説明

モジュール靴

モジュール靴は、部品に分離する。これらの部品は、多数の使い捨て靴を必要とせずに汎用性をもたらすために、交換可能であるとよい。また、各靴部品は、旅行バッグ又は空間が制限された他の箇所内に便利に詰め込まれるために、折畳み可能であるとよい。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
一般に靴は、特定の用途に適化されており、人は、異なる目的のために多数の異なる種類の靴を所有している。
【0002】
例えば、異なる靴が、歩行用、ハイキング用、運動競技用、又は公式行事用に用いられ得る。たとえ同じカテゴリーに属する靴であっても、雪に適したハイキングシューズ、湿地に適したシュ−ズ、乾いた地形での長距離ハイキングにおいて快適であるように設計された軽量シューズなど、多数の靴が必要である。同様に、フォーマルな履物であっても、衣服や行事の種類に応じて色彩や様式が異なる種々の靴が包含されることになる。
【0003】
市販の履物の用途に応じた多様さは、種々の所持品を携行に適した1つあるいは2つのバッグ内に詰め込む作業に頻繁に直面する旅行者に対して特別の問題を提起する。この問題とは、各靴が嵩張りしかも固いため旅行バッグ内に大きな空間を必要とし、詰め込まれた状態でバッグに大きな重量付加となる事実によって、さらに悪化される。
【0004】
旅行者に、コンパクトな形態で汎用性をもたらす履物が必要とされている。
【発明の開示】
【0005】
部品に分離するモジュール靴が提供されている。部品は、多数の完備した靴を必要とせずに汎用性を具備するために、交換可能であるとよい。また、各副部品は、旅行バッグまたは空間が制限された他の箇所に詰め込むのに便利なように、折畳み可能であるとよい。
【0006】
一つの実施形態において、本発明の靴は、以下の部品、すなわち、足を受入れるためのフットエンクロージャと、フットエンクロージャの下側に嵌合するように適合されたシャーシと、使用時にシャーシとフットエンクロージャを包囲して足と係合するシェルとを備えている。これらの部品は、種々の選択肢を着用者に与えるために、取外し可能であり交換可能である。
【0007】
他の実施形態において、本発明のモジュール靴は、フットエンクロージャと、シャーシと、シェルとを備え、シャーシの下面は、シェルの底の1つ以上の開口を通って突出するトレッドを有している。
【0008】
さらに他の実施形態において、本発明の靴は、着用者を、例えば、雨、水、泥、又は雪に起因する悪天候条件から保護するための耐候性のバリアを備えている。
【0009】
本発明の以上の目的及び他の目的並びに利得は、添付の図面を参照して、以下の本発明のさらなる説明から、さらに十分に理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の総体的な理解のために、以下、3つの部品、すなわち、フットエンクロージャと、シャーシと、シェルとを有するモジュール靴を含むいくつかの例示的実施形態について説明する。しかし、ここに記載される履物システムは、異なる数のトレッド、シェル、シャーシ、及びフットエンクロージャのような部品及び副部品を有していても有益であり、また、審美的あるいは機能的な種々の目的に適合した部品及び副部品を採用可能であることが理解されるだろう。このような履物設計は、全てここに記載されるシステムの範囲内に包含されることが意図されている。
【0011】
図1は、モジュール靴を示している。靴100は、紐締め機構104を有するシェル102と、シャーシ(図示せず)と、フットエンクロージャ106とを備えている。
【0012】
シェル102は、皮、ビニル、スエード、織布、ゴム、プラスチック、又はこれらの組合せなど、従来の靴材料から形成可能である。シェル102用の材料は、審美性、耐久性、柔軟性、快適性などを含む従来の履物設計の制約条件に従って選択可能である。一般に、シェル102は、ここに記載される靴100に外面を備えるいかなる部品であってもよい。従って、多数のシェルが旅行者によって携行されてもよく、各シェルは、旅行者に対して審美的または機能的役割を果たす。
【0013】
紐締め機構104は、靴紐、面ファスナーベルト、バックル、または靴100を着用者の足の周りに固定するための他の装置であってもよい。シェル102の紐締め機構104は、靴100の使用時に、シェル102、フットエンクロージャ106、及びシャーシを着用者の足の周囲に緊密に係合するように締めることが可能である。紐締め機構104は、靴の取外し又は分解を可能にするために緩めることが可能である。
【0014】
