が、(バランス部材として機能する)切頭円錐形主体12と、上記主体12から上方に突出するねじ山14とを備えることが分かる。
【0102】
この例及びその他の例では、主体12は、好ましくは、強度が高く、弾性のあるプラスチック材料で形成される。ポリアミド材料(例えば、「PA6」(登録商標)又は「Nylon6」(登録商標)として知られるポリアミド)が好ましい。ねじ12は弾性鋼ねじである。
【0103】
図1に示される実施形態では、ねじ山14は丸められた上部16を有する。これは、例えば、小錐、ねじ、又は別の開口部形成器具を使用して、スキーブーツの靴底にすでに形成されている開口部内に挿入することができる。
【0104】
いくつかの場合、スキーブーツの靴底は、例えば、相補的なねじ山を有し得る対応するソケットを妥当な位置に有することにより、ねじ山14又は他の挿入手段を受けるように特に適合し得る。しかし、これは必須ではない。実際には、大抵の場合、トレーニングエイド10を標準のスキーブーツに取り付けることも考案される。
【0105】
勿論、尖った先端を有するねじ14(又は他の挿入手段)を提供することも可能である。これは、予め形成された開口部又はソケットが存在する必要なく、第1のトレーニングエイド10をスキーブーツの靴底に挿入するために使用することができる。
【0106】
第1のトレーニングエイド10の本体12は、破損することなく人の体重に耐えることができる任意の適した材料で形成することができる。したがって、例えば、プラスチック材料、金属、合金、複合材料(例えば、炭素繊維複合材)等をすべて使用し得る。
【0107】
実際には、いくつかの場合、ある程度の変形が可能な材料を本体12又は本体12の部分に使用し得る(例えば、ゴム又は合成ゴム材料を使用し得る)。これは、第1のトレーニングエイド10を屋内で使用すべきであり、例えば、床を保護することが望ましい場合に使用することができる。同様の理由により、コーティング/外層を設けることも可能である。
【0108】
この実施形態と同様に、第1のトレーニングエイド10の部分が、スキーブーツの靴底に挿入されるように設計される場合(ここではねじ山14)、これは通常、スキーブーツの靴底を形成する材料よりも硬い材料で形成される。例えば、硬質金属又は合金であり得るが、勿論、複合材料、プラスチック、又は堅い木/ラミネートさえも含む多くの他の可能性もある。
【0109】
多くの場合、スキーブーツへの取り付けに使用される第1のトレーニングエイド10の部分14は、バランスをとるために使用されるトレーニングエイド10の本体12とは異なる材料から形成される。しかし、これは必須ではない。例えば、単一の材料から形成される第1のトレーニングエイド10を提供することが可能である。これは、成形、鋳造、整形、彫刻等により行うことができる。
【0110】
この例で説明され、図1に示される第1のトレーニングエイド10は、平坦で円形の土台18を有することが分かる。この土台18は、バランスをとろうとするために有用な表面を提供する。土台18は、第1のトレーニングエイド10がスキーブーツの靴底にねじ込まれる程度が深くなりすぎることを回避するストップとして機能する主体の上面20と比較して、相対的に小さな表面積を有する。
【0111】
異なる面積の土台18を有する複数の第1のトレーニングエイド10を有するキットを提供することさえも可能である。その場合、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第1のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、この第1のトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。次に、ユーザは、第1のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有するトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0112】
次に、より小さな面積の土台18を有する第1のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積などの土台18を有する第1のトレーニングエイドと交換することができるである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。したがって、ユーザは、単純に大半の標準スキートレーニング装置を使用しては不可能なように、スイートスポットに集中させることにますます熟練することができる。実際には、第1のトレーニングエイド10により、ユーザが実質的に、スイートスポットがどこにあり得るかの理論的な事柄に頼る必要なく、スイートスポットの位置に対する感覚を育てることができる。これは次に、スキーのいくらかの練習をすでに行っている人々の場合、スキーテクニックの向上に置き換えることができる。初心者の場合、本発明によるトレーニングエイドを使用しない場合に予期し得るよりはすでにはるかに進んだ開始テクニックを達成することができる。
【0113】
いずれの場合でも、第1のトレーニングエイド10により、これを達成するためにピスト上での長く(且つ高価な)レッスンを必要とせずに、スキーのスイートスポットに圧力をかける良好なバランスをとるスキー位置を達成することができる。
【0114】
第1のトレーニングエイド10は、必要に応じてスキーブーツにねじ込み、又は取り外すことができる。これは、手で、又は所望であれば、工具を使用することにより行い得る(例えば、スパナ、ねじドライバー、又はキーを使用し得る)。
【0115】
トレーニングエイドは、任意選択的に、工具との係合を助けるような形状であり得る(例えば、ねじドライバーの頭部、アレンキー等のキーを受けるため、スパナに係合するため等)。実際には、単純な実施形態では、標準のスポーツスタッドを、上記スタッド用にすでに形作られたスタッドスパナを使用してスキーブーツにねじ込み、又は取り外し得る。
【0116】
これより図13〜図15をさらに詳細に参照すると、標準のスキーブーツ100がこれらの図に示される。ブーツは、ブーツの幅にわたりブーツの靴底の中央を通る垂直面を示す中央マーク102(ミッドソールマークと呼ぶこともできる)の形態のインジケータを有する。この平面は、ブーツがスキーに使用される場合、スイートスポットも通り、好ましくは、スイートスポットを二等分する。これらのインジケータ102は、ビンディングを介してスキーに着脱可能に取り付けられた場合、ブーツを位置決めするための助けとして使用することができる。
【0117】
矢印104は、図13に示されるように、圧力をスキーのスイートスポットに圧力に加えるために理想的な位置(スキーの際、ここにブーツ100がビンディングにより取り付けられる)を示す。
【0118】
図14も中央マーク102を示す。ブーツの各側に1つの中央マーク102がある。この場合、小さな円106も、マークの間の中間点に見える。これは、圧力をスキーのスイートスポットに加えるための理想的な位置を示す(上述した矢印104のベースに対応する)。これは、図1〜図12に示されるトレーニングエイド10がブーツにねじ込まれる位置にも対応する。
【0119】
図15は、第1のトレーニングエイド10が取り付けられた状態のブーツ100を示す。第1のトレーニングエイド10は、図14に示される円106(靴底の中心点を記す)の中心を通るねじ山14を使用してブーツ100に取り付けられた。ねじ山14は、第1のトレーニングエイド10の主体12の上面20が、ブーツの靴底の下面に当接することによりストップとして機能するまで、所定位置にねじ込まれた。したがって、第1のトレーニングエイド10は、ねじを外すことで取り外したくなるまで、所定位置に固定される。
【0120】
ブーツ100の装着者は、バランスのとれた位置が達成されるまで、前後に傾くことができる。装着者は、追加/代替として、トレーニングエイドの土台18上でバランスをとろうとしながら、左右に傾くことができる。実際には、バランスを達成しようとして、スキー中にとり得る位置を模倣しながら、様々な位置を試みることができる。常に、装着者は、圧力をスキーのスイートスポットに加えることを模倣するように、圧力をかけるバランスのとれた位置に自信を持つことができる。
【0121】
例2
本発明の第2のスキートレーニングエイド
第2のトレーニングエイド10は、図2に示され、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図15に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0122】
第2のトレーニングエイド10は、図1に示され、例1において説明された第1のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、ここでは、第2のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は、中実ではなく中空である。
【0123】
したがって、第2のトレーニングエイド10の土台18は、円形の平面の形態ではなく、本質的に管状/リング状の形である。しかし、実際には、第2のトレーニングエイド10は、図1に示される第1のトレーニングエイド10と同じように使用される。実際には、土台18はやはり、中心点を中心にして対称であり、バランスをとる感覚は殆ど同じである。しかし、土台18の中空構造により、材料を節約することができる。
