説明

ハイタッチ手型用色紙とハイタッチ手型の記録方法

【課題】墨や朱肉又は絵の具あるいは発色液等を全く使用せず、例えば空港で偶然出会った有名人とすれ違いざまのハイタッチで、その有名人の手型を記録出来る色紙を提供する。
【解決手段】ハイタッチの様な一瞬の圧迫接触で手型を確実に記録する為に、色紙本体表面にハイタッチの圧力を瞬時に認識し、発色効果を表すインクに発色変化固定用反応薬品を内臓したマイクロカプセルを混合して印刷する事で、一瞬の圧迫接触で手型を確実に記録する。更に使用前保管時の色紙保護手段として、保護シートを用い、使用前後の追随反応と紫外線や酸化による退色を防止した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイタッチするだけで簡単に手型を記録出来る専用の色紙の提供とハイタッチ手型の記録方法の提供についてである。
【0002】
本発明のハイタッチ手型用色紙とは、墨や朱肉、発色液あるいは絵の具等の資材を全く使用せずに、ハイタッチするだけで簡単に手型を記録できる専用の手型用色紙であり、ハイタッチだけで手型を記録する方法として特徴を有する。
【0003】
本発明において、利用・使用する既存の示温インクやノンカーボン印刷技術、あるいはマイクロカプセル及び手型作成時に色紙を掌に固定するポケット状の部分を構成する為の関係先行技術は、下記の通り挙げられるが、何れも基本的な用途・用法、目的が異なるため、同一の目的を有する先行技術としての存在は無いと思料する。
【特許文献】 実用登録3102043 立体手型色紙 特開2001−062840 手型や足型等の型取り材 実用公開平7−18667 色紙用額縁 実用公開平7−18665 色紙用額縁 特願2005−074634 示温塗料及び温度感知体 特願2004−208311 温度感知シール 特願2001−265477 感温ラベル 特願平6−136574 一体型熱転写シート 特願平6−103290 多色熱転写方法 特願平10−324074 熱転写シート 特願2005−179089 情報遮蔽シート組 特願平7−220373 型取り用シート 特願平6−239267 型取りシートの製造方法 特願平5−219577 型取りシートの製造方法 特願平5−214452 型取りシートの製造方法 特開平3−131239 型取り方法(特許2769209号) 特開平1−104249 型取り用発色シート(特許2594292号) 特願平1−183307 型取り方法
【0004】
特開平3−131239(特許2769209号)は、特許請求の範囲において若干の共通性を認めるが、本発明に於いて使用する「マイクロカプセル」についての記述が無いので、基本的に異なり、特開平3−131239(特許2769209号)は、特許請求の範囲(6)(7)に於ける記述と利用法は最早周知の技術であり、本発明において、その技術にて作成の資材を一部購入・利用する事となる可能性を存するが、本発明の手型・足型の記録方法とは具体的な使用形態において異なるので特許侵害にあたらない。
【0005】
特開平1−104249(特許2594292号)においては「マイクロカプセル」を利用した技術の記述があるが、発色させる為に加熱や加圧が必要であることから、本発明の片方の印刷面に内臓するマイクロカプセルがハイタッチによる瞬間的な衝撃で破壊し、マイクロカプセルに内蔵させてある発色反応用素材がもう一方の表面に反応用印刷面と反応発色し、手型・足型を瞬間的に記録する本発明の記録方法とは明白に異なり、又、保護シートの存在と使用法の記述が無いので、もはや、別の技術である。
【背景技術】
【0006】
従来、有名人の手型を色紙に記すためには、掌に墨や朱肉、発色液あるいは絵の具等を塗布し、有名人が手型を色紙に押捺する方法が一般的であった。
【0007】
しかし、この従来の方法では有名人と特別の関係を有するか、偶然に恵まれなければ入手出来なかったばかりか、押捺する有名人の掌を汚す事となる。
【0008】
