ドラム洗濯機及びこれを用いた洗濯方法
【課題】水を使用せずにドライクリーニング衣類を洗濯できるドラム洗濯機及びこれを用いた洗濯方法を提供する。
【解決手段】水槽と、前記水槽の内部に回転可能に設けられたドラムと、前記ドラムの内部で洗濯物と接触することで、洗濯物のドライクリーニングを行うクリーニング部材とを含んでドラム洗濯機を構成する。
【解決手段】水槽と、前記水槽の内部に回転可能に設けられたドラムと、前記ドラムの内部で洗濯物と接触することで、洗濯物のドライクリーニングを行うクリーニング部材とを含んでドラム洗濯機を構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ドラム洗濯機に関するもので、より詳細には、ドライクリーニング衣類を水なしに洗濯できるドラム洗濯機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
一般的に、ドラム洗濯機は、ドラム回転によって生じる水の落差を用いて洗濯物を洗濯する装置で、外観をなすハウジングと、水を収容するためにハウジングの内部に設置される水槽と、洗濯物を収容するために水槽内に回転可能に設置されるドラムと、ドラムに回転力を発生させる駆動モーターと、洗濯物の種類及び量によって洗濯方法を調整するために、ハウジングの上部に設けられるコントロールパネルとを備えている。
【０００３】
上記のようなドラム洗濯機の湿式洗濯モードでは、洗濯行程→濯ぎ行程→脱水行程が順次行われる。ドラムの内部に洗濯物が投入された状態で洗濯行程が開始されると、給水バルブの開放によって洗濯水が水槽及びドラムの内部に給水される。その後、駆動モーターを用いてドラムを回転させると、リフターが洗濯物を所定高さに持ち上げてから落下させることで洗濯が行われる。洗濯行程が完了すると、排水ポンプの開放によって洗濯水が排水された後、ドラムの高速回転によって脱水行程が行われる。脱水行程が完了すると、給水バルブの再開放によって洗濯水が水槽及びドラムの内部に再び給水された後、濯ぎ行程が行われる。この濯ぎ行程が繰り返された後、最後に脱水行程が行われると、洗濯物の洗濯が完了する。
【０００４】
通常、衣服は、食生活及び住居生活とともに、人類にとって必要不可欠なものである。すなわち、衣服は、寒さ及び暑さを防ぐとともに、各種の汚染物質から人体を保護する機能をする。さらに、ファッションを重要視する現代社会では、衣服の管理及び保存が重要な問題として認識されており、きちんと整った身なりは、対人関係を形成する際に大きな役割を担っている。したがって、衣類から汚染物及び細菌を除去することで、衣類を衛生的に管理及び保存することが重要である。
【０００５】
繊維の種類によっては、水と接触すると縮むか伸びることで、繊維からなる衣服に変形、毛羽立ち及びしわなどが生じ、その衣服を再び着用できない場合がある。このような繊維材質の衣服にはドライクリーニング（すなわち、乾式洗濯）を行うべきである。ドライクリーニングを行うと、湿式洗濯方法を行った場合に比べて衣類を元の状態に保全し、繊維の耐久性を高めることで、衣類の寿命を延長することができる。
【０００６】
しかしながら、ドライクリーニングを行うためにクリーニング屋に衣服を任せる場合、その洗濯費用が高価であり、消費者の経済的負担を加重させるようになる。特に、クリーニング屋では、多数の人の洗濯物を集めて一回にドライクリーニングを行うので、洗濯が非衛生的に行われている。
【０００７】
そのため、家庭においても、一般的なドラム洗濯機を用いて衣類を簡単にリフレッシュできるドライクリーニング方法が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、その目的は、水を使用せずにドライクリーニング衣類を洗濯できるドラム洗濯機及びこれを用いた洗濯方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記の目的を達成するために、本発明に係るドラム洗濯機は、水槽と、前記水槽の内部に回転可能に設けられたドラムと、前記ドラムの内部で洗濯物と接触することで、洗濯物のドライクリーニングを行うクリーニング部材とを含む。
【００１０】
また、前記クリーニング部材は、マイクロファイバーからなる。
また、前記クリーニング部材を前記ドラムに着脱可能に付着する固定装置をさらに含む。
また、前記固定装置は、前記ドラムに結合される第１固定部を含む。
また、前記固定装置は、前記クリーニング部材を結束する第２固定部を含む。
また、前記ドラムは、洗濯物を移動させるリフターを含み、前記第１固定部は、前記リフターに係合されることを特徴とする。
また、前記リフターは、所定深さの溝を有するガイド部と、前記ガイド部の両側に所定深さの溝を有して形成される係止溝とを含み、前記第１固定部は、前記ガイド部に係合される第１固定本体部と、前記係止溝に係合される第１係止部とを含む。
また、前記第１固定部は、弾性材質からなる。
また、前記第２固定部は、前記クリーニング部材を摘むためのピンセット形状に設けられる。
また、前記固定装置は、複数個設けられることを特徴とする。
また、前記ドラムの内部にスチームを供給するためのスチーム発生装置をさらに含むことを特徴とする。
また、前記ドラムの内部に熱風を噴射するための熱風供給装置をさらに含むことを特徴とする。
【００１１】
本発明に係るドラム洗濯機の洗濯方法は、ドライクリーニングモードが選択されたかどうかを判断する段階と、ドライクリーニングモードが選択された場合、洗濯水がドラムの内部に流入することを防止するために第１給水バルブを自動的に閉鎖する段階と、ドラムを回転させる段階とを含む。
【００１２】
また、前記ドラムの回転と同時にスチーム発生装置を作動させ、スチームを供給する段階をさらに含む。
また、洗濯時間が乾燥時間範囲にあるかどうかを判断する段階と、前記洗濯時間が乾燥時間範囲にある場合、熱風供給装置を自動的に作動させて熱風を噴射する段階をさらに含む。
【発明の効果】
【００１３】
本発明は、湿式洗濯と乾式洗濯を全て行えるドラム洗濯機及びこれを用いた洗濯方法を提供することで、家庭でも洗濯物のドライクリーニングを行えるという効果がある。
【００１４】
