説明

レンズユニット及びレンズユニットを備えた撮像装置

【課題】 振動を低減するレンズユニット及びそのレンズユニットを備えた撮像装置を提供する。
【解決手段】 レンズユニット1は、第1レンズ群2と、第1レンズ群2を保持する第1レンズ枠3と、第2レンズ群4と、第2レンズ群4を保持し第1レンズ枠3に対して移動可能な第2レンズ枠5と、第2レンズ枠5を第1レンズ枠3に対して振動させる振動駆動部10と、第1レンズ枠3に保持され振動駆動部10の発生した振動を低減する振動低減部20と、を備え、振動低減部20は、おもり21と、おもり21を第1レンズ枠3に保持する減衰部材22と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動を低減させるレンズユニット及びそのレンズユニットを備えた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、動体追尾を行う必要性から、デジタルカメラの動画撮影でオートフォーカスを行う際に、フォーカスレンズ群を、焦点深度内で微少量、センサ読み出し回数に対応する周波数で駆動する、いわゆるフォーカスウォブリングが行われている(特許文献1及び2参照)。
【0003】
特許文献1には、フォーカスウォブリングを行う際にレンズの駆動時間や駆動速度等の駆動条件を適切に設定することにより、駆動の際の騒音を下げる技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、撮像素子をフォーカスウォブリングする撮像装置であって、フォーカスウォブリングを行う際、撮像素子を駆動させる駆動機構を弾性部材によって支持することで、フォーカスウォブリングの振動を装置筺体部に伝わりにくくする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−197260号公報
【特許文献2】特開2011−75734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
動画撮影における動体追尾能力を向上させるためには、フォーカスウォブリングの周波数を上げることが有力であることが知られている。しかしながら、フォーカスウォブリングの周波数を上げると振動加速度が増加する。振動加速度が増加すると、撮像装置の振動が増加し、像がぶれてしまう恐れや、撮像装置を持つ撮影者の手に振動が伝わる場合があった。上記特許文献1の技術では、フォーカスウォブリングの駆動から発生する音へ対処する技術は開示されているものの、この駆動による振動対する対処は何ら開示されていない。また、特許文献2では、撮像素子の駆動により発生する振動を伝えにくくする技術が開示されているものの、フォーカスウォブリングに伴うフォーカスレンズ群の駆動により発生する振動に対する対処は何ら考慮されていない。
【0007】
本発明では、振動を低減するレンズユニット及びそのレンズユニットを備えた撮像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様に係るレンズユニットおよびレンズユニットを備えた撮像装置は、 第1レンズ群と、前記第1レンズ群を保持する第1レンズ枠と、第2レンズ群と、前記第2レンズ群を保持し前記第1レンズ枠に対して移動可能な第2レンズ枠と、前記第2レンズ枠を前記第1レンズ枠に対して振動させる振動駆動部と、前記第1レンズ枠に保持され前記振動駆動部の発生した振動を低減する振動低減部と、を備え、前記振動低減部は、おもりと、前記おもりを前記第1レンズ枠に保持する減衰部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この態様に係るレンズユニット及びレンズユニットを備えた撮像装置によれば、フォーカスウォブリング等の振動を低減し、レンズユニット及びレンズユニットを備えた撮像装置を持つ撮影者の手に伝わる振動を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】レンズユニットを示す斜視図である。
【図2】レンズユニットの分解図である。
【図3】レンズユニットの光軸を含む断面図である。
【図4】第1実施形態のレンズユニットの背面図である。
【図5】図4のA−A断面を矢印方向から見た図である。
【図6】レンズユニットに関する内部回路の構成ブロック図である。
【図7】第2実施形態のレンズユニットの背面図である。
【図8】図7のB−B断面を矢印方向から見た図である。
【図9】デジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。
【図10】同背面図である。
【図11】デジタルカメラの構成を示す模式的な横断面図である。
【図12】デジタルカメラ40の主要部の内部回路の構成ブロック図である。
【図13】角振動数比に対するデジタルカメラの振動加速度を示す図である。
【図14】角振動数比に対する振動低減効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0012】
