説明

スロットマシン

【課題】 スロットマシンにおいて、BBゲームの消化ゲーム化傾向に歯止めを掛けること。
【解決手段】 BBゲーム状態へと移行すると、まず、第1のRBゲームがスタートし、12ゲームに達するか、8回入賞すると、小役ゲーム状態に移行する。小役ゲームにおいて、第1のJAC IN図柄が入賞すると、第1のRBゲームに移行する一方、第2のJAC IN図柄が入賞すると、第2のRBゲームに移行する。第2のRBゲームがスタートすると、11ゲームに達するか、6回入賞すると、小役ゲームに移行する。このようなサイクルは、BBゲーム状態におけるメダルの累積払出枚数が「360」になるまで繰り返される。メダル累積払出数が「360」になった時点で、第1のRBゲームであると、の第1のRT(100ゲーム)に移行し、第2のRBゲームであると、第2のRT(10000ゲーム)に移行し、小役ゲームであると、基本ゲームに移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボーナス役の入賞を契機として遊技状態がボーナスゲーム状態に移行し、この状態での遊技媒体の払出数が所定の値に達したときには当該ボーナスゲーム状態を強制的に終了させるスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パチスロと称されるスロットマシンは、外周面に複数種類の図柄が配置された3つの回転リール(図柄変動列)毎に図柄の変動表示及び停止表示を行うための図柄表示手段と、全回転リールの回転を開始させて図柄の変動表示を開始させるための始動レバーと、各回転リールに対応して配置されており、回転リールの回転を停止させることにより図柄の変動表示を停止表示させるための3つの停止ボタンとを備えている。
【0003】
かかるスロットマシンにおける基本遊技(ゲーム)は、遊技媒体としてのメダルが投入されることにより、3つの回転リールを横切る有効ライン(有効化された賭けライン)が設定されるとともに始動レバーの操作が許容され、始動レバーが操作されると役の成立に関する内部抽選(以下、単に「役抽選」という)が行われるとともに、設定された有効ライン上を図柄が変動表示され、この状態で停止ボタンが順次操作されると、変動表示されていた図柄が当該操作の順序に応じて停止表示され、全ての回転リールの図柄が停止表示されたときに有効ライン上に停止表示された3つの図柄の組合せが、予め設定された役の入賞図柄の組合せ(以下、単に「入賞図柄」ともいう)と一致した場合には、入賞とされて、当該役の種類に応じた数のメダルが配当として払い出されるといったものであり、遊技者は、このような一連の遊技を繰り返し、できるだけ多くのメダルを獲得しようと楽しむものである。
【0004】
上記役抽選で抽選の対象となる役は複数種類あり、これら役毎に入賞図柄が設定されている。役の一般例としては、入賞により遊技者にとって有利なボーナス遊技を所定の期間行うことができ、この期間に大量のメダルを獲得することができるビッグボーナス(BB)役、レギュラーボーナス(RB)役などと称されるボーナス役、入賞時に1度だけメダルの配当が得られる小役、さらにはメダルの配当は得られないが次回同じ有効ラインの設定態様において再遊技を行うことができる再遊技(リプレイ(RP))役と称されるものなどがある。
【0005】
ここで、ボーナス役の当選は、ボーナス役が入賞するまで次遊技以降へと持ち越されるが、小役及びリプレイ役の当選は、次遊技へ持ち越されることはなく、当選した遊技において入賞が成立されなかった場合には消滅するようにされている。
【0006】
近時、高確率再遊技期間の発生に意図的な持たせることによって、遊技が単調になることなく、期待感を維持しながら遊技を進めることのできるスロットマシンが特許文献1にて提案されている。
【0007】
この特許文献1には、ボーナスの種類毎に、高確率再遊技期間の発生を決定する旨が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2003−236064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に係るスロットマシンでは、BBゲーム状態は、メダルの総払出枚数が所定数に達すると、当該BBゲーム状態が強制的に終了されるようになっている。
【0010】
したがって、最大何枚のメダルを獲得できるかがBB役入賞時に分かるため、BBゲームは、単なる消化ゲームと化しているといっても過言ではない。
【0011】
また、機種によっては、払出総数の異なる複数のBBを設けているものもあるが、BBの種類が増えただけにとどまり、根本的には上記の問題は解決していない。
【0012】
そこで、高確率再遊技(RT)をBBゲームに付加するものが提案されているが、このRTにおいては、その継続ゲーム数がBBの種類毎に予め具体的に設定されており、しかもメダル獲得枚数も大きく期待することができないため、上記の問題の根本的な解決は期待できない。
【0013】
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、ボーナスゲーム(特にBBゲーム)の消化ゲーム化傾向に歯止めを掛け得るスロットマシンの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明者は、一のボーナス(RTを含む)が終了するまでの経緯を多彩にするようにすればよいのではないかと着想した。
【0015】
この着想に基づく具体的な本発明は、以下の通りである。
【0016】
本発明は、 表示エリア内において複数の図柄変動列毎に複数種類の図柄の変動表示及び停止表示を行うための図柄表示手段と、上記表示エリア内において複数の図柄変動列を横切る賭けラインのうち、投入された遊技媒体の数に応じた数の賭けラインを有効化して有効ラインを設定するための有効ライン設定手段と、この有効ライン設定手段により有効ラインが設定されていることを条件として、上記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始させるための始動操作手段と、この始動操作手段が操作されることを契機として、複数種類の役の成立に関する抽選を行うための役抽選手段と、上記複数の図柄変動列毎に対応して設けられ、上記図柄変動列毎に図柄の変動表示を停止表示させるための複数の停止操作手段と、これら停止操作手段が操作されることに応じて、当該停止操作手段に対応する上記図柄変動列の図柄の停止表示を実行する図柄停止制御手段と、上記役抽選手段による抽選で当選した役に係る入賞図柄の組合せが、上記有効ライン上に停止表示されたときに当該役の入賞と判定するための入賞判定手段と、この入賞判定手段により入賞と判定されたときにその入賞役の種類に応じた数の遊技媒体を払い出すための払出手段と、を備えており、上記役抽選手段により抽選される複数種類の役には、入賞すると、遊技状態を遊技者にとって遊技媒体を獲得するのに有利なボーナスゲームへ移行させるボーナス役、及び上記遊技媒体の投入を伴うことなく同じ上記有効ラインの設定態様で上記始動操作手段による上記図柄の変動表示の開始を許容する再遊技役が含まれており、上記ボーナス役の入賞を契機に遊技状態をボーナスゲームへ移行させて遊技ムを実行するとともに、当該ボーナスゲームの終了後に、上記役抽選手段による抽選において上記再遊技役の当選確率を高く変化させた高確率再遊技状態へ移行させて遊技を実行する遊技制御手段をさらに備えているスロットマシンにおいて、上記遊技制御手段は、カウント手段により上記ボーナスゲームにおける遊技媒体の累積払出数をカウントし、累積払出数が所定数に達すると上記ボーナスゲームを終了させ、上記ボーナスゲームを複数種類の特定遊技状態を組合せて実行するとともに、上記ボーナスゲームの終了後に実行する上記高確率再遊技状態の継続遊技数を、上記ボーナスゲームが終了した時点の上記特定遊技状態の種類によって異ならせる。
【0017】
また、上記スロットマシンは、上記カウント手段による上記累積払出数のカウント値を表示するための払出数表示手段をさらに含む。
【0018】
上記構成によれば、遊技者は、ボーナスゲームにおける累積払出数のカウント値の表示を確認することによって、ボーナスゲームの終了時期についてそれなりに予想がつくようになる。
【0019】
さらに、上記ゲーム制御手段は、上記ボーナスゲームにおける遊技状態が何れの特定遊技状態であるかを遊技者に認識させるための報知を行う。
【0020】
上記構成によれば、上記の報知によって、遊技者は、ボーナスゲーム中においての現在の遊技状態が何れの特定遊技状態であるかを容易に認識できる。
【0021】
上記図柄停止制御手段は、ボーナスゲームにおける各特定遊技状態において、上記役抽選手段による抽選で当選している役に係る入賞図柄の組合せであっても、上記停止操作手段の操作タイミングによって有効ライン上に停止させない制御ができることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のスロットマシン。
【0022】
具体的には、上記複数種類の特定遊技状態とは、上記役抽選手段による抽選の対象役が小役及びジャックイン役である小役ゲーム状態と、上記役抽選手段による抽選の対象役がジャック役であるレギュラーボーナスゲーム状態とからなり、上記ゲーム制御手段は、上記小役ゲーム状態において上記ジャックイン役が入賞すると遊技状態を上記レギュラーボーナスゲーム状態に移行させるとともに、上記レギュラーボーナスゲーム状態が所定の終了条件に達したときに上記小役ゲーム状態に移行させることにより、上記ボーナスゲームを実行する。
【0023】
