説明

バックライトユニット

【課題】 工業的に製造される個々のLED固有の物理特性の分布によって輝度や色が不均一になるという従来の欠点を克服できる液晶ディスプレイ装置に適用されるバックライトユニットを提供する。
【解決手段】 本発明のバックライトユニット100は、端縁領域110と該端縁領域に囲まれる中央領域150とを有する基板101、基板101の中央領域150に位置する第1群の発光素子151、152、153…、基板101の端縁領域110に位置する第2群の発光素子111、112、113…、および、動作時に端縁領域110における第2群の発光素子の各単位面積あたりの出力が、中央領域150における第1群の発光素子の各単位面積あたりの出力よりも小さくなるよう、第1群の発光素子と第2群の発光素子が発する光を制御する電子制御装置103、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスプレイ装置に用いられるバックライトユニットに関し、特に、ディスプレイ装置に用いられ、領域制御(zone control)が可能な発光ダイオード(light emitting diode,LED)バックライトユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ装置(LCD)は、その低消費電力と高品質な映像表示能力により、小型電子デバイスの表示装置として用いられることが多い。しかし、液晶ディスプレイ装置中の液晶自体は何らの光も発しない。液晶はバックライト光源によって初めて明りょうかつ鮮明に、テキストや映像を表示できるようになる。
【0003】
一般にバックライトデバイスは、マトリクスの形式に配列した複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下LEDと略する)を含んでいる。1つのLEDの特性は、例えば発光光度、波長および順方向電圧などその物理的特性によって説明することができる。このうち、発光光度はLEDの輝度を表すもので、単位がmcd(millicandela)であるIvで示され、波長はLEDの色を表すもので、単位がナノメートル(nm)であるWdで示され、順方向電圧はLEDの動作範囲を表すもので、単位がボルト(V)であるVfで示される。また、光束(luminous flux)(単位はlm(ルーメン))をLEDの輝度を説明するのに用いることもできる。理想的には、複数のLEDのこれら物理特性がすべて同じである場合に、対応するバックライトデバイスは均一な輝度と所望の色彩効果を有する光を発することができるようになる(特許文献1参照)。
【特許文献1】米国特許出願公開第2002/0159002号明細書
【0004】
しかし、実際は工業的に製造されるLEDは同一の物理特性を持ち得ず、つまり、各物理特性はそれぞれに分布(distribution)を備える。表1及び表2に、あるメーカーが製造した1セットのLED(総数2715)の仕様が示してある。
【0005】
【表1】

