説明

ストラップを有する履物

ストラップを有する履物が開示される。履物は、ストラップを履物のソール構造体に取り外し自在に固定するための手段を含む。ストラップの端部に、ソール構造体の穴に個別に挿入できる複数の分離可能部が設けられている。更に、鼻緒部が、前記ソール構造体の穴に個別に挿入できる複数の分離可能部を含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して履物に関し、詳しくは、ストラップを有する履物に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでストラップをソールに固定する方法が提案されている。Bathum(米国特許出願第2008/0196269号明細書)は、調節自在の中央ポストアッセンブリを有するサンダルを開示している。Bathumは、ソールアッセンブリに固定された本体部を含む中央ポストアッセンブリと、ポストから突出した二つの可撓性の第2のストラップと、を教示している。ストラップは、ポストの穴に挿入して固定される。
【0003】
Loughnane(米国特許出願第2009/0038181号明細書)は、取り外し自在のストラップを有する履物を教示している。Loughnaneは、一対のループがソールの両側に取り付けられたソール部材を教示している。ストラップは、ループを各々のはとめ金具に結ぶことによってソールに取り付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
Bathum及びLoughnaneは、ストラップを履物の所定の位置に固定するための様々な固定具を使用することを要求している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、本発明は、履物において、ソール構造体であって、該ソール構造体の上部から下部まで貫通する穴を含むソール構造体と、複数の分離可能部を含むストラップとを備え、複数の分離可能部の各々は幅広部を含み、複数の分離可能部の幅広部は、重ね合わされたときの重ね合せ幅を有し、穴は通常の幅を有し、各幅広部の幅は通常の幅よりも小さく、重ね合せ幅は通常の幅よりも大きい、履物を提供する。
【0006】
別の態様では、本発明は、履物において、ソール構造体であって、該ソール構造体の上部から下部まで貫通する穴を含むソール構造体と、第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部を含む鼻緒部とを備え、第1の分離可能部は第1の幅広部を有し、第2の分離可能部は第2の幅広部を有し、及び第3の分離可能部は第3の幅広部を有し、穴の上部は、一杯に伸長された位置での穴の断面積に対応する伸張断面積と、非伸長位置での穴の断面積に対応する通常の断面積とを有し得るものであり、第1の幅広部の断面積は通常の断面積よりも小さく、第2の幅広部の断面積は通常の断面積よりも小さく、第3の幅広部の断面積は通常の断面積よりも小さく、第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部の合計の断面積は、穴の伸長断面積よりも大きい、履物を提供する。
【0007】
更に別の態様では、本発明は、履物を組み立てる方法において、ストラップの第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部を分離するステップと、第1の分離可能部の第1の幅広部を、第1の幅広部よりも実質的に幅広のソール構造体の穴に挿入するステップと、第2の分離可能部の第2の幅広部を、第2の幅広部よりも実質的に幅広の穴に挿入するステップと、第3の分離可能部の第3の幅広部を、第3の幅広部よりも実質的に幅広の穴に挿入するステップと、ストラップを履物のソール構造体に固定するステップとを含み、第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部の重ね合せ幅は、穴の伸張されたときの伸長幅よりも実質的に大きいことを特徴とする方法を提供する。
【0008】
本発明は、履物において、第1の穴と、第1の穴に隣接して配置された第2の穴とを含むソール構造体と、ソール構造体用のストラップと関連し、複数の分離可能部を含む固定部とを備え、固定部は一体化位置と分離位置に位置し得るものであり、複数の分離可能部の各分離可能部は、分離位置において、第1の穴及び第2の穴の寸法よりも小さい分離したときの寸法を有し、分離可能部は、一体化位置において、第2の寸法よりも大きい合計の寸法を有し、固定部は、ストラップを足の周囲で調節するために、第1の穴及び第2の穴に取り外し自在に挿入できる、履物を提供する。
【0009】
本発明の他のシステム、方法、特徴および利点は、以下の図面および詳細な説明を読むことで当業者に明らかとなる。本発明の範囲を逸脱することなく、追加のシステム、方法、特徴および利点のすべてが、本明細書の詳細な説明および要約に含まれるとともに、以下の特許請求の範囲によって保護されることを意図している。
【0010】
本発明は、以下の図面および説明を参照することにより、さらによく理解される。各図に示される構成要素は、必要な寸法を示すものではなく、本発明の原理を示すことに主眼が置かれている。さらには、各図において、同様の参照番号は、様々な見取り図に亘って対応する部分を指示している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、履物の一実施例の分解斜視図である。
【図2】図2は、履物用の鼻緒部の一実施例の拡大斜視図である。
【図3】図3は、履物用の鼻緒部の一実施例の拡大斜視図である。
【図4】図4は、履物用のストラップの一実施例の拡大斜視図である。
【図5】図5は、履物用のストラップの一実施例の拡大斜視図である。
【図6】図6は、ソール構造体の穴を通して挿入されるストラップの一実施例の斜視図である。
【図7】図7は、ソール構造体の穴を通して挿入されるストラップの一実施例の断面図である。
【図8】図8は、ソール構造体の穴を通して挿入されるストラップの一実施例の斜視図である。
【図9】図9は、ソール構造体の穴を通して挿入されるストラップの一実施例の断面図である。
【図10】図10は、ソール構造体の穴を通して挿入されるストラップの一実施例の斜視図である。
【図11】図11は、ソール構造体の穴を通して挿入されるストラップの一実施例の断面図である。
【図12】図12は、ソール構造体の穴を通して一杯に挿入したストラップの一実施例の断面図である。
【図13】図13は、ソール構造体の穴を通して一杯に挿入したストラップの一実施例の断面図である。
【図14】図14は、ソール構造体の穴を通して挿入される鼻緒部の一実施例の斜視図である。
【図15】図15は、ソール構造体の穴を通して挿入される鼻緒部の一実施例の拡大斜視図である。
【図16】図16は、ソール構造体の穴を通して挿入される鼻緒部の一実施例の拡大斜視図である。
【図17】図17は、ソール構造体の穴を通して挿入される鼻緒部の一実施例の拡大斜視図である。
【図18】図18は、鼻緒部をソール構造体の穴を通して一杯に挿入した履物の一実施例の斜視図である。
【図19】図19は、鼻緒部をソール構造体の穴を通して一杯に挿入した履物の一実施例の斜視図である。
【図20】図20は、ソール構造体の下部の一実施例の斜視図である。
【図21】図21は、ソール構造体の下部の一実施例の斜視図である。
【図22】図22は、履物の一実施例の分解斜視図である。
【図23】図23は、履物の一実施例の斜視図である。
【図24】図24は、履物の一実施例の斜視図である。
【図25】図25は、履物の一実施例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、履物100の例示の実施例の分解斜視図を示す。明瞭化を図るため、以下の詳細な説明は、サンダル又はビーチサンダルの形態の例示の実施例を論じるが、本発明は、ハイキングブーツ、サッカーシューズ、フットボールシューズ、スニーカー、ラグビーシューズ、バスケットボールシューズ、ベースボールシューズ、並びに他の種類のシューズを含む任意の履物の形態をとることができるがこれらに限定されないことを理解されたい。他の実施例では、本発明は、木靴、ミュール、エスパドリーユ、下駄、ジプシン、パッテン、ローマサンダル、海水浴用サンダル、フォームサンダル、t−バーサンダル、並びにソールを足に固定するのにストラップを使用するこの他の任意の種類の開放シューズ又は爪先が開放したシューズを含む任意の履物の形態をとることができるがこれらに限定されない。図1に示すように、履物100は、単に物品100とも呼ばれ、右足で使用するようになっている。しかし、以下の説明は、左足で使用する履物100の鏡像に対しても同様に説明できることを理解されたい。
