説明

バラストスクリーン

【課題】バラストスクリーンを敷設した軌道において、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能なバラストスクリーンを提供する。
【解決手段】バラストスクリーン100aにおいて、バラスト202を覆う外側可動被覆部材13a及び内側可動被覆部材23aは、バラスト202を覆う外側固定被覆部材10a及び内側固定被覆部材20aの移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能である。これにより、バラストスクリーン100a全体を撤去し、再度、敷設する必要がある従来のバラストスクリーンに比べて、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道線路においては、砂利、砕石等のバラストを道床に用いたバラスト道床が広く用いられている。寒冷地においては、鉄道車両底部に雪などが付着凍結し氷塊となることがある。この氷塊が高速走行する鉄道車両よりバラストに落下すると、衝突した氷塊から衝撃を受けて砂利、砕石等のバラストが飛散する可能性があり、問題となる。また、近年の鉄道車両の高速化により鉄道車両の走行風や車両下部に発生する真空現象により、バラストが巻き上げられて車両等に衝突する可能性があり、問題となる。このため、ゴム製のバラストスクリーンと呼ばれるシートによりバラスト表面を覆うことで、バラストの飛散を防止する技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、マクラギとマクラギとの間の区域にバラスト上の鉄道用レールを潜り抜けて展置される中網と、マクラギの両側縁から外方の両区域に展置される外網とを具備し、並べて展置される中網と外網との縁の間は接続具を介して互いに連結され、外網はアンカーによって軌道に固定されているバラストスクリーンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭61−141301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記技術では、バラストスクリーンの撤去及び再度の敷設に時間がかかってしまう欠点がある。すなわち、マルチプルタイタンパー(MTT:Multiple Tie Tamper)等による軌道整備工事に伴ってバラストスクリーンを撤去する場合は、最終列車が通過してから始発列車が通過する前の当夜のうちに、バラストスクリーンが敷設された状態に復旧(複位)しなければならない。
【0006】
しかしながら、上記のような現行のバラストスクリーンは、撤去及び復旧に多大な時間を要しており、鉄道路線の施工延長が長い場合には、当夜の内に復旧することは困難である。すなわち、上記のようなバラストスクリーンはサイズが大きく、重いため、軌道整備区間のバラスト面を露出させる際のバラストスクリーンの撤去作業や、軌道整備終了後のバラスト面をバラストスクリーンにより再度覆う際の再敷設作業における作業者の負担が大きく、かつ作業時間もかかるものである。そのため、施工延長に制限が設けられているのが実情である。
【0007】
本発明は、このような実情に考慮してなされたものであり、その目的は、バラストスクリーンを敷設した軌道において、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能なバラストスクリーンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、バラストを覆う固定被覆部材と可動被覆部材とを備え、可動被覆部材は、固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるバラストスクリーンである。
【0009】
マルチプルタイタンパー等による軌道整備作業においては、鉄道用レールの近傍のバラスト、すなわちMTTのツールを差し込んでバラストを突き固め、マクラギ下にバラストを移動させて規定の高さ、位置に鉄道用レールを修正していく作業に必要なバラスト面のみが露出すれば足りる。そのため、この構成によれば、バラストを覆う可動被覆部材は、バラストを覆う固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるため、バラストスクリーン全体を撤去し、再度、敷設する必要がある従来のバラストスクリーンに比べて、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0010】
また、本発明は、鉄道用車両の走行を案内する少なくとも2本の鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、2本の鉄道用レールの外側のバラストを覆う外側被覆部材と、2本の鉄道用レールの内側のバラストを覆う内側被覆部材とを備え、外側被覆部材は、外側固定被覆部材と外側可動被覆部材とを有し、外側固定被覆部材と外側可動被覆部材とは、屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であり、内側被覆部材は、内側固定被覆部材と内側可動被覆部材とを有し、内側固定被覆部材と内側可動被覆部材とは、屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、内側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるバラストスクリーンである。
