説明

フライス盤による鋭利な入隅のカットに特に有用なアタッチメント

工作物の作業を行う際に刃具がその回りを垂直に回転する縦軸を有するフライス盤用のアタッチメントであって、当該アタッチメントは、フライス盤ヘッドに、継手スリーブの縦軸をフライス盤ヘッドの縦軸と同軸として、装着可能な継手スリーブと、継手スリーブによって支持され、フライス盤ヘッドの縦軸に対して所定の角度の回転軸の回りを回転可能な回転式カット部材とを備える。好ましい実施形態において、回転式カット部材は、フライス盤ヘッドの縦軸に対して実質的に55°である角度を有し、実質的に70°の円錐角度を画成する円錐形状であり、アタッチメントが工作物に鋭利な入隅をカットすることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フライス盤が鋭利な入隅をカットすることを可能にすることに特に有用なアタッチメントに関する。従って、本発明のそのような適用について以下に説明するが、本発明の多様な態様を他の適用についても用いることができることは理解される。
【背景技術】
【0002】
垂直式及び水平式両方の型のフライス盤は、立削り、平削り、穴あけ、合じゃくり、ルーティング、等の多数の複雑な操作による機械工作物について有用である。しかしながら、慣習的なフライス盤は、鋭利な入隅を有するキー溝及び溝穴等の特定のタイプの切込みを作ることができない。従って、このようなタイプの切込みを設ける必要がある場合には、慣習的フライス盤を一般的に用いて未完成の状態の加工を行い、次に、それが所望される形態の入隅を有するように、レーザー加工又は化学エッチング等の他の操作を行う。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の1つの目的は、フライス盤に特に有用であって、フライス盤が鋭利な入隅をもカットすることを可能にするアタッチメントを提供することである。本発明の他の目的は、回転シャフトに対して回転装置の初期角度調節を可能にする仕様で回転装置を駆動する回転シャフトを含むフライス盤又はその他の機器を提供することである。
【0004】
本発明の一つの態様において、工作物の作業を行う際に刃具がその回りを垂直に回転する縦軸を有するフライス盤用のアタッチメントであって、フライス盤ヘッドに、継手スリーブの縦軸をフライス盤ヘッドの縦軸と同軸として、装着可能な継手スリーブと、継手スリーブによって支持され、フライス盤ヘッドの縦軸に対して所定の角度の回転軸の回りを回転可能な回転式カット部材とを備えるアタッチメントが提供される。
【0005】
記述された好ましい実施形態において、継手スリーブは、フライス盤ヘッドに装着される際に、継手スリーブの角度調節、ひいては回転式カット部材の回転軸の角度調節が可能なように、フライス盤ヘッドの縦軸の回りを回転可能である。より詳細には、継手スリーブは、フライス盤ヘッドの縦軸と同軸になるようにフライス盤ヘッドに連結可能なシャフトを備え、当該シャフトは第一傘歯車を支持し、回転式カット部材は当該シャフトによって支持される第一傘歯車と係合可能である第二傘歯車を支持する。
【0006】
最も詳細に記載された実施形態において、シャフトは、回転式カット部材の傘歯車とシャフトの傘歯車との係合によって、回転式カット部材を回転させるようにフライス盤によって回転させられる。しかしながら、記述された一つの好ましい実施形態において、アタッチメントは、回転式カット部材を回転させるために、回転式カット部材によって支持される第二傘歯車に係合可能な更なる傘歯車を駆動するための分離した駆動装置を更に備える。
【0007】
本発明の更なる特徴によれば、継手スリーブの壁に、回転式カット部材の位置が合わせられる開口が形成される。好ましくは、回転式カット部材は円錐カット部材であり、当該壁の外表面に実質的に面一になるように配置可能な先端を有する。円錐カット部材は、好ましくは、円錐カット部材の先端が継手スリーブの壁の開口を通って所望される距離で突出することができるように、継手スリーブに対して調節可能に装着される。
【0008】
本発明の他の実施形態において、工作物の作業を行う際に刃具がその回りを垂直に回転する縦軸を有するフライス盤用のアタッチメントであって、フライス盤ヘッドに、シャフトの縦軸をフライス盤ヘッドの縦軸と同軸として、装着可能なシャフトと、当該アタッチメントによって支持され、シャフトの縦軸に対して実質的に55°の角度である回転軸の回りを回転可能な円錐カット部材とを備えるアタッチメントが提供される。
【0009】
アタッチメントが鋭利な入隅をカットするのに用いられる場合には、円錐カット部材の外部カット面は尖端を有し、実質的に70°、より正確には70.52°(70°31’12”)の円錐角度を画成し、シャフトの縦軸に対する円錐カット部材の回転軸は実質的に55°、より正確には54.74°(54°44’24”)である。
【0010】
そのようなアタッチメントを、これまでの慣習的なフライス盤では不可能又は実用的ではなかった鋭利な入隅のカット等の様々なタイプの特別なカット操作を行うことに適用するために、慣習的なフライス盤用のアタッチメントとして作成することができる。
【0011】
本発明の他の態様において、回転シャフトと、当該シャフトによって駆動される回転装置と、当該回転装置を当該回転シャフトに垂直に連結するが、回転シャフトの所定の回転速度において回転シャフトから回転装置を解放するのに効果的である解放可能連結器とを備えた装置であって、当該解放可能連結器が、回転装置の凹部に受け入れ可能である、回転シャフトによって支持される突出物と、回転シャフトによって支持され、突出物を凹部に垂直に付勢するばねと、突出物によって支持され、回転シャフトの所定の回転速度において遠心力によって当該突出物を凹部から外すのに効果的であるウェイトとを備える装置が提供される。
【0012】
