プログラム生成装置およびプログラム
【課題】端末に文字を表示させるときに、その文字の一部のフォントがその端末に対応していないものであっても、対応しているフォントを有効に活用した上で、端末に作成者の意図に沿った表示をさせること。
【解決手段】本発明の実施形態に係る生成装置は、携帯端末の表示画面に、文字についての画像を表示させる制御プログラムを生成するときに、その携帯端末に対応していない書体の種類で表した文字が含まれている場合、その文字をその書体の種類で表した画像を示す画像データを、生成装置において予め生成しておく。携帯端末において制御プログラムを実行したときには、対応していない書体の種類で表した文字については、予め生成されている画像データを用いて表示することができ、携帯端末において対応している書体の種類については、そのフォントデータを用いて文字をその書体の種類で表した画像を生成して表示させることができる。
【解決手段】本発明の実施形態に係る生成装置は、携帯端末の表示画面に、文字についての画像を表示させる制御プログラムを生成するときに、その携帯端末に対応していない書体の種類で表した文字が含まれている場合、その文字をその書体の種類で表した画像を示す画像データを、生成装置において予め生成しておく。携帯端末において制御プログラムを実行したときには、対応していない書体の種類で表した文字については、予め生成されている画像データを用いて表示することができ、携帯端末において対応している書体の種類については、そのフォントデータを用いて文字をその書体の種類で表した画像を生成して表示させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムのコンパイル技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの端末は、メモリに記憶できるデータ量の制限などから、表示画面に表示させる文字について、多くのフォントに対応しているものは少ない。そのため、電子メールなどを受信して、その内容に応じた文字を表示するときに、その端末に対応していないフォントの指定が行われていると、対応しているフォントに変換して表示することがあるが、この場合、電子メールの送信者の意図と異なった表示がなされることが多く、状況によっては、表示内容が崩れたものになることがあった。
【0003】
そこで、電子メールサーバにおいて、電子メールを端末に送信するときに、その端末が電子メールの内容において指定されているフォントに対応していない場合には、電子メールにおいて表示されるべき内容を表した画像を示す画像データを生成して、この画像データを添付してから電子メールを送信する。そして、これを受信した端末においてこの画像データが示す画像を表示させることで、送信者が意図した表示をさせる技術も開発されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−178836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1における技術においては、表示内容すべてを表した画像を示す画像データを生成するため、画像データのデータ量は大きなものとなる。したがって、送信すべき電子メールのデータ量も大きなものとなり、送受信の負荷、電子メールの保存の負荷が大きくなっていた。また、その表示内容において指定されているフォントが複数あり、その一部のフォントが端末に対応していたとしても、画像データとして送信されるため、端末に対応しているフォントは使われることなく無駄になっていた。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、端末に文字を表示させるときに、その文字の一部のフォントがその端末に対応していないものであっても、対応しているフォントを有効に活用した上で、端末に作成者の意図に沿った表示をさせることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するため、本発明は、文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムを生成するプログラム生成装置であって、前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段とを具備することを特徴とするプログラム生成装置を提供する。
【0008】
また、別の好ましい態様において、前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字については、当該文字の書体の種類を示す書体情報を、当該取得された書体の種類を示す書体情報に変更する変更手段をさらに具備し、前記画像データ生成手段は、前記変更手段によって書体情報が変更された配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成することを特徴とする。
【0009】
また、別の好ましい態様において、前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記書体情報を変更することを特徴とする。
【0010】
また、別の好ましい態様において、前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字についての範囲を広げることを特徴とする。
【0011】
また、別の好ましい態様において、前記変更手段によって変更される書体情報が存在する場合に、当該書体情報の変更に関する報知を行う報知手段をさらに具備することを特徴とする。
【0012】
また、別の好ましい態様において、前記表示装置と当該表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類とを対応付けた対応テーブルを記憶する記憶手段と、前記表示装置を特定する特定手段とをさらに具備し、前記取得手段は、前記対応テーブルを参照して、前記特定した表示装置に対応する前記書体の種類を取得することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムをコンピュータに生成させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段として機能させるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、端末に文字を表示させるときに、その文字の一部のフォントがその端末に対応していないものであっても、対応しているフォントを有効に活用した上で、端末に作成者の意図に沿った表示をさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るプログラム提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る生成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る生成装置に記憶されているフォントテーブルを説明する図である。
【図4】本発明の実施形態に係るプログラム生成機能を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係るプログラム生成機能における表示内容を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態に係る位置情報の定義を説明する図である。
【図7】本発明の実施形態に係る配置指定情報を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像データ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係る表示指定情報を説明する図である。
【図10】本発明の実施形態に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係る携帯端末における表示内容を説明する図である。
【図12】本発明の変形例1に係るに係るプログラム生成機能を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態>
[全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係るプログラム提供システム1の構成を示すブロック図である。プログラム提供システム1は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)など、表示画面を有する表示装置の一例である携帯端末30などにおいて実行される制御プログラムを生成する生成装置10、サーバ20、携帯端末30、およびこれらを通信により接続する通信回線40を有する。
生成装置10は、携帯端末30などにおいて実行される制御プログラムを生成して、これに関係するデータ(この例においては画像データなど)とともにコンパイルしてアーカイブファイルを構成し、サーバ20にアップロードする。このアーカイブファイルは、例えば、JAVA(登録商標)の環境で用いられるJAR(Java ARchive)ファイルに相当するものである。なお、制御プログラムは、プログラム言語で記述されて生成されたものであればどのようなものであってもよく、さらに、スクリプト言語などの簡易的なプログラム言語により記述されたものであってもよい。
【0017】
携帯端末30は、サーバ20にアップロードされているアーカイブファイルのうち、自端末の機種に対応したアーカイブファイルをダウンロードし、アーカイブファイルに含まれる制御プログラムを実行する。携帯端末30は、制御プログラムを実行すると、制御プログラムに含まれる表示指定情報にしたがって、自端末の表示画面340(図10参照)に画像(文字など)を表示する。
携帯端末30は機種によって、表示画面に表示する文字の書体として適用できる種類が決められている。なお、通信回線40に接続する携帯端末30は、図1においては1台が示されているが、複数であってもよい。
次に、生成装置10の構成について説明する。
【0018】
[生成装置10の構成]
図2は、本発明の実施形態に係る生成装置10の構成を示すブロック図である。生成装置10は、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信部15、およびインターフェイス16を有し、バスを介して互いに接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有する。CPUは、記憶部12に記憶されている生成プログラムをRAMにロードして実行することにより、生成装置10の各部について、バスを介して制御し、後述するプログラム生成機能を実現する。また、ROMに記憶されている各種プログラムをRAMにロードして実行することにより各種機能を実現する。また、RAMは、CPUが各データの加工などを行う際のワークエリアとして機能する他、後述する各指定情報のバッファとしても用いられる。
【0019】
記憶部12は、例えば、不揮発性メモリ、ハードディスクなどの記憶手段であって、以下に説明する各種情報を記憶する。なお、記憶部12は、外付けの不揮発性メモリなどの記録媒体を、接続インターフェイスなどを介して接続したものであってもよい。
記憶部12に記憶されている情報は、この例においては、フォントデータ、上述したプログラム生成機能を実現する生成プログラム、上述したアーカイブファイルの他、フォントテーブルである。