【0013】
図1は、参照する目的で、物品100を、前足部10、中足部12および踵部14に分けて示している。前足部10は、概して、足指と、中足骨と趾骨とを繋いでいる関節と、に関連し得る。中足部12は、概して、足の土踏まずに関連し得る。同様に、踵部14は、概して、踵骨を含む足の踵に関連し得る。加えて、物品100は、外側16および内側18を有し得る。特に、外側16および内側18は、物品100において互いに反対の側に存在し得る。さらには、外側16および内側18は共に、前足部10、中足部12および踵部14に亘って延在し得る。
【0014】
前足部10、中足部12および踵部14は、単に説明の目的で分けているだけであり、物品100の正確な領域を区分するものではないことを理解されたい。同様に、外側16と内側18という用語は、物品100を正確に2つの半部に区分するのではなく、概して、物品の2つの側を表すことを意図している。また、前足部10、中足部12および踵部14、ならびに外側16および内側18という用語は、ソール構造体および/または上部体などの、物品の個別の構成要素を表すのに用いられる。
【0015】
一貫性および利便性のために、方向を示す形容詞は、図示した実施例に対応する詳細な説明に亘って採用される。この詳細な説明および特許請求の範囲に亘って使用される「長手方向」という用語は、物品の長く延びている方向を示している。いくつかの場合、長手方向は、物品の前足部から踵部まで延びている。また、この詳細な説明および特許請求の範囲に亘って使用される「横」という用語は、物品の幅方向を指している。言い換えると、横方向は、物品の内側と外側との間に延在し得る。さらには、この詳細な説明および特許請求の範囲に亘って使用される「垂直」という用語は、概して、横方向と長手方向に対して概ね垂直な方向のことである。例えば、物品が地面に平らに置かれた場合、垂直方向は地面から上方へ延びている。これらの方向を示す形容詞の各々は、上部体および/またはソール構造体などの、物品の個別の構成要素を表すのに用いられ得ることを理解されたい。
【0016】
物品100は、ソール構造体110を含み得る。いくつかの実施例においては、ソール構造体110は、物品100の静止摩擦を提供するように構成され得る。静止摩擦を提供することに加えて、ソール構造体110は、歩いたり、走ったり、他の歩行活動をする際に、足と地面との間で圧縮されたときに、地面反力を弱めることができる。ソール構造体110の構成は、様々な従来品の構造または従来品にはない構造を含む様々な実施例において、大きく異なり得る。いくつかの場合、ソール構造体110の構成は、該ソール構造体110が使用される1つまたは複数の種類の地面に応じて構成することができる。地面の例としては、自然芝、人工芝、ダートおよび他の地面があるが、これらに限定されない。
【0017】
ソール構造体110は、物品100が着用されたときに足と地面との間に延在する。様々な実施例においては、ソール構造体110は、様々な構成要素を含む。例えば、ソール構造体110は、外ソール、中ソールおよび/または内ソールを含む。いくつかの場合、これらの構成要素のうちの1つまたは複数が選択的である。この実施例においては、物品100は、上部体を含んでいないが、他の実施例においては、上部体を含んでいてもよい。
【0018】
ソール構造体110は、足を受け入れるように形成された上部112を含む。幾つかの場合、上部112には、足の掴みを高めるための手段が設けられていてもよい。足の掴みを高めるための手段の例には、小さな瘤状物、溝、並びに任意の他の手段が含まれるがこれらの手段に限定されない。更に、幾つかの場合、上部112は、摩擦係数の高い材料で形成されていてもよい。一実施例では、上部112は実質的に平滑な表面を備えていてもよい。更に、ソール構造体110は、上部112の反対側に配置された下部114を含む。
【0019】
幾つかの実施例では、物品100は、足をソール構造体110に固定する手段を含んでいてもよい。幾つかの場合、物品100は、足の一部に巻き付けられる一つ又は複数のストラップを含んでいてもよい。一実施例では、物品100は第1のストラップ120及び第2のストラップ122を含んでいてもよい。第1のストラップ120は、ソール構造体110の外側16に取り付けられる第1の端部131を含んでいてもよい。第2のストラップ122は、ソール構造体110の内側18に取り付けられる第1の端部141を含んでいてもよい。更に、第1のストラップ120は、物品100の前足部10と関連する第2の端部132を含んでいてもよい。同様に、第2のストラップ122は、物品100の前足部10と関連する第2の端部142を含んでいてもよい。
【0020】
幾つかの実施例では、第1のストラップ120及び第2のストラップ122は、二つの別個のストラップであってもよい。しかし、他の実施例では、第1のストラップ120及び第2のストラップ122は、単一のストラップの互いに異なる部分であってもよい。例えば、一実施例では、第1のストラップ120の第2の端部132は、第2のストラップ122の第2の端部142と一体に形成されていてもよい。他の実施例では、第1のストラップ120及び第2のストラップ122は、縫い付け等の方法で互いに接合された個々のストラップであってもよい。更に、本実施例では二つのストラップを示しているが、他の実施例では、追加のストラップつまりソール構造体110を足に固定する手段が設けられていてもよい。別の実施例では、例えば、物品100は、足の踵を横切って延びるヒールストラップを含んでいてもよい。更に別の実施例では、足をソール構造体110に固定する追加のストラップが前足部10及び/又は中足部12に設けられていてもよい。
【0021】
物品100は、ソール構造体110の前足部10に第1のストラップ120および第2のストラップ122を取り付ける手段を備え得る。いくつかの実施例においては、物品100は、ソール構造体110の前足部10と、第1のストラップ120および第2のストラップ122の部分と、の間に延びるように構成された鼻緒部を備える。他の実施例においては、第1のストラップ120と、第2のストラップ122とは、前足部10に直接取り付けられている。
【0022】
ここでの実施例においては、物品100は、鼻緒部200を備える。鼻緒部200は、第1の端部202および第2の端部204を有し得る。さらには、鼻緒部200は、第1の端部202と第2の端部204との間に位置する中間部206を有し得る。いくつかの場合、第1の端部202は、第1のストラップ120の第2の端部132と、第2のストラップ122の第2の端部142と、に取り付けられて構成されている。鼻緒部200の第2の端部204は、ソール構造体110に取り付けられている。この配置によって、鼻緒部200は、第1のストラップ120および第2のストラップ122と、ソール構造体110との接続を補助することができる。
【0023】
いくつかの実施例においては、鼻緒部200は、2本の隣接する足指間に挟まれるように構成されている。例えば、一実施例においては、鼻緒部200は、足の第一趾(親指)と人差し指との間に挟まれるように、ソール構造体110の一部に取り付けられている。他の実施例においては、鼻緒部200は、他の隣接する足指間に挟まれる。他の場合、鼻緒部200は、人差し指と中指との間に挟まれる。さらに他の場合、鼻緒部200は、中指と薬指との間に挟まれる。さらに他の場合、鼻緒部200は、薬指と小指との間に挟まれる。この配置にされていることで、鼻緒部200によって、ソール構造体110が足に固定され易くなる。
【0024】
ソール構造体110には、ストラップを受け入れるための手段が設けられていてもよい。一実施例では、ソール構造体110には、第1の穴160及び第2の穴162が設けられていてもよく、これらの穴は、夫々、ソール構造体110の外側16及び内側18に配置されている。幾つかの場合、第1の穴160及び第2の穴162は、ソール構造体110の上部112から下部114まで貫通していてもよい。
【0025】
様々な実施例では、第1の穴160及び第2の穴162は、形状が変化し得る。第1の穴160及び第2の穴162についての様々な断面形状の例には、円形の形状、矩形の形状、多角形の形状、規則的な形状、不規則な形状、並びにこの他の任意の形成が含まれるが、これらの形状に限定されない。例示の実施例では、実質的に矩形の形状の第1の穴160及び第2の穴162が設けられている。
