説明

レンズアレイ、レンズユニット、LEDヘッド、露光装置、画像形成装置及び読取装置

【課題】画像形成装置や読取装置に用いられるレンズユニットが形成する結像のコントラストを高め、装置の解像度を上げる。
【解決手段】
第1と第2のレンズ列17,18を共に第1の方向に配置し、その幅方向を第2の方向としたとき、各レンズ列の第2の方向における略中心に、第1と第2の方向に直交する第3の方向となるように各レンズ列のマイクロレンズ13aの光軸15を形成した第2のレンズ板13において、各レンズ列の間に形成された境界領域16と、マイクロレンズ13aにそれぞれ連続して形成され、境界領域で互いに対向して配置される境界部13cと有し、各レンズ列のマイクロレンズ13aは千鳥状に配置され、各境界部13cが、境界領域16で交互に接して配置され、接触部で第3の方向に平行な段部を形成しない曲面で形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
画像形成装置の露光装置や読取装置の読取ヘッド、等の画像形成装置や読取装置の光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、露光装置として複数のLEDを連続的に配列したLEDヘッドを用いた電子写真方式の画像形成装置や、複数の受光素子を連続的に配列した受光部に原稿の像を結像させるスキャナやファクシミリ等の読取装置に、物体の正立等倍像をライン状に形成する光学系が用いられている。ところで、物体の正立等倍像を形成するように複数のマイクロレンズを略直線に配置することで、物体の正立等倍像を高い解像度で形成する光学系を構成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−92006号公報(第5,6頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、マイクロレンズが形成する結像のコントラストを高め、画像形成装置及び読取装置の解像度を更に高めることが要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるレンズアレイは、複数のレンズが略直線状に配列された第1と第2のレンズ列の、レンズ配列方向を共に第1の方向とし、前記第1の方向と直交する方向であって、前記第1と第2のレンズ列の幅方向を第2の方向としたとき、前記第1と前記第2のレンズ列の前記第2の方向における略中心に、前記各レンズの光軸が位置し、該光軸が前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向となるように形成したレンズアレイであって、
第1と第2のレンズ列の間に、中心振り分けで形成された境界領域と、前記レンズにそれぞれ連続して形成され、前記境界領域で互いに対向して配置される境界部とを有し、
前記第1のレンズ列のレンズと前記第2のレンズ列のレンズは、千鳥状に配置され、前記第1のレンズ列側に位置する前記境界部と第2のレンズ列側に位置する前記境界部が前記境界領域で交互に接して配置され、前記境界部の表面が、前記接触部で前記第3の方向に平行な段部を形成しない曲面で形成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明によるレンズユニットは、複数の第1のレンズが前記第1の方向に配列された第1のレンズアレイと、複数の第2のレンズが前記第1の方向に配列された第2のレンズアレイと、複数の絞りが前記第1の方向に配列された遮光部材とを備えたレンズユニットであって、
前記第1のレンズと前記第2のレンズの光軸が、共に前記第3の方向となるように配置され、前記絞りが、前記第1のレンズから出射された光線を透過し、前記第2のレンズに入射するよう配置され、前記第1のレンズが物体の倒立縮小像を形成し、前記第2のレンズが前記倒立縮小像の倒立拡大像を形成することによって前記物体の正立等倍像を形成し、
前記第1のレンズアレイ及び前記第2のレンズアレイの少なくとも一方が、上記したレンズアレイであることを特徴とする。
【0007】
本発明による別のレンズユニットは、複数の第3のレンズが前記第1の方向に配列された第3のレンズアレイと、複数の第4のレンズが前記第1の方向に配列された第4のレンズアレイと、複数の絞りが前記第1の方向に配列された遮光部材とを備えたレンズユニットであって、
前記第3のレンズと前記第4のレンズの光軸が、共に前記第3の方向となるように配置され、前記絞りが、前記第3のレンズから出射された光線を透過し、前記第4のレンズに入射するように配置され、第1の方向と垂直な平面をサジタル面とすると、物体から発せられたサジタル面上の光線が、前記第3のレンズと前記第4のレンズの間で平行であって、サジタル面で前記物体の倒立像を形成し、第2の方向と垂直な平面をメリジオナル面とすると、メリジオナル面で前記物体の正立等倍像を形成し、前記第3のレンズアレイ及び前記第4のレンズアレイの少なくとも一方が、上記したレンズアレイであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、迷光が入射する断部が形成されないため、この断部から入射する迷光に起因して結像のコントラストが低下することがないので、高いコントラストの結像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に基づく実施の形態1の画像形成装置としてのカラープリンタの要部構成を示す要部構成図である。
【図2】LEDヘッド及び感光体ドラムを、矢印X方向のプラス側から見た概略構成図であり、図1とは、上下を反転して示している。
【図3】図2に示すA−A断面図である。
【図4】本実施の形態のレンズユニットの分解斜視図である。ここでは、図1での配置に対して上下を反転して示している。
【図5】図4に示す第2のレンズ板の平面図である。
【図6】図5に示すB−B断面図である。
【図7】図6の説明で引用する比較例の断面図である。
【図8】図4に示す遮光板の要部平面図である。
【図9】レンズユニット、物体面OP、及び結像面IPの関係を説明する図であり、光軸を含む、第1のレンズ板のB−B断面(図5)及び遮光板のB−B断面(図8)を含む位置でのレンズユニットの断面図に相当する。
【図10】本発明に基づく実施の形態2のレンズユニット、物体面OP、及び結像面IPの関係を説明する図であり、実施の形態1におけるレンズユニットの、図5のB−B断面(図5)及び図8のB−B断面に対応する位置での断面図に相当する。
【図11】実施の形態2のレンズユニット、物体面OP、及び結像面IPの断面図であり、実施の形態1におけるレンズユニットの、図5のC−C断面(図5)及び図8のC−C断面に対応する位置でのメリジオナル面による断面図に相当する。
【図12】本発明に基づく実施の形態3の読取装置としてのスキャナの要部構成を示す要部構成図である。
【図13】実施の形態3における読取ヘッドの要部構成を示す構成図である。
【図14】レンズユニットを、図13の矢印X方向からみた構成図である。
【図15】比較例として引用するレンズ板の構成を示す外観斜視図である。