【0011】
この構成によれば、2本の鉄道用レールの外側のバラストを覆う外側被覆部材と、2本の鉄道用レールの内側のバラストを覆う内側被覆部材とを備え、外側被覆部材は、外側固定被覆部材と外側可動被覆部材とを有し、外側固定被覆部材と外側可動被覆部材とは、屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であり、内側被覆部材は、内側固定被覆部材と内側可動被覆部材とを有し、内側固定被覆部材と内側可動被覆部材とは、屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、内側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるため、鉄道用レールの外側と内側とでバラストスクリーンの一部を動かすだけで鉄道用レール近傍のバラストを露出させることができる。そのため、バラストスクリーン全体を撤去し、再度、敷設する必要がある従来のバラストスクリーンに比べて、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。なお、必要に応じて、外側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能な外側固定被覆部材のみを採用し、また、内側固定被覆部材と内側可動被覆部材とを有し、内側固定被覆部材と内側可動被覆部材とは、屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、内側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能な内側固定被覆部材のみを採用し、これらに組み合わされる外側又は内側の被覆部材については、従来公知の被覆方法を採用することもできる。
【0012】
この場合、外側可動被覆部材と内側可動被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されており、連結部は2本の鉄道用レールの内側に位置することが好適である。
【0013】
この構成によれば、外側可動被覆部材と内側可動被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されているため、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。さらに、連結部が2本の鉄道用レールの内側に位置することにより、内側可動被覆部材及び内側固定被覆部材の大きさを小型化し、2本の鉄道用レールの内側でより小さく折り畳むことができ、軌道整備をさらに容易にすることができる。
【0014】
また、本発明は、鉄道用車両の走行を案内する少なくとも2本の鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、2本の鉄道用レールの外側のバラストを覆う外側固定被覆部材と、2本の鉄道用レールの内側のバラストを覆う内側固定被覆部材とを備え、外側固定被覆部材及び内側固定被覆部材のいずれか一方には、可動被覆部材が屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材及び内側固定被覆部材の少なくともいずれか一方において、少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるバラストスクリーンである。
【0015】
この構成によれば、2本の鉄道用レールの外側のバラストを覆う外側固定被覆部材と、2本の鉄道用レールの内側のバラストを覆う内側固定被覆部材とを備え、外側固定被覆部材及び内側固定被覆部材のいずれか一方には、可動被覆部材が屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材及び内側固定被覆部材の少なくともいずれか一方において、少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるため、屈曲部は外側固定被覆部材及び内側固定被覆部材のいずれか一方にしかないにもかかわらず、可動被覆部材を動かすだけで鉄道用レール近傍のバラストを露出させることができる。そのため、屈曲部が少ない単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0016】
この場合、外側固定被覆部材及び内側固定被覆部材のいずれか一方の内で屈曲部において可動被覆部材が連結されていない方と可動被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されており、連結部は2本の鉄道用レールの内側に位置することが好適である。
【0017】
この構成によれば、外側固定被覆部材及び内側固定被覆部材のいずれか一方の内で屈曲部において可動被覆部材が連結されていない方と可動被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されていることにより、少ない連結部を有する単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。さらに、連結部が2本の鉄道用レールの内側に位置することにより、内側固定被覆部材の大きさを小型化し、軌道整備をさらに容易にすることができる。
【0018】