以下により詳細に説明されるように、上記の特徴は本発明に従って構成されたアタッチメントにおいて特に有用であり、その理由は、回転式カット部材の回転軸を最初にフライス盤ヘッドの縦軸に対して都合よく調節することを可能にし、一度調節すると、フライス盤ヘッドによる回転シャフトの回転が継手スリーブを回転シャフトから自動的にデカップルさせて、回転式カット部材が継手スリーブに対して自由に回転することを可能にするということである。
本発明の更なる特徴及び有益性は以下の記載から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
添付された図面及び以下の記載は、現段階で好ましい具体例と考えられるものを含む、本発明の概念的特徴及びその可能な具体例を理解することを促進することを主要な目的として提供されることは理解される。明瞭性及び簡素化のため、斯界の当業者が日常的な技術と設計を用いて記述された発明を理解し実施することを可能にするために必要な事項以上のものを提供する試みは為されていない。記述された具体例は例示の目的のみのものであり、本発明をここに記載された以外の他の形態及び適用において具現化することが可能であることは理解される。
【0014】
本発明を、カット工具を工作物に対して移動させるか、又は工作物をカット工具に対して移動させるかの何れかによってカット作業が制御される、工作物を作業する際にカット工具がその回りを垂直に回転する縦軸を有する慣習的なフライス盤ヘッドのアタッチメントに関する、本発明に従って構成された多数のアタッチメントについて以下に記述する。以下に記載された構成は単に本発明の幾つかの好ましい実施形態を示すものであり、添付された請求の範囲に定義される本発明の特徴は他の多くのアタッチメントの構成において実施可能であることは理解される。
【0015】
図1、2a及び2bは、工作物WPを作業する際にカット工具がその回りを垂直に回転する縦軸LAを有するMMHで図式的に示されるフライス盤ヘッドに取り付けられる、本発明に従って構成されるアタッチメントの1つの基本構成を説明するものである。上記のように、工作物WPに対してフライス盤ヘッドMMHに固定されたカット工具を移動させるか、又はその逆によってカット作業を制御することが可能である。
【0016】
図示されたアタッチメントは、縦軸LAの回りを回転可能なようにフライス盤ヘッドの回転ドライブに連結可能な回転シャフト2と、円錐構成の外部カット面を有する円錐カット部材3とを有する。円錐カット部材3は、シャフトの縦軸LAに対して所定の角度でカット部材の回転軸RA(図2b)の回りを回転するように回転シャフト2に転結される。この目的のため、図示されたアタッチメントは、その縦軸をシャフト2(及びフライス盤ヘッドMMH)の縦軸LAと同軸としてシャフト2に取付可能な継手スリーブ4を包含する。従って、継手スリーブ4は、回転式カット部材3が回転軸RA(図2b)の回りを回転するように連結する。以下により詳細に記述されるように、継手スリーブ4は、回転式カット部材3の回転軸RAのシャフト2(及び継手スリーブ4)の縦軸LAに対する角度調整も可能にする。継手スリーブ4には、カット部材3が配置される開口5が形成される。
【0017】
継手スリーブ4は六角構造であることが好ましい。それは、互いに垂直である6つの壁4a〜4fと、そのような垂直壁のうちの3つ(2つの側壁4a、4b、及び底壁4f)の交差点において円錐カット部材3が配置される開口5によって構成される。しかしながら、継手スリーブが円柱形である更なる実施形態について以下に記載する(図14)。
【0018】
アタッチメントが鋭利な入隅をカットするのに用いられる場合には、円錐カット部材の外部カット面を画成する円錐角度は実質的に70°、より正確には70.52°(70°31’12”)であり、円錐カット部材の回転軸RAは実質的に55°、より正確には54.74°(54°44’24”)である。
【0019】
後者を、図3a〜3dによって説明する。図3aは円錐カット部材3の外部カット面3aを示す立体図であり、図3bは円錐カット部材の最も好ましい円錐角度を示す側面図であり、図3cは円錐カット部材3の大径端を3cとして示す平面図であり、図3dはシャフトの縦軸に対する円錐カット部材回転軸の最適な角度を計算する方法を説明する図である。
【0020】
図3a及び3bに特に示されるように、円錐カット部材3が鋭い尖端3dと共に形成され、その円錐角度が正確に70.52°(70°31’12”)である場合、円錐カット部材3は3つの平面A、B、Cの交差するラインにおいて鋭利な入隅をカットすることが可能である。図3dに示されるように、円錐カット部材の円錐角度(α)が70.52°である場合、その回転軸はシャフト2の縦軸LAに直角なラインと共に実質的に35.26°(35°15’36”)である角度(β)を形成し、それによって、円錐カット部材の回転軸RAによって規定される角度(γ)は(βに相補的であるので)54.74°(54°44’24”)である。
【0021】
図2a及び2bは、図1に示すアタッチメントの構造をより詳細に示すものである。シャフト2に対し継手スリーブ4によって支えられる回転式カット部材3に加えて、このアタッチメントは、アタッチメントの回転シャフトをフライス盤ヘッドMMHの回転ドライブにクランプすることによってシャフト2をその縦軸を中心として回転させるクランプ・スリーブ10と、回転シャフト2の一端に設置された傘歯車11と、傘歯車11に噛み合い円錐カット部材に連結することによってそれをシャフト2の縦軸LAに対して所定の角度でその回転軸RAの周りを回転させる傘歯車12とを含む。図示されたアタッチメントは、更に、スリーブ10に対してシャフト2を回動可能に設置するための一対の軸受13a及び13bと、継手スリーブ4に対して傘歯車12及びカット部材3を回動可能に設置するための軸受14及び15とを備える。傘歯車12は、円錐カット部材3のシャンク17を受け入れるチャック16によって円錐カット部材3に連結されている。
【0022】