【0006】
【表2】

【0007】
例えば、表1及び表2からわかるように、ビン(Bin)番号3には赤色光、緑色光または青色光を発する4個のLEDが含まれ、そのうちの赤色LEDはIvの範囲が596〜625mcd、Wdの範囲が620〜625ナノメートル、Vfの範囲が2〜2.2ボルト(V)であり、緑色LEDはIvの範囲が1033〜1095mcd、Wdの範囲が525〜530ナノメートル、Vfの範囲が3.0〜3.2ボルト(V)であり、青色LEDはIvの範囲が186〜200mcd、Wdの範囲が455〜460ナノメートル、Vfの範囲が3.2〜3.4ボルト(V)である。ビン番号20には赤色光、緑色光または青色光を発する399個のLEDが含まれ、そのうちの赤色LEDはIvの範囲が596〜625mcd、Wdの範囲が620〜625ナノメートル、Vfの範囲が2〜2.2ボルト(V)であり、緑色LEDはIvの範囲が1095〜1160mcd、Wdの範囲が525〜530ナノメートル、Vfの範囲が3.2〜3.4ボルト(V)であり、青色LEDはIvの範囲が186〜200mcd、Wdの範囲が455〜460ナノメートル、Vfの範囲が3.0〜3.2ボルト(V)である。このように、これら製造されたLED自身の各物理特性はそれぞれに固有の分布を有するため、これらのLEDが液晶ディスプレイ装置のバックライトユニットに用いられたときに、液晶ディスプレイ装置の表示に輝度および/または色彩の不均一な分布という望ましくない事態が生じてしまう。
【0008】
また、たとえ物理特性が同じまたは一致するLEDを製造することができたとしても、それにはより良い材料およびより厳しい品質管理が必要となり、ひいてはバックライトユニットのコストを増加させることになってしまう。そこで、上述した欠点を克服できるような新たな技術が求められる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述に鑑みて、本発明の目的は液晶ディスプレイ装置に用いられるバックライトユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明におけるバックライトユニットは、端縁領域(edge zone)と該端縁領域に囲まれた中央領域(central zone)とを有する基板、基板の中央領域に位置する第1群の発光素子であり、中央領域が1つまたは複数のセグメントを含んでおりかつ中央領域の各セグメントにそのうちの少なくとも1つがある第1群の発光素子、および、基板の端縁領域に位置する第2群の発光素子であり、端縁領域が1つまたは複数のセグメントを含んでおりかつ端縁領域の各セグメントにそのうちの少なくとも1つがある第2群の発光素子、を含む。そして、端縁領域における第2群の発光素子の輝度(brightness degree)は中央領域における第1群の発光素子の輝度よりも小さい。
【0011】
第1群の発光素子および第2群の発光素子の各発光素子は、対応する面積をそれぞれ有し、かつこれら対応する面積は同じである。また、中央領域の各セグメントおよび端縁領域の各セグメントは、対応する表面積を有しており、かつ中央領域の各セグメントの対応する表面積と端縁領域の各セグメントの対応する表面積とは等しい。
【0012】
第1群の発光素子および第2群の発光素子の各発光素子は、白色光を発する発光ダイオード(LED)チップを含む。また、第1群の発光素子および第2群の発光素子の各発光素子は、少なくとも3つの発光ダイオードチップを含み、該少なくとも3つの発光ダイオードチップは、少なくとも、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップ、緑色光を発する第2の発光ダイオードチップおよび青色光を発する第3の発光ダイオードチップを含む。
【0013】
本発明は、中央領域における第1群の発光素子の各発光ダイオードチップの特性が輝度{BKC}で表され、端縁領域における第2群の発光素子の各発光ダイオードチップの特性が輝度{BKE}で表され(ただしBKC及びBKEにおける「K」は、赤色光、緑色光および青色光にそれぞれ対応するR、GまたはBである)、かつ下記関係式のうち少なくとも1つを満足することが好ましい。
【0014】
【数1】

【0015】
本発明は、中央領域における第1群の発光素子の各発光ダイオードチップが、面積を{LKC}とする範囲を有し、端縁領域における第2群の発光素子の各発光ダイオードチップが、面積を{LKE}とする範囲を有しており(ただしLKC及びLKEにおける「K」は、赤色光、緑色光および青色光にそれぞれ対応するR、GまたはBである)、かつ下記関係式のうち少なくとも1つを満足することが好ましい。
【数2】

【0016】
第1群の発光素子および第2群の発光素子は、対応する面積をそれぞれ有し、かつ端縁領域における第2群の発光素子の対応する面積は、中央領域における第1群の発光素子の対応する面積よりも小さいことが好ましい。
【0017】
バックライトユニットは、第1群の発光素子および前記第2群の発光素子が発する光を制御する電子制御装置をさらに含んでいてもよく、端縁領域における第2群の発光素子の各単位面積あたりの出力は中央領域における第1群の発光素子の各単位面積あたりの出力よりも小さい。特に、動作時には下記関係式が満たされることが好ましい。
【0018】
【数3】

【0019】
ただし、PRE、PGEおよびPBEは端縁領域における第2群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表し、PRC、PGCおよびPBCは中央領域における第1群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表す。
【0020】
本発明は液晶ディスプレイ装置に用いられるバックライトユニットであって、少なくとも第1領域と第2領域とを備え、動作時に第1領域が温度Tを持ち、第2領域が温度Tを持ち、かつT>Tである基板を含む。さらに、このバックライトユニットは、基板の第1領域に位置する第1群の発光素子を含み、該第1群の発光素子の各発光素子が少なくとも、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップと緑色光を発する第2の発光ダイオードチップと青色光を発する第3の発光ダイオードチップとを有するものを提供する。さらにまた、このバックライトユニットは、基板の第2領域に位置する第2群の発光素子を含み、該第2群の発光素子の各発光素子が少なくとも、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップと緑色光を発する第2の発光ダイオードチップと青色光を発する第3の発光ダイオードチップとを有する。
【0021】
このバックライトユニットは、動作時に下記関係式を満足させるように第1群の発光素子と第2群の発光素子が発する光を制御する電子制御装置をさらに含んでいる。
【0022】
【数4】

