説明

マルチホイール型ヒーリング装置

【課題】一部の人々や小さな子供にとっては、かかとにホイールが一つしかない装置の上で“ヒール”する練習をすることは容易ではない。このような理由から、そのよう年少者や優れた身体的能力に欠けた人々のための、改良型のヒーリング装置を提供する。
【解決手段】マルチホイール型ヒーリング装置1010は、第一ホイール・アセンブリ1016及び第二ホイール・アセンブリ1018を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、広く履物を用いるスポーツに係り、特に、マルチホイール型ヒーリング装置に係る。
【背景技術】
【0002】
かかとにホイールが取り付けられたスポーツ用の履物は、本願発明者によって発明された。しかしながら、一部の人々や小さな子供にとっては、かかとにホイールが一つしかない装置の上で“ヒール”する練習をすることは容易ではない。このような理由から、そのよう年少者や優れた身体的能力に欠けた人々のための、改良型のヒーリング装置が必要になった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような背景から、マルチホイール型ヒーリング装置に対する要求が生じたことが理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一つのアスペクトによれば、ローリングのために使用可能なマルチホイール型の履物が提供される。この履物は、ソールを有し、ソールのかかと部分には第一開口部が形成され、更に、ソールには、この第一開口部に隣接して第二開口部が形成されている。このマルチホイール型の履物は、第一及び第二のホイール・アセンブリを備えている。
【0005】
第一ホイール・アセンブリは、第一車軸に装着された第一ホイール、及び、この第一車軸を支持することができる第一装着構造を備え、それによって、第一ホイールの一部が第一開口部の中に収容されるように構成されている。第二ホイール・アセンブリは、第二車軸に装着された第二ホイール、及び、この第二車軸を支持することができる第二装着構造を備え、それによって、第二ホイールの一部が第二開口部の中に収容されるように構成されている。
【0006】
他のアスペクトにおいて、本発明は、サーフェス上での、ウォーキング、ランニング、及びローリングへの移行のためのマルチホイール型ヒーリング装置を提供する。このマルチホイール型ヒーリング装置は、爪先部分、かかと部分及び土踏まず部分を有するソールを有する履物を備えている。ソールの爪先部分は、ローリングのためには使用されず、ウォーキング及びランニングのために、サーフェスとの間の主要なコンタクトをもたらし、且つ、ローリングを抑える。
【0007】
このマルチホイール型ヒーリング装置は、ソールのかかと部分に形成された第一開口部、及び、この第一開口部に隣接して、ソールの土踏まず部分の少なくとも一部に形成された第二開口部を、更に備えている。このマルチホイール型ヒーリング装置は、第一開口部の中に設けられ、ホイールを支持することができる第一ホイール装着構造、及び、第二開口部の中に設けられ、ホイールを支持することができる第二ホイール装着構造を備えている。
【0008】
このマルチホイール型ヒーリング装置は、第一及び第二のホイール・アセンブリを備えている。第一ホイール・アセンブリは、第一車軸に装着された第一ホイールを有し、第一ホイールの一部が第一開口部の中に収容されるような状態で、第一車軸で第一ホイール装着構造に対して接続されている。第二ホイール・アセンブリは、第二車軸に装着された第二ホイールを有し、第二ホイールの一部が第二開口部の中に収容されるような状態で、第二車軸で第二ホイール装着構造に対して接続されている。ここで、第一及び第二のホイールは、爪先がサーフェスから離れているとき、サーフェス上で回転するようにサーフェスとの間での主要なコンタクトをもたらす。
【0009】
他のアスペクトにおいて、前記履物のソールの底面は、前記履物のソールのかかと部分から土踏まず部分に伸びる単一の開口部を備え、その中に、第一及び第二のホイール・アセンブリが、単一の装着構造によって保持される。
【0010】
更に他のアスペクトにおいて、本発明は、サーフェス上で静止状態からローリング状態へ移行する方法を提供する。この方法は、履物の爪先の少なくとも一部をサーフェス上に接触させて、ローリングを防止することを含む。前記履物のソールは、かかと部分、及び土踏まず部分を有し、ソールのかかと部分の底面には第一開口部が形成され、且つ、ソールの土踏まず部分の一部の底面には第二開口部が形成されている。
【0011】
この方法は、前記履物のソールの爪先をサーフェスから引き上げ、それによって、ユーザーの重量が爪先に全く掛からないか、あるいは、ユーザーの重量の僅かに一部のみが爪先に掛かるようにすることを含む。
【0012】
この方法は、更に、前記履物のソールのかかと部分の底面に形成された第一開口部の中で回転することができる第一ホイールを使用して、且つ、前記履物のソールの踏まず部分の一部の底面に形成された第二開口部の中で回転することができる第二ホイールを使用して、ユーザーの重量の僅かに少なくとも一部を支えながら、サーフェス上でローリングを行うことを含む。
【0013】
その他の技術的な優位性は、以下の図面、説明及びクレイムから、当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一つの実施形態により、スポーツシューズを用いて実現されたヒーリング装置の側面図である。
【図2A】ソールに開口部が設けられたヒーリング装置のソールの一つの実施形態の底面図である。
【図2B】ソールに開口部が設けられたヒーリング装置のソールの他の実施形態の底面図である。
【図3A】図2Aに示されたソールの二つの実施形態の底面図であって、ソールの各開口部にホイールが描かれている。
【図3B】図2Bに示されたソールの二つの実施形態の底面図であって、ソールの各開口部にホイールが描かれている。
【図4】車軸に回転自在に装着されたホイールの斜視図であって、これはまた、本発明の一つの実施形態によるホイール・アセンブリで使用するためのホイール/車軸装置と呼ばれるものである。
【図5】装着構造の斜視図であって、この装着構造は、図4に示されているような、車軸に回転自在に装着されたホイールとともに使用されて、ホイール・アセンブリを構成する。
【図6】ホイール・アセンブリの底面図であって、このホイール・アセンブリは、図5の装着構造及び図4の車軸に回転自在に装着されたホイールを含んでいる。
【図7】ホイール・アセンブリの側面図であって、履物が設けられた開口部の中に一部を開口部から突出させた状態で配置されて、ヒーリング装置を構成する。
【図8A】様々なホイールのプロファイルの一つであって、本発明の一つの実施形態において使用されるホイールの外観形状を示している。
【図8B】様々なホイールのプロファイルの一つであって、本発明の一つの実施形態において使用されるホイールの外観形状を示している。
【図8C】様々なホイールのプロファイルの一つであって、本発明の一つの実施形態において使用されるホイールの外観形状を示している。
【図8D】様々なホイールのプロファイルの一つであって、本発明の一つの実施形態において使用されるホイールの外観形状を示している。
【図9】ヒーリング装置のホイール・アセンブリで使用される他の実施形態の装着構造の斜視図である。
【図10】ヒーリング装置で使用される更に他の実施形態を使用するホイール・アセンブリの斜視図である。
【図11】ヒーリング装置の一つの実施形態の側面図及び部分断面図であって、ヒーリング装置のソールに設けられたホイール・アセンブリ、及び、ソールの中を完全には貫通していないソールの開口部を示している。
【図12】他の実施形態の側面図であって、ソールのホイール及び開口部をカバーするように配置された取り外し可能なホイールカバーを備えた本発明のヒーリング装置を示している。
【図13】本発明の他の実施形態の底面図であって、ソールのかかと部分の開口部の中の装着構造の中に配置され、ホイールとして機能する球形ボールを備えている。
【図14】本発明を使用して“ヒール”する“ヒーラー”を示している。
【図15】車軸に回転自在に装着されたホイールの斜視図であって、これはまた、図4と同様に、ホイール/車軸装置と呼ばれるものである。
【図16】図15のホイール/車軸装置の伸縮式の車軸の断面図であって、この車軸は、スプリングを内蔵した伸縮式の車軸として構成されている。
【図17】斜視図であって、図15及び図16に示されているような、ホイール/車軸装置及び伸縮式の車軸と共に使用されてホイール・アセンブリを構成する他の装着構造である。