図1はレンズユニット1を示す斜視図、図2はレンズユニット1の分解図、図3はレンズユニット1の光軸を含む断面図である。
【0013】
レンズユニット1は、第1レンズ群2を保持する第1レンズ枠3と、第2レンズ群4を保持し、第1レンズ枠3に対して移動可能な第2レンズ枠5と、を有する。
【0014】
第2レンズ枠5には、案内軸6及び回り止め軸7が貫通している。案内軸6は、一方端を第1レンズ枠3に取り付けられ、他方を軸支持部材8に取り付けられており、第2レンズ枠5を第1レンズ枠3に対して摺動可能に支持している。回り止め軸7は、一方端を第1レンズ枠3に取り付けられ、他方を図示しない他の部材に取り付けて、第2レンズ枠5が第1レンズ枠3に対して回転しないように支持している。
【0015】
次に、振動駆動部としてのウォブリング駆動部10について説明する。本実施形態では、ウォブリング駆動部10は、コイル11と、ヨークとしての第1ヨーク12と、磁石としてのマグネット13と、第2ヨーク14と、を有する。
【0016】
第2レンズ枠5には、コイル11が保持される。また、第1レンズ枠3には、軸方向に開口を向けたU字状の鉄等からなる第1ヨーク12が互いに約180°離れて保持され、第1ヨーク12の間隙には、マグネット13がそれぞれ配置される。また、第1ヨーク12の開口側には、第2ヨーク14がそれぞれ設けられる。
【0017】
そして、図3に示すように、第2レンズ枠5に保持されたコイル11は、U字状の第1ヨーク12の間隙のマグネット13の内側で、径方向で第1ヨーク12とマグネット13に挟まれた領域に配置される。すなわち、コイル11、第1ヨーク12、及びマグネット13でウォブリング駆動部10としてのボイスコイルモータを形成する。
【0018】
このような構造によって、コイル11を挟んでマグネット13から第1ヨーク12に向かう方向に、磁界が発生する。そのため、コイル11に電流を流すと、第2レンズ枠5は、光軸方向に駆動力を受けて、案内軸6及び回り止め軸7に沿って光軸方向に移動する。また、コイル11に流す電流の方向を切り替えることによって、第2レンズ枠5の移動方向も切り替わる。この動作を連続的に実行することによって、ウォブリング振動を発生することが可能となる。
【0019】
次に、振動低減部20について説明する。
【0020】
図4は第1実施形態のレンズユニット1の背面図、図5は図4のA−A断面を矢印方向から見た図である。
【0021】
第1実施形態では、振動低減部20は、おもり21と、スポンジやゲル等からなる減衰部材22と、バネ等の弾性部材23と、おもり案内部材24と、を有する。本実施形態では、図2に示すとおり、おもり21、減衰部材22、弾性部材23を、それぞれ2つ備えている。これは、振動低減部による作用が、光軸に対して偏らないような配慮の下、構成されたものであって、1つで構成されていても、3以上の複数で構成されていても構わない。
【0022】
おもり21は、減衰部材22によって光軸に対して径方向の外側で第1レンズ枠3に保持されている。また、おもり21は、弾性部材23によって軸方向の第1レンズ群2側で第1レンズ枠3に弾性支持されている。本実施形態では、弾性部材23の一端をおもり21に取り付け、他端を第1レンズ枠3に取り付けている。さらに、おもり21は、光軸に平行に配置されたおもり案内部材24によって、軸方向に移動可能に支持されている。本実施形態では、おもり案内部材24は、おもり21を貫通する光軸に平行な軸部材である。
【0023】
したがって、ウォブリング駆動部10によってウォブリング振動を発生させ第2レンズ枠5が振動した際に、振動低減部20の弾性力及び減衰力によって第1レンズ枠3の振動を低減させることが可能となる。なお、おもり案内部材24を設けなくても振動を低減することが可能であるが、おもり21をおもり案内部材24によって光軸方向に移動可能に支持することにより、第1レンズ枠3の光軸方向の振動を的確に減衰し、低減することが可能となる。
【0024】
また、減衰部材22は、おもり21を第1レンズ枠3の径方向内側に保持するので、レンズユニットをコンパクトにすることが可能となる。さらに、減衰部材22は、第2レンズ群4を含む光軸に直交する断面内で、第2レンズ群4の径方向の外側に配置するので、振動を発生する部材の近傍で振動を減衰することができ、効率的に振動を低減することが可能となる。
【0025】
また、振動低減部20は、おもり21を第1レンズ枠3に対して光軸方向に保持する弾性部材23を有するので、さらに効率的に振動を低減することが可能となる。
【0026】
図6は、ウォブリング駆動部10に関する内部回路の構成ブロック図である。
【0027】
ウォブリング駆動部10に関する内部回路は、コイル11を駆動するVCMドライバ31と、デジタルカメラ等を制御する制御部35に接続され、VCMドライバ31を制御するVCMコントローラ32と、各レンズ群の位置を検出してVCMコントローラ32に伝達するレンズ位置センサ33と、各レンズ群の移動量を算出して制御部35に伝達するレンズ移動量算出部34と、を備える。
