説明

パッケージされたパーオキシド調合物

容器及び液体パーオキシド調合物を含むパッケージされたパーオキシド調合物において、該容器は、少なくとも50リットルの容積及び少なくとも20・10−3/mの排出口面積/容積比を有し、該液体パーオキシド調合物が、有機パーオキシドタイプFについての区分試験を満足し、少なくとも100pS/mの導電率を有し、エマルジョン又は懸濁物でなく、かつ、(i)ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、パーオキシケタール及びモノパーオキシカーボネートから成る群から選ばれる、少なくとも33重量%の有機パーオキシド、並びに、(ii)任意的に減感剤を含み、該パッケージされたパーオキシド調合物が、10リットル排出試験により決定された最小の全排出口面積と少なくとも等しい排出口面積を有する、パッケージされたパーオキシド調合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全な様式にて、取扱われ、製造され、かつ運搬され、かつ、重合化プロセス及びポリマー変性プロセスにおける使用のために適当である、パッケージされたパーオキシド調合物に関する。
【背景技術】
【0002】
有機パーオキシドは発熱分解しやすい。それらは、ある臨界温度より上で分解して、ガスと熱を生成しうる。該生成された熱は更なる分解を促進する。これら化合物の貯蔵及び輸送は、輸送容器又は貯蔵容器中での分解ガスの蓄積が、激しく危険な爆発を引き起こし、パーオキシドを保持する容器を破裂させうるということにおいて特にやっかいである。この問題を認識して、国際的な安全性の法と基準は、これら化合物の輸送及び貯蔵を規制する。
【0003】
容器が大きければ大きいほど、その表面対容積比がより低くなり、そして、熱分解の場合において、周囲への熱の伝達がより困難になる。このように、容器の容積が増加する場合に、パーオキシドの貯蔵及び輸送はより危険になる。
【0004】
輸送及び貯蔵の安全性を改善する為に、有機パーオキシドは一般に、例えば懸濁物、エマルジョン又は溶液の形態にある、1以上の液体により希釈されたパーオキシドを収容する容器中で貯蔵及び輸送される。水性のパーオキシドエマルジョン又は懸濁物は一般に安全な調合物とみなされる。なぜなら、パーオキシドが水相中に分散され、これは、例えば対流及び/又は蒸発による、パーオキシド分子の分解熱の除去のためによく適しているからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、エマルジョン又は懸濁物でない液体パーオキシド調合物に関する。これら調合物は100%の純粋な液体パーオキシドからなってよいが、好ましくは、パーオキシドを溶解する溶媒(固体パーオキシドの場合)又はパーオキシドを希釈して均質な液体を形成する溶媒(液体パーオキシドの場合)のいずれかを含有する。該溶媒は、減感剤(phlegmatiser)としても知られている。古典的な減感性の剤(phlegmatising agent)は炭化水素及びフタレートのようなエステルである。
【0006】
容器が大きければ大きいほど、パーオキシド調合物は一般に、より希釈されることを必要とする。例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(Trigonox(商標)21)は現在、30リットル容器中で、100重量%までの濃度で輸送される。しかしながら、安全性の考慮が、より大きなタンク中のパーオキシド濃度を30重量%パーオキシドに制限する。
【0007】
減感剤の存在は、いくつかの不利点を有する。例えば、パーオキシド調合物が重合化反応において用いられた場合、減感剤は生成された樹脂中に残りうる。これは明白に望ましくない。更に、経済的な観点から、実際の試薬の相対的に小量だけを含有する大容積を輸送及び貯蔵することは望ましくない。
【0008】
それ故に、本発明の目的は、より高い濃度(すなわち少なくとも33重量%)で、大きな容器(50リットル超の容積)中で、懸濁又はエマルジョン化されること無しで、有機パーオキシドの安全な輸送及び貯蔵を提供し、それにより減感剤の含有量を減少することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、容器及び液体パーオキシド調合物を含む、本発明に従うパッケージされたパーオキシド調合物により達成され、ここで、
該容器は、少なくとも50リットルの容積及び少なくとも20・10−3/mの排出口面積/容積比率を有し、
該液体パーオキシド調合物は、有機パーオキシドタイプFについての分類試験を満足し、少なくとも100pS/mの導電率を有し、エマルジョンまたは懸濁物でなく、かつ、(i)ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、パーオキシケタール、及びモノパーオキシカーボネートからなる群から選ばれる、少なくとも33重量%の有機パーオキシド、並びに(ii)任意的に減感剤を含み、かつ、
該パッケージされたパーオキシド調合物は、10リットル排出試験により決定された最小の全排出口面積と少なくとも等しい排出口面積を有する。
【0010】
パーオキシド調合物がパッケージされる容器は、少なくとも50リットル、好ましくは少なくとも200リットル、より好ましくは少なくとも800リットル、最も好ましくは少なくとも約1,000リットルの容積を有する。容器の容積は好ましくは20,000リットルより多くなく、より好ましくは10,000リットルより多くない。
【0011】
ある最大圧力が超過された場合に全部の容器内容物を迅速に放出する開口部を、容器は有さねばならず、これにより爆発が回避されうる。この開口部の要求される大きさ(排出口面積)は、例えば、容器の容積、容器が製造された材料、並びに容器中に存在するパーオキシドのタイプ及び濃度に依存する。
【0012】
特定のパッケージされた調合物についての要求される最小排出口面積は、危険物輸送に関する国際連合勧告の試験及び判定基準のマニュアル第4改訂版に対する改正1(ST/SG/AC.10/32/Add.2(2005年2月23日)、付録5)に記載された10リットル排出試験により決定されうる。
