説明

モータ

【課題】ノイズを低減することが可能なモータを提供する。
【解決手段】モータ1は、回転軸2および回転軸2に固定される駆動用磁石3を有するロータ4と、駆動用磁石3の外周側に配置される駆動用コイル15を有するステータ6と、回転軸2の軸方向における回転軸2の一端側を他端側に向かって付勢するための付勢部材10とを備えている。軸方向における駆動用磁石3の中心C1は、軸方向におけるステータ6の中心C2よりも回転軸2の一端側にずれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸の一端側を他端側に向かって付勢する付勢部材を備えるモータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、CD、DVDプレーヤ等に用いられる光ピックアップ装置やカメラに用いられるレンズ群等を移動させるモータとして、ステータから突出する回転軸の先端側にリードスクリューが形成されたステッピングモータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のモータは、回転軸および駆動用磁石を有するロータと、駆動用コイルを有するステータとを備えている。
【0003】
また、このモータは、回転軸の先端部を支持する出力側軸受と、回転軸の後端部を支持する反出力側軸受とを備えている。反出力側軸受は、ステータに固定されている。ステータには、出力側軸受を保持する軸受保持部が形成されたフレームが固定されている。軸受保持部には、出力側軸受が配置される軸受孔が形成されており、出力側軸受は、軸受保持部に軸方向へ移動可能に保持されている。また、出力側軸受は、軸受保持部に固定される板バネによって、反出力側に付勢されている。
【0004】
特許文献1に記載のモータでは、回転軸が、ステータに固定される反出力側軸受に向かって、出力側軸受を介して板バネの付勢力によって付勢されている。そのため、モータが駆動しているときの回転軸の軸方向におけるロータのがたつきを抑制して、モータ駆動時の駆動音や振動等のノイズを低減することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−16923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、モータの市場では、モータの高機能化の要求が高まっており、ノイズの少ない静かなモータが求められている。
【0007】
そこで、本発明の課題は、ノイズを低減することが可能なモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明のモータは、回転軸および回転軸に固定される駆動用磁石を有するロータと、駆動用磁石の外周側に配置される駆動用コイルを有するステータと、回転軸の軸方向における回転軸の一端側を他端側に向かって付勢するための付勢部材とを備え、軸方向における駆動用磁石の中心は、軸方向におけるステータの中心よりも回転軸の一端側にずれていることを特徴とする。
【0009】
また、上記の課題を解決するため、本発明のモータは、回転軸および回転軸に固定される駆動用磁石を有するロータと、駆動用磁石の外周面に対向配置される極歯および極歯の外周側に配置される駆動用コイルを有するステータと、回転軸の軸方向における回転軸の一端側を他端側に向かって付勢するための付勢部材とを備え、軸方向における駆動用磁石の磁気中心は、軸方向におけるステータの中心よりも回転軸の一端側にずれていることを特徴とする。この場合には、たとえば、軸方向における駆動用磁石の中心は、軸方向におけるステータの中心よりも回転軸の一端側にずれている。
【0010】
本発明のモータでは、軸方向における駆動用磁石の中心は、軸方向におけるステータの中心よりも回転軸の一端側にずれている。または、本発明のモータでは、軸方向における駆動用磁石の磁気中心は、軸方向におけるステータの中心よりも回転軸の一端側にずれている。そのため、本発明では、回転軸の一端側から他端側へ向かう磁気的な付勢力がロータに作用する。また、本発明では、回転軸の一端側は、付勢部材によって、回転軸の他端側に向かって付勢されているため、回転軸の一端側から他端側へ向かう機械的な付勢力がロータに作用する。
【0011】
このように、本発明では、磁気的な付勢力と機械的な付勢力とがロータに対して同じ方向へ作用する。そのため、特許文献1に記載のモータのように、板バネのみによってロータが付勢されている場合と比較して、回転軸の軸方向へのロータの付勢力を高めることが可能になる。したがって、本発明では、回転軸の軸方向におけるロータのがたつきを抑制することが可能になり、その結果、ノイズを低減することが可能になる。
【0012】
なお、付勢部材の付勢力を高めることで、回転軸の軸方向におけるロータのがたつきを抑制して、ノイズを低減することも可能であるが、この場合には、付勢部材が大型化して、その結果、モータが大型化するおそれがある。これに対して、本発明では、付勢部材の付勢力を高めなくても、回転軸の軸方向におけるロータのがたつきを抑制することができるため、付勢部材を小型化して、モータを小型化することが可能になる。