【0020】
フォントデータは、生成装置10の表示画面140に表示する文字の書体として適用できる種類について、その文字を適用した種類の書体で表示するために必要なデータが格納されている。例えば、「ゴシック体」、「明朝体」、「Arial」などの書体分類(書体A、B、C、・・・)についてのデータが存在し、それぞれの書体分類において、適用可能な文字サイズ(8pt、10pt、12pt・・・)のデータが存在する。以下の説明においては、書体の種類とは、書体分類と文字サイズとを組み合わせたものをいい、例えば、同じ書体Aであっても文字サイズが異なるものは別の種類である。なお、太字、斜体などの文字スタイル、下線、取り消し線などの文字飾りなどを組み合わせて、それぞれ別の種類としてもよい。
これにより、生成装置10は、文字を示す文字情報と書体の種類を示す書体情報とが指定されると、その書体の種類のデータがフォントデータに格納されていれば、文字情報が示す文字を書体情報が示す書体の種類で表した画像を表示画面140に表示させることができる。
【0021】
アーカイブファイルは、プログラム生成機能によって生成される制御プログラムおよびその制御プログラムにおいて用いられる画像データがコンパイルされたものである。この制御プログラムには、文字および文字の書体、画像データが示す画像についての表示位置などが示されている表示指定情報が含まれている。この画像データ、表示指定情報については後述する。
【0022】
図3は、フォントテーブルを説明する図である。フォントテーブルは、携帯端末30の各機種において、どのような書体の種類を文字に適用できるかを示すテーブルである。すなわち、各機種において携帯端末30の記憶部32(図10参照)に記憶されているフォントデータに格納されているデータに対応する書体の種類が示されている。例えば、機種Xの携帯端末30においては、書体A(文字サイズ8pt、12pt、24pt、60pt)および書体B(12pt、24pt)の各種類のデータがフォントデータに格納され、この書体の種類であれば、文字を指定することでその文字をその書体の種類で表した画像を表示画面340に表示させることができることを示している。
なお、このフォントテーブルは、サーバ20などの外部装置に記憶させておいてもよい。
【0023】
操作部13は、キーボード、マウスなどの操作子を有し、利用者が操作子を操作すると、その操作内容を示すデータが制御部11に出力される。利用者は、操作子を操作することによって、プログラム生成機能において、表示画面140に表示させる文字、書体の種類、表示させる位置などを指定、確定をしたり、生成する制御プログラムに対応する携帯端末30の機種の指定をしたりする他、各種設定の指示などを行う。
【0024】
表示部14は、画像を表示する表示画面140を有する液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。表示部14は、制御部11の制御に応じた画像を表示画面140に表示させ、例えば、プログラム生成機能が実現されているときには、後述する表示制御部112によって表示画面140の表示内容が制御される。その他、制御部11の制御によって、操作に応じた表示、メニュー表示、設定画面表示などの各種表示が行われる。
なお、この例においては、生成装置10に表示部14が含まれているが、表示画面を有する表示装置がインターフェイスなどにより接続されたものであってもよい。
【0025】
通信部15は、制御部11の制御に応じて、通信回線30を介してサーバ20との間で通信し、この例においては、アーカイブファイルをサーバ20にアップロードする。
インターフェイス16は、例えば、外部装置と有線接続する接続端子などであって、接続した外部装置と各種情報の送受信を行う。以上が、生成装置10の構成についての説明である。
【0026】
[プログラム生成機能]
次に、生成装置10の制御部11が生成プログラムを実行することによって実現されるプログラム生成機能について説明する。プログラム生成機能とは、携帯端末30において実行される制御プログラムを生成するとともに、この制御プログラムとこれに関連して用いられるデータとをコンパイルしたアーカイブファイルを生成する機能である。なお、以下に説明するプログラム生成機能における各構成については、ハードウエアによって実現してもよい。
【0027】
図4は、本発明の実施形態に係るプログラム生成機能を示すブロック図である。このプログラム生成機能の実現には、表示制御部111、配置指定部112、配置指定情報生成部113、書体種類取得部114、画像データ生成部115、表示指定情報生成部116、およびプログラム生成部117の各構成を用いる。
【0028】
表示制御部111は、上述したように、表示部14の表示画面140に表示される内容を制御する。この表示内容は、生成した制御プログラムを携帯端末30において実行したときに、携帯端末30の表示画面において表示される内容を設定するための設定画面であり、例えば図5のような表示内容である。
【0029】
図5は、本発明の実施形態に係るプログラム生成機能における表示内容を説明する図である。表示制御部111は、図5に示すように、表示画面140にはプログラム生成機能において用いられるウインドウW1を表示する。ウインドウW1の中には、選択ボックスSB1、SB2、SB3、サブウインドウWs1などが表示される。
【0030】
選択ボックスSB1は、生成する制御プログラムに対応する携帯端末30の機種を指定するときに用いられるものであって、予め設定されている携帯端末30の機種から選択するためのプルダウンメニューである。各機種に対応して携帯端末30の表示画面340の表示画素数を示す画面サイズ(例えば、480×640など)が予め設定され、利用者が操作部13を操作して、選択ボックスSB1から選択することにより機種を指定すると、その機種の携帯端末30における表示画面340の画面サイズにあわせたサブウインドウWs1を表示させる。
選択ボックスSB2、SB3は、それぞれ、サブウインドウWs1内に表示させる文字の書体分類および文字サイズを指定するときに用いられるプルダウンメニューであって、記憶部12に記憶されているフォントデータに格納されているデータの書体の種類に対応して選択できるようになっている。
【0031】
サブウインドウWs1は、携帯端末30の表示画面340において表示される内容を設定するための表示である。このサブウインドウWs1は、上述したように、指定された機種の携帯端末30における表示画面340の画面サイズを想定した表示となっている。
利用者による操作部13の操作によって、このサブウインドウWs1内に文字を配置し、選択ボックスSB2、SB3を用いて、配置した文字に対して書体の種類を設定すると、表示制御部111は、その文字とフォントデータから、その文字を設定された書体の種類で表した画像に変換して表示させる。このとき、文字の配置は、テキストボックスなどを用いて行ってもよい。このようにして、利用者は、携帯端末30の表示画面340において表示される内容を設定する。
この例においては、利用者は、図5に示すように、サブウインドウWs1に、画像G1、G2、G3が表示されるように文字の配置、書体の種類の設定をしたものとする。具体的には、画像G1は文字「ABC」、書体の種類「書体A(ゴシック体),12pt」、画像G2は文字「DEFG」、書体の種類「書体A(ゴシック体),24pt」、画像G3は文字「PR」、書体の種類「書体C(楷書体),24pt」である。
【0032】
ここで、表示制御部111は、指定された機種の携帯端末30における表示画面340の画面サイズが異なっても、縦横比が同じであれば、サブウインドウWs1の広さは変化しないようにしてもよい。その場合には、表示画面340とサブウインドウWs1との縮尺が異なるから、表示制御部111は、同じ文字サイズが指定されても、サブウインドウWs1に表示される文字の大きさを縮尺に応じて変更して表示する。すなわち、この例においては、利用者が選択ボックスSB3から選択することにより指定する文字サイズについては、生成装置10の表示画面140に表示させた場合の大きさではなく、携帯端末30の表示画面340に表示させた場合の大きさを示すものとする。
なお、表示画面340の大きさ(画素数)とサブウインドウWs1の大きさ(画素数)とが一致するように表示画面140に表示させた場合には、縮尺は1:1になるから、縮尺に応じた表示の変更は不要である。
【0033】
そして、表示制御部111は、配置指定部112から配置確定の指示があると、サブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定するための情報を配置指定情報生成部113に出力する。
【0034】
図4に戻って説明を続ける。配置指定部112は、利用者による操作部13の操作によって、配置した表示内容を確定する指示があると、上述のように、サブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定するための情報を配置指定部113に取得させるために、表示制御部112に対して配置確定の指示を行う。
【0035】
配置指定情報生成部113は、表示制御部111からサブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定するための情報を取得すると、その情報に基づいて配置指定情報を生成し、画像データ生成部115および表示して表示指定情報生成部116に出力する。配置指定情報とは、サブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定する情報である。図6、図7を用いて、配置指定情報についてさらに詳細を説明する。
【0036】
図6は、配置指定情報が示す座標の定義を説明する図である。図6に示すように、配置指定情報が示す座標は、サブウインドウWs1における画面領域の左上の位置を座標の原点P0とし、右方向がx方向、下方向がy方向とする。そして、配置された画像の左上の位置を画像が配置された表示位置Psとする。これは、携帯端末30の表示画面340において表示されている場合の画素数を単位として表されるものである。
【0037】
図7は、配置指定情報を説明する図である。配置指定情報は、表示された文字列を単位として、通し番号「No.」が割り当てられ、文字列を示す「文字情報」、その文字列の書体の種類を示す「書体情報」、文字列が配置された位置を示す「位置情報」の対応関係が定められた情報である。
図5における画像G1、G2、G3が、それぞれ「No.」が「1」、「2」、「3」の通し番号に対応する画像であり、例えば、「No.」が「3」は、「文字情報」が「PR」、「書体情報」が「書体C,24pt」、「表示位置」が「(x3,y3)」である。
ここで、文字列とは、同じ書体の種類が設定されている一群の文字を表し、隣接する文字が同じ書体の種類として設定されていれば、同じ文字列に属するものとして扱われる。なお、文字列を単位とせず一文字を単位として通し番号が割り当てられ、各文字に対して書体情報、位置情報が対応付けられるようにしてもよい。
以下、配置指定情報生成部113によって、図7に示す配置指定情報が生成されたものとして説明を続ける。
【0038】