図3aを特に参照して上に記したように、カット部材3は、継手スリーブ4の開口5に位置合わせをした鋭い尖端(3d)と共に形成され、カット部材が工作物に鋭利な入隅をカットすることを可能にするために継手スリーブ4の外面と面一となっている。しかしながら、本発明によって構成されるアタッチメントは、例えば、円錐カット部材3が鋭い先端を有する必要がない及び/又は継手スリーブの外面と面一となる必要がない、といった以下により詳細に記述される他の適用についても用いることが可能である。この目的のため、図2aに、継手スリーブ4の開口5に対して円錐カット部材3を軸方向に調節することを可能にするスレッドピン18を含むアタッチメントのチャック16を示す。スレッドピンは、鋭い尖端を有する円錐カット部材を、例えば丸い又は相対的に平らな頂端といった、他の頂端を有するカット部材に置き換えることも可能にするものである。
【0023】
上記のように、継手スリーブ4は、それぞれが互いに直交した4つの側壁4a〜4d、上壁4c、底壁4fを含む六面構造であることが好ましい。円錐カット部材3用の開口5は、2つの側壁4a、4b及び底壁4fの交差点において形成され、上壁4cは、フライス盤の回転ドライブに連結するように回転シャフト2を受け入れる開口と共に形成される。
【0024】
図4は、図1、2a、2bのアタッチメントを壁20と共に形成された工作物WPにおいて、鋭利な入隅をカットするのに如何に用いることができるかをより詳細に説明するものである。従って、図4に示すように、工作物の壁20のスロット21内にアタッチメントの継手スリーブ4を位置させることにより、回転式カット部材3は、アタッチメントの継手スリーブ4の面4a、4b、4fのそれぞれによって係合可能である面20a、20b、20fの間に鋭利な入隅をカットすることになる。
【0025】
図5及び6は、上記のアタッチメントを、工作物20の壁内において、鋭利な入隅を有する内部スロット22をカットすることにも用いることが可能であるという1つの方法を説明する図である。この目的のため、スプライン30の形態のガイド部材(図5)を継手スリーブ4の外面に固定し、その縦軸及び回転シャフト2の縦軸と平行に延伸させることができる。スプライン30は、工作物20にスロット22が完成された際の外部構成に正確に対応する構成を有することができる。従って、そのようなスロットを、先ず、それが鋭利な入隅を有さないように慣習的なアタッチメントによって形成することができ、スロットを鋭利な入隅により完成させる際には、図6のアタッチメントをスプライン30が未完成のスロット22内に受け入れられるように工作物に対して適用する。スプライン30の外面が、形成されるスロット22の内面に正確に一致するものであるので、スプラインはスロット内に形成される2つの鋭利な入隅に正確に一致する2つの鋭利な外面を有している。
【0026】
図5に示された方法でアタッチメントを使用する場合、円錐カット部材3の尖端は、スプライン30の一隅に面一となり、それによってスロット22に1つの鋭利な入隅をカットするように、継手スリーブ4内において開口5の外側に突出する。スプライン30は、そのように使用される場合、円錐カット部材がシャフト2の回転軸に平行に移動することをガイドするだけでなく、円錐カット部材が工作物から離れた際に回転する円錐カッターによって継手スリーブ4が回転することを防ぐものである。
【0027】
スロット22の1つの鋭利な入隅がそのようにカットされた後、アタッチメントは工作物から取り外され、スリーブ40を僅かに回転させることによって円錐カット部材3の尖端の位置をスプライン30の他の出隅と合わせる。次に、アタッチメントをスロット内に再導入するに際し、円錐カット部材3がスロットの他方の鋭利な入隅をカットするようにスプラインがガイドする。後者の動作の間に、スプライン30は円錐カット部材をシャフト2の回転軸と平行に移動させてそれぞれの入隅をカットし、円錐カット部材を工作物から離す際に継手スリーブ4が回転することを防止する。
【0028】
図示されたアタッチメントは、スプライン30ではなく、CNCフライス盤に用いられているような、工作物に対してアタッチメントの動きをガイドし、円錐部材が工作物の対応する入隅をカットする際に継手スリーブの回転を阻止する他のガイド及び/又は回転阻止アレンジメントを用いることが可能である。
【0029】
図7は、中空シャフトの内面に角形スロット23の鋭利な入隅をカットするための、スプライン30を含む、上記のアタッチメントの使用方法をより詳細に説明するものである。従って、上述のとおり、このアタッチメントをそのように用いる場合、円錐カット部材3はその尖端がスプライン30の1つの隅に軸を合わせるように適切に配置され、次にスプラインの他の隅に軸を合わせるようにされる。
【0030】
また、図7は、中空シャフトの内面にV字スロット24及び丸スロット25をカットするのにアタッチメントを如何に用いることができるかを図示するものである。丸スロット25がカットされる場合、これは慣習的に円錐カット部材3を丸い尖端を有するものに交換することによって為される。
【0031】
図8及び9は、アタッチメントが、上記の図5及び7におけるスプライン30の機能を遂行し、CNCフライス盤において用いられる場合に特に有益な更なる機能を遂行するための継手スリーブ4の底壁から外向きに突出する一対の脚を更に有することを除いて、図1〜4について上記されたものと同一の構成であるアタッチメントを説明するものである。従って、図示されたアタッチメントは、継手スリーブ4の底壁4fから外向きに突出する2つの脚31及び32を有する。脚31は、継手スリーブの側面4a及び4dの交差点に隣接し、継手スリーブの側面4aの内平面と面一となった全面座31aを包含する。脚32は、継手スリーブの側面4b及び4cの交差点に隣接し、側面4bの内平面に面一となった平面32aを包含する。
【0032】
図8に示されるように、2本の脚31、32は、底壁に対して様々な延伸位置に移動可能なように、継手スリーブ4の底壁4fに形成された開口内に入れ子式に収容可能である。この目的のために、脚31、32のそれぞれは、対応する脚を継手スリーブの外側に付勢するばね33、34、及び特定の適用において2つの脚を所望される延伸位置に固定するのに用いることができるスレッドピン35、36を包含する。アタッチメントに提供される場合、脚31、32は、(a)回転シャフト2の縦軸と平行に円錐カット部材3が移動するようにガイドすること、(b)円錐カット部材3が工作物から離れる際に継手スリーブ4の回転を防止すること、(c)工作物に接触するように移動された際に円錐カット部材3の位置決めを促進すること、に効果的である。
