説明

トンネル鶏舎の換気装置

【課題】トンネル鶏舎の側部外気流入部を開閉して鶏舎内部の温度を容易に調節し得る換気装置を提供する。
【解決手段】トンネル鶏舎1の換気装置において、両側の側部外気流入部4に設けた側部開閉機構3は、自重あるいは静圧で撓む材質のパネル材により、前記側部外気流入部4に沿って連続して伸びるよう横長に形成し、上端側が揺動するようにその下端縁を支持したバッフル9と、このバッフル9上方にその長手方向に所定間隔をおいて複数設け、バッフル9が傾斜状態となるようその上縁側を吊り上げて支持する支持ワイヤー10と、主ドライブユニット21の駆動によって、全部の支持ワイヤー10先端を同時に同一距離昇降する一方、補助ドライブユニット26の駆動によって、所定部分の支持ワイヤー10先端の昇降距離に差をもたせるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方向に長い内部空間に数10mあるいは100mを越える長さのケージを複数列配置したトンネル鶏舎の換気機構に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、多数の鶏を飼育する鶏舎は、鶏の体温によって内部温度の上昇が起こるため、換気を行う必要がある。従来のトンネル型鶏舎の換気機構には、一方の妻面に外気を流入させるための外気流入部を設けるとともに、両側もしくは片側に、入気調整可能な入気口と補助入気口からなる側部外気流入部を設け、他方の妻面に内部空気を排出するためのファンを備えた排気部を設けてなるものがある。この鶏舎は、排気部のファンの吸引力により外気流入部側か排気部へ向かって空気が流れるにしたがい、鶏の体温により空気温度が高くなるので、前記妻面の外気流入部と、前記両側もしくは片側の側部外気流入部とからの外気流入量を調整しながら前記温度上昇を押さえるための換気機構を備えている。そして、前記換気機構は、夏場などの気温が高いときは、側部外気流入部を閉鎖あるいは一律の開放度となし、一方の妻面の外気流入部を開放するとともに、ファンの回転を上げ内部空気流量を多くする一方、冬場などの気温が低いときには、側部外気流入部の前記入気口及び補助入気口の開放度を調整し、妻面の外気流入部をカーテンなどで閉鎖あるいは開放度を縮小するとともに、ファンの回転を下げ内部空気流量を少なくするというものである。
【0003】
【特許文献1】特開平11−215926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の鶏舎の換気機構は、鶏舎両側もしくは片側の外気流入部が入気口と複数の補助入気口に分割されているので、これら入気口と複数の補助入気口は各別に入気調整機構を設けなければならず、その構造が複雑になるうえ、そのコントロールも複雑になるという問題がある。本発明はこの問題を解消することを課題とし、該課題を解決したトンネル鶏舎の換気機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した本発明は、一方の妻面側に外気を流入させるための外気流入部を設け、両側に、側部開閉機構により開閉する側部外気流入部を設け、他方の妻面側に、内部空気を排出するためのファンを備えた排気部を設けてなるトンネル鶏舎の換気装置であって、前記側部開閉機構は、自重あるいは静圧で撓む材質のパネル材で側部外気流入部に沿って連続して伸びるよう横長に形成し、上端側が揺動するようにその下端縁を支持したバッフルと、このバッフル上方にその長手方向に所定間隔をおいて複数設け、前記バッフルが傾斜状態となるようその上縁側を吊り上げて支持する支持ワイヤーと、主ドライブユニットの駆動によって、全部の支持ワイヤー先端を同時に同一距離昇降する一方、補助ドライブユニットの駆動によって、所定部分の支持ワイヤー先端の昇降距離に差をもたせるようになした昇降機構とから構成したものである。
【0006】
また、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の昇降機構を、バッフルに対応する鶏舎上部に間隔をおいて複数配置する基体にそれぞれ揺動可能に支持された揺動体内に、支持ワイヤー先端がバッフル側に伸びるようガイドするガイドプーリーを設けるとともに、このガイドプーリーにガイドされた前記支持ワイヤーを巻回する巻回プーリーを一端に備え、前記各プーリーの接離方向に変位可能な変位体を設けてなるアジャスト部材と、前記支持ワイヤーの前記先端とは反対側端部を、主オイルテンパーを介して連繋し、前記支持ワイヤーを昇降させる主ドライブユニットと、その先端から所定距離をおいて移動距離を規制するストッパーを設け、前記先端を前記変位体の前記巻回プーリーとは反対端に連繋した補助ワイヤーと、この補助ワイヤー他端を補助オイルテンパーを介して連繋し、前記主ドライブユニットとは反対方向に引っ張りあるいは緩めるよう駆動させることによって前記変位体を変位させ、前記支持ワイヤーを昇降させる補助ドライブユニットとから構成し、所定部分の補助ワイヤーの先端から各ストッパーまでの距離に差を設けることによって、前記距離差に応じて支持ワイヤーの昇降距離に差をもたせたものである。