図4に戻って説明を続ける。書体種類取得部114は、記憶部12に記憶されたフォントテーブルを参照して、上述のように指定された携帯端末30の機種に対応する書体の種類を示す種類情報を取得し、画像データ生成部115に出力する。この例においては、機種Xが指定されたものとする。したがって、画像データ生成部115に出力される種類情報が示す書体の種類は、「書体A,8pt」、「書体A,12pt」、・・・、「書体B,24pt」である。
なお、フォントテーブルがサーバ20に記憶されている場合には、書体種類取得部114は、そのフォントテーブルを参照するようにすればよい。
【0039】
画像データ生成部115は、配置指定情報と種類情報とを取得し、これらを用いて画像データ生成処理を行い、その結果生成される画像データをプログラム生成部117に、比較結果情報を表示指定情報生成部116に出力する。図8を用いて画像データ生成処理について説明する。
【0040】
図8は、画像データ生成処理の流れを示すフローチャートである。まず、画像データ生成部115は、種類情報が示す書体の種類と、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類とを比較する(ステップS100)。
その結果、画像データ生成部115は、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類に、種類情報が示す書体の種類に含まれていないものがある場合に、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類に、機種Xの携帯端末30において記憶しているフォントデータに存在しない書体の種類(以下、「携帯端末30に対応しない書体の種類」という)があることにより、機種Xの携帯端末30において、文字をその種類の書体の種類で表した画像の表示ができないと判定する(ステップS110;No)。
このような判定の場合には、画像データ生成部115は、記憶部12に記憶されているフォントデータを用いて、その画像を示す画像データを生成し(ステップS120)、プログラム生成部117に出力する。
【0041】
この例における場合を示すと、配置指定情報の「No.」が「3」に対応する文字情報「PR」を書体の種類「書体C,24pt」で表した画像は、機種Xの携帯端末30の表示画面340に表示することができないから、画像データ生成部115は、「書体C,24pt」のフォントデータを記憶部12から読み出して、「PR」を「書体C,24pt」で表した画像を示す画像データを生成する。このとき、画像データの名称は、例えば、この「No.」に対応して「3.jpg」などとすればよい。
【0042】
そして、画像データ生成部115は、比較結果を示す比較結果情報を表示指定情報生成部116に出力する(ステップS130)。この比較結果とは、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類のうち、携帯端末30に対応しない書体の種類の通し番号「No.」を示すものである。そのため、上記の例でいえば、画像データ生成部115から出力される比較結果情報は「3」を示すことになる。
このとき、画像データ生成部115は、通し番号「No.」に、生成した画像データの名称を対応付けた比較結果情報を出力してもよいが、上述のように画像データの名称が「No.」を示すものとなっていれば、必ずしも画像データの名称の対応付けはしなくてもよい。
【0043】
一方、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類に、携帯端末30において対応しない書体の種類がない場合(ステップS110;Yes)には、画像データ生成部115は、その旨(通し番号「No.」が割り当てられない「0」としてもよい)を示す比較結果情報を出力する(ステップS130)。例えば、機種Yの携帯端末30とした場合には、以上が、画像データ生成処理についての説明である。
【0044】
図4に戻って説明を続ける。表示指定情報生成部116は、配置指定部113から出力された配置指定情報、および画像データ生成部115から出力された比較結果情報を取得し、これらに基づいて表示指定情報を生成し、プログラム生成部117に出力する。
【0045】
図9は、表示指定情報を説明する図である。表示指定情報は、配置指定情報と対応関係が同様である「文字情報」、「書体情報」および「位置情報」の対応関係を定めた表示指定情報(文字)と、画像データを特定する画像特定情報の一例である「データ名」、およびその画像データが示す画像を配置する位置を示す「位置情報」の対応関係を定めた表示指定情報(画像)とにより構成されている。
【0046】
表示指定情報生成部116は、配置指定情報のうち、比較結果情報が示す通し番号「No.」の「文字情報」および「書体情報」を、画像データ生成部115において生成された画像データの名称「データ名」に置換することによって、表示指定情報を生成する。この置換された部分に対応する通し番号「No.」を抜き出したものが表示指定情報(画像)であり、置換されていない部分に対応する通し番号「No.」を抜き出したものが表示指定情報(文字)である。
このように、表示指定情報は、配置指定情報の内容について、画像データ生成部115において画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る「文字情報」および「書体情報」を、生成した画像データを特定する画像特定情報である「データ名」に置換する処理を行ったものである。
【0047】
上述の例における配置指定情報および比較結果情報により、図9に示す表示指定情報が生成されることになる。すなわち、通し番号「No.」が「1」、「2」については、配置指定情報と同じ内容の表示指定情報(文字)が生成される。一方、「No.」が「3」については、配置指定情報の「文字情報」および「書体情報」が「データ名」に置換され、その「データ名」が「3.jpg」とした表示指定情報(画像)が生成される。
【0048】
図4に戻って説明を続ける。プログラム生成部117は、画像データ生成部115から出力された画像データ、および表示指定部116から出力された表示指定情報を用いて、指定された機種の携帯端末30において用いられる制御プログラムを生成し、画像データとともにコンパイルすることにより、アーカイブファイルを生成して記憶部12に記憶する。このアーカイブファイルには、指定された機種を識別する情報が付されている。記憶部12にアーカイブファイルが記憶されると、制御部11の制御により、または利用者の操作部13の操作によって行われる指示により、記憶したアーカイブファイルをサーバ20にアップロードする。
プログラム生成部117によって生成される制御プログラムには、上述のようにして設定した携帯端末30の表示画面340において表示される内容を制御するプログラムが含まれ、表示される内容となる文字、その文字の書体の種類、画像およびそれらの表示位置を示す表示指定情報が含まれる。以上がプログラム生成処理についての説明である。次に携帯端末30の構成について説明する。
【0049】
[携帯端末30の構成]
図10は、本発明の実施形態に係る携帯端末30の構成を示すブロック図である。携帯端末30は、制御部31、記憶部32、操作部33、表示部34、通信部35、およびインターフェイス36を有し、バスを介して互いに接続されている。
制御部31は、CPU、ROM、RAMなどを有する。CPUは、記憶部32に記憶されているアーカイブファイルの制御プログラムをRAMにロードして実行することにより、携帯端末30の各部について、バスを介して制御し、表示指定情報にしたがって表示画面340に表示させる機能を実現する。また、ROMに記憶されている各種プログラムをRAMにロードして実行することにより各種機能を実現する。また、RAMは、CPUが各データの加工などを行う際のワークエリアとして機能する。
【0050】
記憶部32は、例えば、不揮発性メモリ、ハードディスクなどの記憶手段であって、以下に説明する各種情報を記憶する。なお、記憶部32は、外付けの不揮発性メモリなどの記録媒体を、接続インターフェイスなどを介して接続したものであってもよい。記憶部32に記憶されている情報は、この例においては、フォントデータ、サーバ20からダウンロードしたアーカイブファイルである。
フォントデータは、携帯端末30の表示画面340に表示する文字の書体として適用できる種類についてのデータが格納されている。すなわち、制御部31は、フォントデータに格納されている書体の種類を示す書体情報および文字情報を取得することにより、文字情報が示す文字をその書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成することができる。上述した生成装置10が有するフォントテーブルにおいては、ここに格納されているデータの書体の種類とこの携帯端末30の機種との対応関係が定められていることになる。
【0051】
操作部33は、ボタンなどの操作子を有し、利用者が操作子を操作すると、その操作内容を示すデータが制御部31に出力される。利用者は、操作子を操作することによって、アーカイブファイルの制御プログラムの実行を指示する他、各種設定の指示などを行う。
【0052】
表示部34は、画像を表示する表示画面340を有する液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。表示部34は、制御部31の制御に応じた画像を表示画面340に表示させる。上述したように、アーカイブファイルの制御プログラムが実行されているときには、表示指定情報にしたがった表示が表示画面340に表示されるように、制御部31によって制御される。その他、制御部31の制御によって、操作に応じた表示、メニュー表示、設定画面表示などの各種表示が行われる。
【0053】
図11は、携帯端末30における表示内容を説明する図である。携帯端末30は、上述した例において生成装置10において生成されたアーカイブファイルの制御プログラムを実行して、図9に示す表示指定情報にしたがって表示画面340に表示させると、図11に示すような表示となる。
画像G1、G2については、制御部31が、記憶部32記憶されているフォントデータを用いて、表示指定情報(文字)における「文字情報」が示す文字を、それぞれ「書体情報」が示す書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成し、「位置情報」が示す位置にその画像を表示させたものである。一方、画像G3については、制御部31が、表示指定情報(画像)における「データ名」で特定されるアーカイブファイル内の画像データ「3.jpg」を用いて、その画像データが示す画像を「位置情報」が示す位置に表示させたものである。
【0054】
図10に戻って説明を続ける。通信部35は、制御部31の制御に応じて、通信回線30を介してサーバ20との間で通信し、この例においては、アーカイブファイルをサーバ20からダウンロードする。
インターフェイス36は、例えば、外部装置と有線接続する接続端子などであって、接続した外部装置と各種情報の送受信を行う。以上が、携帯端末30の構成についての説明である。
【0055】
このように、本発明の実施形態に係る生成装置10は、携帯端末30の表示画面340に、文字についての画像を表示させる制御プログラムを生成するときに、その携帯端末30に対応していない書体の種類で表した文字が含まれている場合、その文字をその書体の種類で表した画像を示す画像データを、生成装置10において予め生成しておく。そして、携帯端末30において制御プログラムを実行したときには、対応していない書体の種類で表した文字については、予め生成されている画像データを用いて表示することができ、携帯端末30において対応している書体の種類(記憶部32に記憶されているフォントデータに対応する書体の種類)については、そのフォントデータを用いて文字をその書体の種類で表した画像を生成して表示させることができる。