【0013】
容器の排出口面積/容積比は、少なくとも20・10−3/m、好ましくは少なくとも50・10−3/m、より好ましくは少なくとも80・10−3/m、最も好ましくは少なくとも約100・10−3/mであるべきである。実際上の理由の故に、排出口面積/容積比は好ましくは250・10−3/mより高くなく、より好ましくは125・10−3/mより高くない。
【発明の効果】
【0014】
本発明に従うパッケージされたパーオキシド調合物は好ましくは、−20℃超、好ましくは−10℃超、より好ましくは0℃超の温度で貯蔵及び輸送される。好ましい最高の貯蔵及び輸送温度は一般的に約50℃である。
【0015】
本発明に従うパッケージされたパーオキシド調合物の更なる利点は、0℃未満の温度での貯蔵及び輸送の間の、パーオキシド調合物中に大抵存在する小量の水から生じる氷生成が減じられるということである。氷生成はふさがれたバルブ及び/又は凍結したバルブを結果し、これは容器の排出プロセスを妨げうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
液体パーオキシド調合物は、危険物輸送に関する国際連合勧告、試験及び判定基準のマニュアル(第4改訂版)、パートII、区分5.2、“有機パーオキシドタイプF”についての分類試験を満たさなければならず、国連番号3109及び/又は国連番号3119の区分を結果する。これら試験は、有機パーオキシド化学の分野の全ての当業者に知られている。
【0017】
液体パーオキシド調合物中の有機パーオキシド濃度は、少なくとも33重量%、好ましくは少なくとも35重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、最も好ましくは少なくとも45重量%である。有機パーオキシド濃度は好ましくは、90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、さらにより好ましくは70重量%以下、最も好ましくは60重量%以下である。全ての重量パーセンテージはパーオキシド調合物の全重量に基づく。
【0018】
もし有機パーオキシド濃度が100重量%未満ならば、液体パーオキシド調合物は減感剤をも含む。
【0019】
液体パーオキシド調合物の導電率は、少なくとも100pS/m、好ましくは少なくとも500pS/m、より好ましくは少なくとも1,000pS/m、より好ましくはさらに少なくとも2,000pS/m、さらにより好ましくは少なくとも4,000pS/mである。
【0020】
導電率は、もし望まれるならば、100,000pS/mまでに及んでよい。
【0021】
この導電率は、英国規格5958、パート1:1991(付録A、A.2.3章;英国規格協会から入手可能)に従い、5Vの電圧を用いて計測される。
【0022】
本発明において用いられる有機パーオキシドは、ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、(環状)パーケタール、パーオキシジカーボネート、及びモノパーオキシカルボネートから選ばれる。それ故に、有機パーオキシドは、1以上のパーオキシエステル基(式−C(O)OO−)、パーオキシ(ジ)カーボネート基(式−OC(O)OO−)、パーケタール基(式−OO−C−OO−)、又はジアシルパーオキシド基(式−C(O)OOC(O)−)を含む。混合パーオキシド(1分子中に任意の2つの異なる、パーオキシジェンを持つ部分を含む)及びこれらパーオキシドの2以上の混合物も用いられうる。もし有機パーオキシドが室温で液体でないならば、それらは減感剤又は減感剤の混合物中に可溶であり得ることが注意される。パーオキシドは実際上、オリゴマー状又はポリマー状であってよいが、分子中に1、2又は3のパーオキシジェン結合を含む慣用のタイプであることが好まれる。(ジ)パーオキシエステル及びジアシルパーオキシドがより好まれる。(ジ)パーオキシエステルが最も好まれる。
【0023】
(ジ)パーオキシエステルの例は、1,1,4,4−テトラメチルブチル−1,4−ジ(パーオキシ−2−メチルプロパノエート)、ターシャリー−ブチルパーオキシネオデカノエート、ターシャリー−アミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチル−1−パーオキシネオデカノエート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシネオデカノエート、ターシャリー−ブチルパーオキシピバレート、ターシャリー−アミルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチル−1−パーオキシピバレート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシピバレート、ターシャリー−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ターシャリー−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチル−1−パーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシ2−エチルヘキサノエート、ターシャリー−ブチルパーオキシベンゾエート、
ターシャリー−アミルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチル−1−パーオキシベンゾエート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシベンゾエート、ターシャリー−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサノエート、ターシャリー−アミルパーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチル−1−パーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサノエート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサノエート、ターシャリー−ブチルパーオキシイソブチレート、ターシャリー−アミルパーオキシイソブチレート、1,1,3,3−テトラメチルブチル−1−パーオキシイソブチレート、及び1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシイソブチレートである。