また、マイクロファイバーからなるクリーニング部材とドライクリーニング衣類とを互いに接触させることで、水を使用せずに洗濯物を洗濯できるので、衣類の変形や収縮を最小化できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下、本発明の好適な実施例を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図１は、本発明に係るドラム洗濯機を示した斜視図である。
図２は、本発明に係るドラム洗濯機を示した縦断面図である。
【００１６】
図１及び図２に示すように、本発明に係るドラム洗濯機は、外観をなすハウジング１０と、ハウジング１０の内部に設けられる円筒状の水槽１１と、洗濯物を収容するために水槽１１の内部に回転可能に設置される円筒状のドラム１２と、ドラム１２に回転力を発生させる駆動モーター１８と、洗濯物の種類と量によって洗濯方法を調整するためにハウジング１０の上部に設けられるコントロールパネル（図示せず）とを備えている。また、水槽１１の上部には、ドラム１２の内部にスチームを供給するためのスチーム発生装置４０が備わり、ドラム１２の上部には、ドラム１２の内部に熱風を噴射するための熱風供給装置２０が備わる。
【００１７】
このとき、水槽１１及びドラム１２の前方に開口部がそれぞれ備わることで、使用者は、水槽１１及びドラム１２の開口部を通して洗濯物を出し入れすることができる。ハウジング１０の前面一側には、水槽１１及びドラム１２の開口部を開閉するためのドア１３がヒンジ結合される。
【００１８】
水槽１１の下側には、洗濯水を外部に排出するための排水管１５及び排水ポンプ１６と、ドラム１２の回転によって発生する振動を吸収し、水槽１１を支持するためのサスペンション装置１７とが連結される。
【００１９】
水槽１１の上側には、洗濯水を水槽１１内に供給するための第１給水装置と、水をスチーム発生装置４０内に供給するための第２給水装置とが設けられる。第１給水装置は、外部給水源（図示せず）と洗剤供給装置２７とを連結するための第１給水管３４と、洗剤供給装置２７と水槽１１とを連結するための洗濯水供給管３６と、第１給水管３４の開閉を調節するための第１給水バルブ３５とを備えている。第２給水装置は、外部給水源（図示せず）とスチーム発生装置４０とを連結するための第２給水管３２と、スチーム発生装置４０に連結され、スチームをドラム１２側に移動させるスチーム供給管４３と、第２給水管３２の開閉を調節するための第２給水バルブ３３とを備えている。
【００２０】
ドラム１２は、ハウジング１０の下部に設置された駆動モーター１８から回転力を受けて回転するように設けられ、その外周面には、水を流入及び流出させるための貫通孔１２ａが形成されている。また、ドラム１２の内面から突出した複数個のリフター１２ｂが洗濯物を持ち上げてから落下させることで、落差によって洗濯物の洗濯が行われる。
【００２１】
ハウジング１０の上部には、前方と後方の中央部を連結する支持プレート２５が設置されている。支持プレート２５には、スチーム発生装置４０がブラケット４１を用いて装着される。スチーム発生装置４０は、ヒーター（図示せず）などを用いて水を加熱し、水の状態を変化させることで、スチームを発生させる装置である。洗濯行程時にスチーム発生装置４０から発生したスチームをドラム１２の内部に噴射させることで、洗濯物の殺菌及び消毒を行い、洗濯物の汚れをふやかして洗濯を円滑に行い、洗濯物のしわを減少させる。
【００２２】
スチーム発生装置４０の一端には、水を供給するための第２給水管３２が連結されており、スチーム発生装置４０の他端には、スチーム発生装置４０から発生したスチームを水槽１１内に供給するためのスチーム供給管４３が結合され、スチーム発生装置４０と乾燥ダクト２３とが連結される。
【００２３】
スチームをドラム１２側に噴射するように制御する乾燥ダクト２３の出口側には、ドラム１２の内部温度Ｔを感知するための温度センサー２６が設けられる。温度センサー２６によって感知されたドラム１２の内部温度Ｔと使用者によって予め入力された設定温度Ｔｓｅｔとを比較し、その比較結果によって第２給水バルブ３３を開閉するように制御する。すなわち、内部温度Ｔ≧設定温度Ｔｓｅｔである場合、スチーム発生装置４０に水が供給されないように第２給水バルブ３３を調節し、第２給水管３２を遮断する。そして、内部温度Ｔ＜設定温度Ｔｓｅｔである場合、スチーム発生装置４０に水が供給されるように第２給水バルブ３３を調節し、第２給水管３２を開放する。
【００２４】
ドラム１２の上部には、洗濯行程の終了後、洗濯物が迅速に乾燥されるように熱風を供給する熱風供給装置２０が設けられる。熱風供給装置２０は、動力を発生させるモーター２１と、モーター２１に連結されて回転するファン２２と、ファン２２の回転力によって供給される空気を案内する乾燥ダクト２３とから構成される。乾燥ダクト２３の内部には、ファン２２の回転力によって供給される空気を加熱するためのヒーター２４が設置される。乾燥ダクト２３は、水槽１１の前面上部と連通されており、ヒーター２４によって加熱された空気を水槽１１に供給する。そして、ドラム１２内部の洗濯物は、回転しながら熱風によって乾燥される。
【００２５】
図３は、本発明に係るドラム洗濯機のリフターのガイド部を示した斜視図である。
ドラム１２の内部には、洗濯物を持ち上げるリフター１２ｂが備わる。複数個のリフター１２ｂは、一定の間隔を維持しながらドラム１２の内壁に設置される。各リフター１２ｂは、長さ方向に沿って所定深さの溝を有するガイド部１２ｃと、ガイド部１２ｃの溝との垂直方向に所定深さの溝を有し、ガイド部１２ｃの両端に形成された係止溝１２ｄとを備えている。係止溝１２ｄは、ガイド部１２ｃに対して対称的に設けられる。
【００２６】
図４は、本発明に係るドラム洗濯機の固定装置を示した斜視図である。
固定装置６０は、クリーニング部材５０をドラム１２に着脱可能に付着する機能をする。このために、固定装置６０は、ドラム１２に結合される第１固定部６１と、第１固定部６１に連結されてクリーニング部材５０を結束する第２固定部６４とを備えている。第１固定部６１は、リフター１２ｂのガイド部１２ｃに係合される第１固定本体部６２と、リフター１２ｂの係止溝１２ｄに係合される第１係止部６３とを備えている。第１固定部６１は、リフター１２ｂの前方から後方へのスライディングによってリフター１２ｂに容易に結合されるように弾性材質からなる。すなわち、ドラム１２の開口部の直径がドラム１２内部の直径より小さいので、第１固定部６１をリフター１２ｂにスライディングさせるとき、第１固定部６１は、弾性変形によってリフター１２ｂに容易に結合される。