また、本発明は、鉄道用車両の走行を案内する少なくとも2本の鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、2本の鉄道用レールの外側のバラストをそれぞれ覆う一対の外側固定被覆部材と、2本の鉄道用レールの近傍及び内側のバラストをそれぞれ覆う一対の外側可動被覆部材とを備え、一対の外側固定被覆部材と外側可動被覆部材とは、それぞれ屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であり、外側可動被覆部材同士は、連結部において着脱可能に連結されているバラストスクリーンである。
【0019】
この構成によれば、2本の鉄道用レールの外側のバラストをそれぞれ覆う一対の外側固定被覆部材と、2本の鉄道用レールの近傍及び内側のバラストをそれぞれ覆う一対の外側可動被覆部材とを備え、一対の外側固定被覆部材と外側可動被覆部材とは、それぞれ屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるため、一対の外側固定被覆部材及び外側可動被覆部材のみからなる単純な構成にもかかわらず、外側可動被覆部材を動かすだけで鉄道用レール近傍のバラストを露出させることができる。そのため、単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0020】
また、本発明は、鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、鉄道用レール近傍のバラストを覆う可動被覆部材と、可動被覆部材周辺のバラストを覆う固定被覆部材とを備え、可動被覆部材と固定被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されることにより、固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるバラストスクリーンである。
【0021】
この構成によれば、鉄道用レール近傍のバラストを覆う可動被覆部材と、可動被覆部材周辺のバラストを覆う固定被覆部材とを備え、可動被覆部材と固定被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されることにより、固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール近傍のバラストを露出させることが可能であるため、屈曲部がない単純な構成にもかかわらず、可動被覆部材を脱着するだけで鉄道用レール近傍のバラストを露出させることができる。そのため、屈曲部がない単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0022】
これらの場合、屈曲部は、接続ベルトにより屈曲可能に連結されていることが好適である。
【0023】
この構成によれば、屈曲部が接続ベルトにより屈曲可能に連結されているため、単純な構成で容易に屈曲可能でありながら、氷塊等が衝突しても破損し難い耐久性に富む屈曲部とすることが可能となる。
【0024】
この場合、屈曲部は、互いに連結される外側固定被覆部材、外側可動被覆部材、内側固定被覆部材、内側可動被覆部材及び可動被覆部材に設けた貫通孔部それぞれに接続ベルトを挿入し、接続ベルトを円環状に接続することにより連結されていることが好適である。
【0025】
この構成によれば、屈曲部が、互いに連結される外側固定被覆部材、外側可動被覆部材、内側固定被覆部材、内側可動被覆部材及び可動被覆部材に設けた貫通孔部それぞれに接続ベルトを挿入し、接続ベルトを円環状に接続することにより連結されているため、単純な構成で容易に屈曲可能でありながら、氷塊等が衝突しても破損し難い耐久性と強度とに富む屈曲部とすることが可能となる。
【0026】
また、接続ベルトは織布からなることが好適である。
【0027】
この構成によれば、接続ベルトが強度に富みかつ柔軟な織布からなるため、氷塊等が衝突しても、衝撃を受け流すため破損し難く、耐久性に富む屈曲部とすることが可能となる。
【0028】
一方、連結部は、連結部材により着脱可能に連結され、互いに連結される外側可動被覆部材、内側可動被覆部材、外側固定被覆部材、内側固定被覆部材、可動被覆部材及び固定被覆部材に設けた貫通孔部それぞれと、連結部材に設けた一対の突出部とを互いに嵌合することにより連結されていることが好適である。
【0029】
この構成によれば、連結部は、連結部材により着脱可能に連結され、互いに連結される外側可動被覆部材、内側可動被覆部材、外側固定被覆部材、内側固定被覆部材、可動被覆部材及び固定被覆部材に設けた貫通孔部それぞれと、連結部材に設けた一対の突出部とを互いに嵌合することにより連結されているため、単純な構成で着脱容易な連結部とすることが可能となる。
【発明の効果】
【0030】
本発明のバラストスクリーンによれば、バラストスクリーンを敷設した軌道において、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1実施形態に係るバラストスクリーンの適用状態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るバラストスクリーンの適用状態を示す平面図である。
【図3】バラストスクリーンの屈曲部を示す拡大斜視図である。
【図4】プラスティックストッパーを示す拡大斜視図である。
【図5】プラスティックストッパーで接続された連結部を示す拡大斜視図である。
【図6】プラスティックストッパーで接続された連結部を示す拡大斜視図である。