したがって、携帯端末30に文字を表示させるときに、その文字の一部にその携帯端末30に対応していない書体の種類があっても、対応している書体の種類のデータを有効に活用した上で、携帯端末30の表示画面に作成者の意図に沿った表示をさせることができる。
【0056】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように、さまざまな態様で実施可能である。
[変形例1]
上述した実施形態においては、携帯端末30に対応していない書体の種類を用いた文字がある場合には、その文字については全て画像データに変換されていたが、対応していない書体の種類のうち、対応している書体の種類に近いものについては、対応しているその書体の種類に変更して、生成される画像データの量を少なくしてもよい。以下、この場合におけるプログラム生成機能の構成について説明する。
【0057】
図12は、変形例1に係るに係るプログラム生成機能を示すブロック図である。本変形例におけるプログラム生成機能は、実施形態におけるプログラム生成機能に加えて、変更部118および報知部119をさらに用いる。
変更部118は、書体種類取得部114から出力される種類情報、および配置指定情報生成部113から出力される配置指定情報を比較し、携帯端末30に対応していない書体の種類があった場合には、その書体の種類が、種類情報が示す書体の種類に近い関係にある場合には、対応していない書体の種類がその近い関係にある書体の種類になるように、配置指定情報の内容を変更し、画像データ生成部115および表示指定情報生成部116に出力する。画像データ生成部115、表示指定情報生成部116は、このようにして出力された配置指定情報を取得して、実施形態において説明した処理を行う。
【0058】
ここで、近い関係とは、予め決められた関係として変更部118に設定されているものであり、例えば、配置指定情報における書体情報のうち、対応していない書体の種類に係る文字サイズを大小いずれかに1pt変更すれば、種類情報が示す書体の種類に係る文字サイズになる場合を近い関係という。
具体的には、配置指定情報における「書体情報」が「書体A,9pt」であれば機種Xの携帯端末30に対応していない書体の種類であるが、機種Xに係る種類情報に含まれる「書体A,8pt」と近い関係であるから、変更部118によって、配置指定情報における「書体A,9pt」が「書体A,8pt」に変更される。なお、近い関係とは文字サイズだけでなく、書体分類においても適用できる。また、等幅フォントとプロポーショナルフォントとの違いの関係にある書体分類は近い関係であるとしてもよい。
このように、変更部118は、種類情報が示す書体の種類に対応して、予め決められる近い関係となる書体の種類が、配置指定情報における書体情報に含まれている場合に、その書体情報に係る書体の種類を、近い関係となる種類情報が示す書体の種類に変更する。
【0059】
変更部118は、上記変更を行う前に、変更する候補がある場合には、報知部119に通知する。そして、報知部119は、この通知に応じて、表示制御部111を制御して、書体の種類を変更する候補があり、その候補に書体の種類を変更することを促す表示を、表示画面140にさせることにより報知する。なお、報知は、表示画面140に行う場合に限らず、スピーカを有していれば、音として報知してもよい。
【0060】
そして、利用者が操作部13の操作により、変更することについて承諾した場合には、変更部118は上記変更を行い、変更後の配置指定情報を出力する。なお、変更することについて承諾しない場合には、改めて配置の設定を行うようにしてもよい。すなわち、配置指定部112による配置指定の指示が行われる前の状態に戻し、再度配置の設定を行うようにしてもよい。
【0061】
一方、変更部118における変更は、報知部119による報知が行われる前に行い、変更を行った旨の報知をするようにしてもよいし、報知が行われないようにしてもよい。このような場合には、変更部118における変更を行うタイミングは、以下の場合のいずれかとすればよい。
【0062】
まず、第1の場合として、変更する候補がある場合には、全ての変更が自動的に行われる。
第2の場合として、変更する候補があり、かつ、変更しなかった場合に生成されるアーカイブファイルのデータ量、すなわち、制御プログラムと画像データとのデータ量が予め決められたデータ量(以下、上限量という)を超える場合には、変更が行われる。このとき、変更する候補の全てについて変更が行われるようにしてもよいし、アーカイブファイルのデータ量が上限量を超えないように、一部の候補について変更が行われるようにしてもよい。変更が行われる一部の候補については、報知部119によって報知させ、利用者が操作部13の操作により選択してもよい。
また、変更する候補の全てについて変更を行ったとしても、生成されるアーカイブファイルのデータ量が上限量を超えてしまうような場合には、近い関係となる範囲を広げるようにして、変更する候補を増加させるようにしてもよい。
【0063】
[変形例2]
上述した実施形態においては、予め指定した機種の携帯端末30に対応した制御プログラムの生成、アーカイブファイルの生成をしていたが、複数の機種について、同時に生成するようにしてもよい。この場合には、生成装置10を複数の機種の指定が可能な構成にするとともに、プログラム生成機能における各構成の処理を、複数機種、すなわち種類情報ごとに並行して処理するように構成すればよい。
【0064】
[変形例3]
上述した実施形態においては、携帯端末30がアーカイブファイルをダウンロードして、制御プログラムを実行していたが、この携帯端末30は、携帯電話、PDAなどの携帯端末に限られず、テレビ、パーソナルコンピュータなどの表示画面を有する表示装置であれば、どのような表示装置であってもよい。すなわち、携帯端末30は、表示装置の一態様である。なお、パーソナルコンピュータなどにおいて、コンピュータ本体が表示画面となるモニタと別体であっても、本体の制御によってモニタの表示内容が制御されるのであれば、本体とモニタとで表示装置であるものとする。
【0065】
[変形例4]
上述した実施形態においては、文字はアルファベットであるものとして説明したが、日本語(漢字、ひらがな、カタカナ)など様々な言語で用いられる文字であってもよい。
【0066】
[変形例5]
上述した実施形態における生成プログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。ネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。
【符号の説明】
【0067】
1…プログラム提供システム、10…生成装置、11…制御部、12…記憶部、13…操作部、14…表示部、140…表示画面、15…通信部、16…インターフェイス、20…サーバ、30…通信端末、31…制御部、32…記憶部、33…操作部、34…表示部、340…表示画面、35…通信部、36…インターフェイス、40…通信回線、111…表示制御部、112…配置指定部、113…配置指定情報生成部、114…書体種類取得部、115…画像データ生成部、116…表示指定情報生成部、117…プログラム生成部、118…変更部、119…報知部
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムのコンパイル技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの端末は、メモリに記憶できるデータ量の制限などから、表示画面に表示させる文字について、多くのフォントに対応しているものは少ない。そのため、電子メールなどを受信して、その内容に応じた文字を表示するときに、その端末に対応していないフォントの指定が行われていると、対応しているフォントに変換して表示することがあるが、この場合、電子メールの送信者の意図と異なった表示がなされることが多く、状況によっては、表示内容が崩れたものになることがあった。
【0003】
そこで、電子メールサーバにおいて、電子メールを端末に送信するときに、その端末が電子メールの内容において指定されているフォントに対応していない場合には、電子メールにおいて表示されるべき内容を表した画像を示す画像データを生成して、この画像データを添付してから電子メールを送信する。そして、これを受信した端末においてこの画像データが示す画像を表示させることで、送信者が意図した表示をさせる技術も開発されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−178836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1における技術においては、表示内容すべてを表した画像を示す画像データを生成するため、画像データのデータ量は大きなものとなる。したがって、送信すべき電子メールのデータ量も大きなものとなり、送受信の負荷、電子メールの保存の負荷が大きくなっていた。また、その表示内容において指定されているフォントが複数あり、その一部のフォントが端末に対応していたとしても、画像データとして送信されるため、端末に対応しているフォントは使われることなく無駄になっていた。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、端末に文字を表示させるときに、その文字の一部のフォントがその端末に対応していないものであっても、対応しているフォントを有効に活用した上で、端末に作成者の意図に沿った表示をさせることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するため、本発明は、文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムを生成するプログラム生成装置であって、前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段とを具備することを特徴とするプログラム生成装置を提供する。
【0008】
また、別の好ましい態様において、前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字については、当該文字の書体の種類を示す書体情報を、当該取得された書体の種類を示す書体情報に変更する変更手段をさらに具備し、前記画像データ生成手段は、前記変更手段によって書体情報が変更された配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成することを特徴とする。
【0009】
また、別の好ましい態様において、前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記書体情報を変更することを特徴とする。
【0010】
また、別の好ましい態様において、前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字についての範囲を広げることを特徴とする。
【0011】