【図18】ソールの開口部の中に配置されたホイール・アセンブリ側面図及び断面図であって、車軸の一つの実施形態を示しており、この車軸は、キングピン装置と呼ばれる装置を用いて装着構造に接続され、引き込み可能なホイールを実現する。
【図19】図18のホイール・アセンブリの底面図であって、更に、複式キングピン装置をも示している。
【図20】装着構造の一つの部材の側面図であって、この図は、複式キングピン装置を用いて車軸を装着構造に接続するところを示している。
【図21】ツーピース・ホイールの分解図/斜視図であって、本発明で使用することができる内側のコア及び外側のタイヤを含んでいる。
【図22】本発明のマルチホイール型ヒーリング装置の一つのアスペクトの斜視図である。
【図23】図22に示された、マルチホイール型ヒーリング装置の底面の部分図であって、第一及び第二のホイール・アセンブリを示している。
【図24】本発明の一つのアスペクトの斜視図であって、ホイール・アセンブリの内の一方が取り外された状態を示している。
【図25】本発明の更に他の一つのアスペクトの斜視図であって、ソールに単一の開口部が設けられた状態を示している。
【図26】図25に示されたマルチホイール型ヒーリング装置の底面の部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明及びその優位性についてのより完全な理解のために、以下において、添付図面を用いて詳しい説明を行う。なお、以下において、同様な参照符号は、同様な部分を表している。
先ず最初に、次のことを理解すべきである:即ち、本発明の実施例が、以下において図面を用いて示されているが、本発明は、現在知られているあるいは存在している様々な技術、材料、デザイン、及び形状を用いて実施することが可能である。本発明は、いかなる場合においても、以下に示された実施例、図面、及び技術に、以下で図示され説明されるデザイン例及び実施例を含めて、限定されるものではない。
【0016】
図1から21に、ヒーリング装置及び方法の様々なアスペクトを、スポーツ用履物の例として示す。この履物は、一つまたはそれ以上本発明のアスペクトによって、マルチホイール型ヒーリング装置を用いて構成され、変形されあるいは使用される。
【0017】
しかしながら、次のことを理解すべきである:即ち、本発明は、図1〜21に示されたヒーリング装置の構造、形状及び実施形態に限定されず、また、どのような履物に対しても、または更なるあるいは異なる部品を用いて、適用することが可能であり、それらは、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0018】
図1は、本発明の一つの実施形態により、スポーツシューズ12を用いて実現されたヒーリング装置10の側面図である。このヒーリング装置10は、好ましくは、履物のソールのかかと部分に形成された開口部に設けられたホイール・アセンブリを含む。例えば、このスポーツシューズ12は、ソール14のかかと部分18の底部に形成された開口部を含み、その穴の中にホイール16がソール14の底部の下に突出するように、ホイール・アセンブリが設けられている。このホイール・アセンブリは、例えば、車軸(図1中に図示せず)に回転自在に装着されたホイール16のように、好ましくは、少なくとも一つのホイールを含む。車軸に装着されたホイール16は、好ましくは、装着構造(図1中に図示せず)を介して、ソール14の開口部の中に配置される。この装着構造は、ホイール16の一部がソール14のかかと部分18の下に突出するように、車軸を支持することができる。
【0019】
ソール14の底部から下側に突出するホイール16の部分の量あるいは長さは、距離24で規定され、好ましくは、ホイール16の直径よりも小さい。しかしながら、この距離24は、ホイール16の直径より大きくても、小さくても、あるいは、ホイール16の直径と同一であっても良い。
【0020】
このスポーツシューズ12は、多くの履物と同様に、ソール14及び上側部分26を有するものとして、一般的に表すことができる。上側部分26は、皮革、プラスチック、またはキャンバス地などの、事実上、いかなる材料であっても良い。ソール14は、次の三つの部分を含むことができる:
(1)インナー・ソールあるいはイン・ソール(図1中に図示せず);
(2)ミッド・ソール28;及び
(3)アウター・ソールあるいはアウト・ソール30。
【0021】
イン・ソールには、クッションを追加することが可能であり、且つ、取り外し可能であってもそうでなくても良い。ある実施形態においては、イン・ソールは、ドクター・ショールズ・イン・ソールなどの、取り外し可能な部分及びスポーツシューズ12に取り付けられたまま残される部分を含んでいても良い。
【0022】
アウト・ソール30は、好ましくは、ゴムなどの耐久性のある材料で作られ、且つ、付加的な魅力を与えるため、凹凸などの質感を備えた表面を有していても良い。ミッド・ソール28は、一般的に、ソフトなまたはクッション性のある材料で作られ、一般的に、イン・ソールやアウト・ソール30よりも厚い。しかしながら、ある実施形態においては、ソール14は、ローファーの皮製のソールのように、完全に唯一つの部分で構成される。
【0023】
他の実施形態において、ソール14は、皮製のウイングチップ・ドレス・シューズのかかとように、履物を持ち上げる別のヒールブロックあるいはオブジェクトを有していても良い。このようなヒールブロックあるいはオブジェクトも、ソール14のかかと部分18の一部であると考えることができる。
【0024】
本発明は、デザインまたはソール14の構造の如何に拘わらず、事実上全ての履物に対して適用することができる事を理解すべきである。様々なスタイルの履物及び履物を製造する方法が、従来技術として知られ、また、当業者に知られている。例えば、米国特許第 4, 245, 406 号明細書、第 5, 319, 869 号明細書、第5, 384, 973 号明細書、第 5, 396, 675 号明細書、第 5, 572, 804 号明細書、第 5, 595, 004 号明細書、及び第 5, 885, 500号明細書は、全ての目的のために、ここにリファレンスとして組み込まれ、様々な履物及び履物を製造する方法に関する様々な背景情報を提供する。
【0025】
スポーツシューズ12を含む多くの履物において、ソール14もまた、図1に示されている様に、三つの部分あるいは領域に分割できる:
(1)かかと部分18;
(2)土踏まず部分20;及び、
(3)爪先部分22。
【0026】
ソール14のかかと部分18、土踏まず部分20及び爪先部分22は、それらの間の境界を正確に規定することが困難であり、且つ、そのような部分は、履物のタイプによってそれぞれ異なることを、理解すべきである。従って、ソール14のかかと部分18、土踏まず部分20及び爪先部分22の位置、それらの間の境界及びサイズは、単なる目安に過ぎない。
【0027】
また、次のことを理解すべきである:即ち、ソール14の底部に形成された開口部の位置、従ってホイール16の位置は、好ましくは、ソール14のかかと部分18に配置されるが、そのような開口部を、かかと部分18と土踏まず部分20の境界部、土踏まず部分20、あるいは、ソール14の事実上他のいかなる位置に配置しても良い。ソール14の底部に形成された開口部は、ソール14の全体、即ち、アウト・ソール、ミッド・ソール及びイン・ソールに広がっていても良く、あるいは、ソール14の一部、即ち、アウト・ソール、及びミッド・ソールの一部または全体に広がっていても良い。
【0028】
ホイール16は、ウレタン、プラスチック、ポリマー、金属、合金、木、ゴム、複合材料など、事実上、既知のあるいは入手可能な材料で作ることができる。それには、例えば、アルミニウム、チタン、鋼、及び樹脂が含まれる。好ましくは、この材料は、耐久性を備え、騒音を発生させにくく、且つ、ソフトでクッション性のある感覚を提供するものである。一つの実施形態において、ホイール16は、ホイール16自体として機能する精密ベアリングのような、一つまたはそれ以上精密ベアリングとして構成することができる。
【0029】
更に他の実施形態において、ホイール・アセンブリは、例えば板バネなどのスプリングまたはサスペンションを含んでいても良く、それによって、例えば、人がくたびれて、ヒーリング装置10で歩いたときのように、ホイール16がサーフェスに接触して、スポーツシューズ12に対してサーフェスの方向に力が加えられたときに、更なるクッションまたはサスペンションを提供する。このスプリングは、好ましくは、ホイール・アセンブリの装着構造の一部として構成される。
