ペット用トイレシート
【課題】飼い主等の手がペットの排泄物に触れないように使用後のペット用トイレシートを簡単に処理できるとともに、排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難いペット用トイレシートを提供すること。
【解決手段】本発明のペット用トイレシート1Aは、排泄物捕捉面に液透過性の表面シート2と、非排泄物捕捉面に液不透過性の裏面シート3と、吸収体4とを備えたシート本体10を有する。トイレシート1Aには、裏面シート3の外面に最外層フィルムシート5が配されている。最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配された強接着部71にて裏面シート3と固定され、強接着部71以外の部分は裏面シート3と固定されていないか又は仮固定部73にて仮固定されている。使用後のトイレシート1Aの廃棄時には、排泄物をシート本体10で包み、包んだシート本体10を最外層フィルムシート5で覆うようになされている。
【解決手段】本発明のペット用トイレシート1Aは、排泄物捕捉面に液透過性の表面シート2と、非排泄物捕捉面に液不透過性の裏面シート3と、吸収体4とを備えたシート本体10を有する。トイレシート1Aには、裏面シート3の外面に最外層フィルムシート5が配されている。最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配された強接着部71にて裏面シート3と固定され、強接着部71以外の部分は裏面シート3と固定されていないか又は仮固定部73にて仮固定されている。使用後のトイレシート1Aの廃棄時には、排泄物をシート本体10で包み、包んだシート本体10を最外層フィルムシート5で覆うようになされている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、犬や猫等のペット(小動物)の排泄液の処理に用いられるペット用トイレシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、犬や猫等のペットを住居内で飼育する場合、ペットの排泄物の処理には、ペット用トイレシートが使用されている。使用後のペット用トイレシートを廃棄処分する際に、飼い主等の手がペットの排泄物に触れないように簡単に処理できるペット用トイレシートとして、例えば、特許文献1又は2には、紐を取り付けたペット用トイレシートが開示されており、特許文献3には、ペット用トイレシートの外周縁部に設けられたミシン目を切り離して紐を見立てるペット用トイレシートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3053145号公報
【特許文献2】特開2001−204286号公報
【特許文献3】特開2005−137343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1〜3に記載のペット用トイレシートは、何れも、紐を結ぶことにより使用後のペット用トイレシートを巾着袋状に変形させて廃棄するものであり、紐の結び目以外の部位から、中の排泄物が見えたり、排泄物の臭いが拡散し易く、臭いの拡散を防止したりすることが難しい。
【0005】
従って本発明の課題は、飼い主等の手がペットの排泄物に触れないように簡単に処理できるとともに、使用後のペット用トイレシートの排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難いペット用トイレシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ペットの排泄物を受ける排泄物捕捉面を形成する液透過性の表面シートと、非排泄物捕捉面を形成する液不透過性の裏面シートと、それらシートの間に配された液保持性の吸収体とを備えたシート本体を有するペット用トイレシートであって、前記シート本体の前記裏面シートの外面に最外層フィルムシートが配されており、前記最外層フィルムシートは、前記シート本体の外周縁部に配された強接着部にて前記裏面シートと固定され、該強接着部以外の部分は該裏面シートと固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部にて仮固定されており、使用後の前記ペット用トイレシートの廃棄時には、排泄物を前記シート本体で包み、包んだ該シート本体を前記最外層フィルムシートで覆うようになされているペット用トイレシートを提供することにより、前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のペット用トイレシートは、飼い主等の手がペットの排泄物に触れないように使用後のペット用トイレシートを簡単に処理できるとともに、排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明のペット用トイレシートの第1実施形態を表面シート側からみた一部破断平面図である。
【図2】図2は、図1のペット用トイレシートを最外層フィルムシート側から見た平面図である。
【図3】図3は、図1のX1−X1線断面図である。
【図4】図4は、図1のY1−Y1線断面図である。
【図5】図5は、使用後の図1のペット用トイレシートを廃棄する際の態様を説明する図であり、図5(a)はペットの排泄物を捕捉したシート本体から最外層フィルムシートを裏返す動作を示す図であり、図5(b)は排泄物を包んだシート本体を裏返した最外層フィルムシートで覆う動作を示す図であり、図5(c)は排泄物を包んだシート本体を裏返した最外層フィルムシートで覆った状態を示す図である。
【図6】図6は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図7】図7は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図8】図8は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の別の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図9】図9は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の更に別の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図10】図10は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の更に別の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図11】図11は、本発明のペット用トイレシートの第3実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図12】図12は、本発明のペット用トイレシートの第4実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図13】図13は、本発明のペット用トイレシートの第5実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のペット用トイレシートについて、その好ましい第1実施形態に基づき図1〜図5を参照しながら説明する。
第1実施形態のペット用トイレシート1A(以下、「トイレシート1A」ともいう)は、図1〜図4に示すように、ペットの排泄物を受ける排泄物捕捉面を形成する液透過性の表面シート2と、非排泄物捕捉面を形成する液不透過性の裏面シート3と、それらシート2,3の間に配された液保持性の吸収体4とを備えたシート本体10を有している。また、トイレシート1Aには、図1〜図4に示すように、裏面シート3の外面に最外層フィルムシート5が配されている。
【0010】
本発明のペット用トイレシート又はペット用トイレシートを構成する材料においては、ペットが排泄を行う面を「排泄物捕捉面」、「上面」又は「内面」、ペットが排泄を行う面から遠い面(反対側の面)を「非排泄物捕捉面」、「下面」又は「外面」と呼ぶ。
【0011】
第1実施形態のトイレシート1Aを平面視した形状は、図1,図2に示すように、Y方向に長い長方形状であるが、平面視した形状に特に制限はなく、例えば楕円形、多角形等の形状であってもよい。図中の「Y方向」は、トイレシート1Aの長手方向と同じ方向であり、図中の「X方向」は、トイレシート1Aの幅方向と同じ方向であり、Y方向に垂直な方向である。図中の「Z方向」は、トイレシート1Aの厚み方向と同じ方向であり、上下方向である。
【0012】
シート本体10の排泄物捕捉面を形成する表面シート2は、液透過性のシートである。表面シート2は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、後述する吸収体4の外周よりも外方に延出しており、トイレシート1Aの輪郭と一致する輪郭を有している。
【0013】
表面シート2としては、例えば不織布や多孔性フィルムシート等を用いることができる。表面シート2としては、液保持性がないか極めて低いもので、液を素早く下層側へ通過させやすい材料を用いることが好ましい。そのような材料を使用することにより、表面の液残りが少なくなるので尿が拡散し難く、尿臭も拡散し難くなる。表面シート2の材料としては、撥水性繊維からなる不織布又はそれを親水化処理した不織布や、樹脂性の多孔性フィルムシートが好ましい。
【0014】
表面シート2に不織布を使用する場合には、ペットが特に犬の場合には、いたずらで引っ掻いたり、掘り起こしたりする動作などをするために、十分な強度を有するものが好ましい。そのような不織布としては、ヒートロール不織布、スパンボンド不織布、エアスルー不織布などが挙げられる。十分な液透過性及び機械的強度の確保、並びに経済性の観点から、不織布の坪量は、10〜100g/m2、特に15〜40g/m2であることが好ましい。
【0015】
シート本体10の非排泄物捕捉面を形成する裏面シート3は、液不透過性のシートである。裏面シート3は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、後述する吸収体4の外周よりも外方に延出しており、トイレシート1Aの輪郭と一致する輪郭を有しており、表面シート2と同形同大に形成されている。
【0016】
裏面シート3としては、例えば合成樹脂製の液不透過性フィルムや、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層(SMS)不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができる。裏面シート3としては、透湿性がないか低い材料を用いることが、尿が排泄された後放置されていても床やトイレトレーに湿気が溜まり難いので好ましい。低透湿性という点からは、裏面シート3として合成樹脂製のフィルムを用いることが好ましい。