【0013】
本発明において、付勢部材は、回転軸の出力側の端部を支持する出力側軸受または回転軸の出力側の端部を反出力側に向かって付勢し、軸方向における駆動用磁石の中心は、軸方向におけるステータの中心よりも回転軸の出力側にずれていることが好ましい。また、本発明において、付勢部材は、回転軸の出力側の端部を支持する出力側軸受または回転軸の出力側の端部を反出力側に向かって付勢し、軸方向における駆動用磁石の磁気中心は、軸方向におけるステータの中心よりも回転軸の出力側にずれていることが好ましい。
【0014】
特許文献1に記載のモータのように、一般に、モータでは、回転軸の反出力側の端部を支持する反出力側軸受がステータの反出力側に取り付けられるため、ステータの反出力側では、ステータ内部のスペースが狭い。一方、ステータの出力側では、ステータ内部のスペースに比較的余裕がある。そのため、軸方向において、駆動用磁石の中心がステータの中心よりも出力側にずれていると、または、駆動用磁石の磁気中心がステータの中心よりも出力側にずれていると、比較的余裕がある出力側のステータ内部のスペースを利用して、駆動用磁石の長さを長くすることが可能になる。したがって、モータのトルクを高めることが可能になる。特に、モータが小型化すると、駆動用磁石の配置スペースが制約されるため、十分なトルクを得ることが困難になるが、軸方向において、駆動用磁石の中心がステータの中心よりも出力側にずれていれば、または、駆動用磁石の磁気中心がステータの中心よりも出力側にずれていれば、モータが小型化しても、駆動用磁石の長さを長くすることで、十分なトルクを確保することが可能になる。したがって、モータを小型化しつつ、十分なトルクを確保することが可能になる。
【0015】
本発明において、ステータは、軸方向で重なる第1のステータ組および第2のステータ組からなる2相構造となっており、駆動用磁石は、軸方向における駆動用磁石の中心を通過するとともに軸方向に直交する平面に対して面対称に形成される第1磁石部および第2磁石部を備え、第1のステータ組は、第1磁石部の外周側に配置され、第2のスタータ組は、第2磁石部の外周側に配置され、軸方向における第1磁石部の中心は、軸方向における第1のステータ組の中心よりも回転軸の一端側にずれており、軸方向における第2磁石部の中心は、軸方向における第2のステータ組の中心よりも回転軸の一端側にずれていることが好ましい。
【0016】
また、本発明において、ステータは、軸方向で重なる第1のステータ組および第2のステータ組からなる2相構造となっており、駆動用磁石は、軸方向における駆動用磁石の磁気中心を通過するとともに軸方向に直交する平面に対して面対称に形成される第1磁石部および第2磁石部を備え、第1のステータ組は、第1磁石部の外周側に配置され、第2のスタータ組は、第2磁石部の外周側に配置され、軸方向における第1磁石部の磁気中心は、軸方向における第1のステータ組の中心よりも回転軸の一端側にずれており、軸方向における第2磁石部の磁気中心は、軸方向における第2のステータ組の中心よりも回転軸の一端側にずれていても良い。
【0017】
このように構成すると、回転軸の一端側から他端側へ向かってロータに作用する磁気的な付勢力を効果的に高めることが可能になる。したがって、回転軸の軸方向へのロータの付勢力を効果的に高めることが可能になり、回転軸の軸方向におけるロータのがたつきを効果的に抑制して、ノイズを効果的に低減することが可能になる。
【0018】
本発明において、回転軸の反出力側の端部を支持する反出力側軸受を備え、反出力側軸受の一部は、ステータの中に入り込んでいることが好ましい。このように構成すると、回転軸の軸方向において、モータを小型化することが可能になる。一方で、反出力側軸受の一部がステータの中に入り込んでいると、駆動用磁石の配置スペースが狭くなるため、駆動用磁石の長さを確保することが困難になるが、軸方向において、駆動用磁石の中心がステータの中心よりも出力側にずれていれば、または、駆動用磁石の磁気中心がステータの中心よりも出力側にずれていれば、駆動用磁石の長さを確保することが可能になる。
【0019】
本発明において、駆動用磁石の反出力側の端面には、回転軸の出力側に向かって窪む凹部が形成され、反出力側軸受の一部は、凹部の中に入り込んでいることが好ましい。このように構成すると、回転軸の軸方向において、モータを小型化することが可能になる。また、このように構成すると、反出力側軸受と重なっている分だけ、駆動用磁石の長さを長くすることが可能になる。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明のモータでは、ノイズを低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態にかかるモータの側面断面図である。
【図2】図1に示すステータおよびその周辺部の拡大断面図である。
【図3】図1のE−E方向からモータを示す図である。
