説明

乾燥装置

【課題】鋳型形成用成形体の乾燥中に、蝋型の温度を監視可能な乾燥装置を提供することである。
【解決手段】乾燥装置10は、鋳型形成用成形体12を収容する乾燥槽14と、乾燥槽14に収容された鋳型形成用成形体12に、マイクロ波を照射するマイクロ波照射手段16a〜16fと、鋳型形成用成形体12または乾燥槽14に収容され、蝋材で形成される蝋部を有するダミー成形体に配置される熱電対32と、マイクロ波照射手段16a〜16fと、熱電対32と、を制御する制御手段40と、を備え、熱電対32は、蝋型または蝋部に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥装置に係り、特に、精密鋳造の鋳型形成用成形体を乾燥する乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロストワックス法による鋳型製造では、蝋型を耐火物粒子と水とを含むスラリ中に浸漬した後、耐火物粒子(スタッコ)を散布して蝋型の外周面に被覆層を形成し、乾燥させることで被覆層を硬化させて耐火物層を形成している。そして、スラリ中への浸漬と、耐火物粒子(スタッコ)の散布と、乾燥硬化を複数回繰り返すことで複数の耐火物層からなる鋳型のシェルが形成される。被覆層で被覆された蝋型の乾燥には、被覆層に含まれる水分を速く蒸発させることができることから、マイクロ波による乾燥が行われている。
【0003】
特許文献1には、マイクロ波を照射して鋳型の乾燥を行うためのマイクロ波照射手段と、鋳型の重量を測定する重量測定手段とを備えており、鋳型の乾燥中に鋳型の重量を測定して鋳型の乾燥状態を判定する乾燥装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、セラミックスラリを模型にコーティングしてスタッコ処理を行った後、あるいは最終コーティングを行った後に、減圧下でマイクロ波を照射させることによって、セラミックスラリを低温で内部から迅速に乾燥させることができる方法が記載されており、減圧マイクロ波加熱装置では、赤外線温度計により減圧チャンバ内の温度を計測することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−286166号公報
【特許文献2】特開平2−303650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、蝋型と、蝋型に被覆された被覆層とを有する鋳型形成用成形体をマイクロ波で乾燥させる乾燥装置では、一般的に、赤外線温度計等の放射温度計により鋳型形成用成形体の表面温度を測定している。そのため、鋳型形成用成形体の乾燥中は、蝋型の温度ではなく、被覆層の温度が測定されている。
【0007】
鋳型形成用成形体にマイクロ波が照射されると、被覆層に含まれる水だけでなく、有機物からなる蝋材で形成される蝋型も加熱される。放射温度計では蝋型の温度が測定できないので、蝋型の温度がマイクロ波で加熱されて高温になる場合がある。蝋型が高温に曝露されると蝋型の熱膨張が大きくなるので、製品の寸法精度が低下する場合がある。また、蝋型の熱膨張により、被覆層が乾燥硬化されてシェルとなる耐火物層に亀裂や割れ等が発生する可能性がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、鋳型形成用成形体の乾燥中に、蝋型の温度を監視可能な乾燥装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る乾燥装置は、蝋材で形成される蝋型と、前記蝋型に被覆され、耐火物粒子と水とを含む被覆層と、を有する鋳型形成用成形体を乾燥する乾燥装置であって、前記鋳型形成用成形体を収容する乾燥槽と、前記乾燥槽に収容された鋳型形成用成形体に、マイクロ波を照射するマイクロ波照射手段と、前記鋳型形成用成形体または前記乾燥槽に収容され、前記蝋材で形成される蝋部を有するダミー成形体に配置される温度センサと、前記マイクロ波照射手段と、前記温度センサと、を制御する制御手段と、を備え、前記温度センサは、前記蝋型または前記蝋部に設けられることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る乾燥装置は、前記ダミー成形体は、前記蝋部に前記被覆層と同じ材料で形成される被覆部を有していることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る乾燥装置において、前記制御手段は、前記蝋型または前記蝋部の温度と予め求めた基準温度とを比較して、前記蝋型または前記蝋部の温度が前記基準温度以下であるか否かを判定する温度判定部を有し、前記蝋型または前記蝋部の温度が基準温度以下のとき前記マイクロ波を照射し、前記蝋型または前記蝋部の温度が前記基準温度