【0007】
さらに、請求項3に記載した本発明は、上記請求項2に記載した発明において、鶏舎内の外気流入部側に主温度センサーを設ける一方、排気部側に副温度センサーを設け、これらセンサーが感知した各温度に所定値以上の差が発生したときに、補助ドライブユニットを駆動させて支持ワイヤーを昇降させるように昇降機構を制御するものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の本発明は、鶏舎内の外気流入部側と排気部側に所定値以上の温度差が発生したときに補助ドライブユニットを駆動させて、所定部分と他の部分との側部外気流入部に対応するよう支持ワイヤーを昇降させ、鶏舎内部の温度を一定に保つことが可能であるうえ、側部外気流入部の開放度の調整を一括して行うように構成したので、従来のように側部外気流入部を分割してこれらを各別に開閉駆動するものとは異なり、設備機器を簡単な構造にすることができるという効果を奏する。
【0009】
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、主ドライブユニットと補助ワイヤーとアジャスト部材により、各支持ワイヤーの昇降を行うので、側部外気流入部の開放度の調整動作が確実であるという効果を奏する。
【0010】
さらに、請求項3記載の本発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、鶏舎内部の温度差を小さくするよう側部外気流入部の開閉を自動的に調節することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に本発明の好適な第1実施形態を添付図面の図1〜図10に基づいて詳細に説明する。ここにおいて、図1は鶏舎の概略的な平面図、図2は鶏舎の概略的な正面図、図3は側部外気流入部の拡大側面図、図4はアジャスト部材の拡大縦断正面図、図5は同じく側面図、図6は鶏舎の部分拡大正面図、図7はアジャスト部材を介して連繋する支持ワイヤーと主オイルテンパー及び補助ワイヤーと補助オイルテンパーとの関係を示す説明図、図8は主ドライブユニットのみを駆動させた時の開放状態を示す正面図、図9は補助ドライブユニットをある程度駆動させた時の開放状態を示す正面図、図10は補助ドライブユニットを全駆動させた時の開放状態を示す正面図、図11は換気機構の制御を行うための回路図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、トンネル状の鶏舎1は、一方の妻面側に外気を流入させるための外気流入部2a,2bを設けるとともに、両側に、側部開閉機構3により開閉する側部外気流入部4を設ける一方、他方の妻面に内部空気を排出するためのファン5を備えた排気部6を設ける。また、鶏舎1内には、鶏を収容するための細長いケージ7を4列配置してある。
【0013】
図3、図6〜図8に示すように、側部開閉機構3は、自重あるいは静圧(鶏舎1内外の気圧差)で適度に撓む材質のパネル材で各側部外気流入部4に沿って連続して伸びるよう横長に形成し、上端側が揺動するようにその下端縁を複数の蝶番8で枢支したバッフル9と、このバッフル9にその長手方向に所定間隔をおいて複数設け、傾斜状態となるよう上縁側を吊り上げて支持するよう、その先端を前記バッフル9に連結した支持ワイヤー10と、各支持ワイヤー10全部の先端を同時に同一距離昇降するとともに、各支持ワイヤー10先端を、少なくとも外気流入部側より排気部側に設けるものの方が長い距離昇降させるようになした昇降機構11とからなる。
【0014】