【0017】
裏面シート3は、ペットの排泄物を包んだトイレシート1Aから該排泄物が見え難く、使用感が向上する観点から、不透明であることが好ましい。「不透明」であるとは、外界からの光を透過しにくくすることで内容物が見えにくい程度になっている状態であることを意味する。具体的には、JIS K 7105法に準拠した全光線透過率測定方法に従って、反射・透過率計(例えば、(株)村上色彩研究所製、商品名「HR−100」)を用いて、裏面シート3の任意の点10点を、A光源で全光透過率Ttの値を測定し、その平均値を光透過率とし、当該値が0〜70%、特に0〜50%、更に0〜30%のものが好ましい。また、光透過率が比較的高い場合(50%超の場合)には、艶消しや擦り硝子調のものを使用すると、内容物が見え難くなるので、より好ましい。なお、艶消しや擦り硝子調の技術は、光透過率が低い場合に使用しても構わない。
【0018】
図1に示すシート本体10の吸収体4を平面視した形状は、Y方向に長い長方形状であるが、形状に特に制限はなく、例えば楕円形、多角形等の形状であってもよい。
【0019】
吸収体4としては、パルプ等のセルロース系繊維からなる吸液性繊維と、高吸収性ポリマー等のヒドロゲル材料からなる粒子との混合体から構成されているものや、又は該混合体がティッシュペーパーや不織布等からなる液透過性シートで包被されて構成されているもの、更には、2枚の不織布の間に膨潤可能な状態で高吸収性ポリマーが挟持されたパルプレス構造のものや、特開平8−246395号公報記載の吸収性シートなどを使用することができる。トイレシート1Aでは、吸水性ポリマー、解繊パルプ等の混合物を主とする吸収体4をパルプ製の紙によって包被して吸収構造体を吸収体4として用いている。
【0020】
シート本体10は、図1〜図4に示すように、表面シート2と裏面シート3との間に長方形状の吸収体4を配し、吸収体4の外周よりも外方に延出する表面シート2の延出部分と裏面シート3の延出部分を、ホットメルト等の接着剤やヒートシール、超音波シール、高周波シール等の融着手段を用いて固定した外周縁部6を有している。外周縁部6により、表面シート2と裏面シート3との間に、吸収体4が挟持されるようになっており、吸収体4を構成する高吸収性ポリマー等が密封されている。外周縁部6の幅は、1〜50mm、特に3〜35mmであることが、排泄物捕捉部分面積の確保と廃棄形状成形性の観点から好ましい。外周縁部6は、X方向に延びる一対の短手シール部61,61とY方向に延びる一対の長手シール部62,62と、を有している。
【0021】
トイレシート1Aには、図1〜図4に示すように、シート本体10の裏面シート3の外面に最外層フィルムシート5が配されている。最外層フィルムシート5は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、トイレシート1Aの輪郭(シート本体10の輪郭)と一致する輪郭を有しており、表面シート2及び裏面シート3と同形同大に形成されている。最外層フィルムシート5は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、裏面シート3の全面積(100%)を覆うように配されている。
【0022】
最外層フィルムシート5は、図3,図4に示すように、シート本体10の非排泄物捕捉面を形成する裏面シート3の外面(下面)に配されるもので、トイレシート1Aにおいては、Z方向において最も下側に位置するものであることから、使用状態においては、トイレシートと共に使用するトイレトレーや、床と直接接触する部位である。
【0023】
最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配された強接着部71にて裏面シート3と固定され、強接着部71以外の部分は裏面シート3と固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部73にて仮固定されている。具体的に説明すると、最外層フィルムシート5は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2,図4に示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、シート本体10の外周縁部6である他方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0024】
強接着部71は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、外周縁部6の一方の短手シール部61と重なる最外層フィルムシート5のY方向の一端部の位置に配され、短手シール部61のX方向の全長に亘って配されている。強接着部71は、外周縁部6の形成と同様に、ホットメルト等の接着剤を塗布したり、ヒートシール、超音波シール、高周波シール等の融着手段を用いたりして形成されている。このように形成された強接着部71を介して、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61と最外層フィルムシート5とを強固に接着している。
【0025】
仮固定部73は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、外周縁部6の他方の短手シール部61と重なる最外層フィルムシート5のY方向の他端部の位置に配され、短手シール部61のX方向の中央部にのみ配されている。仮固定部73は、易離脱可能に仮固定されている部分であり、仮固定する手法としては、種々の手法が用いられるが、トイレシート1Aにおいては、最外層フィルムシート5に対して剥離性を有する粘着剤を塗布して形成されている。このように形成された仮固定部73を介して、シート本体10の外周縁部6である他方の短手シール部61と最外層フィルムシート5とを仮接着している。
【0026】
トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は、自己接着性を有している。自己接着性を有する最外層フィルムシート5は、好ましくはフィルムシート基材の少なくとも非排泄物捕捉面(下面)に、自着剤を塗布して形成される。ここで、自己接着性とは、同種の材料間で接着する性質を意味し、具体的には、前記フィルムシート基材に塗布されている自着剤同士でのみ接着性を有する場合や、フィルムシート基材同士の高い摩擦力によって接着される場合などが挙げられる。このような自己接着性を有する最外層フィルムシート5を用いると、廃棄形状を容易に、かつ、任意の形状に形成できるので好ましい。特に、他の材料に対しては実質的に接着しない性質を併せ持つと、最外層フィルムシート5は、シート本体10を構成する表面シート2や裏面シート3等の該最外層フィルムシート5以外のトイレシート1Aの構成部材に実質的に接着しないので、使用後のトイレシート1Aの廃棄時の操作性に優れるようになる。
尚、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は自己接着性を有しているが、本発明のペット用トイレシートにおいては自己接着性を有していなくてもよい。
【0027】
最外層フィルムシート5のフィルムシート基材としては、柔らかく、床を傷つけない液不透過性のフィルムが好ましく、具体的には、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリウレタン、ポリエチレン等の樹脂から形成されたフィルムや、これらいくつかの樹脂が複合されて形成されたフィルム等が挙げられる。最外層フィルムシート5が、不透過性のフィルムで構成されていると、上述したように、最外層フィルムシート5はZ方向において最も下側に位置するものであることから、裏面シート3からの漏れを更に防止することができる。
【0028】
最外層フィルムシート5のフィルムシート基材としては、伸長性のフィルムが好ましく、伸長性で且つ不透過性のフィルムであることが更に好ましく、伸長性で且つ不透過性のフィルムであって更に自己接着性を有していることが特に好ましい。最外層フィルムシート5の伸長性は、使用後のトイレシート1Aの廃棄時の操作性に優れる観点から、少なくともY方向に伸長性を有していることが好ましく、Y方向及びX方向に伸長性を有していることが更に好ましい。
【0029】
最外層フィルムシート5が伸長性を有している場合、使用後のトイレシート1Aの廃棄時の操作性に優れる観点から、最外層フィルムシート5は、Y方向における最大伸長率が120%以上であることが好ましく、150%以上であることが更に好ましい。なお、最外層フィルムシート5の伸長性は収縮性がないか、極めて弱いことが好ましく、すなわち、フィルムシート5が塑性変形することが好ましい。最大伸長率は以下の方法で測定される。X方向に伸長性を有している場合も同様である。
【0030】
<最外層フィルムシートの最大伸張率の測定方法>
トイレシート1Aから最外層フィルムシート5を、X方向に25mm、Y方向に100mm切り出し、測定片を作製する。測定片を、Y方向が引張方向となるように、引張試験機(株式会社オリエンテックの「テンシロン」RTA−100)のチャックに取り付ける。初期チャック間距離は50mmとする。次に、測定片を100mm/minでフィルムシートが破断するまで引っ張り、破断時の伸びの長さから初期長(100mm)を引き、その値をチャック間距離で除し更に100を乗じた値を最大伸長率とする。尚、測定片の寸法が、前述した大きさに満たない場合には、その寸法で適宜測定しても良い。X方向に伸長性を有している場合も同様な方法で測定する。
【0031】
最外層フィルムシート5の自着剤としては、十分な止着力を有するものが好ましい。具体的には、アクリル系重合体、天然ゴム由来の重合体、ポリウレタン系重合体等が挙げられ、アクリル系重合体を使用することが好ましい。アクリル系重合体は、アクリル酸アルキルエステル及び/またはメタクリル酸アルキルエステルを主成分とする(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体または共重合体である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0032】
