説明

ハッチ装置

【課題】ハッチの周りに輻輳する油圧シリンダ等の数を減らして、簡素なピギーバック型のハッチ装置を提供する。
【解決手段】ハッチコーミング2上に固定されたガイドレール8と、ガイドレール8上を転動する車輪を有する複数のハッチカバーと、前記ハッチカバーをハッチコーミング2から離して高所に持ち上げるハイリフト装置を備えるハッチ装置において、ガイドレール8の一部を切り欠いて、ハッチコーミング2から取り外せるようにした着脱レール9と、ハッチコーミング2の着脱レール9の取り付け位置に開口する開口10を備えるとともに、ハッチを閉鎖する時には、着脱レール9をハッチコーミング2から取り外して、前記車輪の少なくとも一部を開口10に落とし込み、ハッチを開放する時には、前記ハイリフト装置でハッチカバーを持ち上げて、前記車輪を開口10から引き上げる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は船舶のハッチ装置、特にピギーバック(piggy back)型のハッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ローリング型のハッチ装置は、ハッチカバーをハッチコーミングに固定されたガイドレールガイドレールに上架して、ハッチの開閉を行うハッチ装置である。
【0003】
しかしながら、ハッチカバーをガイドレールに上架した状態では、ハッチカバーとハッチコーミングの間に隙間が生じるから、ハッチを閉鎖する際には、ハッチカバーをガイドレールから降架する必要がある。そのため、ローリング型のハッチ装置はジャッキアップ装置を備えて、ハッチカバーをガイドレールに上げ下ろしている(例えば、特許文献1)。
【0004】
さて、ピギーバック型のハッチ装置はローリング型の一種であり、ハイリフト装置を備えて、ハッチカバーをハッチコーミングから離して高く持ち上げて、その下に他のハッチカバーを水平に引き込み、上下に積み上げることを特徴としている。また、ハイリフト装置は、ハッチカバーの高さ(厚さ)より大きな昇降ストローク(当然、ジャッキアップ装置の昇降ストロークよりも大きい)を必要とする。
【0005】
図8は、特許文献2に記載されたピギーバック型のハッチ装置の部分横断面図である。図8に示すように、船舶の上甲板31に開口するハッチオープニング(図示せず)の側方にサイドコーミング32が立設され、コーミングトップ33にはハッチカバー34が載置されている。なお、34aはハッチカバー4がコーミングトップ33に密着した状態(閉鎖位置)を、34bはハッチカバー4をジャッキアップ装置35によってジャッキアップして、前後方向(図の紙面に垂直な方向)に走行可能にした状態(走行位置)、34cはハッチカバー34をハイリフト装置36で高位置に持ち上げた状態(ハイリフト位置)をそれぞれ示している。
【0006】
ハッチカバー34の側面にはリフティングアーム37が突設され、リフティングアーム37の内部には、アクチュエータ38によって駆動されてリフティングアーム37の先端から突出する可動アーム部材39が備えられている。
【0007】
ハイリフト装置36は、上甲板31に固定されたシリンダ40と、シリンダ40に出没自在に支持されて油圧で昇降するロッド41から構成される油圧ジャッキであり、ロッド41とリフティングアーム37の先端の間に所定の間隙が空くように配置されている。
【0008】
ハッチカバー34をハイリフト装置36によって持ち上げて、ハイリフト位置34cにする時は、アクチュエータ38を駆動して可動アーム部材39をリフティングアーム37の先端から突出させて、ハイリフト装置36のロッド41の先端を可動アーム部材39に当接させる。一方、ハッチカバー34が閉鎖位置34aまたは走行位置34bにある時は、可動アーム部材39はリフティングアーム37内に格納されているから、ハッチカバー34とハイリフト装置36は干渉しない。このように構成されているので、一方のハッチカバー34をハイリフト装置36によってハイリフト位置34cに持ち上げて、他方のハッチカバー34をその下に引き入れることができる。
【0009】
【特許文献1】特開平7−117782号公報
【特許文献2】特開2005−178457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ピギーバック型のハッチ装置は、複数のハッチカバーを上下に積み上げて格納するので、ハッチカバーの格納スペースを小さくして、ハッチ開口を大きくできるメリットがあるが、ジャッキアップ装置とハイリフト装置を備えるので、ハッチの周囲に油圧配管等が輻輳するという問題がある。
【0011】