【0026】
ソール構造体110は、鼻緒部を受け入れる手段を含んでいてもよい。一実施例では、ソール構造体110は、ソール構造体110の前足部10に配置された第3の穴164を含んでいてもよい。幾つかの場合、第3の穴164は、ソール構造体110の上部112から下部114まで貫通していてもよい。
【0027】
様々な実施例では、第3の穴164の形状が変化し得る。第3の穴164についての様々な断面形状の例には、円形の形状、矩形の形状、多角形の形状、規則的な形状、不規則な形状、並びに他の任意の形成が含まれるが、これらの形状に限定されない。例示の実施例では、実質的に円形の形状の第3の穴164が設けられている。
【0028】
図2及び図3は、鼻緒部200の一実施例の拡大斜視図を示す。詳細には、図2は、分離状態の鼻緒部200の拡大斜視図を示し、これに対して図3は、一体化位置における鼻緒部200の拡大斜視図を示す。図2及び図3を参照すると、幾つかの実施例では、鼻緒部200は、複数の分離可能部を含んでいてもよい。幾つかの場合、鼻緒部200は、二つ以上の分離可能部を含んでいてもよい。一実施例では、鼻緒部200は、三つの分離可能部を含んでいてもよい。
【0029】
この実施例では、鼻緒部200は、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213を含んでいてもよい。第1の分離可能部211は、第1の幅狭部221及び第1の幅広部231をさらに含んでいてもよい。同様に、第2の分離可能部212は、第2の幅狭部222及び第2の幅広部232をさらに含んでいてもよい。第3の分離可能部213もまた、第3の幅狭部223及び第3の幅広部233をさらに含んでいてもよい。幾つかの場合、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233の断面積はそれぞれ、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223よりも実質的に大きい。この詳細な説明の全体及び特許請求の範囲に亘って使用される「幅広部」という用語は、鼻緒部と関連する特定の方向や寸法に限定されないことが理解されよう。本実施例では、例えば、幅広部は、分離可能部の長手方向軸線に対して垂直でかつ幅狭部よりも大きい断面領域と関連している。しかし、他の実施例では、幅広部は、任意の他の寸法又は方向について幅狭部よりも大きくてもよい。
【0030】
鼻緒部200は、分離位置又は一体化位置に配置され得る。分離位置では、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は分離しており、即ち互いに離間している。詳細には、分離位置では、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は実質的に互いに独立して動くように構成されている。これに対し、一体化位置では、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は互いに隣接して配置されている。換言すると、一体化位置では、第1の分離可能部211と、第2の分離可能部212と、第3の分離可能部213との間に実質的に隙間がない。幾つかの場合、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は、一体化位置で、複合的な部分として動いてもよい。
【0031】
幾つかの実施例では、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223は、鼻緒部200の中間部分206から第2の端部204に向かって延びるステム状部分を有し得る。幾つかの場合、鼻緒部200が一体化位置に配置されたとき、ほぼ円筒形の形状を形成するように、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223が一緒に嵌合し得る。他の場合、他の種類の任意の形状を形成するように、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223が一緒に嵌合し得る。加えて、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233は、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223から夫々延びる楔状部分を備えていてもよい。幾つかの場合、鼻緒部200が一体化位置に置かれたとき、ほぼ円盤形つまりボタン形の形状を形成するように、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223が一緒に嵌合し得る。
【0032】
様々な実施例では、一つ又は複数の分離可能部を一体に成形してもよい。例えば、一実施例では、鼻緒部200の第2の端部204をほぼ三つの均等な部分に分割することによって、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213を形成していてもよい。換言すると、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は、鼻緒部200の実質的にモノリシックな部分を形成してもよい。幾つかの場合、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は、鼻緒部200の中心軸に沿って分割されている。しかし、他の実施例では、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は、一体に接合された別個の部品であってもよい。例えば、別の実施例では、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は、接着剤又は任意の種類の固定具を使用して一体に接合されていてもよい。
【0033】
本実施例では、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は、ほぼ同じ形状であってもよい。しかし、他の実施例では、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は、実質的に互いに異なる形状と関連していてもよい。更に、本実施例は、分離可能な三つの部分を含むが、他の実施例では、他の数の分離可能部を有していてもよい。
【0034】
幾つかの実施例では、鼻緒部200に、分離可能部を一体化位置に維持する手段が設けられていてもよい。例えば、幾つかの場合、分離可能部に、一体化位置に互いにスナップ嵌めする手段が設けられていてもよい。その他の場合、分離可能部は、何らかの方法で一緒に編い付け又は相互係止され得る。更に他の場合、鼻緒部に、分離可能部の幅狭部上で摺動し、一体化位置で分離可能部を係止するリングが設けられていてもよい。更に他の場合、分離可能部が一体化位置で一緒にひねって係止される。複数の分離可能部を一体化位置に維持するために、他の任意の手段を使用してもよいことが理解されよう。
【0035】
図4及び図5は、第1のストラップ120の一実施例の拡大斜視図を示す。詳細には、図4は、分離位置での第1のストラップ120の拡大斜視図を示すのに対し、図5は、一体化位置での第1のストラップ120の拡大斜視図を示す。本実施例は、第1のストラップ120の拡大図しか示してないが、幾つかの実施例では、第2のストラップ122は、第1のストラップ120と実質的に同じである。
【0036】
図4及び図5を参照すると、第1のストラップ120は、複数の分離可能部を含んでいてもよい。幾つかの場合、第1のストラップ120は、二つ以上の分離可能部を含んでいてもよい。一実施例では、第1のストラップ120は、三つの分離可能部を含んでいてもよい。この実施例では、第1のストラップ120は、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313を含む。第1の分離可能部311は、更に、第1の幅狭部321及び第1の幅広部331を含んでいてもよい。同様に、第2の分離可能部312は、更に、第2の幅狭部322及び第2の幅広部332を含んでいてもよい。第3の分離可能部313は、更に、第3の幅狭部323及び第3の幅広部333を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333は、少なくとも一つの方向で、それぞれ、第1の幅狭部321、第2の幅狭部322、及び第3の幅狭部323よりも実質的に幅広であってもよい。この詳細な説明及び特許請求の範囲に亘って使用される幅広部という用語は、ストラップと関連する特定の方向や寸法に限定されないことが理解されよう。本実施例では、例えば、幅広部は、分離可能部の表面に対して垂直方向の寸法に沿って、幅狭部よりも大きく延びている。他の実施例では、幅広部は、他の任意の寸法又は方向についても幅狭部よりも大きい。
