説明

中敷き

【課題】
足指を先芯に直接的に接触させないようにして足指を保護する保護体を備え、足指が先芯に接触して傷めることを阻止することができる中敷きを提供する。
【解決手段】
中敷き21は、足先を覆う先芯5を靴先に内蔵した作業靴1の中底6に敷設され、中敷き本体24と、中敷き本体24の先端に設けられ、前記先芯5の内面側に当接し、足指を保護する保護体30とからなる。中敷き21は、中敷き本体24の踵載置部に、踵を所定位置に位置決めする凹部28が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴先に足先を覆う先芯を内蔵した作業靴の中底に敷設される中敷きに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、作業靴1は、図6に示すように、建築現場、工場等において重量物の落下、鋼材との衝突等から足を保護するため、靴先に先芯5が内蔵されている(例えば、特許文献1)。この先芯5は、足指が接触する面に内装材18が貼着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3776158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した作業靴1は、靴内に足を収納すると、足指が先芯5内に挿入して内装材18に接触するが、内装材18は薄く形成されているので、殆ど直接的な感覚で足先が先芯5に接触することになる。先芯5は、上記したように、重量物の落下等から足を保護するために、剛性の高い素材で形成されている。従って、作業靴1は、履いて歩いたり走ったりすると、足指が先芯5に衝撃的に接触したり擦れたりして、履き心地が悪く、さらに、足指を痛めたり傷付けたり血豆ができたりすること等の問題点があった。特に、図13に示すように、膝を曲げて接地しながら爪先を立てる「しゃがみ作業」を行う場合には、靴先に設けられた先芯5に足指が圧接して、足指を痛めることがあった。作業靴1には、履き心地を良くし、足裏を痛めないように保護するため、中敷きが中底に敷設されるが、この従来の中敷きでも足指を保護することができないという問題点を有し、そのため、足指を少しでも傷めないように、厚手の靴下を履いてから作業靴1を履くことが日常的に行われていた。また、従来の作業靴1は、上記したように、靴先に先芯5が設けられているので、靴内で足が前後に移動すると、前述したように、足指が先芯5に当たり、足指を痛めることがあった。そのため、作業靴1内で、足が移動しないように足を保持する中敷きが望まれていた。
【0005】
本願発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、足指が先芯に直接的に接触させないように足指を保護する保護体を有し、足先が先芯に接触して感じる不快感を解消して履き心地を改善させると共に、足指が先芯に接触して傷めることを阻止することができる中敷きを提供することを第1の目的とする。また、足を靴内で移動しないように保持し、足指が先芯に衝撃的に接触して足指を痛めないようにした中敷きを提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願請求項1に係る中敷きは、上記第1の目的を達成するため、足先を覆う先芯を靴先に内蔵した靴の中底に敷設される中敷きであって、中敷き本体と、中敷き本体の先端に設けられ、前記先芯の内面側に当接し、足指を保護する保護体とからなることを特徴とする。
【0007】
本願請求項2に係る中敷きは、上記第1の目的を達成するため、足先を覆う先芯を靴先に内蔵した靴の中底に敷設される中敷きであって、中敷き本体と、中敷き本体の先端で起立された足指を保護する保護体とからなることを特徴とする。
【0008】
本願請求項3に係る中敷きは、上記第2の目的を達成するため、前記中敷き本体の踵載置部には、踵を所定位置に位置決めする凹部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本願発明に係る中敷きは、足先を覆う先芯を靴先に内蔵した靴の中底に敷設される中敷きであって、中敷き本体と、中敷き本体の先端に設けられ、前記先芯の内面側に当接し、足指を保護する保護体とからなる。本願発明に係る中敷きは、作業靴の足挿入口から挿入すると、中敷き本体が作業靴の中底に敷設され、保護体が作業靴の内部先端に当接して折曲し、先芯の内側面側に密接する。又、本願発明に係る中敷きは、中敷き本体と、中敷き本体の先端で起立された足指を保護する保護体とからなっても良い。