【図7】(a)〜(c)は、第1実施形態のバラストスクリーンで被覆されたバラスト道床を露出させる手順を示す斜視図である。
【図8】第2実施形態に係るバラストスクリーンの適用状態を示す平面図である。
【図9】第3実施形態に係るバラストスクリーンの適用状態を示す平面図である。
【図10】第3実施形態に係るバラストスクリーンのレール近傍のバラスト道床を露出させた状態を示す平面図である。
【図11】第4実施形態に係るバラストスクリーンの適用状態を示す平面図である。
【図12】第5実施形態に係るバラストスクリーンの適用状態を示す平面図である。
【図13】第5実施形態に係るバラストスクリーンのレール近傍のバラスト道床を露出させた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【0033】
図1及び図2に示すように、本実施形態のバラストスクリーン100aは、道床200上にバラスト202、マクラギ204及び鉄道用レール206が設置された軌道において、バラスト202の表面を覆うためのものである。バラストスクリーン100aは、全体として厚さ10〜30mm、より好ましくは15〜25mmのゴムの板材からなる。
【0034】
1つの鉄道軌道を形成する2本の鉄道用レール206の外側には、マクラギ204の外縁に沿って、外側固定被覆部材10aがそれぞれ設置されている。外側固定被覆部材10aの鉄道用レール206の長手方向に沿った長さは、隣接して設置される3本のマクラギ204ごとに1枚の外側固定被覆部材10aが設置されるような長さとされる。
【0035】
1枚の外側固定被覆部材10aには、2枚の外側可動被覆部材13aが屈曲部12において接続ベルト14により屈曲可能に連結されている。外側可動被覆部材13aの鉄道用レール206の長手方向に沿った長さは、隣接して設置される2本のマクラギ204の間隔とされる。2枚の外側可動被覆部材13aそれぞれは、2本のマクラギ204の間に設置されるように外側固定被覆部材10aに連結されている。2枚の外側可動被覆部材13aそれぞれは2本のマクラギ204の間に設置され、鉄道用レール206の外側において2本のマクラギ204間のバラスト202を覆う。2枚の外側可動被覆部材13aそれぞれの先端は、2本の鉄道用レール206の外側から鉄道用レール206の下を潜り鉄道用レール206の内側に30〜300mm程度、より好ましくは60〜200mm程度突出している。
【0036】
外側固定被覆部材10a及び外側可動被覆部材13aには、一辺の長さが20〜40mmの略正方形の貫通孔部11が多数穿設されている。貫通孔部11により、鉄道車両通過時の風圧により、バラストスクリーン100aが浮き上がることを防止することができる。
【0037】
2本のマクラギ204の間には、内側固定被覆部材20aが設置されている。内側固定被覆部材20aの鉄道用レール206の長手方向に沿った長さは、外側可動被覆部材13aと同じく、隣接して設置される2本のマクラギ204の間隔とされる。
【0038】
1枚の内側固定被覆部材20aの両端には、2枚の内側可動被覆部材23aが屈曲部32において接続ベルト24により屈曲可能に連結されている。内側可動被覆部材23aの鉄道用レール206の長手方向に沿った長さは、外側可動被覆部材13a及び内側固定被覆部材20aと同じく隣接して設置される2本のマクラギ204の間隔とされる。内側可動被覆部材23aのマクラギ204の長手方向に沿った長さは、折り畳み易いように、内側固定被覆部材20aと同じ長さか、内側固定被覆部材20aよりも10〜50mm程度短い長さとされる。内側固定被覆部材20aと内側可動被覆部材23aとは、2本のマクラギ204の間に設置され、2本の鉄道用レール206の内側において2本のマクラギ204間のバラスト202を覆う。
【0039】
内側固定被覆部材20a及び内側可動被覆部材23aには、一辺の長さが20〜40mmの略正方形の貫通孔部21が多数穿設されており、鉄道車両通過時の風圧により、バラストスクリーン100aが浮き上がることを防止する。
【0040】
外側可動被覆部材13aと内側可動被覆部材23aとは、連結部32において、プラスティックストッパー34により着脱可能に連結されている。また、鉄道用レール206の長手方向に沿って隣接して設置された外側固定被覆部材10a同士は、連結部42において、プラスティックストッパー34により着脱可能に連結されている。
【0041】
図3に示すように、外側固定被覆部材10aと外側可動被覆部材13aとを屈曲可能に連結する屈曲部12は、外側固定被覆部材10a及び外側可動被覆部材13aそれぞれに設けた貫通孔部15それぞれに織布からなる接続ベルト14を挿入し、接続ベルト14を円環状に接続することにより連結されている。図3の例では、バラストスクリーン100aの浮上防止のための貫通孔部11と接続ベルト14を挿入するための貫通孔部15とが別個設けられているが、接続ベルト14を挿入するための貫通孔部をバラストスクリーン100aの浮上防止のための貫通孔部11と兼ねることも可能であり、部材の構成を簡略化することが可能となる。内側固定被覆部材20aと内側可動被覆部材23aとを屈曲可能に連結する屈曲部22も、同様の構成とされる。
【0042】
図4に示すように、連結部32において、外側可動被覆部材13aと内側可動被覆部材23aとを着脱可能に連結するプラスティック製のプラスティックストッパー34は、略長方形の板状の架橋部36と、架橋部36の両端部からそれぞれ一方向に突出する一対の突出部38とを有している。突出部38の先端部は根元よりも大きな径を有するかえし39が設けられ、容易に脱着することを防止する。