だが、本発明のハイタッチ手型用色紙の場合、例えば有名人を空港に出迎えの時、あるいはスポーツイベント試合会場や歌手の公演会場の通路や駐車場付近等での有名人との偶然の出会い時にハイタッチだけでリアルタイムに、同有名人の手の平を汚す事が無く、簡単に手型を入手することが可能なのである。この簡単な方法は、ファン心理の満足感を増す効果となり、さらにはファンコレクションの新たなジャンルを創出するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、希望する有名人の手型や誕生したばかりの新生児、あるいは結婚式で誓いの言葉に添付する手型や足型を簡単に記録・入手する専用の色紙と手型や足型を記録する方法に関するものである。
【0010】
しかも、従来に手型作成に必要であった墨や朱肉、発色液あるいは絵の具等の染料又は塗料等資材を全く使用せずにハイタッチするだけで手型を記録出来るので、手型提供者である歌手またはスポーツ選手等有名人あるいは結婚式の新郎新婦の手や衣装類を全く汚す懼れの無い点にも、その特徴を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のハイタッチ手形型用色紙ハイタッチ手型用色紙とは、墨や朱肉、発色液あるいは絵の具等の染料又は塗料等資材を全く使用せず、ハイタッチするだけで簡単に手型を記録できる専用の手型用色紙なので、例えば空港で偶然出会った有名人とすれ違いざまのハイタッチだけで、その有名人の手型を記録保存出来る事に特徴を有する。
【0012】
本発明は、上記[0011]にて記述の空港のみならず、例えば公演やスポーツイベント会場等の出入り口や通路、駐車場等の付近で、有名人との触れ合いを記念する個人的な記録としても利用出来る特徴を有するため、ファン心理を刺激するので、新しい形態の記録法である。
【0013】
しかも、従来に手型作成に必要であった、墨や朱肉、発色液あるいは絵の具等の染料又は塗料等資材を全く使用せずに手型提供者である有名な歌手や俳優、あるいはスポーツ選手等の手を全く汚さずに手型を入手・記録出来る事に特徴を有する。
【実施例】
【0014】
本発明のハイタッチ手型用色紙の実施例上の特徴は、ハイタッチ手型用色紙の裏側使用者側面(3)に、ハイタッチ時の圧力に対し例えば使用者の掌(5)を挿入固定する手袋状の固定用構造物(3)(以下、ポケットと表する)を有する点であるが、更に手型記録後は使用者の掌を挿入し固定するポケット(3)を簡単に剥ぎ取り、同ハイタッチ手型用色紙の保存に便利なように構成している点にある。
【0015】
色紙反応用紙(22)には、ハイタッチ手型用色紙本体表面側と反応する反応用マイクロカプセル内蔵インク印刷面(21)として、既知の熱感知反応型インクの固定タイプあるいはノンカーボン型複写機能を塗布・印刷処理したり、または現在は未知・未開発の熱や圧迫に瞬時に反応する性質とその反応変化を固定する薬品を含んだ色紙本体表面側変色反応用マイクロカプセルを内蔵した変色インク印刷面を設けるので、手型をワンタッチで記録出来るとともに、色紙表面の発色変化を色紙本体退色変化防止及び表面保護用シート(24)で保護・保存することに特徴がある。
【0016】
又、ハイタッチ手型用色紙表側(1)あるいは表面色紙反応用紙(22)の裏面のいずれには、既知の技術である熱感知反応型インクの固定タイプを塗布・印刷処理あるいはノンカーボン式複写機能、又は、現在はまだ開発・利用されていない未知・未開発の熱や圧迫によるマイクロカプセルの破壊により瞬時に発色変化反応する性質とその反応変化を固定する薬品を含んだマイクロカプセルを含有する印刷面(21)を設けてあるので、ワンタッチで記録出来ることを特徴とする。
【0017】
上述[0014][0015]及び[0016]に記載のハイタッチ手型用色紙(1)表側の表面には現在はまだ開発・利用されていない未知・未開発の熱や圧迫に瞬時に反応する性質とその反応変化を固定する薬品を含んだマイクロカプセルに替わり、やはり現在はまだ開発・利用されていない不可逆タイプの熱感知反応型インクを塗布処理を施したり、あるいはノンカーボン型複写機能を発揮させるために熱や圧迫に反応するマイクロカプセルを利用し、反応を固定・定着させる能力を向上させたタイプの専用色紙としての供給も可能である事を特徴とする。
【0018】
上述[0014]、[0015]、[0016]及び[0017]にて記述のハイタッチ手型用色紙(1)裏側の使用者側面に、例えば使用者の掌と指を固定するポケット状の固定用構造物(3)は、希望の有名人の手型を入手後には簡単に取り外す事が出来るので、収集物として整理・保管する場合、従来の色紙と同様の単純な板状になるので、保管用空間の確保にも負担が無い点に特徴を有する。