【図4】図1に示す出力側軸受を示す図であり、(A)は正面図、(B)は(A)のH−H断面の断面図、(C)は背面図、(D)は底面図である。
【図5】図1に示す板バネを示す図であり、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は(A)のJ−J断面の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
(モータの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるモータ1の側面断面図である。図2は、図1に示すステータ6およびその周辺部の拡大断面図である。
【0024】
本形態のモータ1は、いわゆるPM型のステッピングモータである。また、本形態のモータ1は、小型のモータである。このモータ1は、図1に示すように、回転軸2と駆動用磁石3とを有するロータ4と、駆動用磁石3の径方向の外側に配置される極歯5を有するステータ6と、回転軸2の出力側でステータ6に取り付けられたフレーム7とを備えている。また、モータ1は、回転軸2の出力側の端部2a(図1の左端部)を支持する出力側軸受8と、回転軸2の反出力側の端部2b(図1の右端部)を支持する反出力側軸受9と、回転軸2を反出力側へ付勢するための付勢部材としての板バネ10とを備えている。
【0025】
なお、以下の説明では、回転軸2の出力側となる図1の左側を「先端側」、回転軸2の反出力側となる図1の右側を「後端側」とする。また、以下の説明では、回転軸2の軸方向を「軸方向」とするとともに、図1のY方向を「上下方向」、図1のX方向(紙面垂直方向)を「左右方向」とする。また、以下では、回転軸2の出力側の端部2aを「先端部2a」、回転軸2の反出力側の端部2bを「後端部2b」とする。
【0026】
回転軸2は、ステンレス鋼、アルミニウムあるいは黄銅等の金属で形成されている。回転軸2の先端部2aの先端および後端部2bの後端は、半球面状に形成されている。また、先端部2aおよび後端部2bの径は、回転軸2の他の部分の径よりも小さくなっている。回転軸2の先端部2a側は、ステータ6から突出する突出部2cとなっている。この突出部2cには、リードスクリュー2dが形成されている。リードスクリュー2dは、たとえば、光ピックアップ装置等の移動体と螺合して、移動体を移動させる。
【0027】
駆動用磁石3は、永久磁石であり、略円筒状に形成されている。駆動用磁石3の内周側には、回転軸2の後端部2b側が挿通されており、回転軸2の後端部2b側の外周面に駆動用磁石3が固定されている。駆動用磁石3の外周面には、径方向の内側に向かって窪む円環状の円環状凹部3aが形成されている。円環状凹部3aは、その断面形状が等脚台形状となるように形成されている。駆動用磁石3の先端面には、後端側に向かって窪む凹部3bが形成され、駆動用磁石3の後端面には、先端側に向かって窪む凹部3cが形成されている。
【0028】
凹部3bは、その側面が略円錐台面となるように形成されている。本形態では、駆動用磁石3は、接着によって回転軸2の後端部2b側に固定されており、凹部3bは、駆動用磁石3を回転軸2に固定するための接着剤が溜まる接着剤溜まりとして機能している。凹部3cは、その側面が略円柱面となるように形成されている。凹部3cの中には、反出力側軸受9の先端側部分が入り込んでいる。
【0029】
また、駆動用磁石3は、先端側に配置される第1磁石部3dと、後端側に配置される第2磁石部3eとを備えている。第1磁石部3dは、駆動用磁石3の、円環状凹部3aの先端側の縁から駆動用磁石3の先端面までの間の、外径が一定となっている部分を構成している。第2磁石部3eは、駆動用磁石3の、円環状凹部3aの後端側の縁から駆動用磁石3の後端面までの間の、外径が一定となっている部分を構成している。
【0030】
第1磁石部3dの外周面には、N極とS極とが周方向に沿って交互に一定ピッチで形成されている。同様に、第2磁石部3eの外周面には、N極とS極とが周方向に沿って交互に一定ピッチで形成されている。第1磁石部3dの外周面に形成されるN極の位置と、第2磁石部3eの外周面に形成されるN極の位置とは、駆動用磁石3の円周方向において、所定角度ずれている。すなわち、第1磁石部3dの外周面に形成されるS極の位置と、第2磁石部3eの外周面に形成されるS極の位置とは、駆動用磁石3の円周方向において、所定角度ずれている
【0031】
本形態では、円環状凹部3aは、軸方向における円環状凹部3aの中心と、軸方向における駆動用磁石3の中心(駆動用磁石3の長さの中心)C1とが一致するように形成されており、駆動用磁石3の外形は、軸方向に直交するとともに中心C1を通過する平面に対して面対称に形成されている。そのため、本形態では、軸方向における駆動用磁石3の中心C1は、軸方向における駆動用磁石3の磁気中心と一致する。また、駆動用磁石3が、軸方向に直交するとともに中心C1を通過する平面に対して面対称に形成されているため、第1磁石部3dと第2磁石部3eとは、軸方向に直交するとともに中心C1を通過する平面に対して面対称に形成されており、第1磁石部3dの外形と第2磁石部3eの外形とは、同形状となっている。
