二重床用の石貼り床パネル
【課題】 一般的な構造の床パネルに石材を後から接着して一体化しても、石材の割れや欠けが防止でき、接着剤の漏れ出しも少ない石貼りパネルを提供する。
【解決手段】 支持脚で基礎床上に浮設される床パネルの上面に石材を装着した二重床用の石貼り床パネルにおいて、床パネルの外周に、外周端から内部に向かう所定範囲に石材を載せる載置部と、載置部から上方に突出する突片部とからなる断面L字形をした薄板状のスペーサ部材を接着し、載置部の上に石材を載置するとともに、突片部を石材の側面に当てて位置規制する。
【解決手段】 支持脚で基礎床上に浮設される床パネルの上面に石材を装着した二重床用の石貼り床パネルにおいて、床パネルの外周に、外周端から内部に向かう所定範囲に石材を載せる載置部と、載置部から上方に突出する突片部とからなる断面L字形をした薄板状のスペーサ部材を接着し、載置部の上に石材を載置するとともに、突片部を石材の側面に当てて位置規制する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商業施設等の床を二重床にする場合に用いられる石貼り床パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
二重床でも、従来から主に装飾感を向上させる目的で床パネルの表面に石を貼った石貼り床パネルが使用されており、これに関する先行技術として下記特許文献1〜3が存在する。石貼り床パネルの施工は、まず、床パネルを敷き詰めておいてから、その上に合板を捨て貼りし、合板上に石材を乱貼り状態に接着固定しながら敷き詰めるのが通常である。しかし、これによると、床下配線や配管のメンテナンスを行う際、大量の石材をはつって壊してしまわなければならず、手間と費用が大変であった。
【0003】
このため、特許文献1では、接着固定せず、石材(床石材)と床パネル(床基材)の間の要所に粘着性弾性シートを介在させて敷き詰めるようにしているが、通常仕上げの石材は厚み寸法のバラツキが大きく、石材間の表面に段差が生ずるし(石材の寸法精度を上げるとコストが非常に高くなる)、石材と床パネルは粘着力によって一体化されているだけであるから、荷重によって石材に割れや欠けが発生し易くなってしまう。
【0004】
一方、特許文献2のように、コンクリート製の床パネル(基材)を硬化させる際に石材(床仕上げ材)を上面に配して一体成形すれば、一定の厚みの石貼りパネル(床パネル)を得ることができるとともに、石材の割れや欠けの問題も改善される。しかしながら、石材の厚み毎に成形用の金型や木型が必要になり、コストが高くなる問題を有していた。
【0005】
そこで、一般的な鋼板製の床パネル(例えば、特許文献3)の上面に石材を接着固定するようにすれば、上述した金型や木型が不要となり、コストを抑えることができる。ところが、床パネルのコーナー先端にはパネル押えを装着するための四分円形状の切欠部を有する低段部があるのが通常であり、この部分では石材が支持されない。また、周縁は全周に亘って下面板と上面板とを合せ、上面板を下面板に巻き込んでいるため(ヘミング加工)、上面が外方へ向かって下がり勾配となっている。このため、この周縁部分では石材が床パネルに密着しない現象が発生し、石材のコーナー部や辺部に荷重が掛かると割れや欠けが生じ易くなる。また、未接着の部分が発生しないように接着剤の量を多めに設定する必要があり、辺部のあらゆる所から接着剤が漏れ出し、除去作業が大変になる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3208679号公報
【特許文献2】特許第2808219号公報
【特許文献3】特許第4198279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するものであり、一般的な構造の床パネルに石材を後から接着して一体化しても、石材の割れや欠けが防止でき、接着剤の漏れ出しも少ない石貼りパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、支持脚で基礎床上に浮設される床パネルの上面に石材を装着した二重床用の石貼り床パネルにおいて、床パネルの外周に、外周端から内部に向かう所定範囲に石材を載せる載置部と、載置部から上方に突出する突片部とからなる断面L字形をした薄板状のスペーサ部材を接着し、載置部の上に石材を載置するとともに、突片部を石材の側面に当てて位置規制したことを特徴とする二重床用の石貼り床パネルを提供したものである。
【0009】
また、本発明は、以上の石貼り床パネルにおいて、請求項2に記載した、突片部の外面と床パネルの外周面とが面一に設定される手段、請求項3に記載した、スペーサ部材で囲まれた枠の中の床パネルの上面に接着剤層が形成される手段、請求項4に記載した、スペーサ部材が二等辺又は不等辺の平面視L字形をしている手段、請求項5に記載した、スペーサ部材の途中を途切らせて隙間部としている手段、請求項6に記載した、スペーサ部材が床パネルの周縁に沿う直線状をしている手段、請求項7に記載した、スペーサ部材が突片部を欠落させて隙間部どしている手段、請求項8に記載した、床パネルの各コーナー部の裏面には支持脚との間に介在する嵩上げ部材が取り付けられている手段を提供する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によると、床パネルのほぼ全周に載置部と突片部よりなるスペーサ部材を設け、その載置部で石材を支持したものであるから、石材の周囲を全面的に支持でき、石材の強度を補強する。また、突片部で石材を位置規制したものであるから、接着養生中であっても、石材を所定の位置にしっかりと置くことができる。