以下に、さらに詳細に説明するシャーシは、フットエンクロージャ106の下に、剛質または半剛質な、あるいは柔軟な支持面などの支持底面を備え、靴100の着用者の快適性を助長するために、その上面に沿ってパッドを備えていてもよい。一般に、シャーシは、ここに記載される靴100の全体に剛性支持をもたらすどのような部品であってもよい。
【0015】
フットエンクロージャ106は、シェル102内に配置可能であり、一般的に、着用者の足を受けるように適合されている。一般に、フットエンクロージャ106は、着用者の足を受けるのに適したどのような部品であってもよい。フットエンクロージャ106が足に直接接触する場合、フットエンクロージャ106は、このような直接接触に対して快適さをもたらす内面を有しているとよい。フットエンクロージャ106は、パッド付き底面を備えていてもよい。フットエンクロージャ106は、天然又は合成織布、水蒸気に対して浸透性を有し、液体に対して浸透性を有しない通気性薄膜、及び/又は足の形状に合わせて伸張する弾性材料を含むどのような適正な材料によって形成可能である。また、フットエンクロージャ106は、紐締め機構104の直下に、靴内のこの圧力点において付加的な心地よさをもたらすために、及び/又は紐締め機構104を繰り返して締付け、かつ緩める間のフットエンクロージャ106の磨耗を低減させるために、付加的なパッド又は磨耗保護具を備えていてもよい。
【0016】
ユーザが靴100内に挿入した足を、そこから取り出した時、フットエンクロージャ106は、シェル102内に固定されて残されることになるが、このフットエンクロージャは、シャル102とは別のスリッパとして付加的に用いられ得るように、フットエンクロージャ106への直接的な足の挿入及び取出しを容易にするために、ファスナー(zipper、図示せず)又は他の機構をさらに備えていてもよい。一実施形態において、フットエンクロージャ106はシャーシの上に配置され得る。しかしその代わりに、フットエンクロージャ106がシャーシを包んでもよいことが理解されるだろう。この場合、シャーシは、好ましくは、着用者の足と心地よく係合する上面を有する。さらに、フットエンクロージャ106は、足の大半を包むスリッパ又は靴下状の部品として示されているが、他の種類のフットエンクロージャ、例えば、弾性材料からなるバンドや紐、足指間、足首または足の他の部分に嵌めるサンダル状構成、または靴100内において足を保持するように機能する他の構成が用いられてもよい。このような構造及び構成は全て、特別の記載がある場合を除いて、ここに用いられる「フットエンクロージャ」106の用語の範囲内に包含されることが意図されている。
【0017】
フットエンクロージャ106、シャーシ、及びシェル102の各々は、靴100が分解及び再組立され得るように取外し可能で、かつ交換可能である。あるいは、部品の1つが取り外され、異なる部品と交換可能である。例えば、ユーザは、衣服の変更に合わせて、茶色のシェル102から黒色のシェル102に変更可能である。あるいは、ユーザは、一般道路以外のハイキングを行なう際に、より活動的なトレッドを有するシャーシに変更することもできる。あるいは、ユーザは、1日の使用後に、新しいフットエンクロージャ106又はシャーシを挿入してもよい。
【0018】
異なる部品又は付加的な部品が、ここに記載される靴100にいくつ付属されてもよく、またそれらの部品が異なって配置されてもよいことが容易に理解されるであろう。例えば、シャーシは、パッド、表面材料、及び取付け機構の適切な変更によって、フットエンクロージャ106とシェル102との間ではなく、フットエンクロージャ106の内側に配置されてもよい。このような構成は全て、ここに記載される履物の範囲内に包含されることが意図されている。
【0019】
図2は、モジュール靴の底面図である。靴200は、図1を参照して前述した靴100であってもよい。靴200のこの斜視図から見られるように、シャーシ202は、靴200の底面の一部を形成してもよい。靴200は、シャーシ202におけるトレッド204、及び/又はシェル208におけるトレッド206を備えていてもよい。トレッド204は、靴200の用途に応じて種々のグリップ面を有することができ、種々の形状と寸法とすることができる。例えば、トレッド204、206は、デッキシューズのように湿った滑りやすい地面に適応させて、またはウォーキングシューズのように乾いた地面での快適な使用に適応させて、またはハイキングシューズのように一般道路以外の地形での歩行に適応させて、適宜変更されるとよい。シェル208及びシャーシ202の底面は、靴の本底に用いられるどのような従来の材料、例えば、靴の本底及びトレッドに用いられるのに適した成形ゴム、プラスチック、又は他の材料から形成可能である。シャーシ202は、シャーシ202とシェル208との間の継目を、耐水性を備えるべく密封するガスケット(gasket)と共にシェル208内に摩擦嵌合されるか、または前記ガスケットをシェル208に固定しまたは着脱可能に取り付けられるとよい。