また、上記レギュラーボーナスゲーム状態として、終了条件の異なる2種類以上を備え、上記ゲーム制御手段は、上記小役ゲーム状態における役抽選手段による抽選により、当該小役ゲーム状態終了後に移行するレギュラーボーナスゲーム状態を何れにするかを決定する。
【0024】
さらに、上記図柄停止制御手段は、上記小役ゲーム状態からレギュラーボーナスゲーム状態に移行させる場合のジャックイン役の入賞図柄の組合せを、レギュラーボーナスゲーム状態の種類により異ならせて上記有効ライン上に停止表示させることにより、次に何れのレギュラーボーナスゲーム状態に移行するかを報知する。
【0025】
この場合、入賞したジャックイン役の図柄の組合せを確認することにより、何れのレギュラーボーナスゲームが次にスタートできるか認識できるようになる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によると、一のボーナスが終了するまでの経緯が多彩となるので、ボーナスゲームの消化ゲーム化傾向に歯止めを掛け得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、3個の回転リール式の図柄表示手段を備えたスロットマシンに対して本発明を適用した場合の例について示すが、本発明はこれに限られることなく、さらに多くの回転リールを用いたものや液晶リール式の図柄表示手段を備えたスロットマシンにも適用可能である。
【0028】
[外観構成]
図1〜図4を参照して、本実施の形態1に係るスロットマシン1は、前面が開放している箱形の筐体2と、この筐体2に対して開閉自在に取り付けられている前扉3とを備えている。
【0029】
前扉3の中央部正面には、正面パネル4が装着されている。この正面パネル4の主要部には、表示窓5が形成されている。この表示窓5は、主として、筐体2内の3つの回転リール6L,6C,6Rを観察するためのものであって、各リール6L,6C,6Rの外周面には、それぞれ、ボーナス役図柄、小役図柄及びリプレイ役図柄を含む、複数種類の役図柄が周方向に沿って描かれている。これらの図柄は、表示窓5を通して3つずつ観察される。表示窓5及び各リール6L,6C,6Rの両者は、正面パネル4上において遊技者に対面している。
【0030】
表示窓5の左側には、5つの賭けライン表示ランプ7A,7B,7C,7D,7Eが設けられている。これら5つの賭けライン表示ランプ7A〜7Eは、1遊技における有効ラインを示すために点灯するランプである。他方、表示窓5の右側には、スタートランプ8、投入指示ランプ9、リプレイタイム告知ランプ10、アシストタイム(AT)告知ランプ11及びゲームオーバーランプ12が設けられている。スタートランプ8は、遊技が開始できる状態となった場合に点灯又は点滅するランプである。投入指示ランプ9は、メダルをスロットマシン1に投入できる状態である場合に点灯又は点滅するランプである。RT告知ランプ10は、遊技状態が高確率再遊技状態(以下、「RT」という)に移行した場合に点灯又は点滅するランプである。AT告知ランプ11は、遊技状態が画像や音などにより役の入賞を支援する情報が報知される状態に移行した場合に点灯又は点滅するランプである。ゲームオーバーランプ12は、遊技が終了したときに点灯又は点滅するランプである。これらランプ8〜12は、正面パネル4の上方から下方に向かってこの順で配置されている。
【0031】
ここに、「RT」とは、役の成立に関する抽選(役抽選)において、リプレイ(RP)役が高確率で当選する遊技状態のことであり、通常遊技状態においてハズレ(非当選)となる確率を減らし、RP役の入賞頻度を高くすることにより、遊技媒体であるメダルの減量を軽減ないし防止するようにした遊技状態をいう。
【0032】
表示窓5上には、当該表示窓5の窓面を通過する5本の賭けライン13A,13B,13C,13D,13Eが設けられている。具体的には、第1の賭けライン13Aは、表示窓5の中段において水平に延びており、この賭けライン13Aの左端に第1の賭けライン表示ランプ7Aが配置されている。第2の賭けライン13Bは、表示窓5の上段において水平に延びており、この賭けライン13Bの左端に第2の賭けライン表示ランプ7Bが配置されている。第3の賭けライン13Cは、表示窓5の下段において水平に延びており、この賭けライン13Cの左端には第3の賭けライン表示ランプ7Cが配置されている。第4の賭けライン13Dは、表示窓5の左上段から右下段に向かって斜め下方向に延びており、この賭けライン13Dの左端には第4の賭けライン表示ランプ7Dが配置されている。第5の賭けライン13Eは、表示窓5の左下段から右上段に向かって斜め上方向に延びており、この賭けライン13Eの左端には第5の賭けライン表示ランプ7Eが配置されている。
【0033】
表示窓5の下方には、払出数表示器14、ゲーム数表示器15及びクレジット数表示器16が設けられている。払出数表示器14は、入賞が発生した場合に遊技者に対して払い出されるメダル数を表示する表示器である。ゲーム数表示器15は、ボーナスゲーム中の小役ゲーム数及びJACゲーム数、RT中の残りゲーム数などを表示する表示器である。クレジット数表示器16は、遊技者が所有する有価価値としてスロットマシン1にクレジットされているメダル数を表示する表示器である。これら表示器14〜16は、7セグメント表示器であって、正面パネル4上で左から右に向かってこの順で配置されている。
【0034】
前扉3の上部には、上パネル17が装着されている。この上パネル17の中央部には、液晶表示装置(以下、「LCD」という)18が設けられている。このLCD18は、遊技に関する種々の演出などを表示により行うための手段であって、例えば遊技中の演出画像を各種遊技状態のとき毎に異なるものとして表示したり、ボーナス役が内部当選している旨を画像表示により告知したり、遊技にリンクした演出情報などを表示する。なお、代替的に、LED表示装置やEL表示装置を採用して上記遊技演出情報を表示するようにしてもよい。LCD18を挟んだ左右両側には、スピーカー19A,19Bが配置されており、この左右一対のスピーカー19A,19Bは、上パネル18に嵌め込まれている。これらのスピーカー19A,19Bは、LCD18に表示された演出画像に対応した演出音、遊技状態に応じた効果音等を出力するための手段である。他方、前扉3の下部には、下パネル20が装着されている。この下パネル20には、機種名及びイメージデザイン等が印刷されており、その下方には、メダル払出口21及びメダル受け皿22が設けられている。
【0035】
正面パネル4と下パネル20との間には、操作部23が設けられている。この操作部23には、メダル投入口24、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及び精算ボタン28が備えられている。メダル投入口24は、操作部23の上面の右側に配置されている。ベットボタン25は、投入口24から投入されたメダルを何枚賭けるかを設定する際に使用されるボタンであって、操作部23の上面において始動レバー26及び左停止ボタン27Lの両者の中間位置に配置されている。始動レバー26は、遊技を開始する際に使用されるレバーであり、他方停止ボタン27L,27C,27Rは、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる際に使用されるボタンである。具体的には、左停止ボタン27Lを操作すると、左リール6Lの回転が停止する。中停止ボタン27Cを操作すると、中リール6Cの回転が停止する。右停止ボタン27Rを操作すると、右リール6Rの回転が停止する。これら停止ボタン27L,27C,27Rは、操作部23の正面中央部において各リール6L,6C,6Rに対応して配置されている。これに対して、始動レバー26は、操作部23の正面において停止ボタン27L,27C,27Rの左側に配置されている。精算ボタン28は、スロットマシン1にクレジットされたメダルを精算する際に使用されるボタンであって、操作部23の正面において始動レバー26の左側に配置されている。
【0036】
本スロットマシン1では、遊技はクレジットモードで進行される。すなわち、1遊技毎にベットボタン25が1回押されると、3枚のメダルが賭け対象となり、上記の5本の賭けライン13A〜13Eの全てが有効化される。このとき、上記の5つの賭けライン表示ランプ7A〜7Eが点灯する。
【0037】
かかるクレジットモードでは、上記有効化された賭けライン(有効ライン)13A〜13Eの何れかのライン上で入賞図柄の組合せが揃い、それによって入賞が成立した場合には、この入賞の発生に伴いクレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダル数がクレジットとしてスロットマシン1にストアーされる。クレジットの上限を超える場合には、その上限を超えた数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
【0038】
上記のクレジットモードの手順に則して賭け対象となるメダルの枚数が設定されると、制御装置100(図7参照)は、この設定された賭け枚数分のメダルを取り込む。このメダルの取り込みにより、遊技を開始する条件が整う。このとき、スタートランプ8が点灯又は点滅する。このスタートランプ8の作動状態において、始動レバー26が操作されると、制御装置100は、全てのリール6L,6C,6Rを一斉に回転させる。
【0039】
各停止ボタン27L,27C,27Rを押圧操作すると、その操作に対応するリールの回転が停止する。全リール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、有効ライン上に入賞図柄の組合せの1つが停止表示する(揃う)と、制御装置100は、成立した入賞役の種類に従って、予め定められている枚数のメダルを上記メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に払い出す。
