説明

パーラー廃水処理システム

【課題】従来の畜舎廃水処理方法では、凝集剤混入設備や凝集剤混合自動制御設備や高性能の固液分離脱水機を設けるための設備費用が発生したり、凝集剤を添加するためのランニングコストが発生するという課題があり、設備コストとランニングコストの低減する事を目的とする。
【解決手段】パーラー廃水を蓄える貯留槽と、パーラー廃水を分離沈殿させる第一沈殿槽と、前記パーラー廃水に含まれる有機物を処理する微生物を有し曝気させる曝気槽と、処理したパーラー廃水を分離沈殿させる第二沈殿槽を備え、前記貯留槽で前記酸性洗浄剤に含まれた酸の凝集作用でフロック化させ、そのフロック化されたものを前記貯留槽の下部からくみ出すパーラー廃水処理システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、畜産の搾乳場及びその付帯設備(以下パーラーと称す)から排出される畜産の搾乳場内の設備や畜産の乳頭を洗浄するために使用さる洗浄廃水と、前記洗浄廃水に前記搾乳場の家畜から排出される家畜糞尿の混入した洗浄廃水(以下パーラー廃水と称す)の処理設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の処理方法を特許文献1を例に、図4、図5に基づいて説明する。
【0003】
図4は従来例を示すシステムフロー図、図5は従来のシステム装置の概略図である。
【0004】
図4及び図5に示すように、パーラー101から排出されるパーラー廃水は、側溝や管路を通してスクリーン103を経て、原水槽102に連結し、ポンプ109の送水管により、調整槽104に接続され、ポンプ110から送水管を経て、凝集剤自動混合制御装置124を経て、凝集槽129に連結している。
【0005】
ここで、凝集剤設備Aは、凝集剤タンク121がポンプ122と送液配管により凝集剤供給槽123と連結し、凝集剤自動混合制御装置124を経て、凝集槽129に連結している。そして、pH調整剤タンク126がポンプ127と送液配管により凝集槽129に連結している。凝集剤自動混合制御装置124を経たパーラー廃水と凝集剤とpH調整剤等は凝集槽129に配管で接続され、沈殿槽130及び固液分離脱水機131に連結している。分離水はポンプ128を経て、配管により曝気槽106に接続され、後段の第1沈殿槽107や第2沈殿槽114に接続されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
一方、凝集助剤設備Bは、凝集助剤供給槽201がポンプ202と送液配管により凝集槽129と連結している(例えば特許文献2参照)。
【0007】
ここで、本従来例のパーラー廃水処理システムを運転する場合には、パーラー101から排出されるパーラー廃水は、側溝や管路を通してスクリーン103に接続され、前記スクリーンには斜めにスリットが設けてあり、スリットを通過しない粗大固形物108が除去される。そして粗大固形物108が除去されたパーラー廃水が原水槽102に流入する。その後、パーラー廃水は原水槽102からポンプ109の送水管により、調整槽104に送られ、後段の処理設備の処理スピードに併せて貯留・送水等の調整が行われる。
【0008】
この時、調整槽104のパーラー廃水は、汚物の沈殿や堆積防止の為に速やかにポンプ110の最低揚水可能水位まで排出される。たとえば調整槽104の10%以下の水位まで汲み上げる。
【0009】
次に、調整槽104のパーラー廃水は、ポンプ110により凝集剤自動混合制御装置124に送られ、パーラー廃水の導電率を計測し、凝集槽129に投入される。
【0010】
凝集剤設備Aでは、凝集剤タンク121の凝集剤がポンプ122により凝集剤供給槽123に投入され、稀釈水と混合されて所定の濃度に調合され、凝集剤自動混合制御装置124により計測されたパーラー廃水の導電率に基く凝集剤必要量が凝集槽129に投入混合される。そして、pH調整剤タンク126がポンプ127と送液管により凝集槽129に連結し、パーラー廃水の凝集効果が最適となる様にパーラー廃水のpH調整をしている。
【0011】
凝集剤自動混合制御装置124を経たパーラー廃水、凝集剤、pH調整剤が凝集槽129に投入され、凝集槽129に於いて廃水中の汚物がコロイド状態からフロック状態に凝集され、次段の沈殿槽130にて沈殿分離した凝集汚泥を固液分離脱水機131に投入して固液分離し、分離水を得る。
【0012】
一方、凝集助剤設備Bは、凝集助剤供給槽201の凝集助剤が凝集槽129に投入され、パーラー廃水の凝集促進を行っている。
【0013】
上記の分離水を曝気槽106に投入し、分離水は曝気槽106中の微生物により浄化処理され処理水を得る。
【0014】
この処理水は、後段の第1沈殿槽、第2沈殿槽へと順次送られ浄化が進められる。
【特許文献1】特開平10−118663号公報
【特許文献2】特開平10−109094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