特に大型船では、ハッチカバーの重量が100トンを超え、ジャッキアップ装置とハイリフト装置は、これを持ち上げられるだけのパワーを必要とし、油圧ポンプ等の周辺装置の寸法も大きくなる。また、ハッチカバーを安定して支持するためには、ハッチカバー1枚当たり4台のジャッキアップ装置が必要であり、通常、1ハッチに2枚のハッチカバーが備えられるから、1ハッチ当たり8台のジャッキアップ装置が必要になる。同様に、ハイリフト装置も1ハッチ当たり8台が必要である。したがって、ハッチの周りには合計16本の油圧シリンダと油圧配管が輻輳することになり、建造や保全にかかるコスト上昇の要因となっている。
【0012】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、ハッチの周りに輻輳する油圧シリンダ等の数を減らして、簡素なピギーバック型のハッチ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のハッチ装置の第1の構成は、ハッチコーミング上に固定されたガイドレールと、前記ガイドレール上を転動する車輪を有する複数のハッチカバーと、前記ハッチカバーを前記ハッチコーミングから離して高所に持ち上げるハイリフト装置を備えるハッチ装置において、前記ガイドレールの一部を切り欠いて、前記ハッチコーミングから取り外せるようにした着脱レールと、前記ハッチコーミングの前記着脱レールの取り付け位置に開口する開口を備えるとともに、ハッチを閉鎖する時には、前記着脱レールを前記ハッチコーミングから取り外して、前記車輪の少なくとも一部を前記開口に落とし込み、ハッチを開放する時には、前記ハイリフト装置で前記ハッチカバーを持ち上げて、前記車輪を前記開口から引き上げるように構成したことを特徴とする
【0014】
この構成によれば、次の手順でハッチカバーを走行位置から閉鎖位置にすることができる。(1)ハイリフト装置を駆動してハッチカバーを持ち上げる。(2)着脱レールをハッチコーミングから取り外す。(3)前記ハイリフト装置を下げて、着脱レールを取り外した後の低所に前記車輪を落とし込む。また、閉鎖位置から走行位置にするときは、この逆の手順を実行する。
【0015】
このため、従来、専用のジャッキアップ装置で行っていたハッチカバーのガイドレールへの上降架をハイリフト装置で行うので、ジャッキアップ装置が不要になり、ハッチ装置を簡素化することができる。
【0016】
本発明のハッチ装置の第2の構成は、ハッチコーミング上に固定されたガイドレールと、前記ガイドレール上を転動する車輪を有する複数のハッチカバーと、前記ハッチカバーを前記ハッチコーミングから離して高所に持ち上げるハイリフト装置を備えるハッチ装置において、前記ガイドレールの一部を切り欠いて、前記ハッチコーミングに対して昇降するようにした昇降レールと、前記ハッチコーミングに開口して、前記着脱レールが出没する開口を備えるとともに、ハッチを閉鎖する時には、前記昇降レールを前記ハッチコーミングの下方に下降させ、前記車輪の少なくとも一部を前記開口に落とし込み、ハッチを開放する時には、前記ハイリフト装置で前記ハッチカバーを持ち上げて、前記車輪を前記開口から引き上げるように構成したことを特徴とする。
【0017】
この構成も、ジャッキアップ装置を省略して、ハッチ装置を簡素化することができる。また、ガイドレールの一部を昇降自在にしたので、ハッチカバーを閉鎖位置にする時に、ガイドレールの一部をハッチコーミングから取り外す作業が不要になり、ハッチカバーの開閉作業を省力化できる。
【0018】
本発明のハッチ装置の第3の構成は、ハッチコーミング上に固定されたガイドレールと、前記ガイドレール上を転動する車輪を有する複数のハッチカバーと、前記ハッチカバーを前記ハッチコーミングから離して高所に持ち上げるハイリフト装置を備えるハッチ装置において、前記ガイドレールの一部を切り欠いて、前記ハッチコーミングに対して自在に昇降するようにした昇降レールと、前記昇降レールと前記ハッチコーミングの間に掛け渡されて、前記昇降レールを持ち上げる方向に付勢する付勢手段と、前記昇降レールの下降を規制する規制手段と、前記ハッチコーミングに開口して、前記着脱レールが出没する開口を備えるとともに、ハッチを閉鎖する時には、前記規制手段を解除して、前記ハッチカバーの重量を前記昇降レールに加えて、前記車輪と前記昇降レールを下降させ、ハッチを開放する時には、前記ハイリフト装置で前記ハッチカバーを持ち上げて、前記車輪を前記開口から引き上げるように構成したことを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、昇降レールとハッチコーミングの間に付勢手段を架け渡して、昇降レールを持ち上げる方向に付勢するようにしたので、昇降レールを昇降するアクチュエータが不要になる。