【0040】
図2を参照して、LCD18の左側部領域とスピーカー19Aとの間、及びLCD18の右側部領域とスピーカー19Bとの間には、LCD18に表示される複数の遊技履歴画像のうち所望の遊技履歴画像に切り替え表示を行わせるための切り替えボタンK,Fが、各々上下方向に並ぶように、合計4個設けられている。このLCD18は、左右の側縁がスピーカー19A,19Bと隣接する程度に大きな横幅寸法を有すると共に、その上端縁が前扉3の上端縁に隣接し、且つ、その下端縁が表示窓5の上端縁に隣接する程度に大きな縦幅寸法を有する、非常に大きな表示面を備えている。そのため、LCD18では、一度に多くの表示内容が同時に表示される。具体的には、LCD18の3分の1の領域に種々の遊技履歴画像に切り替えるためのメニュー画面が表示され、残りの3分の2の領域にキャラクターなどを用いた演出画像などが表示される。上記遊技履歴画像のメニューとしては、ボーナス遊技における最高メダル獲得枚数や、1日のボーナス役入賞回数、前回のボーナス遊技から現在までの遊技回数、メダル払出枚数とメダル投入枚数との関係をグラフ化した表、或いは、遊技に関する説明などを例示することができる。これら例示したメニューが予めLCD18上に表示される。切り替えボタンKには、複数のメニューのうちから所望のメニューを選択できるように、表示画面上でカーソルを進む方向に移動させるための第1のカーソル移動ボタンK1と、表示画面上で同様にカーソルを戻す方向に移動させるための第2カーソル移動K2とが含まれている。他方、切り替えボタンFには、カーソル移動ボタンK1,K2によって移動したカーソルが示すメニュー内容の遊技履歴画像に切り替えるか否かを決定するための決定ボタンF1と、この切り替えられた遊技履歴画像を元の画像に戻すためのキャンセルボタンF2とが含まれている。
【0041】
[内部構成]
図5及び図6を参照して、筐体2内には、リール6L,6C,6R、各リール6L,6C,6Rの駆動源であるステッピングモーターSML,SMC,SMR、ホッパー30及び確率設定ボックス31が備えられている。
【0042】
リール6L,6C,6Rは、図5に示すように、筐体2内の中央部に配置されており、これらリール6L,6C,6Rを基準として、ホッパー30及び確率設定ボックス31の設置箇所が決定されている。図6に示すように、各リール6L,6C,6Rの回転軸61は、それぞれ、筐体2内のブラケット32に回転自在に支持されており、当該各回転軸61の端部が各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの出力軸に結合されている。
【0043】
ホッパー30は、メダルの貯留・放出を行うための手段であって、図5に示すように、リール6L,6C,6Rの下方において、筐体2の底面に取り付けられている。他方、確率設定ボックス31は、ホッパー30の左側において、筐体2の底面に取り付けられている。
【0044】
[電気的構成]
図7を参照して、上記のスロットマシン1の制御装置100は、マイクロコンピューターであって、CPU1001、RAM1002、ROM1003、クロックパルス発生回路1004、乱数発生器1005、モーター駆動制御回路1006、ランプ駆動制御回路1007、表示器駆動制御回路1008、LCD駆動制御回路1009、音出力制御回路10010及びホッパー駆動制御回路10011を備えている。
【0045】
CPU1001は、スロットマシン1の制御中枢を司るものであって、ROM1003に記憶されているプログラムに従って種々の制御を行う。このCPU1001の制御対象としては、ステッピングモーターSML,SMC,SMR、各種のランプ7A〜7E,8〜12、各種の表示器14〜16、LCD18、スピーカー19A,19B及びホッパー30を挙げることができる。これら各制御要素に対する制御信号は、それぞれ、モーター駆動制御回路1006、ランプ駆動制御回路1007、表示駆動制御回路1008、LCD駆動制御回路1009、音出力制御回路1009及びホッパー駆動制御回路10011を介して、CPU1001から与えられる。
【0046】
CPU1001には、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及び精算ボタン28の各操作信号と、メダル投入検知センサー200及びメダル排出検知センサー300の各センシング出力と、回転位置検出回路400の回転位置検出信号と、キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3の各スイッチング信号と、ゲーム数カウンターC1、JAC入賞回数カウンターC2及び払出数カウンターC3の各カウント出力が与えられる。
【0047】
停止ボタン27L,27C,27Rの操作信号は、リール停止信号処理回路500によって所定の処理が施された後、リール停止信号としてCPU1001に入力される。
【0048】
メダル投入検知センサー200は、メダル投入口24から投入されたメダルを検知するためのセンサーであって、メダル投入口24に関連して設けられている。他方、メダル排出検知センサー300は、ホッパー30のメダル放出位置に関連して設けられており、そのセンシング信号は、メダル排出完了信号処理回路600によって所定の処理が施された後、メダル排出完了信号としてCPU1001に入力される。
【0049】
回転位置検出回路400は、各リール6L,6C,6Rの回転位置を検知するための回路であって、各リール6L,6C,6Rに関連して設けられている光センサーや、各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの近傍に設けられているロータリーエンコーダを含んでいる。各リール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、CPU1001は、回転位置検出回路400の検出信号に基づいて、有効ライン上での当該各リール6L,6C,6Rの停止図柄の種類を特定する。
【0050】
キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3は、確率設定ボックス31に内蔵されている。キースイッチSW1は、遊技モードと確率設定モードとを互いに切り替えるためのスイッチである。他方、確率設定スイッチSW2は、役成立抽選に関する当選確率の設定を切り替えるためのスイッチであって、そのスイッチング信号は、キースイッチSW1によって確率設定モードになっている場合に限り、CPU1001に入力が受け付けられる。
【0051】
ゲーム数カウンターC1は、消化ゲーム数をカウントするカウンターである。JAC入賞回数カウンターC2は、JAC入賞回数をカウントするカウンターである。払出数カウンターC3は、役の入賞時に払い出されるメダルの数をカウントするカウンターである。
【0052】
遊技を開始するために、遊技者によって始動レバー26が操作され、その操作信号が入力されると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させるべく、モーター駆動制御回路1006を介してステッピングモーターSML,SMC,SMRに始動信号を出力する。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動表示が開始される。他方、リール6L,6C,6Rの回転を停止するために、遊技者によって停止ボタン27L,27C,27Rが押圧操作され、その操作信号が入力されると、CPU1001は、操作された停止ボタンに対応するリールの回転を停止させるべく、モーター駆動制御回路1006を介してステッピングモーターSML,SMC,SMRに停止信号を出力する。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止表示される。
【0053】
RAM1002は、CPU1001と互いにインターフェイスをとっており、CPU1001のワーキングエリアとして機能する。具体的には、遊技や図柄変更の制御に必要なフラグや変数の値の書き込み及び読み出しなどが行われる。
【0054】
ROM1003には、スロットマシン1を制御して遊技を進行するための遊技プログラム、遊技プログラムで用いる変数の初期値、図柄の組合せと乱数との対応関係を示すデータ群などが格納されている。
【0055】
クロックパルス発生回路1004は、基準クロックパルスを発生させるための回路であって、発生させた基準クロックパルスをCPU1001に供給する。
【0056】
乱数発生器1005は、上記の役の成立に関する電子抽選などをマシン1内部で行う際に用いられる乱数を発生させ、この発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出するための手段であって、抽出した乱数をCPU1001に供給する。例えば、役成立抽選を行うに際して乱数を発生させるコマンドが、CPU1001から乱数発生器1005に対して与えられると、乱数発生器1005は、所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号をCPU1001に出力する。
【0057】
ランプ駆動制御回路1007は、CPU1001からの指示信号に基づいてランプ駆動信号を生成し、この生成したランプ駆動信号を各種のランプ7A〜7E,8〜12に与える。その結果、各種のランプ7A〜7E,8〜12は、所定の事象を告知するために点灯又は点滅する。