【0019】
本発明は、ハイタッチのような一瞬の接触で手型を確実に記録するために、ハイタッチ手型用色紙表面(2)には温度変化を瞬時に認識し、ハイタッチの圧力で効果を発現させるインクとして、示温インクや同示温インク印刷部に感熱変化固定用の反応薬品を内臓したマイクロカプセルを混合調製する事で色紙本体表面側変色反応用マイクロカプセル内蔵の変色インク印刷面(21)を設け、課題であるハイタッチの様な一瞬の圧迫・接触による手型を確実に記録し、専用色紙としての目的を達成する点に特徴を有する。
【0020】
また、上記[0019]にて記述のハイタッチ手型用色紙裏側の使用者側面に使用者の掌と指を固定するポケット状の構造物(3)の用途は、使用者の掌を固定する目的のみならず、ハイタッチの圧力や温度変化を的確に記録するために堅固に使用者の手(5)を固定する構造物として構築してあるので、有名人とのハイタッチの圧迫を確実に受け止め、色紙の発色用の圧迫作用に活用するので、確実な手型保存を実現する点に、本発明のハイタッチ手型色紙裏側の使用者側面に使用者の掌と指を固定するポケット状の構造物(3)の機能に特徴がある。
【0021】
現在はまだ開発されていない熱や圧迫に瞬時に反応する性質とその反応変化を固定する薬品を含んだマイクロカプセルを使用出来るので、手型や足型として圧迫・反応させての反応箇所には、現在はまだ開発されていない熱や圧迫に瞬時に反応する性質とその反応変化を固定する薬品を含んだマイクロカプセルの容量が少ないので反応面積が手型や足型として圧迫を受けた部分以外に拡大しない点に本発明の特徴を有する。
【0022】
本発明は、使用前及び使用後の色紙表面を保護する手段として、使用前のハイタッチ手型用色紙表面(21)には反応防止用保護シート(24)を用い、使用前の予期しない反応変化を防止している点にも特徴を有する。
【0023】
また、上述[0022]に記述の反応防止用保護シート(24)としての役割は、手型・足型を記録した後の色紙本体表面側変色反応用マイクロカプセルの内蔵変色インク印刷面(21)を覆うことで、空気を遮断し以後の酸化による化学変化や日光や照明から受ける紫外線による褪色を防止する効果を発揮する点に特徴を有する。
【発明の効果】
【0024】
本発明のハイタッチ手型用色紙とは、墨や朱肉、発色液あるいは絵の具等の資材を全く使用せずに、一瞬のハイタッチをするだけで簡単に手型を記録する専用の手型用色紙であり、手軽に希望の有名人の手型を人手、記録・保存する方法である。
【0025】
ハイタッチのような一瞬の接触での手型を確実に記録する為に、色紙表面にはハイタッチのような一瞬の接触での温度変化を瞬時に認識したり、ハイタッチによる一瞬の接触圧迫効果を瞬時に発現させる工夫として、示温インク印刷部と同示温インクに感熱変化部に固定用反応薬品を内臓したマイクロカプセルを混合調製する事と、特に使用前及び保管時の色紙保護手段として、使用前の反応防止と使用後の色紙表面の酸化による追随変化や紫外線による退色防止用に透明な合成樹脂製保護シートの採用で、退色防止に関する課題を克服した。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明のハイタッチ手型用色紙は、墨や朱肉、発色液あるいは絵の具等の資材を全く使用せずに、ハイタッチするだけで簡単に手型を記録する方法に特徴を有する。
【0027】
また、本発明のハイタッチ手型用色紙の用途は、有名人の手型の作成・入手のみに止まらず、例えば結婚式において作成する「永遠の愛の誓いの『誓約書』としての新郎新婦の約束手型」として二人の門出の演出などに使用すれば、従来の方法であれば手型を記録する為に使用する絵の具や墨などで新郎新婦の衣装を汚してしまう可能性を排除しているので、披露宴等の場で簡単に安心して使用出来る事も本発明の特徴である。
【0028】
その他にハイタッチ手型用色紙の用途としては、愛児誕生記念の手型・足型として有用であるのは勿論、愛児の成長に合わせて毎年の誕生日、入園、卒園、入学、卒業時の記念手型・足型として簡単に記録する事が出来る。
【0029】
