説明

トルクリミッタ

【課題】トルクローラ233の脱落を防いでアウタケース230の組立作業を容易に行え、組立またはメンテナンス等の作業性向上などを図る。
【解決手段】アウタケース230と、トルクローラ233を配列ホルダ246を介して支持孔245に設けるトルク板234と、トルク板234のトルクローラ233を挾持させる内板235及び外板236を備え、複数の内板235とトルク板234と外板236を多層状にアウタケース230に内挿させ、伝動軸125に内板235を係合させ、アウタケース230に外板236を係合させ、トルクローラ233を転動させながら滑り摩擦を発生させると共に、回転自在に内挿させるトルクリミッタにおいて、支持孔245の開口縁にホルダ246を設け、トルクローラ233にホルダ246を摺接させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば左右一対の走行クローラを装設して移動するコンバインまたはトラクタまたは建設車輌などに用いるトルクリミッタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トルクリミッタとしてトルクローラを設ける技術がある。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2002−61666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術は、トルク板の同一円周上に複数のトルクローラを略等間隔に配列させ、軸芯方向の対向する両側方からトルク板のトルクローラを内板及び外板によって挾持させる場合、トルク板にトルクローラを配列させるときにトルクローラが脱落し易く、内板と外板によってトルク板を挾むアウタケースの組立作業が面倒であり、組立またはメンテナンス等の作業性を向上させ得ない等の問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
然るに、本発明は、請求項1の如く、アウタケースと、トルクローラをホルダを介して支持孔に設けるトルク板と、トルク板のトルクローラを挾持させる内板及び外板とを備え、複数の内板とトルク板と外板を多層状にアウタケースに内挿させ、伝動軸に内板を係合させ、アウタケースに外板を係合させ、トルクローラを転動させながら滑り摩擦を発生させるもので、トルク板に支持させる多数のトルクローラの脱落を防いでアウタケースの組立作業を容易に行い得、組立またはメンテナンス等の作業性向上などを容易に図り得るものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、請求項1の如く、アウタケースと、トルクローラをホルダを介して支持孔に設けるトルク板と、トルク板のトルクローラを挾持させる内板及び外板とを備え、複数の内板とトルク板と外板を多層状にアウタケースに内挿させ、伝動軸に内板を係合させ、アウタケースに外板を係合させ、トルクローラを転動させながら滑り摩擦を発生させるもので、トルク板に支持させる多数のトルクローラの脱落を防いでアウタケースの組立作業を容易に行うことができ、組立またはメンテナンス等の作業性向上などを容易に図ることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの全体の斜視図、図2は同右側面図であり、図中1は左右一対の走行クローラ2を装設する左右一対のトラックフレーム、3は前記の左右トラックフレーム1に架設する機台、4はフィードチェン5を左側に張架し扱胴6及び処理胴を内蔵している脱穀機である脱穀部、7は引起機構8及び刈刃9及び穀稈搬送機構10などを備える刈取部、11は刈取フレーム12を介して刈取部7を昇降させる油圧昇降シリンダ、13は排藁チェン14終端を臨ませる排藁処理部、15は脱穀部4からの穀粒を揚穀筒を介して搬入する穀物タンク、16・17は前記タンク15の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、18は運転操作ハンドル19及び運転席20を備える運転キャビン、21は運転キャビン18下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0007】
さらに、図3乃至図7に示す如く、機台3前側で左右の走行クローラ2の間にミッションケース22を配設させ、ミッションケース22とエンジン21を略直列に前後に設け、ミッションケース22を介して走行クローラ2にエンジン21の駆動力を伝えると共に、脱穀部4前側の機台3上面に左右の支持台23・24を立設させ、支持台23・24に刈取フレーム12を介して刈取部7を昇降自在及び横移動可能に設ける。また、支持台23・24後側の機台3上面にカウンタケース25を設け、脱穀部4及び刈取部7にカウンタケース25を介してエンジン21の駆動力を伝える。
【0008】