より大きいときに前記マイクロ波の照射を停止することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る乾燥装置において、前記基準温度は、前記蝋材の体積膨張率が0.02(cc/cc)以下となる温度であることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る乾燥装置において、前記蝋型は、湯口となる湯口部と、湯道となる湯道部と、製品となる製品部と、を有し、前記温度センサは、前記湯口部または前記湯道部に設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る乾燥装置において、前記温度センサは、熱電対で構成され、前記熱電対の先端部が、前記蝋型または前記蝋部に埋め込まれていることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る乾燥装置において、前記制御手段は、前記鋳型形成用成形体に前記マイクロ波を照射した時間を積算する演算部と、前記演算部で積算された積算照射時間と、予め求めた基準積算照射時間とを比較して、前記積算照射時間が前記基準積算照射時間以上であるか否かを判定する積算照射時間判定部と、を有し、前記積算照射時間が前記基準積算照射時間以上となったときに前記マイクロ波の照射を停止することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る乾燥装置において、前記基準積算照射時間は、前記被覆層に含まれる水分量と、単位時間当たりのマイクロ波照射量とに基づいて算出されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上記構成によれば、鋳型形成用成形体の蝋型またはダミー成形体の蝋部に温度センサを配置したので、鋳型形成用成形体の乾燥中に蝋型の温度を監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態において、乾燥装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態において、鋳型形成用成形体の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態において、熱電対の取り付け方法を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態において、制御手段の構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態において、鋳型形成用成形体の乾燥方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態において、他の乾燥装置の構成を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態において、ダミー成形体の構成を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態において、別な乾燥装置の構成を示す模式図である。
【図9】本発明の実施の形態において、使用した蝋材の熱膨張特性を示すグラフである。
【図10】本発明の実施の形態において、2台のマイクロ波発生器を作動させたときの乾燥量と積算照射時間との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の実施の形態において、3台のマイクロ波発生器を作動させたときの乾燥量と積算照射時間との関係を示すグラフである。
【図12】本発明の実施の形態において、6台のマイクロ波発生器を作動させたときの乾燥量と積算照射時間との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、乾燥装置10の構成を示す模式図である。
【0020】
乾燥装置10は、鋳型形成用成形体12を収容する乾燥槽14を備えている。乾燥槽14は、鋳型形成用成形体12を収容可能な大きさで形成されている。
【0021】
乾燥槽14には、乾燥槽14内に収容した鋳型形成用成形体12にマイクロ波を照射するマイクロ波照射手段としての1台若しくは複数台のマイクロ波発生器16a〜16fが設けられる。鋳型形成用成形体12にマイクロ波を照射して加熱することにより、鋳型形成用成形体12に含まれる水を蒸発させて乾燥することができる。
【0022】
乾燥装置10では、6台のマイクロ波発生器16a〜16fが設けられている。各マイクロ波発生器16a〜16fの出力は、例えば、850Wである。マイクロ波発生器16a〜16fを作動させる台数を変えることにより、単位時間当たりのマイクロ波照射量を調整することができる。マイクロ波発生器16a〜16fは、乾燥槽14の側面に配置されているが、乾燥槽14の底面に配置されていてもよい。また、マイクロ波発生器16a〜16fは固定されているが、複数のマイクロ波発生器を回転可能に構成してもよい。