【0058】
表示器駆動制御回路1008は、CPU1001からの指示信号に基づいて表示器駆動信号を生成し、この生成した表示器駆動信号を各種の表示器14〜16に与える。その結果、各種の表示器14〜16は、所定の事象を表示する。
【0059】
LCD駆動制御回路1009は、CPU1001からの指示信号に基づいてLCD駆動信号を生成し、この生成したLCD駆動信号をLCD18に与える。その結果、LCD18は、その表示面上に種々の遊技演出情報を表示する。
【0060】
音出力制御回路10010は、CPU1001からの指示信号に基づいて音出力信号を生成し、この生成した音出力信号をスピーカー19A,19Bに与える。その結果、スピーカー19A,19Bは、遊技状態に応じた効果音等を含む演出音を発する。
【0061】
ホッパー駆動制御回路10011は、CPU1001からの指示信号に基づいてホッパー駆動信号を生成し、この生成したホッパー駆動信号をホッパー30に与える。その結果、ホッパー30は、貯留しているメダルを受け皿22に放出する。
【0062】
[リール停止制御]
スロットマシン1では、役抽選の抽選結果によって何らかの役が成立すると、当該当選役の当選フラグが立てられ、当選フラグが立っている役の入賞図柄が有効ライン上に揃いやくするための引き込み停止制御が実行される。他方、当選フラグが立っていない役の入賞図柄は、有効ライン上に揃わせないための蹴飛ばし停止制御が実行される。
【0063】
上記「引き込み停止制御」とは、リールの回転及び停止による図柄の変動状態及び停止状態を見るための表示窓5の領域を遊技者が視認しつつ3つの停止ボタン27L,27C,27Rを操作(以下、この行為を「目押し」という)したときに、その操作タイミングと、フラグ成立している当選役の入賞図柄が有効ライン上を通過するタイミングとの間にズレがあっても、所定の範囲内のズレであれば入賞図柄を有効ライン上に引き込んで(停止表示させるタイミングを遅延させることにより調節して)停止するようにするリールの停止制御である。具体的には、リール6L〜6Rに対応したカウンターが(図示せず)設けられており、CPU1001は、ステッピングモーターSML,SMC,SMRに駆動パルスを出力したときにはそのステッピングモーターに対応するリールのカウンターのカウント値を駆動パルス数だけインクリメントするとともに、位置検出センサーがリール6L,6C,6Rの基準回転位置を検出したときにはそのリールに対応するカウンターのカウント値をリセットするようにしている。このようにして、CPU1001は、カウンターのカウント値に基づいてリール6L,6C,6Rの基準回転位置からの現在の回転位置を判断する。しかし、回転位置を判断できてもどの図柄で停止するかを判断できなければ、引き込み制御は実現できないため、このような図柄の判断のために各リール6L,6C,6Rにおける図柄の配列情報である図柄テーブルを利用する。つまり、リール停止信号処理回路500から、各停止ボタン27L,27C,27Rに対する操作信号がCPU1001に通知される。この通知を受けたCPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転位置と図柄の種類との位置関係を記憶した図柄テーブルを利用して、入賞図柄を有効ライン上に停止させるための引き込みコマ数を設定し、モーター駆動制御回路1006から停止信号をステッピングモーターSML,SMC,SMRに送信してリールの引き込み停止動作を実行するのである。このように、リール6L,6C,6Rの外周のどの位置にどのような図柄が設けられているかを示す図柄テーブルを利用することによって、引き込み制御が実行できるのである。このような引き込み制御は、一般的に国内においてパチスロとも呼ばれるスロットマシンにおいて周知の技術である。なお、このような引き込み制御を行えるのは、目標とする図柄から所定の数以内のコマズレ、即ち引き込み最大コマ数(許容コマ数)以内であれば、どのようなタイミングで遊技者が停止操作を行ったとしてもフラグ成立している当選役の入賞を成立させるための図柄を停止表示することが可能となっている。
【0064】
一方、役抽選により当選していない役(当選フラグが成立していない役)の入賞図柄(の組合せ)が有効ライン上に揃うことを防止するために、何れの役の入賞図柄をも有効ライン上に揃わせないようにしたりするために蹴飛ばし停止制御(ハズレ図柄の組合せを有効ライン上に引き込んで停止表示させる引き込み停止制御)が利用される。つまり、上記「蹴飛ばし停止制御」とは、入賞が許容された入賞図柄以外の入賞図柄の組合せを有効ライン上に停止させないためのリール停止制御である。具体的には、遊技者による停止ボタン27L,27C,27Rの操作(目押し)タイミングと、入賞が許容された役以外の役の入賞図柄が有効ライン上を通過するタイミングとにズレが生じなかったとしても、強制的にその入賞図柄を有効ライン上からずらせて(はずして)リール停止させる制御である。このような蹴飛ばし制御も上記パチスロにおいて一般的に使用されるものである。
【0065】
なお、本実施の形態1のスロットマシン1では、上記の引き込み又は蹴飛ばし許容コマ数は、一般的な4コマに設定されている。
【0066】
[BBゲーム内容]
図15を参照して、本スロットマシン1では、BB役の入賞が成立すると、遊技状態がBBゲーム状態へと移行する。このBBゲーム状態には、第1のRBゲーム状態、第2のRBゲーム状態及び小役ゲーム状態の3種類のゲーム状態が含まれる。本BBゲーム状態に移行すると、まず、第1のRBゲームがスタートされる。
【0067】
第1のRBゲームでは、上記の役抽選の対象役がJAC役であって、通常(基本ゲーム状態)とは異なり、ハズレよりもかなり高い確率で、メダル払い出しの伴う役(すなわちJAC役)が入賞可能となっている。この第1のRBゲームは、ゲーム数が「12」に達するか、又はJAC入賞回数が「8」に達した時点で終了され、遊技状態が小役ゲーム状態に移行される。
【0068】
小役ゲームでは、上記の役抽選の対象役が小役及びJAC IN役であって、入賞図柄の組合せが「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」で構成される第1のJAC IN役が入賞すると、遊技状態が上記の第1のRBゲーム状態に移行される一方、入賞図柄の組合せが「リプレイ」−「リプレイ」−「ベル」で構成される第2のJAC IN役が入賞すると、遊技状態が第2のRBゲーム状態に移行される。
【0069】
第2のRBゲームでは、上記の役抽選の対象役がJAC役であって、通常(基本ゲーム状態)とは異なり、ハズレよりもかなり高い確率で、メダル払い出しの伴う役(すなわちJAC役)が入賞可能となっている。この第2のRBゲームは、ゲーム数が「11」に達するか、又はJAC入賞回数が「6」に達した時点で終了され、遊技状態が上記の小役ゲーム状態に移行される。
【0070】
本BBゲーム状態における第1のRBゲーム状態、第2のRBゲーム状態及び小役ゲーム状態は、BBゲーム状態におけるメダルの累積払出枚数が「360」になった時点で上記各ゲーム状態(即ち、BBゲーム状態)が強制的に終了される。この強制終了時点でのゲーム状態が、第1のRBゲーム状態であると、遊技状態は、継続ゲーム数が「100」の第1のRT状態に移行され、第2のRBゲーム状態であると、遊技状態は、継続ゲーム数が「10000」の第2のRTゲーム状態に移行され、小役ゲーム状態であると、遊技状態は基本ゲーム状態に移行される。
【0071】
因みに、本実施の形態では、小役、並びに第1及び第2のJAC IN役に関する入賞図柄が上記の引き込みコマ数よりも広く(例えば、5コマ)配置されている。これは、小役並びに第1及び第2のJAC IN役の入賞を遊技者の目押しタイミングにより左右させるための構成であるが、このような図柄の配置によるものではなく、小役並びに第1及び第2のJAC IN役の入賞の可否をCPU1001の制御により決定するようにしてもよい。すなわち、予め定めた条件を満足した場合(たとえば、停止ボタン27L,27C,27Rを遊技者が目押しする順番が所定の順番であった場合、或いは、停止ボタン27L,27C,27Rを遊技者が目押ししたタイミングが所定のタイミングであった場合など)、小役並びに第1及び第2のJAC IN役の入賞図柄を、蹴飛ばし停止制御により、入賞させないようにしてもよい。
【0072】
[制御の流れ]
(基本ゲーム)
図8を参照して、まず、制御装置100内のCPU1001は、賭けラインが有効化されてベットが完了するのを待つ(ステップS1)。クレジットモードでベットボタン25を押してメダルをスロットマシン1に投入したりすることによって、全ての賭けライン13A〜13Eが有効化されると、CPU1001は、ベットが完了したと判断し、始動レバー26が操作されるのを待つ(ステップS2)。このとき、スタートランプ8が点灯又は点滅する。
【0073】
始動レバー26が操作されると、CPU1001は、役の成立に関する内部抽選(役抽選)を行う(ステップS3)。このとき、参照テーブルとして基本ゲーム用参照テーブルTNが使用される。役抽選において、何れかの役が当選するとその当選した役の当選フラグを成立(ON)させる。なお、この抽選は、乱数を用いたマシン内部の電子抽選で達成される。また、小役及びリプレイ(RP)役は当選フラグが成立した場合であってもそのゲームで入賞できないとその当選フラグはOFFされてしまい次ゲーム以降に持ち越されることはないが、ボーナス役(BB役及びRB役)の当選フラグは入賞が成立するまでそのON状態が以降のゲームに持ち越される。