【0124】
勿論、図1に示される土台のより中実的な性質と比較した場合、主体12の中空性を考えると、第2のトレーニングエイド上でバランスをとる際、土台18がスキーブーツ100装着した人を支持するのに十分な強度を有することを保証すべきである。したがって、必要な場合、第1のトレーニングエイドの本体12の作る場合よりも強度の高い材料を使用することができる。しかし、材料が十分な強度を有する場合、勿論、これは必要ない。
【0125】
中空の主体12は、コスト節減又は材料節減は別として、他の目的でも有用であり得る。例えば、ねじの頭部の収容に使用し、ねじドライバーにアクセスできるようにし得る。ねじの軸が、スキーブーツ100の靴底へのねじ込みに使用される場合、これは、第2のトレーニングエイド10をスキーブーツ100に取り付ける有用な方法を提供することができる。代替の実施形態では、ねじドライバーを使用せずに(例えば、スパナを使用するか、又は手により)第2のトレーニングエイド10をスキーブーツ100の靴底に押し込んで回すことができる。
【0126】
第1のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第2のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第1及び第2のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図15は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0127】
例3
本発明の第3のスキートレーニングエイド
第3のトレーニングエイド10は、図3に示され、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図16に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0128】
第3のトレーニングエイド10は、図1に示される第1のトレーニングエイド10の切頭円錐形主体12ではなく、円柱形の(バランス部材として機能する)主体12を有する。ここでも、主体12の土台18は平坦な表面を有する。しかし、ここでは、円柱形のため、土台18の表面が主体の上部20の表面と同じサイズを有することが理解されよう。これは、土台18が上部20よりもはるかに小さな表面積を有する図1に示される切頭円錐形の主体18とは対照的である。
【0129】
したがって、上記トレーニングエイドが同じサイズ及び形状の上面を有する主体を有すると仮定して、図3に示される第3のトレーニングエイド10では、図1に示される第1のトレーニングエイド10よりも(且つ図2に示される第2のトレーニングエイドよりも)容易にバランスをとることが可能であり得る。これは、図3に示される円柱形のトレーニングエイドの主体12の先細りのない性質と比較して、図1に示されるトレーニングエイドの主体12の下に向かって先細りする性質による。
【0130】
したがって、第3のトレーニングエイド10は、第1(又は第2)のトレーニングエイド10よりもトレーニングの初期の段階で使用し得る。さらなる代替では、勿論、直径がますます小さくなり、それにより、土台18の表面積もますます小さくなる円柱形の主体12を有する一連の第3のトレーニングエイド10を提供することも可能である。ここでも、これはトレーニングプログラムのセットアップを可能にし、それにより、訓練を受けている人が集中させる面積が小さくなるにつれて、バランスをとる難しさの程度を増大させることができる。(実際には、ターゲットとするスイートスポットが小さくなると考えることができる)。
【0131】
これより図16をより詳細に参照すると、第3のトレーニングエイド10は、図15を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例1において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図16では、第3のトレーニングエイド10の主体12が上から下に先細りしないことが分かる。
【0132】
上述したように、これは、下に向かって先細りする対応するトレーニングエイド10を使用する場合よりも、バランスをとることを容易にすることができる。トレーニングエイド10により加えられる圧力の低減にも有用であり得る(先細りするトレーニングエイドと比較して)。これは、床を破損する危険性を低減することができる。
【0133】
例4
本発明の第4のスキートレーニングエイド
第4のトレーニングエイド10を図4に示す。第4のトレーニングエイド10は、図3に示され、例3において説明された第3のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第4のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0134】
第3のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第4のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第3及び第4のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図16は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0135】
例5
本発明の第5のスキートレーニングエイド
第5のトレーニングエイド10は、図5に示され、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図17に示されるような組み合わせを提供することができる。ここに示される第5のトレーニングエイド10は、切頭円錐形の(バランス部材として機能する)主体12が下向きの方向ではなく上方向に先細りすることは別として、図1に示される第1のトレーニングエイド10と同様である。
【0136】
この効果は、主体12の下面18が上面20よりも大きいことである。したがって、同じ質量の切頭円錐形の主体を有するが、逆の方向に先細りする第5及び第1のトレーニングエイド10の場合、第5のトレーニングエイド10は、第1のトレーニングエイドよりもバランスをとることがはるかに容易である。第5のトレーニングエイド10では、床に加えられる圧力をはるかに小さくすることもできる。
【0137】
したがって、同じ質量であるが、それぞれが異なる下面表面積18を有する主体12をそれぞれ有する第1、第3、及び第5のトレーニングエイド10(又は第2、第4、及び第6のトレーニングエイド10)を含むキットを提供することが可能である。
【0138】
ユーザは、スキーブーツ100に取り付けられた第5のトレーニングエイド10を使用することによりトレーニングを開始し、次に第3のトレーニングエイド10と交換し、次に第1のトレーニングエイド10と交換することができ、難しさの程度は、トレーニングエイド10の土台の表面積18が低減するにつれて増大する。ここでも、これにより、スイートスポットへの集中を増大させることができる(又はますます小さなサイズのスイートスポットに集中させることができる)。
【0139】
さらなる代替では、勿論、下から上への先細りが徐々に低減し、それにより、土台の表面積がますます小さくなる主体12を有する一連の第5のトレーニングエイド10を提供することが可能である。ここでも、これはトレーニングプログラムのセットアップを可能にし、それにより、訓練を受けている人が集中させる面積が小さくなるにつれて、バランスをとる難しさの程度を増大させることができる。(実際には、ターゲットとするスイートスポットが小さくなると考えることができる)。
【0140】
これより図17をさらに詳細に参照すると、第5のトレーニングエイド10は、図15を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例1において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図17では、第5のトレーニングエイド10の主体12が上から下に先細りせず、逆方向に(すなわち、下から上に)先細りすることが分かる。
【0141】
上述したように、これは、上から下に向かって先細りする主体12を有する対応するトレーニングエイド10を使用する場合よりも、バランスをとることを容易にすることができる。トレーニングエイド10により加えられる圧力の低減にも有用であり得る(ここでも、上から下に先細りする主体12を有するトレーニングエイド10と比較して)。これは、トレーニングエイド10が屋内で使用され、この実施形態が使用されない場合には床を破損し得る場合に重要であり得る。
【0142】
例6
本発明の第6のスキートレーニングエイド
本発明の第6のトレーニングエイド10を図6に示す。第6のトレーニングエイド10は、図5に示され、例5において説明された第5のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第6のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0143】