【００２７】
第２固定部６４は、クリーニング部材５０を結束するために、二つに分けられた先端を有するピンセット形状に設けられる。このようなピンセットの具体的な形状は、この技術分野に属する通常の知識を有する者にとって自明な事実に該当するので、それに対する説明を省略する。
【００２８】
図５は、本発明に係るドラム洗濯機のドラムに装着されたクリーニング部材を示した斜視図である。
図５に示すように、本発明では、水を使用せずに洗濯物をドライクリーニングできるように、洗濯物と接触するクリーニング部材５０がドラム１２の内部に設けられる。クリーニング部材５０は、優れた洗浄力及び吸収力を有する合成繊維からなる。例えば、クリーニング部材５０はマイクロファイバーからなる。
【００２９】
マイクロファイバーは、髪の毛太さの約１／１００である超極細糸の３次元構造となっている。上記のような構造を有するマイクロファイバーは、吸収性増加のための別途の加工処理なしに、繊維の極細化によって得られる特性のみによって汚染物質を迅速に吸収するので、優れた洗浄力を有しており、繊維の内部に形成される数多くの微細な気孔の毛細管現象を誘発するので、優れた吸収力を有しており、表面積の拡大によって多量の埃及び水分を引き寄せる特性を有している。このように、マイクロファイバーは、優れた洗浄力及び吸収力のみならず、抗菌性及び耐久性を有している。
【００３０】
マイクロファイバーからなるクリーニング部材５０は、第２固定部６４によって結束され、第２固定部６４に連結された第１固定部６１は、ドラム１２に結合される。その結果、クリーニング部材５０はドラム１２の内壁に装着される。これによって、洗濯物がドラム１２に投入され、クリーニング部材５０がドラム１２の内壁に装着された状態でドラム１２を回転させると、クリーニング部材５０と洗濯物がドラム１２の内部で互いに接触するようになり、クリーニング部材５０の洗浄力及び吸収力によって洗濯物の汚染物質を吸収することで、洗濯物をリフレッシュすることができる。
【００３１】
また、クリーニング部材５０は、ドラム１２の内部に装着されず、ドラム１２の内部に投入された状態で洗濯物と一緒に回転するように設けられる。したがって、ドラム１２が回転すると、洗濯物とクリーニング部材５０が互いに接触することで、洗濯物のドライクリーニングが行われる。この場合、クリーニング部材５０を固定するための別途の固定装置が必要でないので、クリーニング部材５０が有用に使用される。
【００３２】
図６は、本発明に係るドラム洗濯機の標準洗濯方法を示したフローチャートである。
図６に基づいて、本発明に係るドラム洗濯機の湿式洗濯方法、すなわち、水を用いた洗濯方法を説明する。以下、湿式洗濯方法を標準洗濯方法という。
【００３３】
使用者は、水を用いて洗濯物を洗濯するために、コントロールパネル（図示せず）上で標準洗濯モードを選択する（Ｓ１）。標準洗濯モードが選択されると、マイコン（図示せず）が第１給水バルブ３５を開放することで、第１給水管３４を通して洗剤供給装置２７に洗濯水が供給される（Ｓ２）。洗剤供給装置２７から供給される洗剤を含む洗濯水は、洗濯水供給管３６を通して水槽１１に供給される。水位センサー（図示せず）は、水槽内の洗濯水の水位を感知し（Ｓ３）、マイコン（図示せず）は、感知された洗濯水の水位が適正な水位に到達したかどうかを判断し、この判断結果によって第１給水バルブ３５を制御する（Ｓ４）。すなわち、感知された洗濯水の水位が適正な水位に到達したと判断される場合、第１給水バルブ３５を閉鎖し（ＯＦＦ）、感知された洗濯水の水位が適正な水位に到達していないと判断される場合、第１給水バルブ３５を開放する（ＯＮ）。第１給水バルブ３５が閉鎖されると、ドラム１２が回転する（Ｓ５）。その後、洗濯物の洗濯が洗濯条件によって行われる（Ｓ６）。すなわち、洗濯行程→濯ぎ行程→脱水行程が順次行われることで、標準洗濯モードが完了する（Ｓ７）。
【００３４】
図７は、本発明に係るドラム洗濯機の乾式洗濯方法、すなわち、ドライクリーニング洗濯方法を示したフローチャートである。以下、図７に基づいて、ドライクリーニング洗濯方法を説明する。
【００３５】
洗濯物をドライクリーニングするために、使用者は、コントロールパネル（図示せず）上でドライクリーニングモードを選択する（Ｓ１０）。マイコン（図示せず）がドライクリーニングモードを認識すると、第１給水バルブ３５が閉鎖されることで（ＯＦＦ）、洗濯物のドライクリーニング洗濯の間に水槽１１内に洗濯水が供給されない（Ｓ２０）。したがって、ドライクリーニングによって洗濯物を洗濯するときに水を使用しないので、洗濯物の収縮及び変形が防止される。
【００３６】
その後、クリーニング部材５０が収容されたドラム１２を回転させる。マイクロファイバーからなるクリーニング部材５０は、ドラム１２の内部で洗濯物と接触することで、洗濯物の汚染物質をドライクリーニングして吸収する。
【００３７】
また、クリーニング部材５０の洗浄力及び吸収力を高めるために、ドライクリーニングモードの初期段階で洗濯物の汚染物質をふやかすべきである。このために、適切な温度と湿度が必要であるので、温度と湿度をそれぞれ制御すべきである。しかし、温度と湿度は相関関係にあるので、費用を節減するために温度のみを制御することが効率的である。したがって、マイコン（図示せず）は、ドラム１２が回転する間、乾燥ダクト２３の出口側に設置された温度センサー２６を通してドラム１２の内部温度Ｔを測定する。洗濯物を洗濯するのに適したドラム１２の内部温度が設定温度Ｔｓｅｔに設定された状態で、内部温度Ｔが設定温度Ｔｓｅｔより低いかどうかを判断する（Ｓ５０）。内部温度Ｔ＜設定温度Ｔｓｅｔであると判断される場合、スチーム発生装置４０を動作させ（Ｓ６０）、内部温度Ｔ≧設定温度Ｔｓｅｔであると判断される場合、スチーム発生装置４０を停止させる（Ｓ７０）。スチーム発生装置４０は、ドライクリーニングモードの初期段階で洗濯物をふやかすためのスチームを発生させることで、クリーニング部材５０が洗濯物を効果的にドライクリーニングするように助ける。
【００３８】