【0024】
ジアシルパーオキシドの例は、ビス(3,3,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジラウロイルパーオキシド、及びジデカノイルパーオキシドである。
【0025】
パーオキシジカーボネートの例は、[ジ(4−ターシャリー−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジベンゾイルパーオキシド、ジセチルパーオキシジカーボネート、及びジミリスチルパーオキシジカーボネートである。
【0026】
モノパーオキシカーボネートの例は、ターシャリー−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、ターシャリー−アミルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、及びターシャリー−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートである。
【0027】
(環状)パーオキシケタールの例は、1,1−ジ(ターシャリー−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(ターシャリー−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ジ(4,4−ジ(ターシャリー−ブチルパーオキシ)シクロへキシル)プロパン、及び3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナンである。
【0028】
適当な減感剤は、パラフィン系オイル及びホワイトオイル、n−パラフィン、イソパラフィン、芳香族炭化水素、並びに、エーテル、エポキシド及びエステルのような酸素化炭化水素である。より具体的な例は、トルエン、キシレン、(ディーゼル)燃料、フタレート、アジペート、エポキシ化大豆油、n−オクタン、n−デカン、イソドデカン、及びエチルベンゼンである。
【0029】
好ましくは、パッケージされたパーオキシド調合物は、塩素化種を実質的に含まない。何故ならそのような種は、腐蝕問題をもたらし得る、又はフリーラジカルの源として調合物が用いられる、重合化プロセスを阻害し得るからである。更に、パッケージされたパーオキシド調合物は、所望の導電率に到るために、有機酸若しくは無機酸又はそれらの塩のような帯電防止剤の使用を必要としない。それ故に、パッケージされたパーオキシド調合物は帯電防止剤を含まないことが望ましい。最も好ましくは、該調合物は有機パーオキシド及び減感剤からなり、これはそれ以外何も含まないことを意味する。
【0030】
本発明はさらに、フリーラジカルの源として有機パーオキシドを用いるラジカル重合化プロセスによりポリマーを製造する方法に関し、該方法は本発明に従うパッケージされたパーオキシド調合物を重合化ユニットに運ぶこと及び重合化プロセスに該パーオキシド調合物を導入することを含む。そのような重合化プロセスの例は、ポリビニルクロリド、ビニルクロリドのコポリマー、ポリアクリレート(コ)ポリマー(又はポリメタクリレート(コ)ポリマー)等を製造するプロセスである。好ましくは、該プロセスはスチレン懸濁(共)重合化プロセス又は高圧エチレン(共)重合化プロセスである。エチレンの(共)重合化プロセスにおいて用いられうるコモノマーは慣用のタイプであり、そして、プロペン、(シクロ)ヘキセン及び(シクロ)オクテンのようなアルケン、並びにビニルアセテートを含む。
【0031】
スチレンの(共)重合化プロセスにおいて用いられうるコモノマーは慣用のタイプであり、そしてジビニルベンゼンを含む。これら慣用の(共)重合化プロセスにおいて用いられる有機パーオキシドの量は、重合化温度、重合熱を除去する能力、用いられるモノマーの種類、及び適用される圧力に依存して変化するだろう。通常は、モノマーの全重量に基づき、0.001から25重量%の有機パーオキシドが採用される。好ましくは、0.001から15重量%のパーオキシドが採用される。
【0032】
架橋化、グラフト化及び制御された分解プロセス、例えば他の分子量及び/又は他の分子量分布を有するポリプロピレンの生成、のような、(共)重合体を変性する方法において、本発明に従うパッケージされたパーオキシド調合物をポリマー変性ユニットに運び、そして、そのプロセスに該パーオキシド調合物を導入することによる方法にも、本発明は関する。
【0033】
実施例
【0034】
実施例1
1.25mの容積及び100・10−3/mの排出口面積/容積比を有するステンレススチール中容量容器(IBC)に、以下に記載される液体調合物が入れられた。これら調合物は、イソドデカン中において種々の濃度のパーオキシド(t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(Trigonox(商標)21、アクゾノーベルから)又はt−ブチルパーオキシピバレート(Trigonox(商標)25、アクゾノーベルから)のいずれか)を含有する。英国規格5958、パート1:1991(付録A、A.2.3章;英国規格協会から入手可能)に従い、5Vの電圧を用いて、種々の調合物の導電率が計測された。
【0035】

【0036】
実施例2