【0020】
ここに図示されていないが、ある種の実施形態においては、靴200の底面の大部分の面がシャーシ202から形成されてもよいことが理解されるだろう。また、ある種の実施形態においては、シェル208が靴200の全底面を形成し、シャーシ202は、シェル208を貫通して突出しないようにすることもできる。しかし、トレッド204をシャーシ202内の一体化された副部品と組み合わせることによって、トレッド204の特性をシャーシ202内の内部パッドに適合させ、これらの内部クッションとトレッドの両方が、靴の特定の用途、例えばハイキングに好都合に対応するようにできる。
【0021】
図3は、フットエンクロージャが部分的に外されたモジュール靴を示している。靴300は、シェル302と、シャーシ304と、フットエンクロージャ306と、第1取付け装置308と、第2取付け装置310とを備えている。シェル302内の溝314と適合する工具312が、靴300の分解を補助するために付属されるとよい。靴300は、前述した靴のいずれであってもよい。
【0022】
第1取付け装置308と第2取付け装置310は、フットエンクロージャ306をシェル302及び/又はシャーシ304内に固定するためのいかなる機構を備えていてもよい。例えば、装置308、310は、フットエンクロージャ306とシェル302に取り付けた面ファスナー、または同じように配置されたボタンとボタン穴、又はボタンとスナップ、又はフットエンクロージャ306を靴300内に固定させるための他の装置又は機構を備えていてもよい。一旦装置308、310が互いに引き離された後、フットエンクロージャ306は、図示されるようにシェル302から引き出されるとよい。フットエンクロージャ306がシェル内に挿入されるとき、装置308、310は、フットエンクロージャ306を適所に固定するように、再び付着される。装置308、310の正確な配置と特性は重要ではないが、装置308、310は、同一種類で、異なるシェルとフットエンクロージャに対して同一の位置にあると、靴300のモジュール性が維持されるので、好ましい。
【0023】
工具312は、フットエンクロージャ306をシェル302から引出すために上方に引っ張る間、下向きの圧力が都合よく加えられ得る表面を備えている。工具312は、略U字状であるとよく、シェル302の踵領域の溝314は、工具312が溝314に対して接離する方向に水平に滑るように、工具312と適合されるとよい。フットエンクロージャ306の引出しに相反する力を加えるための適切な表面を備えた他の各種工具又は技術が同様に用いられてもよい。
【0024】
図4は、フットエンクロージャを取り外したモジュール靴を示している。靴400は、前述した靴のいずれであってもよく、シャーシ402と、タブ404と、シェル406とを備えているとよい。フットエンクロージャ(図示せず)が取り外されているので、シャーシ402の上面が露見している。シャーシ402の上面は、例えば、歩行中に衝撃を吸収するために踵領域に特別のパッドが設けられるように、適切なパッドが付されるとよい。タブ404又は他の突出部が、シャーシ402をシェル406から引き出すための把持部や引掛部のような態様でシャーシ402から延在されるとよい。タブ404に代わって、突出部は、適切な工具を用いる把持や引張に適したフック又は他の機構的な手段であってもよい。ただし、このような機構的な突出部は、靴400の着用者への不快さを避けるように配置され、かつ構成されることが好ましい。
【0025】
図5は、シャーシが部分的に外されたモジュール靴を示している。靴500は、前述した靴のいずれであってもよく、踵領域に溝504を有するシェル502と、トレッド508、ガスケット510、及びタブ512を有するシャーシ506とを備えている。図3を参照して前述した工具312のような、靴500の分解を補助するために溝504と適合する工具514が、設けられるとよい。
【0026】
トレッド508は、前述したように、シェル502内の貫通開口(図示せず)を通して突出し、靴500の使用時にグリップ面をもたらすように構成されるとよい。前述したように、トレッドの種類は、シャーシ508の想定される用途、例えば、スポーツ用、屋外用、カジュアル用、又はフォーマル用に適合させて変更可能である。ユーザの足の踵のような領域を緩衝するために、発泡体、空気又はガス袋(又は相互に連結している又は互いに分離された袋群)など、適宜、パッド又はクッションが含まれてもよい。