最外層フィルムシート5は、ペットの排泄物を包んだトイレシート1Aから該排泄物が見え難く、使用感が向上する観点から、有色であることが好ましく、特に、裏面シート3が不透明で且つ最外層フィルムシート5が有色であることが好ましい。ここで「有色」とは、無色透明を除くが、白色(L*値が85以上)は含む概念である。ただし、白色の場合には、白乳色であることが好ましい。一方で、白色以外の有色系である場合には、最外層フィルムシート5は、具体的には、L*a*b*表色系におけるL*値が40以下、特に25以下、更には10以下のものであることが好ましい。ここで最外層フィルムシート5のL*値は色差計によって測定できる。例えば、日本電色工業(株)のハンディ型分光色差計NF777(商品名)を用い、照明条件C、視野角条件2°、正面受光条件0/45°、光束径φ10mmの測定条件で、最外層フィルムシート5の反射光を測定して求めることができる。このとき、背景板としてL*値が95以上の白色板を用いて測定することが好ましい。
【0033】
トイレシート1Aの厚みは、用途に応じて適宜調整されればよいが、好ましくは1〜30mm、更に好ましくは3〜25mmである。シート本体10の吸収体4の厚みは、用途に応じて適宜調整されればよいが、好ましくは0.5〜25mm、更に好ましくは2〜20mmである。
前記厚みは、特に断らない限り、測定法としてはキーエンス社製のレーザー厚み計(商品名:LK−080)にて0.245kPaの荷重下で測定した値を厚みとする。
【0034】
次に上述した本発明の第1実施形態のトイレシート1Aを使用した際の作用効果について説明する。
使用後のトイレシート1Aの廃棄時には、排泄物をシート本体10で包み、包んだシート本体10を最外層フィルムシート5で覆うようになされている。具体的には、使用後のトイレシート1Aは、廃棄時には、図5(a)に示すように、先ず、仮固定部73にて、シート本体10の外周縁部6の他方の短手シール部61に仮接着している最外層フィルムシート5の端部を、シート本体10の短手シール部61から外し、ペットの排泄物をシート本体10で包む。次いで、図5(b)に示すように、強接着部71にて、シート本体10の外周縁部6の一方の短手シール部61に強固に接着している最外層フィルムシート5を、X方向に延びる強接着部71を軸として、外した最外層フィルムシート5を裏返す。次いで、図5(c)に示すように、包んだシート本体10を、裏返した最外層フィルムシート5で覆う。このような手順で使用後のトイレシート1Aを処理できるので、例えば飼い主の手がペットの排泄物に触れないように使用後のペット用トイレシートを簡単に処理できる。また、図5(c)に示すように、包んだシート本体10を、裏返した最外層フィルムシート5で覆っているので、排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難い。
【0035】
また、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は、自己接着性を有しているので、図5(c)に示すように、包んだシート本体10を裏返した最外層フィルムシート5で覆うと、最外層フィルムシート5同士で接着し、排泄物を包んだシート本体10を密閉することができる。その為、更に排泄物が見え難く、排泄物の臭いが更に拡散し難い。
【0036】
また、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は、自己接着性を有しているので摩擦力が向上し、トイレシート1Aを、トイレトレーと共に使用せずに、直接床に置いて使用しても、滑り難くなる。このようにトイレシート1Aを単体で使用しても、最外層フィルムシート5のフィルムシート基材として液不透過性のフィルムを用いていれば、液不透過性の裏面シート3との相乗効果によりペットの尿の漏れを効果的に防止することができる。
【0037】
また、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5が伸長性と自己接着性を併せ持つので、所望の廃棄形状にすることが可能であることから、排泄物量が多い場合と少ない場合で内容物が見え難い形状とすることも、また、コンパクトな形状に纏めることも可能であるので、非常に使い勝手が良いものである。
【0038】
以下に、本発明の第2〜5実施形態のトイレシートについて、図6〜図13に基づいて説明する。各実施形態のペット用トイレシート1B〜1E(以下、「トイレシート1B〜1E」ともいう)については、第1実施形態のトイレシート1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、トイレシート1Aと同様であり、トイレシート1Aの説明が適宜適用される。
【0039】
第2実施形態のトイレシート1Bでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図6に示すように、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されていることが好ましい。具体的には、トイレシート1Bの最外層フィルムシート5は、図6に示すように、X方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有し、Y方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さの50〜90%の長さを有している。
【0040】
最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配された強接着部71にて裏面シート3と固定され、強接着部71以外の部分は裏面シート3と固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部73にて仮固定されている。具体的に説明すると、最外層フィルムシート5は、トイレシート1Bにおいては、図6に示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、最外層フィルムシート5のY方向の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0041】
強接着部71は、トイレシート1Bにおいては、図6に示すように、外周縁部6の一方の短手シール部61と重なる最外層フィルムシート5のY方向の一端部の位置に配され、最外層フィルムシート5のX方向の全長に亘って配されている。一方、仮固定部73は、トイレシート1Bにおいては、図6に示すように、最外層フィルムシート5のY方向の他端部の位置に配され、トイレシート1BのX方向の中央部にのみ配されている。
このように配された強接着部71を介して、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61と最外層フィルムシート5の一端部とを強固に接着し、仮固定部73を介して、シート本体10と最外層フィルムシート5の他端部とを仮接着している。
【0042】
第2実施形態のトイレシート1Bにおいても、第1実施形態のトイレシート1Aと同様の手順で使用後のトイレシート1Bを処理できるので、トイレシート1Aと同様の効果を奏する。
【0043】
第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、下記のように、適宜変更可能である。
例えば、第2実施形態においては、図7に示すように、仮固定部73を省略しても良い。
【0044】
また、第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、図8に示すように、強接着部71を最外層フィルムシート5の3つの隅に配し(71a,71b,71c)、仮固定部73を省略しても良い。この形態では最外層フィルムシートが被固定面からずれ難く、使用時の捲れが抑制し易い。
【0045】
また、第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、図9に示すように、強接着部72を、最外層フィルムシート5のX方向端部に、Y方向全長に沿って配し、それ以外の箇所には強接着部及び仮固定部を設けない形態としても構わない。
【0046】
また、第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、図10に示すように最外層フィルムシート5をコの字状としても構わない。最外層フィルムシート5と裏面シート3との接着形式はこれまで説明した形態を適用することができる他、図10に示すような接着形態を採用することができる。具体的には、最外層フィルムシート5のY方向の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定され、また、一対の長手シール部62,62において、最外層フィルムシート5のX方向の両端部が、Y方向に延びる強接着部72,72にて裏面シート3に固定されている。最外層フィルムシート5は、強接着部71,72以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。トイレシート1Bにおいては、仮固定部73が配されていない。
【0047】
次に、本発明の第3実施形態のトイレシート1Cについて、図11に基づいて説明する。
第3実施形態のトイレシート1Cでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図11に示すように、右側のフィルムシート部5aと左側のフィルムシート部5bとを備えている。トイレシート1Cにおいては、フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bにより、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されている。フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bは、それぞれ矩形状であり、X方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有している。フィルムシート部5aは、トイレシート1Cにおいては、シート本体10(裏面シート3)のY方向の長さの30〜80%の長さを有しており、フィルムシート部5bは、トイレシート1Cにおいては、シート本体10(裏面シート3)のY方向の長さの10〜60%の長さを有している。なお、フィルムシート部5a、5b双方が不透明であることが好ましいが、排泄物を視認困難とできればいずれか一方が不透明であれば良い。また擦り硝子調又は艶消し調を採用する場合にも、フィルムシート部5a、5bの双方であることが好ましいが、一方だけでも良い。
【0048】