さらに、ミッションケース22側方の機台3にキャビン前フレーム26を立設させ、キャビン18のステップフレーム27前部を前フレーム26上部に回動支点軸28を介して設け、支点軸28回りにキャビン18を前方に回動自在に支持させると共に、右の支持台24に左のキャビン後フレーム29を立設させ、機台3に立設させる右のキャビン後フレーム30との間の機台3上面にエンジン21を設け、エンジン21をエンジンルームカバー31で覆う。また、前記カバー31の上方で左右の後フレーム29・30上部をキャビン横フレーム32によって連結させ、キャビン横フレーム32にフックレバー33を設け、キャビン18のステップフレーム27後部を横フレーム32に上載させてフックレバー33により係脱自在に固定させると共に、右の支持台24と前フレーム26の間に水平連結フレーム34を固定させ、水平連結フレーム34中間と横フレーム32中間に傾斜連結フレーム35を固定させ、連結フレーム34・35によってフレーム剛性を確保する。また、左の後フレーム29にオーガ支柱36を連結させて上側にオーガレスト37を設け、昇降及び旋回自在に設ける排出オーガ17をオーガレスト37の本機収納位置に支持させる。
【0009】
さらに、図8乃至図12に示す如く、前記走行クローラ2を駆動するミッションケース22は、1対の油圧走行ポンプ38及び油圧走行モータ39を設けて走行主変速用の油圧式無段変速機構を形成する走行変速部材40と、1対の油圧旋回ポンプ41及び油圧旋回モータ42を設けて旋回用の油圧式無段変速機構を形成する旋回部材43とを備え、前記エンジン21の出力軸44にミッションケース22の入力軸45を介して連結させて前記各ポンプ38・41を駆動するように構成している。
【0010】
また、前記走行モータ39のモータ軸46に、副変速機構47及び差動機構48を介して左右走行クローラ2の各駆動輪49を連動連結させるもので、前記差動機構48は左右対称の1対の遊星ギヤ機構50を有し、各遊星ギヤ機構50は1つのサンギヤ51と、該サンギヤ51の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ52と、これらプラネタリギヤ52に噛合うリングギヤ53などで形成している。
【0011】
前記プラネタリギヤ52は、サンギヤ51の遊転軸54と同軸線上の車軸55のキャリヤ56にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ51を挾んで左右のキャリヤ56を対向配置させると共に、前記リングギヤ53は各プラネタリギヤ52に噛み合う内歯を有して車軸55に回転自在に軸支させ、車軸55を延設して駆動輪49を軸支させている。
【0012】
また、走行変速部材40は、走行ポンプ38の斜板角度の変更により走行モータ39の正逆回転と回転数の制御を行うもので、走行モータ39の回転を、モータ軸46と副変速機構47の低速及び高速ギヤ57・58とブレーキ軸59と分岐軸60を介して、左右のリングギヤ53に伝達して左右のキャリヤ56を回転させるように構成している。また前記ブレーキ軸59に駐車ブレーキ61を設けると共に、刈取部7に回転力を伝達する刈取駆動プーリ62を前記モータ軸46に設け、刈取部7を車速同調速度で駆動させる。
【0013】
上記のように、前記分岐軸60を介しリングギヤ53に伝達された走行モータ39の駆動力を、左右の遊星ギヤ機構50を介して左右キャリヤ56に伝達させると共に、左右キャリヤ56に伝達された回転を左右の駆動輪49にそれぞれ伝え、左右走行クローラ2を同一方向に同一速度で駆動するように構成している。
【0014】
さらに、旋回用の油圧式無段変速機構で形成する旋回部材43は、旋回ポンプ41の斜板角度の変更により旋回モータ42の正逆回転と回転数の制御を行うもので、操向出力ブレーキ63を設けるモータ軸64と、操向出力クラッチ65を設けるクラッチ軸66と、前記の左右サンギヤ51に常時噛合させる左右入力ギヤ67・68を設け、旋回モータ42の出力用の前記モータ軸64及び操向出力クラッチ65を介してクラッチ軸66を連結させ、クラッチ軸66に正転ギヤ69及び逆転ギヤ70を介して左右の入力ギヤ67・68を連結させる。そして、右側のサンギヤ51に正転ギヤ69を介してモータ42回転力を伝え、また左側のサンギヤ51に逆転ギヤ70を介してモータ42回転を伝え、旋回モータ42を正転(逆転)時、左右同一回転数で、左サンギヤ51を逆転(正転)させ、かつ右サンギヤ51を正転(逆転)させ、左右走行クローラ2を逆方向に同一速度で駆動するように構成している。
【0015】
而して、旋回モータ42を停止させて左右サンギヤ51を静止固定させた状態で、走行モータ39を駆動すると、走行モータ39の回転は左右のリングギヤ53に同一回転数で伝達され、左右遊星ギヤ機構50のキャリヤ56を介して左右の走行クローラ2が左右同一回転方向で同一回転数によって駆動され、機体の前後方向直進走行が行われる。一方、走行モータ39を停止させて左右のリングギヤ53を静止固定させた状態で、旋回モータ42を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ機構50が正或いは逆回転、また右側の遊星ギヤ機構50が逆或いは正回転し、左右走行クローラ2を逆方向に駆動し、機体を左或いは右に旋回させる。また、走行モータ39を駆動させながら、旋回モータ42を駆動することにより、機体が左右に旋回して進路が修正されるもので、機体の旋回半径は旋回モータ42の出力回転数によって決定される。