また、別の好ましい態様において、前記変更手段によって変更される書体情報が存在する場合に、当該書体情報の変更に関する報知を行う報知手段をさらに具備することを特徴とする。
【0012】
また、別の好ましい態様において、前記表示装置と当該表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類とを対応付けた対応テーブルを記憶する記憶手段と、前記表示装置を特定する特定手段とをさらに具備し、前記取得手段は、前記対応テーブルを参照して、前記特定した表示装置に対応する前記書体の種類を取得することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムをコンピュータに生成させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段として機能させるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、端末に文字を表示させるときに、その文字の一部のフォントがその端末に対応していないものであっても、対応しているフォントを有効に活用した上で、端末に作成者の意図に沿った表示をさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るプログラム提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る生成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る生成装置に記憶されているフォントテーブルを説明する図である。
【図4】本発明の実施形態に係るプログラム生成機能を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係るプログラム生成機能における表示内容を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態に係る位置情報の定義を説明する図である。
【図7】本発明の実施形態に係る配置指定情報を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像データ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係る表示指定情報を説明する図である。
【図10】本発明の実施形態に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係る携帯端末における表示内容を説明する図である。
【図12】本発明の変形例1に係るに係るプログラム生成機能を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態>
[全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係るプログラム提供システム1の構成を示すブロック図である。プログラム提供システム1は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)など、表示画面を有する表示装置の一例である携帯端末30などにおいて実行される制御プログラムを生成する生成装置10、サーバ20、携帯端末30、およびこれらを通信により接続する通信回線40を有する。
生成装置10は、携帯端末30などにおいて実行される制御プログラムを生成して、これに関係するデータ(この例においては画像データなど)とともにコンパイルしてアーカイブファイルを構成し、サーバ20にアップロードする。このアーカイブファイルは、例えば、JAVA(登録商標)の環境で用いられるJAR(Java ARchive)ファイルに相当するものである。なお、制御プログラムは、プログラム言語で記述されて生成されたものであればどのようなものであってもよく、さらに、スクリプト言語などの簡易的なプログラム言語により記述されたものであってもよい。
【0017】
携帯端末30は、サーバ20にアップロードされているアーカイブファイルのうち、自端末の機種に対応したアーカイブファイルをダウンロードし、アーカイブファイルに含まれる制御プログラムを実行する。携帯端末30は、制御プログラムを実行すると、制御プログラムに含まれる表示指定情報にしたがって、自端末の表示画面340(図10参照)に画像(文字など)を表示する。
携帯端末30は機種によって、表示画面に表示する文字の書体として適用できる種類が決められている。なお、通信回線40に接続する携帯端末30は、図1においては1台が示されているが、複数であってもよい。
次に、生成装置10の構成について説明する。
【0018】
[生成装置10の構成]
図2は、本発明の実施形態に係る生成装置10の構成を示すブロック図である。生成装置10は、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信部15、およびインターフェイス16を有し、バスを介して互いに接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有する。CPUは、記憶部12に記憶されている生成プログラムをRAMにロードして実行することにより、生成装置10の各部について、バスを介して制御し、後述するプログラム生成機能を実現する。また、ROMに記憶されている各種プログラムをRAMにロードして実行することにより各種機能を実現する。また、RAMは、CPUが各データの加工などを行う際のワークエリアとして機能する他、後述する各指定情報のバッファとしても用いられる。
【0019】
記憶部12は、例えば、不揮発性メモリ、ハードディスクなどの記憶手段であって、以下に説明する各種情報を記憶する。なお、記憶部12は、外付けの不揮発性メモリなどの記録媒体を、接続インターフェイスなどを介して接続したものであってもよい。
記憶部12に記憶されている情報は、この例においては、フォントデータ、上述したプログラム生成機能を実現する生成プログラム、上述したアーカイブファイルの他、フォントテーブルである。
【0020】
フォントデータは、生成装置10の表示画面140に表示する文字の書体として適用できる種類について、その文字を適用した種類の書体で表示するために必要なデータが格納されている。例えば、「ゴシック体」、「明朝体」、「Arial」などの書体分類(書体A、B、C、・・・)についてのデータが存在し、それぞれの書体分類において、適用可能な文字サイズ(8pt、10pt、12pt・・・)のデータが存在する。以下の説明においては、書体の種類とは、書体分類と文字サイズとを組み合わせたものをいい、例えば、同じ書体Aであっても文字サイズが異なるものは別の種類である。なお、太字、斜体などの文字スタイル、下線、取り消し線などの文字飾りなどを組み合わせて、それぞれ別の種類としてもよい。
これにより、生成装置10は、文字を示す文字情報と書体の種類を示す書体情報とが指定されると、その書体の種類のデータがフォントデータに格納されていれば、文字情報が示す文字を書体情報が示す書体の種類で表した画像を表示画面140に表示させることができる。
【0021】
アーカイブファイルは、プログラム生成機能によって生成される制御プログラムおよびその制御プログラムにおいて用いられる画像データがコンパイルされたものである。この制御プログラムには、文字および文字の書体、画像データが示す画像についての表示位置などが示されている表示指定情報が含まれている。この画像データ、表示指定情報については後述する。
【0022】
図3は、フォントテーブルを説明する図である。フォントテーブルは、携帯端末30の各機種において、どのような書体の種類を文字に適用できるかを示すテーブルである。すなわち、各機種において携帯端末30の記憶部32(図10参照)に記憶されているフォントデータに格納されているデータに対応する書体の種類が示されている。例えば、機種Xの携帯端末30においては、書体A(文字サイズ8pt、12pt、24pt、60pt)および書体B(12pt、24pt)の各種類のデータがフォントデータに格納され、この書体の種類であれば、文字を指定することでその文字をその書体の種類で表した画像を表示画面340に表示させることができることを示している。
なお、このフォントテーブルは、サーバ20などの外部装置に記憶させておいてもよい。
【0023】
操作部13は、キーボード、マウスなどの操作子を有し、利用者が操作子を操作すると、その操作内容を示すデータが制御部11に出力される。利用者は、操作子を操作することによって、プログラム生成機能において、表示画面140に表示させる文字、書体の種類、表示させる位置などを指定、確定をしたり、生成する制御プログラムに対応する携帯端末30の機種の指定をしたりする他、各種設定の指示などを行う。
【0024】
表示部14は、画像を表示する表示画面140を有する液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。表示部14は、制御部11の制御に応じた画像を表示画面140に表示させ、例えば、プログラム生成機能が実現されているときには、後述する表示制御部112によって表示画面140の表示内容が制御される。その他、制御部11の制御によって、操作に応じた表示、メニュー表示、設定画面表示などの各種表示が行われる。
なお、この例においては、生成装置10に表示部14が含まれているが、表示画面を有する表示装置がインターフェイスなどにより接続されたものであってもよい。
【0025】
通信部15は、制御部11の制御に応じて、通信回線30を介してサーバ20との間で通信し、この例においては、アーカイブファイルをサーバ20にアップロードする。
インターフェイス16は、例えば、外部装置と有線接続する接続端子などであって、接続した外部装置と各種情報の送受信を行う。以上が、生成装置10の構成についての説明である。
【0026】
[プログラム生成機能]
次に、生成装置10の制御部11が生成プログラムを実行することによって実現されるプログラム生成機能について説明する。プログラム生成機能とは、携帯端末30において実行される制御プログラムを生成するとともに、この制御プログラムとこれに関連して用いられるデータとをコンパイルしたアーカイブファイルを生成する機能である。なお、以下に説明するプログラム生成機能における各構成については、ハードウエアによって実現してもよい。
【0027】
図4は、本発明の実施形態に係るプログラム生成機能を示すブロック図である。このプログラム生成機能の実現には、表示制御部111、配置指定部112、配置指定情報生成部113、書体種類取得部114、画像データ生成部115、表示指定情報生成部116、およびプログラム生成部117の各構成を用いる。
【0028】
表示制御部111は、上述したように、表示部14の表示画面140に表示される内容を制御する。この表示内容は、生成した制御プログラムを携帯端末30において実行したときに、携帯端末30の表示画面において表示される内容を設定するための設定画面であり、例えば図5のような表示内容である。
【0029】
図5は、本発明の実施形態に係るプログラム生成機能における表示内容を説明する図である。表示制御部111は、図5に示すように、表示画面140にはプログラム生成機能において用いられるウインドウW1を表示する。ウインドウW1の中には、選択ボックスSB1、SB2、SB3、サブウインドウWs1などが表示される。
【0030】