右側のフィルムシート部5aは、トイレシート1Cにおいては、図11に示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、フィルムシート部5aのY方向右側の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、フィルムシート部5aのY方向左側の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0049】
左側のフィルムシート部5bは、トイレシート1Cにおいては、図11示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向左側の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、最外層フィルムシート5のY方向右側の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0050】
強接着部71は、トイレシート1Cにおいては、図11に示すように、外周縁部6の一方の短手シール部61と重なるフィルムシート部5aのY方向右側の一端部の位置に配され、更に外周縁部6の他方の短手シール部61と重なるフィルムシート部5bのY方向左側の一端部の位置に配され、それぞれ、最外層フィルムシート5のX方向の全長に亘って配されている。仮固定部73は、トイレシート1Cにおいては、図11に示すように、フィルムシート部5aのY方向左側の他端部の位置に配され、トイレシート1BのX方向の中央部にのみ配されており、更にフィルムシート部5bのY方向右側の他端部の位置に配され、トイレシート1BのX方向の中央部にのみ配されている。このように配された強接着部71,71を介して、シート本体10の外周縁部6である一対の短手シール部61,61とフィルムシート部5a,5bの一端部とを強固に接着し、仮固定部73を介して、シート本体10とフィルムシート部5a,5bの他端部とを仮接着している。
【0051】
第3実施形態のトイレシート1Cによれば、フィルムシート部5a,5bが左右に分割されているため、両フィルムシート部5a,5bを重ねるように廃棄形状を形成することが可能であり、内容物がトイレシート1C内から露出することがより抑制され、また、遮蔽性に優れる。
【0052】
次に、本発明の第4実施形態のトイレシート1Dについて、図12に基づいて説明する。
第4実施形態のトイレシート1Dでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図12に示すように、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されていることが好ましい。具体的には、トイレシート1Dの最外層フィルムシート5は、図12に示すように、Y方向に長い長方形状であり、Y方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有し、X方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さの50〜90%の長さを有している。
【0053】
最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配されたX方向に延びる強接着部71,71と、Y方向に延びる72にて裏面シート3と固定され、強接着部71,72以外の部分は裏面シート3と固定されていない。また、トイレシート1Dにおいては、仮固定部73が配されていない。図12に示す形態では、強接着部71、71は、最外層フィルムシート5のY方向の両端部の位置に、X方向の全長に亘って配されている。
【0054】
また、強接着部72は、図12に示すように、最外層フィルムシート5のX方向の一端部の位置に、Y方向の全長に亘って配されている。このようにして、トイレシート1Dにおいては、コの字状の接着部を形成している。
【0055】
第4実施形態のトイレシート1Dは、廃棄時には、先ず、ペットの排泄物をシート本体10で包み、その後、コの字状の一対の強接着部71,71及び強接着部72を軸として、最外層フィルムシート5をひっくり返し、袋状にして覆う。このような手順で使用後のトイレシート1Dを処理できるので、例えば飼い主の手がペットの排泄物に触れないように使用後のペット用トイレシートを簡単に処理できる。また、包んだシート本体10を、最外層フィルムシート5で袋状にして覆っているので、排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難い。また、最外層フィルムシート5が長手方向全体を覆うので、トイレシート1D使用時に捲れが生じ難い。
【0056】
第5実施形態のトイレシート1Eについて、図13に基づいて説明する。
第5実施形態のトイレシート1Eでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図13に示すように、上側のフィルムシート部5aと下側のフィルムシート部5bとを備えている。トイレシート1Eにおいては、フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bにより、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されている。フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bは、それぞれ矩形状であり、Y方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有している。フィルムシート部5aは、トイレシート1Iにおいては、シート本体10(裏面シート3)のX方向の長さの20〜80%の長さを有しており、フィルムシート部5bは、トイレシート1Iにおいては、シート本体10(裏面シート3)のX方向の長さの80〜20%の長さを有している。
【0057】
上側のフィルムシート部5aは、トイレシート1Eにおいては、図13に示すように、シート本体10の外周縁部6である一対の短手シール部61,61において、フィルムシート部5aのY方向の両端部が、X方向に延びる強接着部71a,71aにて裏面シート3に固定されており、シート本体10の外周縁部6である一方の長手シール部62において、フィルムシート部5aのX方向上側の一端部が、Y方向に延びる強接着部72にて裏面シート3に固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。トイレシート1Iにおいては、仮固定部73が配されていない。
下側のフィルムシート部5bも同様の接着形態により裏面シート3に固定されている。
このようにして、フィルムシート部5a,5bにおいては、一対の強接着部71a,71aと強接着部72、及び一対の強接着部71b、71bと強接着部72とで、それぞれがコの字状の接着部を形成している。
このように配された強接着部71a,71a、71b,71bを介して、シート本体10の外周縁部6である一対の短手シール部61,61とフィルムシート部5a,5bのY方向の両端部とを強固に接着し、強接着部72を介して、シート本体10の外周縁部6である一方の長手シール部62とフィルムシート部5a,5bのX方向外方側の一端部とを強固に接着している。
【0058】
第5実施形態のトイレシート1Eによれば、廃棄形状とする際に、最外層フィルムシート5を裏面側から表面側へと返す操作が、短手方向から作業し易く、また、横方向に広いポケット構造ができることから、大量の大便を収納する操作を行いやすい。また、表面シート2を一方のフィルムシート部5a,5bで覆った後に、更に他方のフィルムシート部5b,5aで重ねるように覆うことができるので、排泄物を視覚的・嗅覚的に遮蔽する効果が高くなる。
【0059】
本発明のペット用トイレシートは、上述の第1実施形態のトイレシート1A、第2実施形態のトイレシート1B、第3実施形態のトイレシート1C、第4実施形態のトイレシート1D、第5実施形態のトイレシート1Eに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。また、上述の第1〜第5各実施形態のトイレシートにおける各構成要件は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜組み合わせて実施できる。
【0060】
例えば、本発明のペット用トイレシートの各構成材料には、本発明の効果を損ねない範囲で種々添加剤を配合しても良い。添加材としては、抗菌剤、無色系又は淡色系の消臭剤、香料などが挙げられる。
【0061】
本実施形態のペット用トイレシートは、犬や猫などの動物用トイレシートとして好適であるが、このほか、ウサギ、ハムスター等の動物用トイレシートとしても使用可能である。
【符号の説明】
【0062】
1A,1B,1C,1D,1E ペット用トイレシート
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
10 シート本体
5 最外層フィルムシート
5a,5b フィルムシート部
6 外周縁部
61 短手シール部
62 長手シール部
71,72 強接着部
73 仮固定部
【技術分野】
【0001】
本発明は、犬や猫等のペット(小動物)の排泄液の処理に用いられるペット用トイレシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、犬や猫等のペットを住居内で飼育する場合、ペットの排泄物の処理には、ペット用トイレシートが使用されている。使用後のペット用トイレシートを廃棄処分する際に、飼い主等の手がペットの排泄物に触れないように簡単に処理できるペット用トイレシートとして、例えば、特許文献1又は2には、紐を取り付けたペット用トイレシートが開示されており、特許文献3には、ペット用トイレシートの外周縁部に設けられたミシン目を切り離して紐を見立てるペット用トイレシートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3053145号公報
【特許文献2】特開2001−204286号公報
【特許文献3】特開2005−137343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1〜3に記載のペット用トイレシートは、何れも、紐を結ぶことにより使用後のペット用トイレシートを巾着袋状に変形させて廃棄するものであり、紐の結び目以外の部位から、中の排泄物が見えたり、排泄物の臭いが拡散し易く、臭いの拡散を防止したりすることが難しい。
【0005】
