説明

フッ素樹脂コート人造大理石及び人造大理石キッチンシンク

【課題】耐傷付性能と防汚性能を有する人造大理石を提供すること。
【解決手段】人造大理石と、前記人造大理石の表面に形成された透明フッ素樹脂塗膜とを有し、前記透明フッ素樹脂塗膜は、フッ素ベース樹脂固形分100質量部と、前記フッ素ベース樹脂に分散され、平均粒径10〜15μm、平均厚み0.4〜7μmの鱗片状無機質添加剤3〜9質量部と、前記フッ素ベース樹脂に分散され、平均粒径2.5〜4.5μmのフッ素樹脂潤滑用添加剤4.5〜13.5質量部とを含む、フッ素樹脂コート人造大理石を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明フッ素樹脂皮膜で被覆された人造大理石に関する。特に、透明フッ素樹脂皮膜で被覆された人造大理石からなるキッチンシンクに関する。
【背景技術】
【0002】
人造大理石とは、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂を主成分として、各種無機充填剤を含有させて大理石調にした素材をいう。人造大理石は、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボールなどに使用されている。そのため、人造大理石には、耐傷付性能と防汚性能(汚れが付きにくく、かつ汚れを除去しやすい性質)とが求められる。
【0003】
人造大理石の防汚性能を高めるために、人造大理石表面に透明塗膜を形成することが提案されており、例えばシロキサン系撥水剤を含有したアクリル系塗料を塗布した人造大理石が知られている(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
また、キッチンシンクなどのキッチン用部材の表面にフッ素樹脂皮膜を形成することで耐汚染性などを高める技術が知られており、キッチン用部材へのフッ素樹脂皮膜の密着性を高める工夫も提案されている(例えば特許文献2を参照)。さらに、キッチン用部材の表面にシリカとフッ素樹脂粒子とを含む皮膜を形成して、耐傷付性を向上させる工夫も提案されている(特許文献3を参照)。
【0005】
一方、ステンレス鋼板に透明フッ素樹脂皮膜を形成した樹脂被覆ステンレス鋼板が知られている。透明フッ素樹脂皮膜には、鱗片状無機質添加剤と、ポリテトラフルオロエチレン粉末と、ベース樹脂とが含まれている(特許文献4および5を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−88122号公報
【特許文献2】特開2009−197145号公報
【特許文献3】特開2006−346047号公報
【特許文献4】特開2001−137775号公報
【特許文献5】特開2001−205182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の通り、人造大理石には耐傷付性能と防汚性能とが求められるが、これを十分に満足させる樹脂皮膜は提供されていない。つまり、樹脂皮膜に無機質添加剤を多量に添加すれば、膜表面強度が高まって耐傷付性能は向上するものの;一方で、無機質添加剤によって膜表面がばらつくことがあるため、防汚性能が低下することがある。
【0008】
そこで本発明は、人造大理石の表面に形成する透明フッ素樹脂皮膜に含まれる添加剤の内容(材質、形状、添加量)、および好ましくはフッ素樹脂皮膜の厚みを調整することで、人造大理石に耐傷付性能と防汚性能を付与することを目的とする。さらに本発明は、人造大理石の表面に形成するフッ素樹脂皮膜のベース樹脂を好適化することで、透明フッ素樹脂皮膜の人造大理石に対する密着性を高めて、剥離しにくいようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すわなち、本発明の第一は、以下に示すフッ素樹脂コート人造大理石に関する。
[1]人造大理石と、前記人造大理石の表面に形成された透明フッ素樹脂塗膜とを有し、
前記透明フッ素樹脂塗膜は、フッ素ベース樹脂固形分100質量部と、前記フッ素ベース樹脂に分散され、平均粒径10〜15μm、平均厚み0.4〜7μmの鱗片状無機質添加剤3〜9質量部と、前記フッ素ベース樹脂に分散され、平均粒径2.5〜4.5μmのフッ素樹脂潤滑用添加剤4.5〜13.5質量部と、を含む、フッ素樹脂コート人造大理石。
【0010】
[2]前記フッ素ベース樹脂が、フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレンと、下記一般式(1)で示される反応性シリコーンオイルと、水酸基含有ビニルエーテルと、不飽和カルボン酸とをモノマー成分として含むフッ素共重合体の硬化物である、[1]に記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