【0037】
幾つかの実施例では、第1のストラップ120は、分離位置又は一体化位置に位置し得る。分離位置では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は分離しており、即ち互いに離間している。詳細には、分離位置では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、互いに実質的に独立して動くように構成されていてもよい。これとは対照的に、一体化位置では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、互いに隣接して配置されていてもよい。換言すると、一体化位置では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、該分離可能部間の間隔を最小にして密接に重ね合わされていてもよい。幾つかの場合、一体化位置では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、複合的な部分として動く。
【0038】
幾つかの実施例では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、第1のストラップ120の中間部分133から第1の端部131に向かって延びるリボン状部分つまりストリップを含んでいてもよい。幾つかの場合、第1の分離可能部311は、第1のストラップ120の中間部分133と連続して形成されていてもよい。更に、第2の分離可能部312及び第3の分離可能部313は、縫い付けつまり縫合によって中間部分133に取り付けられていてもよい。しかし、他の実施例では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、他の任意の方法で一体に接合されていてもよい。例えば、別の実施例では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313の全ては、第1のストラップ120と一体に成形されていてもよい。
【0039】
幾つかの実施例では、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333は、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313の夫々の折り返し部分を含んでいてもよい。この実施例では、例えば、第1の分離可能部311の端部341が折り返されて第1の幅広部331を形成する。幾つかの場合、端部341はその場所に縫い付けられる。同様に、第2の分離可能部312及び第3の分離可能部313の端部を折り返し、第2の幅広部332及び第3の幅広部333を形成してもよい。この構成では、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333は、第1の幅狭部321、第2の幅狭部322、及び第3の幅狭部323の夫々の約二倍の幅を備えている。
【0040】
本実施例では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、実質的に同じ形状であってもよい。しかし、他の実施例では、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、実質的に互いに異なる形状であってもよい。加えて、本実施例は三つの分離可能部を含むが、他の実施例では、他の任意の数の分離可能部を含んでいてもよい。
【0041】
幾つかの場合、鼻緒部には、分離可能部を一体化位置に維持する手段が設けられていてもよい。例えば、幾つかの場合、ストラップと関連する分離可能部が、Velcro(登録商標)等の面ファスナを使用して互いに取り付けられていてもよい。別の実施例では、バックルを使用して分離可能部を一体化位置に維持してもよい。分離可能部を一体化位置に維持する任意の他の手段を使用してもよいことが理解されよう。
【0042】
履物は、分離可能部を使ってソール構造体の穴にストラップを取り外し自在に固定する手段を含む。幾つかの実施例では、分離可能部の幅広部は、穴に嵌着する幅を備えている。これに加え、幅広部の重ね合せ幅は、分離可能部が穴から引き出されないように、穴の幅よりも大きい。
【0043】
図6〜図13は、ソール構造体110に第1のストラップ120を取り付ける方法の実施例を示す。本実施例は、第1のストラップ120を取り付ける方法しか例示しないが、ソール構造体110に第2のストラップ122を取り付けるのに同じ技術を使用してもよいことが理解されよう。図6〜図13を参照すると、第1のストラップ120は分離位置に配置されている。第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313が分離しており互いに実質的に独立して動く。
【0044】
本実施例を理解する目的のため、幅という用語を使用した。穴に関連し、幅という用語は、ソール構造体の概ね横方向に沿った穴の寸法に関する。しかし、他の実施例では、幅という用語は、穴の別の寸法に言及するのに使用されてもよい。ストラップの分離可能部と関連して、幅という用語は、ストラップの長手方向及び横方向の両方向に対して概ね垂直な寸法に関する。しかし、他の実施例では、幅という用語は、ストラップの別の寸法に関する。
【0045】
幾つかの実施例では、第1の穴160は、上部180及び下部182を含む。上部180は、ソール構造体110の上部112で開口している。下部182は、ソール構造体110の下部114で開口している。この場合、上部180の幅はW1であり、下部182の幅はW2であり、幅W2は幅W1よりも実質的に大きい。一実施例では、幅W1は、非伸長位置での上部180の幅に対応する。本実施例では、上部180及び下部182の各々の幅W1及び幅W2は、ソール構造体110の横方向に関して測定した値である。しかし、他の場合、幅W1及び幅W2は、ソール構造体110に対して任意の他の方向に関して測定した値であってもよい。
【0046】
幾つかの場合、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333は、幅がほぼ同じであってもよい。しかし、他の場合、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333は、幅が互いに実質的に異なっていてもよい。例示した実施例では、明瞭化を図るため、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333の全ては、幅W3を備えていてもよい。本実施例では、幅W3は、第1のストラップ120の横方向及び長手方向に対して実質的に垂直な、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333の寸法と関連している。
【0047】
更に、幾つかの場合、第1の幅狭部321、第2の幅狭部322、及び第3の幅狭部323は、幅がほぼ同じであってもよい。しかし、他の場合、第1の幅狭部321、第2の幅狭部322、及び第3の幅狭部323は、幅が互いに実質的に異なっていてもよい。例示の実施例では、明瞭化を図るため、第1の幅狭部321、第2の幅狭部322、及び第3の幅狭部323の全ては、幅W3よりも実質的に小さい幅W4を備えていてもよい。本実施例では、幅W4は、第1のストラップ120の横方向及び長手方向に対して実質的に垂直な、第1の幅狭部321、第2の幅狭部322、及び第3の幅狭部323の寸法と関連している。
【0048】
最初に、図6及び図7に示すように、第1の分離可能部311を第1の穴160の上部180に挿入する。この例示の実施例では、第1の幅広部331の幅W3は、上部180の幅W1よりも実質的に小さい。この形態により、第1の穴160の上部180を通して第1の幅広部331を容易に挿入できる。
【0049】
