説明

レンズフード

【課題】 カメラのレンズ鏡筒に取着されるレンズフード本来の機能を損なうことなく、外径寸法を低減し、かつその一方で、偏光フィルタ等のレンズ鏡筒に装着される部品の調整操作を容易に行う得るレンズフードを提供する。
【解決手段】 カメラのレンズ鏡筒10に取着されるレンズフード30であり、レンズ鏡筒10の先端部に装着された偏光フィルタ20を回転操作するために、レンズフード30の周面の少なくとも一部に開口部35が開設され、かつこの開口部35を閉塞するための蓋体40が備えられる。蓋体40はレンズフード30とは別体に形成され、レンズフード30に対して着脱可能に構成される。レンズフード30の開口部35を通して撮影者の指をレンズフード内に差し入れて偏光フィルタ20を調整することが可能な一方で、偏光フィルタ20の調整を行なわないときには蓋体40で開口部35を塞ぎ、画角外の光がレンズ鏡筒10に入射されることを防止し、レンズフード本来の遮光効果が確保される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレンズフードに関し、特にカメラレンズに用いて好適なレンズフードに関する。
【0002】
【従来の技術】カメラレンズでは、撮影画角外の領域からの光を遮光するためにレンズフードが用意されており、レンズの鏡筒の先端部に装着される。一方、撮影効果を高めるために、レンズ鏡筒に偏光フィルタ、クロスフィルタ等の各種フィルタをレンズ鏡筒の先端部に装着して撮影効果を高めることも行われている。例えば、偏光フィルタの場合には光軸回りの回転位置を変化させることで被写体からの偏光を制限し、撮影画像の鮮明化を図っている。また、クロスフィルタの場合には光軸回りの回転位置を変化させることで十字型のぼけ方向を変化させている。このような、光軸回りの回転位置を変化させることで、撮影効果が変化できるフィルタ、ここでは回転効果フィルタと称するフィルタを一眼レフカメラで使用する場合には、回転効果フィルタの効果をファインダで確認することが可能であり、したがって回転効果フィルタと同様にレンズ鏡筒の先端部に装着される前記したレンズフードは、レンズフードを装着した状態でも回転効果フィルタを回転操作しながら撮影を行うことができる構成がとられている。
【0003】例えば、図9はその一部の断面図であり、回転効果フィルタとして偏光フィルタを用いた例を示している。この偏光フィルタ20は、円板状に形成された偏光フィルタの周辺部を支持する可動枠22と、この可動枠22を光軸回りに回転可能に支持している固定枠21とで構成されており、前記固定枠21はその外周面に形成された雄ネジ溝23をレンズ鏡筒10の先端部の内周面に形成した雌ネジ溝11に螺合することで前記レンズ鏡筒10に取着でき、かつ取着したときには可動枠22を操作して固定枠21に対して回転させることで、偏光フィルタ20の光軸回りの回転位置を任意に調整できるように構成されている。また、前記レンズ鏡筒10の先端部の外周面にはレンズフード70が取着される。このレンズフード70の取着構造としては、例えばバヨネット構造が用いられている。
【0004】そして、前記したように、レンズフード70を取着した状態でも回転効果フィルタ、ここでは偏光フィルタ20の回転操作を可能とするために、前記レンズフード70は、前記偏光フィルタ20の周囲に、撮影者の指先が入り込むことが可能な程度のスペースを確保するように、レンズ鏡筒10の外径に対して充分大きなな外径寸法に形成されている。したがって、このレンズフード70を用いて偏光フィルタ20を利用した撮影を行う場合には、同図に示すように、撮影者はレンズフード70の前側開口から指を差し込み、指先で偏光フィルタ20の可動枠22を操作してレンズ鏡筒10に対して回転させることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このレンズフード70では、撮影者はファインダを覗いて被写体を確認しながら片方の手で偏光フィルタ20を操作する際に、レンズフード70の前側開口から差し入れた手がレンズ鏡筒10の一部を遮ることになるため、ファインダ視野にけられが生じることがあり、撮影画面を確認する上で好ましくない。また、レンズフード内に指を差し入れるためのスペースを確保するために、レンズフード70の外径がレンズ鏡筒に対して大きなものになり易く、携帯性やデザインの面から好ましいものとはなっていない。