従って本発明の課題は、飼い主等の手がペットの排泄物に触れないように簡単に処理できるとともに、使用後のペット用トイレシートの排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難いペット用トイレシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ペットの排泄物を受ける排泄物捕捉面を形成する液透過性の表面シートと、非排泄物捕捉面を形成する液不透過性の裏面シートと、それらシートの間に配された液保持性の吸収体とを備えたシート本体を有するペット用トイレシートであって、前記シート本体の前記裏面シートの外面に最外層フィルムシートが配されており、前記最外層フィルムシートは、前記シート本体の外周縁部に配された強接着部にて前記裏面シートと固定され、該強接着部以外の部分は該裏面シートと固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部にて仮固定されており、使用後の前記ペット用トイレシートの廃棄時には、排泄物を前記シート本体で包み、包んだ該シート本体を前記最外層フィルムシートで覆うようになされているペット用トイレシートを提供することにより、前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のペット用トイレシートは、飼い主等の手がペットの排泄物に触れないように使用後のペット用トイレシートを簡単に処理できるとともに、排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明のペット用トイレシートの第1実施形態を表面シート側からみた一部破断平面図である。
【図2】図2は、図1のペット用トイレシートを最外層フィルムシート側から見た平面図である。
【図3】図3は、図1のX1−X1線断面図である。
【図4】図4は、図1のY1−Y1線断面図である。
【図5】図5は、使用後の図1のペット用トイレシートを廃棄する際の態様を説明する図であり、図5(a)はペットの排泄物を捕捉したシート本体から最外層フィルムシートを裏返す動作を示す図であり、図5(b)は排泄物を包んだシート本体を裏返した最外層フィルムシートで覆う動作を示す図であり、図5(c)は排泄物を包んだシート本体を裏返した最外層フィルムシートで覆った状態を示す図である。
【図6】図6は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図7】図7は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図8】図8は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の別の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図9】図9は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の更に別の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図10】図10は、本発明のペット用トイレシートの第2実施形態の更に別の変形例を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図11】図11は、本発明のペット用トイレシートの第3実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図12】図12は、本発明のペット用トイレシートの第4実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【図13】図13は、本発明のペット用トイレシートの第5実施形態を最外層フィルムシート側から見た平面図である(図2相当図)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のペット用トイレシートについて、その好ましい第1実施形態に基づき図1〜図5を参照しながら説明する。
第1実施形態のペット用トイレシート1A(以下、「トイレシート1A」ともいう)は、図1〜図4に示すように、ペットの排泄物を受ける排泄物捕捉面を形成する液透過性の表面シート2と、非排泄物捕捉面を形成する液不透過性の裏面シート3と、それらシート2,3の間に配された液保持性の吸収体4とを備えたシート本体10を有している。また、トイレシート1Aには、図1〜図4に示すように、裏面シート3の外面に最外層フィルムシート5が配されている。
【0010】
本発明のペット用トイレシート又はペット用トイレシートを構成する材料においては、ペットが排泄を行う面を「排泄物捕捉面」、「上面」又は「内面」、ペットが排泄を行う面から遠い面(反対側の面)を「非排泄物捕捉面」、「下面」又は「外面」と呼ぶ。
【0011】
第1実施形態のトイレシート1Aを平面視した形状は、図1,図2に示すように、Y方向に長い長方形状であるが、平面視した形状に特に制限はなく、例えば楕円形、多角形等の形状であってもよい。図中の「Y方向」は、トイレシート1Aの長手方向と同じ方向であり、図中の「X方向」は、トイレシート1Aの幅方向と同じ方向であり、Y方向に垂直な方向である。図中の「Z方向」は、トイレシート1Aの厚み方向と同じ方向であり、上下方向である。
【0012】
シート本体10の排泄物捕捉面を形成する表面シート2は、液透過性のシートである。表面シート2は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、後述する吸収体4の外周よりも外方に延出しており、トイレシート1Aの輪郭と一致する輪郭を有している。
【0013】
表面シート2としては、例えば不織布や多孔性フィルムシート等を用いることができる。表面シート2としては、液保持性がないか極めて低いもので、液を素早く下層側へ通過させやすい材料を用いることが好ましい。そのような材料を使用することにより、表面の液残りが少なくなるので尿が拡散し難く、尿臭も拡散し難くなる。表面シート2の材料としては、撥水性繊維からなる不織布又はそれを親水化処理した不織布や、樹脂性の多孔性フィルムシートが好ましい。
【0014】
表面シート2に不織布を使用する場合には、ペットが特に犬の場合には、いたずらで引っ掻いたり、掘り起こしたりする動作などをするために、十分な強度を有するものが好ましい。そのような不織布としては、ヒートロール不織布、スパンボンド不織布、エアスルー不織布などが挙げられる。十分な液透過性及び機械的強度の確保、並びに経済性の観点から、不織布の坪量は、10〜100g/m2、特に15〜40g/m2であることが好ましい。
【0015】
シート本体10の非排泄物捕捉面を形成する裏面シート3は、液不透過性のシートである。裏面シート3は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、後述する吸収体4の外周よりも外方に延出しており、トイレシート1Aの輪郭と一致する輪郭を有しており、表面シート2と同形同大に形成されている。
【0016】
裏面シート3としては、例えば合成樹脂製の液不透過性フィルムや、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層(SMS)不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができる。裏面シート3としては、透湿性がないか低い材料を用いることが、尿が排泄された後放置されていても床やトイレトレーに湿気が溜まり難いので好ましい。低透湿性という点からは、裏面シート3として合成樹脂製のフィルムを用いることが好ましい。
【0017】
裏面シート3は、ペットの排泄物を包んだトイレシート1Aから該排泄物が見え難く、使用感が向上する観点から、不透明であることが好ましい。「不透明」であるとは、外界からの光を透過しにくくすることで内容物が見えにくい程度になっている状態であることを意味する。具体的には、JIS K 7105法に準拠した全光線透過率測定方法に従って、反射・透過率計(例えば、(株)村上色彩研究所製、商品名「HR−100」)を用いて、裏面シート3の任意の点10点を、A光源で全光透過率Ttの値を測定し、その平均値を光透過率とし、当該値が0〜70%、特に0〜50%、更に0〜30%のものが好ましい。また、光透過率が比較的高い場合(50%超の場合)には、艶消しや擦り硝子調のものを使用すると、内容物が見え難くなるので、より好ましい。なお、艶消しや擦り硝子調の技術は、光透過率が低い場合に使用しても構わない。
【0018】
図1に示すシート本体10の吸収体4を平面視した形状は、Y方向に長い長方形状であるが、形状に特に制限はなく、例えば楕円形、多角形等の形状であってもよい。
【0019】
吸収体4としては、パルプ等のセルロース系繊維からなる吸液性繊維と、高吸収性ポリマー等のヒドロゲル材料からなる粒子との混合体から構成されているものや、又は該混合体がティッシュペーパーや不織布等からなる液透過性シートで包被されて構成されているもの、更には、2枚の不織布の間に膨潤可能な状態で高吸収性ポリマーが挟持されたパルプレス構造のものや、特開平8−246395号公報記載の吸収性シートなどを使用することができる。トイレシート1Aでは、吸水性ポリマー、解繊パルプ等の混合物を主とする吸収体4をパルプ製の紙によって包被して吸収構造体を吸収体4として用いている。
【0020】
シート本体10は、図1〜図4に示すように、表面シート2と裏面シート3との間に長方形状の吸収体4を配し、吸収体4の外周よりも外方に延出する表面シート2の延出部分と裏面シート3の延出部分を、ホットメルト等の接着剤やヒートシール、超音波シール、高周波シール等の融着手段を用いて固定した外周縁部6を有している。外周縁部6により、表面シート2と裏面シート3との間に、吸収体4が挟持されるようになっており、吸収体4を構成する高吸収性ポリマー等が密封されている。外周縁部6の幅は、1〜50mm、特に3〜35mmであることが、排泄物捕捉部分面積の確保と廃棄形状成形性の観点から好ましい。外周縁部6は、X方向に延びる一対の短手シール部61,61とY方向に延びる一対の長手シール部62,62と、を有している。
【0021】
トイレシート1Aには、図1〜図4に示すように、シート本体10の裏面シート3の外面に最外層フィルムシート5が配されている。最外層フィルムシート5は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、トイレシート1Aの輪郭(シート本体10の輪郭)と一致する輪郭を有しており、表面シート2及び裏面シート3と同形同大に形成されている。最外層フィルムシート5は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、裏面シート3の全面積(100%)を覆うように配されている。