【0033】
上記の利点はアタッチメントをCNCフライス盤に用いる場合に特に重要である。また、上記の利点の全て又はその幾つかは、単一の脚のみを用いる場合、又は一方の脚が他方より短い場合にも得ることができることは理解される。
【0034】
図10は、工作物に対して円錐カット部材3の動きをガイドするために、工作物の表面に係合可能な更なるガイドを備えたアタッチメントを示すものである。図10のガイドは、継手スリーブ4の壁中にねじ切りされたシャンク41と、工作物の内表面に係合可能な拡大ヘッド42を有することにより、工作物に対してアタッチメント、特に円錐カット部材3、の動きをガイドするピン40の形態である。図示される工作物は、図7のように、その内表面に1つ以上のスロット23、24、又は25が形成される中空シャフト又はスリーブである。
【0035】
図11は、工作物に対するアタッチメントの動きをガイドするための、他のガイドアレンジメントを示すものである。図11において符号50で一般的に示されるガイドアレンジメントは、継手スリーブ4の上端に固定された装着部材51を含み、側方に延伸するアーム52を搭載する。2つの下方に延伸するフィーラ・アーム53、54が、ネジきりファスナー55、56によって側方アーム52に調節可能に装着される。フィーラ・アーム53は、工作物の内表面を係合するように側方アーム52上で調節可能であり、一方、フィーラ・アーム54は、工作物の外表面を係合するように側方アーム52上で調節可能である。両方のフィーラ・アームは、工作物のそれぞれの表面と点接触するための、例えば、一対の接触要素54a、54bを備えることが好ましい。
【0036】
従って、フィーラ・アーム53、54は、それぞれ工作物に対して適切に調節された場合には、工作物に対する継手スリーブ4の動き、ひいては円錐カット部材3の動き、を正確にガイドすることが理解される。
【0037】
図12は、ガイド・アセンブリ自体がアタッチメントの継手スリーブ4の長さ(高さ)に沿って調節可能である点を除いて、同様のガイド・アセンブリを示すものである。従って、図12中に符号50’で示されるガイド・アセンブリは、ネジきりファスナ58によってアタッチメントの継手スリーブ4の長さ(高さ)に沿って調節可能に装着される装着部材57を備える。図12に示されるガイド・アセンブリ50’の残部は図11のものと実質的に同一であり、従って、対応する要素には同一の参照番号を付す。
【0038】
図13は、継手スリーブ4に対して回転式カット部材3の角度調整ができる可変装着アセンブリによってフライス盤の回転ドライブ末端に装着されたアタッチメントを示すものである。図13において、フライス盤の回転ドライブ末端は、アタッチメントが通常クランプされ、フライス盤ヘッド62の一部又はフライス盤の何れかの固定部から突出する、チャック61によって示されている。
【0039】
図13において、装着アセンブリは符号70で概略的に示されている。これはファスナ又はクランプ要素72によってヘッド部62に固定されるスリーブ71と、スリーブ71に対して角度を調節可能で、ノブ74によって前もって調節可能なリング73とを備える。スリーブ及び/又はリングは、スリーブに対するリングの角位置を示すための目盛線75を有する。
【0040】
装着アセンブリ70は、継手プレート77によってリング73に連結されたディスク76を備え、ディスク76の角位置を目盛線75によって示すことができるようになっている。
【0041】
アタッチメントの継手スリーブ4はディスク76に固定される。アタッチメントの回転シャフト2はディスクの開口を通って延伸し、フライス盤のチャック61にクランプされる。従って、継手スリーブ4の角位置、及び継手スリーブ内に回動可能に装着される円錐カット部材3の角位置は、共に目盛線75によって示される。
【0042】
ディスク76はリング74によって所望される位置にプリセットすることができ、それにより遂行される特定のフライス操作に従って、継手スリーブ4及び円錐カット部材3の角位置をプリセットすることができる。継手スリーブ及び円錐カット部材のそのような位置決めは、遂行される特定のフライス操作に従って、手動又は、例えばCNC機器制御を経た、機械制御によって行うことが可能である。
【0043】
図14は、継手スリーブ及びその中に回動可能に設置される円錐カット部材3の角度調整を可能にするために、アタッチメントの継手スリーブ4を角度調整可能なディスク76に装着する一つの方法を説明するためのものである。従って、図14に示すように、継手スリーブ4の上端はフランジ78と一体形成され、ファスナ79によってディスク76に固定可能であり、回転シャフト2がフランジを通って突出してフライス盤(ヘッド)のチャック61とクランプ係合する。
【0044】
図14に示す装着フランジ78を含む装着アレンジメントは、アタッチメントの角度調節が必要のないフライス盤ヘッドの回転ドライブ端にアタッチメントを直接装着するのに用いることができることは理解される。
【0045】
また、図14は、アタッチメントの継手スリーブ4が前述の実施形態のように六角構成ではなく、円柱構成である変型例を示すものである。このような構成は、図7又は10の場合のように工作物が中空シャフトであり、その内表面に1つ以上のスロットを工作する場合に望ましいものである。この例の目的として、図14は、2つの鋭利な入隅を有する角形スロット23、1つの鋭利な入隅を有するV字スロット24、及び丸スロット25の形成を説明するものである。上述のように、丸スロット25は、鋭い尖端ではなく、丸い先端を有する円錐カット部材3を用いることによって中空シャフトの内表面に形成することが可能である。
【0046】