選択ボックスSB1は、生成する制御プログラムに対応する携帯端末30の機種を指定するときに用いられるものであって、予め設定されている携帯端末30の機種から選択するためのプルダウンメニューである。各機種に対応して携帯端末30の表示画面340の表示画素数を示す画面サイズ(例えば、480×640など)が予め設定され、利用者が操作部13を操作して、選択ボックスSB1から選択することにより機種を指定すると、その機種の携帯端末30における表示画面340の画面サイズにあわせたサブウインドウWs1を表示させる。
選択ボックスSB2、SB3は、それぞれ、サブウインドウWs1内に表示させる文字の書体分類および文字サイズを指定するときに用いられるプルダウンメニューであって、記憶部12に記憶されているフォントデータに格納されているデータの書体の種類に対応して選択できるようになっている。
【0031】
サブウインドウWs1は、携帯端末30の表示画面340において表示される内容を設定するための表示である。このサブウインドウWs1は、上述したように、指定された機種の携帯端末30における表示画面340の画面サイズを想定した表示となっている。
利用者による操作部13の操作によって、このサブウインドウWs1内に文字を配置し、選択ボックスSB2、SB3を用いて、配置した文字に対して書体の種類を設定すると、表示制御部111は、その文字とフォントデータから、その文字を設定された書体の種類で表した画像に変換して表示させる。このとき、文字の配置は、テキストボックスなどを用いて行ってもよい。このようにして、利用者は、携帯端末30の表示画面340において表示される内容を設定する。
この例においては、利用者は、図5に示すように、サブウインドウWs1に、画像G1、G2、G3が表示されるように文字の配置、書体の種類の設定をしたものとする。具体的には、画像G1は文字「ABC」、書体の種類「書体A(ゴシック体),12pt」、画像G2は文字「DEFG」、書体の種類「書体A(ゴシック体),24pt」、画像G3は文字「PR」、書体の種類「書体C(楷書体),24pt」である。
【0032】
ここで、表示制御部111は、指定された機種の携帯端末30における表示画面340の画面サイズが異なっても、縦横比が同じであれば、サブウインドウWs1の広さは変化しないようにしてもよい。その場合には、表示画面340とサブウインドウWs1との縮尺が異なるから、表示制御部111は、同じ文字サイズが指定されても、サブウインドウWs1に表示される文字の大きさを縮尺に応じて変更して表示する。すなわち、この例においては、利用者が選択ボックスSB3から選択することにより指定する文字サイズについては、生成装置10の表示画面140に表示させた場合の大きさではなく、携帯端末30の表示画面340に表示させた場合の大きさを示すものとする。
なお、表示画面340の大きさ(画素数)とサブウインドウWs1の大きさ(画素数)とが一致するように表示画面140に表示させた場合には、縮尺は1:1になるから、縮尺に応じた表示の変更は不要である。
【0033】
そして、表示制御部111は、配置指定部112から配置確定の指示があると、サブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定するための情報を配置指定情報生成部113に出力する。
【0034】
図4に戻って説明を続ける。配置指定部112は、利用者による操作部13の操作によって、配置した表示内容を確定する指示があると、上述のように、サブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定するための情報を配置指定部113に取得させるために、表示制御部112に対して配置確定の指示を行う。
【0035】
配置指定情報生成部113は、表示制御部111からサブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定するための情報を取得すると、その情報に基づいて配置指定情報を生成し、画像データ生成部115および表示して表示指定情報生成部116に出力する。配置指定情報とは、サブウインドウWs1に表示された文字、書体の種類、表示位置などの配置を指定する情報である。図6、図7を用いて、配置指定情報についてさらに詳細を説明する。
【0036】
図6は、配置指定情報が示す座標の定義を説明する図である。図6に示すように、配置指定情報が示す座標は、サブウインドウWs1における画面領域の左上の位置を座標の原点P0とし、右方向がx方向、下方向がy方向とする。そして、配置された画像の左上の位置を画像が配置された表示位置Psとする。これは、携帯端末30の表示画面340において表示されている場合の画素数を単位として表されるものである。
【0037】
図7は、配置指定情報を説明する図である。配置指定情報は、表示された文字列を単位として、通し番号「No.」が割り当てられ、文字列を示す「文字情報」、その文字列の書体の種類を示す「書体情報」、文字列が配置された位置を示す「位置情報」の対応関係が定められた情報である。
図5における画像G1、G2、G3が、それぞれ「No.」が「1」、「2」、「3」の通し番号に対応する画像であり、例えば、「No.」が「3」は、「文字情報」が「PR」、「書体情報」が「書体C,24pt」、「表示位置」が「(x3,y3)」である。
ここで、文字列とは、同じ書体の種類が設定されている一群の文字を表し、隣接する文字が同じ書体の種類として設定されていれば、同じ文字列に属するものとして扱われる。なお、文字列を単位とせず一文字を単位として通し番号が割り当てられ、各文字に対して書体情報、位置情報が対応付けられるようにしてもよい。
以下、配置指定情報生成部113によって、図7に示す配置指定情報が生成されたものとして説明を続ける。
【0038】
図4に戻って説明を続ける。書体種類取得部114は、記憶部12に記憶されたフォントテーブルを参照して、上述のように指定された携帯端末30の機種に対応する書体の種類を示す種類情報を取得し、画像データ生成部115に出力する。この例においては、機種Xが指定されたものとする。したがって、画像データ生成部115に出力される種類情報が示す書体の種類は、「書体A,8pt」、「書体A,12pt」、・・・、「書体B,24pt」である。
なお、フォントテーブルがサーバ20に記憶されている場合には、書体種類取得部114は、そのフォントテーブルを参照するようにすればよい。
【0039】
画像データ生成部115は、配置指定情報と種類情報とを取得し、これらを用いて画像データ生成処理を行い、その結果生成される画像データをプログラム生成部117に、比較結果情報を表示指定情報生成部116に出力する。図8を用いて画像データ生成処理について説明する。
【0040】
図8は、画像データ生成処理の流れを示すフローチャートである。まず、画像データ生成部115は、種類情報が示す書体の種類と、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類とを比較する(ステップS100)。
その結果、画像データ生成部115は、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類に、種類情報が示す書体の種類に含まれていないものがある場合に、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類に、機種Xの携帯端末30において記憶しているフォントデータに存在しない書体の種類(以下、「携帯端末30に対応しない書体の種類」という)があることにより、機種Xの携帯端末30において、文字をその種類の書体の種類で表した画像の表示ができないと判定する(ステップS110;No)。
このような判定の場合には、画像データ生成部115は、記憶部12に記憶されているフォントデータを用いて、その画像を示す画像データを生成し(ステップS120)、プログラム生成部117に出力する。
【0041】
この例における場合を示すと、配置指定情報の「No.」が「3」に対応する文字情報「PR」を書体の種類「書体C,24pt」で表した画像は、機種Xの携帯端末30の表示画面340に表示することができないから、画像データ生成部115は、「書体C,24pt」のフォントデータを記憶部12から読み出して、「PR」を「書体C,24pt」で表した画像を示す画像データを生成する。このとき、画像データの名称は、例えば、この「No.」に対応して「3.jpg」などとすればよい。
【0042】
そして、画像データ生成部115は、比較結果を示す比較結果情報を表示指定情報生成部116に出力する(ステップS130)。この比較結果とは、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類のうち、携帯端末30に対応しない書体の種類の通し番号「No.」を示すものである。そのため、上記の例でいえば、画像データ生成部115から出力される比較結果情報は「3」を示すことになる。
このとき、画像データ生成部115は、通し番号「No.」に、生成した画像データの名称を対応付けた比較結果情報を出力してもよいが、上述のように画像データの名称が「No.」を示すものとなっていれば、必ずしも画像データの名称の対応付けはしなくてもよい。
【0043】
一方、配置指定情報における書体情報が示す書体の種類に、携帯端末30において対応しない書体の種類がない場合(ステップS110;Yes)には、画像データ生成部115は、その旨(通し番号「No.」が割り当てられない「0」としてもよい)を示す比較結果情報を出力する(ステップS130)。例えば、機種Yの携帯端末30とした場合には、以上が、画像データ生成処理についての説明である。
【0044】
図4に戻って説明を続ける。表示指定情報生成部116は、配置指定部113から出力された配置指定情報、および画像データ生成部115から出力された比較結果情報を取得し、これらに基づいて表示指定情報を生成し、プログラム生成部117に出力する。
【0045】
図9は、表示指定情報を説明する図である。表示指定情報は、配置指定情報と対応関係が同様である「文字情報」、「書体情報」および「位置情報」の対応関係を定めた表示指定情報(文字)と、画像データを特定する画像特定情報の一例である「データ名」、およびその画像データが示す画像を配置する位置を示す「位置情報」の対応関係を定めた表示指定情報(画像)とにより構成されている。
【0046】
表示指定情報生成部116は、配置指定情報のうち、比較結果情報が示す通し番号「No.」の「文字情報」および「書体情報」を、画像データ生成部115において生成された画像データの名称「データ名」に置換することによって、表示指定情報を生成する。この置換された部分に対応する通し番号「No.」を抜き出したものが表示指定情報(画像)であり、置換されていない部分に対応する通し番号「No.」を抜き出したものが表示指定情報(文字)である。
このように、表示指定情報は、配置指定情報の内容について、画像データ生成部115において画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る「文字情報」および「書体情報」を、生成した画像データを特定する画像特定情報である「データ名」に置換する処理を行ったものである。
【0047】