【0023】
乾燥槽14には、マイクロ波発生器16a〜16fで発生させたマイクロ波を乾燥槽14内へ導くために、マイクロ波照射口18a〜18fが1つ若しくは複数設けられる。乾燥装置10では、6つのマイクロ波照射口18a〜18fが設けられている。各マイクロ波照射口18a〜18fは、各マイクロ波発生器16a〜16fに対応して設けられている。なお、マイクロ波を乱反射させてより均一に拡散させるために、マイクロ波照射口18a〜18fの前方に回転子を設けてもよい。
【0024】
乾燥槽14には、空気等のガスを乾燥槽14内へ供給するためのガス供給口20と、乾燥槽14内のガスを乾燥槽14の外へ排出するためのガス排出口22と、を設けるとよい。ガス供給口20は、乾燥槽14における鉛直方向下方の位置に設けられており、ガス排出口22は、乾燥槽14における鉛直方向上方の位置に設けられている。ガス供給口20から恒温、恒湿の空気等のガスを乾燥槽14内へ供給し、ガス排出口22から乾燥槽14内のガスを乾燥槽14の外へ排出することにより、鋳型形成用成形体12から発生した水蒸気を乾燥槽14の外へ排出して除湿できると共に、鋳型形成用成形体12を冷却することができる。ガス供給口20とガス排出口22とは、例えば、空気圧式や電気式の調節弁等で構成される。
【0025】
乾燥槽14の上面側には、鋳型形成用成形体12を取り付ける回転軸24と、回転軸24を回転させるためのモータ26と、を設けるとよい。鋳型形成用成形体12をフック等で回転軸24に取り付けてモータ26を駆動させることにより鋳型形成用成形体12を回転させることができるので、鋳型形成用成形体12へより均一にマイクロ波を照射することができる。また、乾燥槽14の下面側に、鋳型形成用成形体12を載置する回転台(図示せず)を設けてもよい。
【0026】
図2は、鋳型形成用成形体12の構成を示す断面図である。鋳型形成用成形体12は、例えば、ツリー状に形成されている。鋳型形成用成形体12は、蝋材で形成される蝋型28と、蝋型28に被覆され、耐火物粒子と水とを含む被覆層30と、を有している。蝋型28は、脱蝋時に、湯口となる湯口部28aと、湯道となる湯道部28bと、製品となる製品部28cとを有している。
【0027】
蝋型28は、ロストワックス法で用いられる一般的な蝋材で形成されている。このような蝋材には、パターンワックス338(信和産業)、FR60MT(ブライソンジャパン)、F28−44B(Arguesso,アレグエッソ)等がある。蝋型28は、蝋材を金型成形等して形成される。
【0028】
被覆層30は、耐火物粒子と水とバインダとを含むスラリに蝋型28を浸漬した後、耐火物粒子(スタッコ)を散布して形成される。被覆層30を乾燥して硬化させることにより、蝋型28に耐火物層が形成される。そして、スラリ中への浸漬と、耐火物粒子(スタッコ)の散布と、乾燥硬化を複数回繰り返すことで複数の耐火物層(例えば、6層から15層)が積層された鋳型のシェルが形成される。例えば、第1層目の耐火物層(厚み0.5mmから1mm)と第2層目の耐火物層(厚み0.2mmから0.7mm)とは、アルミナ、ジルコニア、ジルコン、イットリア、セリアで形成され、第3層目以降の耐火物層(厚み1mm程度)は、ムライトで形成される。図2に示す鋳型形成用成形体12では、第1層目の耐火物層を形成するための被覆層30が蝋型28に被覆されている。
【0029】
耐火物粒子には、例えば、アルミナ、ジルコニア、ムライト、ジルコン、イットリア、セリア、シリカ等の耐火物粒子が用いられる。バインダには、例えば、コロイダルシリカ等が用いられる。
【0030】
蝋型28には、温度センサとしての熱電対32が配置されている。鋳型形成用成形体12の乾燥中に蝋型28の温度を熱電対32で測定することができるので、蝋型28の温度を監視することが可能となる。熱電対32は、蝋型28の一箇所に配置されていてもよいし、複数箇所に配置されていてもよい。熱電対32には、例えば、JIS等で規定されている熱電対が用いられる。また、温度センサには、熱電対32だけでなく、測温抵抗体等を用いてもよい。
【0031】
熱電対32は、湯口部28a、湯道部28bまたは製品部28cのいずれの箇所にも配置可能であるが、製品部28cに熱電対32の跡が残ることを避けるために、湯口部28aまたは湯道部28bに熱電対32を配置するとよい。また、製品部28cの温度をより精度よくモニタするために、製品部28cに近い湯道部28bに熱電対32を配置することがより好ましい。なお、熱電対32を製品部28cに配置する場合には、製品の削り代となる部分に熱電対32を設けるとよい。
【0032】