図15a〜15eは、上述のように構成されたアタッチメントを用いて遂行することの可能なカット操作の例を更に説明するものである。図15aは鋭利な入隅81aを有する工作物81を示し、図15bは平ら又は曲がった渡りを有する入隅82aを有する工作物82を示し、図15cは角形構成の閉鎖スロット83a及び鋭利な入隅を有するV字型の閉鎖スロット83bを有する工作物83を示し、図15dは角形構成の鋭利な隅を有する開放スロット84a及びV字型スロット84bを有する工作物84を示し、図15eはその外側に角形構成の鋭利な入隅スロット85a、V字型の鋭利な入隅スロット85b、及び丸面スロット85cを有する立体柱状の工作物85を示すものである。
【0047】
図16は、図2bに類似しているが、円錐カット部材3に加えて第二カット部材を装着するように改良されたアタッチメントを説明するものである。解りやすくするため、図16において図2aの要素に対応する要素は同一の参照番号を付して示している。従って、図16に示すように、傘歯車11は傘歯車12に係合して円錐カット部材3を回転させ、第二傘歯車112にも係合して第二回転式カット部材103を回転させる。回転式カット部材3が上述のように円錐形状である一方、第二回転式カット部材103は円柱形状である。加えて、回転式カット部材3の回転軸RAがシャフト2の縦軸に対して実質的に54°であるのに対し、円柱カット部材103の回転軸RAはシャフト2の縦軸に対して実質的に90°である。
【0048】
図16に示されるように構成されるアタッチメントは、図1、2a及び2bのアタッチメントに関する上述の全ての利点を備え、その円柱カット部材103を通して他のカット操作にも同一のアタッチメントを用いることを可能にするという更なる利点を有する。
【0049】
図17〜19は、傘歯車211を経て回転式カット部材203を回転シャフト202に垂直に連結する解放可能な継手が提供され、回転シャフトの所定の回転速度において回転シャフト202から継手スリーブ204を解放するのに効果的である、符号204で示される継手スリーブを備えたアタッチメントを示すものである。このような解放可能継手は、回転シャフトに対して継手スリーブが傾斜して回転することを可能にすることによって、工作物に対する回転式カット部材203の初期位置決めをすることができ、回転式カット部材が適切に配置された後に、回転シャフトに対する継手スリーブの連結が自動的に解除されて、通常のカット操作の間に回転式カット部材が継手スリーブに対して自由に回転することを可能にするものである。
【0050】
従って、回転シャフト202は横手開通ボア201(図18)と共に形成され、継手スリーブ204の内表面は少なくとも1つの凹部205(図19)、好ましくはスリーブの周辺に沿って均等に配置された4つの凹部205、と共に形成される。ピン206(図18)は、横手ボア201内に入れることが可能で、ボア内で自由に移動可能な大きさにされる。ピン206の一端は、スリーブ204の内表面に形成された凹部205の1つの中に設置可能な丸型拡大ヘッド207と共に形成される。ピン206の他端は、ナット209によって固定されたウェイト208を有する。ピン206のばね210は、ピンの丸型拡大ヘッド207を外向きに付勢し、凹部205の1つに収まるようにする(図19)。しかしながら、シャフト202が通常のカット操作の間に回転する場合には、遠心力によってウェイト208を外側に移動させ、ピン206の拡大ヘッド207を凹部205から外すことによって、スリーブ204に対してシャフト202が自由に回転するようにする。
【0051】
継手スリーブ204の内表面のそれぞれの凹部205は、継手スリーブ、ひいてはその回転式カット部材、を工作物に対する全ての選択された角位置において、解放可能に保持するための参照位置としての役割を果たす。回転部材を適切に位置づけるための継手スリーブ204の回転は、手動又はシャフト202の初期回転によって自動的に行うことが可能である。回転式カット部材が工作物に対して適切に位置づけされた場合、通常の操作速度におけるシャフト202の回転によって、ウェイト208がピン206をその丸型拡大ヘッド207が凹部205から外れる方向に動かし、ピン206が凹部205に出入りすることによる干渉又は雑音の発生を伴うことなく、シャフト202が継手スリーブ204に対して自由に回転することができる。
【0052】
他の全ての点において、図17〜19に示すアタッチメントは、図1〜16のアタッチメントについて上述したように構成し、操作することが可能である。
【0053】
図20は、符号300で概略的に示されるアタッチメントの構造の更なる変型例を示すものである。この例において、シャフト302は単に継手スリーブ304を装着するための装着シャフトとして機能し、回転式カット部材303を回転させることはない。むしろ、継手スリーブ304は、小さな電気モータ又は水力モータ等の、それ自体の駆動装置310を備え、それが回転式カット部材303を駆動する。図20に示すアタッチメント300は、その他の全ての点において、上記のアタッチメントについて述べた様式で構成し、操作することが可能である。
【0054】
本発明を幾つかの好ましい実施形態について記述したが、他の多くの変型及び改良が可能であることは理解される。例えば、アタッチメントは、2つの円錐カット部材(例えば図16)を装着するだけではなく、六角継手スリーブが用いられた場合には3つ又は4つ(例えば、4隅に1つずつ)の円錐カット部材を装着する継手スリーブを備えることが可能である。また、継手スリーブは、例えば、円柱、長円、三角形等の他の構成であることができる。加えて、円錐カット部材を回転シャフトに連結させるために、例えば、摩擦式連結装置等の他の連結手段を用いることが可能である。アタッチメントは、ユーザが遂行する特定のフライス操作に対する適切なカット部材を選択することを可能にするために、異なる型(例えば、尖端、丸、等)、及び大きさ、のカット部材を包含するキットとして具現化されても良い。
【0055】
更に、図17〜19について上述された解放可能な連結アレンジメントは、回転シャフトの所定の回転速度において回転シャフトから回転装置を解放するように、他の形式の回転装置を駆動する回転シャフトを備える他の装置に用いることができる。