ドライクリーニングモードの最後段階でドラム１２の内部に熱風を供給することで、洗濯物の湿気を除去し、奪臭効果を提供するために熱風供給装置２０が設けられる。その後、洗濯時間ｔが乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）であるかどうかを判断する（Ｓ８０）。洗濯時間ｔが乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）であると判断される場合、熱風供給装置２０を動作させ（Ｓ９０）、洗濯時間ｔが乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）でないと判断される場合、熱風供給装置２０を停止させる（Ｓ１００）。マイコンは、洗濯物の種類及び量によって設定された洗濯時間ｔに基づいて乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）を判断する。
【００３９】
その後、洗濯時間ｔが経過したかどうかを判断し（Ｓ４０）、 洗濯時間ｔが経過したと判断される場合、ドラム１２の回転を停止させる（Ｓ１１０）。その後、ドライクリーニングモードが完了する（Ｓ１２０）。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】本発明に係るドラム洗濯機を示した斜視図である。
【図２】本発明に係るドラム洗濯機を示した縦断面図である。
【図３】本発明に係るドラム洗濯機のリフターのガイド部を示した斜視図である。
【図４】本発明に係るドラム洗濯機の固定装置を示した斜視図である。
【図５】本発明に係るドラム洗濯機のドラムに装着されたクリーニング部材を示した斜視図である。
【図６】本発明に係るドラム洗濯機の湿式洗濯方法を示したフローチャートである。
【図７】本発明に係るドラム洗濯機の乾式洗濯方法を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【００４１】
１０ ハウジング
１１ 水槽
１２ ドラム
１２ｃ ガイド部
１２ｄ 係止溝
１３ ドア
２０ 熱風供給装置
２１ モーター
２２ ファン
２３ 乾燥ダクト
２４ ヒーター
２６ 温度センサー
２７ 洗剤供給装置
３６ 洗濯水供給管
３４ 第１給水管
３５ 第１給水バルブ
３２ 第２給水管
３３ 第２給水バルブ
４０ スチーム発生装置
４１ ブラケット
５０ クリーニング部材
６０ 固定装置
６１ 第１固定部
６２ 第１固定本体部
６３ 第１係止部
６４ 第２固定部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ドラム洗濯機に関するもので、より詳細には、ドライクリーニング衣類を水なしに洗濯できるドラム洗濯機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
一般的に、ドラム洗濯機は、ドラム回転によって生じる水の落差を用いて洗濯物を洗濯する装置で、外観をなすハウジングと、水を収容するためにハウジングの内部に設置される水槽と、洗濯物を収容するために水槽内に回転可能に設置されるドラムと、ドラムに回転力を発生させる駆動モーターと、洗濯物の種類及び量によって洗濯方法を調整するために、ハウジングの上部に設けられるコントロールパネルとを備えている。
【０００３】
上記のようなドラム洗濯機の湿式洗濯モードでは、洗濯行程→濯ぎ行程→脱水行程が順次行われる。ドラムの内部に洗濯物が投入された状態で洗濯行程が開始されると、給水バルブの開放によって洗濯水が水槽及びドラムの内部に給水される。その後、駆動モーターを用いてドラムを回転させると、リフターが洗濯物を所定高さに持ち上げてから落下させることで洗濯が行われる。洗濯行程が完了すると、排水ポンプの開放によって洗濯水が排水された後、ドラムの高速回転によって脱水行程が行われる。脱水行程が完了すると、給水バルブの再開放によって洗濯水が水槽及びドラムの内部に再び給水された後、濯ぎ行程が行われる。この濯ぎ行程が繰り返された後、最後に脱水行程が行われると、洗濯物の洗濯が完了する。
【０００４】
通常、衣服は、食生活及び住居生活とともに、人類にとって必要不可欠なものである。すなわち、衣服は、寒さ及び暑さを防ぐとともに、各種の汚染物質から人体を保護する機能をする。さらに、ファッションを重要視する現代社会では、衣服の管理及び保存が重要な問題として認識されており、きちんと整った身なりは、対人関係を形成する際に大きな役割を担っている。したがって、衣類から汚染物及び細菌を除去することで、衣類を衛生的に管理及び保存することが重要である。
【０００５】
繊維の種類によっては、水と接触すると縮むか伸びることで、繊維からなる衣服に変形、毛羽立ち及びしわなどが生じ、その衣服を再び着用できない場合がある。このような繊維材質の衣服にはドライクリーニング（すなわち、乾式洗濯）を行うべきである。ドライクリーニングを行うと、湿式洗濯方法を行った場合に比べて衣類を元の状態に保全し、繊維の耐久性を高めることで、衣類の寿命を延長することができる。
【０００６】
しかしながら、ドライクリーニングを行うためにクリーニング屋に衣服を任せる場合、その洗濯費用が高価であり、消費者の経済的負担を加重させるようになる。特に、クリーニング屋では、多数の人の洗濯物を集めて一回にドライクリーニングを行うので、洗濯が非衛生的に行われている。
【０００７】
そのため、家庭においても、一般的なドラム洗濯機を用いて衣類を簡単にリフレッシュできるドライクリーニング方法が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、その目的は、水を使用せずにドライクリーニング衣類を洗濯できるドラム洗濯機及びこれを用いた洗濯方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記の目的を達成するために、本発明に係るドラム洗濯機は、水槽と、前記水槽の内部に回転可能に設けられたドラムと、前記ドラムの内部で洗濯物と接触することで、洗濯物のドライクリーニングを行うクリーニング部材とを含む。
【００１０】
また、前記クリーニング部材は、マイクロファイバーからなる。
また、前記クリーニング部材を前記ドラムに着脱可能に付着する固定装置をさらに含む。
また、前記固定装置は、前記ドラムに結合される第１固定部を含む。