【化1】

[式(1)において、
およびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、−(CH)−OOC(CH)C=CH、−(CH)−OOCCH=CHまたは−CH=CHを表し、mは1〜6を表すが、
およびRの何れか一方または両方が、−(CH)−OOC(CH)C=CH、−(CH)−OOCCH=CHまたは−CH=CHであり、
nは1〜420を表す]
[3]前記鱗片状無機質添加剤がガラスフレークであり、かつ前記フッ素樹脂潤滑用添加剤がポリテトラフルオロエチレンの粒子の凝集粒子である、[1]または[2]に記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
[4]前記ポリテトラフルオロエチレンの粒子は、分子量 5万〜10万 のポリテトラフルオロエチレンの未焼成粒子である、請求項3に記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
[5]前記透明フッ素樹脂塗膜の厚みは、5〜20μmである、[1]〜[4]の何れかに記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
【0011】
本発明の第二は、以下に示すキッチン人造大理石に関する。
[6]前記[1]〜[5]の何れかに記載のフッ素樹脂コート人造大理石を含む人造大理石キッチンシンクであって、前記透明フッ素樹脂塗膜は、前記シンクの内側表面に形成されている、人造大理石キッチンシンク。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、耐傷付き性と防汚性に優れたフッ素樹脂コート人造大理石が提供される。本発明のフッ素樹脂コート人造大理石は、特に傷つきが問題となりやすいキッチンシンクに好ましく用いられうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のフッ素樹脂コート人造大理石のフッ素樹脂塗膜の概要を示す図である。
【図2】一例としての、キッチンシンクを有するキッチンカウンターの概要を示す図である。
【図3】一例としてのキッチンシンクの外形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.人造大理石
本発明は、人造大理石と、それを被覆する透明フッ素樹脂塗膜とを有するフッ素樹脂コート人造大理石に関する。人造大理石とは、合成樹脂と無機添加剤とを含む樹脂成型体である。
【0015】
人造大理石を構成する合成樹脂は、熱硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。人造大理石を構成する合成樹脂の例には、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、それらの混合樹脂などが含まれる。
【0016】
人造大理石に含まれる無機添加剤の例には、特に限定されないが、珪酸カルシウム、タルク、カオリン、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどが含まれる。例示したもののなかでは、水酸化アルミニウムが好適であり、水酸化アルミニウム三水和物、すなわちギブサイトがより好適である。ギブサイトは、メタクリル酸メチル重合体の屈曲率に近いため、優れた透明感が得られ、かつ水和物の特性として形成される人造大理石への耐熱性・難燃性付与にも貢献する。
【0017】
無機添加剤としての無機粉体の平均粒径は、0.1〜100μmであることが好ましく、0.5〜80μmであることがより好ましい。
【0018】
人造大理石における、合成樹脂と無機添加剤との比率は、合成樹脂100質量部に対して、無機添加剤50〜500質量部であることが好ましい。
【0019】
人造大理石には、必要に応じて着色剤、柄材などの添加剤が含まれていてもよい。着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料など、通常、人造大理石との無機粉体含有樹脂成形物に用いられる着色剤であればよい。柄材としては、有機樹脂からなる粒子あるいは無機質の粒子を例示できる。有機樹脂の例には、メタクリル酸メチル系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコールなどが含まれる。無機質粒子の例には、大理石粒子、シリカ、雲母などが含まれる。これらの添加剤の寸法は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。
【0020】