図1、図3〜図10に示すように、支持ワイヤー10の昇降機構11は、各支持ワイヤー10に対応するように鶏舎1上部に間隔をおいて複数固定した基体12に揺動可能に支持された揺動体13に、前記支持ワイヤー10先端をバッフル9側に伸びるようガイドするガイドプーリー14を設けるとともに、一対の巻回プーリー15,16を両端に軸支し、一方の前記巻回プーリー15に前記支持ワイヤー10を巻回した、横方向に変位可能な変位体17を設けてなるアジャスト部材18と、前記支持ワイヤー10先端とは反対側端部を、揺動体3の端部孔19を通して揺動体13外側に延ばし連結した主オイルテンパー20を引っ張りあるいは緩めるための主ドライブユニット21と、その先端を、前記揺動体13の内側端部に固定し、他端側を前記アジャスト部材18の他方の巻回プーリー16に巻回するとともに、揺動体13の端部孔22を通して揺動体13外側に伸ばし、前記端部孔22より所定距離をおいてストッパー23を設けた補助ワイヤー24と、前記補助ワイヤー24他端を連結した補助オイルテンパー25を、前記主オイルテンパー20とは反対方向に引っ張りあるいは緩めるための補助ドライブユニット26とから構成する。前記主オイルテンパー20は、鶏舎1両側の各側部外気流入部4に沿って外気流入部2a,2b側に向けて伸ばし、外気流入部2a,2b内側中央に設けた主ドライブユニット21にそれぞれ連繋する。また、前記補助オイルテンパー25は、鶏舎1両側の側部外気流入部4に沿って排気部6側に向けて伸ばし、排気部6内側中央に設けた主ドライブユニット21にそれぞれ連繋する。なお、図4及び図7では、作図上便宜的に、支持ワイヤー10と補助ワイヤー24が折曲した状態に表しているが、実際は、各端部孔19,22から主オイルテンパー20、補助オイルテンパー25にそれぞれ傾斜状態で直線的に伸びるものである。
【0015】
図7〜図10に示すように、最も外気流入部2a,2b側に配置されるアジャスト部材18aは、補助ワイヤー24先端から各ストッパー23までの距離を、La(変位体17が揺動体13の図面上右端に位置するときの、ストッパー23と揺動体13内側の図面上右端までの距離5mm)+α(変位体17が揺動体13内側の図面上右端に位置するときの、補助ワイヤー24先端から右側の巻回プーリー16を経て揺動体13の右端に達する距離)となし、前記アジャスト部材18aより排気部6側に配置するアジャスト部材18bは、補助ワイヤー24先端から各ストッパー23までの距離を、Lb(50mm)+αとなし、最も排気部6側に配置されるアジャスト部材18cは、補助ワイヤー24先端から各ストッパー23までの距離を、Lc(100mm)+αとなすものである。この昇降機構11は、主ドライブユニット21を駆動させて主オイルテンパー20を緩め、所定長送り出すことによって、全部の支持ワイヤー10が所定長下降し、バッフル9上端側が鶏舎1内側に所定角度だけ倒れ、側部外気流入部4の開放度を拡大する(図8参照)。
【0016】
また、補助ドライブユニット26を駆動させて補助オイルテンパー25を緩め、補助ワイヤー24を50mm送り出すと、各ストッパー23が揺動体13端部に当たるまで、すなわち、前記アジャスト部材18aでは、ストッパー23が揺動体13の図面上右端に当接するまでの5mm、前記アジャスト部材18bでは50mm、前記アジャスト部材18cでは50mmそれぞれ変位する。これら変位体17の変位によって支持ワイヤー10先端も前記各変位分下降し、各アジャスト部材18a,18b,18cに対応するバッフル9上縁がその自重あるいは静圧で下方に撓みながら倒れ、側部外気流入部4の開放度が拡大する(図9参照)。
【0017】
さらに、同様にして補助ワイヤー24を100mm送り出すと、前記アジャスト部材18aでは5mm、前記アジャスト部材18bでは50mm、前記アジャスト部材18cでは100mmそれぞれ変位する。これら変位体17の変位によって支持ワイヤー10先端も前記各変位分下降し、各アジャスト部材18a,18b,18cに対応するバッフル9上縁がその自重あるいは静圧で下方に撓みながら所定角度倒れ、側部外気流入部4の開放度が拡大する(図10参照)。なお、図7では説明の便宜上、3つのアジャスト部材18a,18b,18cによって動作を説明したが、バッフル9は数10mという長尺であり、アジャスト部材18の個数も数10に及び、それぞれに設けられた補助ワイヤー24における、先端からストッパー23までの距離を、外気流入部2a,2b側より排気部6側のものが長くなるようにそれぞれ設定する。
【0018】
図1及び図11に示すように、鶏舎1には、内部平均的温度を感知するための鶏舎中央に配置した第1温度センサー27と、外気流入部2a,2b側に位置した主温度センサーたる第2温度センサー28と、排気部6側に位置した副温度センサーたる第3温度センサー29と、これら第1、第2、第3温度センサー27,28,29に接続するとともに、主ドライブユニット21及び補助ドライブユニット26に接続した制御部たるコントローラー30(図11参照)が配置されている。