また、憧れの先輩、友人、恩師のメッセージ入りの手型付き色紙として卒業式などの貴重な思い出に、場所を選ばず簡単に記録できる事も、本発明の特徴である。
【0030】
本発明でのハイタッチによる圧迫で手型を記録する方法は、既知の示温インクを使用して押捺時の温度変化を記録する方法や色紙表面に従来利用されているノンカーボン印刷技術による方法、あるいは両技術の併用、そして現在はまだ開発・利用されていない熱や圧迫に瞬時に反応する性質とその反応変化を固定する薬品を含んだのマイクロカプセルを利用する方法、やはり現在はまだ開発・利用されていない不可逆タイプの熱感知反応型示温インク等を利用出来る、技術応用上の柔軟さに特徴がある。
【0030】
本発明でのハイタッチによる圧迫で手型を記録する方法は、既知の示温インクの内、不可逆性タイプの示温インクを使用して押捺時の温度変化を記録する方法や色紙表面に従来利用されているノンカーボン印刷技術による方法、あるいは両技術の併用、そして現在はまだ開発・利用されていない熱や圧迫に瞬時に反応する性質とその反応変化を固定する薬品を含んだのマイクロカプセルを利用する方法、やはり現在はまだ開発・利用されていない不可逆タイプの熱感知反応型示温インク等を利用出来る、技術応用上の柔軟さに特徴がある。
【0031】
ノンカーボン印刷技術利用による方法の場合にも複写式とマイクロカプセル式の二通りの方法があるが、本発明ではマイクロカプセル式を優先採用する。
【0032】
示温インク利用の方法の場合にも、ハイタッチによるマイクロカプセルの圧迫破壊を利用し手型や足型を固定する方法にも二通りの方法がある
【0033】
従来の示温インクの場合、温度条件の変化で押捺部の変化が元に戻るタイプと一度の温度変化が固定される不可逆タイプの示温インクの存在があるが、本発明においては確実な変化を固定させる為、不可逆タイプの示温インクと示温インクの反応変化部だけ定着させる資材を封入したマイクロカプセルを混入させ、不可逆タイプの示温インクの発色反応を鮮明に発生させて、ハイタッチによる手型をより確実に記録出来るマイクロカプセルの圧迫破壊方式を優先採用する。
【0034】
他に、従来のノンカーボン印刷タイプのように色紙本体表面側と色紙反応用紙の両面が向かい合い、どちらかの面に印刷された変色反応用マイクロカプセルがハイタッチの圧迫で破壊され、変色反応した部分のみを手型として記録する変色インクを利用した印刷の方法がある。
【0035】
上述[0028]の他に[0030]又は[0031]あるいは[0032][0033][0034]等の何れの方式でも利用可能な柔軟な技術を本発明の特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ハイタッチ手型用色紙の基本構造概念図 ハイタッチ手型用色紙
【図2】 ハイタッチ手型用色紙の使用状況概念図
【図3】 ハイタッチ手型用色紙の使用後の保存状態概念図
【符号の説明】
1・色紙本体
2・色紙本体表面側
21・色紙本体表面側変色反応用マイクロカプセル内蔵変色インク印刷面
22・色紙反応用紙
23・使用後の色紙本体表面側印刷面保護用シート
24・表紙兼使用前の色紙全体の保護用シート
25・変色反応後の色紙本体表面変色反応用マイクロカプセル内蔵変色インク印刷面
26・色紙反応用紙側示温インクあるいはノンカーボン印刷面
3・色紙本体裏面側色紙保持用ポケット部
4・有名人の掌
5・使用者の手
A〜B 有名人の掌の動き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掌のハイタッチだけで簡単に手型を記録出来る手型用色紙の提供。
【請求項2】
掌のハイタッチだけで簡単に手型を記録出来る手型の記録方法の提供。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−213445(P2008−213445A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96836(P2007−96836)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(507086918)
【出願人】(503128456)
【Fターム(参考)】