【0023】
ただし、PRH、PGHおよびPBHは、温度Tを持つ第1領域における第1群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表し、PRL、PGLおよびPBLは、温度Tを持つ第2領域における第2群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表す。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、従来の欠点を克服できるバックライトユニットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の上述した目的および特徴がより明らかにかつ容易に理解されるよう、以下に好ましい実施形態を挙げ、添付の図面と対応させながら詳細に説明していく。以下に本発明を例示によって詳細に説明するが、これは本発明を限定しようとするものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて、些かの変更や修飾を加えることができる。下記に詳述する本発明の多数の実施形態において、図中の同等の符号は同等の構成要素に対応させている。明細書および特許請求の範囲における“1つ”または“前記”なる記載には、前後の文言中に複数個でない旨の明示がない限り、複数個の関連する構成要素が含まれる。また、“…において”なる記載には、前後の文言中に明示がない限り、“…の中に”および“…の上に”という意味が含まれる。
【0026】
以下好ましい実施形態を挙げると共に、図1から図3と対応させて詳細に説明する。本発明の目的に従えば、本発明は液晶ディスプレイ装置に用いられるバックライトユニットに関するものである。該バックライトユニットは、基板、基板における異なる領域に位置する第1群の発光素子および第2群の発光素子、ならびに第1群の発光素子および第2群の発光素子の位置する対応領域に応じて、その放出する光を制御することのできる電子制御装置を含む。
【0027】
図1から図3を参照されたい。本発明の実施形態によるバックライトユニット100が部分的に示されている。バックライトユニット100は、基板101、第1群の発光素子151、152、153、…(図2)、第2群の発光素子111、112、113、…(図3)、および電子制御装置103を含む。電子制御装置103は第1群の発光素子151、152、153、…および第2群の発光素子111、112、113、…に電気接続して、第1群の発光素子151、152、153、…および第2群の発光素子111、112、113、…から発せられる光をそれぞれ制御する。
【0028】
本実施形態において、基板101は端縁領域(edge zone)110および中央領域(central zone)150を備える。中央領域150は端縁領域110に囲まれている。この実施形態では、中央領域150は4つのセグメントSC1、SC2、SC3、SC4を有し、各セグメントSCiは対応する表面積ACiをそれぞれ持っている(iは1〜4を示す)。表面積{ACi}(iは1〜4を示す)は、すべて同じ(図1に示す如く)であっても、あるいは互いに異なっていてもよい。端縁領域110は60個のセグメント{SEj}を有し、各セグメントSEjは対応する表面積AEjをそれぞれ持っている(jは1〜60を示す)。同様に、表面積{AEj}(jは1〜60を示す)は、すべて同じ(図1に示す如く)であっても、あるいは互いに異なっていてもよい。また、端縁領域の各セグメントの対応する表面積AEjと中央領域の各セグメントの対応する表面積ACiとは、同じでもあるいは異なっていてもよい。なお、構成が異なりかつセグメント数の異なる端縁領域および中央領域も、本発明に適用可能であることに留意されたい。本発明によれば、端縁領域110のセグメント数は中央領域150のセグメント数よりも多い。
【0029】
第1群の発光素子151、152、153、…は基板101の中央領域150に位置する。より詳細に言うと、基板101の中央領域150の各セグメントSCiはいずれも、第1群の発光素子のうちの1つまたは複数の発光素子を備えている。第1群の発光素子151、152、153、…の各発光素子は対応する面積をそれぞれ有する。また、第1群の発光素子151、152、153、…の各発光素子は、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップ(LEDchip)、緑色光を発する第2の発光ダイオードチップおよび青色光を発する第3の発光ダイオードチップを有している。中央領域150における第1群の発光素子151、152、153、…の各発光ダイオードチップの特性は輝度BKCと面積LKCにより表すことができる。ここで、Kは、赤色光、緑色光および青色光にそれぞれ対応するR、GまたはBである。つまり、輝度BRCは赤色光に対応し、輝度BGCは緑色光に対応し、輝度BBCは青色光に対応する。同じように、面積LRCは赤色光に対応し、面積LGCは緑色光に対応し、面積LBCは青色光に対応する。
【0030】
図2に示されるように、基板101の中央領域150におけるセグメントSC1は、それぞれLED151、LED152、LED153およびLED154で示される4つの発光素子151、152、153および154を備える。各発光素子は1つまたは複数のLEDチップを有する。例えばこの実施形態では、LED152は、それぞれ赤色光、緑色光および青色光を発するLEDチップR152、G152およびB152を備えている。各LEDチップR152、G152およびB152は、対応する面積LRC、LGCおよびLBCを持っている。第2群の発光素子111、112、113、…は、第2群の発光素子のうちの1つまたは複数の発光素子が各セグメントSEjにそれぞれ備わるように、基板101の端縁領域110に位置している。第2群の発光素子111、112、113、…の各発光素子は対応する面積をそれぞれ持つ。また、第2群の発光素子111、112、113、…の各発光素子は、少なくとも3つのLEDチップ、すなわち、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップ、緑色光を発する第2の発光ダイオードチップおよび青色光を発する第3の発光ダイオードチップを有している。端縁領域110における第2の発光素子111、112、113、…の各発光ダイオードチップの特性は、輝度BKEおよび面積LKEによって表すことができる。ここで、Kは、赤色光、緑色光および青色光にそれぞれ対応するR、GまたはBである。図3に示されるように、基板101の端縁領域110におけるセグメントSE1は、それぞれLED111、LED112、LED113およびLED114で示される4つの発光素子111、112、113および114を備えている。例えばこの実施形態では、LED112は、それぞれ赤色光、緑色光および青色光を発するLEDチップR112、G112およびB112を有する。各LEDチップR112、G112およびB112は、対応する面積LRE、LGEおよびLBEを持っている。
【0031】
本実施形態において、第1群の発光素子の各発光素子の対応する面積と第2群の発光素子の各発光素子の対応する面積は同じであり、他の実施形態においては、基板101の中央領域150に位置する第1群の発光素子の対応する総面積は、基板101の端縁領域110に位置する第2群の発光素子の対応する総面積よりも大きくすることができる。
【0032】
本発明によれば、図2および図3に示した基板101の中央領域150における第1群の発光素子151、152、153、…の各発光素子の少なくとも3つのLEDチップの面積LRC、LGCおよびLBCと、基板101の端縁領域110における第2群の発光素子111、112、113、…の各発光素子の少なくとも3つのLEDチップの面積LRE、LGEおよびLBEとが、下記関係式のうちの1つを満たす。
【0033】
【数5】