【0016】
また、前記入力軸45にファン軸71を連結させ、ファン軸71によってエンジン21水冷用のラジエータの冷却ファン72を駆動させると共に、前記の走行及び旋回ポンプ38・41の各ポンプ軸73・74にギヤ群75を介して前記ファン軸71を連結させ、各ポンプ38・41に入力軸45を連結させると共に、走行ポンプ38のポンプ軸73と、走行モータ39のモータ軸46を、車速定速クラッチ76を介して連結させる定速軸77を設け、車速定速クラッチ76を入にしたとき、定速軸77を介してポンプ軸73とモータ軸46をギヤ連結させ、走行変速部材40を介することなく、入力軸45の回転を副変速機構47に伝え、エンジン21の定速回転によって左右の走行クローラ2を駆動させ、略一定の車速で走行して収穫作業などを行わせる。なお、旋回ポンプ軸74上にチャージポンプ78を設けて駆動する。
【0017】
さらに、図12に示す如く、走行ポンプ38の斜板79角度を変更して出力調整する主変速シリンダ80と、主変速レバー81及び操向ハンドル19に連結させて切換える変速バルブ82と、走行ポンプ38出力を一定量減速するバルブ83を設け、前記チャージポンプ78を各バルブ82・83を介して主変速シリンダ80に油圧接続させるもので、主変速レバー81によって変速バルブ82を切換え、主変速シリンダ80を作動させて走行ポンプ38の斜板79角度を変更させ、走行モータ39のモータ軸46の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる走行変速動作を行わせ、また前記斜板79の角度調節動作によって変速バルブ82が中立復帰するフィードバック動作を行わせ、主変速レバー81の操作量に比例させて前記斜板79角度を変化させ、走行モータ39の回転数を変化させて車速を変更させる。
【0018】
また、走行モータ39の斜板84角度を変更して出力調整する副変速シリンダ85を設け、前記チャージポンプ78に電磁副変速バルブ86を介して副変速シリンダ85を油圧接続させ、副変速バルブ86が中立のときに副変速シリンダ85を油タンクであるミッションケース22に短絡させ、走行モータ39の斜板84角度を主回路油圧によって変化させると共に、副変速バルブ86の切換によって斜板84角度を強制的に変化させ、走行モータ39の出力を高速または低速に変更させる。
【0019】
さらに、旋回ポンプ41の斜板87角度を変更して出力調整する旋回シリンダ88を設け、操向ハンドル19及び主変速レバー81に連結させて切換える旋回バルブ89並びに電磁自動操向バルブ90を介してチャージポンプ78を旋回シリンダ88に油圧接続させ、操向ハンドル19によって旋回バルブ89を切換え、旋回シリンダ88を作動させて旋回ポンプ41の斜板87角度を変更させ、旋回モータ42のモータ軸64の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる左右旋回動作を行わせ、また前記斜板87の角度調節動作によって旋回バルブ89が中立復帰するフィードバック動作を行わせ、操向ハンドル19の操作量に比例させて前記斜板87角度を変化させ、旋回モータ42の回転数を変化させて左右旋回角度を変更させる。
【0020】
また、主変速レバー81が中立以外の位置に操作され、操向ハンドル19が直進以外に操作されることにより、主変速レバー81の操作方向と操作量に比例させて走行ポンプ38の油圧出力を増減させ、油圧モータ39を正逆転または増減速させて前後進速度(車速)を変更させると共に、主変速レバー81の操作量に比例させて旋回ポンプ41出力を変化させるもので、高速側走行変速によって旋回半径を自動的に小さくし、かつ低速側走行変速によって旋回半径を自動的に大きくし、操向ハンドル19の一定操作によって走行速度に関係なく左右走行クローラ2の旋回半径を略一定に維持させ、作業走行速度の変更並びに未刈り穀稈列などに機体を沿わせる進路修正などを行わせる。一方、操向ハンドル19の操作量に比例させて各バルブ82・89の制御により旋回ポンプ41出力と走行ポンプ38出力を変化させ、旋回半径(操舵角)を小さく(大きく)したとき、走行速度(車速)を比例させて減速させ乍ら、左右の走行クローラ2の速度差を大きくし、左右に旋回させるもので、左右走行クローラ2の駆動速度を変更して条合せ進路修正並びに圃場枕地でのスピンターンによる方向転換を行い、連続的に穀稈を刈取って脱穀する収穫作業を行う。なお、主変速レバー81が中立のとき、操向ハンドル19の操作に関係なく、旋回バルブ89が中立維持され、旋回ポンプ41の油圧出力が略零に保たれ、旋回モータ42を停止させる。
【0021】