第5のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第6のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第5及び第6のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図17は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0144】
例7
本発明の第7のスキートレーニングエイド
本発明の第7のトレーニングエイド10を図7に示す。第7のトレーニングエイド10は、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図18に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0145】
第7のトレーニングエイド10は、中実の球体を切り取った部分の形態の(バランス部材として機能する)主体12を有し、球体の上の比較的大きな部分が切り取られ、球体の底の比較的小さな部分が切り取られている。主体12の上面20及び下面18は、平坦であり、円形の縁部を有し、下面18は上面20よりも小さな表面積を有する。したがって、いくつかの態様では、このトレーニングエイド10は、図1に示されるトレーニングエイド10と同様であると考えることができる。しかし、第7のトレーニングエイド10の主体12は、図1に示されるトレーニングエイド10の切頭円錐形の主体12の直線で傾く側面と比較して、丸められた側面を有する。
【0146】
これは、トレーニングエイド10が取り付けられたブーツを装着したユーザが、より容易に旋回/揺動/回転できるようにし、それにより、スイートスポットに対応するスポットにかける圧力を最大にするようにしながら、異なるスキーテクニックを練習する場合に有用であり得る。
【0147】
本発明のその他のトレーニングエイド10と同様に、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第7のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、このトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。次に、ユーザは、第7のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有する別の第7のトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0148】
次に、より小さな面積の土台18を有する第7のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積の土台18を有する第7のトレーニングエイドと交換することができるなどである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。
【0149】
代替は、ユーザが、上述した第7のトレーニング10から開始し、以下の例で考察される第9〜第11のトレーニングエイド10に進むことである。したがって、バランスをとる難しさの程度は、スイートスポットに対応する領域上でバランスをとることの集中の増大に対応して増大し得る。[これは、いくつかの点では、第1のトレーニングエイド10から開始して、上述した第3及び第5のトレーニングエイド10を通して進むことに類似する]。
【0150】
これより図18をさらに詳細に参照すると、第7のトレーニングエイド10は、図15を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例1において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図18では、第7のトレーニングエイド10の主体12が上から下に規則正しく先細りせず、上から下に湾曲し、それにより、様々な操作の練習に都合のよい表面を提供することが分かる。
【0151】
例8
本発明の第8のスキートレーニングエイド
本発明の第8のトレーニングエイド10を図8に示す。第8のトレーニングエイド10は、図7に示され、例7において説明された第7のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第8のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。
【0152】
中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0153】
第7のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第8のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第7及び第8のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図18は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0154】
例9
本発明の第9のスキートレーニングエイド
本発明の第9のトレーニングエイド10を図9に示す。第9のトレーニングエイド10は、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図19に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0155】
第9のトレーニングエイド10は、中実球体の部分の形態の(バランス部材として機能する)主体12を有し、球体の上下の等しい部分が切り取られている。主体12の上面20及び下面18は、平坦であり、円形の縁部を有し、下面18は上面20と同じ表面積を有する。したがって、いくつかの点では、このトレーニングエイド10は、図3に示されるトレーニングエイド10と同様であると考えることができる。しかし、第9のトレーニングエイド10の主体12は、図3に示されるトレーニングエイド10の円柱形の主体12の一定の断面と比較して、丸められた側面を有する。
【0156】
これは、トレーニングエイド10が取り付けられたブーツを装着したユーザが、より容易に旋回/揺動/回転できるようにし、それにより、スイートスポットに対応するスポットにかける圧力を最大にするようにしながら、異なるスキーテクニックを練習する場合に有用であり得る。
【0157】
本発明のその他のトレーニングエイド10と同様に、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第9のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、このトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。
【0158】
次に、ユーザは、第9のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有する別の第9のトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0159】
次に、より小さな面積の土台18を有する第9のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積の土台18を有する第9のトレーニングエイドと交換することができるなどである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。
【0160】
代替は、ユーザが、上述した第7のトレーニング10から開始し、ここで考察される第9のトレーニングエイドに進み、次に、後述する第11のトレーニングエイド10に進むことである。したがって、バランスをとる難しさの程度は、スイートスポットに対応する領域上でバランスをとることの集中の増大に対応して増大し得る。[これは、いくつかの点では、第1のトレーニングエイド10から開始して、上述した第3及び第5のトレーニングエイド10を通して進むことに類似する]。
【0161】
これより図19をさらに詳細に参照すると、第9のトレーニングエイド10は、図16を参照して第3のトレーニングエイド10に関して例3において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図19では、第9のトレーニングエイド10の主体12が、上から下まで同じ断面を有さず、上から下に湾曲し、それにより、様々な操作の練習に都合のよい耐荷重面を提供することが分かる。
【0162】
例10
本発明の第10のスキートレーニングエイド
本発明の第10のトレーニングエイド10を図10に示す。
【0163】
第10のトレーニングエイド10は、図9に示され、例9において説明された第9のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第10のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0164】
第9のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第10のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第9及び第10のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。
【0165】
したがって、図19は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0166】