【0028】
図7は第2実施形態のレンズユニット1の背面図、図8は図7のB−B断面を矢印方向から見た図である。
【0029】
第2実施形態では、振動低減部20は、おもり21と、スポンジやゲル等からなる減衰部材22と、バネ等の第1弾性部材23a及び第2弾性部材23bと、おもり案内部材24と、を有する。
【0030】
おもり21は、減衰部材22によって光軸に対して周方向の外側で第1レンズ枠3に支持されており、第1弾性部材23aによって軸方向の第1レンズ群2側で第1レンズ枠3に支持され、第2弾性部材23bによって軸方向の第1レンズ群2の反対側で第1レンズ枠3に支持されている。さらに、おもり21は、光軸に平行に配置されたおもり案内部材24によって、軸方向に移動可能に支持されている。
【0031】
したがって、ウォブリング駆動部10によってウォブリング振動を発生させ第2レンズ枠5が振動した際に、振動低減部20の弾性力及び減衰力によって第1レンズ枠3の振動を低減することが可能となる。なお、おもり案内部材24を設けなくても振動を低減することが可能であるが、おもり21をおもり案内部材24によって光軸方向に移動可能に支持することにより、第1レンズ枠3の光軸方向の振動を的確に低減することが可能となる。
【0032】
また、振動低減部20に弾性部材23を用いず、減衰部材22のみを利用する図示しない第3実施形態を適用してもよい。弾性部材23を用いないことで、さらにコンパクトに振動低減部20及びレンズユニット1を形成することが可能となる。
【0033】
図9〜図12は、レンズユニット1を撮影光学系41に組み込んだ本実施例に係る撮像装置の構成の概念図を示す。図9はデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図10は同背面図、図11はデジタルカメラ40の構成を示す模式的な横断面図である。
【0034】
撮像装置としてのデジタルカメラ40は、この例の場合、撮影用光路42上に位置する撮影光学系41、ファインダー用光路44上に位置するファインダー光学系43、シャッターボタン45、ポップアップストロボ46、液晶表示モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッターボタン45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えばレンズユニット1を通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、カバーガラスCを介して結像面近傍に設けた撮像素子としてのCCD49の撮像面(光電変換面)上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、処理手段51を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47や、ファインダー用画像表示素子54に表示される。また、この処理手段51には記録手段52が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。
【0035】
撮影が終了し、非撮影状態とすると、撮影光学系41全体は無限遠物体合焦位置よりもCCD49側で停止する。なお、非撮影状態において、撮影光学系41全体は光軸に沿って無限遠物体合焦位置よりもCCD49側に移動できるよう撮影光学系41の第2レンズ群G2との間隔及び最も像側のレンズとCCD49との間隔をあらかじめ空けておき、レンズ鏡枠全体が沈胴した状態でもCCD49側の規制領域を確保する。
【0036】
なお、この記録手段52は処理手段51と別体に設けてもよいし、フレキシブルディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0037】
さらに、ファインダー用光路44上にはファインダー用接眼レンズ59が配置してある。ファインダー用画像表示素子54に表示された物体像が、このファインダー用接眼レンズ59によって拡大および観察者が見やすい視度に調整され、観察者眼球Eに導かれている。なお、ファインダー用接眼レンズ59の射出側にカバー部材50が配置されている。
【0038】
図12は、デジタルカメラ40の主要部の内部回路の構成ブロック図である。なお、以下の説明では、上記の処理手段51は例えばCDS/ADC部124、一次記憶メモリ117、画像処理部118等からなり、記憶手段52は例えば記憶媒体部119等からなる。
【0039】
図12に示すように、デジタルカメラ40は、操作部112と、この操作部112に接続された制御部113と、制御部113の制御信号出力ポートにバス114及び115を介して接続された撮像駆動回路116並びに一次記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121を備えている。
【0040】