輸送及び貯蔵におけるそれらの安全性を評価する為に、実施例1の40重量%Trigonox(商標)25調合物及び50重量%Trigonox(商標)21調合物が、危険物輸送に関する勧告の第4改訂版、試験及び判定基準のマニュアル(ST/SG/AC.10/32/Add.2(2005年2月23日)、付録5)に従い10リットル排出試験を用いて、100・10−3/mの排出口面積/容積比及び夫々0.8K/分及び0.7K/分の加熱速度を用いて、試験された。Trigonox(商標)25調合物は4.5barg(バール、ゲージ)の最大の記録された圧力を結果した;Trigonox(商標)21調合物は0bargの最大の記録された圧力を結果した。
ステンレススチールIBCは10bargまでの圧力に耐えることが出来るので、これら調合物は該10リットル排出試験を満たす。すなわち、該排出口面積は最小の全排出口面積と少なくとも等しい。
【0037】
更に、“有機パーオキシドタイプF”についての分類試験がこれら調合物について実施され、国連番号3109及び国連番号3119の区分を結果した。
【0038】
実施例3
(ISPRA Reliefを用いた)コンピューターモデル計算が、実施例1の40重量%Trigonox(商標)25調合物がはいっているステンレススチールIBCについて、10リットル排出試験に耐えるのに必要とされる排出口面積/容積比を決定する為に実施された。
【0039】
1.0K/分の加熱速度がこれらの計算において用いられた。結果は以下の表中に示される。
【0040】

【0041】
ステンレススチールIBCは10bargの圧力に耐えることができる故に、イソドデカン調合物中の40重量%Trigonox(商標)25がはいっているステンレススチールIBCは、39.3m/mより高い排出口面積/容積比を有すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器及び液体パーオキシド調合物を含むパッケージされたパーオキシド調合物において、
該容器は、少なくとも50リットルの容積及び少なくとも20・10−3/mの排出口面積/容積比を有し、
該液体パーオキシド調合物が、有機パーオキシドタイプFについての分類試験を満足し、少なくとも100pS/mの導電率を有し、エマルジョン又は懸濁物でなく、かつ、(i)ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、パーオキシケタール及びモノパーオキシカーボネートから成る群から選ばれる、少なくとも33重量%の有機パーオキシド、並びに、(ii)任意的に減感剤を含み、かつ
該パッケージされたパーオキシド調合物が、10リットル排出試験により決定された最小の全排出口面積と少なくとも等しい排出口面積を有する、
パッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項2】
該容器が200〜10,000リットルの範囲の容積を有する、請求項1に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項3】
該容器の排出口面積/容積比が少なくとも50・10−3/mである、請求項1又は2のいずれか1項に記載のパッケージされた調合物。
【請求項4】
該排出口面積/容積比が少なくとも100・10−3/mである、請求項3に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項5】
該有機パーオキシドがパーオキシエステル又はジアシルパーオキシドである、請求項1〜4に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項6】
該有機パーオキシドがパーオキシエステルである、請求項5に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項7】
該液体パーオキシド調合物が、パラフィン系オイル及びホワイトオイル、n−パラフィン、イソパラフィン、芳香族炭化水素、エーテル、エポキシド、及びエステルからなる群から選ばれる減感剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項8】
該液体パーオキシド調合物の導電率が少なくとも1,000pS/mである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項9】
該液体パーオキシド調合物の導電率が少なくとも10,000pS/mである、請求項8に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項10】
該液体パーオキシド調合物中の該有機パーオキシドの濃度が35〜90重量%の範囲にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパッケージされたパーオキシド調合物。
【請求項11】
フリーラジカルの源として有機パーオキシドを用いるラジカル重合化プロセスによりポリマーを製造する方法であって、請求項1〜10のいずれか1項に記載のパッケージされたパーオキシド調合物を重合化ユニットに運ぶこと、及び、該重合化プロセスに該液体パーオキシド調合物を導入すること、を含む上記方法。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のパッケージされたパーオキシド調合物をポリマー変性ユニットに運ぶこと、及び、該液体パーオキシド調合物を該プロセスに導入すること、により(コ)ポリマーを変性する方法。

【公表番号】特表2009−502667(P2009−502667A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523326(P2008−523326)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際出願番号】PCT/EP2006/064438
【国際公開番号】WO2007/012595
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(390009612)アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ (132)
【氏名又は名称原語表記】Akzo Nobel N.V.
【Fターム(参考)】