例11
本発明の第11のスキートレーニングエイド
本発明の第11のトレーニングエイド10を図11に示す。第11のトレーニングエイド10は、図13又は図14に示されるような標準のスキーブーツ100に取り付けて、図20に示されるような組み合わせを提供することができる。
【0167】
第11のトレーニングエイド10は、球体の部分の形態の(バランス部材として機能する)主体12を有し、球体の下部の比較的大きな部分が切り取られ、球体の上部の比較的小さな部分が切り取られている。主体12の上面20及び下面18は、平坦であり、円形の縁部を有し、下面18は上面20よりも大きな表面積を有する。したがって、いくつかの点では、このトレーニングエイド10は、図5に示されるトレーニングエイド10と同様であると考えることができる。
【0168】
しかし、第11のトレーニングエイド10の主体12は、図5に示されるトレーニングエイド10の切頭円錐形の主体12の直線で傾く側面と比較して、丸められた側面を有する。
【0169】
これは、トレーニングエイド10が取り付けられたブーツを装着したユーザが、より容易に旋回/揺動/回転できるようにし、それにより、スイートスポットに対応するスポットにかける圧力を最大にするようにしながら、異なるスキーテクニックを練習する場合に有用であり得る。
【0170】
本発明のその他のトレーニングエイド10と同様に、ユーザは、比較的大きな土台18を有する第7のトレーニングエイド10から開始し、時間を経て学習して、スキーブーツに挿入された場合、このトレーニングエイド10を使用して良好なバランスを達成するか、又は少なくともバランススキルを向上させることができる。
【0171】
次に、ユーザは、第11のトレーニングエイド10をスキーブーツから取り外して、より小さな面積の土台18を有する別の第11のトレーニングエイドと交換し、バランススキルが向上するまで、これを使用してバランスをとることを再び練習することができる。
【0172】
次に、より小さな面積の土台18を有する第11のトレーニングエイド10を、さらに小さな面積の土台18を有する第11のトレーニングエイドと交換することができるなどである。土台18の面積が低減するにつれて、ユーザは、スキーのスイートスポットに対応する(仮にスキーブーツがスキーに取り付けられた場合)ますます小さな面積上でバランスをとることにますます有能になることができる。
【0173】
代替は、ユーザが、第7のトレーニング10から開始し、第9及び第11のトレーニングエイド10を通して進むことである。したがって、バランスをとる難しさの程度は、スイートスポットに対応する領域上でバランスをとることの集中の増大に対応して増大し得る。[これは、いくつかの点では、第1のトレーニングエイド10から開始して、上述した第3及び第5のトレーニングエイド10を通して進むことに類似する]。
【0174】
これより図20をさらに詳細に参照すると、第11のトレーニングエイド10は、図17を参照して第1のトレーニングエイド10に関して例5において説明したのと殆ど同じように、スキーブーツ100の下側に取り付けられて示される。しかし、図20では、第11のトレーニングエイド10の主体12が下から上に規則正しく先細りせず、湾曲し、それにより、様々な操作の練習に都合のよい表面を提供することが分かる。
【0175】
例12
本発明の第12のスキートレーニングエイド
本発明の第12のトレーニングエイド10を図12に示す。
【0176】
第12のトレーニングエイド10は、図11に示され、例11において説明された第11のトレーニングエイド10に非常に類似する。しかし、第12のトレーニングエイド10の(バランス部材として機能する)主体12は中空である。中空の本体の可能な利点は例2で考察され、ここでも準用される。
【0177】
第11のトレーニングエイド10が中実の本体12を有し、第12のトレーニングエイドが中空の本体12を有することは別として、第11及び第12のトレーニングエイド10が同じ形状を有することを考えると、横からは同じに見える。したがって、図20は、スキーブーツ100の下側に取り付けられた場合のこれらのトレーニングエイド10のうちのいずれかを示す。
【0178】
例13
本発明の第13のスキートレーニングエイド
これは、先の例において考察されたトレーニングエイド10に対する代替のトレーニングエイド110である。先の例では、様々なサイズ又は形状のブロックの形態のバランス部材を備えたトレーニングエイド10が、スキーブーツの靴底の真下に配置される。これは、ねじを使用してスキーブーツの靴底に挿入することにより達成される。したがって、靴底は貫入される。
【0179】
実際には、これは殆ど破損を生じさせ得ないが(特に、ねじ山を受けるインサートがスキーブーツに設けられる場合)、スキーヤーによっては、そのようにしてスキーブーツを変更することを嫌がる者が存在し得る。
【0180】
代替のトレーニングエイド110の様々な図を図21〜図26に示す。ここでは、右のスキーブーツに嵌められるトレーニングエイド110が示される。(左のブーツに嵌められる対応するトレーニングエイドは示されないが、本質的に右のブーツの鏡像である)。図38は、片側から見た場合のスキーブーツ100に取り付けられたトレーニングエイド110を示す。
【0181】
トレーニングエイド110は、スキーブーツの靴底に接触する概して平坦な底板113を含む土台112と、補強部材115(例えば、図23参照)とを有する。補強部材115は、底板113と比較して相対的に厚い。底板113は、ある程度の可撓性並びにグリップの増大の提供を助け得る複数の溝117を含む。底板113には、図では楕円形で示されるラベル119が取り付けられる。
【0182】
ラベル119は、任意の所望の手段(例えば、接着剤、圧入機構等により)により底板113に取り付けることができ、宣伝、技術的な情報、製造業者若しくはトレードマーク所有者の識別、又は任意の他の所望の目的のために使用することができる。例えば、ラベル119はロゴを含み得る。ラベル119は、図31を参照して後述するように、カバーとしても機能し得る。実際には、いくつかの場合では、ラベル119には何も記されず、単にカバーとして機能することもできる。
【0183】
土台112は、比較的薄い可撓性サイド114、116に接続され、それにより、前部ストラップ118及び踵ストラップ120に相互接続され、これらストラップ118、120は、ストラップ118、120が解放されるまで、底板113をスキーブーツの靴底に当ててしっかりと保持するように機能する。
【0184】
底板113、補強部材115、及びサイド114、116はすべて、後述するように、一体の成形プラスチック材料で形成することができる。これは、好ましくは、強度が高く弾性を有するプラスチック材料で形成される。ポリアミド材料(例えば、「PA6」又は「Nylon6」として知られるポリアミド)が好ましい。
【0185】
土台112の下には、バランス部材122が存在する。ここでも、バランス部材122は、好ましくは、強度が高く弾性を有するプラスチック材料で形成される。ここでも、ポリアミド材料(例えば、「PA6」又は「Nylon6」として知られるポリアミド)が好ましい。
【0186】
バランス部材122には、バランスのとれた位置(バランス部材122のみが地面に接触する位置)を達成する際にバランス部材122が提供する難しさの程度を示すインジケータ124が記される。例えば、図21〜図27に示される実施形態では、円が提供されて、初心者に適した程度の難しさを示す。
【0187】
バランス部材122の下面126は、かなり大きな表面積を有すると共に(例えば、図23参照)、凸状に湾曲する(例えば、図26参照)ことが分かる。
【0188】
図に示される実施形態では、バランス部材は、ねじ131を受ける中央開口部132を有する(例えば、図23を参照すると共に、さらに詳細に後述される図31〜図37も参照のこと)。ねじ131は、アレンキーを使用して回すことができるような形の頭部を有する。ねじ131は、バランス部材122を土台112に取り付けると共に、所望の場合にバランス部材122を土台112から取り外すように機能する。したがって、ねじ131は、バランス部材122の着脱可能な取り付け手段を提供する。
【0189】
[本明細書に示されない代替の実施形態では、バランス部材122は着脱可能ではなく、土台112に一体化される。バランス部材122は、例えば、一体成形された構成要素の部分であり得る。この場合、バランス部材122は、すでに同じ構造の部分であることを考えると、勿論、ねじ131又は土台112への他の取り付け手段を必要としない]。対照的に、土台112をスキーブーツに着脱可能に取り付けることができる着脱可能な取り付け手段には、本明細書では「アジャスタ」と呼ばれる調整可能なグリップ142を使用して締めるか、又は緩めることができるストラップ118、120が設けられる。したがって、ストラップ118、120は、トレーニングエイド110を使用する場合、スキーブーツにぴったりと合うように締め、又は使用後、トレーニングエイド110をスキーブーツから取り外すことができるように緩め、若しくはアジャスタから解放することができる。
【0190】
バランス部材122を中心とした旋回を使用して、スキーを模倣すると共に、バランスのとれた位置を達成することができる。バランス部材122の丸められた下面126は、旋回を容易にすると共に、床、例えば、磨かれた木の床が破損する危険性の低減を助けることもできる。