次に、図8及び図9に示すように、第1の分離可能部311を第1の穴160の上部180内に挿入した後、第2の分離可能部312を第1の穴160に挿入する。この実施例では、第1の穴160の上部180は、第2の分離可能部312の第2の幅広部332並びに第1の分離可能部311の第1の幅狭部321を受け入れるのに十分に幅広である。換言すると、上部180の幅W1は、第1の幅狭部321(幅W4)及び第2の幅広部332(幅W3)の重ね合せ幅を受け入れるのに十分に大きい。幾つかの場合、第2の幅広部332を第1の穴160の上部180内に完全に挿入するための隙間を提供するために、第1の分離可能部311は、第1の穴160を通して大きく下げられる。
【0050】
第2の分離可能部312を穴160の上部180内に完全に挿入した後、図10及び図11に示すように、第3の分離可能部313を第1の穴160に挿入する。この場合、第3の分離可能部313の第3の幅広部333は、第1の幅広部331及び第2の幅広部332とほぼ同じ幅を有する。この実施例では、穴160の上部180の幅は、第1の幅狭部321及び第2の幅狭部322の両方と、第3の幅広部333を受け入れるのに十分に大きい。
【0051】
次に図12を参照すると、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333が穴160の上部180内に完全に挿入してある。この時点で、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、第1の穴160内で一体化位置にある。詳細には、幾つかの場合、穴160の上部180があることによって、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313が実質的に分離しない。
【0052】
上述したように、第1の穴160の下部182の幅W2は、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333を同時に受け入れるのに十分に大きい。更に、第1の穴160の上部180の幅は、第1の幅狭部321、第2の幅狭部322、及び第3の幅狭部323を同時に受け入れるのに十分に大きい。しかし、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333の重ね合せ幅W5は、上部180の幅W1よりも実質的に大きい。この構成により、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は、第1の穴160の上部180を通して引き抜かれることがない。
【0053】
幾つかの場合、ソール構造体は、穴がある程度伸びることを可能にする十分な弾性を持つ材料で形成されていてもよい。図13を参照すると、第1の穴160の上部180は、伸長力が加わったときの上部180の最大限に可能な幅である伸長幅W6を有し得る。例示の実施例では、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333の重ね合せ幅W5は、伸長幅W6よりも実質的に大きい。換言すると、伸長状態であっても、第1の幅広部331、第2の幅広部332、及び第3の幅広部333は、第1の穴160の上部180内に嵌着できない。この構成は、第1のストラップ120をソール構造体110に固定することに寄与する。
【0054】
履物には、鼻緒部を、分離可能部を使ってソール構造体の穴に取り外し自在に固定する手段が設けられていてもよい。幾つかの実施例では、分離可能部の幅広部は、穴に嵌着する断面積を有する。更に、一体化位置での複数の幅広部の合計の断面積は、分離可能部が穴から引き出されないように、穴の断面積よりも大きい。
【0055】
図14〜図19は、鼻緒部200をソール構造体110に取り付ける方法の実施例を示す。図14〜図19を参照すると、鼻緒部200は、分離位置に配置されており、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は分離しており、互いに実質的に独立して動く。
【0056】
本発明を理解する目的のため、断面領域という用語を使用する。ソール構造体の穴に関連して、断面領域という用語は、ソールの鉛直方向に対して実質的に垂直な穴の領域に関する。穴が実質的に円筒形の形状の実施例では、断面領域は、穴の軸線に対して垂直な円形の断面である。しかし、他の実施例では、断面領域という用語は、任意の他の方向に配向された穴の任意の領域に関する。分離可能部と関連して、断面領域という用語は、分離可能部の長さに沿って延びる方向である分離可能部の長手方向に対して実質的に垂直な分離可能部の領域に関する。しかし、他の実施例では、断面領域という用語は、任意の他の方向に配向された分離可能部の任意の領域に関する。
【0057】
幾つかの実施例では、第3の穴164は、断面積A1と関連していてもよい。詳細には、断面積A1は、第3の穴164の上部190の断面の寸法を特徴付ける。幾つかの場合、断面積A1は、ソール構造体110の鉛直方向に対して実質的に垂直な面積である。更に、幾つかの場合、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233は、断面積がほぼ同じであってもよい。一実施例では、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233の断面積はA2であってもよい。しかし、他の実施例では、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233は、断面積が実質的に互いに異なっていてもよい。更に、幾つかの実施例では、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223の断面積はA3であってもよい。第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223の断面積は、本実施例ではほぼ同じであるが、他の実施例では第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223の断面積は実質的に互いに異なっている。
【0058】
鼻緒部200をソール構造体110に固定するため、最初に、図14及び図15に示すように、第1の分離可能部211を第3の穴164の上部190内に挿入する。この例示の実施例では、第1の幅広部231の断面積A2は、第3の穴164の上部190の断面積A1よりも実質的に小さい。この構成により、第1の幅広部231を第3の穴164の上部190内に容易に挿入できる。
【0059】
次に、第1の分離可能部211を第3の穴164の上部190内に挿入した後、第2の分離可能部212を図16に示すように第3の穴190に挿入する。この実施例では、第3の穴164の上部190は、第2の分離可能部212の第2の幅広部232並びに第1の分離可能部211の第1の幅狭部221を受け入れるのに十分に幅広である。換言すると、上部190の断面積A1は、第1の幅狭部221(断面積はA3である)及び第2の幅広部232(断面積はA2である)の合計の断面積を受け入れるのに十分に大きい。幾つかの場合、第2の幅広部232を第3の穴164の上部190内に完全に挿入するための隙間を提供するために、第1の分離可能部211は、第3の穴164を通って大きく下げられる。
【0060】
第2の分離可能部212を第3の穴164の上部190を通して完全に挿入した後、図17に示すように第3の分離可能部213を第3の穴190に挿入してもよい。この場合、第3の分離可能部213の第3の幅広部233は、断面積が第1の幅広部231及び第2の幅広部232の断面積とほぼ同じであってもよい。この実施例では、第3の穴164の上部190は、第3の幅広部233並びに第1の幅狭部221及び第2の幅狭部222の両方を受け入れるのに十分に大きい。
【0061】
次に図18を参照すると、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233の全てが、第3の穴164の上部190を通して完全に挿入してある。この時点で、鼻緒部200は一体化位置にある。特には、第3の穴164の上部190があることによって、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213が実質的に分離しない。
【0062】