【0030】
更に他の実施形態において、ホイール16は、内側のコア(例えば、硬質の内側のコア)が外側のタイヤ(例えば、ウレタン・タイヤ)によって取り囲まれた、ツーピース・ホイールとして構成される。
【0031】
要求される実施形態に対応して、ホイール16及び車軸をホイール・アセンブリから取り外し可能にすることもできる。そのような場合には、開口部にゴミや土が入らないように開口部をカバーするため、ソール14の開口部に、取り外し可能なカバーを取り付けることもできる。そのような取り外し可能なカバーは、事実上、利用可能ないかなる形状であっても良く、当業者は容易にデザインすることができる。取り外し可能なカバーの一つの実施形態において、取り外し可能なカバーの軸の部分は、ホイール16が装着される車軸がホイール・アセンブリの装着構造に取り付けられあるいは接続されるのと同一あるいは同様なやり方で、装着構造に取り付けあるいは接続される。
【0032】
車軸及びホイール16の取り外しを容易にするため、工具を用意しても良い。そのような工具は、好ましくは、小型で複数の機能(例えば、スクリュードライバー、レンチ、その他の機能)を備え、ヒーリング装置10の、可能性のあるその他の調整にも使用できるように構成される。
【0033】
ヒーリング装置10の他の実施形態において、ホイール16をソール14の開口部の中に引き込み可能に構成することができる。このようにして、ホイール16がソール14の中に引き込まれ、それにより、ソール14の底部の下側に突出しない。このことによって、ヒーリング装置10を、スポーツシューズ12などのような、通常の履物のように機能させることができる。
【0034】
本発明の一つの実施形態において、ホイール・アセンブリは、車軸を含まず、見方によっては装着構造をも含まず、その代わりに、例えば、ステンレス鋼製ボールベアリングのような、球状のホイール16が使用される。この球状のホイール16は、ソール14のかかと部分18の底部の開口部の中に回転自在に配置される。図13に、そのような実施形態の一つが示されている。
【0035】
他の実施形態において、ホイール・アセンブリは、ソール14のかかと部分18の中に完全にまたは部分的に配置された車軸を備え、それによって、ソール14が車軸を支持し、ホイールがソールの開口部14の中の車軸に回転自在に装着されるようにする。このようにすれば、装着構造の必要性が無くなる。
【0036】
使用の際、ヒーリング装置10を履いた人は、普通に歩くこともできるし、ソール14を持ち上げあるいは引き上げて、ホイール16のみがあるいはほとんどホイール16のみがサーフェスに接触するようにして、ホイール16上でローリングすることもできる。この操作は、“ヒーリング(HEELING)”あるいは“ヒール(HEEL)”と呼ばれる。
【0037】
ホイール16は、本発明の要求される実施形態に対応して、取り外しても良く、あるいは、ホイール16がソール14の底部から下側に突出しないような位置に、引き込んでも良い。これによって、一般的に、ヒーリング装置10が同類の履物のように使用されることになる。ホイール16が取り外されあるいは引き込まれているとき、ソール14の底部の開口部の上に取り外し可能なカバーを被せても良い。それにより、開口部にゴミが入り、ホイール・アセンブリが損傷を受けることを防止することができる。更に他の実施形態においては、ホイール16の一部がソール14の底部から下側に突出したままの状態で、取り外し可能なカバーをホイール16の上に被せて、ウォーキングを可能にしても良い。図12に、その一つの例が示されている。
【0038】
しかしながら、上記のように、ホイール16が取り外されあるいは引き込まれていないとしても、ユーザーは、ホイール16が突出したままの状態で、快適に歩いたり走ったりすることができることを、理解すべきである。このことは、距離24を最小限に抑えることができるために、一般的に可能になり、このことは、ユニークな秘匿性(stealth)あるいは隠蔽性(covert)をヒーリングに与える。これによって、ヒーリング装置10のソール14の開口部あるいは穴の中でホイールが回転することにもなる。一つの実施形態において、距離24は、ホイール16の半径よりも小さく、これによって、ホイールの大半の部分がソールの開口部14の中に収まることになる。
【0039】
図2A及び2Bは、ヒーリング装置10のソール14の二つの実施形態の底面図である。特に、アウト・ソール30あるいはソール14の底部は、図2Aでは、ソール14のかかと部分18に開口部40が一つ設けられているように描かれている。ここに示された実施形態では、開口部40の形状は正方形あるいは矩形である。しかしながら、開口部40は、例えば円形あるいは楕円形などの、事実上いかなる形状であっても良い。
【0040】
先にも説明したように、開口部40は、ソール14の一部あるいは全体に伸びていても良い。開口部40は、ヒールブロックあるいはオブジェクトの中に設けられても良い。更に、開口部40を、かかと部分18、土踏まず部分20及び爪先部分22の近くに、または、それらの組み合わせの中に、配置しても良い。
【0041】
図2Aには、開口部40の配置及び形状についての第二の実施形態が示されている。アウト・ソール30は、ソール14のかかと部分18に開口部40A及び開口部40Bを有するように描かれている。このようにして、一つまたはそれ以上ホイールを、一つまたはそれ以上車軸とともに、開口部40A及び40Bの双方の中に配置しても良い。
【0042】
図3A及び3Bは、図2A及び2Bに示されたソール14の二つの実施形態の底面図であって、ソールの開口部にそれぞれ一つのホイールが配置されている。図3Aの開口部40には、ホイール42が配置され、図3B開口部40A及び40Bには、ホイール42A及びホイール42Bがそれぞれ配置されている。
【0043】
ホイール42、及びホイール42Aと42Bは、円筒形のホイールとして描かれている。しかしながら、これらのホイールは、使用可能なものであれば事実上いかなる形状であっても良い。更に、一つまたはそれ以上ホイールをそれぞれの開口部の中に配置しても良い。
【0044】
図3Aには、更に、ホイール・アセンブリの他の要素が描かれている。それらは、装着構造の第一部材48及び第二部材54であって、それらは、車軸50を取り外し可能に接続するために使用される。車軸50は、ホイール42が車軸50に回転自在に接続されあるいは装着されるように、ホイール42を貫通して伸びている。車軸50は、好ましくは、例えば高性能精密ベアリングのような、精密ベアリングの使用を含んでおり、それらは、ホイール42の両側に設けられた、例えば環状のリセスのような、リセスの中に配置される。第一の精密ベアリング56及び第二の精密ベアリング58は、ABECグレードの精密ベアリングとしても良い。それらは、破線で描かれており、ホイール42の第一リセス及び第二リセスの中に配置されている。他の実施形態において、ルーズ・ボールベアリングを使用しても良い。
【0045】
車軸50は、例えば強度及び重量などのような物理的性能が適合するものであれば、どのような材料であっても良い。車軸50は、好ましくは、硬化された鋼で作られ、円筒形で、両端が丸められ、それぞれ、装着構造の第一部材48及び第二部材54に取り外し可能に接続される。車軸50の各端と、第一部材48及び第二部材54との間の取り外し可能な接続は、既知のあるいは入手可能なメカニズムのいずれを用いても実現できる。
【0046】
好ましい実施形態において、球形のあるいはボールのベアリング(好ましくは、可動式のスプリングおよび/またはネジ・バイアスを使用するもの)が、装着構造の一つまたはそれ以上の部材と車軸50との間の接触のため、及び、側面方向の力を受けるために使用される。
【0047】
次のことについても留意すべきである:即ち、ヒーリング装置10のユーザーの重量が、相当量の下向きの力を生じさせ、地面あるいはサーフェスは、同量の上向きの力を生じさせるので、車軸50の位置、従って、一般的にホイール42の位置が保たれる。
【0048】
かかとがサーフェスから持ち上げられたときのみに、車軸50の位置を保つために何らかの力あるいは摩擦が必要になる。このようにして、本発明は、車軸50及びホイール42の位置を保つために、大きな側面方向の力を必要としない。この事実の認識は、ここに示された実施形態に対する本発明のアスペクトとして考えることができる。この認識は、車軸50の各端と、第一部材48及び第二部材54との間の取り外し可能な接続が、最適な状態でデザインされることを可能にする。
【0049】