また、前記固定装置は、前記クリーニング部材を結束する第２固定部を含む。
また、前記ドラムは、洗濯物を移動させるリフターを含み、前記第１固定部は、前記リフターに係合されることを特徴とする。
また、前記リフターは、所定深さの溝を有するガイド部と、前記ガイド部の両側に所定深さの溝を有して形成される係止溝とを含み、前記第１固定部は、前記ガイド部に係合される第１固定本体部と、前記係止溝に係合される第１係止部とを含む。
また、前記第１固定部は、弾性材質からなる。
また、前記第２固定部は、前記クリーニング部材を摘むためのピンセット形状に設けられる。
また、前記固定装置は、複数個設けられることを特徴とする。
また、前記ドラムの内部にスチームを供給するためのスチーム発生装置をさらに含むことを特徴とする。
また、前記ドラムの内部に熱風を噴射するための熱風供給装置をさらに含むことを特徴とする。
【００１１】
本発明に係るドラム洗濯機の洗濯方法は、ドライクリーニングモードが選択されたかどうかを判断する段階と、ドライクリーニングモードが選択された場合、洗濯水がドラムの内部に流入することを防止するために第１給水バルブを自動的に閉鎖する段階と、ドラムを回転させる段階とを含む。
【００１２】
また、前記ドラムの回転と同時にスチーム発生装置を作動させ、スチームを供給する段階をさらに含む。
また、洗濯時間が乾燥時間範囲にあるかどうかを判断する段階と、前記洗濯時間が乾燥時間範囲にある場合、熱風供給装置を自動的に作動させて熱風を噴射する段階をさらに含む。
【発明の効果】
【００１３】
本発明は、湿式洗濯と乾式洗濯を全て行えるドラム洗濯機及びこれを用いた洗濯方法を提供することで、家庭でも洗濯物のドライクリーニングを行えるという効果がある。
【００１４】
また、マイクロファイバーからなるクリーニング部材とドライクリーニング衣類とを互いに接触させることで、水を使用せずに洗濯物を洗濯できるので、衣類の変形や収縮を最小化できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下、本発明の好適な実施例を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図１は、本発明に係るドラム洗濯機を示した斜視図である。
図２は、本発明に係るドラム洗濯機を示した縦断面図である。
【００１６】
図１及び図２に示すように、本発明に係るドラム洗濯機は、外観をなすハウジング１０と、ハウジング１０の内部に設けられる円筒状の水槽１１と、洗濯物を収容するために水槽１１の内部に回転可能に設置される円筒状のドラム１２と、ドラム１２に回転力を発生させる駆動モーター１８と、洗濯物の種類と量によって洗濯方法を調整するためにハウジング１０の上部に設けられるコントロールパネル（図示せず）とを備えている。また、水槽１１の上部には、ドラム１２の内部にスチームを供給するためのスチーム発生装置４０が備わり、ドラム１２の上部には、ドラム１２の内部に熱風を噴射するための熱風供給装置２０が備わる。
【００１７】
このとき、水槽１１及びドラム１２の前方に開口部がそれぞれ備わることで、使用者は、水槽１１及びドラム１２の開口部を通して洗濯物を出し入れすることができる。ハウジング１０の前面一側には、水槽１１及びドラム１２の開口部を開閉するためのドア１３がヒンジ結合される。
【００１８】
水槽１１の下側には、洗濯水を外部に排出するための排水管１５及び排水ポンプ１６と、ドラム１２の回転によって発生する振動を吸収し、水槽１１を支持するためのサスペンション装置１７とが連結される。
【００１９】
水槽１１の上側には、洗濯水を水槽１１内に供給するための第１給水装置と、水をスチーム発生装置４０内に供給するための第２給水装置とが設けられる。第１給水装置は、外部給水源（図示せず）と洗剤供給装置２７とを連結するための第１給水管３４と、洗剤供給装置２７と水槽１１とを連結するための洗濯水供給管３６と、第１給水管３４の開閉を調節するための第１給水バルブ３５とを備えている。第２給水装置は、外部給水源（図示せず）とスチーム発生装置４０とを連結するための第２給水管３２と、スチーム発生装置４０に連結され、スチームをドラム１２側に移動させるスチーム供給管４３と、第２給水管３２の開閉を調節するための第２給水バルブ３３とを備えている。
【００２０】
ドラム１２は、ハウジング１０の下部に設置された駆動モーター１８から回転力を受けて回転するように設けられ、その外周面には、水を流入及び流出させるための貫通孔１２ａが形成されている。また、ドラム１２の内面から突出した複数個のリフター１２ｂが洗濯物を持ち上げてから落下させることで、落差によって洗濯物の洗濯が行われる。
【００２１】
ハウジング１０の上部には、前方と後方の中央部を連結する支持プレート２５が設置されている。支持プレート２５には、スチーム発生装置４０がブラケット４１を用いて装着される。スチーム発生装置４０は、ヒーター（図示せず）などを用いて水を加熱し、水の状態を変化させることで、スチームを発生させる装置である。洗濯行程時にスチーム発生装置４０から発生したスチームをドラム１２の内部に噴射させることで、洗濯物の殺菌及び消毒を行い、洗濯物の汚れをふやかして洗濯を円滑に行い、洗濯物のしわを減少させる。
【００２２】
スチーム発生装置４０の一端には、水を供給するための第２給水管３２が連結されており、スチーム発生装置４０の他端には、スチーム発生装置４０から発生したスチームを水槽１１内に供給するためのスチーム供給管４３が結合され、スチーム発生装置４０と乾燥ダクト２３とが連結される。
【００２３】
スチームをドラム１２側に噴射するように制御する乾燥ダクト２３の出口側には、ドラム１２の内部温度Ｔを感知するための温度センサー２６が設けられる。温度センサー２６によって感知されたドラム１２の内部温度Ｔと使用者によって予め入力された設定温度Ｔｓｅｔとを比較し、その比較結果によって第２給水バルブ３３を開閉するように制御する。すなわち、内部温度Ｔ≧設定温度Ｔｓｅｔである場合、スチーム発生装置４０に水が供給されないように第２給水バルブ３３を調節し、第２給水管３２を遮断する。そして、内部温度Ｔ＜設定温度Ｔｓｅｔである場合、スチーム発生装置４０に水が供給されるように第２給水バルブ３３を調節し、第２給水管３２を開放する。
【００２４】