【図16】図15に示すレンズ板の平面図である。
【図17】図16のE−E断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明に基づく実施の形態1の画像形成装置としてのカラープリンタの要部構成を示す要部構成図である。同図に示すカラープリンタ90は、カラー電子写真方式のプリンタであり、画像データに基づいて、色材としての顔料を含む樹脂からなるトナーにより、印字媒体上に画像を形成するものである。
【0011】
カラープリンタ90内には、媒体としての記録用紙91を収納する給紙カセット60が装着され、記録用紙91を給紙カセット60から取り出す給紙ローラ61、記録用紙91を画像形成部まで搬送する搬送ローラ62、63が配置される。また、カラープリンタ90内には、画像形成部として、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成するトナー像形成部92〜95が、矢印方向に搬送される記録用紙91の搬送経路に沿って、上流側から順に配置されている。これらのトナー像形成部は、所定色のトナーを使用する以外は同じ構成を有する。
【0012】
例えばイエロー(Y)のトナーを使用するトナー像形成部92に示すように、各トナー像形成部は、矢印方向に回転する静電潜像担持体としての感光体ドラム41、感光体ドラム41の表面に電荷を供給して帯電させる帯電ローラ42、帯電された感光体ドラム41の表面に画像データをもとに光を選択的に照射して静電潜像を形成する露光装置としてのLEDヘッド3、感光体ドラム41に形成された静電潜像を前記トナーにより現像してトナー像を形成する現像装置52、現像装置52にトナーを供給するトナーカートリッジ51、及び感光体ドラム41の表面に残留したトナーを除去すべく、感光体ドラム41に接触して配置されるクリーニングブレード43を備える。
【0013】
また、カラープリンタ90内には、転写部として、記録用紙91を搬送する転写ベルト81、トナーにより静電潜像を可視化した像であり、感光体ドラム41上に形成されたトナー像を記録用紙91上に転写すべく、転写ベルト81を挟むように感光体ドラム41に対向して配置される転写ローラ80、及び転写ベルト81上に付着したトナーを掻き取りクリーニングするクリーニングブレード82が配置されている。そして、記録用紙91上に形成されたトナー像を、熱及び圧力を加えることによって定着させる定着装置53、定着装置53を通過した記録用紙91を搬送する搬送ローラ64、及び画像が定着された記録用紙91を貯留する排出部66に記録用紙91を排出する排出ローラ65がそれぞれ配置される。
【0014】
また、帯電ローラ42及び転写ローラ80には図示しない電源により所定の電圧が印可される。そして、転写ベルト81、感光体ドラム41、及び給紙ローラ61、各搬送ローラ62〜64、排出ローラ65は、それぞれ図示しないモータと図示しない駆動を伝えるギヤにより回転駆動される。更に、現像装置52、LEDヘッド3、定着装置53及び図示しない各モータには、それぞれ図示しない電源及び制御装置が接続される。
【0015】
また、前記カラープリンタ90には、外部装置と通信を行って、印刷データを受信する外部インタフェース、及び外部インタフェースから印刷データを受信し、カラープリンタ90全体の制御を行う制御部が備えられているが、本発明と直接関係しないため、詳しい説明を省略する。
【0016】
尚、図1中の矢印X、矢印Y、矢印Zの各方向は、記録用紙91が各トナー像形成部92〜95を通過する際の搬送方向を矢印X方向とし、感光体ドラム41の回転軸方向を矢印Y方向とし、これら両方向と直交する方向を矢印Z方向としている。また、後述する他の図2〜図11、図15〜図17において矢印X、矢印Y、矢印Zの各方向が示される場合、これらの方向は、共通する方向を示すものとする。即ち、各図の矢印XYZ方向は、各図の描写部分が、図1に示す画像形成装置1を構成する際の配置方向を示している。またここでは矢印Z方向が略鉛直方向となるように配置し、Zのプラス方向(矢印方向)を鉛直方向の下方に設定している。
【0017】
図2は、LEDヘッド3及び感光体ドラム41を、矢印X方向のプラス側から見た概略構成図であり、図1とは、上下を反転して示している。この場合、感光体ドラム41は同図の矢印方向に回転する。
【0018】
LEDヘッド3は、レンズユニット1、ホルダ31、LEDアレイ32を備え、ホルダ31がレンズユニット1及びLEDアレイ32を後述する所定の位置関係に保持している。LED素子34は、基板33上に略直線上に配置されて発光部としてのLEDアレイ32を構成する。LEDアレイ32は、LED素子34の配列方向が矢印Y方向(感光体ドラム41の回転軸方向)となるように保持され、レンズユニット1も、その長手方向がLEDアレイ32と平行になるように保持される。従って、LEDヘッド3は、LEDアレイ32のLED素子の配列方向及びレンズユニット1の長手方向が共に感光体ドラム41の回転軸中心41aと平行になるように配置される。後述するように、レンズユニット1には、複数のマイクロレンズが配置されており、各マイクロレンズの光軸が矢印Z方向(ここでは鉛直方向)となるように配置されている。
【0019】
図3は、図2に示すA−A断面図である。レンズユニット1は、その幅方向が、複数のマイクロレンズの光軸方向である矢印Z方向に及びレンズユニット1の長手方向である矢印Y方向に、それぞれ直交する矢印X方向となるように配置される。従って、マイクロレンズの光軸が鉛直方向に配置される場合、レンズユニット1の幅方向は水平方向となる。レンズユニット1の幅方向におけるレンズユニット1の中心をCLとすると、ここでは、この幅方向中心CLを外挿した直線上にLEDアレイ32の中心及び感光体ドラム41の回転軸中心41aが配置されている。またLED素子34及びこれを駆動するドライバIC35は基板33上に配置され、各LED素子32とドライバIC35間はワイヤ36により結線され、電気的に接続される。
【0020】
本実施の形態では、LEDヘッド3は1200dpiの解像度であり、LEDアレイ32の各LED素子34は、1インチ当たり(1インチは約25.4mm)1200個配置されている。即ち、LED素子34の配列ピッチPD、は0.02117mmである。
【0021】
図4は、本実施の形態のレンズユニット1の分解斜視図である。ここでは、図1での配置に対して上下を反転して示している。
【0022】
レンズユニット1は、物体側(発光部側)に配置されるレンズアレイとしての第1のレンズ板11、結像側に配置されるレンズアレイとしての第2のレンズ板13、及びこれらのレンズ板間に配置される遮光部材としての遮光板12を備え、同図に示すように、第1のレンズ板11と第2のレンズ13とが、遮光板12を挟んで対向して配置される。第1のレンズ板11は、平板部11bと千鳥状に2列に配列された複数の第1のマイクロレンズ11aとからなり、第2のレンズ板13も同様に、平板部13bと千鳥状に2列に配列された複数の第2のマイクロレンズ13aとからなる。
【0023】