【0034】
1セグメントにおける発光素子の数の範囲は1から6であるのが好ましいが、他の発光素子の数を有するセグメントにも本発明は適用される。
【0035】
動作時、基板101の中央領域150における第1群の発光素子151、152、153、…の各発光素子の少なくとも3つのLEDチップの輝度BRC、BGCおよびBBCと、基板101の端縁領域110における第2群の発光素子111、112、113、…の各発光素子の少なくとも3つのLEDチップの輝度BRE、BGEおよびBBEとは、下記関係式のうちの1つを満たす。
【0036】
【数6】

【0037】
また、これらLEDチップの各単位面積あたりの出力は下記関係式を満たす。
【0038】
【数7】

【0039】
ここで、PRE、PGEおよびPBEは基板101の端縁領域110における第2群の発光素子111、112、113、…の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表し、PRC、PGCおよびPBCは基板101の中央領域150における第1群の発光素子151、152、153、…の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表す。
【0040】
基板101の端縁領域110における第2群の発光素子111、112、113、…から出力される各単位面積あたりの総出力Pは、基板101の中央領域150における第1群の発光素子151、152、153、…から出力される各単位面積あたりの総出力Pよりも小さく、つまりP<Pである。
【0041】
別の実施形態において、基板は第1領域および第2領域を有し、動作時に第1領域は温度Tを持ち、第2領域は温度Tを持ち、かつT>Tである。ここで、第1領域および第2領域は、図1に示した基板101の中央領域150および端縁領域110にそれぞれ対応するものであってもよいし、またはそうでなくてもよいことに留意されたい。
【0042】
第1群の発光素子と第2群の発光素子は基板の第1領域と第2領域にそれぞれ位置する。図1から図3に示した実施形態と同じように、第1群の発光素子および第2群の発光素子の各発光素子は少なくとも、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップ、緑色光を発する第2の発光ダイオードチップおよび青色光を発する第3の発光ダイオードチップをそれぞれ含んでいる。
【0043】
動作時、温度Tを持つ第2領域における赤色光の出力の、赤色光と緑色光と青色光の総出力に対する比率は、温度Tを持つ第1領域における赤色光の出力の、赤色光と緑色光と青色光の総出力に対する比率よりも小さい。つまり下記関係式が満たされる。
【0044】
【数8】

