説明

ハウジングに取り外し可能に配置された、固定ローラーツールの固定ローラー

固定ローラーが、大きな半径方向の力を、つまり固定ローリングの為に及ぼされるのの他に、同時に、送り方向において発生する固定ローリングの際の相当の力を受け入れる状態であるよう、固定ローラーの支承部を形成するために、ハウジングに取り外し可能に配置された、固定ローラーツールの固定ローラーであり、ボルトヘッドとカバーの間で、ボルトに、自由に回転可能に支承されている固定ローラーであって、その際、ハウジングが固定ローラーの為の空所、ボルトヘッドの為の空所、およびカバーの為の空所を有する固定ローラーにおいて、ボルトヘッド(7)のための空所(10)が、円錐の部分面(11,14)として形成されており、および、固定ローラー(1)の回転軸(24)と同軸に、バンド(23)を備えるのに対し、カバー(20)の為の収容部(19)が、円形シリンダーの部分面(16,17)として形成されていることが提案される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングに取り外し可能に配置された、固定ローラーツールの固定ローラーであり、ボルトヘッドとカバーの間で、ボルトに、自由に回転可能に支承されている固定ローラーであって、その際、ハウジングが固定ローラーの為の空所、ボルトヘッドの為の空所、およびカバーの為の空所を有する固定ローラーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1より、「例えばシャフト部材のような、シリンダー状のワークピースのバニシングのための装置」が公知である。上述の特許の発生の時においては、固定ローリングは、「バニシング」と称されていた。それ以降公知であるように、ワークピースが、スタンピングされるべき面の両側で、固定ローラーの支承部のために十分にスペース(Auslauf)を有するとき、装置において固定ローラーは、それぞれ両側を支承される。本発明は、この種の固定ロールの支承部を取り扱う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許第843 822号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、固定ローラーが、大きな半径方向の力を、つまり固定ローリングの為に及ぼされるのの他に、同時に、送り方向において発生する固定ローリングの際の相当の力を受け入れる状態であるよう、固定ローラーの支承部を形成することである。同時に、固定ローラーの固定は、可能な限り簡単で、遊びが無く、かつ安価であるべきである。その上、損傷した固定ローラー、または異なるデザインを有する固定ローラーの迅速な交換が可能であるべきである。
【0005】
解決策として、ボルトヘッドのための収容部が提案される。この収容部は、円錐の部分面として形成され、および固定ローラーの回転軸に対して同軸に一つのバンドを有する一方で、カバーの為の収容部は、円形シリンダー状に形成されている。
【0006】
有利な実施形に従い、ボルトヘッドの為の収容部もまた、円形シリンダーの部分面として形成されることが可能である一方、カバーの為の収容部は円錐の面として形成され、および固定ローラーの回転軸に対して同軸に一つのバンドを有する。ボルトヘッドの固定の為、およびカバーの固定の為に、ハウジングには、その都度、シリンダースクリューが設けられる。これによって十分正確かつ確実な固定が達成される。固定の方式は、固定ローラーの迅速な交換可能性に対する要求もまた満足する。
【0007】
以下に、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。なお、図の縮尺は不揃いである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ハウジング中における固定ローラーの収容部
【図2】ボルトヘッドのための収容部の一つの形態
【図3】カバーの為の収容部の一つの形態
【図4】固定ローラーの前面図
【図5】図4の固定ローラーの側面図
【図6】図4の固定ローラーの上面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
固定ローラー1は、図1に従い、ハウジング2の中に自由に回転可能に支承されている。ハウジング2は、二つのハウジングカバー3および4からなり、これらハウジングカバーは、お互いの間隔5でもって互いに平行に推移している。両ハウジングカバー3および4の間の間隔5は、ハウジング2内に、固定ローラー1の収容部6のための空間を与える。図1には、(図示されていない)ボルトのボルトヘッド7を見ることができる。このボルトヘッドに、固定ローラー1が自由に回転可能に支承されている。このためボルトヘッド7は、シリンダースクリュー8を介して、カバー4のスクリュー穴9内で固定されることができる。
【0010】
図2は、カバー4内の収容部10の拡大された部分の斜視図を示す。この収容部はボルトヘッド7の固定の為に設けられている。まず、テーパー状の部分面11が見て取れる。この部分面には、ボルトヘッド7のテーパー状の部分面12が当接する。ボルトヘッド7のテーパー状の部分面13は、ハウジングカバー4の対応するテーパー状の部分面14に当接する。収容部10のテーパー状の部分面11および14の間には、空所15が存在し、この空所の中央にスクリュー穴9が開口している。スクリュー穴9は、ボルトヘッド7の固定の為に設けられている。図2は、ハウジングカバー4の部分であって、線I-Iおよび線II-IIの間に存在する部分を表している。