【0020】
また、付勢手段には固体ばねを用いるのが一般的だが、流体の弾性を利用するばね装置を利用してもよい。また、ここで、規制手段とは昇降レールを最大高さ(ガイドレールと同じ高さ)に保持する手段であり、ピン、キー、クランプ等など適宜の手段を選択することができる。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本発明のハッチ装置は、ジャッキアップ装置が不要になるので、装置を簡素化できる。また、ハッチ装置周辺の艤装が簡素になるので、ハッチコーミング等への接近が容易になり、検査・補修等が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の第1の実施例に係るハッチ装置の構成を示す説明図である。図1に示すように、ハッチ装置1は、ハッチコーミング2、第1ハッチカバー3、第2ハッチカバー4及びハイリフト装置5を備えている。また、ハイリフト装置5は、第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4から側方に張り出したリフティングアーム6の下方に当接して、第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4を持ち上げる。また、第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4の側面には車輪7が枢支され、車輪7はハッチコーミング2上に固定されたガイドレール8上を転動する。
【0024】
ガイドレール8の部分であって、第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4が定位置にある時に、車輪7の下になる部分(以下、着脱レール9と呼ぶ)は、ガイドレール8の他の部分と切り離され、必要に応じて、ハッチコーミング2から取り外すことができる。
【0025】
図2は、ハッチコーミング2と着脱レール9の取り合いを示す断面図である。図2(a)に示すように、ハッチコーミング2の着脱レール9が取り付く部分には開口10が設けられ、開口10の下方には空所11が形成されている。また、着脱レール9の下方には突出部12が形成されている。
【0026】
図2(b)に示すように、着脱レール9は、突出部12を開口10に嵌合させて、ハッチコーミング2に固定される。また、着脱レール9を上方に引き抜けは、容易にハッチコーミング2から取り外すことができる。
【0027】
図3は、ハッチカバーを走行位置と閉鎖位置の間で昇降させる手順の説明図である。以下、図3を参照しながら、この手順を説明する。
【0028】
(1)第1ハッチカバー3が走行位置にある時は、着脱レール9はハッチコーミング2に装着されて、ガイドレール8の一部を形成するので、第1ハッチカバー3はガイドレール8上を自在に走行できる(図3(a))。
【0029】
(2)次に、ハイリフト装置5を上昇させて、第1ハッチカバー3を高所に持ち上げて、車輪7を着脱レール9から離隔させる(図3(b))。
【0030】
(3)ここで、作業者の手によって、着脱レール9をハッチコーミング2から引き抜いて取り外す。
【0031】
(4)着脱レール9をハッチコーミング2から取り外した後で、ハイリフト装置5を下降させて、車輪7を空所11に落とし込むと、第1ハッチカバー3はハッチコーミング2に密着する(図3(c))。
【0032】
また、第2ハッチカバー4の定位置の側方にもハイリフト装置5を配置しているので、第2ハッチカバー4も第1ハッチカバー3と同様の手順で、走行位置から閉鎖位置に移動(降下)させることができる。また、第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4を閉鎖位置から走行位置に移動(上昇)させる時は、逆の手順を実行する。
【0033】
以上のように、ハッチ装置1は、従来、専用のジャッキアップ装置で行っていた第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4のジャッキアップ・ダウンをハイリフト装置5で行うので、ジャッキアップ装置を省略することができる。
【0034】
なお、言うまでもなく、ハイリフト装置5は第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4を上下に積み上げる際にも使用することができる。図4はハッチカバーを上下に積み上げる手順の説明図である。以下、図4を参照しながら、この手順を説明する。
【0035】
(1)第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4は走行位置にある(図4(a))。