【0027】
シャーシ506は、所望する剛性をシャーシ506の全体及びその個々の領域に与えるために、均一な又は異なる補強材、又は剛性材料の層を備えてもよい。例えば、歩行中に踵が表面に当接する際の衝撃をシャーシ506のパッド付き領域の全体にわたって分配するには固い踵領域が望ましく、一方、それより前方は、歩行動作中に足が自然に撓めるように、より柔軟な領域であることが望ましい。
【0028】
ガスケット510は、例えば、シャーシ506がシェル502と結合したときにシャーシ506に付着されるゴムビードであるとよい。シェル502へのシャーシ506の摩擦係合によって、シャーシ506をシェル502内に固定させ、靴500の底面に耐水シールをもたらすとよい。
【0029】
タブ512は、シェル502内の対応するスロット(図示せず)と結合することによって、シャーシ506を、シェル502内に位置合わせし、さらにシェル502内に固定するとよい。
【0030】
図6は、シャーシが部分的に外されたモジュール靴の底面図である。靴600は、前述した靴のいずれであってもよい。この斜視図では、シャーシ608が取り外された後、2つの開口602、604が、シェル606に露見する。開口602、604は、シャーシ608のトレッド部分を受けるように構成され、シャーシ608のガスケット(図示せず)と適合する縁を備えている。この構造の他の構成が可能であることが理解されるだろう。例えば、図示されているよりも多いかまたは少ない開口が、シェル606に設けられてもよいし、他の固定及びシール機構、例えば、シャーシ608の代わりにシェル604に設けられるガスケットが用いられてもよい。
【0031】
図7は、モジュール靴の部品の上面図である。靴700は、前述した靴のいずれであってもよく、シェル702と、シャーシ704と、フットエンクロージャ706とを備えているとよい。靴700のいくつかの特徴について、以下、さらに詳細に説明する。
【0032】
この図では、スロット708が、シェル702の後面に露見している。対応するタブ710が、シャーシ704に露見している。手作業により、シャーシ704がシェル702内に挿入されると、それに連動してタブ710は、シャーシ704の固い後面712によって、スロット708と係合するように付勢される。シャーシ704をシェル702から取り外すには、固い後面712が靴700の前方に向かって押圧可能である。これによって、タブ710がシェル702のスロット708から離脱される。次いで、シャーシ704の踵部分が、前述したようにシェル702から上方に引き出されるようになる。
【0033】
強化領域714がフットエンクロージャ706に設けられることに留意すべきである。これは、フットエンクロージャ706のこの領域がシェル702の締め紐716と重なった場合に擦れを防止可能である。強化領域714は、靴700の使用時にフットエンクロージャ706に対して締め紐716(又は他の緊締機構)によって加えられる圧力を分配するように剛質であるとよい。
【0034】
図8は、モジュール靴の副部品の斜視図である。靴800は、前述した靴のいずれであってもよく、シェル802と、シャーシ804と、フットエンクロージャ806とを備えているとよい。前述した多くの特徴に加えて、この図は、シェル802の底面の相手側開口を塞ぐようにシャーシ804から突出するトレッド808と下面810を示している。
【0035】
ここに述べたモジュール靴に対して、上記の図面に示されていない他の付加的形態及び変形形態がなされてもよい。例えば、随意的又は補足的な層が、種々の気候条件下で着用されるために設けられてもよい。このような耐候層は、例えば、水、雪又は風に対するバリアを構成でき、これによって、耐候層を付加的に用いる靴は、水、雪、又は泥内で、又は氷のような表面で、又は特に荒れ模様の天候条件において、用いられるように特に適合される。また、耐候層は、例えば、暑い天候に用いられるための吸収材料又は毛細管材料の層から作製することによって、他の天候条件用に設計されてもよい。耐候層は、外側のバリアをこのような要素又は条件にもたらすために、シェルの外側の周囲に配置されるとよい。あるいは、耐候層は、靴の層間、例えば、シェルとシャーシとの間、又はシャーシとフットエンクロージャとの間、又はさらに前述した靴のシェルとフットエンクロージャとの間のさらに一般的などのような箇所に、配置されてもよい。耐候層は、靴下、婦人用半長靴、又は前述したフットエンクロージャの代わりに又はそれに加えてフットエンクロージャとして機能する同様の鞘状覆いであってもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、靴の部品は、例えば、旅行バッグ又は空間が制限される他の箇所などへの収納の便を考慮して、折畳み可能であるとよい。剛性のない部品は、任意の都合のよい態様で折畳み可能であるとよい。比較的剛性のある部品は、いくつかの線に沿って詰め込み又は他の積み込みに適したより小さい形状に折り曲げるのを可能にするために、溝、襞、又はヒンジを備えているとよい。いずれの1つ以上の部品も、この態様によって折畳み可能である。