【0056】
本発明について、他の多くの変型、改良、適用を為すことができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、本発明に従って構成されたフライス盤用アタッチメントの一つの形態を示す展開立体図である。
【図2a】図2aは、図1のアタッチメントを説明する分解組立図である。
【図2b】図2bは、図1のアタッチメントを説明する断面図である。
【図3a】図3aは、図1のアタッチメントの円錐カット部材の外部カット面を説明する図である。
【図3b】図3bは、図1のアタッチメントの円錐カット部材の外部カット面を説明する図である。
【図3c】図3cは、図1のアタッチメントの円錐カット部材の外部カット面を説明する図である。
【図3d】図3dは、フライス盤の縦軸に対する円錐カット部材回転軸の最適な角度を計算する方法を説明する図である。
【図4】図4は、図1のアタッチメントを工作物に鋭利な入隅をカットするのに用いるための一つの方法を説明する図である。
【図5】図5は、図1のアタッチメントの改良、及びそのようなアタッチメントを工作物に鋭利な入隅をカットするのに用いるための方法を説明する図である。
【図6】図6は、記述された方法により図5のアタッチメントを用いて作成した工作物を示す図である。
【図7】図7は、円柱形状の工作物の内表面に様々なタイプのスロットをカットするために図5のアタッチメントを使用する他の方法を説明する図である。
【図8】図8は、本発明に基づいて構成される他のアタッチメントを説明する分解組立図である。
【図9】図9は、図8のアタッチメントの底平面図である。
【図10】図10は、工作物に対するアタッチメントの動き、又はその逆、をガイドするためのガイドねじを備えた、本発明に基づき構成される更なるアタッチメントを説明する図である。
【図11】図11は、工作物に対するアタッチメントの動き、又はその逆、をガイドするための他のガイドアセンブリを備えた、本発明に基づき構成される他のアタッチメントを説明する図である。
【図12】図12は、図11のガイドアセンブリの改良を説明する図である。
【図13】図13は、フライス盤ヘッドに対するアタッチメントの角度調節を可能にする方法でフライス盤ヘッドにアタッチメントを装着するための装着アセンブリを備えた、本発明に基づき構成される他のアタッチメントを説明する図である。
【図14】図14は、中空シャフトに内部スロットをカットするのに特に有用な円柱継手スリーブを備えた、本発明に基づき構成される他のアタッチメントを説明する図である。
【図15a】図15aは、本発明に基づき構成されるアタッチメントにより遂行可能な他の様々なカット操作を説明する図である。
【図15b】図15bは、本発明に基づき構成されるアタッチメントにより遂行可能な他の様々なカット操作を説明する図である。
【図15c】図15cは、本発明に基づき構成されるアタッチメントにより遂行可能な他の様々なカット操作を説明する図である。
【図15d】図15dは、本発明に基づき構成されるアタッチメントにより遂行可能な他の様々なカット操作を説明する図である。
【図15e】図15eは、本発明に基づき構成されるアタッチメントにより遂行可能な他の様々なカット操作を説明する図である。
【図16】図16は、2つの回転式カット部材を含む、本発明に基づき構成される他のアタッチメントを説明する断面図である。
【図17】図17は、工作物に対する回転式カット部材の初期配置を可能にする解放可能連結器と共に提供される、本発明に基づき構成されるフライス盤ヘッドを説明する図である。
【図18】図18は、図17のアタッチメントにおける解放可能連結器の主要な要素を特に説明する分解組立図である。
【図19】図19は、図17及び図18のアタッチメントにおける解放可能連結器を説明する断面図である。
【図20】図20は、それ自体の駆動装置を含む、本発明に基づき構成される他のアタッチメントを説明する図である。
【符号の説明】
【0058】
2 回転シャフト
3 円錐カット部材
LA 縦軸
RA 回転軸
MMH フライス盤ヘッド
4 継手スリーブ
4a〜4f 壁
5 開口
10 クランプ・スリーブ
11、12 傘歯車
17 シャンク
18 スレッドピン
WP 工作物
30 スプライン
31、32 脚
33、34 ばね
35、36 スレッドピン
41 シャンク
42 拡大ヘッド
50 ガイドアレンジメント
50’ ガイド・アセンブリ
51 装着部材
52 アーム
53、54 フィーラ・アーム
57 装着部材
62 フライス盤ヘッド
70 装着アセンブリ
71 スリーブ
73 リング
74 ノブ
77 継手プレート
78 フランジ
103 第二回転式カット部材
112 第二傘歯車
202 回転シャフト
203回転式カット部材
204 継手スリーブ
205 凹部
207 丸型拡大ヘッド
208 ウェイト
211 傘歯車
300 アタッチメント
302 シャフト
303 回転式カット部材
304 継手スリーブ
310 駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作物の作業を行う際に刃具がその回りを垂直に回転する縦軸を有するフライス盤用のアタッチメントであって、当該アタッチメントが、
フライス盤ヘッドに、継手スリーブの縦軸をフライス盤ヘッドの縦軸と同軸として、装着可能な継手スリーブと、
継手スリーブによって支持され、フライス盤ヘッドの縦軸に対して所定の角度の回転軸の回りを回転可能な回転式カット部材と、
を備えるアタッチメント。
【請求項2】
継手スリーブは、フライス盤ヘッドに装着される際に、継手スリーブの角度調節、ひいては回転式カット部材の回転軸の角度調節が可能なように、フライス盤ヘッドの縦軸の回りを回転可能である、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項3】