図3は、熱電対32の取り付け方法を示す断面図であり、図3(a)は,熱電対32の先端部を蝋型28へ埋め込んで配置した状態を示す断面図であり、図3(b)は、熱電対32の先端部を蝋型28の表面に配置した状態を示す断面図である。
【0033】
熱電対32は、例えば、蝋型28の表面を溝加工して形成された溝に挿通されて取り付けられる。熱電対32の取り付け方法は、図3(a)及び図3(b)のいずれの方法でも可能であるが、図3(a)に示すように、熱電対32の先端部を蝋型28へ埋め込むほうが蝋型28の温度をより精度よく測定することができる。
【0034】
再び、図1に戻り、乾燥槽14の上面側には、熱電対32を接続するためのコネクタ34が設けられている。そして、鋳型形成用成形体12を回転させたときに熱電対32のねじれを抑えるために、回転軸24には、軸心に沿って熱電対32を挿通するための熱電対用挿通穴24aが設けられている。熱電対32は、回転軸24の熱電対用挿通穴24aに挿通されてコネクタ34に接続される。
【0035】
また、鋳型形成用成形体12を回転させたときに熱電対32のねじれを抑えるために、回転軸24にスリップリング等を用いてもよいし、無線通信可能な熱電対32を用いてもよい。なお、マイクロ波による影響を防止するために、熱電対32の補償導線にはガラス被覆の補償導線を用いることが好ましく、コネクタやシール部材には、テフロン(登録商標)系の絶縁材を用いることが好ましい。
【0036】
制御手段40は、マイクロ波発生器16a〜16f、モータ26、熱電対32等の温度センサを制御する機能を有している。制御手段40は、マイクロ波発生器16a〜16f、モータ26、コネクタ34等と電気的に接続されている。制御手段40は、マイクロ波発生器16a〜16fを作動させる台数を変えることにより、単位時間当たりのマイクロ波照射量を調整することができる。また、制御手段40は、ガス供給口20及びガス排気口22の開閉を制御することができる。制御手段40は、例えば、一般的なマイクロコンピュータ等で構成されている。
【0037】
図4は、制御手段40の構成を示す図である。制御手段40は、入力部42と、演算部44と、温度判定部46と、積算照射時間判定部48と、記憶部50と、出力部52とを有している。
【0038】
入力部42には、熱電対32等の温度センサからの出力データ、蝋型28の重量、鋳型形成用成形体12の重量、乾燥後の鋳型形成用成形体12の重量等のデータが入力される。
【0039】
演算部44は、熱電対32等の温度センサからの出力データから蝋型28の温度を算出する機能、マイクロ波照射時間を積算する機能等を有している。
【0040】
温度判定部46は、蝋型28の温度と、予め求めた基準温度とを比較して、蝋型28の温度が基準温度以下であるか否かを判定する機能を有している。基準温度は、例えば、蝋材の体積膨張率に基づいて定められる。基準温度は、蝋材の体積膨張率が0.02(cc/cc)以下となる温度であり、好ましくは蝋材の体積膨張率が0.01(cc/cc)以下となる温度である。蝋材の体積膨張率は、例えば、JISやASTM等に規定されている熱膨張率測定法により求められる。制御手段40は、蝋型28の温度が基準温度以下のときはマイクロ波を照射し、蝋型28の温度が基準温度より高いときはマイクロ波の照射を停止するように制御する。
【0041】
積算照射時間判定部48は、マイクロ波の照射開始から積算された鋳型形成用成形体12へのマイクロ波照射の積算照射時間と、予め求めた基準積算照射時間とを比較して、マイクロ波照射の積算照射時間が基準積算照射時間以上であるか否かを判定する機能を有している。制御手段40は、積算照射時間が基準積算照射時間以上となったときにマイクロ波の照射を停止するように制御する。
【0042】
ここで、基準積算照射時間の求め方について説明する。単位時間当たりのマイクロ波照射量が一定である場合の乾燥速度(マイクロ波の照射時間に対する乾燥水分量)は、マイクロ波の照射時間に比例する。また、単位時間当たりのマイクロ波照射量が大きくなると、乾燥速度も速くなる。これらのことから、基準積算照射時間は、単位時間当たりのマイクロ波照射量と、被覆層30に含まれる水分量とに基づいて決定される。
【0043】
まず、蝋型28へ熱電対32を取り付けた状態で重量(W1)を測定する。次に、蝋型28に被覆層30を被覆して鋳型形成用成形体12を成形し、鋳型形成用成形体12の重量(W2)を測定する。鋳型形成用成形体12の重量(W2)から蝋型28の重量(W1)を引いて被覆層30の重量(W2−W1=W3)を算出する。そして、被覆層30の重量(W3)に被覆層30の水分含有率(α)を乗じて被覆層30の水分量(αW3=W4)を算出する。なお、被覆層30の水分含有率(α)は、予め実験等で求めておく。被覆層30の水分量(W4)と、単位時間当たりのマイクロ波照射量とに基づいて、基準積算照射時間を決定する。
【0044】