幾つかの実施例では、第3の穴164の下部192の断面積A4は、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233を同時に受け入れるのに十分に大きい。更に、第3の穴164の上部190は、第1の幅狭部221、第2の幅狭部222、及び第3の幅狭部223を同時に受け入れるのに十分に大きい。しかし、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233の合計の断面積A5は、上部190の断面積A1よりも実質的に大きい。この構成により、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213が第3の穴164の上部190を通して引き出されることはない。
【0063】
幾つかの場合、ソール構造体は、穴がある程度伸長するのに十分な弾性を持つ材料で形成されていてもよい。図19を参照すると、第3の穴164の上部190は、伸長力が加わった場合の上部190の最大限に可能な断面積である伸長断面積A6を有し得る。例示の実施例では、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233の合計の断面積A5は、伸長断面積A6よりも実質的に大きい。換言すると、伸長状態でも、第1の幅広部231、第2の幅広部232、及び第3の幅広部233は、第3の穴164の上部190を通過できない。この構成は、鼻緒部200をソール構造体110に固定することに寄与する。
【0064】
図20及び図21は、ソール構造体110の下部114の実施例を示す。図20を参照すると、第1のストラップ120の第1の端部131が第1の穴160に挿入されている。この場合、第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313は分離位置にある。同様に、第2のストラップ122の分離可能部は分離位置にある。更に、鼻緒部200は第3の穴164を通して配置されている。この場合、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213は分離位置にある。図20を参照すると、第1のストラップ120及び第2のストラップ122に応力が加わると、第1のストラップ120の第1の端部131及び第2のストラップ122の第1の端部141が引っ張られて、ソール構造体110の下部114と面一になる。特には、第1のストラップ120の第1の分離可能部311、第2の分離可能部312、及び第3の分離可能部313及び第2のストラップ122の分離可能部が一体化位置まで動いて、第1の穴160及び第2の穴162の各々に拘束される。同様に、鼻緒部200が引っ張られて、下部114と面一になる。詳細には、第1の分離可能部211、第2の分離可能部212、及び第3の分離可能部213が一体化位置まで動いて、第3の穴164に拘束される。この構成により、下部114には、地面との滑らかな係わりを容易にする実質的に滑らかな外面が設けられていてもよい。
【0065】
図22〜図25は、履物2200の別の実施例を示す。図22を参照すると、物品2200は、上述の実施例で論じた物品100と実質的に同じであってもよい。物品2200は、前足部10、中足部12、及び踵部14と関連していてもよい。更に、物品2200は、外側16及び内側18と関連していてもよい。更に、物品2200は、上部2212及び下部2214を含むソール構造体2210を含んでいてもよい。
【0066】
幾つかの実施例では、物品2200は、足をソール構造体2210に固定する手段を含んでいてもよい。幾つかの場合、物品2200は、足の一部に巻き付けられる一つ又は複数のストラップを含んでいてもよい。一実施例では、物品2200は、第1のストラップ2220及び第2のストラップ2222を含むストラップアッセンブリ2218を含んでいてもよい。第1のストラップ2220は、ソール構造体2210の外側16と関連する第1の端部2231を含んでいてもよい。第2のストラップ2222は、ソール構造体2210の内側18と関連する第1の端部2241を含んでいてもよい。更に、第1のストラップ2220は、物品2200の前足部10と関連する第2の端部2232を含んでいてもよい。同様に、第2のストラップ2222は、物品2200の前足部10と関連する第2の端部2242を含んでいてもよい。
【0067】
第1のストラップ2220及び第2のストラップ2222は、ソール構造体2210と係合するように構成された一つ又は複数の固定部と関連していてもよい。幾つかの場合、第1のストラップ2220及び第2のストラップ2222は、鼻緒部2300と関連していてもよい。鼻緒部2300は、ストラップアッセンブリ2218をソール構造体2210に固定するのに使用される固定部である。更に、第1のストラップ2220及び第2のストラップ2222は、ソール構造体2210の第1の端部2231及び第1の端部2241の夫々に配置された第1の固定部2350及び第2の固定部2352と関連していてもよい。
【0068】
鼻緒部2300は、二つ以上の分離可能部を含んでいてもよい。幾つかの場合、鼻緒部2300は、第1の分離可能部2311、第2の分離可能部2312、及び第3の分離可能部2313を含んでいてもよい。第1の分離可能部2311、第2の分離可能部2312、及び第3の分離可能部2313の各々は、それぞれ第1の幅狭部2321、第2の幅狭部2322、及び第3の幅狭部2323をさらに含んでいてもよい。同様に、第1の分離可能部2311、第2の分離可能部2312、及び第3の分離可能部2313は、更に、第1の幅広部2331、第2の幅広部2332、及び第3の幅広部2333を夫々含んでいてもよい。特には、この構成は、上述の実施例で鼻緒部2300について説明した構成とほぼ同じである。
【0069】
第1の固定部2350及び第2の固定部2352は、また、二つ以上の分離可能部と関連していてもよい。幾つかの実施例では、第1の固定部2350は、第1の分離可能部2361、第2の分離可能部2362、及び第3の分離可能部2363を含んでいてもよい。第1の分離可能部2361、第2の分離可能部2362、及び第3の分離可能部2363の各々は、第1の幅狭部2371、第2の幅狭部2372、及び第3の幅狭部2373と夫々関連していてもよい。同様に、第1の分離可能部2361、第2の分離可能部2362、及び第3の分離可能部2363は、第1の幅広部2381、第2の幅広部2382、及び第3の幅広部2383を夫々含んでいてもよい。特には、この構成は、上述の実施例で第1のストラップ120及び第2のストラップ122について説明した構成とほぼ同じである。同様に、第2の固定部2352は、第1の固定部2350の分離可能部と同様の三つの分離可能部を含んでいてもよい。
【0070】
幾つかの実施例では、ソール構造体2210は、ストラップアッセンブリの幅及び/又は長さを変化させる手段を含んでいてもよい。幾つかの場合、ソール構造体に、ストラップアッセンブリをソール構造体に様々な方法で取り付けることができる複数の異なる穴が設けられていてもよい。
【0071】
一実施例では、ソール構造体2210は、第1の穴セット2400を含んでいてもよい。第1の穴セット2400は、鼻緒部2300と係合するように構成された二つ以上の穴を含んでいてもよい。本実施例では、第1の穴セット2400は、第1の穴2402、第2の穴2404、及び第3の穴2406を含んでいてもよい。
【0072】
一般に、第1の穴セット2400に含まれる穴の断面の寸法は変化し得る。幾つかの場合、第1の穴セット2400の各穴の断面の寸法は互いに実質的に異なっていてもよい。他の場合、第1の穴セット2400の各穴の断面の寸法は、実質的に同じであってもよい。例示の実施例では、第1の穴セット2400の各穴の断面の寸法は、実質的に同じであってもよい。この場合、第1の穴セット2400の各穴の断面積はA10である。更に、断面積A10は、鼻緒部2300の第1の幅広部2331、第2の幅広部2332、及び第3の幅広部2333の断面積A11よりも実質的に大きいように選択されてもよい。更に、断面積A10は、鼻緒部2300の第1の幅広部2331、第2の幅広部2332、及び第3の幅広部2333についての合計の断面積A12(図23参照)よりも実質的に小さいように選択されてもよい。更に、幾つかの場合、第1の穴セット2400の各穴の伸長断面積は、合計の断面積A12よりも実質的に小さい。この構成では、穴を通して第1の分離可能部2311、第2の分離可能部2312、及び第3の分離可能部2313を個々に挿入することによって、鼻緒部2300を第1の穴セット2400の任意の穴に挿入できる。また、この構成により、第1の分離可能部2311、第2の分離可能部2312、及び第3の分離可能部2313が一体化位置にある限り、鼻緒部2300が穴から外れない。
【0073】