第1のレンズ板11は遮光板12の固定部12bに両側部が固定され、また第2のレンズ板13は遮光板12の固定部12cに両側部が固定され、第1のマイクロレンズ11aの光軸14及び第2のマイクロレンズ13aの光軸15が、共に矢印Z方向(ここでは鉛直方向)となるように配置される。遮光板12には、絞りとしての開口部12aが形成されている。第1のマイクロレンズ11a及び第2のマイクロレンズ13aの配列間隔は同じで、それぞれの光軸14,15が一致するように配置される。即ちレンズユニット1は、対向するマイクロレンズの光軸が一致するように配置された2対のレンズアレイと絞りからなるレンズ群を、光軸に対して垂直な長手方向(矢印Y方向)に略直線に配置した構成となっている。
【0024】
図5は、図4に示す第2のレンズ板13の平面図である。
【0025】
同図に示すように、第2のレンズ板13には、複数の第2のマイクロレンズ13aが千鳥状に2列に形成され、各第2のマイクロレンズ13aの光軸15は、レンズユニット1の幅方向中心CL上に配置される。2列に形成された第2のマイクロレンズ13aのうち、矢印Dで示す一方に形成された列を第1のレンズ列17とし、矢印Eで示す他方に形成された列を第2のレンズ列18とすると、第1のレンズ列17内の第2のマイクロレンズ13aの配列方向は、第2のレンズ板13の長手方向(矢印Y方向)で、配列間隔は2×PYとなっており、第2のレンズ列18内の第2のマイクロレンズ13aの配列方向は第2のレンズ板13の長手方向(矢印Y方向)で、配列間隔は2×PYとなっており、隣接する第1のレンズ列17内の第2のマイクロレンズ13aと第2のレンズ列18内の第2のマイクロレンズ13aの配列間隔はPYとなっている。
【0026】
本実施の形態の第2のレンズ板13では、第1のレンズ列17と第2のレンズ列18との境界領域(斜線部)16において、光軸15の方向(矢印Z方向)に段差が生じないように、各第2のマイクロレンズ13aに連続して形成される境界部13cの表面が、後述するように曲面形状となっている。境界領域16の、レンズユニット幅方向(矢印X方向)の幅をBXとする。
【0027】
第1のレンズ列17内の第2のマイクロレンズ13aと、隣接する第2のレンズ列18内の第2のマイクロレンズ13aとは、各マイクロレンズに連続して形成された境界部13cがジグザグに接するように、隙間無く連続して配置されている。つまり、第2のマイクロレンズ13aの、配列方向(矢印Y方向)における中心から端部までの距離RLYは、レンズ配列間隔PYと等しくなっている。また、第2のマイクロレンズ13aは、レンズユニット1の幅方向(矢印X方向、水平方向)の光軸14中心の半径がRLXであり、このとき、RLX>RLYとなっている。
【0028】
第2のレンズ列18内の第2のマイクロレンズ13a及びこれに連続する境界部13cは、第1のレンズ列17内の第2のマイクロレンズ13a及びこれに連続する境界部13cを、光軸15を回転軸として180度回転したのと同じ構成であり、従ってジクザグに接する各境界部13cのZ方向からみた外形は、ここでは直角二等辺三角形状である。またここでは、第1のレンズ板11の構成は、第2のレンズ板13の構成と同様である。
【0029】
ここで、第1のレンズ列17内の隣り合う第2のマイクロレンズ13a同士の境界Z1、第1のレンズ列18内の隣り合う第2のマイクロレンズ13a同士の境界をZ2とすると、境界Z1と境界Z2とは第2のレンズ板13の短手方向(X方向)に略直線状に延びる。また、第1のレンズ列17内の第2のマイクロレンズ13aと第2のレンズ列18内の第2のマイクロレンズ13aにおける隣り合う第2のマイクロレンズ13a同士の境界をYとするとYは略直線状に延びる。これによって、第2のレンズ板13を形成する各マイクロレンズ13aの形状が略同形状となるため、各マイクロレンズ13aの光量が一定となる。第1のレンズ板11についても上記第2のレンズ板と同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
【0030】
また第1のレンズ板11及び第2のレンズ板13は、発光部の光線を透過する素材により構成され、本実施の形態では、シクロオレフィン系樹脂である光学樹脂(日本ゼオン社製、商品名;ZEONEX(ゼオネックス)E48R)を使用し、射出成形により複数のマイクロレンズを一体に成形した。
【0031】
図6は、図5に示すB−B断面図である。同図に示すように、光軸15から矢印Xのマイナス方向BX/2までの領域と光軸15から矢印Xのプラス方向BX/2までの領域は、境界領域16であり、その境界部13cは曲率半径CRBの曲面で構成され、矢印Xのプラス方向にBX/2からRLXまでの領域は、第2のレンズ列18の第2のマイクロレンズ13aが形成されている。第2のマイクロレンズ13aの光軸15付近の曲率半径CRの絶対値|CR|は、第2のレンズ板13の境界部13cの曲率半径CRBの絶対値|CRB|より大きい。この構成は、第1のレンズ板11においても同様である。
【0032】
第2のマイクロレンズ13aの光軸15は、第1のレンズ列17と第2のレンズ列18の中心CL(図15)上にあるため、例えば比較例を示す図7に示すように、境界部13c´を、第2のマイクロレンズ13aの曲率半径CRで連続的に形成した場合、第1のレンズ列17と第2のレンズ列18の、それぞれに属する境界部が互いに接触する位置では光軸方向に平行な段部21が生じる。このため、本実施の形態では、図6に示すように、境界部13cに、曲率半径CRの絶対値|CR|より絶対値が小さい曲率半径CRBと、第2のマイクロレンズ13aとは異なる位置に光軸を有して、第1のレンズ列17と第2のレンズ列18の、それぞれに属する境界部が接触する位置に光軸方向に平行な段部21を生じない曲面を形成している。この構成は、第1のレンズ板11の第1のマイクロレンズ11aについても同様である。
【0033】
第1のマイクロレンズ11a及び第2のマイクロレンズ13aの各曲面は、数式1で表される回転対称高次非球面の一部で構成されている。図4,5において、各第1のマイクロレンズ11a及び第2のマイクロレンズ13aの曲面と各レンズの光軸14又は15が交差する点を、それぞれのXYZ座標の原点としたとき、
変数rは、半径方向の回転座標系を示し、r=(X+Y1/2であり、
関数Z(r)は、X−Y平面での座標位置(X、Y)における曲面位置(Z軸方向の高さ位置Z)を示す。尚、ここでのXYZ座標の各X、Y,Zの各軸は、図中の矢印X,矢印Y,矢印Zの各方向に合わせて設定されるものとする。
【0034】
CRnmは光軸15(14)付近の曲率半径、Anmは非球面係数4次の係数、Bnmは非球面係数6次の係数を示し、n及びmは1または2で、n=1が第1のマイクロレンズ11aであることを示し、n=2が第2のマイクロレンズ13aであることを示し、m=1が物体面OP側のレンズ面であることを示し、n=2が結像面IP側のレンズ面であることを示す。
【0035】
【数1】

【0036】
図8は、図4に示す遮光板12の要部平面図である。
【0037】