ドラム１２の上部には、洗濯行程の終了後、洗濯物が迅速に乾燥されるように熱風を供給する熱風供給装置２０が設けられる。熱風供給装置２０は、動力を発生させるモーター２１と、モーター２１に連結されて回転するファン２２と、ファン２２の回転力によって供給される空気を案内する乾燥ダクト２３とから構成される。乾燥ダクト２３の内部には、ファン２２の回転力によって供給される空気を加熱するためのヒーター２４が設置される。乾燥ダクト２３は、水槽１１の前面上部と連通されており、ヒーター２４によって加熱された空気を水槽１１に供給する。そして、ドラム１２内部の洗濯物は、回転しながら熱風によって乾燥される。
【００２５】
図３は、本発明に係るドラム洗濯機のリフターのガイド部を示した斜視図である。
ドラム１２の内部には、洗濯物を持ち上げるリフター１２ｂが備わる。複数個のリフター１２ｂは、一定の間隔を維持しながらドラム１２の内壁に設置される。各リフター１２ｂは、長さ方向に沿って所定深さの溝を有するガイド部１２ｃと、ガイド部１２ｃの溝との垂直方向に所定深さの溝を有し、ガイド部１２ｃの両端に形成された係止溝１２ｄとを備えている。係止溝１２ｄは、ガイド部１２ｃに対して対称的に設けられる。
【００２６】
図４は、本発明に係るドラム洗濯機の固定装置を示した斜視図である。
固定装置６０は、クリーニング部材５０をドラム１２に着脱可能に付着する機能をする。このために、固定装置６０は、ドラム１２に結合される第１固定部６１と、第１固定部６１に連結されてクリーニング部材５０を結束する第２固定部６４とを備えている。第１固定部６１は、リフター１２ｂのガイド部１２ｃに係合される第１固定本体部６２と、リフター１２ｂの係止溝１２ｄに係合される第１係止部６３とを備えている。第１固定部６１は、リフター１２ｂの前方から後方へのスライディングによってリフター１２ｂに容易に結合されるように弾性材質からなる。すなわち、ドラム１２の開口部の直径がドラム１２内部の直径より小さいので、第１固定部６１をリフター１２ｂにスライディングさせるとき、第１固定部６１は、弾性変形によってリフター１２ｂに容易に結合される。
【００２７】
第２固定部６４は、クリーニング部材５０を結束するために、二つに分けられた先端を有するピンセット形状に設けられる。このようなピンセットの具体的な形状は、この技術分野に属する通常の知識を有する者にとって自明な事実に該当するので、それに対する説明を省略する。
【００２８】
図５は、本発明に係るドラム洗濯機のドラムに装着されたクリーニング部材を示した斜視図である。
図５に示すように、本発明では、水を使用せずに洗濯物をドライクリーニングできるように、洗濯物と接触するクリーニング部材５０がドラム１２の内部に設けられる。クリーニング部材５０は、優れた洗浄力及び吸収力を有する合成繊維からなる。例えば、クリーニング部材５０はマイクロファイバーからなる。
【００２９】
マイクロファイバーは、髪の毛太さの約１／１００である超極細糸の３次元構造となっている。上記のような構造を有するマイクロファイバーは、吸収性増加のための別途の加工処理なしに、繊維の極細化によって得られる特性のみによって汚染物質を迅速に吸収するので、優れた洗浄力を有しており、繊維の内部に形成される数多くの微細な気孔の毛細管現象を誘発するので、優れた吸収力を有しており、表面積の拡大によって多量の埃及び水分を引き寄せる特性を有している。このように、マイクロファイバーは、優れた洗浄力及び吸収力のみならず、抗菌性及び耐久性を有している。
【００３０】
マイクロファイバーからなるクリーニング部材５０は、第２固定部６４によって結束され、第２固定部６４に連結された第１固定部６１は、ドラム１２に結合される。その結果、クリーニング部材５０はドラム１２の内壁に装着される。これによって、洗濯物がドラム１２に投入され、クリーニング部材５０がドラム１２の内壁に装着された状態でドラム１２を回転させると、クリーニング部材５０と洗濯物がドラム１２の内部で互いに接触するようになり、クリーニング部材５０の洗浄力及び吸収力によって洗濯物の汚染物質を吸収することで、洗濯物をリフレッシュすることができる。
【００３１】
また、クリーニング部材５０は、ドラム１２の内部に装着されず、ドラム１２の内部に投入された状態で洗濯物と一緒に回転するように設けられる。したがって、ドラム１２が回転すると、洗濯物とクリーニング部材５０が互いに接触することで、洗濯物のドライクリーニングが行われる。この場合、クリーニング部材５０を固定するための別途の固定装置が必要でないので、クリーニング部材５０が有用に使用される。
【００３２】
図６は、本発明に係るドラム洗濯機の標準洗濯方法を示したフローチャートである。
図６に基づいて、本発明に係るドラム洗濯機の湿式洗濯方法、すなわち、水を用いた洗濯方法を説明する。以下、湿式洗濯方法を標準洗濯方法という。
【００３３】
使用者は、水を用いて洗濯物を洗濯するために、コントロールパネル（図示せず）上で標準洗濯モードを選択する（Ｓ１）。標準洗濯モードが選択されると、マイコン（図示せず）が第１給水バルブ３５を開放することで、第１給水管３４を通して洗剤供給装置２７に洗濯水が供給される（Ｓ２）。洗剤供給装置２７から供給される洗剤を含む洗濯水は、洗濯水供給管３６を通して水槽１１に供給される。水位センサー（図示せず）は、水槽内の洗濯水の水位を感知し（Ｓ３）、マイコン（図示せず）は、感知された洗濯水の水位が適正な水位に到達したかどうかを判断し、この判断結果によって第１給水バルブ３５を制御する（Ｓ４）。すなわち、感知された洗濯水の水位が適正な水位に到達したと判断される場合、第１給水バルブ３５を閉鎖し（ＯＦＦ）、感知された洗濯水の水位が適正な水位に到達していないと判断される場合、第１給水バルブ３５を開放する（ＯＮ）。第１給水バルブ３５が閉鎖されると、ドラム１２が回転する（Ｓ５）。その後、洗濯物の洗濯が洗濯条件によって行われる（Ｓ６）。すなわち、洗濯行程→濯ぎ行程→脱水行程が順次行われることで、標準洗濯モードが完了する（Ｓ７）。
【００３４】
図７は、本発明に係るドラム洗濯機の乾式洗濯方法、すなわち、ドライクリーニング洗濯方法を示したフローチャートである。以下、図７に基づいて、ドライクリーニング洗濯方法を説明する。
【００３５】