畜産の搾乳場及びその付帯設備から排出される洗浄廃水と家畜糞尿の混入したパーラー廃水は、雑排水として何の処理もせずに河川等に放流されるケースが多いため、河川等の環境の悪化を招いている。特に昨今経営規模の拡大化によりその傾向は増加してきているため、パーラー廃水の処理が要望され、パーラー廃水処理設備が導入されてきた。
【0016】
しかし、従来の畜舎廃水処理方法では、微生物が処理できる状態にするために、前処理としてパーラー廃水の固形物を分離沈殿させる必要があり、これを行なうため、パーラー廃水に凝集剤を混入して、その量を調整しながら凝集剤を添加する等の凝集設備を設けて、そのままでは沈殿しない微粒子が浮遊した状態であるコロイド状態から、沈殿分離できる大きさまで凝集させたフロック状態を生成していた。
【0017】
この凝集状態を生成するために、凝集剤、凝集剤混合自動制御設備、固液分離脱水機が必要となり、イニシャル面ではその機械設備費用および凝集剤を適正に投入する等の制御設備費用、ランニング面では凝集剤の費用および凝集剤が適正に投入されているか等の管理費用がかかるという課題があり、低コストで凝集状態を生成するためのパーラー廃水処理設備が要望されていた。
【0018】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、設備コストとランニングコストを低減することのできる、パーラー廃水処理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明のパーラー廃水処理システムは上記目的を達成するための請求項1記載の本発明は、畜産の搾乳場内の設備や畜産の乳頭を洗浄するために使用されている酸性洗浄剤を含んだ洗浄廃水と、前記洗浄廃水に前記搾乳場の家畜から排出される家畜糞尿の混入したパーラー廃水を一時ストックする原水槽と、パーラー廃水に含まれる粗大固形物を除去するスクリーンと、前記粗大固形物を除去したパーラー廃水を蓄える貯留槽と、パーラー廃水を分離沈殿させる第一沈殿槽と、前記パーラー廃水に含まれる有機物を処理する微生物を有し曝気させる曝気槽と、処理したパーラー廃水を分離沈殿させる第二沈殿槽を備えたパーラー廃水処理システムにあって、前記貯留槽で前記酸性洗浄剤に含まれた酸の凝集作用でフロック化させ、そのフロック化されたものを前記貯留槽の下部からくみ出すことを特徴とする。
【0020】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載したパーラー廃水処理システムにおいて、貯留槽には、常に前記貯留槽容積の30%以上のパーラー廃水を滞留させ、パーラー廃水を前記酸性洗浄剤に含まれた酸の凝集作用でコロイド状態からフロック状態に変化させることを特徴とする。
【0021】
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載したパーラー廃水処理システムにおいて、貯留槽の容積は、畜産の搾乳場から排出される廃水量の1日分以上を貯留する大きさとしたことを特徴とする。
【0022】
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載したパーラー廃水処理システムにおいて、パーラー廃水の浄化処理に、新たに凝集剤を投入するための凝集剤装置を用いないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、パーラー廃水を滞留させることにより、パーラー廃水を通常使用される酸性洗浄剤に含まれる酸の凝集作用でコロイド状態からフロック状態に変化させる。つまりパーラー廃水に新たに凝集剤を添加する設備を設けなくても凝集状態を生成することができる。
【0024】
そのため、凝集設備のイニシャルコストとそのランニングコストを低減できるというパーラー廃水処理システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の第1実施の形態によるパーラー廃水処理システムは、畜産の搾乳場内の設備や畜産の乳頭を洗浄するために使用されている酸性洗浄剤を含んだ洗浄廃水と、前記洗浄廃水に前記搾乳場の家畜から排出される家畜糞尿の混入したパーラー廃水を一時ストックする原水槽と、パーラー廃水に含まれる粗大固形物物を除去するスクリーンと、前記粗大固形物を除去したパーラー廃水を蓄える貯留槽と、パーラー廃水を分離沈殿させる第一沈殿槽と、前記パーラー廃水に含まれる有機物を処理する微生物を有し曝気させる曝気槽と、処理したパーラー廃水を分離沈殿させる第二沈殿槽を備えたパーラー廃水処理システムにあって、前記貯留槽で前記酸性洗浄剤に含まれた酸の凝集作用でフロック化させ、そのフロック化されたものを前記貯留槽の下部からくみ出すものである。それにより、パーラー内の設備を洗浄するために通常使用される酸性洗浄剤の酸でパーラー廃水を凝集できるため、凝集剤の添加を省く事ができる処理設備が得られる。