人造大理石の表面は、研磨されていたり、脱脂処理されていたりしてもよい。
【0021】
2.透明フッ素樹脂塗膜
人造大理石の表面は、透明フッ素樹脂塗膜で被覆されている。人造大理石の表面の全てが透明フッ素樹脂塗膜で覆われていてもよいし、一部が透明フッ素樹脂塗膜で覆われていてもよい。また、透明フッ素樹脂塗膜は、人造大理石の片面のみに形成されてもよいし、両面に形成されてもよい。例えば、キッチンシンクを提供しようとする場合には、シンクの内側表面を透明フッ素樹脂塗膜で被覆することが好ましい。フッ素樹脂塗膜は透明であるが、無色透明である必要はなく、人造大理石の表面が視認できる程度に透明であればよい。
【0022】
透明フッ素樹脂塗膜は、人造大理石の表面に直接接触していることが好ましい。つまり、人造大理石と透明フッ素樹脂塗膜との間に、他の層が介在していないほうが好ましい。本発明において透明フッ素樹脂塗膜は、人造大理石の表面に対して十分な密着性を有しうる。
【0023】
透明フッ素樹脂塗膜には、フッ素ベース樹脂と、鱗片状無機質添加剤と、フッ素樹脂潤滑剤と、が含まれる。図1は、透明フッ素樹脂塗膜を模式的に示す図である。図1に示されるように、人造大理石1の表面に透明フッ素樹脂塗膜2がある。透明フッ素樹脂塗膜2には、フッ素ベース樹脂と、フッ素ベース樹脂に分散された鱗片状無機質添加剤3と、フッ素樹脂潤滑剤4と、任意のつや消し剤5が分散しており;それらは好ましくは均一に分散している。
【0024】
フッ素ベース樹脂は、少なくともフッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとをモノマー成分として含むフッ素共重合体の硬化物であることが好ましい。フッ化ビニリデンとは下記式(A)で示される化合物であり、テトラフルオロエチレンとは下記式(B)で示される化合物である。
【化2】

【0025】
フッ素共重合体のモノマー成分としてテトラフルオロエチレンを含むことで、フッ素ベース樹脂の表面摩擦係数を低下させ、機械的強度を高めることができる。また、モノマー成分としてフッ化ビニリデンを組み合わせることで、フッ素ベース樹脂の成形性を高めることができる。
【0026】
フッ素共重合体のモノマー成分として、フッ化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレン以外の他のフッ素含有モノマーをさらに含んでいてもよい。他のフッ素含有モノマーの例には、クロロトリフルオロエチレンや、ヘキサフルオロプロピレンなどが含まれる。
【0027】
フッ素共重合体のモノマー成分における、フッ素含有モノマー(フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンなどの合計)の割合は、30〜80モル%である。
【0028】
フッ素ベース樹脂のフッ素共重合体は、さらに好ましくは、フッ化ビニリデンやテトラフルオロエチレンなどのフッ素含有モノマーとともに、反応性シリコーンオイルと、水酸基含有ビニルエーテルと、不飽和カルボン酸と、を共重合させたフッ素共重合体である。これらの成分を共重合させることで、透明フッ素樹脂塗膜の人造大理石への密着性を高めることができる。
【0029】
フッ素ベース樹脂のフッ素共重合体のモノマー成分である反応性シリコーンオイルは、下記式(1)で表されるように、末端変性ポリジメチルシロキサンであることが好ましい。
【化3】

【0030】
上記式(1)において、nは1〜420を表す。また上記式(1)において、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、−(CH)−OOC(CH)C=CH、−(CH)−OOCCH=CHまたは−CH=CHを表す。ここで、mは1〜6を表す。
【0031】
ただし、RおよびRの何れか一方または両方に、重合性官能基が含まれる必要があるので、RおよびRの何れか一方または両方は、−(CH)−OOC(CH)C=CH、−(CH)−OOCCH=CHまたは−CH=CHである。好ましくは、RおよびRの何れか一方が、−(CH)−OOC(CH)C=CHまたは−(CH)−OOCCH=CHであるか、またはRおよびRの両方が、−(CH)−OOC(CH)C=CHである。つまり、反応性シリコーンオイルは、片末端または両末端が(メタ)アクリル変性された変性ポリジメチルシロキサンであることが好ましい。
【0032】
反応性シリコーンオイルは、一種単独で用いられてもよいし、二種以上を組み合わせて用いられてもよい。
【0033】
フッ素ベース樹脂のフッ素共重合体のモノマー成分における、反応性シリコーンオイルの割合は、0.005〜25モル%である。
【0034】