【0010】
本願発明に係る中敷きは、作業靴内に足を収納すると足指が先芯内に挿入するが、足指を保護体によって保護するので、足先が先芯に接触して感じる不快感を解消して履き心地を改善させると共に、歩いたり走ったりしても、保護体が緩衝部材となって足指が先芯に衝撃的に接触したり擦れたりして足指を痛めたり傷付けたり血豆を作ったり等の障害から保護することができるという効果がある。
【0011】
本願発明に係る中敷きは、中敷き本体の踵載置部に、踵を所定位置に位置決めする凹部が形成されている。本願発明に係る中敷きは、凹部により踵を所定位置で位置決めするので、足が靴内で移動しないように保持することができ、足指が先芯に衝撃的に接触して足指を痛めることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本願発明に係る中敷きの一つの実施の形態を示す説明図であって、(a)が平面図、(b)が一部裁断した側面図である。
【図2】図1の中敷きの保護体を折曲した状態を説明する説明図であって、(a)が平面図、(b)が側面図である。
【図3】図1(b)の中敷きのX−X断面図である。
【図4】図1の中敷きに足を載置した平面図である。
【図5】作業靴の側面図である。
【図6】作業靴の側面断面図である。
【図7】作業靴の一部省略した上面図である。
【図8】先芯の斜視図である。
【図9】作業靴の中底に図1の中敷きを敷設した側面断面図である。
【図10】図1の中敷きの保護体を折曲した状態を説明する斜視図である。
【図11】図1の中敷きを上側から見た斜視図である。
【図12】図1の中敷きを下側から見た斜視図である。
【図13】しゃがみ作業を示す説明図である。
【図14】本願発明に係る中敷きの他の実施の形態を示す説明図であって、(a)が平面図、(b)が一部裁断した側面図である。
【図15】図14の中敷きの保護体を折曲した状態を説明する説明図であって、(a)が平面図、(b)が側面図である。
【図16】先芯の他の例を表した説明図である。
【図17】作業靴の中底に図14の中敷きを敷設した側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願発明の一つの実施の形態を説明する。図9に示すように、中敷き21は、足先を覆う先芯5を靴先に内蔵した作業靴1の中底6に敷設される。中敷き21は、図1に示すように、中敷き本体24と、中敷き本体24の先端に設けられ、前記先芯5の内面側に当接し、足指を保護する保護体30とからなる。中敷き21は、作業靴1の足挿入口から挿入すると、中敷き本体24が作業靴1の中底6に敷設され、図9に示すように、保護体30が作業靴1の内部先端に当接して折曲し、先芯5の内側面側に密接する。又、中敷き21は、中敷き本体24と、中敷き本体24の先端で起立された足指を保護する保護体30とからなっても良い。中敷き21は、作業靴1内に足を収納すると足指が先芯5内に挿入するが、足指を保護体30によって保護するので、足先が先芯5に接触して感じる不快感を解消して履き心地を改善させると共に、歩いたり走ったりしても、保護体30が緩衝部材となって足指が先芯5に衝撃的に接触したり擦れたりして足指を痛めたり傷付けたり血豆を作ったり等の障害から保護することができる。
【0014】
中敷き21は、図1のように、前記中敷き本体24の踵載置部27に、踵を所定位置に位置決めする凹部28が形成されている。中敷き21は、凹部28により踵を所定位置で位置決めするので、足が作業靴1内で移動しないように保持することができ、足指が先芯5に衝撃的に接触して足指を痛めることがない。
【0015】
まず、作業靴1について説明する。図5乃至図8に示すように、作業靴1は、足入れ部を構成するアッパー体2と、歩行面と接する靴底3と、アッパー体2と靴底3の間に設けたミッドソール4と、爪先部に内蔵した先芯5とを有している。
【0016】
アッパー体2は、中底6と当該中底6の周囲に縫付された袋状の上物体7によって形成されている。上物体7は、軽量かつ柔軟な通気性の高い複合繊維素材8の表面に、合成皮革によって形成した所定形状の補強シート9(9a、9b、9c、9d)を縫い付けたものとなっている。補強シート9aは、上物体7の下端縁に沿って設けた帯状のシートとして設けられている。当該補強シート9aは、中底6付近の両側面部分に設けたものであり、アッパー体2の中底6の両側面を補強することにより、作業靴1の剛性を高めて足の保持作用を向上させるものである。その他の補強シート9b、9c、9dは、複合繊維素材8よって形成した袋状部分の形状保持、引っ張りに対する伸び防止等を目的として設けている。