【0032】
ステータ6は、第1のステータ組12と第2のステータ組13とを備えている。第1のステータ組12と第2のステータ組13とは、軸方向で重なるように配置されている。すなわち、本形態のステータ6は、軸方向で重なる第1のステータ組12および第2のステータ組13からなる2相構造となっている。
【0033】
第1のステータ組12は、外ステータコア14と、駆動用コイル15が巻回されたボビン16と、ボビン16を外ステータコア14との間に挟む内ステータコア17とを備え、駆動用磁石3の第1磁石部3dの外周側に配置されている。ボビン16の外周側には、駆動用コイル15が巻回されている。ボビン16の内周側には、外ステータコア14および内ステータコア17のそれぞれに形成された複数の極歯5が周方向に隣接するように配置されている。また、ボビン16の内周側には、外ステータコア14に形成された極歯5と、内ステータコア17に形成された極歯5とが交互に入り込むように配置されている。第1のステータ組12を構成する極歯5は、第1磁石部3dの外周面に対向配置されている。なお、外ステータコア14の外周側部分は、駆動用コイル15の外周を覆うケース部として機能している。
【0034】
第2のステータ組13は、外ステータコア18と、駆動用コイル15が巻回されたボビン19と、ボビン19を外ステータコア18との間に挟む内ステータコア20とを備え、駆動用磁石3の第2磁石部3eの外周側に配置されている。ボビン19の外周側には、駆動用コイル15が巻回されている。ボビン19の内周側には、外ステータコア18および内ステータコア20のそれぞれに形成された複数の極歯5が周方向に隣接するように配置されている。また、ボビン19の内周側には、外ステータコア18に形成された極歯5と、内ステータコア20に形成された極歯5とが交互に入り込むように配置されている。第2のステータ組13を構成する極歯5は、第2磁石部3eの外周面に対向配置されている。なお、外ステータコア18の外周側部分は、駆動用コイル15の外周を覆うケース部として機能している。
【0035】
軸方向におけるボビン16とボビン19との間の一部には、径方向外側に張り出す端子台21がボビン16およびボビン19と一体で形成されている。端子台21には、駆動用コイル15に電流を供給するための端子ピン22が固定されている。端子ピン22には、駆動用コイル15の端部が巻回されている。
【0036】
本形態では、第1のステータ組12と第2のステータ組13とは、軸方向におけるステータ6の中心(ステータ6の長さの中心)C2を通過するとともに軸方向に直交する平面に対して面対称に形成されている。また、本形態では、図2に示すように、軸方向において、駆動用磁石3の中心C1とステータ6の中心C2とがずれている。具体的には、軸方向において、駆動用磁石3の中心C1は、ステータ6の中心C2よりも先端側にずれている。すなわち、本形態では、軸方向において、駆動用磁石3の磁気中心は、ステータ6の中心C2よりも先端側にずれている。
【0037】
また、軸方向において、駆動用磁石3の中心C1が、ステータ6の中心C2よりも先端側にずれているため、軸方向において、第1磁石部3dの中心C3は、第1のステータ組12の中心C4よりも先端側にずれており、第2磁石部3eの中心C5は、第2のステータ組13の中心C6よりも先端側にずれている。すなわち、軸方向において、第1磁石部3dの磁気中心は、第1のステータ組12の中心C4よりも先端側にずれており、第2磁石部3eの磁気中心は、第2のステータ組13の中心C6よりも先端側にずれている。
【0038】
反出力側軸受9は、樹脂で形成されるとともに、後端側に配置される鍔部9aを有する有底円筒状に形成されている。反出力側軸受9には、回転軸2の後端部2bが挿入される軸受凹部9bが反出力側軸受9の先端から後端側に向かって窪むように形成されている。軸受凹部9bは、軸方向から見たときの形状が円形状となるように形成されている。軸受凹部9bの内径は、後端部2bの外径よりもわずかに大きくなっており、後端部2bの外周面と軸受凹部9bの内周面との間にわずかな隙間が形成されている。また、軸受凹部9bの底面9cは、円錐状あるいは角錘状に形成されている。
【0039】
図1に示すように、板バネ10によって後端側に付勢された回転軸2の後端(具体的には、半球面状に形成された後端部2bの後端)は、軸受凹部9bの底面9cに接触しており、回転軸2の後端は、底面9cによって径方向および軸方向で反出力側軸受9に支持されている。また、軸受凹部9bの底面9cは、円錐状あるいは角錘状に形成されているため、反出力側軸受9は回転軸2の調芯機能を有する。すなわち、本形態のモータ1では、反出力側軸受9によって回転軸2の調芯が行われている。なお、本形態では、軸受凹部9bの底面9cが、円錐状あるいは角錘状に形成されており、回転軸2の後端は、底面9cに対して線接触している。そのため、回転軸2の後端と反出力側軸受9との間の摺動ロスを軽減することが可能となっている。
【0040】