【0191】
破損の危険性をさらに低減するために、床プロテクター(例えば、マット)を設けることも可能である。これは、有利に、滑り防止材料で形成することができ、又は滑り防止面を有することができる。
【0192】
これより図27〜図30を参照すると、上述したように、これらは、図21〜図26に示されるが、様々な異なるバランス部材122が土台に嵌められたトレーニングエイド110を示す。
【0193】
図27は、示されるこれらのトレーニングエイド110のうちの最大のバランス部材122を備えたトレーニングエイド110を示す(先の図21〜図26に示されるバランス部材122に対応する)。バランス部材122は、初心者/入門者レベルを示す円124が記されて示される。
【0194】
バランスをとる際の異なる難しさの程度を提供する1組のバランス部材122の1組のインジケータにより、バランス部材122を互いに区別することができる場合、任意の他のインジケータ124を使用することも勿論できる。(異なるサイズを視覚的に区別可能な場合には、マークのないバランス部材122を使用することも可能である)。
【0195】
使用に際して、勿論、バランス部材122を組み込んだトレーニングエイド110は、右のスキーブーツにストラップで取り付けられ、左のスキーブーツにストラップで取り付けられた対応するバランス部材122を組み込んだ対応するトレーニングエイド110と併せて使用される。
【0196】
最大のバランス部材122は、図27に示されるように、バランスをとる最も低い程度の難しさを提供する。したがって、これは、基本のトレーニングエイド110と見なすことができる。それでもこれは、それにも拘わらず、ユーザがスキーを装着した場合のスイートスポットに対応する、本明細書では「概念的なスイートスポット」と呼ばれることもあるスポットに圧力を集中させるように、ユーザが体重の分配をシフトさせることを助けるに当たって非常に有用である。[このスポットは、バランス部材122を通る中心垂直軸に沿って存在する。この垂直軸は、バランス部材122を土台112に取り付けるねじ131の軸がある軸に対応する]。
【0197】
最大のバランス部材122は、臆病なユーザ又は比較的安定性がないか、若しくは怪我をし易い可能性があるユーザにも有用である。最大のバランス部材122は、ユーザが、過度に難しくすることなく、バランスをとることに慣れる方法を提供する。
【0198】
それにより、ユーザは、より高い特異性で概念的なスイートスポットに集中できるようにする次の難しさレベルに進む準備ができるまで、スキルを向上させることができる。
【0199】
ユーザが次の難しさレベルに進む準備ができた場合、ユーザは座り、トレーニングエイド110のストラップを外し、図27に示される「古い」バランス部材122をアレンキーを使用して取り外し、次に、同じアレンキーを使用して、図28に示されるような「新しい」バランス部材122をねじ込むことができる。あるいは、別の人(例えば、友人、身内の者、又はインストラクター)がこの動作を実行してもよい。
【0200】
図28に示される新しいバランス部材122には、四角形124が記されて、バランスをとる難しさが中級レベルであることを示すと共に、図27に示されるバランス部材122に使用される円124から区別する。
【0201】
勿論、同様の手順を他方のスキーブーツに採用し、それにより、両方のスキーブーツが、取り付けられた中級の難しさレベルのバランス部材122を組み込んだトレーニングエイド110を有することになる。
【0202】
図27に示されるトレーニングエイド110の場合と同様に、ユーザは、バランスをとることに有能になるまで、図28に示されるトレーニングエイド110を使用してバランスをとることを練習し、次に次の段階に進むことができ、次の段階では、バランス部材122は、図29に示されるような新しいバランス部材122と交換される。
【0203】
図29に示されるバランス部材122には、三角形124が記されて、バランスをとる難しさが高/上級レベルであることを示すと共に、四角形124及び円124がそれぞれ記された図28及び図27に示されるバランス部材122から区別する。
【0204】
この手順は、ユーザが、図29に示されるバランス部材122を備えたトレーニングエイド110が嵌められたスキーブーツ上でバランスをとることに有能になるまで繰り返される。
【0205】
このバランス部材を取り外し、図30に示されるバランス部材122と交換することができ、図30に示されるバランス部材122には、菱形124が記されて、バランスをとる難しさがエキスパートレベルであることを示すと共に、図29、図28、及び図27のそれぞれに示される三角形、四角形、及び円124から区別する。
【0206】
ユーザが、図30に示されるバランス部材122を備えたトレーニングエイド110が嵌められたスキーブーツを使用してバランスをとることに有能になると、ユーザは、一対のスキーのスイートスポットに対応するスポット上でバランスをとる極めて高いレベルのスキルを有することになる。実際には、ユーザが入門者/初心者レベルからエキスパートレベルまで段階を通して進むにつれて、ユーザは、スイートスポットに集中するように体重の分配をシフトさせることにますます正確になるはずである。
【0207】
図27〜図30を参照して説明した上記手順は、勿論、単なる例示である。上記手順は、多くの方法で変更することができる。例えば、より少数又はより多数のバランス部材122を使用することにより、より少数又はより多数のトレーニング段階を提供し得る。実際には、ユーザによっては、異なるバランス部材122を使用した1つ、2つ、又は3つのみのトレーニング段階で止めて満足なユーザもいる。すべてのユーザがエキスパートレベル又は上級レベルに達することは必須ではなく、又はそうなる可能性は低い。
【0208】
勿論、本発明のトレーニングエイド110を使用してトレーニングしたユーザが、トレーニング後に任意の段階でスキーに行き、それにより、得られた任意の向上を評価/実行することが可能である。これは、本発明のトレーニングエイド110を使用したトレーニングの各段階後、一連の段階後、又は段階の途中であっても行うことができる。
【0209】
ユーザが、比較的短い期間であってさえも、ユーザ、本発明のトレーニングエイド110を使用した後、スキーする場合に大きな向上を認める可能性が高いことが想像される。これは、ユーザがトレーニングを続けるために有用な誘因であり得る。本発明のトレーニングエイド110は、スイートスポットに圧力を集中させることへのユーザの注意も強める。
【0210】
トレーニングエイド110は、例えば、スキースロープが閉鎖されている場合、又はユーザがスロープから離れている(例えば、ホテル/家にいて、スキー休暇を迎える準備をしている)場合、生産的な時間の使い方を提供することができる。
【0211】
トレーニングエイド110は、スイートスポットについて考え、圧力をスイートスポットに集中させることを生徒に説得するに当たり、スキーのインストラクターにとっても特に有用であることができる。
【0212】
これよりトレーニングエイド110の特定の構成要素を参照すると、図31は、前から片側に見た場合の図30に示されるトレーニングエイドの分解組立図である。図31は、トレーニングエイド110の製造に使用される選択された構成要素を示す。
【0213】
図31は、概して平坦な底板113及び補強部材115を備えた土台112を示す。ここで、ラベル/カバー119は、補強部材115に剛性及び強度を提供する内部リブ121を露出するために、底板113から取り外されて示される。
【0214】
底板113がねじ切りされたインサート123(ここでは、一時的に底板113から取り外されて示される)を組み込むことも分かる。ねじ切りされたインサート123は、それ自体がバランス部材122を土台112に取り付けるために使用されるねじ131の外ねじを受けるために使用される。バランス部材122は、補強部材115がぴったりと嵌る中央チャネル129を画定する壁127を有することが分かる。
【0215】
この図は、底板113から延びる可撓性サイド114、116が底板113と同じ成形ユニットの部分であることを示すためにも有用である。
【0216】
実際には、図32及び図33に示されるように、底板113、サイド114、116、及び補強部材115はすべて、一体の成形プラスチック材料150で形成される。サイド114、116は、弾性及び耐裂断性を有しながら、比較的薄く可撓性を有する。これにより、使用中の場合、ストラップが取り付けられ、スキーブーツの周りに固定された状態で、サイド114、116を上方に回転させ、スキーブーツのサイドにぴったりと合うように曲がることができる。
【0217】
図31に示されるように、ストラップ118、120は、レバーマウント136に対して作用するレバー134の動作により、所定位置に固定される。したがって、レバー134が下に押される場合、ストラップ118は所定位置に固定される。レバー134を上に引っ張り、ストラップ118を解放することができる(例えば、ストラップが摩耗し、交換が必要な場合)。レバーマウント136は、土台112のサイド114の開口部を通るリベット138により所定位置に留められる。
【0218】