同図に示すように、遮光板12には、複数の開口部12aが千鳥状に2列に形成され、その中心がレンズユニット1の幅方向(矢印X方向)中心CLと一致するように配置される。開口部12aのマイクロレンズ配列方向(矢印Y方向)の間隔は、第1と第2のマイクロレンズ11a,13aの各マイクロレンズ配列方向の間隔に一致し、各開口部12aがこれらのマイクロレンズに対向するように配置されている。即ち、互いに対向する第1と第2のマイクロレンズ11a,13a及び開口部12aの、X−Y平面における各座標位置が一致するように形成されている。
【0038】
開口部12aは、光軸14(15)に相当する位置を中心にした半径RAXの円を、レンズユニット1の幅方向に平行で円の中心から距離RAYにある直線で切断し、マイクロレンズの配列方向と平行で円の中心から距離TB/2にある直線で切断した形状で、且つRAX>RAYに設定している。また開口部22のマイクロレンズの配列方向(矢印Y方向)の中心位置は、レンズユニット1の幅方向(矢印X方向)中心CL上に位置する光軸14(15)と一致するように配置される。光軸14(15)は、開口部12aに含まれないため、物体から発せられ、光軸14に一致する光線は、遮光板12により遮光される。
【0039】
千鳥状に2列に形成された開口部12aの、レンズユニット1の幅方向(矢印X方向)における各列間の幅TBは、第1のレンズ板11の境界部11c及び第2のレンズ板13の境界部13c(図9)のレンズユニット幅方向(矢印X方向)における幅BXより大きく、TB>BXとなっている。遮光板12は、発光部の光線を遮光する素材により形成され、ここではポリカーボネートを用い、射出成型法により作成されている。
【0040】
レンズユニット1について更に説明する。図9は、レンズユニット1、物体面OP、及び結像面IPの関係を説明する図であり、光軸15を含む、第2のレンズ板13のB−B断面(図5)及び遮光板12のB−B断面(図8)を含む位置でのレンズユニット1の断面図に相当する。
【0041】
物体面OP上で、レンズユニット1の幅方向中心CLを外挿した位置に物体30aとしてのLEDアレイ32が配置される。物体面OPから距離LOの位置に第1のマイクロレンズ11aが配置され、更に第2のマイクロレンズ13aが第1のマイクロレンズ11aと光軸が一致するように対向して、距離LSを隔てて配置される。レンズユニット1の結像面は第2のマイクロレンズ13aから光軸14方向にLI隔てた位置である。第1のマイクロレンズ11aは、厚さがLT1で、第2のマイクロレンズ13aは厚さがLT2である。
【0042】
第1のマイクロレンズ11aは、光軸14方向に距離LO1の位置にある物体30aの結像としての中間像30bを、光軸方向に距離LI1離れた中間像面IMP上に形成する。第2のマイクロレンズ13aは、距離LO2の位置にある中間像30bの結像30cを、光軸14方向に距離LI2隔てた結像面IP上に形成する。このとき、結像30cは物体30aの正立等倍像になっている。
【0043】
ここでは、レンズユニット1の物体面OPから第1のマイクロレンズ11aまでの距離LOは距離LO1と等しく設定され、第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aの間隔LSは、LS=LI1+LO2に設定され、第2のマイクロレンズ13aからレンズユニット1の結像面IPまでの距離LIは、距離LI2と等しく設定される。
【0044】
第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aとは同じ構成のレンズとすることができる。このとき、第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aは、ともに厚さがLT1であり、第1のマイクロレンズ11aの物体面側の曲面と同じ形状の面が第2のマイクロレンズ13aの結像面側の曲面となるように対向して配置され、距離LO1と距離LI2は等しく設定され、距離LOは距離LIと等しく設定される。さらに、距離LO2は距離LI1と等しく設定され、第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aの間隔LSは、LS=2×LI1に設定される。
【0045】
第1のマイクロレンズ11a及び第2のマイクロレンズ13aにおける遮光板12側の曲面は、前記した数式1に基づいて曲面が決まるものであるが、その曲面に連続して形成される境界部にも、物体面側或いは結像面側と同様に、第1のレンズ列17と第2のレンズ列18(図5)の、それぞれに属する境界部が接触する位置に光軸方向に平行な段部を生じない曲面を形成しているものである。
【0046】
以上の構成において、先ずカラープリンタ90の動作について、図1を参照しながら説明する。
【0047】
各トナー像形成部92〜95の感光体ドラム41の表面は、図示しない電源装置により電圧が印加された帯電ローラ42により帯電される。続いて、感光体ドラム41が矢印方向に回転することによって、帯電された感光体ドラム41表面がLEDヘッド3の付近に到達すると、LEDヘッド3によって露光され、感光体ドラム41表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置52により現像され、感光体ドラム41の表面にトナー像が形成される。
【0048】
一方、給紙カセット60にセットされた記録用紙91が、給紙ローラ61によって給紙カセット60から取り出され、搬送ローラ62、63により、転写ローラ80及び転写ベルト81の付近に搬送される。そして、感光体ドラム41が回転することによって、現像によって得られた感光体ドラム41表面上のトナー像が転写ローラ80及び転写ベルト81の付近に到達すると、図示しない電源装置により電圧が印加されている転写ローラ80と転写ベルト81によって、感光体ドラム41表面上のトナー像が記録用紙91上に転写される。上記した、記録用紙91上へのトナー像の転写が、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成するトナー像形成部92〜95において順次重ねて行われる。
【0049】
続いて、表面に各色のトナー像が形成された記録用紙91は、転写ベルト81の回転によって定着装置53に搬送される。定着装置53は、記録用紙91上のトナー像を、加圧しながら加熱することにより溶融し、記録用紙91上に固定する。定着処理された記録用紙91は、搬送ローラ64及び排出ローラ65により排出部66に排出され、画像形成の動作が終了する。
【0050】
次に、LEDヘッド3の動作について、図3、図4を参照しながら説明する。
画像データをもとに、カラープリンタ90の図示しない制御部により露光装置への制御信号が発信されると、ドライバIC35の制御に基づいてLEDアレイ32のLED素子34が選択的に発光する。LEDアレイ32からの光線は、レンズユニット1に入射し、感光体ドラム41上に結像する。
【0051】
図9を参照しながら、このときのレンズユニット1の動作について更に説明する。
【0052】