洗濯物をドライクリーニングするために、使用者は、コントロールパネル（図示せず）上でドライクリーニングモードを選択する（Ｓ１０）。マイコン（図示せず）がドライクリーニングモードを認識すると、第１給水バルブ３５が閉鎖されることで（ＯＦＦ）、洗濯物のドライクリーニング洗濯の間に水槽１１内に洗濯水が供給されない（Ｓ２０）。したがって、ドライクリーニングによって洗濯物を洗濯するときに水を使用しないので、洗濯物の収縮及び変形が防止される。
【００３６】
その後、クリーニング部材５０が収容されたドラム１２を回転させる。マイクロファイバーからなるクリーニング部材５０は、ドラム１２の内部で洗濯物と接触することで、洗濯物の汚染物質をドライクリーニングして吸収する。
【００３７】
また、クリーニング部材５０の洗浄力及び吸収力を高めるために、ドライクリーニングモードの初期段階で洗濯物の汚染物質をふやかすべきである。このために、適切な温度と湿度が必要であるので、温度と湿度をそれぞれ制御すべきである。しかし、温度と湿度は相関関係にあるので、費用を節減するために温度のみを制御することが効率的である。したがって、マイコン（図示せず）は、ドラム１２が回転する間、乾燥ダクト２３の出口側に設置された温度センサー２６を通してドラム１２の内部温度Ｔを測定する。洗濯物を洗濯するのに適したドラム１２の内部温度が設定温度Ｔｓｅｔに設定された状態で、内部温度Ｔが設定温度Ｔｓｅｔより低いかどうかを判断する（Ｓ５０）。内部温度Ｔ＜設定温度Ｔｓｅｔであると判断される場合、スチーム発生装置４０を動作させ（Ｓ６０）、内部温度Ｔ≧設定温度Ｔｓｅｔであると判断される場合、スチーム発生装置４０を停止させる（Ｓ７０）。スチーム発生装置４０は、ドライクリーニングモードの初期段階で洗濯物をふやかすためのスチームを発生させることで、クリーニング部材５０が洗濯物を効果的にドライクリーニングするように助ける。
【００３８】
ドライクリーニングモードの最後段階でドラム１２の内部に熱風を供給することで、洗濯物の湿気を除去し、奪臭効果を提供するために熱風供給装置２０が設けられる。その後、洗濯時間ｔが乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）であるかどうかを判断する（Ｓ８０）。洗濯時間ｔが乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）であると判断される場合、熱風供給装置２０を動作させ（Ｓ９０）、洗濯時間ｔが乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）でないと判断される場合、熱風供給装置２０を停止させる（Ｓ１００）。マイコンは、洗濯物の種類及び量によって設定された洗濯時間ｔに基づいて乾燥時間範囲（ｔ１≦ｔ≦ｔ２）を判断する。
【００３９】
その後、洗濯時間ｔが経過したかどうかを判断し（Ｓ４０）、 洗濯時間ｔが経過したと判断される場合、ドラム１２の回転を停止させる（Ｓ１１０）。その後、ドライクリーニングモードが完了する（Ｓ１２０）。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】本発明に係るドラム洗濯機を示した斜視図である。
【図２】本発明に係るドラム洗濯機を示した縦断面図である。
【図３】本発明に係るドラム洗濯機のリフターのガイド部を示した斜視図である。
【図４】本発明に係るドラム洗濯機の固定装置を示した斜視図である。
【図５】本発明に係るドラム洗濯機のドラムに装着されたクリーニング部材を示した斜視図である。
【図６】本発明に係るドラム洗濯機の湿式洗濯方法を示したフローチャートである。
【図７】本発明に係るドラム洗濯機の乾式洗濯方法を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【００４１】
１０ ハウジング
１１ 水槽
１２ ドラム
１２ｃ ガイド部
１２ｄ 係止溝
１３ ドア
２０ 熱風供給装置
２１ モーター
２２ ファン
２３ 乾燥ダクト
２４ ヒーター
２６ 温度センサー
２７ 洗剤供給装置
３６ 洗濯水供給管
３４ 第１給水管
３５ 第１給水バルブ
３２ 第２給水管
３３ 第２給水バルブ
４０ スチーム発生装置
４１ ブラケット
５０ クリーニング部材
６０ 固定装置
６１ 第１固定部
６２ 第１固定本体部
６３ 第１係止部
６４ 第２固定部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
水槽；
前記水槽の内部に回転可能に設けられたドラム；及び
前記ドラムの内部で洗濯物と接触することで、洗濯物のドライクリーニングを行うクリーニング部材を含むことを特徴とするドラム洗濯機。
【請求項２】
前記クリーニング部材は、マイクロファイバーからなることを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項３】
前記クリーニング部材を前記ドラムに着脱可能に付着する固定装置をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項４】
前記固定装置は、前記ドラムに結合される第１固定部を含むことを特徴とする請求項３に記載のドラム洗濯機。
【請求項５】
前記固定装置は、前記クリーニング部材を結束する第２固定部を含むことを特徴とする請求項３に記載のドラム洗濯機。
【請求項６】
前記ドラムは、洗濯物を移動させるリフターを含み、
前記第１固定部は、前記リフターに係合されることを特徴とする請求項４に記載のドラム洗濯機。
【請求項７】
前記リフターは、所定深さの溝を有するガイド部と、前記ガイド部の両側に所定深さの溝を有して形成される係止溝と、を含み、
前記第１固定部は、前記ガイド部に係合される第１固定本体部と、前記係止溝に係合される第１係止部と、を含むことを特徴とする請求項６に記載のドラム洗濯機。
【請求項８】
前記第１固定部は、弾性材質からなることを特徴とする請求項６に記載のドラム洗濯機。
【請求項９】
前記第２固定部は、前記クリーニング部材を摘むためのピンセット形状に設けられることを特徴とする請求項５に記載のドラム洗濯機。
【請求項１０】
前記固定装置は、複数個設けられることを特徴とする請求項３に記載のドラム洗濯機。
【請求項１１】