【0026】
本発明の第2実施の形態は、第1の実施の形態によるパーラー廃水処理システムにおいて、貯留槽には、常に前記貯留槽容積の30%以上のパーラー廃水を滞留させ、パーラー廃水を前記酸性洗浄剤に含まれた酸の凝集作用でコロイド状態からフロック状態に変化させるものである。これは、酸の凝集作用を利用するため、貯留槽に常に一定値以上のパーラー廃水を滞留させるようにする運用システムにより、凝集剤の添加を不要にできるものである。
【0027】
本発明の第3実施の形態は、第1の実施の形態によるパーラー廃水処理システムにおいて、貯留槽の容積は、畜産の搾乳場から排出される廃水量の1日分以上を貯留する大きさとしたものである。これは、貯留槽に常に一定値以上のパーラー廃水を滞留させるようにするには、パーラー廃水時にでも溢れることにない容量を確保することが最低条件必要とされていている。
【0028】
本発明の第4実施の形態は、第1の実施の形態によるパーラー廃水処理システムにおいて、パーラー廃水の浄化処理に、新たに凝集剤を投入するための凝集剤装置を用いないこととしたものであり、凝集剤に代わるシステムを提案したものである。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施例1)
以下、本発明の一実施例によるパーラー廃水処理システムについて図1、図2、図3に基づき説明する。図1は本発明の実施例1を示すシステムフロー図、図2は同システム装置の概略図、図3は同貯留槽のフロートスイッチによる水量調節を示した図面である。図1に示す、畜産の搾乳場内の設備や畜産の乳頭を洗浄するために使用されている酸性洗浄剤を含んだ洗浄廃水と、前記洗浄廃水に前記搾乳場の家畜から排出される家畜糞尿の混入したパーラー廃水が発生するパーラー設備1と、前記のパーラー廃水を一時ストックする原水槽2と、パーラー廃水に含まれる粗大固形物8を除去するスクリーン3までについては従来例と同じ作用効果を有する構成のためその説明を省略するものとする。ここで、前記スクリーン3から貯留槽4には、粗大固形物8が除去されたパーラー廃水を導入する配管を設けている。ここでの貯留槽4は、従来例の調整槽104に相当している。そして、貯留槽4には、下部に吸い込み口を設けたポンプ10と、前記貯留槽4の水位を調節するフロートスイッチ18と、下部に曝気ブロア15に接続され、パーラー廃水をポンプ10で容易に汲み上げる状態にし、かつ曝気作用も生じる吹出口20を設けている。そして、ポンプ10の運転・停止をフロートスイッチ18の制御によって行い、常に貯留槽容積の30%以上のパーラー廃水を滞留させている。これにより、パーラー廃水を通常使用される酸性洗浄剤に含まれる酸の凝集作用でコロイド状態からフロック状態に変化させ、これをポンプ10により配管を通じて第1沈殿槽5に移送している。
【0031】
ここで、パーラー1では、乳房や搾乳設備を消毒するため、次亜塩素系殺菌剤が使用されるが、貯留槽4の底部に吹出口20を設け、曝気ブロア15から送り込まれる空気を、エアーレーションすることによって、この次亜塩素系殺菌剤を大気中に発散させることができる。この貯留槽4で、次亜塩素系殺菌剤を飛散し、汚物を凝集したパーラー廃水は、ポンプ10によって、第一沈殿槽5に送られる。第一沈殿槽5では水流を押え、鎮静にしておく。凝集分は沈降し、第一沈殿槽5の下部に設けたスロープによって、中心部に集まる。凝集沈殿した汚泥は、エアーリフトポンプ12で、汚泥貯留槽14に送られ、上澄み液が曝気槽6に送り込まれる。
【0032】
その後の処理工程については、前記パーラー廃水に含まれる有機物を処理する微生物を有し曝気させる曝気槽6、処理したパーラー廃水を分離沈殿させる第二沈殿槽7、沈殿物を一時貯留する汚泥貯留槽14とあり、これは従来例と同じ作用効果を有する構成のためその説明を省略するものとする。
【0033】
また、前記貯留槽4は、パーラー廃水量を所定量以上、つまり30%以上確保するために、パーラー1から排出されるパーラー廃水量の概ね1日分を貯留する大きさの構造物が必要である。
【0034】
ここで、本実施例のパーラー廃水処理システムを運転する場合には、朝、夕の2回搾乳をする場合について説明する。
【0035】
朝の搾乳の場合の時間帯とその廃水量は、
5〜6時、搾乳設備の前洗浄、殺菌・・・・・・・10%
6〜8時、搾乳 ・・・・・・・・・・・・・10%
8〜9時、搾乳設備の後洗浄、殺菌・・・・・・・25%
朝夕の搾乳の間の時間帯と廃水量は、
11〜12時頃、搾乳貯留タンクからの乳抜取り
12〜13時頃、搾乳貯留タンクの洗浄・・・・・・・10%
夕の搾乳の場合の時間帯とその廃水量は、
15〜16時、搾乳設備の前洗浄、殺菌・・・・・・・10%
16〜18時、搾乳 ・・・・・・・・・・・・・10%
18〜19時、搾乳設備の後洗浄、殺菌・・・・・・・25%