上述の例における配置指定情報および比較結果情報により、図9に示す表示指定情報が生成されることになる。すなわち、通し番号「No.」が「1」、「2」については、配置指定情報と同じ内容の表示指定情報(文字)が生成される。一方、「No.」が「3」については、配置指定情報の「文字情報」および「書体情報」が「データ名」に置換され、その「データ名」が「3.jpg」とした表示指定情報(画像)が生成される。
【0048】
図4に戻って説明を続ける。プログラム生成部117は、画像データ生成部115から出力された画像データ、および表示指定部116から出力された表示指定情報を用いて、指定された機種の携帯端末30において用いられる制御プログラムを生成し、画像データとともにコンパイルすることにより、アーカイブファイルを生成して記憶部12に記憶する。このアーカイブファイルには、指定された機種を識別する情報が付されている。記憶部12にアーカイブファイルが記憶されると、制御部11の制御により、または利用者の操作部13の操作によって行われる指示により、記憶したアーカイブファイルをサーバ20にアップロードする。
プログラム生成部117によって生成される制御プログラムには、上述のようにして設定した携帯端末30の表示画面340において表示される内容を制御するプログラムが含まれ、表示される内容となる文字、その文字の書体の種類、画像およびそれらの表示位置を示す表示指定情報が含まれる。以上がプログラム生成処理についての説明である。次に携帯端末30の構成について説明する。
【0049】
[携帯端末30の構成]
図10は、本発明の実施形態に係る携帯端末30の構成を示すブロック図である。携帯端末30は、制御部31、記憶部32、操作部33、表示部34、通信部35、およびインターフェイス36を有し、バスを介して互いに接続されている。
制御部31は、CPU、ROM、RAMなどを有する。CPUは、記憶部32に記憶されているアーカイブファイルの制御プログラムをRAMにロードして実行することにより、携帯端末30の各部について、バスを介して制御し、表示指定情報にしたがって表示画面340に表示させる機能を実現する。また、ROMに記憶されている各種プログラムをRAMにロードして実行することにより各種機能を実現する。また、RAMは、CPUが各データの加工などを行う際のワークエリアとして機能する。
【0050】
記憶部32は、例えば、不揮発性メモリ、ハードディスクなどの記憶手段であって、以下に説明する各種情報を記憶する。なお、記憶部32は、外付けの不揮発性メモリなどの記録媒体を、接続インターフェイスなどを介して接続したものであってもよい。記憶部32に記憶されている情報は、この例においては、フォントデータ、サーバ20からダウンロードしたアーカイブファイルである。
フォントデータは、携帯端末30の表示画面340に表示する文字の書体として適用できる種類についてのデータが格納されている。すなわち、制御部31は、フォントデータに格納されている書体の種類を示す書体情報および文字情報を取得することにより、文字情報が示す文字をその書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成することができる。上述した生成装置10が有するフォントテーブルにおいては、ここに格納されているデータの書体の種類とこの携帯端末30の機種との対応関係が定められていることになる。
【0051】
操作部33は、ボタンなどの操作子を有し、利用者が操作子を操作すると、その操作内容を示すデータが制御部31に出力される。利用者は、操作子を操作することによって、アーカイブファイルの制御プログラムの実行を指示する他、各種設定の指示などを行う。
【0052】
表示部34は、画像を表示する表示画面340を有する液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。表示部34は、制御部31の制御に応じた画像を表示画面340に表示させる。上述したように、アーカイブファイルの制御プログラムが実行されているときには、表示指定情報にしたがった表示が表示画面340に表示されるように、制御部31によって制御される。その他、制御部31の制御によって、操作に応じた表示、メニュー表示、設定画面表示などの各種表示が行われる。
【0053】
図11は、携帯端末30における表示内容を説明する図である。携帯端末30は、上述した例において生成装置10において生成されたアーカイブファイルの制御プログラムを実行して、図9に示す表示指定情報にしたがって表示画面340に表示させると、図11に示すような表示となる。
画像G1、G2については、制御部31が、記憶部32記憶されているフォントデータを用いて、表示指定情報(文字)における「文字情報」が示す文字を、それぞれ「書体情報」が示す書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成し、「位置情報」が示す位置にその画像を表示させたものである。一方、画像G3については、制御部31が、表示指定情報(画像)における「データ名」で特定されるアーカイブファイル内の画像データ「3.jpg」を用いて、その画像データが示す画像を「位置情報」が示す位置に表示させたものである。
【0054】
図10に戻って説明を続ける。通信部35は、制御部31の制御に応じて、通信回線30を介してサーバ20との間で通信し、この例においては、アーカイブファイルをサーバ20からダウンロードする。
インターフェイス36は、例えば、外部装置と有線接続する接続端子などであって、接続した外部装置と各種情報の送受信を行う。以上が、携帯端末30の構成についての説明である。
【0055】
このように、本発明の実施形態に係る生成装置10は、携帯端末30の表示画面340に、文字についての画像を表示させる制御プログラムを生成するときに、その携帯端末30に対応していない書体の種類で表した文字が含まれている場合、その文字をその書体の種類で表した画像を示す画像データを、生成装置10において予め生成しておく。そして、携帯端末30において制御プログラムを実行したときには、対応していない書体の種類で表した文字については、予め生成されている画像データを用いて表示することができ、携帯端末30において対応している書体の種類(記憶部32に記憶されているフォントデータに対応する書体の種類)については、そのフォントデータを用いて文字をその書体の種類で表した画像を生成して表示させることができる。
したがって、携帯端末30に文字を表示させるときに、その文字の一部にその携帯端末30に対応していない書体の種類があっても、対応している書体の種類のデータを有効に活用した上で、携帯端末30の表示画面に作成者の意図に沿った表示をさせることができる。
【0056】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように、さまざまな態様で実施可能である。
[変形例1]
上述した実施形態においては、携帯端末30に対応していない書体の種類を用いた文字がある場合には、その文字については全て画像データに変換されていたが、対応していない書体の種類のうち、対応している書体の種類に近いものについては、対応しているその書体の種類に変更して、生成される画像データの量を少なくしてもよい。以下、この場合におけるプログラム生成機能の構成について説明する。
【0057】
図12は、変形例1に係るに係るプログラム生成機能を示すブロック図である。本変形例におけるプログラム生成機能は、実施形態におけるプログラム生成機能に加えて、変更部118および報知部119をさらに用いる。
変更部118は、書体種類取得部114から出力される種類情報、および配置指定情報生成部113から出力される配置指定情報を比較し、携帯端末30に対応していない書体の種類があった場合には、その書体の種類が、種類情報が示す書体の種類に近い関係にある場合には、対応していない書体の種類がその近い関係にある書体の種類になるように、配置指定情報の内容を変更し、画像データ生成部115および表示指定情報生成部116に出力する。画像データ生成部115、表示指定情報生成部116は、このようにして出力された配置指定情報を取得して、実施形態において説明した処理を行う。
【0058】
ここで、近い関係とは、予め決められた関係として変更部118に設定されているものであり、例えば、配置指定情報における書体情報のうち、対応していない書体の種類に係る文字サイズを大小いずれかに1pt変更すれば、種類情報が示す書体の種類に係る文字サイズになる場合を近い関係という。
具体的には、配置指定情報における「書体情報」が「書体A,9pt」であれば機種Xの携帯端末30に対応していない書体の種類であるが、機種Xに係る種類情報に含まれる「書体A,8pt」と近い関係であるから、変更部118によって、配置指定情報における「書体A,9pt」が「書体A,8pt」に変更される。なお、近い関係とは文字サイズだけでなく、書体分類においても適用できる。また、等幅フォントとプロポーショナルフォントとの違いの関係にある書体分類は近い関係であるとしてもよい。
このように、変更部118は、種類情報が示す書体の種類に対応して、予め決められる近い関係となる書体の種類が、配置指定情報における書体情報に含まれている場合に、その書体情報に係る書体の種類を、近い関係となる種類情報が示す書体の種類に変更する。
【0059】
変更部118は、上記変更を行う前に、変更する候補がある場合には、報知部119に通知する。そして、報知部119は、この通知に応じて、表示制御部111を制御して、書体の種類を変更する候補があり、その候補に書体の種類を変更することを促す表示を、表示画面140にさせることにより報知する。なお、報知は、表示画面140に行う場合に限らず、スピーカを有していれば、音として報知してもよい。
【0060】
そして、利用者が操作部13の操作により、変更することについて承諾した場合には、変更部118は上記変更を行い、変更後の配置指定情報を出力する。なお、変更することについて承諾しない場合には、改めて配置の設定を行うようにしてもよい。すなわち、配置指定部112による配置指定の指示が行われる前の状態に戻し、再度配置の設定を行うようにしてもよい。
【0061】
一方、変更部118における変更は、報知部119による報知が行われる前に行い、変更を行った旨の報知をするようにしてもよいし、報知が行われないようにしてもよい。このような場合には、変更部118における変更を行うタイミングは、以下の場合のいずれかとすればよい。
【0062】
まず、第1の場合として、変更する候補がある場合には、全ての変更が自動的に行われる。
第2の場合として、変更する候補があり、かつ、変更しなかった場合に生成されるアーカイブファイルのデータ量、すなわち、制御プログラムと画像データとのデータ量が予め決められたデータ量(以下、上限量という)を超える場合には、変更が行われる。このとき、変更する候補の全てについて変更が行われるようにしてもよいし、アーカイブファイルのデータ量が上限量を超えないように、一部の候補について変更が行われるようにしてもよい。変更が行われる一部の候補については、報知部119によって報知させ、利用者が操作部13の操作により選択してもよい。
また、変更する候補の全てについて変更を行ったとしても、生成されるアーカイブファイルのデータ量が上限量を超えてしまうような場合には、近い関係となる範囲を広げるようにして、変更する候補を増加させるようにしてもよい。
【0063】
[変形例2]