第1のマイクロレンズ11aにより、物体30a(LEDアレイ32に相当)の倒立縮小像(結像)としての中間像30bが中間像面IMP上に形成される。そして、第2のマイクロレンズ13aによって、中間像30bの倒立拡大像としての結像30cが結像面IP上に形成される。結像30cは、物体30aの正立等倍像となっており、物体面OP上の矢印の方向(矢印Xのプラス方向)は結像面IP上の矢印の方向(矢印Xのプラス方向)となっている。また、第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aとの間では、物体面上の各主光線20aが光軸14、15と平行であり、いわゆるテレセントリックになっている。物体30aからの光線20のうち、結像に寄与しない光線は遮光板12により遮断される。
【0053】
一方、第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aを同じ構成のレンズとした場合にも、物体30aの倒立縮小像である中間像30bが中間像面IMP上に形成され、第2のマイクロレンズ13aによって、中間像30bの倒立拡大像である結像30cが結像面IP上に形成され、結像30cが物体30aの正立等倍像となり、物体面OP上の矢印の方向(矢印Xのプラス方向)が結像面IP上の矢印の方向(矢印Xのプラス方向)となる。また、第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aとの間では、物体面上の各点からの光線の主光線20aが光軸14、15と平行であり、いわゆるテレセントリックになっている。物体30aからの光線20のうち、結像に寄与しない光線は遮光板12により遮断される。このように、第1のマイクロレンズ11aと第2のマイクロレンズ13aを同じ構成のレンズとした場合も同様に、物体30aの結像30cが形成され、結像30cは物体30aの正立等倍像になっている。
【0054】
本実施の形態においては、境界部11c及び13cを、光軸14方向の段差が生じないような曲面で構成したため、結像のコントラストを低下させる迷光を生ずることが無く、高いコントラストの結像を形成することができる。また、図6で説明したように、境界部11c及び13cの曲面の曲率半径CRBの絶対値|CRB|を、マイクロレンズ11a及び13aの光軸14付近の曲面の曲率半径CRの絶対値|CR|より小さく構成したことによって、境界部11c及び13cのレンズユニット幅方向の寸法(境界領域16の幅BXに相当)を小さく抑え、その分、マイクロレンズ11a及び13aのレンズユニット幅方向(矢印X方向)の寸法を大きくとることによって、物体からの光線を多く取り込むことができるため、明るい結像が得られる。
【0055】
レンズ光軸の位置のずれと、結像が形成される位置の変位は一致するため、レンズ光軸の、中心線14からの位置のずれを、レンズユニット1によって結像を形成しようとする物体の画素(LEDアレイ32のLED素子34)の配列間隔の半分程度に抑えることが望ましい。すなわち、物体の解像度が1200dpi(1インチに1200個の画素が配列される)である場合、画素の配列間隔は0.021mmであるので、レンズ光軸の直線からの位置のずれは、0.0105mm以下にすることが望ましい。
【0056】
一般に、レンズから物体へ向う方向とレンズの光軸の為す角をeとすると、そのレンズによって形成される物体の結像の明るさは、COSθに比例する(コサイン4乗則)。よって、物体がレンズの光軸上にあるとき、そのレンズによって形成される結像の明るさが最も明るくなる。レンズを1列の直線に配列し、直線状の物体(LEDアレイ)に対向して配置することによって、物体が複数のレンズの光軸上にある構成となるが、レンズを1列に配置したレンズアレイでは、レンズの光軸付近は明るく、2つのレンズの境界付近は暗くなり、レンズの配列間隔に応じた、光量の周期的な変化が大きい。
【0057】
レンズ列が1列のレンズアレイでもレンズ配列間隔を小さくするほど、レンズ配列間隔に応じた光量の変化は小さくできるが、レンズの配列間隔を小さくすることによって、レンズアレイの形成が困難となり、遮光部材の形成も困難で、両者を組み合わせる精度も高くなる。そこで、本実施の形態の構成、例えば図5に示すように、第1のマイクロレンズ11aの各光軸を一列に配置した第1のレンズ列17と第2のレンズ列18のように、レンズ列を2列に配置することで、明るい結像が形成でき、かつ光量の周期的な変化を小さくできる。
【0058】
また、同一列内で隣接する2つのレンズ(例えば図5に示す第1のマイクロレンズ11a)の間の境界を直線で形成することで、同一列内で隣接する2つのレンズ面の高さが一致し、光軸方向の段差が生じないため、レンズ面を精度良く形成できる。また、同一列内で隣接する2つのレンズの間の境界で、光線が乱反射して、結像のコントラストを低下させる迷光の発生を抑えることができる。
【0059】
隣接するレンズ列間で隣り合うレンズ面の高さに、光軸方向の段差がある場合の迷光の発生について、比較例として図15、図16及び図17に示すレンズ板211を参照しながら説明する。尚、図15において、同図(b)は、同図(a)で、一転鎖線で囲んだ部分の部分拡大図である。
【0060】
レンズ板211には、複数のマイクロレンズ211aが配置される。例えば図5に示す本実施の形態の第2のレンズ板13と同じように、マイクロレンズ211aは2列に配列され、光軸214は1列に配置される。段差219は、隣接するレンズ列間で隣り合うレンズ面の段差で、マイクロレンズ211aの配列方向及び光軸214に平行な平面で構成されている。このように、比較例のレンズ板211は、隣接するレンズ列間で隣り合うレンズ面の高さに光軸方向の段差があり、例えば図5に示す本実施の形態の第2のレンズ板13の境界領域16が形成されない他は、本実施の形態の第2のレンズ板13と同様の形状となっている。
【0061】
図17は、マイクロレンズ211aの配列方向と直交する平面による断面図で、図16のE−E断面図である。図17に示すように、物体面OP上で、レンズの光軸214からXのマイナス方向へSXずれた位置に物体30aが配置されているとすると、迷光220は,図15及び図17のように、このレンズ板211の段差219に入射する。このとき、迷光220の段差219への入射角βは大きくなるため、段差219で全反射する。このようにしてレンズ板211の段差219で反射した迷光220は、マイクロレンズ211aへ入射して、結像側のレンズ板のレンズ面によって受光面に結像され、結像のコントラストを低下させる。一方、本実施の形態の例えば第2のレンズ板13においては、図6に示すように光軸15方向の段差が生ずることが無く、結像のコントラストを低下させる迷光を生ずることが無いので、高いコントラストの結像を形成することができる。
【0062】
尚、本実施の形態のレンズ板11及び比較例のレンズ板211は長尺の部材であるため、図5や図16における矢印X方向に反ったり曲がったりして、光軸14と物体30aとの間にずれSXが生ずる。ずれSXの値は0.05mm程度である。
【0063】
以上のように、本実施の形態のレンズユニットによれば、隣り合う2つのマイクロレンズの境界に段部が形成されないため、迷光によって、マイクロレンズで形成される結像のコントラストが低下するのを抑制でき、このため画像形成装置の解像度を上げることができる。
【0064】
実施の形態2.