継手スリーブが、フライス盤ヘッドの縦軸と同軸になるようにフライス盤ヘッドに連結可能なシャフトを備え、当該シャフトは第一傘歯車を支持し、回転式カット部材は当該シャフトによって支持される第一傘歯車と係合可能である第二傘歯車を支持する、請求項2に記載のアタッチメント。
【請求項4】
シャフトが、回転式カット部材の傘歯車とシャフトの傘歯車との係合によって、回転式カット部材を回転させるようにフライス盤によって回転させられる、請求項3に記載のアタッチメント。
【請求項5】
アタッチメントが、回転式カット部材を回転させるために、回転式カット部材によって支持される第二傘歯車に係合可能な更なる傘歯車を駆動するための分離した駆動装置を更に備える、請求項3に記載のアタッチメント。
【請求項6】
継手スリーブの壁に、回転式カット部材の位置が合わせられる開口が形成される、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項7】
回転式カット部材が円錐カット部材であり、当該壁の外表面に実質的に面一になるように配置可能な先端を有する、請求項6に記載のアタッチメント。
【請求項8】
円錐カット部材が、円錐カット部材の先端が継手スリーブの壁の開口を通って所望される距離で突出することができるように、継手スリーブに対して調節可能に装着される、請求項7に記載のアタッチメント。
【請求項9】
継手スリーブが多角構成の側壁を有し、回転式カット部材が位置を合わせられる開口が当該多角側壁の2つの側壁の接合箇所に設けられる、請求項6に記載のアタッチメント。
【請求項10】
継手スリーブが端壁を有し、回転式カット部材が位置を合わせられる開口が当該多角側壁の2つの側壁及び端壁の接合箇所に設けられる、請求項9に記載のアタッチメント。
【請求項11】
前記カット部材が、前記継手スリーブが円錐カット部材に工作物に鋭利な入隅をカットすることを可能ならしめるように、前記接合箇所において継手スリーブの側壁の外表面に面一になるように配置される又は配置可能な先端を有する円錐部材である、請求項9に記載のアタッチメント。
【請求項12】
円錐カット部材が、円錐カット部材の先端が継手スリーブの開口を通って所望される距離だけ突出することを可能にするように、継手スリーブに対して調節可能に装着される、請求項11に記載のアタッチメント。
【請求項13】
継手スリーブが円柱構造である、請求項7に記載のアタッチメント。
【請求項14】
回転式カット部材が円錐カット部材である、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項15】
円錐カット部材が実質的に70°の円錐角度を画成する、請求項14に記載のアタッチメント。
【請求項16】
フライス盤ヘッドの縦軸に対する円錐部材の回転軸の所定の角度が実質的に55°である、請求項15に記載のアタッチメント。
【請求項17】
前記円錐カット部材が尖端を有する、請求項15に記載のアタッチメント。
【請求項18】
前記円錐カット部材が丸い先端を有する、請求項15に記載のアタッチメント。
【請求項19】
継手スリーブが、スリーブの外表面から突出して工作物に形成された溝内に受け入れられる、(a)回転式カット部材の動きをフライス盤ヘッドの縦軸と平行にガイドし、(b)回転式カット部材が工作物から離れる際に継手スリーブの回転を防止する、スプラインを包含する、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項20】
回転式カット部材が尖端と共に形成される円錐形であり、スプラインが円錐カット部材の当該尖端に位置を合わされる、請求項19に記載のアタッチメント。
【請求項21】
継手スリーブが、側壁と、底壁と、及び当該底壁から外向きに突出する少なくとも1つの脚とを有し、当該脚は、(a)回転式カット部材の動きをフライス盤ヘッドの縦軸と平行にガイドし、(b)回転式カット部材が工作物から離れる際に継手スリーブの回転を防止し、(c)円錐カット部材を工作物に接触させる際の位置合わせを促進する、ことに効果的である平らな外表面を有する、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項22】
前記脚が、継手スリーブの前記側壁と底壁との接合箇所によって画成される隅に隣接して位置する、請求項21に記載のアタッチメント。
【請求項23】
継手スリーブが、底壁から外向きに突出し、継手スリーブの前記側壁と底壁との別の接合箇所によって画成される対向する隅に隣接して位置する第二脚を有する、請求項21に記載のアタッチメント。
【請求項24】
継手スリーブが、継手スリーブの側壁から側方に突出し、工作物に対する回転式カット部材の動きをガイドするために工作物の表面に係合可能である調節可能ガイドを備える、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項25】
前記調節可能ガイドが、継手スリーブの外表面によって支持され、工作物に対する回転式カット部材の動きをガイドするために工作物の外表面に係合可能である、請求項24に記載のアタッチメント。
【請求項26】
前記調節可能ガイドが、継手スリーブによって支持される装着部材に対して調節可能である、請求項24に記載のアタッチメント。
【請求項27】
継手スリーブが、フライス盤ヘッドの固定部材に対して継手スリーブの角度調節を可能にする装着アセンブリによってフライス盤ヘッドの固定部材に装着可能である、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項28】
前記装着アセンブリが、
前記固定部材に装着可能であり、固定部材に対して位置合わせが可能な装着リングと、
継手スリーブを支持する回動可能ディスクと、
フライス盤ヘッドの前記固定部材に対する前記回動可能ディスクと継手スリーブの角度調節を可能にする、前記ディスクと前記装着リングとの間に配置される機械的連結、
とを備える、請求項27に記載のアタッチメント。
【請求項29】
継手スリーブが、フライス盤ヘッドの縦軸に対して第二所定角度である回転軸の回りを回転可能な第二回転式カット部材を備える、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項30】