さらに、図11乃至図18に示す如く、前記エンジン21の出力軸44を前側及び後側に突設させ、出力軸44の前側に前記入力軸45を連結させ、出力軸44の後側に作業出力プーリ91を設けると共に、エンジン21の左側で脱穀部4前側の機台3上面にカウンタケース25を設け、入力プーリ92、車速同調プーリ93、脱穀プーリ94、刈取プーリ95、選別プーリ96をカウンタケース25に軸支させ、ケース25後側の入力プーリ92を作業出力プーリ91にテンション脱穀クラッチ97を介してベルト98連結させ、エンジン21の駆動力をカウンタケース25に伝える。また、右支持台24前側のアイドルプーリ99を介してミッションケース22の刈取駆動プーリ62に前記カウンタケース25右側の車速同調プーリ93をベルト100連結させると共に、機台3の前側上面に立設させる支持台23・24に刈取入力ケース101を回転自在に軸支させ、前記ケース101に刈取フレーム12を連結させてケース101回りに刈取部7を回転させて昇降させるもので、前記ケース101左側に刈取入力軸102を介して刈取入力プーリ103を軸支させ、前記カウンタケース25左側の刈取プーリ95を刈取入力プーリ103にベルト104連結させ、刈取部7の各部に駆動力を伝える。
【0022】
また、前記扱胴6の駆動入力プーリ105にカウンタケース25前側の脱穀プーリ94をベルト106連結させ、扱胴6下側の選別唐箕及び揺動選別機構に選別プーリ96から駆動力を伝え、脱穀部6の各部を駆動すると共に、前記カウンタケース25の左側面にフィードチェン入力軸107を設け、外側に移動可能な前記フィードチェン5の駆動スプロケット108に入力軸107から動力を伝える。また、前記穀物タンク15の前側に排出駆動プーリ109を設け、該プーリ109を前記作業出力プーリ91に排出クラッチ110を介してベルト連結させ、排出オーガ17にエンジン21出力を伝えてタンク15の穀粒を排出させる。
【0023】
さらに、前記カウンタケース25に扱胴入力軸111を軸支させ、該軸111を前後方向に延設させ、カウンタケース25前面外側の前記軸111前側に脱穀プーリ94を設け、カウンタケース25の後面外側の前記軸111後側に入力プーリ92を設け、扱胴入力軸111にエンジン21の一定回転動力を入力させて定速回転させる。また、前記カウンタケース25の右側に同調入力軸112を軸支させ、カウンタケース25の右側外側の前記軸112右側に車速同調プーリ93を設け、アイドルプーリ99を介してプーリ62・93間にベルト100を緊張させ、ミッションケース22からカウンタケース25に車速同調動力を入力させる。
【0024】
さらに、前記扱胴入力軸111に右側をベベルギヤ113連結させるカウンタ軸または選別入力軸である定速軸114と、該軸114の前側に略平行に設ける車速同調軸115とを、カウンタケース25に軸支させると共に、同調入力軸112の車速同調回転力を伝える一方向クラッチ120を同調入力軸112上に設け、車速同調プーリ93からの動力を一方向クラッチ120によって伝えるギヤ117及び刈取クラッチ118を介して車速同調軸115を回転させるように構成する。
【0025】
さらに、刈取定速機構121を形成する刈取定速クラッチ122と高速カットギヤ123を前記各軸114・115の間に設け、刈取部7を車速同調または高速カット駆動させる切換シフタ124によって前記各ギヤクラッチ118・122を択一的に係合させ、刈取部7を車速同調駆動して走行速度に連動した速度で刈取部7を駆動する一方、刈取部7を高速カット駆動して車速同調の最高速よりも早い一定回転速度で刈取部7を駆動して倒伏穀稈を刈取る。
【0026】
また、前記カウンタケース25の左側で下部後側に定速軸114の左側端を突出させ、該軸114左側端部に選別プーリ96を軸支させる。さらに、カウンタケース25の左側で下部前側に刈取伝動軸125を軸支させ、該軸125右側を車速同調軸115にトルクリミッタ126を介して連結させ、カウンタケース25左側に突出させる前記軸125の左側端部に刈取プーリ95を軸支させると共に、前記刈取入力軸102に刈取駆動軸127をギヤ128連結させ、刈取駆動軸127に刈取入力プーリ103を軸支させるもので、トルクリミッタ126に伝える車速同調入力の入切と、定速駆動入力の入切とを、同一のシフタ124によって行い、トルクリミッタ126に伝える車速同調入力と定速駆動入力が同時に入になる不具合をなくし、車速同調と定速駆動の各入力がシフタ124によって択一選択されて伝えられ、伝動切換の制御を不要にして取扱い性の向上を図る。さらに、前記の左の支持台23に支点軸129を介してギヤ128のケースを縦軸回りに回転自在に設け、刈取入力ケース101の左側をギヤ128のケースに固定させ、各ケース101に前記ギヤ128を内設させ、刈取入力軸102の左端側から刈取り動力を入力させ、前記ケース101右端側の刈取フレーム12に内挿させる刈取伝動軸130を介して刈取部7の駆動を行わせる一方、支点軸129回りに機体左側に略水平に刈取部7を回転移動させ、機体内側の各ケース22・25付近のメンテナンス等を行う。
【0027】