また、単位時間当たりのマイクロ波照射量と、マイクロ波の照射時間と、被覆層30に含まれる蒸発する水分量との関係は、各耐火物層を形成する被覆層30ごとに予め実験や解析等により求めておく。被覆層30の水分含有率(α)についても、各耐火物層を形成する被覆層30ごとに予め実験等で求めておく。
【0045】
記憶部50は、蝋型28へ熱電対32を取り付けた状態の重量(W1)、蝋型28に被覆層30を被覆して鋳型形成用成形体12を成形した状態の重量(W2)、被覆層30の重量(W3)、被覆層30の水分量(W4)、被覆層30の水分含有率(α)、単位時間当たりのマイクロ波照射量と、マイクロ波の照射時間と、被覆層30に含まれる蒸発する水分量との関係を示すデータ、蝋材の熱膨張データ、基準温度、基準積算照射時間等を記憶する機能を有している。また、出力部52は、各データを出力する機能を有している。
【0046】
次に、鋳型形成用成形体12の乾燥方法について説明する。
【0047】
図5は、鋳型形成用成形体12の乾燥方法を示すフローチャートである。まず、鋳型形成用成形体12を乾燥する前に準備を行う(S10)。鋳型形成用成形体12を乾燥槽14にセットする。鋳型形成用成形体12を回転軸24に取り付け、蝋型28に配置された熱電対32を回転軸24の熱電対用挿通穴24aに挿通してコネクタ34に接続する。そして、制御手段40によりモータ26を駆動させて回転軸24を回転させる。
【0048】
入力部42に、許容する蝋材の体積膨張率を入力することにより、演算部44で基準温度が算出される。また、入力部42に、単位時間当たりのマイクロ波照射量(例えば、作動させるマイクロ波発生器の台数)と、蝋型28へ熱電対32を取り付けた状態の重量(W1)と、蝋型28の外周面に被覆層を被覆して鋳型形成用成形体12を成形した状態の重量(W2)とを入力することにより、演算部44で、被覆層の重量(W3)と、被覆層の水分量(W4)とが算出され、基準積算照射時間が算出される。
【0049】
次に、鋳型形成用成形体12にマイクロ波を照射する(S12)。制御手段40によりマイクロ波発生器16a〜16fを作動させて、乾燥槽14内にマイクロ波を導入する。制御手段40は、作動させるマイクロ波発生器16a〜16fの台数を変えることにより、単位時間当たりのマイクロ波照射量を調整する。また、制御手段40は、マイクロ波照射中に発生する水蒸気を排出するために、調節弁等からなるガス供給口20とガス排気口22とを開放し、乾燥槽14内に空気等を供給すると共に、乾燥槽14内のガスを排出することが好ましい。但し、制御手段40は、乾燥槽14内に供給される空気等により鋳型形成用成形体12が冷却されて、鋳型形成用成形体12から発生する水蒸気量が少なくなることを抑えるために、ガス供給口20とガス排気口22とを制御して、ガス供給口20から供給される空気等の流量と、ガス排気口22から排気されるガスの流量とを調節するとよい。
【0050】
蝋型28の温度が基準温度以下であるか否かを判定する(S14)。制御手段40の温度判定部46により、蝋型28の温度と基準温度とを比較し、蝋型28の温度が基準温度以下であるか否かを判定する。蝋型28の温度が基準温度より大きい場合には、制御手段40によりマイクロ波発生器16a〜16fを停止し、鋳型形成用成形体12を冷却する(S16)。制御手段40は、調節弁等からなるガス供給口20とガス排気口22とを制御して、鋳型形成用成形体12の冷却中にはマイクロ波照射中よりもガス供給口20から乾燥槽14内へ供給する空気等の流量を多くすると共に、ガス排気口22から排気される乾燥槽14内のガスの流量を多くして、鋳型形成用成形体12をより速く冷却することが好ましい。そして、蝋型28の温度が、基準温度以下(例えば、基準温度より3℃低い温度)になったときに、鋳型形成用成形体12へのマイクロ波の照射を開始する。
【0051】
次に、マイクロ波の積算照射時間が基準積算照射時間以上であるか否かを判定する(S18)。制御手段40の積算照射時間判定部48により、鋳型形成用成形体12へのマイクロ波の積算照射時間が基準積算照射時間以上であるか否かを判定する。鋳型形成用成形体12へのマイクロ波の積算照射時間が基準積算照射時間より少ない場合には、鋳型形成用成形体12へのマイクロ波の照射を継続する(S12)。鋳型形成用成形体12へのマイクロ波の積算照射時間が基準積算照射時間以上である場合には、鋳型形成用成形体12へのマイクロ波の照射を終了する(S20)。
【0052】
このようにして、鋳型形成用成形体12の乾燥が完了する。なお、上記の乾燥方法では、蝋型28に第1層目の耐火物層を形成するための被覆層30の乾燥方法について説明したが、第2層目、第3層目等の耐火物層を形成するための被覆層の乾燥についても同様の方法で行うことができる。
【0053】