一般に、第1の穴セット2400を構成する穴は、任意の様式で配置されていてもよい。幾つかの場合、第1の穴セット2400の穴は、概ね横方向に並べて配置されていてもよい。他の場合、第1の穴セット2400の穴は、概ね長手方向に並べて配置されていてもよい。更に他の場合、第1の穴セット2400の穴は、概ね斜め方向に並べて配置されていてもよい。例示の実施例では、第1の穴セット2400の穴は、ほぼ長手方向に並べて配置されていてもよい。この構成により、様々な長さの足に合うようにストラップアッセンブリ2218を概ね長手方向に調節することが可能となる。
【0074】
本実施例は、鼻緒部と係合する三つの穴を含むが、他の実施例では、他の任意の数の穴を使用できる。別の実施例では、例えば二つの穴だけを使用する。更に別の実施例では、四つ以上の穴を使用できる。更に、穴の数と隣接する穴の間隔とを変えることによって、ストラップの長さを微調節できる。換言すると、穴の数を増やすことによって、物品が適合し得る異なる足の長さの数を増やすことができる。
【0075】
ソール構造体2210は、更に、第2の穴セット2420及び第3の穴セット2422を含んでいてもよい。第2の穴セット2420は、第1の固定部2350と係合するように構成された二つ以上の穴を含んでいてもよい。本実施例では、第2の穴セット2420は、第1の穴2432、第2の穴2434、及び第3の穴2436を含んでいてもよい。同様に、第3の穴セット2422は、第2の固定部2352と係合するように構成された二つ以上の穴を含んでいてもよい。例示の実施例では、第3の穴セット2422は、第2の穴セット2420の穴と実質的に同じ三つの穴を含む。詳細には、第3の穴セット2422は、第1の穴2442、第2の穴2444、及び第3の穴2446を含む。
【0076】
一般に、第2の穴セット2420の穴の断面の寸法を変えることができる。幾つかの場合、第2の穴セット2420の各穴の幅は互いに実質的に異なっていてもよい。他の場合、第2の穴セット2420の各穴の幅は実質的に同じであってもよい。例示の実施例では、第2の穴セット2420の各穴の幅は実質的に同じであってもよい。この場合、第2の穴セット2420の各穴の幅はW10である。更に、幅W10は、第1の固定部2350の第1の幅広部2381、第2の幅広部2382、及び第3の幅広部2383の幅W11よりも実質的に大きいように選択されてもよい。更に、幅W10は、第1の固定部2350の第1の幅広部2381、第2の幅広部2382、及び第3の幅広部2383の重ね合せ幅W12(図23参照)よりも実質的に小さいように選択されてもよい。この構成では、第1の分離可能部2361、第2の分離可能部2362、及び第3の分離可能部2363を穴に個々に挿入することによって、第2の穴セット2420の任意の穴に第1の固定部2350を挿入できる。また、この構成により、第1の分離可能部2361、第2の分離可能部2362、及び第3の分離可能部2363が一体化位置にある限り、第1の固定部2350が穴から抜けない。
【0077】
一般に、第2の穴セット2420を形成する穴は、任意の方法で配置できる。幾つかの場合、第2の穴セット2420の穴は、概ね横方向に並べて配置されていてもよい。他の場合、第2の穴セット2420の穴は、概ね長手方向に並べて配置されていてもよい。更に他の場合には第2の穴セット2420の穴は、概ね斜め方向に並べて配置されていてもよい。例示の実施例では、第2の穴セット2420の穴は、ほぼ横方向に並べて配置されている。この構成により、様々な足幅に対処するように、ストラップアッセンブリ2218を概ね幅方向に調節できる。
【0078】
本実施例では、ストラップの固定部と係合する三つの穴が設けられているが、他の実施例では、他の任意の数の穴を使用できる。別の実施例では、例えば穴が二つしか設けられていなくてもよい。更に別の実施例では、四つ以上の穴を使用してもよい。更に、穴の数並びに隣接する穴の間の間隔を変えることによって、ストラップの幅が調節される尺度を微調節できる。換言すると、穴の数を増やすことによって、物品が受け入れることができる異なる足幅の数を増やすことができる。
【0079】
本明細書中に論じた構成を使用し、ストラップアッセンブリの様々な固定部をソール構造体2210の互いに異なる穴に挿入することによって、ストラップアッセンブリの長さ及び/又は幅を変えることができる。例えば、図23に示す形態は、第1の穴2402と係合した鼻緒部2300を示す。この位置では、鼻緒部2300は、後縁部2390から距離D1のところに配置されている。この場合、ストラップアッセンブリ2218は、第1の所定長さの足と係合するように構成される。図24に示すように、実質的にさらに短い足に対し物品2200を構成するために、鼻緒部2300を第1の穴2402から取り外し、第2の穴2404に挿入してもよい。第1の分離可能部2311、第2の分離可能部2312、及び第3の分離可能部2313(図22参照)の各々を第1の穴2402から個々に取り外すことによって、鼻緒部2300を、第1の穴2402から取り外すことができることが理解されよう。換言すると、分離可能部の各々は、第1の穴2402に分離位置で挿入され得る。これは、鼻緒部の分離可能部を穴に挿入する(図14〜図19に示した)プロセスを逆に行うことによって行われる。
【0080】
図24に示すように、鼻緒部2300を第2の穴2404に挿入する。この位置で、鼻緒部2300は、後縁部2390から距離D2のところに配置される。この場合、ストラップアッセンブリ2218は、第1の所定の長さよりも実質的に小さい第2の所定の長さの足と係合するように構成される。
【0081】
同様に、ストラップアッセンブリ2218の固定部は、様々な足幅に対処するように調節できる。例えば、図24に示す形態は、第2の穴セット2420の第1の穴2432と係合した第1の固定部2350を示す。同様に、第2の固定部2352は、第3の穴セット2422の第1の穴2442と係合している。第1の固定部2350及び第2の固定部2352がこれらの位置にあるとき、第1の固定部2350と第2の固定部2352とは、距離が約D3だけ離間している。この場合、ストラップアッセンブリ2218は、第1の所定の幅の足と係合するように構成されている。さらに小さい足幅に対し物品2200を構成するため、第1の固定部2350及び/又は第2の固定部2352の位置を調節してもよい。例示の実施例では、例えば、図24に示すように、第2の穴セット2420の第3の穴2436まで第1の固定部2350を動かしてもよい。同様に、第3の穴セット2422の第3の穴2446まで第2の固定部2352を動かしてもよい。第1の分離可能部2361、第2の分離可能部2362、及び第3の分離可能部2363(図22参照)を第1の穴2432から個々に取り外すことによって、第1の固定部2350を第1の穴2432から取り外すことができることが理解されよう。換言すると、分離可能部の各々は、第1の穴2432に分離位置で挿入され得る。これは、ストラップの分離可能部を穴に挿入する(図6〜図13に示した)プロセスを逆に行うことによって行われる。第2の固定部2352もまた、同様に第1の穴2442から取り外すことができる。
【0082】
図25に示すように、第1の固定部2350及び第2の固定部2352の各々は、それぞれ、第2の穴セット2420の第3の穴2436及び第3の穴セット2422の第3の穴2446に配置されている。この位置では、第1の固定部2350及び第2の固定部2352は、距離D4だけ離間している。この構成において、ストラップアッセンブリ2218は、第1の所定の幅よりも実質的に小さい第2の所定の足幅と係合するように構成されている。
【0083】
本実施例は、鼻緒部2300と関連する多くの穴並びにストラップアッセンブリ2218の第1の固定部2350及び第2の固定部2350を示すが、他の実施例では、幾つかの穴は選択的であることが理解されよう。例えば、幾つかの場合、鼻緒部2300と係合する穴が一つしか設けられていなくてもよい。同様に、他の場合、第1の固定部2350及び/又は第2の固定部2352と係合する穴が一つしか設けられていなくてもよい。
【0084】
上述した実施例の物品は、当該技術分野で周知の履物を形成する材料で形成されていてもよい。例えば、ソール構造体は、エラストマー、シロキサン、天然ゴム、合成ゴム、アルミニウム、鋼、天然皮革、合成皮革、発泡体、又はプラスチックを含む任意の適当な材料で形成され得るがこれらに限定されない。これに加え、履物で使用される鼻緒部は、エラストマー、シロキサン、天然ゴム、合成ゴム、皮革、発泡体、又はプラスチックを含む任意の適当な材料で形成され得るがこれらに限定されない。一実施例では、鼻緒部はエラストマー材料で形成されてもよい。履物で使用されるストラップは、織製材料、布、皮革、ゴム、エラストマー、並びに他の任意の材料を含む任意の適当な材料で形成できる。