ステータ6の後端面(具体的には、外ステータコア18の後端面)には、ステンレス鋼板等の薄い金属板によって形成された端板23が固定されている。たとえば、端板23は溶接でステータ6の後端面に固定されている。反出力側軸受9は、この端板23によってステータ6に固定されている。具体的には、外ステータコア18の後端面の一部と端板23とによって鍔部9aの一部が軸方向で挟まれることで、反出力側軸受9がステータ6に固定されている。反出力側軸受9の先端側は、ステータ6の中(具体的には、第2のステータ組13の中)に入り込んでいる。また、反出力側軸受9の先端側は、駆動用磁石3の凹部3cの中に入り込んでいる。
【0041】
(フレーム、出力側軸受および板バネの構成)
図3は、図1のE−E方向からモータ1を示す図である。図4は、図1に示す出力側軸受8を示す図であり、(A)は正面図、(B)は(A)のH−H断面の断面図、(C)は背面図、(D)は底面図である。図5は、図1に示す板バネ10を示す図であり、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は(A)のJ−J断面の断面図である。
【0042】
フレーム7は、電気亜鉛メッキ鋼板(SECC)あるいは冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属の薄板によって形成された金属フレームである。このフレーム7は、底面部7aと、底面部7aから起立するように形成され互いに対向配置される2枚の側面部7b、7cとを備える角溝形状(断面コの字形状)に形成されている。なお、フレーム7は、ステンレス鋼板等の他の金属の薄板によって形成されても良い。
【0043】
側面部7bは、後端側に配置され、ステータ6に固定されている。具体的には、側面部7bは、外ステータコア14の先端面に固定されている。側面部7bには、図1に示すように、回転軸2が挿通される挿通孔7dが側面部7bを貫通するように形成されている。挿通孔7dの内径は、回転軸2の外径よりも大きく形成されており、挿通孔7dの内周面と回転軸2との間には隙間が形成されている。
【0044】
側面部7cは、先端側に配置され、出力側軸受8を保持している。側面部7cには、出力側軸受8が配置される円形の軸受孔7eが側面部7cを貫通するように形成されている。軸受孔7eの内径は、出力側軸受8の外径よりもわずかに大きく形成されており、軸受孔7eに配置された出力側軸受8は、軸受孔7eの内周面7fに沿って軸方向へ移動可能となっている。本形態では、軸受孔7eの内周面7fによって出力側軸受8が支持されており、出力側軸受8は、軸方向において側面部7cの板厚分だけ支持されている。
【0045】
出力側軸受8は、樹脂で形成されている。また、出力側軸受8は、反出力側(後端側)が開口する有底円筒状に形成されている。この出力側軸受8は、軸方向へ移動可能な状態で、フレーム7の軸受孔7eに挿入されている。具体的には、軸方向における出力側軸受8の両端側が側面部7cの出力側面7hおよび反出力側面7jから突出した状態で、出力側軸受8は、軸受孔7eに配置されている。すなわち、本形態では、出力側軸受8の軸方向の長さは、フレーム7の板厚よりも長くなっている。なお、出力側軸受8は、摺動性に優れた金属材料(たとえば、銅系の焼結金属材料)で形成されても良い。
【0046】
出力側軸受8には、図4に示すように、回転軸2の先端部2aが挿入される軸受凹部8aが出力側軸受8の後端面8bから先端側に向かって窪むように形成されている。また、出力側軸受8には、板バネ10の一部が配置される配置凹部8cが先端面8dから後端側に向かって窪むように形成されている。
【0047】
軸受凹部8aは、図4(C)に示すように、軸方向から見たときの形状が円形状となるように形成されており、軸受凹部8aの内径は、先端部2aの外径よりもわずかに大きくなっている。また、軸受凹部8aの底面8eは、平面状に形成されている。本形態では、軸受凹部8aの内周面8fが回転軸2の先端部2aを径方向で支持している。また、本形態では、板バネ10によって出力側軸受8が後端側に付勢されており、底面8eが回転軸2の先端部2aを軸方向で支持している。
【0048】
配置凹部8cは、図4(A)に示すように、略T形状に形成されている。すなわち、出力側軸受8の先端側の外周部分には、先端側に向かって突出する3個の突起部8g、8h、8jが円周方向に所定の間隔をあけた状態で形成されている。具体的には、略120°ピッチで、3個の突起部8g〜8jが形成されている。また、円周方向における突起部8g〜8jの間には、軸方向に直交する平面部8x、8y、8zが形成されている。なお、突起部8g〜8jの外周面は、出力側軸受8の外周面の一部を構成している。
【0049】
図4(A)に示すように、突起部8gは、出力側軸受8の上端側に配置されている。突起部8hは、出力側軸受8の下端側の左側に配置されている。突起部8jは、出力側軸受8の下端側の右側に配置されている。突起部8hと突起部8jとは、左右対称に形成されている。また、平面部8xは、突起部8gと突起部8hとの間に形成され、平面部8yは、突起部8gと突起部8jとの間に形成され、平面部8zは、突起部8hと突起部8jとの間に形成されている。