乾燥装置10では、熱電対32等の温度センサを鋳型形成用成形体12に配置したが、鋳型形成用成形体12を模擬したダミー成形体62に熱電対32等の温度センサを配置してもよい。図6は、他の乾燥装置60の構成を示す模式図である。図7は、ダミー成形体62の構成を示す断面図である。なお、同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0054】
ダミー成形体62は、例えば、乾燥槽14の上面側に固定された固定軸64に取り付けられている。ダミー成形体62は、鋳型形成用成形体12を模擬して成形されることが好ましく、蝋材で形成される蝋部66と、蝋部66に被覆され、耐火物粒子と水とを含む被覆部68とを有していることが好ましい。蝋部66を形成する蝋材には、鋳型形成用成形体12の蝋型28を形成する蝋材と同じ蝋材が用いられる。また、被覆部68を形成する材料には、鋳型形成用成形体12の被覆層30を形成する材料と同じ材料が用いられる。なお、ダミー成形体62は、成形が容易なことから蝋部66のみで形成されていてもよい。
【0055】
ダミー成形体62の蝋部66には、温度センサとしての熱電対32が配置されている。ダミー成形体62の蝋部66の温度を熱電対32で測定することにより、鋳型形成用成形体12の蝋型28の温度を監視することができる。ダミー成形体62の蝋部66への熱電対32の取り付け方法は、上述した図3(a)及び図3(b)に示す熱電対32の取り付け方法と同じである。熱電対32は、固定軸64に沿うようにしてコネクタ34に接続される。
【0056】
また、図6に示す乾燥装置60では、ダミー成形体62は固定軸64に固定されているが、ダミー成形体62を回転可能に構成してもよい。図8は、別な乾燥装置70の構成を示す模式図である。回転軸72が下方で2つに分岐して構成されており、一方が鋳型形成用成形体12に取り付けられ、他方がダミー成形体62に取り付けられている。蝋部66に配置された熱電対32は、回転軸72の熱電対用挿通穴72(a)に挿通されてコネクタ34に接続される。このような構成とすることにより、乾燥中に、鋳型形成用成形体12の回転に合わせてダミー成形体62を回転させることができるので、鋳型形成用成形体12の蝋型28の温度をより精度よく把握することができる。
【0057】
乾燥装置60、70の場合には、制御手段40の温度判定部46は、蝋部66の温度と、予め求めた基準温度とを比較して、蝋部66の温度が基準温度以下であるか否かを判定する。そして、制御手段40は、蝋部66の温度が基準温度以下のときはマイクロ波を照射し、蝋部66の温度が基準温度より高いときはマイクロ波の照射を停止するように制御する。
【0058】
以上、上記構成によれば、熱電対等の温度センサは、鋳型形成用成形体の蝋型またはダミー成形体の蝋部に設けられているので、鋳型形成用成形体の乾燥中に蝋型の温度を監視することができる。
【0059】
上記構成によれば、制御手段は、蝋型または蝋部の温度と予め求めた基準温度とを比較して、蝋型または蝋部の温度が基準温度以下であるか否かを判定する温度判定部を有し、蝋型または蝋部の温度が基準温度以下のときマイクロ波を照射し、蝋型または蝋部の温度が基準温度より大きいときにマイクロ波の照射を停止するので、例えば、基準温度を蝋材の体積膨張率に基づいて決めることにより、乾燥中の蝋型の熱膨張を抑えて鋳型形成用成形体を乾燥させることが可能となる。それにより、鋳型の寸法精度が向上すると共に、鋳型の割れ等を防止することができる。
【0060】
上記構成によれば、制御手段は、鋳型形成用成形体にマイクロ波を照射した照射時間を積算する演算部と、演算部で積算された積算照射時間と、予め求めた基準積算照射時間とを比較して、積算照射時間が基準積算照射時間以上であるか否かを判定する積算照射時間判定部と、を有し、積算照射時間が基準積算照射時間以上となったときにマイクロ波の照射を停止するので、乾燥装置に鋳型形成用成形体の重量測定を行う重量測定器を設ける必要がなく、乾燥装置をより簡素化できる。また、鋳型形成用成形体を乾燥槽内で回転させながら重量測定を行う場合には振動等により測定誤差が大きくなるので、鋳型形成用成形体の乾燥を十分に行うことができない場合があるが、上記構成によれば鋳型形成用成形体の重量測定をする必要がないので鋳型形成用成形体の乾燥の精度が向上する。更に、鋳型形成用成形体の乾燥中に鋳型形成用成形体を重量測定する必要がないので作業性や生産性が向上する。
【実施例】
【0061】
次に、乾燥装置で乾燥試験を行った。
【0062】
(乾燥装置)
乾燥試験には、図1に示す乾燥装置10と同じ構成の装置を使用した。乾燥槽14のサイズは、高さ1200mm×幅900mm×奥行き900mmである。また、6台のマイクロ波発生器16a〜16fは、いずれも出力が850Wである。マイクロ波照射口18a〜18fの寸法は、いずれも85mm×85mmである。
【0063】