図3Aにはまた、グラインド・プレート44(スライド・プレート44とも呼ばれる)が描かれている。このグラインド・プレート44は、本発明のヒーリング装置10に取り付けて使用することができる。このグラインド・プレート44は、スムーズなあるいは比較的スムーズなサーフェスを提供し、それにより、ユーザーは、手すり、縁石、階段、角、その他のような、様々なサーフェスの上を、グラインドあるいはスライドすることが可能になる。このグラインド・プレート44は、好ましくは、いくらか薄い、プラスチックあるいはポリマー材料で作られる。
【0050】
好ましい実施形態において、グラインド・プレート44は、ソール14のアウト・ソール30の土踏まず部分20に、取り外し可能に取り付けられる。このグラインド・プレート44は、例えば、グラインド・プレート44の周囲の様々な位置に示されている締結具46のような、既知のあるいは入手可能な締結具を用いて取り付けることができる。
【0051】
図3Bには更に、車軸52が描かれている。開口部40A及び開口部40Bの中で、車軸52の両端にホイール42A及びホイール42Bがそれぞれ接続されている。車軸52は、図3Bには描かれていないが、ホイール42A及び42Bの双方の中に伸び、ソール14の一部を貫通している。これにより車軸52が支持される。図3Bは、ソール14がホイール・アセンブリの装着構造として使用される状態を示している。これにより、部品の点数が削減される。
【0052】
代替的な実施形態において、金属あるいは他の何か適切な材料を、ソール14のかかと部分18の中で使用してもよく、その場合、車軸52は、更なる支持及び安定性を実現するように配置される。これは、装着構造が、事実上、ソール14の中に組み込まれた形態の例である。当業者であれば分かるように、本発明は、様々なやり方で実現することが可能である。
【0053】
図4は、車軸62に回転自在に装着されたホイール60の斜視図である。これはまた、ホイール/車軸装置と呼ばれ、本発明の一つの実施形態によるホイール・アセンブリあるいはヒーリング装置の中で使用される。ホイール60及び車軸62はまた、ホイール/車軸・アセンブリ400とも呼ばれる。この実施形態において、車軸62はホイール60の中を貫通し、その両端部は丸められた形状あるいは弾丸形状である。
【0054】
精密ベアリング64がリセスの中に配置されているところが示されている。このリセスは、ホイール60の環状のリセスとして示され、車軸62の回りでのホイール60の回転を容易にする。好ましくは、図4中には示されていないが、第二の精密ベアリングが、第二リセスの中に配置され、そのような回転を更に容易にする。
【0055】
スリップ・クリップ、スリップリング、あるいはリング・クリップ66が、精密ベアリング64の近くで、車軸62の周囲あるいはほぼ周囲に配置されているところが示されている。このリング・クリップは、精密ベアリング64をホイール60のリセスの中に保持するために使用される。このスリップ・クリップあるいはリング・クリップ66は、好ましくは、車軸62の周方向溝あるいは周方向の窪みのような、溝を介して車軸62に取り付けられる。
【0056】
しかしながら、次のことを理解すべきである:即ち、当業者であれば、精密ベアリング64を所定の位置に保持するために、これ以外のさまざまな構造を採用することも可能である。代替的な実施形態において、精密ベアリング64を使用せずに、その代わりに、ルーズ・ベアリングを使用しても良い。
【0057】
車軸62に回転自在に装着されたホイール60は、代替的な実施形態において、本発明のホイール・アセンブリとして機能することができる。そのようなケースにおいては、ホイール60がソールの開口部の中に回転自在に配置された状態で、車軸62をその両端で、ミッド・ソール及びかかと部分のようなソールに装着しても良い。そのような場合、装着構造の必要性が無くなったと考えることが可能であり、あるいは、装着構造が履物のソールの中に組み込まれたと考えることも可能である。
【0058】
図5は、図4に示されているような、車軸62に回転自在に装着されるホイールとともに使用されてホイール・アセンブリを構成する装着構造70の斜視図である。この装着構造70は、ヒール・コントロール・プレート72、第一の部材74及び第二の部材76を、一般的に備えている。代替的な実施形態において、上記の二つの部材がヒール・コントロール・プレート72に接触するところに、板バネのような、スプリングを使用することができる。このことは、大きなクッション及びサスペンションの効果をもたらす。上記の二つの部材は、車軸の端部を受けるための第一の部材74の開口部78のような、開口部を有している。
【0059】
なお、この開口部は、上記部材を貫通するものあるいは異なった位置にあるものなど、事実上いかなる形状で設けられていても良く、あるいは、ホイール/車軸・アセンブリ400を、引き込まれた位置及び突出した位置で、上記部材に対して装着するため、複数の位置に設けられていても良い。
【0060】
第一の部材74及び第二の部材76の開口部の中に配置される車軸は、好ましくは、取り外し可能に接続される。このことは、様々な構成及び形状によって実現することが可能であり、それらの全てが本発明の技術的範囲に含まれる。
【0061】
一つのそのような構成は、第一の部材74の中に設けられた、ネジ/スプリング/ボール装置80である。この構成は、車軸が開口部78に挿入されたとき、車軸に対して調整可能なバイアスあるいは力を加えることを可能にする。このネジは、ユーザーによってアクセス及び調整が可能である。このネジを回わしてスプリングに圧縮量を与えることによって、開口部78の中にあるボールに作用する力を調整することができる。車軸が開口部78の中に挿入されたとき、ボールは、相当程度変位することが可能である。ネジ/スプリング/ボール装置80は、側面方向の力を発生させ、取り外し可能な車軸を保持することを可能にする。同様な構成を、第二の部材76にも設けて、車軸62の他の端部にフリクション・フィットまたは接続を形成することができる。
【0062】
図5に示したネジ/スプリング/ボール装置80は、第一の部材74に設けられた水平方向の開口部に取り付けられているが、上記部材に他のやり方で設けられた開口部を用いても良い。
【0063】
例えば、ネジ/スプリング/ボール装置80に加えられる張力あるいは圧縮力の調整は、斜めの開口部の中で行っても良い。その場合、例えば、ネジ/スプリング/ボール装置80の露出された端部(通常、ネジの頭部)が、図5の中で、参照符号74の引き出し線が第一の部材74に接する位置に来るようになる。このことは、図6に示されたホイール・アセンブリ100のような、ホイール・アセンブリが、ソールの開口部の中に装着あるいは配置されてヒーリング装置を構成するときに、車軸62のテンション及びフリクション・フィットを調整するためのアクセスを容易にする。もちろん、様々な他の構成、形状、開口部の配置が、本発明において、考えられ且つ実施することが可能である。
【0064】
装着構造70は、例えば剛性や強度などの、要求される機械的性質に一般的に応じて、様々な材料で製作しあるいは構成することができる。これらの材料には、例えば、プラスチック、ポリマー、金属、合金、木、ゴム、複合材料などが含まれる。これは、アルミニウム、チタン、鋼、及び樹脂を含む。一つの実施形態において、装着構造70は、例えばアルマイト処理されたアルミニウムのような、金属で作られ、それによって、装着構造70に黒あるいは色合いが付けられる。
【0065】
図6に、ホイール・アセンブリ100の底面図を示す。このホイール・アセンブリ100は、図4に示された車軸62に回転自在に装着されたホイール60、及び図5に示された装着構造70を備える。第一の部材74及び第二の部材76は、車軸62の両端部に、例えば、ネジ/スプリング/ボール装置80のようなバイアス・メカニズムを用いて実現されたバイアス・メカニズムを介して、それぞれ、取り外し可能に接続されている。ボール102が、開口部78の中で、車軸62の一方の端部に接触しているところが示されている。更に、例えば、リング・クリップ66のようなスリップ・クリップあるいはリング・クリップ(スナップ・リングあるいはスリップリングとも呼ばれる)が、精密ベアリングをホイールのリセスの中に保持さるために使用されている。
【0066】
ヒール・コントロール・プレート72は、ヒーリング装置のユーザーが、ヒーリング装置をコントロールし、且つ、ヒーリング装置を用いて大きなパフォーマンスを実現することを可能にする。
【0067】