ストラップ118、120は、使用中の場合、スキーブーツの踵エリア又は前足エリアの周りを通り、アジャスタマウント140内に受け取られるアジャスタ142により所定位置に着脱可能に保持される。アジャスタマウント140は、ここでも、側壁の開口部を通るリベット138により所定位置に固定される。アジャスタ142は、ストラップ118を締めるか、又は緩める際の調整を容易にするために、バネ仕掛けであり得る(バネは示されない)。
【0219】
これより図34〜図37を参照すると、これらの図は、土台112から取り外され、前から片側に見た場合の図27〜図30のそれぞれに示されるバランス部材122を示す。
【0220】
図34〜図36に示されるバランス部材122が概して中空であるが、外壁127に加えて、複数の内部補強リブ130を備えることが分かる。複数の内部補強リブ130は、バランス部材122を補強するように機能する。図33〜図36に示されるバランス部材122とは対照的に、図37に示されるバランス部材122は、いかなる内部リブ130も有さず、これを補うために、より厚い側壁127を有する。図34〜図37に示されるすべてのバランス部材122は、図33に示される補強部材115上に嵌るような形である。したがって、リブ130及び壁127は、補強部材115を受けるチャネル129を画定することが意図される。
【0221】
勿論、多くの代替が可能である。例えば、バランス部材122は中空ではなく中実であってもよい。あるいは、バランス部材122は中空であるが、リブ130又は他の内部補強の必要性を回避するために、強度の高い材料で形成し得る。当業者に周知のように、多くの可能性がここにあり得る。
【0222】
図38は、それ自体がストラップ118、120を介してスキーブーツに着脱可能に取り付けられるトレーニングエイド110の土台112に取り付けられた場合の位置にある1つのバランス部材122を示す。
【0223】
例14
本発明の第14のトレーニングエイド
その他の例とは異なり、この例(図示せず)は、トレーニングエイドをスキーブーツ(若しくは他の足装着品)に永久的に取り付け得るか、又はさらにはスキーブーツと一体であり得る状況を取り扱う。したがって、例えば、トレーニングエイドは、所定の場所に成形するか、又は永久的な接着剤、リベット等により固定することができる。ここでは、ブーツはスキーに使用されることを意図されず、純粋にトレーニングのためのものである。
【0224】
一例は、スキーヤーが古いスキーブーツ対及び新しいスキーブーツ対を有し、古い対を捨てようと考えているか、又は古い対をスキーに使用すると決して意図しない場合である。古い対は、本発明のトレーニングエイドを各ブーツに永久的に取り付けることにより変換することができる。
【0225】
さらなる例は、スキーブーツを模倣するが、はるかに安価であり得るブーツが作られ(例えば、耐久性が低い/特徴の数が少ない等)、単純に本発明によるトレーニング用に設計し得る−すなわち、上述したように旋回し、バランスをとることが可能な場合である。
【0226】
ここで、ブーツはそれぞれ、例えば、概して平坦であるが、地面に向かって下方に突出する、ブーツの通常の装着者の土踏まずの下に位置決めされた一体/固定部分を含む靴底を有し得る。ブーツの装着者は、スキーに望ましいバランスのとれた位置を模倣するために、このブーツ対上でバランスをとろうとすることができる。
【0227】
そのようなトレーニングブーツは、初心者に正しいバランスのとれた位置を教える際にスキー学校にとって有用であり得る。トレーニングブーツは、最初にスキーに対して非常に臆病になり得る人々又はトレーニングブーツがなければ、スキー上でのバランスのとり方を学ぶまでに長い時間がかかり得る人々にとって特に有用であり得る。トレーニングにブーツ以外の足装着物を利用することさえも可能であるが、ブーツが好ましい(特に、スキーブーツと同じ全体サイズ、形状、及び/又は剛性のブーツ)。
【0228】
用語解説
これより、本明細書において使用される特定の用語をさらに詳細に以下において説明する。
【0229】
「スイートスポット」
用語「スイートスポット」は、スキーの当業者には周知である。これは通常、一般にスキーヤーが殆どの圧力を(均等なサイズのスキーの他の部分と相対して)かけることが望ましいスキーの部分を指すために使用される。
【0230】
近代のスキーは概して湾曲し、スキーの比較的広い部分が、スキーの前部及び後部に向かって配置され、スキーの主体の最も狭い部分が、それらの間に配置される。スイートスポットは通常、通常、スキーの主体の上記最も狭い部分にある、スキーの延在面の中間点に対応する。
【0231】
スイートスポットは、オンライン公開物を含め、多くのスキー指導マニュアルにおいて考察されている。例えば、British Alpine Ski School(BASS)のウェブサイトで入手可能なHugh Monnetによる「Ski Performance Breakthrough」という名称のオンライン公開物を参照することができ、そこでは、スイートスポットは第2章で考察されている。
【0232】
多くの近代のスキーブーツが、スキーの上記スイートスポットを通る垂直面に位置合わせするために位置決めされた、ミッドソールインジケータとして知られていることが多い1つ又は複数の中央インジケータをすでに含むことにも留意されたい。
【0233】
通常、そのようなインジケータは、スキーブーツの片側又は両側に配置され、スキーブーツをスキーに取り付ける間、見ることができる。追加/代替として、スキーブーツの靴底の下面にインジケータを設けることが可能である。これは、スイートスポットエリア又はスイートスポットエリアの中心を示し得る。
【0234】
スキービンディングは通常、ブーツのミッドソールマークを通るに沿ってスイートスポットを通る垂直面が、スキーの延在面の中間点の真上に位置決めされるように、スキー上にしっかりと位置決めされる。
【0235】
したがって、スイートスポットは通常、勿論、スキーブーツが装着者にとって正しいサイズであり、足の形状が一般に正常であると仮定して、スキーに正しく取り付けられたスキーブーツを装着したスキーヤーの土踏まず/中央点の下にあるスキーの部分に配置されると考えることができる。
【0236】
勿論、各スキーがスイートスポットを有し、スキーヤーが、異なる操作、スロープ等で各スキーにかけられる圧力をシフトし得ることを理解されたい。したがって、特定の操作及び/又はスキースロープに応じて、片方のスキーのスイートスポットにかかる圧力を小さくし、他方のスキーのスイートスポットにかかる圧力を大きくすることが望ましいことがある。
【0237】
それにも拘わらず、殆どの状況において、各スキーにかけられる圧力の大半が、足の踵の下(初心者よく見られる誤り)又は足の親指の付け根の下(中級スキーヤーに非常によく見られる誤り)ではなく、スイートスポットに集中されることが望ましい。
【0238】
勿論、少数の例外がある(例えば、スキーヤーがスキージャンプで空中にいる場合又はスキーヤーが、例えば、障害物の回避に役立つように、一方のスキーを意図的に上げ得る場合)。しかし、これらは非常にわずかであり、それらの場合であってもやはり、一般に、例外的な操作の実行が終わるとすぐに、圧力がスキーの「スイートスポット」に集中する姿勢を取り戻すことが望ましい。
【0239】
スキーが異なる操作、スロープ等の場合に異なって傾斜し得ることを考えると、スイートスポットが、スキーの幅にわたって延在し得、必ずしも単一の中央点に限定される必要がないと考え得ることにも留意されたい。実際には、用語「スイートスポット」は、多くの場合、一般に、操作を助けるために、所与のスキーにかけられる圧力を集中させることが望ましい小さな局所的なエリアを表すと見なされ得る。したがって、スイートスポットを単一点として見なすことは必須ではない。このエリアは、好ましくは、100cm2未満又は75cm2未満である。より好ましくは、このエリアは、50cm2未満又は25cm2未満である。このエリアは、20cm2未満、10cm2未満、5cm2未満、又は2cm2未満であり得る。したがって、スイートスポットは非常に小さなエリアであり得る。
【0240】
スキーヤーによっては、スイートスポットを小さな円形エリアとして見なす人もいる。この円は、例えば、5cm未満、4cm未満、3cm未満、2cm未満、又は1cm未満の半径を有し得る。あるいは、スイートスポットは、そのようなエリアの中心点であると見なし得る。
【0241】
いずれの場合でも、先に示されるように、スイートスポットは通常、スキーブーツが正しいサイズであり、スキーに適宜嵌められると仮定して、スキーヤーの土踏まずの下にあると考えられる。
【0242】
「スキーブーツ」
この用語は、スキーに使用されるあらゆる足装着物を包含するために使用される。したがって、スキーブーツは、ブーツ、靴等を含む。好ましい足装着物は、スキービンディングに取り付けられるように適合される。
【0243】
「キット」
これは、一緒に提供(例えば、販売)される複数の物品を意味する。好ましくは、物品は、封止されてもよく、又は封止されなくてもよい単一のパッケージ内で提供される。
【0244】
キットは、任意選択的に、使用又は組み立てるための説明書を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキーブーツと、前記スキーブーツに取り付けられる、スキーのスイートスポットに圧力を集中させるようなユーザのトレーニングに適したトレーニングエイドとの組み合わせであって、前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツの下の、前記トレーニングエイドが前記スキーブーツに取り付けられた場合にスキーのスイートスポットに垂直に位置合わせされる位置に位置決めされたバランス部材を備え、前記トレーニングエイドにより、ユーザは、スキーなしで、且つ各ブーツに前記トレーニングエイドが取り付けられた状態で一足の前記スキーブーツを装着して、所望のバランス位置に達するまでバランス部材を中央に旋回することができ、それにより、圧力が前記スイートスポットに対応するスポットに集中される、組み合わせ。