【0011】
ハウジング2のハウジングカバー3の同様な部分を図3は示す。ここでは、二つのシリンダー状の部分面16および17が存在する。これらは、円形シリンダー状の部分を表している。シリンダー状の部分面16および17の間には、図2の空所15に似た空所18が存在している。収容部10が、ボルトヘッド7の配置の為にハウジングカバー4内に設けられるように、収容部19は、カバー20(図5および6)の配置の為にハウジング3内に設けられる。ここでもまた、スクリュー穴29が、ハウジングカバー3に、シリンダースクリュー8を固定する為に設けられている。カバー20の円形シリンダー状の部分面21および22は、ハウジングカバー3のシリンダー状の部分面16および17に当接するに至る。
【0012】
ハウジングカバー4は、さらに一つのバンド23も有している。このバンドは、固定ローラー1の回転軸24を中心として同軸に延在している。組み立てられた状態で、ボルトヘッド7のバンド面25は、ハウジングカバー4のバンド23に当接する。
【0013】
カバー20のハウジング3への固定の為に、シリンダースクリュー26が設けられている。示される固定ローラー1の断面27の形状は、一つの特別な適用ケースによって予め定められており、この適用ケースは、本発明との関係において重要でない。断面形状27にかえて、固定ローラー1は、あらゆる他の断面形状を有することが可能であり、特に円環面(Torus)の形状が可能である。本発明の場合、固定ローラー1の好ましい送り方向は、矢印28によって示されている。
【符号の説明】
【0014】
1 固定ローラー
2 ハウジング
3 ハウジングカバー
4 ハウジングカバー
5 間隔
6 収容部
7 ボルトヘッド
8 シリンダースクリュー
9 ねじ穴
10 収容部
11 テーパー状の部分面
12 テーパー状の部分面
13 テーパー状の部分面
14 テーパー状の部分面
15 空所
16 シリンダー状の部分面
17 シリンダー状の部分面
18 空所
19 収容部
20 カバー
21 円形シリンダー状の部分面
22 円形シリンダー状の部分面
23 バンド
24 回転軸
25 バンド面
26 シリンダースクリュー
27 断面形状
28 送り
29 スクリュー穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに取り外し可能に配置された、固定ローラーツールの固定ローラーであり、ボルトヘッドとカバーの間で、ボルトに、自由に回転可能に支承されている固定ローラーであって、その際、ハウジングが固定ローラーの為の空所、ボルトヘッドの為の空所、およびカバーの為の空所を有する固定ローラーにおいて、
ボルトヘッド(7)のための空所(10)が、円錐の部分面(11,14)として形成されており、および、
固定ローラー(1)の回転軸(24)と同軸に、バンド(23)を備えるのに対し、
カバー(20)の為の収容部(19)が、円形シリンダーの部分面(16,17)として形成されていることを特徴とする固定ローラー。
【請求項2】
ハウジングに取り外し可能に配置された、固定ローラーツールの固定ローラーであり、ボルトヘッドとカバーの間で、ボルトに、自由に回転可能に支承されている固定ローラーであって、その際、ハウジングが固定ローラーの為の空所、ボルトヘッドの為の空所、およびカバーの為の空所を有する固定ローラーにおいて、
ボルトヘッド(7)の為の収容部(10)が、円形シリンダーの部分面(16,17)として形成されているのに対して、
カバー(29)のための空所(19)が、円錐の部分面(11,14)として形成され、および
固定ローラー(1)の回転軸(24)に同軸に、バンド(23)を有していることを特徴とする固定ローラー。
【請求項3】
ハウジングに取り外し可能に配置された、固定ローラーツールの固定ローラーにおいて、ボルトヘッド(7)が、シリンダースクリュー(8)によってハウジング(2)に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の固定ローラー。
【請求項4】
ハウジングに取り外し可能に配置された、固定ローラーツールの固定ローラーにおいて、カバー(20)が、シリンダースクリュー(26)によってハウジング(2)に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の固定ローラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4.6】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−505840(P2013−505840A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501132(P2012−501132)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【国際出願番号】PCT/DE2010/000362
【国際公開番号】WO2010/108489
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(505006839)ヘゲンシャイト−エムエフデー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト (9)
【Fターム(参考)】