【0037】
種々の実施形態において、ここに記載されたモジュール靴は、既存の靴を上回る多くの利点を提供し得る。モジュール靴は、多数の異なる靴の種類と色彩に機能及び様式の多様さをもたらしつつも、小形かつ軽量とすることができる。モジュール靴は、それがない場合に必要とされるか又は望まれる多数の靴と比較して低重量かつコンパクトなので、履物用の荷物空間が制限される旅行者にとって特に有利である。さらに、この靴は、より容易に洗浄かつ乾燥可能な部品に分離可能であり、フットエンクロージャ又はシャーシのような部品は、同じ履物を何日も履くのを避けるために新しい物と交換可能であるので、好都合である。
【0038】
ある種の実施形態において、靴の部品のいくつか又は全てが、流し台で靴を洗えるように、またもし機械洗濯が可能である場合に他の洗濯物と一緒に洗濯できるように、水洗可能であるとよい。この目的のために、部品のいくつか又は全てが、水と石鹸又は他の合成洗剤や洗浄剤で洗浄可能な材料によって作製されることが好適である。このような材料としては、ウォッシャブルレザーまたは多数の合成材料のいずれかが含まれる。この材料は、乾燥が容易で比較的短時間で再使用可能であるように、疎水性であるとよい。
【0039】
本発明は、図示されかつ詳細に記載された好ましい実施形態と関連して開示されたが、本発明は、ここに開示された実施形態に限定されるものではなく、法の下で容認される限りにおいて広く解釈されるべきである各請求項から判断されるべきであることが理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】モジュール靴の斜視図である。
【図2】モジュール靴の底面図である。
【図3】ユーザによる靴の取り外しを示す、フットエンクロージャが部分的に外されたモジュール靴の斜視図である。
【図4】フットエンクロージャのないモジュール靴の斜視図である。
【図5】シャーシの取外しを示す、シャーシが部分的に外されたモジュール靴の斜視図である。
【図6】シャーシが部分的に外されたモジュール靴の底面図である。
【図7】モジュール靴の部品の上面図である。
【図8】モジュール靴の部品の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足との接触を維持するのに適した内面を有し、足を受入れるように適合されたフットエンクロージャと、
前記フットエンクロージャの下側に嵌合するように適合され、足の支持面を備えたシャーシと、
前記シャーシと前記フットエンクロージャを包囲し、使用時に前記フットエンクロージャおよび前記シャーシを足と動作可能な係合状態に保持するように調整可能であるシェルとを備え、
前記フットエンクロージャ、前記シャーシ、及び前記シェルの各々が、互いに取外し可能でありかつ交換可能である、靴。
【請求項2】
前記フットエンクロージャは、天然織布又は合成織布の少なくとも1つを含んでいる、請求項1に記載の靴。
【請求項3】
前記フットエンクロージャは、蒸気浸透性で液体不浸透性の薄膜を備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項4】
前記フットエンクロージャは、弾性材料を含んでいる、請求項1に記載の靴。
【請求項5】
前記フットエンクロージャは、パッドを含む、請求項1に記載の靴。
【請求項6】
前記フットエンクロージャは、その上面に沿って強化材を備え、該強化材は、前記シェル内の締め紐の位置に対応している、請求項1に記載の靴。
【請求項7】
前記シャーシは、パッド付き上面を備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項8】
前記シャーシは、使用時に前記シェルの1つ以上の開口を通って突出するように構成されたトレッドを有する下面を備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項9】