【請求項2】
前記スイートスポットは、前記ユーザの土踏まずの下に配置される、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記スキーブーツは、前記スイートスポットを通る垂直面に位置合わせされた少なくとも1つのインジケータを備える、請求項1又は2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記トレーニングエイドは、前記トレーニングエイドを前記スキーブーツに着脱可能に取り付けるスキーブーツ係合手段を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記スキーブーツ係合手段は、前記スキーブーツの靴底への着脱可能な挿入を可能にするねじ山又は他の着脱可能な挿入手段を含む、請求項4に記載の組み合わせ。
【請求項6】
前記スキーブーツ係合手段は、前記スキーブーツ内に実質的に挿入されない、請求項4に記載の組み合わせ。
【請求項7】
前記スキーブーツ係合手段は、前記スキーブーツの前記靴底に接触するような形状の土台と、前記土台を前記スキーブーツに着脱可能に取り付ける前記土台の着脱可能な取り付け手段とを備え、前記バランス部材は前記土台の下に配置される、請求項4又は6に記載の組み合わせ。
【請求項8】
前記バランス部材は前記土台の下に配置される、請求項7に記載の組み合わせ。
【請求項9】
前記土台の前記着脱可能な取り付け手段は、1つ又は複数の着脱可能な紐、ストラップ、クリップ、クランプ、キャッチ、グリップ、又はロックを含む、請求項7又は8に記載の組み合わせ。
【請求項10】
前記バランス部材を前記土台に着脱可能に取り付ける前記バランス部材の前記着脱可能な取り付け手段が設けられる、請求項7〜9のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項11】
前記バランス部材の前記着脱可能な取り付け手段は、1つ又は複数のねじ、クリップ、クランプ、キャッチ、グリップ、又はロックを含む、請求項10に記載の組み合わせ。
【請求項12】
前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツの長さの2倍よりも短い、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項13】
前記トレーニングエイドは前記スキーブーツよりも短い、請求項12に記載の組み合わせ。
【請求項14】
前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツを前後方向に旋回できるようにする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項15】
前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツの左右の旋回を可能にする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項16】
一対のスキーブーツを備え、各ブーツは、取り付けられたトレーニングエイドを有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項17】
左のブーツの前記トレーニングエイドは、右のブーツの前記トレーニングエイドと異なる形状である、請求項16に記載の組み合わせ。
【請求項18】
前記左のブーツの前記トレーニングエイドは、前記右のブーツの前記トレーニングエイドの実質的に鏡像である、請求項17に記載の組み合わせ。
【請求項19】
請求項16〜18のいずれか一項に記載の組み合わせを装着すること、及び前記バランス部材上でバランスをとるか、又はとろうとすることを含む、スキーのトレーニング方法。
【請求項20】
1つ又は複数のトレーニングエイドを、上記バランスをとることを多少なりとも難しくするトレーニングエイドと交換することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の組み合わせへの使用に適したトレーニングエイド。
【請求項22】
前記スキーブーツへの挿入により、前記スキーブーツへの着脱可能な取り付けが可能である、請求項21に記載のトレーニングエイド。
【請求項23】
前記スキーブーツへの着脱可能な挿入なしで、前記スキーブーツへの着脱可能な取り付けが可能である、請求項21に記載のトレーニングエイド。
【請求項24】
前記バランス部材は土台に着脱可能に取り付け可能であり、前記土台は前記スキーブーツに着脱可能に取り付け可能である、請求項21又は23に記載のトレーニングエイド。
【請求項25】
スキーブーツを取得すること、及び請求項21〜24のいずれか一項に記載のトレーニングエイドを前記スキーブーツに着脱可能に取り付けて、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組み合わせを提供することを含む方法。
【請求項26】
一対のスキーブーツを取得すること、及び請求項21〜24のいずれか一項に記載のトレーニングエイドを各スキーブーツに着脱可能に取り付けて、請求項16〜18のいすれか一項に記載の組み合わせを提供することを含む方法。
【請求項27】
前記トレーニングエイドを取り付ける前にスキーブーツを必ずしも変更する必要はない、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれか一項に記載のスキートレーニングエイド又はバランス部材を備えたキットであって、前記キットは、以下:
a)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドを前記スキーブーツから取り外す際に使用するための説明書、
b)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を前記土台から取り外す際に使用するための説明書、
c)各ブーツに取り付けられたトレーニングエイドを有する一対のスキーブーツを装着した場合のトレーニングのための説明書、
d)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドを前記スキーブーツから取り外す際に使用するための工具、
e)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を前記土台から取り外す際に使用するための工具、
f)床プロテクタ、
g)上記a)〜f)のうちの1つ又は複数の容器
のうちの1つ又は複数をさらに備える、キット。
【請求項29】
前記部分d)及び/又はe)はキー又はねじドライバーである、請求項28に記載のキット。
【請求項30】
前記キーはアレンキーである、請求項29に記載のキット。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれか一項に記載のトレーニングエイド又はバランス部材を複数含むキット。
【請求項32】
一対のトレーニングエイド、一対のバランス部材、又はそのような複数の対を含む、請求項31に記載のキット。
【請求項33】
いくつかの異なる種類及び/又は形状のバランス部材を含む、請求項31又は32に記載のキット。
【請求項34】
バランスがとれた位置を得る際に異なる程度の難しさを提供するバランス部材を含む、請求項31〜33のいずれか一項に記載のキット。
【請求項35】
異なる難しさの程度は、使用中に、異なる地面接触表面積を有するバランス部材を供給することにより提供される、請求項34に記載のキット。
【請求項36】
前記難しさの程度は等級付けられる、請求項34又は35に記載のキット。
【請求項37】
バランス部材には、異なる難しさの程度を示すインジケータが設けられる、請求項34〜36のいずれか一項に記載のキット。
【請求項38】
前記インジケータは、以下のカテゴリ:
a)まだスキーをしたことがない人、
b)低レベルのスキーヤー、
c)中級レベルのスキーヤー、
d)上級レベルのスキーヤー、
e)スキーインストラクター、
f)プロフェッショナル又はエキスパートのスキーヤー
のうちの1つ又は複数のためのものである、請求項37に記載のキット。
【請求項39】
実質的に添付図面及び/又は例を参照して上述されるような発明。
【請求項1】
スキーブーツと、前記スキーブーツに取り付けられる、スキーのスイートスポットに圧力を集中させるようなユーザのトレーニングに適したトレーニングエイドとの組み合わせであって、前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツの下の、前記トレーニングエイドが前記スキーブーツに取り付けられた場合にスキーのスイートスポットに垂直に位置合わせされる位置に位置決めされたバランス部材を備え、前記トレーニングエイドにより、ユーザは、スキーなしで、且つ各ブーツに前記トレーニングエイドが取り付けられた状態で一足の前記スキーブーツを装着して、所望のバランス位置に達するまでバランス部材を中央に旋回することができ、それにより、圧力が前記スイートスポットに対応するスポットに集中される、組み合わせ。