【0011】
請求項2の手段によると、スペーサ部材の取付けが容易であるし、請求項3の手段によると、接着剤を所定の層で溜めておくことができるし(十分なる接着力の保持)、請求項5及び7の手段によると、接着剤のスペーサ部材からの漏出を所定の個所に集中でき、清掃等が便利である。請求項4及び6の手段によると、スペーサ部材の製作が容易である。請求項8の手段によると、厚みの不揃いな石材であっても、石貼り床パネルの厚みを揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の石貼りパネルと支持脚の関係を表す斜視図である。
【図2】本発明の石貼りパネルの分解斜視図である。
【図3】本発明の石貼りパネルを構成する床パネルとスペーサ部材の関係を表す斜視図である。
【図4】本発明の石貼りパネルを構成する床パネルに対する嵩上げ部材の取り付け状態を表す要部裏面斜視図である。
【図5】本発明の石貼りパネルを用いた二重床の部分平面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】図6のC部拡大図である。
【図8】図5のB−B断面図である。
【図9】図6のD部拡大図である。
【図10】本発明の石貼りパネルを構成するスペーサ部材の他の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明の石貼りパネルを構成するスペーサ部材の他の実施例を示す斜視図である。
【図12】本発明の石貼りパネルを構成するスペーサ部材の他の実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び図5に見られるように、本発明の石貼りパネル1は、通常の二重床と同様に、基礎床Fの上に等間隔(一般的には500mm間隔)で接着固定した支持脚2により支持(浮設)されるものである。具体的には、各石貼り床パネル1を突き合わせて敷き詰め、各パネル1のコーナー部を一つの支持脚2で支持する。詳細は後述するが、各石貼りパネル1,1間には4〜5mm程度の間隔を設けて目地を形成し、コーキング材やセメント等の目地材7を充填して仕上げる。
【0014】
支持脚2は、基礎床Fに接着固定される金属製の接地板21の中央に立設した支持ボルト22にナット23を螺合させ、この上に金属製の支持板部とその下方へ垂設した筒状部とからなる支持キャップ24を載せ、更に支持板部の上面に樹脂製の位置決めパッド25を被せた構造である。従って、ナット23を回転させれば、支持キャップ24及び位置決めパッド25が上下し、床面の高さを調整することが可能となる。ナット23と支持キャップ24の筒状部には、支持ボルト22に対して押圧可能な押しネジ27が螺着してあり、高さ調節後に捩じ込んで固定する。石貼りパネル1のコーナー部を載せる位置決めパッド25の上面4箇所には円柱状の位置決めピン26の他、平面視十文字状に位置決めブロック28が突設され、石貼りパネル1に嵌合して位置規制する。
【0015】
本発明の石貼りパネル1は、図2に見られるように、一般的な仕様の床パネル3の上面外周に4個のスペーサ部材4を介在させて石材5を接着固定し、更に各コーナー部の裏面側に、厚みを調節するための嵩上げ部材6を取り付けた構造である。この場合の石材5は、御影石や自然又は人工の大理石を板状に加工したものである。
【0016】
本例の石貼りパネル1に用いる床パネル3は、鋼板製の上面板31と下面板32との間にパーティクルボード等からなる芯材33を挟み込んで接着固定したサンドイッチ構造のものであり(図6参照)、表面仕上げ材としてタイルカーペットを貼り付けて仕上げるオフィス用の二重床に一般に用いるものをそのまま適用できる。このため、石貼りパネル1を成形するための専用金型等は不要となり、製品コストを低く抑えることができる。
【0017】
下面板32は、プレス成形により凹状に絞り加工し、凹状部の外周側上端を全周に亘って水平なフランジに形成した構造である。上面板31は、ほぼフラットで、外周部分を下面板32のフランジに重ね合わせ、下面板32の端を包み込むように下方へ巻き込んでへミング加工して両者を一体化している。床パネル3は一般的なオフィス用の二重床に設計されているので、コーナー先端には、支持脚に捩じ込んで床パネル3を押圧固定するためのパネル押え(図示省略)が装着できる形状を備えている。具体的には、パネル押えを差し込むための四分円状の切欠34と、その外周を上面より低い低段部35としてこの中にパネル押えを収容して上面まで起立している。また、一辺の外周部分には、配線を床下に通すための通線口36が通常2箇所内方に凹設されている。
【0018】