【0006】そこで、従来では、図10に示すように、レンズフード80の一部に開口部81、すなわち撮影者の指が挿入可能な穴を開設し、この開口部81を通してレンズフード80内に指を差し入れることで、偏光フィルタ20の回転操作を可能にしたものが提案されている。このレンズフード80では、偏光フィルタ20の周囲に指を差し込むスペースを確保することがないため、レンズフード80の径寸法を低減できるとともに、偏光フィルタ20を調整する際の撮影者の手によるファインダでの視野のけられを回避することが可能となる。しかしながら、このような開口部81が存在していると、開口部81から指を引き出して実際に撮影を行うレリーズ時等には開口部81を通して画角外の光がレンズ鏡筒10に入射されることになり、レンズフード本来の機能が損なわれてしまうことになる。
【0007】本発明の目的は、レンズフード本来の機能を損なうことなく、外径寸法を低減し、かつその一方で、偏光フィルタ等のレンズ鏡筒に装着される部品の調整操作を容易に行い得るレンズフードを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のレンズフードは、カメラのレンズ鏡筒の先端部を包囲するようにレンズ鏡筒に取着されるレンズフードであり、前記レンズ鏡筒の先端部に装着された部品を操作するためにその周面の少なくとも一部に開設された開口部と、この開口部を閉塞するための蓋部材が備えられることを特徴とする。ここで、前記蓋部材は、前記レンズフードとは別体に形成され、前記レンズフードに対して着脱可能に構成される。例えば、前記蓋部材は、前記開口部が設けられた部位の前記レンズフードの円周一部を補填する形状に形成され、前記レンズフードに取着されたときに、当該レンズフードの円周一部として構成される。
【0009】また、前記蓋部材は前記レンズフードの外周面に沿って光軸回りに回転操作可能な環状部材として形成され、かつその円周の少なくとも一部には窓が開設され、その回転位置に応じて前記開口部を閉塞し、あるいは前記窓により前記開口部を開放する構成とされる。例えば、前記開口部は前記レンズフードの異なる円周位置にそれぞれ設けられ、前記蓋部材の回転位置に応じて選択された開口部の一つに前記窓が対応位置され、当該対応位置された開口部を開放する構成とされる。
【0010】レンズフードに設けられた開口部を通して撮影者の指をレンズフード内に差し入れて、レンズ鏡筒に装着されている偏光フィルタ等の部品を調整することが可能とされる一方で、当該部品の調整を行なわないときには蓋部材で開口を塞ぎ、画角外の光がレンズ鏡筒に入射されることを防止し、レンズフード本来の遮光効果が確保される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明のレンズフードの第1の実施形態の概略構成を示す斜視図であり、図2及び図3はそのレンズフードをカメラのレンズ鏡筒に装着し、かつ後述する蓋体を取着しない状態と取着した状態の要部の断面図である。これらの図において、一眼レフカメラのレンズ鏡筒10は、その先端部の内面に雌ネジ溝11が形成されており、前記したような固定枠21と可動枠22とで構成される回転効果フィルタ、例えば偏光フィルタ20の固定枠21の外周面に形成された雄ネジ溝23が螺合されることでレンズ鏡筒10に装着される。この偏光フィルタ20は可動枠22を指先で操作することで、レンズ鏡筒10に対して光軸回りの回転位置を任意に調整できるものであることは前記した通りである。また、前記レンズ鏡筒10の先端部の外周面には光軸方向に並設された一対の円環壁12,13で構成される円環溝14がバヨネット溝として構成されている。
【0012】前記レンズ鏡筒10に取着されるレンズフード30は、前記レンズ鏡筒10の外径に略等しい基端部31からテーパ状(円錐状)に拡径されるテーパ部32を経て、前記レンズ鏡筒の外径よりも若干径寸法が大きくなるように先端部33に向けて緩やかに径寸法が増大される円筒状に形成されており、その先端縁部はレンズ鏡筒の撮影画角に対応した曲線形状とされている。また、前記レンズフード30の前記基端部31には、前記レンズ鏡筒10のバヨネット溝14に係合されるバヨネット壁34が形成され、レンズフード30を前記レンズ鏡筒10の先端側から装着し、かつバヨネット壁34をバヨネット溝14内に係合させた上で、レンズフード30を所要角度だけ光軸回りに回転させることで、バヨネット壁34とバヨネット溝14との協動によってレンズフード30がレンズ鏡筒10に取着されることになる。