図7に、ホイール・アセンブリ100の側面図を示す。このホイール・アセンブリ100は、開口部の上及び中に配置されてヒーリング装置120を構成する。ヒール・コントロール・プレート72は履物の中に組み込まれていて、それにより、ユーザーがかかとでヒール・コントロール・プレートに適宜、圧力をかけて、ヒーリング装置120の操作及びパフォーマンスを改善することを可能にする。
【0068】
図8A、8B、8C及び8Dに、様々なホイール200の形態図を示す。これらの図は、本発明の様々な実施形態において使用されるこれらのホイールの外観形状を示している。図8Aには、フラットなあるいはスクウェアな外観形状あるいは外形プロファイル204を有するホイール202が示されている。図8Bには、内向きに湾曲したサーフェス・プロファイル208を有するホイール206が示されている。図8Cには、丸く湾曲したサーフェス・プロファイル212を有するホイール210が示されている。最後に、図8Dには、鋭く湾曲したサーフェス・プロファイル216を有するホイール214が示されている。本発明は、適用可能なものであれば事実上いかなるホイールの外観形状でも使用することが可能である。
【0069】
図9に、ヒーリング装置ホイール・アセンブリで使用するための他の実施形態の装着構造500の斜視図を示す。この装着構造500は、車軸502を有し、この車軸502は、部材50を貫通し且つ部材50に装着された一つの車軸と考えることができる。あるいは、一方の車軸502が部材506に接続され、且つ、その反対側で、もう一方の車軸504が部材506に接続されていると考えることもできる。この装着構造500は、更に、部材506に接続されるヒール・コントロール・プレート508を有している。
【0070】
この装着構造500には、二つのホイールが装着されてホイール・アセンブリを構成する。先に述べたように、ホイールを、好ましくは、精密ベアリングを用いて車軸502に回転自在に取り付けても良く、ホイールを、好ましくは、精密ベアリングを用いて車軸504に回転自在に取り付けても良い。
【0071】
この車軸502及び車軸504は、ネジの部分を有し、それによって、例えばロックナット510のようなナットで、ホイールを各車軸に対して固定するように構成されている。他の実施形態において、車軸の端部に内ネジが形成され、そこに外ネジ(例えば図10に示す六角ネジのようなネジ)が結合される。車軸と上記部材との間の接続は、適用可能なものであれば事実上いかなる接続であっても良いことを理解すべきである。
【0072】
図10に、ヒーリング装置において使用するための更に他の実施形態を使用するホイール・アセンブリ520の斜視図を示す。ホイール522は、精密ベアリング526を用いて車軸524に回転自在に装着され、第一の部材528及び第二の部材530は、例えば六角ネジ532のようなネジを介して車軸524の各端部に接続される。このホイール・アセンブリ520は、ホイール/車軸装置を簡単に装着したり取り外したりすることができないことを除いて、先に図6を用いて説明したホイール・アセンブリ100と同様な構造を備えている。
【0073】
図11に、ヒーリング装置600の一つの実施形態の側面図及び部分断面図を示す。この図では、ソール604及びソール604の開口部606に、ホイール・アセンブリ602が取り付けられ、このホイール・アセンブリ602は、ソール604の中に完全には広がっていない。このように、装着構造608を、ソール604の中に配置あるいは組み込むことが可能であり、その装着構造608を、簡単に取り外しができないようにしても良く、できないようにしても良い。ホイール610が、ソール602の底部から下側に部分的に突出しているところが示されている。これにより、ステルス(秘匿性)ヒーリングが可能になる。
【0074】
図12は、この本発明のヒーリング装置620の他の実施形態の側面図であって、このヒーリング装置620は、ホイール624及びソール628の開口部626を覆うように取り付けられた取り外し可能なホイールカバー622を備えている。この取り外し可能なホイールカバー622は、ホイールを突出させた状態で、即ち、ソール628の底面より下側にした状態で、ホイールをサーフェスで回転させないことを可能にする。本発明のヒーリング装置620によれば、ホイールが回転可能な状態のまま、ユーザーが歩いたり走ったりすることも可能であるが、この取り外し可能なホイールカバー622を用いることにより、土やゴミの侵入が防止され、より大きな安定性が実現される。
【0075】
他の代替的な実施形態において、ホイール・ストップを、図12中に明示的には示されていないが、取り外し可能なホイールカバー622の替わりにあるいはそれとともに、ホイール624の回転を止めるために使用しても良い。一つの実施形態において、ホイール・ストップは、スポンジあるいはフレキシブルな材料のような、ホイール624と開口部626の間に嵌め込まれてホイール624の回転を停止あるいは抑制し、且つ、摩擦によってそこに保持されるものであれば、事実上いかなる材料を用いて作ることもできる。
【0076】
ホイールカバー622の実施形態において、ホイールカバーの取り付けは、ヒーリング装置620からホイール624が取り外された後に行われる。好ましい実施形態において、このホイールカバーは、ソール608の底部の残りの部分とほぼ同一の平面を形成するように構成され、必要な場合には通常の靴としての機能を実現し、それと同時に、開口部を保護する。このホイールカバーは、様々な方法で取り付けることが可能であるが、好ましくは、ホイール/車軸装置を装着構造に対して接続するのと同一あるいは同様なやり方を用いて、ホイール・アセンブリに接続される。この取り外し可能なホイールカバーは、様々な方法で、ホイール・アセンブリに対して、装着されあるいは取り付けられる。
【0077】
図13に、ヒーリング装置700の他の実施形態の底面図を示す。この装置は、ホイールとして機能する球形ボール702を有し、このボールは、ソールのかかと部分706の開口部内の装着構造704の中に収容されている。
【0078】
図14に、本発明を用いて“ヒール”している“ヒーラー”800の斜視図を示す。ヒーリングは、様々なテクニックを用いて行うことができるが、一般的に、バランス、位置決め、柔軟性及び調整の技量の組み合わせが要求される。
【0079】
サーフェス上でヒーリング装置を使用するための方法の一つの例は、ヒーリング装置のソールの爪先部分をサーフェスに接触させて、サーフェス上でランニングし、次いで、ヒーリング装置のホイールをソールの開口部からソールの底部の下側に突出させ、ヒーリング装置のホイールをサーフェスに接触させて、サーフェス上でローリングすることを含む。
【0080】
この方法は、サーフェス上でランニングする前に、ヒーリング装置を付けたまま、ヒーリング装置のホイールをヒーリング装置のソール部分の底部よりも下側に突出させた状態で、サーフェス上でウォーキングすることを含んでいても良い。ヒーリングはまた、丘や、下り坂を含むサーフェス上で行うことも可能である。
【0081】
ヒーリングの方法は、サーフェス上でウォーキングする前に、ヒーリング装置のホイールを ヒーリング装置のソール部分の底部よりも下側に突出させて、ホイールを働かせることを含む。この方法はまた、ヒーリング装置をつけたまま、ヒーリング装置のホイールを働かせる前に、ヒーリング装置のホイールを引き込んだ状態で、サーフェス上でウォーキングすることを含む。この方法の他の変形は、サーフェス上でのローリングからランニング、ウォーキング、またはサーフェス上での停止のいずれかへの移行の際、サーフェス上でのローリングの直後に、ヒーリング装置のソール爪先部分をサーフェスに接触させてサーフェス上でランニングすることを含む。
【0082】
ヒーリングの際の好ましい位置が、図14の中のヒーラー800によって示されている。そこでは、サーフェス上でのローリングの際に、一つのヒーリング装置802が他のヒーリング装置804の前方に置かれている。このヒーリング装置804のかかと部分806の後部から分かるように、時折、かかと部分806の後部とサーフェスの間の隙間が小さくなることがある。そのため、好ましい実施形態において、かかと部分806の後部は、耐磨耗性を備えた材料で作られる。
【0083】
ヒーリングの方法はまた、減速あるいは停止のための様々なテクニックを採用することが可能である。例えば、ヒーリング装置のソールの爪先部分をサーフェスに接触させることにより、摩擦を発生させ、ローリングを減速させ、次いでサーフェスからホイールを離しても良い。他の例では、ヒーリング装置のソールのかかと部分をサーフェスに接触させることによって減速を行う。
【0084】