前記ドラムの内部にスチームを供給するためのスチーム発生装置をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項１２】
前記ドラムの内部に熱風を噴射するための熱風供給装置をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項１３】
ドライクリーニングモードが選択されたかどうかを判断する段階；
ドライクリーニングモードが選択された場合、洗濯水がドラムの内部に流入することを防止するために第１給水バルブを自動的に閉鎖する段階；及び
ドラムを回転させる段階を含むことを特徴とするドラム洗濯機の洗濯方法。
【請求項１４】
前記ドラムの回転と同時にスチーム発生装置を作動させ、スチームを供給する段階をさらに含むことを特徴とする請求項１３に記載のドラム洗濯機の洗濯方法。
【請求項１５】
洗濯時間が乾燥時間範囲にあるかどうかを判断する段階；及び
前記洗濯時間が乾燥時間範囲にある場合、熱風供給装置を自動的に作動させて熱風を噴射する段階をさらに含むことを特徴とする請求項１３に記載のドラム洗濯機の洗濯方法。
【請求項１６】
ドライクリーニングモードが選択された場合、洗濯水がドラムの内部に流入することを防止するために第１給水バルブを自動的に閉鎖する段階；及び
ドラムを回転させる段階を含むことを特徴とするドラム洗濯機のドライクリーニング洗濯方法。
【請求項１】
水槽；
前記水槽の内部に回転可能に設けられたドラム；及び
前記ドラムの内部で洗濯物と接触することで、洗濯物のドライクリーニングを行うクリーニング部材を含むことを特徴とするドラム洗濯機。
【請求項２】
前記クリーニング部材は、マイクロファイバーからなることを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項３】
前記クリーニング部材を前記ドラムに着脱可能に付着する固定装置をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項４】
前記固定装置は、前記ドラムに結合される第１固定部を含むことを特徴とする請求項３に記載のドラム洗濯機。
【請求項５】
前記固定装置は、前記クリーニング部材を結束する第２固定部を含むことを特徴とする請求項３に記載のドラム洗濯機。
【請求項６】
前記ドラムは、洗濯物を移動させるリフターを含み、
前記第１固定部は、前記リフターに係合されることを特徴とする請求項４に記載のドラム洗濯機。
【請求項７】
前記リフターは、所定深さの溝を有するガイド部と、前記ガイド部の両側に所定深さの溝を有して形成される係止溝と、を含み、
前記第１固定部は、前記ガイド部に係合される第１固定本体部と、前記係止溝に係合される第１係止部と、を含むことを特徴とする請求項６に記載のドラム洗濯機。
【請求項８】
前記第１固定部は、弾性材質からなることを特徴とする請求項６に記載のドラム洗濯機。
【請求項９】
前記第２固定部は、前記クリーニング部材を摘むためのピンセット形状に設けられることを特徴とする請求項５に記載のドラム洗濯機。
【請求項１０】
前記固定装置は、複数個設けられることを特徴とする請求項３に記載のドラム洗濯機。
【請求項１１】
前記ドラムの内部にスチームを供給するためのスチーム発生装置をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項１２】
前記ドラムの内部に熱風を噴射するための熱風供給装置をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のドラム洗濯機。
【請求項１３】
ドライクリーニングモードが選択されたかどうかを判断する段階；
ドライクリーニングモードが選択された場合、洗濯水がドラムの内部に流入することを防止するために第１給水バルブを自動的に閉鎖する段階；及び
ドラムを回転させる段階を含むことを特徴とするドラム洗濯機の洗濯方法。
【請求項１４】
前記ドラムの回転と同時にスチーム発生装置を作動させ、スチームを供給する段階をさらに含むことを特徴とする請求項１３に記載のドラム洗濯機の洗濯方法。
【請求項１５】
洗濯時間が乾燥時間範囲にあるかどうかを判断する段階；及び
前記洗濯時間が乾燥時間範囲にある場合、熱風供給装置を自動的に作動させて熱風を噴射する段階をさらに含むことを特徴とする請求項１３に記載のドラム洗濯機の洗濯方法。
【請求項１６】
ドライクリーニングモードが選択された場合、洗濯水がドラムの内部に流入することを防止するために第１給水バルブを自動的に閉鎖する段階；及び
ドラムを回転させる段階を含むことを特徴とするドラム洗濯機のドライクリーニング洗濯方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００８−２６４５１３（Ｐ２００８−２６４５１３Ａ）
【公開日】平成２０年１１月６日（２００８．１１．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−６０１４３（Ｐ２００８−６０１４３）
【出願日】平成２０年３月１０日（２００８．３．１０）
【出願人】（３９００１９８３９）三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】ＳＡＭＳＵＮＧ ＥＬＥＣＴＲＯＮＩＣＳ ＣＯ．，ＬＴＤ．
【住所又は居所原語表記】４１６，Ｍａｅｔａｎ−ｄｏｎｇ，Ｙｅｏｎｇｔｏｎｇ−ｇｕ，Ｓｕｗｏｎ−ｓｉ，Ｇｙｅｏｎｇｇｉ−ｄｏ ４４２−７４２（ＫＲ）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１１月６日（２００８．１１．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年３月１０日（２００８．３．１０）
【出願人】（３９００１９８３９）三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】ＳＡＭＳＵＮＧ ＥＬＥＣＴＲＯＮＩＣＳ ＣＯ．，ＬＴＤ．
【住所又は居所原語表記】４１６，Ｍａｅｔａｎ−ｄｏｎｇ，Ｙｅｏｎｇｔｏｎｇ−ｇｕ，Ｓｕｗｏｎ−ｓｉ，Ｇｙｅｏｎｇｇｉ−ｄｏ ４４２−７４２（ＫＲ）
【Ｆターム（参考）】
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