スペーサ部材4は、板厚1mm程度の鋼板を一定幅で平面視L字形に切り抜いたものを単位としており、水平な載置部41と載置部41の外端を上方に高さ5mm程度折り曲げた突片部42とで断面視L字形をしているものである。この場合、L字の辺は同じ長さ(二等辺L字形)にしている。図3に示すように、スペーサ部材4は、その載置部41を石材5を貼り付ける前に床パネル3の上面に即接着力を発揮する、例えば、ホットメルト接着剤や粘着テープ或いはビス止め等による固着手段により取り付ける。本例では、突片部42の外側面を床パネル3の外周面とを一致させており、取付け操作の便宜性と取付け位置の正確さを担保している。
【0019】
このようにスペーサ部材4を取り付けた床パネル3は、図3に見られるように、載置部41によって床パネル3の外周部分のほぼ全周をフラット化する。すなわち、コーナー先端の切欠34及び低段部35、更には通線口36,36の上方を覆って段差のない構造にすることになる。石材5は、スペーサ部材4の載置部41に載置されるため、割れ易い石材5の外周をしっかりと支持することができ、大幅な強度アップが可能となる。また、載置部41によって床パネル3と石材5との間にはこの板厚分の隙間が確保されることになるが、この隙間には接着剤が充填さることになるので、この隙間は十分な層間を有する接着剤層12を形成することになって均質で強力な接着力が得られるようになる。
【0020】
更に、石材5は、突片部42の内側に側面を位置決めされた状態で嵌め込むため、床パネル3に対する位置合わせ及び接着剤の養生期間中における位置ズレを防止でき、取り扱い性を向上させる効果を有する。本例の場合、支持脚2,2間のピッチが500mm、床パネル3の外径寸法が499mmに設定してあるので、スペーサ部材4の板厚を1mmとすれば、突片部42、42間の内面寸法は497mmとなる。これに対して石材5の外径寸法は496mmに設定し、突片部42と石材5との間に片側で約0.5mmの隙間を形成し、石材5の外形寸法誤差を吸収するようにしている。
【0021】
石材5を床パネル3に接着するには、接着剤をスペーサ部材4の枠の中で床パネル3の上面に塗布した後、石材5を載せて加圧する。あるいは、裏返しに置いた石材5の表面の上面(実際には底面)に塗布した後、床パネル3を裏返しに載せて加圧する。このとき、接着剤は床パネル3及び載置部41の上面全体に拡延されるから、石材5はその全面で接着されて不満のない接着力が得られる。なお、接着剤としては、鋼と石を接着できるウレタン系やエポキシ系の接着剤が適する。
【0022】
ところで、石材5を加圧すると、接着剤がスペーサ部材4の外周から漏れ出ようとするが、スペーサ部材4の突片部42が堰となって漏出を防ぐことができる。しかも、スペーサ部材4,4同士が突き合わさる辺部中央に、スペーサ部材4を設けない隙間部11を積極的に形成しているため、エアー及び接着剤はこの部分から集中的に抜ける。よって、接着剤の漏れ出しの有無を確認するのは隙間部11の部分だけでよくなり、万が一漏れ出したとしても清掃はこの部分だけなので楽になる。ちなみに、石材5は上記した素材のものの他に種々選択でき、特に厚みの制限もないが、本発明の構造によれば、15〜20mm程度の薄いものでも、所定荷重での割れが生じないから、石貼りパネル1の軽量化が可能となる。
【0023】
嵩上げ部材6は、図4に示すように、ABSやPP等の硬質合成樹脂のブロック体からなり、床パネル3のコーナー部裏面に固定される。嵩上げ部材6の上面には、円柱状の固定突起61が形成されており(図2参照)、床パネル3のコーナー部裏面に形成した装着穴37に圧入すると共に、対角線上の角に形成した固定孔62から固定ビス63を床パネル3にネジ込んで取り付ける。固定突起61の裏面側の同心位置には、支持脚2に突設した位置決めピン26(図1参照)を圧入状態で差し込んで位置決めする位置決め穴64が形成されている。
【0024】
本発明の石貼りパネル1は、図6に示すように、支持脚2の位置決めピン26に嵩上げ部材6の位置決め穴64を圧入させるとともに、位置決めブロック28をコーナー部側面に当接させて位置決めした状態で支持キャップ24上に載置して敷き込むが、石材5の厚み寸法のバラツキによって各嵩上げ部材6の底面から石材5の上面までの高さ寸法にもバラツキが生じ、このままの状態で敷き込むと各石材5間に段差が発生する。そこで本発明では、嵩上げ部材6の取り付けが終わった石貼りパネル1を裏返しで置き、各嵩上げ部材6の底面が同じ高さ(水平)に揃うように切削し、製品として完成させる。こうすることで、支持脚2上に載置するだけで、各石貼りパネル1の上面のレベルが揃い、段差のない仕上がりとなる。
【0025】
図7に示すように、こうして敷き詰めた石貼りパネル1の石材5間には、約4mmの隙間(目地)が形成される。この目地にはコーキング材やセメント等の目地材7を詰め、ある程度の止水効果を保つように仕上げる。この場合、紐状に形成した発泡ゴムや樹脂製のバックアップ材8を予め目地内に押し込んでおくのが適するが、本例の場合、隣接する石貼りパネル1に取り付けたスペーサ部材4の突片部42,42が目地内に対向状態で飛び出しており(両者の隙間は1mm程度)、バックアップ材8を支持してそれ以上押し込めないようになっている。よって、バックアップ材8を一定高さに設置でき、目地材7の仕上がりも容易で綺麗なものにできる。
【0026】