【0043】
図5に示すように、連結部32において、外側可動被覆部材13aと内側可動被覆部材23aとは、外側可動被覆部材13aと内側可動被覆部材23aとにバラストスクリーン100aの浮上防止のために設けた貫通孔部11,21それぞれと、プラスティックストッパー34に設けた一対の突出部38とを互いに嵌合することにより連結されている。
【0044】
図6に示すように、連結部42において、外側固定被覆部材10a同士は、外側固定被覆部材10aにバラストスクリーン100aの浮上防止のために設けた貫通孔部11と、プラスティックストッパー34に設けた一対の突出部38とを互いに嵌合することにより連結されている。
【0045】
以下、本実施形態のバラストスクリーン100aの動作について説明する。図7(a)に示すように、2本の鉄道用レール206の内側及び外側にバラストスクリーン100aが設置されているものとする。
【0046】
この状態から、マルチプルタイタンパー等による軌道整備工事を行なう場合、図7(b)に示すように、プラスティックストッパー34が脱着される。内側可動被覆部材23aが屈曲部22で屈曲されて、それぞれ内側固定被覆部材20aに重ねて折り畳まれる。また、外側可動被覆部材13aの端部は鉄道用レール206の下から引き出され、屈曲部12で屈曲されて、外側固定被覆部材10aに重ねて折り畳まれる。これにより、外側固定被覆部材10a及び内側固定被覆部材20aの移動を伴わずに、鉄道用レール206の近傍のレール両側から100〜500mm離れた部位は、バラスト202が露出される。
【0047】
必要な場合は、図7(c)に示すように、外側固定被覆部材10aと外側可動被覆部材13aとが裏返され、鉄道用レール206から離すこともできる。マルチプルタイタンパー等による軌道整備工事が終了し、バラストスクリーン100aを、再度、敷設するときは、上記手順とは逆に、屈曲部12,22において折り畳まれていた外側可動被覆部材13a及び内側可動被覆部材23aを展張し、プラスティックストッパー34により、外側可動被覆部材13aと内側可動被覆部材23aとを連結する。
【0048】
マルチプルタイタンパー等による軌道整備作業においては、鉄道用レール206の近傍のバラスト202、すなわちMTTのツールを差し込んでバラスト202を突き固め、マクラギ204下にバラスト202を移動させて規定の高さ、位置に鉄道用レール206を修正していく作業に必要なバラスト面のみが露出すれば足りる。そのため、本実施形態によれば、バラスト202を覆う外側可動被覆部材13a及び内側可動被覆部材23aは、バラスト202を覆う外側固定被覆部材10a及び内側固定被覆部材20aの移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能であるため、バラストスクリーン100a全体を撤去し、再度、敷設する必要がある従来のバラストスクリーンに比べて、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0049】
特に本実施形態においては、2本の鉄道用レール206の外側のバラスト202を覆う外側固定被覆部材10aと外側可動被覆部材13aとは、屈曲部12において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材10aの移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能であり、2本の鉄道用レール206の内側のバラスト202を覆う内側固定被覆部材20aと内側可動被覆部材23aとは、屈曲部22において屈曲可能に連結されることにより、内側固定被覆部材20aの移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能であるため、鉄道用レール206の外側と内側とでバラストスクリーン100aの一部を動かすだけで鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることができる。そのため、バラストスクリーン全体を撤去し、再度、敷設する必要がある従来のバラストスクリーンに比べて、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。なお、必要に応じて、外側固定被覆部材10aの少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能な外側固定被覆部材10aのみを採用し、また、内側固定被覆部材20aと内側可動被覆部材23aとを有し、内側固定被覆部材20aと内側可動被覆部材23aとは、屈曲部22において屈曲可能に連結されることにより、内側固定被覆部材20aの少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能な内側固定被覆部材20aのみを採用し、これらに組み合わされる外側又は内側の被覆部材については、従来公知の被覆方法を採用することもできる。
【0050】