さらに、前記カウンタケース25の左側上部に前記フィードチェン入力軸107を軸支させ、フィードチェンクラッチ131を設けるフィードチェン駆動軸132に前記入力軸107をチェン133連結させると共に、定速軸114の回転を車速同調軸115の回転数変化によって変速して伝えるフィードチェン変速機構134を設け、サンギヤ135とプラネタリギヤ136とリングギヤ137を備える遊星ギヤ機構138によって無段変速可能に前記機構134を形成するもので、定速軸114にサンギヤ135を係合軸支させ、定速軸114に遊転支持させるリングギヤ137を車速同調軸115にギヤ139連結させると共に、プラネタリギヤ136を遊転支持させる軸受体140を定速軸114に遊転支持させ、前記フィードチェンクラッチ131を介して前記フィードチェン駆動軸132に軸受体140をギヤ141連結させ、穀稈の搬送に必要な最低回転を確保し乍ら、低い一定回転から高回転にフィードチェン5速度を車速と同調させて変更可能に構成している。
【0028】
また、切換シフタ124を作動させる油圧刈取定速シリンダ143と、脱穀クラッチ97を入にする油圧脱穀シリンダ144を、前記カウンタケース25の上面蓋である油路ベース145に固定させると共に、前記車速定速クラッチ76を入にする車速定速シリンダ146を作動させる車速定速バルブ147と、刈取定速シリンダ143を作動させる刈取定速バルブ149と、脱穀シリンダ144を作動させる脱穀バルブ150とを、前記チャージポンプ78に並列に油圧接続させる。
【0029】
さらに、図12、図23、図24に示す如く、前記脱穀クラッチ97をテンションアーム151に軸支させ、カウンタケース25の支軸152にテンションアーム151を回転自在に軸支させ、折曲自在な2本のリンク153・154を介して脱穀シリンダ144のピストンロッド155をテンションアーム151に連結させ、ピストンロッド155の押し(進出)動作により、脱穀クラッチ97を入動作させてベルト98を緊張させる一方、ピストンロッド155の引き(退入)動作により、脱穀クラッチ97を切動作させてベルト98を弛める。また、脱穀クラッチ97を切り側に弾圧させるバネ156をリンク154に連結させる。
【0030】
さらに、図17、図18に示す如く、前記カウンタケース25に形成する締結座185を機台3にボルト186止め固定させると共に、カウンタケース25の機外側に分離ケース187を着脱自在にボルト188止め固定させ、カウンタケース25の一部を分離ケース187によって形成し、分離ケース187の脱着によってカウンタケース25の機外側面を開閉自在に形成するもので、カウンタケース25と分離ケース187とに、前記各軸107・114・115・125・132を軸支させ、カウンタケース25上面の油路ベース145開口に比べ、分離ケース187を外したときのケース25機外側面の開口面積を大きくし、各軸107・114・115・125・132の脱着及びギヤ交換などを行えるように構成している。
【0031】
さらに、図33に示す如く、作業レバー189の脱穀操作を検出する脱穀スイッチ190と、作業レバー189の刈取操作を検出する刈取スイッチ191と、主変速レバー81の高速前進及び後進の切換を検出する高速運転スイッチ193及び後進スイッチ194と、低速・高速の副変速切換を行う副変速スイッチ197とを、マイクロコンピュータで構成する作業コントローラ198に接続させる。
【0032】
また、エンジン21の一定回転出力によって刈取部7を駆動する動作に手動で切換える直接駆動スイッチ199と、該スイッチ199の手動入力を入切する自動スイッチ200と、左右の走行クローラ2の速度(車速)を検出する左及び右車速センサ201・202と、刈取部7の搬送穀稈の有無を検出する穀稈センサ203と、刈取部7に車速同調の駆動力を入力する同調入力軸112の入力回転数を低速ギヤ117を介して検出する刈取入力センサ204と、フィードチェンクラッチ131を切にするようにフィードチェンクラッチシリンダを作動させるフィードチェンソレノイド191と、定速シリンダ143により切換シフタ124を高速カットギヤ123係合動作させる高速カットソレノイド209と、刈取クラッチ118を入にする刈取クラッチソレノイド210とを、作業コントローラ198に接続させ、図22のフローチャートのように、刈取部7を、高速カット速度または車速同調速度で作動させる。
【0033】
また、前記の自動スイッチ200がオンの状態下で高速運転スイッチ193がオンになったときに定速クラッチ76を入にする高速運転ソレノイド211と、前記の副変速スイッチ197の切換によって副変速シリンダ85を作動させて走行モータ39を低速または高速出力にする副変速用低速及び高速ソレノイド212・213と、前記脱穀スイッチ190のオンによって脱穀クラッチ97を入にする脱穀クラッチソレノイド214とを、作業コントローラ198に接続させる。
【0034】
さらに、図22のフローチャートに示す如く、作業レバー189の操作により脱穀スイッチ190がオンになると、フィードチェンソレノイド207をオフにしてフィードチェンクラッチ131を入にし、フィードチェン5の駆動を開始し、かつ脱穀クラッチソレノイド214を作動させて脱穀クラッチ97を入にし、脱穀部4とフィードチェン5を駆動する。また、作業レバー189の操作により刈取スイッチ191がオンになると、刈取クラッチ118が入になり、車速同調プーリ93を介して主変速駆動力が刈取部7に伝達される。