【請求項2】
前記スイートスポットは、前記ユーザの土踏まずの下に配置される、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記スキーブーツは、前記スイートスポットを通る垂直面に位置合わせされた少なくとも1つのインジケータを備える、請求項1又は2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記トレーニングエイドは、前記トレーニングエイドを前記スキーブーツに着脱可能に取り付けるスキーブーツ係合手段を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記スキーブーツ係合手段は、前記スキーブーツの靴底への着脱可能な挿入を可能にするねじ山又は他の着脱可能な挿入手段を含む、請求項4に記載の組み合わせ。
【請求項6】
前記スキーブーツ係合手段は、前記スキーブーツ内に実質的に挿入されない、請求項4に記載の組み合わせ。
【請求項7】
前記スキーブーツ係合手段は、前記スキーブーツの前記靴底に接触するような形状の土台と、前記土台を前記スキーブーツに着脱可能に取り付ける前記土台の着脱可能な取り付け手段とを備え、前記バランス部材は前記土台の下に配置される、請求項4又は6に記載の組み合わせ。
【請求項8】
前記バランス部材は前記土台の下に配置される、請求項7に記載の組み合わせ。
【請求項9】
前記土台の前記着脱可能な取り付け手段は、1つ又は複数の着脱可能な紐、ストラップ、クリップ、クランプ、キャッチ、グリップ、又はロックを含む、請求項7又は8に記載の組み合わせ。
【請求項10】
前記バランス部材を前記土台に着脱可能に取り付ける前記バランス部材の前記着脱可能な取り付け手段が設けられる、請求項7〜9のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項11】
前記バランス部材の前記着脱可能な取り付け手段は、1つ又は複数のねじ、クリップ、クランプ、キャッチ、グリップ、又はロックを含む、請求項10に記載の組み合わせ。
【請求項12】
前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツの長さの2倍よりも短い、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項13】
前記トレーニングエイドは前記スキーブーツよりも短い、請求項12に記載の組み合わせ。
【請求項14】
前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツを前後方向に旋回できるようにする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項15】
前記トレーニングエイドは、前記スキーブーツの左右の旋回を可能にする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項16】
一対のスキーブーツを備え、各ブーツは、取り付けられたトレーニングエイドを有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項17】
左のブーツの前記トレーニングエイドは、右のブーツの前記トレーニングエイドと異なる形状である、請求項16に記載の組み合わせ。
【請求項18】
前記左のブーツの前記トレーニングエイドは、前記右のブーツの前記トレーニングエイドの実質的に鏡像である、請求項17に記載の組み合わせ。
【請求項19】
請求項16〜18のいずれか一項に記載の組み合わせを装着すること、及び前記バランス部材上でバランスをとるか、又はとろうとすることを含む、スキーのトレーニング方法。
【請求項20】
1つ又は複数のトレーニングエイドを、上記バランスをとることを多少なりとも難しくするトレーニングエイドと交換することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の組み合わせへの使用に適したトレーニングエイド。
【請求項22】
前記スキーブーツへの挿入により、前記スキーブーツへの着脱可能な取り付けが可能である、請求項21に記載のトレーニングエイド。
【請求項23】
前記スキーブーツへの着脱可能な挿入なしで、前記スキーブーツへの着脱可能な取り付けが可能である、請求項21に記載のトレーニングエイド。
【請求項24】
前記バランス部材は土台に着脱可能に取り付け可能であり、前記土台は前記スキーブーツに着脱可能に取り付け可能である、請求項21又は23に記載のトレーニングエイド。
【請求項25】
スキーブーツを取得すること、及び請求項21〜24のいずれか一項に記載のトレーニングエイドを前記スキーブーツに着脱可能に取り付けて、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組み合わせを提供することを含む方法。
【請求項26】
一対のスキーブーツを取得すること、及び請求項21〜24のいずれか一項に記載のトレーニングエイドを各スキーブーツに着脱可能に取り付けて、請求項16〜18のいすれか一項に記載の組み合わせを提供することを含む方法。
【請求項27】
前記トレーニングエイドを取り付ける前にスキーブーツを必ずしも変更する必要はない、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれか一項に記載のスキートレーニングエイド又はバランス部材を備えたキットであって、前記キットは、以下:
a)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドを前記スキーブーツから取り外す際に使用するための説明書、
b)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を前記土台から取り外す際に使用するための説明書、
c)各ブーツに取り付けられたトレーニングエイドを有する一対のスキーブーツを装着した場合のトレーニングのための説明書、
d)トレーニングエイドをスキーブーツに取り付ける際及び/又はトレーニングエイドを前記スキーブーツから取り外す際に使用するための工具、
e)バランス部材をトレーニングエイドの土台に取り付ける際及び/又はバランス部材を前記土台から取り外す際に使用するための工具、
f)床プロテクタ、
g)上記a)〜f)のうちの1つ又は複数の容器
のうちの1つ又は複数をさらに備える、キット。
【請求項29】
前記部分d)及び/又はe)はキー又はねじドライバーである、請求項28に記載のキット。
【請求項30】
前記キーはアレンキーである、請求項29に記載のキット。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれか一項に記載のトレーニングエイド又はバランス部材を複数含むキット。
【請求項32】
一対のトレーニングエイド、一対のバランス部材、又はそのような複数の対を含む、請求項31に記載のキット。
【請求項33】
いくつかの異なる種類及び/又は形状のバランス部材を含む、請求項31又は32に記載のキット。
【請求項34】
バランスがとれた位置を得る際に異なる程度の難しさを提供するバランス部材を含む、請求項31〜33のいずれか一項に記載のキット。
【請求項35】
異なる難しさの程度は、使用中に、異なる地面接触表面積を有するバランス部材を供給することにより提供される、請求項34に記載のキット。
【請求項36】
前記難しさの程度は等級付けられる、請求項34又は35に記載のキット。
【請求項37】
バランス部材には、異なる難しさの程度を示すインジケータが設けられる、請求項34〜36のいずれか一項に記載のキット。
【請求項38】
前記インジケータは、以下のカテゴリ:
a)まだスキーをしたことがない人、
b)低レベルのスキーヤー、
c)中級レベルのスキーヤー、
d)上級レベルのスキーヤー、
e)スキーインストラクター、
f)プロフェッショナル又はエキスパートのスキーヤー
のうちの1つ又は複数のためのものである、請求項37に記載のキット。
【請求項39】
実質的に添付図面及び/又は例を参照して上述されるような発明。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【公表番号】特表2013−506513(P2013−506513A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532655(P2012−532655)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【国際出願番号】PCT/GB2010/001163
【国際公開番号】WO2011/042680
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(512052834)スキア デザインズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【国際出願番号】PCT/GB2010/001163
【国際公開番号】WO2011/042680
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(512052834)スキア デザインズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]