【0085】
本発明の様々な実施例について説明したが、上記の説明は、例示を意図するものであり、限定することを意図していない。また、当業者には、本発明の範囲を逸脱することなく、さらに多くの実施形態や応用が可能であることが明らかであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲およびこれの均等物を考慮すること以外によっては限定されない。また、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な変更や変形がなされ得る。
【符号の説明】
【0086】
10 前足部
12 中足部
16 外側
18 内側
100 履物
110 ソール構造体
112 上部
114 下部
120 第1のストラップ
122 第2のストラップ
131 第1の端部
132 第2の端部
141 第1の端部
142 第2の端部
160 第1の穴
162 第2の穴



【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物において、
ソール構造体であって、該ソール構造体の上部から下部まで貫通する穴を含むソール構造体と、
複数の分離可能部を含むストラップと、
を備え、
前記複数の分離可能部の各々は幅広部を含み、前記複数の分離可能部の前記幅広部は、重ね合わされたときの重ね合せ幅を有し、
前記穴は通常の幅を有し、
各幅広部の幅は前記通常の幅よりも小さく、
前記重ね合せ幅は前記通常の幅よりも大きい、履物。
【請求項2】
前記ストラップは、二つの分離可能部を含む、請求項1に記載の履物。
【請求項3】
前記ストラップは、三つ以上の分離可能部を含む、請求項2に記載の履物。
【請求項4】
各幅広部は、前記ストラップの折り畳まれた部分である、請求項1に記載の履物。
【請求項5】
前記複数の分離可能部の各分離可能部は、各幅広部に隣接する幅狭部を含む、請求項1に記載の履物。
【請求項6】
各幅広部の幅は各幅狭部の約二倍である、請求項5に記載の履物。
【請求項7】
履物において、
ソール構造体であって、該ソール構造体の上部から下部まで貫通する穴を含むソール構造体と、
第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部を含む鼻緒部と、
を備え、
第1の分離可能部は第1の幅広部を有し、第2の分離可能部は第2の幅広部を有し、及び第3の分離可能部は第3の幅広部を有し、
前記穴の上部は、一杯に伸長された位置での前記穴の断面積に対応する伸張断面積と、非伸長位置での前記穴の断面積に対応する通常の断面積とを有し得るものであり、
第1の幅広部の断面積は前記通常の断面積よりも小さく、第2の幅広部の断面積は前記通常の断面積よりも小さく、第3の幅広部の断面積は前記通常の断面積よりも小さく、
第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部の合計の断面積は、前記穴の伸長断面積よりも大きい、履物。
【請求項8】
前記穴は、概ね円形の断面領域を有する、請求項7に記載の履物。
【請求項9】
第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部の各々は、実質的に楔形の断面領域を有する、請求項8に記載の履物。
【請求項10】
第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部は、前記鼻緒部の一体化位置及び分離位置に関連し、第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部は、前記一体化位置において円盤形の形状となる、請求項7に記載の履物。
【請求項11】
前記穴の下部の断面積は、前記合計の断面積よりも大きい、請求項7に記載の履物。
【請求項12】
第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部は、前記ソール構造体の下部と実質的に面一である、請求項11に記載の履物。
【請求項13】
第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部は、実質的にモノリシックな部分を含む、請求項7に記載の履物。
【請求項14】
第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部は、一体化位置において一緒に係止され得る、請求項7に記載の履物。
【請求項15】
第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部は、一緒にひねって係止され得る、請求項14に記載の履物。
【請求項16】
履物を組み立てる方法において、
ストラップの第1の分離可能部、第2の分離可能部、及び第3の分離可能部を分離するステップと、
第1の分離可能部の第1の幅広部を、第1の幅広部よりも実質的に幅広のソール構造体の穴に挿入するステップと、
第2の分離可能部の第2の幅広部を、第2の幅広部よりも実質的に幅広の前記穴に挿入するステップと、
第3の分離可能部の第3の幅広部を、第3の幅広部よりも実質的に幅広の前記穴に挿入するステップと、
前記ストラップを前記履物の前記ソール構造体に固定するステップと、
を含み、
第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部の重ね合せ幅は、前記穴の伸張されたときの伸長幅よりも実質的に大きいことを特徴とする、方法。
【請求項17】
第1の分離可能部は第1の幅狭部を含み、前記穴の幅は、第1の幅狭部及び第2の幅広部を受け入れるのに十分である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第2の分離可能部は第2の幅狭部を含み、前記穴の幅は、第1の幅狭部、第2の幅狭部、及び第3の幅広部を受け入れるのに十分である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記穴の下部の幅は、第1の幅広部、第2の幅広部、及び第3の幅広部の重ね合せ幅を受け入れるのに十分である、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記穴は実質的に矩形の形状を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
履物において、
第1の穴と、第1の穴に隣接して配置された第2の穴とを含むソール構造体と、
前記ソール構造体用のストラップと関連し、複数の分離可能部を含む固定部と、
を備え、
前記固定部は一体化位置と分離位置に位置し得るものであり、
前記複数の分離可能部の各分離可能部は、前記分離位置において、第1の穴及び第2の穴の寸法よりも小さい分離したときの寸法を有し、
前記分離可能部は、前記一体化位置において、第2の寸法よりも大きい合計の寸法を有し、
前記固定部は、前記ストラップを足の周囲で調節するために、第1の穴及び第2の穴に取り外し自在に挿入できる、履物。
【請求項22】
第1の穴は、第2の穴と前記ソール構造体の概ね横方向に隣接して配置されている、請求項21に記載の履物。
【請求項23】
第1の穴及び第2の穴は、前記ストラップの幅を調節するために使用され得る、請求項21に記載の履物。
【請求項24】
第1の穴は、第2の穴と前記ソール構造体の概ね長手方向に隣接して配置されている、請求項21に記載の履物。
【請求項25】
第1の穴及び第2の穴は、前記ストラップの長さを調節するために使用され得る、請求項21に記載の履物。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2013−509246(P2013−509246A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536892(P2012−536892)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/053618
【国際公開番号】WO2011/059656
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【Fターム(参考)】