【0022】
最外層フィルムシート5は、図3,図4に示すように、シート本体10の非排泄物捕捉面を形成する裏面シート3の外面(下面)に配されるもので、トイレシート1Aにおいては、Z方向において最も下側に位置するものであることから、使用状態においては、トイレシートと共に使用するトイレトレーや、床と直接接触する部位である。
【0023】
最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配された強接着部71にて裏面シート3と固定され、強接着部71以外の部分は裏面シート3と固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部73にて仮固定されている。具体的に説明すると、最外層フィルムシート5は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2,図4に示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、シート本体10の外周縁部6である他方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0024】
強接着部71は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、外周縁部6の一方の短手シール部61と重なる最外層フィルムシート5のY方向の一端部の位置に配され、短手シール部61のX方向の全長に亘って配されている。強接着部71は、外周縁部6の形成と同様に、ホットメルト等の接着剤を塗布したり、ヒートシール、超音波シール、高周波シール等の融着手段を用いたりして形成されている。このように形成された強接着部71を介して、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61と最外層フィルムシート5とを強固に接着している。
【0025】
仮固定部73は、トイレシート1Aにおいては、図1,図2に示すように、外周縁部6の他方の短手シール部61と重なる最外層フィルムシート5のY方向の他端部の位置に配され、短手シール部61のX方向の中央部にのみ配されている。仮固定部73は、易離脱可能に仮固定されている部分であり、仮固定する手法としては、種々の手法が用いられるが、トイレシート1Aにおいては、最外層フィルムシート5に対して剥離性を有する粘着剤を塗布して形成されている。このように形成された仮固定部73を介して、シート本体10の外周縁部6である他方の短手シール部61と最外層フィルムシート5とを仮接着している。
【0026】
トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は、自己接着性を有している。自己接着性を有する最外層フィルムシート5は、好ましくはフィルムシート基材の少なくとも非排泄物捕捉面(下面)に、自着剤を塗布して形成される。ここで、自己接着性とは、同種の材料間で接着する性質を意味し、具体的には、前記フィルムシート基材に塗布されている自着剤同士でのみ接着性を有する場合や、フィルムシート基材同士の高い摩擦力によって接着される場合などが挙げられる。このような自己接着性を有する最外層フィルムシート5を用いると、廃棄形状を容易に、かつ、任意の形状に形成できるので好ましい。特に、他の材料に対しては実質的に接着しない性質を併せ持つと、最外層フィルムシート5は、シート本体10を構成する表面シート2や裏面シート3等の該最外層フィルムシート5以外のトイレシート1Aの構成部材に実質的に接着しないので、使用後のトイレシート1Aの廃棄時の操作性に優れるようになる。
尚、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は自己接着性を有しているが、本発明のペット用トイレシートにおいては自己接着性を有していなくてもよい。
【0027】
最外層フィルムシート5のフィルムシート基材としては、柔らかく、床を傷つけない液不透過性のフィルムが好ましく、具体的には、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリウレタン、ポリエチレン等の樹脂から形成されたフィルムや、これらいくつかの樹脂が複合されて形成されたフィルム等が挙げられる。最外層フィルムシート5が、不透過性のフィルムで構成されていると、上述したように、最外層フィルムシート5はZ方向において最も下側に位置するものであることから、裏面シート3からの漏れを更に防止することができる。
【0028】
最外層フィルムシート5のフィルムシート基材としては、伸長性のフィルムが好ましく、伸長性で且つ不透過性のフィルムであることが更に好ましく、伸長性で且つ不透過性のフィルムであって更に自己接着性を有していることが特に好ましい。最外層フィルムシート5の伸長性は、使用後のトイレシート1Aの廃棄時の操作性に優れる観点から、少なくともY方向に伸長性を有していることが好ましく、Y方向及びX方向に伸長性を有していることが更に好ましい。
【0029】
最外層フィルムシート5が伸長性を有している場合、使用後のトイレシート1Aの廃棄時の操作性に優れる観点から、最外層フィルムシート5は、Y方向における最大伸長率が120%以上であることが好ましく、150%以上であることが更に好ましい。なお、最外層フィルムシート5の伸長性は収縮性がないか、極めて弱いことが好ましく、すなわち、フィルムシート5が塑性変形することが好ましい。最大伸長率は以下の方法で測定される。X方向に伸長性を有している場合も同様である。
【0030】
<最外層フィルムシートの最大伸張率の測定方法>
トイレシート1Aから最外層フィルムシート5を、X方向に25mm、Y方向に100mm切り出し、測定片を作製する。測定片を、Y方向が引張方向となるように、引張試験機(株式会社オリエンテックの「テンシロン」RTA−100)のチャックに取り付ける。初期チャック間距離は50mmとする。次に、測定片を100mm/minでフィルムシートが破断するまで引っ張り、破断時の伸びの長さから初期長(100mm)を引き、その値をチャック間距離で除し更に100を乗じた値を最大伸長率とする。尚、測定片の寸法が、前述した大きさに満たない場合には、その寸法で適宜測定しても良い。X方向に伸長性を有している場合も同様な方法で測定する。
【0031】
最外層フィルムシート5の自着剤としては、十分な止着力を有するものが好ましい。具体的には、アクリル系重合体、天然ゴム由来の重合体、ポリウレタン系重合体等が挙げられ、アクリル系重合体を使用することが好ましい。アクリル系重合体は、アクリル酸アルキルエステル及び/またはメタクリル酸アルキルエステルを主成分とする(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体または共重合体である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0032】
最外層フィルムシート5は、ペットの排泄物を包んだトイレシート1Aから該排泄物が見え難く、使用感が向上する観点から、有色であることが好ましく、特に、裏面シート3が不透明で且つ最外層フィルムシート5が有色であることが好ましい。ここで「有色」とは、無色透明を除くが、白色(L*値が85以上)は含む概念である。ただし、白色の場合には、白乳色であることが好ましい。一方で、白色以外の有色系である場合には、最外層フィルムシート5は、具体的には、L*a*b*表色系におけるL*値が40以下、特に25以下、更には10以下のものであることが好ましい。ここで最外層フィルムシート5のL*値は色差計によって測定できる。例えば、日本電色工業(株)のハンディ型分光色差計NF777(商品名)を用い、照明条件C、視野角条件2°、正面受光条件0/45°、光束径φ10mmの測定条件で、最外層フィルムシート5の反射光を測定して求めることができる。このとき、背景板としてL*値が95以上の白色板を用いて測定することが好ましい。
【0033】
トイレシート1Aの厚みは、用途に応じて適宜調整されればよいが、好ましくは1〜30mm、更に好ましくは3〜25mmである。シート本体10の吸収体4の厚みは、用途に応じて適宜調整されればよいが、好ましくは0.5〜25mm、更に好ましくは2〜20mmである。
前記厚みは、特に断らない限り、測定法としてはキーエンス社製のレーザー厚み計(商品名:LK−080)にて0.245kPaの荷重下で測定した値を厚みとする。
【0034】
次に上述した本発明の第1実施形態のトイレシート1Aを使用した際の作用効果について説明する。
使用後のトイレシート1Aの廃棄時には、排泄物をシート本体10で包み、包んだシート本体10を最外層フィルムシート5で覆うようになされている。具体的には、使用後のトイレシート1Aは、廃棄時には、図5(a)に示すように、先ず、仮固定部73にて、シート本体10の外周縁部6の他方の短手シール部61に仮接着している最外層フィルムシート5の端部を、シート本体10の短手シール部61から外し、ペットの排泄物をシート本体10で包む。次いで、図5(b)に示すように、強接着部71にて、シート本体10の外周縁部6の一方の短手シール部61に強固に接着している最外層フィルムシート5を、X方向に延びる強接着部71を軸として、外した最外層フィルムシート5を裏返す。次いで、図5(c)に示すように、包んだシート本体10を、裏返した最外層フィルムシート5で覆う。このような手順で使用後のトイレシート1Aを処理できるので、例えば飼い主の手がペットの排泄物に触れないように使用後のペット用トイレシートを簡単に処理できる。また、図5(c)に示すように、包んだシート本体10を、裏返した最外層フィルムシート5で覆っているので、排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難い。
【0035】
また、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は、自己接着性を有しているので、図5(c)に示すように、包んだシート本体10を裏返した最外層フィルムシート5で覆うと、最外層フィルムシート5同士で接着し、排泄物を包んだシート本体10を密閉することができる。その為、更に排泄物が見え難く、排泄物の臭いが更に拡散し難い。
【0036】