上述した実施形態においては、予め指定した機種の携帯端末30に対応した制御プログラムの生成、アーカイブファイルの生成をしていたが、複数の機種について、同時に生成するようにしてもよい。この場合には、生成装置10を複数の機種の指定が可能な構成にするとともに、プログラム生成機能における各構成の処理を、複数機種、すなわち種類情報ごとに並行して処理するように構成すればよい。
【0064】
[変形例3]
上述した実施形態においては、携帯端末30がアーカイブファイルをダウンロードして、制御プログラムを実行していたが、この携帯端末30は、携帯電話、PDAなどの携帯端末に限られず、テレビ、パーソナルコンピュータなどの表示画面を有する表示装置であれば、どのような表示装置であってもよい。すなわち、携帯端末30は、表示装置の一態様である。なお、パーソナルコンピュータなどにおいて、コンピュータ本体が表示画面となるモニタと別体であっても、本体の制御によってモニタの表示内容が制御されるのであれば、本体とモニタとで表示装置であるものとする。
【0065】
[変形例4]
上述した実施形態においては、文字はアルファベットであるものとして説明したが、日本語(漢字、ひらがな、カタカナ)など様々な言語で用いられる文字であってもよい。
【0066】
[変形例5]
上述した実施形態における生成プログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。ネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。
【符号の説明】
【0067】
1…プログラム提供システム、10…生成装置、11…制御部、12…記憶部、13…操作部、14…表示部、140…表示画面、15…通信部、16…インターフェイス、20…サーバ、30…通信端末、31…制御部、32…記憶部、33…操作部、34…表示部、340…表示画面、35…通信部、36…インターフェイス、40…通信回線、111…表示制御部、112…配置指定部、113…配置指定情報生成部、114…書体種類取得部、115…画像データ生成部、116…表示指定情報生成部、117…プログラム生成部、118…変更部、119…報知部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムを生成するプログラム生成装置であって、
前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、
前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、
前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、
前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、
前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段と
を具備することを特徴とするプログラム生成装置。
【請求項2】
前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字については、当該文字の書体の種類を示す書体情報を、当該取得された書体の種類を示す書体情報に変更する変更手段をさらに具備し、
前記画像データ生成手段は、前記変更手段によって書体情報が変更された配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム生成装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記書体情報を変更する
ことを特徴とする請求項2に記載のプログラム生成装置。
【請求項4】
前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字についての範囲を広げる
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプログラム生成装置。
【請求項5】
前記変更手段によって変更される書体情報が存在する場合に、当該書体情報の変更に関する報知を行う報知手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のプログラム生成装置。
【請求項6】
前記表示装置と当該表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類とを対応付けた対応テーブルを記憶する記憶手段と、
前記表示装置を特定する特定手段と
をさらに具備し、
前記取得手段は、前記対応テーブルを参照して、前記特定した表示装置に対応する前記書体の種類を取得する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプログラム生成装置。
【請求項7】
文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムをコンピュータに生成させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、
前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、
前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、
前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、
前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段
として機能させるプログラム。
【請求項1】
文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムを生成するプログラム生成装置であって、
前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、
前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、
前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、
前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、
前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段と
を具備することを特徴とするプログラム生成装置。
【請求項2】
前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字については、当該文字の書体の種類を示す書体情報を、当該取得された書体の種類を示す書体情報に変更する変更手段をさらに具備し、
前記画像データ生成手段は、前記変更手段によって書体情報が変更された配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム生成装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記書体情報を変更する
ことを特徴とする請求項2に記載のプログラム生成装置。
【請求項4】
前記変更手段は、前記生成手段によって前記制御プログラムが生成され、前記画像データ生成手段によって前記画像データが生成された場合に、当該制御プログラムと当該画像データとのデータ量が予め決められたデータ量を超える場合に、前記取得手段によって取得された書体の種類に対応して決められる当該書体の種類とは異なる書体の種類の文字についての範囲を広げる
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプログラム生成装置。
【請求項5】
前記変更手段によって変更される書体情報が存在する場合に、当該書体情報の変更に関する報知を行う報知手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のプログラム生成装置。
【請求項6】
前記表示装置と当該表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類とを対応付けた対応テーブルを記憶する記憶手段と、
前記表示装置を特定する特定手段と
をさらに具備し、
前記取得手段は、前記対応テーブルを参照して、前記特定した表示装置に対応する前記書体の種類を取得する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプログラム生成装置。
【請求項7】
文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す文字画像データを生成するためのフォントデータを前記書体の種類ごとに記憶する表示装置において、当該表示装置の表示画面における表示内容を制御する機能を実現するための制御プログラムをコンピュータに生成させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記表示装置が記憶するフォントデータの書体の種類を取得する取得手段と、
前記表示内容となる文字、当該文字の書体の種類および当該文字の表示位置を指定する指定手段と、
前記指定手段によって指定された文字を示す文字情報、当該文字の書体の種類を示す書体情報、および当該文字の表示位置を示す位置情報を有する配置指定情報を生成する配置指定情報生成手段と、
前記配置指定情報のうち、前記取得手段によって取得された書体の種類以外の文字を示す文字情報および当該文字の書体の種類を示す書体情報に基づいて、当該文字を当該書体の種類で表した画像を示す画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記配置指定情報の前記文字情報および前記書体情報のうち、前記画像データ生成手段によって画像データを生成するときに用いた文字および書体の種類に係る文字情報および書体情報を、当該画像データを特定する画像特定情報に置換することにより、当該画像特定情報および当該画像特定情報に係る画像の表示位置を示す位置情報を有するとともに、前記配置指定情報のうち前記置換がされていない文字および書体の種類に係る前記文字情報、前記書体情報および前記位置情報を有する表示指定情報を生成する表示指定情報生成手段と、
前記表示装置に、当該表示装置の表示画面において、前記表示指定情報における前記文字情報が示す文字を前記書体情報が示す書体の種類で表した画像、および前記画像特定情報によって特定される画像データが示す画像を、前記表示指定情報にしたがった表示位置に表示させる機能を実現させるための制御プログラムを生成するプログラム生成手段
として機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−113344(P2011−113344A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269798(P2009−269798)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(000102717)エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(000102717)エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
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