前記シャーシは、前記シェルの1つ以上の開口と、耐水性を有して係合するためのガスケットを備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項10】
前記シェルは、トレッドを有する下面を備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項11】
前記シェルは、前記シャーシのトレッドを受入れるように構成された1つ以上の開口を備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項12】
前記シェルは、外面を備え、該外面は、皮、ビニル、スエード、又は織布の少なくとも1つを含んでいる、請求項1に記載の靴。
【請求項13】
前記シェルは、前記フットエンクロージャ、前記シャーシ、及び前記シェルを足に固定するための紐締め機構を備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項14】
前記紐締め機構は、締め紐、面ファスナーの少なくとも1つを備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項15】
水または雪の少なくとも一方に対するバリアとなる耐候層をさらに備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項16】
前記フットエンクロージャは、前記耐候層を備えている、請求項15に記載の靴。
【請求項17】
前記耐候層は、水、氷、雪、又は泥の少なくとも1つの中での使用に特に適合されている、請求項15に記載の靴。
【請求項18】
前記耐候層は、前記シェルを取り囲み、耐候性外面を構成している、請求項15に記載の靴。
【請求項19】
前記耐候層は、前記シェルと前記フットエンクロージャとの間に配置されている、請求項15に記載の靴。
【請求項20】
前記シェル、前記シャーシ、及び前記フットエンクロージャを分解するための工具をさらに備え、該工具は、前記シェルの踵領域において前記シェルに取外し可能に係合し、交換可能であり、前記踵領域との係合時に上向き力が前記シャーシまたは前記フットエンクロージャの少なくとも1つに加えられる間、前記踵領域に下向き力を加えるための表面を備えている、請求項1に記載の靴。
【請求項21】
前記シャーシに突出部をさらに備え、該突出部は、前記シャーシを前記シェルから取り外すための力を前記シャーシに加えるべく把持するのに適している、請求項1に記載の靴。
【請求項22】
前記突出部を掴むための工具をさらに備えている、請求項21に記載の靴。
【請求項23】
前記シェルは前記踵領域に開口をさらに備え、該開口は、前記シャーシが前記シェルと係合された状態で、前記シャーシの前記突出部と係合するように構成されている、請求項21に記載の靴。
【請求項24】
前記シャーシ、前記フットエンクロージャ、及び前記シェルの少なくとも1つは折畳み可能である、請求項1に記載の靴。
【請求項25】
前記シャーシ、前記フットエンクロージャ、前記シェルの少なくとも1つは折目線を備え、該折目線に沿って折ることによって、前記シャーシ、前記フットエンクロージャ、及び前記シェルの前記少なくとも1つは折畳み可能である、請求項24に記載の靴。
【請求項26】
前記シャーシ、前記フットエンクロージャ、及び前記シェルの前記少なくとも1つは、梱包に適したコンパクトな形状に折畳み可能である、請求項24に記載の靴。
【請求項27】
前記シャーシ、前記フットエンクロージャ、及び前記シェルの少なくとも1つは、洗濯可能である、請求項1に記載の靴。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−500574(P2007−500574A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533011(P2006−533011)
【出願日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/014933
【国際公開番号】WO2004/103105
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(503224518)ザ ティンバーランド カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】THE TIMBERLAND COMPANY
【住所又は居所原語表記】200 Domain Drive, Stratham, NH 03885 (US)
【Fターム(参考)】