バックアップ材8を縦横の各目地に沿って設置する場合、図8及び図9に示すように、床パネル3のコーナー突き合せ個所(目地の交点部分)では上下に交差することになる。そこで、本例のスペーサ部材4は、コーナー部分の突片部42、42間に適当な隙間を設け、更に上端部を面取りして逃がし43を形成することにより、交差するバックアップ材8を下方に逃がして上方への膨れを防止するようにしている。これにより、互いに交差する目地材7の高さはほぼ揃うことになり、目地材7を詰めるのに必要な空間が上方に確保できることになって目地材7が薄くなり過ぎる事態を防ぐことができる。
【0027】
図10は、本発明の石貼りパネル1を構成するスペーサ部材4の他の実施例を示す斜視図であるが、先の実施例と異なる点は、平面視L字形の全体部分がコーナーを挟んで長さ違いに設定され、隙間部11を床パネル3の辺中央からコーナー部寄りにオフセットさせた位置に設けている点である(不等辺L字形)。さらに、隙間部11は、短辺側(又は長辺側)の端に載置部41のみの部分で形成、すなわち、突片部42を形成しない欠落部分を設けることで形成している。こうすることで、石材5のより多くの範囲をスペーサ部材4によって支持させることができるから、強度を補完するものとなる。この場合、スペーサ部材4が通線口36,36を塞ぐように設定するのがよく、言い換えれば、通線口36の位置に応じて不等辺の長さは適宜設定すればよい。
【0028】
図11も本発明の石貼りパネル1を構成するスペーサ部材4の他の実施例を示す斜視図であるが、本例のものは、床パネル3の各周縁に沿う直線状のスペーサ部材4とし、コーナー部で突き合わせるようにしている。隙間部11は石材5のコーナー先端を載置部41で支持させる(床パネル3の切欠34及び低段部35を塞ぐ)ようにするため、積極的に形成していないが、スペーサ部材4の両端(突き合わされるコーナー部ということになる)に突片部42を形成しない欠落部分を設け、隙間部11と同様に接着剤の漏れ出しを許容させるようにしている。このような隙間部11は、端部に限らず辺部にも設けることができる。上記した平面視L字形のスペーサ部材4の方が床パネル3のコーナー先端位置に継ぎ目がないため、石材5の補強効果は高くなるが、本例のような直線状のスペーサ部材4とすれば、保管や運搬等の取扱い性に優れたものにできる。
【0029】
図12も本発明の石貼りパネル1を構成するスペーサ部材4の他の実施例を示す斜視図であるが、本例のものも、床パネル3の各周縁に沿う直線状のスペーサ部材4とし、コーナー部で突き合わせるようにしているが、載置部41の片側の端を床パネル3の外周面と一致させるように片側へ順に寄せて取り付けている。したがって、片側へ寄せた側の端部(突き合わされるコーナー部ということになる)にのみ、突片部42を形成しない欠落部分をL字形に設けて隙間部11を形成している。ただし、載置部41の幅が大きい場合は、必ずしもL字形に設けなくてもよく、端だけに設けるようにしてもよい。この場合、本例の直線状や先の不等辺L字形のスペーサ部材4は4個ともに同じ形状にするのが、コストや作業性の上で好ましい。
【符号の説明】
【0030】
1 石貼りパネル
11 隙間部
12 接着剤層
2 支持脚
21 接地板
22 支持ボルト
23 ナット
24 支持キャップ
25 位置決めパッド
26 位置決めピン
27 押しネジ
28 位置決めブロック
3 床パネル
31 上面板
32 下面板
33 芯材
34 切欠
35 低段部
36 通線口
37 装着穴
4 スペーサ部材
41 載置部
42 突片部
43 逃がし
5 石材
6 嵩上げ部材
61 装着突起
62 固定孔
63 固定ビス
64 位置決め穴
7 目地材
8 バックアップ材
F 基礎床
【技術分野】
【0001】
本発明は、商業施設等の床を二重床にする場合に用いられる石貼り床パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
二重床でも、従来から主に装飾感を向上させる目的で床パネルの表面に石を貼った石貼り床パネルが使用されており、これに関する先行技術として下記特許文献1〜3が存在する。石貼り床パネルの施工は、まず、床パネルを敷き詰めておいてから、その上に合板を捨て貼りし、合板上に石材を乱貼り状態に接着固定しながら敷き詰めるのが通常である。しかし、これによると、床下配線や配管のメンテナンスを行う際、大量の石材をはつって壊してしまわなければならず、手間と費用が大変であった。
【0003】
このため、特許文献1では、接着固定せず、石材(床石材)と床パネル(床基材)の間の要所に粘着性弾性シートを介在させて敷き詰めるようにしているが、通常仕上げの石材は厚み寸法のバラツキが大きく、石材間の表面に段差が生ずるし(石材の寸法精度を上げるとコストが非常に高くなる)、石材と床パネルは粘着力によって一体化されているだけであるから、荷重によって石材に割れや欠けが発生し易くなってしまう。
【0004】
一方、特許文献2のように、コンクリート製の床パネル(基材)を硬化させる際に石材(床仕上げ材)を上面に配して一体成形すれば、一定の厚みの石貼りパネル(床パネル)を得ることができるとともに、石材の割れや欠けの問題も改善される。しかしながら、石材の厚み毎に成形用の金型や木型が必要になり、コストが高くなる問題を有していた。
【0005】