【0050】
配置凹部8cの径方向の中心位置には、板バネ10が当接するバネ当接部8rが形成されている。バネ当接部8rは、出力側軸受8の先端側に向かって膨らむ略円錐状に形成されている。バネ当接部8rの膨らみ量は、突起部8g〜8jの突出量よりも小さくなっている。バネ当接部8rの先端8sは、滑らかな曲面状に形成されている。なお、本形態では、軸方向において、平面部8x〜8zおよびバネ当接部8rと、出力側軸受8の先端面8dとの間に形成された空間が配置凹部8cとなっている。
【0051】
板バネ10は、ステンレス鋼板等の金属の薄板によって形成されている。図5(A)に示すように、板バネ10は略円形に形成されるとともに、板バネ10の中心側には貫通孔10aが形成されている。また、板バネ10には、出力側軸受8のバネ当接部8rに当接して出力側軸受8を反出力側(後端側)に向かって付勢する軸受当接部10bと、フレーム7の軸受孔7eからの出力側軸受8の抜けを防止する2個の突出部10cとが形成されている。
【0052】
軸受当接部10bは、貫通孔10aの下端側の縁10dから貫通孔10aの中心側に向かって突出するように形成されている。また、軸受当接部10bは、図5(B)に示すように、下端側を支点として先端側に撓むように形成されている。軸受当接部10bの左右両端側では、軸受当接部10bの付勢力を確保するため、貫通孔10aは、下方向に向かってスリット状に広がっている。すなわち、軸受当接部10bの左右両端側には、貫通孔10aの一部を構成するスリット部10eが形成されている。
【0053】
また、軸受当接部10bは、図5(C)に示すように、後端側に向かって2箇所で折り曲げられており、下端側に配置される下端部10fと、上端側に配置される上端部10gと、下端部10fと上端部10gとの間に配置される中間部10hとから構成されている。本形態では、モータ1に板バネ10が組み込まれると、図1に示すように、下端部10fが撓んで、中間部10hがバネ当接部8rの先端8sに当接する。また、上端部10gの上端は、出力側軸受8のバネ当接部8rの先端8sよりも後端側の配置凹部8c内に配置される。
【0054】
突出部10cは、貫通孔10aの左右両端側の縁10jから貫通孔10aの中心側に向かって突出するように形成されている。突出部10cは、図5(A)に示すように、略台形状に形成されている。また、2個の突出部10cは左右対称に配置されている。
【0055】
板バネ10は、プロジェクション溶接等の溶接によって、フレーム7の出力側面7hに固定されている。図3に示すように、出力側面7hに固定された板バネ10の軸受当接部10bおよび突出部10cは、フレーム7の軸受孔7eに配置された出力側軸受8の配置凹部8cに配置されている。具体的には、配置凹部8cの、突起部8gと突起部8hとの間、および、配置凹部8cの、突起部8gと突起部8jとの間に各々の突出部10cが配置され、配置凹部8cの、突起部8hと突起部8jとの間に軸受当接部10b(具体的には、中間部10hおよび下端部10fの一部)が配置されている。
【0056】
突出部10cは、平面部8x、8yに当接して、軸受孔7eからの先端側への出力側軸受8の抜けを防止する機能を果たしている。また、突出部10cは、突起部8g〜8jの側面に当接して、側面部7cに対する出力側軸受8の回転を防止する回り止めの機能を果たしている。
【0057】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、軸方向において、駆動用磁石3の中心C1がステータ6の中心C2よりも先端側にずれている。そのため、本形態では、後端側へ向かう磁気的な付勢力がロータ4に作用している。また、本形態では、回転軸2の先端側は、板バネ10によって、出力側軸受8を介して後端側に付勢されている。すなわち、本形態では、後端側へ向かう機械的な付勢力がロータ4に作用している。このように、本形態では、磁気的な付勢力と機械的な付勢力とがロータ4に対して後端側へ作用している。そのため、本形態では、ステータ6に固定される反出力側軸受9へ向かうロータ4の付勢力を高めることが可能になる。したがって、本形態では、軸方向におけるロータ4のがたつきを従来以上に抑制して、従来以上にノイズを低減することが可能になる。
【0058】
特に本形態では、軸方向において、第1磁石部3dの中心C3が、第1のステータ組12の中心C4よりも先端側にずれており、第2磁石部3eの中心C5が、第2のステータ組13の中心C6よりも先端側にずれているため、後端側へ向かってロータ4に作用する磁気的な付勢力を効果的に高めることが可能になる。したがって、本形態では、軸方向におけるロータ4のがたつきを効果的に抑制して、ノイズを効果的に低減することが可能になる。
【0059】