【0074】
次に、CPU1001は、全リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS4)。このとき、LCD18に演出画像が表示されるとともに、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。
【0075】
リール6L,6C,6Rの回転が開始されると、CPU1001は、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しの完了を待つ(ステップS5)。
【0076】
停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了すると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる(ステップS6)。このとき、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄変動が停止される。この際のリール停止処理は、上記ステップS3での役抽選において、何れかの役に当選しその役の当選フラグが成立している場合には、当選役の入賞図柄を有効ライン上に引き込むリール停止制御が実行され、何れの当選フラグも成立していない場合には、CPU1001は、蹴飛ばし停止制御により何れの役も成立させない態様でリールの停止制御が実行される。
【0077】
全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、BB役が入賞したか否かを判別する(ステップS7)。BB役が入賞した場合には、CPU1001は、BBゲーム処理を行う(ステップS8)。なお、BBゲーム処理の具体的な処理内容は後述する。他方、BB役が入賞しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS9に移す。
【0078】
ステップS9に移行すると、CPU1001は、RB役が入賞したか否かを判別する(。RB役が入賞した場合には、CPU1001は、RBゲーム処理を行い(ステップS10)、その後、処理をステップS1に戻してベットの完了を待つ。なお、RBゲーム処理の具体的な処理内容は後述する。他方、RB役が入賞しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS11に移す。
【0079】
ステップS11に移行すると、CPU1001は、小役が入賞したか否かを判別する。小役が入賞した場合には、CPU1001は、その入賞小役に応じたメダルの払い出しを行い(ステップS12)、その後、処理をステップS1に戻す。他方、小役が入賞しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS13に移す。
【0080】
ステップS13に移行すると、CPU1001は、リプレイ役が入賞したか否かを判別する。リプレイ役が入賞した場合には、CPU1001は、メダルの払い出しを行うことなく、処理をステップS2に戻し始動レバー26が操作されるのを待つ。他方、リプレイ役が入賞しなかった場合には、CPU1001は、はずれとみなして処理をステップS1に戻す。
【0081】
(BBゲーム処理)
図9を参照して、ビッグボーナスゲーム処理では、まずCPU1001は、払出カウンターC3をONし(ステップS101)、第1のRBゲームを開始する(ステップS102)。このとき、その旨が、LCD18に演出画像として表示されたり、スピーカー19A,19Bから効果音が出力される。
【0082】
第1のRBゲームが開始されると、まず、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1及びJAC入賞回数カウンターC2を共にONし(ステップS102)、賭けラインが有効化されてベットが完了するのを待つ(ステップS104)。
【0083】
ベットが完了し、始動レバー26が操作されると(ステップS105においてYES)、CPU1001は、役抽選を行う(ステップS106)。この抽選において、基本ゲーム用参照テーブルに代えて第1のRBゲーム用参照テーブルが使用される。このとき、JACが当選すると、JACの当選フラグがONされる。
【0084】
上記役抽選が終了すると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS107)。
【0085】
リール6L,6C,6Rの回転を開始すると、CPU1001は、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止するのを待つ(ステップS108及びステップS109)。このとき、CPU1001は、JACの当選フラグがONされているときには、引き込み停止制御によりリールを停止させてJACの入賞図柄の組み合わせを有効ライン上に引き込んで入賞を成立させる。他方、JACの当選フラグがONされていない場合には、蹴飛ばし停止制御によりリールを停止させて、JACの入賞を成立させないようにする。
【0086】
停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全てのリール6L,6C,6Rが停止すると、CPU1001は、JACの入賞が成立したか否かを判別する(ステップS110)。JAC入賞が成立した場合には、CPU1001は、メダルの払出を行い(ステップS111)、メダル払出枚数カウンターC3のカウント値(払出数)を累積加算する(ステップS112)。その後、CPU1001は、払出数表示器14にメダル払出数カウンターC3の累積カウント値に応じた値を表示し(ステップS113)、メダルの累積払出数が「360」となったかを判別する(ステップS114)。上記のメダル払出枚数が「360」に達した場合には、CPU1001は、払出数カウンターC3をOFFすると共にゲーム数カウンターC1及びJAC入賞カウンターC2の両者をOFFし(ステップS121及びステップS122)、本BBゲーム処理を強制的に終了する(ステップS123)。このようにBBゲームを強制的に終了させると、CPU1001は、そのときのゲーム状態が第1のRBゲームであるので、ゲーム状態を第1のRT処理に移行させる(ステップS124)。なお、第1のRT処理の具体的な処理内容については後述する。これに対し、上記のメダル積算払出数が「360」に達していない場合には、CPU1001は、処理をステップS115に移す。他方、JAC入賞が成立した場合には、CPU1001は、処理をステップS117に移す。
【0087】
ステップS115に移行すると、CPU1001は、JAC入賞回数カウンターC2のカウント値を「1」加算する。その後、CPU1001は、上記入賞回数が「8」になったか否かを判別する(ステップS116)。上記入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001は、処理をステップS119に移す。他方、入賞回数が「8」に達しない場合には、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1のカウント値(ゲーム数)を「1」加算する(ステップS117)。その後、CPU1001は、処理をステップS118に移行する
ステップS118に移行すると、CPU1001は、ゲーム数が「10」に達したか否かを判別する(ステップS118)。入賞回数が「8」及びゲーム数が「10」に共に達していない場合には、CPU1001は、処理をステップS104に戻してベットの完了を待つ。すなわち、本第1のRBゲームを継続する。他方、ゲーム数が「10」に達した場合には、CPU1001は、処理をステップS119に移す。
【0088】
上記入賞回数が「8」に達し、又は上記ゲーム数が「10」に達してステップS119に移行すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1及びJAC入賞回数カウンターC2の両者をOFFする。そうすると、CPU1001は、第1のRBゲームを終了させ(ステップS120)、処理をステップS202(図10参照)に移行する。
【0089】
図10を参照して、ステップS201に移行すると、CPU1001は、小役ゲームを開始する。このとき、その旨が、LCD18に演出画像が表示されたり、スピーカー19A,19Bから効果音が出力される。
【0090】
次に、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると(ステップS203及びS204においてYES)、CPU1001は、役抽選を行う(ステップS204A)。この抽選には、第1のRBゲーム用参照テーブルに代えて小役ゲーム用参照テーブルが使用される。
【0091】
役抽選が終了すると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS205)。その後、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了すると(ステップS206においてYES)、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる(ステップS207)。
【0092】