図15に、伸縮式の車軸904に回転自在に装着されたホイール902の斜視図を示す。この図は、図4と同様に、ホイール/車軸アセンブリ900と呼ぶこともできる。この伸縮式の車軸904は、例えば図16に示されているものと同様なスプリングが内蔵されたアジャスタブルな車軸や、あるいは、ネジ式の伸縮式の車軸などのような、様々なやり方によって実現することができる。このことは、このホイール/車軸アセンブリ900をヒーリング装置で使用した場合に、ホイール/車軸アセンブリ900を、より簡単に取り外し、および/または、ホイールが地面に接しない位置に引き込むことを可能にする。
【0085】
図16に、図15のホイール/車軸アセンブリ900の伸縮式の車軸904の断面図を示す。これは、スプリング内蔵型の伸縮式の車軸である。図から分かるように、この伸縮式の車軸904は、伸縮式の車軸904を両端から内部のスプリングの力に抗して圧縮することによって、調整あるいは短縮することができる。
【0086】
図17に、他の装着構造920の斜視図を示す。この装着構造920は、図15及び図16にそれぞれ示されたホイール/車軸アセンブリ900及び伸縮式の車軸904とともに使用され、ホイール・アセンブリを構成する。この伸縮式の車軸904は、第一の位置926で第一の部材922及び第二の部材924に接続され、それにより、ホイールは引き込まれた位置になる。また、この伸縮式の車軸904は、第二の位置928で第一の部材922及び第二の部材924に接続され、それにより、ホイールは突出した位置になる。
【0087】
図18に、ソール942の開口部の中に配置されたホイール・アセンブリ940の側面図・部分断面図を示す。この図は、車軸944の一つの実施形態を示していて、その車軸944は、キングピン装置または複式キングピン装置と呼ばれるアセンブリを用いて装着構造946に接続され、引き込み可能なホイール948を構成している。これは、引き込み可能なホイール948を、必要に応じて上部位置または下部位置に調整することを可能にし、引き込み可能な位置から突出した位置に移動させることを可能にする。キングピン950(ネジあるいはボルトで構成することも可能である)は、装着構造946の部材の中のネジが加工された開口部の中に、取り付けられている。キングピン950を、部材の開口部の中に更にねじ込んで行くことにより、車軸944を引き込ませることができる。キングピン950は、車軸944の反対側にも、他の部材を支持するために設けられている。
【0088】
他の実施形態においては、図9の中の装着構造500のように、単一の部材の中に単一のキングピンが設けられ、部材と車軸を介して引き込み可能なホイールを構成する。
【0089】
キングピンタイプのアセンブリの一つの例が、米国特許第 4, 295, 655 号明細書(David L. Landay, et al. に対して発行され、1979年7月18日に出願され、1981年10月20日に発行された)の中に示されており、その内容は、全ての目的のためのリファレンスとしてここに含まれる。この特許は、本発明の実施形態の中で使用できるキングピンタイプのアセンブリを示している。
【0090】
図19に、図18のホイール・アセンブリ940の底面図を示す。この図は、更に、複式キングピン装置を示し、キングピン950が装着構造946の部材を貫通している。
【0091】
図20に、装着構造946の一つの部材の側面図を示す。また、この図は、図18と同様な複式キングピン装置を用いて、装着構造946に対して車軸944を結合するところを示している。先に論じたように、この構造は、車軸944を、従ってそれに取り付けられたホイールを、任意のレベルに移動させることや、引っ込んだ位置から突出した位置へ移動させることを可能にする。
【0092】
車軸を、適用可能な技術を用いて、且つ、様々なやり方によって、装着構造の部材に接続しても良いことを理解すべきである。例えば、車軸を、スプリングにより、引っ込んだ位置から突出した位置へ移動できるように、装着構造の第一の部材及び第二の部材に対して接続しても良い。同様に、車軸を、ヒンジにより、引っ込んだ位置から突出した位置へ移動できるように、装着構造の第一の部材及び第二の部材に対して接続しても良い。
【0093】
例えば、米国特許第 3, 983, 643号明細書(Walter Schreyer, et al. に対して発行され、1975年5月23日に出願され、1976年10月5日に発行された)のように、多くの他の例を用いることが可能であり、その内容は、全ての目的のためのリファレンスとしてここに含まれる。この特許には、本発明の一つの実施形態で使用することができる引き込み可能な機構が示されている。
【0094】
米国特許第 5, 785, 327号明細書(Raymond J. Gallant に対して発行され、1997年6月20日に出願され、1998年7月28日に発行された)の内容が、全ての目的のためのリファレンスとしてここに含まれる。この特許には、同時に引き込み可能なホイールが示されている。
【0095】
図21に、ツーピース・ホイール970の分解図・斜視図を示す。このツーピース・ホイール970は、内側のコア972、例えばウレタン・ホイールのような外側のタイヤ974、車軸976、及び、本発明の中で使用することができるベアリング978を備えている。好ましい実施形態において、ベアリング978は、ツーピース・ホイール970と比べて小さく、例えば、ベアリング978の外側の直径は、外側のタイヤ974の外側の直径の半分よりも小さい。これは、ソフトな乗り心地、良好な操作性及び長い寿命を含む、大きな優位性をもたらす。このことは、外側のタイヤ974を大きく且つ厚くすることができることからもたらされる。
【0096】
他の実施形態において、ベアリング978の外側の直径は、外側のタイヤ974の外側の直径の半分よりも大きい。
【0097】
好ましい実施形態において、ツーピース・ホイールの内側のコア部分は、より硬質の材料によって作られ、ベアリングを支持するための剛性をもたらす。これに対して、外側のタイヤ部分は、例えば軟質ウレタンのような、より軟質の材料によって作られ、性能を向上させるとともに騒音の発生を抑える。これらのタイプのホイールを、“デュアル・デュロメータ”タイプのホイールと呼ぶことができる。
【0098】
図22に、ソール1014を有する履物1012を含むマルチホイール型ヒーリング装置1010を示す。この装置は、第一ホイール・アセンブリ1016及び第二ホイール・アセンブリ1018を使用し、それらの上でローリングすることができる。図23には、マルチホイール型ヒーリング装置1010の部分底面図が示されている。
【0099】
第一ホイール・アセンブリ1016は、第一車軸1022に装着された第一ホイール1020を含んでいる。第一開口部1024が、ソール1014のかかと部分1028の底面1026に配置されている。第一装着構造1030が、開口部1024の中に設けられ、第一ホイール・アセンブリ1016を保持している。第一装着構造1030は、第一の受け入れ用スロット1032及び第二の受け入れ用スロット1034を含んでいる。一つのアスペクトにおいて、ホイール・アセンブリ1016の第一車軸1022は、第一及び第二の結合可能なセグメント1036及び1038を含んでいる。この第一の結合可能なセグメント1036は、第一装着構造1030の第一の受け入れ用スロット1032の中に支持され、第二の結合可能なセグメント1038は、第一装着構造の第二の受け入れ用スロット1034に支持される。
【0100】
第一及び第二の結合可能なセグメント1036及び1038の第一及び第二の受け入れ用スロット1032及び1034に対する結合は、引き伸ばされた状態での結合(tensioning engagement)である。この形状の一つの優位性は、引き伸ばされた状態での結合が、特に有用な簡単な取り外しを実現にし、それによって、本発明のユーザーが最早“ヒール”するために二つのホイールを必要としなくなった時に、例えばホイール・アセンブリ1018のような、ホイール・アセンブリの一つを簡単な取り外すことができることである。
【0101】
第一装着構造1030のこの形状の更なる優位性は、例えばサーフェスとの接触によって、ユーザーの重量が第一ホイール・アセンブリ1016の上にかかったとき、第一ホイール・アセンブリ1016に対して、第一装着構造1030の中に留まるように力が作用し、それによって、アクシデントで第一ホイール・アセンブリ1016が外れる事態を防止することである。この第一装着構造1030は、ポリマーまたは他の適切な材料によって構成することが可能であり、第一開口部1024のソールに対して、従来から知られている様々な方法によって接続される。