【0019】
前記コントローラー30は、第1温度センサー27で検知する温度に応じて前記排気部6のファン5の回転数を複数段階に制御するもので、例えば、夏期など前記検知温度が高いときはファン5の回転数を上げ、夏期など検知温度が所定値より高いときには、補助ドライブユニット26を駆動せず、前記外気流入部2a,2bは開放しておく一方、冬期など前記検知温が低いときには、ファン5の回転数を下げるように制御する。このファン5の回転を下げたときには、一方の妻面側の外気流入部2a,2bを、コントローラ30による自動開閉機構あるいは手動操作で、閉鎖あるいは開放度を縮小しておく。また、前記コントローラー30は、外気流入部2a,2b側の第2温度センサー28と排気部6側の第3温度センサー29からの温度信号の各レベルに所定値以上の差が発生したときには、主ドライブユニット21を駆動して全部の支持ワイヤー10を同時に同一距離昇降させるとともに、補助ドライブユニット26を駆動させて支持ワイヤー10を昇降させ、所定部位の側部外気流入部4の開放度に差をもたせるように制御する。
【0020】
前記主ドライブユニット21は、手動操作によって、その先端を昇降するよう支持ワイヤー10を引っ張りあるいは緩めるべく駆動可能に構成され、また、補助ドライブユニット26も同様に、手動操作によって、補助ワイヤー24を引っ張りあるいは緩めるべく駆動可能に構成されている。
【0021】
図12(鶏舎の概略的平面図)は、本発明の第2実施形態を示すものである。この実施形態において、前述の実施形態と相違するのは、鶏舎51両側の各中央に主ドライブユニット52を設け、この主ドライブユニット52から外気流入部2a、2b方向と排気部6方向に各別に伸びる一対の主オイルテンパー53を配置した点と、排気部54の両隅に補助ドライブユニット55を設けた点であって、その他の部材は前述の実施形態と同一であるので、それらの詳細な説明は省略し、同一の各部材に前記実施形態と同一の符号を付すに止める。この実施形態は、鶏舎51長さが例えば100mを越えるような長い場合に有効である。
【0022】
図13(概略的正面図)は、本発明の第3実施形態を示すものである。この実施形態は、補助ワイヤー24を連結する補助オイルテンパー25を、側部外気流入部4全体にわたるように設けるのではなく、排気部6から外気流入部2a,2bに向け、側部外気流入部4の途中まで設置したものである。この場合、補助ドライブユニット26によるバッフル9の開閉は、補助オイルテンパー25が設置された部位を除いた部位では行われず、この設置されない部位は、主ドライブユニット21によるバッフル9全体の開閉のみ可能となる。
【0023】
また、図14(概略的正面図)は、本発明の第4実施形態を示すものである。この実施形態は、補助ワイヤー24の各先端から各ストッパー23までの距離設定を変更して、支持ワイヤー10の下降距離を変え、側部外気流入部4の開放度を、一方の妻面側の外気流入部2a,2b側が小さく、中間に向かって徐々に大きくし、他方の妻面側の排気部6側でやや小さくしたものである。厳冬期のような外気温度が特に低いときには、一方の妻面側の外気流入部2a,2bを閉鎖し、かつコントローラー30で制御されてファン5の回転が下がるので、鶏舎1内部の空気の流れが極度に遅くなったり停止して、側部外気流入部4から流れ込む外気を鶏舎中央側に引き込む力が弱まる。この引き込む力が弱まると、一旦流入した外気が排気部6側に流れ、鶏舎1の幅方向中央に達することなく、排気部6側の側部外気流入部4から再び外部に流れ出るという現象が起こり、前記鶏舎1の幅方向中央の温度が上がるので、排気部6側の側部外気流入部2a,2bの開放度を若干小さくして、外気が再度流出するのを防ぎ、前記鶏舎1の幅方向中央に達するように、所定部分の補助ワイヤー24の先端からストッパー23までの距離を設定するのである。
【0024】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、昇降機構11の変位体17は、巻回プーリー16を設けず、この巻回プーリー16を設ける部分に補助ワイヤー24先端を直接固定してもよい。また、側部外気流入部4は両側ではなく片側のみに設けたものでもよい。さらに、補助ワイヤー24のストッパー23は、移動可能となし、ストッパー23の位置設定を、前記実施形態のようにあらかじめ設定しておくのではなく、設置後に変更できるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】第1実施形態における鶏舎の概略的な平面図。