【0045】
ここで、PRH、PGHおよびPBHは、温度Tを持つ第1領域における第1群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表し、PRL、PGLおよびPBLは、温度Tを持つ第2領域における第2群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表す。
【0046】
さらに、第1群の発光素子および第2群の発光素子の各発光素子は1つまたは複数または少なくとも3つのLEDチップを含み、各LEDチップは白色光を発することができる。別の実施形態では、上述の少なくとも3つのLEDチップは、少なくとも、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップ、緑色光を発する第2の発光ダイオードチップおよび青色光を発する第3の発光ダイオードチップを含む。また別の実施形態では、上述の少なくとも3つのLEDチップは、単色光を発する能力を備えた少なくとも1つの発光ダイオードチップを含み、この単色光は赤色、緑色、青色、茶色、黄色、ピンク色、藍色、紫色、赤オレンジ色、オレンジ色、シアン色、サーモンピンク色、ふじ色および白色光からなる群より選ばれる。
【0047】
以上の開示に基づき、本発明は別の実施態様において、上記バックライトユニットの輝度を制御する方法を提供することができる。
【0048】
まとめると、本発明は、基板、第1群の発光素子、第2群の発光素子および電子制御装置を含むバックライトユニットを開示するものである。基板は端縁領域と中央領域を備え、中央領域は端縁領域に囲まれている。第1群の発光素子は基板の中央領域に位置し、第2群の発光素子は基板の端縁領域に位置する。電子制御装置は第1群の発光素子と第2群の発光素子が発する光を制御し、動作時、端縁領域における第2群の発光素子の各単位面積あたりの出力が、中央領域における第1群の発光素子の各単位面積あたりの出力よりも小さくなるようにする。
【0049】
前述の説明では、いくつかの異なる実施形態または本発明の各種特徴を応用した実施形態を提供した。実施形態における特定の構成要素および工程は、本発明の主要な精神および目的を詳細に説明するために用いたのであって、当然に、本発明がこれらに限定されることはない。
【0050】
本発明を好ましい実施形態によって以上のように開示したが、これは本発明を限定しようとするものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて変更および修飾を施すことができる。よって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲で定義されたものが基準とされる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明によるLEDバックライトユニットの1実施形態を示す説明図である。
【図2】図1のLEDバックライトユニットの中央領域を示す説明図である。
【図3】図1のLEDバックライトユニットの端縁領域を示す説明図である。
【符号の説明】
【0052】
100 バックライトユニット
101 基板
111、112、113、… 第2群の発光素子
151、152、153、… 第1群の発光素子
103 電子制御装置
110 端縁領域
150 中央領域
Ci、SEj セグメント
Ci、AEj 表面積
KC 輝度
KC 面積
R112、G112、B112 LEDチップ
R152、G152、B152 LEDチップ
XX 各単位面積あたりの出力
、T 温度