フッ素ベース樹脂のフッ素共重合体のモノマー成分である水酸基含有ビニルエーテルとは、ヒドロキシアルキルビニルエーテルであることが好ましく、ヒドロキシアルキルの炭素数は2〜6でありうる。水酸基含有ビニルエーテルの例には、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテルなどが含まれる。特に、2-ヒドロキシエチルビニルエーテルや4-ヒドロキシブチルビニルエーテルが好ましい。フッ素ベース樹脂のフッ素共重合体のモノマー成分における、水酸基含有ビニルエーテルの割合は、10〜40モル%である。
【0035】
フッ素ベース樹脂のフッ素共重合体のモノマー成分である不飽和カルボン酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、3-ブテン酸、4-ペンテン酸などが含まれるが、特にアクリル酸やメタクリル酸が好ましい。フッ素ベース樹脂のフッ素共重合体のモノマー成分における、不飽和カルボン酸の割合は、0.5〜20モル%である。
【0036】
フッ化ビニリデンやテトラフルオロエチレンなどのフッ素含有モノマーとともに、反応性シリコーンオイルと、水酸基含有ビニルエーテルと、不飽和カルボン酸と、を共重合させたフッ素共重合体は、市販されているものでもよい。
【0037】
透明フッ素樹脂塗膜を構成するフッ素ベース樹脂は、フッ素共重合体の硬化物である。硬化物とは、硬化剤で熱硬化または光硬化させた樹脂である。硬化剤は特に限定されず、イソシアネート系硬化剤などであればよい。
【0038】
透明フッ素樹脂塗膜には、鱗片状無機質添加剤が含まれる。鱗片状無機質添加剤とは、好ましくはガラスフレークであるが、鱗片状無機質添加剤の一部がガラスビーズや炭化珪素粉末などであってもよい。
【0039】
鱗片状無機質添加剤であるガラスフレークの平均粒径(最長径の単純平均)は、10〜15μmであることが好ましい。ガラスフレークの平均粒径が10μm未満であると、透明フッ素樹脂塗膜の膜硬度を十分に高めることができない場合がある。一方、ガラスフレークの平均粒径が15μmを超えると、透明フッ素樹脂塗膜の表面平滑性を低下させて、防汚性を低下させることがある。
【0040】
鱗片状無機質添加剤であるガラスフレークの平均厚みは、0.4〜7μmであることが好ましい。ガラスフレークの平均厚みが0.4μm未満であると、透明フッ素樹脂塗膜の膜硬度を十分に高めることができない場合がある。一方、ガラスフレークの平均厚みが7μmを超えると、透明フッ素樹脂塗膜の表面平滑性を低下させて、防汚性を低下させることがある。
【0041】
ガラスフレークの平均粒径は、レーザー回折散乱式で測定される平均粒径D50を意味する。また、平均厚みは干渉顕微鏡などを用いて測定すればよい。
【0042】
透明フッ素樹脂塗膜における鱗片状無機質添加剤の割合は、フッ素ベース樹脂に対して3〜9質量%であることが好ましい。鱗片状無機質添加剤の添加量が少なすぎると、透明フッ素樹脂塗膜の膜強度を十分に高めることができない。一方、鱗片状無機質添加剤の添加量が多すぎると、フッ素樹脂塗膜の膜表面の平滑性が低下して、人造大理石による美観を損ねることがあり、しかも防汚性を低下させることがある。
【0043】
透明フッ素樹脂塗膜には、フッ素樹脂潤滑用添加剤が含まれる。フッ素樹脂潤滑用添加剤とはフッ素樹脂粒子であり、典型的にはポリテトラフルオロエチレン粒子である。
【0044】
フッ素樹脂潤滑用添加剤の平均粒径は、2.5〜4.5μmであることが好ましい。フッ素樹脂潤滑用添加剤の平均粒径が2.5μm未満であると、粒子としての強度が十分でなく、フッ素樹脂塗膜の表面潤滑性が十分に得られない場合がある。一方で、フッ素樹脂潤滑剤の平均粒径が4.5μmを超えると、フッ素樹脂塗膜の塗膜表面の平滑性が低下して、美観が劣化する。フッ素樹脂潤滑用添加剤の平均粒径は、レーザー回折散乱式で測定される平均粒径D50を意味する。
【0045】
透明フッ素樹脂塗膜におけるフッ素樹脂潤滑用添加剤の割合は、フッ素ベース樹脂に対して4.5〜13.5質量%であることが好ましい。フッ素樹脂潤滑用添加剤の添加割合が4.5質量%未満であると、透明フッ素樹脂塗膜の潤滑性が十分でなくなり、十分な耐傷付性が得られない場合がある。一方で、フッ素樹脂潤滑剤の添加割合が13.5質量%を超えると、透明フッ素樹脂塗膜の膜表面にフッ素樹脂潤滑剤が露出しやすくなり、人造大理石による美観を損ねることがあり、しかも防汚性を低下させることがある。また、フッ素樹脂潤滑剤の添加割合が多すぎると、フッ素樹脂塗膜の人造大理石への密着性が低下したり、塗膜強度が低下する恐れもある。
【0046】
フッ素樹脂潤滑用添加剤としてのポリテトラフルオロエチレン粒子には、焼成粒子と、未焼成粒子とがある。ポリテトラフルオロエチレンの焼成粒子とは、懸濁重合させたポリテトラフルオロエチレンを焼成しながら圧縮成型したものである。焼成粒子は硬くてつぶれにくく、また樹脂中への分散も容易となる。