【0102】
第二ホイール・アセンブリ1018は、基本的に第一ホイール・アセンブリ1016と同様なやり方で構成される。ここで、第二ホイール・アセンブリ1018は、第二車軸1042に装着された第二ホイール1040を含む。第二開口部1044は、ソール1014の土踏まず部分1046の底面1026に配置される。第二装着構造1048は、第二開口部1044の中に設けられて、第二ホイール・アセンブリ1018を保持する。
【0103】
この第二装着構造1048は、第一の受け入れ用スロット1050及び第二の受け入れ用スロット1052を含む。一つのアスペクトにおいて、ホイール・アセンブリ1018の第二車軸1042は、第一及び第二の結合可能なセグメント1054及び1056を含む。この第一の結合可能なセグメント1054は、第二装着構造1048の第一の受け入れ用スロット1050の中に支持され、第二の結合可能なセグメント1056は、第二装着構造1048の第二の受け入れ用スロット1052の中に支持される。第一及び第二の結合可能なセグメント1054及び1056の第一及び第二の受け入れ用スロット1050及び1052に対する結合は、引き伸ばされた状態での結合である。
【0104】
他のアスペクトにおいて、第一及び第二のホイール・アセンブリ1016及び1018は、第一及び第二の装着構造1030及び1048に恒久的に結合される。一つのアスペクトによれば、第一ホイール1020の直径(図示せず)は、第二ホイール1040の直径(図示せず)と実質的に同一である。
【0105】
第一及び第二のホイール1020及び1040を使用することによって、本発明のユーザーは、ヒーリングのようなやり方で、容易にバランスをとることができることが分かる。その場合、ユーザーは、ソール1014の爪先1060(図1参照)部分を持ち上げて、第一及び第二のホイール1020及び1040の上でローリングする。本発明の一つの優位性は、たとえ初心者のユーザーであっても、容易にバランスをとり、第一及び第二のホイール1020及び1040の間でバランスをとるように重量を均等に分散させて、ヒーリングを開始することができる。一旦、一般的なテクニックを用いてユーザーが経験及び自信を獲得した後には、ユーザーは、例えばホイール・アセンブリ1018のような、ホイールの一つを単に取り除くだけで、マルチホイール型ヒーリング装置1010をスタンダードな単一ホイールのヒーリング装置に変えることができる。
【0106】
一つのアスペクトにおいて、ソール1014の爪先部分1060は、ローリングのためには使用されず、ウォーキング及びランニングためのトレッドが形成され、従って、ホイールあるいはその他のローリングのために使用される手段は設けられない。他のアスペクト(図示されてはいない)において、本発明に、ソール1014の爪先部分1060を含む、ソール1014のあたりの様々な位置に形成された更なる開口部に配置された更なるホイールを設けてもよい。他のアスペクトにおいて、例えば、より小さな幅または直径を有するホイールのような、複数の更なるホイールを、第一及び第二のホイール・アセンブリ1016及び1018の替わりにまたはそれに加えて設けても良い。
【0107】
図24に、第一装着構造1030から第一ホイール・アセンブリ1016が取り外された状態のマルチホイール型ヒーリング装置を示す。この図において、第一装着構造1030の第二の受け入れ用スロット1034を明確に見ることができる。このアスペクトにおいて、このスロットは、第一ホイール・アセンブリ1016(図示せず)の円筒型の第二の結合可能なセグメント1038を受け入れるように構成されている。また、この底面図は、第一及び第二のホイール・アセンブリ1016及び1018の双方が取り外された状態を示している。本発明は、通常のスポーツシューズとして使用するために容易に適応させることができる。
【0108】
次のことが分かるであろう:即ち、第一開口部1024及び第一ホイール・アセンブリ1016が、ソール1014のかかと部分1028に配置されているところが示されているが、ソール1014のあたりに様々なポイントに配置したものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0109】
また、第二開口部1044及び第二ホイール・アセンブリ1018がソール1014の土踏まず部分1046に実質的に配置されているが、第二開口部1044あるいは更なる開口部(図示せず)、及び、第二ホイール・アセンブリ1018あるいは更なるホイール・アセンブリを、その一部をソール1014のかかと部分1028に、他の一部をソール1014の土踏まず部分1046に、あるいは、他の箇所に配置しても良く、それらの全てが、本発明の技術的範囲に含まれる。更に、示された図面では、第一ホイール・アセンブリ1016は、第二ホイール・アセンブリ1018から離れて配置されているが、この距離は、他のアスペクトにおいてはより小さくても良く、他のアスペクトにおいてはより大きくても良い。
【0110】
図25及び26に、本発明の他のアスペクトを示す。ここでは、ソール1014に、ソール1014の土踏まず部分1046からかかと部分1028に伸びる単一の開口部1070が形成されている。このアスペクトにおいて、単一の装着構造1072(図25参照)が、この単一の開口部1070の中に設けられ、これに対して、第一及び第二の装着構造1030及び1048が、単一の開口部1070(図26参照)の中に設けられる。このアスペクトにおいて、例えば3個、4個またはそれ以上のホイールのような、多数のホイール・アセンブリを保持するように、大きめの開口部を用いても良いことが分かる。
【0111】
一部のアスペクトにおいては(図示せず)、安定性を増し、性能を改善し、または装飾のためあるいは他の目的のため、ホイールをソール1014のあたりに様々な位置に配置することが有用であり、それらの全てが、本発明の精神及び技術的範囲に含まれる。
【0112】
以上のように、本発明によって、先に挙げた一つまたはそれ以上優位性を備えるマルチホイール型ヒーリング装置が提供されたことが明らかである。これまで、好ましい実施形態について詳細に説明してきたが、様々な、変形、置換、及び変更を、たとえ先に挙げた優位性の全てが実現されていないとしても、本発明の技術的範囲を逸脱することなく行うことができることを理解すべきである。例えば、様々な要素あるいは部品を、他のシステムの中に結合あるいは統合しても良いし、または、一部の特徴が実現されていなくても良い。
【0113】
また、好ましい実施形態の中で個別にあるいは別々の個所で説明され図示された部品、テクニック、システム、サブシステム、レイヤー、組成、及び方法を、他の部品、システム、モジュール、テクニック、または方法と、本発明の技術的範囲を逸脱することなく、結合あるいは統合することができる。その他の変更、置換、及び変形は、当業者であれば容易に思いつくことが可能であり、且つ、本発明の精神及び技術的範囲を逸脱することなく行うことが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーフェス上での、ウォーキング、ランニング、及びローリングへの移行のためのマルチホイール型ヒーリング装置であって、
爪先部分、かかと部分及び土踏まず部分を有するソールを有する履物と;
ソールのかかと部分に形成された第一開口部と;
第一開口部に隣接して、ソールの土踏まず部分の少なくとも一部に形成された第二開口部と;
第一開口部の中に設けられ、ホイールを支持することができる第一ホイール装着構造と;
第二開口部の中に設けられ、ホイールを支持することができる第二ホイール装着構造と;
第一車軸に装着された第一ホイールを有する第一ホイール・アセンブリと;
第二車軸に装着された第二ホイールを有する第二ホイール・アセンブリと;を備え、
前記履物のソールの爪先部分は、ローリングのためには使用されず、ウォーキング及びランニングのためにサーフェスとの間の主要なコンタクトをもたらし、且つ、ローリングを抑え、
前記第一ホイール・アセンブリは、第一ホイールの一部が第一開口部の中に収容されるような状態で、第一車軸で第一ホイール装着構造に対して接続され、
前記第二ホイール・アセンブリは、第二ホイールの一部が第二開口部の中に収容されるような状態で、第二車軸で第二ホイール装着構造に対して接続され、
前記第一及び第二のホイールは、爪先がサーフェスから離れているとき、サーフェス上で回転するようにサーフェスとの間での主要なコンタクトをもたらす。
【請求項2】