【0013】また、図4(a)に平面構成を示すように、前記レンズフード30の円周一部、ここではレンズフード30の上側周面部位には、前記テーパ部32から先端部33に入り込む領域にわたって矩形に切り欠かれた開口部35が形成されている。前記開口部35は光軸に沿う両側縁が平行に形成され、かつこれらの両側縁に沿った内面には、レンズフード30の肉厚よりも薄肉で、かつ先端部側から基端部側の近傍位置にまでわたって延長されたガイドレール36がそれぞれ形成されている。また、前記開口部35よりも先端側の前記レンズフード30の先端側領域の内面には肉厚が部分的に低減された段部37が設けられる。なお、前記開口部35は、この開口部35を通してレンズフード30の外側から内側に撮影者の指を差し入れることができ、かつ指先で前記偏光フィルタ20の可動枠21に触れて偏光フィルタ20を光軸回りに回転操作することができるような寸法に形成されている。
【0014】一方、前記開口部35には、これを閉塞することが可能な蓋体40が付属されている。前記蓋体40は、図5(a),(b),(c)に表面図、側面図、裏面図をそれぞれ示すように、前記レンズフード30に前記開口部35を形成することによって切り欠かれた先端部33及びテーパ部32の円周一部を補填するような断面が円弧状をした矩形に近い板状片として構成されており、その平行な両側辺には前記開口部35の一対のガイドレール36に摺接される薄肉部41が先端部から基端部にわたって形成されており、かつその基端部には前記ガイドレール36をその板厚方向に挟持するための挟持片42がそれぞれ形成されている。また、前記蓋体40の先端部には、前記レンズフード30の内面に沿って進入され、かつ進入されたときに前記段部37に係合される先端突部44を有する係合片43が先端側に向けて突出形成されている。さらに、前記蓋体40の外面には、蓋体を操作するために表面を複数の三角波状に加工したギザ部45が形成され、また蓋体40の表面にはその着脱操作方向を示するための光軸方向に向けられた矢印記号46が刻印されている。
【0015】前記蓋体40は、常態では図3及び図4(b)に示すように、前記レンズフード30の開口部35に嵌合取着されて当該開口部35を閉塞している。すなわち、係合片43が開口部35内に内挿可能な状態でかつ薄肉部41がガイドレール36上に位置されるように蓋体40を開口部35上に置いた上で、ギザ部45を指先で操作しながらガイドレール36に沿って蓋体40をレンズフード30の基端側から先端側に摺動させると、係合片43は開口部35の先端縁からレンズフード30の内面に沿って進入され、その先端突部44が段部37に係合される。また、これと同時に、蓋体40の内面と挟持片42との間にガイドレール36の基端部が挟持され、ガイドレール36に対して蓋体40の基端部が固定される。したがって、この蓋体40がレンズフード30に取着されている状態では、前記蓋体40は前記開口部35を閉塞し、かつ蓋体40がレンズフード30の円周一部を構成していることになる。
【0016】一方、レンズフード30をレンズ鏡筒10に取着した状態で、レンズ鏡筒10に装着した偏光フィルタ20を回転調整しながら撮影を行う場合には、蓋体40のギザ部に指を当接させて蓋体40を僅かにレンズフード30の内径方向に押圧しながら基端側に向けて力を加えると、係合片43は内径方向に弾性変形しながら先端突部44が段部37から外れ、かつ挟持片42がガイドレール36の基端部から外れるため、図2及び図4(a)に示したように、蓋体40をレンズフード30から取り外すことができる。したがって、レンズフード30の開口部35は開いた状態となり、この開口部35を通して撮影者は、図10に示した場合と同様に指をレンズフード30内に差し入れ、偏光フィルタ20の回転位置の調整を行うことが可能となる。なお、調整後には、開口部35を手で覆いながら撮影し、あるいは蓋体40を開口部35に取着した後に撮影を行うことで、レンズフード30での遮光が確保された撮影が実現できる。