一次記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121はバス122を介して相互にデータの入力又は出力が可能なように構成され、また、撮像駆動回路116には、CCD49とCDS/ADC部124が接続されている。
【0041】
操作部112は各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらの入力ボタンやスイッチを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部に通知する回路である。
【0042】
制御部113は、例えばCPU等からなる中央演算処理装置であり、不図示のプログラムメモリを内蔵し、そのプログラムメモリに格納されているプログラムにしたがって、操作部12を介してカメラ使用者から入力される指示命令を受けてデジタルカメラ40全体を制御する回路である。
【0043】
CCD49は、撮影光学系41を介して形成された物体像を受光する。CCD49は、撮影駆動回路116により駆動制御され、その物体像の各画素ごとの光量を電気信号に変換してCDS/ADC部124に出力する撮像素子である。
【0044】
CDS/ADC部124は、CCD49から入力する電気信号を増幅しかつアナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時メモリ117に出力する回路である。
【0045】
一次記憶メモリ117は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部124から出力されるRAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部118は、一次記憶メモリ117に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部119に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部113から指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差の補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
【0046】
記憶媒体部119は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、それらカード型又はスティック型のフラッシュメモリに、一次記憶メモリ117から転送されるRAWデータや画像処理部118で画像処理された画像データを記録して保持する装置の制御回路である。
【0047】
表示部120は、液晶表示モニター47及びファインダー用画像表示素子54を備え、液晶表示モニター47及びファインダー用画像表示素子54に画像や操作メニュー等を表示する回路である。設定情報記憶メモリ部121には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、そのROM部から読み出された画質パラメータの中から操作部112の入力操作によって選択された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。設定情報記憶メモリ部121は、それらのメモリへの入出力を制御する回路である。
【0048】
このように構成されたデジタルカメラ40は、本実施例により、ある程度ディストーション補正を行いつつ、特に色収差や像面湾曲などの諸収差が良好に補正され、テレセントリック性を確保した、少ない構成枚数のコンパクトな広角光学系を用いた撮像装置を提供することが可能となる。
【0049】
本実施形態は、以上のような一般的な被写体を撮影する所謂一眼レフやコンパクトデジタルカメラだけではなく、広い画角が必要な監視カメラ等に適用してもよい。また、第1レンズ群G1の物体側にフィルターを配置してもよい。
【0050】
このような振動低減部20を備えたレンズユニット1を装着したデジタルカメラ40の振動低減効果について説明する。
【0051】
図13は、角振動数比に対するデジタルカメラ40の振動加速度を示す図である。図13の実線は振動低減部20を設けた場合を示し、図13の破線は振動低減部20を設けない場合を示ず。ただし、ωはおもり21の角振動数、ωmはデジタルカメラ40の固有角振動数である。また、振動低減部20の質量は、デジタルカメラ40の5〜10%が最適とされるが、本実施形態では3.2%であり、質量の小さいおもりでも効果が発揮できている。
【0052】
図13に示すように、振動低減部20を設けた場合の方が振動低減部20を設けない場合と比較して、固有振動数前後で、振動加速度が低減していることがわかる。
【0053】
図14は、角振動数比に対する振動低減効果を示す図である。
【0054】
図14に示すように、振動低減部20を設けた場合の方が振動低減部20を設けない場合と比較して、振動低減効果が34%となることがわかる。
【0055】