【0035】
また、後進スイッチ194がオフのときで、車速センサ201・202によって検出する車軸55が駆動されていると、走行モータ39の副変速出力が低速のときで、刈取入力センサ204が検出する刈取部7の車速同調の入力回転が高速カットギヤ123による回転設定以上のとき、高速カットソレノイド209を作動させ、高速カットギヤ123を介して刈取部7を最高速で定速駆動する高速カット動作を行わせる。
【0036】
また、走行モータ39の副変速出力が低速のときで、刈取部7の入力回転が設定以下のときで、自動スイッチ200がオンのとき、直接駆動スイッチ199がオン操作されると、高速運転ソレノイド211を作動させて車速定速クラッチ76を入にし、走行変速部材40を介することなく、エンジン21の駆動力を定速クラッチ76から副変速機構47に直接伝達させ、高速運転動作させる。
【0037】
さらに、図13、図14、図23乃至図28に示す如く、前記刈取伝動軸125にトルクリミッタ126を設けるもので、前記カウンタケース25の側壁の一部を形成する着脱自在な分離ケース187にトルクリミッタ取付け孔219を開設させ、前記取付け孔219に軸受蓋220を外側から嵌合させて着脱自在にボルト221止め固定させ、カウンタケース25の一部を形成する着脱自在な軸受蓋220に刈取伝動軸125の中間をベアリング軸受222により回転及び摺動自在に軸支させる。
【0038】
また、前記カウンタケース25の外側に突出させる刈取伝動軸125の一端側に刈取プーリ95をキー嵌合固定させると共に、カウンタケース25の内側に挿入させる刈取伝動軸125の他端側に、軸受段部224と、スプライン225と、ネジ226を形成し、平ギヤ形のリミッタ伝動ギヤ227を軸受段部224にベアリング軸受228を介して回転自在に軸支させる。なお、前記プーリ95の外径を軸受蓋220の外形よりも大きく形成し、プーリ95を軸125から取外した状態で軸受蓋220及びボルト221の着脱を行うと共に、前記ギヤ227の外径を取付け孔219よりも小さく形成し、ギヤ227を軸125に取付けた状態で、取付け孔219に軸125と軸受蓋220の嵌合部を出入させるもので、前記ギヤ227を噛合させる平ギヤ229を前記車速同調軸115に係合軸支させ、車速同調軸115にリミッタ伝動ギヤ227を連結させる。
【0039】
さらに、前記リミッタ伝動ギヤ227の側面に一体形成する円筒形のアウタケース230と、刈取伝動軸125上で対向させるドーナツ板形の受板231及び押板232と、同一円周上に複数のトルクローラ233を略等間隔に配列させるドーナツ板形のトルク板234と、刈取伝動軸125の軸芯方向の対向する両側方からトルク板234のトルクローラ233を挾持させるドーナツ平板形の内板235及び外板236と、前記ネジ226に螺着させて押板232に圧接させる着脱自在なナット223及び座金181とを、前記トルクリミッタ126に備え、カウンタケース25内部にトルクリミッタ126本体側のアウタケース230などを配設させて油浴させる。
【0040】
そして、軸受蓋220に刈取伝動軸125を軸支させ、該軸125の軸受段部224にリミッタ伝動ギヤ227を抜出し自在に軸支させ、アウタケース230の内孔240に受板231を内挿させ、複数組の内板235とトルク板234と外板236をアウタケース230に内挿させ、刈取伝動軸125のスプライン225に内板235の内孔を係合軸支させ、略120度間隔に設けるアウタケース230のキー溝241に外板236外周の突起形キー242を係合させる。また、トルクバネ239を支持させた座板238を刈取伝動軸125の機外側端部に回転自在に軸支させ、前記軸125のネジ182にトルクナット237を螺着させ、トルクリミッタ126を軸受蓋220及び刈取伝動軸125とユニット構造に組立てるもので、トルクナット237を締付けてトルクバネ239力を調節し、トルクローラ233の伝達トルクを設定する。また、前記刈取プーリ95とこのプーリボス183とを各別に形成し、プーリ95とボス183を着脱自在にボルト184止め固定させ、プーリボス183を刈取伝動軸125にキー嵌合させ、プーリボス183の機外側面にトルクバネ239を圧接させ、カウンタケース25の外側にトルクナット237及びバネ239を設ける。
【0041】
また、刈取伝動軸125の軸芯部にL形の油穴243を形成し、油穴243の一端側をカウンタケース25の内部に軸125端面で開口させ、油穴243の他端側を刈取伝動軸125のスプライン225形成部の周面に開口させると共に、スプライン225に嵌合させる内板235の内孔に油通し用の切欠244を形成し、多層形の各トルク板234のトルクローラ233に、油穴243及び切欠244を介し、刈取伝動軸125の回転によって発生する遠心力により油穴243からトルクローラ233方向にケース25の油を移動させ、遠心力によって強制的にトルクローラ233に油を送って強制潤滑する。このとき、刈取伝動軸125の回転に伴ってアウタケース230も回転し、アウタケース230のキー溝241からケース230内部の油が遠心力によって外側に排出され、前記油穴243及び切欠244から送り込む油がトルクローラ233周辺に極めて低圧で移動し、トルクローラ233に必要な潤滑油を確保して温度上昇による不具合をなくしている。