(鋳型形成用成形体)
乾燥試験に使用する試験用成形体を成形した。まず、ロストワックス法による鋳型形成に使用する一般的な蝋材で、円柱状の蝋型を形成した。蝋型のサイズは、直径300mm×高さ500mmである。蝋型の外周面に熱電対を装着するための溝を加工し、溝に熱電対を挿通して配置した。また、熱電対の先端部は、蝋型に埋め込むこととした。熱電対には、Kタイプの熱電対を使用した。
【0064】
熱電対を配置した蝋型を耐火物粒子と水とを含むスラリ中に浸漬した後、耐火物粒子を散布して被覆層を1mmの厚みで形成した。耐火物粒子には、セリア、イットリア、ジルコニア等を使用した。
【0065】
また、蝋型に熱電対を設けた状態で重量(W1)を測定し、熱電対を設けた蝋型に被覆層を形成した状態で再度、重量(W2)を測定した。そして、重量(W2)から重量(W1)を引いて被覆層の重量(W3)を算出した。被覆層の重量(W3)に、予め求めておいた被覆層の水分含有率(α)を乗じて被覆層の水分量(αW3=W4)を算出したところ、被覆層の水分量(W4)は25gであった。
【0066】
(基準温度の決定)
基準温度は、試験用成形体に使用した蝋材の熱膨張に基づいて決定した。図9は、使用した蝋材の熱膨張特性を示すグラフである。図9のグラフでは、横軸に温度(℃)を取り、縦軸に体積膨張率(cc/cc)を取り、各温度の体積膨張率を実線で表わしている。体積膨張率の測定では、25℃の体積を基準として各温度の体積膨張率を求めた。すなわち各温度の体積膨張率βを、25℃の体積をV1、各温度の体積をV2としたとき、β=(V2−V1)/V1の式で算出した。図9のグラフから明らかなように、温度が高くなるほど蝋材の体積膨張が大きくなることがわかる。そこで、基準温度は、体積膨張率が0.01(cc/cc)である30℃とした。
【0067】
(基準積算照射時間の決定)
ます、単位時間当たりのマイクロ波の照射量と、乾燥量(蒸発した水分量)と、マイクロ波照射時間との関係を求めるため、予備試験を行った。予備試験では、試験用成形体と同一形状、同一材料で成形された予備試験用成形体を使用した。
【0068】
単位時間当たりのマイクロ波の照射量を変えるため、作動させるマイクロ波発生器を、2台、3台、6台とした。予備試験では、決められた時間ごとに乾燥装置から予備試験用成形体を取り出して重量測定を行い、各積算照射時間における乾燥量と、乾燥率を求めた。なお、乾燥率(%)は、(乾燥前重量―乾燥後重量)/(乾燥前重量)×100の式から算出した。
【0069】
図10は、2台のマイクロ波発生器を作動させたときの乾燥量と積算照射時間との関係を示すグラフである。図11は、3台のマイクロ波発生器を作動させたときの乾燥量と積算照射時間との関係を示すグラフである。図12は、6台のマイクロ波発生器を作動させたときの乾燥量と積算照射時間との関係を示すグラフである。
【0070】
いずれのグラフも横軸にマイクロ波の積算照射時間(sec)を取り、左縦軸に乾燥量(g)を取り、右縦軸に乾燥率(%)を取り、黒三角形が乾燥量(g)と積算照射時間(sec)との関係を表しており、白四角形が乾燥率(%)と積算照射時間(sec)との関係を表している。
【0071】
図10から図12のグラフから明らかなように、単位時間当たりのマイクロ波照射量が一定である場合には、乾燥量は、積算照射時間に比例することがわかった。また、同じ水分量を乾燥させる場合には、単位時間あたりのマイクロ波照射量が大きくなるほど積算照射時間が短くなった。
【0072】
図10から図12のグラフから、例えば、25gの水分量を乾燥させるためには、2台のマイクロ波発生器を作動させたときには130秒の積算照射時間が必要であり、3台のマイクロ波発生器を作動させたときには115秒の積算照射時間が必要であり、6台のマイクロ波発生器を作動させたときには55秒の積算照射時間が必要であることがわかった。
【0073】
したがって、単位時間当たりのマイクロ波照射量(この場合には、作動させるマイクロ波発生器の台数)と、被覆層に含まれる水分量とから、被覆層に含まれる水分量を乾燥させるために必要なマイクロ波の積算照射時間を決めることができる。
【0074】
乾燥試験では、作動させるマイクロ波発生器の台数を2台とした。また、乾燥試験に使用する試験用用成形体の被覆層に含まれる水分量は25gであることから、図10のグラフから基準積算照射時間を130秒に決定した。
【0075】
(乾燥試験)
熱電対を装着した試験用成形体を乾燥槽内の回転軸に取り付け、熱電対をコネクタに接続した。そして、制御手段としてのコントローラによりモータを駆動させて試験用成形体を回転させた。次に、コントローラにより2台のマイクロ波発生器を作動させて、試験用成形体にマイクロ波を照射した。
【0076】