【0047】
一方、ポリテトラフルオロエチレンの未焼成粒子とは、乳化重合で重合させたポリテトラフルオロエチレンを成形したものである。未焼成粒子は軟らかいため変形しやすく、一次粒子の凝集物である二次粒子として存在することがある。従って、未焼成粒子を樹脂中で分散させて一次粒子とすることもできる。一次粒子は小さく、沈降しにくいため、フッ素樹脂塗膜の表面に存在させやすい。
【0048】
また、ポリテトラフルオロエチレンは、分子量が数万である低分子量(4〜5万程度)タイプと、分子量が10万近い高分子量タイプとがあるが;高分子量タイプのほうが、フッ素樹脂皮膜に耐磨耗性を付与しやすい場合がある。そのため、ポリテトラフルオロエチレンの分子量は5万〜10万であることが好ましい。
【0049】
ポリテトラフルオロエチレン粒子は、市販されているものもあり、未焼成粒子であって低分子量型のポリテトラフルオロエチレン粒子としては「KTL-8F(株式会社喜多村)」があり、未焼成粒子であって高分子量型のポリテトラフルオロエチレン粒子としては「KTL-8FH(株式会社喜多村)」が知られている。
【0050】
透明フッ素樹脂塗膜には、さらに任意の成分が含まれていてもよい。任意の成分の例には、つや消し剤や、フッ素樹脂潤滑剤の分散剤や、レベリング剤などが含まれる。つや消し剤は、疎水性シリカなどである。
【0051】
透明フッ素樹脂塗膜の厚みは、5〜20μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。透明フッ素樹脂塗膜の厚みが5μm未満であると、膜耐久性が低下して、塗膜が剥離したりして耐傷付性が十分に得られない。また、透明フッ素樹脂塗膜の厚みが小さすぎると、塗膜表面に添加剤(鱗片状無機質添加剤やフッ素樹脂潤滑剤など)が存在しやすく、美観が損なわれやすく、防汚性も低下しやすい。一方で、透明フッ素樹脂塗膜の厚みが20μmを超えると、人造大理石による美観(色・艶)を損ねることがある。つまり、透明フッ素樹脂塗膜が厚くなると、塗膜の光沢や深み感が過剰に高まるため、人造大理石自体の美観を維持しにくくなる。さらには、透明フッ素樹脂塗膜の厚みが大きすぎると、添加剤(鱗片状無機質添加剤やフッ素樹脂潤滑剤など)が膜内部に沈降して、耐傷付性が低下することがある。
【0052】
3.フッ素樹脂コート人造大理石の製造
本発明のフッ素樹脂コート人造大理石を製造する方法は特に制限されないが;例えば、人造大理石の成形品を得るステップと、前記成形品にフッ素樹脂組成物を塗布するステップと、フッ素樹脂組成物を塗布した成形品を乾燥炉にて加熱するステップと、で製造される。
【0053】
人造大理石の成形品は、例えば樹脂組成物を金型で加熱加圧成形して得られる。成形法は特に限定されない。
【0054】
成形品に塗布するフッ素樹脂組成物には、フッ素ベース樹脂固形分100質量部と、平均粒径10〜15μm、平均厚み0.4〜7μmの鱗片状無機質添加剤3〜9質量部と、平均粒径2.5〜4.5μmのフッ素樹脂潤滑用添加剤4.5〜13.5質量部とが含まれている。さらに、塗布するフッ素樹脂組成物には硬化剤が含まれており、好ましくはさらに溶媒を含む。
【0055】
フッ素ベース樹脂は、通常半液状の組成物で入手することが多い。半液状のフッ素ベース樹脂組成物におけるフッ素ベース樹脂固形分の含有量は、特に限定されないが、約30wt%である。固形分含量が30wt%である半液状の組成物100質量部に対して、鱗片状無機質添加剤の量は0.9〜2.7質量部、フッ素樹脂潤滑用添加剤の量は1.35〜4.05質量部となる。
【0056】
硬化剤は、特に限定されないが、イソシアネート系硬化剤を用いればよい。イソシアネート系硬化剤の例には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシネートなどの芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジジイソシアネートなどの脂肪族あるいは脂環族ジイソシネートや、これらのブロック化イソシアネートなどが含まれる。溶媒は、固形成分を溶解させるものであって、沸点が 180〜210℃であるものが好ましい。
【0057】
得られた成形品にフッ素樹脂組成物を塗布するには、ディッピング、スピンコート、スプレーコートなどの手法を用いればよいが、一般的にはスプレーコート法を採用する。樹脂組成物を塗布した成形品は、乾燥炉にて加熱するが、例えば90℃で1時間処理すればよい。
【0058】
4.フッ素樹脂コート人造大理石の用途