【0017】図6は本発明の第2の実施形態のレンズフードの斜視図である。このレンズフード50は、前記第1の実施形態と同様に基端部51、テーパ部52、先端部53で構成されており、その上で先端部53のテーパ部52寄りの領域の板厚が表面側で低減されて円環状の周面凹部54が形成されており、この周面凹部54の上側面と下側面にそれぞれ矩形の開口部55,56が開口され、これらの開口部55,56を通して撮影者が指をレンズフード50内に差し入れて前記偏光フィルタ20の回転位置を調整可能にしている。そして、前記周面凹部54から前記テーパ部52の領域の外面を覆うように、先端側の径寸法が基端側の径寸法よりも若干大きくされた円筒状をした蓋リング60が嵌合取着されている。
【0018】前記蓋リング60は、その基端部61の内周面に環状凹部62が形成され、この環状凹部62が前記レンズフード50の基端部51の外周面に形成された環状突部57に嵌合されており、この嵌合構造により前記蓋リング60は前記レンズフード50の外周面に沿って軸回り方向に回転可能とされている。また、前記レンズフード50の前記環状突部57には、光軸回りに90°の位置のそれぞれにクリック突起58が形成され、これに対応する前記蓋リング60の前記環状凹部62には同様に光軸回りの90°の位置にクリック凹部63が形成されている。これにより、蓋リング60を光軸回りに回転操作したときに、90°の回転位置でクリック突起58とクリック凹部63が係合され、この係合位置において蓋リング60の回転位置を安定に保持することができるように構成される。そして、前記蓋リング60がある回転位置に安定保持された状態のときに、前記レンズフード50の開口部55,56のいずれか一方に対向する位置の蓋リング60の円周一部には、先端側から基端側に向けて切り欠き窓64が形成されており、この切り欠き窓64を通して前記開口部55または56を開放するように構成されている。
【0019】この蓋リング60を備えることにより、この第2の実施形態のレンズフード50は、常態では図7に示すように、蓋リング60の切り欠き窓64が、レンズフード50の開口部55,56とは異なる回転位置に位置されている。このため、開口部55,56は蓋リング60の円周面部によって閉塞された状態にあり、通常撮影でのレンズフードによる遮光効果が発揮される。一方、偏光フィルタ20を回転調整しながらの撮影を行う場合には、図8に示すように、前記した回転位置から蓋リング60を右あるいは左方向に回転し、例えば、切り欠き窓64をレンズフード50の上側面の開口部55に対向位置させる。これにより、開口部55は切り欠き窓64を通して開放されるため、切り欠き窓64及び開口部55を通して撮影者の指をレンズフード50内に差し入れることができ、偏光フィルタ20の回転調整が可能となる。そして、偏光フィルタ20の回転位置を調整した後は、蓋リング60を元の方向あるいは反対側に90°回転することで、蓋リング60により開口部55を閉塞でき、画角外の光をレンズフード50で遮光した状態での撮影が可能となる。
【0020】また、この場合、蓋リング60を常態から反対側に回転し、切り欠き窓64をレンズフード50の下側面の開口部56に対向位置させてもよい。この場合には、この下側面の開口部56が開放されるため、レンズフード50の下側から指を差し入れて偏光フィルタ20を調整することが可能となる。このように、レンズフード50の下側面の開口部56を開放したときには、撮影時に開口部56を蓋リング60によって閉塞しない場合でも、上側面の開口部55を開放している場合に比較して画角外の光がレンズ鏡筒に進入する確率は低く、撮影に対する影響を最小限に抑えることができる。このように、この第2の実施形態では、蓋リング60がレンズフード50と一体に設けられているるため、前記第1の実施形態のように蓋体40を外したときに、これを保管する必要もなく、蓋体を紛失することによる弊害が生じることもない。