【0042】
さらに、前記トルクローラ233の円柱形に対して平面視で相似する長方形の支持孔245をトルク板234に形成し、トルクローラ233を支持孔245に回転自在に内挿させると共に、支持孔245の対向する長辺側の開口縁に一対の舌片246を対向させて設け、トルクローラ233の外周に舌片246を摺接させる。また、トルク板234の外周に形成する折曲げ縁247と同一方向に舌片246を突設させ、トルク板234の軸芯方向の幅をトルクローラ233の外径よりも小さく形成し、トルク板234の両側面にトルクローラ233の外周側を突出させて内板235と外板236に摺接させると共に、ホルダを形成する一対の舌片246の先端側をトルクローラ233の円周方向に折曲げ、トルクローラ233の外周を一対の舌片246によって回転自在に挾持させる。
【0043】
さらに、前記トルク板234の回転中心247を通過する放射線248に対してトルクローラ233の軸芯線249をトルク板234の回転下手側に一定の傾斜角度θで傾斜させるもので、転動軸芯線249がトルク板234の回転中心を含む平面(放射線248)に対して角度θだけ傾斜するようにトルクローラ233を配置させる構成において、車速同調軸114の平ギヤ229を介してアウタケース230を回転駆動させると、各トルクローラ233が内板235と外板236に接しながら転動してトルク板234も回転する。このとき、各トルクローラ233は、外板236の回転軌道に対して前記角度θだけ傾斜した方向に転動しようとするのを、トルク板234で規制されながら外板236の回転軌道の方向に移動するため、前記トルクバネ239圧に比例した摩擦抵抗が発生し、しかも、各トルクローラ233は転動しながら滑り摩擦を発生させるので、静摩擦は発生せず、常に動摩擦による安定した摩擦抵抗力が得られる。また、刈取伝動軸125側の刈取駆動負荷が増加したとき、または平ギヤ229側の入力速度の変更によりアウタケース230の回転速度が高速側に急変したとき、内板235と外板236の各回転トルク差が増大してトルクローラ233の摩擦抵抗力よりも大きくなることにより、内板235と外板236がトルクローラ233に対して摺動して伝達動力が遮断される。
【0044】
上記のように、油圧変速機構40と定速機構121のいずれか一方によって作業部である刈取部7に駆動力を伝えると共に、刈取部7を定速回転させる刈取伝動軸125にトルクリミッタ126を設けるもので、油圧変速機構40と定速機構121を切換えるときの駆動トルク差によって生じるショックをトルクリミッタ126によって吸収させ、前記の各機構40・121を切換えるときのショックを低減させ、取扱い性を向上させると共に、トルクリミッタ126を内設させるカウンタケース25内部の作動油面をトルクリミッタ126の軸125の設置位置よりも高くするもので、トルクリミッタ126に対して充分に潤滑を行わせ、耐久性を向上させ、安定したトルクを得る。
【0045】
上記から明らかなように、アウタケース230と、トルクローラ233を配列させるトルク板234と、トルク板234のトルクローラ233を挾持させる内板235及び外板236とを備え、内板235とトルク板234と外板236をアウタケース230に内挿させ、伝動軸125に内板235を係合させ、アウタケース230に外板236を係合させ、トルクローラ233を転動させながら滑り摩擦を発生させると共に、回転自在に内挿させるトルクリミッタにおいて、支持孔245の開口縁にホルダである舌片246を設け、トルクローラ233に舌片246を摺接させ、トルク板234にトルクローラ233を舌片246によって支持させ、トルクローラ233の脱落を防いで組立作業を容易に行え、組立またはメンテナンス等の作業性向上などを図る。
【0046】
また、トルク板234の折曲げ縁247と同一方向にホルダ246を突設させ、トルク板234の軸芯方向の幅をトルクローラ233の外径よりも小さく形成し、トルク板234の外周に折曲げ縁247を形成してトルク板234の強度を確保し、かつトルク板234の板厚みを薄くし、ホルダ246の一体加工を容易に行え、またトルク板234を軽量にし、製造コストの低減並びに取扱い性の向上などを図ると共に、舌片246の先端側をトルクローラ233の円周方向に折曲げ、トルクローラ233を一対の舌片246によって回転自在に挾持させ、一対の舌片246間にトルクローラ233を遊嵌支持させ、トルクローラ233の着脱操作が簡単な支持構造を構成し、舌片246構造の簡略化などを図る。
【0047】