また、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5は、自己接着性を有しているので摩擦力が向上し、トイレシート1Aを、トイレトレーと共に使用せずに、直接床に置いて使用しても、滑り難くなる。このようにトイレシート1Aを単体で使用しても、最外層フィルムシート5のフィルムシート基材として液不透過性のフィルムを用いていれば、液不透過性の裏面シート3との相乗効果によりペットの尿の漏れを効果的に防止することができる。
【0037】
また、トイレシート1Aの最外層フィルムシート5が伸長性と自己接着性を併せ持つので、所望の廃棄形状にすることが可能であることから、排泄物量が多い場合と少ない場合で内容物が見え難い形状とすることも、また、コンパクトな形状に纏めることも可能であるので、非常に使い勝手が良いものである。
【0038】
以下に、本発明の第2〜5実施形態のトイレシートについて、図6〜図13に基づいて説明する。各実施形態のペット用トイレシート1B〜1E(以下、「トイレシート1B〜1E」ともいう)については、第1実施形態のトイレシート1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、トイレシート1Aと同様であり、トイレシート1Aの説明が適宜適用される。
【0039】
第2実施形態のトイレシート1Bでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図6に示すように、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されていることが好ましい。具体的には、トイレシート1Bの最外層フィルムシート5は、図6に示すように、X方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有し、Y方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さの50〜90%の長さを有している。
【0040】
最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配された強接着部71にて裏面シート3と固定され、強接着部71以外の部分は裏面シート3と固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部73にて仮固定されている。具体的に説明すると、最外層フィルムシート5は、トイレシート1Bにおいては、図6に示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、最外層フィルムシート5のY方向の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0041】
強接着部71は、トイレシート1Bにおいては、図6に示すように、外周縁部6の一方の短手シール部61と重なる最外層フィルムシート5のY方向の一端部の位置に配され、最外層フィルムシート5のX方向の全長に亘って配されている。一方、仮固定部73は、トイレシート1Bにおいては、図6に示すように、最外層フィルムシート5のY方向の他端部の位置に配され、トイレシート1BのX方向の中央部にのみ配されている。
このように配された強接着部71を介して、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61と最外層フィルムシート5の一端部とを強固に接着し、仮固定部73を介して、シート本体10と最外層フィルムシート5の他端部とを仮接着している。
【0042】
第2実施形態のトイレシート1Bにおいても、第1実施形態のトイレシート1Aと同様の手順で使用後のトイレシート1Bを処理できるので、トイレシート1Aと同様の効果を奏する。
【0043】
第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、下記のように、適宜変更可能である。
例えば、第2実施形態においては、図7に示すように、仮固定部73を省略しても良い。
【0044】
また、第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、図8に示すように、強接着部71を最外層フィルムシート5の3つの隅に配し(71a,71b,71c)、仮固定部73を省略しても良い。この形態では最外層フィルムシートが被固定面からずれ難く、使用時の捲れが抑制し易い。
【0045】
また、第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、図9に示すように、強接着部72を、最外層フィルムシート5のX方向端部に、Y方向全長に沿って配し、それ以外の箇所には強接着部及び仮固定部を設けない形態としても構わない。
【0046】
また、第2実施形態のトイレシート1Bにおいては、図10に示すように最外層フィルムシート5をコの字状としても構わない。最外層フィルムシート5と裏面シート3との接着形式はこれまで説明した形態を適用することができる他、図10に示すような接着形態を採用することができる。具体的には、最外層フィルムシート5のY方向の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定され、また、一対の長手シール部62,62において、最外層フィルムシート5のX方向の両端部が、Y方向に延びる強接着部72,72にて裏面シート3に固定されている。最外層フィルムシート5は、強接着部71,72以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。トイレシート1Bにおいては、仮固定部73が配されていない。
【0047】
次に、本発明の第3実施形態のトイレシート1Cについて、図11に基づいて説明する。
第3実施形態のトイレシート1Cでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図11に示すように、右側のフィルムシート部5aと左側のフィルムシート部5bとを備えている。トイレシート1Cにおいては、フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bにより、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されている。フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bは、それぞれ矩形状であり、X方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有している。フィルムシート部5aは、トイレシート1Cにおいては、シート本体10(裏面シート3)のY方向の長さの30〜80%の長さを有しており、フィルムシート部5bは、トイレシート1Cにおいては、シート本体10(裏面シート3)のY方向の長さの10〜60%の長さを有している。なお、フィルムシート部5a、5b双方が不透明であることが好ましいが、排泄物を視認困難とできればいずれか一方が不透明であれば良い。また擦り硝子調又は艶消し調を採用する場合にも、フィルムシート部5a、5bの双方であることが好ましいが、一方だけでも良い。
【0048】
右側のフィルムシート部5aは、トイレシート1Cにおいては、図11に示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、フィルムシート部5aのY方向右側の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、フィルムシート部5aのY方向左側の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0049】
左側のフィルムシート部5bは、トイレシート1Cにおいては、図11示すように、シート本体10の外周縁部6である一方の短手シール部61において、最外層フィルムシート5のY方向左側の一端部が、X方向に延びる強接着部71にて裏面シート3に固定されており、最外層フィルムシート5のY方向右側の他端部が、易離脱可能な仮固定部73にて裏面シート3に仮固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。
【0050】
強接着部71は、トイレシート1Cにおいては、図11に示すように、外周縁部6の一方の短手シール部61と重なるフィルムシート部5aのY方向右側の一端部の位置に配され、更に外周縁部6の他方の短手シール部61と重なるフィルムシート部5bのY方向左側の一端部の位置に配され、それぞれ、最外層フィルムシート5のX方向の全長に亘って配されている。仮固定部73は、トイレシート1Cにおいては、図11に示すように、フィルムシート部5aのY方向左側の他端部の位置に配され、トイレシート1BのX方向の中央部にのみ配されており、更にフィルムシート部5bのY方向右側の他端部の位置に配され、トイレシート1BのX方向の中央部にのみ配されている。このように配された強接着部71,71を介して、シート本体10の外周縁部6である一対の短手シール部61,61とフィルムシート部5a,5bの一端部とを強固に接着し、仮固定部73を介して、シート本体10とフィルムシート部5a,5bの他端部とを仮接着している。
【0051】
第3実施形態のトイレシート1Cによれば、フィルムシート部5a,5bが左右に分割されているため、両フィルムシート部5a,5bを重ねるように廃棄形状を形成することが可能であり、内容物がトイレシート1C内から露出することがより抑制され、また、遮蔽性に優れる。
【0052】
次に、本発明の第4実施形態のトイレシート1Dについて、図12に基づいて説明する。
第4実施形態のトイレシート1Dでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図12に示すように、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されていることが好ましい。具体的には、トイレシート1Dの最外層フィルムシート5は、図12に示すように、Y方向に長い長方形状であり、Y方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有し、X方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さの50〜90%の長さを有している。
【0053】
最外層フィルムシート5は、シート本体10の外周縁部6に配されたX方向に延びる強接着部71,71と、Y方向に延びる72にて裏面シート3と固定され、強接着部71,72以外の部分は裏面シート3と固定されていない。また、トイレシート1Dにおいては、仮固定部73が配されていない。図12に示す形態では、強接着部71、71は、最外層フィルムシート5のY方向の両端部の位置に、X方向の全長に亘って配されている。