【0021】なお、前記各実施形態では、撮影効果フィルタとして偏光フィルタの例を示しているが、前記したようなクロスフィルタを始めとして、レンズ鏡筒に装着した状態で回転調整して撮影効果を高めるフィルタを用いる場合においても本発明を有効に利用することが可能である。また、レンズフードに設ける開口は、前記各実施形態の円周位置に限られるものでないことは言うまでもない。また、本発明は銀塩フィルムを用いる写真カメラのみならず、CCD撮像素子を用いるデジタルカメラのレンズフードとして適用することも可能であることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明のレンズフードは、レンズ鏡筒の先端部に装着された偏光フィルタ等の部品を操作するためにレンズフードの円周の少なくとも一部に開設された開口部と、前記開口部を閉塞するための蓋部材を備えているので、開口部を通して撮影者の指をレンズフード内に差し入れて前記部品を調整することが可能とされる一方で、当該部品の調整を行なわないときには蓋部材で開口を塞ぎ、画角外の光がレンズ鏡筒に入射されることを防止し、レンズフード本来の遮光効果を確保することができる。したがって、レンズフードの径寸法をレンズ鏡筒の外径寸法に近い寸法程度まで縮小でき、レンズフードの小型化が実現できるとともに、撮影効果の高い高品質の撮影を実現する上で有効なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズフードの第1の実施形態の斜視図である。
【図2】レンズフードをレンズ鏡筒に取着した状態の要部の断面図である。
【図3】レンズフードをレンズ鏡筒に取着し、かつ蓋体を取着した状態の要部の断面図である。
【図4】レンズフードの平面図である。
【図5】蓋体の表面図、側面図、裏面図である。
【図6】本発明のレンズフードの第2の実施形態の斜視図である。
【図7】レンズフードをレンズ鏡筒に取着した状態で開口部を閉じた状態の要部の断面図である。
【図8】レンズフードをレンズ鏡筒に取着した状態で開口部を開いた状態の要部の断面図である。
【図9】従来のレンズフードの一例の一部の断面図である。
【図10】従来のレンズフードの他の例の一部の断面図である。
【符号の説明】
10 レンズ鏡筒
20 回転効果フィルタ(偏光フィルタ)
30 レンズフード
35 開口部
40 蓋体
50 レンズフード
55,56 開口部
60 蓋リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】 カメラのレンズ鏡筒の先端部を包囲するように前記レンズ鏡筒に取着されるレンズフードであって、前記レンズフードには、前記レンズ鏡筒の先端部に装着された部品を操作するために前記レンズフードの円周の少なくとも一部に開設された開口部と、前記開口部を閉塞するための蓋部材が備えられることを特徴とするレンズフード。
【請求項2】 前記蓋部材は前記レンズフードとは別体に形成され、前記レンズフードに対して着脱可能である請求項1に記載のレンズフード。
【請求項3】 前記蓋部材は、前記開口部が設けられた部位の前記レンズフードの円周一部を補填する形状に形成され、前記レンズフードに取着されたときに、当該レンズフードの円周一部として構成される請求項2に記載のレンズフード。
【請求項4】 前記蓋部材は前記レンズフードの外周面に沿って光軸回りに回転操作可能な環状部材として形成され、かつその円周の少なくとも一部には窓が開設され、その回転位置に応じて前記開口部を閉塞し、あるいは前記窓により前記開口部を開放する構成である請求項1に記載のレンズフード。
【請求項5】 前記開口部は前記レンズフードの異なる円周位置にそれぞれ設けられ、前記蓋部材の回転位置に応じて選択された開口部の一つに前記窓が対応位置され、当該対応位置された開口部を開放する請求項4に記載のレンズフード。
【請求項6】 前記レンズ鏡筒に装着される部品は、光軸回りの回転位置を調整して撮影効果の違いを生じさせる偏光フィルタ、クロスフィルタ等の回転効果フィルタであり、前記開口部を通して撮影者の指をレンズフード内に差し入れて前記回転効果フィルタの回転位置を調整可能とする請求項1ないし5のいずれかに記載のレンズフード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開平11−295780
【公開日】平成11年(1999)10月29日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−104782
【出願日】平成10年(1998)4月15日
【出願人】(000000527)旭光学工業株式会社 (1,878)