【0017】
上物体7内面の踵周囲には、踵部の外周を覆う月形補強芯10が設けられている。また、上物体7外面の踵周囲には、一般的には腰革と称される後方から前方に向かって高さが低くなる補強シート11が設けられている。上物体7の爪先部は、複合繊維素材8を爪先を覆うように立体的に閉塞させた形状を成しており、内部に先芯5を介在させた状態で、その表面を爪先補強部材12(12a、12b)によって覆っている。爪先補強部材12は、前記補強シート9と同一の合成皮革シートによって形成されたものであり、上面を覆う上面部材12aと側面を覆う側面部材12bとを縫合し靴先に内蔵した先芯5を覆うような形状に形成したものである。
【0018】
爪先補強部材12と複合繊維素材8は、後端縁12cにおいて縫合されている。爪先補強部材12の下端である側面部材12bの下端は、中底6の位置よりも長く延ばした縁部を有しており、当該縁部を中底6の裏面に貼り付けている。そして、爪先補強部材12の底面(縁部)は、中底6と靴底3の間に挟まれて固定されている。アッパー体2の爪先部は、複合繊維素材8と爪先補強部材12との二重構造になっており、複合繊維素材8(内装材18)と爪先補強部材12の間に設けられた隙間に先芯5が装着されるようになっている。爪先補強部材12を固定している後端縁12cは、先芯5の後端縁近くに配置されるようになっている。先芯5は、上記構造により中底6と靴底3によって固定された爪先補強部材12に保持されることになり、つま先部から移動することなく固定されるようになっている。
【0019】
爪先補強部材12は、前記先芯5を覆った後に下方の縁部を中底6の底面側に引っ張りつつ接着される。これにより、爪先補強部材12は張力によって伸びつつ先芯5の表面に密着し先芯5を固定することができる。また、前記先芯5を装着し、爪先補強部材12の下端を引っ張って固定した中底6の底面には、靴底3が貼り付けられる。この靴底3の貼り付けは、足の土踏まず若しくは拇指球付近を境界として、その前方部分においては中底6に対して直接貼り付けられている。また、境界の後方部分では中底6の底面にミッドソール4を貼り付け、当該ミッドソール4に対して靴底3が貼り付けられている。
【0020】
前記爪先補強部材12によって保持される先芯5は、下端に内側に向かって突出した折り曲げ片(スカート)を有しない外周壁を有するとともに、当該外周壁とともに足先全体を覆う一個の収容空間を形成する上部壁を有した図8に示す形状を成している。作業靴1は、歩行面からの振動や起伏などの情報が足裏に伝わり易くするために折り曲げ片(スカート)の無い先芯5を装着し、当該先芯5に作用する荷重はミッドソールが介在しない中底6の裏面に直接貼り付けた靴底3によって受けるようになっている。
【0021】
一方、拇指球付近から後方の部分には、中底6と靴底3の間にミッドソール4が設けられている。作業靴1は、ミッドソール4は軽量なEVAによって形成されており、前方から後方に向かって次第に肉厚を増す形状に形成されている。また、肉厚を増すに従って外周囲を高く形成し、アッパー体2の踵部周囲を中心に高く覆うようになっている。このような形状にすることで、軽量かつ柔軟な素材で形成されているアッパー体2の外周囲を補強し、アッパー体2の型崩れを防止するようになっている。また、着用者の踵にかかる衝撃を緩和することもできる。
【0022】
靴底3は、略均等な肉厚に形成された基部13と、当該基部13の表面から突設した複数の小突起を接地ブロック14として設けたゴム製の柔軟性のあるシート状の部材である。当該靴底3の基部13の厚みは2〜3mm、接地ブロック14の突出量も2〜3mmに形成されている。接地ブロック14は、四角柱や円柱といった形状の小凸片として靴底面全体に隙間を設けながら分散して配置されており、前記2〜3mmの肉厚に形成されている基部13の屈曲を阻害しないように形成されている。
【0023】