本発明のフッ素樹脂コート人造大理石は、任意の用途に用いられうるが、例えば、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボールなどに好ましく用いられうる。本発明のフッ素樹脂コート人造大理石のフッ素樹脂で被覆された面は、高い耐傷付性と防汚性とを併せ持つため、シンクとして好適に用いられ、特にキッチン用シンクとして好適に用いられる。
【0059】
より具体的に、本発明の人造大理石からなるシンクは、シンクの内側表面にフッ素樹脂塗膜が形成されていることが好ましい。シンクの内側表面には、シンクの内部で洗浄される食器などが接触して傷がつきやすく、食用油などによって汚染もされやすい。これに対して、本発明のフッ素樹脂コート人造大理石は、耐傷付性と防汚性が高いため、シンクの内側表面の傷付と汚染とを効果的に抑制する。
【0060】
図2には、シンクを含むキッチンカウンター10の例の概要が示される。キッチンカウンター10には、シンク11と、天板12とがある。図3には、シンク11のみを示す斜視図である。フッ素樹脂塗膜は、シンク11の内側表面20の全面に形成されていることが好ましい。もちろん、天板12の上表面21などにも、フッ素樹脂塗膜が形成されていてもよい。
【実施例】
【0061】
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらによって限定して解釈されない。
【0062】
実施例において用いた人造大理石1および2の組成を示す。
【表1】

【0063】
実施例において用いたフッ素樹脂塗膜成分について説明する。
[フッ素ベース樹脂について]
(1)フッ素ベース樹脂1:下記の方法により合成した。フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレンと、式(1)で示される反応性シリコーンオイルと、水酸基含有ビニルエーテルと、不飽和カルボン酸とをモノマー成分として含む。
(2)フッ素ベース樹脂2:下記の方法により合成した。フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレンとをモノマー成分として含むが、式(1)で表される反応性シリコーンオイルをモノマー成分として含まない。
(3)フッ素ベース樹脂3(ディフェンサ TR−310,DIC):アクリル樹脂とフッ素系樹脂とを含む2液タイプの混合樹脂である。
(4)フッ素ベース樹脂4(OPC−800,エヌアイマテリアル)
【0064】
(フッ素ベース樹脂1の合成)
ステンレス製攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm)に、脱気したのち、フッ化ビニリデン96g、テトラフルオロエチレン81g、ヒドロキシブチルビニルエーテル69.6g、アクリル酸2.2g、構造式CH=C(CH)−COO−C−Si(CH−[O−Si(CH44−OSi(CHで示されるメタクリル変性シリコーンオイル10.5g、酢酸ブチル200ml、n−ブタノール200mlおよびt−ブチルパーオキシピバレート1.3gを入れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温した。その後、攪拌しながら反応を続け、20時間後攪拌を停止し、反応を終了した。
【0065】
さらに、得られた重合液を濃縮し、50%酢酸ブチル/n-ブタノール混合溶液とした。さらにこの溶液に該ポリマーの水酸基/NCOの基が1/1になるようにコロネートHX[日本ポリウレタン工業(株)製]を加えて、フッ素ベース樹脂1を作製した。
【0066】
(フッ素ベース樹脂2の合成)
ステンレス製攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm)に、脱気したのち、フッ化ビニリデン96g、テトラフルオロエチレン81g、ヒドロキシブチルビニルエーテル69.6g、アクリル酸2.2g、酢酸ブチル200ml、n−ブタノール200mlおよびt−ブチルパーオキシピバレート1.3gを入れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温した。その後、攪拌しながら反応を続け、20時間後攪拌を停止し、反応を終了した。
【0067】
さらに、得られた重合液を濃縮し、50%酢酸ブチル/n-ブタノール混合溶液とした。さらにこの溶液に該ポリマーの水酸基/NCOの基が1/1になるようにコロネートHX[日本ポリウレタン工業(株)製]を加えて、フッ素ベース樹脂2を作製した。
【0068】
【表2】

【0069】
【表3】

【0070】
[その他の成分]
ワックス(ポリエチレンとPTFEの共重合体)CERAFLOUR 997,BYKジャパン,平均粒径7μm
樹脂ビーズ1(メラミン樹脂)6500M,日産化学工業,平均粒径6.9μm