また、本実施形態によれば、外側可動被覆部材13aと内側可動被覆部材23aとは、連結部32において着脱可能に連結されているため、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。さらに、連結部32が2本の鉄道用レール206の内側に位置することにより、内側可動被覆部材23a及び内側固定被覆部材20aの大きさを小型化し、鉄道用レール206の内側でより小さく折り畳むことができ、軌道整備をさらに容易にすることができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、屈曲部12,22が接続ベルト14,24により屈曲可能に連結されているため、単純な構成で容易に屈曲可能でありながら、氷塊等が衝突しても破損し難い耐久性に富む屈曲部12,22とすることが可能となる。
【0052】
特に、本実施形態によれば、屈曲部12,22が、互いに連結される外側固定被覆部材10a、外側可動被覆部材13a、内側固定被覆部材20a、内側可動被覆部材23aに設けた貫通孔部15それぞれに接続ベルト14,24を挿入し、接続ベルト14,24を円環状に接続することにより連結されているため、単純な構成で容易に屈曲可能でありながら、氷塊等が衝突しても破損し難い耐久性と強度とに富む屈曲部とすることが可能となる。
【0053】
さらに、本実施形態によれば、接続ベルト14,24が強度に富みかつ柔軟な織布からなるため、氷塊等が衝突しても、衝撃を受け流すため破損し難く、耐久性に富む屈曲部12,22とすることが可能となる。
【0054】
加えて、本実施形態によれば、連結部32は、プラスティックストッパー34により着脱可能に連結され、互いに連結される外側可動被覆部材13a及び内側可動被覆部材23aに設けた貫通孔部11,21それぞれと、プラスティックストッパー34に設けた一対の突出部38とを互いに嵌合することにより連結されているため、単純な構成で着脱容易な連結部32とすることが可能となる。
【0055】
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図8に示すように、本実施形態のバラストスクリーン100bでは、外側可動被覆部材13b及び内側可動被覆部材23bの連結部32が、2本の鉄道用レール206の外側に位置している点が上記第1実施形態と異なっている。なお、以下の図8〜13において、簡略化のため貫通孔部11,21については図示を省略する。マクラギ204の長手方向において、外側可動被覆部材13bの長さは第1実施形態よりも短く、内側可動被覆部材23bの長さは第1実施形態よりも長くされている。内側可動被覆部材23bの先端は、2本の鉄道用レール206の内側から鉄道用レール206の下を潜り鉄道用レール206の外側に30〜300mm程度、より好ましくは60〜200mm程度突出している。
【0056】
本実施形態においては、連結部32が2本の鉄道用レール206の外側に位置することにより、外側可動被覆部材13aの大きさを小型化し、2本の鉄道用レール206の外側でより小さく折り畳むことができ、軌道整備をさらに容易にすることができる。
【0057】
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図9に示すように、本実施形態のバラストスクリーン100cにおいては、内側固定被覆部材20cには内側可動被覆部材や屈曲部は設けられておらず、連結部32において外側可動被覆部材13cと直接に着脱可能に連結されている点が、上記第1実施形態と異なっている。マクラギ204の長手方向において、外側可動被覆部材13cの長さは第1実施形態よりも長くされ、連結部32は、鉄道用レール206の内側に100〜500mm離れた部位に設けられる。
【0058】
マルチプルタイタンパー等による軌道整備工事を行なう場合、図10に示すように、プラスティックストッパー34が脱着される。内側固定被覆部材20cは、バラスト202上に設置されたままとされる。外側可動被覆部材13cの端部は鉄道用レール206の下から引き出され、屈曲部12で屈曲されて、外側固定被覆部材10cに重ねて折り畳まれる。これにより、外側固定被覆部材10c及び内側固定被覆部材20cの移動を伴わずに、鉄道用レール206の近傍のレール両側から100〜500mm離れた部位は、バラスト202が露出される。
【0059】
本実施形態では、2本の鉄道用レール206の外側のバラスト202を覆う外側固定被覆部材10cと、2本の鉄道用レールの内側のバラスト202を覆う内側固定被覆部材20cとを備え、外側固定被覆部材10cには、外側可動被覆部材13cが屈曲部12において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材10c及び内側固定被覆部材20cの少なくとも一部の移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能であるため、屈曲部12は外側固定被覆部材10cの一方にしかないにもかかわらず、外側可動被覆部材13cを動かすだけで鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることができる。そのため、屈曲部が少ない単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0060】
また、本実施形態では、内側固定被覆部材20cと外側可動被覆部材13cとは、連結部32において着脱可能に連結されていることにより、少ない連結部を有する単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。さらに、連結部32が2本の鉄道用レール206の内側に位置することにより、内側固定被覆部材10cの大きさを小型化し、軌道整備をさらに容易にすることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、図9及び図10に図示した態様とは逆に、外側固定被覆部材10cには外側可動被覆部材や屈曲部は設けず、第1実施形態と同様に内側固定被覆部材20cにのみ内側可動被覆部材を設け、連結部32において内側可動被覆部材と外側固定被覆部材10cとを直接に着脱可能に連結するようにしても良い。