次に、CPU1001は、小役が入賞したか否かを判別する(ステップS208)。小役が入賞した場合には、CPU1001は、メダルの払い出しを行い(ステップS209)、その後、メダル払出数カウンターC3のカウント値(払出数)を累積加算する(ステップS210)。このとき、メダルの累積払出数が払出数表示器14に表示される。その後、上記のメダル払出数が「360」に達しない場合には、CPU1001は、処理をステップS203に戻してベットの完了を待つ。すなわち、小役ゲームを継続する。これに対し、上記のメダル払出数が「360」に達した場合には、CPU1001は、払出数カウンターC3をOFFする(ステップS212)。そうすると、CPU1001は、本BBゲーム処理を強制的に終了し(ステップS213)、その後、処理をステップS5(図8参照)に戻してゲーム状態を基本ゲーム状態とする。他方、小役が入賞しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS214に移す。
【0093】
ステップS214に移行すると、CPU1001は、上記の第1のJAC IN図柄(本実施形態では、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」としているが、これに限ることがなく、たとえば、小役の入賞図柄と兼用してもよい)が入賞したか否かを判別する。第1のJAC IN図柄が入賞した場合には、CPU1001は、本小役ゲームを終了すべく、処理をステップS102(図9参照)に移行させて再び第1のRBゲームを開始する。他方、第1のJAC IN図柄が入賞しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS215に移行する。
【0094】
ステップS215に移行すると、CPU1001は、上記の第2のJAC IN図柄(本実施形態では、「リプレイ」−「リプレイ」−「ベル」としているが、これに限ることがなく、たとえば、第1のJAC IN図柄とは異なる他の小役の入賞図柄と兼用してもよい。)が入賞したか否かを判別する。第2のJAC IN図柄が入賞した場合には、CPU1001は、本小役ゲームを終了して第2のRBゲームを開始する(ステップS216)。このとき、その旨が、LCD18に演出画像が表示されたり、スピーカー19A,19B効果音が出力される。他方、第2のJAC IN図柄が入賞しなかった場合には、CPU1001は、はずれとみなして処理をステップS203に戻してベットの完了を待つ。すなわち、第1及び第2のJAC IN図柄の入賞が成立しなければ、本小役ゲームは継続される。
【0095】
第2のRBゲームが開始すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1及びJAC入賞回数カウンターC2の両者をONし(ステップS217)、その後、処理をステップS401及びS402(図11参照)に移行する。
【0096】
図11を参照して、ステップS401及びS402において、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると、CPU1001は、役抽選を行う(ステップS403)。この抽選では、小役ゲーム用参照テーブルに代えて第2のRBゲーム用参照テーブルが使用される。
【0097】
役抽選が終了すると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させ(ステップS404)、その後、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しの完了を待つ(ステップS405)。
【0098】
停止ボタン27L,27C、27Rの目押しが完了すると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの目押しを停止させる(ステップS408)。
【0099】
次にCPU1001は、JAC入賞が成立したか否かを判別する(ステップS407)。JAC入賞が成立した場合には、CPU1001は、メダル払い出しを行い(ステップS408)、上記のメダル払出数カウンターC3のカウント値(払出数)を累積加算する(ステップS409)。その後、CPU1001は、払出数表示器14に払出数カウンターC3の累積カウント値に応じた値を表示し(ステップS410)、上記のメダルの累積払出数が「360」となったか否かを判別する。メダルの累積払出数が「360」に達した場合には、CPU1001は、払出数カウンターC3をOFFすると共にゲーム数カウンターC1及びJAC入賞回数カウンターC2の両者をOFFし(ステップS419及びS420)、本BBゲーム処理を強制的に終了する(ステップS421)。このようにBBゲーム処理を強制的に終了させると、CPU1001は、そのときのゲーム状態が第2のRBゲームであるので、ゲーム状態を第2のRT処理状態に移行する(ステップS422)。なお、第2のRT処理の具体的な処理内容については後述する。他方、上記のメダルの累積払出数が「360」に達していない場合には、CPU1001は、処理をステップS411Aに移す。
【0100】
ステップS411Aに移行すると、CPU1001は、JAC入賞回数のカウンターC2のカウント値を「1」加算する。その後、CPU1001は、入賞回数が「6」になったか否かを判別する(ステップS412)。上記の入賞回数が「6」に達した場合には、CPU1001は、処理をステップS415に移す。他方、上記の入賞回数が「6」に達しない場合には、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1のカウント値を「1」加算する(ステップS413)。
【0101】
ゲーム数カウント値の加算が終了すると、CPU1001は、ゲーム数が「11」に達したか否かを判別する(ステップS414)。入賞回数が「6」及びゲーム数が「11」に達しない場合には、CPU1001は、処理をステップS401に戻してベットの完了を待つ。すなわち、本第2のゲームを継続する。他方、ゲーム数が「11」に達した場合には、CPU1001は、処理をステップS415に移す。
【0102】
上記入賞回数が「6」に達し、又は上記ゲーム数が「1」に達してステップS415に移行すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1及びJAC入賞回数カウンターC2の両者をOFFする。そうすると、CPU1001は、第2のRBゲームを終了し(ステップS416)、処理をステップS202(図10参照)に移行して再び小役ゲームを開始させる。
【0103】
なお、本実施形態では、BBゲームが第1のRBゲームから始まるものとしていたが、小役ゲームから始まるものとしてもよい。
【0104】
(第1のRT処理)
図12を参照して、第1のRT処理に移行すると、まず、CPU1001は、役抽選において使用する参照テーブルをリプレイ役の当選確率が高い第1のRTゲーム用参照テーブルに切り替える(ステップS501A)。このとき、RT告知ランプ10が点灯又は点滅する。
【0105】
上記の参照テーブルの切り替えが終了すると、CPU1001は、RTゲーム数を「100」にセットすると共にゲーム数カウンターC1をONする(ステップS501B)。
【0106】
次に、CPU1001は、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると(ステップS501C及びS502においてYES)、役抽選を行った後、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS503B及びS504)。
【0107】
その後、CPU1001は、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了すると(ステップS505においてYES)、リール6L,6C,6RのRの回転を停止させる(ステップS506)。
【0108】
そして、CPU1001は、BB役が入賞したか否かを判別する(ステップS507)。BB役が入賞すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS508)、その後、上記のBBゲーム処理を行う(ステップS509)。このとき、本第1のRT処理がキャンセルされる。他方、BB役が入賞しないと、CPU1001は、処理をステップS501Aに移す。
【0109】
ステップS501Aに移行すると、CPU1001は、RB役が入賞したか否かを判別する。RB役が入賞すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS501B)、その後、RBゲーム処理を行う(ステップS501C)。このとき、本第1のRT処理がキャンセルされる。他方、RB役が入賞しないと、CPU1001は、処理をステップS510に移す。
【0110】
ステップS510に移行すると、CPU1001は、小役が入賞したか否かを判別する。小役が入賞すると、CPU1001は、メダルの払い出しを行い(ステップS511)、その後、CPU1001は、処理を捨てS512に移す。他方、小役が入賞しないと、CPU1001は、処理をステップS516に移す。
【0111】
ステップS516に移行すると、CPU1001は、リプレイ役が入賞したか否かを判別する。リプレイ役が入賞すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1のカウント値を「1」加算する(ステップS517)。このとき、ゲームカウント値がゲーム数表示器15に表示される。その後、CPU1001は、ゲームカウント値が「100」に達したか否かを判別する(ステップS518)。ゲームカウント値が「100」に達した場合には、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS519)、その後、役抽選において使用する参照テーブルを基本ゲーム用参照テーブルに切り替える(ステップS520)。そうすると、CPU1001は、処理をステップS2(図8参照)に戻して始動レバー26が操作されるのを待つ。すなわち、本第1のRT処理を終了してゲーム状態を基本ゲーム状態とする。これに対し、ゲームカウント値が「100」に達しない場合には、CPU1001は、処理をステップS502に戻して始動レバー26が操作されるのを待つ。すなわち、本第1のRT処理を継続する。他方、第1のリプレイ役が入賞しないと、CPU1001は、はずれとみなして処理をステップS512に移す。