図10は、本発明に基づく実施の形態2のレンズユニット101、物体面OP、及び結像面IPの関係を説明する図であり、前記した実施の形態1におけるレンズユニット1の、図5のB−B断面(図5)及び図8のB−B断面に対応する位置での断面図に相当する。
【0065】
このレンズユニット101を採用する画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置と主に異なる点は、レンズユニット101における各マイクロレンズの形状がレンズユニット1と異なる点である。従って、このレンズユニット101を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1のカラープリンタ90(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。尚、本実施の形態の画像形成装置の要部構成は、レンズユニット101の形状以外において図1に示す実施の形態1のカラープリンタ90の要部構成と共通するため、必要に応じて実施の形態1の図を参照する。
【0066】
図10に示すように、物体面OP上で、レンズユニット101の幅方向中心CL(光軸14を含む)を外挿した位置に物体30aとしてのLEDアレイ32が配置される。物体面OPからLOの位置に第1のマイクロレンズ111aが配置され、更に第2のマイクロレンズ113aが第1のマイクロレンズ111aと光軸14が一致するように対向して、距離LSを隔てて配置される。レンズユニット101の結像面は第2のマイクロレンズ113aから光軸14方向にLI隔てた位置である。第1のマイクロレンズ111aは、厚さがLT1で、第2のマイクロレンズ113aは厚さがLT2である。遮光板112には、絞りとしての開口部112aが形成されている。
【0067】
ここで、光軸14と光軸の配列位置を含む面に平行な平面、即ちY−Z平面に平行な平面(矢印X方向と垂直な平面)をメリジオナル面(子午線面)、光軸14を含みメリジオナル面と直交する面に平行な平面、即ちX−Z平面に平行な面(矢印Y方向と垂直な平面)をサジタル面(球欠面)、サジタル面内の平行光線束による焦点及び主平面及び焦点距離を、それぞれサジタル焦点及びサジタル主平面及びサジタル焦点距離とする。
【0068】
第1のマイクロレンズ111aのサジタル主平面HX1から物体面OPまでの距離は、第1のマイクロレンズ111aのサジタル焦点距離FX1と等しく、物体距離LOとFX1はほぼ等しく設定される。第2のマイクロレンズ113aのサジタル主平面HX2から結像面IPまでの距離は、第2のマイクロレンズ113aのサジタル焦点距離FX2と等しく、結像距離LIとFX2はほぼ等しく設定される。第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aのレンズユニット幅方向(X方向)における中心付近には、境界部111c及び113cが形成される。
【0069】
この境界部111c及び113cは、前記した実施の形態1の場合と同様に、第1のマイクロレンズ111a及び第2のマイクロレンズ113aに連続して形成されて幅BXの境界領域16に配置され、第1のレンズ列17と第2のレンズ列18(図5参照)の、それぞれに属する境界部が接触する位置に光軸方向に平行な段部を生じない曲面を形成している。
【0070】
図11は、レンズユニット101、物体面OP、及び結像面IPの断面図であり、前記した実施の形態1におけるレンズユニット1の、図5のC−C断面(図5)及び図8のC−C断面に対応する位置でのメリジオナル面による断面図に相当する。ここで第1のマイクロレンズ111a及び第2のマイクロレンズ113aの配列方向が、図面水平方向(矢印Y方向)で、光軸14が鉛直方向(矢印Z方向)となるように配置されている。
【0071】
尚、光線の、メリジオナル面における光線成分をメリジオナル光線とし、図11において、光軸14´、物体30a´、及び結像30c´は、図11が示す断面とは異なる面(光軸14を含む面)にある光軸14、物体30a、及び結像30cを便宜的に示すものであるためダッシュを付けて区別している。
【0072】
図11において、第1のマイクロレンズ111aは、厚さがLT1であり、光軸14´方向に距離LO1の位置にある物体30a´から発せられたメリジオナル光線の結像としての中間像30bを、光軸方向に距離LI1離れた中間像面IMP上に形成する。第2のマイクロレンズ113aは、厚さがLT2であり、距離LO2の位置にある中間像30bのメリジオナル光線の結像30c´を、光軸14´方向にLI2隔てた結像面IP上に形成する。
【0073】
ここでは、レンズユニット101の物体面OPから第1のマイクロレンズ111aまでの距離LOは距離LO1と等しく設定され、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aの間隔LSは、LS=LI1+LO2に設定され、第2のマイクロレンズ113aからレンズユニット101の結像面IPまでの距離LIは、LI2と等しく設定される。
【0074】
第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aを同じ構成のレンズとすることができる。このとき、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aは、ともに厚さがLT1であり、第1のマイクロレンズ111aの物体面側の曲面と同じ形状の面が第2のマイクロレンズ113aの結像面側の曲面となるように対向して配置され、距離LO1と距離LI2は等しく設定され、距離LOは距離LIと等しく設定される。さらに、距離LO2は距離LI1と等しく設定され、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aの間隔LSは、LS=2×LI1に設定される。
【0075】
本実施の形態の第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aの入射面及び出射面は、メリジオナル面による断面形状と、サジタル面による断面形状とでは異なる形状を有する。更に、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aの入射面及び出射面において、メリジオナル面による断面形状の曲率半径は、サジタル面による断面形状の曲率半径に比べて小さくなっている。
【0076】
第1のマイクロレンズ111a及び第2のマイクロレンズ113aの各曲面は、数式2のXY多項式面の一部で構成することができる。数式2中の変数X,Yは、各第1のマイクロレンズ111a及び第2のマイクロレンズ113aの曲面と各レンズの光軸14又は15が交差する点を、それぞれのXYZ座標の原点としたとき、
関数Z(X,Y)は、X−Y平面での座標位置(X、Y)における曲面位置(Z軸方向の高さ位置Z)を示す。尚、ここでのXYZ座標の各X、Y,Zの各軸は、図中の矢印X方向(サジタル方向)、矢印Y方向(メリジオナル方向)、及び矢印Z方向(光軸方向)に合わせて設定されるものとする。
【0077】
またCRは曲率半径、Kはコーニック定数、CPklは多項式の係数を示し、k及びlはそれぞれX及びYの冪指数で、正の整数である。
【0078】
【数2】

【0079】
更に、マイクロレンズの入射面及び出射面は、光軸を含むメリジオナル面を対称軸として面対称であり、光軸を含むサジタル面を対称軸として面対称である。このとき、[数式2]の冪指数k及びlは、それぞれ偶数である。
【0080】
以上の構成において、図10を参照しながらレンズユニット101の動作について説明する。尚、光線の、サジタル面における光線成分をサジタル光線とする。
【0081】