【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶ディスプレイ装置に適用されるバックライトユニットであって、
端縁領域と該端縁領域に囲まれた中央領域とを有する基板と、
前記基板の前記中央領域に位置する第1群の発光素子であり、前記中央領域が1つまたは複数のセグメントを含み、かつ前記中央領域の各セグメントにそのうちの少なくとも1つが存在する第1群の発光素子と、および、
前記基板の前記端縁領域に位置する第2群の発光素子であり、前記端縁領域が1つまたは複数のセグメントを含み、かつ前記端縁領域の各セグメントにそのうちの少なくとも1つがある第2群の発光素子と、を含み、
前記端縁領域の前記第2群の発光素子の輝度が、前記中央領域の前記第1群の発光素子の輝度よりも小さいことを特徴とするバックライトユニット。
【請求項2】
前記第1群の発光素子および前記第2群の発光素子の各発光素子が、白色光を発する発光ダイオードチップを含む請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項3】
前記第1群の発光素子および前記第2群の発光素子の各発光素子が、少なくとも3つの発光ダイオードチップを含む請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項4】
前記少なくとも3つの発光ダイオードチップが、少なくとも、赤色光を発する第1の発光ダイオードチップ、緑色光を発する第2の発光ダイオードチップおよび青色光を発する第3の発光ダイオードチップを含む請求項3記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記中央領域における前記第1群の発光素子の各発光ダイオードチップの特性が輝度{BKC}で表され、
前記端縁領域における前記第2群の発光素子の各発光ダイオードチップの特性が輝度{BKE}で表され(ただし、BKC及びBKEにおける「K」は、前記赤色光、前記緑色光および前記青色光にそれぞれ対応するR、GまたはBである)、
かつ下記関係式のうち少なくとも1つが満たされる請求項4記載のバックライトユニット。
【数1】

【請求項6】
前記中央領域における前記第1群の発光素子の各発光ダイオードチップが、面積を{LKC}とする範囲を有し、
前記端縁領域における前記第2群の発光素子の各発光ダイオードチップが、面積を{LKE}とする範囲を有し(ただしLKC及びLKEにおける「K」は、前記赤色光、前記緑色光および前記青色光にそれぞれ対応するR、GまたはBである)、かつ下記関係式のうち少なくとも1つが満たされる請求項4記載のバックライトユニット。
【数2】

【請求項7】
動作時に下記関係式が満たされる請求項4記載のバックライトユニット。
【数3】

(ただし、PRE、PGEおよびPBEは、前記端縁領域における前記第2群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表し、PRC、PGCおよびPBCは、前記中央領域における前記第1群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表す。)
【請求項8】
前記第1群の発光素子および前記第2群の発光素子が、対応する総面積をそれぞれ有し、かつ前記端縁領域における前記第2群の発光素子の前記対応する総面積が、前記中央領域における前記第1群の発光素子の前記対応する総面積よりも小さい請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項9】
前記第1群の発光素子および前記第2群の発光素子の各発光素子が、対応する面積をそれぞれ有し、かつこれら対応する面積が同じである請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項10】
前記中央領域の各セグメントおよび前記端縁領域の各セグメントが、対応する表面積を有しており、かつ前記中央領域の各セグメントの前記対応する表面積と前記端縁領域の各セグメントの前記対応する表面積とが等しい請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項11】
前記第1群の発光素子および前記第2群の発光素子が発する光を制御する電子制御装置をさらに含み、前記端縁領域における前記第2群の発光素子の各単位面積あたりの出力が、前記中央領域における前記第1群の発光素子の各単位面積あたりの出力よりも小さい請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項12】
液晶ディスプレイ装置に適用されるバックライトユニットであって、
少なくとも第1領域と第2領域を備え、動作時に該第1領域が温度Tを持ち、該第2領域が温度Tを持ち、かつT>Tである基板と、
前記基板の前記第1領域に位置する第1群の発光素子であって、そのうちの各発光素子が、少なくとも赤色光を発する第1の発光ダイオードチップと緑色光を発する第2の発光ダイオードチップと青色光を発する第3の発光ダイオードチップとを有する第1群の発光素子と、
前記基板の前記第2領域に位置する第2群の発光素子であって、そのうちの各発光素子が、少なくとも赤色光を発する第1の発光ダイオードチップと緑色光を発する第2の発光ダイオードチップと青色光を発する第3の発光ダイオードチップとを有する第2群の発光素子と、および、
動作時に下記関係式を満足させるように前記第1群の発光素子と前記第2群の発光素子が発する光を制御する電子制御装置、
を含むことを特徴とするバックライトユニット。
【数4】

(ただし、PRH、PGHおよびPBHは、前記温度Tを持つ前記第1領域における前記第1群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表し、PRL、PGLおよびPBLは、前記温度Tを持つ前記第2領域における前記第2群の発光素子の赤色光、緑色光および青色光に対応する各単位面積あたりの出力をそれぞれ表す)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−103314(P2008−103314A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−225150(P2007−225150)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(501358079)友達光電股▲ふん▼有限公司 (220)
【Fターム(参考)】