そこで、一般的な鋼板製の床パネル(例えば、特許文献3)の上面に石材を接着固定するようにすれば、上述した金型や木型が不要となり、コストを抑えることができる。ところが、床パネルのコーナー先端にはパネル押えを装着するための四分円形状の切欠部を有する低段部があるのが通常であり、この部分では石材が支持されない。また、周縁は全周に亘って下面板と上面板とを合せ、上面板を下面板に巻き込んでいるため(ヘミング加工)、上面が外方へ向かって下がり勾配となっている。このため、この周縁部分では石材が床パネルに密着しない現象が発生し、石材のコーナー部や辺部に荷重が掛かると割れや欠けが生じ易くなる。また、未接着の部分が発生しないように接着剤の量を多めに設定する必要があり、辺部のあらゆる所から接着剤が漏れ出し、除去作業が大変になる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3208679号公報
【特許文献2】特許第2808219号公報
【特許文献3】特許第4198279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するものであり、一般的な構造の床パネルに石材を後から接着して一体化しても、石材の割れや欠けが防止でき、接着剤の漏れ出しも少ない石貼りパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、支持脚で基礎床上に浮設される床パネルの上面に石材を装着した二重床用の石貼り床パネルにおいて、床パネルの外周に、外周端から内部に向かう所定範囲に石材を載せる載置部と、載置部から上方に突出する突片部とからなる断面L字形をした薄板状のスペーサ部材を接着し、載置部の上に石材を載置するとともに、突片部を石材の側面に当てて位置規制したことを特徴とする二重床用の石貼り床パネルを提供したものである。
【0009】
また、本発明は、以上の石貼り床パネルにおいて、請求項2に記載した、突片部の外面と床パネルの外周面とが面一に設定される手段、請求項3に記載した、スペーサ部材で囲まれた枠の中の床パネルの上面に接着剤層が形成される手段、請求項4に記載した、スペーサ部材が二等辺又は不等辺の平面視L字形をしている手段、請求項5に記載した、スペーサ部材の途中を途切らせて隙間部としている手段、請求項6に記載した、スペーサ部材が床パネルの周縁に沿う直線状をしている手段、請求項7に記載した、スペーサ部材が突片部を欠落させて隙間部どしている手段、請求項8に記載した、床パネルの各コーナー部の裏面には支持脚との間に介在する嵩上げ部材が取り付けられている手段を提供する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によると、床パネルのほぼ全周に載置部と突片部よりなるスペーサ部材を設け、その載置部で石材を支持したものであるから、石材の周囲を全面的に支持でき、石材の強度を補強する。また、突片部で石材を位置規制したものであるから、接着養生中であっても、石材を所定の位置にしっかりと置くことができる。
【0011】
請求項2の手段によると、スペーサ部材の取付けが容易であるし、請求項3の手段によると、接着剤を所定の層で溜めておくことができるし(十分なる接着力の保持)、請求項5及び7の手段によると、接着剤のスペーサ部材からの漏出を所定の個所に集中でき、清掃等が便利である。請求項4及び6の手段によると、スペーサ部材の製作が容易である。請求項8の手段によると、厚みの不揃いな石材であっても、石貼り床パネルの厚みを揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の石貼りパネルと支持脚の関係を表す斜視図である。
【図2】本発明の石貼りパネルの分解斜視図である。
【図3】本発明の石貼りパネルを構成する床パネルとスペーサ部材の関係を表す斜視図である。
【図4】本発明の石貼りパネルを構成する床パネルに対する嵩上げ部材の取り付け状態を表す要部裏面斜視図である。
【図5】本発明の石貼りパネルを用いた二重床の部分平面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】図6のC部拡大図である。
【図8】図5のB−B断面図である。
【図9】図6のD部拡大図である。
【図10】本発明の石貼りパネルを構成するスペーサ部材の他の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明の石貼りパネルを構成するスペーサ部材の他の実施例を示す斜視図である。
【図12】本発明の石貼りパネルを構成するスペーサ部材の他の実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び図5に見られるように、本発明の石貼りパネル1は、通常の二重床と同様に、基礎床Fの上に等間隔(一般的には500mm間隔)で接着固定した支持脚2により支持(浮設)されるものである。具体的には、各石貼り床パネル1を突き合わせて敷き詰め、各パネル1のコーナー部を一つの支持脚2で支持する。詳細は後述するが、各石貼りパネル1,1間には4〜5mm程度の間隔を設けて目地を形成し、コーキング材やセメント等の目地材7を充填して仕上げる。
【0014】