第一の回転式カット部材の回転軸の所定角度が実質的に70°であり、第二回転式カット部材の回転軸の第二所定角度が実質的に90°である、請求項26に記載のアタッチメント。
【請求項31】
前記第一の回転式カット部材が円錐形状であり、前記第二回転式カット部材が円柱形状である、請求項30に記載のアタッチメント。
【請求項32】
継手スリーブが、回転式カット部材を回転させるモータを備える、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項33】
継手スリーブが、回転部材の回転軸の回りを回転部材が回転するように、回転部材をフライス盤ヘッドに連結させる回転シャフトと;継手スリーブを前記回転シャフトに垂直に連結させて回転シャフトに対するカット部材の角度調節を可能にする解放可能連結器とを更に備え、当該連結器は継手スリーブの回転を阻止する際に解放可能であり、それによってカット操作の間に継手スリーブ内でカット部材が回転軸の回りを自由に回転することを可能にする、請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項34】
前記解放可能連結器が、継手スリーブの凹部にばねによって付勢される回転シャフトに支持される突出物を備える、請求項33に記載のアタッチメント。
【請求項35】
回転シャフトによって支持される突出物が、所定の速度以上でシャフトが回転する際に、遠心力によって前記凹部から突出物を外すのに効果的なウェイトを含む、請求項34に記載のアタッチメント。
【請求項36】
工作物の作業を行う際に刃具がその回りを垂直に回転する縦軸を有するフライス盤用のアタッチメントであって、当該アタッチメントが、
フライス盤ヘッドに、シャフトの縦軸をフライス盤ヘッドの縦軸と同軸として、装着可能なシャフトと、
当該アタッチメントによって支持され、シャフトの縦軸に対して実質的に55°の角度である回転軸の回りを回転可能な円錐カット部材と、
を備えるアタッチメント。
【請求項37】
円錐カット部材が実質的に70°の円錐角度を画成する、請求項36に記載のアタッチメント。
【請求項38】
前記円錐カット部材が尖端を有する、請求項37に記載のアタッチメント。
【請求項39】
前記円錐カット部材が丸い先端を有する、請求項37に記載のアタッチメント。
【請求項40】
回転シャフトと、当該シャフトによって駆動される回転装置と、当該回転装置を当該回転シャフトに垂直に連結するが、回転シャフトの所定の回転速度において回転シャフトから回転装置を解放するのに効果的である解放可能連結器とを備えた装置であって、当該解放可能連結器が、
回転装置の凹部に受け入れ可能である、回転シャフトによって支持される突出物と、
回転シャフトによって支持され、突出物を凹部に垂直に付勢するばねと、
突出物によって支持され、回転シャフトの所定の回転速度において遠心力によって当該突出物を凹部から外すのに効果的であるウェイトと、
を備える装置。
【請求項41】
回転装置が、回転シャフトの縦軸に対する回転装置の初期角度調節を可能にするために、回転シャフトによって駆動され前記凹部と共に形成される継手スリーブを備える、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
継手スリーブが、そのそれぞれが前記突出物を受け入れることによって、回転装置の初期角度調節を回転シャフトの周りの複数の角位置の1つから選択することを可能にする、複数の凹部を継手スリーブの周囲に有する、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記回転装置が継手スリーブによって支持され、回転シャフトの縦軸にある角度で交差する回転軸の回りを回転可能な回転式カット部材である、請求項41に記載の装置。
【請求項44】
前記回転式カット部材が円錐形状である、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
継手スリーブが、回転式カット部材が位置を合わせられる開口をその壁に有する、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
回転式カット部材が、前記壁の外表面と実質的に面一に配置可能である先端を有する、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
回転式カット部材が、回転式カット部材の先端が継手スリーブの開口を通って所望の距離だけ突出することが可能なように、連結スリーブに対して調節可能に装着される、請求項46に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図3c】
image rotate

【図3d】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15a】
image rotate

【図15b】
image rotate

【図15c】
image rotate

【図15d】
image rotate

【図15e】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公表番号】特表2009−525886(P2009−525886A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553885(P2008−553885)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際出願番号】PCT/IL2007/000134
【国際公開番号】WO2007/091242
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(508241222)ジー・アール・ジー・パテンツ・リミテッド (1)
【出願人】(508241211)
【Fターム(参考)】