【0062】
以下、本発明の第4実施形態について説明する。図11に示すように、本実施形態のバラストスクリーン100dでは、内側固定被覆部材や内側可動被覆部材は設けず、外側固定被覆部材10dと外側可動被覆部材13dのみを設け、外側可動被覆部材13d同士を連結部32において連結している点が、上記第1実施形態と異なっている。マクラギ204の長手方向において、外側可動被覆部材13dの長さは第1実施形態及び第3実施形態よりも長くされ、連結部32は、2本の鉄道用レール206の内側の中央部に設けられる。
【0063】
本実施形態によれば、一対の鉄道用レール206の外側のバラスト202をそれぞれ覆う一対の外側固定被覆部材10dと、一対の鉄道用レール206の近傍及び内側のバラスト202をそれぞれ覆う一対の外側可動被覆部材13dとを備え、一対の外側固定被覆部材10dと外側可動被覆部材13dとは、それぞれ屈曲部12において屈曲可能に連結されることにより、外側固定被覆部材10dの移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能であるため、一対の外側固定被覆部材10d及び外側可動被覆部材13dのみからなる単純な構成にもかかわらず、外側可動被覆部材13dを動かすだけで鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることができる。そのため、単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0064】
以下、本発明の第5実施形態について説明する。図12に示すように、本実施形態のバラストスクリーン100eでは、外側可動被覆部材や、内側可動被覆部材や、屈曲部は設けられず、外側固定被覆部材10e、内側固定被覆部材20e及び可動被覆部材50のみが設置され、可動被覆部材50は外側固定被覆部材10eと内側固定被覆部材20eとに連結部32において着脱可能に連結されている点が、上記第1実施形態と異なっている。鉄道用レール206の近傍のレール206両側から100〜500mm離れた部位に、それぞれの連結部32が位置する。
【0065】
マルチプルタイタンパー等による軌道整備工事を行なう場合、図13に示すように、プラスティックストッパー34が脱着される。外側固定被覆部材10e及び内側固定被覆部材20eは、バラスト202上に設置されたままとされる。可動被覆部材50は鉄道用レール206の下から引き出されて、外側固定被覆部材10e及び内側固定被覆部材20e取り外される。これにより、外側固定被覆部材10e及び内側固定被覆部材20eの移動を伴わずに、鉄道用レール206の近傍のレール両側から100〜500mm離れた部位は、バラスト202が露出される。
【0066】
本実施形態によれば、鉄道用レール206近傍のバラストを覆う可動被覆部材50と、可動被覆部材50周辺のバラスト202を覆う外側固定被覆部材10e及び内側固定被覆部材20eとを備え、可動被覆部材50と外側固定被覆部材10e及び内側固定被覆部材20eとは、連結部32において着脱可能に連結されることにより、外側固定被覆部材10e及び内側固定被覆部材20eの移動を伴わずに鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることが可能であるため、屈曲部がない単純な構成にもかかわらず、可動被覆部材50を脱着するだけで鉄道用レール206近傍のバラスト202を露出させることができる。そのため、屈曲部がない単純な構成で、軌道整備のためのバラスト面の露出及び再度の被覆に伴う作業を従来よりも容易にすることが可能となる。
【0067】
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態においては、鉄道用レール206が2本で1つの鉄道軌道を構成しており、バラストスクリーン100a〜100eは1つの鉄道軌道について適用される例を中心に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、3本以上の鉄道用レールにより複数の鉄道用軌道が並存する分岐器(ポイント)等にも、本実施形態のバラストスクリーン100a〜100eは適用可能である。
【符号の説明】
【0068】
10a〜10e…外側固定被覆部材、11…貫通孔部、12…屈曲部、13a〜13e…外側可動被覆部材、14…接続ベルト、15…貫通孔部、20a〜20c,20e…内側固定被覆部材、21…貫通孔部、22…屈曲部、23a,23b…内側可動被覆部材、24…接続ベルト、32…連結部、34…プラスティックストッパー、36…架橋部、38…突出部、39…かえし、42…連結部、50…可動被覆部材、100a〜100e…バラストスクリーン、200…道床、202…バラスト、204…マクラギ、206…鉄道用レール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、
前記バラストを覆う固定被覆部材と可動被覆部材とを備え、
前記可動被覆部材は、前記固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに前記鉄道用レール近傍の前記バラストを露出させることが可能である、バラストスクリーン。