支持脚2は、基礎床Fに接着固定される金属製の接地板21の中央に立設した支持ボルト22にナット23を螺合させ、この上に金属製の支持板部とその下方へ垂設した筒状部とからなる支持キャップ24を載せ、更に支持板部の上面に樹脂製の位置決めパッド25を被せた構造である。従って、ナット23を回転させれば、支持キャップ24及び位置決めパッド25が上下し、床面の高さを調整することが可能となる。ナット23と支持キャップ24の筒状部には、支持ボルト22に対して押圧可能な押しネジ27が螺着してあり、高さ調節後に捩じ込んで固定する。石貼りパネル1のコーナー部を載せる位置決めパッド25の上面4箇所には円柱状の位置決めピン26の他、平面視十文字状に位置決めブロック28が突設され、石貼りパネル1に嵌合して位置規制する。
【0015】
本発明の石貼りパネル1は、図2に見られるように、一般的な仕様の床パネル3の上面外周に4個のスペーサ部材4を介在させて石材5を接着固定し、更に各コーナー部の裏面側に、厚みを調節するための嵩上げ部材6を取り付けた構造である。この場合の石材5は、御影石や自然又は人工の大理石を板状に加工したものである。
【0016】
本例の石貼りパネル1に用いる床パネル3は、鋼板製の上面板31と下面板32との間にパーティクルボード等からなる芯材33を挟み込んで接着固定したサンドイッチ構造のものであり(図6参照)、表面仕上げ材としてタイルカーペットを貼り付けて仕上げるオフィス用の二重床に一般に用いるものをそのまま適用できる。このため、石貼りパネル1を成形するための専用金型等は不要となり、製品コストを低く抑えることができる。
【0017】
下面板32は、プレス成形により凹状に絞り加工し、凹状部の外周側上端を全周に亘って水平なフランジに形成した構造である。上面板31は、ほぼフラットで、外周部分を下面板32のフランジに重ね合わせ、下面板32の端を包み込むように下方へ巻き込んでへミング加工して両者を一体化している。床パネル3は一般的なオフィス用の二重床に設計されているので、コーナー先端には、支持脚に捩じ込んで床パネル3を押圧固定するためのパネル押え(図示省略)が装着できる形状を備えている。具体的には、パネル押えを差し込むための四分円状の切欠34と、その外周を上面より低い低段部35としてこの中にパネル押えを収容して上面まで起立している。また、一辺の外周部分には、配線を床下に通すための通線口36が通常2箇所内方に凹設されている。
【0018】
スペーサ部材4は、板厚1mm程度の鋼板を一定幅で平面視L字形に切り抜いたものを単位としており、水平な載置部41と載置部41の外端を上方に高さ5mm程度折り曲げた突片部42とで断面視L字形をしているものである。この場合、L字の辺は同じ長さ(二等辺L字形)にしている。図3に示すように、スペーサ部材4は、その載置部41を石材5を貼り付ける前に床パネル3の上面に即接着力を発揮する、例えば、ホットメルト接着剤や粘着テープ或いはビス止め等による固着手段により取り付ける。本例では、突片部42の外側面を床パネル3の外周面とを一致させており、取付け操作の便宜性と取付け位置の正確さを担保している。
【0019】
このようにスペーサ部材4を取り付けた床パネル3は、図3に見られるように、載置部41によって床パネル3の外周部分のほぼ全周をフラット化する。すなわち、コーナー先端の切欠34及び低段部35、更には通線口36,36の上方を覆って段差のない構造にすることになる。石材5は、スペーサ部材4の載置部41に載置されるため、割れ易い石材5の外周をしっかりと支持することができ、大幅な強度アップが可能となる。また、載置部41によって床パネル3と石材5との間にはこの板厚分の隙間が確保されることになるが、この隙間には接着剤が充填さることになるので、この隙間は十分な層間を有する接着剤層12を形成することになって均質で強力な接着力が得られるようになる。
【0020】
更に、石材5は、突片部42の内側に側面を位置決めされた状態で嵌め込むため、床パネル3に対する位置合わせ及び接着剤の養生期間中における位置ズレを防止でき、取り扱い性を向上させる効果を有する。本例の場合、支持脚2,2間のピッチが500mm、床パネル3の外径寸法が499mmに設定してあるので、スペーサ部材4の板厚を1mmとすれば、突片部42、42間の内面寸法は497mmとなる。これに対して石材5の外径寸法は496mmに設定し、突片部42と石材5との間に片側で約0.5mmの隙間を形成し、石材5の外形寸法誤差を吸収するようにしている。
【0021】
石材5を床パネル3に接着するには、接着剤をスペーサ部材4の枠の中で床パネル3の上面に塗布した後、石材5を載せて加圧する。あるいは、裏返しに置いた石材5の表面の上面(実際には底面)に塗布した後、床パネル3を裏返しに載せて加圧する。このとき、接着剤は床パネル3及び載置部41の上面全体に拡延されるから、石材5はその全面で接着されて不満のない接着力が得られる。なお、接着剤としては、鋼と石を接着できるウレタン系やエポキシ系の接着剤が適する。
【0022】