樹脂ビーズ2(メラミン樹脂)10500M,日産化学工業,平均粒径10.9μm
艶消し剤(疎水性シリカ)SS-50,東ソーシリカ,平均粒径1.5μm
PTFE分散剤 DISPERBYK-111,BYKジャパン
レベリング剤 BYK-378,BYKジャパン
【0071】
以下に示すフッ素樹脂組成物(塗料)を調製した。表4〜表5における数値は、質量部を表す。具体的な調整手順は、ベース樹脂にPTFE分散剤を加え均一攪拌後、PTFE粒子を加えて攪拌した。得られた撹拌物にガラスフレーク(ワックス、樹脂ビーズ)を加えて攪拌した。さらに、艶消し剤を加えて攪拌した後、ミル分散を行った。レベリング剤を加えて均一に攪拌した後、混合品のメッシュ濾過を行った。固形分(不揮発分)を測定し、混合溶剤で30%前後に調整(補正)した。このようにして、フッ素樹脂塗料を得た。
【0072】
ベース樹脂の質量部は、半液状のフッ素樹脂塗料としての質量部を示している。カッコ内の値が、ベース樹脂固形分の質量部を示す。
【0073】
【表4】

【0074】
【表5】

【0075】
[実施例1−1]
人造大理石1を、板厚6mmのシンク形状に成形した。得られた成形体の表面を、イソプロピルアルコールで洗浄した。シンク形状のシンクの内側表面に、表4の実施例1に示される配合のフッ素樹脂塗料をスプレー塗布した。その後、塗布膜を到達材温度90℃で60分間乾燥させた後、室温で1日放置して硬化を終了させて、膜厚が10μmの艶消し透明フッ素樹脂塗膜が形成された人造大理石シンクを得た。
【0076】
[実施例1−2]
人造大理石1を、人造大理石2に代えること以外は、実施例1−1と同様にして人造大理石シンクを得た。
【0077】
[実施例2〜8]
フッ素樹脂塗料を、表4の実施例2〜8に示される配合のフッ素樹脂塗料に代えること以外は、実施例1−1と同様にして人造大理石シンクを得た。
【0078】
[参考例1〜4]
フッ素樹脂塗料を、表4の参考例1〜4に示される配合のフッ素樹脂塗料に代えること以外は、実施例1−1と同様にして人造大理石シンクを得た。参考例1〜4に示される配合のフッ素樹脂塗料は、フッ素ベース樹脂からなり、添加剤を含有しない。
【0079】
[比較例1〜10]
フッ素樹脂塗料を、表5の比較例1〜10に示される配合のフッ素樹脂塗料に代えること以外は、実施例1−1と同様にして人造大理石シンクを得た。比較例1〜10に示される配合のフッ素樹脂塗料は、ガラスフレーク(鱗片状無機質添加剤)を含まない。
【0080】
[比較例11]
フッ素樹脂塗料を塗布しない成形体をサンプルとした。
【0081】
各実施例および比較例で得たキッチン人造大理石シンクから試験片を切り出し、耐温水密着試験、耐磨耗試験、防汚試験(油性マジック繰り返し除去性)、外観確認を行った。それらの結果を表6に示す。
【0082】
[耐温水密着試験]
試験片を80℃の温水に投入し168時間浸漬後取出し、自然放冷し、常温に戻した。その後、カッターナイフを使用し基材に到達するまで1mm幅の碁盤目状の切れ込みを100個入れた。ニチバン製12mm幅のセロハンテープを貼り十分に爪でこすりつけた。セロハンテープテープを一気に90度上に引き剥がした。この操作を縦、横1回ずつ計2回剥離して塗膜密着性の評価を行った。
◎:剥離無し
○:碁盤目状の切れ込み100個に対する剥離部の個数が10個以下
△:前記個数が10個以上50個以下
×:前記個数が50個を超える
【0083】
[耐磨耗試験]
外径30cm、底面積242cm以上のSUS430ステンレス桶に、内容量相当のおもり(6kg)を入れた。SUS桶を試験片表面に置き、ストローク50mm、速度20往復/分で繰り返し磨耗をかけた。500往復後SUS桶を取り外し、試験片表面の外観確認を行った。著しい傷の発生がなく、外観意匠性が維持されている場合には、1000往復、2500往復と繰り返して評価を行った。
◎:傷の発生なく、意匠性変化なし
○:微小な傷が発生するものの、意匠性は維持
△:傷発生し、意匠性がやや低下
×:顕著に傷が発生し、著しく意匠性を損なう
【0084】
[防汚試験]
試験片表面を油性マジックにより塗りつぶした直後に、キムワイプ(S−200)にて乾拭きにより除去した。これを20回繰り返した後のマジック除去性の評価を行った。
◎:全く跡がつかない
○:極僅かに跡が残る
△:かなり跡が残り目立つ
×:完全に跡が残る
【0085】
[外観確認]
塗装面の仕上がりを目視にて外観評価する。
○:良好
△:ややざらつき感あり
×:不良
【0086】
【表6】

【0087】
[評価結果]
実施例1-1、実施例1-2および実施例2〜8では、フッ素樹脂塗膜の耐温水密着性が高く、フッ素樹脂塗膜の耐摩耗性も十分である。さらには、防汚性も高く、美観も維持されていることがわかる。これに対して、比較例11のように、フッ素樹脂塗膜がない場合には、耐摩耗性も、防汚性も著しく劣る。