【0036】
(2)次に、第1ハッチカバー3をハイリフト装置5で高所に持ち上げて、ハッチコーミング2から離隔させる(図4(b))。
【0037】
(3)次に、第2ハッチカバー4を横行させて、第1ハッチカバー3の下方に引き入れる(図4(c))。
【0038】
(4)最後に、ハイリフト装置5を下降させて、第1ハッチカバー3を第2ハッチカバー4の上に載置する(図4(d))。
【実施例2】
【0039】
図5は本発明の第2の実施例を示す説明図である。実施例1では、着脱レール9をハッチコーミング2から取り去る例を示したが、本実施例では、着脱レール9をハッチコーミング2上でスライドさせるようした。図5 (a)及び(b)は着脱レール9をハッチコーミング2に装着して、ガイドレール8と一線に並べた状態を示す平面図と側面図であり、図5(c)は、着脱レール9を横方向に引き出して、開口10を露出させた状態を示す平面図である。
【0040】
着脱レール9をスライドするときは、図示しないハイリフト装置で図示しないハッチカバーを持ち上げた後で、作業者が把手13を掴んで横方向(図では下方向)に引き出して行う。図5(c)に示すように、着脱レール9を横方向に引き出すと、ハッチコーミング2の開口10が露出するので、ハッチカバーの車輪を開口10の中に落とし込むことができる。
【0041】
なお、着脱レール9が、ハッチコーミング2上で自在に水平旋回できるように、ハッチコーミング2に軸支してもよい。この場合、着脱レール9をハッチコーミング2の外側に振り出すだけで、開口10を露出させることができる。
【実施例3】
【0042】
図6は、本発明の第3の実施例を示す説明図である。実施例1及び実施例2では、着脱レール9を作業者の手で移動させる例を示したが、本実施例では、着脱レール9に代えて
ばねで支持された昇降レールを備え、ハッチを閉鎖するときにはハッチカバーの重量でばねを押し縮めて、昇降レールを降下させ、ハッチを開放するときには、ばねの力で着脱レ昇降レールを元の高さに戻す例を示す。
【0043】
図6(a)に示すように、ハッチコーミング2の下方に昇降レール14を昇降自在に支持するケーシング15を設け、ケーシング15と昇降レール14の間に圧縮ばね16を架け渡して、昇降レール14を上方に持ち上げている。また、ケーシング15にはピン17が装着され、昇降レール14を上昇位置(ガイドレール8と同一高さまで上昇した状態)に保持している。
【0044】
次に、図6(b)に示すように、図示しないハイリフト装置でハッチカバーを持ち上げて、ピン17を引き抜く。
【0045】
次に、図6(c)に示すように、ハッチカバーを降下させて、車輪7を昇降レール14の上に置くと、圧縮ばね16はハッチカバーの重量で押し縮められるので、昇降レール14と車輪7はケーシング15の中に落ち込む。
【0046】
ハッチを開放するときは、以上の操作の逆の手順を実行する。つまり、まず、ハイリフト装置でハッチカバーを持ち上げて、車輪7をケーシング15の外に出すと、昇降レール14が圧縮ばね16の力で元の位置に戻るので、ピン17をケーシング15に固定して、再びハッチカバーを降ろして、車輪7を昇降レール14の上に載置する。
【実施例4】
【0047】
図7は、本発明の第4の実施例を示す図である。本実施例では、昇降レール14を小型のアクチュエータで昇降させる。図7に示すように、昇降レール14はアクチュエータ18によって昇降する。図7(a)は、昇降レール14を上昇させた状態、図示しないハッチカバーを走行位置に置く場合を示し、図7(b)は、昇降レール14を下降させた状態、つまりハッチカバーを閉鎖位置に置く場合を示している。
【0048】
本実施例は、昇降レール14をアクチュエータ18で昇降する点で、従来のハッチ装置と似ているが、アクチュエータ18は昇降レール14だけを昇降させ、第1ハッチカバー3及び第2ハッチカバー4の昇降に関与しない点で、従来のハッチ装置とは異なる。また、アクチュエータ18は昇降レール14の重量を持ち上げるだけのパワーがあれば、十分なので、従来のジャッキアップ装置に比べて小型かつ簡易な装置で足りる。
【0049】
また、アクチュエータ18の動力や形式は問わない。油圧駆動、電動、空気圧駆動、送りねじ、ラック・ピニオン、パンタグラフ機構、くさび形のカムを使用する物など、種々の形式を選択できる。
【0050】
また、アクチュエータ18をハッチコーミング2に固定設置しなくてもよい。必要に応じて可搬式のアクチュエータを設置して、昇降レール14を昇降するようにすれば、ハッチコーミング2の側面がクリアになり、ハッチコーミング2への接近が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1の実施例に係るハッチ装置の構成と操作を示す説明図である。