なお、板バネ10の付勢力を高めることで、軸方向におけるロータ4のがたつきを従来以上に抑制して、従来以上にノイズを低減することも可能であるが、この場合には、板バネ10の板厚が厚くなる等、板バネ10が大型化するおそれがあり、その結果、モータ1が軸方向で大型化するおそれがある。これに対して、本形態では、板バネ10の付勢力を高めなくても、軸方向におけるロータ4のがたつきを従来以上に抑制することができるため、板バネ10を小型化して、モータ1を小型化することが可能になる。
【0060】
また、本形態では、軸方向において、駆動用磁石3の中心C1がステータ6の中心C2よりも先端側にずれているため、駆動用磁石3の長さを長くして、モータ1のトルクを高めることが可能になる。すなわち、ステータ6の後端側には反出力側軸受9が取り付けられるため、ステータ6の後端側では、ステータ6の内部スペースが狭いが、ステータ6の先端側には軸受等が取り付けられないため、ステータ6の先端側では、ステータ6の内部スペースに比較的余裕がある。したがって、軸方向において、駆動用磁石3の中心C1がステータ6の中心C2よりも先端側にずれていると、比較的余裕がある先端側のステータ6の内部スペースを利用して、駆動用磁石3の長さを長くすることが可能になり、その結果、モータ1のトルクを高めることが可能になる。
【0061】
特にモータ1が小型化すると、駆動用磁石3の配置スペースが制約されるため、十分なトルクを得ることが困難になるが、本形態では、軸方向において、駆動用磁石3の中心C1がステータ6の中心C2よりも先端側にずれているため、モータ1が小型化しても、駆動用磁石3の長さを長くして、十分なトルクを得ることが可能になる。したがって、本形態では、モータ1を小型化しつつ、十分なトルクを確保することが可能になる。
【0062】
本形態では、反出力側軸受9の先端側は、ステータ6の中および駆動用磁石3の凹部3cの中に入り込んでいる。そのため、本形態では、軸方向において、モータ1を小型化することが可能になる。また、本形態では、反出力側軸受9の先端側が駆動用磁石3の凹部3cの中に入り込んでいるため、反出力側軸受9と重なっている分だけ、駆動用磁石3の長さを長くすることが可能になる。
【0063】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0064】
上述した形態では、ステータ6は、軸方向で重なる第1のステータ組12および第2のステータ組13からなる2相構造となっている。この他にもたとえば、ステータ6は、1つのステータ組からなる1相構造となっていても良いし、3つ以上のステータ組からなる多層構造となっていても良い。この場合には、ステータの相数に応じて、駆動用磁石3の外周面が着磁される。
【0065】
上述した形態では、軸方向における駆動用磁石3の中心C1と、軸方向における駆動用磁石3の磁気中心とが一致している。この他にもたとえば、軸方向における駆動用磁石3の中心C1と、軸方向における駆動用磁石3の磁気中心とがずれていても良い。たとえば、上述した形態では、第1磁石部3dの外形と第2磁石部3eの外形とが同形状となっており、軸方向における第1磁石部3dの長さと第2磁石部3eの長さとが等しくなっているが、軸方向における第1磁石部3dの長さと第2磁石部3eの長さとが異なっていても良い。この場合には、たとえば、第1のステータ組12と第1磁石部3dとの間に作用する磁力と、第2のステータ組13と第2磁石部3eとの間に作用する磁力とのバランスを取るために、軸方向における第1磁石部3dの長さが第2磁石部3eの長さより短くなっている。なお、上述した形態では、駆動用磁石3に円環状凹部3aが形成されているが、駆動用磁石3に円環状凹部3aが形成されていなくても良い。
【0066】
上述した形態では、第1のステータ組12と第2のステータ組13とは、軸方向におけるステータ6の中心C2を通過するとともに軸方向に直交する平面に対して対称に形成されている。この他にもたとえば、第1のステータ組12と第2のステータ組13とは、軸方向におけるステータ6の中心C2を通過するとともに軸方向に直交する平面に対して非対称に形成されても良い。
【0067】
上述した形態では、出力側軸受8は、板バネ10によって反出力側へ付勢されている。この他にもたとえば、出力側軸受8は、圧縮コイルバネや皿バネ等によって反出力側へ付勢されても良い。この場合には、バネ当接部8rの先端8sに当接するように圧縮コイルバネや皿バネ等が配置される。また、この場合には、たとえば、圧縮コイルバネや皿バネ等を保持する保持部材がフレーム7の出力側面7hに固定される。
【0068】
上述した形態では、板バネ10によって、出力側軸受8を介して回転軸2が後端側に付勢されている。この他にもたとえば、板バネ10によって、直接、回転軸2が後端側に付勢されても良い。すなわち、出力側軸受8が底部を有さない円筒状に形成されるとともに、板バネ10の軸受当接部10bが直接、回転軸2の先端部2aの先端に当接していても良い。この場合には、出力側軸受8は、側面部7cに固定される。
【符号の説明】
【0069】
1 モータ
2 回転軸
2a 先端部(出力側の端部)
2b 後端部(反出力側の端部)
3 駆動用磁石
3c 凹部
3d 第1磁石部
3e 第2磁石部