作業靴1は靴の前半部にミッドソールを設けていない。そのため、靴の前半部では靴底3の変形や靴底3に作用する荷重、摩擦、滑り等の感覚的な情報が、中底6を介して直接的に足裏に伝達することができるようになっている。また、先芯5は、下端縁の所定幅を内側に折り曲げた折り曲げ片(スカート)を設けていない。先芯に折り曲げ片(スカート)があると、足裏に伝わる靴底の形状変化や各種の情報伝達が阻害されるので、不安定な足場で作業する着用者にとっては、歩行面からの情報を得にくい作業靴となり好まれない。この点、作業靴1は先芯5に折り曲げ片(スカート)を設けていないので歩行面からの情報が得やすい靴となっている。
【0024】
次に中敷き21について説明する。図1に示すように、中敷き21は、熱可塑性樹脂の発泡体22と、当該発泡体22の上面に接着剤によって固着された布体23とによって形成され、中敷き本体24と保護部材(保護体)30とからなる。中敷き本体24は、作業靴1の中底6の形状に切断され、前足底を載置する先部25と、土踏まず部が位置する中間部26と、踵を載置する後部(踵載置部)27とからなる。保護部材30は、足指を保護するためのものであり、先部25の先端29に連接されている。
【0025】
保護部材30は、直線縁31と曲線縁32に囲まれて形成されている。保護部材30は、直線縁31が中敷き本体24の先端29に接続され、当該接続部33を中心として折曲する。保護部材30は、先芯5の内側面側に密接するように形成されている。中敷き本体24は、後部27の周縁と中間部26の両側縁が上方に傾斜するように、発泡体22が熱加工され、後部27の傾斜部27aと中間部26の傾斜部26a、26bによって、中敷き本体24に載置される足(踵)の位置決めを行う凹部28が形成されている。
【0026】
中敷き21は、作業靴1の足挿入口から挿入すると、図9に示すように、作業靴1の中底6に中敷き本体24が敷設される。保護部材30は、作業靴1の内部先端に当接して、接続部33を中心として上方に折曲し、先芯5の内側面側に湾曲変形して密接する。中敷き21は、前記ミッドソール4の外周部位によって補強された踵部の内面によって保持される。
【0027】
作業靴1内に足を収納すると、足が中敷き21の上に載置され、足指が硬い先芯5内に挿入される。踵は、中敷き本体24の後部(踵載置部)27の凹部28に載置され、この位置で位置決めされる。この中敷き21により、足が保持され、歩行面が前後あるいは左右方向に傾いた傾斜面であっても靴内で足が滑らず、かつ高さを低く形成したアッパー体2によって足首の屈曲運動を妨げないようになっている。
【0028】
作業靴1は、前半部が薄く形成されているので、作業場所の表面を足裏で確認することができ、爪先を立てて「しゃがみ作業」を行い易い構成である。作業靴1は、先芯5により足を外部の衝撃から保護できるが、この「しゃがみ作業」を行う場合、爪先が先芯5に当たり、爪先を痛めてしまう場合があった。前記中敷き21は、足指を先芯5との接触から保護する保護部材30を有し、保護部材30がクッションとして機能を発揮して足指を保護するので、足先が先芯5に接触して感じる不快感を解消して履き心地を良くし、さらに、足指が先芯5に接触して痛めることがない。このように、中敷き21は、凹部28によって足(踵)を安定して保持し、さらに、足指を保護部材30によって、先芯5との接触による障害から保護することができる。
【0029】
以下、本願発明の他の実施の形態を説明する。中敷き41は、図14に示すように、中敷き本体44と、中敷き本体44の先端に設けられ、先芯5の内面側に当接し、足指を保護する第1の保護体50と、中敷き本体44の先端よりやや後方の両側端に設けられた第2の保護体55,56とからなる。中敷き41は、作業靴1の足挿入口から挿入すると、中敷き本体44が作業靴1の中底6に敷設され、図17に示すように、第1の保護体50が作業靴1の内部先端に当接して折曲し、先芯5の内側面側に密接する。このとき、第2の保護体55,56も図15,17のように作業靴1の内部に当接して上方へ折曲する。中敷き41は、作業靴1内に足を収納すると足指が先芯5内に挿入するが、足指を第1の保護体50によって保護し、足指(親指と小指)の関節付近を第2の保護体55,56で保護するので、歩いたり走ったりしても、第1の保護体50および第2の保護体55,56が緩衝部材となって足指や足指(親指と小指)の関節が先芯5に衝撃的に接触したり擦れたりして足指を痛めたり傷付けたり血豆を作ったり等の障害から保護することができる。
【0030】
また、中敷き41は、図16に示すような先芯を用いる場合にも有効である。図16において、61は先芯の他の実施の形態を表した斜視図であり、一例として鋼鉄で形成された鋼製先芯として形成されたものである。