さらに、トルクリミッタ126の本体側を伝動ケースであるカウンタケース25内部に設けて油浴させると共に、カウンタケース25外側の伝動プーリである刈取プーリ95のプーリボス183外側にトルクリミッタ126のトルクセット部材であるトルクナット237及びトルクバネ239を設け、トルクリミッタ126の本体側を油浴させることによって耐久性を向上させると共に、プーリボス183の外側にトルクナット237及びトルクバネ239を設け、トルクリミッタ126のトルクセットを機外から行い、メンテナンスなど取扱い性の向上を容易に図ると共に、刈取プーリ95とプーリボス183を別体で形成し、刈取プーリ95とプーリボス183をボルト184止め固定させ、プーリボス183を取付けた状態で刈取プーリ95を取外し、トルクリミッタ126のセットトルクを一定に保った状態で刈取プーリ95を取外してベルト交換作業などを行い、取扱い性の向上などを図る。
【0048】
また、伝動軸125にベアリング軸受228を介して伝動ギヤ227を回転自在に軸支させ前記伝動ギヤ227の一側にアウタケース230を一体形成するもので、トルクリミッタ126の構成部品数の削減並びにコンパクト化を行い、かつ伝動軸125に対してトルクリミッタ126の本体側をユニット構成して組立性及びメンテナンス性などを向上させる。また、伝動軸125の中間を伝動ケースである軸受蓋220に軸受222を介して回転及び摺動自在に軸支させ、軸受蓋220の内部に突設させる伝動軸125の一端側にトルクリミッタ126の本体側を設け、軸受蓋220の外部に突設させる伝動軸125の他端側に伝動輪であるプーリ95とトルクナット237などのトルクセット部材とを設けるもので、例えば分離自在な軸受蓋220に伝動軸125を軸支させることにより、分離する側の軸受蓋220と一体的にトルクリミッタ126を着脱させる一方、カウンタケース25にトルクリミッタ126及びプーリボス183を設けた状態でプーリ95だけを取外すことが可能で、組立性及びメンテナンス性などを向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】コンバインの斜視図。
【図2】同側面図。
【図3】前部機体の側面説明図。
【図4】同正面説明図。
【図5】駆動部の側面説明図。
【図6】同正面説明図。
【図7】同平面説明図。
【図8】同ミッションケースの駆動系統図。
【図9】同断面背面図。
【図10】前図の拡大図。
【図11】エンジン出力系統図。
【図12】油圧回路図。
【図13】カウンタケースの駆動系統図。
【図14】同断面平面図。
【図15】同拡大図。
【図16】同外観正面図。
【図17】同平面図。
【図18】同側面図。
【図19】脱穀クラッチ部の平面図。
【図20】同背面図。
【図21】制御回路図。
【図22】前図のフローチャート。
【図23】トルクリミッタ取付説明図。
【図24】同拡大説明図。
【図25】同分解説明図。
【図26】同展開説明図。
【図27】図25の拡大説明図。
【図28】刈取プーリの分解説明図。
【符号の説明】
【0050】
230 アウタケース
233 トルクローラ
234 トルク板
235 内板
236 外板
245 支持孔
246 舌片(ホルダ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウタケースと、トルクローラをホルダを介して支持孔に設けるトルク板と、トルク板のトルクルーラを挾持させる内板及び外板とを備え、複数の内板とトルク板と外板を多層状にアウタケースに内挿させ、伝動軸に内板を係合させ、アウタケースに外板を係合させ、トルクローラを転動させながら滑り摩擦を発生させることを特徴とするトルクリミッタ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輌の機台に設置されたエンジンの駆動力を伝達するカウンタケースに取り付けられるトルクリミッタの取付構造であって、
前記カウンタケースの側壁に開設されたトルクリミッタ取付け孔に外側から着脱自在に嵌合される軸受蓋と、当該軸受蓋に回転自在に軸支される伝動軸とを備え、
前記カウンタケースの内部に突出する伝動軸の一端側に前記トルクリミッタを設けて、当該トルクリミッタを前記カウンタケースの内部に配置すると共に、前記トルクリミッタを前記カウンタケースに対して前記軸受蓋と一体的に着脱可能とし、
前記エンジンからの駆動力が伝達される前記トルクリミッタのリミッタ伝動ギヤを、前記伝動軸に回転自在に軸支させた状態で前記カウンタケースの内部に配置し、
前記トルクリミッタから前記伝動軸に伝達された駆動力を出力するプーリを、前記カウンタケースの外側に突出する伝動軸の他端側に固定し、
当該伝動軸の他端側に前記トルクリミッタのトルクセット部材を設けたことを特徴とするトルクリミッタの取付構造

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2006−313021(P2006−313021A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−231394(P2006−231394)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【分割の表示】特願2003−189689(P2003−189689)の分割
【原出願日】平成15年2月25日(2003.2.25)
【出願人】(000006851)ヤンマー農機株式会社 (132)