物体30aとしてのLEDアレイ32から発せられたサジタル光線は、第1のマイクロレンズ111aに入射し、第1のマイクロレンズ111aによって平行光線となり、遮光板112の開口部112aを透過する。つまり、第1のマイクロレンズ111aは、サジタル面内でコリメートレンズとして作用し、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aとの間において、物体30aのサジタル光線は平行光線となっている。そして、第2のマイクロレンズ113aによって、結像30cに集光される。結像30cは物体30aの倒立像であり、物体面OP上の物体30aに記した矢印の方向(矢印Xのプラス方向)は、結像面IP上では結像30cに記した矢印の方向(矢印Xのマイナス方向)となる。物体30aからの光線120のうち、結像に寄与しない光線は遮光板112により遮断される。
【0082】
レンズユニット101の動作について図11を用いて更に説明する。
物体30a´としてのLEDアレイ32の光線のうち、メリジオナル光線は、第1のマイクロレンズ111aに入射し、第1のマイクロレンズ111aによって光軸方向にLI1隔てた中間像面IMPで集光されて中間像30bを形成し、更に第2のマイクロレンズ113aによって結像面IP上に物体30a´の結像30c´を形成する。中間像30bは物体30aの倒立縮小像であり、結像30c´は、第2のマイクロレンズ113aによって中間像30bの倒立拡大像となる。また、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aとの間では、物体面上の各点からのメジオナル光線の主光線120aが光軸14´と平行であり、いわゆるテレセントリックになっている。
【0083】
メリジオナル面上で、結像30c´は物体30a´の正立等倍像であり、物体面OP上の物体30a´に記した矢印の方向(矢印Yのプラス方向)は、結像面IP上では結像30c´に記した矢印の方向(矢印Yのプラス方向)となる。一方、前記したようにサジタル面においては、結像30cは物体30aの倒立像である(図10参照)。つまり結像30cは、物体30aの鏡像で、物体30aに対しメリジオナル面を対称軸とした鏡映対象となっている。
【0084】
本実施の形態のレンズユニット101においては、マイクロレンズのサジタル焦点距離が実施の形態1のレンズユニット1に比べて大きくなる。一般に、レンズの明るさをFN、レンズの焦点距離をF、レンズの口径(外径)をΦとしたとき、
FN=F/Φ
で表され、焦点距離が大きいほど明るさFNは大きくなる。よって、本実施の形態のレンズユニット101は、実施の形態1のレンズユニットに比べて明るい結像を形成することができる。更に、サジタル面内で、第1のマイクロレンズ111aから出射される光線が平行光線であるため、実施の形態1のレンズユニットに比べて収差が低減され、結像30cの歪みやボケが低減される。
【0085】
実施の形態1のレンズユニット1の構成においては、サジタル面とメリジオナル面の両面において、中間像面IMPの位置で、光線が集光して中間像を形成する構成であり、マイクロレンズの最も物体側の面及び最も結像側の面の曲率半径が小さくなるため、マイクロレンズの半径RLX(図5参照)を大きくして、多くの光線を取り込むことができるようにするには、マイクロレンズの厚さを厚くしなければならなかった。すると、隣り合う2つのマイクロレンズの一方から他方へ透過する、いわゆるクロストーク光が増加して、結像のコントラストが低下する傾向がある。
【0086】
一方、本実施の形態の構成のレンズユニット101は、図10に示すとおり、第1のマイクロレンズ111aが、サジタル面内でコリメートレンズとして作用し、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aとの間において、物体30aのサジタル光線は平行光線となっているため、最も物体側の面及び最も結像側の面の曲率半径が比較的大きい。このため多くの光線を取り込むことができるように、半径RLX(図5参照)を大きくしても、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aの厚さが厚くならず、クロストーク光が増大することも無く、結像のコントラストが低下することもない。
【0087】
本実施例の構成においては、第1のマイクロレンズ111aと第2のマイクロレンズ113aの半径RLX及び中心からの距離(配列方向)RLY(図5)を、RLX=1.5mm、RLY=0.5mmとし、距離RLYに対して半径RLXを3倍にして、光量を増大することができた。
【0088】
以上のように、本実施の形態のレンズユニットによれば、マイクロレンズの配列方向と直交する方向(レンズユニット幅方向、サジタル面内)の寸法(RLX)を大きくすることができて、明るい結像を形成できる。
【0089】
尚、前記した各実施の形態のレンズユニットでは、遮光板の両側に本発明による第1のレンズ板と第2のレンズ板を配置したが、これに限定されるものではなく、どちらか一方に本発明によるレンズ板を用いた構成でも効果は得られる。
【0090】
実施の形態3.
図12は、本発明に基づく実施の形態3の読取装置としてのスキャナの要部構成を示す要部構成図である。同図に示すスキャナ500は、原稿600の電子データを生成するものである。
【0091】
スキャナ500内において、読取ヘッド400は、レール503上で移動可能に配置され、原稿台502上に配置された原稿600の表面で反射した光線を取り込んで電子データに変換する。原稿台502は、可視光線を透過する素材で構成され、照明装置としてのランプ501は、発せられた光線が原稿600の表面で反射し、読取ヘッド400内に取り込まれるように配置される。複数の滑車504により張架され、所定箇所で読取ヘッド400と結合する駆動ベルト505は、モータ506で駆動され、読取ヘッド400をレール503に沿って移動する。
【0092】
図13は、読取ヘッド400の要部構成を示す構成図である。同図に示すように、ミラー402は、原稿600で反射した光線の光路をレンズユニット1に向けて反射し、レンズユニット1は、原稿600の結像を形成する。ラインセンサ401は、略直線に配置された複数の受光素子で構成され、原稿600の結像を電気信号に変換する。尚、図13中の矢印X、矢印Y、矢印Zの各方向は、レンズユニット1の光軸方向を矢印Z方向とし、レンズユニット1の幅方向を矢印X方向とし、これら両方向と直交する方向を矢印Y方向としている。後述する図14においても同様である。ラインセンサ401の複数の受光素子は、ここでは矢印Y方向に配置されている。
【0093】
図14は、レンズユニット1を、図13の矢印X方向からみた構成図である。同図を参照しながら読取ヘッド400について更に説明する。本実施の形態においては、レンズユニット1の物体面OPが原稿600となり、結像面IPがラインセンサ401となるように配置される。本実施の形態のレンズユニット1自体は、前記した実施の形態1で説明したレンズユニット1と同構成のものである。また、本実施の形態においては、ラインセンサ401は1200dpiの解像度で、受光素子が1インチ当たり(1インチは約25.4mm)1200個配置され、配列間隔が0.02117mmである。
【0094】
以上の構成において、スキャナ500の動作について説明する。
【0095】
ランプ501が点灯すると、光線が原稿600で反射され、読取ヘッド400内に取り込まれる。読取ヘッド400は、ランプ501と共に、モータ506により駆動される駆動ベルト505によって原稿600と平行に移動し、原稿全面から反射した光線を取り込む。このとき原稿600で反射された光線は、図13に示すように、原稿台502を透過し、ミラー402によって光路が折り曲げられ、レンズユニット1に入射する。原稿600の結像は、レンズユニット1によりラインセンサ401上に形成され、ラインセンサ401は原稿600の結像を電気信号に変換する。
【0096】
以上のように、本発明に基づくレンズユニット1を用いて構成されたスキャナ500によれば、ドットの間隔PD=0.02117mm、解像度1200dpiの全ドットのうち、1つおきにドットを形成した画像を媒体上の印字領域全面に形成した原稿600と略同一の電子データが得られた。尚、ここでは、スキャナ500を実施の形態1で説明したレンズユニット1を用いて構成したが、実施の形態2で説明したレンズユニット101を用いて構成することも可能である。