【図2】ハッチコーミングと着脱レールの取り合いを示す断面図である。
【図3】ハッチカバーを走行位置と閉鎖位置の間で昇降させる手順の説明図である
【図4】ハッチカバーを上下に積み上げる手順の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す着脱レールの説明図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す着脱レールの説明図である。
【図7】本発明の第4の実施例を示す着脱レールの説明図である。
【図8】従来技術の例を示すピギーバック型ハッチ装置の部分横断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ハッチ装置
2 ハッチコーミング
3 第1ハッチカバー
4 第2ハッチカバー
5 ハイリフト装置
6 リフティングアーム
7 車輪
8 ガイドレール
9 着脱レール
10 開口
11 空所
12 突出部
13 把手
14 昇降レール
15 ケーシング
16 圧縮ばね
17 ピン
18 アクチュエータ
31 上甲板
32 サイドコーミング
33 コーミングトップ
34 ハッチカバー
34a 閉鎖位置にあるハッチカバー
34b 走行位置にあるハッチカバー
34c ハイリフト位置にあるハッチカバー
35 ジャッキアップ装置
36 ハイリフト装置
37 リフティングアーム
38 アクチュエータ
39 可動アーム部材
40 シリンダ
41 ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハッチコーミング上に固定されたガイドレールと、
前記ガイドレール上を転動する車輪を有する複数のハッチカバーと、
前記ハッチカバーを前記ハッチコーミングから離して高所に持ち上げるハイリフト装置
を備えるハッチ装置において、
前記ガイドレールの一部を切り欠いて、前記ハッチコーミングから取り外せるようにした着脱レールと、
前記ハッチコーミングの前記着脱レールの取り付け位置に開口する開口を備えるとともに、
ハッチを閉鎖する時には、前記着脱レールを前記ハッチコーミングから取り外して、前記車輪の少なくとも一部を前記開口に落とし込み、
ハッチを開放する時には、前記ハイリフト装置で前記ハッチカバーを持ち上げて、前記車輪を前記開口から引き上げる
ように構成したことを特徴とするハッチ装置。
【請求項2】
ハッチコーミング上に固定されたガイドレールと、
前記ガイドレール上を転動する車輪を有する複数のハッチカバーと、
前記ハッチカバーを前記ハッチコーミングから離して高所に持ち上げるハイリフト装置
を備えるハッチ装置において、
前記ガイドレールの一部を切り欠いて、前記ハッチコーミングに対して昇降するようにした昇降レールと、
前記ハッチコーミングに開口して、前記着脱レールが出没する開口を備えるとともに、
ハッチを閉鎖する時には、前記昇降レールを前記ハッチコーミングの下方に下降させ、前記車輪の少なくとも一部を前記開口に落とし込み、
ハッチを開放する時には、前記ハイリフト装置で前記ハッチカバーを持ち上げて、前記車輪を前記開口から引き上げる
ように構成したことを特徴とするハッチ装置。
【請求項3】
ハッチコーミング上に固定されたガイドレールと、
前記ガイドレール上を転動する車輪を有する複数のハッチカバーと、
前記ハッチカバーを前記ハッチコーミングから離して高所に持ち上げるハイリフト装置
を備えるハッチ装置において、
前記ガイドレールの一部を切り欠いて、前記ハッチコーミングに対して自在に昇降するようにした昇降レールと、
前記昇降レールと前記ハッチコーミングの間に掛け渡されて、前記昇降レールを持ち上げる方向に付勢する付勢手段と、
前記昇降レールの下降を規制する規制手段と、
前記ハッチコーミングに開口して、前記着脱レールが出没する開口を備えるとともに、
ハッチを閉鎖する時には、前記規制手段を解除して、前記ハッチカバーの重量を前記昇降レールに加えて、前記車輪と前記昇降レールを下降させ、
ハッチを開放する時には、前記ハイリフト装置で前記ハッチカバーを持ち上げて、前記車輪を前記開口から引き上げる
ように構成したことを特徴とするハッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−213747(P2008−213747A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−56438(P2007−56438)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(592250540)株式会社大島造船所 (32)