ところで、石材5を加圧すると、接着剤がスペーサ部材4の外周から漏れ出ようとするが、スペーサ部材4の突片部42が堰となって漏出を防ぐことができる。しかも、スペーサ部材4,4同士が突き合わさる辺部中央に、スペーサ部材4を設けない隙間部11を積極的に形成しているため、エアー及び接着剤はこの部分から集中的に抜ける。よって、接着剤の漏れ出しの有無を確認するのは隙間部11の部分だけでよくなり、万が一漏れ出したとしても清掃はこの部分だけなので楽になる。ちなみに、石材5は上記した素材のものの他に種々選択でき、特に厚みの制限もないが、本発明の構造によれば、15〜20mm程度の薄いものでも、所定荷重での割れが生じないから、石貼りパネル1の軽量化が可能となる。
【0023】
嵩上げ部材6は、図4に示すように、ABSやPP等の硬質合成樹脂のブロック体からなり、床パネル3のコーナー部裏面に固定される。嵩上げ部材6の上面には、円柱状の固定突起61が形成されており(図2参照)、床パネル3のコーナー部裏面に形成した装着穴37に圧入すると共に、対角線上の角に形成した固定孔62から固定ビス63を床パネル3にネジ込んで取り付ける。固定突起61の裏面側の同心位置には、支持脚2に突設した位置決めピン26(図1参照)を圧入状態で差し込んで位置決めする位置決め穴64が形成されている。
【0024】
本発明の石貼りパネル1は、図6に示すように、支持脚2の位置決めピン26に嵩上げ部材6の位置決め穴64を圧入させるとともに、位置決めブロック28をコーナー部側面に当接させて位置決めした状態で支持キャップ24上に載置して敷き込むが、石材5の厚み寸法のバラツキによって各嵩上げ部材6の底面から石材5の上面までの高さ寸法にもバラツキが生じ、このままの状態で敷き込むと各石材5間に段差が発生する。そこで本発明では、嵩上げ部材6の取り付けが終わった石貼りパネル1を裏返しで置き、各嵩上げ部材6の底面が同じ高さ(水平)に揃うように切削し、製品として完成させる。こうすることで、支持脚2上に載置するだけで、各石貼りパネル1の上面のレベルが揃い、段差のない仕上がりとなる。
【0025】
図7に示すように、こうして敷き詰めた石貼りパネル1の石材5間には、約4mmの隙間(目地)が形成される。この目地にはコーキング材やセメント等の目地材7を詰め、ある程度の止水効果を保つように仕上げる。この場合、紐状に形成した発泡ゴムや樹脂製のバックアップ材8を予め目地内に押し込んでおくのが適するが、本例の場合、隣接する石貼りパネル1に取り付けたスペーサ部材4の突片部42,42が目地内に対向状態で飛び出しており(両者の隙間は1mm程度)、バックアップ材8を支持してそれ以上押し込めないようになっている。よって、バックアップ材8を一定高さに設置でき、目地材7の仕上がりも容易で綺麗なものにできる。
【0026】
バックアップ材8を縦横の各目地に沿って設置する場合、図8及び図9に示すように、床パネル3のコーナー突き合せ個所(目地の交点部分)では上下に交差することになる。そこで、本例のスペーサ部材4は、コーナー部分の突片部42、42間に適当な隙間を設け、更に上端部を面取りして逃がし43を形成することにより、交差するバックアップ材8を下方に逃がして上方への膨れを防止するようにしている。これにより、互いに交差する目地材7の高さはほぼ揃うことになり、目地材7を詰めるのに必要な空間が上方に確保できることになって目地材7が薄くなり過ぎる事態を防ぐことができる。
【0027】
図10は、本発明の石貼りパネル1を構成するスペーサ部材4の他の実施例を示す斜視図であるが、先の実施例と異なる点は、平面視L字形の全体部分がコーナーを挟んで長さ違いに設定され、隙間部11を床パネル3の辺中央からコーナー部寄りにオフセットさせた位置に設けている点である(不等辺L字形)。さらに、隙間部11は、短辺側(又は長辺側)の端に載置部41のみの部分で形成、すなわち、突片部42を形成しない欠落部分を設けることで形成している。こうすることで、石材5のより多くの範囲をスペーサ部材4によって支持させることができるから、強度を補完するものとなる。この場合、スペーサ部材4が通線口36,36を塞ぐように設定するのがよく、言い換えれば、通線口36の位置に応じて不等辺の長さは適宜設定すればよい。
【0028】
図11も本発明の石貼りパネル1を構成するスペーサ部材4の他の実施例を示す斜視図であるが、本例のものは、床パネル3の各周縁に沿う直線状のスペーサ部材4とし、コーナー部で突き合わせるようにしている。隙間部11は石材5のコーナー先端を載置部41で支持させる(床パネル3の切欠34及び低段部35を塞ぐ)ようにするため、積極的に形成していないが、スペーサ部材4の両端(突き合わされるコーナー部ということになる)に突片部42を形成しない欠落部分を設け、隙間部11と同様に接着剤の漏れ出しを許容させるようにしている。このような隙間部11は、端部に限らず辺部にも設けることができる。上記した平面視L字形のスペーサ部材4の方が床パネル3のコーナー先端位置に継ぎ目がないため、石材5の補強効果は高くなるが、本例のような直線状のスペーサ部材4とすれば、保管や運搬等の取扱い性に優れたものにできる。
【0029】
図12も本発明の石貼りパネル1を構成するスペーサ部材4の他の実施例を示す斜視図であるが、本例のものも、床パネル3の各周縁に沿う直線状のスペーサ部材4とし、コーナー部で突き合わせるようにしているが、載置部41の片側の端を床パネル3の外周面と一致させるように片側へ順に寄せて取り付けている。したがって、片側へ寄せた側の端部(突き合わされるコーナー部ということになる)にのみ、突片部42を形成しない欠落部分をL字形に設けて隙間部11を形成している。ただし、載置部41の幅が大きい場合は、必ずしもL字形に設けなくてもよく、端だけに設けるようにしてもよい。この場合、本例の直線状や先の不等辺L字形のスペーサ部材4は4個ともに同じ形状にするのが、コストや作業性の上で好ましい。