4 ロータ
5 極歯
6 ステータ
8 出力側軸受
9 反出力側軸受
10 板バネ(付勢部材)
12 第1のステータ組
13 第2のステータ組
15 駆動用コイル
C1 軸方向における駆動用磁石の中心
C2 軸方向におけるステータの中心
C3 軸方向における第1磁石部の中心
C4 軸方向における第1のステータ組の中心
C5 軸方向における第2磁石部の中心
C6 軸方向における第2のステータ組の中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸および前記回転軸に固定される駆動用磁石を有するロータと、前記駆動用磁石の外周側に配置される駆動用コイルを有するステータと、前記回転軸の軸方向における前記回転軸の一端側を他端側に向かって付勢するための付勢部材とを備え、
前記軸方向における前記駆動用磁石の中心は、前記軸方向における前記ステータの中心よりも前記回転軸の前記一端側にずれていることを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記付勢部材は、前記回転軸の出力側の端部を支持する出力側軸受または前記回転軸の出力側の端部を反出力側に向かって付勢し、
前記軸方向における前記駆動用磁石の中心は、前記軸方向における前記ステータの中心よりも前記回転軸の出力側にずれていることを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項3】
前記ステータは、前記軸方向で重なる第1のステータ組および第2のステータ組からなる2相構造となっており、
前記駆動用磁石は、前記軸方向における前記駆動用磁石の中心を通過するとともに前記軸方向に直交する平面に対して面対称に形成される第1磁石部および第2磁石部を備え、
前記第1のステータ組は、前記第1磁石部の外周側に配置され、
前記第2のスタータ組は、前記第2磁石部の外周側に配置され、
前記軸方向における前記第1磁石部の中心は、前記軸方向における前記第1のステータ組の中心よりも前記回転軸の前記一端側にずれており、
前記軸方向における前記第2磁石部の中心は、前記軸方向における前記第2のステータ組の中心よりも前記回転軸の前記一端側にずれていることを特徴とする請求項1または2記載のモータ。
【請求項4】
回転軸および前記回転軸に固定される駆動用磁石を有するロータと、前記駆動用磁石の外周面に対向配置される極歯および前記極歯の外周側に配置される駆動用コイルを有するステータと、前記回転軸の軸方向における前記回転軸の一端側を他端側に向かって付勢するための付勢部材とを備え、
前記軸方向における前記駆動用磁石の磁気中心は、前記軸方向における前記ステータの中心よりも前記回転軸の前記一端側にずれていることを特徴とするモータ。
【請求項5】
前記付勢部材は、前記回転軸の出力側の端部を支持する出力側軸受または前記回転軸の出力側の端部を反出力側に向かって付勢し、
前記軸方向における前記駆動用磁石の磁気中心は、前記軸方向における前記ステータの中心よりも前記回転軸の出力側にずれていることを特徴とする請求項4記載のモータ。
【請求項6】
前記軸方向における前記駆動用磁石の中心は、前記軸方向における前記ステータの中心よりも前記回転軸の前記一端側にずれていることを特徴とする請求項4または5記載のモータ。
【請求項7】
前記ステータは、前記軸方向で重なる第1のステータ組および第2のステータ組からなる2相構造となっており、
前記駆動用磁石は、前記軸方向における前記駆動用磁石の磁気中心を通過するとともに前記軸方向に直交する平面に対して面対称に形成される第1磁石部および第2磁石部を備え、
前記第1のステータ組は、前記第1磁石部の外周側に配置され、
前記第2のスタータ組は、前記第2磁石部の外周側に配置され、
前記軸方向における前記第1磁石部の磁気中心は、前記軸方向における前記第1のステータ組の中心よりも前記回転軸の前記一端側にずれており、
前記軸方向における前記第2磁石部の磁気中心は、前記軸方向における前記第2のステータ組の中心よりも前記回転軸の前記一端側にずれていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のモータ。
【請求項8】
前記回転軸の反出力側の端部を支持する反出力側軸受を備え、
前記反出力側軸受の一部は、前記ステータの中に入り込んでいることを特徴とする請求項2または5記載のモータ。
【請求項9】
前記駆動用磁石の反出力側の端面には、前記回転軸の出力側に向かって窪む凹部が形成され、
前記反出力側軸受の一部は、前記凹部の中に入り込んでいることを特徴とする請求項8記載のモータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−235667(P2012−235667A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104570(P2011−104570)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)