【図2】第1実施形態における鶏舎の概略的な正面図。
【図3】第1実施形態における側部外気流入部の拡大側面図。
【図4】第1実施形態におけるアジャスト部材の拡大縦断正面図。
【図5】第1実施形態における同じく側面図。
【図6】第1実施形態における鶏舎の部分拡大正面図。
【図7】第1実施形態におけるアジャスト部材を介して連繋する支持ワイヤーと主オイルテンパー及び補助ワイヤーと補助オイルテンパーとの関係を示す説明図。
【図8】第1実施形態における主ドライブユニットのみを駆動させた時の開放状態を示す正面図。
【図9】第1実施形態における補助ドライブユニットをある程度駆動させた時の開放状態を示す正面図。
【図10】第1実施形態における補助ドライブユニットを全駆動させた時の開放状態を示す正面図。
【図11】第1実施形態における換気機構の制御を行うための回路図。
【図12】第2実施形態における鶏舎の概略的な平面図。
【図13】第3実施形態における鶏舎の概略的な正面図。
【図14】第4実施形態における鶏舎の概略的な正面図
【符号の説明】
【0026】
1 鶏舎
2a,2b 外気流入部
3 側部開閉機構
4 側部外気流入部
5 ファン
6 排気部
7 ケージ
8 蝶番
9 バッフル
10 支持ワイヤー
11 昇降機構
12 基体
13 揺動体
14 ガイドプーリー
15,16 巻回プーリー
17 変位体
18 アジャスト部材
19,22 端部孔
20 主オイルテンパー
21 主ドライブユニット
23 ストッパー
24 補助ワイヤー
25 補助オイルテンパー
26 補助ドライブユニット
27 第1温度センサー
28 第2温度センサー
29 第3温度センサー
30 コントローラー
51 鶏舎
52 主ドライブユニット
53 主オイルテンパー
54 排気部
55 補助ドライブユニット
56 補助オイルテンパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の妻面側に外気を流入させるための外気流入部を設け、両側に、側部開閉機構により開閉する側部外気流入部を設け、他方の妻面側に、内部空気を排出するためのファンを備えた排気部を設けてなるトンネル鶏舎の換気装置であって、前記側部開閉機構は、自重あるいは静圧で撓む材質のパネル材で側部外気流入部に沿って連続して伸びるよう横長に形成し、上端側が揺動するようにその下端縁を支持したバッフルと、このバッフル上方にその長手方向に所定間隔をおいて複数設け、前記バッフルが傾斜状態となるようその上縁側を吊り上げて支持する支持ワイヤーと、主ドライブユニットの駆動によって、全部の支持ワイヤー先端を同時に同一距離昇降する一方、補助ドライブユニットの駆動によって、所定部分の支持ワイヤー先端の昇降距離に差をもたせるようになした昇降機構とから構成したことを特徴とするトンネル鶏舎の換気装置。
【請求項2】
請求項1記載の昇降機構は、バッフルに対応する鶏舎上部に間隔をおいて複数配置する基体にそれぞれ揺動可能に支持された揺動体内に、支持ワイヤー先端がバッフル側に伸びるようガイドするガイドプーリーを設けるとともに、このガイドプーリーにガイドされた前記支持ワイヤーを巻回する巻回プーリーを一端に備え、前記各プーリーの接離方向に変位可能な変位体を設けてなるアジャスト部材と、前記支持ワイヤーの前記先端とは反対側端部を、主オイルテンパーを介して連繋し、前記支持ワイヤーを昇降させる主ドライブユニットと、その先端から所定距離をおいて移動距離を規制するストッパーを設け、前記先端を前記変位体の前記巻回プーリーとは反対端に連繋した補助ワイヤーと、この補助ワイヤー他端を補助オイルテンパーを介して連繋し、前記主ドライブユニットとは反対方向に引っ張りあるいは緩めるよう駆動させることによって前記変位体を変位させ、前記支持ワイヤーを昇降させる補助ドライブユニットとから構成し、所定部分の補助ワイヤーの先端から各ストッパーまでの距離に差を設けることによって、前記距離差に応じて支持ワイヤーの昇降距離に差をもたせたことを特徴とするトンネル鶏舎の換気装置。
【請求項3】
鶏舎内の外気流入部側に主温度センサーを設ける一方、排気部側に副温度センサーを設け、これらセンサーが感知した各温度に所定値以上の差が発生したときに、補助ドライブユニットを駆動させて支持ワイヤーを昇降させるように昇降機構を制御することを特徴とする請求項2記載のトンネル鶏舎の換気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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