【0054】
また、強接着部72は、図12に示すように、最外層フィルムシート5のX方向の一端部の位置に、Y方向の全長に亘って配されている。このようにして、トイレシート1Dにおいては、コの字状の接着部を形成している。
【0055】
第4実施形態のトイレシート1Dは、廃棄時には、先ず、ペットの排泄物をシート本体10で包み、その後、コの字状の一対の強接着部71,71及び強接着部72を軸として、最外層フィルムシート5をひっくり返し、袋状にして覆う。このような手順で使用後のトイレシート1Dを処理できるので、例えば飼い主の手がペットの排泄物に触れないように使用後のペット用トイレシートを簡単に処理できる。また、包んだシート本体10を、最外層フィルムシート5で袋状にして覆っているので、排泄物が見え難く、排泄物の臭いが拡散し難い。また、最外層フィルムシート5が長手方向全体を覆うので、トイレシート1D使用時に捲れが生じ難い。
【0056】
第5実施形態のトイレシート1Eについて、図13に基づいて説明する。
第5実施形態のトイレシート1Eでは、裏面シート3の外面に配される最外層フィルムシート5は、図13に示すように、上側のフィルムシート部5aと下側のフィルムシート部5bとを備えている。トイレシート1Eにおいては、フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bにより、裏面シート3の全面積の50%〜90%を覆うように配されている。フィルムシート部5a及びフィルムシート部5bは、それぞれ矩形状であり、Y方向においてはシート本体10(裏面シート3)の長さと同じ長さを有している。フィルムシート部5aは、トイレシート1Iにおいては、シート本体10(裏面シート3)のX方向の長さの20〜80%の長さを有しており、フィルムシート部5bは、トイレシート1Iにおいては、シート本体10(裏面シート3)のX方向の長さの80〜20%の長さを有している。
【0057】
上側のフィルムシート部5aは、トイレシート1Eにおいては、図13に示すように、シート本体10の外周縁部6である一対の短手シール部61,61において、フィルムシート部5aのY方向の両端部が、X方向に延びる強接着部71a,71aにて裏面シート3に固定されており、シート本体10の外周縁部6である一方の長手シール部62において、フィルムシート部5aのX方向上側の一端部が、Y方向に延びる強接着部72にて裏面シート3に固定されているが、それ以外の部分においては裏面シート3に固定されていない。トイレシート1Iにおいては、仮固定部73が配されていない。
下側のフィルムシート部5bも同様の接着形態により裏面シート3に固定されている。
このようにして、フィルムシート部5a,5bにおいては、一対の強接着部71a,71aと強接着部72、及び一対の強接着部71b、71bと強接着部72とで、それぞれがコの字状の接着部を形成している。
このように配された強接着部71a,71a、71b,71bを介して、シート本体10の外周縁部6である一対の短手シール部61,61とフィルムシート部5a,5bのY方向の両端部とを強固に接着し、強接着部72を介して、シート本体10の外周縁部6である一方の長手シール部62とフィルムシート部5a,5bのX方向外方側の一端部とを強固に接着している。
【0058】
第5実施形態のトイレシート1Eによれば、廃棄形状とする際に、最外層フィルムシート5を裏面側から表面側へと返す操作が、短手方向から作業し易く、また、横方向に広いポケット構造ができることから、大量の大便を収納する操作を行いやすい。また、表面シート2を一方のフィルムシート部5a,5bで覆った後に、更に他方のフィルムシート部5b,5aで重ねるように覆うことができるので、排泄物を視覚的・嗅覚的に遮蔽する効果が高くなる。
【0059】
本発明のペット用トイレシートは、上述の第1実施形態のトイレシート1A、第2実施形態のトイレシート1B、第3実施形態のトイレシート1C、第4実施形態のトイレシート1D、第5実施形態のトイレシート1Eに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。また、上述の第1〜第5各実施形態のトイレシートにおける各構成要件は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜組み合わせて実施できる。
【0060】
例えば、本発明のペット用トイレシートの各構成材料には、本発明の効果を損ねない範囲で種々添加剤を配合しても良い。添加材としては、抗菌剤、無色系又は淡色系の消臭剤、香料などが挙げられる。
【0061】
本実施形態のペット用トイレシートは、犬や猫などの動物用トイレシートとして好適であるが、このほか、ウサギ、ハムスター等の動物用トイレシートとしても使用可能である。
【符号の説明】
【0062】
1A,1B,1C,1D,1E ペット用トイレシート
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
10 シート本体
5 最外層フィルムシート
5a,5b フィルムシート部
6 外周縁部
61 短手シール部
62 長手シール部
71,72 強接着部
73 仮固定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットの排泄物を受ける排泄物捕捉面を形成する液透過性の表面シートと、非排泄物捕捉面を形成する液不透過性の裏面シートと、それらシートの間に配された液保持性の吸収体とを備えたシート本体を有するペット用トイレシートであって、
前記シート本体の前記裏面シートの外面に最外層フィルムシートが配されており、
前記最外層フィルムシートは、前記シート本体の外周縁部に配された強接着部にて前記裏面シートと固定され、該強接着部以外の部分は該裏面シートと固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部にて仮固定されており、
使用後の前記ペット用トイレシートの廃棄時には、排泄物を前記シート本体で包み、包んだ該シート本体を前記最外層フィルムシートで覆うようになされているペット用トイレシート。
【請求項2】
前記最外層フィルムシートは、自己接着性を有している請求項1に記載のペット用トイレシート。
【請求項3】
前記裏面シートは不透明であり、前記最外層フィルムシートは有色である請求項1又は2に記載のペット用トイレシート。
【請求項4】
前記裏面シートの外面に配される最外層フィルムシートは、前記裏面シートの全面積の50〜90%を覆うように配されている請求項1〜3の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【請求項5】
前記最外層フィルムシートは、伸長性の液不透過性のフィルムである請求項1〜4の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【請求項6】
前記ペットトイレシートは長方形状であり、前記最外層フィルムシートは、一端部側がペット用トイレ長手方向の一端部に強接着部で前記シート本体に固定されており、対向する他端部側が仮固定部によって前記シート本体に仮固定されている、請求項1〜5の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【請求項7】
前記最外層フィルムシートは互いに分離された2枚のフィルムシート部から構成されており、各々のフィルムシート部の最も離れた各一端部側がそれぞれ前記シート本体の外周縁部に強接着で固定され、最も近接した各一端部側は非接着であるか又は仮固定部により仮固定されている、請求項1〜6の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【請求項1】
ペットの排泄物を受ける排泄物捕捉面を形成する液透過性の表面シートと、非排泄物捕捉面を形成する液不透過性の裏面シートと、それらシートの間に配された液保持性の吸収体とを備えたシート本体を有するペット用トイレシートであって、
前記シート本体の前記裏面シートの外面に最外層フィルムシートが配されており、
前記最外層フィルムシートは、前記シート本体の外周縁部に配された強接着部にて前記裏面シートと固定され、該強接着部以外の部分は該裏面シートと固定されていないか又は易離脱可能な仮固定部にて仮固定されており、
使用後の前記ペット用トイレシートの廃棄時には、排泄物を前記シート本体で包み、包んだ該シート本体を前記最外層フィルムシートで覆うようになされているペット用トイレシート。
【請求項2】
前記最外層フィルムシートは、自己接着性を有している請求項1に記載のペット用トイレシート。
【請求項3】
前記裏面シートは不透明であり、前記最外層フィルムシートは有色である請求項1又は2に記載のペット用トイレシート。
【請求項4】
前記裏面シートの外面に配される最外層フィルムシートは、前記裏面シートの全面積の50〜90%を覆うように配されている請求項1〜3の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【請求項5】
前記最外層フィルムシートは、伸長性の液不透過性のフィルムである請求項1〜4の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【請求項6】
前記ペットトイレシートは長方形状であり、前記最外層フィルムシートは、一端部側がペット用トイレ長手方向の一端部に強接着部で前記シート本体に固定されており、対向する他端部側が仮固定部によって前記シート本体に仮固定されている、請求項1〜5の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【請求項7】
前記最外層フィルムシートは互いに分離された2枚のフィルムシート部から構成されており、各々のフィルムシート部の最も離れた各一端部側がそれぞれ前記シート本体の外周縁部に強接着で固定され、最も近接した各一端部側は非接着であるか又は仮固定部により仮固定されている、請求項1〜6の何れか1項に記載のペット用トイレシート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−111047(P2013−111047A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261996(P2011−261996)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
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