【0112】
ステップS512に移行すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1のカウント値を「1」加算する。このとき、本第1のRT処理における消化ゲーム数がゲーム数表示器15に表示される。その後、CPU1001は、ゲームカウント値が「100」に達したか否かを判別する(ステップS513)。ゲームカウント値が「100」に達した場合には、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS514)、その後、役抽選において使用する参照テーブルを基本ゲーム用参照テーブルに切り替える(ステップS515)。そうすると、CPU1001は、処理をステップS1(図8参照)に戻してベットの完了を待つ。すなわち、本第1のRT処理を終了してゲーム状態を基本ゲーム状態とする。このとき、RT告知ランプ90が消灯する。他方、ゲームカウント値が「100」に達しない場合には、CPU1001は、処理をステップS501Cに戻してベットの完了を待つ。すなわち、本第1のRT処理を継続する。
【0113】
(第2のRT処理)
図13を参照して、第2のRT処理に移行すると、まず、CPU1001は、役抽選において使用する参照テーブルをリプレイ役の当選確率が高い第2のRTゲーム用参照テーブルに切り替える(ステップS601A)。このとき、RT告知ランプ10が点灯又は点滅する。
【0114】
上記の参照テーブルの切り替えが終了すると、CPU1001は、RTゲーム数を「10000」にセットすると共にゲーム数カウンターC1をONする(ステップS601B)。
【0115】
次に、CPU1001は、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると(ステップS601C及びS602においてYES)、役抽選を行った後、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS603及び604)。
【0116】
その後、CPU1001は、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了すると(ステップS605においてYES)、リール6L,6C,6RのRの回転を停止させる(ステップS606)。
【0117】
そして、CPU1001は、BB役が入賞したか否かを判別する(ステップS607)。BB役が入賞すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS608)、その後、上記のBBゲーム処理を行う(ステップS609)。このとき、本第2のRT処理がキャンセルされる。他方、BB役が入賞しないと、CPU1001は、処理をステップS610Aに移す。
【0118】
ステップS610Aに移行すると、CPU1001は、RB役が入賞したか否かを判別する。RB役が入賞すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS610B)、その後、RBゲーム処理を行う(ステップS612C)。このとき、本第2のRT処理がキャンセルされる。他方、RB役が入賞しないと、CPU1001は、処理をステップS610に移す。
【0119】
ステップS610に移行すると、CPU1001は、小役が入賞したか否かを判別する。小役が入賞すると、CPU1001は、メダルの払い出しを行い(ステップS611)、その後、処理をステップS612に移す。他方、小役が入賞しないと、CPU1001は、処理をステップS618に移す。
【0120】
ステップS618に移行すると、CPU1001は、リプレイ役が入賞したか否かを判別する。リプレイ役が入賞すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1のカウント値を「1」加算し(ステップS617)、その後、ゲームカウント値が「10000」に達したか否かを判別する。ゲーム数カウント値が「10000」に達した場合には、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS619)、その後、役抽選において使用する参照テーブルを基本ゲーム用参照テーブルに切り替える(ステップS620)。そうすると、CPU1001は、処理をステップS2(図8参照)に戻して始動レバー26が操作されるのを待つ。すなわち、本第2のRT処理を終了してゲーム状態を基本ゲーム状態とする。これに対し、ゲームカウント値が「10000」に達しない場合には、CPU1001は、処理をステップS602に戻して始動レバー26が操作されるのを待つ。すなわち、本第2のRT処理を継続する。他方、リプレイ役が入賞しないと、CPU1001は、はずれとみなして処理をステップS612に移す。
【0121】
ステップS612に移行すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1のカウント値を「1」加算する。このとき、本第2のRT処理における消化ゲーム数がゲーム数表示器15に表示される。そして、CPU1001は、ゲームカウント値が「10000」に達したか否かを判別する(ステップS613)。ゲームカウント値が「10000」に達した場合には、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1をOFFし(ステップS614)、その後、役抽選において使用する参照テーブルを基本ゲーム用参照テーブルに切り替える(ステップS620)。そうすると、CPU1001は、処理をステップS1(図8参照)に戻してベットの完了を待つ。すなわち、本第2のRT処理を終了してゲーム状態を基本ゲーム状態とする。このとき、RT告知ランプ90が消灯する。他方、ゲームカウント値が「10000」に達しない場合には、CPU1001は、処理をステップS610Cに戻してベットの完了を待つ。すなわち、本第2のRT処理を継続する。
【0122】
(RBゲーム処理)
図14を参照して、RBゲーム処理は、入賞回数が「8」に達するか、又はゲーム数が「12」に達した時点で終了する。
【0123】
本RBゲーム処理では、まず、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1及びJAC入賞回数カウンターC2の両者をONする(ステップS701)。
【0124】
次に、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると(ステップS702及びS703においてYES)、CPU1001は、役抽選を行い(ステップS704)、その後、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS705)。上記の役抽選においては、RBゲーム用参照テーブルが使用される。
【0125】
停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了すると(ステップS706においてYES)、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる。
【0126】
リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、JAC入賞が成立したか否かを判別する(ステップS708)。JAC入賞が成立した場合には、CPU1001は、メダルの払い出しを行い(ステップS709)、その後、処理をステップS710に移す。他方、JAC入賞が成立しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS711に移す。
【0127】
ステップS710に移行すると、CPU1001は、上記の入賞回数が「8」に達したか否かを判別する。上記の入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001は、処理をステップS711に移す。他方、上記の入賞回数が「8」に達しない場合には、CPU1001は、処理をステップS702に戻してベットの完了を待つ。すなわち、本RBゲーム処理を継続する。
【0128】
ステップS711に移行すると、CPU1001は、ゲーム数カウンターC1のカウント値を「1」加算し、その後、処理をステップS712に移す。
【0129】
ステップS712に移行すると、入賞回数が「8」及びゲーム数が「12」に共に達していない場合には、CPU1001は、処理をステップS702に戻して本RBゲームを継続する。他方、ゲーム数が「12」に達した場合には、ゲーム数カウンターC1及びJAC入賞回数カウンターC2の両者をOFFし(ステップS713)、その後、処理をステップS1(図8参照)に戻してベットの完了を待つ。すなわち、本RTゲーム処理を終了してゲーム状態を基本ゲーム状態とする。
【0130】
[作用・効果]