【0088】
参考例1〜4に示されるように、フッ素ベース樹脂として、フッ素ベース樹脂1やフッ素ベース樹脂2を用いると、耐温水密着性が高く;フッ素ベース樹脂1は、特に防汚性も高いことがわかる。よって、フッ素ベース樹脂を「フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレンと、下記一般式(1)で示される反応性シリコーンオイルと、水酸基含有ビニルエーテルと、不飽和カルボン酸をモノマー成分として含むフッ素共重合体」とすることで、密着性と防汚性とを両立できることがわかる。
【0089】
比較例1〜10では、いずれもフッ素樹脂塗膜の耐温水密着性は十分に有していたが、ガラスフレーク(鱗片状無機質添加剤)が含まれていないため、耐磨耗性が十分でなかった。特に、PTFE粒子が焼成粒子である場合に耐磨耗性が低下したが(比較例2〜5)、PTFE粒子が未焼成粒子である場合には、一定の耐磨耗性を示した。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明によって、耐傷付性能と防汚性能を有するフッ素樹脂コート人造大理石が提供される。本発明のフッ素樹樹脂コート人造大理石は、特にシンクに好適に適用される。
【符号の説明】
【0091】
1 人造大理石
2 透明フッ素樹脂塗膜
3 鱗片状無機質添加剤
4 フッ素樹脂潤滑剤
5 つや消し剤
10 キッチンカウンター
11 シンク
12 天板
20 内側表面
21 上表面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
人造大理石と、前記人造大理石の表面に形成された透明フッ素樹脂塗膜とを有し、
前記透明フッ素樹脂塗膜は、
フッ素ベース樹脂固形分100質量部と、
前記フッ素ベース樹脂に分散され、平均粒径10〜15μm、平均厚み0.4〜7μmの鱗片状無機質添加剤3〜9質量部と、
前記フッ素ベース樹脂に分散され、平均粒径2.5〜4.5μmのフッ素樹脂潤滑用添加剤4.5〜13.5質量部と、
を含む、フッ素樹脂コート人造大理石。
【請求項2】
前記フッ素ベース樹脂が、フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレンと、下記一般式(1)で示される反応性シリコーンオイルと、水酸基含有ビニルエーテルと、不飽和カルボン酸とをモノマー成分として含むフッ素共重合体の硬化物である、
請求項1に記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
【化1】

[式(1)において、
およびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、−(CH)−OOC(CH)C=CH、−(CH)−OOCCH=CHまたは−CH=CHを表し、mは1〜6を表すが、
およびRの何れか一方または両方が、−(CH)−OOC(CH)C=CH、−(CH)−OOCCH=CHまたは−CH=CHであり、
nは1〜420を表す]
【請求項3】
前記鱗片状無機質添加剤がガラスフレークであり、かつ
前記フッ素樹脂潤滑用添加剤がポリテトラフルオロエチレン粒子の凝集粒子である、
請求項1または2に記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
【請求項4】
前記ポリテトラフルオロエチレン粒子は、分子量 5万〜10万 のポリテトラフルオロエチレンの未焼成粒子である、請求項3に記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
【請求項5】
前記透明フッ素樹脂塗膜の厚みは、5〜20μmである、請求項1〜4の何れか一項に記載のフッ素樹脂コート人造大理石。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載のフッ素樹脂コート人造大理石を含む人造大理石キッチンシンクであって、前記透明フッ素樹脂塗膜は、前記シンクの内側表面に形成されている、人造大理石キッチンシンク。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−184141(P2012−184141A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48978(P2011−48978)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000002222)サンウエーブ工業株式会社 (196)
【Fターム(参考)】