【請求項2】
鉄道用車両の走行を案内する少なくとも2本の鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、
2本の前記鉄道用レールの外側の前記バラストを覆う外側被覆部材と、
2本の前記鉄道用レールの内側の前記バラストを覆う内側被覆部材と、
を備え、
前記外側被覆部材は、
外側固定被覆部材と外側可動被覆部材とを有し、
前記外側固定被覆部材と前記外側可動被覆部材とは、屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、前記外側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに前記鉄道用レール近傍の前記バラストを露出させることが可能であり、
前記内側被覆部材は、
内側固定被覆部材と内側可動被覆部材とを有し、
前記内側固定被覆部材と前記内側可動被覆部材とは、屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、前記内側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに前記鉄道用レール近傍の前記バラストを露出させることが可能である、バラストスクリーン。
【請求項3】
前記外側可動被覆部材と前記内側可動被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されており、前記連結部は2本の前記鉄道用レールの内側に位置する、請求項2に記載のバラストスクリーン。
【請求項4】
鉄道用車両の走行を案内する少なくとも2本の鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、
2本の前記鉄道用レールの外側の前記バラストを覆う外側固定被覆部材と、
2本の前記鉄道用レールの内側の前記バラストを覆う内側固定被覆部材と、
を備え、
前記外側固定被覆部材及び前記内側固定被覆部材のいずれか一方には、可動被覆部材が屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、前記外側固定被覆部材及び前記内側固定被覆部材の少なくともいずれか一方において、少なくとも一部の移動を伴わずに前記鉄道用レール近傍の前記バラストを露出させることが可能である、バラストスクリーン。
【請求項5】
前記外側固定被覆部材及び前記内側固定被覆部材のいずれか一方の内で前記屈曲部において前記可動被覆部材が連結されていない方と前記可動被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されており、前記連結部は2本の前記鉄道用レールの内側に位置する、請求項4に記載のバラストスクリーン。
【請求項6】
鉄道用車両の走行を案内する少なくとも2本の鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、
2本の前記鉄道用レールの外側の前記バラストをそれぞれ覆う一対の外側固定被覆部材と、
2本の前記鉄道用レールの近傍及び内側の前記バラストをそれぞれ覆う一対の外側可動被覆部材と、
を備え、
一対の前記外側固定被覆部材と前記外側可動被覆部材とは、それぞれ屈曲部において屈曲可能に連結されることにより、前記外側固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに前記鉄道用レール近傍の前記バラストを露出させることが可能であり、
前記外側可動被覆部材同士は、連結部において着脱可能に連結されている、バラストスクリーン。
【請求項7】
鉄道用レールを支持するバラストを覆うバラストスクリーンであって、
前記鉄道用レール近傍の前記バラストを覆う可動被覆部材と、
前記可動被覆部材周辺の前記バラストを覆う固定被覆部材と、
を備え、
前記可動被覆部材と前記固定被覆部材とは、連結部において着脱可能に連結されることにより、前記固定被覆部材の少なくとも一部の移動を伴わずに前記鉄道用レール近傍の前記バラストを露出させることが可能である、バラストスクリーン。
【請求項8】
前記屈曲部は、接続ベルトにより屈曲可能に連結されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載のバラストスクリーン。
【請求項9】
前記屈曲部は、互いに連結される前記外側固定被覆部材、前記外側可動被覆部材、前記内側固定被覆部材、前記内側可動被覆部材及び前記可動被覆部材に設けた貫通孔部それぞれに前記接続ベルトを挿入し、前記接続ベルトを円環状に接続することにより連結されている、請求項8に記載のバラストスクリーン。
【請求項10】
前記接続ベルトは織布からなる、請求項8又は9に記載のバラストスクリーン。
【請求項11】
前記連結部は、連結部材により着脱可能に連結され、互いに連結される前記外側可動被覆部材、前記内側可動被覆部材、前記外側固定被覆部材、前記内側固定被覆部材、前記可動被覆部材及び前記固定被覆部材に設けた貫通孔部それぞれと、前記連結部材に設けた一対の突出部とを互いに嵌合することにより連結されている、請求項3、5〜7のいずれか1項に記載のバラストスクリーン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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