【0097】
以上のように、本実施の形態のスキャナによれば、本発明に基づくレンズユニット1を用いることによって、前記した実施の形態1と同様の効果、即ち隣り合う2つのマイクロレンズの境界に段部が形成されないため、迷光によって、マイクロレンズで形成される結像のコントラストが低下するのを抑制でき、高い解像度の画像データを形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
前記した実施の形態では、画像形成装置、読取装置について説明したが、本発明は、光学的信号を電気的信号に変換するセンサやスイッチ、及びそれらを用いた入出力装置、生態認証装置、通信装置、寸法測定器にも適用可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 レンズユニット、 3 LEDヘッド、 11 第1のレンズ板、 11a 第1のマイクロレンズ、 11b 平板部、 11c 境界部、 12 遮光板、 12a 開口部、 12b 固定部、 12c 固定部、 13 第2のレンズ板、 13a 第2のマイクロレンズ、 13b 平板部、 13c 境界部、 14 光軸、 15 光軸、 16 境界領域、 17 第1のレンズ列、 18 第2のレンズ列、 20 光線、 20a 主光線、 21 段部、 31 ホルダ、 32 LEDアレイ、 33 基板、 34 LED素子、 35 ドライバIC、 36 ワイヤ、 41 感光体ドラム、 41a 回転軸中心、 42 帯電ローラ、 43 クリーニングブレード、 51 トナーカートリッジ、 52 現像装置、 53 定着装置、 60 給紙カセット、 61 給紙ローラ、 62 搬送ローラ、 63 搬送ローラ、 64 搬送ローラ、 65 排出ローラ、 66 排出部、 80 転写ローラ、 81 転写ベルト、 82 クリーニングブレード、 90 カラープリンタ、 91 記録用紙、 92 トナー像形成部、 93 トナー像形成部、 94 トナー像形成部、 95 トナー像形成部、 101 レンズユニット、 111a 第1のマイクロレンズ、 111c 境界部、 112 遮光板、 112a 開口部、 113a 第2のマイクロレンズ、 113c 境界部、 400 読取ヘッド、 401 ラインセンサ、 402 ミラー、 500 スキャナ、 501 ランプ、 502 原稿台、 503 レール、 504 滑車、 505 駆動ベルト、 506 モータ、 600 原稿。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレンズが略直線状に配列された第1と第2のレンズ列の、レンズ配列方向を共に第1の方向とし、前記第1の方向と直交する方向であって、前記第1と第2のレンズ列の幅方向を第2の方向としたとき、前記第1と前記第2のレンズ列の前記第2の方向における略中心に、前記各レンズの光軸が位置し、該光軸が前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向となるように形成したレンズアレイにおいて、
第1と第2のレンズ列の間に、中心振り分けで形成された境界領域と、
前記レンズにそれぞれ連続して形成され、前記境界領域で互いに対向して配置される境界部と
を有し、
前記第1のレンズ列のレンズと前記第2のレンズ列のレンズは、千鳥状に配置され、
前記第1のレンズ列側に位置する前記境界部と第2のレンズ列側に位置する前記境界部が前記境界領域で交互に接して配置され、
前記境界部の表面が、前記接触部で前記第3の方向に平行な段部を形成しない曲面で形成されていることを特徴とするレンズアレイ。
【請求項2】
前記レンズの曲率半径の絶対値に比べ、前記境界部の曲率半径の絶対値が小さいことを特徴とする請求項1記載のレンズアレイ。
【請求項3】
前記第1のレンズ列及び前記第2のレンズ列において、隣接するレンズは隙間なく連続して形成され、前記レンズの前記第1の方向における中心から端部までの距離は、前記レンズの、光軸中心の前記第2の方向の半径より小さいことを特徴とする請求項1又は2記載のレンズアレイ。
【請求項4】
前記第1と第2のレンズ列の内、一方のレンズ列のレンズとこれに連続する境界部は、他方のレンズ列のレンズとこれに連続する境界部を前記第3の方向の軸を回転軸として180度回転した形状であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のレンズアレイ。
【請求項5】
複数の第1のレンズが前記第1の方向に配列された第1のレンズアレイと、複数の第2のレンズが前記第1の方向に配列された第2のレンズアレイと、複数の絞りが前記第1の方向に配列された遮光部材とを備えたレンズユニットにおいて、
前記第1のレンズと前記第2のレンズの光軸が、共に前記第3の方向となるように配置され、
前記絞りが、前記第1のレンズから出射された光線を透過し、前記第2のレンズに入射するよう配置され、
前記第1のレンズが物体の倒立縮小像を形成し、前記第2のレンズが前記倒立縮小像の倒立拡大像を形成することによって前記物体の正立等倍像を形成し、
前記第1のレンズアレイ及び前記第2のレンズアレイの少なくとも一方が、請求項1乃至4の何れか記載のレンズアレイであることを特徴とするレンズユニット。
【請求項6】
複数の第3のレンズが前記第1の方向に配列された第3のレンズアレイと、複数の第4のレンズが前記第1の方向に配列された第4のレンズアレイと、複数の絞りが前記第1の方向に配列された遮光部材とを備えたレンズユニットにおいて、
前記第3のレンズと前記第4のレンズの光軸が、共に前記第3の方向となるように配置され、
前記絞りが、前記第3のレンズから出射された光線を透過し、前記第4のレンズに入射するように配置され、
第1の方向と垂直な平面をサジタル面とすると、物体から発せられたサジタル面上の光線が、前記第3のレンズと前記第4のレンズの間で平行であって、サジタル面で前記物体の倒立像を形成し、
第2の方向と垂直な平面をメリジオナル面とすると、メリジオナル面で前記物体の正立等倍像を形成し、
前記第3のレンズアレイ及び前記第4のレンズアレイの少なくとも一方が、請求項1乃至4の何れか記載のレンズアレイであることを特徴とするレンズユニット。
【請求項7】
前記第1のレンズの光軸と一致する物体からの光線が、前記遮光部材により遮光されることを特徴とする請求項5記載のレンズユニット。
【請求項8】
前記第3のレンズの光軸と一致する物体からの光線が、前記遮光部材により遮光されることを特徴とする請求項6記載のレンズユニット。
【請求項9】
発光部と、
前記発光部から発生される光線を所定位置に結像するレンズユニットと
を備え、
前記レンズユニットが、請求項6乃至8の何れか記載のレンズユニットであることを特徴とする露光装置。
【請求項10】
LEDアレイと、
前記LEDアレイから発生される光線を所定位置に結像するレンズユニットと
を備え、
前記レンズユニットが、請求項6乃至8の何れか記載のレンズユニットであることを特徴とするLEDヘッド。
【請求項11】
静電潜像を担持する静電潜像担持体と、
発光部から発生される光線を前記静電潜像担持体上に結像するレンズユニットと
を備え、
前記レンズユニットが、請求項6乃至8の何れか記載のレンズユニットであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
読取原稿で反射した光を所定位置に結像するレンズユニットと
前記結像を電気信号に変換する変換手段と
を備え、
前記レンズユニットが、請求項6乃至8の何れかに記載のレンズユニットであることを特徴とする読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−111786(P2013−111786A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257597(P2011−257597)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】