【符号の説明】
【0030】
1 石貼りパネル
11 隙間部
12 接着剤層
2 支持脚
21 接地板
22 支持ボルト
23 ナット
24 支持キャップ
25 位置決めパッド
26 位置決めピン
27 押しネジ
28 位置決めブロック
3 床パネル
31 上面板
32 下面板
33 芯材
34 切欠
35 低段部
36 通線口
37 装着穴
4 スペーサ部材
41 載置部
42 突片部
43 逃がし
5 石材
6 嵩上げ部材
61 装着突起
62 固定孔
63 固定ビス
64 位置決め穴
7 目地材
8 バックアップ材
F 基礎床
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持脚で基礎床上に浮設される床パネルの上面に石材を装着した二重床用の石貼り床パネルにおいて、床パネルの外周に、外周端から内部に向かう所定範囲に石材を載せる載置部と、載置部から上方に突出する突片部とからなる断面L字形をした薄板状のスペーサ部材を接着し、載置部の上に石材を載置するとともに、突片部を石材の側面に当てて位置規制したことを特徴とする二重床用の石貼り床パネル。
【請求項2】
突片部の外面と床パネルの外周面とが面一に設定される請求項1の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項3】
スペーサ部材で囲まれた枠の中の床パネルの上面に接着剤層が形成される請求項1又は2の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項4】
スペーサ部材が二等辺又は不等辺の平面視L字形をしている請求項1〜3いずれかの二重床用の石貼り床パネル。
【請求項5】
スペーサ部材の途中を途切らせて隙間部としている請求項4の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項6】
スペーサ部材が床パネルの周縁に沿う直線状をしている請求項1〜3いずれかの二重床用の石貼り床パネル。
【請求項7】
スペーサ部材が突片部を欠落させて隙間部としている請求項4又は7の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項8】
床パネルの各コーナー部の裏面には支持脚との間に介在する嵩上げ部材が取り付けられている請求項1〜6いずれかの二重床用の石貼り床パネル。
【請求項1】
支持脚で基礎床上に浮設される床パネルの上面に石材を装着した二重床用の石貼り床パネルにおいて、床パネルの外周に、外周端から内部に向かう所定範囲に石材を載せる載置部と、載置部から上方に突出する突片部とからなる断面L字形をした薄板状のスペーサ部材を接着し、載置部の上に石材を載置するとともに、突片部を石材の側面に当てて位置規制したことを特徴とする二重床用の石貼り床パネル。
【請求項2】
突片部の外面と床パネルの外周面とが面一に設定される請求項1の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項3】
スペーサ部材で囲まれた枠の中の床パネルの上面に接着剤層が形成される請求項1又は2の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項4】
スペーサ部材が二等辺又は不等辺の平面視L字形をしている請求項1〜3いずれかの二重床用の石貼り床パネル。
【請求項5】
スペーサ部材の途中を途切らせて隙間部としている請求項4の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項6】
スペーサ部材が床パネルの周縁に沿う直線状をしている請求項1〜3いずれかの二重床用の石貼り床パネル。
【請求項7】
スペーサ部材が突片部を欠落させて隙間部としている請求項4又は7の二重床用の石貼り床パネル。
【請求項8】
床パネルの各コーナー部の裏面には支持脚との間に介在する嵩上げ部材が取り付けられている請求項1〜6いずれかの二重床用の石貼り床パネル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−281037(P2010−281037A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−132749(P2009−132749)
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【出願人】(000103404)オーエム機器株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【出願人】(000103404)オーエム機器株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
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