図示した先芯61は右足用として形成されたものであり、左足用の先芯は当該図示した先芯と左右対称の形状に形成されるものとなっている。先芯61は、先端壁62、左側壁63、右側壁64、上面壁65をなだらかな曲面で連続するように形成した椀状の殻体として形成されたものである。当該殻体の肉厚は概ね1〜2mmであり、当該殻体の内部には、足先を収容する収容空間が設けられている。
【0031】
先芯61は、上記構造に加え少なくとも一方の側壁に、当該側壁の後端縁を前記上面壁65の中央位置における後端縁66よりも後方に延長した延長側壁67を設けた構成である。最適な具体例としては、外側に面した小指側の側壁である右側壁64に延長側壁67を設けている。延長側壁67は、長さおよび高さともに着用者の小指を側方から十分に覆うことができる大きさの略方形状の突出片となっている。
【0032】
このような先芯61を作業靴1に内蔵させた場合でも、中敷き41を作業靴1の足挿入口から挿入すると、図15,17のように第1の保護体50が作業靴1の内部先端に当接して折曲し、第2の保護体55,56も作業靴1の内部に当接して上方へ折曲する。このとき、第2の保護体55は、先芯61の延長側壁67の片面側(小指側)を覆うため、小指が延長側壁67に衝撃的に接触しようとしても、その衝撃を第2の保護体55が緩和してくれるため、履き心地を改善して、小指を痛めることがなくなる。また、先芯61の他の側壁(親指側)に延長側壁を設けた場合であっても、第2の保護体56が当該延長側壁の片面側(親指側)を覆うため、親指が延長側壁67に衝撃的に接触しようとしても、その衝撃を第2の保護体56が緩和してくれるため、履き心地を改善して、親指を痛めることがない。
【0033】
中敷き41は、図14のように、前記中敷き本体44の踵載置部47に、踵を所定位置に位置決めする凹部48が形成されている。中敷き41は、凹部48により踵を所定位置で位置決めするので、足が作業靴1内で移動しないように保持することができ、足指が先芯61に衝撃的に接触して足指を痛めることがない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、先芯を備えた作業靴に装着される中敷きに利用可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 作業靴
2 アッパー体
3 靴底
4 ミッドソール
5 先芯
6 中底
7 上物体
8 複合繊維素材
9 補強シート
9a 補強シート
9b 補強シート
9c 補強シート
9d 補強シート
10 月形補強芯
11 補強シート
12 爪先補強部材
12a 上面部材
12b 側面部材
12c 後端縁
13 基部
14 接地ブロック
18 内装材
21 中敷き
22 発泡体
23 布体
24 中敷き本体
25 先部
26 中間部
26a 傾斜部
26b 傾斜部
27 後部(踵載置部)
27a 傾斜部
28 凹部
29 先端
30 保護体(保護部材)
31 直線縁
32 曲線縁
33 接続部
41 中敷き
44 中敷き本体
47 踵載置部
48 凹部
50 第1の保護体
55 第2の保護体
56 第2の保護体
61 先芯
62 先端壁
63 左側壁
64 右側壁
65 上面壁
66 後端縁
67 延長側壁




【特許請求の範囲】
【請求項1】
足先を覆う先芯を靴先に内蔵した靴の中底に敷設される中敷きであって、
中敷き本体と、
中敷き本体の先端に設けられ、前記先芯の内面側に当接し、足指を保護する保護体とからなることを特徴とする中敷き。
【請求項2】
足先を覆う先芯を靴先に内蔵した靴の中底に敷設される中敷きであって、
中敷き本体と、
中敷き本体の先端で起立された足指を保護する保護体とからなることを特徴とする中敷き。
【請求項3】
前記中敷き本体の踵載置部には、踵を所定位置に位置決めする凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の中敷き。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−245168(P2012−245168A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−119497(P2011−119497)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(391009372)ミドリ安全株式会社 (201)
【Fターム(参考)】