コントローラにより、蝋型の温度と基準温度である30℃とを比較し、蝋型の温度が30℃以下であるか否かを判定し、蝋型の温度が30℃以下の場合には、2台のマイクロ波発生器の作動を継続した。また、蝋型の温度が30℃より高い場合には、コントローラにより2台のマイクロ波発生器を停止し、試験用用成形体を冷却した。そして、蝋型の温度が27℃になったとき、再び、コントローラにより2台のマイクロ波発生器を作動させた。試験用用成形体へのマイクロ波の積算照射時間が基準積算照射時間である130秒に達したとき、コントローラにより2台のマイクロ波発生器の作動を停止して乾燥を終了した。
【0077】
乾燥後、試験用成形体の重量を測定し、被覆層に含まれていた水分が蒸発して除かれていることを確認した。また、乾燥後の試験用成形体について外観観察したところ、被覆層が乾燥硬化して形成された耐火物層に割れ等が発生していないことも確認した。
【符号の説明】
【0078】
10、60、70 乾燥装置、12 鋳型形成用成形体、14 乾燥槽、16a〜16f マイクロ波発生器、18a〜18f マイクロ波照射口、20 ガス供給口、22 ガス排気口、24、72 回転軸、26 コネクタ、28 蝋型、30 被覆層、32 熱電対、40 制御手段、42 入力部、44 演算部、46 温度判定部、48 積算照射時間判定部、50 記憶部、52 出力部、62 ダミー成形体、64 固定軸、66 蝋部、68 被覆部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蝋材で形成される蝋型と、前記蝋型に被覆され、耐火物粒子と水とを含む被覆層と、を有する鋳型形成用成形体を乾燥する乾燥装置であって、
前記鋳型形成用成形体を収容する乾燥槽と、
前記乾燥槽に収容された鋳型形成用成形体に、マイクロ波を照射するマイクロ波照射手段と、
前記鋳型形成用成形体または前記乾燥槽に収容され、前記蝋材で形成される蝋部を有するダミー成形体に配置される温度センサと、
前記マイクロ波照射手段と、前記温度センサと、を制御する制御手段と、
を備え、
前記温度センサは、前記蝋型または前記蝋部に設けられることを特徴とする乾燥装置。
【請求項2】
請求項1に記載の乾燥装置であって、
前記ダミー成形体は、前記蝋部に前記被覆層と同じ材料で形成される被覆部を有していることを特徴とする乾燥装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の乾燥装置であって、
前記制御手段は、前記蝋型または前記蝋部の温度と予め求めた基準温度とを比較して、前記蝋型または前記蝋部の温度が前記基準温度以下であるか否かを判定する温度判定部を有し、
前記蝋型または前記蝋部の温度が基準温度以下のとき前記マイクロ波を照射し、前記蝋型または前記蝋部の温度が前記基準温度より大きいときに前記マイクロ波の照射を停止することを特徴とする乾燥装置。
【請求項4】
請求項3に記載の乾燥装置であって、
前記基準温度は、前記蝋材の体積膨張率が0.02(cc/cc)以下となる温度であることを特徴とする乾燥装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の乾燥装置であって、
前記蝋型は、湯口となる湯口部と、湯道となる湯道部と、製品となる製品部と、を有し、
前記温度センサは、前記湯口部または前記湯道部に設けられていることを特徴とする乾燥装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1つに記載の乾燥装置であって、
前記温度センサは、熱電対で構成され、前記熱電対の先端部が、前記蝋型または前記蝋部に埋め込まれていることを特徴とする乾燥装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載の乾燥装置であって、
前記制御手段は、
前記鋳型形成用成形体に前記マイクロ波を照射した時間を積算する演算部と、
前記演算部で積算された積算照射時間と、予め求めた基準積算照射時間とを比較して、前記積算照射時間が前記基準積算照射時間以上であるか否かを判定する積算照射時間判定部と、
を有し、
前記積算照射時間が前記基準積算照射時間以上となったときに前記マイクロ波の照射を停止することを特徴とする乾燥装置。
【請求項8】
請求項7に記載の乾燥装置であって、
前記基準積算照射時間は、前記被覆層に含まれる水分量と、単位時間当たりのマイクロ波照射量とに基づいて算出されることを特徴とする乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−94802(P2013−94802A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238588(P2011−238588)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】