このように、振動低減部20を有するレンズユニット1をデジタルカメラ40に用いることによって、ウォブリング駆動部10によってウォブリング振動を発生させ第2レンズ枠5が振動した際に、振動低減部20の弾性力及び減衰力によって第1レンズ枠3の振動を低減し、デジタルカメラ40の振動を低減することが可能となる。なお、おもり案内部材24を設けなくても振動を低減することが可能であるが、おもり21をおもり案内部材24によって光軸方向に移動可能に支持することにより、減衰部材22の保持を確実に行え、第1レンズ枠3の光軸方向の振動を的確に低減し、デジタルカメラ40の光軸方向の振動を低減することが可能となる。
【0056】
なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えないことは理解できよう。従って、本発明の例示的な実施形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることなく、また、何ら限定をすることもなく、述べられたものである。
【符号の説明】
【0057】
C…カバーガラス
E…観察者眼球
1…レンズユニット
2…第1レンズ群
3…第1レンズ枠
4…第2レンズ群
5…第2レンズ枠
6…案内軸
7…回り止め軸
8…軸支持部材
10…ウォブリング駆動部
11…コイル11
12…第1ヨーク
13…マグネット
14…第2ヨーク
20…振動低減部
21…おもり
22…減衰部材
23…弾性部材
24…おもり案内部材
31…VCMドライバ
32…VCMコントローラ
33…レンズ位置センサ
34…レンズ移動量算出部
35…制御部
40…デジタルカメラ
41…撮影光学系
42…撮影用光路
43…ファインダー光学系
44…ファインダー用光路
45…シャッターボタン
46…ポップアップストロボ
47…液晶表示モニター
49…CCD
50…カバー部材
51…処理手段
52…記録手段
54…ファインダー用画像表示素子
59…ファインダー用接眼レンズ
112…操作部
113…制御部
114、115…バス
116…撮像駆動回路
117…一次記憶メモリ
118…画像処理部
119…記憶媒体部
120…表示部
121…設定情報記憶メモリ部
122…バス
124…CDS/ADC部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1レンズ群と、
前記第1レンズ群を保持する第1レンズ枠と、
第2レンズ群と、
前記第2レンズ群を保持し前記第1レンズ枠に対して移動可能な第2レンズ枠と、
前記第2レンズ枠を前記第1レンズ枠に対して振動させる振動駆動部と、
前記第1レンズ枠に保持され前記振動駆動部の発生した振動を低減する振動低減部と、
を備え、
前記振動低減部は、
おもりと、
前記おもりを前記第1レンズ枠に保持する減衰部材と、
を有する
ことを特徴とするレンズユニット。
【請求項2】
前記減衰部材は、前記おもりを前記第1レンズ枠の径方向内側に保持する
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
【請求項3】
前記減衰部材は、前記第2レンズ群を含む光軸に直交する断面内で、前記第2レンズ群の径方向の外側に配置する
ことを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
【請求項4】
前記振動低減部は、前記おもりを前記第1レンズ枠に対して光軸方向に移動可能とするおもり案内部材を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のレンズユニット。
【請求項5】
前記振動低減部は、前記おもりを前記第1レンズ枠に対して光軸方向に保持する弾性部材を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のレンズユニット。
【請求項6】
前記弾性部材は、前記第1レンズ枠に対して前記おもりを光軸方向の両側から保持する
ことを特徴とする請求項5に記載のレンズユニット。
【請求項7】
前記振動駆動部は、
前記第1レンズ枠に保持されたヨークと、
前記ヨークに保持された磁石と、
前記第2レンズ枠に保持され、径方向で前記ヨークと前記磁石とに挟まれた領域に配置されるコイルと、
を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載のレンズユニット。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載の前記レンズユニットと、
前記レンズユニットを保持するボディと、
前記レンズユニットからの像を電気信号に変換する撮像素子と、
を備える
ことを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−113983(P2013−113983A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259164(P2011−259164)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】