上記のように、1日パーラー廃水の排出量の内、朝と夕のそれぞれにおいて、搾乳設備の洗浄、殺菌時に概ね35%程度、搾乳時に10%、搾乳貯留タンクの洗浄時に10%程度が排出される。
【0036】
このパーラー廃水は、上記の作業サイクルと排出割合流量で酸・アルカリ性洗浄剤、殺菌剤が時間差を置いて波状的に原水槽2、貯留槽4へと順次流入し、貯留槽4から第1沈殿槽5へは少量づつ計画的にポンプ10によって移送することから、1日排出量の30%以上の残貯留量を確保することで、流入量の1日相当分の貯留状態を維持できる。
【0037】
ここで、搾乳にともなう作業工程におけるパーラー廃水の貯留残量を下記表に示す。
条件として、貯留槽4の容積は1日の総パーラー廃水量以上とする。また、第1沈殿槽5へは計画的にポンプ10によって毎分10リットルで24時間掛けて移送することから、各作業工程において、1日排出量の30%以上を滞留できる。
【0038】
【表1】

【0039】
これより、1日の使用量以上の容積を貯留槽4に設けることにより、定常使用状態での
貯留槽4の容積の30%の滞留を可能としている。
【0040】
そして、30%を下回る場合には、フロートスイッチ18にて調節を行なっている。
【0041】
また、記載の貯留槽に、エアーレーションを施したものであり、パーラー内を消毒する時に使用される次亜塩素系殺菌剤を大気中に発散し、微生物の死滅を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
搾乳の洗浄および糞尿の混入したパーラー廃水処理に対し、豚舎等の日常の洗浄廃水の処理にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1を示すシステムフロー図
【図2】同システム装置の概略図
【図3】同貯留槽のフロートスイッチによる水量調節を示した図
【図4】従来例を示すシステムフロー図
【図5】従来のシステム装置の概略図
【符号の説明】
【0044】
1 パーラー
2 原水槽
3 スクリーン
4 貯留槽
5 第一沈殿槽
6 曝気槽
7 第二沈殿槽
8 粗大固形物
9,10,16 ポンプ
11 曝気設備
12,13 エアーリフトポンプ
14 汚泥貯留槽
15 曝気ブロア
17 固形物付着水
18 フロートスイッチ
19 ブロワー送気管
20 吹出口
101 パーラー
102 原水槽
103 スクリーン
104 調整槽(貯留槽)
106 曝気槽
107 第1沈殿槽
108 粗大固形物
109,110,116 ポンプ
111 曝気設備
112,113 エアーリフトポンプ
114 第2沈殿槽(汚泥貯留槽兼用)
115 曝気ブロワー
119 ブロワー送気管
A 凝集剤自動制御設備
121 凝集剤タンク
122,127,128 ポンプ
123 凝集剤供給槽
124 凝集剤混合自動制御装置
126 pH調整剤タンク
129 凝集槽
130 沈殿槽
131 固液分離脱水機
B 凝集助剤設備
201 凝集助剤供給槽
202 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
畜産の搾乳場内の設備や畜産の乳頭を洗浄するために使用されている酸性洗浄剤を含んだ洗浄廃水と、前記洗浄廃水に前記搾乳場の家畜から排出される家畜糞尿の混入したパーラー廃水を一時ストックする原水槽と、パーラー廃水に含まれる粗大固形物を除去するスクリーンと、前記粗大固形物を除去したパーラー廃水を蓄える貯留槽と、パーラー廃水を分離沈殿させる第一沈殿槽と、前記パーラー廃水に含まれる有機物を処理する微生物を有し曝気させる曝気槽と、処理したパーラー廃水を分離沈殿させる第二沈殿槽を備えたパーラー廃水処理システムにあって、前記貯留槽で前記酸性洗浄剤に含まれた酸の凝集作用でフロック化させ、そのフロック化されたものを前記貯留槽の下部からくみ出すことを特徴とするパーラー廃水処理システム。
【請求項2】
貯留槽には、常に前記貯留槽容積の30%以上のパーラー廃水を滞留させ、パーラー廃水を前記酸性洗浄剤に含まれた酸の凝集作用でコロイド状態からフロック状態に変化させることを特徴とする請求項1記載のパーラー廃水処理システム。
【請求項3】
貯留槽の容積は、畜産の搾乳場から排出される廃水量の1日分以上を貯留する大きさとしたことを特徴とする請求項1記載のパーラー廃水処理システム。
【請求項4】
パーラー廃水の浄化処理に、新たに凝集剤を投入するための凝集剤装置を用いないことを特徴とする請求項1記載のパーラー廃水処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−87968(P2006−87968A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−272856(P2004−272856)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】