下記特徴を備えた請求項1に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第一及び第二のホイールは、前記履物の下側に設けられた唯二つのホイールである。
【請求項3】
下記特徴を備えた請求項1に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
複数の開口部が、前記履物のソールのかかと部分及び土踏まず部分に設けられ、且つ、複数のホイールが、前記履物のソールのかかと部分及び土踏まず部分の前記複数の開口部の中に配置されている。
【請求項4】
下記特徴を備えた請求項1に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第一ホイールの直径は、前記第二ホイールの直径と、実質的に同一である。
【請求項5】
下記特徴を備えた請求項1に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記履物のソールのかかと部分は、前記ヒーリング装置を減速するために使用することができるブレーキを備えている。
【請求項6】
下記特徴を備えた請求項1に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第一及び第二のホイールは、前記装着構造に対して着脱自在に接続される。
【請求項7】
下記特徴を備えた請求項1に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第一及び第二の車軸は、更に、第一及び第二の結合可能なセグメントを有するものとして設けられ、且つ、
前記第一及び第二の装着構造は、更に、第一及び第二の受け入れ用スロットを有し、それによって、前記第一車軸の第一及び第二の結合可能なセグメントが、それぞれ、前記第一装着構造の第一及び第二の受け入れ用スロットに対して、引き伸ばされた状態で接続されるように構成されている。
【請求項8】
下記ステップを備えた、サーフェス上で静止状態からローリング状態へ移行する方法:
かかと部分及び土踏まず部分を有するソールを備え、ソールのかかと部分の底面には第一開口部が形成され、且つ、ソールの土踏まず部分の一部の底面には第二開口部が形成された履物を使用して、前記履物の爪先の少なくとも一部をサーフェス上に接触させて、ローリングを防止し;
前記履物のソールの爪先をサーフェスから引き上げ、それによって、ユーザーの重量が爪先に全く掛からないか、あるいは、ユーザーの重量の僅かに一部のみが爪先に掛かるようにし;
前記履物のソールのかかと部分の底面に形成された第一開口部の中で回転することができる第一ホイールを使用し、且つ、前記履物のソールの踏まず部分の一部の底面に形成された第二開口部の中で回転することができる第二ホイールを使用して、ユーザーの重量の少なくとも一部を支えながら、サーフェス上でローリングを行う。
【請求項9】
下記特徴を備えた請求項8に記載の方法:
前記サーフェス上でのローリングは、サーフェス上でのローリングの際に、ユーザーの重量のかなりの部分を前記第一及び第二のホイールの間でバランスさせることを、更に含む。
【請求項10】
下記特徴を備えた請求項8に記載の方法:
サーフェス上でのローリングは、下記のステップを更に含む:
前記第一及び第二のホイールの双方を用いて、サーフェス上でのローリングを練習する;
前記履物のソールのかかと部分の底面に形成された第一開口部の中で回転することができる第一ホイールのみを用いて、サーフェス上でのローリングを練習する;
前記履物のソールの土踏まず部分の一部に形成された第二開口部の中で回転することができる第二ホイールを取り除く;
前記履物のソールの土踏まず部分の底面に形成された第二開口部の中から第二ホイールが取り外された状態で、前記履物のソールのかかと部分の底面に形成された第一開口部の中で回転することができる第一ホイールでローリングを行う。
【請求項11】
下記特徴を備えた請求項10に記載の方法:
前記第一及び第二のホイールの双方を用いて、サーフェス上でのローリングを練習することは、サーフェス上でのローリングの際に、ユーザーの重量のかなりの部分を前記第一及び第二のホイールの間でバランスさせることを、更に含む。
【請求項12】
下記構成を備えた、サーフェス上での、ウォーキング、ランニング、及びローリングへの移行のためのマルチホイール型ヒーリング装置:
爪先部分、かかと部分及び土踏まず部分を有するソールを有する履物、当該ソールの爪先部分は、ウォーキング及びランニングのために、且つローリングを防止するために、サーフェスとの間の主要なコンタクトをもたらす;
前記履物のソールに形成され、ソールのかかと部分から土踏まず部分の少なくとも一部まで伸びる開口部;
前記ソールの前記開口部の中に設けられ、一つまたはそれ以上のホイールを支持することができるホイール装着構造;
第一車軸に装着された第一ホイールを有する第一ホイール・アセンブリ、当該第一ホイール・アセンブリは、第一ホイールの一部が前記開口部の中に収容されるような状態で、第一車軸で前記ホイール装着構造に対して接続される;
第二車軸に装着された第二ホイールを有する第二ホイール・アセンブリ、当該第二ホイール・アセンブリは、第二ホイールの一部が前記開口部の中に収容されるような状態で、第二車軸で前記ホイール装着構造に対して接続される;
ここで、前記第一及び第二のホイールは、爪先がサーフェスから離れているとき、サーフェス上で回転するようにサーフェスとの間での主要なコンタクトをもたらす。
【請求項13】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
第三車軸に装着された第三ホイールを有する第三ホイール・アセンブリを備え、この第三ホイール・アセンブリは、第三ホイールの一部が開口部の中に収容されるような状態で、第三車軸で前記ホイール装着構造に対して接続されている。
【請求項14】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
複数の車軸に装着された複数のホイールを有する複数のホイール・アセンブリを備え、この複数のホイール・アセンブリは、前記複数のホイールの一部が前記開口部の中に収容されるような状態で、前記複数の車軸で前記ホイール装着構造に対して接続されている。
【請求項15】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第一ホイール・アセンブリは、前記ホイール装着構造に対して着脱自在に接続されている。
【請求項16】
下記特徴を備えた請求項15に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第二ホイール・アセンブリは、前記ホイール装着構造に対して着脱自在に接続されている。
【請求項17】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第一車軸及び第二車軸は、前記ホイール装着構造に、引き伸ばされた状態で接続されている。
【請求項18】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
ヒールブレーキが、前記履物のソールのかかと部分に配置されている。
【請求項19】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記履物のソールの爪先部分は、ローリングのためには使用されない。
【請求項20】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第一ホイールの直径は、前記第二ホイールの直径と実質的に同一である。
【請求項21】
下記特徴を備えた請求項12に記載のマルチホイール型ヒーリング装置:
前記第二ホイールは、実質的に、前記履物のソールの土踏まず部分で、前記装着構造に接続される。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−63898(P2010−63898A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−254010(P2009−254010)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【分割の表示】特願2003−563657(P2003−563657)の分割
【原出願日】平成15年2月3日(2003.2.3)
【出願人】(500547393)ヒーリング・スポーツ・リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】Heeling Sports Limited
【Fターム(参考)】