(1)BBゲーム処理は、第1のRBゲームおよび第2のRBゲーム並びに小役ゲームの何れかのゲーム状態で終了する。このため、1種類のBBゲーム処理が終了する時点では、第1のRTゲーム(100ゲーム)及び第2のRTゲーム(10000ゲーム)並びに基本ゲームがスタートすることになる。このように、一つのBBゲーム処理を多彩とすることにより、BB役入賞時にその結末が遊技者が読めなくなる。その結果、BBゲーム時においてメダルの払出数に関するリミッター機能を備えていても、BBゲームの消化ゲーム化傾向を確定に防止できる。
【0131】
(2)BBゲーム処理中におけるメダルの累積払出数が表示されるので、遊技者はその表示を確認することによって、BBゲーム処理の終了時期についてそれなりに予想がつくことになる。
【0132】
(3)BBゲーム処理において、上記の3種類のゲーム状態が存在するが、何れのゲーム状態がLCD18やスピーカー19A,19Bなどにより報知されるので、この報知によって、遊技者は、BBゲーム処理中において現在のゲーム状態が何れのゲーム状態であるかを容易に認識できる。
【0133】
(4)BBゲーム処理中の小役ゲームにおいて、第1のJAC IN図柄(「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」)及び第2のJAC IN図柄(「リプレイ」−「リプレイ」−「ベル」)のうち何れの入賞図柄が揃ったかを確認することによって、次に第1及び第2のRBゲームのうち何れのRBゲームがスタートするかを遊技者は認識できる。
【0134】
(5)小役及びリプレイ役に関する図柄が引き込みコマ数よりも広く配置されているので、BBゲーム処理中の第1のRBゲーム及び第2のRBゲーム並びに小役ゲームで役抽選により決定された当選役の入賞図柄を目押しではずせるようになる。
【0135】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本明細書に添付した特許請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明では、ボーナスゲームの消化ゲーム化傾向に歯止めを掛け得るゆえ、ボーナス役の入賞を契機として遊技状態がボーナスゲーム状態に移行し、この状態での遊技媒体の払出数が所定の値に達したときには当該ボーナスゲーム状態を強制的に終了させるスロットマシンとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の実施の形態に係るスロットマシンの外観構成を示す斜視図である。
【図2】スロットマシンの正面図である。
【図3】スロットマシンの側面図である。
【図4】スロットマシンの上面図である。
【図5】スロットマシンの内部構成を示す斜視図であって、前扉を開けた状態を示す。
【図6】スロットマシンの一部を切り欠いて示す側面図である。
【図7】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【図8】基本ゲームの制御の流れを示すフローチャートである。
【図9】BBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【図10】BBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートであって、図9の続きを示す。
【図11】BBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートであって、図10の続きを示す。
【図12】第1のRT処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【図13】第2のRT処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【図14】RBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【図15】BBゲームの内容を簡略化して示す図である。
【符号の説明】
【0138】
1 スロットマシン
6L,6C,6R 回転リール
10 RT告知ランプ
14 払出数表示器
15 ゲーム数表示器
18 LCD
19A,19B スピーカー
25 ベットボタン
26 始動レバー
27L,27C,27R 停止ボタン
1001 CPU
1002 RAM
1003 ROM
C1〜C3 カウンター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示エリア内において複数の図柄変動列毎に複数種類の図柄の変動表示及び停止表示を行うための図柄表示手段と、
上記表示エリア内において複数の図柄変動列を横切る賭けラインのうち、投入された遊技媒体の数に応じた数の賭けラインを有効化して有効ラインを設定するための有効ライン設定手段と、
この有効ライン設定手段により有効ラインが設定されていることを条件として、上記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始させるための始動操作手段と、
この始動操作手段が操作されることを契機として、複数種類の役の成立に関する抽選を行うための役抽選手段と、
上記複数の図柄変動列毎に対応して設けられ、上記図柄変動列毎に図柄の変動表示を停止表示させるための複数の停止操作手段と、
これら停止操作手段が操作されることに応じて、当該停止操作手段に対応する上記図柄変動列の図柄の停止表示を実行する図柄停止制御手段と、
上記役抽選手段による抽選で当選した役に係る入賞図柄の組合せが、上記有効ライン上に停止表示されたときに当該役の入賞と判定するための入賞判定手段と、
この入賞判定手段により入賞と判定されたときにその入賞役の種類に応じた数の遊技媒体を払い出すための払出手段と、
上記役抽選手段により抽選される複数種類の役には、入賞すると、遊技状態を遊技者にとって遊技媒体を獲得するのに有利なボーナス遊技状態へ移行させるボーナス役、及び上記遊技媒体の投入を伴うことなく同じ上記有効ラインの設定態様で上記始動操作手段による上記図柄の変動表示の開始を許容する再遊技役が含まれ、
上記ボーナス役の入賞を契機に遊技状態をボーナス遊技状態へ移行させて遊技を実行するとともに、当該ボーナス遊技状態の終了後に、上記役抽選手段による抽選における上記再遊技役の当選確率を高く変化させた高確率再遊技状態へ移行させて遊技を実行する遊技制御手段と、を備えているスロットマシンにおいて、
上記遊技制御手段は、カウント手段により上記ボーナス遊技状態における遊技媒体の累積払出数をカウントし、累積払出数が所定数に達すると上記ボーナス遊技状態を終了させ、上記ボーナス遊技状態として複数種類の特定遊技状態を組合せて実行するとともに、
上記ボーナス遊技状態の終了後に実行する上記高確率再遊技状態の継続遊技数を、上記ボーナス遊技状態が終了した時点の上記特定遊技状態の種類によって異ならせることを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
上記カウント手段による上記累積払出数のカウント値を表示するための払出数表示手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
【請求項3】
上記遊技制御手段は、上記ボーナス遊技状態における遊技状態がいずれの特定遊技状態であるかを遊技者に認識させるための報知を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットマシン。
【請求項4】
上記図柄停止制御手段は、ボーナス遊技状態における各特定遊技状態において、上記役抽選手段による抽選で当選している役に係る入賞図柄の組合せであっても、上記停止操作手段の操作タイミングによって有効ライン上に停止させない制御ができることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のスロットマシン。
【請求項5】
上記複数種類の特定遊技状態とは、上記役抽選手段による抽選の対象役が小役及びジャックイン役である小役ゲーム状態と、上記役抽選手段による抽選の対象役がジャック役であるレギュラーボーナスゲーム状態とからなり、
上記遊技制御手段は、上記小役ゲーム状態において上記ジャックイン役が入賞すると遊技状態を上記レギュラーボーナスゲーム状態に移行させるとともに、上記レギュラーボーナスゲーム状態が所定の終了条件に達したときに上記小役ゲーム状態に移行させることにより、上記ボーナス遊技状態を実行することを特徴とする請求項1乃至4に記載のスロットマシン。
【請求項6】
上記レギュラーボーナスゲーム状態として、終了条件の異なる2種類以上を備え、
上記遊技制御手段は、上記小役ゲーム状態における役抽選手段による抽選により、当該小役ゲーム状態終了後に移行するレギュラーボーナスゲーム状態をいずれにするかを決定することを特徴とする請求項5に記載のスロットマシン。
【請求項7】
上記図柄停止制御手段は、上記小役ゲーム状態からレギュラーボーナスゲーム状態に移行させる場合のジャックイン役の入賞図柄の組合せを、レギュラーボーナスゲーム状態の種類により異ならせて上記有効ライン上に停止表示させることにより、次にいずれのレギュラーボーナスゲーム状態に移行するかを報知することを特徴とする請求項6に記載のスロットマシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−154838(P2008−154838A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347811(P2006−347811)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(301073598)株式会社SNKプレイモア (116)